JP2007522383A - 発電方法及び発電システム - Google Patents

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Abstract

単一の住宅、商用又はオフィス・ビルに電気及び熱エネルギーを供給するエネルギー・システム。このシステムは十分小さく、家屋又はビルの中に収められる。システムの過剰な電気エネルギーを、電力網を介して売却することができる。システムは、アモルファス材料を用いた防爆性の単管の蒸気発生器3を含む。蒸気発生器3は、エンジン発電機8、9、家庭用給湯及び/又は空気暖房機器16、プール、スパ、交通路除氷用の地下配管などのシステムに動力を供給する、或いは車両4600への動力を供給することができる。システムは、化学吸着過程によって生成された真空状態に対して超方向的に膨張させたアンモニア蒸気を利用して、適当な量の熱の供給源を機械エネルギーに変換することができる。システムは、アンモニア/水の液体の供給源、アンモニア/水の液体を加熱してアンモニア・ガスを発生させる熱発生器3、ガスを膨張させる容積式装置8を含むことが可能であり、膨張装置8によって駆動される動力源から電気を発生させる。

Description

本発明は、米国仮出願60/544466の優先権の利益を請求するものであり、且つ2002年4月16日出願の米国仮出願番号60/327869の優先権の利益を主張する、2003年4月16日出願の米国特許出願番号10/414672の一部継続出願である。
本発明は、エネルギー生成及び電力供給システム、特に家庭や企業、又は工業上の使用に関するすべてのエネルギー需要を満たすことが可能であり、且つ送電網を通じて利用可能な過剰な電気エネルギーを売却できるようにする方法及びシステム、特に電気エネルギーを発生させるため、および家庭用給湯、室内暖房及び水泳プール/スパの加熱、エアコンディショナ及び車両への動力供給に対して熱電併給(コジェネレーション)による熱の副生成物を用いるための、蒸気生成のような膨張性の流体システム及び方法、並びに凝縮するアンモニア・ガスなどの蒸気を凝縮させる超方向性の(supertrope)パワー・パックを用い、その結果得られるエネルギーを生成される電力へ変換する膨張を応用した方法及びシステムに関する。
末端(endpoint)での動力生成
現在、従来の発電方法及びシステムには多くの問題が存在している。現在の世界の電気エネルギー供給の約95%が、再生不能な供給源から生成されている。代替燃料も世界の電気エネルギー需要をすべて賄うには現実的な供給源ではない。例えば、太陽エネルギーは弱すぎ、信頼性がなく、きわめて高価である。風力エネルギーは一貫性及び信頼性がなく高価であり、維持費が高い。地熱エネルギーは、使用のために特定の用地が必要である。水素エネルギーには、維持、配給のためのインフラが存在しない。
世界のエネルギー需要は、年ごとに約2%増加している。エネルギー省は、2020年までに米国では約403ギガワット(4030億ワット)が必要になり、世界中では約3,500ギガワット(3.5兆ワットの電力)が必要になると予測している。依然として、世界には電気を利用することができない人々が20億人以上いる。
電気需要は能力の範囲を超えつつあり、価格メカニズムが需要を抑制し、供給を促進するきわめて重要な方法になっている。したがって、電気のコストは上昇し続けるであろう。
現在の電気事業会社は、生産能力によってその電力増産を制限されている。増産するために、こうした会社は追加の設備を建設しなければならないが、それにはかなりの資本投資、設備をどこに設置するかという政治的な問題、数年続く冗長な認可手続き、高いコストが求められ、それが追加の設備を建設する従来の方法を望ましくないものにしている。
核エネルギー、石油燃焼設備及び石炭燃焼設備を使用すると、発電所を建設しようとする会社にはさらに環境上の問題が課される。したがって、設備をますます建設することは現実的な解決策ではない。
こうした発電所の現在のエネルギー変換効率はいずれも、一般に燃料(石油、石炭、核、天然ガス)のエネルギー源から生成される電気の30%以下の効率である。例えば、発電所で燃料源から電気を発生させるタービンは、最高でも燃料源から生成された電気の約30%の効率をもたらすにすぎない。
次に、送電される電気は、送電中に送電経路(すなわち電線、変電所、変圧器)でエネルギー(効率)を失い、その結果、電気が最終使用者に届くまでにさらに28%のエネルギー(効率)が失われる。電気が住宅など最終使用者に届くまでに、真のエネルギー効率は実際のエネルギー源からの約18%以下になる。
長距離にわたって熱を伝達することができないため、熱電併給の熱は設備での電力生成において無駄になる熱量である。
ガス火力発電所から生成された熱電併給による熱の一部を用いてさらに蒸気を発生させ、次いでその蒸気が、主要な発電システムに加えてさらに電気を発生させる、熱電併給を組み合わせたシステムが存在している。この組み合わせシステムによって、最大約45%のエネルギー変換効率を達成することができる。しかし、依然として約28%の送電損失があり、その結果、電気が最終使用者に届くまでに、実際のエネルギー源の約22%が電力に変換されるにすぎない。
消費者向けの現行の電気料金体系は、18パーセント若しくは22パーセントのエネルギー変換効率をもたらすために使用される燃料の代金を支払わなければならない消費者に不利である。本質的に、消費者は現行の発電システムによって生じる内在的な送電損失によって実際の電気のコストの約500%の料金を支払っている。
発明者等は、汽力発電に用いられるいくつかの特許について認識している。例えば、Dolandの米国特許第3567952号、Bellの3724212号、Morganの第3830063、Martz等の第3974644号、Martz等の第4031404号、Cosbyの第4479354号、Tateishi等の第4920276号、Amir等の第5497624号、Lott等の第5950418号、及びBasilyの第6422017号を参照されたい。しかし、これらの特許はどれも、現在使用されている不経済なエネルギー変換方法及びシステムのすべての問題を解決するものではない。
超方向性(supertropic)膨張の応用が存在しないこと
現在、系の状態に関する周知の熱力学的変化には、膨張する気体から、所与の膨張体積比に対して等エントロピー膨張が与えるエネルギーより多くのエネルギーを取り出すことと定義される超方向性膨張は含まれない。この方法では、蒸気をそのph線図の極端な湿り領域(wet area)まで膨張させることが可能であり、その結果、それを冷却して周囲へ廃棄するのではなく、仕事を行うことによってそのかなりの量が凝縮する。
現在のところ、外部の供給源から適度な量の熱を機械エネルギーに変換することは不可能である。蒸気タービンは高回転速度で仕事をするが、この速度は機械のサイズを小さくすると実用的ではない値まで高くなる。したがって、蒸気タービンのサイズはメガワットの範囲である。
より小さい容積式蒸気膨張機は効率が低すぎる。最大数百キロワット範囲の唯一の代替外燃機関はスターリング・エンジンであるが、内燃機関に対して共存可能なコストで製造することはできない。さらに、変動する温度によって不活性ガスの比熱に基づいて仕事をするだけなので、スターリング・エンジンのサイズは、相当する蒸気又は内燃機関の場合よりずっと大きくなる可能性があり、したがってサイクルに含まれる気体の量を増やし、且つ機械のサイズを抑制するには、きわめて高い圧力レベルで仕事をしなければならない。さらに漏出によって技術的な制限が加えられるが、おそらくその前に経済的な制限が加えられてしまう。
1782年7月17日にJames Wattに対して発行された基本特許はきわめて重要な特許であり、蒸気の経済的利用の発展の歴史において特に興味深いものである。この特許には、1.蒸気の膨張、及び原理を応用し、膨張力を均一にする6つの方法、2.蒸気がピストンの両側に交互に作用し、反対側が凝縮器と連通する複動式の蒸気機関が含まれる。
図18は、膨張が生じるときの(ピストンより上の体積jの)連続的な圧力変化を示している。ボイラから得られる単位体積の蒸気に行われる仕事は、膨張なしで仕事をする場合よりずっと大きいことが分かる。膨張ありの場合、膨張なしの場合と比べて平均圧力とシリンダの体積との積は小さいが、この量をボイラから得られる蒸気の体積又は重量で割って得られる商はずっと大きくなる。Wattは、一般に最適になるように、4分の1行程にカットオフを規定し、その後、残りの4分の3で蒸気が膨張するようにした。これによって2倍強の効果になるが、シリンダ及びそれを使用するための容器すべてが大きくなりすぎる。
ここで想定し図示したケースでは、膨張中に蒸気454g(1ポンド)に行われる仕事は、膨張なしで行われる仕事の2.4倍であることが分かった。これは、Wattが超方向性膨張を測定していたことを示している。なぜなら、もしそうでなければ仕事率は以下のように2をわずかに超えたものになるからである。すなわち、面積1m、行程長4mを有するシリンダを考えると、行程ごとの全負荷及び0.25バールの凝縮器の圧力の下では、大気圧の蒸気4mを消費し、ピストン全体に0.75バールの一定の圧力差を与える。その場合、行われた仕事は約75κ×4m=約300kJになる。利用された蒸気に対して比体積が約1.7m/kgである場合、約128kJ/kgの比仕事が得られる。
先に言及したように、発明者等は、現在使用されている不経済なエネルギー変換方法及びシステムのすべての問題を解決する特許を認識していない。
末端での動力生成の目的
本発明の第1の目的は、自宅所有者及び企業がかなり低いコスト/効率で従来の電気会社に依存しないで済むように、個々の自宅所有者及び企業に供給するための電力及び熱を発生させるより効率的な方法及びシステムを提供することである。
本発明の第2の目的は、個々の自宅所有者及び企業に電気、温水及び冷暖房を供給するすべてのエネルギー需要に対して供給する電力を発生させる方法及びシステムを提供することである。
本発明の第3の目的は、個々の自宅所有者及び企業の需要に対して電力及び熱エネルギーを発生させ、その過剰なエネルギーを他者に売却できるようにして、自宅所有者及び企業に対するコストをさらに軽減する方法及びシステムを提供することである。現時の概算では、既存の電力網を通じて1年あたり約$10,000〜約$22,000相当の過剰エネルギーを他者へ売却することが可能になる。
本発明の第4の目的は、費用がかからず、個々の自宅所有者及び企業のすべてのエネルギー需要を満たす、電力を発生させる方法及びシステムを提供することである。新規の発明のシステムの推定コストは、システム全体で$10,000未満である。
本発明の第5の目的は、全国のエネルギー、住宅向けのエネルギー消費を実質的に現在のレベルよりも縮小することができる、電力及び熱を発生させる方法及びシステムを提供することである。
本発明の第6の目的は、石油輸入など外国の供給源に対する米国の依存度を低下させる、電力及び熱を発生させる方法及びシステムを提供することである。
本発明の第7の目的は、再生可能なもの(アルコール、水素など)や再生不能なもの(石油、石炭、ガスなど)など、任意のエネルギー源を効率的なエネルギー変換方法及びシステムで使用することできる、電力及び熱を発生させる方法及びシステムを提供することである。
本発明の第8の目的は、約95%以上のエネルギー変換効率を達成する、電力及び熱を発生させる方法及びシステムを提供することである。
本発明の第9の目的は、失われて実際の電気を発生させるために用いられていない燃料源エネルギーの代金を最終ユーザに負担させない、電力及び熱を発生させる方法及びシステムを提供することである。
本発明の第10の目的は、既存の天然ガス・パイプライン、プロパン・ガス・タンクなど既存の発電インフラを使用することができる、電力及び熱を発生させる方法及びシステムを提供することである。
本発明の第11の目的は、新しい設備の建設、多大な資本支出、認可を得るための労力、設備をどこに設けるかという重要性の低い政治的な問題などが不要になる、電力及び熱を発生させる方法及びシステムを提供することである。
本発明の第12の目的は、それだけには限らないが家庭用給湯、住宅/空間の暖房、並びにプール、スパ、氷や雪を除去するための地下配管などの他の負荷に使用する温水を供給するために、蒸気の燃料源によって発生させた過熱蒸気を用いる方法及びシステムを提供することである。
本発明の第13の目的は、エアコンディショナ・ユニットに動力を供給するために、蒸気の燃料源によって発生させた過熱蒸気を用いる方法及びシステムを提供することである。
本発明の第14の目的は、電気を発生させて商用及び家庭用の装置に動力を供給するために、蒸気の燃料源によって発生させた過熱蒸気を用いる方法及びシステムを提供することである。
本発明の第15の目的は、自動車などの車両に電力を供給するために、蒸気の燃料源によって発生させた過熱蒸気を用いる方法及びシステムを提供することである。
超方向性の動力生成の目的
本発明の第16の目的は、大部分の量の蒸気を凝縮させ、相当するエネルギーを機械動力に変換する「超方向性」と呼ばれる膨張モードを実施することによって熱から電力を発生させる、より効率的な方法及びシステムを提供することである。
本発明の第17の目的は、超方向性膨張のパワー・パックを用いて、電力網向けに電力を発生させる方法及びシステムを提供することである。
本発明の第18の目的は、超方向性膨張のパワー・パックを用いて、電力を発生させて自動車などの車両に動力を供給する方法及びシステムを提供することである。
本発明の第19の目的は、超方向性膨張のパワー・パックを用いて、電気を発生させて商用及び家庭用の装置に動力を生成する方法及びシステムを提供することである。
末端での動力生成の実施例
本発明は、再生可能なエネルギー、及びそれだけには限らないが天然ガス、液体プロパン・ガスなどの再生不能なエネルギーなど可能性のある任意のエネルギー源を用いることが可能であり、また本発明は、石炭、石油又は蒸発させることが可能な任意の燃料によって作動することができる。本発明はまた、HOの双極性結合の切断に関する先端技術(青色レーザー、電気分解)の使用、並びにHガス及びOガスの使用を通じて、水によって作動することもできる。
好ましい実施例は、システム全体をモニターし、制御することが可能なコンピュータ及びソフトウェアによって制御される、簡単で使い易い自動制御装置を有することができる。システムのサイズは、約91cm(3フィート)×122cm(4フィート)×152cm(5フィート)以下、重量は約227kg(500ポンド)以下とすることが可能であり、またほとんど無音で動作することができる。新規な発明は、住宅及び企業の最小限のエネルギー需要を満たすことができる。
最大モードでは、各実施例はさらに過剰な電気エネルギーを供給し、送電網を通して売却することが可能であり、それによって使用者には、システムを購入するコストを簡単に相殺することができる年間約$10,000〜約$22,000の範囲にもなる追加収入がもたらされる。各実施例は規模の変更が可能であり、約20kW、30kW又はそれより高い電力レベルを発生させるように構築することもできる。
本発明の他の実施例は、蒸気の燃料源から発生させた過熱蒸気を用いて、電気及び軸によって駆動されるエアコンディショナ・ユニット、自動車などの車両に動力を供給する。
超方向性の動力生成の実施例
超方向性膨張は、膨張する気体から(所与の膨張体積比に対して)等エントロピー膨張が与えるエネルギーよりも多くのエネルギーを取り出すことと定義することができる。この方法では、蒸気をそのエネルギー状態の極端な湿り領域まで膨張させることが可能であり、その結果、単に損失として周囲温度まで冷却するのではなく仕事を行うことによって、蒸気からかなりの量の気体が凝縮する。より大きい膨張を実施する本発明は、アンモニア及び水の化学吸着工程によって発生させた真空状態を提供するものである。アンモニアは新しい作動流体となり、水は化学吸着工程の一部となることができる。
発明者等は、作動流体を所与の体積に対してずっと大きい範囲まで膨張させ、それによって仕事を行うためのエネルギーを最大約3倍若しくはそれ以上放出させる方法を見出した。この手法の他の利益は、動作圧力及び温度を低下させることである。
化学吸着の機器は、1)作動流体、2)吸着器、3)脱着器、4)レシーバ、5)再生器、6)低容量ポンプを含むことができる。
動作時には、作動流体が熱発生器(TG)で加熱され、気体として本発明に入り、次いで超方向的に膨張され、発電機(GEN)を駆動する動力を与える。エネルギーとして気体が放出され、次いで凝縮されて液体に戻る。次いで液体は、閉サイクル内の吸着器、再生器及び脱着器を通って続き、絶えず超方向性膨張が生じる真空状態をもたらす。
好ましい実施例は、大部分の量の蒸気を凝縮させ、相当するエネルギーを機械動力に変換する「超方向性」と呼ばれる蒸気の膨張モードを実施する方法及びシステムを含む。
適当な量の熱を高い効率で機械エネルギーに変換するために、化学吸着によって発生させた真空状態に対してアンモニアなどのガス蒸気を超方向的に膨張させることによって適当な量の熱を高い効率で機械エネルギーに変換する新規な方法及びシステムを用いることができる。
超方向性のエネルギー生成用パッケージ・システムの好ましい実施例は、それだけには限らないがアンモニアや水などのガス供給源、アンモニア/水の供給源を加熱し、気体を発生させるための熱発生器、気体を膨張させるためのスクロール膨張機、及び膨張する気体によって駆動されるモータ/交流発電機など電気生成用の動力源を含むことができる。
本発明の他の目的及び利点は、添付図面に概略的に示した現在の好ましい実施例に関する以下の詳細な記述から明らかになるであろう。
開示される本発明の実施例を詳しく説明する前に、本発明は他の実施例も可能であるため、その利用に関して示される特定の配置の細部に限定されないことを理解されたい。また、本明細書で使用する用語は説明のためのものであり、限定のためのものではない。
末端での動力生成の実施例
図1は、本発明の好ましい実施例のシステムの流れ図である。最初に、周囲の空気が空気の予熱器(図1の1、図4に示す)を通過する。加熱された空気は、空気ブロワ/弁組立体2(図1、それだけには限らないが、HoneywellやCarl Dungs製のものなどのガス計量装置を備えたAMETEKの可変速動力バーナ・ブロワ又はEBMなど)の中で天然ガス又はプロパンと混合される。空気ブロワ/弁組立体2は、燃焼工程に必要な空気を主要な燃料源22から供給する。強制的な空気ブロワは、発熱装置3(図1)の用途及び/又は要求に基づいた大きさにすることができる。空気ブロワ/弁組立体2のガス計量部分は、燃焼工程に必要な気体燃料(天然ガス、プロパンなど)を提供する。この装置は、最適なストイック・メトリック(stoic metric)な空気と燃料の比(例えば天然ガスの場合、その比は約10対約1)を与えるように気体燃料の量を調整することができる。気体燃料はこの装置を通って強制空気流に入る。継続していた燃料供給が中断された場合、別の燃料を予備の燃料源23として用いることができる。装置は、異なるオリフィス及び自動的に実施される他の調整へ切り換えることにより、それだけには限らないがプロパン・タンクなど予備の供給源23へ自動的に移行することができる。
本発明は、発熱装置(ボイラ)3に最新の調節ブロワ、弁2及びバーナ技術を組み込むことができる。これによって、発電機9にかかる電気負荷からのフィードバック信号によって決まるすべての入力に応じて、適切な空気/ガス混合物が与えられる。
適切なガス空気混合物(約10の空気と約1のガス)が、ブロワ2(空気ブロワ・ファンとガス計量装置の組み合わせ)によって発熱ユニット(ボイラ)3(図1、図2A及び2Bに示す)内部のバーナに注入される。加熱され燃焼したガスが、閉ループのシステム(図1の12、11、7、5、6、4)から流入する水を加熱する。ボイラ3から排出された燃焼排気は熱回収4(図1、図3に示す)を通過し、加熱後、流入する空気は大気中へ排出する。
温度約538℃(1000F)及び約4.1MPa(600PSI)でボイラ(発熱装置)3(図1、図2A又は2B)によって生成された蒸気は、膨張機8(図1、図5A、5B及び6)に入る。この膨張機8内の蒸気は、膨張機の軸8SHを回転させ、軸SHは発電機9(図1、図11)に接続される。発電機9は、Lite Engineering Inc.、Marathon、e−Cycleなどの汎用市販品(COTS)の発電機とすることができる。好ましい発電機9は、240ボルトの三相AC電源、又は120ボルトの単相AC電源などとすることができる。
図1を参照すると、生成された電気は、電力網18(図1)への生成に適した位相及び周波数にされた前述の発電機9を有する汎用市販品のユニットなど、出力調整ユニット17(図1)を通過する。電力網18は、それだけには限らないがFPL(Florida Power and Light)の電力供給網など、商業、工業及び家庭での利用に対して電力を供給する既存の電力網とすることができる。また、出力調整装置ユニット17から生成された電気は、エアコンディショナ19(図1、図10A〜10B)に動力を供給する。出力調整ユニット17は、発電機9及び標準的なAC−DC型変換器などから得られる位相及び高調波などのパラメータを調整する、Lite Engineering Inc.製の汎用市販品のユニットでもよい。
放熱ユニット20、21は、液体ポンプ及びファン21、並びに発電機9(図1)を冷却し、発電機を約54℃(130F)以下の温度に保つ標準的な熱交換器(例えば放熱器、フィン付き管など)20で構成することができる。ポンプ部分21は、例えばTACO、Grundfos製のものなど分数馬力の不凍液の循環装置とすることができる。ファン部分21は、EBM製のものなど約115ボルトで動作する約1.4m/分(50CFM(立法フィート毎分))のパンケーキ型ブロワとすることができる。ファンを動作させるために、ファン部分にHoneywell製のものなど感熱性の速度制御装置(サーモスタット)を組み込むことができる。
熱電併給ループ
膨張機8(図1、図5A、5B及び6)から、排出された蒸気が蒸気から水への変換器10(図11、図7)、ポンプ14(汎用市販品の水循環装置)、家庭用給湯器15、室内/家屋の温水暖房機器などの温水空気加熱コイル16(ファンを通過するコイル)、それだけには限らないが水泳プール、スパ、及び氷や雪を除去するための地下配管などの他の負荷13へ向かう。次にその温水は、約−1℃(30F)まで低下した温度で熱交換器10(図1、図7)へ戻る。熱電併給ループが完全に満足される(すなわち、すべての温水が家庭用給湯器15で加熱され、家屋16を暖めるのにそれ以上の熱は不要になり、プール/スパは所望の温度になる)と、この過剰な熱を放散させるために、それは熱交換器10から蒸気放散コイル11(図1、図8A〜8B)へ向かい、そこでは凝縮された水が放散コイルの通気逆止め弁によってアキュムレータ7(水貯蔵タンク)に入り、それによって蓄積された蒸気が解放される。次いで、高圧の凝縮物戻しポンプ5(図1、図9)が、水を(水が逆流しないようにする)逆止め弁6へ汲み上げる。ポンプ5は、約4.1〜約6.9MPa(約600〜約1,000psi)で作動することができる。次いで、水は熱回収ユニット(リクレーマ)4(図1、図3)へ送られる。回収ユニット(リクレーマ)4で水を加熱し、高圧ポンプ5によって蒸気発生器(ボイラ)3へ汲み上げ、加熱して蒸気に戻し、システム全体のサイクルを終了させるが、その場合、発熱装置(ボイラ)3は約538〜約816℃(約1,000F〜約1,500F)の温度で動作することができる。
図1の熱電併給ループでは、蒸気は100℃〜110℃(212F〜230F)の温度で膨張機駆動装置8から出る。この蒸気は、蒸気の熱を取り出し、それを熱電併給による水へ移して、家庭用給湯(家庭用給湯15に用いられる水の加熱)、及びそれだけには限らないがプールや融雪など水の他の使用法13に用いるために、それだけには限らないがAfla Laval CB−14のCOTS品など蒸気から水への変換器10(図7)を通過する。この熱電併給による水は、それだけには限らないがTacoやGrundfosのポンプなどCOTSの循環ポンプ14によって汲み上げられる。熱電併給による使用法すべてが満足された状態では、過剰な熱(蒸気)は、Heatcraft又は他の復水器製造業者によって製造されたものなど放熱コイル11へ続く。
次に、凝縮された蒸気は水に変えられ、その潜熱を熱電併給による水へ渡す。ここでは水である閉ループの蒸気は逆止め弁を迂回して直接アキュムレータ7へ移され、高圧ベローズ・ポンプ5(図9)によって発熱装置3へ戻すことができる状態になる。
図2Aは、図1の実施例に対する第1のバージョンの発熱装置(ボイラ)の横断面図であり、空間によってボイラの高さ寸法が制限される場合、コンパクトな空間に用いることができる。空気ブロワ(図1の2)は、空気/ガス燃料混合物をバーナに押し込む。ブロワ/メータ2(図1)内のガス/燃料メータは、燃焼工程に必要な主要な燃料源22(図1)から気体燃料(天然ガス、プロパンなど)を提供する。この装置は、最適なストイック・メトリックな空気と燃料の比(例えば天然ガスの場合、その比は10対1)を与えるように気体燃料の量を調整する。気体燃料は、強制空気流に入る。継続していた燃料供給が中断された場合、代替品として予備の燃料源23(図1)からの別の燃料を用いることができる。装置は、異なるオリフィス及び自動的に実施される他の調整へ切り換えることにより、それだけには限らないがプロパン・タンクなど予備の燃料源23へ自動的に移行することができる。
発熱装置3の本体内部にはバーナ・スクリーン302、304が配置され、そこで燃料と空気の混合物を点火し、燃焼させる。バーナ305は、2つの円筒形(内側及び外側)のスクリーン302、304からなる。二重スクリーン302、304の目的は、燃料と空気の混合物の燃焼によるフラッシュバックを防止することである。スクリーン302、304は、インコネルや他の耐熱性材料などで作製することができる。
図2Aを参照すると、熱交換器(二重に巻かれた管310)はバーナ305の周りに巻きつけられ、外部の外側へ突出したフィン315を備えた約1.6cm(5/8”)の321ステンレス鋼の管系で構成することができる。作動流体(水)は、(約4.1〜6.9MPa(600〜1000psi)でポンプ5(図1、図9)によって)熱交換器を通して汲み上げられ、そこで約6.9MPa(1000PSI)で約66℃(150°F)の流入温度から約538〜約704℃(約1000〜約1300°F)(名目上、最高約816℃(1500°F))の流出温度まで加熱される。加熱された後、作動流体は膨張機駆動装置8(図5A、5B及び6)へ向かう。
空気/ガス入口経路301に隣接して発熱装置3に取り付けられた電動点火装置モジュール320は、燃焼工程を開始するのに必要なエネルギー(火花)を提供することができる。発熱装置のハウジング330内部の絶縁材325は、熱交換器(巻きつけられた管310)への熱伝達が最大になるように、発熱装置の空洞内部での燃料と空気の混合物の燃焼中に発生した熱を保つ。絶縁材325は、アルミニウム及びシリカ、又は他の高性能の絶縁材で構成することができる。外側の発熱装置の外部ハウジング330は、ステンレス鋼、アルミニウム、耐熱性プラスチックなどから構成され、絶縁材325、熱交換器310及びバーナ・スクリーン302、304を収めることができる。
下方に延びる送気管340は、燃焼による生成物(燃焼排気)を排出する。環境にきわめて優しい燃焼排気は、主に二酸化炭素、及び極微量(ppm)のCOを伴う水蒸気である。また最小限の熱量(発生した熱全体の約2%以下)が送気管を通して失われる。燃焼排気は無害で大気へ排出することができる。
熱回収(リクレーマ4(図1))から発熱装置(ボイラ)3(図1、図2A)に入る水はポンプによって汲み上げられ、二重に巻きつけられたフィン付きコイルの熱交換管310を通って流れ、約538℃〜約816℃(約1000F〜1500F)でボイラから出て、膨張機駆動装置8(図1、5A、5B及び6)へ向かう。
図2Bは、高さ制限が問題にならない場所で使用することができる、図1の実施例に対する一重に巻きつけられたフィン付コイルの熱交換器(ボイラ)3’の横断面図を示している。図2Bでは、前述の耐熱性絶縁材料などのプラグ350がバーナの下に配置され、それを用いて、強制的な空気燃焼を単層の巻きつけられたフィンで覆われたコイル管310’上の外側のフィンへ向ける。プラグ350の上端355は、面取りをする/テーパーをつけることが可能であり、また円錐形などでもよい。空気は、コイル管310’の周りにあるフィン315’の周りで渦を巻いて乱れ、コイル310’を介してのバーナ305から循環する水への熱伝達を最大にする。図2Bの他の構成要素は、図2Aを参照して記述したものと同様に機能する。
図2A〜2Bの発熱装置3及び3’は、システムの膨張機に動力を与えるために蒸気を発生させる。図2Aではそれ自体がそのまわりに巻きつけられた単管310が用いられ、図2Bでは一重に巻きつけられた単管310’になっている。単管310/310’は、きわめて小さい流体容量(2.4リットル(.64ガロン)の蒸留水)を有している。漏出があっても爆発的な力なしに蒸気が放出され、したがって動作圧力が約4.1〜6.9MPa(約600〜約1000psi)、温度が約538℃〜約704℃(約1000F〜約1300F)、最高約816℃(1500F)でも安全な装置である。圧力が降下すると燃料供給が直ちに遮断され、システムの動作を停止させる。
強制的な燃焼ブロワ及び調節ガス弁2(図1)は、図2A〜2Bの点火装置モジュール320によって制御され、それによって燃料ガスと空気の混合物が図2A、2Bの発熱装置(ボイラ)3、3’内部のバーナ305へ送り込まれる。バーナ305は、Burner Systems Inc.又はCleveland Wire Cloth製のものとすることができ、そこでバーナの表面302、304に燃焼が起こり、発熱装置の管310、310’内で水を加熱して蒸気にする。
図2A〜2Bの発熱装置3、3’内の管310、310’は、25.4mm(1インチ)あたり約14〜約11個のフィンの周りに巻きつけられ蝋付けされた、高さ約.125及び約.25の321ステンレス鋼に近い約.018のフィン材料を含むことができる。必要な圧力容器の規約を満たすために必要な、ID(内径)約.625、壁約.083の321ステンレス鋼に近い管である。
図2A〜2Bを参照すると、らせん(らせん状)のコイル管310、310’によって、バーナ305内でのバーナの炎による放射、及び強制的な燃焼バーナ305の燃焼による生成物の対流から熱を吸収して、約4.1MPa(600psi)及び約538℃(1000F)で毎時約43kg(95ポンド)の出力蒸気の流量を発生させることができる。
別々の過熱区間を有する2段階の蒸気システムを用いる標準的な方法ではなく、すべて1つの発熱経路で加熱コイル310、310’内の水を加熱し、飽和蒸気の領域を経て過熱蒸気の領域に入るようにすることができる。
図3は、図1の実施例に対する熱回収ユニット(液体凝縮物熱交換器)4を示している。底部に延びる送気管340からの燃焼排気は、二重に巻きつけられたフィン付き単管410の熱交換器を有するチャンバに入り、(発熱装置3のハウジング330と同様の材料の)ハウジング430内部の二重に巻きつけられた管410を通過する水に対する熱効率を最大にする。液体凝縮物熱交換器(リクレーマ)4は、通気管340内の廃熱を捕捉し、それによって本発明の全体の効率を高める。この熱交換器4は、外側のフィン415を有する321Cステンレス鋼に近い管系410で構成することができる。
図3の送気管の熱リクレーマ4は燃焼排気からの熱を捕捉して、復水器10(図1)からの水の温度を上昇させた後、それを高圧ポンプ5(図1)によって発熱装置3(図1)へ汲み上げる。
発熱装置3(図1)と同じ材料で製造され、発熱装置3内に存在する圧力に耐えることができる:らせん状のバッフル450を用いて通気管の熱をすべての管410に分配し、適切に熱を伝達させることができる。
図4は、図1の実施例に対する空気予熱器の構成要素1を示している。燃焼空気の予熱器は、通常は送気管440、140内で無駄になる熱を捕捉することによって、図2A、2Bの燃焼バーナ205の効率を高める。燃焼時に空気を加熱するのに必要なエネルギーが低くなり、システム全体の効率が高まる。予熱器110は、寿命を長くするためにステンレス鋼材で製造することができる。組み合わせたファン/ブロワ及びガス・メータ2(図1)によって、送気管440、140を囲む環状チャンバ110の開口部115に周囲の空気を引き込み、加熱された空気を開口部125から取り出して、発熱装置(ボイラ)3(図1)内へ向けることができる。
図5Aは、図1の実施例に対する膨張機駆動装置8の斜視図である。図5Bは、図5Aの膨張機駆動装置の分解図である。図6は、矢印6Xに沿った図5Aの膨張機駆動装置の横断面図である。
膨張機駆動装置8は、作動流体の熱エネルギーを機械(回転)エネルギーに変換して、発電機や他の任意の機械装置を駆動する。
図5A、5B及び6は、主題発明向けの膨張機駆動システム・ベースのScroll Labsの「浮動スクロール」技術を示している(主題発明の発明者の1人に対する米国特許出願番号10/342954参照、これを参照によって援用する)。圧縮機、膨張機及び真空ポンプとして使用されるスクロール装置8は、当分野ではよく知られている。従来のスクロール装置には、固定スクロール1つと、流体を動かすために前者に対する循環並進運動、旋回運動をもたらす旋回スクロール1つとを含む1組のストロークが存在する。浮動スクロール装置には、前方のスクロールと後方のスクロールの2組のスクロールが存在する。前方又は後方のストロークの各組は、固定スクロールと旋回スクロールからなる。浮動スクロール技術は、二重スクロール構造を採用している。図5Aは、浮動スクロール膨張機8の外観の透視図である。図5Bは、浮動スクロール膨張機の内部の旋回スクロールを示す図5Aの膨張機8の分解図である。
図6を参照すると、浮動スクロール膨張機の作動原理が説明してある。前方の固定スクロール601及び後方の固定スクロール604は、それぞれ前方の旋回スクロール602及び後方の旋回スクロール603と係合されている。二重スクロールである前方及び後方の旋回スクロールは背中合わせに配置されて一緒に旋回し、また動作中、半径方向に相互に移動することができる。
簡単にするために、以下では前方のスクロールの作動原理についてのみ記述する。後方のスクロールの作動原理も同様である。蒸気は、前方の固定スクロール中央部の吸込口610から膨張機8に入る。次いで、蒸気はスクロール間に形成された膨張ポケットに吸い込まれ、スクロールの旋回運動中に膨張され、最終的には、流路620及び前方の固定スクロール周辺部分の放出口621を通って排出する。実質的に同様且つ均一に分配された3つのクランク軸が存在している(630のみ示す)。クランク軸は、駆動、回転防止及び軸方向コンプライアンスの3つの機能を果たす。1つ又は複数のクランク軸は、旋回スクロールの旋回運動を回転に変換し、発電機を駆動して電気を発生させる。3つのクランク軸は共に、旋回スクロールの回転を妨げるように働く。クランク軸はまた、旋回スクロールに軸方向の移動、いわゆる軸方向コンプライアンスを許容して、スクロールの先端と基部の間の半径方向のシールを維持する。
図6を参照すると、前方及び後方の旋回スクロール602、603は、それぞれ前方の鏡板631及び632を有している。この2つの鏡板の間には、プレナム・チャンバ633が形成されている。シール要素634は、プレナム・チャンバ633を周囲の低圧領域から密閉する。プレナム・チャンバ633は、流路635を介して固定スクロールと旋回スクロールの間に形成される膨張ポケットの選択された部分に接続される。プレナム・チャンバ633内の領域に作用する蒸気の力は、膨張する蒸気によって前方の旋回スクロール602の反対側の面に作用する軸力の合計をわずかに上回る。正味の軸力は、前方の旋回スクロールを前方の固定スクロールの方へ推し進め、合わせられたスクロール601及び602の先端と基部の間に非常にわずかな接触が得られる。この軸方向コンプライアンス機構によって、膨張ポケット間の適切な半径方向のシールが可能になり、旋回スクロールと固定スクロールの間の摩耗をごくわずかな自己補償性のものにする。
浮動スクロールでは、クランク軸同期装置636を用いて、同期させる3つのクランク軸の向きを保つ。したがって、旋回スクロールは半径方向に移動し、合わせられたスクロールのらせん状の壁の側面同士による接触を保つことができる。これがいわゆる半径方向コンプライアンスであり、これによって、合わせられたスクロールの間に形成された膨張ポケット間の適切な接線方向のシールが可能になる。
軸方向及び半径方向のコンプライアンス機構によって旋回スクロールを動的に釣り合わせることが可能なり、わずかに接触し、合わせられた固定スクロールでは適切で耐久力のあるシールが得られ、効率及び耐久性が高められる。これを浮動スクロール技術と呼ぶ。
図7は、図1の実施例に対する蒸気から水への変換器(熱電併給装置の復水器)10を示している。本発明はプレート・フィンの交換器を用いて、膨張機の排気から熱を取り出し、家庭用給湯、温水の加熱及び他の付随的な使用法からなる熱電併給の使用のために水を加熱する。交換器10は小型であるが、利用可能な熱電併給による温水をすべて取り出すことが可能であり、Alfa Laval model#TK205411G01によって製造されたものとすることができる。交換器10は、一方の側で膨張機駆動装置8から約100〜約110℃(約212〜約230F)、約0.4MPa(60psi)で入り、他端から出て行く流体の流れが放散コイル11を加熱し、最終的には発熱装置(ボイラ)3へ戻ることができるようにする。熱交換器10のもう一方の側は、熱電併給ループ13から(他の負荷から)流入し、他端から約60℃(140F)の温度で流出して熱電併給再循環ポンプ14へ向かう流体を伴う逆の流路を有している。
図8Aは、図1の実施例に対する蒸気放散コイル(放熱復水器)11の側面図を示し、コイルとファンの組立体を含んでいる。図8Bは、図8Aのコイルとファンの組立体の端面図である。蒸気放散コイルは、熱電併給による熱すべてが満足されているとき、膨張機8からの蒸気を凝縮させる方法を提供する。これによって本発明のシステムは1日24時間、週7日動作して電力網18に電気を供給し続けることが可能になる。凝縮コイル11は、Heartcraftや他のフィン及び管製造業者によって製造されたものとすることができ、閉ループのシステムに対して使用され、またアルミニウムのフィンを有するステンレス鋼管で製造することもできる。コイル11Cは、図1の熱電併給ループで利用することができない過剰な熱の放散を可能にする。
蒸気放散の用途に用いられる除熱ファン組立体11Fは、蒸気放散コイルからの熱レベルのフィードバックによって制御される変調速度モータ・ブロワ組立体とすることができる。これを、最大条件で45m/分(1600CFM)を出力する41cm(16インチ)のプロペラ・ファンを有する、115ボルト、1/6馬力、1725RPMの汎用市販品のファン装置とすることができる。空気は、ファン11Fからコイル組立体11内部の流路系の周りにあるコイル11Cを通って流れる。
図9は、図1の実施例に対する凝縮物戻しポンプ(高圧戻しポンプ)5の構成を示している。アキュムレータ(水タンク)7(図1)から来る低圧流体は、経路510によって金属ベロー組立体に入る。調整可能な偏心駆動装置は、両矢印Eに沿って金属ベローズ520を膨張及び圧縮させて、高圧出力の液体を供給し、液体は経路530を出て逆止め弁6へ向かってリクレーマ4へ戻り、次いで発熱装置(ボイラ)3(図1)へ向かう。ピストン型コネクタ540による金属ベローズ・ポンプ520の膨張及び圧縮のために使用することができる調整可能な偏心輪駆動550を、分数馬力の電気モータM、560を用いて矢印Rの方向に回転させることができる。
この高圧低容量ポンプ5は、約4.1MPa(600PSI)の復水を供給して高圧ボイラ供給3へ戻すことができる。ベローズ・ポンプ5によって、約4.1MPa(600PSI)以上、約93℃(200F)以上、及び1時間あたり43kg(95ポンド)の質量流量のボイラの入力条件が可能になる。主な記述は、ボイラ供給回路(図1の5、6、4、3)における凝縮物(水に戻された蒸気)の途切れのない高圧低容量のポンピングについて示す。
図10Aは、図1に対するエアコンディショナ・ユニット及びシステム19の上面図を示している。A/Cモジュール・ユニット19は、可変速圧縮機710、凝縮器コイル720、冷媒ポンプ730、膨張弁740、蒸発器コイル750、可変速ファン(ブロワ)760及び可変速ファン(ブロワ)780から構成することができる。家庭で必要な熱は、図1の本発明の熱電併給ループから得られるため、このユニット19はヒート・ポンプではなく直列のA/Cユニットでもよい。
エアコンディショナ・ユニット/システム19は、必要とされる最低量の燃料源によって動作する高効率(約20SEER)のものとすることができる。圧縮機は、直列の電動圧縮機又は膨張機駆動装置8から機械的に駆動されるものとすることができ、以下のことが含まれる。
1.凝縮器及び蒸発器内の冷媒管790は、管攪拌機が加えられたらせん状の内面を有することができる(790X参照)。
2.凝縮器も蒸発器も、使用によって必要とされる負荷に合わせるための可変ファン制御装置を有することができる。
3.圧縮機は、使用法の必要に応じて調整可能な高度なスクロールとすることができる。
4.システムの効率を高めるために、(フレオンを備えた)液体冷媒ポンプ及び適合させた膨張弁を用いることができる。
5.低騒音でエネルギー効率のよい凝縮器及び蒸発器のファン・ブレードを用いることができる。これは、コアンダ効果を用いたJet Fan製のものなど汎用市販品でもよい。
6.約2 1/2〜約5トンの全モデル・ラインを、単相及び3相の電気入力で利用可能とすることができる。
A/Cモジュールは、最高のSEER(季節エネルギー効率比)評価及び最低のコストを有することが可能であり、今日の市場におけるどんな高効率のA/Cユニットよりも信頼性が高くなる。次に、図10Aを参照してA/Cユニット及びシステム19の動作について記述する。
蒸発器コイル750によって内部環境から吸収された熱から始まる。空間内部からの空気が、可変速ブロワ(ファン)760によってライフル管の蒸発器コイル750の上に吹きつけられる。熱の吸収時に冷媒(フレオン)は気体に変えられている。この低圧気体は、空気調節用の可変速圧縮機710まで続く。液体が圧縮機710に入るのを防ぐために、吸引アキュムレータ(図示せず)を加えることもできる。圧縮機710は低圧の加熱された気体から高圧の加熱された気体までを取り込み、圧縮の熱を加える。加熱された冷媒ガスは新規のライフル管(図10Bに細部790Xを示す)に入り、それによって管790の内部に攪拌による効果をもたらし、そこでブロワ780の低騒音のブレード・ファンに誘導された周囲の空気(外気)が気体を冷却して液体にする。この液体は、圧縮機710からの圧力下で液体冷媒(フレオン)ポンプ730によってさらに圧力が高められ、効率を高める。次いで、この液体は熱膨張弁740に入り、そこで液体をオリフィス経由で蒸発器750内まで膨張させ、A/Cユニット及びシステム19によって冷却された空間の内部環境から熱を除去し、サイクルを終える。
図11は、図1の様々な構成要素に対する回路図を示している。図1及び11を参照すると、蒸気放散コイル組立体11に用いられる除熱ファンは、放散コイル組立体11内の蒸気放散コイルからの熱レベルのフィードバックによって制御される変調速度モータ・ブロワ組立体によって制御することができる。組立体11は、最大条件で45m/分(1600CFM)を出力する41cm(16インチ)のプロペラ・ファンを有する、115ボルト、1/6馬力、1725RPMのものを含むことができる。
図1の発電機9からの除熱装置は、分数馬力の不凍液の循環装置(TACO又はGrundfos、115ボルト)、45m/分(50CFM)(EBM)のパンケーキ型ブロワ又は類似物(115ボルト)、及び感熱性の速度制御装置(Honeywell)又は類似物(115ボルト)を含むことができる。
図1及び11を参照すると、制御モジュール17は、Honeywell、Invensys又はVaridigm製の汎用市販品とすることができ、115ボルトの入力によって制御され、上限及びスイッチによって24ボルトの信号を出力する。このモジュールはガス点火装置、すなわち115ボルトの熱面点火装置又は火花点火装置も制御する。またそれは、内部又は外部のリレーによって調節用燃焼ブロワ及び調節用ガス弁を制御する。それは高圧凝縮物ポンプ及び発電機も制御して、循環ポンプを冷却する。このポンプは、循環する流体の温度信号によって変化する。ファンを調節する熱信号が別々の115ボルト回路で、熱電併給ポンプ、ダンプ・コイルのブロワ・ファン及びエアコンディショナ・ユニットの蒸発器キャビネット内の暖房ファンを制御する。先にエアコンディショナについての記述で述べたように、エアコンディショナ・ユニット119はその独自の調節回路を有している。
図12は、本発明の最終使用者が使用するための、約91cm(3’)×約122cm(4’)×約152cm(5’)のボックス内における本発明の全構成要素の好ましいレイアウトの透視図を示している。
図13は、閉ループ蒸気発生器システム1200、1400、1500、1600、1700を用いて熱を発生させるための第2の好ましい実施例1000を示している。先に図2〜3で参照した蒸気発生器(ボイラ8)1100は、天然ガス、プロパン及び任意の蒸気燃料など燃料源(図1の22)を燃焼させることによって水を蒸気に変える。発生した蒸気は、約280〜約1000度の温度、及び約0.7〜約4.1MPa(約100〜約600psi)の圧力範囲を有する。発生した蒸気は、水から蒸気への変換について最大約98%の効率評価を有し、燃焼排気は残りの約2%までになる。蒸気は蒸気から水への凝縮器の交換器1200(図7の10)に入り、そこで水に戻され、高圧凝縮物戻しポンプ1300(図9の5)によって熱(蒸気)発生器へ戻る。
新規の閉ループ熱サイクルの動作:水は、凝縮器の熱交換器1200から温水循環器1400(汎用標準品の水ポンプなど)へ向かい、約49〜約60℃(約120〜約140F)の温度範囲で(家庭用給湯型のヒータによって)家庭用温水1500を供給する。さらに、ポンプ1400は、同様の温度で温水を家庭及び/又は暖房1600(それだけには限らないが放熱器、ベース・ボード、放熱床内暖房管、又は強制的な空気又は温水/強制的な空気システムなど)へ供給する。さらに他の加熱負荷1700には、それだけには限らないがプールの加熱、スパの加熱、雪/氷除去用の地下配管などがある。その後水は、温水循環器のポンプ1300を通過して出て行く加熱された水温より約20〜約30度低い温度で凝縮器の熱交換器1200へ戻る。
標準的な安全規定(ASTME、American Society of Testing Material Engineers)は70〜80パーセントの範囲までの規定を有しているが、図17の好ましいレイアウトは、最大約98パーセントの効率を達成する。さらにこのレイアウトは、61×30×30cm(2×1×1フィート)より小さい空間に収容されるような大きさにすることができる。
図17のシステムは簡潔で部品が削減されたことによって、1日24時間、週7日、最大約50,000時間若しくはそれより長い時間、メンテナンスが必要になるまで連続的に作動させることが可能であり、またシステムへの注油は不要である。
図14は、蒸気燃料の供給を受けるエアコンディショナである、本発明の新規な蒸気発生器2100、膨張機2400(図5A、5B、6の8)及び復水器2200を用いて、エアコンディショナ・ユニットに動力を与えるための第3の好ましい実施例2000を示している。先に図2A〜2Bで参照した蒸気発生器2100は、天然ガス、プロパン及び任意の蒸気燃料など燃料源を燃焼させることによって水を蒸気に変える。発生した蒸気は、約280〜約1000度の温度、及び約0.7〜約4.1MPa(約100〜約600psi)の圧力範囲を有する。発生した蒸気は、水から蒸気への変換について最大約98パーセントの効率評価を有し、放出される燃焼排気は残りの約2%までになる。蒸気は(図5A、6B、6を参照して前述した)膨張機駆動装置2400に入り、それによって、それだけには限らないがCopeland Inc.の軸駆動圧縮機、Tecumseh Inc.の軸駆動圧縮機など直接駆動の圧縮機2510に機械的に接続された出力駆動軸2450を回転させる。軸駆動の圧縮機2510は、それだけには限らないがTrane、York、Carrier製のものなど、標準的なエアコンディショナ・ユニット2550(冷気供給用のファン、コンデンサ及びモータ)内の標準的な構成要素に接続される。圧縮機2510及びエアコンディショナ・ユニット2550は、ただ1つのハウジング2500に収めることができる。
膨張機駆動装置2400から出た蒸気は、水/空気凝縮器の交換器2200(図7の10)へ向かい、そこで水に戻され、高圧凝縮物戻しポンプ2300(図9の5)によって熱(蒸気)発生器2100(図2A、2Bのボイラ8)へ戻る。
図18の好ましいレイアウト2000は、組み合わせた膨張機、復水器及び蒸気発生器について最大約98パーセントの効率を達成し、またこれらの構成要素のサイズを、91×30×30cm(3×1×1フィート)より小さい空間に収めることができる。
図18のシステムは簡潔で部品が削減されたことによって、1日24時間、週7日、最大約50,000時間若しくはそれより長い時間、メンテナンスが必要になるまで連続的に作動させることが可能であり、またシステムへの注油は不要である。
図15は、本発明の新規な蒸気発生器3100(図2A、2Bのボイラ8)、膨張機駆動装置3400(図5A、5B、6の8)及び復水器3200を用いて、任意の電動装置又はシステムに電気を供給するための第4の好ましい実施例3000を示している。先に図2A〜2Bで参照した蒸気発生器3100は、天然ガス、プロパン及び任意の蒸気燃料など燃料源22を燃焼させることによって水を蒸気に変える。発生した蒸気は、約280〜約1000度の温度、及び約0.7〜約4.1MPa(約100〜約600psi)の圧力範囲を有する。発生した蒸気は、水から蒸気への変換について最大約98%の効率評価を有し、放出される燃焼排気は残りの約2%までになる。蒸気は(図5A、6B、6を参照して前述した)膨張機駆動装置3400に入り、それによって、それだけには限らないがLight Engineering Inc.によるSmartGen 70−32W発電機、Marathonの発電機、e−Cycleの発電機など軸駆動の発電機3500に機械的に接続された出力駆動軸3450を回転させる。
膨張機駆動装置3400から出た蒸気は、水/空気凝縮器の交換器3200(図7の10)へ向かい、そこで水に戻され、高圧凝縮物戻しポンプ3300(図9の5)によって熱(蒸気)発生器3100へ戻る。
図19の好ましいレイアウトは、組み合わせた膨張機、復水器及び蒸気発生器について最大約98パーセントの効率を達成し、これらの構成要素を91×30×30cm(3×1×1フィート)より小さい空間に収めることができる。
図19のシステムは簡潔で部品が削減されたことによって、1日24時間、週7日、最大約50,000時間若しくはそれより長い時間、メンテナンスが必要になるまで連続的に作動させることが可能であり、またシステムへの注油は不要である。
図16は、本発明の新規な蒸気発生器、膨張機及び復水器を用いて、電気自動車などの電気車両4600に電力を供給するための第5の好ましい実施例4000を示している。先に図2A〜2Bで参照した蒸気発生器4100は、天然ガス、プロパン及び任意の蒸気燃料など燃料源22を燃焼させることによって水を蒸気に変える。発生した蒸気は、約280〜約1000度の温度、及び約0.7〜約4.1MPa(約100〜約600psi)の圧力範囲を有する。発生した蒸気は、水から蒸気への変換について最大約98%の効率評価を有し、放出される燃焼排気は残りの約2%までになる。蒸気は(図5A、5B、6を参照して前述した)膨張機駆動装置4400に入り、それによって、それだけには限らないがLight Engineering Inc.によるSmartGen 70−32W発電機、Marathonの発電機、e−Cycleの発電機など軸駆動の発電機4500に機械的に接続された出力駆動軸4450を回転させる。
発電機4500は、自動車などの車両4600の車輪4625、4635、4645、4655の周りの軸を回転させる電気モータ4620、4630、4640、4650に接続することが可能な車両バッテリ4610に電気を供給することができる。
膨張機駆動装置4400から出た蒸気は、水/空気凝縮器の交換器4200(図7の10)へ向かい、そこで水に戻され、高圧凝縮物戻しポンプ4300(図9の5)によって熱(蒸気)発生器へ戻る。
図20の好ましいレイアウト4000は、組み合わせた膨張機、復水器及び蒸気発生器について最大約98%の効率を達成し、またこれらの構成要素を、91×30×30cm(3×1×1フィート)より小さい空間に収めることができる。
図21のシステムは簡潔で部品が削減されたことによって、1日24時間、週7日、最大約50,000時間若しくはそれより長い時間、メンテナンスが必要になるまで連続的に作動させることが可能であり、またシステムへの注油は不要である。
図17は、本発明の新規な蒸気発生器5100、膨張機駆動装置5400及び復水器5200を用いて、駆動軸によって駆動される車両に動力を供給するための第6の好ましい実施例5400を示している。先に図2A〜2Bで参照した蒸気発生器5100は、天然ガス、プロパン及び任意の蒸気燃料など燃料源22を燃焼させることによって水を蒸気に変える。発生した蒸気は、約280〜約1000度の温度、及び約0.7〜4.1Mpa(約100〜約600psi)の圧力範囲を有する。発生した蒸気は、水から蒸気への変換について最大約98パーセントの効率評価を有し、放出される燃焼排気は残りの約2%までになる。蒸気は(図5A、5B、6を参照して前述した)膨張機駆動装置5400に入り、それによってドライブトレイン/車軸に機械的に接続された出力駆動軸5450を回転させる、或いは自動車などの車両5000の(1つ又は複数の)車輪5500に対して車軸を回転させる。
膨張機駆動装置5200から出た蒸気は、水/空気凝縮器の交換器5200(図7の5)を通過し、そこで水に戻され、高圧凝縮物戻しポンプ5300(図9の7)によって熱(蒸気)発生器5100へ戻る。
図21の好ましいレイアウト5000は、組み合わせた膨張機、復水器及び蒸気発生器について最大約98パーセントの効率を達成し、またこれらの構成要素を91×30×30cm(3×1×1フィート)より小さい空間に収めることができる。
図21のシステムは簡潔で部品が削減されたことによって、1日24時間、週7日、最大約50,000時間若しくはそれより長い時間、メンテナンスが必要になるまで連続的に作動させることが可能であり、またシステムへの注油は不要である。
本発明は、エネルギー効率を最大にするために他の熱回収技術及び方法を用いることもできる。例えば、エネルギー効率を高めるために、本発明と共に熱光起電力(TPV)装置を用いることができる。TPVは、熱から電力を発生させるものである。TPVは、システム・ポンプ、ブロワ(ファン)などの装置の温度が適当な面の外面に取り付けることが可能であり、発生した電力(≒5W/cm)は本発明における寄生電気損失(parasitic electrical loss)を償う助けとなって、さらに効率を高める。
これまで記述してきた本発明は、主要な発動機としてスクロール膨張機駆動装置を用いたものであったが、本発明を機能させるために、往復ピストン、ワンケル型エンジン、タービンなど他の装置を利用することも可能である。
超方向性の動力生成の実施例
先に本発明の背景技術の項で言及したように、James Wattによる特許に記載されたものなどの蒸気機関の技術は、現在使用されている不経済なエネルギー変換方法及びシステムのすべての問題を解決するものではない。
次に、先に言及したWattの実験条件下で等エントロピー膨張を考えると、以下のような全負荷仕事及び等エントロピー膨張仕事が得られる。
1.第1のストローク計に関する全負荷仕事:約75kps/約1.7m/kg=約44kJ/kg
2.残りの3つのストローク計に関する等エントロピー膨張仕事:(蒸気の特性による):225kJ/kg
ただし、kpsはキログラム毎秒、m/kgはキログラム毎立法メートル、kj/kgはキログラム毎キロジュールのことである。
したがって、合計:44kJ/kg+225kJ/kg=269kJ/kgになり、これは膨張なしの場合より269/128=2.1倍大きい。
本発明の背景技術の項で言及したように、Wattは約2.4倍の仕事を測定しており、それは明らかに超方向性膨張を示している。
さらに、前述の計算は理想的なもの(単なる数値計算)であるが、Wattが測定した値は現実的なもの(製造時の材料及び欠陥の実際の試験データ)であり、したがって超方向性膨張の理想値より低く示されていることに留意することが重要である。
蒸気の特性及び熱力学に関する物理的現象が今日ほど知られていなかったため、200年以上前のWattの時代に行われた仕事は認められず、まもなく非凝縮の蒸気機関がWattの大気圧機関に取って代わり、Wattの実験は、蒸気テーブルやph−線図などを開発した後世の研究者に顧みられることはなかった。また、Wattの時代には推定利得(超方向性膨張)は実現されなかった。摩擦、熱の伝導及び放射、並びにシリンダ壁上での凝縮及びシリンダ内でのその再蒸発による損失のうち、最後のものが最も重大である。
容積式システムで(好ましい媒体である)アンモニアの特性によって超方向性膨張を実施するには、大気圧より低い低圧シンクが必要である。アンモニアは水によって非常に強く吸収されるため、膨張機の排気を水の入った容器に接続することによって、そうした低圧を容易に得ることができる。
しかし前述のことを考慮すると、約1:25(1部が25部まで膨張する)程度の大きさ、或いはそれより高い圧力比について検討しているため、膨張機のシール特性に高い要求が出されることは明らかである。それは、今日存在している高レベルの製造技術によってのみ実施することが可能であり、漏出の影響を最小限に抑える高い回転速度が得られる。
この概念により、任意の外部供給源の熱を電力に変換する、より小さい数十〜数百キロワットの範囲の機械を作製することが可能になる。アンモニアは大気条件では気体であるため、廃熱回収などの目的で、周囲の熱又は任意の低質の熱を吸収することによって蒸発させることができる。したがって得られた飽和蒸気を、高質熱源を用いて過熱することが可能であり、全エネルギーが機械エネルギーに変換される。
したがって、膨張機の機械的特性及び比容積特性に応じて、理想に近い又はカルノー・サイクルをも上回る効率を達成することができる。カルノー・サイクルの効率は、絶対温度に関連付けられるランキン度によって、入ってくる高温から出て行く低温を引いた差を入ってくる高温で割ったものとして定義される。
気体が機械エネルギーを伝えるのに最も重要な条件は、体積変化である。体積が一定(等積過程)である場合、温度と圧力のみは変化可能であるが、系の境界で仕事は行われない。熱力学では、他にも3つの基本的な気体の状態変化のモードが考えられ、それを図19Aに示すTS線図(温度−エントロピー)で説明する。閉じ込められた気体が体積V1からV2まで膨張する場合の様々なモードが示してある。環境(大気)の圧力はP2である。図19Aでは、温度が縦軸、エントロピーが横軸であり、単位は任意でよく、任意の温度測定単位及び任意のエントロピーの単位元とすることができる。図19Aについての説明を以下に記載する。
1)等温線A−B:体積の膨張変化の間、系の境界では適時任意の瞬間に加えられる熱エネルギーと同量の仕事が行われる。したがって内部エネルギーは一定であり、温度も一定である。加えられた(熱)エネルギーの量は、四角形の面積A−B−S3−S1によって表される。
2)等エントロピーA−D(PV線図では「断熱曲線」と呼ばれる):体積の膨張変化の間、系の境界で仕事が行われるが、環境との熱交換は行われない。これは、すべての仕事が気体の内部エネルギーから得られることを意味する。その結果、温度及び圧力が低下する。エントロピーは変化せず、そのため「等エントロピー」と言われる。相当するエネルギー量は、V2曲線より下の面積D−B−S3−S1である。T1が周囲の温度である場合、このエネルギー量は環境から潜熱として吸収され、それによって系の状態はDへと変化して、もとの内部エネルギーを回復する。これが、空気モータが冷たくなる理由である。
3)ポリトロープA−C:膨張中、(等温線の量より少ない)熱量が加えられた場合、行われる仕事の一部はこの加えられた熱から得られるため、内部エネルギーは等エントロピーの場合ほど減少しない。この熱は、面積A−C−S2−S1によって表される。全仕事は、その領域と領域C−B−S3−S2(潜熱)の合計によって表される。ポリトロープによってシフトする状態変化は、すべての用途において現実的な問題である。これが、圧縮機が熱くなる理由である。
そうではなく膨張中に熱を冷却した場合、膨張による最終的な体積V2は変化しないため、膨張の最後はより低い温度T3(内部エネルギーはより低い)と対抗する圧力P2より低い圧力P3との上になる。したがって膨張の最後の部分では、代わって環境(P2)が系の境界に対して(負の)仕事を行い、したがって系によって行われる全仕事は減少し、冷却された熱の量は領域A−S1−So−Eによって表される。
しかし、膨張中に熱を冷却する代わりに、仕事を行う境界上の対抗する圧力を低下させる(P3未満、図示せず)ことによっても同じ状態変化が得られ、その結果、これらの境界上での仕事力を高め、系がそれらに対して行う仕事を増大させる。膨張した気体の最終状態がある熱量を冷却することによって得られるものと同じである場合、相当する熱エネルギーの量が面積A−S1−So−Eで表される機械仕事として現れなければならない。したがって、系によって行われる全機械仕事は、これと等エントロピー仕事D−B−S3−S1の合計になる。
図19Bは、本発明での圧力とエンタルピーの関係を示している。図19Bを参照すると、状態点(1)は脱着器(約5バールで約100CE)から出るアンモニア蒸気であり、既に過熱されているが、さらに状態点(2)まで過熱されて約300CE及び約2200kJになり、そこで膨張機に入る。膨張機では、蒸気が約−61CEの状態点(3)まで超方向的に膨張する。緑色の曲線は一定体積の曲線であり、したがって膨張機の排出量の最大体積及び最小体積に直接関係している。おそらく膨張が状態点(2)と(3)の間の直線をたどることはないが、他のどの経路をたどっても、膨張が状態点(3)で終わる限り実際上まったく違いはない。
膨張機内で最も低い最終的な膨張圧力が対抗する吸着器からの圧力と同じではない場合、それは自然に高くなり、膨張はより低い体積線(v=2.0)上の状態点(3)より右側のどこかで終わる。膨張機は容積式の機械であり、最終的な体積は設計によって与えられるため、それがどこか他の任意の位置になることはあり得ない。膨張の最終状態点が右へシフトするほど膨張機の軸出力は小さくなるが、等エントロピー膨張に対する交点(3a)に達するまでには依然として長い距離がある。このことから、等エントロピー膨張は45+パーセントの効率という目標を達成するには「絶望的なケース」であることも分かる。
状態点(3)では、体積線がx=0.4(黄色い線)で約0.2バールの水平線と交差していることが分かるが、これは質量の約40%が気体状態、したがって約60%が液体状態であることを意味する。液体のエンタルピーは状態点(4)で約−80kJ/kgを示し、蒸気のエンタルピーは状態点(5)で約1375kJ/kgを示す。前述の線図のエンタルピーは質量1キログラムについてのものであり、したがって、実際のエンタルピーはそれぞれの質量に対して補正しなければならないことに留意されたい(蒸気は約550kJ、液体は約−50kJ)。蒸気は状態点(5)で吸着器に入るが、ph線図に関する限りその部分を無視することができる。
状態点(4)の液体はレシーバの中にあり、そこからポンプによって吸着器の熱交換器へ汲み上げ、脱着器の圧力の約5バールにする(状態点(6))。筆者が5バールを選んだ理由は、筆者の最終報告で説明する。ポンプのエネルギーは実際には小さく、ここでは無視する(理想的なケース)。この圧力では、それは吸着器内の熱交換器に入り、そこで状態点(7)まで過熱される。そこではx〜約0.51であるため、液体の約半分は既に蒸発して混合物全体が約6CE近くで飽和していることが分かる。若干の過熱が行われ、約10CEで再生器の最低温度を与え、吸着器に注入される弱溶液の温度になる。それは脱着器と吸着器の間の圧力差によって駆動され、質量流量を調整するために流量調整装置が必要になる。再生器では液体がさらに蒸発し、その結果得られる蒸気が過熱して最終的に100CEで状態点(1)に達し、そこで脱着器から来る蒸気と一緒になって、サイクルが終わる。
サイクル全体の優れた点は、設計上環境との熱交換がないことである。したがって、実際の系が理論上の系とどんなに異なった動作をしても、エネルギー変換は理想的なケースでは100%になり、また常に100%でなければならない(膨張機で変換できる量より多くの熱が絶えず加えられた場合、系は過熱して崩壊する)。
膨張する気体が飽和蒸気である場合、超方向性膨張の間、気体はより湿った状態になって(より多く凝縮して)追加の仕事を与える。水蒸気(蒸気)は、蒸発のエンタルピーがきわめて高く、大した質量が凝縮しないため、これにはあまり適していない。アンモニア蒸気のエンタルピーは水蒸気の約半分であり、飽和した液体と蒸気の間でずっと有利な質量比を得ることができる(60質量%の液体を得ることができる)。次いで、結果として生じるエネルギーは、容積式装置(膨張機)の軸に対するトルクとして現れる。好ましい目標は、超方向性膨張の最終状態がph線図の湿り領域のできるだけ遠くに到達することである。図20に例示的な手法を示す。これは決定的な機械を作製する唯一の方法ではないが、ここではその細部の機能について示す。
図20は、超方向性のパワー系統用の動作時の配置構成7000を示している。吸着器6600の主な機能は、通常凝縮器が行っているような低い圧力を得ることである。代わりにこの低圧が膨張機6400における超方向性凝縮を生じさせることになるため、膨張機6400は、固定の膨張比を有する容積式のものでなければならない。
前述の実施例と同様に、膨張は回転摺動ベーン装置、スクロール膨張機、往復ピストンを有する装置などとすることができる。次に、図20の各構成要素について記述する。
熱供給6100は、気体燃料を燃焼させるAlfa Laval又はRSIの熱発生器とすることができる。
過熱器6200は、気体のアンモニアを約371℃(700F)まで加熱するRSI又はAlfa Lavalのものとすることができる。
脱着器6300は、Alfa Lavalの脱着器とすることができる。
再生器6700は、それだけには限らないがAlfa Lavalの平板熱交換器など、廃熱を受け取って再利用する熱交換器とすることができる。
レシーバ6900は、アンモニア・ガスを収集するステンレス鋼のタンクとすることができ、液体吸着器6600は、化学吸着によって圧力を低下させるために用いられるAlfa Lavalの吸着器とすることができる。
ポンプ6650及び6950は、液体アンモニアを汲み上げるために用いることが可能なCatのポンプとすることができる。
排気6350は、排気装置を通過して大気又は熱電併給の熱交換器へ向かう。
軸6450は、膨張機6400を、Lite Engineering製の発電機など交流発電機6500に接続する。交流発電機6500は、電力網に電力を供給し、単一の住宅、商用又はオフィス・ビル並びに自動車などの車両などのすべての電気エネルギーと熱の需要を満たすために用いられるものなど、先の本発明の実施例で記述した様々な実施例に対して電力を供給することができる。
図20では、吸着器6300は飽和したアンモニア水を含むことが可能であり、加熱されて、膨張機6400の設計によって制御される圧力で過熱されたアンモニア蒸気を放出する。水の蒸発を最小限に抑えるために、吸着器6300内の温度を水の蒸発温度より十分低くすべきである。アンモニア・ガスを伴って続く水蒸気は、膨張機6400内で若干の仕事を与える。それがアンモニアの超方向性凝縮を妨げない限り不都合はなく、またその他の方法として追加の分離装置を用いることもできる。追加の分離装置は、それだけには限らないが燃焼ガスをアンモニア・ガスに変換するために用いられる追加の熱交換器を含むことができる。
図示するように(加えられた熱の熱効率及び全出力を高めるために)蒸気はさらに過熱され、次いで膨張機6400に入り、それを駆動する。膨張機6400は、きわめて低い温度(約50セルシウス近く)で液体アンモニアとアンモニア蒸気の混合物を放出し、それはまず吸着器6600に接続されたレシーバ6900に集められる。次いで、放出された蒸気は、レシーバ6900から、蒸気の吸着によって約200ミリバールに近い低い圧力を生じさせる吸着器6600へ送られるが、それを膨張機6400の放出によって「見る」ことができる。これは飽和水の場合の60セルシウスに相当する。したがって、吸着器6600の上部に注入される水は発熱吸着過程によって加熱されることになるため、水の温度をその温度より十分低くすべきである。
これを実施するために、多くの潜在エネルギーを含むレシーバ6800内の低温のアンモニア液を、脱着器6300からの暖かくアンモニアの少ない水を冷却することが可能な熱交換器を通して汲み上げてから、それを吸着器6600(そこは圧力が低いため、それが吸い込まれる)内に噴霧することができる。この過程では、十分高い圧力で液体アンモニアが蒸発して脱着器6300からの供給蒸気と一緒になり、再び膨張機に入る。このように、吸着熱は大部分が回収される(残りは吸着器の底部で濃縮され暖められた水に含まれ、吸着器6600が周囲に対してさらに冷却を行う必要がなければ脱着器6300に汲み上げられて、全体の回収率はほぼ100%になる)。
吸着器6600の底部に集められた濃縮された水(アンモニア水)は、ポンプ6650によって脱着器6300に戻され、サイクルが終了する。再循環ポンプ6550の流動は、吸着器6600内の温度がそこでの水に対する蒸発レベルを超えないように選択すべきであり(約200ミリバールで約60℃)、それはもちろん、液体アンモニアの冷却能力にも依存する。それだけには限らないが吸着器内の単純なフロート・スイッチなど制御装置を用いてポンプ6950のオン・オフを制御することが可能であり、吸着器内に噴霧される水の量が再循環ポンプの流動と同じになることを保証することができる(最も簡単なものは吸着器のレベル・スイッチで十分であり、ポンプ6650は寸法超過になってもよい)。
化学吸着過程は、吸着と脱着の間の平衡が特徴である。圧力及び温度によってその過程がどの方向に行くかが決まり、その結果、様々な濃度になる。吸着と脱着で温度及び圧力が同じである場合、濃度は両方で同じになる。
吸着は物理結合に関係し、化学吸着は化学結合に関係する。どちらのタイプの結合も、熱の発生(吸着熱)と関連付けられる。吸着は、発熱反応(熱を与える)であり、脱着は吸熱反応(熱を吸収する)である。化学吸着によって、アンモニア・ガスは式Iに従って正のアンモニウム・イオン(NH4’)及び負の水酸化物イオン(OH”)を形成し、水と反応する。
NH(g)+HO(aq)NH4’(aq)+OH”(aq)±33.6[kJ/mol NH
末尾の(g)は気体状態を、(aq)は水溶液を表す。
約1kgのアンモニアに対する吸着熱の合計は約2180kJである。エネルギーを加えることによって系にある状態がもたらされた場合、もとの状態に戻すことによって同量のエネルギーが放出されなければならないことを述べている基礎的な熱力学に精通した人には理解されるように、エネルギーを作り出すことも消滅させることもできないという熱力学の第1法則に従うため、このエネルギー量は吸着と脱着とで同じにならなければならない。もし差が生じた場合、エネルギーが無から生じる、或いは消失して無になることになる。
図20を参照すると、空気が燃焼ブロワに入り、燃料バーナに対する気体燃料と混合される。燃焼生成物6100が過熱器部分6200のフィン付き管の中でアンモニアを加熱する。アンモニアは5バールで約300℃まで加熱される(Q3、約500KJ)。次に、この加熱及び加圧されたアンモニア液(約5バール、約300℃、約2200KJで約58M3/kg)は膨張機6400(スクロール、ベーン又は他の容積式装置)に入る。
この膨張機は、体積をもとの入力の約3.6倍まで増大させる(1:3.6)。体積が膨張して温度が約マイナス57℃(マイナス70F)まで低下すると、膨張機の軸で仕事が行われ、約1700KJの仕事として交流発電機6500へ伝えられる。
この軸6450は、シール業界ではよく知られている磁気シール装置によって周囲の空気の状態から密閉シールされている(Ferrofluidics)。軸の回転は、A/C又はD/C電流を発生させる高効率の発電機(交流発電機)6500に接続される。この液体はQ4(体積2M3/KG、約500KJ)として膨張機を出て、レシーバ6900に集められる。これは約60%の液体と約40%の蒸気の混合物(約60M%)である。
この液体はポンプ6950によって吸着器6100へ汲み上げられ、約50KJを失う。温度は約マイナス60℃である。約40M%、約2バール及び約マイナス61℃のレシーバ6900上部からのアンモニア・ガスが、吸着器6100の胴部に約550KJを与える。
吸着器部分6100で水とアンモニアの混合物によって引き起こされる超方向性効果は、約.2バールの低圧をもたらし、約.2バールで温度を膨張機6400から約−61℃まで低下させる。これによって、膨張機が約361℃の温度差で仕事をするようになる。これは約.626(62.6%)のカルノー効率と予測される。これは、ここで生じた超方向性効果の鍵である。小型装置における通常のランキン・サイクルは、最新の材料によって許容される温度差(約611℃〜約118℃(約1100F〜約212F))に応じて約10%〜約25%の間になる。組み合わせたサイクルの中央発電所でも、最終使用者までの線路損失のために約44%の効率しか期待できない。
ポンプ6950によって、液体アンモニアがレシーバ6100から吸着器のタンク6100の底部まで汲み上げられる。レシーバ6900の上部に蓄積しているアンモニア・ガスの一部が、管系によって吸着器6100に接続される。
膨張機の排出物の液体部分は、吸着熱の一部を吸収する吸着器6100内の熱交換器に送られる(最大温度差は約110℃に近い)。他の部分は、暖められた溶液によって受け入れられる。液体は蒸気として脱着器6300の状態へ戻さなければならず、脱着器6300へ注入する前に、液体ポンプ6650からの圧力下で残りの潜熱を用いて脱着器からの水溶液を冷却して、それを弱めることができる(アンモニア水溶液中のアンモニアを少なくする)。
膨張機6400及びレシーバ6900からのアンモニア蒸気は吸着器へ送られ、そこに注入された水と反応して、約870KJ又は約620KJのエネルギー増分を加える。弱溶液は水/アンモニア噴霧液として約10℃で吸着器の上部に入り、約50KJを与える(Q7)。液体のサイクルによって取り出されない残りの吸着熱によって温度が高まり、吸着器で水が飽和するようになる。2種類以上の媒体を含む容器内の圧力は相当する媒体の最低温度に対応し、すべての分圧が加算されることを述べたダルトンの法則に従って、それはどんな状況にもあてはまる。
吸着システムは自己調整式であり、膨張機6400に対抗するより低い圧力もより高い圧力も発生させる。約+60℃及びアンモニア約20%の弱められた溶液は、M=1.2リットルでポンプによって吸着器6100から脱着器へ送られる(Q8)。吸着器6100からの液体は、ポンプ6950によって吸着器6100を通って再生器(Q5)6700/6800へ送られ、そこで液体アンモニアは、約1.2リットル、約500KJ(Q6=Q7)で脱着器6300から出て、再生器6700/6800内の約10℃、約50KJ(Q7)で再生器6700/6800を通過する水の流れによって加熱され、脱着器6300(約5バール、約100℃、約680KJ)(Q2)からのアンモニアの流れと混合された後、過熱器6200に入り、Q2、Q5及びQ6が合わせられて1020+680=1700KJとなり、ここで約500KJ、Q3が加えられる。約2200KJが過熱器6200を出て、膨張機6400に入る。
脱着器6300の目的は、ポンプ6650によってそこへ汲み上げられる液体を加熱して水をアンモニアから分離し、強溶液としてのアンモニアのみが過熱器部分に入り、約300℃まで加熱されてサイクルを終えるようにすることである。過熱器6200で完全に使用されなかった燃焼生成物は、導管内をこの熱が水をアンモニアから分離する脱着器6300へと続く。これが約7%のアンモニア及び約1200KJ(Q1)として脱着器6300を出る。脱着器6300は、業界ではよく知られた設計である、胴部と管の交換器として構成することができる。さらに、周囲の空気は脱着作用を助け、燃料の利用効率として全エネルギー出力をエネルギー入力で割った形のシステムの効率をさらに高めることができる。
最終的に送気管はシステム6350から出るため、追加の熱交換器を加えて、主に住宅での家庭用温水の生成及び商用に用いられる熱電併給のために熱を取り出すようにしてもよい。この加熱される水に対する燃焼生成物の加熱は業界ではよく知られており、Alfa Laval製のプレート・フィンとすることができる。
図20に示した条件下での超方向性膨張では、膨張機6400は、約−61CE、すなわち212ケルビンで液体−蒸気の混合物を放出する。質量比は液体に対して約60%、したがって蒸気に対しては約40%であり、もちろんどちらも約0.2バール、すなわち20kPaの絶対圧力で飽和する。約25の圧力比での約3.6の膨張体積比は、等エントロピー膨張では不可能であることに留意されたい。
この低圧は吸着器6600によって得られ、吸着速度に依存する。吸着が速く起こるほど、単位時間あたりに循環することができるアンモニアの質量を多くすることが可能になり、膨張機の軸の出力は大きくなる。この過程の基本的な利点は、全質量の約40%を吸着させなければならないことである。
吸着冷媒では、通常この過程が周囲の温度より高い温度で起こり、その温度より低いシンクが他に存在しないため、吸収された熱は環境に伝えられる。理想的なケースでは、90〜100%のエネルギー変換が行われる。したがって、膨張機の排出物の液体部分が熱交換器を通って吸着器6600内部へ送られ、そこで吸着器の熱の一部を吸収して、最大温度差は約120CE近くになる。吸着器の熱の他の部分は、暖められている溶液によって吸収される。最終的には、脱着器の状態で液体を蒸気として戻さなければならないので、脱着器6350に注入する前に、その残りの潜熱を用いて脱着器からの水溶液を冷却してそれを弱めることができる。これで液体アンモニアのサイクルが終了する。
膨張機−レシーバ6900からのアンモニア蒸気は吸着器6600へ送られ、そこに注入された水と反応する。液体サイクルによって取り出されない残りの吸着熱によって温度が高まり、吸着器の圧力で水が飽和するようになる(0.2バールで約60CE)。2種類以上の媒体を含む容器内の圧力は相当する媒体の最低温度に対応するというダルトンの法則によって、それはどんな状況にもあてはまる。したがって、吸着システムは自己調整式であり、膨張機に対抗するより低い圧力もより高い圧力も発生させるが、それによって軸の出力がもたらされるだけであり、全体としてのシステムの機能及び効率はもたらされない(以下の収支計算を参照のこと)。吸着器からの強溶液はポンプによって脱着器へ戻される。これで蒸気のサイクルが終了する。レシーバ6900からの上部の供給経路は気体を吸着器6600へ送り、レシーバ6900から吸着器6600への底部の供給経路は液体を吸着器6600へ送る。
図22は、前述の実施例で示した本発明の超方向性のパワー系統に対するエネルギー・バランスの線図8000を示しており、過程に対するエネルギー・バランスを示すものである。図22を参照して、この過程について以下に記述する。
入力されるエネルギーとエネルギー出力との間には、エネルギー・バランスが存在する。
Q1 吸着器A(8600)に入る熱エネルギー 1200KJ
Q2 脱着器D(8300)を出る熱エネルギー 680KJ
Q3 過熱器で加えられる熱 500KJ
仕事はQ1+Q3に等しい 2200KJ
バランス条件
脱着器の入力=Q1+Q8 1200KJ+(−20KJ)1180KJ
脱着器の出力=Q2+Q6+Q7 680KJ+450KJ+50KJ 1180KJ
吸着器の入力=Q4+Q7 500KJ+50KJ 550KJ
吸着器の出力=Q5+Q8 570KJ+(−20)KJ 550KJ
膨張機(8400)の入力=Q2+Q6+Q5+Q3 680KJ+450KJ+570KJ+500KJ 2200KJ
膨張機(8400)の出力=Q4 500KJ+仕事Q1+Q3(1700kJ) 2200KJ
膨張機(8400)の入力−膨張機の出力 Q2+Q5+Q5+Q3−Q4=W=Q1+Q3 1700KJ
Q1=Q2+Q6+Q5−Q4(3)
脱着器(8300)の入力−脱着器(8600)の出力=Q1+Q8−Q2−Q6−Q7(4)=0
(3)と(4)を組み合わせてQ1を消去 脱着器の入力−脱着器の出力=Q5−Q4+Q8−Q7(5)=0
−(吸着器の入力−吸着器の出力)=Q5−Q4+Q8−Q7(6)=0
図21についてのQとWによるエネルギー・バランスである。
エネルギー・バランスは、Ain=Aout、したがってQ4+Q7=Q5+Q8であることが必要であり、それはQ8=−20kJを意味する。この値を式(5)及び(6)に挿入すると、エネルギー・バランスに必要とされるようにそれらはゼロになる。Din=Dout、及びQ8=−20kJによって、Q1=Q2+Q6+Q7−(−20)=1200KJが得られる。
図22は、ガス/空気混合物の熱源及び強制的なガス/空気の燃焼に基づく過熱器を有する、前述の図に関する超方向性のパワー系統9000の他のバージョンを示している。次に図22の各構成要素について記述するが、先に図20を参照して記述したものと類似している。
燃焼ブロワ9100は、Ametex及びEBM製のものとすることができる。
気体燃料9125は、天然ガス、プロパンなど任意の気体燃料とすることができる。
バーナ9150はBeckert又はRSI製のものとすることができる。
ブロワ9100はファンなどとすることができる。
過熱器9200は、Alfa Laval、MDEの過熱器とすることができる。
脱着器9300は、Alfa Lavalの脱着器とすることができる。
ポンプ9650及び9950は、Catのポンプとすることができる。
吸着器9600は、Alfa Lavalの吸着器とすることができる。
再生器9700は、Alfa Lavalの再生器とすることができる。
レシーバ・タンク9900は、単純なステンレス鋼のタンクとすることができる。
20HPのスクロール膨張機9400は、コープランド型の膨張機とすることができる。
15KWの交流発電機は、Lite Engineeringのモータとすることができる。
図22のシステムの動作を以下に記述する。空気9050が燃焼ブロワ9100に入り、天然ガス、プロパンなどの気体燃料9125と混合されて、燃焼バーナ9150へ向かう。燃焼によって、過熱器部分9200のフィン付き管9250で加熱されたアンモニアを発生させることができる。約0.5MPa(75psi)でアンモニアを約371℃(700F)まで加熱することができる。
次に、加熱及び加圧されたアンモニア液は、膨張機9400(それだけには限らないがスクロール、ベーン又は他の容積式装置など)に入る。この膨張機9400は、体積をそのもとの入力の約3.6倍まで増大させる。体積が膨張して温度が約マイナス57℃(マイナス70F)まで低下すると、膨張機の軸9450で仕事が行われる。
それだけには限らないがFerro fluidicsのシールなどの磁気シール装置によって、この軸9450を周囲の空気の状態から密閉シールすることができる。軸9450の回転を、A/C又はD/C電流を発生させる前述の交流発電機など、高効率の発電機9500に接続することができる。
膨張機9400を出た液体はレシーバ9900に集められ、これを約60%の液体と約40%の蒸気の混合物にすることができる。
吸着器部分9600で水とアンモニアの混合物によって引き起こされる超方向性効果は、約21KPa(3psi)の低圧をもたらし、温度を膨張機9400から約マイナス57℃(マイナス70F)まで低下させる。これによって、膨張機9400が約428℃(770F)の温度差で仕事をするようになり、約.626(62.6%)のカルノー効率が予測される。カルノー効率は、(700+460)−(70+640)/(700+460)=.626、すなわち62.6%という結果になる。
これは、ここで生じた超方向性効果の鍵である。小型装置における通常のランキン・サイクルは、最新の材料によって許容される温度差(約611℃〜約118℃(約1100F〜約212F))に応じて約10%〜約25%の間になる。組み合わせたサイクルの中央発電所でも、最終使用者までの経路損失のために約44%の効率しか期待できない。ポンプ9950によって、液体アンモニアがレシーバ9900から吸着器のタンク9600の底部まで汲み上げられる。レシーバ9900の上部に蓄積しているアンモニア・ガスの一部が、管系9910によって吸着器9600に接続される。
膨張機9400の排出物の液体部分は、吸着熱の一部を吸収する吸着器9600内の熱交換器に送られる(最大温度差約128℃(230F)に近い)。他の部分は、暖められている溶液によって受け入れられる。液体は蒸気として脱着器9300の状態へ戻さなければならず、脱着器9300へ注入する前に、液体ポンプ9950からの圧力下で残りの潜熱を用いて脱着器9300からの水溶液を冷却して、それを弱めることができる(アンモニア水溶液中のアンモニアを少なくする)。
膨張機9400、レシーバ9900からのアンモニア蒸気は吸着器9600へ送られ、そこに注入された水と反応する。液体のサイクルによって吸収されない残りの吸着熱によって温度が高まり、吸着器の圧力で水が飽和するようになる(約60℃(140F)、約21KPa(3psi))。2種類以上の媒体を含む容器内の圧力は相当する媒体の最低温度に対応するというダルトンの法則に従って、それはどんな状況にもあてはまる。
ダルトンの法則とは、気体混合物の圧力はすべてのガスの分圧の合計になるというものである。吸着システムは自己調整式であり、膨張機9400に対抗するより低い圧力もより高い圧力も発生させる。強溶液は、ポンプによって吸着器9600から脱着器9300へ送られる。
図22を参照すると、吸着器9600からの液体は、ポンプ9950によって吸着器9600を通って再生器9700へ送られ、そこで液体アンモニアは、リクレーマ9700内の脱着器9300からの水の流れによって加熱され、脱着器9300からのアンモニアの流れと混合された後、過熱器9200に入る。
脱着器9300の目的は、ポンプ9650によってそこに汲み上げられる液体を加熱して水をアンモニアから分離し、強溶液としてのアンモニアのみが過熱器部分9200に入り、約371℃(700)Fまで加熱されてサイクルを終えるようにすることである。過熱器9200で完全に使用されなかった燃焼生成物は、導管内をこの熱が水をアンモニアから分離する脱着器9300へと続く。脱着器9300は、業界ではよく知られた設計である、胴部と管の交換器9325として構成することができる。さらに、周囲の空気は脱着作用を助け、燃料の利用効率として全エネルギー出力をエネルギー入力で割った形のシステムの効率をさらに高めることができる。
最終的に送気管9350はシステム9000から出るため、追加の熱交換器を加えて、主に本発明において前述した住宅での家庭用温水の生成、及び商用に用いられる熱電併給のために熱を取り出すようにしてもよい。こうした熱交換器は、当業界に精通した人には周知のプレート・フィン交換器として、それだけには限らないが家庭用給湯への燃焼排気を含むができる。超方向性のパワー・パックを用いて、電力網に電力を供給することができる。本発明の実施例により、すべての商用及び住宅向けの用途に対して電力を供給することが可能であり、またそれだけには限らないが自動車など車両を走行させるための電力を供給することも可能である。
本発明を実際に推定された特定の実施例又は修正例について様々な点から記述、開示、例示及び図示してきたが、それによって本発明の範囲を限定するものではなく、また限定すると考えるべきではない。本明細書における教示によって示唆される可能性があるそうした他の修正例又は実施例は、添付の特許請求の範囲の広さ及び範囲に含まれるため、特に留保されるものである。
本発明の第1の好ましい実施例の概略図である。 二重コイルの実施例のボイラの高さ寸法が空間によって制限されているとき、コンパクトな空間に用いることができる図1の実施例に対する第1のバージョンの発熱装置(ボイラ)の横断面図である。 高さ制限が問題でないところで用いることができる図1の実施例に対する一重に巻きつけられたフィン付きコイルの熱交換器(ボイラ)の横断面図である 図1の実施例に対する熱回収ユニットを示す図である。 図1の実施例に対する空気予熱器の構成要素を示す図である。 図1の実施例に対する膨張機駆動装置の透視図である。 図5Aの膨張機駆動装置の拡大図である。 矢印6Xに沿った図5Aの膨張機駆動装置の横断面図である。 図1の実施例に対する蒸気から水への交換器(熱電併給の復水器)を示す図である。 図1の実施例に対する蒸気放散コイル(ヒート・ダンプ復水器)を示す図である。 図8Aのコイルとファンの組立体の端面図である。 図1の実施例に対する凝縮物戻しポンプ(高圧戻しポンプ)を示す図である。 図1のA/Cユニット19に用いられる新規ならせん状の攪拌器管の横断面図である。 図1の様々な構成要素の回路図である。 本発明の最終使用者が使用するための約91cm(3’)×約122cm(4’)×約152cm(5’)のボックス内における本発明の全構成要素の好ましいレイアウトを示す図である。 閉ループの蒸気発生器システムを用いて熱を発生させるための第2の好ましい実施例を示す図である。 蒸気燃料の供給を受けるエアコンディショナである、本発明の新規な蒸気発生器、膨張機及び復水器を用いて、駆動軸によって駆動されるエアコンディショナ・ユニットに動力を与えるための第3の好ましい実施例を示す図である。 本発明の新規な蒸気発生器、膨張機及び復水器を用いて、任意の電動装置又はシステムに電気を供給するための第4の好ましい実施例を示す図である。 本発明の新規な蒸気発生器、膨張機及び復水器を用いて、電気自動車などの電気車両に電力を供給するための第5の好ましい実施例を示す図である。 本発明の新規な蒸気発生器、膨張機及び復水器を用いて、駆動軸によって駆動される車両に動力を供給するための第6の好ましい実施例を示す図である。超方向性の動力生成 蒸気機関内のピストンより高い圧力(体積)の漸進的変化についての従来技術の図である。 超方向性膨張の場合の温度とエントロピーの関係についての圧力体積グラフである。 本発明の圧力とエンタルピーの関係を示す図である。 超方向性のパワー系統用の動作時の配置構成を示す図である。 本発明の超方向性のパワー系統でのエネルギー・バランスの図である。 ガス/空気混合物の熱源、及び強制的なガス/空気燃焼に基づく過熱器を有する、図20〜21の超方向性のパワー系統の他のバージョンを示す図である。

Claims (56)

  1. 電気エネルギーを発生させ、家庭用ユニットに熱を供給するための蒸気発生システムであって、
    エネルギー源から蒸気を発生させる蒸気発生器と、
    前記蒸気を受け取り、軸を回転させ、熱電併給による熱を発生させる膨張機と、
    前記回転する軸に接続されて電力を発生させる発電機と、
    前記熱電併給による熱を受け取り、家庭用ユニットに加熱された水を供給し、前記蒸気発生器に戻って再循環される熱電併給装置のループと
    を含み、エネルギー変換効率が、電気エネルギー変換効率と熱電併給の熱回収効率との組み合わせの合計の95%超に達するシステム。
  2. 前記エネルギー変換効率が約90%超である請求項1に記載のシステム。
  3. 前記エネルギー変換効率が約95%超である請求項1に記載のシステム。
  4. 前記膨張機が、動作に注油が不要で、最大約50,000時間の動作の間メンテナンスなしで作動することができる可動部分をさらに含む請求項1に記載のシステム。
  5. 前記膨張機が、高温及び高圧で前記膨張機を動作させる手段をさらに含む請求項1に記載のシステム。
  6. 前記動作手段が、前記膨張機を最大538℃(1000F)で動作させる第1の手段と、前記膨張機を最大4.1MPa(600PSI)で動作させる第2の手段とを含む請求項5に記載のシステム。
  7. 前記発電機が、効率を最大97%まで高めるアモルファス金属の構成要素を含む請求項1に記載のシステム。
  8. 前記蒸気発生器がボイラを含む請求項1に記載のシステム。
  9. 前記ボイラが、穴が開いたときに防爆性のある単管ボイラを含む請求項8に記載のシステム。
  10. 前記ボイラが、厚さ約2.1mm(.083インチ)のステンレス鋼の壁を含む請求項8に記載のシステム。
  11. 前記ボイラが、熱伝達能力を高めるためにらせん状に巻きつけられたフィンを有する前記ボイラを囲む手段を含む請求項8に記載のシステム。
  12. 前記フィンがステンレス鋼から形成される請求項11に記載のシステム。
  13. ほぼ約91×約122×約152cm(約3×約4×約5フィート)より小さい空間の寸法を有するシステム用のハウジングをさらに含む請求項1に記載のシステム。
  14. 前記ハウジングが最大約227kg(500ポンド)の総重量を含む請求項13に記載のシステム。
  15. 電力によって動作するエアコンディショナ・モジュールを含む請求項1に記載のシステム。
  16. 前記家庭用ユニットが温水暖房器を含む請求項1に記載のシステム。
  17. 前記家庭用ユニットが空気加熱器を含む請求項1に記載のシステム。
  18. 前記家庭用ユニットが、水泳プール、スパ、温水浴槽などの少なくとも1つを含む請求項1に記載のシステム。
  19. 過剰な電気エネルギーを電力網に対して売却する手段をさらに含む請求項1に記載のシステム。
  20. 前記エネルギー源が、天然ガス、プロパン、又は霧状にすることができる任意の燃料の少なくとも1つを含む請求項1に記載のシステム。
  21. 建物に電気及び熱エネルギーを供給する方法であって、
    前記建物に熱力学的な発生システムを設置するステップと、
    エネルギー源から供給を受ける前記熱力学的な発生システムから電気エネルギーを発生させるステップと、
    前記建物のすべての電気及び熱エネルギーの需要を、発生させた電気エネルギーによって満たすステップと、
    前記熱力学的な発生システムからの熱電併給による熱をフィードバック・ループへ再循環させるステップと、
    全エネルギー変換効率が、電気エネルギー変換効率と熱電併給の熱回収効率との組み合わせの約95%超に達するステップと
    を含む方法。
  22. 前記全エネルギー変換効率が最大約95%の効率になる請求項21に記載の方法。
  23. 前記熱力学的な発生システムからの過剰な電気エネルギーを送電網に供給するステップと、
    前記供給される過剰な電気エネルギーに基づいて、前記建物に対して金銭上のフィードバックを与えるステップと
    をさらに含む請求項21に記載の方法。
  24. 前記エネルギー源として、天然ガス及びプロパンの少なくとも1つを供給するステップをさらに含む請求項9に記載の方法。
  25. 家庭用及び商用のユニットに熱を供給するための蒸気発生システムであって、
    エネルギー源から蒸気を発生させる蒸気発生器と、
    前記蒸気発生器から熱を受け取り、加熱された水を家庭用/商用ユニットに供給し、前記蒸気発生器に戻って再循環される閉ループ手段と
    を含み、エネルギー変換効率が、エネルギー変換効率と熱回収効率との組み合わせの最大約98%に達する蒸気発生システム。
  26. 前記蒸気発生器及び前記閉ループ手段が、約30cm×約30cm×約61cm(約1フィート×約1フィート×約2フィート)の空間体積の中に収められる請求項24に記載の蒸気発生システム。
  27. 前記家庭用/商用ユニットが家庭用給湯を含む請求項24に記載の蒸気発生システム。
  28. 前記家庭用/商用ユニットが、空間内の空気を加熱する暖房機器を含む請求項24に記載の蒸気発生システム。
  29. 前記家庭用/商用ユニットが、プール、スパ、並びに雪及び氷の除去に用いられる地下配管系の少なくとも1つから選択される請求項24に記載の蒸気発生システム。
  30. 蒸気燃料を動力源とするエアコンディショナに動力を供給するための蒸気発生システムであって、
    エネルギー源から蒸気を発生させる蒸気発生器と、
    駆動軸を回転させる膨張機駆動装置と、
    前記膨張機駆動装置の駆動軸に接続され、冷却された空気出力を発生させる駆動軸によって駆動されるエアコンディショナ・ユニットと、
    フィードバック・ループ手段と
    を含み、エネルギー変換効率が、エネルギー変換効率と熱回収効率との組み合わせの最大約98%に達する蒸気発生システム。
  31. 前記蒸気発生器及び前記閉ループ手段が、約30cm×約30cm×約91cm(約1フィート×約1フィート×約3フィート)の空間体積の中に収められる請求項29に記載の蒸気発生システム。
  32. 電力を発生させるための蒸気発生システムであって、
    エネルギー源から蒸気を発生させる蒸気発生器と、
    駆動軸を回転させる膨張機駆動装置と、
    前記膨張機駆動装置の駆動軸に取り付けられ、電気出力を発生させる駆動軸によって駆動される発電機ユニットと、
    フィードバック・ループ手段と
    を含み、エネルギー変換効率が、エネルギー変換効率と熱回収効率との組み合わせの最大約98%に達する蒸気発生システム。
  33. 前記蒸気発生器及び前記閉ループ手段が、約30cm×約30cm×約91cm(約1フィート×約1フィート×約3フィート)の空間体積の中に収められる請求項31に記載の蒸気発生システム。
  34. 蒸気燃料を動力源とする車両に動力を供給するための蒸気発生システムであって、
    エネルギー源から蒸気を発生させる蒸気発生器と、
    駆動軸を回転させる膨張機駆動装置と、
    前記膨張機駆動装置の駆動軸に接続された車軸によって駆動される車両と、
    フィードバック・ループ手段と
    を含み、エネルギー変換効率が、エネルギー変換効率と熱回収効率との組み合わせの最大約98%に達する蒸気発生システム。
  35. 前記蒸気発生器及び前記閉ループ手段が、約30cm×約30cm×約91cm(約1フィート×約1フィート×約3フィート)の空間体積の中に収められる請求項33に記載の蒸気発生システム。
  36. 電気駆動車両に対して電力を発生させるための蒸気発生システムであって、
    エネルギー源から蒸気を発生させる蒸気発生器と、
    駆動軸を回転させる膨張機駆動装置と、
    前記膨張機駆動装置の駆動軸に取り付けられ、電気出力を発生させる駆動軸によって駆動される発電機ユニットと、
    前記電気出力を動力源とする電気駆動車両と、
    フィードバック・ループ手段と
    を含み、エネルギー変換効率が、エネルギー変換効率と熱回収効率との組み合わせの最大約98%に達する蒸気発生システム。
  37. 前記蒸気発生器及び前記閉ループ手段が、約30cm×約30cm×約91cm(約1フィート×約1フィート×約3フィート)の空間体積の中に収められる請求項35に記載の蒸気発生システム。
  38. 適当な量の熱を高い効率で機械エネルギーに変換する方法であって、適当な量の熱を高い効率で機械エネルギーに変換するために、化学吸着によって発生させた真空状態に対してガス蒸気を超方向的に膨張させるステップを含む方法。
  39. 前記ガス蒸気としてアンモニアを提供するステップをさらに含む請求項37に記載の方法。
  40. ガス供給源と、
    アンモニア/水の供給源を加熱し、気体を発生させる熱発生器と、
    前記気体を膨張させるスクロール膨張機と、
    前記膨張する気体によって駆動され、それによって電気を発生させる動力源と
    を含む超方向性のエネルギー発生用パッケージ・システム。
  41. 前記ガス供給源がアンモニア及び水を含む請求項39に記載のシステム。
  42. 熱を機械エネルギーに変換するための超方向性の膨張装置であって、表面凝縮とは異なる方法で発生させたポリトロープ膨張状態において、飽和状態に近い又は飽和状態の蒸気を大気圧より低い圧力に対して膨張させる手段を含む装置。
  43. 前記ポリトロープ膨張状態を、回転摺動ベーン装置の内部で実施する手段をさらに含む請求項41に記載の装置。
  44. 前記ポリトロープ膨張状態を、容積式装置でその中に流体を注入することによって実施する手段をさらに含む請求項41に記載の装置。
  45. アンモニアから電力を発生させる方法であって、
    アンモニア・ガスを加熱するステップと、
    前記加熱されたアンモニアを膨張機によってより大きい体積まで膨張させ、前記アンモニア・ガスの温度を低下させるステップと、
    前記膨張機によってモータを駆動するステップと、
    前記モータから電気を発生させるステップと
    を含む方法。
  46. 前記加熱ステップが、アンモニアを約0.5MPa(75psi)で約371℃(700F)まで加熱するステップを含む請求項44に記載の方法。
  47. 前記膨張ステップが、前記加熱されたアンモニア・ガスの体積をそのもとの入力の約3.6倍まで増大させ、温度を約マイナス57℃(マイナス70F)まで低下させるステップを含む請求項45に記載の方法。
  48. 前記駆動ステップが、前記モータに取り付けられた軸を前記膨張機によって回転させるステップを含む請求項46に記載の方法。
  49. 前記モータとして交流発電機を提供するステップをさらに含む請求項47に記載の方法。
  50. 前記膨張機からの流体をリザーバ内に集めるステップをさらに含む請求項44に記載の方法。
  51. 前記流体を約60%の液体と約40%の蒸気との混合物とすることができる請求項49に記載の方法。
  52. 前記液体及び前記蒸気を、前記レシーバから吸着器へ送るステップをさらに含む請求項49に記載の方法。
  53. 前記吸着器内に低圧を生じさせ、それによって前記膨張機から温度を低下させるステップと、
    高いカルノー効率のために前記膨張機に十分な温度差で仕事をさせ、それによって超方向性の効果をもたらすステップと
    を含む請求項51に記載の方法。
  54. 前記低圧が約21KPa(3psi)であり、前記膨張機内での温度低下が約マイナス57℃(マイナス70F)であり、前記温度差が約428℃(770F)であり、前記カルノー効率が約62.6%である請求項52に記載の方法。
  55. 液体を脱着器を経由して前記吸着器へ戻して循環させ、生成される電気の効率を高めるステップをさらに含む請求項52に記載の方法。
  56. 膨張する気体から電気エネルギーを発生させる方法であって、
    流体を加熱して気体にするステップと、
    膨張機によって気体を超方向的に膨張させるステップと、
    前記膨張機によって発電機を駆動するステップと、
    前記発電機から電気を発生させるステップと、
    前記気体を凝縮させて液体にするステップと、
    超方向性膨張のための真空状態を常に与えるように、前記液体が閉サイクル内の吸着器、再生器及び脱着器を通過するステップと
    を含む方法。
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