JP2007535685A - 自動立体表示装置のための画素配置 - Google Patents

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Abstract

自動立体表示装置は、画素平面に行列状に配置される画素アレイを含む空間光変調器と、連続する画素列から公称ウインドウ平面における2つ又はそれ以上の観察ウインドウのうちの連続する観察ウインドウへ光を導くことができる空間多重化視差要素とを備える。画素は、ギャップを間に有する画素開口を含み、画素列間のギャップは画素列に実質的に平行に延びる。画素の配置は、空間多重化視差要素によって画素平面に形成される公称ウインドウ平面における公称の人間の瞳孔の像の強度プロファイルを考慮して設計され、ウインドウ平面において移動する見る人によって観察される空間的に導出されるちらつきの量を低減する。1つの配置において、画素開口は、上記強度プロファイルの代表幅に等しいピッチで繰り返す。別の配置において、画素列に平行な画素開口の全高は、画素開口の中心に対して画素開口の縁部に向かって増加するプロファイルを有する。

Description

本発明は自動立体表示装置に関する。このような装置は、切り替え可能な2次元(2D)/3次元(3D)自動立体表示装置に用いられ得る。このようなシステムは、コンピュータモニタ、送受器、デジタルカメラ、ラップトップコンピュータ及びデスクトップコンピュータ、ゲーム機、自動車並びに他の携帯用ディスプレイ用途において用いられ得る。
正常な人間の視覚は立体である、すなわち、それぞれの目がわずかに異なる世界像を見ている。脳は、2つの画像(立体ペア(stereo pair)と呼ばれる)を融合して奥行きの感覚をもたらす。3次元立体ディスプレイは、それぞれの目に対して、実世界のシーンを見ている場合に見えるであろうものに対応する、通常は平面である別個の画像を再生する。脳はここでも立体ペアを融合して、画像中に奥行きの見かけを与える。
図1aは、表示平面1における表示面の平面図である。右目2は表示平面上の右目対応(homologous)像点3を見、左目4は表示平面上の左目対応点5を見て、ユーザが知覚する見かけの像点6をスクリーン平面の後方に生じる。
図1bは、表示平面1における表示面の平面図である。右目2は表示平面上の右目対応像点7を見、左目4は表示平面上の左目対応点8を見て、見かけの像点9をスクリーン平面の前方に生じる。
図1cは、左目画像10及び右目画像11の外観を示す。左目画像10中の対応点5は基準線12上に配置される。右目画像11中の対応する対応点3は基準線12に対して異なる相対位置3にある。基準線12からの点3の間隔13は視差(disparity)と呼ばれ、この場合、スクリーン平面の後方にくることになる点についての正の視差である。
シーン中の一般化された1点に対して、図1aに示すような立体ペアの各画像中に対応する点がある。これらの点は対応点と呼ばれる。2つの画像間の対応点の相対的な間隔は視差と呼ばれる。視差ゼロを有する点は、ディスプレイの奥行き平面にある点に対応する。図1bは、交差しない視差を有する点はディスプレイの後方に見えることを示し、図1cは、交差した視差を有する点はディスプレイの前方に見えることを示す。対応点の間隔の大きさ、観察者までの距離、及び観察者の瞳孔の間隔(interocular separation)が、ディスプレイ上で知覚される奥行きの量を与える。
立体型ディスプレイは従来技術において良く知られており、ユーザが何らかの種類の視覚補助具を装用して左目と右目とに送られてきたビューを実質的に分離するディスプレイを指す。例えば、視覚補助具は、画像が色符号化されるカラーフィルタ(例えば赤及び緑)、画像が直交偏光状態に符号化される偏光眼鏡、又はビューが眼鏡のシャッターの開放と同期した時間画像シーケンスとして符号化されるシャッター眼鏡であり得る。
自動立体ディスプレイは、観察者が装用する視覚補助具なしで動作する。自動立体ディスプレイでは、各ビューは、図2に示すような制限された空間領域において見ることができる。
図2aは、取り付けられた視差(parallax)光学要素17を有する表示装置16を示す。この表示装置は、右目チャネル用の右目画像18を生成する。視差光学要素17は、矢印19によって示される方向に光を導き、ディスプレイの前方領域に右目観察ウインドウ20を生成する。観察者は、ウインドウ20の位置に右目22を置く。左目観察ウインドウ24の位置を参考のために示す。観察ウインドウ20は、垂直方向に延びる光学瞳(optical pupil)と呼ぶこともできる。
図2bは左目光学系を示す。表示装置16は、左目チャネル用の左目画像26を生成する。視差光学要素17は、矢印28によって示される方向に光を導き、ディスプレイの前方領域に左目観察ウインドウ30を生成する。観察者は、ウインドウ30の位置に左目32を置く。右目観察ウインドウ20の位置を参考のために示す。
本システムは、ディスプレイ及び光学操作機構を備える。左画像26からの光は、観察ウインドウ30と呼ばれる、ディスプレイ前方の制限された領域に送られる。観察ウインドウ30の位置に目32を置くと、観察者には、ディスプレイ16全体にわたって適切な画像26が見える。同様に、光学系は、右画像18用の光を別個のウインドウ20に送る。観察者が、そのウインドウ内に右目22を置くと、ディスプレイ全体にわたって右目画像が見える。一般に、いずれの画像からの光も、光学的に操作されて(すなわち、導かれて)それぞれの指向分布になっているものと考えることができる。
図3は、表示平面34にある表示装置16、17がウインドウ平面42に左目観察ウインドウ36、37、38及び右目観察ウインドウ39、40、41を生成する平面図である。ディスプレイからのウインドウ平面の間隔は公称視距離43と呼ばれる。ディスプレイに対して中心位置にあるウインドウ37、40はゼロ番目のローブ44にある。ゼロ番目のローブ44の右側のウインドウ36、39は+1ローブ46であり、ゼロ番目のローブの左側のウインドウ38、41は−1ローブ48である。
ディスプレイの観察ウインドウ平面は、横方向の観察自由度が最も大きいディスプレイからの距離を表す。ウインドウ平面から離れた点に対して、図3の平面図に示すようなダイヤモンド形の自動立体観察ゾーンがある。見て分かるように、ディスプレイにわたる各点からの光は、観察ウインドウに対して有限幅の円錐形状に発せられる。円錐の幅は角度幅として定義することができる。
37、40等の一対の観察ゾーンのそれぞれに目を置けば、ディスプレイの面積全体にわたって自動立体画像が見える。一次のオーダーで(to a first order)、ディスプレイの長手方向の観察自由度はこれらの観察ゾーンの長さによって決まる。
図4aの理想化されたウインドウについて、ディスプレイのウインドウ平面にわたる強度50の変化(1つの具体的な光の指向分布を構成する)を位置51に対して示す。右目ウインドウの位置強度分布52は図3のウインドウ41に対応し、強度分布53はウインドウ37に対応し、強度分布54はウインドウ40に対応し、強度分布55はウインドウ36に対応する。
図4bは、より現実的なウインドウについて、強度分布を位置とともに概略的に示す。右目ウインドウの位置強度分布56は図3のウインドウ41に対応し、強度分布57はウインドウ37に対応し、強度分布58はウインドウ40に対応し、強度分布59はウインドウ36に対応する。
光学系は、ディスプレイから決まった距離にあるウインドウ平面における照明の指向分布を生成する役目を果たす。ディスプレイのウインドウ平面にわたる強度の変化は、1つの具体的な光の指向分布を構成する。
それぞれの画像は、表示平面に表示され、ウインドウ平面のところか、又はその近くにいる観察者によって観察される。ウインドウ平面にわたる強度の変化は、画像にわたる強度の変化では定義されない。しかし、説明を簡単にするために、ウインドウ平面のところで観察者に見える画像を、観察ウインドウにおける画像と呼んでもよい。
本明細書中、「SLM」(空間光変調器(Spatial Light Modulator))という用語は、外部光源の透過又は反射強度を変調する装置(例として液晶ディスプレイが挙げられる)、及び自発光する装置(例として電子発光ディスプレイが挙げられる)も含むものとして用いられる。
本明細書において、「3D」という用語は、異なる画像がそれぞれの目に提示され、脳で作り出される奥行きの感覚を生じる立体又は自動立体画像を指して用いられる。これは、3Dオブジェクトが2D次元ディスプレイ上で描画され、それぞれの目が全く同じ画像を見る「3Dグラフィックス」とは別個のものとして理解されるべきである。
1つのタイプの従来技術の切り替え可能な2D/3D表示システムは、Proc. SPIE vol.1915 Stereoscopic Displays and Applications IV (1993) pp177-186「Developments in Autostereoscopic Technology at Dimension Technologies Inc.」1993に記載されるような異なる指向分布間の切り替えを達成するために切り替え可能なバックライトユニットを用いる。第1のモードでは、バックライトからの光分布はほぼ均一であり、ディスプレイからの2次元分布が生成される。第2の表示モードでは、バックライトから光線が生成される。これらの光線はLCD画素によって変調され、3D画像を観るための自動立体強度分布ウインドウが形成される。この切り替えは、例えば、切り替え可能拡散器要素によって達成することができ、この拡散器は、両端に印加される電圧によって制御される。このような拡散器は従来技術においてよく知られている。
レンチキュラースクリーン(lenticular screen)のレンズ又は視差バリア(parallax barrier)のスリット等の各視差コンポーネントに属する画素列数を増やすと、ユーザが利用可能な観察ウインドウの数が増え、よって、「見渡し」効果が可能になり、横方向の観察自由度が増加することが知られている。図3を検討すると、ウインドウ39、36、40、37、41、38は例えば、2つのビューから成るローブを繰り返すのではなく、ビュー1、2、3、4、5、6からのビューデータをそれぞれ含んでいてもよい。このような配置は、レンズアレイの各レンズに属する6列の画素によって得られる。
自動立体ディスプレイ用の1つのタイプの従来技術の画素配置は、図5に示すような、標準的な2Dディスプレイに用いられるようなよく知られたストライプ構成を用いる。これは、赤の画素列1228、緑の画素列1234及び青の画素列1238を含む。自動立体ディスプレイを生成するには、レンチキュラーアレイ(lenticular array)等の視差要素を、図示のようにカラーサブピクセル対と整列させる。本明細書の図では、説明を簡単にするために、このようなレンズアレイ100を断面図で示し、画素を平面図で示す。円柱レンズアレイ100がこの画素構成の表面に載せられる場合、観察者のそれぞれの目は、水平方向の画素の半分を見ることになる。これを、赤の画素列102、青の画素列104及び緑の画素列106を含む右目画像について図5bに示す。この場合、レンチキュラースクリーンがそれぞれの画素からの光をレンズの開口全体に分散させる役割を果たすため、画素間の水平方向のギャップ108はほぼ0である。
二眼式(two view)自動立体ディスプレイにおけるカラー画素の使用を図6により詳細に示す。レンズアレイ1208のレンズ1214は画素列1228及び1234を覆う役割を果たす。列1228は赤の右目データを含み、列1234は緑の左目データを含む。画素1222は、レンズ1214によって右目に結像され、レンズ1214の開口を埋めるように見える。隣接するレンズ1216では、青の画素列1238が右目に結像され、赤の画素列1230が左目に結像される。同様に、レンズ1218の場合、緑の画素列1236が右目に結像され、青の画素列1240が左目に結像される。
2Dモードにおいて、カラー画素1200は隣接するカラーサブピクセル1202、1204、及び1206から作成される。しかし、3D画像のカラー画素は2倍の間隔を有する画素、例えば1224、1242及び1207から作成される。
この種の二眼式空間多重化自動立体画像において、立体画像の水平方向の画素解像度は2Dの水平方向の画像解像度の半分である。
ディスプレイの画像の分離品質並びに横・長手方向の観察自由度の範囲は、図4に示すように、ウインドウ品質によって決まる。図4aは理想的な観察ウインドウを示し、その一方で、図4bはディスプレイから出力することのできる実際の観察ウインドウの概略図である。不適切なウインドウ性能により、いくつかのアーチファクトが生じ得る。右目画像からの光が左目に見える場合、及びその逆の場合にクロストーク(cross talk)が生じる。これは、ユーザの視覚的負担につながり得る重大な3D画像の劣化メカニズムである。また、不十分なウインドウ品質は、観察者の観察自由度の低下につながる。1つの問題は、観察者がディスプレイの前面で移動する際に空間的に導出されるアーチファクトの生成である。観察者がウインドウを通り過ぎると、全体的なウインドウ強度の変化が、観察者には表示されている画像のちらつきとして見える。
自動立体ディスプレイとともに用いる1つのタイプの空間光変調器が欧州特許第0625861号明細書に記載されている。画素は、画素列がほぼ連続して、視差要素と組み合わせた場合に均一な観察ウインドウを与えるように整列される。このようなディスプレイは不都合なことに、連続する個々の画素列が行内で分離されているため、開口比の制限を受ける。
欧州特許第0833184号明細書は、画素開口が行に沿って重なるように画素間の垂直方向のギャップによる倍率(with power)が傾斜しており、且つ、画素開口は、画素行に沿った各点における画素の全高が一定であるような形状である視差要素と組み合わせた場合に観察ウインドウがほぼ均一な強度を有する、別のタイプの空間光変調器を開示している。
しかし、自動立体表示装置の場合、いくつかの隣接する列が、観察者の両眼により見られる異なる画像を示すことが必要である。ウインドウのエッジにおける2画像間のクロストークを防ぐために、異なる画像を示すウインドウ間の鋭い遷移が望ましい。これを達成するために、画素列間のギャップは、画素列に平行に、すなわち垂直方向に延びることが望ましい。このようなギャップは、画素への電気的接続を配線するために必要であるため、その幅の最小化を達成することは難しい。狭いギャップは製造に問題を生じる。例えば、小さなギャップはカラーフィルタの製造プロセスにおいて誤差を生じ易く、ギャップの位置を変化させ、カラーフィルタが上又は下に重なる(overlap or underlap)。また、空間光変調器の性質が理論上の制限を課す場合がある。例えば、LCD空間光変調器の場合、ギャップは実質的に、隣接画素の個別操作を可能にするために、LCDセルの厚み未満にはなり得ない。したがって、実際には、ギャップは或る有限幅を有しなければならず、指向性表示装置には空間的に導出されるアーチファクトがいくらか残る。
本発明は、
画素平面に行列状に配置される画素アレイを含む空間光変調器であって、画素は、ギャップを間に有する画素開口を含み、画素列間のギャップは画素列に実質的に平行に延びる、空間光変調器と、
連続する画素列から公称ウインドウ平面における2つ又はそれ以上の観察ウインドウのうちの連続する観察ウインドウへ光を導くことができる空間多重化視差要素と
を備える自動立体表示装置に関する。
このような自動立体表示装置では、上述したタイプの空間的に導出されるアーチファクトを低減することが望ましいであろう。
本発明の第1の態様によれば、画素開口は、2つの隣接する列にわたる、前記列に垂直な方向の畳み込みが行われるように配置され、
(a)公称ウインドウ平面における公称の人間の瞳孔の像の強度プロファイルが、空間多重化視差要素によって画素平面に形成され、
(b)画素列に平行な画素開口の全高が、最大で畳み込みの最大値の5%だけ変化する。
本発明の第2の態様によれば、画素開口は、上記強度プロファイルの代表幅に等しいピッチで繰り返す。
本発明の第3の態様によれば、画素列に平行な画素開口の全高は変化する。
したがって、本発明の全ての態様において、画素配置は、空間多重化視差要素によって画素平面に形成される公称ウインドウ平面における公称の人間の瞳孔の像を考慮して、空間的に導出されるアーチファクトの量を低減するように設計される。特に、ウインドウ平面を横切って移動する観察者によって観察されるちらつき量を低減するか、さらには排除することができる。したがって、観察ウインドウの性能を最適化することができる。これにより、自動立体表示装置の観察自由度を増加させることができる。
列間のギャップが列に平行に延びるため、上記の利点は、ディスプレイの隣接ウインドウ又は開口比における画像のクロストークに悪影響を及ぼすことなく達成することができる。
空間多重化視差要素は、レンチキュラーアレイであることが好ましいが、概して、視差バリア又はホログラフィック光学要素等の任意の適切な視差要素であってもよい。この視差要素は、適切に偏光した照明源と組み合わされた偏光感応要素であってもよい。
本発明は特に、本システムにおける観察ウインドウを3つ以上、通常は3つ又は4つ有するシステムである多重ウインドウ結像システムに適用可能である。このような多重ウインドウ結像システムは、自動立体ディスプレイにおいて改善された観察自由度を有利に提供することができる。これは、異なるビューをそれぞれ提示し、観察者がディスプレイに対して移動すると見える画像が変化する観察ウインドウによるものであってもよい。代替的に、追跡システムを用いて、観察者の位置を測定し、この観察者の位置に従ってウインドウのそれぞれに表示されるデータを更新してもよい。3つ以上のウインドウを使用する場合、データは、現在は観察者に見えないウインドウにおいて調整することができる。したがって、画像データの更新は見えず、画像の明らかなちらつきは実質的に見えない。
このような多重観察ウインドウシステムは、観察ウインドウ間の境界における強度の変化を最小化することに依存する。さもなければ、ユーザがウインドウ間を移動すると強度が変化し、画像のちらつきとして知覚される。これは、強度の変化を最小化することを可能にしつつ、サイズが縮小された光スポットをシステムにおいて使用することを可能にする本発明によって達成される。これによって、隣接ウインドウ間のクロストークを最小化し、よって画質を向上させることができる。
公称視距離におけるウインドウのピッチは、多重ウインドウ結像システムについて知られているように観察者の公称瞳孔間隔に等しくてもよいが、本発明は、公称視距離におけるウインドウのピッチが、65mmとして解釈してもよい観察者の公称瞳孔間隔よりも短いか、又は55mmとして解釈してもよい観察者の通常の最小瞳孔間隔よりも短い多重ウインドウ結像システムに有利に適用することができる。例えば、ウインドウのピッチは公称瞳孔間隔の2/3又は1/2、さらにはそれ以下であってもよい。このようなウインドウサイズの縮小により、ディスプレイ基板の厚みを所与の公称視距離について増加させることができ、よって製造を容易にすることができる。逆に、ディスプレイ基板の厚みを減少させることには現実的な問題があるため、ウインドウピッチを減少させると、より短い視距離を達成することができる。この理由は、ウインドウ平面におけるディスプレイからの公称視距離は、画素ピッチ及びガラスの厚みによって決まるためである。例えば50μmのピッチの小さな画素の場合、ガラスの屈折率を1.52であると仮定して、400mmの視距離において65mmのウインドウを達成するためには、0.47mmという画素平面からのレンズの合計間隔が必要である。ディスプレイ基板の厚みは一般に0.5mmであるため、レンズ構造と組み合わせると、短い視距離を達成することは困難である。しかし例えば、ウインドウ平面に結像される55mm未満の大きさの観察ウインドウを3つ以上配置する例として、32.5mmのサイズのウインドウを4つ結像することを想像することができる。レンズに対する画素平面の間隔は、この与えられた例において0.94mmとなる。このような厚みは、ディスプレイではより容易に得られる。
本発明の第5の態様において、
行列状に配置される画素アレイを含む空間光変調器であって、画素列間に垂直方向のギャップが配置される空間光変調器と、
観測者の瞳孔の垂直方向に延在する画像を空間光変調器の平面において提供するよう配置される視差要素と
を備える自動立体表示装置であって、
画素開口の形状は、ウインドウ平面における積分強度が、ウインドウ平面における少なくとも第1のウインドウ境界にわたって一定となるように、画素平面における照明スポットの公称プロファイルの畳み込みによって決められる、自動立体表示装置が提供される。
代替的に、画素のサブ開口の少なくとも1つの形状は、ウインドウ平面における積分強度が、ウインドウ平面における少なくとも第1のウインドウ境界にわたって一定となるように、公称で、垂直方向に延びる照明スポットの強度プロファイルの形状であってもよい。
視差光学要素のスポットサイズ及び形状は、製造時にパネル構造に合わせて固定されていてもよい。
本発明の第1の態様の異なる特徴点は、以下の利点を単独で又は組み合わせて提供する傾向があり得る。
次に、本発明の実施形態を例としてのみ、添付図面を参照して説明する。
先ず、本発明の画素配置を適用することができるいくつかの異なる表示装置を説明する。本発明の画素配置は、本明細書中に参照により援用される国際公開第03/015424号パンフレットに記載されている表示装置に適用することができる。次に、これらのタイプの表示装置のうちいくつかの概要を示すが、表示装置のさらなる特徴が国際公開第03/015424号パンフレットに記載されており、本発明による表示装置に組み込むことができる。
本発明の実施に特に適した1つのタイプの2D/3D切り替え可能指向性表示装置を先ず、国際公開第03/015424号パンフレットに記載されているような1つのタイプの切り替え可能指向性ディスプレイを示す図7に関して説明する。
バックライト1034が、入力直線偏光子1038、及びLCD TFT基板1040に入射する光出力1036を生成する。この光は、LCD画素1044〜1058のアレイを含む画素平面1042を通過する。各画素は、アドレス指定可能(addressable)な液晶材料の別個の領域およびカラーフィルタを含み、ブラックマスク1060によって囲まれて画素開口1062を形成する。光は次に、LCD対向基板1064及びキャリア基板1066を通過して、複屈折材料の層1068及び等方レンズ微細構造1070を含む複屈折マイクロレンズ1072に当たる。光は次に、レンズ基板1074及び偏光変更素子1076を通過する。
図8は、国際公開第03/015424号パンフレットに記載されているさらなるタイプの切り替え可能指向性ディスプレイを示し、このディスプレイにおいて、指向分布は、切り替え可能偏光要素によって切り替えられる。バックライト1034が、入力直線偏光子1038、及びLCD TFT基板1040に入射する光出力1036を生成する。この光は、LCD画素アレイを含む画素平面1042を通過する。光は次に、LCD対向基板1064、LCD出力偏光子1414及びキャリア基板1066を通過して、複屈折材料の層及び等方レンズ微細構造を含む複屈折マイクロレンズ1072に当たる。光は次に、レンズ基板1074及び偏光変更素子1416を通過する。
偏光変更素子1416は例えば、透明電極で処理した表面及び当該技術分野においてよく知られているような液晶配向層(alignment layers)1418に挟まれたねじれネマチック液晶層として実装されてもよい。検知素子1424を用いて、偏光切り替え層1416の電気駆動を監視してもよい。セル1416、1418の第2の基板1420は、その第2の表面に取り付けられた偏光子1422を有する。
偏光子1414は、マイクロレンズ1072の複屈折光軸に対して45度に配向された透過方向を有する線形偏光子であってもよい。マイクロレンズの複屈折軸は、複屈折マイクロレンズ1072に使用される複屈折材料の異常軸(extraordinary axis)の方向である。複屈折マイクロレンズに入射する偏光状態は、複屈折材料の2つの軸に分解する。第1の軸において、複屈折材料の屈折率は実質的に、複屈折マイクロレンズ1072の等方性屈折率に屈折率整合するため、レンズは実質的に結像機能を有しない。第1の軸に直交であり得る第2の軸において、複屈折材料の屈折率は、等方性材料に対して異なる屈折率を有するため、レンズは結像機能を有する。
2D動作モードでは、液晶層1416に電圧は印加されず、入射偏光状態が回転される。3D動作モードでは、このセルに電圧が印加され、入射偏光状態が実質的に回転されない。
偏光子1422を透過する偏光状態が第1の軸に平行になるようにスイッチ1416が設定された場合、ディスプレイは2D指向分布を有することになる。偏光子1422を透過する偏光状態が第2の軸に平行になるようにスイッチ1416が設定された場合、ディスプレイは、自動立体の3D指向分布を有することになる。よって、検知素子1424は、偏光要素の電気駆動を判定することによって光学切り替え装置の表示モードを判定する。
図9は、国際公開第03/015424号パンフレットに記載されているさらなるタイプの切り替え可能な指向性ディスプレイを示し、このディスプレイにおいて、指向分布は、切り替え可能な偏光要素によって切り替えられる。これは、偏光子1414が省略され、偏光角の向きが異なることを除けば、図4の機構と同じ構造である。このような装置は、機械的に再構成可能な偏光子の代わりに、例えば透明電極及び配向層を含む表面1418に挟まれたねじれネマチック液晶層であってもよい電気的に切り替えられる偏光子1416及び吸収型直線偏光子1422を用いることを除けば、図3の装置と同様に動作する。
図8に関して説明するように、装置は、最後の偏光子1422によって透過される偏光状態を選択することによって2D指向分布と3D指向分布との間で切り替えられてもよい。
図10は、国際公開第03/015424号パンフレットに記載されているさらなるタイプの切り替え可能な指向性ディスプレイを示し、このディスプレイにおいて、指向分布は、ディスプレイ出力偏光子と複屈折マイクロレンズアレイ1072との間に配置される切り替え可能な偏光要素によって切り替えられる。偏光子1414によって透過されるディスプレイの出力直線偏光は、スイッチ基板1432、ねじれネマチック層1430を挟む透明電極及び配向層1418、レンズ対向基板1066、複屈折マイクロレンズ1072並びにレンズ基板1074を透過する。
2Dモードにおいて、偏光スイッチ1430は、入射偏光を回転させて、複屈折マイクロレンズ材料の常軸(ordinary axis)に入射するようにする。常軸の屈折率は等方性材料の屈折率と一致するため、レンズは何の作用も持たない。3Dモードにおいて、液晶層1430に電界を印加して、偏光状態が回転されず、光が複屈折マイクロレンズの異常軸に入射するようにする。レンズはその場合、自動立体指向分布を生成する光学作用を持つ。
よって、検知素子1424は、偏光要素の電気駆動を判定することによって光学切り替え装置の表示モードを判定する。
次に、本発明による画素配置を説明する。以下の画素配置のいずれかを、上述のいずれかのタイプの表示装置の空間光変調器における画素配置に適用することができる。概して、本発明は、他のタイプの空間光変調器にも適用することができる。
後述する画素配置において、画素は、互いに垂直に延びる行列から成るアレイ状に配置される。垂直及び水平という用語はそれぞれ列及び行に沿った方向を定義するために用いられるが、これらの用語は、使用時に異なり得るディスプレイの向きを限定するものとして理解されるべきではない。画素は、画素開口とその間のギャップとを含む。画素配置において、列間のギャップはほぼ垂直に、好ましくは正確に垂直に延びるが、実際には、隣接画素が重ならなければ、いくらかの変形を許可してもよい。
観察者の移動に伴いウインドウ平面において生じる強度変化は、観察者がウインドウ境界を横切る際にディスプレイがちらついて見えることを防ぐように最小化されることが望ましい。例えば、図4bの強度プロファイルよりも、ウインドウ間のギャップが実質的にない図4aの最終的な強度プロファイルが要求される。レンチキュラースクリーン又は視差バリアディスプレイ内のウインドウ平面における強度の変動は、画素の形状、レンズ又はスリットの光学特性、並びに観察者の瞳孔の形状及びサイズによって決まる。より詳細に後述するように、適切な画素形状及び画素平面におけるスポットの照明を提供することによって、図4aのウインドウ構造により近いウインドウ構造を提供することが可能である。
ウインドウ境界の可視性を低減する1つの方法は、観察者の公称瞳孔間隔未満のサイズのウインドウを使用することである。したがって、片目が境界を横切るとき、もう片方の目はウインドウの均一領域にあり、ちらつきアーチファクトは片目のみに生じて、全体的な可視性が低減する。
図11aは、スポット500が、レンチキュラースクリーンの1つのレンズ501を通して画素平面502上に結像される場合の公称ウインドウ平面における観察者の瞳孔の像である従来技術のディスプレイを示す。像500は、レンチキュラースクリーンのレンズ要素(垂直に延びる円柱レンズのアレイを構成する)によって生成される、垂直に延びる横方向の強度プロファイルを含む。スポット500のピーク強度の相対位置を線503で示す。概して、線503は垂直な画素列に平行である。概して、スポット500の形状及びサイズは、レンズ501の光学性能を制御することによって設定することができる。表面形状、レンズ材料及び画素平面からのレンズの間隔を調整してスポット形状を最適化することができる。
以下の画素配置は、スポット500の形状を考慮に入れて設計される。実際に、これを行うことは簡単であり、このような公称瞳孔の使用は、光学分野における日常業務である。通常、人間の瞳孔のサイズにはほとんど変化がないため、任意の通常の瞳孔サイズを挙げることができる。任意の所与の表示装置について、公称ウインドウ平面があるが、実際には、被写界深度(the depth of field)は十分に大きく、ディスプレイからの公称ウインドウ平面の正確な距離は、表示装置の設計を大幅には変更しない。
概して、人間の瞳孔の直径は約4〜7mmの範囲で変化する。瞳孔のサイズは、表示輝度及び周囲光条件によって決まるが、概して、輝度が200cd/m2のディスプレイの場合、直径およそ5mmである。このような瞳孔のサイズは、公称瞳孔サイズとして適切であると考えることができる。
サイズが65mmであり画素ピッチが60μmである通常のウインドウの場合、5mmという瞳孔の直径は、画素平面において+/−2.3μmのサイズを表す。これは、たとえば幅20μm(5〜95%)であり得るスポットサイズの中の小さな割合である。瞳孔は丸いが、レンチキュラースクリーンによって線に結像されるため、エネルギーは、+/−1μm未満の領域で最も密に分布する。したがって、一次のオーダーで、瞳孔の直径の変化が画素平面における照明スポットに対して持つ影響は比較的小さい。これは、スポットの幅が、ほぼ無限遠にある光源に対するレンズの性能に支配されるためである。
画素平面は、画素ギャップ、例えばブラックマスク510によって囲まれた赤の画素開口アレイ504、緑の画素開口アレイ506、及び青の画素開口アレイ508を含む。レンチキュラースクリーン501のピッチは、2つのカラーサブピクセルよりも大きく、例えば実質的に4画素分のピッチであってもよい。画素はまた、1色の行状に配置されて、パネルが例えばそれぞれ赤の画素行、緑の画素行及び青の画素行の繰り返しを含むようになっていてもよい。このようなパネルは例えば、2Dモードで縦向き(portrait orientation)で用いられるポートレートパネル(各列が同色の画素を含む)であってもよい。パネルはまた、2Dモードで横向き(landscape orientation)で用いられてもよい。しかし、レンズの向きは、製造時に固定されているため、このようなパネルは、3Dモードの場合、ランドスケープの向きで用いることができる。この場合、パネルは、幾何学的なレンズ軸に対して同色画素の行を含むように見える。
観察者が横方向に移動するにつれ、スポット500は、矢印512によって示される方向に表示面を横切り、観察者に見える画像がそれぞれの画素開口を横切って移動するようにする。自動立体3D画像の光学品質は、画素平面におけるスポット500の品質によって決まる。スポットが十分に大きい場合、目には、隣接画素からのデータが見え、画像中にクロストークが見える。
オンの画素アレイを横切って移動する移動観察者の場合、図11bに示す強度変化が見える。図11bには、スポット500と画素プロファイルとの畳み込みにより求められる、ウインドウ平面516における横方向位置に対する表示強度514がプロットされている。スポットが画素列の中心にある領域518では表示輝度が最大化され、スポットが画素間のギャップに入る領域520では輝度が最小化される。観察者には、移動する際に強度変化522がディスプレイのちらつきとして見える。本発明の目的は、この変化を最小化することである。
強度変化を最小化するための1つの手段は、スポットのサイズを大きくし、いくつかの画素をカバーするようにすることである。しかし、これは、観察者が隣接画素からの光を見ることを可能にする役割を果たすため、望ましくないディスプレイのクロストークが増加する。
本発明では、ウインドウの均一性を最適化しながらクロストークを最小化するために小さなスポットサイズを維持する。
本発明の第1の実施形態を図12aに示す。各カラー画素532は、垂直方向に延びるギャップ534によってそれぞれ分離される3つの開口526、528及び530に分割される。各開口526、528及び530は同じ一定の垂直高さ及び同じ幅を有する。各画素532の開口526、528及び530は共通でアドレス指定可能である。
一次近似では、画素平面のスポット524は、実際のスポットを表す幅を有するシルクハット(top-hat)関数として解釈することができる。例えば、幅は、実際のスポットの強度プロファイルの5%の累積積分点と95%の累積積分点との間の幅として解釈することができる。図12aの実施形態において、ピッチ、すなわち開口526の幅とギャップ534の幅との合計は、スポット524の幅とほぼ同じであるように設計される。結果として、スポット524は常に、画素開口526及び画素ギャップ534の同じ割合を覆い、図12bに示すように、出力の積分強度がスポット位置に関係なく同じになるようになっている。言い換えれば、任意の所与の位置において目に見える強度である、スポット524と画素開口の高さとの畳み込みは一定であり続ける。
一例において、60μmのカラーサブピクセルピッチを有するTFT−LCDディスプレイを15μmの水平方向ギャップとともに用いる。クロストークを回避するとともに観察自由度を最大化するために、直径20μmのスポット幅(5〜95%のエネルギー)をレンズの設計及び構造により選択する。次に画素532を、幅5μmのギャップ534によって分離された幅15μmの3つの等しい開口526、528及び530に分割する。3つの開口はそれぞれ、同一のデータ信号によりアドレス指定され、均一切り替え(uniformly switched)液晶セル及び同一のカラーフィルタを構成する。サブギャップは、表示装置の対向基板上に形成され得るブラックマスク層によって画定され得る。
図13は、本願と同一日に提出された同時係属中の出願(J. A. Kemp & Co. Ref:N.89125)に記載されているような、追加のマゼンタ画素及び半分のサイズの緑の画素を組み込んだ画素構成を用いる本発明の別の実施形態を示す。赤及び青の色成分は1行目540に形成され、緑の成分は2行目542に形成される。画素は、赤と緑、青と緑又はマゼンタと緑の列データを含む列グループ532に分割される。追加の緑の画素行の使用は、同一の横方向の3D輝度ピッチについて画素幅を増大できることを意味する。これにより、画素平面とレンズとの間の間隔を有利に大きくすることができ、より高い柔軟性がスポット設計に得られる。有利なことに、パネル画素をアドレス指定するために必要な電極のサイズは限られているため、画素ピッチが大きくなることは、全画素幅の比率としてギャップ幅543を小さくすることができることを意味する。この例において、画素は、1つの画素につき1つのギャップを有するものとして示される。
TFT−LCDにおいて、画素間のギャップは、ソース電極の幅、及び薄膜トランジスタ及び記憶キャパシタのようなアドレス指定を行う電子回路のサイズによって決まる。本発明では、サブギャップがパネルの開口比を、アドレス指定を行う電子回路に必要な開口比よりもさらに大幅に下げないことが(必須ではないが)望ましい。ソース電極を2つの等しい幅の電極に分割することが可能であり得る。しかしこれは、パネル電極の抵抗を高める場合があり、望ましくない場合がある。代替的に、ソース電極の幅を維持しながら、追加のギャップに沿って記憶キャパシタを組み込むことが可能であり得る。このようにして、ディスプレイの垂直方向の開口比を高め、よってディスプレイの開口比を維持することができる。
実際には、光学スポットは理想的なシルクハット関数にならないため、ウインドウ平面のウインドウ間に小さな残留強度変動が存在する場合がある。シルクハットの劣化の原因は、レンズ開口における回折、光学面からの散乱、観察者の丸い瞳孔の像及び色収差によるものであるだろう。回折効果を除去するために、さらなる回折コンポーネントを組み込むことによって回折レンズ開口のアポダイズ(apodize)を行うことが可能であり得る。回折コンポーネントは、レンズの屈折構造に組み込むことができる。
横色収差は、レンズ材料の分散効果から生じ、等方性媒体に対して形成される複屈折レンズの場合特に、レンズ構造の作製に使用される材料の適切な選択によって補償することができる。色収差のさらなる回折補正を、例えば屈折レンズ表面に組み込んでもよい。
レンズによって生成されるスポットは製造時に、例えば硬化温度に応じて変化する屈折率を有するUV硬化性(UV curable)レンズを使用することによって最適化することができる。UV硬化性複屈折材料は当該技術分野において既知である。遠視野における強度変動を測定できるようにレンズを画素開口、又はテスト画素開口に対して適切に配置した場合、ウインドウ平面における強度変動を最小化するのに最適な硬化温度を設定することができる。
上述の画素配置では、各画素は、その水平方向の幅にわたって一定の垂直高さを有し、画素のピッチはスポットの幅を考慮して設計される。以下の画素配置において、画素開口の高さはスポットの形状を考慮して設計される。
図14は、画素平面に当たるスポット544を、ウインドウ平面における移動観察者に対する画素平面を横切るスポットの平行移動512とともに示す。ギャップ547によって分離される本発明の画素開口546を示す。図15に詳細に示すように、画素開口は、ほぼ矩形の開口領域548と、さらなる開口領域550とに分割される。ギャップ領域551及び549も示す。開口領域550の目的は、スポットがギャップ551の領域にあるときにウインドウ平面にさらなる輝度を提供することである。したがって、画素開口546の垂直高さの全体的なプロファイルは中心部分において平らであり、縁部に向かって増加する。
単一視差素子の場合、開口領域550の垂直範囲は、スポット位置503がギャップの中心にあるときのスポット544下の積分強度が、画素の中心にあるときのスポット位置503の垂直積分強度と同じであるように設定される。言い換えれば、観察者の目に見える強度を表す、スポット544と画素開口546の垂直高さとの水平方向の畳み込みは、全ての水平位置において一定である。したがって、開口領域550には、画素の中心と比べて、垂直方向に延びる追加の画素領域が割り当てられる。
スポットがギャップの中心から遠ざかるにつれて、必要な追加の輝度は低下し、この低下してゆく強度のプロファイルは、正方形のスポットに畳み込んだスポットのプロファイルとほぼ同じである。したがって、領域は、画素平面における光学スポット544とほぼ同じプロファイルを有する。こうして、ギャップの見かけを排除することができる。有利には、ギャップ領域551を補償するために調整する必要がない。
図16は、1つの画素につき単一のギャップ領域549を2つの開口領域550とともに用いる本発明の代替的な実施形態を示す。領域550の全積分強度は図15の場合と同じであり、この実施形態ではサブ開口の範囲が大きくなっている。
開口領域550の垂直範囲はパネルの垂直方向の開口比を制限する可能性がある。垂直範囲に対する制限は、図17に示すような追加のギャップ領域を使用することによって減らすことができる。この場合、図15のギャップ551の代わりに、画素の2つのギャップ553及び555を用いて、ギャップ551により生成される強度変化が低減されるようにする。この結果、開口550の面積が小さくなり、開口548が大きくなる。こうして垂直方向の開口比を高めることができる。追加のギャップの使用は、特に開口及びギャップの幅がスポットの幅とほぼ等しい場合に、ウインドウ境界のさらなる均一性をもたらす。
画素は例えば、図18に示すようなRBMGGG構成に配置してもよい。この構成では、赤、青及びマゼンタの画素から成る行554に緑の画素行556が挟まれる。代替的に、画素は、図19に示すようなRGBストライプの画素行558のような他の構成に配置してもよい。
実際に、スポット形状は、図20に示すように赤のスポット562、緑のスポット560及び青のスポット564のサイズが異なる色収差効果を含んでもよい。この場合、スポットと画素境界との畳み込みは色付きスポット毎に異なり得る。画素開口550は、例えば図21に示すようにサブ開口の幅及び/又は高さを変更することによって、赤の画568、緑の画素566及び青の画素570について別個に補償されてもよい。同様に、図12及び図13に示す実施形態では、サブ開口526、528及び530の水平方向の幅又は垂直方向の高さを変化させることによって同一の効果を達成することができる。特に、サブ開口526、528及び530は、各色では同じものに、異なる色では異なるものになる。
図22は、本発明の半透過反射型ディスプレイの実施形態を示す。サブピクセルは、ギャップ領域551を補償する開口領域550を含む透過型画素開口572を含む。開口領域576を含む、追加の反射型画素領域574が組み込まれる。反射型画素は、画素開口の下にある電極の配線を容易にするため、ギャップ578はギャップ551より小さくてもよい。領域576は、異なるギャップ幅を補償するように調整される。上述したように、追加のギャップを用いて、ギャップをより小さな部分に分割してもよい。
図23aは、対角線方向に延びる電極580によって画素列間のギャップ586を小さくすることができる本発明のさらなる実施形態を示す。対角線状の電極開口を補償するカットアウト領域582が組み込まれる。照明スポットと協働してサブピクセルギャップ584及び586を相殺するサブ開口領域550を組み込む。サブピクセルはサブ開口領域588及び590を有する。作図線を除去した画素形状を明確にするために図23bに示す。
こうして、これらの画素配置は、自動立体3Dディスプレイのウインドウ平面における少なくとも2つのウインドウにまたがる均一強度の生成を可能にする。これは、ディスプレイのちらつきを低減又は除去しつつディスプレイの観察自由度を広げるために有利に使用することができる。ウインドウは異なるビューデータを含むか、又は、隣接するウインドウが同一のビューデータを含んでもよく、観察者位置測定センサと協働して使用されて、拡張された観察位置範囲について、見る人に立体3D画像が見えるようにしもよい。
画素配置を、観察者の目がウインドウ平面を横切って移動するときに一定の強度を提供するものとして上述した。実際には、いくらかの変化がやはり残る場合がある。それにもかかわらず、この画素配置を用いてこの変化を低減することができる。実際には、図11aに示す既知のタイプの画素配置の場合の上述した畳み込みの通常の変化はおよそ10%になる。本発明は5%およびそれ以下への低減を可能にする。
最小の有用なウインドウサイズは全ウインドウピッチの25%、例えば65mmのウインドウピッチに対して横方向の自由度が16mmであり得る。単一ウインドウ内で移動する観察者に対して、この観察自由度にわたって快適なレベルのクロストーク(例えば5%以下)を維持するために、公称スポット幅は画素ピッチの75%未満、好ましくは画素ピッチの50%未満であることが望ましい。
画素ピッチが60μmであり、画素間のギャップが15μmである従来技術のディスプレイシステムの一例において、有用な横方向の観察自由度にわたってかなりのレベルのクロストークが生じる前に使用できる最大スポット幅は、およそ45μmである。ほぼシルクハット型のスポット関数を仮定すると、生成される最大畳み込み強度は45単位となり、最小畳み込み強度は30単位となるだろう。よって、最大強度と比較した畳み込みスポット強度の変化は最良で33%である。1つの測定される、構築されたディスプレイシステムは、5%未満のクロストーク及び40%を超える強度変化で30mmより大きい観察自由度を有する。
60μmの画素ピッチを用いる別の例において、5μmという液晶セルの厚みによって制限されるギャップ幅について、最大強度は45単位であり、最小強度は40単位となるだろう。したがって、最大強度と比較した場合の畳み込みスポット強度の変化は11%である。実際に、スポットは完全なシルクハット関数にはならず、変化はこれより大きくなる。
強度の変化を低減するために、従来技術のシステムではスポットサイズを大きくすることが要求されるため、クロストークは増大し、観察自由度は有用なレベル未満に低下する。
したがって、適切な観察自由度を維持しながら従来技術のシステムが達成できる最大強度と比較して、10%が畳み込みスポット強度の最良の変化であると考えられる。
本発明の画素形状は、より小さな公称スポットサイズを用いることができ、よって観察自由度を高め、ウインドウ平面において移動する観察者に対して観察ウインドウの可視性の変化を低減しながらクロストークを低減することを有利に可能にする。列間の垂直方向に延びるギャップは、照明スポットが画素間の境界に近い場合に、クロストークの範囲をさらに減らすことを可能にする。
図24は、多重ウインドウ観察システムのディスプレイの一例として、ストライプカラーフィルタディスプレイの4列の画素をアレイの各レンズの下に配置した本発明の多重ウインドウ自動立体ディスプレイを示す。画素は、列状に配置される赤603、緑604及び青606の画素開口列アレイを構成する。レンズ600の下には赤、緑、青及び赤の画素があり、レンズ601は緑、青、赤及び緑の画素列を有し、レンズ602は青、赤、緑及び青の画素列を有する。それぞれの列にはビュー番号608が与えられる。ビューはシーンのそれぞれのビューであってもよく、又は、ビュー1及び2が右目ビューでありビュー3及び4が左目ビューであってもよい。
レンズ600は、シルクハット関数に近いものであってもよい観察者の瞳孔の像610を生成する。スポット610の幅は画素のピッチとほぼ同じとなるように設定されてもよい。レンズ601及び602は右目のスポット612及び614を生成し、左目スポット612、614、616はそれぞれレンズ600、601、602によって生成される。
この例において、ウインドウは、図25に示すように32.5mm間隔に設定される。ディスプレイ626の出力光627は、ウインドウ628〜634のアレイを0次ローブに生成する。中心観察位置において、観察者は、左目638をウインドウ630及び628の共通点(intersection)に配置し、右目636をウインドウ632及び634の交点に配置する。公称瞳孔間隔は、ブラックマスクの幾何学的画像が形成される点にあるため、このことは、ウインドウ630、628の各々の中心位置と比較した場合の強度の低下につながり得る。しかし、スポットサイズは画素ピッチとほぼ同じに設定されるため、強度の変動は実質的に存在せず、全てのスポット位置について、強度は名目上一定である。
ウインドウ628〜634の各々は、レンズ毎に色付きウインドウアレイを含む。したがって、レンズ600の場合、ウインドウ628は赤であり、630は緑であり、632は青であり、634は赤である。しかし、隣接するレンズ601の場合、ウインドウは異なる色を有し、レンズ602の場合も同様である。したがって、3つのレンズ600〜602にわたって、ウインドウ平面において白のウインドウが生成される。
この手法の利点は、各画素からのウインドウサイズが小さくなるため、ディスプレイの構築において、より厚いガラス基板を使用できることである。基板は厚いほど、製造時の扱いが容易であり、歩留まりがより高くなるので、より安価な表示装置を生産することができる。
ウインドウ平面におけるディスプレイの観察自由度を図26に示す。図26において、ビュー1及び2は右目ビューであり、ビュー3及び4は左目ビューである。観察者がウインドウ平面において移動すると、目のスポットのアレイ622の位置が画素平面において移動する。観察者が左へ移動すると、アレイ622は右へ移動し、その逆の場合も同様である。ディスプレイの横方向の観察自由度は、左右の画像間のクロストークが特定の値、例えば5%を超える点によって定義される。これは、スポットのアレイ622が反対のビューの画素をカバーし始めると生じる。したがって、クロストークが十分に低い観察自由度624は、画素平面における目のスポットのサイズにより設定される。目のスポットのサイズが小さくなると、それに対応して観察自由度が高まる。
このようなディスプレイは、例えば図27に示すような、本願の他の箇所に記載される向上した観察自由度を有することができる。この場合、画素列はそれぞれ、同一データ608によりアドレス指定される2つのサブ列642、644に分割される。ウインドウ平面にわたって強度の均一性を維持しながら、より小さな目のスポット646、648を使用することができる。これにより、より大きな観察自由度がディスプレイに与えられ、追跡ディスプレイ(tracking display)の品質が向上する。
目のスポットがシルクハット関数でない場合、本願の他の箇所に記載されるように、画素構造にさらなる変更を行い、ウインドウ境界における強度変動を最小化することができる。
図28aは、レンズアレイ600〜602による画素平面650からの結像光束652の断面図である。図28bは、図24のウインドウ平面において観察者に見える画像の見かけを示す。レンズ600の中心において、観察者には、赤の画素656及び緑の画素658とともにブラックマスク654の像が見える。3つのレンズ600〜602にわたって、ウインドウ位置のそれぞれについて白の画素が生成される。図29a及び図29bは、ディスプレイの観察自由度の端にいる観察者の場合の、ディスプレイからの光652の結像の断面図である。図29c及び図29dは、それぞれ図26a及び図26bのウインドウ平面において観察者に見える画像の見かけを示す。図29cのレンズ600において、レンズは中央が緑658であり、ブラックマスク領域654をレンズの縁部に結像する。同様に、図29dのレンズ600は、その面積の大部分に赤の光662を有し、ブラックマスク画像を縁部に有する。
図24及び図27に示す構造を組み込むディスプレイの場合、レンズ600はまた、例えば3つの画素列を覆ってもよい。その場合、各ビュー1に赤の画素があり、各ビュー2に緑の画素があり、各ビュー3に青の画素があってもよい。明らかに、これは望ましくなく、カラーフィルタパターンを3列パターンで繰り返さないように配置することによって補償することができる。
本発明の1つのさらなる実施形態を図30に示す。図30では、色付き画素を赤664、緑666及び青668の行状に配置し、その一方で、レンズ600、601、602を列状に配置する。この場合、4ビューシステムは、本願の他の箇所に記載されるように、画素平面の右の瞳孔像に対して関数670、674、678を有し、画素平面の左の瞳孔像に対して672、676,680を有して、強度の変化を最小化する。
一般に、公称ウインドウ平面におけるウインドウのピッチは、観察者の公称瞳孔間隔に等しくすることができるが、有利には公称瞳孔間隔未満、好ましくは最小瞳孔間隔未満である。例えば、ウインドウピッチは、公称瞳孔間隔のほぼ2/3又は1/2であってもよい。人間の瞳孔間隔は通常55〜68mmの範囲であり、典型的には60〜65mmの範囲である。よって、公称瞳孔間隔は65mmとして考えることができ、最小ウインドウ間隔は55mmとして考えることができる。上記の例では32.5mmのウインドウ間隔(The window separation than 32.5mm in the above example)。
図31は、本願の他の箇所に記載されるように、画素データ列が2つの画素開口列に分割される代替的な実施形態を示す。この場合、各データ列につき2つの観察ウインドウが生成される。このようなシステムにおいて、画素平面にある瞳孔の像682、686、690及び684、688、692は、図30に示す画像よりも小さくなるように設定することができる。この場合、観察ウインドウは、画素データ列ではなく画素開口から形成される。
したがって、目のスポットのサイズは、ウインドウ平面全体にわたって均一な強度を実質的に維持しながら、図30の装置のものより小さくすることができる。したがって、ビュー列のデータが観察者の動きに対応して変化しない非追跡(untracked)多重ウインドウディスプレイにおいて、このディスプレイは、図30のディスプレイよりも広い観察自由度を有利に有することができる。さらに、このディスプレイは、瞳孔の像の「尾部」が比較的小さい、すなわち、隣接するビューデータ列から目が収集することのできる光は少ないため、より低いクロストークを有利に有することができる。
図24〜図28に示す配置は一定の高さの画素を使用し、画素ピッチはスポットの代表幅に等しいが、それらの配置は、強度の変化を制限するような形状の画素にも、図14〜図23の配置と同じ方法で等しく適用することができる。
3Dディスプレイにおける見かけの奥行きの生成を、スクリーン平面の後方にあるオブジェクトについて示す図である。 3Dディスプレイにおける見かけの奥行きの生成を、スクリーン平面の前方にあるオブジェクトについて示す図である。 画像の立体ペアの各画像上の対応する対応点の位置を示す図である。 自動立体3Dディスプレイの前方における右目観察ウインドウの形成の概略図である。 自動立体3Dディスプレイの前方における左目観察ウインドウの形成の概略図である。 3Dディスプレイの出力円錐からの観察ゾーンの生成の平面図である。 自動立体ディスプレイの理想的なウインドウプロファイルを示す図である。 自動立体3Dディスプレイから得られる観察ウインドウの出力プロファイルの概略図である。 従来技術のカラーフィルタパターンを示す図である。 観察者の右目における、二眼式視差光学素子とともに使用した場合の図7aの見かけを示す図である。 図7aに示すようなタイプの二眼式レンチキュラーディスプレイ(lenticular display)上におけるデータ配置を示す図である。 切り替え可能な2D/3Dシステムを示す図である。 電子制御される偏光切り替え要素によって指向分布が切り替えられる3D自動立体ディスプレイを示す図である。 レンズアレイと出力偏光子との間にある電子制御される偏光切り替え要素によって指向分布が切り替えられるさらなる3D自動立体ディスプレイを示す図である。 出力偏光子とレンズアレイとの間にある電子制御される偏光切り替え要素によって指向分布が切り替えられるさらなる3D自動立体ディスプレイを示す図である。 円柱レンズによる標準的なRGBストライプパネルの照明を示す図である。 標準的なRGBストライプ構成がウインドウ平面における強度の変化に及ぼす効果を示す図である。 サブ領域を有する画素を含むパネルの照明を示す図である。 図12aの構造がウインドウ平面における強度の変化に及ぼす効果を示す図である。 面積が半分の緑の画素を有するサブピクセル領域の構成の例を示す図である。 ギャップ領域を補償する画素の照明を示す図である。 図14の画素の構造を示す図である。 本発明の代替的な画素構造を示す図である。 ウインドウ平面における性能を向上させるさらなるサブ開口の使用を示す図である。 面積が半分の緑の画素を有するサブ開口領域の構成の例を示す図である。 RGBストライプ画素パターンを有するサブ開口領域の構成の例を示す図である。 色収差を有する照明スポットの外観を示す図である。 色収差を補償するための画素ローブの調整を示す図である。 本発明の半透過反射型(transflective)画素配置を示す図である。 本発明の画素の構造を示す図である。 ディスプレイに対する目のスポットの配置を示す図である。 ディスプレイ内の観察ウインドウの配置を示す図である。 第1および第2の方向におけるディスプレイの横方向の観察自由度の範囲を示す図である。 多重ウインドウ結像システムにおける目のスポットのサイズを縮小するために分割された画素列を示す図である。 第1の観察位置についてディスプレイの外観を示す図である。 第2および第3の観察位置についてディスプレイの外観を示す図である。 カラー画素が行として配置される本発明のさらなる実施形態を示す図である。 画素が行として配置されるとともに細分される本発明のさらなる実施形態を示す図である。

Claims (35)

  1. 画素平面に行列状に配置される画素アレイを含む空間光変調器であって、前記画素は、ギャップを間に有する画素開口を含み、画素列間のギャップは前記画素列に実質的に平行に延びる、空間光変調器と、
    連続する画素列から公称ウインドウ平面における2つ又はそれ以上の観察ウインドウのうちの連続する観察ウインドウへ光を導くことができる空間多重化視差要素と
    を備える自動立体表示装置であって、
    前記画素開口は、2つの隣接する列にわたる、前記列に垂直な方向の畳み込みが行われるように配置され、
    (a)前記公称ウインドウ平面における公称の人間の瞳孔の像の強度プロファイルが、前記空間多重化視差要素によって前記画素平面に形成され、
    (b)前記画素列に平行な前記画素開口の全高が、最大で前記畳み込みの最大値の5%だけ変化する、自動立体表示装置。
  2. 前記画素開口は、前記強度プロファイルの代表幅に実質的に等しいピッチで繰り返す、請求項1に記載の自動立体表示装置。
  3. 各色の画素の前記画素開口は、前記画素列に平行な実質的に同じ一定の全高を有する、請求項2に記載の自動立体表示装置。
  4. 異なる色の画素の前記画素開口は、前記画素列に平行な実質的に同じ全高を有する、請求項3に記載の自動立体表示装置。
  5. 各色の画素の前記画素開口は、前記列に垂直な実質的に同じ幅を有する、請求項2〜4のいずれか一項に記載の自動立体表示装置。
  6. 異なる色の画素の前記画素開口は、実質的に同じ幅を有する、請求項5に記載の自動立体表示装置。
  7. 異なる色の画素の前記画素開口は、異なる幅を有して色収差を補償する、請求項5に記載の自動立体表示装置。
  8. 前記画素行に沿って、前記画素は、同じ色の複数の隣接画素から成るグループとして配置される、請求項2〜7のいずれか一項に記載の自動立体表示装置。
  9. 各グループの前記画素は、共通でアドレス指定可能である、請求項8に記載の自動立体表示装置。
  10. 前記代表幅は、前記強度プロファイルの5%の累積積分点と95%の累積積分点との間の幅である、請求項2〜9のいずれか一項に記載の自動立体表示装置。
  11. 前記画素列に平行な前記画素開口の全高は変化する、請求項1に記載の自動立体表示装置。
  12. 前記画素列に平行な前記画素開口の全高は、前記画素開口の中心に対して前記画素開口の縁部に向かって増加するプロファイルを有する、請求項11に記載の自動立体表示装置。
  13. 前記画素列に平行な前記画素開口の全高は、平らな中心部分を有するプロファイルを有する、請求項12に記載の自動立体表示装置。
  14. 前記強度プロファイルの代表幅は、最大で前記列の前記ピッチの75%である、請求項11〜13のいずれか一項に記載の自動立体表示装置。
  15. 前記代表幅は、前記強度プロファイルの5%の累積積分点と95%の累積積分点との間の幅である、請求項14に記載の自動立体表示装置。
  16. 画素平面に行列状に配置される画素アレイを含む空間光変調器であって、前記画素は、ギャップを間に有する画素開口を含み、画素列間のギャップは前記画素列に実質的に平行に延びる、空間光変調器と、
    連続する画素列から公称ウインドウ平面における2つ又はそれ以上の観察ウインドウのうちの連続する観察ウインドウへ光を導くことができる空間多重化視差要素と
    を備える自動立体表示装置であって、
    前記画素開口は、前記空間多重化視差要素によって前記画素平面に形成される前記公称ウインドウ平面における公称の人間の瞳孔の像の前記強度プロファイルの代表幅に等しいピッチで繰り返す、自動立体表示装置。
  17. 各色の画素の前記画素開口は、前記画素列に平行な実質的に同じ一定の全高を有する、請求項16に記載の自動立体表示装置。
  18. 異なる色の画素の前記画素開口は、前記画素列に平行な実質的に同じ全高を有する、請求項17に記載の自動立体表示装置。
  19. 各色の画素の前記画素開口は、前記列に垂直な実質的に同じ幅を有する、請求項16〜18のいずれか一項に記載の自動立体表示装置。
  20. 異なる色の画素の前記画素開口は、実質的に同じ幅を有する、請求項19に記載の自動立体表示装置。
  21. 異なる色の画素の前記画素開口は、異なる幅を有して色収差を補償する、請求項19に記載の自動立体表示装置。
  22. 前記画素行に沿って、前記画素は、同じ色の複数の隣接画素から成るグループとして配置される、請求項16〜21のいずれか一項に記載の自動立体表示装置。
  23. 各グループの前記画素は、共通でアドレス指定可能である、請求項22に記載の自動立体表示装置。
  24. 前記代表幅は、前記強度プロファイルの5%の累積積分点と95%の累積積分点との間の幅である、請求項16〜23のいずれか一項に記載の自動立体表示装置。
  25. 画素平面に行列状に配置される画素アレイを含む空間光変調器であって、前記画素は、ギャップを間に有する画素開口を含み、画素列間のギャップは前記画素列に実質的に平行に延びる、空間光変調器と、
    連続する画素列から公称ウインドウ平面における2つ又はそれ以上の観察ウインドウのうちの連続する観察ウインドウへ光を導くことができる空間多重化視差要素と
    を備える自動立体表示装置であって、
    前記画素列に平行な前記画素開口の全高は変化する、自動立体表示装置。
  26. 前記画素列に平行な前記画素開口の全高は、前記画素開口の中心に対して前記画素開口の縁部に向かって増加するプロファイルを有する、請求項25に記載の自動立体表示装置。
  27. 前記画素列に平行な前記画素開口の全高は、平らな中心部分を有するプロファイルを有する、請求項26に記載の自動立体表示装置。
  28. 前記空間多重化視差要素によって前記画素平面に形成される前記公称ウインドウ平面における公称の人間の瞳孔の像の前記強度プロファイルの代表幅は、最大で前記列の前記ピッチの75%である、請求項25〜27のいずれか一項に記載の自動立体表示装置。
  29. 前記代表幅は、前記強度プロファイルの5%の累積積分点と95%の累積積分点との間の幅である、請求項28に記載の自動立体表示装置。
  30. 前記行及び前記列は互いに垂直である、請求項1〜29のいずれか一項に記載の自動立体表示装置。
  31. 前記空間多重化視差要素が、連続した画素列から2つの観察ウインドウのうち1つ置きの観察ウインドウへ光を導くのに有効である第1のモードと、
    前記空間多重化視差要素が効果を持たない第2のモードと
    の間で切り替え可能である、請求項1〜30のいずれか一項に記載の自動立体表示装置。
  32. 前記空間多重化視差要素は、前記画素列に平行な方向に均一であり、かつ、前記画素行に平行な方向で繰り返す構造を有する、請求項1〜31のいずれか一項に記載の自動立体表示装置。
  33. 前記空間多重化視差要素はレンチキュラーアレイである、請求項1〜32のいずれか一項に記載の自動立体表示装置。
  34. 前記空間多重化視差要素は、実質的に前記画素アレイの前記列の前記ピッチの整数倍であるピッチで繰り返す構造を有する、請求項1〜33のいずれか一項に記載の自動立体表示装置。
  35. 公称観察平面における前記ウインドウの前記ピッチは55mm未満である、請求項1〜34のいずれか一項に記載の自動立体表示装置。
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