JP2007531598A - 脆弱プラークの双対変域判別のための方法およびシステム - Google Patents

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Abstract

血管壁を光学的に分析するための方法であって、血管壁から光信号を受信するステップ、および光信号のスペクトルを波長に分解してスペクトル・データを生成するステップを有している。次いで、このスペクトル・データが、周波数変域に変換される。好ましい実施形態においては、この変換が、ウェーブレット分解を適用することによって達成される。他の実施形態においては、フーリエ解析などの他の変換技法が適用される。次いで、周波数変域のスペクトル・データが、血管壁を分析するために使用される。典型的な実施形態においては、このスペクトル・データが、アテローム硬化性プラークの存在およびその状態など、血管壁の病患状態を分析するために使用される。双対変域法によれば、同時に周波数および波長(時間)に従って、血管からのスペクトル信号を分析することができる。
【選択図】図8

Description

関連出願
本出願は、2004年4月1日付の米国特許出願第10/816,110号の一部継続出願であり、この米国特許出願第10/816,110号は、その全体がここでの言及によって本明細書に引用されたものとする。
発明の背景
ケモメトリクス(chemometrics)は、化学システムまたはプロセスについて行なわれた測定を、数学的および統計的方法の適用によって系の状態に関連付ける科学である。ケモメトリクスは、化学的組成などといった構造体の特性を、それらのスペクトル応答にもとづいて予測するために、しばしば使用される。
1つの用途は、例えばアテローム性動脈硬化の診断に必要とされるような、血管壁の状態の評価に関するものである。これは、大動脈、頚動脈、冠動脈、および大脳動脈などの中型または大型の動脈の脈管内膜に関する動脈障害である。アテローム硬化性の病変またはプラークは、コラーゲン、エラスチン、プロテオグリカン、ならびに泡沫状マクロファージおよび平滑筋細胞を有する細胞外および細胞内の脂質など、複雑な組織の基質を含みうる。さらに、炎症細胞成分(例えば、T−リンパ球、マクロファージ、および或る種の好塩基球)も、これらのプラークにおいて見つけることができる。
アテローム硬化性プラークの破壊または破裂は、プラークの破裂後に局所的な閉鎖性の血栓が血管内に形成されるため、心臓麻痺および心臓発作の主たる原因であると考えられている。
近赤外(NIR)分光法を、血管からデータを集めるために使用することができ、NIRスペクトル・データから情報を抽出するために、統計的技法を含む数学的な技法を適用することができる。対象のスペクトル帯の線形および非線形回帰などの数学的および統計的な操作、ならびに他の多変量解析ツールを、判別分析のための定量的較正ならびに定性的モデルを構築するために、利用することができる。
例えば、アテローム硬化性の病変またはプラークの特定に使用される1つの具体的な分光法においては、波長可変レーザなどの光源が、750ナノメートル(nm)〜2.5マイクロメートル(μm)の近赤外の走査帯域など、対象とするスペクトル帯へとアクセスし、あるいは対象とするスペクトル帯を走査するために使用される。発生された光が、カテーテルを使用して、生体内で対象領域の組織を照射するために使用される。次いで、照射からもたらされる発散反射光が収集され、検出器システムへと伝達され、スペクトル応答が解析される。この応答が、組織の状態を評価するために使用される。
しかしながら、スペクトルの収集が行なわれる環境が、いくつかの問題を生じさせている。血管へと挿入されるプローブの場合の血液など、干渉する流体が存在するため、対象の組織の特性に関するスペクトル信号が、埋没してしまう可能性がある。したがって、ノイズ源の存在下で血管壁のスペクトルを抽出するために、ロバストな判別法が使用されなければならない。さらには、心拍作用による干渉する流体の移動により、血管壁の対象領域からのプローブ先端の距離を上手く制御することができないことと相俟って、血管の状態の正確な評価を可能にするために必要とされる精度を、さらに損なっている。
よりマクロなレベルにおいては、スペクトルの収集に使用される装置、および個人間の自然のばらつきが、さらなる課題をもたらしている。判別方法が、分光計のドリフト、ならびに典型的には使い捨てプローブまたはカテーテルの間の製造のばらつきに対して、ロバストでなければならない。判別方法にもとづくモデルは、容易に変形および更新が可能であって、ドリフトおよびばらつきを補償できなくてはならない。さらに、判別法は、血液の組成および疾病状態の発症における個人間の自然の偏差を、補償できなくてはならない。
発明の概要
ほとんどの分光装置から収集されたスペクトルは、種々の位置で生じ、時間(波長)変域(ドメイン)および周波数変域の両者において種々の局在にて生じる吸収、放射、装置、および測定環境の事象からの寄与度により、本質的に固有に局在する。
部分最小二乗(PLS)による回帰または主成分回帰(PCR)の直接適用にもとづく上手く確立されたアルゴリズムは、多変量計算のために最も広く使用されている方法である。これらのアルゴリズムは、汎用のアルゴリズムまたは他の手段による分離変数の選択をこれらのモデリング法において局在した影響を切り離すやり方として使用することができるが、時間(波長)または周波数変域のいずれかにおいてのみ、潜在的変数(または、主成分)を使用することによってスペクトルの変動を包括的に説明する。
局在した影響を効果的に分離できないと、時間および周波数変域における変動の局在する発生源を説明するために、必要なまたは望ましいものよりもより包括的な潜在的変数(または、主成分)を使用しなければないであろう。その結果として、回帰および判別モデルが、通常はサンプリング状況の変動によって生じる較正されない変動によって、無効となる可能性がある。例えば、近赤外(NIR)スペクトルにおける大きなベースラインの変動が、心拍作用、干渉する流体、血球の通過、血液距離の変動、およびカテーテルの曲がりの結果として生じる可能性があり、これらはすべて、判別分析の質を低下させ、台無しにさえしてしまう可能性がある。
数学的変換は、その最も幅広く使用されている1つがフーリエ変換(FT)であるが、信号を1つの変域から他の変域へと移行させる。例えば、FTは、時間変域(波長)に存在するNIRスペクトルを周波数変域へと変換する。しかしながら、波長変域のスペクトルの特徴は、変換後にはもはや局在ではない。代わりに、それらは、周波数変域において包括的に表わされている。
ウェーブレット変換(WT)は、数学的変換の他の形態である。スペクトルを波長変域から取り上げて周波数変域に表現する点で、伝統的なFTに類似している。しかしながら、WTは、スペクトルを周波数変域における周波数成分に切り分けるだけでなく、それら周波数成分が分析されるスケールを整合した分解能で変化させることによって、FTと相違している。換言すると、WTは、波長および周波数の両変域においてスペクトルを局所的に分析することを可能にする。
血管のスペクトル分析に適用されるとき、WTなどの双対変域(デュアル−ドメイン)法は、血管からのスペクトル信号を、同時に周波数および波長に従って分析できるようにする。具体的には、双対変域(デュアル−ドメイン)回帰分析(DDRA)および双対変域判別分析(DDDA)が、ウェーブレット変換(WT)または他の時間−周波数変換法との組み合わせにおいて、同時に両変域(ドメイン)において信号をモデル化できるようにする。これは、スペクトル中の対象外の変動の切り離しおよびモデル化のための機構をもたらし、システムおよび分析方法を、例えば水、心拍、血球の動き、カテーテルの曲がりの変化、および他の対象外の干渉からの影響による広帯域のスペクトル変動、ならびに光源として波長可変レーザを使用したときの強め合いおよび弱め合い干渉に起因する中間の周波数範囲におけるレーザ・スペックル現象からの影響による何らかの他のノイズなどといった装置および環境条件の変動に対して、よりロバストにする。これが、現在使用されている他のモデルに比べて、より高い感度および特異度をもたらす。
したがって、一般的には、一態様によれば、本発明は、血管壁を光学的に分析するための方法を特徴とする。この方法は、血管壁から光信号を受信するステップ、および光信号のスペクトルを分解してスペクトル・データを生成するステップを含んでいる。
典型的な実施例においては、光信号が、スペクトルを得るために時間単位で追跡される。これは、通常はスペクトル応答が、対象領域を照射している波長可変の光源がスペクトル走査帯域にわたって走査されるときの応答を検出することによって得られるためである。しかしながら、他の場合には、分光計が対象領域のスペクトル応答を分析する。ここで、領域が、しばしば広帯域の光源によって照射され、スペクトルが、回折格子と検出器アレイの組み合わせを使用して分解される。あるいは、FT−NIRシステムを、スペクトルの取得に使用することができる。
本発明によれば、スペクトル・データが、周波数変域の周波数成分へと分割される。データが、波長および周波数変域の両者に表現され、これが双対変域スペクトルと定義される。本明細書において、用語「双対変域」は、スペクトルが波長および周波数変域の両者に局所的な特徴を有しているために使用される。
典型的な実施形態においては、この分割が、一例においてはウェーブレット分解のためのマラー(Mallat)のピラミッド・アルゴリズムの使用およびその後の個々のウェーブレット再構成の適用を含んでいるウェーブレット・プリズムを適用することによって達成される。他の実施形態においては、他の変換技法ならびに低域通過、高域通過、および帯域通過フィルタなどの周波数フィルタを、波長変域のスペクトル情報を双対変域スペクトルへと切り分けるために適用することができる。これらの変換技法を、双対変域スペクトルがヒルベルト空間において相互に直交していることを保証するように設計すべきであることに、注意することが有益である。理想的には、変換プロセスは、完全またはほぼ完全であるべきである。
いずれの場合も、本発明によれば、次いで双対変域スペクトル・データが、血管壁を分析するために使用される。典型的な実施形態においては、このスペクトル・データが、アテローム硬化性プラークの存在およびその状態など、血管壁の病患状態を分析するために使用される。
いくつかの例では、双対変域判別モデルによるなど、双対変域回帰分析が使用される。いくつかの場合には、スペクトル・データが、好ましくは、双対変域変換の前に前処理される。
他の例においては、単一変域判別モデルによるなど、回帰分析が使用される。しかしながら、この例では、スペクトル・データが、好ましくは、スペクトル・データを双対変域スペクトル・データへと変換し、次いで例えばノイズを減らすべく双対変域スペクトル・データの低周波成分に信号補正操作を加えることによって望ましくないスペクトル変動を取り除くことで、前処理される。
一般に、他の態様によれば、本発明は、血管壁を光学的に分析するためのシステムの内容を特徴とすることもできる。このシステムは、血管壁から光信号を受信するための検出器システム、および前記光信号のスペクトルを波長に分解してスペクトル・データを生成するための分光計を有している。次いで、分析器が、前記スペクトル・データを双対変域スペクトル・データに変換し、該双対変域スペクトル・データを使用して血管壁を分析する。
種々の新規な構成の詳細および部分の組み合わせを含む本発明の上記の特徴および他の特徴、ならびに他の利点が、以下で添付の図面を参照しつつさらに詳しく説明され、特許請求の範囲に記載される。本発明を具現化する特定の方法および装置を説明のために示すが、これらが本発明を限定するものではないことは理解できるであろう。本発明の原理および特徴を、本発明の技術的範囲から離れることなく、さまざまかつ多数の実施形態において使用することができる。
添付の図面においては、同一符合が、種々の図のすべてを通して同じ部分を指し示している。図面は必ずしも比例尺ではなく、本発明の原理を示すことに重点が置かれている。
図1は、血管から得たスペクトル・データの分割を説明している。
具体的には、近赤外(NIR)スペクトル一式が、挿し込みのグラフ116に示されている。この実施形態においては、これらのスペクトルは、冠動脈などの患者の血管の内部の1つまたは複数の対象領域から収集されている。具体的には、このプロットは、600〜2300nmの走査帯域にわたる波長(単位はナノメートル(nm))の関数としての吸光度を、平均値を中心にして示している。いくつかの実施例においては、走査帯域が、波長や周波数ではなく時間で表現される。この時間が、例えば波長可変レーザを主体とするシステムの場合のように、各スペクトルを収集すべく対象の帯域を分解する装置がを走査する時間に対応する。
これらスペクトルは、個々の走査の間に大きな変動を呈している。この変動のいくらかは、対象領域からの信号に起因している。しかしながら、変動の多くは、時間および周波数変域におけるノイズ源の複合作用に起因している。
ウェーブレット・プリズム・アルゴリズム112が、波長または時間変域のスペクトルを、一式の双対変域スペクトルへと分割する。一例においては、マラーのピラミッド・アルゴリズムが、ウェーブレット再構成と組み合わせて使用される。
いくつかの実施例では、平均中心化など、何らかの前もってのフィルタ処理またはスケーリングが、双対変域空間への変換に先立って、スペクトル・データに加えられる。より一般的には、Marshik-Geurtsらによる「脆弱プラーク判別のための分光器の不要信号フィルタとそのための方法(Spectroscopic Unwanted SignalFilters for Discrimination of Vulnerable Plaque and Method Therefor)」という名称の2003年4月30日付の米国特許出願第10/426,750号に記載されているように前処理が加えられ、この出願は、その全体がここでの言及によって本明細書に引用されたものとする。
図2は、原スペクトルにウェーブレット・プリズム分解112を作用させることによって生成された最初のデータの一式のウェーブレット表示114A〜114Gを示している。
具体的には、変換されたデータの局所的性質が示されている。今やデータが、吸収を、波長の関数およびウェーブレット・スケールの周波数の関数の両者として示している。スペクトル・データにおける局所化された変動が、周波数変域へと展開されている。具体的には、別個のプロット114A〜114Gのそれぞれが、どのようにスペクトル・データが2つの変域に分配されるのかを示している。プロット115が、周波数変域にわたるスペクトルの全体分布を示している。
この実施形態のウェーブレット・プリズムを使用して行なわれるこのp個のスペクトル波長において測定されたm個のサンプルについての応答マトリクスXの分解は、[数1]と定式化することができる。
Figure 2007531598


ウェーブレット・スケール(レベル)lにおける分解は、l+1の周波数成分{X、X、・・・、X、Xl+1}を含むm×p×(l+1)の双対変域スペクトル立方をもたらす。マラーのアルゴリズムを使用したウェーブレット分解によって得られる行列D、D、・・・、D、・・・、DおよびAは、ウェーブレット係数を意味する。HおよびGは、それぞれ低域通過および高域通過フィルタであり、変換に使用される特定のマザー・ウェーブレットによって決定される。
双対変域スペクトルを生成する他の方法においては、時間−周波数変換および分解は、種々の発生源(ソース)間の分離を最大限にするため、分析対象および干渉物について利用できる先行知識を用いて基底ベクトルの組を最適化することによって、実現される。
この実施形態においては、分解が、増加するスケールでの波長の圧縮が存在しない点で、しばしば使用される分解と相違している。これは、限られた周波数の特徴を備える特定の局所的特徴の調査および選択的な除去を可能にする。
図2に示されているように、主として血液距離の変動、心拍、およびカテーテルの曲率の差に関係しているスペクトルの「ベースライン状」の様相(低周波成分およびノイズ)は、最も低い周波数の近似成分114Gにより集中しており、多くの場合において全スペクトル変動の大部分(約98%)を構成している。レーザ光源のモードホッピングから最も多くもたらされると考えられる高周波のノイズは、低スケールの表示114Aおよび114Bに見つけることができる。これらの高周波の成分は、分解によって生成された双対変域スペクトルの小さなスペクトル変動を構成している。それらは、最も典型的なスペクトル・ピークを描いている周波数範囲の成分と比べ、対象の化学的および物理的特性によって引き起こされるスペクトル変動からの影響を、あまり含んでいないことが多い。
図3は、シミュレーションによるスペクトル一式を示しており、分析対象の信号(挿し込みのグラフ118)、広帯域のベースライン(119)、および高周波のノイズを含んでいる。2000を超える波長点を有する各スペクトルが、5ミリ秒で収集されている。
図4は、前記シミュレーションによるスペクトルのスペクトル変動を、周波数領域の大部分にわたるウェーブレット・スケールの関数としてプロットしたものである。周波数変域における種々の発生源の局在が示されている。
一般に、全スペクトル128(黒塗りの点)を、3つの種類の発生源、すなわち信号123(破線および白抜きの点)、高周波ノイズ125(点線および黒塗りの点)、およびベースラインまたは低周波ノイズ124(点線および白抜きの四角)に、分解することができる。
ここで、図4には周波数変域のみが示されている。x軸が、周波数変域に対応する1(高周波数)から13(低周波数)までのウェーブレット・スケールである。y軸は、任意単位であって、スペクトルの変動を示している。
大きな値は、スペクトル強度の大きな部分が全スペクトル128に寄与していることを示している。
ベースラインが、ウェーブレット・スケールの11の周囲およびさらに上のレベルに位置する一方で、高周波のノイズは、低い周波数変域(1〜4レベル)を経て全スペクトルに大きな影響を有している。対象の信号は、大部分が中間の周波数範囲に位置している。したがって、対象の信号を、通常は、周波数フィルタ処理技法を使用することによって抽出できる。
しかしながら、単純なスペクトル・フィルタ処理では、双対変域法の性能に匹敵できないことに注意すべきである。これは、発生源は周波数変域において局在しているが、ノイズが全周波数変域にわたって分布しているためである。すなわち、ノイズによる影響が、信号が存在する周波数位置においてゼロではないためである。したがって、周波数にもとづくフィルタは、対象の信号をも取り除いてしまい、これが情報の喪失につながる。
好ましいことに、ウェーブレット分解などの線形変換は、分解を通じてスペクトルに対する特性の関係を保存する。したがって、ウェーブレット・プリズム分解によって得られた双対変域スペクトルの周波数成分は、生のスペクトルと目標とする特性との間に線形関係が存在するならば、種々の周波数スケールにおいて別個にモデル化できる。結果として、同時に全波長および周波数変域にわたるスペクトル一式のウェーブレット・プリズム分解から生成された双対変域スペクトルについて、回帰または判別分析を実行することができ、有意な情報の喪失を伴うことなく局所的な情報を分離する方法をもたらすことができる。
しかしながら、双対変域法は、すべてのスペクトル変動を維持し、情報喪失の可能性を少なくし、対象とする情報の抽出の可能性を増加させるモデル較正ステップにおける処理を実行する。
さらに、双対変域法を、対象とする情報を望ましくない変動から分離する可能性を向上させる前処理ステップにおける信号の補正に使用できることに、触れておくことが重要である。
図5Aは、一実施形態において本発明を適用することができる血管分析のための光学分光カテーテル・システム50を示している。
システム50は、おおまかには、カテーテル56などのプローブ、分光計40、および分析器42を有している。
さらに詳しくは、カテーテル56が、光ファイバまたは光ファイバ束を備えている。典型的には、カテーテル56が、大腿動脈10などの末梢血管を経由して患者2へと挿入される。次いで、カテーテルの先端58が、心臓16の冠動脈18または頚動脈14などの所望の対象領域へと動かされる。これは、この実施形態においては、カテーテル先端58を大動脈12を通って上方に移動させることによって達成される。
所望の部位に位置すると、光放射が発生される。この実施形態においては、好ましくは波長可変レーザ源44によって光放射が発生され、対象の1つまたは複数のスペクトル帯域をカバーする範囲にわたって、波長が変化させられる。他の実施形態においては、1つまたは複数の帯域の光源が、対象のスペクトル帯域にアクセスするために使用される。いずれの場合も、光信号がカテーテル56の光ファイバへと結び付けられ、カテーテル先端58に送られる。
この実施形態においては、近赤外(NIR)スペクトル領域にある光の放射が使用される。典型的な走査帯域としては、おおまかには1000〜1450ナノメートル(nm)が挙げられ、さらに詳しくは、1000nm〜1350nm、1150nm〜1250nm、1175nm〜1280nm、および1190nm〜1250nmが挙げられる。他の典型的な走査帯域としては、1660nm〜1740nm、および1630nm〜1800nmが挙げられる。いくつかの実施例では、まず全スペクトル領域について、次いで全スペクトル領域のうちのさらなる分析のために選択された帯域について、スペクトル応答が取得される。
しかしながら、他の光学的な実施例においては、蛍光および/またはラマン分光法に適した走査帯域が使用される。さらに他の実施例においては、可視または紫外の領域の走査帯域が選択される。
この実施形態においては、戻りの発散反射光が、カテーテル56の光ファイバを戻ってスプリッタまたはサーキュレータ54へと送られ、あるいは別の光ファイバで送られる。これが、戻り放射の光すなわち光信号を、1つまたは複数の検出器を備えることができる検出器システム52に供給する。
分光計コントローラ60が、典型的には血管の内壁にあって血液または他の望ましくない信号源が干渉している対象領域のスペクトル応答を調べるため、光源すなわち波長可変レーザ44を制御しつつ、検出器システム52の応答を監視する。
結果として、分光計コントローラ60は、時間とともに変動する検出器システム52の応答を監視することによって、スペクトルを収集することができる。スペクトルの収集が完了すると、次いで分光計コントローラ60は、それらのデータを分析器42に提供する。
図5Bを参照すると、カテーテル56の光ファイバからの光信号146が、例えば折り返しミラー122によって案内されてカテーテル先端58から出て、動脈壁24の対象領域22に当たる。次いで、カテーテル先端58が、対象領域22および干渉する流体108から発散反射または回折(散乱)された光を集め、この光102をカテーテル56を下って戻す。
一実施形態においては、カテーテル先端58が、矢印110によって示されているとおり回転する。これにより、カテーテル先端58で、血管壁24の全周を走査することができる。他の実施形態においては、カテーテル先端58が、複数の放射器および検出器窓を有し、好ましくはカテーテル先端58の周囲を巡って配置されている。さらなるいくつかの実施形態においては、カテーテル先端58が、血管の分析対象部位の全長にわたって引き戻されつつ回転する。
一方で、スペクトルが、戻り光信号102から分解され、そのデータを分析器42が、双対変域データ・セットを得るために変換する。ここから、対象とする血管壁24または他の組織の特性の状態の評価が、収集されたスペクトルから行なわれる。この評価は、いくつかの典型的な実施形態においては、例えば双対変域回帰分析(DDRA)および双対変域判別分析(DDDA)を使用して行なわれる。
収集されたスペクトル応答が、この用途においては、血管壁24の対象領域22が脂質プールまたは脂質リッチアテローム、分裂プラーク、脆弱プラークまたは薄キャップ・フィブロアテローム(TCFA)、線維性病変、石灰化病変、および/または通常の組織を有しているか否かを判断するために使用される。他の例では、分析器が、血管の各部位が呈する破裂のリスクの程度など、血管の各部位に関する医学的リスクの程度を評価する。この分類され、あるいは定量化さえ行なわれた情報が、ユーザ・インターフェイス70を介して操作者に提供される。あるいは収集されたスペクトルからの生の判別または定量化結果が操作者に提供され、操作者が対象領域22の状態についての結論を下す。
一実施形態においては、提供される情報が、或る1つの分類グループと他のすべてのスペクトル特徴とを区別する判別しきい値になる。他の実施形態においては、判別が2つ以上の分類間の相互の判別である。さらなる実施形態においては、提供される情報を、正常または病患した血管壁のスペクトルの特徴を含む1つまたは複数の化学成分の存在、または心臓発作のリスクの指標として定められる脆弱指数を定量化するために、使用することができる。
双対変域分析を、カテーテル先端58と血管壁24との間の相対運動に対処すべく使用することができる。カテーテル先端58の運動が、心臓および呼吸の動きによって引き起こされる。さらに、カテーテル先端58の運動は、典型的には血液であるが、干渉する流体108の流れによっても引き起こされる。周期的またはパルス状の流れが、カテーテル先端58の振動を引き起こし、あるいは矢印104で示すとおり運動させる。さらに、血管または管腔も、機械のように静止しているわけではない。矢印106のように、カテーテル先端58の近傍の血管壁24に運動が存在している。この運動は、心拍サイクルを通じて膨張および収縮する際の管腔の変化から由来する。カテーテル先端58の回転110によって、他にも運動が生じうる。このように、カテーテル先端58の光学窓48と血管24の対象領域22との間の相対距離は動的に変化している。
回帰分析
双対変域スペクトルについての回帰分析は、通常の(単一変域の)方法に使用されるやり方と同様のやり方で行なわれる2つのステップからなる手順である。第1のステップは、従属のm×1ベクトルy(特性)と双対変域スペクトル立方{X,k=1、2、・・・、l+1}に含まれる独立変数一式との間の較正セットに双対変域モデルを確立するステップである。第2のステップは、予測セット ={X 1,u、・・・、X l+1,uにもとづいて従属特性についての値を予測するステップである。
双対変域回帰モデル
Figure 2007531598


を考えると、ここで、βは、双対変域・スペクトルのk番目のスケールの周波数成分についてのp×1の回帰係数ベクトルであり、eは、m×1の誤差ベクトルを意味しており、E(・)およびCov(・)は、それぞれ期待値および共分散である。双対変域回帰分析の目標は、最小の関連の予測誤差で回帰係数β={β、・・・、βl+1}を算出することにある。主成分回帰(PCR)、部分最小二乗法(PLS)、連続回帰(CR)、リッジ回帰(RR)、および最大尤度基準またはベイジアン(Bayesian)情報基準による回帰が、回帰ステップのための有用な手法である。
双対変域PCR(DDPCR)においては、回帰ベクトルが、
Figure 2007531598

によって決定される。
定められた最適モデルについての式(2)および(3)の正確な解は、簡単ではない。しかしながら、満足できる性能を、このモデルについての近似解によって得ることができる。
PCRを使用する双対変域回帰を検討する。式3への近似解を見出すために、いくつかのステップが関係する。この場合、まずは双対変域スペクトルの各周波数成分についての別個のPCRが、分析対象である従属ベクトルyに関して実行され、次いで、得られたPCR回帰ベクトルが、対象についての各周波数変域成分の予測能力に従って重み付けされる。分析対象に対して最大の線形関係を有している周波数成分が、最大の重み付けを得る。ここで、好ましくは交差検定法が、この周波数分布を抽出するため、周波数成分のPCRモデルについて使用される。
双対変域スペクトルのk番目の周波数成分Xの特異値分解(SVD)は、X=UΣ によって表わされる。行列Uは、X についての固有ベクトルのm×qの行列を表わしており、Vは、X についての固有ベクトルのp×qの行列を表わしており、Σは、X およびX の固有値の自乗根に等しい特異値(σi,k)のq×qの対角行列を指している。Xのランクqkが、スケールとともに変化することに注意すべきである。PCRモデル化の手法は、予測特性のモデル化において適切な最初のdの固有ベクトル(d≦q)を含ませることにあり、ここでdは、予測ランクを表わしている。k番目の周波数スケールについてのDDPCR回帰ベクトル^βk,DDPCRの一般的形式は、
Figure 2007531598
によって表わされ、ここで^βk,PCRは、k番目のスケールにおける周波数成分についての通常のPCRによって、別個に評価される。典型的には周波数変域にわたる分析対象の周波数分布に関連付けられているスカラー項gは、
Figure 2007531598
Figure 2007531598
Figure 2007531598

による(医療診断判別のための)較正セットの受信者動作特性−曲線下面積(ROC−AUC)分析または交差検定(CV)によって決定されるk番目のスケールについての重み付けである。
式5aにおいて、AUCは、k番目のスケールについて較正セットの受信者動作特性−曲線下面積(ROC−AUC)分析から得られた面積を指しており、式5bのsは、交差検定誤差の逆数である。さらに、式5cに従い、この係数項g(g,k=1、2、・・・、l+1)を、フィギュア・オブ・メリット(FOM)の値を最大化することによって最適化することができる。FOMは、心臓発作のリスクについての脆弱さを予測する性能を評価するために定められる。
予測ステップにおいて、未知のサンプル が、まずWPアルゴリズムによって分解され、次いで、
Figure 2007531598

に従って周波数成分X k,u(k=1、2、・・・、l、l+1)がk番目の回帰ベクトルで乗算される。
同様に、PLS(DDPLS)、CR(DDCR)、RR(DDRR)を使用する双対変域回帰について、式(2)の近似解を、
Figure 2007531598


のように得ることができ、ここで^βk,RGNは、k番目のスケールの周波数成分について通常の回帰分析によって別個に算出され、k番目のスケールについての重み付けgは、ROC−AUC分析、較正セットの交差検定、または最適化法によって評価される。
式(4)および(7)に定められた回帰の重み付けが、種々のスケールでのウェーブレット分解の別個の分析から生成された潜在的変数の組を組み合わせるため、通常の回帰分析(例えば、PLSまたはPCR)とちょうど同じように、DDRAから生成されたただ1組の潜在的変数が存在することを、明確にすべきである。一方で、DDPCRおよびDDPLSによって生成された重み付けされた潜在的変数は、一般に、それぞれ従来のPCRおよびPLSによって生成される潜在的変数と異なっている。それぞれの方法からの潜在的変数に関して行なわれたPCRまたはPLSからのそれらとの性能比較を、比較に使用される変数が直接的には等価でないにせよ、双対変域分析に対する利益が存在するか否かを見るために行なうことができる。そのような比較は、例えばPLSとPCRとの間で行なわれる比較と類似している。
判別分析
他の実施例においては、多変量の回帰技法が構築され、対象の2つの分類または他の分類の仕組みの間の相違を区別する。この実施例においては、使用される回帰技法は、PLS−DAである。PLS−DAモデルは、区別すべきグループにもとづく情報の分離の最大化にもとづいている。分類器によってしきい値が確立され、サンプルを他のすべてのグループまたはサンプルから分離するための機構が提供される。さらに分類器は、モデルからのスコアの計算結果を提供することもできる。
他の実施形態においては、機械学習法にもとづく較正モデルが構築され、対象の2つまたはそれ以上に分類の仕組みの間の差を区別する。分類は、測定結果のどの組み合わせが分類間の区別に充分であるかを判断する機械学習システムのアプローチを適用することによってもたらされる。これらの方法を、非線形または線形の分離器として適用することができる。一実施形態においては、人工ニューラルネットワークが使用され、この方法が、モデルの自由度または次元の数を変化させることによって微調整される。他の実施形態においては、サポートベクターマシンが、割り当てられた分類間にハイパープレーンを形成し、通常は、各分類グループの2つのもっとも近い点の間の分離を最大化しようと試みる。
さらなる好ましい実施形態においては、マハラノビス(Mahalanobis)分類器(判別器)が、双対変域スペクトルについて使用される。式(4)、(5)、および(7)において使用される重み付け法と対照的に、双対変域マハラノビス判別器は、周波数成分間のスケールの差を自動的に補償する。それらは、判別の意思決定を改善するため、高次ヒルベルト(Hilbert)空間に曲面または直線の境界表面(しきい値)をもたらす。基本的には、これらの方法においては、図6に示すように、並列な多変量回帰モデルの組が、双対変域スペクトル内の周波数成分について別個に確立される。較正セット^Ypの感度(正、例えばLPおよびDP)サンプルの評価が、
Figure 2007531598
に従ってマハラノビス距離(MD)を計算するために使用され、ここでm[^Yp]は、^Ypの平均であり、C[^Yp]は、^Ypの共分散行列である。特異度サンプル(負、例えば線維性(FIB)または石灰化(CAL))のマハラノビス距離も、共分散行列C[^Yp]および特異度サンプル^Yの評価を使用して算出される。次いで、両者の2つのグループのMDについて、最終的な双対変域マハラノビス判別器のための判別しきい値を決定するため、ROC分析が実行される。
図7に示されているように、予測ステップにおいて、未知のスペクトルXがウェーブレット・プリズムに通され、分割されたスペクトルに並列モデルが適用されて、予測スコア^yu,k(k=1、2、・・・、l+1)の組がもたらされ、続いてマハラノビス距離が算出される。
Figure 2007531598
図8は、この実施形態において使用される方法を示している。双対変域(DD)PLS−DAアルゴリズム160が、双対変域変換済みデータ・セット114A〜114Gへと適用される。次いで、スペクトルが、双対変域判別モデル162を使用して2つの分類グループに分離される。この例では、或る1つの分類の仕組みに従い、1つのグループが脂質プール(LP)および分裂プラーク(DP)サンプル予測結果であり、もう一方が線維性(FIB)または石灰化(CAL)サンプル予測についてである。他の実施形態においては、この仕組みが、脆弱プラークまたは薄キャップ・フィブロアテローム(TCFA)と非脆弱プラークまたは非TCFAとの間を区別する。
現在使用されている双対変域分析のためのPLS−DAアルゴリズムの核心は、NIPALSまたはSIMPLSアルゴリズムのいずれかによって実行されるスペクトル分解ステップである。
図9は、X行列310によって表わされるスペクトル情報およびY行列320によって表わされる2変数分類情報のNIPALS分解を示す図である。
X310は、スペクトル・データの行列であり、Y320は、2変数成分情報の行列であり、SおよびUは、それぞれスペクトルおよび成分情報から得られるスコアの行列326、328であり、LVx322およびLVy324は、それぞれスペクトルおよび情報についての潜在的変数(LV)のローディング・スコアである。他の用語は、スペクトルの数(n)、データ点の数(p)、成分の数(c)、および最終主成分の数(f)についてである。
ひとたび最初の分解が行なわれて、LVならびにXおよびY行列のそれぞれのスコアがもたらされると、スペクトル情報について得られたスコアの行列(S)326が、2変数分類情報を含んでいるスコア行列(U)328と交換される。次いで、LVxおよびLVy322、324からの潜在的変数情報が、それぞれXおよびY行列310、320から引き去られる。次いで、これらの新たに誘導された行列が、データを表現するための充分なLVが見つけられるまで、次のLVおよび各ラウンドについてのスコアを算出するために使用される。各分解ラウンドに先立って、新しいスコア行列が交換され、新たなLVが、誘導されたXおよびY行列から取り去られる。
PLS分解(fを参照)から到達される最終の潜在的変数の数は、交換されたスコア行列ゆえ、グループ分類情報に高度に相関している。LVxおよびLVy行列は、モデルの構築に使用された2つのグループに関してスペクトルの高度に相関した変動を含んでいる。第2の組の行列SおよびUは、各スペクトルに存在する主成分の変動のそれぞれの量を表わす実際のスコアを含んでいる。
U行列およびXブロック重み付けからのスコアが、各周波数成分について回帰係数を算出するために使用される。式7および5に従い、最終的な双対変域判別モデルが、図10に表わされているとおり確立される。しきい値は、血管についての1つの分類の仕組みに従って、1つのグループとしてLPおよびDPスコアについてのモデル判別指標を使用し、もう一方のグループとしてFIBおよびCALについてのモデル判別指標を使用して、設定されている。予測のため、未知のスペクトルがウェーブレット・プリズムによって切り分けられ、続いて式6による予測が行なわれ、DDPLS−DA判別指標がもたらされる。この得られた値が、モデルのしきい値を上回る場合、このサンプルはLPおよび/またはDP分類のメンバーのいずれかであるとされる。
図11は、双対変域部分最小二乗判別分析DDPLS−DAに関係する性能の向上を、従来からの単一変域PLS−DAアルゴリズムに対して示している。この図において、x軸は、モデルにおいて使用される潜在的変数の数であり、y軸は、判別の性能に対応する特異度の感度の平均値を表わしている。2つの曲線410および411は、それぞれPLS−DA(破線および白抜き四角)およびDDPLS−DA(実線および白抜き円)についての交差検定結果である。これは、DDPLS−DAが通常のPLS−DAよりも少数の潜在的変数しか必要としないことを示唆している。
他の2つの曲線414および415は、両方の方法についてのブラインド検定からの結果を示している。DDPLS−DAは、必要とされるLV数が少なくなる点、および感度および特異度が大きく向上する点で、性能の改善をもたらしている。他方で、DDPLS−DAモデルからの曲線411および415が、ほとんど重なり合っている一方で、曲線410と414には、潜在的変数が6よりも大きいときに発散している。これは、通常のPLS−DAモデルが過剰フィティングになっており、DDPLS−DAモデルは、一貫して機能することを意味している。したがって、DDPLS−DAは、通常のPLS−DAに比べ、よりロバストであり、維持、更新、または移転が容易であり、より多数の状況に適用可能である。
さらに、図12は、平均の感度/特異度をカテーテル先端58と対象領域22との間の血液距離の関数として示している。プロット417は、双対変域部分最小二乗判別アルゴリズムが、0〜1.5ミリメートルの距離に対してほとんど左右されないことを示している。対照的に、プロット416に示されているように、従来からの単一変域PLS判別アルゴリズムは、1ミリメートルを超える距離に直面するときに、0.98から0.9への急激な低下を示している。
双対変域前処理
再び図1を参照すると、ウェーブレット・プリズム・アルゴリズム112が、時間変域のスペクトルを、一式の双対変域スペクトルに分解している。図2に示されているように、主として血液距離の変動、心拍、およびカテーテルの曲率の差に関係しているスペクトルの「ベースライン状」の様相(低周波成分およびノイズ)は、最も低い周波数の近似成分114Gに位置しており、多くの場合において全スペクトル変動の大部分(約98%)を構成している。これらの最も低い周波数の成分は、対象の化学的および物理的特性によって引き起こされるスペクトル変動の影響を、ほとんど含んでいないことがしばしばである。
したがって、単一変域における通常の前処理方法に比べ、信号の損傷または喪失を少なくしつつ、この特定の周波数領域からの対象の組織の特性の取り出しを最大化するため、分析対象と干渉物との間の入手できる先行知識によって演算フィルタを確立することが可能である。
引き続いて適用される回帰分析または判別モデルは、通常の単一変域法であり、あるいは本発明による双対変域モデル化である。一般化最小二乗(GLS)および直交信号補正が、単一変域において血液および器具のスペクトル変動を補正するための前処理としてうまく使用されている。双対変域スペクトルに適用された場合に、信号補正のより高い性能を期待することができる。
双対変域回帰分析の一般化
双対変域回帰分析は、対象の組織の特性の予測だけでなく、予測空間における望ましくない信号(ノイズ)発生源の寄与度を評価する一般的な場合にも、拡張できる。次いで、望ましくない信号を、予測空間において除去または抑制することができる。
さらに詳しくは、一般化双対変域多変量回帰技法、または一般化双対変域多変量回帰判別技法が、おそらくは負の値をも許しつつ重み付けの法を適用することによって血管壁を分析するために使用される。次いで、交差検定、受信者動作特性−曲線下面積分析、または追加最小二乗法が、適用される。
PCRを使用する双対変域回帰の一般化を考える。式3に対する最小二乗解を、
Figure 2007531598
のように変形されたDDPCR回帰ベクトル^β’k,DDPCRによって与えることができ、ここでk(=1、2、・・・、l+1)は、ウェーブレット・スケールであり、i(=1、2、・・・、d)は、主成分分析(PCA)モデルの主成分を指しており、σi,k、ui,k、およびνi,kは、それぞれPCAモデルの特異値、スコア、およびローディングを表わしている。
スカラー項g’i,kは、k番目のウェーブレット・スケールおよびi番目の主成分についての重み付けである。これは、すでに述べたように、(医療診断判別のための)較正セットの受信者動作特性−曲線下面積(ROC−AUC)分析または交差検定(CV)によって決定される。また、較正セットにもとづき、最小二乗評価によって算出することも可能である。
一般的な場合において、ウェーブレット・スケール(周波数領域)のPCAモデルのノイズに支配される成分についてg’i,kが負になりうる点に、注意すべきである。
図13は、判別分析のためのDDRAの一般化のアプローチの考え方および原理を実証する典型的な実施形態を示している。
さらに詳しくは、ステップ530において、周波数変換法が、収集したスペクトルまたは生のスペクトルを時間または波長変域から周波数空間へと変換するために使用される。局所的特徴は保存され、波長および周波数の両変域に残っている。
次いで、ノイズによって支配されている周波数領域の主成分が、予測空間におけるノイズの影響を評価するために使用される。対照的に、信号が支配的である周波数領域におけるPC成分が、予測空間における信号の寄与度を割り出すために使用される。一連の周波数スライスを得るために、分解が実行される。次いで、これら周波数スライスのそれぞれが、PLSまたはPCRを使用して組織学的基準に対して回帰される。
好ましい実施例においては、捉えたスペクトルを周波数空間へと変換するために、ウェーブレット変換が使用される。しかしながら、他の実施例においては、スペクトルを一連の帯域へと切り分けるために低通過帯域、中間帯域、および高通過帯域のフィルタを使用するなど、短時間フーリエ変換法が使用される。
いかに帯域が生成されても、ステップ532においてフーリエ変換が、ノイズがスペクトル変動を支配している帯域に使用される。ステップ534において、ノイズの影響の評価が、これらの周波数領域を予測空間へと投影することによって行なわれる。
対照的に、ステップ536においては、対象の信号が最大の寄与をもたらしている周波数領域が、それらを残りの周波数領域と比較することによって特定される。これらの高信号領域が、ステップ538において、予測空間における所望の信号の大きさを割り出すために使用される。
次に、評価されたノイズが、評価された所望の信号から、引き去ることによって取り除かれる。具体的には、評価されたノイズは、ステップ540において、予測空間の評価された所望の信号から引き去られる。
図14は、スペクトルと対象の組織特性(組織学的基準510)/血液距離(511)との間の相関係数の、有用な周波数領域の大部分にまたがるウェーブレット・スケールの関数としてのプロットである。周波数変域における種々の発生源の局在が示されている。ここでは、生体外のデータセットを使用した。それは、55個の心臓からの人間の冠動脈組織の10,000点を超えるスペクトルを含んでいた。測定は、よく制御された種々の血液経路長で牛の血液媒体を使って行なった。続いて、回帰のための組織学的基準のゴールデン・スタンダードを構築するため、組織学的分析を行なった。
プロット510から、最も強い組織の情報は、最も低い周波数スライスSにあった。対照的に、3番目の周波数スライスS3が、プロット511において最も強い血液の寄与度をもたらしていた。ここで、血液は、動脈組織の判別に有害なノイズ源である。プロット511は、有意な組織情報をほとんど有していない。さらに、2番目の周波数スライスSも、強い血液の寄与度をもたらし、対象の組織の特性からの有意な信号を有していない。
実験的経験から、周波数変域におけるこの特別な局所的特徴が、組織学的基準のゴールデン・スタンダードによって定められる予測空間に影響する望ましくない信号であるすなわちバックグラウンド^Yの、適切な評価を可能にする。
Figure 2007531598
ここで、^YS2および^YS3は、第2および第3の周波数スライスS、Sについて別個に構築されたPLSまたはPCRモデルの予測スコアである。次いで、ノイズバックグラウンドが、以下の式に従って予測空間において引き去られる。
Figure 2007531598
ここで、^YS1は、第1周波数スライスにもとづくPLSモデルの予測スコアである
図15は、この実施形態について、平均ROC−AUC値をカテーテル先端58と対象領域22との間の血液距離の関数として示している。
プロット521は、双対変域部分最小二乗判別アルゴリズムが、0〜2.0ミリメートルの距離に対してほとんど左右されないことを示している。対照的に、プロット520に示されているように、従来からの単一変域PLS判別アルゴリズムは、距離が増加するときに0.765から0.625へのより急激な低下を見せている。
本発明を、本発明の典型的な実施形態を参照しつつ詳しく示して説明したが、添付の特許請求の範囲によって包含される本発明の技術的範囲から離れることなく、これらの実施形態において形式および細部について種々の変更が可能であることを、当業者であれば理解できるであろう。具体的には、本明細書に記載した双対変域技法の前処理としての使用が、双対変域のケモメトリック分析技法としての使用と別個独立であることに、注意することが重要である。すなわち、血管壁からの分光学的データに対して、いずれかのアプローチを適用することができ、あるいは両方を一緒に適用することができる。
本発明による収集された近赤外(NIR)スペクトルへのウェーブレット・プリズムの適用を説明する概略図である。 双対変域スペクトルを示す概略図であり、吸光度を周波数および波長の両者の関数として示しており、本発明による周波数および波長変域へのデータの展開を示している。 対象とする信号、ベースライン変動、および高周波ノイズという3つの要因の寄与度をシミュレートするNIRスペクトルのプロット図である。 周波数変域における分析対象信号の位置を示しているウェーブレット・スケールの関数としてのスペクトル変動のプロット図である。 本発明を適用することができる分光カテーテル・システムを示す概略のブロック図である。 血管の対象領域について分光分析を実行するために配置したカテーテル先端の断面図である。 本発明の一実施形態による双対変域マハラノビス分類器の較正ステップを示す概略のブロック図である。 双対変域マハラノビス分類器の予測ステップを示す概略のブロック図である。 本発明によって判別アルゴリズム・モデルを得るための双対変域データ・セットへの双対変域部分最小二乗判別アルゴリズムの適用を示している図である。 本発明の一実施形態による部分最小二乗双対変域判別アルゴリズムの適用を示している図である。 本発明の一実施形態による生成された双対変域部分最小二乗判別分析(DDPLS−DA)の概略的に説明している図である。 本発明の双対変域分析に関連付けられたモデル因子の数が少ないことを示しているモデル因子の関数としての正確さのプロット図である。 カテーテル先端の血管の対象領域との間の血液距離の関数としての平均感度および特異度のプロット図であり、本発明によって達成されるこの血液距離に対する不感性を示している。 予測空間において望ましくない信号を除去または抑制する双対変域回帰分析を示すフロー図である。 スペクトルと対象の組織特性/血液距離との間の相関係数の、有用な周波数領域の大部分にまたがるウェーブレット・スケールの関数としてのプロット図であり、分析対象信号および主要な干渉の周波数における位置を示しており。この相関係数は、10,000点を超えるスペクトルを有する55個の心臓の生体外のデータ・セットにもとづいて算出されている。 平均ROC−AUC値(受信者動作特性分析からの曲線下面積)のカテーテル先端と血管壁の対象領域との間の血液距離の関数としてのプロット図であり、この血液距離に関して本発明によって達成される大きな改善を示しており、ここでは、リーブ・スリー・ハート・アウト(leave-three-heart-out)交差検定が、前記生体外のデータ・セットについて使用されている。
符号の説明
24 血管壁
40 分光計
42 分析器
44 波長可変レーザ光源(光源)
52 検出器システム
56 カテーテル
58 カテーテル先端
146 光信号

Claims (78)

  1. 血管壁を光学的に分析するための方法であって、
    血管壁から光信号を受信するステップと、
    前記光信号のスペクトルを分解してスペクトル・データを生成するステップと、
    前記スペクトル・データを双対変域スペクトル・データに変換するステップと、
    前記双対変域スペクトル・データを使用して血管壁を分析するステップと、
    を含んでいる方法。
  2. 請求項1において、前記スペクトル・データを双対変域スペクトル・データに変換するステップが、ウェーブレット・プリズムを適用するステップを含んでいる方法。
  3. 請求項1において、前記スペクトル・データを双対変域スペクトル・データに変換するステップが、分析対象および干渉物への応答を最適化する時間−周波数変換および分解の方法を適用するステップを含んでいる方法。
  4. 請求項1において、さらに、血管壁を光源で照射するステップを含んでいる方法。
  5. 請求項4において、前記光源が近赤外光を発生する方法。
  6. 請求項1において、前記光信号を受信するステップが、カテーテル先端への戻り放射光を検出するステップを含んでいる方法。
  7. 請求項1において、前記双対変域スペクトル・データを使用して血管壁を分析するステップが、血管壁が脆弱または非脆弱なプラークで構成されているか否かを判断するステップを含んでいる方法。
  8. 請求項1において、前記双対変域スペクトル・データを使用して血管壁を分析するステップが、心臓発作のリスクに対する脆弱性を測定するステップを含んでいる方法。
  9. 請求項1において、前記スペクトル・データを双対変域スペクトル・データに変換するステップが、前処理ステップとして実行される方法。
  10. 請求項1において、前記スペクトル・データを双対変域スペクトル・データに変換するステップが、多変量回帰技法の適用に先立つ前処理ステップとして実行される方法。
  11. 請求項1において、前記スペクトル・データを双対変域スペクトル・データに変換するステップが、判別モデルの適用に先立つ前処理ステップとして実行される方法。
  12. 請求項11において、前記判別モデルが単一変域モデルである方法。
  13. 請求項11において、前記判別モデルが双対変域モデルである方法。
  14. 請求項1において、前記スペクトル・データを双対変域スペクトル・データに変換するステップが、該双対変域スペクトル・データの低周波成分を除いてノイズを低減するステップを含んでいる前処理ステップとして実行される方法。
  15. 請求項1において、さらに、前記スペクトル・データを双対変域スペクトル・データへと変換する前に前処理するステップを含んでいる方法。
  16. 請求項1において、前記スペクトル・データを双対変域スペクトル・データに変換するステップが、多変量回帰判別技法の適用に先立って実行される前処理ステップとして実行される方法。
  17. 請求項1において、さらに、予測空間におけるノイズを抑制するステップを含んでいる方法。
  18. 請求項1において、さらに、高いノイズ成分を有しているスペクトル帯からのノイズを評価するステップ、および高い信号成分を有しているスペクトル帯からの信号を評価するステップを含んでいる方法。
  19. 請求項1において、さらに、周波数および相関の技法を使用して前記スペクトルを分解するステップを含んでいる方法。
  20. 請求項1において、さらに、予測空間におけるノイズおよび血管壁からの信号を評価するステップを含んでいる方法。
  21. 請求項1において、前記双対変域スペクトル・データを使用して血管壁を分析するステップが、双対変域多変量回帰技法を適用するステップを含んでいる方法。
  22. 請求項21において、前記双対変域多変量回帰技法を使用して血管壁を分析するステップが、重み付け法を適用するステップを含んでいる方法。
  23. 請求項22において、前記重み付け法を適用するステップが、交差検定技法を適用するステップを含んでいる方法。
  24. 請求項22において、前記重み付け法を適用するステップが、受信者動作特性−曲線下面積分析を適用するステップを含んでいる方法。
  25. 請求項1において、前記双対変域スペクトル・データを使用して血管壁を分析するステップが、多変量回帰判別技法を適用するステップを含んでいる方法。
  26. 請求項25において、前記双対変域多変量判別技法を使用して血管壁を分析するステップが、重み付け法を適用するステップを含んでいる方法。
  27. 請求項26において、前記重み付け法を適用するステップが、交差検定技法を適用するステップを含んでいる方法。
  28. 請求項26において、前記重み付け法を適用するステップが、受信者動作特性−曲線下面積分析を適用するステップを含んでいる方法。
  29. 請求項26において、前記重み付け法を適用するステップが、最適化を適用して判別分類間の分離を最大化して、心臓発作のリスクに対する脆弱性の予測性能を向上させるステップを含んでいる方法。
  30. 請求項25において、前記双対変域多変量判別技法を使用して血管壁を分析するステップが、受信者動作特性−曲線下面積分析技法を適用して決定境界を設定するステップを含んでいる方法。
  31. 請求項1において、前記双対変域スペクトル・データを使用して血管壁を分析するステップが、マハラノビス分類器を適用するステップを含んでいる方法。
  32. 請求項31において、前記双対変域マハラノビス分類器を適用するステップが、受信者動作特性−曲線下面積分析技法を適用して高次空間に決定境界を設定するステップを含んでいる方法。
  33. 請求項1において、前記双対変域スペクトル・データを使用して血管壁を分析するステップが、一般化双対変域多変量回帰技法を適用するステップを含んでいる方法。
  34. 請求項33において、前記一般化双対変域多変量回帰技法を使用して血管壁を分析するステップが、重み付け法を適用するステップを含んでいる方法。
  35. 請求項34において、前記重み付け法が負の値を許容している方法。
  36. 請求項34において、前記重み付け法を適用するステップが、交差検定、受信者動作特性−曲線下面積分析、または追加最小二乗法を適用するステップを含んでいる方法。
  37. 請求項1において、前記双対変域スペクトル・データを使用して血管壁を分析するステップが、一般化双対変域多変量回帰判別技法を適用するステップを含んでいる方法。
  38. 請求項37において、前記一般化双対変域多変量回帰技法を使用して血管壁を分析するステップが、重み付け法を適用するステップを含んでいる方法。
  39. 請求項38において、前記重み付け法が負の値を許容している方法。
  40. 請求項38において、前記重み付け法を適用するステップが、交差検定、受信者動作特性−曲線下面積分析、または追加最小二乗法を適用するステップを含んでいる方法。
  41. 血管壁を光学的に分析するためのシステムであって、
    血管壁から光信号を受信するための検出器システムと、
    前記光信号のスペクトルを波長に分解してスペクトル・データを生成するための分光計と、
    前記スペクトル・データを双対変域スペクトル・データに変換し、該双対変域スペクトル・データを使用して血管壁を分析する分析器と、
    を有しているシステム。
  42. 請求項41において、前記分析器が、前記スペクトル・データをウェーブレット・プリズムを使用して双対変域スペクトル・データに変換するシステム。
  43. 請求項41において、前記分析器が、分析対象および干渉物への応答を最適化する時間−周波数変換および分解の方法を適用するシステム。
  44. 請求項41において、さらに、血管壁を照射するための光源を有しているシステム。
  45. 請求項44において、前記光源が近赤外光を発生するシステム。
  46. 請求項41において、さらに、前記光信号を受信するためのカテーテル先端を有しているシステム。
  47. 請求項41において、前記分析器が、血管壁が脆弱または非脆弱なプラークで構成されているか否かを判断するシステム。
  48. 請求項41において、前記分析器が、心臓発作のリスクに対する脆弱性を測定するシステム。
  49. 請求項41において、前記分析器が、前記スペクトル・データを前処理するために前記スペクトル・データを双対変域スペクトル・データに変換するシステム。
  50. 請求項41において、前記分析器が、多変量回帰技法の適用の前に、前記スペクトル・データを双対変域スペクトル・データに変換するシステム。
  51. 請求項41において、前記分析器が、判別モデルの適用の前に、前記スペクトル・データを双対変域スペクトル・データに変換するシステム。
  52. 請求項51において、前記判別モデルが単一変域モデルであるシステム。
  53. 請求項51において、前記判別モデルが双対変域モデルであるシステム。
  54. 請求項41において、前記分析器が、双対変域スペクトル・データの低周波成分を取り除くことによってノイズを低減する前処理を行うための前記スペクトル・データを双対変域スペクトル・データに変換するシステム。
  55. 請求項41において、前記分析器が、前記スペクトル・データを双対変域スペクトル・データへと変換する前に前処理するシステム。
  56. 請求項41において、前記分析器が、予測空間におけるノイズを抑制するシステム。
  57. 請求項41において、前記分析器が、高いノイズ成分を有しているスペクトル帯のノイズを評価し、高い信号成分を有しているスペクトル帯の血管壁からの信号を評価するシステム。
  58. 請求項41において、前記分析器が、周波数および相関の技法を使用して前記スペクトルを分解するシステム。
  59. 請求項41において、前記分析器が、予測空間におけるノイズおよび血管壁からの信号を評価するシステム。
  60. 請求項41において、前記分析器が、多変量回帰技法を適用するシステム。
  61. 請求項60において、前記分析器が、重み付け法を適用するシステム。
  62. 請求項61において、前記重み付け法の適用が、交差検定技法の適用を含んでいるシステム。
  63. 請求項61において、前記重み付け法の適用が、受信者動作特性−曲線下面積分析の適用を含んでいるシステム。
  64. 請求項41において、前記分析器が、多変量回帰判別技法を適用するシステム。
  65. 請求項64において、前記分析器が、重み付け法を適用するシステム。
  66. 請求項65において、前記重み付け法の適用が、交差検定技法の適用を含んでいるシステム。
  67. 請求項65において、前記重み付け法の適用が、受信者動作特性−曲線下面積分析の適用を含んでいるシステム。
  68. 請求項64において、前記分析器が、受信者動作特性−曲線下面積分析技法を適用して決定境界を設定するシステム。
  69. 請求項41において、前記分析器が、前記双対変域スペクトル・データにマハラノビス分類器を適用して血管壁を分析するシステム。
  70. 請求項69において、前記分析器が、受信者動作特性−曲線下面積分析技法を適用して高次空間に決定境界を設定するシステム。
  71. 請求項41において、前記分析器が、一般化双対変域多変量回帰技法を適用することによって、前記双対変域スペクトル・データを使用して血管壁を分析するシステム。
  72. 請求項71において、前記一般化双対変域多変量回帰技法が、重み付け法の適用を含んでいるシステム。
  73. 請求項72において、前記重み付け法が負の値を許容しているシステム。
  74. 請求項72において、前記重み付け法を適用するステップが、交差検定、受信者動作特性−曲線下面積分析、または追加最小二乗法を適用するステップを含んでいるシステム。
  75. 請求項41において、前記双対変域スペクトル・データを使用して血管壁を分析するステップが、一般化双対変域多変量回帰判別技法を適用するステップを含んでいるシステム。
  76. 請求項41において、前記分析器が、重み付け法によって、一般化双対変域多変量回帰技法を使用して血管壁を分析するシステム。
  77. 請求項41において、前記重み付け法が負の値を許容しているシステム。
  78. 請求項41において、前記重み付け法を適用するステップが、交差検定、受信者動作特性−曲線下面積分析、または追加最小二乗法を適用するステップを含んでいるシステム。
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