JP2007520114A - 移動通信システムにおける選択的結合方法及び装置 - Google Patents

移動通信システムにおける選択的結合方法及び装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、移動端末機において、複数のセルからのブロードキャストデータパケットを選択的に結合する装置及び方法を提供する。選択結合器は、複数のセルから受信されたブロードキャストデータパケットの一連番号が受信ウィンドー内に属していないと、受信されたブロードキャストデータパケットをバッファに記憶し、受信されたブロードキャストデータパケットの一連番号が受信ウィンドー内に属しているが、前記バッファに記憶されていないと、受信されたブロードキャストデータパケットをバッファに記憶する。選択結合器は、受信されたブロードキャストデータパケットの一連番号が受信ウィンドー内に属していないと、受信ウィンドーを更新し、受信されたブロードキャストデータパケットの一連番号が受信ウィンドー内に属しているが、バッファに記憶されていると、受信されたブロードキャストデータパケットを廃棄する。

Description

本発明は、移動通信システムにおけるデータ結合方法に関し、特に、複数の経路を通して受信される同一のブロードキャストデータを選択的に結合する方法に関する。
現在、通信技術の発達によって、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access;CDMA)移動通信システムは、音声サービスだけではなく、パケットデータ及びサーキットデータのような大容量のデータを送信するサービスを提供する。さらに、マルチメディアサービスを送信することができるマルチメディアブロードキャスト/コミュニケーションに発展している。
しかしながら、通常の移動通信システムにおいて、無線送信資源が限定されているので、高速のデータを一対一に送信することは、あまり効率的でない。例えば、1つの移動端末機(User Equipment;以下、“UE”と称する)に64Kbpsのビデオストリーミングサービスを送信するためには、1つのUEへ64Kbpsのデータを送信するのに必要とされる無線資源を割り当てなければならない。しかしながら、UEの数がn個に増加すると、割り当てられる無線資源の要求量もn倍増加する。
その代案としては、複数のUEが同一のサービスを受信することを希望する場合、同一のセル内に位置し、同一のサービスを受信することを希望するUEの数に関係なしに、サービスは、同一の無線資源を使用して提供されることができる。これは、無線資源を効率的に使用することを可能にする。
従って、マルチメディアブロードキャスト/コミュニケーションを支援するために、幾つかのマルチメディアデータソースから複数のUEへサービスするブロードキャストサービスが論議されている。その代表的な形態が3GPP(3rd Generation Project Partnership;以下、“3GPP”と称する)で提案されたマルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービス(Multimedia Broadcast/Multicast service;以下、“MBMSサービス”と称する)である。
上記MBMSサービスは、実時間の映像及び音声、静止画像、文字などのようなマルチメディアデータの送信を支援し、上記マルチメディア送信の適用とともに、音声データ及び映像データを同時に提供することができる。従って、上記MBMSサービスは、大量の送信資源を必要とする。また、複数のUEが同一のMBMSサービスを要求する可能性があるという観点から、上記MBMSサービスは、放送チャンネルを介して提供されることができる。
一般的に、上記MBMSサービスは、2つのサービスタイプ、すなわち、一対一(Point-to-Point;以下、“PtP”と称する)及び一対多(Point-to-Multipoint;以下、“PtM”と称する)に大別されることができる。UE別に所望のMBMSサービスを独立して提供するPtPサービスにおいては、UEに専用チャンネルが割り当てられなければならない。同一のMBMSサービスを要求する複数のUEのグループに共通にMBMSサービスを提供するPtMサービスにおいては、同一のMBMSサービスを要求する複数のUEに共通チャンネルが割り当てられなければならない。
上述したMBMSサービスは、非同期方式のユニバーサル移動体通信サービス(Universal Mobile Telecommunication Service;UMTS)システムにおいて、同一のデータを複数のUEへ効率的に送信するサービスを意味する。特に、上記MBMSサービスは、大量の無線送信資源を要求するマルチメディアの送信に利点がある。従って、上記MBMSサービスは、高速のマルチメディアサービスだけではなく、多様な他のサービスに対しても使用されることができるので、上記MBMSサービスに適したアプリケーションは、将来も継続して増加するはずである。
このように、共通チャンネルを用いて複数のUEに同一のMBMSサービスを提供するとしても、無線資源上の制約は、やはり存在する。シミュレーションによると、共通チャンネルを介して64Kbpsデータを送信しながら、セルの80〜90%において、所定のブロックエラー率(Block Error Rate)を維持するためには、セルの使用可能な送信出力の30%以上を使用すべきである。
このようなシミュレーション結果は、次のような問題が考慮されなければならないことを暗示する。
一番目に、同一のセル内に位置するすべてのUEが満足することができる品質のMBMSサービスを提供するためには、セルの使用可能な送信出力の大部分を1つのサービスに使用すべきである。
二番目に、セルの使用可能な送信出力を制限する場合、セルの境界に位置するUEは、品質の劣化を経験する可能性が高い。
このような問題点を解決するためには、特定のサービスが幾つかの隣接セルから同時に送信される場合、セルの境界に位置したUEが複数のセルからデータを受信する方法が提案された。しかしながら、概念に関する議論のみが進行され、このような概念を現実化するための具体的な方案が提示されなかった。
従って、特定のサービスが幾つかの隣接セルから同時に送信される場合、基地局とUEとの適切な制御信号の交換を可能にすると共に、UEに新たな装置を搭載することによって、幾つかのセルから送信されたデータを受信して上記データを適切に使用する、具体的な方案が望まれる。
上記背景に鑑みて、本発明の第1の目的は、セルの境界に位置する移動端末機が、ブロードキャストサービスを円滑に受信することができるようにする選択的結合方法を提供することにある。
本発明の第2の目的は、下りリンク送信資源の効率的な使用を最大にする選択的結合方法を提供することにある。
本発明の第3の目的は、複数の経路を通して受信された同一のデータのうち、エラーのないデータのみを選択的に結合する方法を提供することにある。
本発明の第4の目的は、データに割り当てられた一連番号を用いて選択的結合を遂行する方法を提供することにある。
本発明の第5の目的は、無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)階層の一連番号を用いて選択的結合を遂行する方法を提供することにある。
本発明の第6の目的は、無線リンク制御階層の一連番号で、相互に異なる経路を通して受信されたデータを識別し、上記識別結果に基づいて選択的結合を遂行する方法を提供することにある。
本発明の第7の目的は、複数の一連番号割当て装置が存在するネットワークからセル別に一連番号割当て装置識別子を伝達する方法を提供することにある。
本発明の第8の目的は、UEがネットワークから送信された一連番号割当て装置識別子に基づいて選択的結合を遂行するか否かを決定する方法を提供することにある。
本発明の第9の目的は、ターゲットセルからの一連番号割当て装置識別子がサービングセルからの一連番号割当て装置識別子と一致する場合、サービングセルからターゲットセルへのデータに対する選択的結合を遂行する方法を提供することにある。
本発明の第10の目的は、ターゲットセルからの一連番号割当て装置識別子がサービングセルからの一連番号割当て装置識別子と一致しない場合、サービングセルからターゲットセルへのデータに対する選択的結合を遂行しない方法を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明の第1の見地によれば、移動端末機において、複数のセルからのブロードキャストデータパケットを結合する方法は、上記複数のセルからブロードキャストデータパケットを受信するステップと、受信された上記ブロードキャストデータパケットの一連番号が受信ウィンドー内に属していないと、上記ブロードキャストデータパケットをバッファに記憶し、上記一連番号に基づいて上記受信ウィンドーを更新するステップと、受信された上記ブロードキャストデータパケットの一連番号が上記受信ウィンドー内に属していると、上記一連番号を有するブロードキャストデータパケットが上記バッファに既に記憶されているか否かを検査するステップと、上記ブロードキャストデータパケットが上記バッファに記憶されていると、上記ブロードキャストデータパケットを廃棄するステップと、上記ブロードキャストデータパケットが上記バッファに貯蔵されていないと、上記バッファに上記ブロードキャストデータパケットを記憶するステップとを具備することを特徴とする。
本発明の第2の見地によると、移動端末機において、複数のセルからのブロードキャストデータパケットを結合する装置は、バッファと、上記複数のセルから受信された上記ブロードキャストデータパケットの一連番号が受信ウィンドー内に属していないと、受信された上記ブロードキャストデータパケットを上記バッファに記憶し、受信された上記ブロードキャストデータパケットの一連番号が上記受信ウィンドー内に属しており、上記バッファに記憶されていないと、受信された上記ブロードキャストデータパケットを上記バッファに記憶する選択結合器とを具備し、上記選択結合器は、受信された上記ブロードキャストデータパケットの一連番号が上記受信ウィンドー内に属していないと、上記受信ウィンドーを更新し、受信された上記ブロードキャストデータパケットの一連番号が上記受信ウィンドー内に属しており、上記バッファに記憶されていると、受信された上記ブロードキャストデータパケットを廃棄することを特徴とする。
本発明の第3の見地によると、移動端末機と、上記移動端末機によって設定された主リンクを介して特定のブロードキャストサービスを提供するサービングセルと、上記移動端末機によって設定された補助リンクを介して上記特定のブロードキャストサービスを提供する少なくとも1つのターゲットセルと、上記サービングセル及び上記ターゲットセルへ上記特定のブロードキャストサービスに対するブロードキャストデータパケットを提供する無線網制御器とを含む移動通信システムにおいて、上記移動端末機が、上記サービングセルと、上記少なくとも1つのターゲットセルからのブロードキャストデータパケットを結合する方法は、上記サービングセルと上記ターゲットセルからブロードキャストデータパケットを受信するステップと、受信された上記ブロードキャストデータパケットが既に受信されていたか否かを検査するステップと、受信された上記ブロードキャストデータパケットが既に受信されていた場合、受信された上記ブロードキャストデータパケットを廃棄するステップと、受信された上記ブロードキャストデータパケットが受信されていない場合、受信された上記ブロードキャストデータパケットをバッファに記憶するステップと、上記バッファに記憶されたブロードキャストデータパケットを一連番号の順序で再構成するステップと、再構成された上記ブロードキャストデータパケットのうち、受信失敗一連番号に先行する一連番号を有するブロードキャストデータパケットを上位階層へ伝達するステップとを具備し、上記一連番号は、上記ブロードキャストデータパケットを区分するための識別子であり、上記サービングセル及び上記ターゲットセルで、同一のブロードキャストデータパケットに同一の一連番号が割り当てられることを特徴とする。
本発明の第4の見地によると、移動端末機と、上記移動端末機によって設定された主リンクを介して特定のブロードキャストサービスを提供するサービングセルと、上記移動端末機によって設定された補助リンクを介して上記特定のブロードキャストサービスを提供する少なくとも1つのターゲットセルと、上記サービングセル及び上記ターゲットセルへ上記特定のブロードキャストサービスに対するブロードキャストデータパケットを提供する無線網制御器とを含む移動通信システムにおいて、上記移動端末機が、上記サービングセルと上記少なくとも1つのターゲットセルからのブロードキャストデータを選択的に結合する装置は、上記サービングセル及び上記ターゲットセルから受信されたブロードキャストデータパケットが既に受信されていたか否かを検査し、上記検査の結果、受信された上記ブロードキャストデータパケットが既に受信されていた場合、受信された上記ブロードキャストデータパケットを廃棄し、受信された上記ブロードキャストデータパケットが受信されていない場合、受信された上記ブロードキャストデータパケットを再構成バッファに記憶する重複検査部と、記憶された上記ブロードキャストデータパケットを一連番号により再構成し、再構成された上記ブロードキャストデータパケットのうち、受信失敗一連番号に先行する一連番号を有するブロードキャストデータパケットを上位階層へ伝達する再構成バッファとを含み、上記一連番号は、上記ブロードキャストデータパケットを区分するための識別子であり、上記サービングセル及び上記ターゲットセルで、同一のブロードキャストデータパケットに同一の一連番号が割り当てられることを特徴とする。
本発明の第5の見地によると、移動端末機において、複数のセルからのブロードキャストデータパケットを結合する方法は、上記複数のセルから最初に受信されたブロードキャストデータパケットの一連番号、及びあらかじめ決定された受信ウィンドーサイズに基づいて受信ウィンドーを割り当てるステップと、上記複数のセルから受信された次のブロードキャストデータパケットの一連番号が上記受信ウィンドー内に属しているか否かを検査するステップと、上記一連番号が上記受信ウィンドー内に存在すると、上記次のブロードキャストデータの一連番号と同一の一連番号を有するブロードキャストデータパケットがバッファに既に記憶されているか否かを検査するステップと、上記次のブロードキャストデータの一連番号と同一の一連番号を有するブロードキャストデータパケットが上記バッファに既に記憶されていると、受信された上記次のブロードキャストデータパケットを廃棄するステップと、上記次のブロードキャストデータの一連番号と同一の一連番号を有するブロードキャストデータパケットが上記バッファに記憶されていないと、受信された上記次のブロードキャストデータパケットを上記バッファに記憶するステップと、上記一連番号が上記受信ウィンドー内に存在しないと、受信された上記次のブロードキャストデータパケットを上記バッファに記憶するステップと、上記一連番号及び上記あらかじめ決定された受信ウィンドーサイズに基づいて上記受信ウィンドーを更新するステップと、上記バッファに記憶されているブロードキャストデータパケットのうち、更新された上記受信ウィンドーの範囲を外れた一連番号を有するブロードキャストデータパケットを上位階層へ伝達するステップとを具備することを特徴とする。
本発明の実施形態による選択結合器は、SNに基づいて選択的結合を遂行し、これによって、選択的結合をさらに得ることができる。従って、UEは、同一の無線資源でさらなる高品質のサービスを受信することができる、という長所がある。
以下、本発明の望ましい実施形態を添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。図面の説明において、同一の構成要素に対してはできるだけ同一の参照符号及び参照番号を付して説明する。また、本発明に関連した公知機能或いは構成に関する説明が本発明の要旨を不明にすると判断された場合に、その詳細な説明を省略する。本発明の実施形態がMBMSサービスに制限的に適用されるとしても、本発明は他のブロードキャストサービスのタイプにも適用されることができる。
しかしながら、本発明の詳細な説明を具体的に行う前に、頻繁に使用される用語の定義を簡略に整理すると、次の通りである。
共通制御チャンネル(Multicast Control Channel;MCCH):セル別にMBMSサービスに関連した情報が送信されるチャンネルである。上記チャンネルを介してセル別に提供されているMBMSサービスのタイプに関する情報、及び上記MBMSサービスが提供されている無線ベアラー(radio bearer)の構成に関する情報が送信されることができる。また、MBMSサービスを受信するためにUEが有しなければならない他の情報が、上記共通制御チャンネルを介して送信されることができる。
無線リンク制御パケットデータユニット(Radio Link Control Packet Data Unit;RLC PDU):UMTS移動通信システムにおいて、第2の階層は、RLC(Radio Link Control)階層とMAC(Medium Access Control)階層とから構成される。上記RLC階層は、上位階層が送信したデータを適切なサイズで構成した後、ヘッダーを上記データに挿入して下位階層(MAC階層)へ伝達するか、又は、下位階層(MAC階層)が送信したデータのヘッダーを分析し、上記分析の結果に従って、適切な動作を遂行した後に上位階層へ伝達する。このとき、RLC階層と下位階層(MAC階層)との間で交換されるデータを“RLC PDU”と呼ぶ。説明の便宜上、本発明の実施形態では、上記RLC PDUを“PDU”で示す。
RLC PDU SN(Radio Link Control Packet Data Unit Sequence Number):これは、RLC PDUのヘッダーに含まれた一連番号であって、送信順序に従って順次に単調に増加される。RLC PDU SNは、本発明で提案される選択的結合のために、RLC PDUを区別するための情報として使用される。説明の便宜上、ここでは、RLC PDU SNを“SN”で示す。
選択的結合補助データ:これは、複数のセルから受信されたブロードキャストデータのうち、同一のブロードキャストデータを区分して、選択的結合を遂行するためにRLC SNと共に使用されるデータである。本発明は、上記選択的結合補助データとして、RLC SNバージョン(version)及び選択的結合識別子(Selective Combining Indicator;以下、“SC識別子”と称する)を提案する。
RLC SNバージョン:これは、RLC PDUの送信によってRLC SNがリセットされる回数をカウントした値であり、送信遅延によって相互に異なるセルから受信されたRLC PDUの同一性をRLC SNのみで確認することができない場合に使用される。説明の便宜上、RLC SNバージョンを“SNバージョン”で示す。
SC識別子:これは、特定のセルから提供されている特定のMBMSサービスが選択的結合を支援するか否かを示す情報である。
通常、ブロードキャストサービスは、その属性上、ほとんどの場合、1つのブロードキャストサービスが隣接した複数のセルで同時に提供される。特に、ブロードキャストサービスのうちの1つであるMBMSサービスもこのような特性を有する。従って、本発明は、複数のセルから同一のブロードキャストサービスに従うブロードキャストデータのうち、エラーのないブロードキャストデータのみを使用する。このような動作を“選択的結合(selective combining)”と呼ぶ。上記選択的結合を使用することによって、選択的結合利得を得ることができる。例えば、UEがセル#1及びセル#2の両方から特定のブロードキャストサービスに従うブロードキャストデータを受信すると仮定する。このとき、セル#1から受信されたブロードキャストデータがエラーを有し、セル#2から受信された同一のブロードキャストデータがエラーを有しない場合、UEは、セル#2から受信されたブロードキャストデータのみを使用する。このようにして、UEは、エラーのないブロードキャストデータを取得することができる。
このような選択的結合のために、UEは、前もって複数のセルと無線リンクを設定しなければならず、相互に異なる無線リンクを介して受信されたブロードキャストデータのうちの同一のデータを判断することができなければならない。従って、本発明は、選択的結合補助データ及びSNを使用して同一のブロードキャストデータを識別する方法を提案する。
「A.第1の実施形態」
まず、UEが複数のリンクを介して受信されたPDUのSNを用いて、RLC PDUを識別するためには、ネットワークは、下記のような事項を満足させなければならない。
一番目に、同一のサイズを有するPDUは、選択的結合のターゲットリンクへ送信されなければならない。これは、選択的結合を遂行するリンクに対しては、同一のPDUサイズを設定することによって可能である。
二番目に、選択的結合のターゲットリンクへ送信されたPDUには、同一のSNが割り当てられなければならない。すなわち、主リンクを介して受信されたPDUと、補助リンクを介して受信されたPDUとが同一のSNを有する場合、同一のPDUでなければならない。これは、一番目の条件が満足されると、自動的に満足される。すなわち、主リンク及び補助リンクを介して送信されたPDUは、コアネットワークから送信された同一のMBMSデータが同一のサイズを有するPDUで構成された後、同一のSNがPDUに割り当てられるためである。
三番目に、UEは、選択的結合のターゲットリンクを介して受信されたPDUをSNを使用して識別することができなければならない。上記SNが0と127との間の値を有するので、主リンク及び補助リンクを介して同一の時点で受信されたPDUのSNの差が128/2=64以上になってはいけない。上記差が64よりも大きい場合、UEは、補助リンクを介して受信されたPDUの正確な順序を判断することができない。例えば、特定の時点で、SN‘a’を有するPDUが主リンクから受信され、SN‘(a+64)’を有するPDUが補助リンクから受信される場合、UEは、補助リンクから受信されたPDUが主リンクから受信されたPDUより64個のPDUだけ以前に送信されたPDUであるか、あるいは、64個のPDUだけ後に送信されたPDUであるかを判別することができない。
一方、上述した三番目の条件を満足させる方法では、2種類の方法を提案する。第1の方法において、ネットワークは、リンク別にデータ送信をある程度粗く同期化させる。第2の方法において、リンク別にデータ送信に対する何らの制約がないと、PDUの識別子として使用されることができる補助データをセル別に独立して送信する。
下記に説明する本発明は、提案された上記二番目の方法に基づいて説明される。しかしながら、提案された上記第1の方法が提案された上記第2の方法の代わりに使用されるとしても、本発明の本質的な部分は同一である。例えば、選択結合器が遂行した、重複して受信されたデータを検出する動作及び再構成動作は、同一である。
上記二番目の方法を適用するために、本発明は、セル別に選択的結合補助データを周期的にブロードキャストし、2つ以上のセルからブロードキャストデータを受信するUEが上記選択的結合補助データ及び上記ブロードキャストデータに割り当てられたSNを使用して選択的結合を遂行する。
要約すると、特定のMBMSサービスを提供するRNCは、上記MBMSサービスが提供されるセル別に上記MBMSサービスに対する選択的結合補助データを公示する。上記“選択的結合補助データ”は、UEが選択的結合を遂行するために認知しなければならないデータを意味する。例えば、“選択的結合補助データ”は、特定のMBMSサービスが上記セルで選択的結合が可能であるか否かを示すデータ(SC識別子)、又は、上記セルから送信されたPDUの識別に使用される補助データ(SNバージョン)であり得る。UEは、特定のセルからMBMSサービスを受信する間に、良好な無線環境で、自身が所望するMBMSサービスを提供する新たなセルを発見すると、新たな上記セルから公示されている選択的結合補助データを取得する。そして、UEは、上記選択的結合補助データを用いて、上記複数のセルから送信されたMBMSデータに対する選択的結合動作を遂行する。
上述したように、上記選択的結合動作は、主リンク及び補助リンクを介して受信されたPDUのうち、重複して受信されたPDUを廃棄し、送信された順序で再構成されたPDUをRLCエンティティーへ伝達する動作を意味する。上記過程において、上記選択的結合補助データは、主リンク及び補助リンクを介して受信されたPDUを識別するのにも使用されることができる。
本発明は、上記選択的結合動作を遂行する装置として選択結合器を提示する。上記選択結合器は、MAC階層とRLC階層の間に位置する。上記選択結合器は、補助リンクの設定と共に構成され、現在設定された複数のリンクのうちの1つのリンクのみが存在する状況では使用されない。上記補助リンクは、新たなセルから送信されたMBMSデータを処理する物理階層/MAC階層を示す。
以下、本発明の実施形態によるSNバージョン及びSC識別子を選択的結合補助データとして使用して選択的結合を遂行する動作について説明する。
図1は、本発明の実施形態を適用するためのUMTS移動通信システムにおける無線接続網(以下、“UTRAN”と称する)の構成を示す図である。図1において、UTRANは、セルと、基地局(以下、“Node B”と称する)と、無線網制御器(RNC;Radio Network Controller)とを含む。UTRAN内には、複数のRNCが存在することができ、上記各RNCは、複数のNode Bを制御することができる。Node Bの各々は、複数のセルを制御する。1つのRNC、RNCの制御を受けるNode B、及びNode Bの制御を受ける複数のセルは、無線網サブシステム(Radio Network Subsystem;RNS)を構成する。
図1は、UTRANに含まれた複数のRNSのうちの1つのRNSのみを示し、RNSに含まれた2つのNode Bの各々は、1つのセルを制御すると仮定する。一般的に、上記セルは、自身が属するNode Bの物理階層としての機能のみを遂行する。従って、下記に説明する本発明の実施形態において、Node B及びセルは混用されることができることに注意すべきである。
図1を参照すると、RNC110は、コアネットワークから提供されているMBMSデータをPDUで構成し、2つの隣接セル112及び114へ提供する。また、RNC110は、各MBMSサービスに関する選択的結合補助データを、MCCHを介して2つの隣接セル112及び114の各々へ周期的に送信する。
上記選択的結合補助データは、SNバージョン及びSC識別子を含む。上記SNバージョンは、UE116が主リンクを介して受信されたPDUと補助リンクを介して受信されたPDUとの前後関係を識別するのに使用される補助データである。PDUのSNは、それぞれのリンクから受信されたPDU間の前後関係を識別するのに一次的に使用される。しかしながら、SNが7ビットのみを有するので、送信状況という観点で、リンク間に発生し得る差を反映することができないこともある。
例えば、主リンクと補助リンクとの間に数百個のPDUだけの送信差が発生すると、SNは、受信されたPDUの前後関係を識別するのに何の助けにもならない。すなわち、(x+500)番目のPDUが補助リンクを介して送信される間に、x番目のPDUは、主リンクを介して送信される。0と127との間の値を有するSNは、受信された上記PDUの前後関係を識別するのに何の助けにもならない。上記SNバージョンは、上記のような送信状況が発生するとしても、UEがPDUを識別することができるように、SNを拡張する効果をもたらすパラメーターである。RNC110は、リンク別に構成されたPDUのSNが循環(wraparound)する度に、上記SNバージョンを1ずつ増加させ、上記SNバージョンを周期的にブロードキャストする。ここで、SNの循環の例は、127から0への戻りを示す。
上記選択的結合補助データを構成するSC識別子は、該当リンクを介して送信されたPDUと他のリンクを介して送信されたPDUとの選択的結合が可能であるか否かを示す値である。上記SC識別子は、該当リンクのRLC構成が上述した第1及び第2の条件を満足するか否かを検査することによって決定されることができる。例えば、特定のリンクが隣接セルのリンクよりも遅く駆動されると、同一のSNがPDUに割り当てられなければならないことを示す第2の条件は、満足されない。このようなリンクに対して、SC識別子は、‘不可能'に設定されて、UEが選択的結合を遂行しないように指示することができる。
例えば、上記のような場合が実際に発生する状況を例に挙げると、MBMSサービスの開始時点では、特定のセルにおいて、特定のMBMSサービスを受信することを希望するUEの数はPtMサービスを遂行する程度にあまり多くないが、しかしながら、上記MBMSサービスを遂行する間に、幾つかのUEが上記セルへ移動することによって、PtMサービスを開始する場合がある。この場合、SN体系という観点から、上記セルのリンクが他のセルのリンクとは異なるので、UEは、上記セルのリンクと他のセルのリンクとの間の選択的結合を遂行することができない。
UE116は、上記MBMSサービスをサービングセル112を介して受信している状況で、新たなセル114の無線信号が基準値を超過することを示す状況を感知する。すると、UE116は、新たなセル114からMBMSサービスを受信することができる無線リンクを設定する。新たなセル114との無線リンクを設定するために、UE116は、新たなセル114からMCCHを通して送信された制御情報を分析しなければならない。上記制御情報は、選択的結合補助データを含む。
UE116は、上記制御情報を分析することによって、新たなセル114から自身が所望するMBMSサービスが共通チャンネルを介して提供されているか否かを確認する。自身が所望するMBMSサービスが提供されていると、UE116は、選択的結合が可能であるか否かを確認する。上記選択的結合が可能であると、UE116は、上記制御情報から上記MBMSサービスに対する無線ベアラーに関する情報を分析して、上記MBMSサービスを受信することができる補助リンクを設定する。上記無線ベアラーは、RLC階層、MAC階層、及び物理階層を含む。リンクは、これらの中のMAC階層及びPHY階層を含む。従って、UE116は、新たなセル114に対して構成された無線リンクを補助リンクとして設定し、サービングセル112に対して構成された無線リンクを主リンクとして設定する。
UE116は、上記主リンクを介して受信されたPDU及び上記補助リンクを介して受信されたPDUに対する選択的結合を遂行する選択結合器を構成する。UE116は、上記主リンクに対応するSNバージョン情報及び上記補助リンクに対応するSNバージョン情報を上記選択結合器へ提供する。上記選択結合器は、SNをSNバージョンと結合することによって、SNが拡張された効果を得る。ここで、SNをSNバージョンと結合した値を該当PDUの“拡張されたSN”と称する。
UE116は、拡張された上記SNを使用して、上記主リンク及び上記補助リンクを介して受信されたPDUのうち、重複して受信されたPDUを識別する。そして、UE116は、重複して受信されたPDUのうちの1つを廃棄し、残りのPDUを上位階層へ伝達する重複検査(Duplication Check)動作を遂行する。また、UE116は、PDUがRLC階層へ順次に送信されることができるように、上記重複検査を介して提供されたPDUを再構成する動作を遂行する。上記重複検査動作及び上記再構成動作は、本発明で提案する選択的結合動作を構成する。
上述したような本発明の実施形態のためには、次のような動作が具体的に説明されなければならない。
一番目に、選択的結合補助データを提供するためのRNCとセルとUEとの間のシグナリングが提案されなければならない。
二番目に、選択的結合補助データを管理して、これを周期的に送信するためのRNC動作が提案されなければならない。
三番目に、選択的結合補助データを用いて、UEが選択的結合を遂行する動作が提案されなければならない。
「1.シグナリング」
図2は、本発明の実施形態によるRNCがセル別に選択的結合補助データを公示し、これをUEが受信する手順を示すシグナリング図である。図2で示すシグナリングは、UEがサービングセルを通して特定のMBMSサービスを受信する状況で、ターゲットセルを通して良好な信号を受信し始めることを仮定している。上記“サービングセル”は、特定のMBMSサービスをUEへ既に提供しているセルを意味し、上記“ターゲットセル”は、UEの移動により、上記特定のMBMSサービスを新たに提供するセルを意味する。
図2を参照すると、ステップ210で、UEは、サービングセルからMCCHを受信する。UEは、上記MCCHを受信することによって、上記サービングセルを通して現在提供されているMBMSサービスの種類に関する情報及びリンク設定のための無線ベアラー(radio bearer)情報と共に、選択的結合補助データを獲得する。上記選択的結合補助データは、上記サービングセルが選択的結合を支援するか否かを識別するためのSC識別子と、現在送信されているPDUを識別するためのSNバージョンとを含む。
UEは、上記MBMSサービスの種類に関する情報に基いて、上記サービングセルから自身が希望するMBMSサービスが提供されているか否かを確認する。所望する上記MBMSサービスが提供されていると、UEは、上記MBMSサービスに対応する無線ベアラー情報を用いて、無線ベアラーを設定する。上記無線ベアラーは、RLC階層とMAC階層とPHY階層とから構成されることができる。MAC階層及びPHY階層は、“リンク”という用語で定義されることができる。下記の説明では、サービングセルに対して構成されたMAC階層及びPHY階層を“主リンク”と称する。
その後、UEは、上記選択的結合補助データを構成するSC識別子に基づいて、上記サービングセルが選択的結合を支援するか否かを確認する。上記サービングセルが選択的結合を支援しないと、UEは、本発明で提案する選択的結合を遂行しない。しかしながら、上記サービングセルが選択的結合を支援すると、UEは、上記選択的結合補助データを構成するSNバージョンを記憶する。
UEは、上記主リンクを介して上記サービングセルからRLC PDUを受信する。UEは、受信された上記PDUからSNを確認し、上記SNが初期値を有すると確認されると、上記SNバージョンを1増加させる。例えば、以前に受信されたPDUのSNが127に設定され、現在受信されたPDUのSNが0に戻ったとすると、UEは、現在記憶されているSNバージョンを1増加させる。
UEは、上記サービングセルからMBMSサービスを受信している状況で、隣接セルから良好な信号が受信されるか否かを監視する。上記良好な信号が受信されるということは、良好な無線環境を有することを意味する。UEは、良好な信号が受信されると、上記信号を送信する隣接セルをターゲットセルとして認識する。そして、ステップ220で、UEは、上記ターゲットセルからMCCHを受信することによって、上記ターゲットセルを通して現在提供されているMBMSサービスの種類に関する情報及びリンク設定のための無線ベアラー情報と共に選択的結合補助データを獲得する。
UEは、上記MBMSサービスの種類に関する情報に基いて、上記ターゲットセルから自身が希望するMBMSサービスが提供されているか否かを確認する。ここで、“所望するMBMSサービス”は、上記サービングセルから現在提供されているMBMSサービスを示す。所望する上記MBMSサービスが提供されると、UEは、上記選択的結合補助データを構成するSC識別子に基づいて、上記ターゲットセルが選択的結合を支援するか否かを確認する。上記ターゲットセルが選択的結合を支援しないと、上記サービングセルが選択的結合を支援するとしても、UEは、本発明で提案する選択的結合を遂行しない。すなわち、上記ターゲットセルが選択的結合を支援しないと、UEは、上記ターゲットセルに対する補助リンクを構成しない。しかしながら、上記ターゲットセルが選択的結合を支援すると、UEは、上記MBMSサービスに対応する無線ベアラー情報を用いて、無線ベアラーを設定する。上記無線ベアラーは、RLC階層とMAC階層とPHY階層とから構成されることができる。下記の説明において、ターゲットセルに対して構成されたMAC階層及びPHY階層を“補助リンク”と称する。上記補助リンクが構成されると、UEは、上記選択的結合補助データを構成するSNバージョンを記憶する。
UEは、上記補助リンクを介して上記ターゲットセルからPDUを受信する。UEは、受信された上記PDUからSNを確認し、上記SNが初期値に変わると、上記SNバージョンを1増加させる。
「2.RNCの動作」
本発明の実施形態のために、RNCは、選択的結合補助データを管理し、これを周期的に各セルに提供しなければならない。以下、RNCが選択的結合補助データを周期的に送信するための動作を詳細に説明する。
RNCは、自身が管理するセル別に設定されたMCCHを介して選択的結合補助データを周期的に送信する。上記選択的結合補助データは、MBMSサービス別に設定される。従って、1つのセルでN個のMBMSサービスが提供されていると、N個の選択的結合補助データは、上記セルに対して構成されたMCCHを介して周期的に送信されることができる。
まず、選択的結合補助データに含まれたSNバージョンは、RNCによって下記のように管理されて送信される。
RNCは、自身が管理するセルから特定のMBMSサービスが最初に要求される時、上記MBMSサービスに対するMBMSデータを処理するRLCエンティティーを構成する。そして、上記特定のMBMSサービスに対応するSNバージョンを0に初期化する。この後、RNCは、RLCエンティティーを介して、上記特定のMBMSサービスに対するPDUを順次に送信する。このとき、上記PDUは、送信順序に従って順次に単調に増加するSNを含む。SNは、0から始めてあらかじめ決定された特定の数まで単調に増加する。例えば、SNは、0から127まで増加し、127の後には0に戻る。RNCは、SNが0に戻る時点で、上記SNバージョンを1増加させる。
上述の方式にて管理される各セルのSNバージョンは、上記特定のMBMSサービスが提供されているセルに対してRNCが周期的に公示することによって、上記特定のMBMSサービスに対する選択的結合を遂行することを希望するUEが、上記SNバージョンを区別することができるようにする。
次に、選択的結合補助データに含まれたSC識別子は、RNCによって下記のように管理されて送信される。
RNCは、自身によって制御されるセルを通して提供されているMBMSサービス別に、選択的結合を支援するか否かを示すSC識別子を管理する。このとき、同一のMBMSサービスを提供するセルであるとしても、選択的結合を支援するセルと選択的結合を支援しないセルとに区分されることができる。また、特定のMBMSサービスの場合には、セルと無関係に選択的結合を支援しないこともある。このような情報に基いて、上記SC識別子は、RNCにより管理される。RNCは、MBMSサービス別に設定されたSC識別子を周期的に送信する。
例えば、RNCは、セル#1を介して提供された特定のMBMSサービスに対して選択的結合が支援されることができると、上記特定のMBMSサービスに対するSC識別子を“可能”に設定して、上記セル#1を介して周期的にブロードキャストする。一方、RNCは、セル#2を介して提供されている特定のMBMSサービスに対して選択的結合を支援することができないと、上記特定のMBMSサービスに対するSC識別子を“不可能”に設定して、上記セル#2を介して周期的にブロードキャストする。
「3.UEの動作」
以下、本発明の実施形態に従って、選択的結合を遂行するUEの動作を具体的に説明すると、次の通りである。
図3は、本発明の実施形態によるUEが選択的結合を遂行するための手順を示すフローチャートである。図3において、UEとサービングセルとの間に無線リンクが設定され、上記無線リンクを介して特定のMBMSサービスが提供されていると仮定する。
図3を参照すると、UEは、ステップ301で、隣接セルから信号を受信し、上記受信信号から良好な信号を感知する。上記“良好な信号”という用語は、幾通りかの方法で定義されることができる。例えば、受信信号の強度を用いる方法では、受信信号の強度が所定のしきい値を超過すると、上記受信信号が良好な信号であると判断されることができる。上記良好な信号が存在するということは、UEが上記良好な信号を送信した特定の隣接セル(以下、“ターゲットセル”と称する)に近接したことを意味する。従って、UEは、サービングセル及び上記ターゲットセルから信号を同時に受信することができる。一方、上記ターゲットセルは、1つ又はそれ以上のセルであり得る。
上記ターゲットセルが複数であると仮定すると、UEは、ステップ303で、上記ターゲットセルからMCCHを受信し、もっとも良好な信号が受信されるターゲットセルからMCCHを選択する。上記MCCHは、上記ターゲットセルから提供されているMBMSサービスに対する識別子と、上記MBMSサービスの無線ベアラー情報と、選択的結合補助データとを送信するのに使用される。UEは、選択された上記MCCHを介して受信された情報を確認した後、ステップ305へ進行する。
ステップ305で、UEは、上記ターゲットセルが自身の希望するMBMSサービスを提供しているか否かを確認する。自身の希望するMBMSサービスが提供されていると、UEは、ステップ307へ進行する。しかしながら、自身の希望するMBMSサービスが提供されていないと、UEは、ステップ309へ進行する。
ステップ307で、UEは、上記選択的結合補助データのうち、SC識別子に基づいて上記ターゲットセルが選択的結合を支援するか否かを判断する。上記SC識別子によって上記ターゲットセルが選択的結合を支援すると判断されると、UEは、ステップ311へ進行する。一方、上記ターゲットセルが選択的結合を支援しないと判断されると、UEは、ステップ309へ進行する。
ステップ309で、UEは、二番目に良好な信号が受信されるターゲットセルからMCCHを選択し、選択された上記MCCHを介して受信された情報を確認した後、ステップ305へ戻る。
しかしながら、ステップ311で、UEは、自身の希望するMBMSサービスを受信するために、上記ターゲットセルとの無線リンク、すなわち、補助リンクを設定する。上記補助リンクは、MCCHを介して受信された無線ベアラー情報に基づいて設定される。上記無線ベアラー情報は、物理階層情報とMAC階層情報とを含む。上記物理階層情報は、トランスポートチャンネルに関する情報であって、物理チャンネルに対応するコード情報と、物理チャンネルに適用されるチャンネルコーディングのタイプと、チャンネルコーディングレートと、TTI(Transmission Time Interval)とを含む。上記MAC階層情報は、MAC階層での多重化が適用されるか否かを示す多重化情報と、MAC階層でのサービス識別子が使用される否かを示すサービス識別子情報とを含む。UEは、上記物理階層情報に基づいて新たな物理階層を設定し、上記MAC階層情報に基づいて新たなMAC階層を設定する。上記補助リンクは、新たに設定された上記物理階層及びMAC階層を意味する。
上述したように、補助リンクの設定が完了すると、UEは、ステップ313で、選択的結合のための選択結合器を構成する。その後、UEは、上記選択結合器を上記主リンク及び上記補助リンクに接続し、上記主リンク及び上記補助リンクを介して受信されたブロードキャストデータに対する選択的結合を遂行する。上記選択結合器については、図4を参照して具体的に説明する。
UEは、ステップ315で、上記主リンク又は上記補助リンクの解除が要求される状況が発生するか否かを持続的に監視する。上記解除が要求される状況は、あらかじめ決定されたしきい値に及ばない強度を有する信号が受信される状況に該当する。このような状況が感知されると、UEは、該当セルとのリンクを解除する。
例えば、上記主リンクを介して希望する程度の信号が受信されることができないと、UEは、上記主リンクを解除する。一方、上記補助リンクを介して所望する程度の信号が受信されることができないと、上記補助リンクを解除する。ステップ315で、1つのリンクのみが存在すると判断されると、UEは、ステップ317へ進行して、以前に構成された選択結合器を解除することによって選択的結合動作を終了する。
図4は、本発明の実施形態によるUEの構成を示すブロック図である。図4において、UEが、選択的結合のために選択結合器を有すると仮定する。しかしながら、サービングセルに対する主リンクのみが存在するので、選択的結合を遂行しない状況では、UEの構成は、上記サービングセルから受信された信号を処理するのに必要とされる構成のみを有する。従って、UEは、物理階層412とMAC階層414とを含む主リンク410及びRLC階層440のみから構成される。その後、UEが上記サービングセルから提供されているMBMSサービスと同一のMBMSサービスをターゲットセルからも新たに受信することを希望する場合、UEは、上記ターゲットセルとの補助リンクを構成する。図4は、上記補助リンクが構成されたUEの構成を示す。
図4を参照すると、UEは、補助リンクを設定しようとするターゲットセルからMCCHを介して物理階層情報及びMAC階層情報を獲得する。その後、UEは、上記物理階層情報に基づいて新たな物理階層422を設定し、上記MAC階層情報に基づいて新たなMAC階層424を設定する。物理階層422及びMAC階層424の設定は、新たな補助リンクの設定を意味する。また、UEは、本発明の実施形態による選択結合器430を設定する。その後、UEは、その下位階層に主リンク410及び補助リンク420を接続し、その上位階層にRLC階層440を接続する。
選択結合器430は、重複検査部(Duplication Checker)432及び再構成バッファ(Reordering Buffer)434を含む。選択結合器430は、主リンク410及び補助リンク420を介して受信されたPDUのうち、重複したPDUは廃棄し、上記重複が除去されたPDUを送信された順序によって再構成して、RLC階層440へ送信する。すなわち、主リンク410及び補助リンク420を介して同一のPDUが受信されることができる。この場合、選択結合器430に含まれた重複検査部432は、主リンク410を介して受信されたPDU及び補助リンク420を介して受信されたPDUのうちの1つは廃棄し、残りの1つのPDUのみを出力する。一方、重複検査部432から出力されたPDUは、送信順序と同一の順序を有するとはいえない。従って、重複検査部432から出力されたPDUは、再構成バッファ434に臨時に記憶された後、送信順序により再構成されてRLC階層440へ送信される。
重複検査部432で、主リンク410から提供されているPDU及び補助リンク420から提供されているPDUが相互に重複するか否かを確認するためには、別途の情報を要求する。上記PDUが有するSNを、要求された上記情報として使用することができる。しかしながら、上記同一のSNを有するPDUが必ずしも重複PDUであると断定することはできない。その理由は、上記SNは、所定の周期で割り当てられ、主リンク410を介して提供されているPDUと補助リンク420を介して提供されているPDUとの間の遅延差が1周期を超える場合、上記2つのPDUが重複したPDUであると見なされることができないからである。相互に重複したPDUを確認することは、SNバージョンに基いて可能である。
上述したように、上記SNバージョンは、上記周期に従って変化する値である。従って、上記PDUが、上記同一のSNを有するとしても、相互に異なるSNバージョンを有する場合、重複PDUであると判断されることができない。このような問題点を解消するために、本発明は、上記重複を確認するための別途の情報として、拡張されたSN(Extended SN)を提案する。拡張された上記SNは、下記式(1)のように定義される。
Figure 2007520114
式(1)に示すように、リンクxを通して提供されているPDUの拡張されたSNである‘extended SN_x’は、リンクxに対応するSNバージョンである‘SN version_x’をSNである‘SN_x’に連鎖した値である。例えば、主リンクのSNバージョンが“001”であり、主リンクを介して受信されたPDUのSNが“0000111”であると、拡張された上記SNは、“0010000111”となる。
従って、重複検査部432は、主リンク410から提供されているPDU及び補助リンク420から提供されているPDUに対する拡張されたSNを求め、拡張された上記SNを比較することによって、重複したか否かを確認することができる。しかしながら、PDUのSNは、拡張された上記SNには置き換えられない。拡張された上記SNは、主リンク410及び補助リンク420から受信されたPDUの前後関係を把握するためにのみ使用される。
「UEでの選択的結合の具体的動作」
以下、本発明の実施形態によるUEでの選択的結合のための重複検査部及び再構成バッファの動作について詳細に説明すると、次の通りである。
「重複検査部の動作例」
重複検査部432は、主リンク及び補助リンクを介して重複して受信されたPDUを廃棄するか、又は、永久的に受信されないPDU(以下、“永久紛失PDU”と称する)を確認する。すなわち、重複検査部432は、主リンク及び補助リンクから受信された複数のPDUのうちの1つのPDUのみを上位階層へ送信し、残りのPDUは廃棄する。このとき、上記複数のPDUは、所定の遅延をもって受信されることができる。そして、重複検査部432は、上記主リンク及び上記補助リンクのうちのいずれか1つのリンクを介しても受信されない‘永久紛失PDU'を確認し、これを上位階層へ通知する。重複検査部432の動作を実現する方案には幾つかの方法がある。下記の説明は、その可能な方法のうちの1つとすることができる。
まず、下記の説明で使用されるパラメータに対して定義すると、次のようである。
V[Delivered]:これは、再構成バッファ434へ伝達されたPDUのSNのうちもっとも大きい値であり、説明の便宜上、V[D]で表記する。
S[Not Received]:これは、主リンク又は補助リンクのうちのいずれか1つのリンクから最初に紛失されたPDU(以下、“紛失PDU”と称する)のSN集合であって、説明の便宜上、S[NR]で表記する。上記S[NR]は、最初に空集合(empty set)に初期化される。この後、主リンク又は補助リンクから紛失PDUが発生すると、上記紛失PDUが該当時点の前に再構成バッファ434へ伝達されたことがあるか否かを確認する。再構成バッファ434へ伝達されたことがないと、上記紛失PDUのRLC SNは、S[NR] に登録される。しかしながら、上記紛失PDUが再構成バッファ434へ伝達されたことがあると、上記紛失PDUは無視される。
一方、上記紛失PDUのSNがS[NR]に既に登録されていると、上記紛失PDUのSNは、上記紛失PDUが主リンク及び補助リンクのすべてから紛失されたPDUであるので、S[NR]から消去される。最後に、S[NR]に登録されたSNを有するPDUが残っているリンクを介して正常に受信されると、正常に受信された上記PDUのSNは、S[NR]から消去される。
S[Missing]:これは、主リンク及び補助リンクのうちのいずれか1つから正常に受信されない紛失されたすべてのPDUのSN集合であって、説明の便宜上、S[M]で表記する。すなわち、上記S[M]に登録されたSNは、上記主リンクと上記補助リンクのすべてから紛失されてS[NR]から消去されたSNである。
重複検査部432は、新たに構成された補助リンクを介して最初のPDUを受信すると、主リンクからもっとも最近に受信されて、再構成バッファ434へ伝達されたPDUのSNでV[D]を初期化する。上記V[D]の初期化は、個々の手順にて遂行する代わりに、重複検査部432は、上記補助リンクが構成される前から、上記主リンクを介して受信されて上位階層へ伝達されたPDUのSNのうちのもっとも高いSNでV[D]を更新することもできる。この後、重複検査部432は、上記補助リンクを介して最初に受信されたPDUのSNを上記V[D]に登録されたSNと比較する。上記PDUのSNがV[D]に登録されたSNよりも大きい場合、重複検査部432は、上記PDUを再構成バッファ434へ伝達する。このとき、上記V[D]は、再構成バッファ434へ伝達されたPDUのSNで更新される。その後、重複検査部432は、上記主リンク及び上記補助リンクを介して上記V[D]に登録されたSNよりも大きいSNを有するPDUが受信される場合、同一の動作を遂行する。
しかしながら、重複検査部432は、上記補助リンクを介して受信された最初のPDU、又は、この後に上記主リンク又は上記補助リンクを介して受信されたPDUのSNがV[D]に登録されたSNよりも小さいか、又は同一であるかを確認する。上記PDUのSNが上記V[D]に登録されたSNよりも小さいか、又は同一である場合、重複検出部432は、S[NR]の元素として上記PDUのSNと一致するいくらかのSNが存在するか否かを確認する。一致するSNがS[NR]に存在しないと、重複検出部432は、上記PDUが重複して受信されたものと判断して、上記PDUを廃棄する。これは、主リンクと補助リンクを介して同一のPDUが重複して受信されたことを示す。
しかしながら、上記PDUのSNが上記S[NR]の元素として存在すると、重複検査部432は、上記PDUを再構成バッファ434へ伝達する。そして、重複検査部432は、上記S[NR]の元素として存在する上記PDUのSNを削除する。これは、主リンク及び補助リンクのうちのいずれか1つのリンクを介して上記PDUが紛失されたが、残っているリンクを介して上記紛失PDUが受信された場合に該当する。
一方、上記主リンク又は補助リンクを介してある紛失PDUが発生すると、重複検査部432は、上記紛失PDUのSNが上記S[NR]の元素として存在するか否かを確認する。上記紛失PDUのSNが上記S[NR]の元素として存在すると、重複検査部432は、上記紛失PDUのSNを上記S[NR]から削除する。その後、重複検査部432は、上記紛失PDUのSNをS[M]の元素として登録し、上記S[M]の元素として登録されたSNを再構成バッファ434へ通知し、再構成バッファ434が受信された上記PDUを再構成するのに参照することができるようにする。一方、重複検査部432は、再構成バッファ434に通知されたSNを上記S[M]から除去する。これは、該当PDUが、上記主リンク及び上記補助リンクのすべてから紛失された場合に該当する。しかしながら、上記紛失PDUのSNが上記S[NR]の元素として存在しないと、重複検査部432は、上記紛失PDUのSNを上記S[NR]の元素として登録する。
重複検査部432は、下記のような状況を該当PDUの紛失と見なす。
一番目に、リンク別に特定の時点で受信されたPDUのSNと以前に受信されたPDUのSNとの差が1よりも大きい状況が発生すると、重複検査部432は、受信失敗SNを有するPDUを紛失PDUと見なす。このためには、リンク別に以前に受信されたPDUのSNを管理しなければならない。
例えば、特定の時点で主リンクから受信されたPDUのSNが13であるが、以前に受信されたPDUのSNが10であると、重複検査部432は、11及び12をSNとするPDUを紛失PDUと見なす。
一方、他の例として、受信されるPDUのSNを管理する方法も提案することができる。例えば、特定の時点で主リンクから受信されたPDUのSNが10であるが、連続して受信されたPDUのSNが13である場合、重複検査部432は、11及び12をSNとするPDUを紛失PDUと見なすことができる。
二番目に、重複検査部432は、PDUが補助リンクを介して最初に受信される時点で、主リンク及び補助リンクのすべてを考慮することによって紛失PDUを把握することができる。すなわち、V(D)が初期化された後、補助リンクを介して最初に受信されたPDUのSNがV(D)の初期値よりも大きい場合、重複検査部432は、V[D]の初期値と上記最初のPDUのSNとの間に存在するSNを有するPDUを紛失PDUと見なす。
例えば、V[D]が5に初期化され、補助リンクを介して最初に受信されたPDUのSNが10であると、6,7,8,9をSNとするPDUを紛失PDUと見なす。このような状況は、補助リンクが主リンクよりも5個のPDUだけ先に送信された状況である。しかしながら、上記V[D]の初期値と上記最初のPDUのSNとの間の差の値が1よりも大きくないと、重複検査部432は、紛失PDUが存在しないものと見なす。
「再構成バッファの動作例」
本発明の実施形態による再構成バッファ434は、重複検査部432から伝達されたPDUをSNの順序にて再構成し、あらかじめ決定された規則に従って上記PDUを上位階層へ伝達する。このための再構成バッファ434の動作を具体的に説明する。
再構成バッファ434は、重複検査部432から伝達されたPDUをSNの順に記憶する。その後、再構成バッファ434は、記憶された上記PDUのSNを検査する。
上記SNの検査の結果として、再構成バッファ434は、SNの空いている部分(gap)に対応するPDUを紛失PDUと見なす。再構成バッファ434は、上記紛失PDUのSNのうちのもっとも小さいSNをパラメータV[First Gap]に記憶する。上記V[First Gap]が決定されると、再構成バッファ434は、上記V[First Gap]よりも小さいSNを有するPDUを上位階層へ伝達する。
上記対象となるPDUを伝達した後、再構成バッファ434は、上記V[First Gap]を新たなSNで更新する。上記V[First Gap]の更新に対しては、上述した基準を同一に適用する。上記V[First Gap]が更新されると、再構成バッファ434は、更新された上記V[First Gap]よりも小さいSNを有するPDUを上位階層へ伝達する。上記V[First Gap]の更新は、V[First Gap]に該当するPDUを受信した場合及びV[First Gap]に該当するPDUが永久紛失PDUであることが通知された場合に限定される。
上述したように、重複検査部432は、主リンク及び補助リンクから受信されたPDUのうち、重複して受信されたPDUのうちの1つのみを再構成バッファ434へ伝達し、残っているPDUは廃棄する。また、重複検査部432は、永久紛失PDUを判断し、これを再構成バッファ434へ通知する。重複検査部432が伝達したPDUの順序が合う場合に、再構成バッファ434は、上記PDUを上位階層へ伝達することによって、RLC階層の動作には影響を及ぼさず、選択的結合利得を得ることができる。
「選択的結合の実施形態」
図5は、本発明の実施形態による選択的結合を遂行するUEの選択結合器の動作を示す図である。ここで、11,12,13,14,15,16,17,18,19,20をSNとするPDUが受信時点T(1)乃至T(9)の各々で、主リンクを介して順次に受信されると仮定する。15,16,17,18,19,20,21,22,23,24をSNとするPDUが受信時点T(1)乃至T(9)の各々で、補助リンクを介して順次に受信されると仮定する。また、特定の時点T(0)で補助リンクが設定され、上記時点T(0)でV[D]が10に初期化されると仮定する。
図5を参照すると、重複検査部432は、時点T(1)で主リンクを介してSNが11であるPDU(以下、“SN11”と称する)を受信し、補助リンクを介してSNが15であるPDU(以下、“SN15”と称する)を受信する。その後、重複検査部432は、V[D]を15に更新し、11と15との間に存在するSNである12,13,14をS[NR]に登録する。そして、重複検査部432は、SN11及びSN15を再構成バッファ434へ伝達する。再構成バッファ434は、V[First Gap]を12に設定し、上記V[First Gap]よりも小さいSNを有するPDUであるSN11をRLC階層へ伝達する。
特定の時点T(2)で、重複検査部432は、上記主リンクを介してSN12を受信し、上記補助リンクを介してSN16を受信する。重複検査部432は、上記補助リンクを介して受信されたSNに基づいて、上記V[D]を16に更新し、上記主リンクを介して受信されたSNに基づいて、上記S[NR]の元素である12を削除する。その後、重複検査部432は、SN12及びSN16を再構成バッファ434へ伝達する。再構成バッファ434は、上記V[First Gap]を13に更新して、SN12を上位階層へ伝達する。
特定の時点T(3)で、重複検査部432は、上記主リンクを介してSN13を受信し、上記補助リンクを介してSN17を受信する。重複検査部432は、上記補助リンクを介して受信されたSNに基づいて、上記V[D]を17に更新し、上記主リンクを介して受信されたSNに基づいて、上記S[NR]の元素である13を削除する。その後、重複検査部432は、SN13及びSN17を再構成バッファ434へ伝達する。再構成バッファ434は、上記V[First Gap]を14に更新して、SN13を上位階層へ伝達する。
特定の時点T(4)で、重複検査部432は、上記主リンクを介してSN14を受信し、上記補助リンクを介してはPDUを受信することができない。重複検査部432は、上記V[D]を17に維持し、上記主リンクを介して受信されたSNに基づいて、上記S[NR]の元素である14を削除する。その後、重複検査部432は、SN14を再構成バッファ434へ伝達する。再構成バッファ434は、上記V[First Gap]を18に更新し、SN14,SN15,SN16,SN17を上位階層へ伝達する。
特定の時点T(5)で、重複検査部432は、上記主リンクを介してSN15を受信し、上記補助リンクを介してSN19を受信する。重複検査部432は、上記補助リンクを介して受信されたSNに基づいて、上記V[D]を19に更新し、T(4)で受信が失敗されたSNに基づいて、上記S[NR]に18を登録する。上記主リンクを介して受信されたSN15のSNが、上記V[D]よりも小さく、更に上記S[NR]の元素ではないので、該当PDUが重複して受信されたPDUと判断することができる。従って、重複検査部432は、SN15を再構成バッファ434へ伝達せず廃棄する。SN19は、再構成バッファ434へ伝達される。SN19は、上記V[First Gap]に該当するSN18が受信されるときまで、再構成バッファ434に記憶される。
特定の時点T(6)で、重複検査部432は、上記主リンクを介してPDUを受信せず、上記補助リンクを介してSN20を受信する。重複検査部432は、上記補助リンクを介して受信されたSNに基づいて、上記V[D]を20に更新し、SN20を再構成バッファ434へ伝達する。
特定の時点T(7)で、重複検査部432は、上記主リンクを介してSN17を受信し、上記補助リンクを介してSN21を受信する。重複検査部432は、上記補助リンクを介して受信されたSNに基づいて、上記V[D]を21に更新し、SN17を重複して受信されたPDUと見なして廃棄する。SN21は、再構成バッファ434へ伝達される。重複検査部432は、時点T(7)で、SN16が紛失PDUであることを確認する。しかしながら、SN16が補助リンクを介してすでに受信されて上位階層へ伝達されるので、SN16を上記S[NR]に登録せずに廃棄する。
特定の時点T(8)で、重複検査部432は、上記主リンク及び上記補助リンクを介していずれのPDUも受信することができない。
特定の時点T(9)で、重複検査部432は、上記主リンクを介してSN19を受信し、上記補助リンクを介してSN23を受信する。重複検査部432は、上記補助リンクを介して受信されたSNに基づいて、V[D]を23に更新し、上記主リンクを介して受信されたSN19は、上位階層へすでに伝達されたので廃棄する。SN23は、再構成バッファ434へ伝達されて記憶される。一方、時点T(9)で、重複検査部432は、上記主リンクを介して受信されたSNに基づいて、SN18が紛失PDUであることを確認する。SN18が該当時点でS[NR]にすでに登録されているので、重複検査部432は、上記S[NR]から18を除去した後、S[M]に18を新たな元素として登録する。重複検査部432は、上記S[M]に新たな元素が登録されたので、SNが18であるPDUが永久紛失PDUであることを再構成バッファ434へ通知する。その後、重複検査部432は、上記S[M]に登録された18を消去する。SN18が永久紛失PDUであるという事実の通知を受けることによって、再構成バッファ434は、上記V[First Gap]を次の紛失PDUの位置である22に更新し、22よりも小さいSNを有するPDUであるSN19,SN20,SN21を上位階層へ伝達する。
「B.第2の実施形態」
本発明の第1の実施形態において、選択的結合を実行するデータを適切なサイズで構成し、上記データにSNを割り当てるエンティティーがセル別に存在する場合に、UEの動作及びネットワークの動作について説明した。第1の実施形態において、データを適切なサイズで構成した後、上記データにSNを割り当てるエンティティーは、RLC階層に関連する。以下、説明の便宜上、上記データを適切なサイズで構成した後、上記データにSNを割り当てるエンティティーを“一連番号割当て装置”と称する。
ネットワークの観点から、選択的結合を提供する他の方案は、上記一連番号割当て装置を1つのみ構成し、選択的結合を許容するセルが上記装置を共有するようにする。本発明は、1つの一連番号割当て装置を幾つかのセルが共有する状況で、ネットワークがSNバージョンを管理する方法を提示する。参考までに、一連番号割当て装置がセル別に構成される場合、及び1つの一連番号割当て装置を幾つかのセルが共有する場合に対するUEの動作は、同一である。従って、下記のような説明は、ネットワークの動作に限定される。
図6は、一連番号割当て装置が1つのみ構成されたネットワークの例を示す図である。例えば、セル#1 615−1,セル#2 615−2,セル#3 615−3,セル#4 615−4,セル#5 615−5に特定のMBMSサービスが提供されており、RNCは、上記MBMSサービスを提供するために、1つの一連番号割当て装置605及びセルに関連した記憶装置610−1,610−2,610−3,610−4,610−5を構成する。
一連番号割当て装置605は、第1の実施形態でのように、RLC階層であることができる。一連番号割当て装置605で、SNが割り当てられたデータは、各セル別に送信される。このとき、各セルに送信される前に、上記データは、記憶装置610−1,610−2,610−3,610−4,及び610−5に記憶される。このように、セル別に上記データを送信する前に、データを記憶するエンティティーは、MAC階層となることができる。記憶装置610−1,610−2,610−3,610−4,610−5に記憶されているデータは、適切な時点でセル別に送信される。従って、1つの一連番号割当て装置605のみを通してSNが割り当てられたデータパケットであっても、セル別に送信時点が相互に異なることができる。
図6に示すように、1つの一連番号割当て装置605が幾つかの記憶装置610−1,610−2,610−3,610−4,610−5へデータを提供する場合、SNバージョン情報は、各セル別に構成された記憶装置610−1,610−2,610−3,610−4,610−5で下記のように管理される。
まず、特定のセルにデータを提供する記憶装置610−1,610−2,610−3,610−4,610−5の各々は、SNバージョンを最初に‘0’に設定する。この後、記憶装置610−1,610−2,610−3,610−4,610−5は、セルへ送信されたPDUの個数をパラメータN[PDU]に記憶する。上記N[PDU]は、0〜127の間で単調に増加し、127の次には、0へ戻る。SNが相互に異なるサイズを有する場合、N[PDU]の値もそれに従って調整される。上記N[PDU]が127から0へ戻っていく瞬間、記憶装置610−1,610−2,610−3,610−4,610−5は、SNバージョンを1増加させる。すなわち、上記SNバージョンは、N[PDU]が最大値から0へ戻っていく瞬間、1増加される。記憶装置610−1,610−2,610−3,610−4,610−5は、上記SNバージョンをMCCHを介して周期的に送信する。
本発明で提案される選択的結合動作は、同一の一連番号割当て装置を有するセルに対してのみ成立する。しかしながら、現在の規格では、UEが任意のセルがどんな一連番号割当て装置からデータの提供を受けるかを分かる方法が規定されていない。従って、本発明は、“一連番号割当て装置識別子”と呼ばれる新たなパラメーターを定義し、上記パラメーターをセル別に周期的に送信する方法を提案する。
図7は、複数の一連番号割当て装置を含むネットワークの例を示すもので、一連番号割当て装置識別子をセル別に周期的に送信する。
図7を参照すると、特定の一連番号割当て装置705−1がセル#1 715−1,セル#2 715−2,セル#3 715−3へデータを提供し、他の一連番号割当て装置705−2がセル#4 715−4及びセル#5 715−5へデータを提供している。ネットワークは、一連番号割当て装置705−1及び705−2に固有な識別子を割り当てる。このとき、ある一連番号割当て装置に割り当てられた識別子は、周辺の一連番号割当て装置に割り当てられた識別子とは重なってはいけない。例えば、一連番号割当て装置識別子のサイズ(長さ)は、5ビット程度となることができる。一連番号割当て装置705−1及び705−2の各々に識別子を割り当てる動作は、オペレーターがO&M(Operation and Management)を使用して遂行することができる。
上記ネットワークは、上記一連番号割当て装置識別子を各セルに対して周期的に送信することによって、UEが選択的結合を遂行するか否かを決定するようにする。例えば、UE#1 720−1は、セル#1 715−1の一連番号割当て装置識別子がセル#3 715−3の一連番号割当て装置識別子と同一であることを認知すると、セル#1 715−1又はセル#3 715−3に補助リンクを設定して、選択的結合を試みる。一方、UE#2 720−2は、セル#3 715−3の一連番号割当て装置識別子がセル#4 715−4の一連番号割当て装置識別子とは異なることを認知すると、選択的結合を試みない。すなわち、相互に異なる一連番号割当て装置によって一連番号が割り当てられたセル間を移動しているUEは、本発明で提案している選択的結合を遂行しない。しかしながら、同一の一連番号割当て装置によって一連番号が割り当てられたセル間を移動しているUEは、本発明で提案している選択的結合を遂行する。
図8は、図7に示した構成を有するネットワークにおけるUEの動作を示すフローチャートである。図8に示すUEの動作は、図3に関連して説明した第1の実施形態に従うUEの動作と本質的に同一である。UEが選択的結合を遂行するか否かを判断するに当たって、ターゲットセルの一連番号割当て装置識別子が、サービングセルの一連番号割当て装置識別子と一致するか否かを参照するという点においてのみ異なる。図8では、UEとサービングセルとの間に無線リンクが設定され、上記無線リンクを介して特定のMBMSサービスが提供されている状況を仮定している。
図8を参照すると、ステップ801で、UEは、隣接セルから信号を受信し、上記受信信号のうち、良好な信号を検出する。
上記ターゲットセルが複数であると仮定すると、UEは、ステップ803で、上記ターゲットセルからMCCHを受信し、もっとも良好な信号が受信されるターゲットセルからMCCHを選択する。上記MCCHは、上記ターゲットセルから提供されたMBMSサービスに対する識別子と、上記MBMSサービスの無線ベアラー情報と、選択的結合補助情報とを送信するのに使用される。UEは、選択された上記MCCHを介して受信された情報を確認した後、ステップ805へ進行する。ステップ805で、UEは、上記ターゲットセルにより自身が希望するMBMSサービスが提供されているか否かを確認する。自身が希望するMBMSサービスが提供されていると、UEは、ステップ807へ進行する。一方、自身が希望するMBMSサービスが提供されていないと、ステップ809へ進行する。
ステップ807で、UEは、選択された上記選択的結合補助データのうち、SC識別子に基づいて、上記ターゲットセルが選択的結合を支援するか否かを判断する。上記SC識別子によって上記ターゲットセルが選択的結合を支援すると判断されると、UEは、ステップ811へ進行する。一方、上記ターゲットセルが選択的結合を支援しないと判断されると、UEは、ステップ809へ進行する。
ステップ811で、UEは、サービングセルから取得した一連番号割当て装置識別子を上記ターゲットセルから取得した一連番号割当て装置識別子と比較する。上記比較の結果、上記サービングセルから取得した一連番号割当て装置識別子が上記ターゲットセルから取得した一連番号割当て装置識別子と同一であると、UEは、ステップ813へ進行する。しかしながら、上記サービングセルから取得した一連番号割当て装置識別子が上記ターゲットセルから取得した一連番号割当て装置識別子と同一ではないと、UEは、ステップ809へ進行する。
ステップ809で、UEは、二番目に良好な信号が受信されるターゲットセルからMCCHを選択し、選択された上記MCCHを介して受信された情報を確認した後、ステップ805へ戻る。
しかしながら、ステップ813で、UEは、自身が所望するMBMSサービスを受信するために、上記ターゲットセルとの無線リンク、すなわち、補助リンクを設定する。上記補助リンクは、MCCHを介して受信された無線ベアラー情報に基づいて設定される。上記無線ベアラー情報は、物理階層情報及びMAC階層情報を含む。上記物理階層情報は、トランスポートチャンネルに関する情報であって、物理チャンネルに対応するコード情報、物理チャンネルに適用されるチャンネルコーディングの種類、チャンネルコーディングレート、及びTTI(Transmission Time Interval)を含む。上記MAC階層情報は、MAC階層での多重化が適用されるか否かを示す多重化情報と、MAC階層でのサービス識別子が使用されるか否かを示すサービス識別子情報とを含む。UEは、上記物理階層情報に基づいて新たな物理階層を設定し、上記MAC階層情報に基づいて新たなMAC階層を設定する。上述した通りに、上記補助リンクは、新たに設定された上記物理階層及びMAC階層を意味する。
上述したように、補助リンクの設定が完了すると、UEは、ステップ815で、選択的結合のための選択結合器を構成する。その後、UEは、上記選択結合器を上記主リンク及び上記補助リンクに接続し、上記主リンク及び上記補助リンクを介して受信されたブロードキャストデータに対する選択的結合を遂行する。
ステップ817で、UEは、上記主リンク又は上記補助リンクの解除が要求される状況が発生するか否かを継続して監視する。上記解除が要求される状況は、あらかじめ決定されたしきい値に及ばない強度を有する信号が受信される状況に該当する。このような状況が感知されると、UEは、該当セルとのリンクを解除する。
例えば、上記主リンクを介して所望する程度の信号が受信されることができないと、UEは、上記主リンクを解除する。しかしながら、上記補助リンクを介して所望する程度の信号が受信されることができないと、UEは、上記補助リンクを解除する。ステップ817で、1つのリンクのみが存在すると判断されると、UEは、ステップ819へ進行して、構成された選択結合器を解除することによって、選択的結合動作を終了する。
「C.第3の実施形態」
図9は、本発明の他の実施形態によるUEの構成を示すブロック図である。図9では、データが複数のリンクから受信される場合、選択的結合のために、選択結合器が構成されると仮定する。ここで、“選択的結合”とは、複数のセル(又はリンク)を介してデータを受信し、これによって、データ損失の可能性を減少させる技術を意味する。従って、UEが複数のセル(又はリンク)からデータを受信することは、UEの動作に本質的な影響を及ぼさない。説明の便宜のために、UEが2個のセルのみからデータを受信すると仮定する。
図9を参照すると、選択結合器920は、重複検査部915及び再構成バッファ910を含む。重複検査部915は、複数のリンク925及び930に接続される。再構成バッファ910は、一連番号割当て装置905に接続される。
「UEでの選択的結合の具体的な動作」
以下、本発明の実施形態によるUEでの選択的結合のための重複検査部及び再構成バッファの動作について詳細に説明すると、次の通りである。
「重複検査部が管理するパラメータ」
重複検査部915は、リンクが設定されているセル別に下記のようなパラメータを管理する。このとき、UEがN個のセルとリンクを設定しており、各セルをc_1 925,...,c_n 930で示す。
重複検査部915が特定のセルxに対して管理するパラメータには、下記のようなものがある。
VR[c_x]:これは、セルxから次に受信されるものと予想されるPDUのSNであり、セルxからもっとも最近に受信されたPDUのSNに1を加えた値である。
VM[c_x]:これは、セルxから受信されないPDUのSNの集合である。
一方、重複検査部915がすべてのセルに対して共通に管理するパラメータには、下記のようなものがある。
VD:これは、重複検査部915が再構成バッファ910へ伝達したPDUのSNの集合である。これは、重複受信の確認に使用される。
Highest_delivered_SN:これは、重複検査部915が再構成バッファ910へ伝達したPDUのSNのうちのもっとも高いSNを示す。
Permanently_missing_SN:これは、永久紛失PDUのSNの集合である。
「再構成バッファが管理するパラメータ」
再構成バッファ910は、下記のパラメータを管理する。
First_missing_SN:再構成バッファ910は、SNの空部分(gap)に該当するPDUを紛失PDUと見なし、紛失PDUのうち、もっとも低いSNを有する紛失PDUのSN(又は、もっとも早い時点で発生した空部分に該当する紛失PDUのSN)を上記パラメータに貯蔵する。
「重複検査部の動作例」
重複検査部915は、各パラメータを管理し、次のような方式にて重複検査を遂行する。本実施形態において、選択結合器920は、主リンクが設定される時点で構成されると仮定する。すなわち、UEがセル#1からMBMSサービスを受信するために、物理階層、MAC階層、及びRLC階層を設定する場合、選択結合器920も設定されると仮定する。
以前の実施形態では、UEが他のセルとの新たなリンクを設定することによって、UEが有するリンクが2つ以上に増加する場合、選択結合器920を構成すると仮定する。上記2つの状況から派生する差は、V[D]またはHighest_delivered_SNの初期化動作にある。すなわち、リンクが1つである状況でも、選択結合器が存在する場合、以前の実施形態で説明したV[D]の初期化は必要でない。
(1) 重複検査部915は、特定のセルxからPDUを受信する。
(2) 重複検査部915は、受信された上記PDUのSNをVR[c_x]と比較する。
(3) 受信された上記PDUのSNがVR[c_x]よりも大きい場合、(4)へ進行し、受信された上記PDUのSNがVR[c_x]と同一である場合、(5)へ進行する。
(4) 重複検査部915は、受信された上記PDUのSNとVR[c_x]との間の値に該当するSNをVM[c_x]に追加する。VM[c_x]に含まれるSNには、VR[c_x]も含まれる。
(5) 重複検査部915は、VR[c_x]を受信された上記PDUのSNに1を加算した値で更新する。
(6) 重複検査部915は、受信された上記PDUのSNをHighest_delivered_SNと比較する。Highest_delivered_SNが受信された上記PDUのSNよりも大きい場合、(7)へ進行する。そうでなければ、重複検査部915は、(11)へ進行する。
(7) 重複検査部915は、Highest_delivered_SNを受信された上記PDUのSNで更新する。
(8) 重複検査部915は、受信された上記PDUを再構成バッファ910へ伝達する。
(9) 重複検査部915は、伝達された上記PDUのSNをVDに追加する。
(10) 重複検査部915は、上記過程を終了し、次のPDUを受信するときまで待機する。
(11) 重複検査部915は、受信された上記PDUのSNがVDに含まれているか否かを確認する。受信された上記PDUのSNがVDに含まれている場合、重複検査部915は、(12)へ進行する。しかしながら、受信された上記PDUのSNがVDに含まれていない場合、重複検査部915は、(14)へ進行する。
(12) 重複検査部915は、受信された上記PDUを廃棄する。
(13) 重複検査部915は、上記過程を終了し、次のPDUを受信するときまで待機する。
(14) 重複検査部915は、受信された上記PDUを再構成バッファ910へ伝達する。
(15) 重複検査部915は、伝達された上記PDUのSNをVDに追加する。
(16) 重複検査部915は、上記過程を終了し、次のPDUを受信するときまで待機する。
一方、重複検査部915がパラメータVMを管理し、永久紛失PDUを確認する動作は、次の通りである。
(1) 重複検査部915は、各セル別に管理されているパラメータVMに貯蔵されているSNを監視する。
(2) 重複検査部915は、特定のSNがすべてのパラメータVMに貯蔵されている場合、該当SNをPermanently_missing_SNに貯蔵する。例えば、特定のUEがセル#1、セル#2、セル#3からPDUを受信している場合、VM(c_1)=[10,15,18]、VM(c_2)=[10,13,15]、VM(c_3)=[10,15]であると仮定すると、SN=10及びSN=15は、Permanently_missing_SNに貯蔵される。
(3) 重複検査部915は、Permanently_missing_SNに貯蔵されているSNを再構成バッファ910に報告する。
(4) 重複検査部915は、再構成バッファ910に報告されたSNをPermanently_missing_SNから削除する。
(5) 重複検査部915は、再構成バッファ910に報告されたSNをパラメータVMから除去する。
再構成バッファの動作例」
再構成バッファ910は、重複検査部915から伝達されたPDUをSNの順に貯蔵し、上記SNの増加分が1以上である部分に該当するPDUを紛失PDUと見なす。再構成バッファ910の動作について詳細に説明すると、次の通りである。
(1) 重複検査部915が伝達したPDUは、再構成バッファ910に到着する。
(2) 再構成バッファ910は、受信された上記PDUをSNの順に貯蔵する。
(3) 受信された上記PDUのSNが、First_missing_SNと同一であると、First_missing_SNに該当するPDUは、これ以上紛失PDUではないことを意味する。従って、再構成バッファ910は、残っている紛失PDUのうち、もっとも低いSNを有する紛失PDUのSNでFirst_missing_SNを更新する。
(4) 更新されたFirst_missing_SNよりも低いSNを有するPDUを上位階層へ伝達する。
(5) 重複検査部915が永久紛失PDUのSNを報告すると、再構成バッファ910は、上記SNに該当する紛失PDUが受信されないものと見なす。
(6) 永久紛失PDUのSNのうちの1つがFirst_missing_SNと一致する場合、First_missing_SNに該当するPDUは、これ以上紛失PDUではないことを意味する。従って、再構成バッファ910は、残っている紛失PDUのうちのもっとも低いSNを有する紛失PDUのSNでFirst_missing_SNを更新する。
(7) 更新された上記First_missing_SNよりも低いSNを有するPDUを上位階層へ伝達する。
「D.第4の実施形態」
本発明の第4の実施形態に従って、再構成バッファ及び重複検査部の機能を実現した選択結合器の動作について説明する。
「UEの構成」
図10は、本発明の第4の実施形態に従って、選択的結合機能がRLCエンティティーに含まれる場合のUEのRLC構成を示すブロック図である。
図10を参照すると、選択結合器1035は、下位階層1040を介して複数のセルからPDUを受信する。そして、選択結合器1035は、受信された上記PDUから重複PDUを廃棄し、残っているPDUを再構成する。再構成された上記PDUは、RLC階層1030へ伝達される。
選択結合器1035は、上述した動作を遂行するために、SCR−windowを管理する。一方、上記SCR−windowは、受信された上記PDUの前後関係を識別し、再構成バッファに記憶されているPDUを管理するための機能を遂行する。上記再構成バッファの動作を遂行するために、上記SCR−windowは、パラメータnext_expect_SN及びScrWindow_UpperEdgeを管理する。
「SCR−windowの構成及び動作例」 図11は、上記SCR−windowの構成を示す図である。図11を参照すると、SCR−window1165は、ScrWindow_UpperEdge1150及びSCR_WINDOW_SIZE1155を含む。
ScrWindow_UpperEdge1150は、UEがこれまで受信したPDUのSNのうち、もっとも高いSNである。従って、新たに受信されたPDUのSNが既存のScrWindow_UpperEdgeよりも高い場合、ScrWindow_UpperEdgeは、新たなSNで更新される。すなわち、上記ScrWindow_UpperEdgeは、新たに受信された上記PDUのSNで更新される。
SCR_WINDOW_SIZE1155は、RNCが設定し、UEへ公示するパラメーターである。SCR_WINDOW_SIZE1155は、2つの隣接セル間に発生可能な最大受信時間差を意味する。RNCが任意の2つのセル間のSCR_WINDOW_SIZEをxに設定してUEへ公示した場合、RNCは、上記2つのセル間の受信時間差を設定して、x個のPDUを超過しないようにしなければならない。
SCR−window1165は、上縁点(開始点)及び下縁点(終了点)により形成される。SCR−window1165において、ScrWindow_UpperEdge1150を上縁点と定義する。一方、上記下縁点は、ScrWindow_UpperEdge−SCR_WINDOW_SIZEの128モジュール演算を遂行した結果の値によって決定される。SCR−window1165は、ScrWindow_UpperEdge1150が更新される度に、同一の方向へ進行する。
特定の時点で受信されたPDUのSNがSCR−window1165内に位置する場合、上記PDUのSNは、ScrWindow_UpperEdge1150よりも小さいと見なされる。SCR−window1165の外側に位置する場合、受信された上記PDUのSNは、ScrWindow_UpperEdge1150よりも大きいと見なされる。
例えば、特定の時点で、ScrWindow_UpperEdge1150が100であり、SCR_WINDOW_SIZE1155が64であると仮定すると、SCR−window1165において、上縁点が100であり、下縁点が36である。任意の時点が経過した後に、SNが50であるPDUが到着した場合、SN=50は、SCR−window1165内に位置する。従って、SN=50は、100であるScrWindow_UpperEdge1150よりも小さい値となる。
また、任意の時点がさらに経過した後に、SNが30であるPDUが到着した場合、SN=30は、SCR−window1165の外側に位置する。従って、SN=30が、100であるScrWindow_UpperEdge1150よりも大きい。従って、ScrWindow_UpperEdge1150は、30に更新され、SCR−window1165の新たな下縁点は、−34に対する128モジュール演算を遂行した96となる。
一方、任意の時点がさらに経過した後に、SNが120であるPDUが到着した場合、SN=120は、SCR−window1165内に位置するので、ScrWindow_UpperEdge1150よりも小さい値となる。
上述したように、SCR−window1165は、ScrWindow_UpperEdge1150の更新とともに移動し、受信されたPDUのSNがScrWindow_UpperEdge1150より大きいか、又は、小さいかを判断するのに使用される。また、SCR−window1165内のSNを有するPDUのみが再構成バッファに記憶されることができる。例えば、SCR−window1165において、下縁点が0であり、上縁点が64であると、0と64との間のSNを有するPDUのみが上記再構成バッファに記憶されている。SCR−window1165の移動に従って、再構成バッファに記憶されているPDUのSNが変更される。
一方、選択結合器で使用された他のパラメータであるnext_expect_SNは、紛失PDUのうち、一番目の紛失PDUのSNが貯蔵されるパラメータである。すなわち、上記パラメータは、第1の実施形態で使用されたV[First_Gap]と同一のパラメータである。ScrWindow_UpperEdge1150の初期値は、選択結合器が最初に受信したPDUのSNより1小さい値である。また、next_expect_SNの初期値は、選択結合器が最初に受信したPDUのSNである。
「選択結合器の動作例」
図12は、本発明の第4の実施形態による選択結合器の動作を示すフローチャートである。
図12に示す選択結合器の動作は、Window(又はSCR−window)を構成するか、又は変更する過程と、上記Windowにより受信されたブロードキャストデータ(又はPDU)を再構成バッファに記憶するか、又は、上位階層へ伝達する過程と、紛失ブロードキャストデータのSN(又はnext_expect_SN)を更新した後、再構成バッファに貯蔵されたブロードキャストデータを上位階層へ伝達する過程とを含む。
図12を参照すると、選択結合器は、ステップ1205で、特定のPDUを受信する。上記選択結合器は、ステップ1207で、受信された上記PDUのSNがSCR−window内に位置するか否かを確認する。上記SNが上記SCR−window内に位置すると、上記選択結合器は、ステップ1225へ進行する。一方、上記SNが上記SCR−window内に位置しないと、上記選択結合器は、ステップ1210へ進行する。上記SNが上記SCR−window内に位置しないことは、上記SNがScrWindow_UpperEdgeよりも大きいことを意味する。
ステップ1210で、上記選択結合器は、受信された上記PDUを再構成バッファに記憶する。その後、上記選択結合器は、ステップ1212で、上記ScrWindow_UpperEdgeを上記SNで更新する。ステップ1215で、上記選択結合器は、更新された上記ScrWindow_UpperEdgeに基いてSCR−windowを新たに設定する。すなわち、上記選択結合器は、上記SCR−windowの下縁点を上記ScrWindow_UpperEdgeが移動した長さだけ移動して、上記SCR−windowを更新する。例えば、ステップ1207で、ScrWindow_UpperEdgeが10であり、SNが15であると判断されると、上記ScrWindow_UpperEdgeは、5だけ移動し15になる。そして、ステップ1215で、上記SCR−windowの下縁点も5だけ移動する。すなわち、上記SCR−windowの上縁点は、5だけ移動する。
上記選択結合器は、ステップ1217で、上記再構成バッファに記憶されているPDUのうち、SNが新たなSCR−windowの外側に位置するPDUを上位階層へ伝達する。例えば、SNが75であるPDUが上記再構成バッファに記憶されていると仮定する。このとき、SN=75は、SCR−windowが移動する前(74〜10)には、ウィンドー内に位置している。しかしながら、SN=75は、SCR−windowが移動した後(79〜15)には、ウィンドーの外側に位置している。従って、上記SNが75に該当するPDUは、上位階層へ伝達される。ここで、上記SNが75であるPDUが上記再構成バッファに記憶されているということは、上記選択結合器が以前に受信することができなかったPDUが存在することを意味する。また、SN=75がSCR−windowの外側に位置するということは、上記選択結合器が以前に受信することができなかったPDUを受信する可能性がないことを意味する。従って、上記SNが75であるPDUは、順序の再構成が完了しなかったにもかかわらず、上位階層へ伝達される。
上記選択結合器は、ステップ1220で、next_expect_SNがSCR−windowの外側に位置するか否かを確認する。上記next_expect_SNが上記SCR−windowの外側に位置すると、上記選択結合器は、ステップ1260へ進行する。一方、上記next_expect_SNが上記SCR−window内に位置すると、上記選択結合器は、ステップ1295へ進行して、次のPDUが到着するときまで待機する。
上記next_expect_SNが上記SCR−windowの外側に位置するということは、上記選択結合器が上記next_expect_SNに該当する紛失PDUを受信する可能性がないことを意味する。従って、上記選択結合器は、新たなnext_expect_SNを設定し、上記再構成バッファに記憶されているPDUのうち、新たなnext_expect_SNよりも小さいSNを有するPDUを上位階層へ伝達しなければならない。ステップ1260及びステップ1265は、上述した動作のためのステップである。
ステップ1260で、上記選択結合器は、next_expect_SNを上記再構成バッファ内の最初の紛失PDUのSNで更新する。例えば、SNが100,120,10である紛失PDUが上記再構成バッファに記憶されていると、上記選択結合器は、新たなnext_expect_SNを100に更新する。
その後、ステップ1265で、上記選択結合器は、上記next_expect_SNよりも小さいSNを有するPDUを上記上位階層へ伝達する。これらPDUは、成功的に再構成されたPDUである。上記伝達が完了すると、上記選択結合器は、ステップ1295へ進行して、すべての過程を終了し、新たなPDUが到着するときまで待機する。
しかしながら、ステップ1207で、受信された上記PDUのSNがSCR−window内に位置すると判断される場合、上記選択結合器は、ステップ1225へ進行する。
ステップ1225で、上記選択結合器は、上記PDUが以前に受信されていたか否かを判断する。これは、上記PDUのSNが上記再構成バッファにすでに記憶されているか否かを確認することによって可能である。すなわち、上記SNを有するPDUが上記再構成バッファにすでに記憶されていると、上記選択結合器は、上記PDUが重複して受信されたことを意味するので、ステップ1240へ進行する。ステップ1240で、上記選択結合器は、重複して受信された上記PDUを廃棄する。その後、ステップ1295へ進行して、すべての過程を終了し、次のPDUが到着するときまで待機する。
しかしながら、上記SNを有するPDUが上記再構成バッファに記憶されていない場合、上記PDUが重複して受信されないことを意味する。従って、上記選択結合器は、ステップ1230へ進行して、上記PDUを上記再構成バッファに記憶する。
ステップ1235で、上記選択結合器は、受信された上記PDUのSNがnext_expect_SNと同一であるか否かを検査する。相互に同一ではない場合、上記選択結合器は、ステップ1295へ進行して、すべての過程を終了した後、次のPDUが到着するときまで待機する。
しかしながら、受信された上記PDUのSNがnext_expect_SNと同一であると、上記選択結合器は、ステップ1245へ進行する。ステップ1245で、上記選択結合器は、上記next_expect_SNを上記再構成バッファ内の最初の紛失PDUのSNで更新する。
ステップ1250で、上記選択結合器は、上記next_expect_SNよりも小さいSNを有するPDUを上位階層へ伝達する。これらPDUは、成功的に再構成されたPDUである。
ステップ1250を完了した後、上記選択結合器は、ステップ1295へ進行して、すべての過程を終了した後、次のPDUが到着するときまで待機する。
以上、本発明の詳細について具体的な実施形態に基づき説明してきたが、本発明の範囲を逸脱しない限り、各種の変形が可能なのは明らかである。従って、本発明の範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載及び該記載と同等なものにより定められるべきである。
本発明の実施形態を適用するためのUMTS移動通信システムにおけるUTRANの構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態による選択的結合補助データを提供するための手順を示すシグナリング図である。 本発明の第1の実施形態によるUEで選択的結合を遂行する手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態によるUEの構成を示すブロック図である。 図4に示した選択結合器の動作を示す図である。 本発明の第2の実施形態を適用するための一連番号割当て装置が1つのみ構成されたネットワークの例を示す図である。 本発明の第2の実施形態を適用するための一連番号割当て装置が複数で構成されたネットワークの例を示す図である。 図7に示した構成を有するネットワークにおけるUEの動作を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態によるUEを示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態によるUEのRLCエンティティーを示すブロック図である。 図10に示したSCR−ウィンドーの構成を示す図である。 本発明の第4の実施形態による選択結合器の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
110 RNC
112 隣接セル(サービングセル)
114 隣接セル(新たなセル)
116 UE
410 主リンク
412 物理階層
414 MAC階層
420 補助リンク
422 新たな物理階層
424 新たなMAC階層
430 選択結合器
432 重複検査部(Duplication Checker)
434 再構成バッファ(Reordering Buffer)
440 RLC階層
605 一連番号割当て装置
615−1 セル#1
615−2 セル#2
615−3 セル#3
615−4 セル#4
615−5 セル#5
610−1,610−2,610−3,610−4,610−5 記憶装置
705−1 一連番号割当て装置
705−2 一連番号割当て装置
715−1 セル#1
715−2 セル#2
715−3 セル#3
715−4 セル#4
715−5 セル#5
720−1 UE#1
720−2 UE#2
905 一連番号割当て装置
910 再構成バッファ
915 重複検査部
920 選択結合器
925〜930 リンク(セルc_1〜セルc_n)
1030 RLC階層
1035 選択結合器
1040 下位階層
1150 ScrWindow_UpperEdge
1155 SCR_WINDOW_SIZE
1165 SCR−window

Claims (17)

  1. 移動端末機において、複数のセルからのブロードキャストデータパケットを結合する方法であって、
    前記複数のセルからブロードキャストデータパケットを受信するステップと、
    受信された前記ブロードキャストデータパケットの一連番号が受信ウィンドー内に属していないと、前記ブロードキャストデータパケットをバッファに記憶し、前記一連番号に基づいて前記受信ウィンドーを更新するステップと、
    受信された前記ブロードキャストデータパケットの一連番号が前記受信ウィンドー内に属していると、前記一連番号を有するブロードキャストデータパケットが前記バッファに既に記憶されているか否かを検査するステップと、
    前記ブロードキャストデータパケットが前記バッファに記憶されていると、前記ブロードキャストデータパケットを廃棄するステップと、
    前記ブロードキャストデータパケットが前記バッファに記憶されていないと、前記バッファに前記ブロードキャストデータパケットを記憶するステップと
    を具備することを特徴とする方法。
  2. 前記バッファに記憶されたブロードキャストデータパケットのうち、前記受信ウィンドーの更新によって前記受信ウィンドーの範囲を外れる一連番号を有するブロードキャストデータパケットを上位階層へ伝達するステップをさらに具備することを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記バッファに記憶されたブロードキャストデータパケットを一連番号の順序で再構成するステップと、
    受信失敗一連番号に先行する一連番号を有するブロードキャストデータパケットを上位階層へ伝達するステップをさらに具備することを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 前記受信ウィンドーは、受信された前記ブロードキャストデータパケットの一連番号のうちのもっとも先行する一連番号、及びあらかじめ決定されたウィンドーサイズによって決定されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. あらかじめ決定された前記ウィンドーサイズは、相互に異なるセルから送信された同一の一連番号を有するブロードキャストデータパケットの受信時点に対する最大誤差範囲に基いて決定されることを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 移動端末機において、複数のセルからのブロードキャストデータパケットを結合する装置であって、
    バッファと、
    前記複数のセルから受信された前記ブロードキャストデータパケットの一連番号が受信ウィンドー内に属していないと、受信された前記ブロードキャストデータパケットを前記バッファに記憶し、受信された前記ブロードキャストデータパケットの一連番号が前記受信ウィンドー内に属しており、前記バッファに記憶されていないと、受信された前記ブロードキャストデータパケットを前記バッファに記憶する選択結合器とを具備し、
    前記選択結合器は、受信された前記ブロードキャストデータパケットの一連番号が前記受信ウィンドー内に属していないと、前記受信ウィンドーを更新し、受信された前記ブロードキャストデータパケットの一連番号が前記受信ウィンドー内に属しており、前記バッファに記憶されていると、受信された前記ブロードキャストデータパケットを廃棄することを特徴とする装置。
  7. 前記選択結合器は、前記バッファに記憶されたブロードキャストデータパケットのうち、前記受信ウィンドーの更新によって前記受信ウィンドーの範囲を外れる一連番号を有するブロードキャストデータパケットを上位階層へ伝達することを特徴とする請求項6記載の装置。
  8. 前記選択結合器は、前記バッファに記憶されたブロードキャストデータパケットを一連番号の順序で再構成し、受信失敗一連番号に先行する一連番号を有するブロードキャストデータパケットを上位階層へ伝達することを特徴とする請求項6記載の装置。
  9. 前記受信ウィンドーは、受信された前記ブロードキャストデータパケットの一連番号のうちのもっとも先行する一連番号、及びあらかじめ決定されたウィンドーサイズに基いて決定されることを特徴とする請求項6記載の装置。
  10. あらかじめ決定された前記ウィンドーサイズは、相互に異なるセルから送信された同一の一連番号を有するブロードキャストデータパケットの受信時点に対する最大誤差範囲によって決定されることを特徴とする請求項9記載の装置。
  11. 移動端末機と、前記移動端末機によって設定された主リンクを介して特定のブロードキャストサービスを提供するサービングセルと、前記移動端末機によって設定された補助リンクを介して前記特定のブロードキャストサービスを提供する少なくとも1つのターゲットセルと、前記サービングセル及び前記ターゲットセルへ前記特定のブロードキャストサービスに対するブロードキャストデータパケットを提供する無線網制御器とを含む移動通信システムにおいて、前記移動端末機が、前記サービングセルと、前記少なくとも1つのターゲットセルからのブロードキャストデータパケットを結合する方法であって、
    前記サービングセルと前記ターゲットセルからブロードキャストデータパケットを受信するステップと、
    受信された前記ブロードキャストデータパケットが既に受信されていたか否かを検査するステップと、
    受信された前記ブロードキャストデータパケットが既に受信されていた場合、受信された前記ブロードキャストデータパケットを廃棄するステップと、
    受信された前記ブロードキャストデータパケットが受信されていない場合、受信された前記ブロードキャストデータパケットをバッファに記憶するステップと、
    前記バッファに記憶されたブロードキャストデータパケットを一連番号の順序で再構成するステップと、
    再構成された前記ブロードキャストデータパケットのうち、受信失敗一連番号に先行する一連番号を有するブロードキャストデータパケットを上位階層へ伝達するステップとを具備し、
    前記一連番号は、前記ブロードキャストデータパケットを区分するための識別子であり、前記サービングセル及び前記ターゲットセルで、同一のブロードキャストデータパケットに同一の一連番号が割り当てられることを特徴とする方法。
  12. 受信された前記ブロードキャストデータパケットの一連番号と同一の一連番号を有するブロードキャストデータパケットが前記バッファに記憶されている場合、受信された前記ブロードキャストデータパケットが、既に受信された前記ブロードキャストデータパケットとして見なされることを特徴とする請求項11記載の方法。
  13. 移動端末機と、前記移動端末機によって設定された主リンクを介して特定のブロードキャストサービスを提供するサービングセルと、前記移動端末機によって設定された補助リンクを介して前記特定のブロードキャストサービスを提供する少なくとも1つのターゲットセルと、前記サービングセル及び前記ターゲットセルへ前記特定のブロードキャストサービスに対するブロードキャストデータパケットを提供する無線網制御器とを含む移動通信システムにおいて、前記移動端末機が、前記サービングセルと前記少なくとも1つのターゲットセルからのブロードキャストデータを選択的に結合する装置であって、
    前記サービングセル及び前記ターゲットセルから受信されたブロードキャストデータパケットが既に受信されていたか否かを検査し、前記検査の結果、受信された前記ブロードキャストデータパケットが既に受信されていた場合、受信された前記ブロードキャストデータパケットを廃棄し、受信された前記ブロードキャストデータパケットが受信されていない場合、受信された前記ブロードキャストデータパケットを再構成バッファに記憶する重複検査部と、
    記憶された前記ブロードキャストデータパケットを一連番号で再構成し、再構成された前記ブロードキャストデータパケットのうち、受信失敗一連番号に先行する一連番号を有するブロードキャストデータパケットを上位階層へ伝達する再構成バッファとを含み、
    前記一連番号は、前記ブロードキャストデータパケットを区分するための識別子であり、前記サービングセル及び前記ターゲットセルで、同一のブロードキャストデータパケットに同一の一連番号が割り当てられることを特徴とする装置。
  14. 前記重複検査部は、
    受信された前記ブロードキャストデータパケットの一連番号と同一の一連番号を有するブロードキャストデータパケットが前記バッファに記憶されている場合、受信された前記ブロードキャストデータパケットが、既に受信された前記ブロードキャストデータパケットとして見なされることを特徴とする請求項13記載の装置。
  15. 移動端末機において、複数のセルからのブロードキャストデータパケットを結合する方法であって、
    前記複数のセルから最初に受信されたブロードキャストデータパケットの一連番号、及びあらかじめ決定された受信ウィンドーサイズに基づいて受信ウィンドーを割り当てるステップと、
    前記複数のセルから受信された次のブロードキャストデータパケットの一連番号が前記受信ウィンドー内に属しているか否かを検査するステップと、
    前記一連番号が前記受信ウィンドー内に存在すると、前記次のブロードキャストデータの一連番号と同一の一連番号を有するブロードキャストデータパケットがバッファに既に記憶されているか否かを検査するステップと、
    前記次のブロードキャストデータの一連番号と同一の一連番号を有するブロードキャストデータパケットが前記バッファに既に記憶されていると、受信された前記次のブロードキャストデータパケットを廃棄するステップと、
    前記次のブロードキャストデータの一連番号と同一の一連番号を有するブロードキャストデータパケットが前記バッファに記憶されていないと、受信された前記次のブロードキャストデータパケットを前記バッファに記憶するステップと、
    前記一連番号が前記受信ウィンドー内に存在しないと、受信された前記次のブロードキャストデータパケットを前記バッファに記憶するステップと、
    前記一連番号及び前記あらかじめ決定された受信ウィンドーサイズに基づいて前記受信ウィンドーを更新するステップと、
    前記バッファに記憶されているブロードキャストデータパケットのうち、更新された前記受信ウィンドーの範囲を外れた一連番号を有するブロードキャストデータパケットを上位階層へ伝達するステップと
    を具備することを特徴とする方法。
  16. 前記バッファに記憶されているブロードキャストデータパケットを一連番号の順序で再構成し、受信失敗一連番号に先行する一連番号を有するブロードキャストデータパケットを前記上位階層へ伝達するステップをさらに備えることを特徴とする請求項15記載の方法。
  17. あらかじめ決定された前記ウィンドーサイズは、相互に異なるセルから送信された同一の一連番号を有するブロードキャストデータパケットの受信時点に対する最大誤差範囲に基いて決定されることを特徴とする請求項15記載の方法。


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