JP2007528301A - 金属部品の疲労寿命を改善する仕上処理 - Google Patents

金属部品の疲労寿命を改善する仕上処理 Download PDF

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Abstract

本明細書は、金属製品を研磨する方法であって、金属製品の一部を研磨媒体に浸し、金属製品を遠心力場内でタンブリングし、酸を含むパッシベーション液内で金属製品をパッシベーションすることを含む方法を開示する。また、本明細書は、金属製品の一部を第1の研磨媒体に浸し、金属製品を第1の遠心力場においてタンブリングし、金属製品を第2の研磨媒体に浸し、金属製品を第2の遠心力場においてタンブリングし、酸を含むパッシベーション液内で金属製品をパッシベーションすることを含む方法を開示する。
【選択図】図2

Description

本開示は、金属部品の疲労寿命を改善する仕上処理に関する。
ステント等の医療用インプラントは、米国食品医薬品局(FDA:food and drug administration)及び/又は他の運営団体の定める所期の期間に耐えるべく、必要とされる疲労条件が非常に厳しいのが一般的である。動脈インプラントの疲労は、心拍毎の血管の収縮拡大により引き起こされる。疲労寿命(サイクル)は、毎分の心拍数に、その装置の体外での耐久分数を掛けあわせることで算出する。機器メーカーが形状記憶合金製の部品を用いる場合、部品には、上述の方法で算出した特定の疲労寿命にわたって機能することが望まれる。
部品の疲労寿命は、一般に、その部品に応力集中源があるかどうかに左右される。こうした応力集中源のいくつかは、部品の製造に用いられる生産工程において発生する。応力集中源には、製造中に生まれる欠陥によるものもあり、基材の不良によって発生するものもあり、また体内での腐食によって起きる時間依存性の応力上昇もある。
疲労寿命を改善するため、現在さまざまな方法がとられている。厳格な目視検査の基準を課して、部品の表面欠陥の有無が調査される。こうした表面欠陥を有する部品については、化学エッチング及び/または電解研磨による後処理を行って、鋭いエッジを除去し、表面不良を滑らかにするとともに、部品表面から材料が薄層状に取り除かれる。検査と後処理に次いで、部品をパッシベーション(passivate:不働態化)することでその物体に耐食性が付与される。
化学エッチングは、一般に、部品の外表面から材料を均一な層状に取り除くものであるが、清浄度や、内部の処理不良、基材の均一性により、エッチングは異なる速度で進行する。この速度差により、製品の疲労寿命を縮める欠陥が発生することがある。よって、形状記憶合金製品を研磨して、こうした製品が繰り返し疲労試験において100,000サイクルを超える期間に耐えるようにする新たな方法を案出することが望まれている。
本明細書は、金属製品を研磨する方法であって、金属製品の一部を研磨媒体に浸し、金属製品を遠心力場内でタンブリング(tumbling:がら研磨)し、酸を含むパッシベーション液内で金属製品をパッシベーション(不働体化)することを含む方法を開示するものである。
本明細書はまた、金属製品の一部を第1の研磨媒体に浸し、金属製品を第1の遠心力場においてタンブリングし、金属製品を第2の研磨媒体に浸し、金属製品を第2の遠心力場においてタンブリングし、酸を含むパッシベーション液内で金属製品をパッシベーションすることを含む方法を開示するものである。
本明細書はまた、上述の方法で製造した製品を開示するものである。
本明細書に開示の機械的方法を用いると、製品を研磨して製品の疲労寿命を効果的に改善することができる。金属は、通常、1.5g/cm以下のかさ密度を有する研磨材とともに機械タンブリングにより研磨される。一実施形態では、本方法は、金属製品の一部を研磨媒体に浸し、金属製品を遠心力場内でタンブリングすることを含む。別の実施形態では、本方法は、金属製品の一部を第1の研磨媒体に浸し、金属製品を第1の遠心力場内でタンブリングし、続いて金属製品を第2の研磨媒体に浸し、金属製品を第2の遠心力場内でタンブリングすることを含む。一実施形態では、第1の遠心力場は第2の遠心力場に等しい。別の実施形態では、第1の遠心力場は第2の遠心力場に等しくない。
また、耐食性を改善するため、研磨対象製品にはパッシベーションが施される。パッシベーションは、一般に、酸を含むパッシベーション液内で行われる。
この機械的方法によると、製品の疲労寿命が、例えば化学研磨や電気化学研磨など他の商用の処理方法で処理した同様の製品の疲労寿命よりも長くなるので有利である。一実施形態では、こうした機械的方法で研磨された製品は、サイクル疲労試験において、少なくとも100,000サイクルを超える疲労寿命を有する。この方法を用いると、製品を研磨して、製品の疲労寿命を短縮しやすいスケール(scale)や酸化物、バリなどの欠陥を除去することができるので有利である。
タンブリングに用いる研磨媒体は、一般に、約1.5g/cm以下のかさ密度を有する有機粒子、無機粒子、又は有機および無機粒子の組み合わせであって良い。有機粒子は、合成有機粒子、天然有機粒子、又は前述の有機粒子の少なくとも1つを含む組み合わせであって良い。合成有機粒子は、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、又は熱可塑性ポリマーと熱硬化性ポリマーとの組み合わせからなるものである。
ポリマーは、オリゴマー、ポリマー、アイオノマー、デンドリマーや、例えばブロックコポリマー、グラフトコポリマー、スターブロックコポリマー、ランダムコポリマーなどのコポリマー、又は前述のポリマーの少なくともひとつを含む組み合わせであって良い。ポリマーは、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、又は熱可塑性ポリマーと熱硬化性ポリマーとの組み合わせを含んで良い。研磨媒体として利用可能な熱可塑性ポリマーの好適な例としては、ポリアセタール、ポリアクリル、ポリアルキド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリアリルスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリベンゾオキサゾール、ポリオキサジアゾール、ポリベンゾチアジノフェノチアジン、ポリベンゾチアゾール、ポリピラジノキノキサリン、ポリピロメリットイミド、ポリキノキサリン、ポリベンゾイミダゾール、ポリオキシインドール、ポリオキソイソインドリン、ポリジオキソイソインドリン、ポリトリアジン、ポリピリダジン、ポリピペラジン、ポリピリジン、ポリピペリジン、ポリトリアゾール、ポリピラゾール、ポリカルボラン、ポリオキサビシクロノナン、ポリジベンゾフラン、ポリフタリド、ポリアセタール、ポリ無水物、ポリビニルエーテル、ポリビニルチオエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルケトン、ハロゲン化ポリビニル、ポリビニルニトリル、ポリビニルエステル、ポリスルホン酸、ポリスルフィド、ポリチオエステル、ポリスルホン、ポリスルホンアミド、ポリ尿素、ポリフォスファゼン、ポリシラザン、ポリオルガノシロキサン等、又は前述の熱可塑性ポリマーの少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられる。市販の研磨用有機粒子では、F−10又はF−20コーンが好適である。これらは、ミシガン州スタージスに本拠をおくGrav−I−Flo社から市販されている。
熱可塑性ポリマーの混合物を用いても良い。熱可塑性ポリマー混合物の例としては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン/ナイロン、ポリカーボネート/アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、アクリロニトリル ブタジエン スチレン/ポリビニルクロリド、ポリフェニレンエーテル/ポリスリレン、ポリフェニレンエーテル/ナイロン、ポリスルホン/アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリカーボネート/熱可塑性ウレタン、ポリカーボネート/ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート/ポリブチレンテレフタレート、熱可塑性エラストマーアロイ、ナイロン/エラストマー、ポリエステル/エラストマー、ポリエチレンテレフタレート/ポリブチレンテレフタレート、アセタール/エラストマー、スチレン−無水マレイン酸/アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリエーテルエーテルケトン/ポリエーテルスルホン、ポリエチレン/ナイロン、ポリエチレン/ポリアセタール等、及び前述の熱可塑性ポリマー混合物の少なくとも1つを含む混合物が挙げられる。
熱可塑性ポリマーの数平均分子量は、1,000〜1,000,000グラム/モルである。一実施形態では、熱可塑性ポリマーの数平均分子量は、3,000〜500,000グラム/モルである。別の実施形態では、熱可塑性ポリマーの数平均分子量は、5,000〜100,000グラム/モルである。さらに別の実施形態では、熱可塑性ポリマーの数平均分子量は、10,000〜30,000グラム/モルである。なお、本明細書においては、いずれの範囲も両端の値を含むとともに結合可能である。
熱硬化性ポリマーを、合成有機研磨粒子として用いても良い。好適な熱硬化性ポリマーの例としては、ポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリオルガノシロキサン等、又は前述の熱硬化性ポリマーの少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられる。熱硬化性ポリマーの混合物、ならびに熱可塑性ポリマーと熱硬化性ポリマーの混合物も利用することが出来る。
合成有機研磨粒子は、必要に応じて、充填材を含んでも良い。充填材は、有機および/又は無機充填材であって良い。好適な有機充填材の例としては、衝撃改質剤、天然有機充填材等、又は前述の充填材の少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられる。
特に有用な衝撃改質剤の等級は、AB(ジブロック)及びABA(トリブロック)コポリマーと、アルケニル芳香族およびジエン化合物のコアシェルグラフトコポリマーとからなり、とりわけ、スチレン並びにブタジエン又はイソプレンブロックからなるものである。共役ジエンブロックの一部または全部を水素化してもよく、その場合はエチレン−プロピレンブロック等と呼ばれることがあり、オレフィンブロックコポリマーと同様の特性を有する。この種のトリブロックコポリマーの例としては、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン(SBS)、水素化ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン(SEBS)、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン(SIS)、ポリ(α−メチルスチレン)−ポリブタジエン−ポリ(α−メチルスチレン)、及びポリ(α−メチルスチレン)−ポリイソプレン−ポリ(α−メチルスチレン)が挙げられる。特に好ましいトリブロックコポリマーは、シェル社から市販されているカリフレックス(CARIFLEX)(登録商標)、クレイトン(KRATON)D(登録商標)、及びクレイトン(KRATON)G(登録商標)である。
また、衝撃改質剤としては、コアシェル型グラフトコポリマーやアイオノマー樹脂が好適であり、これを金属イオンで全体的に又は部分的に中和しても良い。一般に、コアシェル型グラフトコポリマーは、大部分が共役化されたジエン又は架橋したアクリル酸塩からなるゴム状のコアと、その上に重合された、モノアルケニル芳香族および/又はアクリルモノマーのみから或いは他のビニルモノマーとの組み合わせから誘導された1つ以上のシェルとを有する。他の衝撃改質剤としては、極性基または活性官能基を有する単位を含む上述の型のものや、例えばチオコール(Thiokol)ゴム、多硫化ゴム、ポリウレタンゴム、ポリエーテルゴム(例えば酸化ポリプロピレン)、エピクロロヒドリンゴム、エチレン−プロピレンゴム、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑性エーテル−エステルエラストマー等の様々なポリマー、及び前述のいずれか1つを含む混合物が挙げられる。アイオノマー樹脂のなかで特に好ましいのは、デュポン社が販売するサーリン(SURLYN)(登録商標)である。
衝撃改質剤の使用量は、研磨粒子の総重量に対して0.5重量%以上、好ましくは1.0重量%以上、より好ましくは1.5重量%以上であってよい。一般に、衝撃改質剤は、研磨粒子の総重量に対して20重量%以下、好ましくは15重量%以下、より好ましくは10重量%以下であるのが望ましい。
合成有機研磨粒子に使用できる天然有機充填材に、粉砕した果皮殻または種子がある。好適な粉砕果皮殻または種子の例としては、クルミ殻粒子、椰子殻粒子、桃の種、ブラジルナッツの皮、サクランボの種、アンズの種、プラムの種、オリーブの種、プルーンの種、コブミール、ブドウの種、落花生の殻、アーモンドの殻、綿実の殻、ドングリの殻、オレンジの種、グレープフルーツの種、レモンの種、スイカの種等、又は前述の天然有機充填材の少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられる。
合成有機研磨粒子に用いられる無機充填材は、微粒子、繊維、プレートレット、ウィスカー、フラクタル、又は前述の形状の少なくとも1つを含む組み合わせであって良い。無機充填材は、金属酸化物、金属炭化物、金属ケイ酸塩、金属炭窒化物等、又は前述の充填材の少なくとも1つを含む組み合わせであって良い。一般に、金属酸化物が好ましい。
合成有機研磨粒子に使用できる好適な無機充填材の例としては、ケイ酸アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム及び硫酸カルシウム半水和物の少なくとも1つを含む混合物から誘導される加工鉱物繊維をはじめとする無機短繊維、ホウ素繊維、炭化ケイ素等のセラミック繊維、及びアルミニウム、ホウ素、ケイ素の酸化物の混合物からなり米国ミネソタ州セントポールの3M社がネクステル(NEXTEL)(登録商標)の名で販売する繊維が挙げられる。繊維状充填材には、また、炭化ケイ素、アルミナ、炭化ホウ素、鉄、ニッケル、及び銅をはじめとする単結晶繊維あるいは「ウィスカー」がある。また、例えばガラス繊維、玄武岩繊維、ガラス長繊維や水晶をはじめとする繊維状充填材を含んでも良い。好ましい実施形態では、ガラス繊維を非伝導性繊維状充填材として用いることで、こうした用途における伝導性の向上が図られている。繊維化可能なあらゆるタイプのガラス組成から製造したガラス繊維が使用可能であり、一般に「Eガラス」「Aガラス」「Cガラス」「Dガラス」「Rガラス」「Sガラス」として知られる繊維化可能なガラス組成から調製されたものや、無フッ素および/又は無ホウ素Eガラス誘導体が含まれる。
研磨粒子として使用できる天然有機粒子は、合成有機研磨粒子に用いられる天然有機充填材とほぼ同じである。粉砕した果皮殻または種子がそれである。好適な粉砕果皮殻または種子の例としては、クルミ殻粒子、椰子殻粒子、桃の種、ブラジルナッツの皮、サクランボの種、アンズの種、プラムの種、オリーブの種、プルーンの種、ブドウの種、落花生の殻、アーモンドの殻、綿実の殻、ドングリの殻、オレンジの種、グレープフルーツの種、レモンの種、スイカの種等、又は前述の天然有機充填材の少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられる。
研磨に用いる研磨粒子は、約1.5g/cm以下のかさ密度を有するものである。一実施形態では、研磨粒子のかさ密度は約0.1〜約1.45g/cmである。別の実施形態では、研磨粒子のかさ密度は約0.3〜約1.40g/cmである。さらに別の実施形態では、研磨粒子のかさ密度は約0.5〜約1.3g/cmである。
研磨粒子の形状には特に制限がなく、例えば球状、不規則形状、板状、又はウィスカー状であって良い。研磨粒子の平均最大寸法は、一般に、約10,000マイクロメートル(μm)以下であって良い。一実施形態では、粒子の平均最大寸法は、約8,000μm以下であって良い。別の実施形態では、粒子の平均最大寸法は、約6,000μm以下であって良い。さらに別の実施形態では、粒子の平均最大寸法は、約4,000μm以下であって良い。さらに別の実施形態では、粒子の平均最大寸法は、約2,000μm以下であって良い。
上述のように、粒子の平均最大寸法は、約10,000μm以下であって良い。一実施形態では、90%超の粒子が、約10,000μm以下の平均最大寸法を有する。別の実施形態では、95%超の粒子が、約10,000μm以下の平均最大寸法を有する。さらに別の実施形態では、99%超の粒子が、約10,000μm以下の平均最大寸法を有する。2モード以上の粒径分布を用いても良い。
研磨粒子は、乾式でもスラリーの形で用いても良い。乾式とは、研磨粒子を他の流体と混合せずに研磨処理するものである。スラリーとは、本明細書では、研磨粒子を完全には溶解しない流体に混合したものと定義する。スラリーに使用できる好適な流体の例としては、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール、アセトン、トルエン、エチレングリコールオリゴマー等、又は前述の少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられる。
スラリーを用いる場合、流体の量は、スラリー中の流体および研磨粒子の合計重量に対して5〜約95重量%であって良い。一実施形態では、流体の量は、スラリー中の流体および研磨粒子の合計重量に対して10〜約90重量%であって良い。別の実施形態では、流体の量は、スラリー中の流体および研磨粒子の合計重量に対して20〜約60重量%であって良い。さらに別の実施形態では、流体の量は、スラリー中の流体および研磨粒子の合計重量に対して25〜約50重量%であって良い。
研磨媒体とともに製品をタンブリングすることにより製品を研磨する方法は、1工程、好ましくは2工程以上で行われるのが一般的である。一実施形態では、2工程以上をバッチ処理または連続処理して良い。これらの工程は、単一の装置または多数の異なる装置で行って良い。ある製品研磨方法では、研磨対象製品を、研磨媒体とともにタンブリング装置内に設置する。タンブリング装置は、製品を収めた研磨媒体の撹拌を促進できるものである。タンブリング装置により、研磨媒体ならびに製品に遠心力場が加えられる。タンブリングの過程では、まず、研磨対象製品を研磨粒子とともにバレル内に配置する。バレルを、第1の軸を中心に第1の方向に自転させるとともに、第2の軸を中心に第2の方向に公転させる。一実施形態では、バレルの回転中、第1及び第2の軸は常に互いに等距離にある。別の実施形態では、バレルの回転中、第1及び第2の軸間の距離は一定ではない。第1及び第2の方向は、必要に応じて同じであって良い。あるいは、第1及び第2の方向は互いに反対であって良い。例えば、第1の方向が時計周りの場合、第2の方向は必要に応じて反時計回りであって良いし、その逆でも良い。回転中、バレルには強い遠心力が加わるため、タンブリングされた製品の重量増加によって極めて高い作業能率が得られる。
市販の好適なタンブリング装置の例として、型番C−4−806、C−4−810、及びC−4−545をそれぞれ有するGYRA FINISH(登録商標)装置が挙げられる。これらの装置は、ミシガン州スタージスに本拠をおくGrav−I−Flo社から販売されている。図1に示すこの装置は、頑丈なタレット上に均等に配置した4つのバレルを備える。各バレルの幾何中心を通る垂直線が、そのバレルの第1の軸となる。タレットの中心を通る垂直線が、第2の軸となる。タレットがある方向に回転すると、バレルは反対方向に回転する。従って、バレルは、タレットの垂直軸を中心として一方向に公転しつつ、バレルが公転する方向とは反対の方向に自身の軸を中心として自転する。タレットの速度が60rpmを超えると、バレル内の製品には強い圧縮力が加わり、製品はバレルの一番遠い壁面へと滑ることとなる。この過程で発生するエネルギーにより、例えば回転ドラムや振動ミル等の方法に比べて、最高で30倍も早く表面仕上げが行われる。
各バレルは、通常、第1の軸を中心にして毎分約45〜約240回転(rpm)の速度で回転する。一実施形態では、各バレルは、第1の軸を中心にして毎分約60〜約220回転(rpm)の速度で回転する。別の実施形態では、各バレルは、第1の軸を中心にして毎分約80〜約200回転(rpm)の速度で回転する。さらに別の実施形態では、各バレルは、第1の軸を中心にして毎分約100〜約180回転(rpm)の速度で回転する。バレルは、概して、第2の軸を中心に約60rpm以上の速度で公転する。一般には、バレルが第2の軸を中心に約100rpm以上、好ましくは約150rpm以上、より好ましくは約200rpm以上の速度で公転するのが望ましい。
各バレル内は、体積比を約0.5〜約1000とするのが一般に望ましい。本明細書では、体積比を、製品に対する研磨粒子の体積の比と定義する。一実施形態では、体積比を約20〜約800とするのが望ましい。別の実施形態では、体積比を約40〜約600とするのが望ましい。さらに別の実施形態では、体積比を約60〜約200とするのが望ましい。典型的な体積比の例は、約100である。バレルに充填する製品と研磨媒体の体積が、バレルの総体積の約10%を超えるのが一般に望ましい。一実施形態では、バレルに充填する製品と研磨媒体の体積が、バレルの総体積の約30%を超えるのが望ましい。別の実施形態では、バレルに充填する製品と研磨媒体の体積が、バレルの総体積の約50%を超えるのが望ましい。さらに別の実施形態では、バレルに充填する製品と研磨媒体の体積が、バレルの総体積の約75%を超えるのが望ましい。
タンブリングは、通常、約30秒〜約5時間にわたって行われる。一実施形態では、タンブリングは、約1分〜約4時間にわたって行われる。別の実施形態では、タンブリングは、約2分〜約2時間にわたって行われる。さらに別の実施形態では、タンブリングは、約3分〜約30分にわたって行われる。タンブリングは室温で行われるのが一般的だが、必要に応じて室温より高温および低温で行っても良い。
タンブリングに使用するエネルギーは、金属1キログラム当たり約0.1〜約200キロワット時(kWh/kg)である。一実施形態では、タンブリングに使用するエネルギーは、約10〜約180kWh/kgである。別の実施形態では、タンブリングに使用するエネルギーは、約20〜約160kWh/kgである。さらに別の実施形態では、タンブリングに使用するエネルギーは、約40〜約150kWh/kgである。タンブリングに使用するエネルギー量の典型的な例は、約137kWh/kgである。
上述のように、タンブリングは、1工程で行っても2工程以上で行っても良い。タンブリングを同じ装置内で2工程以上で行う場合、工程毎に異なる種類の研磨粒子を用いることが望ましい場合がある。時間および温度を工程毎に変えても良い。例えば、合成有機研磨粒子を使用して第1の工程を行うのが望ましく、天然有機研磨粒子を使用して第2の工程を行うのが望ましい等といった場合がある。同様に、研磨粒子を使用して乾式で第1の工程を行うのが望ましく、研磨粒子をスラリーの形で使用して第2の工程を行うのが望ましい等といった場合がある。
本製品研磨方法は、バリ、傷、くぼみ、又は他の応力集中源を金属から除去するのに有効である。形状記憶合金等の軟金属に使用すると、金属の疲労寿命を、とりわけ他の金属研磨処理と比べて改善することができるので有利である。一実施形態では、当該処理を利用して研磨した金属の疲労寿命は、約100,000サイクル以上、好ましくは約150,000サイクル以上、より好ましくは約250,000サイクル以上、最も好ましくは約280,000サイクル以上である。
機械タンブリングを適用できる金属は、例えば金、銀、ニッケル、コバルト、ニオブ、白金、パラジウム、鉄、チタン、銅、亜鉛、アルミニウム等あらゆる種類の金属、又は前述の金属の少なくとも1つを含む組み合わせである。当該処理によって研磨できる好適な金属としては、形状記憶合金などの軟金属が挙げられる。一般に、形状記憶合金は、約840,000kg/cm(1平方インチ当たり1.2×10ポンド)以下の弾性率を有するのが望ましい。
一実施形態では、形状記憶合金としてニッケルチタン合金が好ましい。好ましいニッケルチタン合金の例としては、ニッケル−チタン−ニオブ、ニッケル−チタン−銅、ニッケル−チタン−鉄、ニッケル−チタン−ハフニウム、ニッケル−チタン−パラジウム、ニッケル−チタン−金、ニッケル−チタン−銀、ニッケル−チタン−白金合金等、及び前述のニッケルチタン合金の少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられる。
タンブリングを適用できる好適なニッケル−チタン合金としては、医療機器に使用可能であるとともに概して合金の全組成に対し約54.5重量パーセント(重量%)〜約57.0重量%の量のニッケルを含むものがある。この範囲内においては、一般に、使用するニッケルの量が合金の全組成に対して約54.8重量%以上、好ましくは約55重量%以上、より好ましくは約55.1重量%以上であるのが望ましい。また、この範囲内において、ニッケルの量が合金の全組成に対して約56.9重量%以下、好ましくは約56.7重量%以下、より好ましくは約56.5重量%以下であるのが望ましい。
タンブリングを適用できる別の好適なニッケルチタン合金には、約30重量%〜約60重量%のニッケルと、約1重量%〜約50重量%のニオブとを含み、残りがチタンからなるニッケル−チタン−ニオブ(NiTiNb)合金がある。重量パーセントは、合金の全組成に対するものである。当該範囲内においては、一般に、使用するニッケルの量が合金の全組成に対して約35重量%以上、好ましくは約40重量%以上、より好ましくは約47重量%以上であるのが望ましい。また、この範囲内において、ニッケルの量が合金の全組成に対して約55重量%以下、好ましくは約50重量%以下、より好ましくは約49重量%以下であるのが好ましい。当該範囲においては、一般に、使用するニオブの量が合金の全組成に対して約11重量%以上、好ましくは約12重量%以上、より好ましくは約13重量%以上であるのが望ましい。また、この範囲内において、ニオブの量が合金の全組成に対して約25重量%以下、好ましくは約20重量%以下、より好ましくは約16重量%以下であるのが好ましい。
一実施形態では、擬似弾性特性および/又は超弾性特性を有する形状記憶合金を用いるのが一般に望ましく、ひびや割れを生じることなく複雑な形状および配置に成形することが可能である。一実施掲題では、線形弾性、線形超弾性、擬似弾性、または超弾性特性を有するβチタン合金をタンブリングして、疲労特性を維持しても良い。
βチタン合金におけるβ相の安定性は、合金を構成する元素の加重平均の和として表すことができ、しばしばモリブデン当量(Moeq.)として知られている。P.バニア(Bania)「1990年代のβチタン合金(Beta Titatium Alloys in the 1990’s)」(TMS、ウォーレンデール(Warrendale)、1993年)によると、モリブデンをMo、ニオブをNb、タンタルをTa、バナジウムをV、コバルトをCo、クロムをCr、銅をCu、鉄をFe、マンガンをMn、ニッケルをNi、タングステンをW、アルミニウムをAlとし、各々の化学記号が、合金の総重量に対するそれぞれの元素の量を重量パーセントで表すとする時、Moeq.は次式(1)で定義される。
Moeq.=1.00Mo+0.28Nb+0.22Ta+0.67V+1.43Co+1.60Cr+0.77Cu+2.90Fe+1.54Mn+1.11Ni+0.44W−1.00Al (1)
なお、アルミニウムは、ガリウム、炭素、ゲルマニウム、又はホウ素で置き換えることができる。
Hf(ハフニウム)、Sn(スズ)、及びZr(ジルコニウム)は、どれもβ安定性に対してわずかに影響を及ぼすものである。これらの元素はβ変態温度(β transus)を下げるよう作用するが、中性の添加物と見なされる。アメリカ空軍の技術報告書AFML−TR−75−41によると、ZrのMo当量は0.25と小さく、一方AlはMoと逆の効果を有するα安定化元素である。従って、Mo当量の重量パーセントは、式(1)を変形した次式(2)によって算出される:
Moeq.=1.00Mo+0.28Nb+0.22Ta+0.67V+1.43Co+1.60Cr+0.77Cu+2.90Fe+1.54Mn+1.11Ni+0.44W+0.25(Sn+Zr+Hf)−1.00Al (2)
一般に、超弾性および/又は擬似弾性を呈し、合金の総重量に対して約7〜約11重量%のモリブデン当量の形状記憶合金を有するのが望ましい。一実施形態では、超弾性および/又は擬似弾性を呈し、合金の総重量に対して約7.5〜約10.5重量%のモリブデン当量の形状記憶合金を有するのが望ましい。別の実施形態では、超弾性および/又は擬似弾性を呈し、合金の総重量に対して約8〜約10重量%のモリブデン当量の形状記憶合金を有するのが望ましい。さらに別の実施形態では、超弾性および/又は擬似弾性を呈し、合金の総重量に対して約8.5〜約9.8重量%のモリブデン当量の形状記憶合金を有するのが望ましい。
約8〜約12重量%のモリブデンと、約2〜約6重量%のアルミニウムと、最大約2重量%のバナジウムと、最大約4重量%のニオブとを含み、残りがチタンからなるβチタン合金が好ましい。
機械研磨を適用できる好適な製品の例としては、眼鏡類のフレーム、ゴルフクラブのフェイスインサート又はヘッド、並びに整形外科用プロテーゼ、脊椎矯正器具、骨折処置用固定器具、血管用および非血管用ステント、低侵襲手術器具、フィルター、かご、鉗子、把持具、例えば歯科用インプラント、アーチワイヤ、ドリル、及びヤスリ等の歯科矯正器具、及びカテーテル誘導子(ガイドワイヤ)等の医療器具が挙げられる。
一実施形態では、機械研磨済みの製品に、更に酸浴槽にてパッシベーションを行い、薬品腐食に対する耐性をつける。こうした酸の好適な例に、硝酸、硫酸、塩酸等、又は前述の酸の少なくとも1つを含む組み合わせがある。典型的な酸の例は、硝酸である。硝酸を用いてパッシベーションする場合、一般に、パッシベーション液の総重量に対して約10〜約50重量%の濃度の硝酸を用いるのが望ましい。パッシベーション液の残りの部分は、水および/又は脱イオン水であるのが好ましい。なお、有機溶剤(例えば、アルコール、アセトン、トルエン)等の他の流体を、必要に応じて使用しても良い。パッシベーションの合計時間は約3〜約120分であって良く、約5分以上にわたるのが好ましい。パッシベーションの温度は約10〜約100℃であり、一般には約20〜約50℃が好ましい。
以下の実施例は、例示であって限定を旨とするものではなく、タンブリング処理およびこうした処理の結果として疲労寿命が改善された合金組成の様々な実施形態をいくつか例示するものである。
(実施例1)
この実施例では、研磨を2回の工程で行った。研磨した金属は、55.9重量%(Ti−55.9重量%Ni)のニッケルを含み、残りがチタンからなるニチノールでる。材質は、約10センチメートルの長さの直線状ワイヤである。各バレルに20本ずつ配置してタンブリングした。およそ1リットルの研磨剤を、媒体の上面がかぶる程度の液体と20mlのCLC580洗浄液とともに用いた。
第1の工程における研磨粒子は、セラミック充填材を含む合成有機研磨粒子である。第1の工程ではF−20コーンを用いた。F−20コーンは、Grav−i−Flo社から市販されている。第1の工程では、合成有機研磨粒子と研磨対象製品をバレルに入れ、約10〜約20分間にわたってタンブリングを行う。バレルを240rpmの速度で自転させるとともに、タレットを中心にしてバレルを240rpmの速度で公転させた。
第1の工程に続いて、製品をバレルから取り出し、残留するほぼ全ての合成有機研磨粒子を拭き取った後、第2の工程として製品を天然有機研磨粒子とともにバレルに入れた。天然有機研磨粒子は、Graviflo社から入手したRLW−800粉砕クルミ殻である。第2の工程では、製品を約10分〜約20分にわたってタンブリングした。バレルを240rpmの速度で自転させるとともに、タレットを中心にしてバレルを240rpmの速度で公転させた。
次に、製品をバレルから取り出し、疲労寿命試験を行った。この試験は、回転ビーム耐久試験とも呼ばれる。疲労寿命試験では、製品に0.8%の繰り返し歪みを加えた。当試験は、繰り返し曲げ疲労試験であって、ワイヤ標本を37℃の水または食塩水に浸すとともに、既知の曲率半径にて毎分一定の回転数で回転させるものである。最大10本のワイヤを一度に試験することができる。ワイヤは、試験ブロックに設けた半径方向のスロットに収め、一端をチャックで固定する。チャックをモータ駆動装置に接続し、チャックを毎分所望の回転数で回転させる。回転に伴い、ワイヤの半径と中立線から計測した試験ブロックの曲率半径との和でワイヤの半径を割ったものに等しい歪みの引っ張り応力と圧縮応力とがワイヤに繰り返し加わる。ワイヤの自由端の回転を光学的に監視し、回転が停止した際のサイクル数を記録する。
疲労寿命とは、破損部品のサイクル数の分布のことである。このことから破損までのサイクル数がわかる。疲労残存数とは、破損せずに規定の試験サイクルを経過した部品の数のことである。試験は、これらの部品が未だ回転しているうちに中断されるため、これらの部品が破損するまでのサイクル数は不明である。例えば、10個の部品を試験して、5つが50、000サイクルで破損し、5つが試験を中断するまで破損しなかった場合、平均疲労寿命は50、000サイクルであり、疲労残存率は50%である。
試験結果を図2及び図3に示す。タンブリングにより研磨した試料に加えて、標準的な方法および化学エッチング処理でも試料を調製した。標準的方法および化学エッチング処理にて調製した試料は、比較試料となる。図2は、標準的方法で調製した試料、化学エッチングでエッチングしたもの、およびタンブリング法で研磨を行った試料の平均疲労寿命を示す棒グラフである。図から、標準的な調製方法および化学エッチング処理による試料の平均疲労寿命は40,000サイクル以下であり、タンブリング処理で研磨した試料の疲労寿命は約280,000サイクルであることがわかる。つまり700%の改善である。同様に、図3に示すように、タンブリング処理により研磨した試料の疲労残存率は約95%であり、化学エッチングした試料の疲労残存率は40%以下である。こうした結果から、タンブリング処理によって調製した試料は、標準的方法および化学エッチング処理によって調製したものよりも優れていることが明らかにわかる。
バレルでタンブリングしたTi−55.8%Niワイヤ試料について、ASTM F2129−01プロトコルに従って、37度の脱気ハンクス液中にて周期分極腐食試験を行い、耐食性を分析した。周期分極曲線を図4に示す。これらの曲線はいずれも、飽和カロメル電極(SCE:Saturated Calomel Electrode)に対して0.36/0.45Vで不動態破壊を呈する。NiTi合金は不動態合金であるため、破壊電位が局所的な点食に対する耐性の重要な尺度となる。逆方向スキャンにおいて、電流密度は、SCEに対して約0Vになるまで高く推移し、SCEに対して−0.073/−0.155Vで再パッシベーションが起きる。
機械研磨した、すなわちバレルでタンブリングしたNiTiワイヤを様々な濃度の硝酸溶液中でパッシベーション処理することにより、材質の点食耐性が著しく改善することが判った。図5に、バレルでタンブリングし、21重量%硝酸溶液(脱イオン水に70%原液を30%)中で40℃にて40分間パッシベーション処理を施した2つのTi−55.8%Niワイヤ試料の周期分極曲線の例を示す。いずれの曲線においても、SECに対して約1.0Vとなる不動態の端で電流密度が上昇するとともに、ほぼ瞬間的に再パッシベーションが起こり、逆方向スキャンでも少量のヒステリシスしか起きていない。いずれの試料も、防食電位がSECに対して約1.0Vであり、バレルでタンブリングした試料に比して著しい向上が見られる。図6に、バレルでタンブリングし、28重量%硝酸溶液中で23℃にて40分間パッシベーション処理を施した2つのTi−55.8%Niワイヤ試料の周期分極曲線の別の例を示す。いずれの曲線も図5と同様に、SECに対して1.0V前後で破壊および防食電位を示している。図7に、バレルでタンブリングし、28重量%硝酸溶液中で50℃にて40分間パッシベーション処理を施した2つのTi−55.8%Niワイヤ試料の別の例を示す。いずれの曲線も基本的には図5及び図6と同様に、SECに対して0.9V前後で破壊および防食電位を示している。高エネルギー型バレルタンブリングを行い、続いて硝酸溶液中でパッシベーション処理を施すことで、NiTi製医療用インプラントの疲労耐久性および耐食性が著しく改善する。
上述のパッシベーション方法は、「血管インプラント用ニチノールワイヤのパッシベーション−その効果の実証」B.オブライアン他、バイオマテリアル、Vol.23、1739−1748ページ(2002)(“Passivation of nitinol wire for vascular implants − a demonstration of the benefits”,B.O’Brien et al.,Biomaterials,Vol.23,pp.1739−1748(2002))に開示のものよりも優れたものである。同記事には、硝酸パッシベーションによって熱処理ニチノール(NiTi)ワイヤの耐食性を向上することが開示されている。熱処理されたNiTi合金は表面酸化が顕著であり、パッシベーション後の破壊電位電圧は0.4〜1.2Vとなる。こうした結果は、われわれの結果よりもはるかにバラツキのあるものである。このような処理を施されたワイヤは、疲労耐久性の向上という利点を有するものではない。
(実施例2)
この実施例は、270個のワイヤ試料に行った繰り返し疲労試験の結果を反映するものである。チタンと55.8重量%のニッケルを含むワイヤ試料に対して試験を行い、繰り返し疲労への耐性を求めた。試料は6ロットに分けて試験した。合計270個の試料を試験した。ワイヤには、90,000サイクルの回転ビーム耐久試験を行った。残存率とは、はじめにあった試料の数に対するこの試験中に破損した試料の数の割合をパーセントで表したものである。バッチ中の全てのワイヤ試料が90000サイクルを持ちこたえた場合、その試料の残存率は100%となる。一方、100本のワイヤのうち97本が試験に耐えた場合、残存率は97%となる。ワイヤの直径は0.020インチである。ワイヤはまず40%だけ冷間加工し、525℃で10分間熱処理を行った後、仕上処理を施した。ワイヤ試料には、0.8%の繰り返し歪みを加えた。図8に結果を示す。
図8から、各バッチの試料の残存率は、平均して約85%以上であることがわかる。3つのバッチでは、残存率が100%である。6つの試料の平均を図10に示し、後述することとする。
(実施例3)
この実施例は、高エネルギー型タンブリング装置にて研磨し、ついでパッシベーションしたワイヤ試料が、長い疲労サイクルに耐えることを示すものである。試料は3つのバッチに分割した。各バッチに回転ビーム寿命試験を行った。試料の試験は、実施例1の繰り返し曲げ疲労試験を用いて行った。表1に、バッチの数量及びバッチ毎のサイクル数に示す。
Figure 2007528301
図9に結果を示す。図9から、いずれの試料も残存率が約85%以上であることがわかる。図から更に、この範囲の疲労サイクル試験では、残存率の統計的な差がきわめて小さいことがわかる。
(実施例3)
この実施例では、チタンと55.8重量%のニッケルを含む組成を有するワイヤ試料を試験して、繰り返し疲労に対する耐性を求めた。ワイヤには、90,000サイクルの回転ビーム耐久試験を行った。あるワイヤ試料には表面処理を施さず、他のワイヤ試料には様々な表面処理を施して、繰り返し疲労条件下におけるワイヤへの処理の効果を評価した。ワイヤの直径は0.020インチとした。ワイヤはまず40%だけ冷間加工し、525℃で10分間熱処理を行った後、仕上処理を施した。
図10に結果を示す。「標準」と称する試料には、表面処理を施さずに熱処理を行った。「電解研磨」と称する試料には、電解研磨を施した。電解研磨処理では、まず、酸エッチングによりワイヤの直径から約0.007インチだけ材質を取り除く。次に、部品を数段階に分けて洗浄した後、電気化学研磨を行ってワイヤの直径から約0.003インチだけ材質を取り除く。次に、部品を数段階に分けて洗浄した後、酸浴槽にてパッシベーションする。最後に、部品を再び数回に分けて洗浄する。
「化学エッチング」と称する試料には化学エッチングを施した。化学エッチング磨処理では、まず、前洗浄を行い、次いで化学エッチングでワイヤの直径から材質を約0.010インチだけ取り除く。次に、部品を数段階に分けて洗浄した後、酸浴槽にてパッシベーションする。最後に、部品を再び数回に分けて洗浄する。「改良型」と呼ばれる試料には、上記実施例1で説明した研磨処理を施した。研磨処理が完了した後、試料にはパッシベーションを行った。最低100個の試料について、各点の試験を行った。
図10から、高エネルギー型タンブリング装置にて研磨した後にパッシベーションを行った「改良型」と称する試料が、他の仕上処理を行った試料や全く仕上処理を行わない試料に比べて、より有効に繰り返し疲労処理に耐えることがわかる。
(実施例4)
この実施例は、高エネルギー型タンブリング装置を用いて仕上げを行った試料のほうが、仕上処理を行わない試料よりも優れた疲労特性を有することを示すものである。試料には実施例1と同じやり方で試験を行ったが、歪み率を0.8から2.4パーセントに変更した。図11に結果を示す。図11は、歪み率に対する破損までのサイクル数のグラフである。各々の点は、特定の歪みレベルにおいて3試料が破損するまでの平均サイクルを示す。図11から、高エネルギー型タンブリング処理を施した試料が、未処理の試料よりも一貫して優れた疲労耐久性を示すことが明らかにわかる。
(実施例5)
この実施例は、仕上げを施していない試料と、高エネルギー型タンブリング装置を用いて仕上げを施した試料とにおける残留応力を求めるものである。残留応力を求めるため、表面および公称深さ0.5×10−3及び1×10−3インチにおけるX線回折測定を行った。測定は、グループの中間長のワイヤの直径外側について長手方向に行った。図12に、グループ全体の平均残留応力深さ分布を示す。図12から、仕上げを施した試料には、仕上げを施さない標準的な試料よりも高い圧縮応力が残留していることがわかる。圧縮応力は、高エネルギー型タンブリング処理において、材質の最も外側の繊維を冷間加工する際に、媒体によって引き起こされるものである。
上記実施例のデータから、本明細書に記載の研磨媒体を用いて研磨した試料は、90,000サイクルの疲労試験を行った場合、約30MPa(メガパスカル)以上、好ましくは約50MPa以上、最も好ましくは約70MPa以上の圧縮応力を発生することがわかる。
当該材質は、90,000サイクル以上においても約85%以上の残存率を有するという利点がある。一実施形態では、本明細書に記載の改良研磨方法を施した材質は、250,000サイクル以上において約85%以上の残存率を有する。別の実施形態では、本明細書に記載の改良研磨方法を施した材質は、1,000,000サイクル以上において約85%以上の残存率を有する。
本発明を例示となる実施形態を参照しつつ説明してきたが、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更を加え得ること、及びその要素を等価物で置き換え得ることは同業者には明らかであろう。さらに、本発明の主要な範囲を逸脱することなく、様々な変形を加えて、特定の状況または材料をその教示に適合させることができる。よって本発明は、この発明を実施するための最良の形態として開示された特定の実施形態に限定されるものではない。
タンブリング処理において金属製品に重力場を加えることができる装置を示す図である。 標準的な方法で調製した試料、化学エッチングでエッチングしたもの、およびタンブリング法で研磨を行った試料の平均疲労寿命を示す棒グラフである。 標準的な方法で調製した試料、化学エッチングでエッチングしたもの、およびタンブリング法で研磨を行った試料の疲労残存率を示す棒グラフである。 バレルにてタンブリングしたTi−55.8%Niワイヤ試料の周期分極曲線のグラフである。 バレルにてタンブリングし、21重量%硝酸溶液中で40℃にて40分間パッシベーション処理を施したTi−55.8%Niワイヤ試料の周期分極曲線のグラフである。 バレルにてタンブリングし、28重量%硝酸溶液中で23℃にて40分間パッシベーション処理を施したTi−55.8%Niワイヤ試料の周期分極曲線のグラフである。 バレルにてタンブリングし、28重量%硝酸溶液中で50℃にて40分間パッシベーション処理を施したTi−55.8%Niワイヤ試料の周期分極曲線のグラフである。 試料の残存率を、試験に供した全量に対するパーセントとして測定したグラフである。試料は、6つのバッチに分割し、バッチ毎にそれぞれ90,000サイクルで試験を行った。 異なるサイクル数における試料の残存率パーセントのグラフである。 仕上げを施さない試料、並びに電解研磨仕上処理、化学エッチング仕上処理、及び本明細書に記載の研磨粒子を用いた仕上処理(「改良型」と表す)を施したものの残存率パーセントのグラフである。 未処理の試料および(改良型)仕上処理を施した試料の、歪み率と破損までのサイクルのグラフである。 未処理の試料および本明細書に記載の研磨粒子で処理した結果の(改良型)試料における、表面下の残留応力を示すグラフである。

Claims (43)

  1. 金属製品を研磨する方法であって、
    前記金属製品の一部を研磨媒体に浸し、
    前記金属製品を遠心力場内でタンブリングし、
    酸を含むパッシベーション液内で前記金属製品をパッシベーションする
    ことを含む方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、前記研磨媒体が、約1.5g/cm以下のかさ密度を有する有機粒子、無機粒子、又は有機および無機粒子の組み合わせからなることを特徴とする方法。
  3. 請求項2に記載の方法において、前記有機粒子は、合成有機粒子、天然有機粒子、又は前述の有機粒子の少なくとも1つを含む組み合わせであることを特徴とする方法。
  4. 請求項3に記載の方法において、前記合成有機粒子は、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、又は前述のポリマーの少なくとも1つを含む組み合わせから誘導されることを特徴とする方法。
  5. 請求項4に記載の方法において、前記熱可塑性ポリマーは、オリゴマー、アイオノマー、デンドリマー、コポリマー、又は前述の熱可塑性ポリマーの少なくとも1つを含む組み合わせであることを特徴とする方法。
  6. 請求項4に記載の方法において、前記熱可塑性ポリマーは、ポリアセタール、ポリアクリル、ポリエチルメタクリレート;ポリオレフィン;ポリアルキド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリアリルスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリベンゾオキサゾール、ポリオキサジアゾール、ポリベンゾチアジノフェノチアジン、ポリベンゾチアゾール、ポリピラジノキノキサリン、ポリピロメリットイミド、ポリキノキサリン、ポリベンツイミダゾール、ポリオキシインドール、ポリオキソイソインドリン、ポリジオキソイソインドリン、ポリトリアジン、ポリピリダジン、ポリピペラジン、ポリピリジン、ポリピペリジン、ポリトリアゾール、ポリピラゾール、ポリカルボラン、ポリオキサビシクロノナン、ポリジベンゾフラン、ポリフタリド、ポリアセタール、ポリ無水物、ポリビニルエーテル、ポリビニルチオエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルケトン、ハロゲン化ポリビニル、ポリビニルニトリル、ポリビニルエステル、ポリスルホン酸、ポリスルフィド、ポリチオエステル、ポリスルホン、ポリスルホンアミド、ポリ尿素、ポリフォスファゼン、ポリシラザン、ポリオルガノシロキサン、又は前述の熱可塑性ポリマーの少なくとも1つを含む組み合わせであることを特徴とする方法。
  7. 請求項3に記載の方法において、前記熱硬化性ポリマーは、ポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリオルガノシロキサン、又は前述の熱硬化性ポリマーの少なくとも1つを含む組み合わせであることを特徴とする方法。
  8. 請求項3に記載の方法において、前記合成有機粒子は、有機充填材、無機充填材、又は前述の充填材の少なくとも1つを含む組み合わせからなることを特徴とする方法。
  9. 請求項8に記載の方法において、前記有機充填材は、衝撃改質剤であり、前記無機充填材は、金属酸化物、金属炭化物、金属ケイ酸塩、金属炭窒化物、又は前述の充填材の少なくとも1つを含む組み合わせからなることを特徴とする方法。
  10. 請求項8に記載の方法において、前記有機充填材は、天然成分であるとともに、前記有機充填材は、クルミ殻粒子、椰子殻粒子、桃の種、ブラジルナッツの皮、サクランボの種、アンズの種、プラムの種、オリーブの種、プルーンの種、コブミール、ブドウの種、落花生の殻、アーモンドの殻、綿実の殻、ドングリの殻、オレンジの種、グレープフルーツの種、レモンの種、スイカの種、又は前述の天然有機充填材の少なくとも1つを含む組み合わせであることを特徴とする方法。
  11. 請求項2に記載の方法において、前記天然有機粒子は、クルミ殻粒子、椰子殻粒子、桃の種、ブラジルナッツの皮、サクランボの種、アンズの種、プラムの種、オリーブの種、プルーンの種、コブミール、ブドウの種、落花生の殻、アーモンドの殻、綿実の殻、ドングリの殻、オレンジの種、グレープフルーツの種、レモンの種、スイカの種、又は前述の天然有機充填材の少なくとも1つを含む組み合わせであることを特徴とする方法。
  12. 請求項1に記載の方法において、前記遠心力場は、前記製品を第1の軸を中心として第1の方向に自転させつつ、前記製品を第2の軸を中心として第2の方向に公転させることで印可することを特徴とする方法。
  13. 請求項1に記載の方法において、前記第1の方向は前記第2の方向と同じであることを特徴とする方法。
  14. 請求項1に記載の方法において、前記第1の方向は前記第2の方向と反対であることを特徴とする方法。
  15. 請求項1に記載の方法において、タンブリングに使用するエネルギーは、約0.1〜約200キロワット時/キログラムであることを特徴とする方法。
  16. 請求項1に記載の方法において、タンブリングを約2分〜約2時間にわたって行うことを特徴とする方法。
  17. 請求項1に記載の方法において、前記金属製品は、形状記憶合金であることを特徴とする方法。
  18. 請求項1に記載の方法において、前記金属製品は、ニッケルチタン合金であることを特徴とする方法。
  19. 請求項1に記載の方法において、前記金属製品は、超弾性および/又は超弾性特性を有するβチタン合金であることを特徴とする方法。
  20. 請求項1に記載の方法において、前記酸は、硝酸であることを特徴とする方法。
  21. 金属製品の一部を第1の研磨媒体に浸し、
    前記金属製品を第1の遠心力場内でタンブリングし、
    前記金属製品を第2の研磨媒体に浸し、
    前記金属製品を第2の遠心力場内でタンブリングし、
    酸を含むパッシベーション液内で前記金属製品をパッシベーションする
    ことを含む方法。
  22. 請求項21に記載の方法において、前記金属製品は、形状記憶合金であることを特徴とする方法。
  23. 請求項21に記載の方法において、前記金属製品は、ニッケルチタン合金であることを特徴とする方法。
  24. 請求項21に記載の方法において、前記金属製品は、超弾性および/又は超弾性特性を有するβチタン合金であることを特徴とする方法。
  25. 請求項21に記載の方法において、前記第1の研磨媒体が、約1.5g/cm以下のかさ密度を有する有機粒子、無機粒子、又は有機および無機粒子の組み合わせからなることを特徴とする方法。
  26. 請求項25に記載の方法において、前記有機粒子は、合成有機粒子、天然有機粒子、又は前述の有機粒子の少なくとも1つを含む組み合わせであることを特徴とする方法。
  27. 請求項26に記載の方法において、前記合成有機粒子は、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、又は前述のポリマーの少なくとも1つを含む組み合わせから誘導されることを特徴とする方法。
  28. 請求項27に記載の方法において、前記熱可塑性ポリマーは、オリゴマー、アイオノマー、デンドリマー、コポリマー、又は前述の熱可塑性ポリマーの少なくとも1つを含む組み合わせであることを特徴とする方法。
  29. 請求項28に記載の方法において、前記熱可塑性ポリマーは、ポリアセタール、ポリアクリル、ポリアルキド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリアリルスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリベンゾオキサゾール、ポリオキサジアゾール、ポリベンゾチアジノフェノチアジン、ポリベンゾチアゾール、ポリピラジノキノキサリン、ポリピロメリットイミド、ポリキノキサリン、ポリベンゾイミダゾール、ポリオキシインドール、ポリオキソイソインドリン、ポリジオキソイソインドリン、ポリトリアジン、ポリピリダジン、ポリピペラジン、ポリピリジン、ポリピペリジン、ポリトリアゾール、ポリピラゾール、ポリカルボラン、ポリオキサビシクロノナン、ポリジベンゾフラン、ポリフタリド、ポリアセタール、ポリ無水物、ポリビニルエーテル、ポリビニルチオエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルケトン、ハロゲン化ポリビニル、ポリビニルニトリル、ポリビニルエステル、ポリスルホン酸、ポリスルフィド、ポリチオエステル、ポリスルホン、ポリスルホンアミド、ポリ尿素、ポリフォスファゼン、ポリシラザン、ポリオルガノシロキサン、又は前述の熱可塑性ポリマーの少なくとも1つを含む組み合わせであることを特徴とする方法。
  30. 請求項27に記載の方法において、前記熱硬化性ポリマーは、ポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリオルガノシロキサン、又は前述の熱硬化性ポリマーの少なくとも1つを含む組み合わせであることを特徴とする方法。
  31. 請求項26に記載の方法において、前記合成有機粒子は、有機充填材、無機充填材、又は前述の充填材の少なくとも1つを含む組み合わせからなることを特徴とする方法。
  32. 請求項31に記載の方法において、前記有機充填材は、衝撃改質剤であり、前記無機充填材は、金属酸化物、金属炭化物、金属ケイ酸塩、金属炭窒化物、又は前述の充填材の少なくとも1つを含む組み合わせからなることを特徴とする方法。
  33. 請求項31に記載の方法において、前記有機充填材は、天然成分であるとともに、前記有機充填材は、クルミ殻粒子、椰子殻粒子、桃の種、ブラジルナッツの皮、サクランボの種、アンズの種、プラムの種、オリーブの種、プルーンの種、コブミール、ブドウの種、落花生の殻、アーモンドの殻、綿実の殻、ドングリの殻、オレンジの種、グレープフルーツの種、レモンの種、スイカの種、又は前述の天然有機充填材の少なくとも1つを含む組み合わせであることを特徴とする方法。
  34. 請求項21に記載の方法において、前記第2の研磨媒体は、天然有機粒子からなるとともに、前記天然有機粒子は、クルミ殻粒子、椰子殻粒子、桃の種、ブラジルナッツの皮、サクランボの種、アンズの種、プラムの種、オリーブの種、プルーンの種、コブミール、ブドウの種、落花生の殻、アーモンドの殻、綿実の殻、ドングリの殻、オレンジの種、グレープフルーツの種、レモンの種、スイカの種、又は前述の天然有機充填材の少なくとも1つを含む組み合わせであることを特徴とする方法。
  35. 請求項21に記載の方法において、前記製品を第1の軸を中心として第1の方向に自転させつつ、前記製品を第2の軸を中心として第2の方向に公転させることで前記第1の遠心力場を印可するとともに、前記製品を第1の軸を中心として第1の方向に自転させつつ、前記製品を第2の軸を中心として第2の方向に公転させることで前記第2の遠心力場を印可することを特徴とする方法。
  36. 請求項21に記載の方法において、前記第1の遠心力場は前記第2の遠心力場に等しくないことを特徴とする方法。
  37. 請求項21に記載の方法において、前記第1の遠心力場は前記第2の遠心力場に等しいことを特徴とする方法。
  38. 請求項35に記載の方法において、前記第1の方向は前記第2の方向と同じであることを特徴とする方法。
  39. 請求項35に記載の方法において、前記第1の方向は前記第2の方向と反対であることを特徴とする方法。
  40. 請求項21に記載の方法において、当該方法に使用するエネルギーは、約0.1〜約200キロワット時/キログラムであることを特徴とする方法。
  41. 請求項21に記載の方法において、前記酸は、硝酸であることを特徴とする方法。
  42. 請求項1の方法によって製造された製品。
  43. 請求項21の方法によって製造された製品。
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