JP2007527161A

JP2007527161A - 旅客機情報放送システム及びその使用方法

Info

Publication number: JP2007527161A
Application number: JP2006553277A
Authority: JP
Inventors: ブラディー，ケネス，エー．，ジュニア．; ノートン，ライル，ケイ．
Original assignee: タレスアビオニクスインコーポレイテッド
Priority date: 2004-02-17
Filing date: 2005-02-14
Publication date: 2007-09-20
Also published as: BRPI0507698A; EP1754374A4; WO2005079309A2; US20050278753A1; WO2005079309A3; CA2554578A1; EP1754374A2

Abstract

航空機などの乗り物内に位置決めされたカメラによって撮られた風景画像を、機内娯楽システム（ＩＦＥＳ）によって生成された画像と統合するためのシステム及び方法であり、これにより、ＩＦＥＳが、航空機の飛行中に乗客用の風景画像を生成することができる。ＩＦＥＳは、航空機の特性に関係する入力データを受信し、乗客によって見られ得る表示ユニットを制御して、入力データ及び航空機の外部から画像を取得するよう位置決めされたカメラによって提供される風景ビデオデータに基づく情報を含む表示画像を生成し、したがって、乗客は、航空機の飛行中に、航空機の場所、風景画像上の注目箇所などに関係する情報と共に風景画像を見ることができる。風景画像は、リアルタイム画像又は周期的な間隔で撮られるフレーム画像であり得る。情報はまた、ウェブサイトへのリンクを含み、これにより、乗客は、リンクをクリックして、ブラウザタイプの表示ウィンドウ内の注目箇所に関係する情報を表示ユニットに表示させることができる。

Description

関連する特許出願の相互参照
本明細書は、２００４年２月１７日出願の米国仮特許出願第６０／５４５,１２５号明細書及び２００４年２月１７日出願の米国仮特許出願第６０／５４５,０６２号明細書の３５Ｕ．Ｓ．Ｃ．§１１９（ｅ）の利益を主張するものであり、それぞれの内容全体が、参照により本明細書に援用される。

発明の分野
本発明は、改良された旅客機情報システム（ＰＦＩＳ）及びその使用法に関する。より詳細には、本発明は、一般的な航空機情報、飛行ステータス情報、及び様々な形態の娯楽などの拡張された視聴覚情報、及び飛行経路に沿った注目箇所に関係する情報を含む、拡張された風景画像を乗客に提供でき、したがって飛行中の経験が乗客にとってより楽しいものとなるＰＦＩＳに関する。

関連技術の説明
今日の多くの乗り物、特に航空機には、乗客が座席の肘掛の上の制御ボタン又は他のプラグイン装置などの制御装置を介して対話し得る、機内娯楽システム（ＩＦＥＳ）又は乗客情報システムが含まれている。航空機には、乗客の飛行経験をさらに高めるために、より高度なＩＦＥＳが開発され、用いられている。

通常、ＩＦＥＳには、様々な機能を提供するよう接続された、複数のコンピュータが含まれている。これらのコンピュータは、たとえば、オーディオビデオヘッドエンド機器、エリア分散ボックス、乗客サービスシステム（ＰＳＳ）、及び座席電子ボックスを含む。航空機にはモジュール方式が取り入れられており、これらのコンピュータの大部分が航空機を組み立てて試験する組立ラインで「ライン装着」されるので、そのそれぞれをライン交換可能ユニット（「ＬＲＵ」）と呼ぶ。ＬＲＵの少なくともいくつかが、個々に又は座席群毎に、乗客の座席に直接接続される。これらのＬＲＵは、航空機の乗客とＩＦＥＳとの間のインターフェースであり、複数の機能へのアクセスを提供する。より高度な多機能ＩＦＥＳには、ＩＦＥＳの複数の機能を遂行するよう共に働く、千に近い別個の接続されたコンピュータが含まれる。

従来のＩＦＥＳ内のＬＲＵは、通常、システム機能を遂行するための、比較的簡単な電子機器及びマイクロプロセッサを含んでいる。座席で提供されるオーディオのチャネル及び音量は、一群の座席のための座席電子ボックスによって従来制御されており、座席電子ボックスは、オーディオビデオ入力信号を取り扱うためのマイクロプロセッサ及び信号処理電子機器を含んでいる。いくつかの公知のシステムにおいては、座席電子ボックスは、運航乗員が乗客用の安全アナウンスをするためにオーディオ又はビデオを中断できるようにするよう、客室アナウンスシステムによってオーバライドされ得る。ＩＦＥＳは、コックピット及び機上の他の場所の安全上重大な飛行電子機器との干渉を回避するために米国連邦航空局（ＦＡＡ）によって設定された厳しい要件を満たさなければならない。その上、航空機業界は、ＩＦＥＳに対して、たとえば電力の使用、帯域幅、及びＩＦＥＳの重量に対して、厳しい要件を設定している。これらの理由から、ＩＦＥＳプロバイダが特定のハードウェア及びソフトウェア構成要素を選ぶ際には、厳しい制限が課されることとなる。

既存のＩＦＥＳは、映画、音楽、ニュース、及び他の情報などの娯楽を乗客に提供するのには適しているが、乗客の飛行をさらにより楽しいものにし得る追加機能を乗客に提供するには、ＩＦＥＳを改良する必要がある。それ故、すべての運輸会社が最良のサービスを最も低い費用で提供するよう競い合っている航空会社業界においては、航空会社のＩＦＥＳの品質が、乗客が別の航空会社でなく特定の航空会社を選ぶ際の決め手となる。

発明の概要
本明細書に記述されている本発明の実施形態においては、航空機などの乗り物内に位置決めされたカメラによって撮られた動画又は静止ＪＰＥＧ画像などの風景画像を、機内娯楽システム（ＩＦＥＳ）によって生成された情報に統合し、したがってＩＦＥＳは、航空機の飛行中に、乗客用にマップされた風景画像を生成することができる。ＩＦＥＳが、航空機の高度、位置、飛行姿勢、速度などの、航空機の特性に関係する入力データを受信し、乗客によって見られ得る表示ユニットを制御して、航空機の外部から画像を取得するよう位置決めされたカメラによって提供された入力データ及び風景ビデオデータに基づく情報を含む表示画像を生成するので、乗客は、航空機の飛行中に、航空機の場所、風景画像上の注目箇所などに関係する情報と共に風景画像を見ることができる。風景画像は、リアルタイム画像、又は周期的な間隔で撮られるフレーム画像であり得る。情報はまた、ＩＦＥＳ内に格納されているウェブサイトへの、又はブロードバンド地上波又は衛星を利用したインターネットアクセスなどを介して、航空機の外部から提供されるウェブサイトへの、ハイパリンク又はＵＲＬなどのリンクを含み得る。したがって、乗客がリンクをクリックすると、ＩＦＥＳはリンクされた情報を表示ユニットに提供し、したがってブラウザタイプの表示ウィンドウに、注目箇所に関係する情報が表示される。この情報は、たとえば、注目箇所に関する歴史的な情報又は他の実情情報、又は乗客にとって有用な又は楽しい他の任意の種類の情報を含み得る。

本明細書に記述されている本発明の実施形態においては、さらに、機内娯楽システム（ＩＦＥＳ）と共に使用するよう適応された画像表示システムが提供される。画像表示システムは、乗り物の外部から画像を取得するよう位置決めされたカメラによって提供されるビデオデータを受信し、さらにＩＦＥＳから情報データを受信するビデオ表示装置を備えているので、このビデオ表示装置は、表示された画像上にビデオデータ及び情報データを含む画像を表示し得る。具体的には、ビデオ表示装置は、マップ上に印として表される情報データを有するマップとして、ビデオデータ画像を表示し得る。画像は、周期的な間隔で更新する静止画像、又は連続した映画タイプの画像、及び任意の所望のフォーマット（たとえば、ＪＰＥＧ）であり得る。印は、各組の印によって表される情報に関係するマップ上の各画像の近くのマップ上の各場所に、数組の各印として提示される。各印のいくつかが、ビデオ表示装置以外の場所に格納されている追加情報へのリンクを含む。他の場所とは、ＩＦＥＳ内の記憶場所又は乗り物から遠隔にある記憶場所であるので、追加情報は、ワイヤレス通信リンクを介してビデオ表示装置に提供される。画像表示システムはさらに対話型装置を含み、これにより、ユーザはビデオ表示装置と対話することができ、このためユーザは、ビデオ表示装置によって表示される画像を制御することができる。対話型装置により、ユーザは、ビデオ表示装置に表示される画像の大きさを変更することができる。具体的には、対話型装置により、ユーザはビデオ表示装置と対話することができ、このためユーザは、リンクを選択して、ビデオ表示装置に追加情報を表示させることができる。ビデオ表示装置は、乗り物から遠隔にある、インターネットを利用した装置を介して追加情報を検索し得る。

添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に記述することにより、本発明の上記の目的及び利点がより明らかとなろう。

好ましい実施形態の詳細な説明
以下、拡張されたビデオ技術を用いた機内娯楽システムのインフラストラクチャについて記述する。これによれば、ディジタルビデオ又は静止画像（たとえば、ＪＰＥＧ）などの画像が航空機に取り付けられた１つ以上のカメラによって撮られ、現在の航空機の高度、位置、飛行姿勢及び速度、及び注目場所などの情報印、及びこれらの注目箇所又は航空機情報に関係するリンク又はＵＲＬが画像に重ね合わされるか又はオーバレイされて、風景の静止画像又は移動マップ画像が乗客に提示されるので、基本的にすべての座席が窓側の座席のようになり、したがって乗客の飛行経験全体が高められる。

図１ａは、これらの画像マップ機能を可能にするための、本発明の実施形態による機能を用いた機内娯楽システム（ＩＦＥＳ）を用いた座席設備の一例を例示している。例示したように、座席設備は、背もたれ７００、シートアーム７２５、及びレッグレスト７７５を備えた、座席７５０を含む。ユーザインターフェース２００が座席に接続されており、これは、１組の膜ボタン又はタッチスクリーンなどのシステムに入力信号を提供するのに適した任意の装置であり得る。ユーザインターフェース２００は、ＬＲＵＡ１００内のプロセッサ３００に接続される。ＬＲＵＡは、一実施形態においては、座席電子ボックス２１６０である（以下、図２ｂに関連して示され、記述されている）。ＬＲＵＡ１００内に置かれたプロセッサ３００は、ユーザインターフェース２００からの入力信号をネットワーククライアント４００に供給される制御起動信号に変換するのに適したプロセッサである。プロセッサ３００は、一実施形態においては、ユーザインターフェース２００によって提供されたアナログ又はディジタル入力信号をネットワーククライアント４００に供給される制御起動信号に変換するのに効果的なハードウェア及びソフトウェアの両方を含み、ソフトウェアは、一実施形態においては、ユーザインターフェース２００によって生成された特定の入力信号を特定の制御起動信号にマップするためのキールーティングテーブルを含む。

一設備においては、ネットワーククライアント４００及びネットワークサーバ４５０は、同じＬＲＵ（図１ａに示されているＩＦＥＳの座席レベルの部品の実施形態においてはＬＲＵＡ１００）に置かれる。ネットワーククライアント４００及びネットワークサーバ４５０は、同じＬＲＵに置かれる。何故なら、ＩＦＥＳのいくつかの機能が実行される速度が改良されるからである。しかし、図１ｂに示すように、ネットワーククライアント４００及びネットワークサーバ４５０は、必ずしも同じＬＲＵに置かれる必要はない。

ネットワーククライアント４００とネットワークサーバ４５０との間の通信は、ＨＴＴＰ、ＦＴＰ、又はＴＥＬＮＥＴなどのネットワークプロトコルを使用して行われる。本発明のこの好ましい実施形態においては、使用されるプロトコルはＨＴＴＰである。この実施形態においては、ネットワーククライアント４００は、ＬＩＮＵＸなどのＬＲＵＡ１００上のハードウェアと互換性があるオペレーティングシステムにおいて、Ｃ＋＋などの好適なプログラミング言語を用いて実施されるウェブブラウザである。ウェブブラウザに供給される制御起動信号により、ネットワークサーバ４５０へのＵＲＬコールが生じる。これは、一実施形態においては、ＡＰＡＣＨＥＴＯＭＣＡＴウェブサーバなどのウェブサーバである。ネットワークサーバプログラム５００は、たとえば、ＬＲＵＡ１００のハードウェア上のメモリ内にロードされるＣＧＩスクリプトである。ネットワークサーバプログラム５００は、ネットワークサーバプログラム５００がロードされるＬＲＵに関連付けられているＩＦＥＳ１０００の機能を遂行するのに必要なＩＦＥＳ１０００のハードウェアリソースに対する制御を有する。たとえば、制御されるべき機能が読書灯に関連付けられている場合、ネットワークサーバプログラム５００は、読書灯を制御する電子回路内のスイッチに接続され、電子回路（これは、図２ｃに示されている本発明の実施形態においては、エリア分散ボックス２１５０である）に接続されたＬＲＵのハードウェアで命令を実行することによりスイッチを開閉することができる。制御されるべき機能が座席内オーディオ及びビデオ表示装置に関連付けられている場合、ネットワークサーバプログラム５００を動作するＬＲＵは、ディジタルサーバユニット２５００又はオーディオビデオコントローラ２１２０であり得る。

図１ａに示されているように、ネットワークサーバプログラム５００は、任意選択の表示装置６００に接続される。表示装置６００は、オーディオ能力及びビデオ能力の両方を含む（オーディオ能力は、以下に記述する、図２ｂのヘッドホン２２１０を通じて提供される）。ネットワークサーバプログラム５００は、ＩＦＥＳの機能を制御するよう命令を実行する。したがって、ネットワークサーバプログラム５００は、複雑な機能を制御する際にはＩＦＥＳ１０００内のハードウェア構成要素を調整するよう働く。多くのネットワークサーバプログラム５００が、同じネットワークサーバ４５０で、及び異なるネットワークサーバ４５０で、同時に動作することがある。いくつかのネットワーククライアント４００が同じネットワークサーバプログラム５００を同時に要求し、ネットワークサーバプログラム５００によって遂行される機能が、数人の異なるユーザの要求で同時に遂行され得る。同時要求数の限度は、一部分はネットワークサーバプログラム５００用のプラットフォームとして働くネットワークサーバ４５０ソフトウェア（一例においては、ＬＩＮＵＸオペレーティングシステムで動作するＡＰＡＣＨＥＴＯＭＣＡＴソフトウェア）により、また一部分はネットワークサーバプログラム５００が動作するＬＲＵのハードウェアリソースにより設定される。

ネットワークサーバ４５０及びネットワークサーバプログラム５００は、ＩＦＥＳ内の（対応可能なハードウェアリソースを備えた）任意のＬＲＵで動作する。これにより、ＩＦＥＳ１０００全体の効率を向上するよう、ハードウェアリソースを節約又は分散することができる。システムは、非常に柔軟なモジュール方式であり、異なる実施形態においては、システムの一部を異なるＬＲＵに使うことがある。これは、ネットワークプロトコルがシステム内のＬＲＵ間の通信に使用される場合には、システムの部品の接続性が比較的一定に保たれるので、可能となる。

図１ｂに示されているシステムの座席レベル部品の設備においては、ネットワーククライアント４００及びネットワークサーバ４５０は、システム内の異なるＬＲＵに置かれている（ＬＲＵＢ１２５及びＬＲＵＣ１５０）。ネットワーククライアント４００及びネットワークサーバ４５０は、図２ａ及び図２ｂに示されており、かつ以下に記述する１００ＢａｓｅＴイーサネットデータネットワーク１５００であり得る、データネットワーク１５００を通じて通信する。ネットワーククライアント４００とネットワークサーバ４５０とを分離すると、わずかにより長い時間（入力信号がユーザインターフェース２００を通じて提供される時間とＩＦＥＳの機能が遂行される時間との間）がかかるが、この分離により、ネットワークサーバ４５０が、ユーザから特定の機能を遂行する要求を受信するすべてのＬＲＵにではなく、ＩＦＥＳ内のほんの少しのＬＲＵにロードされるという点において、ＩＦＥＳのより大きい柔軟性及びモジュール性が実現される。

図１ｂに示されている任意選択の表示装置６５０は、必ずしも（図１ａの実施形態のように）ユーザインターフェース２００を用いて座席に直接接続される必要はない。むしろ、表示装置６５０は、ユーザインターフェース２００を用いて座席の前部の座席の背もたれ７００に接続され、システムのいくつかの部品の場所の違いによって、本発明の方法に影響が及ぶことはない。

本発明の実施形態による機能を用いた全ＩＦＥＳ１０００のハードウェア構成要素のブロック図が、図２ａ及び図２ｂに示されている。図２ａ及び図２ｂのボックスの殆どは、航空機を製造する時に組立ラインで航空機に装着され、保全の場合にも同様の方法で交換され得るので、ライン交換可能ユニット（ＬＲＵ）として当業者に公知の、１つの電子構成要素である。

システム１０００は、一般に、ネットワークデータバックボーン１５００及び娯楽放送又はＲＦバックボーン１６００を介して通信する複数のコンピュータ構成要素を備えたローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）である。ネットワークデータバックボーン１５００は、１００ＢａｓｅＴイーサネットを使用することが好ましく、放送ＲＦバックボーン１６００は、ビデオ及びオーディオ信号を含む高帯域幅ＲＦ伝送を伝えることができることが好ましい。

一般に、システム１０００内のＬＲＵは、管理端末１１００と、オーディオビデオコントローラ２１２０と、ディジタルサーバユニット２５００と、１つ以上のエリア分散ボックス２１５０と、データバックボーン１５００を介して通信している複数の傍受ユニット２１３０とを含む。これらのＬＲＵのいずれかにより、ハードウェアが、ネットワーククライアント４００、ネットワークサーバ４５０、又はその両方を動作できるようになる。オーディオビデオコントローラ２１２０、ディジタルサーバユニット２５００、及び他の補助装置は、ＲＦ放送バックボーン１６００を介してエリア分散ボックス２１５０又は傍受ユニット２１３０にオーディオ及びビデオ信号を提供し得る。エリア分散ボックス２１５０は、それに関連付けられたエリア内の１つ以上の座席電子ボックス（図２ｂの２１６０）に信号を渡す。代替形態として、傍受ユニット２１３０は、放送バックボーン１６００から信号を受信し、１つ以上の関連付けられた頭上表示ユニット２１４０に信号を送信する。

管理端末
図２ａに示されているように、客室管理端末１１００は、運航乗組員用のＩＦＥＳ１０００への中央ユーザインターフェースであり得る。乗組員は、管理端末１１００をユーザインターフェース２００として使用することにより、機内映画を開始及び停止し、乗客にアナウンスし、又は食べ物及び飲み物の注文を確認する。管理端末１１００により、ユーザが、飛行機の乗客のオーディオビデオコンテント又はインターネットの利用を使用可能にする又は使用不能にする、又はユーザインターフェース２００を通じて乗客に利用可能なＩＦＥＳ１０００の他の機能を使用可能にする又は使用不能にすることもできる。乗組員又は乗客によって始動されるＩＦＥＳの殆どの機能が、ＩＦＥＳ１０００の特定の機能の制御専用の別個のネットワークサーバプログラム５００によって制御される。上述したように、ネットワークサーバプログラム５００は、入力信号が生成される物理的な場所の近くのＬＲＵに置かれる必要はない。管理端末１１００は、ＩＦＥＳ１０００内の異なるＬＲＵのネットワークサーバプログラム５００からネットワークサーバ応答を受信する（図１ｂに示されているＬＲＵＢ１２５のような）ネットワーククライアント４００のみを動作する。別の設備においては、管理端末１１００は、（ネットワークサーバプログラム５００を動作することができる）ネットワークサーバ４５０、及びネットワーククライアント４００の両方を備える。このような一実施形態が図２ｃに示されており、ここでは、管理端末１１００が、ウェブサーバ５２００及びウェブブラウザ５１００の両方を動作することが示されている。

管理端末のネットワークサーバで動作する、ＣＧＩスクリプトなどのネットワークサーバプログラムは、航空機の乗客に対するオーディオ又はビデオ無線周波数放送に関連付けられた機能、座席内オーディオ又はビデオストリーム、対話型ゲームプレイイング、インターネットへのアクセス、読書灯、客室乗務員呼び出しシステム（たとえば、座席際にある乗客の要求の表示装置を含む）、気候調整システム（たとえば、空気調節装置に接続されたサーモスタットを含む）、監視システム（たとえば、１つ以上の防犯カメラ及びこれに付けられた１つ以上の表示装置を含む）、客室オーディオ又はビデオアナウンスシステム、又は旅客機情報の表示装置（オーディオ、ビデオ、又はその両方）を制御することができる。これらについては、以下により詳細に論じる。

管理端末１１００は、一実施形態においては、１００ＢａｓｅＴイーサネットデータネットワーク（以下「イーサネット」と称する）１５００に接続される。図２ａのローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）スイッチ２１１０は、ＩＦＥＳ１０００の重要な機能である。ＬＡＮスイッチ２１１０により、イーサネットに接続されたそれぞれのＬＲＵノードを１つのセグメントとして扱うことができ、したがってイーサネットを通じたより速いデータ転送が可能となる。多重のＬＡＮスイッチ２１１０が、システム１０００の別の実施形態において使用される。本発明は、イーサネット１００ＢａｓｅＴ、１０Ｂａｓｅ２、１０Ｂａｓｅ５、１０００ＢＡＳＥＴ、１０００ＢａｓｅＸ、又はギガビットネットワークなどの、適切なネットワーキング通信標準に従って動作する。さらに別の実施形態においては、ネットワークは、むしろ、非同期転送モード（ＡＴＭ）、トークンリング、又は他の形態のネットワークであり得る。

エリア分散ボックス
エリア分散ボックス２１５０は、一般に、局所的な座席レベルのルーティング装置である。エリア分散ボックス２１５０は、ネットワークデータバックボーン１５００及びＲＦバックボーン１６００での、一群の座席電子ボックス２１６０への信号の分散を制御する（図２ｂ）。エリア分散ボックス２１５０は、座席電子ボックス２１６０及び任意に傍受ユニット２１３０の、割り当てられたネットワークアドレスを維持する。エリア分散ボックス２１５０はまた、内蔵の試験機器（ＢＩＴＥ）能力を含むことが好ましい。さらに、エリア分散ボックス２１５０は、たとえば読書灯及び乗務員呼び出し表示器を含む、これに対応する区画乗客サービスシステム２１５５を制御し、これと通信する。任意に、エリア分散ボックス２１５０は、さらに、オーディオビデオコントローラ２１２０に関連して以下に記述するのと同様の方法で、傍受ユニット２１３０を制御するよう動作する。一設備においては、エリア分散ボックス２１５０は、ネットワーククライアント４００、ネットワークサーバ４５０、又はその両方を動作するのに効果的なハードウェアを備える。たとえば、図２ｃに示されているように、エリア分散ボックス２１５０は、座席内電源、読書灯、対話型ゲームプレイイング、インターネットへのアクセス、オーディオ又はビデオ客室アナウンスシステム、旅客機情報の表示装置、座席内電話、又は他の機能の制御などの、ＩＦＥＳ１０００内のエリア分散ボックス２１５０に関連付けられた機能を制御する（ＣＧＩスクリプトなどの）ネットワークサーバプログラム５００を動作することができるネットワークサーバ４５０としてウェブサーバ５２００を含む。これらについては以下により詳細に記述する。

エリア分散ボックス２１５０のハードウェアは、フラッシュメモリなどのメモリ、ネットワークインターフェースカード、ＲＳ４８５インターフェース、及び無線周波数増幅器を備えた、１つ以上のマイクロプロセッサを含む。さらに、エリア分散ボックス２１５０は、ＲＦ分散１６００の利得制御用の適切な利得制御回路を含み得る。エリア分散ボックス２１５０で動作している又はこれに格納されているソフトウェアは、オペレーティングシステム（たとえば、ＬＩＮＵＸ）、ウェブサーバ（たとえば、ＡＰＡＣＨＥＴＯＭＣＡＴ）、ＴＣＰ／ＩＰ、ＦＴＰクライアント、ＦＴＰサーバ、及び１つ又は複数の傍受ユニット及びＣＳＳとのインターフェーシング用ポート又はコネクタなどの、多重のソフトウェア構成要素を含む。適切なインターフェースには、ＲＳ４８５インターフェース、又はＵＳＢなどのシリアルポートが含まれる。当業者なら理解されるであろうが、エリア分散ボックス２１５０は、利用可能なハードウェアリソースにより、ネットワーククライアント４００、ネットワークサーバ４５０、又はその両方を動作することができる。

オーディオビデオコントローラ
オーディオビデオコントローラ２１２０は、一般に、娯楽ヘッドエンドコントローラとして動作する。オーディオビデオコントローラ２１２０は、カメラ、ビデオプレーヤー、及びオーディオプレーヤーなどの、複数の入力信号装置と通信する。これらについては以下により詳細に論じる。オーディオビデオコントローラ２１２０は、データバックボーン１５００及び放送バックボーン１６００の両方と通信している。オーディオビデオコントローラ２１２０によって制御される機能は、たとえば、オーディオ及びビデオコンテントを分散することと、傍受ユニット２１３０及び頭上表示ユニット２１４０を制御することと、ビデオテープ再生器２０８０及びオーディオ再生ユニット２０９０などの様々な入力用周波数変調とを含む。図２ｃに示されているように、オーディオビデオコントローラ２１２０は、オーディオ又はビデオの無線周波数放送、座席内オーディオ又はビデオストリーム（たとえばディジタル媒体の）、対話型ゲームプレイイング、インターネットへのアクセス、客室乗務員呼び出しシステム、監視システム、客室オーディオ又はビデオアナウンスシステム、又は旅客機情報の表示装置の制御などの、ＩＦＥＳ１０００内のオーディオビデオコントローラ２１２０に関連付けられた機能を制御するための、ＣＧＩスクリプトなどのネットワークサーバプログラム５００（図１ａ参照）を動作することができる、ウェブサーバ５２００の形態のネットワークサーバ４５０を備える。これらについては以下により詳細に論じる。

さらに、オーディオビデオコントローラ２１２０は、たとえば、シートベルトを締めること又はたばこを吸わないことを乗客に指示する客室放送システム及びウォーニングインジケータを含む、乗客サービスシステム２０６０（ＰＳＳ）のヘッドエンドコントローラとして動作し得る。したがって、オーディオビデオコントローラ２１２０は、乗員用アナウンスのためにＲＦバックボーン１６００を介して他の信号を中断し得る、コックピットエリアマイクロホン２０７０などのＰＳＳ関連入力部に接続される。ＰＳＳ制御機能をオーディオビデオコントローラ２１２０内に組み込むことにより、ＰＳＳ機能を制御するために別にＬＲＵを備える必要がなくなる。

さらに、オーディオビデオコントローラ２１２０は、航空機の識別、現在の時間、飛行モード、フライトナンバー、緯度、経度、及び大気速度などの、非ＩＦＥＳ機器から得られるデータを含むシステムデータ用のアクセスポイントとしての旅客機情報システム（ＰＦＩＳ）２１００を操作する。外部との通信を促進するために、オーディオビデオコントローラ２１２０は、さらに、１つ以上の衛星リンク２０２０を通じて地上での又は衛星を利用した通信ステーションと通信し得る客室電気通信ユニット２０５０と通信している。

当業者なら理解されるであろうが、オーディオビデオコントローラ２１２０の実施形態は、利用可能なハードウェアリソースにより、ネットワーククライアント４００、ネットワークサーバ４５０、又はその両方を動作することができる。ネットワーククライアント４００又はネットワークサーバ４５０を動作することができるハードウェアを備えた任意のＬＲＵに、ＩＦＥＳ１０００内のオーディオビデオコントローラ２１２０に関連付けられた機能を制御するのに必要であるため、これらがロードされることがある。

オーディオビデオコントローラ２１２０ハードウェアは、マイクロプロセッサ、イーサネットスイッチ、電話インターフェース構成要素、エアリンク（ＡＲＩＮＣ）インターフェース、ＲＳ４８５インターフェース、及び客室放送及びオーディオビデオコンテントの分散用オーディオモジュレータを含む。オーディオビデオコントローラ２１２０は、たとえば、ＬＩＮＵＸなどのオペレーティングシステム、ＡＰＡＣＨＥＴＯＭＣＡＴなどのウェブサーバ、ＦＴＰクライアント又はサーバなどのＴＣＰ／ＩＰクライアント又はサーバ、傍受ユニット及びＣＳＳへのＲＳ４８５インターフェース、及びＬＡＰＤ通信を含む、様々なソフトウェア構成要素を含む。

ディジタルサーバユニット
ディジタルサーバユニット２５００は、たとえばハードディスクドライブに格納されている、ディジタルコンテントから導き出されたアナログ及びビデオ出力を提供し、明確に定義された外部インターフェースを用いてモジュール方式で構築される。ラックマウントは、ＡＲＩＮＣ６００（航空機製造業者発布標準（ａｉｒｃｒａｆｔｍａｎｕｆａｃｔｕｒｅｒｐｒｏｍｕｌｇａｔｅｄｓｔａｎｄａｒｄ））に規定されている電気及び物理インターフェースを備える。ディジタルサーバユニット２５００は、電力を取得し、外部制御インターフェースに接続し、６つのベースバンドビデオ出力に、それぞれビデオ出力及び１２のステレオ出力に関連付けられた２つのステレオオーディオ出力と、このコネクタで、３つのＲＦ入力と６つの変調されたビデオ信号（１２のステレオビデオオーディオを含む）及び１２のステレオ変調されたオーディオ出力とを組み合わせる１つのＲＦ出力とを提供する。前部に取り付けられた補助コネクタも、ＳＣＳＩＩＩインターフェースを介した、診断アクセス及び記憶サブシステムの拡張用に設けられる。

ディジタルサーバユニット２５００は、ビデオテープ再生器２０８０又はオーディオテープ再生器２０９０と同様の方法で、ビデオ娯楽を提供する。ビデオテープの代わりに、ビデオコンテントが、カラー動画像データ圧縮標準規格（ＭＰＥＧ）フォーマット（ＭＰＥＧ−１又はＭＰＥＧ−２）に準拠した圧縮フォーマットで格納される。ビデオデータは、ビデオを含む多重化フォーマットで、ＭＰＥＧ−２転送ストリームフォーマットの１〜１６のオーディオトラックの間に格納される。オーディオコンテントは、オーディオテープではなく、ＭＰＥＧ−３（ＭＰ３）フォーマットに準拠した圧縮フォーマットのハードディスクに格納される。高性能ディスクドライブは、コントローラのＣＰＵにより、広くかつ速いＳＣＳＩインターフェースを介してアクセスされる。次いで、ディジタルコンテントは、ＴＣＰ／ＩＰを介して、ディジタルサーバユニット２５００内の回路カードのクライアントプラットフォームにストリームされる。

２種類のクライアント、即ち、ビデオクライアント（回路カード毎に２つ）及びオーディオクライアント（カード毎に４つ）が実施される。それぞれのビデオクライアントが、ビデオと共に多重化された最大１６の言語トラックから選択される、２つの関連付けられた同時ステレオ言語トラックを有する、１つのビデオ出力を生成し得る。それぞれのオーディオクライアントが、３又は４のオーディオ出力を生成し得る。ディジタルサーバユニット２５００は、全部で６つのビデオクライアント用の３つのビデオクライアントカード、及び６つの関連付けられた二重ステレオビデオ及びオーディオビデオ出力部を含む。オーディオ出力部の１２は、その性質が汎用であり、第１３及び第１４の出力部は、ＰＲＡＭ及びＢＧＭ機能を実施するのに使用される。これらの２つの航空機インターフェースは一般にモノラルであるので、第１３及び第１４のオーディオ出力部用のＭＰ３プログラミングは、符号化されモノラルのＭＰ３として格納され、ステレオ復号器の左のチャネルのみが、適切な航空機客室放送装置入力部に接続される。

ビデオクライアントは、ディジタルＭＰＥＧオーディオビデオ復号器であるだけでなく、汎用ＰＣ互換プラットフォームでもあり、放送バックボーン１６００を通じて放送ビデオチャネルとして表示される、カストマイズされた機能を実施する。ビデオクライアントのこのような使用の代表的な例は、旅客機情報システム（ＰＦＩＳ）２１００を実施することである。

当業者なら理解されるであろうが、ディジタルサーバユニット２５００は、利用可能なハードウェアリソースにより、ネットワーククライアント４００、ネットワークサーバ４５０、又はその両方を動作することができる。特に、図２ｃに示されているように、ディジタルサーバユニット２５００は、ディジタルサーバユニット２５００ハードディスク、監視システム、客室オーディオ又はビデオアナウンスシステム、又は旅客機情報の表示装置で、（ディジタルコンテントの）座席内オーディオ又はビデオストリーム、無線周波数オーディオ又はビデオ放送、対話型ゲームプレイイング、インターネットへのアクセス、又はインターネットから格納された情報へのアクセスに関連付けられたＩＦＥＳ１０００の機能を制御するのに有用な、ＣＧＩスクリプトなどのネットワークサーバプログラム５００を動作するのに有用である。

衛星リンク
航空機の外部にいる人々と通信するために、ＩＦＥＳ１０００は、オーディオ、ビデオ、音声、データコンテントの追加ソースをＩＦＥＳ１０００に提供し得る、図２ａの任意選択の衛星リンク２０２０を含む。また、多重チャネル受信モジュール２０３０に関連して、複数のビデオチャネルをＩＦＥＳ１０００に提供する。多重チャネル受信モジュール２０３０は、ＩＦＥＳ内の他のＬＲＵに接続するＲＦバックボーン１６００に接続され得る。衛星リンク２０２０はまた、ネットワーク記憶ユニット２０４０と合わせてインターネットアクセスを提供し、衛星リンクの帯域幅が帯域幅集約型グラフィックス又は映画によって消費されない場合、航空機が地上にある間に、複数の人気のあるウェブページがネットワーク記憶ユニット２０４０にダウンロードされる。客室電気通信ユニット２０５０と協働して、衛星リンク２０２０はまた、北米電話システム（ＮＡＴＳ）などの、地上電話ネットワークへのアクセスを提供する。衛星リンク２０２０、及びネットワーク記憶ユニット２０４０は、ネットワーククライアント４００、ネットワークサーバ４５０、又はその両方を動作することができる。

傍受ユニット
一般に、傍受ユニット２１３０は、放送信号を傍受し、信号の選択可能な又は予め定められた部分を１つ以上の表示ユニットに分散するための、アドレス可能装置である。したがって、傍受ユニット２１３０は、一人の乗客又は一群の乗客が見るために取り付けられた１つ以上の頭上表示ユニット２１４０に直接接続される。頭上表示ユニット２１４０は、たとえば、見る人の前の座席の後ろの頭上位置にあるバルクヘッド又は天井に、調整可能な取付構造に又は任意の適切な場所に取り付けられる。一実施形態においては、ＩＦＥＳ１０００は、多重の傍受ユニット２１３０を含む。傍受ユニットは、表示ユニットの電源をつける又は切るよう、及びオーディオ又はビデオチャネルを選択するためにチューナを合わせるよう機能する。一実施形態においては、傍受ユニット２１３０はまた、オーディオビデオＲＦバックボーン１６００の無線ＲＦ信号のステータスを報告するのにも使用される。図２ｃに示されている実施形態においては、傍受ユニット２１３０は、ネットワーククライアント４００又はネットワークサーバ４５０を備えていない。しかし、当業者なら理解されるであろうが、傍受ユニット２１３０は、これらのソフトウェア構成要素の１つ又はその両方を備えることがある。

座席電子ボックス
図２ａのブロック図の継続である図２ｂにおいては、ネットワークデータバックボーン１５００を通じてエリア分散ボックス２１５０に接続された、複数の座席電子ボックス２１６０が示されている。座席電子ボックス２１６０のそれぞれが、航空機の各乗客に利用可能な、個々の乗客制御ユニット２２２０、パーソナルディジタルゲートウェイ２２３０、ビデオ表示ユニット２１７０、又はスマートビデオ表示ユニット２１７５とのインターフェースを提供する。別の設備（図２ｂに図示せず）においては、２つ以上のビデオ表示ユニット２１７０又は乗客制御ユニット２２２０が、それぞれの座席電子ボックス２１６０に接続される。座席電子ボックス２１６０はまた、ビデオ表示ユニット２１７０、オーディオ及びビデオチャネルの選択、及び音量のための電力を制御する。１つ以上のユニバーサルシリアルバス２１８０又はオーディオジャック２２００も、座席電子ボックス２１６０に接続され、これにより、乗客がラップトップコンピュータ２１９０又はヘッドホン２２１０をネットワーク１０００に接続することができる。座席電子ボックス２１６０のハードウェアは、（一実施形態においては）マイクロプロセッサと、ＲＦタップと、ＲＦ増幅器と、ＲＦレベル検出と、ＲＦ利得制御と、ＲＦ分波器と、ＦＭチューナと、ＩＰを介して音声を取り扱うためのディジタル信号プロセッサ（ＤＳＰ）とを含む。図１ａ及び図１ｂに示されているシステムの設備においては、ＬＲＵＡ１００、ＬＲＵＢ１２５、及びＬＲＵＣ１５０は、座席電子ボックス２１６０であり得るが、（上述した）本発明の方法のように、座席電子ボックス２１６０として示されているＬＲＵである必要はない。当業者なら理解されるであろうが、座席電子ボックス２１６０は、利用可能なハードウェアリソースにより、ネットワーククライアント４００、ネットワークサーバ４５０、又はその両方を動作することができる。座席電子ボックス２１６０のネットワークサーバ４５０で動作するネットワークサーバプログラム５００は、座席内電源、読書灯、気候調整システム、座席調整システム（たとえば、座席の移動に使用される１つ以上のモータの制御を含む）、又は座席内電話に関連付けられたＩＦＥＳ１０００の機能を制御するのに使用され得る。

図２ｃに示されているように、座席電子ボックス２１６０は、ネットワーククライアント４００（仮想ウェブブラウザ５１５０の形態の）、及びネットワークサーバ４５０（ウェブサーバ５２００の形態の）の両方を備え得る。当業者なら理解されるであろうが、代替形態として、異なる組のソフトウェア構成要素が、座席電子ボックス２１６０にロードされることもある。

ここで、上記で論じたＩＦＥＳ１０００内で用いられ、かつこれによって達成され得る、本発明の実施形態による機能について記述する。

上記に簡単に論じたように、ＩＦＥＳ１０００が用いられている航空機などの乗り物は、航空機の状態に関係する、かなりの量の情報を提供する、様々なセンサ、構成要素などを備える。オーディオビデオコントローラ２１２０は、上記に論じた様々な入力の１つからこの情報を受信し、この情報を使用して、離陸、着陸、乱気流中に提示されるべき安全情報などの、航空会社の望むプレゼンテーションのトリガを提供し得る。

これらのトリガの多くが、ＰＦＩＳに関係しない娯楽機能によって使用され得る。これらのトリガは、様々な入力をオーディオビデオコントローラ２１２０に提供する、個別の絵柄指定、ＡＲＩＮＣ４２９メッセージ、ＧＰＳシステム、ＡＲＩＮＣ４８５インターフェースなどの、多様なインターフェースによって提供され得る。トリガはまた、たとえば、言語の選択、目的地関連広告、一般的な目的地の空港情報、飛行特有の情報などを支援するための、いわゆる「ＣｉｔｙＰａｉｒ情報」を提供し得る。つまり、目的地の名前に関する情報がオーディオビデオコントローラ２１２０によって受信されると、オーディオビデオコントローラ２１２０は、たとえばディジタルサーバユニット２５００から、その目的地に関係する情報を検索し（図２ｃ参照）、表示ユニット６００又は６５０を制御して（図１ａ及び図１ｂ参照）、マルチメディアフォーマットでその情報を乗客に提示し得る。この情報はまた、２１４０にも提示され得るが、これはここでの議論の対象でなく、ここでは、それぞれの乗客の座席に置かれた表示ユニット６００及び６５０について言及し、それぞれの乗客が自分の各表示ユニットと対話し得しる。

別のトリガは、オーディオビデオコントローラ２１２０が、「携帯電話の電源を切って下さい」、「安全説明に注意を払って下さい」などの、特別なメッセージをトリガするのに使用され得る「ドアが閉じられた」時のトリガであり得る。「ＷｅｉｇｈｔＯｎＷｈｅｅｌｓ」トリガは、航空機がちょうど地面を離れたことを示す。オーディオビデオコントローラ２１２０は、この入力情報を使用して、速度、高度などの情報、又は地上では余り使用されない他の情報を提示するよう表示ユニット６００又は６５０をトリガし得る。このトリガはまた、実際の離陸時間を表しており、ＩＦＥＳ１０００により飛行時間の計算に使用されるべきである。「シートベルトを締めて下さい」トリガは、運航乗員がシートベルトを締めるサインを起動した場合に示され、それ故、オーディオビデオコントローラ２１２０は、この入力情報を使用して表示ユニット６００又は６５０を制御し、「シートベルトを締めて下さい」の図形メッセージでサインを補足し得る。

緯度、経度、高度、機首方位、縦揺れ、及び偏揺れなどの位置情報は、オーディオビデオコントローラ２１２０によって使用され、表示ユニット６００又は６５０に表示され得るマップ上で航空機の場所を識別する。この情報はまた、オーディオビデオコントローラ２１２０によって使用されて、表示ユニット６００又は６５０によりマルチメディアフォーマットで提示されるべき、特別なメッセージ、特別なマップ、又は他の場所関連情報などの事象をトリガし得る。この情報はまた、風景カメラ画像の拡張を実施するのにも使用される。これについては、以下により詳細に論じる。航空機システムからの飛行段階情報は、オーディオビデオコントローラ２１２０によって使用されて、表示ユニット６００又は６５０によって生成されるマップ又は情報のプレゼンテーションの多様な態様を拡張し得る。これらの拡張には、提示されるべき画像の種類、画像が提示されるべき時間などが含まれる。

つまり、航空機の現在の場所及び飛行経路についての情報に加えて、飛行のそれぞれの段階に適した追加情報が、提示されるべきである。たとえば飛行の開始時に、オーディオビデオコントローラ２１２０は、表示ユニット６００又は６５０を制御して、「ご搭乗ありがとうございます」などの挨拶、航空機で利用可能な機能、航空機に関係する情報、操作指示、又は飛行の初めに乗客に有用な他の任意の情報を生成し得る。飛行中、オーディオビデオコントローラ２１２０は、食事サービス、免税品の販売、オーディオプログラムの説明又はビデオプログラムの操作などの、現在の活動についての表示情報の生成をサポートすべきである。飛行の最後の方には、オーディオビデオコントローラ２１２０は、表示ユニット６００又は６５０を制御して、目的地の空港、手荷物受取所、通関及び入国手続、乗り継ぎ便及びゲートについての情報を提供し得る。ＩＦＥＳ１０００、及び特にオーディオビデオコントローラ２１２０は、できる限り自動的に定義される様々なインターフェースを使用するべきであるが、乗員による表示のために情報の手動入力もサポートすべきである。

たとえば、外部メッセージ要求が、事象、又は客室又は運航乗員のオーディオビデオコントローラ２１２０への入力によるトリガによって起動され、「免税店が開いています」などの多様な航空会社のメッセージ、又は表示ユニット６００又は６５０によって生成される他の固定（予めフォーマットされた）及び自由形式の（乗員が入力した）メッセージを有する能力を提供し得る。その上、上記で論じたように、ＰＦＩＳ１０００は、飛行管理コンピュータ、保全コンピュータ、ＡＣＡＲＳ、客室電話ユニットなどの、多様な航空機インターフェースから情報を受信することができ、また、客室プリンタデータバスなどのバスについての情報を監視し得る。この情報は、オーディオビデオコントローラ２１２０によって使用され、このため、表示ユニット６００又は６５０が、乗客用の追加情報表示を生成し、保全情報の収集を支援し得るようになる。オーディオビデオコントローラ２１２０はまた、ＡＣＡＲＳ又はプリンタなどのデータインターフェースから飛行及びゲートについての情報を取得し得る。航空機外通信が拡張されるので、オーディオビデオコントローラ２１２０は、電子メール及びＳＭＳメッセージングなどのデータサービスを通じて情報を取得し得る。

オーディオビデオコントローラ２１２０によって生成されるマップ表示に関して、カラー化された地形図は通常表示ユニット６００又は６５０によって表示されるが、他の多くの種類及びスタイルの画像も生成され得ることにさらに留意されたい。たとえば、オーディオビデオコントローラ２１２０は、ディジタルサーバユニット２５００、又は衛星などの他のソースから情報を検索して、車道画像、衛星写真画像、歴史的透視画像（たとえば、１９００ＡＤ図、１８６１ＡＤ図又は恐らく未来図と対比した、現在の画像）、水平線図画像などを含み得る。その上、ＩＦＥＳ１０００は、静止画像及び飛行中に動的に作成される画像の両方をサポートすべきであり、多様な異なる投影法が、面白くかつ報知的な方法で航空機の位置を提示するのに利用可能であるべきである。

たとえば、航空機の飛行中に風景の画像を撮るための、１つ以上の風景カメラが航空機に取り付けられ得る。１つ又は複数の風景カメラによって撮られたリアルタイム又は分解画像（たとえば、数秒毎に１枚）が、たとえばオーディオビデオコントローラ２１２０に入力され、したがってＩＦＥＳ１０００と統合され得る。オーディオビデオコントローラ２１２０は、ビデオ画像又は静止ＪＰＥＧ画像などの、１つ又は複数の風景カメラによって撮られた画像と合わせた航空機の位置情報を使用して、たとえば風景画像にオーバレイされた距離情報及び注目箇所、及び図３に示されているようにＵＲＬ又はリンクを有する風景画像を生成し得る。乗客は、自分のユーザインターフェース２００を使用して（図１ａ及び図１ｂ参照）、自分の各表示スクリーン６００又は６５０にこれらの画像を表示するようＩＦＥＳ１０００に要求し、このインターフェースを使用して、リンク又はＵＲＬを選択するためなどに、表示されている画像と対話し得る。これについては、以下により詳細に論じる。ユーザインターフェース２００は、さらに、ズームイン機能により画像の大きさを増加し又はズームアウト機能により画像の大きさを減少して、多重のズームレベルを可能にする、又は表示スクリーン６００又は６５０の画像の異なる部分をセンタリングするなどの、各表示スクリーン６００又は６５０に表示されている画像の操作、及び当業者には理解されるであろう、他の任意の種類の画像操作機能に使用され得る。実際に、ＩＦＥＳ１０００及びカメラが航空機で用いられ、カメラは風景画像を検索し得ることについても留意されたい。しかし、用語「機内」は、航空機の適用形態に限定されるものではなく、列車、バス、船などの、任意の乗り物にも当てはまるものである。このような技術は、乗客の楽しみを高めるものである。

当業者には理解されるであろうが、ディジタルサーバユニット２５００に格納されている情報から提示されるマップ画像を作成するための、ディジタルサーバユニット２５００と合わせたオーディオビデオコントローラ２１２０の操作は、一般に、「シッククライアント」アプローチと呼ばれることにさらに留意されたい。このアプローチでは、かなりの処理が、クライアント、つまりオーディオビデオコントローラ２１２０のネットワーククライアント４００部分で遂行される。しかし、一般に「シンクライアント」アプローチと呼ばれるウェブサーバ／ブラウザアプローチは、対話型ＩＦＥＳにも使用され得る。これにより、放送作品がｉＰＦＩＳに提供される画像と同じ画像を利用できる。ビデオクライアント、たとえばクライアント４００は、サーバ、たとえば２５００に周期的要求を行うよう、ジャバスクリプトを含むブラウザ及び起動ページを動作する。２５００サーバは、ページを作成し、それぞれのサーバ要求について適切な「次のページ」を提供する。この能力により、たとえば、表示ユニット６００又は６５０が、風景画像上の注目箇所についての情報を含むウェブサイトへのリンクを風景画像上に表示することができる。ウェブサイト情報は、ＩＦＥＳ上の航空機に格納され得るか、又は航空機の外部から、ブロードバンド地上波又は衛星を利用したインターネット通信リンクを介して提供され得る。たとえば、航空機がグランドキャニオン上を飛んでいる場合、表示ユニット６００又は６５０は、グランドキャニオンに関係する情報を有するウェブサイトへのリンクを表示し、乗客は、それをクリックして、その情報を表示する表示装置のウィンドウを開け得る。図３に示されているように、特に、この画像は、オレンジカウンティ空港、高速自動車道路５５及び４０５、及びＭＣＡＳに関係する情報への印リンクを含む。

航空機が移動するにつれて、ＩＦＥＳは、表示ユニット６００及び６５０に表示される画像及び印及びリンク情報を連続的に更新することが、上記の記述から理解されよう。上記に論じたように、画像は、連続動画、又は固定間隔で（たとえば、５秒毎又は他の任意の好適な間隔で）更新される一連の静止画像の形態であり得る。したがって、ＩＦＥＳはまた、表示される画像の更新と共に印及びリンク情報を更新し、したがって表示されている画像に対応する関連印及び情報が、表示される画像に重ね合わされる又は統合される又はオーバレイされる。

本発明の好ましい実施形態を参照しながら、本発明を特に示し記述してきたが、上述した好ましい実施形態は単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものではない。添付の特許請求の範囲に記載した本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態及び詳細事項の様々な変更が行われることが当業者には理解されよう。

本発明の実施形態による機内娯楽システムを用いた座席レベルのレイアウトの一例を示す概略図である。本発明の実施形態による機内娯楽システムを用いた座席レベルのレイアウトの別の例を示す概略図である。本発明の実施形態に従って使用される、ヘッドエンド構成要素を含む、機内娯楽システムの第１の部品内で使用されるハードウェア構成要素を示すブロック図である。本発明の実施形態に従って使用される、座席レベルのクライアント構成要素を含む、機内娯楽システムの第２の部分内で使用されるハードウェア構成要素を示すブロック図である。本発明の実施形態に従って使用される、ネットワークプロトコルによって使用可能となる機内娯楽システム内で使用されるソフトウェア構成要素を示すブロック図である。カメラによって撮られた風景画像と、画像に重ね合わされる機内娯楽システムによって生成された情報及びＵＲＬ又はリンクとを含む、図１ａ〜図２ｃに示されている機内娯楽システムの表示装置で生成され得る画面ビューの一例を示す図である。

Claims

乗り物内で使用するための、機内娯楽システムであって、
前記乗り物の特性に関係する入力データを受信し、表示ユニットを制御して、前記入力データに基づく情報を含む表示画像を生成するよう適応され、かつ前記乗り物の外部から、画像を取得するよう位置決めされたカメラによって提供されたビデオデータを受信し、前記表示ユニットを制御して、前記表示画像内に前記ビデオデータに基づくビデオ画像を含むようさらに適応されたコントローラを備える機内娯楽システム。
前記乗り物が、航空機であり、前記カメラが、前記航空機の飛行中に前記航空機の外部から風景画像を取得するよう位置決めされ、
前記コントローラが、前記表示ユニットを制御して、前記風景画像と前記風景画像に対する前記航空機の場所に関係する前記入力データに基づく前記情報とを含む前記表示画像を生成するよう適応される請求項１に記載の機内娯楽システム。
前記乗り物が、航空機であり、前記カメラが、前記航空機の飛行中に前記航空機の外部から風景画像を取得するよう位置決めされ、
前記コントローラが、前記表示ユニットを制御して、前記風景画像と前記風景画像に表示するための注目箇所を表すマップに関係する前記入力データに基づく前記情報とを含む前記表示画像を生成するよう適応される請求項１に記載の機内娯楽システム。
前記ビデオデータが、リアルタイムビデオデータである請求項１に記載の機内娯楽システム。
前記ビデオデータが、周期的な間隔で撮られるフレーム画像データである請求項１に記載の機内娯楽システム。
前記コントローラが、前記表示ユニットを制御して、前記ビデオ画像の注目箇所に関係する画像情報を前記表示装置内に含むようさらに適応される請求項１に記載の機内娯楽システム。
前記コントローラが、前記表示ユニットを制御して、前記ビデオ画像の注目箇所に関係する情報を含むウェブサイトに関係する画像情報を前記表示装置内に含むようさらに適応される請求項１に記載の機内娯楽システム。
機内娯楽システム（ＩＦＥＳ）と共に使用するよう適応された画像表示システムであって、
前記画像表示システムが、
乗り物の外部から画像を取得するよう位置決めされたカメラによって提供されるビデオデータを受信するよう適応され、前記ＩＦＥＳから情報データを受信するようさらに適応されたビデオ表示装置を備え、
前記ビデオ表示装置が、前記表示された画像に前記ビデオデータと前記情報データとを含む画像を表示するよう動作する画像表示システム。
前記ビデオ表示装置が、マップに印として表された前記情報データを有する前記マップとして前記ビデオデータを表示するようさらに適応される請求項８に記載の画像表示システム。
前記印が、各数組の印として表された前記情報に関係する前記マップに、各画像の近くの前記マップの各場所に前記数組の各印として提示される請求項９に記載の画像表示システム。
前記各印の少なくとも１つが、前記ビデオ表示装置以外の場所に格納されている追加情報へのリンクを含む請求項１０に記載の画像表示システム。
前記他の場所が、前記ＩＦＥＳ内の記憶場所又は前記乗り物から遠隔にある記憶場所であり、そのため、前記追加情報は、ワイヤレス通信リンクを介して前記ビデオ表示装置に提供される請求項１１に記載の画像表示システム。
前記画像が、静止画像である請求項８に記載の画像表示システム。
前記ビデオ表示装置が、ある時間間隔で前記カメラによって提供されるビデオデータに基づいて前記静止画像を更新する請求項１３に記載の画像表示システム。
前記画像が、動画タイプの画像である請求項８に記載の画像表示システム。
前記画像が、ＪＰＥＧ画像である請求項８に記載の画像表示システム。
ユーザが前記ビデオ表示装置によって表示される前記画像を制御できるようにするために、前記ユーザが前記ビデオ表示装置と対話できるよう適応された対話型装置をさらに備えた請求項８に記載の画像表示システム。
前記対話型装置により、前記ユーザが、前記ビデオ表示装置に、表示される前記画像の大きさを変更させることができる請求項１７に記載の画像表示システム。
ユーザが前記ビデオ表示装置に前記追加情報を表示させるためのリンクを選択できるようにするために、前記ユーザが前記ビデオ表示装置と対話できるよう適応された対話型装置をさらに備える請求項１１に記載の画像表示システム。
前記選択されたリンクにより、前記ビデオ表示装置が、前記乗り物から遠隔にあるインターネットを利用した装置を介して前記追加情報を検索する請求項１９に記載の画像表示システム。