JP2007521792A - 異常に切断されたタンパク質を異所性発現する酵母、およびこの用途 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、異常に切断されたタンパク質を異所性発現する酵母、およびこのような異常に切断されたタンパク質の機能を調節する化合物を同定するためのスクリーニング法に関する。
本出願は、2003年4月16日に出願された米国仮出願第60/463,284号、および2003年5月20日に出願された米国仮出願第60/472,317号の優先権を主張する。これら先願の全内容は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。
本発明は、米国立衛生研究所/米国立精神疾患・卒中研究所から供与された助成金(NS044829-01)を元に政府の支援を受けて実施された。米国政府は、本発明の一定の権利を有する。
α-シヌクレイン(synuclein)は、高密度の細胞質内封入体(レーヴィ体と呼ばれる)に凝集および沈殿可能なタンパク質である。レーヴィ体は、パーキンソン病、痴呆を伴うパーキンソン病、レーヴィ体痴呆、パーキンソニズムを伴うアルツハイマー病、および多系統性萎縮症を含む、さまざまな神経障害の病因に関与する。
(a)直径が約5〜25 μmの球状の細胞質封入体であるレーヴィ体の存在(主にα-シヌクレインに反応性を示すが、ユビキチンおよび他のタンパク質にも反応性を示す)(Spillantini MG, et al., 1997. Nature 388: 839-40);および
(b)黒質緻密部におけるドーパミンニューロンの広範囲の喪失(Fearnley JM, et al., 1991. Brain 114: 2283-2301)である。
本発明は少なくとも部分的には、α-シヌクレインなどの異常に切断されたタンパク質を異所性発現する酵母が、異常に切断されたタンパク質の生物学的側面(例えばα-シヌクレインの生物学的側面)のある特徴を示すという発見に基づく。この発見により、異常に切断されたタンパク質(例えばα-シヌクレイン)の発現の結果として、酵母に見られる異常な生物学的過程を調節する化合物を同定するために、酵母のスクリーニングを実施することが可能となっている。このようなスクリーニングによって同定される化合物は、タンパク質の誤った折りたたみに起因する疾患(パーキンソン病など)の治療または予防のための候補薬物として使用することができる。
(a)α-シヌクレインを異所性発現する酵母細胞(例えば出芽酵母)に候補薬物を接触させる段階;
(b)酵母細胞を、同細胞に毒性を十分引き起こすレベルでα-シヌクレインの発現を可能とする条件下で培養する段階;および
(c)候補薬物の存在下でα-シヌクレインの毒性が、候補薬物の非存在下と比較して弱いか否かを判定する段階(α-シヌクレインの毒性が候補薬物の存在下で弱い場合、α-シヌクレインの毒性を防止または抑制する薬物が同定されたことになる)。任意で、変異型のα-シヌクレインタンパク質(例えばA53TまたはA30P)を、この方法で使用することができる。
(a)本明細書に記載された酵母細胞(例えば、α-シヌクレインを含むタンパク質をコードする核酸の2つの組込まれたコピーを含む酵母細胞)を候補薬剤の存在下で、かつ候補薬剤の非存在下で酵母細胞に毒性を十分誘導するレベルでタンパク質の発現を可能とする条件下で培養する段階;および
(b)候補薬剤の存在下で酵母細胞における毒性が、候補薬剤の非存在下と比較して弱いか否かを判定する段階(毒性が候補薬剤の存在下で弱い場合、候補薬剤は、α-シヌクレイン誘導毒性を防止または抑制する化合物であると判定される)。
(a)本明細書に記載された酵母細胞(例えば、α-シヌクレインを含むタンパク質をコードする核酸の2つの組込まれたコピーを含む酵母細胞)を培養する段階(酵母細胞の内因性遺伝子は、内因性遺伝子の破壊の非存在下において酵母細胞に対する毒性を十分誘導するレベルで、α-シヌクレイン含有タンパク質の発現を可能とする条件下で破壊されている);および
(b)内因性遺伝子が破壊された条件下で酵母細胞に対する毒性が、内因性遺伝子が破壊されていない条件と比較して、弱いか否かを判定する段階(毒性が、内因性遺伝子が破壊された条件下で弱い場合、破壊された内因性遺伝子は、α-シヌクレイン誘導毒性の遺伝子外の抑制因子であると判定される)。
(a)異常に切断されたタンパク質(例えばα-シヌクレイン)を、候補薬物の存在下で低レベルで異所性発現する酵母細胞を培養する段階;
(b)異常に切断されたタンパク質が酵母の形質膜に結合する程度を決定する段階;および
(c)(b)で決定された程度を、異常に切断されたタンパク質が適切な対照において酵母の形質膜に局在する程度と比較する段階((b)で決定された程度が、異常に切断されたタンパク質が対照において酵母の形質膜に局在する程度より小さい場合、候補薬物は、異常に切断されたタンパク質の細胞膜への局在を阻害する薬物となる)。対照は例えば、試験細胞と同じ酵母細胞の場合があり、かつ候補薬物の非存在下で培養される点を除いて試験細胞と同様に処理された酵母細胞の場合がある。対照の処理は、試験細胞と同時に実施され得るか、または標準曲線などの事前に確立された対照のであり得る。
(a)候補薬剤の存在下で、α-シヌクレインを含むタンパク質を異所性発現する酵母細胞を培養する段階;および
(b)候補薬剤の存在下での酵母細胞におけるタンパク質の形質膜への局在が、候補薬剤の非存在下と比較して変化するか否かを判定する段階(タンパク質の形質膜への局在が、候補薬剤の存在下で変化すれば、候補薬剤は、α-シヌクレインの形質膜への局在を調節する化合物であると判定される)。
(a)異常に切断されたタンパク質(例えばα-シヌクレイン)を候補薬物の存在下で、酵母細胞内で、異常に切断されたタンパク質の封入体形成/凝集を十分引き起こすレベルで異所性発現する酵母細胞を培養する段階;
(b)異常に切断されたタンパク質が、酵母の細胞質内で封入体/凝集体を形成する程度を決定する段階;および
(c)(b)で決定された程度を、異常に切断されたタンパク質が適切な対照において酵母の細胞質内で封入体/凝集体を形成する程度と比較する段階((b)で決定された程度が、異常に切断されたタンパク質が対照における酵母の細胞質内で封入体/凝集体を形成する程度より小さい場合、候補薬物は、細胞における、異常に切断されたタンパク質の封入体の形成/凝集を阻害する薬物となる)。対照は例えば、試験細胞と同じ酵母細胞(例えば、野生型または変異型のα-シヌクレインを発現する酵母細胞)の場合があり、かつ候補薬物の非存在下で培養される点を除いて試験細胞と同様に処理された酵母細胞の場合がある。対照の処理は、試験細胞と同時に実施され得るか、または標準曲線などの事前に確立された対照のであり得る。
(a)候補薬剤の存在下で、α-シヌクレインを含むタンパク質を異所性発現する酵母細胞を培養する段階;および
(b)候補薬剤の存在下での細胞質内におけるタンパク質の凝集または封入体形成が、候補薬剤の非存在下と比較して少ないか否かを判定する段階(タンパク質の凝集または封入体形成が候補薬剤の存在下で少ない場合、候補薬剤はα-シヌクレインの凝集または封入体形成を阻害する化合物であると判定される)。
(a)α-シヌクレインを異所性発現する酵母細胞(α-シヌクレインは酵母の細胞質内で封入体を形成しているか、または凝集している)に候補薬物を、同候補薬物の酵母内への進入に適した条件下で、または進入させる条件下で接触させる段階;および
(b)候補薬物の存在下での封入または凝集が、候補薬物の非存在下と比較して少ないか否かを判定する段階(封入または凝集が候補薬物の存在下で少ない場合、α-シヌクレインの脱凝集を促進する薬物が同定されたことになる)。α-シヌクレインは例えば、野生型または変異型(例えばA53T)の場合があり、かつ本明細書に記載されたように、さまざまな酵母細胞を使用することができる。野生型または変異型のα-シヌクレインは、本明細書に記載されたように、単独で、または融合タンパク質の成分として発現させることができる。
(a)α-シヌクレインを異所性発現し、かつα-シヌクレイン凝集体を細胞質内に含む酵母細胞に、評価対象の化合物を、同化合物の酵母内への進入に適した条件下で、または進入させる条件下で接触させる段階;
(b)(a)の産物を、細胞質内で、化合物がα-シヌクレイン凝集体と十分相互作用する時間維持する段階;および
(c)化合物の存在下での酵母細胞の細胞質内におけるα-シヌクレイン凝集体の発生が、化合物の非存在下と比較して少ないか否かを判定する段階(発生が、化合物の非存在下と比較して化合物の存在下で少ない場合、対象化合物は、細胞におけるα-シヌクレインの脱凝集を促進することになる)。α-シヌクレインは、野生型または変異型(例えばA53T)の場合があり、また本明細書に記載されたように、さまざまな酵母細胞を使用することができる。野生型または変異型のα-シヌクレインは、本明細書に記載されているように、単独で、または融合タンパク質の成分として発現させることができる。
(a)α-シヌクレインを含むタンパク質を異所性発現する酵母細胞を提供する段階(細胞は、タンパク質の細胞質内凝集体または封入体を含む);
(b)酵母細胞に候補薬剤を接触させる段階;および
(c)候補薬剤の存在下でのタンパク質の細胞質内における凝集または封入体形成が、候補薬剤の非存在下と比較して少ないか否かを判定する段階(タンパク質の凝集または封入体形成が、候補薬剤の存在下で少ない場合、候補薬剤は、α-シヌクレインの脱凝集を促進する化合物であると判定される)。
(a)α-シヌクレインを異所性発現する酵母細胞に候補薬物を接触させる段階;
(b)酵母細胞(例えば出芽酵母)を、プロテアソーム障害を十分生じるレベルでα-シヌクレインの発現を可能とする条件下で培養する段階;および
(c)α-シヌクレインによるプロテアソーム障害が、候補薬物の非存在下と比較して候補薬物の存在下で弱いか否かを判定する段階(α-シヌクレインによるプロテアソーム障害が、候補薬物の存在下で弱い場合、α-シヌクレインに起因するプロテアソーム障害を防止または抑制する薬物が同定されたことになる)。任意で、変異型のα-シヌクレインタンパク質(例えばA53T、A30P)を、この方法で使用することができる。
(a)候補薬剤の存在下で、α-シヌクレインを含むタンパク質を異所性発現する酵母細胞を培養する段階;および
(b)候補薬剤の存在下での細胞中におけるプロテアソーム障害が、候補薬剤の非存在下と比較して弱いか否かを判定する段階(細胞におけるプロテアソーム障害が、候補薬剤の存在下で弱い場合、候補薬剤は、α-シヌクレインに起因するプロテアソーム障害を防止または抑制する化合物であると判定される)。
(a)α-シヌクレインを異所性発現する酵母細胞(例えば出芽酵母)に候補薬物を接触させる段階;
(b)α-シヌクレインの発現を、PLDの阻害を十分引き起こすレベルで可能とする条件下で、酵母細胞を培養する段階;および
(c)候補薬物の存在下でα-シヌクレインによるPLDの阻害が、候補薬物の非存在下と比較して弱くなるか否かを判定する段階(α-シヌクレインによるPLDの阻害が、候補薬物の存在下で弱い場合、α-シヌクレインに起因するPLDの阻害を防止または抑制する薬物が同定されたことになる)。任意で、変異型のα-シヌクレインタンパク質(例えばA53T、A30P)を、この方法で使用することができる。
(a)候補薬剤の存在下で、α-シヌクレインを含むタンパク質を異所性発現する酵母細胞を培養する段階;および
(b)候補薬剤の存在下での細胞におけるPLDの阻害が、候補薬剤の非存在下と比較して弱くなるか否かを判定する段階(細胞におけるPLDの阻害が、候補薬剤の存在下で弱くなる場合、候補薬剤は、α-シヌクレインに起因するPLDの阻害を防止または抑制する化合物であると判定される)。
(a)α-シヌクレインを異所性発現する酵母細胞(例えば出芽酵母)に候補薬物を接触させる段階;
(b)酸化ストレスを十分引き起こすレベルにおけるα-シヌクレインの発現を可能とする条件下で、酵母細胞を培養する段階;および
(c)候補薬物の存在下でα-シヌクレインによる酸化ストレスが、候補薬物の非存在下と比較して弱いか否かを判定する段階(α-シヌクレインによる酸化ストレスが、候補薬物の存在下で弱い場合、α-シヌクレインに起因する酸化ストレスを防止または抑制する薬物が同定されたことになる)。任意で、変異型のα-シヌクレインタンパク質(例えばA53T、A30P)を、この方法で使用することができる。
(a)候補薬剤の存在下で、α-シヌクレインを含むタンパク質を異所性発現する酵母細胞を培養する段階;および
(b)候補薬剤の存在下で細胞における酸化ストレスが、候補薬剤の非存在下と比較して弱いか否かを判定する段階(細胞における酸化ストレスが、候補薬剤の存在下で弱い場合、候補薬剤は、α-シヌクレインに起因する酸化ストレスを防止または抑制する化合物であると判定される)。
(a)α-シヌクレインおよびα-シヌクレイン関連タンパク質を異所性発現する酵母細胞(例えば出芽酵母)に候補薬物を接触させる段階;(b)酵母細胞を、α-シヌクレインとα-シヌクレイン関連タンパク質の相互作用を可能とする条件下でインキュベートする段階;および
(c)候補薬物の存在下で2つの分子間の相互作用が、候補薬物の非存在下と比較して弱いか否かを判定する段階(相互作用が候補薬物の存在下で弱い場合、α-シヌクレインとα-シヌクレイン関連タンパク質の相互作用を弱める、または阻害する薬物が同定されたことになる)。任意で、変異型のα-シヌクレインタンパク質(例えばA53T、A30P)を、この方法で使用することができる。
(a)候補薬剤の存在下で、(i)α-シヌクレインを含む第1のタンパク質、および(ii)α-シヌクレイン関連タンパク質を含む第2のタンパク質を異所性発現する酵母細胞を培養する段階;ならびに
(b)候補薬剤の存在下での細胞における第1のタンパク質と第2のタンパク質の相互作用が、候補薬剤の非存在下と比較して弱いか否かを判定する段階(細胞における第1のタンパク質と第2のタンパク質間の相互作用が、候補薬剤の存在下で弱い場合、候補薬剤は、α-シヌクレインとα-シヌクレイン関連タンパク質の相互作用を弱める、または阻害する化合物であると判定される)。例示的なα-シヌクレイン関連タンパク質には、デホスホ-BAD、プロテインキナーゼC(PKC)、分裂促進物質活性化細胞外調節キナーゼ(ERK)、シンフィリン(synphilin)-1、ハンチンチン(Htt)、ホスホリパーゼD(PLD)、パーキン(parkin)、およびTauなどがある。
(a)酵母細胞(例えば出芽酵母)を、α-シヌクレインおよび候補タンパク質をコードするプラスミドで形質転換する段階;
(b)α-シヌクレインおよび候補タンパク質の発現を可能とする条件下で、酵母細胞をインキュベートする段階;および
(c)α-シヌクレインと候補タンパク質間の相互作用を判定する段階(相互作用が認められれば、候補タンパク質はα-シヌクレイン関連タンパク質である)。任意で、変異型のα-シヌクレインタンパク質(例えばA53T、A30P)を、この方法で使用することができる。
(a)酵母細胞を、(i)α-シヌクレインを含む第1のタンパク質をコードする第1の発現コンストラクト、および(ii)候補タンパク質を含む第2のタンパク質をコードする第2の発現コンストラクトで形質転換する段階;
(b)第1のタンパク質および第2のタンパク質の発現を可能とする条件下で、酵母細胞をインキュベートする段階;ならびに
(c)第1のタンパク質が第2のタンパク質と相互作用するか否かを判定する段階(相互作用が認められれば、候補タンパク質は、α-シヌクレイン関連タンパク質であると判定される)。
(a)α-シヌクレインを異所性発現する酵母細胞(例えば出芽酵母)からRNAを単離する段階;
(b)対照酵母細胞からRNAを単離する段階;
(c)(a)および(b)で単離されたRNAの発現パターンを比較する段階;ならびに
(d)対照酵母細胞と比較して、α-シヌクレインを異所性発現する酵母細胞で高いレベルまたは低いレベルで発現される遺伝子を同定する段階。この方法は、ディファレンシャルディスプレイ(例えばマイクロアレイ)、またはサブトラクティブハイブリダイゼーションを行うことで実施できる。任意で、変異型のα-シヌクレインタンパク質(例えばA53T、A30P)を、この方法で使用することができる。α-シヌクレイン関連疾患の例には、パーキンソン病、痴呆を伴うパーキンソン病、レーヴィ体を伴う痴呆、パーキンソニズムを伴うアルツハイマー病、および多系統性萎縮症などがある。
(a)α-シヌクレインを異所性発現する第1の酵母細胞からRNAを単離する段階;
(b)α-シヌクレインを異所性発現しない第2の酵母細胞からRNAを単離する段階;
(c)第1の酵母細胞から単離されたRNAを、第2の酵母細胞から単離されたRNAと比較する段階;および
(d)第2の酵母細胞に対して、第1の細胞内で高レベルまたは低レベルで存在するRNAを同定することで、α-シヌクレイン関連疾患に関与する対応する遺伝子を同定する段階。このような方法では例えば、ディファレンシャルディスプレイまたはサブトラクティブハイブリダイゼーションを行うことでRNAを同定することができる。
(a)レーヴィ症状の発現と関連する、異常に切断されたタンパク質を候補薬物の存在下で、酵母の細胞質内でタンパク質の凝集を十分生じるレベルで、異所性発現する出芽酵母細胞(試験細胞)などの酵母細胞を培養する段階;
(b)酵母細胞の細胞質内でタンパク質が凝集する程度を決定する段階;および
(c)(b)(試験細胞内)で決定された程度を、適切な対照において、酵母の細胞質内でタンパク質が凝集する程度と比較する段階((b)で決定された程度が、対照の細胞質内で異常に切断されたタンパク質が凝集する程度より低い場合、候補薬物は、細胞がレーヴィ症状の発現を阻害する薬物となる)。
異常に切断されたタンパク質(例えばα-シヌクレイン)を異所性発現する酵母を使用して、異常に切断されたタンパク質が関連する疾患を調べることができる。本明細書で用いる「異常に切断されたタンパク質」という表現は、ヒトの細胞(例えば神経細胞)で異常な切断を受け、結果として異常な分布(細胞内(例えば神経細胞内)における封入体、または膜局在化)、凝集体形成、および/または細胞に毒性を示すタンパク質を意味する。異常に切断されたタンパク質と関連する任意の疾患は、本明細書では「タンパク質の誤った折りたたみに起因する疾患」と表現する。
(1)融合タンパク質の成分ではない(例えば、非aSアミノ酸の配列を含むキメラ産物の成分ではない)aS(またはaSの断片もしくは異型);または
(2)検出可能なタンパク質(ペプチドもしくはポリペプチド)をコードするアミノ酸配列などの、aSおよび非aSのアミノ酸配列を含む融合タンパク質の成分としてのaS(またはaSの断片もしくは異型)。例えば、検出可能なタンパク質(ペプチドもしくはポリペプチド)は、蛍光タンパク質、エピトープ、または酵素の場合がある。
数十年間に及ぶ活発な研究により、酵母(例えば出芽酵母)は、生物学上の複雑な問題を検討するための非常に強力な系となっている。モデル系としての酵母の使用には数多くの利点がある。利点には、
(1)一倍体と二倍体の遺伝的背景が容易に切り替えられること;
(2)部位特異的変異導入が容易なこと;
(3)多くの発現ベクターが利用可能なこと;
(4)他の系で必要とされる時間および材料の何分の1かで実施可能な遺伝学的および化学的なスクリーニング法;
(5)(特に、周到に調べられているタンパク質の折りたたみに関する問題に重要な)シャペロン機構が存在すること;ならびに
(6)薬物感受性が大きく高められた特別の株が存在すること
などがある。また、酵母ゲノムは配列が決定された最初の真核生物ゲノムなので、現時点で唯一の非常によく性質が知られている真核細胞である。
ある局面では、本明細書に開示された組成物および方法では、α-シヌクレインのポリペプチドを含むタンパク質を使用する。任意で、組成物および方法は、α-シヌクレイン関連疾患、および/またはタンパク質の誤った折りたたみに起因する疾患に関与する他のタンパク質(例えばα-シヌクレイン関連タンパク質)の使用を対象とする。
(1)緑色蛍光タンパク質(GFP)、シアン蛍光タンパク質(CFP)、または黄色蛍光タンパク質(YFP)などの蛍光タンパク質;
(2)β-ガラクトシダーゼまたはアルカリホスファターゼ(AP)などの酵素;および
(3)グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)またはヘマグルチン(hemagluttin; HA)などのエピトープなどがある。例えば、α-シヌクレインタンパク質を、aSタンパク質のN末端もしくはC末端において、または他の部分においてGFPと融合させることができる。このような融合タンパク質は、本明細書では酵母細胞で例示される組換え宿主細胞においてaSタンパク質を迅速かつ容易に検出および同定する方法を提供する。
いくつかの態様では、本開示は、Genbankアクセッション番号NM_003087およびNP_003078でそれぞれ表される、γ-シヌクレインの核酸配列、ならびにこれに対応するγ-シヌクレインのタンパク質配列に関する。γ-シヌクレインは、以下のヌクレオチド配列にコードされる。
本明細書には、酵母細胞がaSタンパク質を発現するように、aSタンパク質をコードする核酸を酵母細胞に移入する方法を記載する。本開示は、α-シヌクレイン関連タンパク質もしくはβ-シヌクレインタンパク質などの、α-シヌクレイン関連疾患および/またはタンパク質の誤った折りたたみに起因する疾患に関与する他のタンパク質をコードする核酸も対象とする。
本明細書に記載されたアッセイ系の成分(例えばα-シヌクレイン、α-シヌクレイン関連タンパク質、または原繊維の形成および/もしくはタンパク質の凝集に関与する他の任意のタンパク質)をコードする核酸を、プラスミド、直鎖状核酸分子、人工染色体、およびエピソームベクターを含むがこれらに限定されない核酸ベクターを用いて酵母細胞にトランスフェクトすることができる。
本開示のある局面は、候補薬物(薬剤または化合物)をスクリーニングする方法(アッセイ法)、およびタンパク質の誤った折りたたみに起因する疾患を治療するための薬物を同定する方法を提供する。本明細書で用いる「候補薬物」は、異常に切断されたタンパク質(例えばα-シヌクレイン)の活性/機能を低下させる、干渉する、または阻害する能力を有する任意の物質である。核酸、ポリペプチド、小分子化合物、およびペプチド模倣物を含む、さまざまな種類の候補薬物を、本明細書に記載された方法でスクリーニングすることができる。場合によっては、遺伝子をコードする核酸コンストラクトを酵母細胞に接触させることで遺伝的薬剤をスクリーニングすることができる。例えば、さまざまな遺伝子を発現するcDNAライブラリーをスクリーニングすることで、本明細書に記載された疾患の治療用遺伝子を同定することができる。他の例では、治療効果が期待される他のタンパク質またはポリペプチドを酵母細胞に接触させることができる。
(1)呼吸機構を促進または抑制する炭素供給源;
(2)細胞の酸化還元状態、および酸化還元状態の変化に対する細胞の反応を調節する成分中の変異;ならびに
(3)ミトコンドリアおよび活性酸素種(ROS)の産生に影響を及ぼす変異および/または薬物
によって、酵母で容易に操作可能である。本明細書に記載された実験結果から、aSの感作が極めて特異的なことは明らかである。ハンチンチンタンパク質によって酸化ストレスに対して細胞を感作させる、ミトコンドリア毒、金属、およびシャペロン変異は、細胞をaSに対して感作させる変異と部分的な重複しか認められない。例えば、酵母細胞中のROSの量は、スーパーオキシドラジカルによる水酸化エチジウムのエチジウムへの変換を調べることで測定可能である。aSを発現する細胞は、aSを発現しない細胞と比較すると、スーパーオキシドラジカルの産生レベルが高いことがわかっている。aSを発現する酵母細胞の成長速度に影響する成長条件、変異、化合物、および金属の作用は、当技術分野で周知の方法で評価することができる。任意で、aSを発現する細胞における抗酸化剤による防御のレベルを測定することで、aSの発現、酸化ストレス、および酸化的防御の間の関連を調べることができる。
本開示のある局面は、aS関連疾患、および/またはタンパク質の誤った折りたたみに起因する疾患に罹患した被験者を治療する方法に関する。前述のように、aS関連疾患は、パーキンソン病、痴呆を伴うパーキンソン病、レーヴィ体痴呆、パーキンソニズムを伴うアルツハイマー病、および多系統性萎縮症などを含むがこれらに限定されない。タンパク質の誤った折りたたみに起因する疾患は、多くの神経変性疾患(例えばパーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病、およびプリオン病)、ならびに非神経疾患(例えば2型糖尿病)を含む。
ある態様では、候補薬物(化合物)を、適切な薬学的担体と組み合わせて製剤化することができる。このような剤形は、治療的有効量の薬物、および薬学的に許容される担体(賦形剤)を含む。適切な担体の例は当技術分野で周知である。例えば、薬学的に許容される担体は、水溶液または生理学的に許容される緩衝液の場合がある。任意で、水溶液は酸緩衝液である。酸緩衝液は、塩酸、硫酸、酒石酸、リン酸、アスコルビン酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、または酢酸などの場合がある。または、このような担体は、食塩水、緩衝食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタノール、およびこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない。剤形は、投与様式に適したものであり、かつ当技術分野で周知である。
材料および方法
以下の材料および方法を、本明細書に記載された研究で使用した。
(A)プラスミドの構築
α-シヌクレインのcDNAは、Peter Lansbury博士から供与された。WT、A53T、またはA30Pの各配列は、PCR増幅物のSpeI-HindIII切断産物として、p426GPD、p416GPD、p423GPD、p425GPD、およびp426GALにクローン化した(Mumberg et al., Gene, 156: 119-122)
GFP、CFP、およびYFPの各融合体は、XFP(Xは、G、C、またはYを意味)のコード配列を、同ベクター中のα-シヌクレインと同じフレームに挿入することで構築した。GAL1-10プロモーターおよびCYC1ターミネーターを有するXFP融合体をSacI/KpnI断片として、組込み型プラスミドpRS306およびpRS304にサブクローン化した。
本研究には、実験用酵母株W303(Mat a can1-100, his3-11, 15, leu2-3, 112, trp1-1, ura3-1, ade2-1)を使用した。酵母株を標準的な手順で成長させて処理した。酵母の形質転換は、標準的な酢酸リチウム法で実施した(Ito et al., 1983)。
酵母細胞を常用の手順で、30℃でまたは室温で一晩、対数期または対数期中期に達するまで選択的培地で成長させた。次に細胞数を血球計数器でカウントし、1x106細胞/mlとなるように希釈した。5回の段階希釈(5倍)を行い、化合物/薬物を含む培地に細胞をスポットしてスクリーニングを行った。
α-シヌクレインには、インビトロにおいて、ニューロンで細胞内封入体を形成すること、およびアミロイド原繊維を形成することなどの特徴がある。組織中における不溶性の原繊維タンパク質が蓄積することは、タンパク質の誤った折りたたみが関連する疾患に特徴的である。このような疾患の最も一般的なものは、神経変性疾患(例えばパーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病、およびプリオン病)、ならびに2型糖尿病などの他の疾患である。タンパク質の凝集および原繊維形成を防ぐことが可能な薬剤の探索は活発に行われている。しかしながら、このような薬剤を同定する方法は限られている。
α-シヌクレインは、哺乳動物のホスホリパーゼD2(PLD2)の強力かつ選択的な阻害剤であることが最近明らかにされた(Jenco JM, et al., 1998. Biochemistry. 37: 4901-9)。マウスの脳に由来する精製済みの天然のPLD2酵素、および組換え型PLD2が、PLD活性の調節因子を同定するための再構成アッセイ法に使用された。α-シヌクレインとベータ-シヌクレイン(bS)の混合物は、PLD2活性の強力な阻害因子であるが、PLD1を阻害しないことが判明した。可能な機能上の条件においては、PLDの活性化は膜輸送(Ktistakis NT, et al., 1996. J Cell Biol. 134: 295-306)に、また細胞骨格の再編成(Cross MJ, et al., 1996. Curr Biol. 6: 588-97)に直接関与する。具体的にはPLDは、輸送に不可欠な下流のエフェクターを活性化することで、および/または膜の局所的な構造上の特徴を変化させることで小胞の移動を調節する際に機能すると考えられている(Pertile P, et al., 1995. J Biol Chem. 270: 5130-5)。さらに、哺乳動物のゴルジ嚢に由来する被覆小胞のインビトロにおける形成では、PLDによるホスファチジン酸(PA)の産生が直接必要とされるようである(Ktistakis NT, et al., 1996. J Cell Biol. 134: 295-306)。したがって、α-シヌクレインは、部分的にはPLDの機能に影響することで小胞輸送に影響する可能性がある。
WTおよびA35Tのタンパク質を低レベルで発現させると、明瞭な膜への結合が観察される。図1A〜1Bに示す実験では、aSとYFP(黄色のFP)の融合体を使用した。GFP、およびCFP(シアンFP)の融合体に関しても類似の結果が得られた。この結果は、たとえ酵母細胞がヒトのニューロンといくつかの点で異なっていても、aSが正常に局在するのに必要な環境を提供することを示唆している。
aS-GFP融合体が酵母の細胞質内で高レベルで発現されると、封入体は、WTのaSおよびA53T変異体では形成されるが、GFP単独のみの場合、またA30Pでは形成されない(図2A〜2D)。類似の結果が、類似の融合タンパク質を発現する初代ニューロン培養物について報告されており(McLean PJ, et al., 2001. Neuroscience 104: 901-12)、酵母環境におけるaSの挙動が、哺乳動物細胞における挙動と、いくつかの点で似ているという考えが支持されている。
他のタンパク質の誤った折りたたみ、および誤った輸送が関与する疾患における封入体と同様に、aS封入体がユビキチン化されているか否かを調べるために、細胞を抗ユビキチン抗体で同時染色した。封入体の全てとは言わないまでも、その一部はユビキチン陽性である。ユビキチン陽性の封入体を含む細胞は、プロテアソーム活性に関するタンパク質レポーターの代謝回転の低下も示した。
複数のグループによって、高レベルのWTおよびA53TのaSが哺乳動物細胞に毒性を示すことが報告されている(Ostrerova N、et al., 1999. J. Neurosci. 19: 5782-5791; Zhou W、et al., 1999. Soc. Neurosci. 25: 27.15)。本明細書に記載された研究の結果からは、WTのaSおよびA53Tが酵母に毒性を示すが、A30Pは示さないことがわかる(図3)。aSのみを発現する細胞、またはaS-GFP、aS-YFP、およびaS-CFPの各融合体を発現する細胞の挙動は同じである。毒性は用量依存性である。ガラクトース誘導型プロモーターの調節下にaS-GFP融合遺伝子の1つの組込まれたコピーを含む細胞は、中程度の成長欠損を示した。また2コピーを有する細胞の場合、極度の欠損を示した(図3)。発現を抑制する条件(グルコースの存在下における成長)では、これらのコンストラクトを有する株間の成長に差は認められない。
過去に実施された他の研究者による、ポリグルタミン(PQ)凝集体を対象とした調査の結果、ユビキチンに加えて、これらがaSに反応性を示すことがあることがわかっている(Charles V, et al., 2000. Neurosci Lett. 289: 29-32)。哺乳動物細胞系列においてhttとaS封入体が共局在するという報告もある(Waelter S, et al., 2001. Mol Biol Cell. 12: 1393-407; Furlong RA, et al., 2000. Biochem J. 346 Pt 3: 577-81)。しかしながら、これが、特定の細胞種に見られる特異な性質だったとすれば、小さな一般的な凝集関連問題、または2つのタンパク質間の相互作用の保存された特性があることは明らかとはならない。
前述したようにaSは、再構成系でPLD2の活性を阻害することがわかっている。PLDの阻害活性がaSの一般的な性質であるか否かを調べるために、ヒトのPLD2に極めて近い可能性がある酵母のPLD相同物を対象に探索を行った。酵母のSPO14遺伝子は、ヒトのPLD1よりヒトのPLD2に対する相同性が高いPLDをコードする(Charles V, et al., 2000. Neurosci Lett. 289: 29-32)。注目すべきことに、「sec 14バイパスアッセイ法」(Xie Z, et al., 1998. Proc Natl Acad Sci USA 95: 12346-52)では、aSが酵母でSpo14pの機能を阻害することが観察されている。したがって、aSがPLD2の機能を阻害する能力は、真核細胞におけるaSの機能と密接に関連する可能性が高い、高度に保存された特性である。
本発明を、その詳細な説明によって説明したが、前述の記述は説明目的であり、本発明の範囲を制限しないことが理解される。本発明の他の局面、利点、および変更は、特許請求の範囲内にある。
Claims (42)
- α-シヌクレインを含むタンパク質をコードする核酸を含む発現コンストラクトを含む酵母細胞であって、ここで発現コンストラクトは酵母細胞のゲノムに組込まれており、かつ核酸の発現は、誘導性プロモーターによって、タンパク質産生の誘導が酵母細胞に毒性を示すように調節されている、酵母細胞。
- 細胞が、発現コンストラクトの2つの組込まれたコピーを含む、請求項1記載の酵母細胞。
- 核酸の発現の誘導が細胞の生存を妨げる、請求項1記載の酵母細胞。
- 核酸の発現の誘導が細胞の成長を停止させる、請求項1記載の酵母細胞。
- α-シヌクレインがヒトのα-シヌクレインである、請求項1記載の酵母細胞。
- α-シヌクレインが変異型α-シヌクレインである、請求項1記載の酵母細胞。
- 酵母が、出芽酵母、サッカロミセス ユヴァエ(uvae)、サッカロミセス クライベリ(kluyveri)、分裂酵母、クライベロミセス ラクティス(Kluyveromyces lactis)、ハンゼヌラ ポリモルファ(polymorpha)、ピチア パストリス(pastoris)、ピチア メタノリカ(methanolica)、ピチア クライベリ、ヤロウィア リポリティカ(Yarrowia lipolytica)、カンジダ種、カンジダ ユティリス(utilis)、カンジダ カカオイ(cacaoi)、ゲオトリクム種、またはゲオトリクム フェルメンタンス(fermentans)である、請求項1記載の酵母細胞。
- 誘導性プロモーターが、GAL1-10、GAL1、GALL、GALS、GPD、ADH、TEF、CYC1、MRP7、MET25、TET、VP16、またはVP16-ERである、請求項1記載の酵母細胞。
- 発現コンストラクトが組込み型プラスミドである、請求項1記載の酵母細胞。
- 組込み型プラスミドが、pRS303、pRS304、pRS305、またはpRS306である、請求項9記載の酵母細胞。
- タンパク質が、検出可能なタンパク質を含む融合タンパク質である、請求項1記載の酵母細胞。
- 検出可能なタンパク質が、蛍光タンパク質、酵素、またはエピトープである、請求項11記載の酵母細胞。
- 検出可能なタンパク質が、赤色蛍光タンパク質、緑色蛍光タンパク質、青色蛍光タンパク質、黄色蛍光タンパク質、およびシアン蛍光タンパク質からなる群より選択される蛍光タンパク質である、請求項12記載の酵母細胞。
- 薬物排出または細胞透過性に関与するポリペプチドをコードする少なくとも1つの遺伝子が破壊されている、請求項1記載の酵母細胞。
- 少なくとも1つの遺伝子がPDR1、PDR3、またはERG6である、請求項14記載の酵母細胞。
- 少なくとも1つの遺伝子がPDR5である、請求項14記載の酵母細胞。
- α-シヌクレインを含む、毒性誘導量のタンパク質を発現する酵母細胞。
- 細胞が、タンパク質をコードする核酸を含む組込み型の発現コンストラクトを含む、請求項17記載の酵母細胞。
- 細胞が、タンパク質をコードする核酸を含む発現コンストラクトの2つの組込まれたコピーを含む、請求項17記載の酵母細胞。
- α-シヌクレインがヒトのα-シヌクレインである、請求項17記載の酵母細胞。
- α-シヌクレインが変異型α-シヌクレインである、請求項17記載の酵母細胞。
- 酵母が、出芽酵母、サッカロミセス ユヴァエ、サッカロミセス クライベリ、分裂酵母、クライベロミセス ラクティス、ハンゼヌラ ポリモルファ、ピチア パストリス、ピチア メタノリカ、ピチア クライベリ、ヤロウィア リポリティカ、カンジダ種、カンジダ ユティリス、カンジダ カカオイ、ゲオトリクム種、またはゲオトリクム フェルメンタンスである、請求項17記載の酵母細胞。
- 以下の段階を含む、α-シヌクレインによって誘導毒性を防止または抑制する化合物を同定する方法:
請求項1記載の酵母細胞を候補薬剤の存在下で、および候補薬剤の非存在下では酵母細胞で毒性を十分に誘導するレベルにおけるタンパク質の発現を可能とする条件下で培養する段階;ならびに、
候補薬剤の存在下での酵母細胞における毒性が、候補薬剤の非存在下と比較して小さいか否かを判定する段階(毒性が候補薬剤の存在下で弱い場合、候補薬剤は、α-シヌクレイン誘導毒性を防止または抑制する化合物であると判定される)。 - α-シヌクレインがヒトのα-シヌクレインである、請求項23記載の方法。
- α-シヌクレインが変異型α-シヌクレインである、請求項23記載の方法。
- 変異型α-シヌクレインが変異型のヒトα-シヌクレインA53Tである、請求項25記載の方法。
- 以下の段階を含む、α-シヌクレイン誘導毒性の遺伝子外の抑制因子を同定する方法:
請求項1記載の酵母細胞を培養する段階(酵母細胞の内因性遺伝子は、内因性遺伝子の破壊の非存在下において酵母細胞で毒性を十分に誘導するレベルにおけるタンパク質の発現を可能とする条件下で破壊されている);および
内因性遺伝子の破壊の存在下で酵母細胞における毒性が、内因性遺伝子の破壊の非存在下と比較して低いか否かを判定する段階(毒性が、内因性遺伝子の破壊の存在下で低い場合、破壊された内因性遺伝子は、α-シヌクレイン誘導毒性の遺伝子外の抑制因子であると判定される)。 - 以下の段階を含む、α-シヌクレインの形質膜への局在を調節する化合物を同定する方法:
候補薬剤の存在下で、α-シヌクレインを含むタンパク質を異所性発現する酵母細胞を培養する段階;および、
候補薬剤の存在下での酵母細胞におけるタンパク質の形質膜への局在が、候補薬剤の非存在下と比較して変化するか否かを判定する段階(タンパク質の形質膜への局在が、候補薬剤の存在下で変化する場合、候補薬剤は、α-シヌクレインの形質膜への局在を調節する化合物であると判定される)。 - 以下の段階を含む、α-シヌクレインの凝集または封入体形成を阻害する化合物を同定する方法:
候補薬剤の存在下で、α-シヌクレインを含むタンパク質を異所性発現する酵母細胞を培養する段階;および
候補薬剤の存在下でのタンパク質の細胞質内凝集または封入体形成が、候補薬剤の非存在下と比較して少ないか否かを判定する段階(タンパク質の凝集または封入体形成が、候補薬剤の存在で少ない場合、候補薬剤は、α-シヌクレインの凝集または封入体形成を阻害する化合物であると判定される)。 - 以下の段階を含む、α-シヌクレインの脱凝集を促進する化合物を同定する方法:
α-シヌクレインを含むタンパク質を異所性発現する酵母細胞を提供する段階(細胞は、タンパク質の細胞質内における凝集体または封入体を含む);
酵母細胞に候補薬剤を接触させる段階;および
候補薬剤の存在下でのタンパク質の細胞質内における凝集または封入体形成が、候補薬剤の非存在下と比較して少ないか否かを判定する段階(タンパク質の凝集または封入体形成が、候補薬剤の存在下で減少する場合、候補薬剤は、α-シヌクレインの脱凝集を促進する化合物であると判定される)。 - 以下の段階を含む、α-シヌクレインに起因するプロテアソーム障害を防止または抑制する化合物を同定する方法:
候補薬剤の存在下で、α-シヌクレインを含むタンパク質を異所性発現する酵母細胞を培養する段階;および
候補薬剤の存在下での細胞におけるプロテアソーム障害が、候補薬剤の非存在下と比較して弱いか否かを判定する段階(細胞におけるプロテアソーム障害が、候補薬剤の存在下で弱い場合、候補薬剤は、α-シヌクレインに起因するプロテアソーム障害を防止または抑制する化合物であると判定される)。 - 以下の段階を含む、α-シヌクレインに起因するホスホリパーゼD(PLD)の阻害を防止または抑制する化合物を同定する方法:
候補薬剤の存在下で、α-シヌクレインを含むタンパク質を異所性発現する酵母細胞を培養する段階;および
候補薬剤の存在下での細胞におけるPLDの阻害が、候補薬剤の非存在下と比較して弱いか否かを判定する段階(細胞におけるPLDの阻害が、候補薬剤の存在下で弱い場合、候補薬剤は、α-シヌクレインに起因するPLDの阻害を防止または抑制する化合物であると判定される)。 - 以下の段階を含む、α-シヌクレインに起因する酸化ストレスを防止または抑制する化合物を同定する方法:
候補薬剤の存在下で、α-シヌクレインを含むタンパク質を異所性発現する酵母細胞を培養する段階;および
候補薬剤の存在下での細胞における酸化ストレスが、候補薬剤の非存在下と比較して弱いか否かを判定する段階(細胞における酸化ストレスが、候補薬剤の存在下で弱い場合、候補薬剤は、α-シヌクレインに起因する酸化ストレスを防止または抑制する化合物であると判定される)。 - 以下の段階を含む、α-シヌクレインとα-シヌクレイン関連タンパク質の相互作用を低下または阻害する化合物を同定する方法:
候補薬剤の存在下で、(i)α-シヌクレインを含む第1のタンパク質、および(ii)α-シヌクレイン関連タンパク質を含む第2のタンパク質を異所性発現する酵母細胞を培養する段階;ならびに
候補薬剤の存在下での細胞における第1のタンパク質と第2のタンパク質の相互作用が、候補薬剤の非存在下と比較して弱いか否かを判定する段階(細胞における第1のタンパク質と第2のタンパク質の相互作用が、候補薬剤の存在下で弱い場合、候補薬剤は、α-シヌクレインとα-シヌクレイン関連タンパク質の相互作用を低下または阻害する化合物であると判定される)。 - α-シヌクレイン関連タンパク質が、デホスホ-BAD、プロテインキナーゼC(PKC)、分裂促進物質活性化細胞外調節キナーゼ(ERK)、シンフィリン-1、ハンチンチン(htt)、ホスホリパーゼD(PLD)、またはパーキン(parkin)である、請求項34記載の方法。
- α-シヌクレイン関連タンパク質がTauである、請求項34記載の方法。
- 以下の段階を含む、α-シヌクレイン関連タンパク質を同定する方法:
酵母細胞を、(i)α-シヌクレインを含む第1のタンパク質をコードする第1の発現コンストラクト、および(ii)候補タンパク質を含む第2のタンパク質をコードする第2の発現コンストラクトで形質転換する段階;
酵母細胞を、第1のタンパク質および第2のタンパク質の発現を可能とする条件下でインキュベートする段階;ならびに
第1のタンパク質が第2のタンパク質と相互作用するか否かを判定する段階(相互作用が生じる場合、候補タンパク質は、α-シヌクレイン関連タンパク質であると判定される)。 - 以下の段階を含む、α-シヌクレイン関連疾患に関与する遺伝子を同定する方法:
α-シヌクレインを異所性発現する第1の酵母細胞からRNAを単離する段階;
α-シヌクレインを異所性発現しない第2の酵母細胞からRNAを単離する段階;
第1の酵母細胞から単離されたRNAを、第2の酵母細胞から単離されたRNAと比較する段階;および
第2の酵母細胞に対して第1の細胞中に高レベルまたは低レベルで存在するRNAを同定することで、α-シヌクレイン関連疾患に関与する、対応する遺伝子を同定する段階。 - ディファレンシャルディスプレイを行うことでRNAを同定する、請求項38記載の方法。
- サブトラクティブハイブリダイゼーションを行うことでRNAを同定する、請求項38記載の方法。
- 請求項23記載の方法で同定された治療的有効量の化合物を含む薬学的組成物を個人に投与する段階を含む、タンパク質の誤った折りたたみに起因する疾患に罹患している個人を治療する方法。
- 請求項23記載の方法で同定された治療的有効量の化合物を含む薬学的組成物を個人に投与する段階を含む、パーキンソン病に罹患している個人を治療する方法。
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