JP2007527375A - チロシル−セリル−バリン(ysv)を含む、生物学的に活性なペプチド - Google Patents

チロシル−セリル−バリン(ysv)を含む、生物学的に活性なペプチド Download PDF

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Abstract

トリペプチド、チロシル−セリル−バリンが、薬理学的組成物としてのその使用を伴って開示されている。トリペプチド、チロシル−セリル−バリンを提供し、前記トリペプチドを、薬理学的に許容可能な担体と混合することを含む、薬理学的組成物を作製する方法も開示されている。

Description

本発明は、短いペプチド及びその使用に関する。とりわけ、本発明は、免疫改変および抗がん特性を持つ、短いペプチドに関する。
ペプチドは、疾患の処置のために、そして薬理学的組成物として、本技術分野で公知である。たとえば、米国特許第6,191,113号は、平滑筋細胞の増殖に対する阻害活性を持ち、したがって、動脈硬化症、血管形成後の再狭窄、血管移植後の内腔狭窄、および平滑筋筋肉種のような、平滑筋細胞の増殖に関連する病的状態を予防し、処置するために有用である、ペプチドを開示している。米国特許第6,184,208号は、内皮細胞領域の体重増加活性および毛増殖のような、生理学的工程を調節することがわかっている、他のペプチドを開示している。さらに、PCT文書第WO03/006492号および米国特許第10/237,405号は、生物学的に活性であり、免疫応答を調節可能である特定のペプチドと、その薬理学的組成物を示唆している。(本開示にて引用されている参考文献は、必要な先行技術ではなく、したがって、その引用は、そのような参考文献は、司法的に、先行技術であるという、了解を構成はしない。)
したがって、生物学的活性を持つ、短いペプチドを提供することが、本発明の目的である。
本発明の1つ観点は、トリペプチド、チロシル−セリル−バリン(YSV)に関し、これは、生物学的活性を持つとわかった。試験の目的のために、ペプチドL−チロシル−L−セリル−L−バリンを使用した。本発明のさらなる観点には、チロシル−セリル−バリンを含む、本質的にからなる、またはからなる、単離または精製ペプチドが含まれる。他の観点は、本質的に純粋なYSVペプチドに関する。
本発明の他の観点には、YSVから本質的になる、単離または精製ペプチドが含まれ、前記ペプチドは、免疫応答の調節、Tリンパ球変換の刺激、細胞増殖疾病の調節、がんの増殖の調節、肝臓がんの増殖の調節、白血病細胞の増殖の調節、子宮頸がんの増殖の調節、肺がんの増殖の調節、およびメラノーマの増殖の調節からなる群より選択される、活性を持つ。
本発明のさらなる観点には、YSVペプチドを含む、から本質的になる、またはからなるペプチドを含む、薬理学的組成物が含まれる。本発明の他の観点は、YSVペプチドの機能的誘導体を含む、から本質的になる、またはからなる、ペプチドを含む、薬理学的組成物に関する。さらなる観点には、トリペプチド、L−チロシル−L−セリル−L−バリンを含む、から本質的になる、またはからなる薬理学的組成物が含まれる。
本発明の他の観点は、トリペプチド、チロシル−セリル−バリンを提供すること、および前記トリペプチドを、薬理学的に許容可能な担体と混合すること、を含む、薬理学的組成物を作製する方法に関する。
本発明の他の観点は、薬理学的に効果的な量のトリペプチド、チロシル−セリル−バリ
ンを、ヒトに投与することを含む、ヒト疾患の効果を減少させる方法に関する。本発明の他の観点において、ヒト疾患は、Tリンパ球変換を刺激することによってその効果を減少されうる状態、および細胞増殖疾病からなる群より選択される。本発明のさらなる観点において、細胞増殖疾病は、肝臓がん、白血病、子宮頸がん、肺がんおよびメラノーマを限定はしないが含む、がんである。
本発明の他の観点は、薬理学的組成物としての、トリペプチド、チロシル−セリル−バリンの使用に関する。さらに、トリペプチドは、免疫系を調節するために使用し得、また、細胞増殖疾病のための処置として使用しうる。本発明の特定の観点において、細胞増殖疾病はがんである。本発明の特定の観点において、肝臓がん、白血病、子宮頸がん、肺がんおよび/またはメラノーマが処置される。
本発明のさらなる観点は、チロシル−セリル−バリンを含む栄養組成物、およびこれらの、栄養サプリメントの製造のための使用を指向する。本発明特有の観点は、トリペプチド、チロシル−セリル−バリンを含む、から本質的になる、またはからなる、ペプチドを含む、栄養サプリメントに関する。
本発明のさらなる観点において、YSVの増強誘導体またはその機能的誘導体が提供される。トリペプチド、チロシル−セリル−バリンの増強誘導体には、トリペプチドの治療的な効能を改善するか、または増加させる様式で、トリペプチド、チロシル−セリル−バリンに動作可能に連結した、増強分子が含まれる。増強効果は、効果の延長、効果の短縮、効果の開始の遅延、効果の開始の加速、効果の強度の増強、効果の強度の減少、副作用の減少、1つまたはそれ以上の効果の創造、効果が正常な位置に戻ることの遅延、効果が正常の位置に戻ることの加速、および個体内の離れた局所への、ペプチドの標的化、のようなものであり得る。そのような増強分子および増強誘導体の実施例を以下に記述する。本発明のいくつかの観点において、増強分子は、限定はしないが、免疫活性、および/またはがんの増殖を調節することを含め、前記がんには、限定はしないが、子宮頸がん、肝臓がんおよび白血病が含まれる。本発明のさらなる観点には、前記ペプチドを、治療効果を増強する分子に動作可能に連結することを含む、YSVを含む、から本質的になる、またはからなるペプチド、またはその誘導体の治療効果を増強する方法が含まれる。本発明のいくつかの観点において、本方法は、天然に存在するペプチド内のYSVペプチド、またはその誘導体に隣接するペプチドを含めることはない。本発明のさらなる観点は、YSVの増強誘導体、またはその機能的誘導体を含む、から本質的になる、またはからなる薬理学的組成物を含む。
本発明の他の観点は、その治療的な有効性を増強する分子、また、本明細書では「増強分子(enhancement molecule)」として公知のもの、に動作可能に連結した、以上で開示した、本質的に純粋なペプチドYSV、またはその機能的誘導体に関する。そのような分子は、その全てが、参考文献にて、本明細書に組み込まれている、2002年12月18日に出願された、表題「生物学的に活性なペプチド共役物(Biologically active peptide conjugates)」の、米国特許仮出願特許番号第60/435,796号にて記述された任意の方法で調製および使用しうる。ペプチドに動作可能に連結される候補分子、およびそのような連結を実施するための方法は、当業者によく知られている。YSVペプチドおよびその機能的誘導体に動作可能に連結可能な分子には、限定はしないが、有機化合物、炭水化物、糖、ポリサッカライド、アミノ酸、アミノ酸ポリマー、ペプチド、ステロイド、タンパク質、タンパク質の単離ドメイン、ハプテン、抗原、脂肪分子、脂肪酸、胆汁酸、ポリアミン、プロテアーゼ阻害剤、ケイ酸および以上の分子の組み合わせが含まれる。本発明はまた、その治療効能を増強する分子に動作可能に連結した、以上で開示した本質的に純粋なペプチド、およびその機能的誘導体にも関し、前記動作可能に連結した分子は、天然に存在するペプチ
ド内で、以上で開示したペプチドに近接するペプチドではない。本発明の他の観点において、本質的に純粋なYSVペプチドまたはその機能的誘導体は、限定はしないが、免疫活性および/またはがんのような細胞増殖疾病を調節可能であり、前記がんには、限定はしないが、子宮頸がん、肝臓がん、白血病、肺がんおよびメラノーマが含まれる。分子は、共有結合または非共有結合で、本発明のペプチドに動作可能に連結しうる。
特定の実施形態において、YSVまたはその機能的誘導体に動作可能に連結した場合、生物学的に効果的な分子は、連結分子の一部として、ペプチドに対して、特性を与えることによって、ペプチドの薬物動態学を変更可能である。動作可能に連結した分子が、ペプチド上で与えることが可能な特性には、限定はしないが、体内の離れた局所へのペプチドの伝達、ペプチドの活性の、体内の望む局所での濃縮と、他の場所でのその効果の減少、ペプチドでの処置の副作用の減少、ペプチドのパーミアビリティの変更、バイオアベイラビリティー、またはペプチドの体への伝達速度の変更、ペプチドでの処置の効果の長さの変更、ペプチドの安定性の変更、ペプチドの効果の開始および減衰の速度の変更、ペプチドに効果を持たせることによる、許容活性の提供、が含まれる。
本発明の他の観点は、その治療的効能を増強する分子に動作可能に連結した、YSVまたはその機能的誘導体を含む、から本質的になる、またはからなる、本質的に純粋なペプチドに関し、前記動作可能に連結した分子は、天然に存在するペプチド内で、YSVまたはその機能的誘導体の1つに隣接したペプチドではない。YSVペプチドおよびその機能的誘導体に動作可能に連結可能な分子には、限定はしないが、有機化合物、炭水化物、糖、ポリサッカライド、アミノ酸、アミノ酸ポリマー、ペプチド、ステロイド、タンパク質、タンパク質の単離ドメイン、ハプテン、抗原、脂肪分子、脂肪酸、胆汁酸、ポリアミン、プロテアーゼ阻害剤、ケイ酸および以上の分子の組み合わせが含まれる。本発明のさらなる観点には、限定はしないが、免疫活性および/またはがんのような細胞増殖疾病を調節可能である、その治療的効能を増強する分子と、動作可能に連結した、YSVペプチドまたはその機能的誘導体を含む、から本質的になる、またはからなる、本質的に純粋なペプチドが含まれ、前記がんには、限定はしないが、子宮頸がん、肝臓がん、白血病、肺がんおよびメラノーマが含まれる。分子は、共有結合または非共有結合にて、本発明のペプチドに動作可能に連結しうる。本質的に純粋なペプチドと、その治療効能を増強する分子間の動作可能な連結の効果には、限定はしないが、体内の離れた局所へのペプチドの伝達、ペプチドの活性の、体内の望む局所での濃縮と、他の場所でのその効果の減少、ペプチドでの処置の副作用の減少、ペプチドのパーミアビリティの変更、バイオアベイラビリティー、またはペプチドの体への伝達速度の変更、ペプチドでの処置の効果の長さの変更、ペプチドの安定性の変更、ペプチドの効果の開始および減衰の速度の変更、ペプチドに効果を持たせることによる、許容活性の提供、が含まれる。
本発明の他の観点は、YSV、またはさらなるペプチド配列が連結したその機能的誘導体の1つを含むペプチドからなる、ハイブリッドペプチドに関し、前記連結したさらなる配列は、天然に存在しているペプチド内にて上記で開示したペプチドに近接すると発見された配列ではない。特定の実施形態において、上記ハイブリッドペプチドは、限定はしないが、免疫活性および/またはがんのような細胞増殖疾病を調節可能であり、前記がんには、限定はしないが、子宮頸がん、肝臓がん、白血病、肺がんおよびメラノーマが含まれる。特定の実施形態において、天然に存在しているペプチド内で開示したYSVまたはその機能的誘導体に近接すると発見されていない、これらの連結したさらなるペプチド配列は、ハイブリッド分子の部分として、ペプチドに特性を与える目的で、上記本発明の実施形態のペプチドの薬物動態を変更可能である。動作可能に連結した分子が、YSVまたはその機能的誘導体に与えることが可能な特性は、限定はしないが、体内の離れた局所へのペプチドの伝達、ペプチドの活性の、体内の望む局所での濃縮と、他の場所でのその効果の減少、ペプチドでの処置の副作用の減少、ペプチドのパーミアビリティの変更、バイオ
アベイラビリティー、またはペプチドの体への伝達速度の変更、ペプチドでの処置の効果の長さの変更、ペプチドの安定性の変更、ペプチドの効果の開始および減衰の速度の変更、ペプチドに効果を持たせることによる、許容活性の提供、が含まれる。
本発明の他の観点は、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つをコードしている第一ヌクレオチド配列で、前述ペプチドの治療的効能を増強し、天然に存在しているペプチド内で、前記YSVペプチドまたはその機能的誘導体の前記1つに隣接はしていない、ペプチドをコードしている第二ヌクレオチド配列とイン フレームで融合した配列を含む、から本質的になる、またはからなる、遺伝的ベクターに関する。また、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つから本質的になるペプチドをコードしている第一ヌクレオチド配列で、前述ペプチドの治療的効能を増強し、天然に存在しているペプチド内で、前記YSVペプチドまたはその機能的誘導体の前記1つに隣接はしていない、ペプチドをコードしている第二ヌクレオチド配列とイン フレームで融合した配列を含む、から本質的になる、またはからなる、遺伝的ベクターに関する。さらに、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つのアミノ酸配列からなるペプチドをコードしている第一ヌクレオチド配列で、前述ペプチドの治療的効能を増強し、天然に存在しているペプチド内で、前記YSVペプチドまたはその機能的誘導体の前記1つに隣接はしていない、ペプチドをコードしている第二ヌクレオチド配列とイン フレームで融合した配列を含む、から本質的になる、またはからなる、遺伝的ベクターに関する。特定の実施形態において、前記YSVペプチドまたはその機能的誘導体の前記1つは、限定はしないが、免疫活性および/またはがんのような細胞増殖疾病を調節可能であり、前記がんには、限定はしないが、子宮頸がん、肝臓がん、白血病、肺がんおよびメラノーマが含まれる。動作可能に連結した分子が、前記YSVペプチドまたはその機能的誘導体の前記1つに与えることが可能な特性は、限定はしないが、体内の離れた局所へのペプチドの伝達、ペプチドの活性の、体内の望む局所での濃縮と、他の場所でのその効果の減少、ペプチドでの処置の副作用の減少、ペプチドのパーミアビリティの変更、バイオアベイラビリティー、またはペプチドの体への伝達速度の変更、ペプチドでの処置の効果の長さの変更、ペプチドの安定性の変更、ペプチドの効果の開始および減衰の速度の変更、ペプチドに効果を持たせることによる、許容活性の提供、が含まれる。本発明の他の観点は、以上で記述したベクターのヌクレオチド配列、および、天然に存在しているペプチド内で、前記YSVペプチドまたはその機能的誘導体の前記1つに隣接はしていないペプチドをコードしている第二ヌクレオチド配列と、イン フレームで融合した、前記YSVペプチドまたはその機能的誘導体の前記1つのアミノ酸配列を含む、ペプチドをコードしている第一ヌクレオチド配列を含む、ヌクレオチド配列、からなるリストより選択される、核酸配列を含む、微生物に関する。
任意の上記核酸配列と関連して、これらの核酸配列から発現された、ペプチドおよび/またはハイブリッドペプチドは、限定はしないが、免疫活性および/またはがんのような細胞増殖疾病を調節可能であり、前記がんには、限定はしないが、子宮頸がん、肝臓がん、白血病、肺がんおよびメラノーマが含まれる。
本発明のさらなる観点は、その治療効果を増強する分子と動作可能に連結した、YSVペプチドまたはその機能的な誘導体の1つを提供すること、および薬理学的に許容可能な担体とともに、前記分子と動作可能に連結した前記ペプチドを処方すること、を含む、薬理学的組成物を作製する方法に関する。本発明はまた、前記ペプチドが、限定はしないが、免疫活性および/またはがんのような細胞増殖疾病を調節可能であり、前記がんには、限定はしないが、子宮頸がん、肝臓がん、白血病、肺がんおよびメラノーマが含まれる、前記方法にも関する。前記YSVペプチドまたはその機能的誘導体の前記1つに連結可能である生物学的に効果的な分子の実施例には、限定はしないが、有機化合物、炭水化物、糖、ポリサッカライド、アミノ酸、アミノ酸ポリマー、ペプチド、ステロイド、タンパク質、タンパク質の単離ドメイン、ハプテン、抗原、脂肪分子、脂肪酸、胆汁酸、ポリアミ
ン、プロテアーゼ阻害剤、ケイ酸および以上の分子の任意の組み合わせが含まれる。本発明はまた、前記ペプチドを、前記治療効果を増強する分子に動作可能に連結し、そこで、前記分子が、天然に存在しているペプチド中で、前記YSVペプチドまたはその機能的誘導体の前記1つと隣接しているペプチドではない、ことを含む、前記YSVペプチドまたはその機能的誘導体の前記1つを含むペプチドを含む、薬理学の作製の方法にも関する。分子は、共有結合または非共有結合で、本発明のペプチドに動作可能に連結して良い。特定の実施形態において、前記結合分子が、前記ペプチドに、その治療的な効果を増強するために与えうる特徴には、限定はしないが、体内の離れた局所へのペプチドの伝達、ペプチドの活性の、体内の望む局所での濃縮と、他の場所でのその効果の減少、ペプチドでの処置の副作用の減少、ペプチドのパーミアビリティの変更、バイオアベイラビリティー、またはペプチドの体への伝達速度の変更、ペプチドでの処置の効果の長さの変更、ペプチドの安定性の変更、ペプチドの効果の開始および減衰の速度の変更、ペプチドに効果を持たせることによる許容活性の提供、が含まれる。また、その治療効果を増強する分子に、動作可能に連結した、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つのアミノ酸から本質的になる、本質的に純粋なペプチドを提供すること、および前記分子に動作可能に連結した前記ペプチドを、薬理学的に許容可能な担体と処方すること、を含む、薬理学的組成物を作製する方法にも関する。さらに、その治療的効果を増強する分子と動作可能に連結した、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つからなる、本質的に純粋なペプチドを提供すること、および前記分子に動作可能に連結した前記ペプチドを、薬理学的に許容可能な担体と処方すること、を含む、薬理学的組成物を作製する方法に関する。
また本発明のさらなる観点は、ヒトに、薬理学的に効果的な用量の、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つからなる本質的に純粋なペプチドを投与することを含む、ヒトの処置の方法に関し、前記ペプチドは、その治療的効果を増強する分子に動作可能に連結する。前記YSVペプチドまたはその機能的誘導体の前記1つに動作可能に連結可能である、生物学的に効果的な分子の実施例には、限定はしないが、有機化合物、炭水化物、糖、ポリサッカライド、アミノ酸、アミノ酸ポリマー、ペプチド、ステロイド、タンパク質、タンパク質の単離ドメイン、ハプテン、抗原、脂肪分子、脂肪酸、胆汁酸、ポリアミン、プロテアーゼ阻害剤、ケイ酸および以上の分子の組み合わせが含まれる。いくつかの実施形態において、前記動作可能に連結した分子が、その治療効果を増強するために、前記ペプチドに与えることが可能な特徴には、限定はしないが、体内の離れた局所へのペプチドの伝達、ペプチドの活性の、体内の望む局所での濃縮と、他の場所でのその効果の減少、ペプチドでの処置の副作用の減少、ペプチドのパーミアビリティの変更、バイオアベイラビリティー、またはペプチドの体への伝達速度の変更、ペプチドでの処置の効果の長さの変更、ペプチドの安定性の変更、ペプチドの効果の開始および減衰の速度の変更、ペプチドに効果を持たせることによる、許容活性の提供、が含まれる。
特定の実施形態において、上記のヒトの処置のために使用するペプチドが、限定はしないが、免疫活性および/またはがんのような細胞増殖疾病を調節可能であり、前記がんには、限定はしないが、子宮頸がん、肝臓がん、白血病、肺がんおよびメラノーマが含まれる。
本発明のさらなる観点は、その治療効果を増強する分子に動作可能に連結した、YSVペプチドまたはその機能的誘導体と、薬理学的に許容可能な塩を含む、から本質的になる、またはからなる薬理学的組成物を含む。本発明はまた、ペプチドが、限定はしないが、免疫活性および/またはがんのような細胞増殖疾病を調節可能であり、前記がんには、限定はしないが、子宮頸がん、肝臓がん、白血病、肺がんおよびメラノーマが含まれる、前記増強YSVペプチドまたはその誘導体に関する。前記YSVペプチドまたはその機能的誘導体の前記1つに動作可能に連結可能である、生物学的に効果的な分子の実施例には、限定はしないが、有機化合物、炭水化物、糖、ポリサッカライド、アミノ酸、アミノ酸ポ
リマー、ペプチド、ステロイド、タンパク質、タンパク質の単離ドメイン、ハプテン、抗原、脂肪分子、脂肪酸、胆汁酸、ポリアミン、プロテアーゼ阻害剤、ケイ酸および以上の分子の組み合わせが含まれる。いくつかの実施形態において、前記動作可能に連結した分子が、その治療効果を増強するために、前記ペプチドに与えることが可能な特徴には、限定はしないが、体内の離れた局所へのペプチドの伝達、ペプチドの活性の、体内の望む局所での濃縮と、他の場所でのその効果の減少、ペプチドでの処置の副作用の減少、ペプチドのパーミアビリティの変更、バイオアベイラビリティー、またはペプチドの体への伝達速度の変更、ペプチドでの処置の効果の長さの変更、ペプチドの安定性の変更、ペプチドの効果の開始および減衰の速度の変更、ペプチドに効果を持たせることによる、許容活性の提供、が含まれる。
各5つの図が、ステロイド分子にペプチドを連結するための、例示的化学反応を示している。
ヒトにおいて、免疫調節、抗細胞増殖疾病、抗がん、および/または抗肉腫医薬品として使用可能である、短いペプチド分子の検索において、本発明の発明者らは、分子L−チロシル−L−セリル−L−バリン(YSV)が、in vitroにおいて、免疫学的改変および抗がん特性を持つことを発見した。この発見によって、分子YSV、より大きなペプチドおよびYSV配列をその配列内に含むペプチドを含む、前記分子を含むより大きな分子、およびYSVの機能的誘導体が、免疫学的改変物および/または抗細胞増殖疾病医薬品または食物サプリメントとして有用であり得ることが示唆される。
さらなるアミノ酸を、本発明を実施する他の方法として、YSVペプチドのアミノまたはカルボキシル末端に加えることが可能であり得ることが理解される。そのような実施形態において、YSVペプチドは、1つまたはそれ以上の、本明細書で記述した治療的、または機能的特性を維持する。たとえば、いくつかの実施形態において、1つまたは2つのアミノ酸を、その生物学的機能に影響を与えることなしに、開示したペプチドに加えうる。さらなる実施形態において、3または4つのアミノ酸を加えて、まだYSVペプチドの機能を有することが可能であり得る。これらは、すべて、同一のペプチドの変異体として引用される。さらに、同一の機能クラスである他のアミノ酸への、1つのアミノ酸の保存的置換のような、ペプチドの誘導体が、本発明の他の観点を実施するために使用されうる。たとえば、非極性または疎水性側鎖を持つペプチドは、生物学的活性を減少させることなしに、1つの側鎖を他に置換することが可能である。さらなる実施例として、リンカー/スペーサーをペプチド内に挿入し、変異体を形成させてよいが、前記変異体は、本研究で使用した本来のペプチドとして、その活性部位を維持する。これらはまた、ペプチドの変異体と考える。本明細書で使用するところのペプチド類似体には、天然のアミノ酸の構造をまねたアミノ酸分子を持つペプチド、たとえば、異なる骨格構造、またはD−アミノ酸置換を持つ類似体が含まれる。さらなる実施例として、ペプチドを合成するために使用するアミノ酸は、そのL光学異性形態であるが、1つまたはそれ以上の、D−形態で置換された配列中のアミノ酸を持つペプチドも、同様の生物学的活性を持ちうる。本請求項で使用するところの語句「機能的誘導体(functional derivative)」は、ペプチドの断片、変異体、類似体または化学的誘導体を含むことを意味する。
「本質的に純粋なペプチド(substantially pure peptide)」は、純度が、少なくとも10% w/w、より好ましくは20%、さらに好ましくは40%、さらにより好ましくは60%、さらにより好ましくは90%以上の純度であるペプチドを意味する。もっとも好ましい実施形態において、純度は99%以上である。本質的に純粋なペプチドは、以下で記述するような複合体化合物でありうる、薬理学的、および栄養処方を調製するために使用可能である。
薬理学的処方での、YSVまたはその機能的誘導体の使用を、免疫における二次効果を持つ免疫学的疾患または疾病、たとえば、がんまたは感染のような、細胞増殖疾病のための可能性のある処置として利用しうる。処方は、他のペプチドを含む、他の活性または不活性成分と混合した、YSVまたはその機能的誘導体であり得、たとえば、2〜数個(たとえば3〜5)のペプチドを、他の成分と共に、またはなしで、同一の処方に加えうる。あるいは、YSVまたはその機能的誘導体を、本明細書では列記していないペプチドとともに、処方を調製するために使用しうる。これらは、静脈内、筋肉内、皮膚内、皮下または皮内の形態で投与可能である。投与形態はまた、問題の器官に直接導かれる、動脈内注射でもありうる。他の投与様式は、経皮、粉末またはスプレーとしての吸入、および公知の他の伝達様式である。処方はまた、経口投与でもありえ、経口接種の後に、ペプチドの胃での消化を防ぐために使用可能な担体、または(経皮のためのリポソームのような)本技術分野で公知の他の担体を含んで良い。
本明細書で使用するところの、語句「ハイブリッドペプチド(hybrid peptide)」は、以上で指定した配列を持つ、本来の生物学的に活性なペプチド、またはその機能的誘導体に挿入された、さらなるペプチドを含むが、本質的に同様の活性を維持している、ペプチドを意味するために使用する。さらなるペプチドには、たとえば、ハイブリッドタンパク質を、外部または細胞内へ分泌するためのシグナルとして、1つまたはそれ以上の原核または真核細胞によって認識される、アミノ酸配列を含む、リーダーペプチドが含まれる。分泌は、直接分泌、または分泌小胞を介して間接的でありうる。
本明細書および請求項で使用するところの、語句「含む(comprise)」「含む(comprises)」および「含む(comprising)」は、「含むが、ただしそれに必然的に制限はされない(including, but not necessarily limited to)」を意味する。たとえば、A、BおよびCを含む、方法、器具、分子または他のアイテムは、AおよびBを含むことを実際にさしうる。同様に、「AおよびBを含む(comprises A and B)」方法、器具、分子または他のアイテムは、任意の数のさらなる段階、成分、原子または他のアイテムも同様に含みうる。
本明細書で使用するところの、語句「から本質的になる(consisting essentially of)」は、カルボキシルおよび/またはアミノ末端にて、さらなるアミノ酸をもつ、そして、本明細書で提供される前記ペプチドの活性を維持する、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つのアミノ酸配列を含むペプチドまたはポリペプチドを意味する。したがって、非限定実施例として、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つの活性は、がんのような、免疫活性および/または細胞増殖疾病を調節することである場合に、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つ「から本質的になる」ペプチドまたはポリペプチドは、ペプチドに関して、本明細書で提供されたような、がんのような免疫活性および/または細胞増殖疾病を調節する活性を持ち、がんのような免疫活性および/または細胞増殖疾病を調節する、ペプチドまたはポリペプチドの活性を物質的に減少させる(すなわち、1つまたはそれ以上の生物学的に活性な分子への連結による改変の前)、または、免疫活性の調節物として、ペプチドの基礎的、および新規の特徴への物質的変化を構成する、それ自身における、またはそれ自身の任意の特徴を持たない。したがって、以下の実施例において、免疫活性を調節すること以外の初期活性を持ち、および/またはがんのような細胞増殖疾病を持ち、そのいずれかの場所で、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つのアミノ酸配列を含む、全長天然に存在するポリペプチドは、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つ「から本質的になる」ペプチドまたはポリペプチドを構成しないであろう。同様に、以下の実施例において、免疫活性を調節すること以外の初期活性を持ち、および/またはがんのような細胞増殖疾病を持つが、しかし
、そのいずれかの場所で、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つのアミノ酸配列を含む、遺伝子組み換えされたペプチドまたはポリペプチドは、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つ「から本質的になる」ペプチドまたはポリペプチドを構成しないであろう。
当業者は、YSVペプチドに関して、本明細書で提供される、免疫活性の調節、および/または子宮頸がん、肝臓がんおよび白血病に限定はされないが、含む、がんのような、細胞増殖疾病を調節することに関するアッセイを用いることで、ペプチドまたはポリペプチドの活性を測定することによって、以下の定義下で、ペプチドまたはポリペプチドが、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つから本質的になるかどうかを簡単に決定できる。当業者はまた、YSVペプチドに関して、本明細書で提供される、がん、メラノーマ、肺がんおよび肺組織に影響を与えるがんを限定はしないが含む前記がんを限定はしないが含む、細胞増殖疾病の増殖または発生の調節のためのアッセイを用いることで、ペプチドまたはポリペプチドの活性を測定することによって、以下の定義下で、ペプチドまたはポリペプチドが、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つから本質的になるかどうかを簡単に決定できる。
好ましい実施形態において、語句「本質的になる」はまた、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つに加えて、20アミノ酸残基以下を含む、ペプチドまたはポリペプチドも意味しうる。より好ましい実施形態において、同様の語句は、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つに加えて、15アミノ酸残基以下を含む、ペプチドも意味しうる。さらにより好ましい実施形態において、同様の語句は、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つに加えて、10アミノ酸残基以下を含む、ペプチドも意味しうる。他の好ましい実施形態において、同様の語句は、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つに加えて、6アミノ酸残基以下を含む、ペプチドまたはポリペプチドも意味しうる。他の好ましい実施形態において、同様の語句は、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つに加えて、4アミノ酸残基以下を含む、ペプチドまたはポリペプチドも意味しうる。もっとも好ましい実施形態において、同様の語句は、YSVペプチドまたはその機能的誘導体の1つに加えて、2アミノ酸残基以下を含む、ペプチドまたはポリペプチドも意味しうる。
薬理学的処方には、任意の公知の薬理学的担体が含まれうる。好適な担体の実施例には、当業者に公知の、任意の標準の薬理学的に許容される担体が含まれる。これらには、生理食塩水、水、油および水混合液を含むエマルジョンまたはトリグリセリドエマルジョンおよび他の型の薬剤、充填剤、コート錠剤およびカプセルが、限定はしないが含まれる。適切な担体は、前記薬理学的組成物の投与の形態に基づいて選択して良い。
YSVペプチドおよびその機能的誘導体は、静脈内注射、筋肉内注射、皮内注射、皮下注射および皮下移植を介して投与して良い。ペプチドはまた、改変無しの通常の形態で、または徐放性形態で、または胃腸溶性保護あり、またはなしで、錠剤、カプセル、懸濁液、溶液などの任意の経口投与の形態で投与して良い。ペプチドはさらに、経皮促進器具あり、またはなしで、軟膏、クリーム、ゲルなどの、局所適用の任意の形態で適用してよい。ペプチドはまた、本報告書にて記述したようなペプチドの活性を使用するために、得られたペプチド分子を産出するために、それ自身上で、または他のペプチド配列との組み合わせで、その遺伝配列内に解釈し、発現系内にクローン化してよい。
各ペプチドの用量は、1ng〜10g/kg体重であってよい。投与の注射様式のために、好ましい用量は、10ng〜10mg/kg、より好ましくは1μg〜1mg/kgである。しかしながら、効果的な用量は、1つまたはそれ以上のペプチドが、正常の生理学的応答のカスケードを誘導するレセプターを介して働きうるため、1ng/kg体重ほ
どでありうる。あるいは、1つまたはそれ以上のペプチドを、反応の全カスケードのための開始物とすることが可能である。経口摂取のためには、量は、1ng〜10g/日/kg体重であり、好ましくは0.1μg〜1g/日/kg体重であり、より好ましくは1μg〜10mg/日である。
I.YSVペプチドの効果に関する実験
1.1 2.1〜2.4のための物質
中国医療化学研究所(China Medical Science Institute)、実験動物センター(Experimental Animal Center)より供給された、18〜22g体重、BALB/cマウス。
YSVは、CSバイオ(CS Bio)USAによってカスタム製造した。
胎児ウシ血清(FBS)、およびRPMI−1640細胞培養培地、ギブコ(Gibco)USA
MTTおよびConA、シグマ(Sigma)USA
ヒト肝細胞がんBEL7402細胞は、中国医療化学研究所、がん研究部門(Cancer Research Department)により供給された。
ヒト白血病K562細胞は、中国医療化学研究所、血液疾患研究部門(Hematological Disease Research Department)より供給された。
ヒト子宮頸がんHela細胞は、天津医科大学(Tianjin Medical University)、免疫学部門(Immunology Department)によって供給された。
2.1 YSVの、in vitroでのTリンパ球形質転換における効果
2.1.1 方法(参考文献1にて記述されたよう、その全てが本明細書に組み込まれている)
健康なマウスを頸椎脱臼させて犠牲死させた。脾臓を単離し、無菌的に分解した。脾臓リンパ球懸濁液を洗浄し、10%ウシ胎児血清を含むRPMI−1640培養培地で、5×106/mLの細胞濃度に調節した。YSVを、RPMI−1640培養培地で、種々の濃度、2μg/mL、0.4μg/mL、0.08μg/mL、0.016μg/mLに希釈した。ConA動作溶液を、RPMI−1640培養培地で、1mg/mLに調節した。
試薬を、以下にしたがって、96ウェル細胞培養プレート上にのせた。100μL/ウェル リンパ球懸濁液、20μL/ウェル ConA、および100μL/ウェル 種々の濃度のYSV溶液、各濃度に関して6つの平行ウェル。100μL/ウェル リンパ球懸濁液および120μL/ウェル RPMI−1640培養培地(10% FBSを含む)を、陰性対照として12の平行ウェルに加えた。100μL/ウェル リンパ球懸濁液、100μL/ウェル RPMI−1640培養培地(10% FBS)および20μL/ウェル ConAを、陽性対照として、12の平行ウェルに加えた。
細胞を、37℃、5% CO2にて、68時間インキュベートし、ついで、150gにて10分間遠心することによってペレット化した。上清を除去した後、RPMI−1640中、1mg/mLの50μL/ウェル MTTを、前記細胞ペレットに加え、細胞を、2分間撹拌して再懸濁した。インキュベーションを4時間続けた。懸濁液を、150gにて10分間、遠心後除去した。濾紙で、ブロット乾燥した後に、細胞を、120μL 4
0mM HCl−2−プロパノールと混合し、3分間撹拌した。630nmで参照した、各ウェルのOD570nmを、ELISAリーダーで得た。
2.1.2 結果
Figure 2007527375
2.1.3 結論
0.016μg/mL〜2μg/mLの濃度で、YSVが、統計学的に有意に(p<0.001)、in vitroで、Tリンパ球変換を刺激可能であることがわかった。
2.2 in vitroでの、培養ヒト肝臓がんBEL7402細胞の増殖におけるYSVの効果
2.2.1 方法(参考文献2にて記述されたよう、その全てが本明細書に組み込まれている)
対数増殖期での、ヒト肝臓がんBEL7402細胞を、0.05%トリプシンおよび0.02% EDTAを含むリン酸緩衝食塩水 pH7.4(PBS)とともに、2〜3分間インキュベートし、分離した。細胞を、逆相コントラスト顕微鏡によって検査した。上清を、細胞核濃縮後に除去し、細胞区画の拡張が観察された。10% FBSを含む数ミリリットルのRPMI−1640培養培地を加えて消化を終了させた。細胞を、ピペットで穏やかにブローイングすることによって回収した。懸濁細胞を、150gにて10分間の遠心によって回収し、冷D−Hankの溶液にて、再懸濁および遠心を伴って2回洗浄した。洗浄細胞を、10% FBSを含むRPMI−1640培地中に再懸濁し、5×104/mLの濃度に合わせた。処置BEL7402細胞を、96ウェル細胞培養プレート上に、100μL/ウェルでのせた。細胞を、24時間、37℃、5% CO2にてインキュベートして、再活性化および接着させた。
実験には、異なる濃度のYSVと陰性対照での、3つの試験群が含まれた。培養培地中のYSVの最終濃度は、20μg/mL、10μg/mL、および5μg/mLであった。YSV溶液を、陰性対照群にて、10% FBSを含むRPMI−1640培養培地にて置換した。各群には、5つの平行ウェルが含まれた。細胞を、37℃、5% CO2にて48時間インキュベートした。
ついで細胞を、150gにて10分間の遠心によってペレットとした。上清を除去した後、RPMI−1640中0.5mg/mLの100μL/ウェル MTTをこの細胞ペレットに加え、細胞を、2分間撹拌して再懸濁した。インキュベーションを4時間続けた。上清を、150gにて10分間の遠心の後除去した。濾過によるブロット乾燥の後、100μL/ウェルの40mM HCl−2−プロパノールを細胞ペレットに加え、3分間撹拌した。630nmで参照した、各ウェルのOD570nmを、ELISAリーダーで得た。
2.2.2 結果
Figure 2007527375
2.2.3 結論
5μg/mL〜20μg/mLの濃度で、YSVが、統計学的に有意に(p<0.05)、in vitroで、ヒト肝細胞がんBEL7402細胞の増殖を阻害可能であることがわかった。
2.3 in vitroでの、培養ヒト白血病K562細胞の増殖におけるYSVの効果
2.3.1 方法(参考文献2にて記述されたよう、その全てが本明細書に組み込まれている)
対数増殖期での、ヒト白血病K562細胞を、10% FBSを含むRPMI−1640培養培地で、5×104/mLの濃度に調節した。100μL/ウェルの細胞を、96ウェル細胞培養プレート上にのせた。細胞を、37℃、5% CO2にて24時間インキュベートした。実験には、培養培地中の異なる濃度のYSVの5つの試験群と、培養培地のみの陰性対照群が含まれた。YSVの最終濃度は、40μg/mL、20μg/mL、10μg/mLおよび5μg/mLであった。各群には、5つの平行ウェルが含まれた。100μL/ウェルの試験液を、処置細胞に加えた。細胞を、37℃、5% CO2にて48時間インキュベートした。
ついで細胞を、150gにて10分間の遠心によってペレットとした。上清を除去した後、RPMI−1640中0.5mg/mLの100μL/ウェル MTT溶液をこの細胞ペレットに加え、細胞を、2分間撹拌して再懸濁した。インキュベーションを4時間続けた。上清を、150gにて10分間の遠心の後除去した。濾過によるブロット乾燥の後、100μL/ウェルの40mM HCl−2−プロパノールを細胞ペレットに加え、3分間撹拌した。630nmで参照した、各ウェルのOD570nmを、ELISAリーダーで得た。
2.3.2 結果
Figure 2007527375
2.3.3 結論
5μg/mL〜40μg/mLの濃度で、YSVが、統計学的に有意に(p<0.05)、in vitroで、ヒト白血病K562細胞の増殖を阻害可能であることがわかっ
た。
2.4 in vitroでの、ヒト子宮頸がんHela細胞の増殖の阻害
2.4.1 方法(参考文献2にて記述されたよう、その全てが本明細書に組み込まれている)
対数増殖期での、ヒト子宮頸がんHela細胞を、0.05%トリプシンおよび0.02% EDTAを含むPBSとともに、2〜3分間インキュベートし、分離した。細胞を、逆相コントラスト顕微鏡によって検査した。上清を、細胞核濃縮後に除去し、細胞区画の拡張が観察された。10% FBSを含む数ミリリットルのRPMI−1640培地を加えて消化を終了させた。細胞を、ピペットで穏やかにブローイングすることによって回収した。細胞を、150gにて10分間の遠心によって回収し、低温のHankの溶液にて、再懸濁および遠心を伴って2回洗浄した。細胞ペレットを、10% FBSを含むRPMI−1640培地中に再懸濁し、5×104/mLの濃度に合わせた。処置細胞を、96ウェル細胞培養プレート上に、100μL/ウェルでのせた。細胞を、24時間、37℃、5% CO2にてインキュベートして、再活性化および接着させた。
実験には、培養培地における異なる濃度のYSVと陰性対照のみでの、2つの試験群が含まれた。YSVの最終濃度は、10μg/mLおよび5μg/mLであった。各群には、5つの平行ウェルが含まれた。100μL/ウェルの試験液を、処置細胞に加えた。細胞を、37℃、5% CO2にて48時間インキュベートした。
ついで細胞を、150gにて10分間の遠心によってペレットとした。上清を除去した後、RPMI−1640中0.5mg/mLの100μL/ウェル MTTをこの細胞ペレットに加え、細胞を、2分間撹拌して再懸濁した。インキュベーションを4時間続けた。上清を、150gにて10分間の遠心後捨てた。濾過によるブロット乾燥の後、100μL/ウェルの40mM HCl−2−プロパノールを細胞ペレットに加え、3分間撹拌した。630nmで参照した、各ウェルのOD570nmを、ELISAリーダーで得た。
2.4.2 結果
Figure 2007527375
2.4.3 結論
5μg/mL〜10μg/mLの濃度で、YSVが、統計学的に有意に(p<0.05)、in vitroで、ヒト子宮頸がんHela細胞の増殖を阻害可能であることがわかった。
2.5 ヌードマウス−移植ヒト白血病K562細胞の増殖におけるYSVの効果
2.5.1 物質
YSL:深川カンゼ ファーマシューティカル社(Shenzhen Kangzhe
Pharmaceutical Co.,Ltd)によってカスタム合成した。
食塩水:中国大塚薬品株式会社(China OTSUKA Pharmaceutical Co.,Ltd)
RPMI−1640細胞培養培地:ギブコ(GIBCO)、USA
ウシ胎児血清(FBS):ハイクローン(HYCLONE)、USA
ヒト白血病K562細胞株:中国医療化学研究所、血液疾患研究部門(Hematological Disease Research Department)
健康ヌードマウス(BALB/C(nu/nu)、SPF、オス、4〜5週齢、18〜22g体重):中国メディカル アカデミー オブ サイエンス(China Medical Academy of Science)、上海がん研究部門(Shanghai Tumor Research Department)
2.5.2 方法
2.5.2.1 細胞培養
K−562細胞を、37℃、5% CO2にて、10% FBSを含むRPMI−1640培地中で維持した。
2.5.2.2 白血病マウスモデルの調製[3]
対数増殖期のK562細胞を、RPMI−1640で、1.6×108/mLに調節した。この0.1mLを、健康なヌードマウスの右脇腹に皮下注射して、白血病マウスモデルを形成させた。
2.5.2.3 動物のグルーピングと投与
ヒト白血病K562細胞を持つマウスを、食塩水対照(0.2mL/日)およびYSV(160μg/kg/日)の群に無作為化した。試験物質を、0.2mL食塩水中に溶解させ、腹腔中注射によって、試験物質の投与を、K562接種の翌日に開始し、30連続日の間、1日一回行った。
2.5.2.4 パラメータのモニタリング
マウスの一般状態を、毎日試験し、腫瘍サイズを、3〜4日ごとに測定した。腫瘍容量(mm3)V=(1/6)πXYZ、式中X、YおよびZ、三平面上の腫瘍の直径であった。
最終試験物質投与の次の日に、腫瘍を除去し、腫瘍の重さを記録し、腫瘍容量を測定した。腫瘍増殖阻害指標(%)=(対照群の平均腫瘍重量−処置群の平均腫瘍重量)/対照群の平均腫瘍容量×100)。
2.5.2.5 統計学的方法
すべてのデータを、平均値±SDとして示した。データを、SPSSソフトウェアのANOVA試験を用いて解析した。P<0.05を、統計学的に有意であると受け付けた。2.5.3 結果
Figure 2007527375
2.5.4 結論
好適な用量でのYSVが、食塩水対照群と比較して、統計学的に有意に(p<0.05)、ヌードマウス−移植の、有意なヒト白血病K562の増殖を阻害可能であることがわかった。
2.6 C57BL/6マウス−移植メラノーマB16の増殖におけるYSVの阻害
2.6.1 物質
2.6.1.1 ペプチド
YSV:深川カンゼ ファーマシューティカル社(Shenzhen Kangzhe
Pharmaceutical Co.,Ltd)PR Chinaによってカスタム合成した。
2.6.1.2 対照物質および他の試薬
シクロホスファミド(Cy):上海フアリン ファーマシューティカル社(Shanghai Hualian Pharmaceutical Co.,Ltd)
食塩水:中国大塚薬品株式会社(China Otsuka Pharmaceutical Co.,Ltd)
RPMI−1640細胞培養培地:ギブコ(GIBCO)、USA
ウシ胎児血清(FBS):ハイクローン(HYCLONE)、USA
Hankの溶液:ディグチアン社(Dingtian Co.,Ltd)
2.6.1.3 細胞株
マウスB16メラノーマ細胞株:中国メディカル アカデミー オブ サイエンス(China Medical Academy of Science)、生化学および細胞生物学部門(Institute of Biochemistry and Cell Biology)
2.6.1.4 動物
健康C57 BL/6マウス(SPF、オス、4〜5週齢、14〜18g):軍事医療化学アカデミー(Academy of Military Medical Science)より
2.6.2 方法
2.6.2.1 細胞培養
B16細胞を、37℃、5% CO2にて、10% FBSを含むRPMI−1640培地中で維持した。
2.6.2.2 メラノーママウスモデルの調製[4]
対数増殖期のマウスB16メラノーマ培養を、Hanks溶液で、2.5×106/mLに調節した。この0.2mLを、健康なC57 BL/6マウスの右腋窩に皮下注射して、メラノーママウスモデルを形成させた。
2.6.2.3 動物のグルーピングと試験物質投与
メラノーマB16を持つマウスを、食塩水対照(0.2mL/日)、シクロホスファミド(Cy)(20mg/kg/日)およびYSV(640μg/kg/日および320μg/kg/日)の群に無作為化した。試験物質を、0.2mL食塩水中に溶解させ、腹腔に、1日1回、メラノーママウスモデルへの20連続日に、腫瘍移植の次の日から開始した。
2.6.2.4 パラメータのモニタリング
腫瘍移植の次の日より、マウスの一般状態、および腫瘍の増殖を毎日観察した。
最終試験物質投与の次の日に、腫瘍を摘出し、腫瘍の重さを測定した。
腫瘍増殖阻害率(%)=(1−試験群での平均腫瘍重量/対照群での平均腫瘍重量)×100)。
2.6.2.5 統計学的方法
すべてのデータを、平均値±SDとして示した。データを、SPSSソフトウェアのANOVA試験を用いて解析した。P値<0.05を、統計学的に有意であると受け付けた。
2.6.3 結果
Figure 2007527375
2.6.4 結論
好適な用量で、YSVが、食塩水対照群と比較して、統計学的に有意に(p<0.05)、C57BL/6マウスにおける、B16メラノーマの増殖を阻害可能であることがわかった。
2.7 ヌードマウスでの、A549ヒト肺がん異種移植片におけるYSVの阻害効果
2.7.1 物質
2.7.1.1 ペプチド
YSV:CS Bio Co.,USAによって契約合成した。
2.7.1.2 対照物質および他の試薬
シクロホスファミド(Cy):上海フアリン ファーマシューティカル社(Shanghai Hualian Pharmaceutical Co.,Ltd)
食塩水:中国大塚薬品株式会社(China Otsuka Pharmaceutical Co.,Ltd)
ウシ胎児血清(FBS):ハイクローン(HYCLONE)、USA
RPMI−1640細胞培養培地:ギブコ(GIBCO)、USA
2.7.1.3 動物
健康なBALB/c(nu/nu)無胸腺ヌードマウス(SPF、4〜5週齢、体重18〜22g)を、中国メディカル アカデミー オブ サイエンスの上海腫瘍アカデミー(Shanghai Tumor Academe of China Medical
Academy of Science)より購入した。第一実験において、メスを使用した。第二の実験では、オスを使用した。
A549ヒト肺がんの異種移植片を持つヌードマウスは、中国メディカル アカデミー
オブ サイエンスの上海腫瘍アカデミーからであった。
2.7.2 方法
2.7.2.1 肺がんヌードマウスモデルの調製[5]
ヌードマウス上で、よい増殖で、1cm以上の直径のA549肺がん細胞異種移植片を選択する。腫瘍塊を無菌切除し、2〜4mm3の切片に切断し、RPMI1640中に浸した。肺がんヌードマウスモデルを、腫瘍塊を、胸郭腹側における切開を介して、首の近くで健康なヌードマウスの背中の真皮に移植することによって調製した。
2.7.2.2 グルーピングと薬剤投与方法
A549異種移植片を持つヌードマウスを、食塩水対照(0.2mL/日)、異なる用量のYSV群、およびCy対照(0.2mg/kg/日)の群に無作為に分けた。試験物質を、0.2mL食塩水中に溶解させ、移植の次の日に開始して、40連続日間1日一回、腹腔内に投与した。
2.7.2.3 パラメータのモニタリング
マウスの一般状態を、毎日観察した。マウスを3〜4日ごとに体重測定し、腫瘍の容量を測定した。
V=(1/6)πXYZ、式中、X、YおよびZ、三平面上の腫瘍の直径であった。
最後の注射の次の日、腫瘍を除去し、質量測定し、容量を測定した。腫瘍を、壊死の兆候に関して試験した。
腫瘍阻害指標=(食塩水群の平均腫瘍重量−処置群の平均腫瘍重量)/食塩水群の平均腫瘍重量×100)。
よい増殖状態および固い質感、および潰瘍形成または壊死のない腫瘍の部分を選択し、切り取り、病態試験のために、10%ホルムアルデヒドで固定化した。
2.7.2.4 統計学的方法
統計解析を、一方向ANOVA解析を用いて、SPSSソフトウェアで実施した。
2.7.3 結果
Figure 2007527375
2.7.4 結論
好適な用量で、YSVが、食塩水対照群と比較して、統計学的に有意に(p<0.05)、ヌードマウス−移植A549ヒト肺がん異種移植片の増殖を阻害可能であることがわかった。
3.一般的結論
YSVが、Tリンパ球の変換を促進可能であることがわかり、このことはYSVが、ヒトの使用のために、免疫調節物として有用であり得る。
YSVが、in vitroにて、ヒト肝細胞がんBEL7402細胞、ヒト白血病K562細胞、およびヒト子宮頸がんHela細胞、ならびにin vivoにて、ヒト白血病K562細胞、齧歯類B16メラノーマ細胞、およびA549ヒト肺がん細胞の増殖を阻害可能であることがわかった。このことは、YSVが、ヒト細胞増殖疾患の処置で有用であり得ることを示している。
4.参考文献
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II.遺伝子治療と処置の方法
以上のペプチド配列に基づく遺伝子治療を、これらのペプチドの1つをコードしている核酸配列を設計することによって実施する。核酸は、化学的に合成し、プロモーターに動作可能にライゲートし、発現ベクター内にクローン化しうる。ついで発現ベクターを、ヒト細胞内での発現のために、遺伝子治療の形態で、ヒト体内に投与する。本明細書で使用するところの、語句「遺伝的ベクター(genetic vector)」は、これらの発現ベクターを含む。遺伝子治療のために使用可能であるベクターには、アデノ関連ウイルス(Mizuno,M et al.(1998).Jpn J Cancer 89,76−80)、LNSXベクター(Miller,A.D.et al.(1993)Methods Enzymol 217,581−599)、およびレンチウイルス(Goldman,M.J.et al.(1997)Hum Gene Ther 8,2261−2268)が含まれる。
ペプチド伝達のための他の賦形剤には、宿主生命体の健康に、明らかに有害な効果を持たないで、ペプチドを投与することが望ましい宿主生命体内で複製可能に、有機体内に伝達可能な望むペプチドをコードしている、発現ベクターが含まれる。たとえば、発現ベク
ターは、ペプチドを投与することが望ましい、宿主有機体に対して、病因性ではない、発現ベクターを、有機体内へ伝達しうる。いくつかの実施形態において、発現ベクターが、宿主生命体の健康に、明らかに有害な効果を持たない細菌または真菌有機体内で、望むペプチドを産出する。たとえば、望むペプチドをコードしている発現ベクターは、乳酸細菌、大腸菌(E.Coli)または酵母のような、有機体内で、望むペプチドを産出する発現ベクターでありうる。1つの実施形態において、発現ベクターは、哺乳動物の腸にて通常見られる細菌、または哺乳動物消化管によって許容された細菌にて、望むペプチドを産出する。望むペプチドを発現可能な、いくつかの細菌種には、限定はしないが、L.アシドフィラス(L.acidophilus)、L.アミロボルス(L.amylovorus)、L.カセイ(L.casei)、L.クリスーパツス(L.crispatus)、L.ガリナラム(L.gallinarum)、L.ガッセリ(L.gasseri)、L.ジョンソニ(L.johnsonii)、L.パラカセイ(L.paracasei)、L.プランタラム(L.plantarum)、L.レウテリ(L.reuteri)、L.ラムノサス(L.rhamnosus)またはその他のような、ラクトバシルス(Lactobacillus)種、B.アドレセンティス(B.adolescentis)、B.アニマルス(B.animalus)、B.ビフィダム(B.bifidum)、B.ブレーブ(B.breve)、B.インファンティス(B.infantis)、B.ラクティス(B.lactis)、B.ロンガム(B.longum)などのようなビフィドバクテリウム(Bifidebacterium)種、エンテロコッカス ファエカリス(Enterococcus faecalis)またはEnt.ファシウム(Ent.facium)、スポロラクトバシルス イヌリヌス(Sporolactobacillus inulinus)、バシルス サブチリス(Bacillus subtilis)またはバシルス セレウス(Bacillus cereus)、大腸菌(Escherichia coli)、プロピオニバクテリウム フレウデンレイチ(Propionibacterium freudenreichii)、またはサッカロマイセス セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)またはサッカロマイセス ボウラルジ(Saccharomyces boulardii)が含まれる。
任意の、化学的に合成した、または、これに限定されないがcDNA分子を産出するためのmRNAの逆転写を含む、他の方法によって産出された本発明のペプチドをコードした核酸配列を、当業者によく知られている遺伝子工学の方法によって、望む有機体に遺伝子伝達するための、発現ベクターに組み込む。発現ベクターは、DNAベクターまたはRNAベクターでありうる。たとえば、発現ベクターは、プラスミドまたはウイルス遺伝子要素に依存しうる。発現ベクターは、クロモソーム外で複製されるベクター、またはクロモソーム内に統合されるベクターでありうる。
発現ベクターは、本発明のペプチドをコードしている核酸に動作可能に連結したプロモーターを含む。プロモーターは、誘導可能プロモーターのような調節可能プロモーター、または構成プロモーターであってよい。いくつかの実施形態において、プロモーターは、ペプチド発現の望むレベルを提供するために選択しうる。さらに、必要に応じて、発現ベクターは、ペプチドの産出、提示、分泌を促進するために他の配列を含んでもよい。いくつかの実施形態において、本発明のペプチドをコードした核酸は、ペプチドの分泌をさせる核酸配列に動作可能に連結する。たとえば、本発明のペプチドをコードしている核酸を、シグナルペプチドをコードしている核酸に、動作可能に連結しうる。
いくつかの実施形態において、本発明のペプチドをコードするように改変した発現ベクターは、ラクトバシルス種およびバシルスサブチルスのような、哺乳動物の正常の腸細菌叢を作り上げる、細菌種中に、本発明のペプチドを発現することに適合する、発現ベクターでありうる。そのような発現ペプチドの実施例は、それぞれ、Casasに付与された
、米国特許第6,100,388号、およびBelliniに付与された、米国特許第5,728,571号で見ることができる。これらの文献は、その全てが、参考文献によって、本明細書に組み込まれている。ペプチドが投与されるべき、宿主生命体の健康に、有害な効果ではない、有機体内で、本発明のペプチドの発現を促進する、任意の発現ベクターを使用しうることが好ましい。
いくつかの実施形態において、本発明のペプチドをコードするために改変した発現ベクターには、サッカロマイセス セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、または好ましくは、ヒト腸でコロニー化可能であり、特定の型の下痢を処置するために使用される、サッカロマイセス ボウラルジ(Saccharomyces boulardii)のような、哺乳動物の腸によってよく許容される、酵母種中で、本発明のペプチドを発現するために適合する、発現ベクターでありうる。酵母発現ベクターは、異種タンパク質およびペプチドを、構成的に発現し、非常に安定であり、したがって、有糸分裂および減数分裂の間に、子孫細胞によく伝達され、高レベルの組換え体タンパク質分泌を指向する、シグナルペプチドまたはペプチド類のためのコード配列を含みうるものを使用可能である。そのような酵母ベクターの実施例は、その全てが参考文献によって本明細書に組み入れられる、Jang et alに付与された、米国特許第6,391,585号で得られる。
本発明のペプチドをコードしている発現ベクターを、本技術分野で公知の技術を介して、ペプチドを発現する意図がある、有機体に導入して良い。これらの技術には、化学的にコンピテントな細菌細胞、エレクトロポレーションまたは酢酸リチウム形質転換(酵母に関して)の利用を介して、細菌、酵母または他の細菌叢を形質転換する、伝統的な方法、たとえば、ならびにこれらの手順の対抗する細菌種の形質転換での最近の進展が含まれる。いくつかの実施形態において、発現ベクターは、その全てが本明細書で、参考文献として組み込まれた開示物である、Leer et al.(国際特許第WO95/35389号)によって開示された方法を用いて、形質転換に抵抗すると公知である乳酸細菌に導入される。導入された配列を、細菌クロモソームDNAに組み込んで良く、クロモソーム外DNA要素として残りうる。
発現ベクターを含む、この遺伝子組み換えされた細菌を、ついで、消化器官、膣、気管などに接種させて、維持免疫療法を達成可能である。いくつかの実施形態において、本発明のペプチドを発現している有機体を、不活性形態、または生形態で、接種させる。腸において、これらの有機体は、前記ペプチドを産出し、分泌によって、または微生物の溶解によって内腔にペプチドを放出するか、さもなければ、宿主にペプチドを提示し、それによって、ペプチドが、宿主有機体における、その意図した効果を産出する。他の実施形態において、ペプチドは、鼻腔、膣または小腸の粘膜で、宿主に提示される。
他の方法の処置は、特定の核酸をヒト体内の細胞へ誘導するための方法としての、リポソームの利用である。(配列ID No.1とID No.30のペプチドをコードしている、核酸配列を含む、発現ベクターのような)核酸を、Gao,X.およびHuang,L.(1995)Gene Ther 2,710−722および米国特許第6,207,456にて記述されたような、細胞接種およびクロモソーム取り込みを促す環境にて伝達される。あるいは、米国特許第6,245,427号で記述した方法を用いて、ペプチドそれ自身を、リポソームにカプセル封入して、直接、伝達可能である。以上で示した、全ての科学的発行物および特許は、その全てが、参考文献にて、本明細書に組み込まれている。
上述した遺伝子治療のために有用な核酸配列、および処置の方法には、これらのペプチドおよびその機能的油動態をコードしている配列が含まれる。多数の核酸配列の任意の1
つを、変性コドンシステムに基づき、これらのペプチドおよびその誘導体をコードするために使用しうる。
以下の参考文献が、その全てを、参考文献にて、本明細書に組み込まれている。
III.YSVおよびその誘導体へのペプチド共役物、および処方
本発明の生物学的活性ペプチドを、他の生物学的添加物または有用な物質に共役し、さらなる効果を提供するか、その治療効果を増強しうる。多くの可能性のある共役分子、その生物学的効果、およびペプチドに対する分子の共役のための方法は、本技術分野で公知である。他の候補共役パートナーに関して、そのパートナーに対する本来のペプチドの共役のための化学反応は、実験を行うことなく、当業者によって推定されうる。効果的な分子を以下に記述する。本発明の種々のペプチドを、どのようにその効果的な分子に共役させるかの特定の実施例と、得られた共役物産物の生物学的特性が記述される。本発明の他のペプチドをまた、同様の反応中で共役しうることが理解される。
YSVとその誘導体は、特定の細胞または組織型において、異なる治療効果を持つ。ペプチド薬剤への分子の共役の1つの重要な目的は、ペプチドを、処置されている個体の体内の、特定の局所またはコンパートメントに、標的化することである。この方法では、ペプチド薬剤およびその効果が、目的の治療効果を持つ、細胞または組織型の局所に濃縮可能である。このことは、同様のモル量の、遊離、非共役ペプチドが持ちうる効果を増加させることができる。反対に、その治療的に活性な部位を標的にする共役ペプチド薬剤の用量は、薬物の遊離、非共役ペプチド形態からの同様の治療的効果を得るために必要な用量よりも明らかに低い。
ペプチド薬剤を、その活性がもっとも望ましい場所へ標的化する他の有益な効果は、望まない副作用の減少である。特定の細胞または組織型の変化に与えるために投与するペプチドはまた、個体の他の局所で、しばしば有害な結果を伴って働きうる。ペプチドを、標的化分子への共役を介して、活性の望む局所へ標的化することによって、個体内の他の場所のペプチドの濃度、および続く副作用が減少可能である。
YSVまたはその機能的誘導体の1つを含む、から本質的になる、からなるペプチドを、個体の体のいたる所の異なる局所に標的化するために、種々の分子に共役可能である。望む局所へのペプチドの標的化のために、以下で記述した任意の共役技術、ならびに、当業者によく知られている他の共役技術を、本発明の任意のペプチドで使用しうる。たとえば、抗−B型肝炎薬物の、肝臓細胞への選択的伝達が示されている(その全てが、参考文献にて、本明細書に組み込まれている、Fiume et al.,Ital J Gastroenterol Hepatol,29(3):275,1997)。この研究で、研究者は、アデニンアラビノシド一リン酸(ara−AMP)、B型肝炎ウイルスに対して活性な、リン酸化分子類似体を、ラクトサミン化ヒトアルブミン、ガラクトシル−末端巨大分子に共役させた。肝細胞は、高い親和性で、末端ガラクトシル残基に相互作用するレセプタータンパク質を発現する。このレセプターへの結合を介して、共役薬剤が、肝臓細胞によって選択的に利用されうる。吸収後、共役薬剤がリポソームに伝達され、そこで、共役薬剤の2つの組成物間の結合が開裂され、その活性形態で、ara−AMPを放出する。以上で引用された研究において、共役薬剤は、慢性B型肝炎感染の患者の処置において、遊離ara−AMPと同様に効果的であるが、しかし、遊離ara−AMPの添加が引き起こす、神経毒性のような、臨床的副作用を引き起こさなかった。そのようなアプローチを、本発明の任意のペプチドとともに、使用可能である。
同様の研究チームによる、以上のものと関連した研究において(Di Stefano
et al.,Biohem.Pharmacol.,61(4):459,2001)、抗がん化学治療剤、5−フルオロ2−デオキシウリジン(FUdR)を、肝臓に化合
物を標的化し、肝臓微小転位を処置するために、ラクトサミン化ポリ−L−リシンに共役した。薬剤は選択的に肝臓細胞により取り上げられ、FUdRおよび標的化された分子間の結合を開裂した。ついで、遊離FUdRの一部分が肝臓細胞を出、抗がん剤の局在治療濃度が産出される。この濃度は、肝臓を浸潤した転位細胞における薬理学的活性に十分である。薬物が、選択的に肝臓内に濃縮されるため、共役薬剤の用量が、遊離、非共役化合物のもっとも小さな薬理学的に活性な用量よりも有意に小さい可能性がある。この戦略を、本発明の任意のペプチドで実施可能である。たとえば、ラクトサミン化ポリ−L−リシンの、ysvへの共役によって、個体内のB型肝炎感染および肝臓がんを処置するのに必要な用量を有意に減少可能である。
体内の特定の組織または細胞型への、化合物の標的化は、多数の異なる組織または細胞型に対して達成されてきた。たとえば、腫瘍細胞はしばしば、その表面に、ボンベシン、ルテナイズ化ホルモン放出ホルモン、およびソマトスタチンのような、異常に高いレベルのペプチドホルモンレセプターを発現する。1つの研究にて、抗がん化合物パクリタキセル(タキソール)が、ソマトスタチンの類似体である、オクトレオチドと薬物を共役させることによって、高密度で、ソマトスタチンレセプターを発現している、ホルモン−分泌腫瘍細胞を選択的に標的化した。オストレオチド−共役タキソールは、遊離タキソールとちょうど同様に効果的であったが、正常の細胞に対する毒性を減少させた(Huang et al.,Chem.Biol.,7(7):453,2000)。CMS024およびCMS034のような、本発明の多数のペプチドが、動物研究にて、強力な抗腫瘍活性を示した。これらのペプチドを、オストレオチドに共役するために、Huang et
al.の技術を用いることによって、高レベルのソマトスタチンを発現している腫瘍細胞を、特異的に標的化する、強力な抗−がん処置が作製される。このアプローチは、任意の数のペプチドホルモンレセプターを過剰発現している腫瘍細胞を標的化するために適合可能である。薬物を、特的な組織型に標的化する他の実施例において、特異的に大腸がんに標的薬物を伝達するために、ポリ(L−アスパラギン酸)を、担体分子として使用した。(Leopold et al.,J.Pgarnacokinet.Biopharma.,23(4):397,1995)
特定の細胞または組織型へ、ペプチド薬剤を特異的に標的化することにおいて、YSVまたはその機能的誘導体を含む、から本質的になる、またはからなる、ペプチドの担体分子への共役が、ペプチド薬剤の伝達を促進するための他の方法を提供可能であり、それによって、その治療効果が増強されるか、さもなければ改善される。以下で記述した任意の共役技術を、本発明の任意のペプチドと共に、当業者に知られている他の技術でとして、使用しうる。任意の薬物の効果は、その化合物が、その標的に、効果的に伝達することが不可能である場合に、じゃまされる。薬物は、代謝処理または分解に基づく、活性の基本的な欠損なしに、その活性の部位まで、活性に、伝達されなければならない。ペプチド薬剤を、ペプチドの活性に対して影響を受けやすく、非常に荷電された分子として、血液脳関門のような、脂肪細胞膜および内皮細胞膜を介して伝達されることに耐性でありうる。他の分子への共役によって、分解からペプチドを保護するため、および通常化合物を排出しうる、細胞または解剖学的コンパートメント内への、ペプチド薬剤の吸収を促進するための方法が提供される。
ペプチドを、そこより通常排除されうる体内の局所へのアクセスを可能にすることによって、共役技術が、薬物の投与に関して、新規の経路を開くことが可能である。その化学反応が、以下の実施例5で詳述されており、その全てが参考文献にて、本明細書に組み込まれている、Patel et al.,Bioconjugate Chem.,8(3):434,1997において、研究者らは、強力な鎮痛剤であると知られているペプチド薬剤、へパトペプチドデルトルフィンを、ペプチドが、血液脳関門を通過することを可能にするように特に設計された有機分子に共役させた。このことによって、薬物が、脳室内内注射によってのかわりに、静脈内に投与可能である。
Patel et al.における担体分子は、ペプチドを血液脳関門を通過させることに加えて、関門を含む内皮細胞を特異的に標的化するように設計された。血液脳関門を含む体中の内皮細胞膜は、配列特異性、およびその表面上に提示されている膜結合エンドペプチダーゼの濃度に関して、異質的である。分子のデザインは、この特性を、担体分子およびその貨物の標的化を可能にすることを利用する。分子は、その遊離末端が、ジペプチドArg−Proでキャップされた、3つの脂肪酸鎖を含み、血液脳関門のエンドペプチダーゼと好ましくは相互作用する。ついで、荷電ペプチド薬剤分子の輸送が、脂溶性脂肪酸鎖によって可能になる。したがって、ジペプチド−キャップトリグリセリド分子が、標的化と、血液脳関門輸送両方を許容する。
共役方法はまた、ペプチド薬剤の活性の速度論を増強可能である。ペプチドの活性の速度論を増強するための、以下に記述した任意の共役技術、ならびに当業者に知られている他の共役技術を、YSVペプチドまたは機能的誘導体を含む、から本質的になる、またはからなるペプチドとともに使用しうる。Patel et al.は、鎮痛剤ペプチドの共役形態が、血流から脳へ入ることが可能であるだけでなく、遊離ペプチドと比較して、活性が維持されもすることを発見した。静脈投与した薬物は、治療効果をより長く持つが、頭蓋内に注射した遊離ペプチドの効果よりも、効果は長続きし、よりゆっくり減少した。研究者らは、共役ペプチド分子が、血清中で明らかに安定であり、また、脳室内に注射したときには効果がなく、このことは、担体分子が、分解され、血流から脳へのその輸送の間に除去された可能性があることを示していることを発見した。かれらは、共役物を輸送し、担体分子を分解するために必要な時間が、異なる速度論の原因であると推測している。遅延の機構にかかわらず、臨床設定にて、共役ペプチド分子の静脈安定性、および薬物の効果の開始および活性の延長が、より頻度を少なく投与可能であることを示すであろう。より少ない頻度、したがって、より便利な投与スケジュールによって、1つの処置選択として、薬物の実際の価値が増強される。
当業者に公知であり得るように、Patel et al.の技術および手順は、本発明の任意のペプチドを含む、限定されたサイズ範囲内にある、任意のペプチドの伝達に簡単に適合可能である。たとえば、YSVのような、抗−がん効果を示す、本発明のペプチドを、Patel et al.によって使用されたのと同様の分子に共役可能である。脳腫瘍をわずらう個体の処置において、共役分子が、YSVを、血流から脳へアクセスさせ、YSVを、脳内の腫瘍組織におけるその効果を発揮させる。担体分子の標的化を変更するための改変はまた、そのような当業者に公知であり得る。担体分子の標的化特徴は、脂肪酸鎖の末端でのジペプチドマスクを含む、2つのアミノ酸の同一性の関数である。Arg−Proジペプチドは、好ましくは、血液脳関門内皮膜の表面上に見られる膜結合エンドペプチダーゼの組と相互作用する。他の内皮細胞および膜は、潜在的に、他のジペプチドの組み合わせによって標的化されうる。
共役はまた、消化管を通して、または経皮的に効果的に吸収されうるペプチド薬剤を作製するために、研究者らに使用されてきた。記述した吸収を増強するための任意の共役技術、ならびに当業者に知られている他の共役技術を、YSV、またはその機能的誘導体の1つを含む、から本質的になる、またはからなるペプチドの吸収を増強するために使用しうる。Kramer et al.は、胆汁酸にペプチド薬剤を結合させるための手順を記述している。化合物の経口投与に続く、共役分子に関する吸収速度は、ペプチドのみと比較して、有意に増強させる(J.Biol.Chem.,269(14):10621,1994)。Toth et al.(J.Med.Chem.,42(19):4010,1999)は、吸収速度を増加させ、その活性部位への、抗−がんペプチドの伝達を増強するために、リポアミノ酸(LAA)またはリポサッカライド類(LS)への、抗−腫瘍特性を持つペプチド薬剤の共役を記述している。かれらの研究において、強力な抗
−増殖特性を示すが、異常な薬物動態を持つ、ソマトスタチンの誘導体を、LAAまたはLSに共役する。得られた共役薬剤は、皮膚および腸内皮を通る吸収特性が改善され、分解に対する耐性が増加するが、一方で、腫瘍細胞に対して活性である。これらの技術は、本発明の任意のペプチドと共同で非常に有用であり得る。腸管内皮を介した分子の吸収の速度を増加させることによって、より多くのペプチドを、血流に伝達し、処置されている個体におけるその効果を及ぼすことが可能である。
共役はまた、ペプチド薬剤の持続放出を提供可能でありうる。持続放出を提供するための任意の共役技術、ならびに当業者に知られている他の共役技術を、YSVまたはその機能的誘導体を含む、から本質的になる、またはからなるペプチドの持続放出を提供するために使用しうる。Patel et al.の研究で以上で見たように、ペプチド薬剤の持続伝達を、共役方法にて実施可能である。他の実施例としては、Kim et al.(Biomaterials,23:2311,2002)の研究があげられ、そこで、組換え体ヒト表皮増殖因子(rhEGF)が、生物分解可能ポリ(乳酸グリコール酸)(PLGA)ミクロスフィア中のマイクロカプセル化の前に、ポリエチレングリコール(PEG)に共役された。PLGA中でのマイクロカプセル化は、種々の増殖因子および形態形成タンパク質を伝達するために、多くのグループによって使用されてきた(Meinel et al.,J.Controlled Rel.,70:193,2001)。PEGへの共役を介して、未共役、遊離rhEGFと比較して、rhEGFが、水不溶性凝集を形成することに、およびPLGAとのミセル形成の間に、水−有機相境界への吸着に耐性になる。共役ホルモンとの処方の薬物動態が改善され、研究者が、PEGに共役したホルモンの物理的安定性の増強のためであると推定した、遊離ホルモンとよりも、より長く維持され、より安定であり、そして全体としてより大きな薬物活性を示している。同様の戦略を、本発明の任意のペプチドの持続放出処方を作製するために使用可能である。たとえば、YSVは、免疫系の細胞に対し強力な刺激効果を持つ。PEGをこのペプチドに共役し、共役薬剤をPLGAミクロスフィアに組み込むことによって、YSVの、個体における刺激効果が、より長く、そしてより安定であり得、薬物の投与として、そのPEG共役物から放出されているものとして、そしてさらに、免疫系に対するペプチドのより一定の伝達を保証する。
ペプチド薬剤の持続性放出が、その活性を有意に増強可能である。以下に記述したペプチドの持続性放出を提供するための任意の共役技術、ならびに、当業者に知られている他の共役技術を、YSVまたはその機能的誘導体を含む、から本質的になる、またはからなるペプチドの持続性放出を提供するために使用しうる。Oldham et al.(Int.J.Oncology,16:125,2000)は、抗がん剤パクリタキセルを、新規の形態の薬物、ポリ(L−グルタミン酸)に共役したパクリタキセル(PG−TXL)と比較している。PG−TXLは、遊離パクリタキセルと比較して、優れた抗−腫瘍活性を持つことが明らかになり、このことは、薬物が、より優れた薬物動態特性を持ち、より優れた活性の方法でありうることを示唆している。しかしながら、本発明者らは、PG−TXLが、遊離薬物と同一の活性機構、微小管サブユニットのポリマー化を乱すことによる、細胞周期阻止を誘導すること、によって、その効果を発揮することを発見した。証拠によって、共役薬剤の優れた抗−腫瘍活性が、共役物からの、遊離薬物の連続および安定した放出、遊離ペプチドの投与と比較して、より長い期間、その治療濃度を維持することによって起こることが示唆されている。ポリ(L−グルタミン酸)の、CMS008のような、抗−がん特性を持つ本発明のペプチドへの添加が、同様のその腫瘍−殺傷能力を増強しうる。
ペプチドの酵素的分解は、いくつかの場合に、薬物としてのペプチドの効果を減少させる。以下に記述したペプチドの酵素的分解を減少させるための、任意の共役技術、ならびに、当業者に知られている他の共役技術を、YSVまたはその機能的誘導体を含む、から
本質的になる、またはからなるペプチドの酵素的分解を減少させるために使用しうる。研究者らは、腸内の内腔分泌プロテアーゼ、ならびに膜結合ペプチダーゼからペプチドを保護するための、多数のアプローチを発達させた。後者は、すべての粘膜組織の表面上に見られ、その通過が、しばしばペプチド薬剤に対する進入経路である。Bernkop−Schurch et al.(J.Drug Target.,7:55,1999)は、ペプシンの阻害剤を含む、ペプチド薬剤処方の産出を報告している。ペプスタチンの類似体は、粘膜接着ポリマー類に共有結合し、この新規のペプシン阻害剤は、インスリンを含む錠剤に含まれた。研究室状態刺激消化下のインキュベーションの後、対象錠剤からのすべてのインスリンが代謝され、一方で、およそ50%の、阻害剤を含む錠剤からのインスリンが、分解から保護された。他の研究において、同じグループ、通常、生物学的に活性なペプチドの分解を阻害するために、毒性の副作用を引き起こしうる用量で、プロテアーゼ阻害剤を使用した(Bernkop−Schnurch et al.Adv.Drug Del.Rev.,52:127,2001)。このアプローチは、キチンから抽出されたセルロースに関連するアミノポリサッカライドであり、甲殻類および他の有機体にて見られる主要な構造ポリサッカライドである、キトサンを用いる。プロテアーゼ阻害剤を、キトサンに共役し、この共役分子を、ペプチド薬剤の処方内に含めることによって、消化管プロテアーゼの有意な阻害が見られ、遊離プロテアーゼ阻害剤の投与で予測されうる副作用なしに、ペプチドのバイオアベイラビリティーが増加する。この研究で、種々のプロテアーゼ阻害剤のみ、および組み合わせで、キトサン担体への共役のために使用された。キトサン−EDTA共役物が、活性に関して、特定のプロテアーゼによって要求されるミネラルコーファクターに結合することによって、同様に内因性プロテアーゼを阻害した。当業者に簡単に理解されうるように、担体分子とエフェクター部位間のより多数の可能性のある組み合わせが、ペプチド処方に対して有益な特性を提供するために作製し得、その任意のものが、本発明のペプチドと一緒の使用のために、簡単に適合しうる。キトサンに結合した、プロテアーゼ阻害剤を用いて、ペプチドの経口伝達のための処方を作製することによって、YSVの経口伝達を、筋肉内注射に代わりに使用可能である。このアプローチは、このペプチドおよびその誘導体に関するバイオアベイラビリティーのより大きなレベルを作り出すために、この処方中で、(以上のパラグラフで議論した)より吸収性の、YSVの共役バージョンを用いては、除外されない。
他の分子によって局所に標的化されるのに加えて、ペプチドそれ自身が、標的する分子として働くことが可能である。以下に記述した望む局所に分子を標的化するために、ペプチドを使用するための、任意の共役技術、ならびに、当業者に知られている他の共役後術を、YSVまたはその機能的誘導体の1つを含む、から本質的になる、またはからなるペプチドとともに使用しうる。たとえば、研究者らは、抗がん薬物ジフルオロメチロミチン(DFMO)をとり、それを、標的目的のために、ペプチドに共役した。DFMOは、種々の腫瘍細胞型を殺傷するのに効果的である、非常に細胞傷害性の薬剤である。しかしながら、体より迅速に排除されるため、その治療値は制限されている。この研究で、DFMOが、ヒトメラノーマ細胞株上で、メラノトロピンレセプターに好ましく結合することが示された、特定のαメラノトロピン断片および2つのアミノ酸置換基を含む断片の類似体に共役された(Suli−Vargha et al.,J.Pharm.Sci..68:997.1997)。アミノペプチダーゼによる、ペプチド断片からのDFMOの分離を促進するために、薬物が、このペプチドのN−末端に共役された。研究者らは、共役薬剤が、共役していない薬物のみよりも、メラノーマ細胞を殺傷することにおいて、より効果的であることを発見した。
本発明のペプチドの効果は、部分的に、ペプチドそれ自身の生まれつきの標的能力による可能性がある。たとえば、αメラノトロピン断片のように、本発明の特定のペプチドは、異なる細胞型の表面上で見られる、特定のレセプターに結合しうる。共役物としてペプチドを用いることによって、薬物が、その薬物によって処置されている個体の体内の細胞
の局所に対して、標的化されうる。
共役物としてのペプチドは、標的化以外の機能も果たしうる。以下で記述したペプチドの治療効果を増強するための任意の共役技術、ならびに、当業者に知られている他の共役技術を、YSVまたはその機能的断片を含む、から本質的になる、またはからなる、ペプチドの治療効果を促進するために使用しうる。Fitzpatrick et al.は、2つの分子間のペプチドスペーサーを用いることによって、共役抗がん剤を改善した(Anticancer Drug Design,10:1,1995)。メトトレキサートはすでに、ヒト血清アルブミン(HSA)に共役し、腫瘍細胞によるその取り込み、および腫瘍細胞に対する活性が増強される。一旦細胞によって取り込まれたならば、メトトレキサートのいくつかが、リポソーム内の酵素によって共役物から離れ、ついで、その細胞傷害性効果を発揮可能である。4つのアミノ酸リンカーペプチドを、メトトレキサートおよび、リソソーム酵素によって簡単に消化される、HSAの間に挿入することによって、共役物質から、細胞内に精製された活性メトトレキサートの量が増加した。本発明のペプチドは、特定の酵素との特定の相互作用を介して、その効果を発揮している可能性がある。本発明のペプチドを、薬物とその担体分子間のリンカー断片として、または他のリンカー断片に加えて、共役分子に組込むことによって、薬物動態を変化可能である。これは、プロテアーゼの活性に対してより耐性であるか、またはより感受性である、つづいて、共役物からの薬物分子放出の速度を増加させるか、減少させる、プロ−ドラッグを作製可能である。以上の共役化学治療薬剤の実施例で見られるように、薬物分子伝達の速度を変更することによって、薬物の効果を大きく増強可能である。
特定の細胞における、薬物の効果は、細胞の活性状態、または細胞の近くまたは細胞内での他の分子シグナルの存在、のような他の因子に依存して変化しうる。いくつかの場合で、薬物に効果を持たせるために、他の分子またはシグナルが、提示されることが必要である。Damjancic et al,.(Exp.Clin.Endocrin.,95:315,1990)は、内因性グルココルチコイド合成不全の患者における、ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド(hANP)の効果を研究した。ペプチドを、グルココルチコイド治療を中止している間、またはデキサメタゾンを用いる治療の続く再開の間に、患者に与えた。ペプチドホルモンを、同時デキサメタゾン処置の間に与えた場合にのみ、利尿およびナトリウム排出の増加を伴う、hANPに対して患者が応答した。グルココルチコイド治療の中止の間のhANPでの処置は効果がなかった。並列ステロイドホルモン投与の効果がまた、ペプチドの活性を増強可能である。Zhu et al.(Act Pharm.Sinica,28:166,1993)からのレポートにおいて、鎮痛ペプチドキオトルフィン(KTP)の活性が、ペプチドのみの活性と比較して、短いリンカー区画を介して、ヒドロコルチゾンに共役されることによって、有意に増強された。ヒドロコルチゾンのみの投与では、効果はみられなかった。
これらの研究の結果は、共役物質として、または処方内の成分として、ステロイドホルモンの能力が、生物学的に活性なペプチドの活性を可能にするか、または増強可能であることを示唆している。本発明の任意のペプチドも、ステロイドホルモンへの共役、またはステロイドホルモンの共適用によって、改変または活性化されうる。Zhu et al.の技術は、本発明のペプチドへの、ステロイド分子の共役のために簡単に適合可能である。図1〜図5はまた、本発明の任意のペプチドへ、ステロイドホルモンを連結するための、実験的、ステップワイズ合成反応を提供している。
以上で示した実施例は、本発明の任意のペプチドの、有用性および活性を増加させるための、実験的方法を提供している。本領域のさらなる発展が、効果的なペプチドに基づく臨床処置を作り出すための、バリアに打ち勝つことを助けるであろう。当業者が理解するであろうように、ペプチド生化学、薬理学的研究および臨床試験での使用のために発達し
た、技術、試薬およびプロトコールはすべて、本発明の任意のペプチドに簡単に適用可能である。
[実施例1]
遺伝子組み換えしたラクトバシルス(Lactobacillus)細菌種を介した、ペプチドの伝達
以下は、以上で記述したような、宿主に対して、本発明のペプチドを伝達するための、1つの例示方法を提供している。YSVをコードしているDNA配列を、化学的な方法によって合成し、このDNA配列を、当業者に知られている遺伝子組み換えの標準の技術を用いて、発現ベクター内に挿入する。選択された発現ベクターは、ラクトバシリ(Lactobacilli)内の構成プロモーター機能、特定の5’から3’方向での、DNA配列の導入のための多重クローニング部位、ならびに、(クローニング手順を補助するための)抗生物質に対する耐性を与える、選択可能マーカー遺伝子を含み、シグナルペプチド配列のような、ペプチドの産出および/または分泌を補助するための他の配列を含んで良い。そのようなベクターの実施例は、その全てが参考文献にて、本明細書に組み込まれた、Pavlaに付与された、米国特許第5,592,908号によって提供される。簡単に記すと、この特許は、ラクトバシルス種内で機能する、いくつかの公知のプロモーター、ならびに前記細菌内で、新規プロモーターを発見するための方法を議論しており、これらの任意が、ラクトバシリ内で、ペプチドを発現するために、本発明のペプチドをコードしている核酸に動作可能に連結してよい。以上で引用した、米国特許第5,529,908号にて記述された、ラクトバシルス ラクチス(Lactobacillus lactis)内で活性である、16〜35のほとんど疎水性アミノ酸からなるペプチドのような、シグナルペプチドをコードしている核酸を、シグナルペプチドをコードしている核酸が、本発明のペプチドをコードしている核酸とイン フレームであるように、プロモーターと、本発明のペプチドをコードしている核酸間に入れる。
ペプチドのコード配列に加えて、合成DNA配列が、発現ベクター内への、前記DNAのライゲーションおよびクローニングを補助するための配列を含んで良い。たとえば、ベクターの多重クローニング部位内に見られるものに相当する、制限酵素認識部位を、配列が、ベクター内で、好ましい方向でクローン化可能であるように、配列の5’および3’末端にて、合成DNA内に組み入れることが可能である。ベクターおよび合成DNA両方を、特定の制限酵素で消化し、ついで精製する。ベクターと合成DNA両方のライゲーション反応に続き、大腸菌の好ましい株内に形質導入する。形質導入した細菌を、ベクターが耐性を与える抗生物質を含む培地上にのせる。形質導入した細菌のコロニーを、増殖培地およびプラスミド調製手順のために選択し、正しい方向での、合成DNAの存在を確認した。
この発現ベクターを、ついで、L.アシドフィルス(L.acidophilus)のような、ラクトバシルス種の、細菌宿主細胞内に形質導入する。形質導入した細胞を、ベクター内で見られる選択可能マーカーを用いて選択し、ペプチドの分泌を、ウエスタンブロットを実施する、増殖培地中に存在するペプチドのゲル電気泳動を実施する、または他の標準の技術によって確認して良い。細菌の形質転換されたコロニーを選択し、遺伝子組み換えした細菌の大規模培養を調製するために使用した。望むペプチドを発現している、遺伝子組み換えした細菌の培養を増殖させ、少なくともその一部分を、消化管、膣、気管、または細菌が複製可能である、宿主有機体の他の領域に投与する。必要に応じて、細菌培養を、種々の方法にて、宿主による腸消費のためにサプリメントを提供するために、処置可能である。これらの処置には、溶液、溶媒、分散培地、遅延剤、エマルジョンなどのような、担体薬剤と、細菌を混合することに加えて、凍結乾燥、細菌の保存の他の方法が含まれる。サプリメントを調製するためのこれらの試薬の使用は、本技術分野でよく知られている。たとえば、ペプチドを発現している有機体が、宿主有機体の腸でコロニー化す
るように、培養牛乳製品または他の食料品を作製するために使用可能である。乳酸細菌の特定の種を、ヨーグルト、キムチ、チーズおよびバターのような食料品内に組み込むための、多数の方法が、その全てが参考文献にて、本明細書に組み込まれている、Ohに付与された、米国特許第6.036,952号にて開示されている。任意の数の経路の1つを介して、細菌を消費することにおいて、遺伝子組み換えされた有機体が、腸でコロニー化し、腸の粘膜層を介して、本発明のペプチドの提示および/または吸収を可能にする。
[実施例2]
バシルス サブチリス(Bacillus subtilis)の、遺伝子組み換えした形態を介した、ペプチドの伝達
以下は、以上で記述したような宿主へ、本発明のペプチドを伝達する他の例示方法として提供される。以上の表Aにて列記されたペプチドの1つをコードしているDNA配列を、化学的方法によって合成し、このDNA配列を、遺伝子工学の技術、本技術分野で公知の全ての技術を介して、発現ベクターに挿入する。選択された発現ベクターには、pTZ18R(ファルマシア(Pharmacia)、Piscataway,NJ)のような、大腸菌およびB.サブチリス(B.Subtilis)両方で増殖可能であり、形質転換された細菌のコロニーを選択するための、抗生物質耐性遺伝子を含む、シャトルベクターが含まれる。このベクターは、B.サブチリスのSac B遺伝子から由来するプロモーターのような、B.サブチリス中で活性な構成プロモーター、ならびに、細菌細胞からの発現異種タンパク質の効率的な輸送を指向する、B.サブチリスにて活性なシグナルペプチドをコードしているヌクレオチド配列を含みうる。そのようなベクターの実施例は、その全てが参考文献にて、本明細書に組み込まれている開示物である、Fahnestockに付与された、米国特許第6,268,169号にて開示されている。簡単に記すと、以上で詳述したように、本発明のペプチドをコードしているDNAを、当業者に知られている技術を介して、制限酵素部位、および/またはDNAのクローニングを促進するための他の配列を伴って合成しうる。大腸菌への形質導入、プレーティング、プラスミドストックを作製するためのプラスミドの選別と増殖の後、プラスミドを、B.サブチリスに形質転換して、トランスフォーマントを、プレーティング培地中で、抗生物質に対する耐性を利用して選別する。
遺伝子組み換えしたB.サブチリス内でのペプチド産出、およびそこからの分泌を、SDS−PAGE解析またはウエスタンブロッティングの後の、オートグラフ検出のための、ペプチドの放射標識化のような、当業者によく知られている技術を用いて確認する。
遺伝子組み換えした細菌の培養を、増殖させ、少なくともその一部分を、消化管、膣、気管、または細菌が複製可能である、宿主有機体の他の領域に投与する。
[実施例3]
遺伝子組み換えしたサッカロマイセス(Saccharomyces)酵母種を介したペプチドの伝達
以下は、以上で記述したような宿主へ、本発明のペプチドを伝達する他の例示方法として提供される。以上の表Aにて列記されたペプチドの1つをコードしているDNA配列を、化学的方法によって合成し、このDNA配列を、遺伝子組み換えの技術、本技術分野で公知の全ての技術を介して、発現ベクターに挿入する。選択された発現ベクターには、pADH1のような、構成酵母プロモーターを含む、安定に維持された酵母タンパク質発現ベクター、酵母および大腸菌両方での、ベクターの複製のための部位、選別の目的のための、栄養要求生酵母変異体に、プロトトロフィーを与える遺伝子または遺伝子群、マルチクローニングサイト(MCS)、必要に応じて、シグナルペプチドをコードしている配列が含まれる。このようなベクターは、市販されており、本技術分野でよく知られており、標準の技術を用いて簡単に構築可能である。合成DNAの酵母ベクター内への挿入、大腸
菌への形質転換、形質転換された大腸菌の選択培地上へのプレーティング、形質転換された細菌コロニーの選別、および前記コロニーからの細菌の培養培地からのプラスミドDNAの調節の後、ベクターを、酢酸リチウム形質転換またはエレクトロポレーションのような、よく知られている技術を介して、サッカロマイセス セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)内に形質導入する。形質導入のために選択されたサッカロマイセス セルビシエの株は、最小培地プレート上で増殖するために、プラスミド上で遺伝子を要求しうる、変異体栄養要求株である。形質導入された酵母コロニーを、ベクター上で提供された遺伝子を欠いている増殖培地上に、酵母をプレートすることによって単離する。ベクターおよびその選別遺伝子を受け、遺伝子産物を発現しているような酵母のみが、最小培地上のコロニー内で増殖可能であり得る。ペプチド分泌の確認を、ウエスタンブロットを実施すること、増殖培地中に存在するペプチドのゲル電気泳動を実施すること、または他の標準の手順を実施することによって得ることができる。
形質転換された酵母のコロニーを選別し、大規模培養を調製するために使用した。望むペプチドを発現している遺伝子組み換えした酵母の培養を増殖させ、少なくともその一部分を、消化管、膣、気管、または細菌が複製可能である、宿主有機体の他の領域に投与する。必要に応じて、酵母培養を、種々の方法にて、宿主による腸消費のためにサプリメントを提供するために、処置可能である。これらの処置には、溶液、溶媒、分散培地、遅延剤、エマルジョンなどのような、担体薬剤と、細菌を混合することに加えて、凍結乾燥、酵母の保存の他の方法が含まれる。サプリメントを調製するためのこれらの試薬の使用は、本技術分野でよく知られている。他の実施形態において、形質導入された酵母を、当業者に公知の技術によって、ヨーグルトおよびケファーのような発酵牛乳製品と同様に、食品の作製において、使用する。これらの食品中で、生乳酸細菌培養とのように、形質導入された酵母は、少なくとも一過性に腸でコロニー化し、腸内腔を介して、宿主に対してペプチドを提示するように働く。
[実施例4]
特定の局所へのペプチドの標的化
以下は、本発明のペプチドを、特定のコンパートメント、器官、細胞型または体内の局所へ選択的に伝達するための例示方法として提供される。この場合、腎炎が、個体の腎臓中の組織へ、YSVを標的化することによって処置される。YSVは、本技術分野で公知の化学反応を介して、共有結合にて、腎臓組織中で特に濃縮される、市販されるタンパク質部位である、低分子量(LMW)リソザイムに結合する。分子を、LMWリソザイムに共役することを達成するための技術は、記述されている(Folgert et al.,Br.J.Pharmcology,136:1107,2002)。タンパク質またはペプチドを他のものに共役する一般的な技術もまた、本技術分野の文献に述べられている(Fischer et al.,Bioconj.Chem.,12:825,2001)。新しく作製された共役ペプチド試料を、ついで、陽イオン交換FPLCおよび/または勾配遠心のような、クロマトグラフィー法によって、結合工程中で使用した化学薬剤から精製する。一旦精製したならば、共役ペプチドを、腎炎の治療を必要としている個体に投与する。抗腎炎活性に関して、YSVが、それ自身と、LMWリソザイム間の結合を用いて、腎臓組織を好ましく標的とし、腎臓の遠位細管の細胞によって、選択的に吸収され、異化される。この好ましい伝達によって、それ自身によるYSVのモル等量の効果と比較して、より大きな抗腎炎効果が可能となる。反対に、抗腎炎活性の特定のレベルを達成するために要求されるペプチド薬剤の量が減少する。
[実施例5]
ペプチドのその活性部位への伝達の増強
以下は、神経活性ペプチドの脳への伝達を増加させるための例示方法として提示される。その効果を、脳のニューロンによって発現されたレセプター上で発揮する、本発明のペ
プチドを、当業者に公知の化学的方法によって合成する。あるいは、以上の実施例で詳述したように、遺伝子組み換えした微生物より発現され、そのような有機体の培養液より回収可能である。一旦精製形態で得たならば、ペプチドを、ペプチドに連結した、トリグリセリドエステル共役部位を作製するために、一連の有機化学反応で使用する。共役部位は、本発明のペプチドの、末端カルボキシル炭素とのアミド結合を介して、前記ペプチドに結合した、第四級置換炭素中心からなる。第四級炭素中心に結合した他の3つの群は、16炭素脂肪酸鎖に対する炭素エステル結合からなる。脂肪酸鎖それ自身は、鎖をより親水性にし、血液脳関門の内皮細胞膜を特異的に標的化にする、それ自身をペプチドマスクとして知られる、末端ジペプチド基が末端となる。この合成の手順は、Patel et al.,Bioconjugate Chem.,8(3):434,1997にて示されており、当業者に知られている共通の試薬および器具を使用している。
末梢局所にて、一旦個体へ導入されたならば、化合物は、循環系を介して、体中に行き渡り、血管脳関門の内皮膜に相互作用する。血液脳関門の内皮層を通過する分子の輸送の間の、ジペプチドマスクおよび脂質鎖のステップワイズの分解によって、脳コンパートメント内への、本発明のペプチドの放出となる。そこで、ペプチドは、ニューロンの表面上のレセプターと相互作用して、脳機能におけるその効果を発揮可能である。担体部位の付随する分解とともに、血液脳関門に到達するため、および脳へ輸送されるために、薬物によって要求される時間は、薬物の活性の速度論を変更し、遊離ペプチドの脳室内注射と比較して、より安定で、より長い維持効果を作り出す。
[実施例6]
酵素的分解に耐性である、ペプチド処方の作製
以下は、消化管の表面内、および表面に沿って見られるプロテアーゼおよびペプチダーゼの活性に耐性である、経口投与のための、生物学的に活性なペプチドの処方を作製するための、例示的方法として提供される。この実施例において、YSVが、患者に対して経口投与するための、薬理学的処方の作製にて使用される。Larionova et al.(Int.J.Pharma.,189:171,1999)にて記述されたように、ペプチドが、可溶性デンプン、プロテアーゼ阻害剤、種々の内腔分泌、および刷子縁膜結合プロテアーゼの強力な阻害剤であるアポロチニンとの、微小粒子の作製で使用される。簡単に記すと、可溶性デンプン、プロテアーゼ阻害剤アプロチニン、および本発明のペプチドを、水性緩衝液中に溶解する。水溶性デンプン、アプロチニンペプチドの比を、当業者によって知られている実験方法によって決定し、たとえば、Larionova et al.は、彼らの研究にて使用したタンパク質に対して、もっとも効果的な比、および調製条件を決定するために、in vitro擬似消化アッセイを使用した。水性溶液を、5% Span−80、非イオン性界面活性剤を含むシクロヘキサン(1:3比、v/v)中での、機械的撹拌下で乳化させる。クロロホルム中の塩化テレフタロイル溶液を、前記エマルジョンに加え、撹拌を、30分間続け、その間に、デンプン分子が、アプロチニンおよびペプチドと架橋する。この工程で作製された微小粒子を、シクロ−ヘキサン、2% v/v Tween 85界面活性剤を含む95%エタノール溶液、95%エタノールおよび水で続けて洗浄する。微小粒子を、水中に再懸濁させ、凍結乾燥する。凍結乾燥した化合物を、処置が必要な個体への、経口伝達のために、ゼラチンカプセル中に入れることが可能である。
一旦摂取されたならば、化合物は、溶解したゼラチンカプセルとして放出される。微小粒子は、デンプン分子上のαアミラーゼの活性によって、小腸中で分解され、アプロチニンおよび本発明のペプチドの段階的な放出が導かれる。同時に強力なプロテアーゼ阻害剤アプロチニンの付随した放出、およびペプチドの局在によって、ペプチドの酵素的分解が減少し、腸の膜を介した吸収のために利用される、そのままのペプチドの比が増加する。
本発明が、上述の方法およびデータ、およびYSVの特定の実施例を用いて記述されている一方で、これが、例示のみであり、本発明の制限として見られるべきでないことが理解される。YSVが、本発明の1つの実施形態を表し、本発明の同様の原理が、YSVの生物学的機能に影響を与えることなしに改変された、他の機能的に等価なペプチドにも適用可能であること理解されるべきである。たとえば、YSVの等価物は、保存的アミノ酸置換基を持つ(すなわち、Y、SまたはVの1つが、疎水性、親水性、陽電荷または陰電荷基のような、同様の生化学的な型内での残基を持っている他のアミノ酸によって置換される)。YSVに対する等価ペプチドの他の実施例は、同一の生物学的活性を維持した、1つまたは2つアミノ酸残基長いもののような、わずかに長いペプチドである。
図1は、ペプチドを、共有結合にて、エストロン分子に連結するための、一連の化学的反応を示している。 図2は、図1と同様の連結を作製するための、第二の、異なる一連の反応を示している。 図3は、ペプチドを、共有結合にて、エストラジオールの分子に連結するために設計された、一連の化学反応を含む。 図4は、図3と同一の連結を作製するための、第二の一連の化学反応を含む。 図5は、共有結合を介した、ヒドロコルチゾンの分子に対するペプチドの連結の方法を示している。

Claims (29)

  1. チロシル−セリル−バリンを含む、単離または精製ペプチド。
  2. トリペプチド、チロシル−セリル−バリンから本質的になる、請求項1に記載の単離または精製ペプチド。
  3. トリペプチド、チロシル−セリル−バリンからなる、請求項1に記載の単離または精製ペプチド。
  4. 前記ペプチドが、免疫応答の調節、Tリンパ球変換の刺激、細胞増殖疾病の調節、がんの増殖の調節、肝臓がんの増殖の調節、白血病細胞の増殖の調節、子宮頸がんの増殖の調節、肺がんの増殖の調節、およびメラノーマの増殖の調節、からなる群より選択される活性をもつ、請求項2のペプチド。
  5. 前記ペプチドが、トリペプチドL−チロシル−L−セリル−L−バリンである、請求項1〜4の任意に記載のペプチド。
  6. 前記ペプチドが、本質的に純粋な形態である、請求項1〜4の任意に記載のペプチド。
  7. トリペプチド、チロシル−セリル−バリンを含む、ポリペプチドを含む薬理学的組成物。
  8. トリペプチド、L−チロシル−L−セリル−L−バリンを含む、請求項7に記載の薬理学的組成物。
  9. トリペプチド、チロシル−セリル−バリンから本質的になるポリペプチドを含む、薬理学的組成物。
  10. トリペプチド、L−チロシル−L−セリル−L−バリンを含む、請求項9に記載の薬理学的組成物。
  11. トリペプチド、チロシル−セリル−バリンからなるポリペプチドを含む、薬理学的組成物。
  12. トリペプチド、L−チロシル−L−セリル−L−バリンを含む、請求項11に記載の薬理学的組成物。
  13. トリペプチド、チロシルセリル−バリンを提供すること、および前記トリペプチドを、薬理学的に許容可能な担体と混合すること、を含む、薬理学的組成物を作製する方法。
  14. 薬理学的に効果的な用量の、トリペプチド、チロシル−セリル−バリンを、ヒトに投与することを含む、ヒト疾患の効果を減少させる方法。
  15. 前記ヒトが、その効果を、Tリンパ球変換を刺激することによって減少可能である状態、および細胞増殖疾病からなる群より選択する疾患を患っている、請求項14に記載の方法。
  16. 前記細胞増殖疾病ががんである、請求項15に記載の方法。
  17. 前記がんが、肝臓がん、白血病、肺がん、メラノーマおよび子宮頸がんからなる群より選択される、請求項16に記載の方法。
  18. 薬理学的化合物として、チロシル−セリル−バリンを含む、トリペプチドの使用。
  19. 薬理学的化合物として、チロシル−セリル−バリンから本質的になるトリペプチドの使用。
  20. 薬理学的化合物として、チロシル−セリル−バリンからなるトリペプチドの使用。
  21. 前記化合物が、細胞増殖疾患の処置のために使用される、請求項18に記載の使用。
  22. 前記細胞増殖疾患が、がんである、請求項21に記載の使用。
  23. 前記がんが、肝臓がん、白血病、肺がん、メラノーマおよび子宮頸がんからなる群より選択される、請求項22に記載の使用。
  24. 前記化合物が、免疫系の調節のために使用される、請求項18に記載の使用。
  25. 栄養サプリメントとして、トリペプチド、チロシル−セリル−バリンを含む、ペプチドの使用。
  26. 栄養サプリメントとして、トリペプチド、チロシル−セリル−バリンから本質的になるペプチドの使用。
  27. 栄養サプリメントとして、トリペプチド、チロシル−セリル−バリンからなるペプチドの使用。
  28. トリペプチド、チロシル−セリル−バリンの増強誘導体を含む分子であり、前記増強誘導体が、トリペプチド、チロシル−セリル−バリンに動作可能に連結した増強分子を含み、前記増強分子が、前記トリペプチドの治療的効果を増強する、分子。
  29. チロシル−セリル−バリンから本質的になるペプチド。
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