JP2007521971A - 非機械的手段によって可動なフレキシブルホイル - Google Patents

非機械的手段によって可動なフレキシブルホイル Download PDF

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Abstract

光又は熱のような非機械的手段によって可動なフレキシブルホイルは第1部分及び第2部分の繰り返しアレイを有する。各部分は平坦な状態と曲がった状態との間で弾性可逆的であり、非機械的に可動である。平坦な状態から曲がった状態へ変動するときに第1ホイル部分が曲がる方向は、そのときに第2ホイル部分が曲がる方向の反対である。平坦な状態で、第1ホイル部分及び第1ホイル部分に(方向の)一致した力を非機械的に与えるとき、第1ホイル部分及び第2ホイル部分は反対の方向に曲がることで、ホイルにしわが寄ったようになり、実質的に直線的な変動となる。異なる非機械的な力の使用又は、非機械的な力の除去によって、ホイル部分をまっすぐにすることができ、結果としてホイルの平坦化及び伸張が生じてホイルの本来の形状になる。

Description

本発明は非機械的手段によって可動となるフレキシブルホイルに関する。
技術分野の項で述べたようなフレキシブルホイルそれ自体は当業者には既知である。加熱すると曲がるバイモルフィック金属ホイルは周知の例である。高分子であるそのようなホイルは特許文献1に開示されている。
曲がる変動及びまっすぐになる変動は、曲がったホイルの側のいずれか一方の端部に対する相対変位に関して比較的大きな回転成分を有する変動である。多くの応用では、そのような大きな回転成分を有することは適切だが、より直線的なホイルの変動の方が有利になるような応用もあるだろう。よって、変動が曲げ変動によるものよりも直線的であるような、非機械的手段によって可動なホイルが求められている。
米国特許公開第6137623号明細書 国際公開第05/075604号パンフレット 池田他、先端材料(Advanced Materials)、(独国)、ヴィーレイ・ブイ・シー・エイチ(Wiley-VCH)、第15巻、第3号、pp.201-205 ウイルダービーク(Wilderbeek, Hans T.A)他、先端材料(Advanced Materials)、(独国)、ヴィーレイ・ブイ・シー・エイチ(Wiley-VCH)、第15巻、第3号、pp.201-205
本発明の目的はとりわけ、非機械的手段によって比較的大きく変動可能なフレキシブルホイルの提供であって、変動による他方の端部に対するホイル端部の変位は曲げ変動による変位よりも直線的である。
これら及び他の目的は非機械的手段によって可動なフレキシブルホイルによって実現される。非機械的手段によって可動なフレキシブルホイルは第1ホイル部分及び第2ホイル部分を有し、各ホイル部分は非機械的に平坦状態と所定の曲がり方向を有する曲がった状態への間で可動であり、第1ホイル部分の所定の曲がり方向と第2ホイル部分の所定の曲がり方向とはお互い反対方向である。
本発明に従ったホイルは収縮状態と伸張状態への間で非機械的に可動である。特別な実施例次第では、収縮状態から伸張状態への変動、伸張状態から収縮状態への変動、又は収縮状態と伸張状態との間の可逆的変動が可能である。伸張状態では、第1ホイル部分及び第2ホイル部分はそれぞれ平坦状態であり、収縮状態では、第1ホイル部分及び第2ホイル部分はそれぞれ曲がった状態である。第1ホイル部分及び第2ホイル部分が同時に非機械的手段の作用を受けると、第1ホイル部分及び第2ホイル部分は一致して曲がる(又はまっすぐになる)。第1ホイル部分及び第2ホイル部分がお互い反対方向に曲がり、かつアレイ中で交互に配列しているので、ホイル部分の収縮する曲がり変動によってホイルはしわ状になって収縮する。収縮及び伸張はホイル端部の相対変位を起こす。相対変動は曲がり及びまっすぐになる変動に関する変位よりも直線的である。
直線的変動はホイルがしわ状になることで実現するので、直線的変動の大きさはかなり大きくなることが可能で、“かなり大きい”とは典型的な熱膨張の効果よりも明らかに大きいことを意味する。典型的には、熱の効果による膨張は約5%未満である。
変動は可逆的であって良い。異なる刺激を与える、又は非機械的な刺激を除去することで、第1ホイル部分及び第2ホイル部分は平坦になり、ホイルが平坦化することで伸張する。
特別な実施例では、第1ホイル部分及び第2ホイル部分のうちの少なくとも1つは高分子材料を含む。
高分子材料は大きな変動を可能にする優れた弾性を有し、無機材料と比較して製造及び処理が容易でかつ安価である。
より詳細には高分子材料は重合した液晶を含む。
重合した液晶を利用することで、第1ホイル部分及び第2ホイル部分のアレイをその場で同時に形成することが可能になり、よって本発明に従ったホイルの製造を大きく促進する。さらに異方的に配向した重合した液晶は方向に依存した特性を有し、それはホイル部分のより精密な変動を可能にする。しかも選択された方向では、曲がりは重合した液晶の収縮を含んで良く、これは特に大きな曲がり効果を可能にする。
魅力的な実施例は、第1ホイル部分及び第2ホイル部分のうちの少なくとも1つが重合した液晶を含むものである。重合した液晶は、ホイルの一の主要面近くで異方的に配向し、ホイルを横切る方向に配向及び/又は濃度の変化を示す。
より詳細には、重合した液晶はスプレイ配向を有する。スプレイ配向とは、ホイルの一の主要面近くで面配向となり、当該一の主要面の反対面近くでホメオトロピック配向となる配向である。
スプレイ配向は制御された方法によって大きく曲がることを可能にする。
本発明に従ったホイルの別な実施例は、第1ホイル部分及び第2ホイル部分が放射線の手段によって平坦状態と曲がった状態との間を非機械的に変動可能なものである。
放射線は魅力的な非機械的手段である。放射線による非機械的変動では、ホイルは収縮状態でも伸張状態でも安定であるので、そのような安定状態のときに非機械的手段を与え続ける必要がなくなる。また、非機械的手段を局所的に与えることも可能になる。
他の実施例は、第1ホイル部分及び第2ホイル部分が熱の供給又は熱の除去の手段によって平坦状態と曲がった状態との間を非機械的に変動可能なものである。
熱の除去又は供給は魅力的である。なぜなら広範な種類の材料に使用可能だからである。たとえ、膨張の程度が一の材料から他の材料で変化があるとしても、実質的にすべての材料は温度依存性を有するので熱の影響を敏感に受けて膨張する。
収縮及び伸張を可能にするのにそれぞれ異なる非機械的手段を使用して良い。たとえば、収縮は光を使用して実現可能な一方、伸張は熱を供給又は除去することで実現可能なように。
魅力的な実施例は、ホイルが、ホイルの変動に対して固定されている構造物に取り付けられているものである。
たとえばアクチュエータとして機能させることができるようにするには、ホイルは固定された構造物に取り付けられる必要がある。
さらに別な実施例は、ホイルが閉状態と開状態とを切り替え可能なバルブであるものである。バルブは、気体若しくは流体のような物質又は光のような放射線を含む、保持する又は隔離するのに使用して良い。
本発明のこれら及び他の態様は図の参照及び、以下で説明されている実施例から明白となる。
本発明に従ったホイルの第1実施例における断面図を概略的に図示している。フレキシブルホイル1は非機械的手段によって大きく変動可能である。ホイル1の変動は矢印2で示された方向に大きな直線成分を有する。そのような変動を可能にするには、ホイル1は第1ホイル部分3及び第2ホイル部分4を有する。第1ホイル部分3及び第2ホイル部分4の各々は2層(言うまでもないが、2層より多い層数を有する積層構造もまた使用可能である)配置である。2層配置は平坦状態と曲がった状態との間を非機械的手段によって変動可能なものである。図1に図示された実施例では、ホイル部分3及びホイル部分4の各々はフレキシブル層5及びフレキシブル層6を有する。フレキシブル層5及びフレキシブル層6は、非機械的手段が作用しているときに、方向2において層6が層5より伸張しないように、お互いに適合する。本発明で使用される用語で、“伸張しない(expanding less)”という語には収縮も含まれる。そのようなホイル部分が非機械的に刺激される場合、ホイルを横切る方向に生じる伸張の差によってホイル部分が曲がる。ホイルの曲がる方向は常に、より小さく伸張する層、図1では層6、が曲がったときに内側に位置するような方向である。ホイル部分は平坦状態と曲がった状態との間で変動可能である。“平坦状態”とは、曲げられた状態よりも小さい曲率を有する状態を意味し、ホイル部分が曲げられる方向は所定である。
第2ホイル部分4の層5及び層6の積層順序は、第1ホイル部分3の層5及び層6の順序とは反対である。従って、ホイル部分3とホイル部分4とはお互い反対方向に曲がる。加えてホイル部分3及びホイル部分4が交互に配列されているため、曲がりが交互に反対方向で生じ、ホイルは図2で図示されているようにしわ状になって収縮する。ホイル部分3及びホイル部分4が同一方向で曲がる場合、しわは完全に規則的なものになり、方向2に関して完全な直線的変位になる。しかし実際は、そのような完全な状態を実現するのは難しい。従って実際には、変動は完全な直線ではなく(小さな)回転成分を有する。しかし、その回転成分は、すべての第1ホイル部分及び第2ホイル部分が同一の方向に曲がるようなホイルで生じる回転成分よりも小さい。
ホイル1は、薄いフレキシブル支持基板上に離散的ホイル部分を集合させることで製造して良い。基板を2層構造中の2層間で挟むこともまた可能である。第1ホイル部分及び第2ホイル部分を有する2層又は多層ホイルは、各々が層5又は層6の役割を果たす、お互い独立した自己支持フレキシブル層を集合させた複合ホイルにして製造して良い。支持膜(図1では図示されていない)は集合体の形成を補助することが可能である。そのような支持膜はホイル部分3及びホイル部分4上に積層される、又は層5と層6との間に配置されることで3層の積層構造を形成することが可能である。ホイル部分は層同士が接触するように製造する、又は間隔をあけて製造しても良い。
図3は本発明に従ったホイルの第2実施例における断面図を概略的に図示している。ホイル21はホイル部分23及びホイル部分24を有する。ホイル部分23及びホイル部分24は単一層内で形成され、交互に配列する。各ホイル部分は、非機械的手段が作用しているときの伸張の勾配が第1ホイル及び第2ホイル内部でホイルを横切る方向に進展するような構造を有する。この勾配によって、ホイル部分は曲げられる(まっすぐになる)。
たとえば図3では、第1ホイル部分23は上部領域で伸張し(外側を向く両頭矢印で示されているように)、下部領域で収縮する(内側を向く両頭矢印で示されているように)。第2ホイル部分24に対して状況は保存される。よって、平坦状態にあるホイル21に非機械的手段が作用するとき、ホイル部分23及びホイル部分24はお互い反対方向に曲がり、ホイル21が方向2でしわ状になることで収縮する。その結果、ホイル21の一の終端部は方向2の反対側にある他の終端部に対して線形に変位する。それぞれ異なる非機械的刺激の付与を止めることで、ホイルは平坦で伸張した状態に戻る。実際はホイル中の不完全さゆえ、完全に規則的なしわを実現するのは難しい。多少不完全なしわは許容されなくてはならない。それが、完全に線形ではない変位のホイルとなる。単一層中で曲がること及びまっすぐになることはホイルを横切る方向で組成が変化するような材料から構成されるホイル部分を使用することで引き起こすことが可能である。組成変化は伸張の勾配を引き起こす。その代わり、又はそれに加えて、層を横切る方向で非機械的手段が生じる程度の伸張の勾配を発生させることが可能である。たとえば、層が光を吸収する色素を含み、光強度の勾配ができるように発光する場合、温度勾配が生成される。その理由は、吸収される光エネルギーは熱に変換され、熱量は光強度に比例するからである。よって層を横切る方向に生じる温度勾配はホイル部分の伸張の勾配及びホイル部分の曲げの勾配を生じさせる。例には非特許文献1で開示されている露光によってアゾベンゼン液晶ゲルで誘起される曲げがある。池田(非特許文献1の著者)の組成を使用することで、第1ホイル部分及び第2ホイル部分の繰り返しアレイはたとえば両面に繰り返しパターンをなすホイルを照射することで製造可能である。この目的のため、ホイルの両側には適切にパターニングされた光反射ホイルが供されることで両側に全体的な露光を可能にして良い。
線形運動はしわをつくる又はしわを伸ばすことで生じるので、直線的な変動はかなり大きくなることが可能である。原理的に、実現可能な線形変動の大きさに制限はない。変動の大きさは単純にホイル部分の数を増加する及び/又は個々のホイル部分の大きさを増加することで大きくすることが可能である。
本発明に従ったホイルは円形及び長方形のような所望の形状、三角形又はより複雑な形状を有して良い。収縮方向全体の制御を改善するには、変動方向の長さはその方向に直交する方向の長さよりもたとえば2倍、5倍又は10倍以上のようなかなり大きい長さであることが好ましい。それによって、薄型(strip)又は長い(beam)形状が得られる。
ホイルの厚さは重要ではないが、ホイルが薄ければ変動の程度は一般に増大する。多くの応用では、約2mm以下の厚さが適切で、1mm未満又は500μm未満の厚さで有利となるような応用もあるだろう。たとえばマイクロメカニクスの応用では、厚さはもっと小さく、たとえば0.1μmから約100μmの範囲である。
一定の厚さではなく、たとえばV字形状のホイルによって有利となるような応用もあるだろう。ホイルの幅及び長さは重要ではなく、基本的には何に応用するのかで決まってくる。幅及び長さは約1μmから約1mの範囲であれば如何なるものでも良い。マイクロメカニクスホイルの長さ及び幅は、約1μmから約1000μmの範囲である。
ホイルの変動はホイルに直接作用する非機械的手段によって引き起こされる。非機械的手段として電場及び磁場を使用しても良い。差異のつくような(Differential)液体の内部拡散もまた、曲げ及びまっすぐになることを引き起こす手段として使用可能である。差異のつくような内部拡散の傾向は、一の主要面から別な主要面へ層を横切るときに組成が無極性から極性に変化するような材料の層を有することで実現可能である。特定の極性を有する液中に沈められるとき、一の主要面は他の主要面よりも多くの液体を取り込む(take up)結果、交互の曲げを発生させる膨れの差異が生じる。
非機械的手段にはさらに温度差を引き起こす手段も含まれる。非機械的手段として温度差をつけるとき、第1ホイル部分及び第2ホイル部分からなる材料の熱膨張の差異が曲げ及びまっすぐになることを引き起こすものとして利用される。温度差はホイルへの熱の除去又はホイルへの熱の供給によって引き起こすことが可能である。従来方法による対流、拡散及び/又は放射によって、熱はホイル(部分)へ伝導可能であり、局所的に1つ以上のホイルへ、又はホイル全体へ与えられて良い。熱手段が除去されるとき、ホイル部分は自動的に加熱される前の形状に戻る。ホイル部分の構築に依存して、熱の授受により、平坦状態から曲がった状態、又は曲がった状態から平坦状態への遷移を起こすことが可能である。冷却手段、赤外ランプ又は抵抗加熱のような従来の熱を授受する方法で、熱を与える又は除去することが可能である。
別な実施例では、ホイル部分は放射線の手段によって非機械的に可動である。放射線による手段には、γ(X)線若しくは電子線のような化学作用線(actinic radiation)又は、特に紫外若しくは可視光のような電磁波が含まれる。放射線は温度上昇又は温度勾配を起こす熱の発生に使用可能である。放射線は局所的に1つ以上の選ばれたホイル部分に供して良いし、又はホイル全体に供しても良い。放射線はまた直接的に形状変化を引き起こすことも可能である。これについては非特許文献1を参照してほしい。光誘起の曲げのさらに別な実施例は本願と同日出願の特許文献2にて開示されている。
ホイル部分の層は、非機械的手段によって(可逆的に)ホイル部分を曲げる又はまっすぐにする材料の如何なるもので構成されて良い。材料の具体的な選択はとりわけホイル部分を曲げる(まっすぐにする)のに使用される非機械的手段の種類によって決められる。繰り返し曲げられるときに破壊しない材料は一般に、金属、合成樹脂ポリマー及び特にゴムのような弾性材料が適している。フレキシブル材料もまた使用可能である。
高分子材料は好適である。ホイルの領域が大きい(たとえば表面領域が0.01から1m2のオーダー又はそれ以上)場合のみならず小さい場合、ここでは小さい領域とは1μmから1000μm領域を意味する、であっても、高分子材料は大きな程度の変動を可能にする優れた弾性を有し、無機ホイルと比較して容易かつ安価で製造できる。ポリマーは線状又は(わずかに)架橋したポリマーで良い。“ポリマー”という語は、オリゴマー、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー及び高次ホモログ、線状ポリマー、側鎖及び主鎖ポリマーブレンドを含むが、それらに限定されるものではない。
適切なポリマーは1GPa以上の高い弾性率、又は10MPa以下の低い弾性率を有して良い。そのようなポリマーは、当技術分野でエラストマー、より詳細には液晶エラストマーと呼ばれるものである。多くの応用ででは、弾性率の範囲は約5MPaから約2GPaが適切である。
異方的に配向したポリマーは本発明においては特に有用である。その理由は異方的に配向したポリマーは方向に依存する特性を有するからである。異方的に配向した高分子材料は当技術分野では既知であり、そのようなものとして軸に沿わない又は2軸性の伸縮高分子材料を含む。
重合した液晶は本発明においては特に有用である。重合した液晶は異方的配向の程度が大きくなるのを促進する。Tg(ガラス転移温度)より高温で非機械的手段が作用する場合、ホイル部分の横方向濃度(分布)が実現し、結果として大きな程度の曲げ(まっすぐ)変動が可能となる。そのような材料は当技術分野では既知であり、そのようなものとして液晶ポリマー及び配向状態にある重合可能な液晶を重合して得られるポリマーを含む。
重合可能な液晶は光重合可能、及び/又は架橋可能である。好ましい重合可能な液晶はアクリル酸(メタクリル酸)、チオレン、ビニールエーテル、オキセタン及びエポキシドである。重合可能な液晶を利用することで、第1ホイル部分及び第2ホイル部分のアレイをその場で同時に形成することが可能になる。配向した重合液晶を形成する方法は、基板上又は2つの基板に挟まれている重合可能な液晶層に所望の配向を与える段階及び、所望の状態に配向する重合した液晶を得るために所望の配向状態に液晶を重合する段階を有する。
異方的に配向した重合液晶は、図1に図示されているような2層構成のような多層ホイル部分で適切に使用することが可能である。たとえば、面配向した重合液晶はランダム配向ポリマー又は重合液晶と組み合わせることが可能である。面配向の方向では、たとえば熱のような非機械的手段が作用するとき、伸張はほとんどないか、あるいはTgより高温では収縮さえ起こる一方で、面配向の方向に直交する方向では伸張は比較的大きく、ランダム配向ポリマー層での伸張に相当する。同様の効果は円盤状メソゲン基が使用されるときに得られる。別な実施例では、面ネマティック配向を有する層はホメオトロピック配向を有する層と組み合わせられる。
重合液晶はまた、単一層ホイル部分を提供するのに使用することも可能である。特に、第1ホイル部分及び第2ホイル部分のうちの少なくとも1つが重合液晶を含むホイルの提供に使用可能である。その重合液晶はホイルの一の主要面近くで異方的に配向し、ホイルを横切る方向に配向及び/又は濃度変化を示す。配向の変化は、配向の程度の変化又は配向の平均方向の変化であって良い。
非機械的手段によって曲がるようなホイル部分を得るため、配向及び/又は濃度変化は典型的には非対称である。“非対称”とは、ホイル部分の横方向における真ん中の面に対する変化(分布)を都合良く表現するものであって良い。
濃度の漸進的変化は重合液晶とポリマーのような第2材料とを混ぜることで実現される。そうして材料はホイル部分を横切る2つの方向に濃度勾配を有するようになる。
配向の程度の変化を利用するとき、一の主要面近くでの異方的配向から他の主要面近くでの等方的配向への変化がホイルを横切る方向で起こって良い。たとえば一の実施例では、配向は、一の主要面で面配向又はホメオトロピック配向から他の主要面での等方的配向へ漸進的に変化して良い。これは棒状又は円盤状メソゲン基を有する重合液晶を使用することで実現可能である。
ツイステッド・ネマティック配向は配向方向が漸進的に変化する実施例である。ツイステッド・ネマティック配向を使用するとき、方向2が長手方向で幅が小さいホイルを使用するのは有利である。なぜならツイステッド・ネマティック配向は、互いに直交する方向に沿って同じ大きさだけ曲がろうとするからである。
図4に図示されている魅力的な実施例では、図4はスプレイ配向を有するホイル部分の斜視図を概略的に図示している。
ホイル部分24はネマティックスプレイ配向を有する。底部主要面近くである領域26で配向は面配向であり、領域25へ向かって、配向方向は漸進的に領域25の上部主要面近くでホメオトロピック配向となって終端する。領域26がその領域での重合液晶の配向を減少させる非機械的手段の作用を受けるとき、内側を向く双頭矢印41で示されているように小さな伸張又は収縮が横方向2で生じる。その方向に直交する横方向では、外側を向く双頭矢印43で示されているように大きな伸張が生じる。
領域25では、非機械的手段によって引き起こされる配向の減少は方向2及び、双頭矢印45で示されているその方向に直交する横方向での比較的大きな伸張(矢印47で示されているように)となる。ホイル部分への非機械的手段の正味の効果は1方向のみの曲がりである。同様の効果は円盤状スプレイ配向及びスプレイ・カイラル・ネマティック配向を使用することで実現可能である。
重合した又は重合可能な液晶は電磁場、ラビング配向ポリイミド若しくは斜め堆積されたシリコン酸化物層のような配向層のような従来手段又は剪断力をかけることによって実現可能である。ホメオトロピック整合は重合可能な液晶混合物の適切な選択及びそれらの層の大気での露光によって自発的に実現できる。ホメオトロピック整合を誘起するのにサーファクタントを使用することもまた可能である。第1ホイル部分及び第2ホイル部分が同時に形成されるときに要求されるパターン状の配向は、周知の光配向技術の使用又は電場及び/若しくは磁場を局所的に印加することで簡便に得られる。
ホイル部分は様々な方法で平坦状態と曲がった状態との間を変動することが可能である。
第1実施例では、非機械的手段の適用によって平坦状態から曲がった状態への遷移が生じる。この実施例では、非機械的手段がかかっていないときにはホイル部分は平坦状態である。第2実施例では、非機械的手段がかかることで平坦化する、まだ曲がっていないホイル部分が使用される。
ホイル部分つまりホイルは非機械的手段の適用に対して単安定又は双安定であって良い。単安定の型では、曲がった状態又は平坦状態のうちのいずれか1つの状態のみが安定状態で、ここで“安定”とは非機械的手段が適用されても形状を変化させないことを意味する。他方は安定化状態で、非機械的手段が適用されている限りにおいて安定している状態である。そのような単安定状態ホイルの例としては、非機械的手段が温度差を与える手段であるホイルがある。温度が周辺の温度と異なる場合のみ曲がった状態(又はホイルの構造に依存した平坦状態)が維持される。スイッチをオフにすることで温度を周辺温度に戻すことが可能である場合、冷却又は加熱することでホイルが安定状態へ戻ることを意味する。双安定ホイルは2つの安定状態を有する。双安定ホイルの例としては非特許文献1で開示されたホイルがある。
本発明に従ったホイルは典型的には単独では使用されず、ある構造物の一部として使用される。
ホイルは、その内部部分を介して構造物に取り付けられて良い。それによって取り付け点を両端とする(一致した)変動が可能になる。その代わりに、ホイルの終端部を構造物に取り付けることで、ホイル変動の大きさを最大化することも可能である。上記の如何なる組み合わせもまた可能である。加える必要がある場合、構造物はガイド部品及び/又は支持部品を有して良い。ガイド部品及び/又は支持部品はホイル又はホイルの運動をガイド及び/又は支持する。面に取り付けられるとき、ホイルはその面と如何なる角度をなしても良い。面に垂直又は実質的に平行に、任意でホイルを持ち上げる支持体を介することによって取り付けられて良い。
本発明に従ったホイルは多くの用途を有する。
アクチュエータとして、つまり物体を変位させる又は他の物体を運動状態に設定する装置として使用可能である。金属物体をホイルに取り付けることで、運動を気エネルギーに変換することができ、金属物体をコイルへの出入りをするように動く。コイルの誘導によって電流が生じる。ホイルはまた、力を及ぼすことが可能である。特に、ホイルが圧電材料に対して力を及ぼすときに圧電材料に対してホイルが力を及ぼす場合、電圧を発生させることが可能である。
別な実施例では、ホイルは非機械的手段による閉状態と開状態との切り替えが可能なバルブとして機能する。そのようなバルブは、広い意味では選択された空間領域を分離する可変バリアとみなすことが可能であり、多くの興味深い用途を有する。第1用途では、バルブはシャッター又は閉じる手段であり、物質又は光のような放射線のようなものを閉め出す又は閉じこめる又は物質又は空間的に隔離するための手段である。シャッターは物質又は光のような放射線のような環境中のものから構造物を保護するのに使用されて良い。あるいはその代わりに、バルブは物質又は放射線が環境中へ飛散するのを防ぐ手段として使用することが可能である。特に、バルブは容器を閉じる手段を構成して良い。そのような容器はたとえば、治療上有効な化合物を含んでよい。その化合物は制御された方法による非機械的手段によって放出される。また、バルブは光の透過又は反射を制御するのに使用しても良い。後者の場合、バルブは以下のように配備されている光反射面を暗くする若しくは露出させて良い。ホイルは直立した又は横たわっている基板に取り付けられて良い。横たわっている場合、ホイルを持ち上げる支持体にホイルを取り付けるのが便利である。
多くの応用において、所望のパターンに従って単一基板上に配列される複数の本発明に従ったホイルを有するのは望ましい。そのようなホイルの各々が個別的に非機械的に可動であれば、ディスプレイのような応用が可能となる。
[例]
図5は本発明に従ったホイルのアレイの上面図を概略的に図示している。
図6は図5のアレイの線I-Iに沿った断面図を概略的に図示している。
図5は3つのフレキシブルホイル52によるアレイ51を図示する。各フレキシブルホイル52は十字を2つ並べた形状を有する。十字を2つ並べた構造の十字部分の自由端53の各々では、可動部分53が配置されている。各可動部分53は第1ホイル部分54及び第2ホイル部分55の繰り返しアレイを含む。は第1ホイル部分及び第2ホイル部分はそれぞれ、平坦状態と曲げられた状態との間を(可逆的に)非機械的に可動である。より詳細には、非機械的手段が作用するとき、第1ホイル部分54は基板59から離れるように曲がり、第2ホイル部分55は基板59に近づくように曲がる。
フレキシブルホイル52の各々は重合した液晶層56及びパターニングされた配向層57を有する。以降でさらに説明するように、パターニングされた配向層57は製造中、重合した液晶が得られる重合可能な材料を配向させるのに使用される。
本例では、可動部分53の幅61は100μmで長さ63は約800μmである。第1ホイル部分及び第2ホイル部分はそれぞれ幅50μmなので、各可動部分53は16個のホイル部分を有する。幅64は100μmである。
ホイル52間の間隔65は20μmで、フレキシブルホイル52の厚さ66は約10μmである。
ホイル52のアレイ51は以下のようにして製造される。
図7を参照すると、ガラス基板59は100nmの銅薄膜でコーティングされる。ポジのフォトレジストパターンが当該銅上に画成される。フォトレジストで被覆されていないCu層部分は硝酸アンモニウムセリウム溶液(200g硝酸アンモニウムセリウム、35ml酢酸及び1000ml蒸留水)によってエッチングされる。その結果図7に図示されているように、基板はパターニングされた銅犠牲層71で被覆される。
銅がコーティングされたガラス基板71及び59は続いて面配向部分57aを有する配向層でコーティングされる。その配向層はネマトジェン(nematogen)をホメオトロピックに配向することができる。部分57a及び部分57bは各対応する可動部分53の長手方向に延在する繰り返しアレイに整列する。
たとえば57のような配向層及び当該配向層の製造方法自体は当技術分野において既知である。非特許文献2を参照のこと。
配向層57は以下のようにして製造される。
-(非反応性)エン基(エン基とは不飽和二重結合を有する化学基である)を有する光配向可能な材料層を提供する段階、
-パターン状になっている領域57aに対応する領域を偏光紫外光で露光することで、光配向可能な材料のエン基をお互い露光領域で反応させることで露光領域57aが液晶を面配向させる能力を提供する段階、
有効な量の熱を供給する一方で、非照射領域を露光する段階、非照射領域はオクタデシチオール(octadecylthiol)への非反応性エン基を有し、熱的自由ラジカル開始剤の存在下で、オクタデシチオールはエン基と反応することで、液晶をホメオトロピックに配向させる能力を有する領域57bを形成することを特徴とする段階。
偏光紫外光の発光は周期的な50μm/50μmのライン&スペースパターンを有するストライプマスクを通過して起こる。部分57cでは、光配向可能な材料は紫外光に十分露光され、全エン基が除去されることで部分57cを実質的にオクチルデシルチオール(octyldecylthiol)に対して非反応的にする。領域57cでのオクチルデシルチオールの生成は予防されなくてはならない。その理由は、それらの領域では、ホイルは基板59と接合(adhere)し、オクチルデシルチオールの存在はそのような接合に悪影響を及ぼすからである。
よって形成される配向層57の厚さは約100nmである。
ここで図8に図示された段階に進む。
図9を参照すると、配向層57の提供での方法と同様の方法を使用することで、ガラス基板73にはパターニングされた配向層75が供される。配向層75は面配向部分57a、ホメオトロピック配向部分57b及び部分57cを有する。部分57cは続く製造段階で容易にガラス基板73が離れるようにオクタデシチオールによって機能化される。
ガラス基板上の部分57a、部分57b及び部分57cは整列している、その際、ガラス板59と適切に組をなし(mate)、そして整合し、ホメオトロピック部分57bはガラス板59上で面配向部分57aと整合し、そして部分57cはガラス板59上の部分57cと整合する。
そこでガラス板59及びガラス板73は組をなし、整合し、そして直径10μmのガラス球(図示していない)で間隔をあける。図9に図示されているように、ガラス基板59上の面配向部分57aはガラス基板73上のホメオトロピック部分57bの反対側に設けられ、そしてガラス基板59上のホメオトロピック部分57bはガラス板73上の面配向部分57aの反対側に設けられている。
ネマトジェンの光重合可能な液晶は以下の成分を有する。
Figure 2007521971
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調製における各成分の質量比は以下である。
液晶モノマー1 28[parts/wt]
液晶モノマー2 20[parts/wt]
液晶モノマー3 10[parts/wt]
液晶モノマー4 15[parts/wt]
液晶モノマー5 25[parts/wt]
BDMMB 2[parts/wt]
p-メトキシフェノール 200ppm
ジクロロメタン中に成分を混合及び溶解し、真空オーブンでジクロロメタンを蒸発させる。ことで調製される。
液晶モノマー1、液晶モノマー2及び液晶モノマー3は光重合可能なネマトジェニックなアクリル酸である。液晶モノマー4は(光重合可能なアクリル酸とは離れて)シス異性体及びトランス異性体が存在可能な光異性化可能なアゾベンゼン色素である。液晶モノマー4に適切な波長の光を照射することで、トランス異性体はシス異性体に転換する。シス異性体及びトランス異性体分子はそれぞれ異なる形状を有する。BDMMBは光開始剤であり、p-メトキシフェノールは望まない製造段階での重合化を防ぐ防止剤として使用される。
光重合可能な液晶材料の溶解物は100℃でのガラス板59とガラス板73との間の毛管現象(作用)によって導入される。その結果、重合可能な液晶層が形成される。溶解物でガラス盤間を満たした後、光重合可能な液晶材料を急速に120℃にし、この温度を5分間保持してゆっくりと40℃に冷却する。このアニーリングは所望のスプレイ配向を形成するのに非常に重要である。
配向層57及び配向層75により、40℃に冷却されるとき、液晶材料は異方的に配向する。より詳細には、異方的に配向する重合可能な液晶材料の第1領域はガラス板59の対応する領域57aとガラス板73の対応する領域57bとの間に形成される一方で、異方的に配向する重合可能な液晶材料の第2領域はガラス板59の対応する領域57bとガラス板73の対応する領域57aとの間に形成される。第1領域及び第2領域の各々では、液晶材料はスプレイ配向である。第1領域では、ガラス板59近くでの配向は面配向で、ガラス板73近くではホメオトロピック配向である。第2領域では、ガラス板59近くでの配向はホメオトロピック配向で、ガラス板73近くでは面配向である。第1領域及び第2領域はスプレイ配向する重合可能な液晶の繰り返しアレイを形成する。
さらに図9を参照すると、配向する重合可能な液晶は透明領域77a及び不透明領域77bを有するマスクを通して紫外線露光される。透明領域77aのレイアウトは図5に図示されたホイルの上面図に対応する。面配向モノマーの配向方向に垂直な電場ベクトルを有する偏光紫外光を使用するのが好ましい。このようにして、すでにしているモノマーを含むアゾ基がトランスからシスへの遷移を可能な限り防止することで、分子整合を妨げる。露光線量は強度5mW/cm2で30分間である。この露光線量は通常使用されている値よりも多少大きいが、その理由は、アゾ化合物は関心領域での光開始剤の波長を吸収するからである。
図10を参照すると、紫外光での露光後、重合した液晶が生成される。重合中、配向は実質的に同一のため、スプレイ配向が重合した液晶で保持される結果、スプレイ配向した第1ホイル部分54及び第2ホイル部分55の繰り返しアレイとなる。マスクで露光されなかった重合可能な液晶層の領域は重合しない。
紫外光での露光後、ガラス板73及び配向層75は重合した液晶層56から除去される。領域57cはオクタデシルチオールで機能化されているため、このガラス板の剥離はガラス板59に対して容易である。
マスク77によって露光されなかった領域に依然として存在する重合可能な液晶はここでエチレンによって取り除かれる。
ここで図10に図示した段階に到達する。
最終的に、銅の犠牲層71は上述の組成での硝酸アンモニウムセリウム溶液に浸けることで除去される。その結果図6に図示されている構造となる。
ここでは、毛管力によってホイル部分53は基板と強固に接合する。そのようなホイル部分を剥離するのに、超臨界二酸化炭素を使用して(さらに)ホイル51のアレイを乾燥させるのは利点がある。
よって製造されたフレキシブルホイル51のアレイは波長365nm、強度3.5mW/cm2の紫外光に従う。
紫外光の露光に応じて、可動ホイル部分53はただちにしわ状になろうとする。光透過実験は、5秒以内で、可動ホイル部分53によって最初被覆されている基板表面の50%が露光されることを示している。
しわ状になった結果、本発明に従ったホイルは約25μm以下の高さに到達する。このことは、ホイルの変動が実質的に線形であることを示している。結局、比較すると、フレキシブルホイルの高さは約500μmに到達する。ホイルは長さ800μmの可動部分を有し、繰り返しアレイに反して均一なスプレイ配向を、ホイル全長に沿って有し、及び、紫外光が照射されるときに曲がる。
紫外光源のスイッチがオフの場合、ホイル部分53は非常にゆっくりとしわを直すことが可能となる。この過程は加熱後の冷却で速めることが可能である。しわを直すのは、たとえば500nmのカットオフフィルタが供されているキセノンランプから与えられるような500nm以上の波長の光でホイルを露光することで非常に有効に実現する。約2分後、ホイルは平坦状態に到達する。
本発明に従ったホイルの第1実施例における断面図を概略的に図示している。 本発明に従ったホイルの収縮状態における断面図を概略的に図示している。 本発明に従ったホイルの第2実施例における断面図を概略的に図示している。 スプレイ配向を有するホイル部分の斜視図を概略的に図示している。 本発明に従ったホイルのアレイの上面図を概略的に図示している。 図5のアレイの線I-Iに沿った断面図を概略的に図示している。 図5及び図6に図示されたアレイ製造方法の第1段階の断面図を概略的に図示している。 図5及び図6に図示されたアレイ製造方法の第2段階の断面図を概略的に図示している。 図5及び図6に図示されたアレイ製造方法の第3段階の断面図を概略的に図示している。 図5及び図6に図示されたアレイ製造方法の第4段階の断面図を概略的に図示している。

Claims (9)

  1. 非機械的手段によって可動なフレキシブルホイルであって、
    第1ホイル部分及び第2ホイル部分を有し、
    各ホイル部分は平坦状態と所定の曲がり方向を有する曲がった状態との間で非機械的に可動であり、
    前記の第1ホイル部分の所定の曲がり方向と前記の第2ホイル部分の所定の曲がり方向とは互いに反対方向である、
    ことを特徴とするホイル。
  2. 前記第1ホイル部分及び前記第2ホイル部分のうちの少なくとも1つは高分子材料を含むことを特徴とする、請求項1に記載のホイル。
  3. 前記高分子材料は重合した液晶を含むことを特徴とする、請求項2に記載のホイル。
  4. 前記第1ホイル部分及び前記第2ホイル部分のうちの少なくとも1つは重合した液晶を含み、
    前記重合した液晶は、前記ホイルの一の主要面近くで異方的に配向し、前記ホイルを横切る方向で配向及び/又は濃度の変化を示す、
    ことを特徴とする、請求項3に記載のホイル。
  5. 前記重合した液晶はスプレイ配向を有し、
    前記スプレイ配向は、前記のホイルの一の主要面近くで面配向し、前記一の主要面の反対側に位置する面近くでホメオトロピック配向する、
    ことを特徴とする、請求項4に記載のホイル。
  6. 前記第1ホイル部分及び前記第2ホイル部分のうちの少なくとも1つは放射線照射によって平坦状態と所定の曲がり方向を有する曲がった状態との間で非機械的に可動である、
    ことを特徴とする、請求項1,2,3,4又は5に記載のホイル。
  7. 前記第1ホイル部分及び前記第2ホイル部分のうちの少なくとも1つは、熱の供給若しくは熱の除去又はそれらの組み合わせの手段によって平坦状態と所定の曲がり方向を有する曲がった状態との間で非機械的に可動である、
    ことを特徴とする、請求項1,2,3,4又は5に記載のホイル。
  8. 前記ホイルは前記のホイルの変動に対して固定している構造物に取り付けられる、
    ことを特徴とする、請求項1,2,3,4,5,6又は7に記載のホイル。
  9. 前記ホイルは閉状態と開状態との間を切り替え可能なバルブであることを特徴とする、
    請求項8に記載のホイル。









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