JP2007508849A - ビーズ系オリゴヌクレオチドアッセイを使用する信号の増幅 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ハイブリダイゼイション系オリゴヌクレオチドアッセイの信号の増幅に関する。幾つかの実施形態において、ビーズは、試料からの標識化ポリヌクレオチドにハイブリダイゼイションされたオリゴヌクレオチドを含み、その複合体から生成された信号は、標識の受容体へ向けられた標識化抗体を通して増幅される。特定の実施形態において、アッセイは、遺伝子発現の情報を提供する。

Description

本発明は、分子生物学、配列分析及び遺伝子発現分析の分野を対象とする。より詳細には、発明の分野は、ビーズ系オリゴヌクレオチド遺伝子発現アッセイから信号を増幅することに関する。
遺伝子発現プロファイリング、ポリヌクレオチドの配列決定、遺伝子突然変異の検出、遺伝子型の分類、種の同定及び表現型の特徴付け、特定の化学物質への暴露(毒性及び/又は治療性)などを含む種々の用途に、核酸配列検出方法が利用されている。核酸配列の検出方法は、バックグラウンドノイズ、要する時間及び労力、特異性の欠如及び感度の欠如を含む欠点を持っている。幾つかの検出方法は、標的、例えば相補性ヌクレオチドへの特異的結合がスクリーニングされる可能性があるポリマー類、例えば核酸の配列を用いる。遺伝子発現の研究は、近年、マイクロアレイの使用によって促進されてきた。数千の遺伝子の発現を一度にアッセイすることにより、マイクロアレイは、特定の生化学的プロセスに関与する数十の遺伝子の発見をもたらしてきた。これらの研究における次の段階は、アレイを使用して同定される重要な遺伝子のサブセットに焦点が当てられている。
マックヒュー(McHugh)ら(1988年)は、ビオチン化抗ヒトIgG、続いてストレプトアビジン−PEを使用して検出されたヒト抗体に付されるウイルス性抗原を含むミクロスフィアに関与している。
リンドモ(Lindmo)ら(1990年)は、2次ビオチン−ストレプトアビジン−フィコエリスリン−接合抗体に同じ特異性を有するが異なる親和性を有する2つの種類の粒子を、癌胎児抗原エピトープに対して用いるアッセイに関与している。
スピカー(Spycher)ら(1991年)は、ヒト血清に暴露され、続いてビオチン化モノクローナル抗C3d又は抗C4d抗体及びフィコエリスリン−ストレプトアビジンに暴露されたミクロスフィアを対象とし、ここで蛍光は、フローサイトメトリーにより測定され、沈着したC3及びC4の量に相当した。
バールガット(Bhalgat)ら(1998年)は、2つの異なる蛍光体のうちの1つを有するミクロスフィアに関与しており、ここでミクロスフィアは、予めビオチンで標識された細胞表面マーカーを選択するストレプトアビジンに接合している。
ダンバー(Dunbar)ら(2003年)は、病原菌を検出するLabMAP(登録商標)ミクロスフィアを記載しており、ここで特定の微生物に特異的な捕捉抗体に結合しているミクロスフィアは、微生物特異的抗原を含む試料に付され、次にビオチン化検出抗体及びストレプアビジン(strepavidin)−R−フィコエリスリンにさらされた。
ヤング(Yang)ら(2001年)及び米国特許出願2002/0034753は、一本鎖標的核酸の配列の第1セグメントに相補的な配列を有する捕捉プローブに結合しているミクロスフィアを提供する状態、基質を捕捉プローブにハイブリダイゼイションする核酸試料と接触させる状態(ハイブリダイゼイションの際に標的核酸の配列の少なくとも第2セグメントは、依然として一本鎖のままである)、基質を標的核酸の少なくとも第2セグメンに補完する条件に暴露する状態(補完核酸は補完核酸の検出感度を向上できる標識を有するヌクレオチドを含む)、及び核酸試料中で標的核酸の存在又は不在を決定するために標識を分析する状態を対象とする。
米国特許第6,203,989号及び米国特許出願2001/0041335は、例えば、核酸標的を核酸プローブにハイブリダイゼイションすること(標的は結合リガンドを含む)、ハイブリダイゼイションされた標的を、結合リガンドを結合できる複数の部位を含む受容体と接触させ、受容体と結合リガンドとを複合体化すること、受容体を、複数の結合リガンドを含む試薬と接触させて、試薬と受容体とを複合体化すること、及び複合体化試薬の存在を検出することによる、特定の結合アッセイにおいて信号を増幅させる方法及び組成物に関する。特定の実施形態において、図1は、線状固体基質上に不動化されている核酸プローブを例示している。
本発明の目的は、ポリマー類、特に核酸の検出のための物質を提供することである。本発明の特定の目的は、特定の結合アッセイにおいて、核酸配列の検出に使用される標識信号を増幅する方法及び化合物を提供することである。本発明の更なる目的は、核酸配列が高い感度及び高い解像度で特異的に且つ素早く検出されることを可能にする方法及び化合物を提供することである。
本発明は、特定の遺伝子発現シナリオを評価するハイスループット遺伝子発現アッセイに関する。マイクロアレイ技術に信号及び遺伝子調節が強く相関している現存するビーズ系アッセイに対する幾つかの改善が、本発明で提供されている。これらの改善には、時間、温度、及び他のアッセイ条件を最適化することに加えて、少なくとも、ビオチン化抗ストレプトアビジンを用いる代表的なストレプトアビジンフィコエリスリン増幅が挙げられる。この方法論を使用して、1アトモルまでの検出レベルが達成され、例えば、僅か1.0μgを使用して複合体cRNA試料中でまれなメッセージを検出する。このアッセイは、現存のマイクロアレイ技術と比較して、減少した費用で増大した処理量を提供する。特定の実施形態において、増幅技術は、全RNAのようなタンパク質及び/又は遺伝子発現アッセイに適用される。
特定の実施形態において、本発明は、例えば、Luminex(登録商標)xMAP(登録商標)システムのような市販のオリゴヌクレオチドハイブリダイゼイションシステムに基づくアッセイを用いる。このシステムは、96ウエルプレートフォーマットにおいて単一の試料中で100個までの異なる検体を同時に数量化する、急速多重アッセイプラットフォームである。xMAP(登録商標)システムは、100個の異なるエレメントのスペクトルアレイを提供する、スペクトルが異なる2つの蛍光色素の異なる比率で内部が染色されているポリスチレンミクロスフィアに基づく。xMAP(登録商標)システムを使用して、本発明者たちは、最適に選択されたオリゴヌクレオチドに結合しているビーズを使用して、異なる目的の遺伝子の特定の数に特異的な発現プロファイリングアッセイを開発した。このアッセイは、また、上記で参照された100個の検体の全セットに適用されるであろう。
本発明の実施形態では、ポリヌクレオチドを検出する信号を増幅する方法であって、(a)少なくとも1つの予め最適化されたオリゴヌクレオチドに結合している少なくとも1つのミクロスフィアを提供する工程、(b)標識化標的ポリヌクレオチドをオリゴヌクレオチドとハイブリダイゼイションしてオリゴヌクレオチド/標的ポリヌクレオチド複合体を形成する工程であり、複合体が、標識への受容体の結合を通して検出可能な信号を構成する工程、及び(c)前受容体に標識化リガンドを提供する工程であり、リガンドが受容体に結合するとき、信号が増幅される工程、を含む方法である。特定の実施形態において、予め最適化されたオリゴヌクレオチドはアルゴリズムで選択される。
予め最適化されたオリゴヌクレオチドを選択するアルゴリズムは、下記の選択基準、(a)少なくとも1つの完全マッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドを選択することであって、選択された少なくとも1つの完全マッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドが、標準遺伝子発現値と許容可能な相関の測度を有する選択、(b)少なくとも1つの完全マッチとマイナスミスマッチとの予め最適化されたオリゴヌクレオチドの対を選択することであって、対において、選択された少なくとも1つの完全マッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドからミスマッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドを差し引いた値が、標準遺伝子発現値と許容可能な相関の値を有する選択、(c)異なる予め最適化されたオリゴヌクレオチドのセットから少なくとも1対の予め最適化されたオリゴヌクレオチドを選択することであって、少なくとも1対の予め最適化されたオリゴヌクレオチドにおける予め最適化されたオリゴヌクレオチドの信号の比率が、標準信号比率と許容可能な相関を有する選択、及び(d)少なくとも1つの完全マッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドを選択することであって、完全マッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドが、許容可能な相対標準偏差を有する選択、の少なくとも1つを用いることができる。
特定の実施形態において、予め最適化されたオリゴヌクレオチドは、下記の工程、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを含む試料を提供する工程、試料をオリゴヌクレオチドの配列にさらす工程であって、配列中の少なくとも1つのオリゴヌクレオチドに対する前記標的ポリヌクレオチドのハイブリダイゼイションが、検出可能なハイブリダイゼイション・フィンガープリントを提供する工程、及びフィンガープリントから少なくとも1つの最適オリゴヌクレオチドを同定する工程、によって選択されるようにして更に定義される。予め最適化されたオリゴヌクレオチドは、下記の工程、複数個の標的ポリヌクレオチドを含む試料を提供する工程であって、前記標的ポリヌクレオチドが、2つ以上の遺伝子からRNAポリヌクレオチドとして定義される工程、前記試料をオリゴヌクレオチドの配列にさらす工程であって、配列中のそれぞれのオリゴヌクレオチドに対する2つ以上の異なるRNAポリヌクレオチドのハイブリダイゼイションが、2個以上の遺伝子から検出可能なハイブリダイゼイション・フィンガープリントを提供する工程、及び前記フィンガープリントから前記2つ以上の遺伝子のために少なくとも1つの最適オリゴヌクレオチドを同定する工程、によって選択されるようにして更に定義されることができる。本発明の特定の実施形態において、同定工程は、オリゴヌクレオチドを同定するためにアルゴリズムを用いる。
本発明の別の特定の実施形態において、アルゴリズムは、標的ポリヌクレオチドの少なくとも1部分に完全な相補性を有するオリゴヌクレオチドを同定する。標的ポリヌクレオチドは、複数個のRNAポリヌクレオチド中に含まれることができ、複数個の濃度は、約1μg〜約10μgであることができる。
追加的な特定の実施形態において、リガンドは抗体を含む。また、標的ポリヌクレオチドの標識及び/又はリガンドの標識は、蛍光標識、酵素標識、化学標識、及び/又は金標識を含むことができる。幾つかの実施形態において、標的ポリヌクレオチドの標識及びリガンドの標識は、実質的に同様であるか又は同一である。
更なる特定の実施形態において、ミクロスフィアは、複数個のミクロスフィアに含まれ、標的ポリヌクレオチドは、複数個のRNAポリヌクレオチド中に含まれる。複数個のRNAポリヌクレオチドは、mRNA含有試料中に含まれることができ、方法は、mRNA発現プロファイリング情報を提供する方法として更に定義されることができる。特定の実施形態において、複数個の中の少なくとも1つのミクロスフィアは、複数個のミクロスフィア中の別のミクロスフィアのオリゴヌクレオチドと異なるオリゴヌクレオチドを含む。複数個の中の少なくとも1つのミクロスフィアは、同じRNAポリヌクレオチドに対して配列相補性を有する2つ以上の同一でない予め最適化されたオリゴヌクレオチドを含むことができる。
本発明の別の実施形態では、組成物であって、ミクロスフィアが、少なくとも1つの予め最適化されたオリゴヌクレオチドに結合した複数個のミクロスフィアを含み、前記オリゴヌクレオチドが標識化RNAポリヌクレオチドとハイブリダイゼイションされて、オリゴヌクレオチド/標識化RNAポリヌクレオチドハイブリダイゼイション複合体を形成し、ここで前記複合体が、標識への受容体の結合を通して検出可能な信号を構成し、前記信号が、受容体への標識化リガンドの結合により増幅される、組成物である。複数個のミクロスフィア中の少なくとも1つのミクロスフィアは、前記複数個の中の別のミクロスフィアのオリゴヌクレオチドと異なるオリゴヌクレオチドを含むことができるまた、複数個の中の少なくとも1つのミクロスフィアは、それぞれ同じRNAポリヌクレオチドに配列相補性を有する2つ以上の同一でない予め最適化されたオリゴヌクレオチドを含むことができる。
本発明の追加的な実施形態では、オリゴヌクレオチドハイブリダイゼイション系アッセイを最適化する方法であって、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを含む試料を提供する工程、試料をオリゴヌクレオチドの配列にさらす工程であって、配列中の少なくとも1つのオリゴヌクレオチドに対する前記標的ポリヌクレオチドのハイブリダイゼイションが、検出可能なハイブリダイゼイション・フィンガープリントを提供する工程、フィンガープリントから少なくとも1つの最適オリゴヌクレオチドを同定する工程であり、同定工程が、下記の選択基準、(a)少なくとも1つの完全マッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドを選択することであり、選択された少なくとも1つの完全マッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドが、標準遺伝子発現値と許容可能な相関の値を有する選択、(b)少なくとも1つの完全マッチとマイナスミスマッチとの予め最適化されたオリゴヌクレオチドの対を選択することであり、対において、選択された少なくとも1つの完全マッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドからミスマッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドを差し引いた値が、標準遺伝子発現値と許容可能な相関の値を有する選択、(c)異なる予め最適化されたオリゴヌクレオチドのセットから少なくとも1対の予め最適化されたオリゴヌクレオチドを選択することであり、少なくとも1対の予め最適化されたオリゴヌクレオチドにおける予め最適化されたオリゴヌクレオチドの信号の比率が、標準信号比率と許容可能な相関を有する選択、及び(d)少なくとも1つの完全マッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドを選択することであり、完全マッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドが、許容可能な相対標準偏差を有する選択、の少なくとも1つにより定義されるアルゴリズムを用いる工程、最適オリゴヌクレオチドをオリゴヌクレオチドハイブリダイゼイション系アッセイにさらす工程、を含む方法である。
前述は、後に続く発明を実施するための最良の形態がより良く理解されるように、本発明の技術的特徴及び技術的優位性をかなり大まかに概説している。本発明の追加的特徴及び優位性は、本明細書下記で記載されており、これは、本発明の請求項の主題を形成する。開示されている概念及び特定の実施形態は、本発明と同じ目的を実施するために変更するか又は他の構造を設計する基本として容易に利用されてもよいことが、当業者に理解されるべきである。また、そのような等価の構成は、添付された請求項で記載されている本発明の精神及び範囲から逸脱しないことが当業者にとって理解されるべきである。本発明に特有であると考えられる新規特徴は、その構成及び操作方法の両方について、更なる目的及び優位性と一緒に、下記の記載によってより良く理解されるであろう。
(定義)
本明細書で使用する時、“a”又は“an”は、1又はそれ以上を意味してもよい。本明細書の請求項で使用する時、語「含む」と共に使用される場合は、語“a”又は“an”は、1又は2以上を意味してもよい。本明細書で使用する時、「別の」は、少なくとも2番目又はそれ以上を意味してもよい。
本明細書で使用する時、用語「フィンガープリント」は、特定の試料中の少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドと、不動化されたオリゴヌクレオチドプローブのような1つ以上のオリゴヌクレオチドプローブとのハイブリダイゼイションのシグネチャーパターンを意味する。特定の実施形態において、フィンガープリントは、複数の異なる標的ポリヌクレオチドの少なくとも1つのハイブリダイゼイションパターンの情報を提供し、複数の異なる標的ポリヌクレオチドのうちの少なくとも幾つかは異なる遺伝子の配列(又は代表的なmRNA若しくはCRNA)を含む。
本明細書で使用する時、用語「ハイブリダイゼイション」は、2つの核酸の連合、例えば、塩基対水素結合及び塩基スタッキングを通した非共有相互作用を意味する。
本明細書で使用する時、用語「ミクロスフィア」は、球状構造、例えば一般的に球状の構造を意味し、それは、検出可能なシグネチャー信号を、例えば少なくとも1つの確認可能な標識を通して構造上及び/又は構造中に含む。特定の実施形態において、ミクロスフィアは、その上に結合しているような、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含む。特定の実施形態において、ミクロスフィアはビーズと呼ばれてもよい。複数個のミクロスフィアにおける特定のミクロスフィアは、別のものと少なくとも1つの特性により区別可能であってもよい。例えば、ミクロスフィアは、ミクロスフィア上及び/又はミクロスフィア中の比色又は蛍光標識のような少なくとも1つの標識、大きさ、電荷などに基づき区別されてもよい。
オリゴヌクレオチドを含むポリヌクレオチドが本発明で用いられてもよい。本明細書で使用する時、用語「ポリヌクレオチド」又は「核酸」は、リボヌクレオチド又はデオキシリボヌクレオチドのいずれかである、あらゆる長さのヌクレオチドのポリマー形態を意味し、これは、プリン及びピリミジン塩基か、或いは他の天然、化学的若しくは生化学的に修飾された、非天然、又は誘導体化されたヌクレオチド塩基を含むことを、当業者は認識する。ポリヌクレオチドの主鎖は、糖及びリン酸基(RNA又はDNAで典型的に見ることができる)を含むことができるか、或いは修飾又は置換された糖若しくはリン酸基を含むことができる。ポリヌクレオチドは、メチル化されたヌクレオチドのような修飾されたヌクレオチド及びヌクレオチド類似体を含んでもよく、特定の実施形態において、ポリヌクレオチドは、標識化ヌクレオチドの存在下での重合を通して生成されるようにして標識化される。
本明細書で使用する時、「厳密性」は、核酸がハイブリダイゼイションする程度に影響を及ぼす特定のハイブリダイゼイション反応の条件を意味する。ハイブリダイゼイションの条件の厳密性は、核酸二重鎖が相補性の程度に基づき選択される可能性があるように選ぶことができる。例えば、高い厳密性は、ミスマッチ塩基を含有する二重鎖の形成の確率の低さに関連し、従って、厳密性が高いほど、対応するミスマッチ二重鎖を有する2つの一本鎖核酸がハイブリダイゼイションされないままでいる確率が大きくなる。一般に、厳密性を高め、それにより、ハイブリダイゼイションされた分子間のより大きい相補性の形成を選択する条件には、より高い温度、より低いイオン強度、及び/又は溶媒の存在若しくは不在が挙げられる。あるいは、より低い厳密性では、ミスマッチ二重鎖形成の確率が増加する。より低い厳密性は、より低い温度、より高いイオン強度、及び/又はより低い若しくはより高い濃度の溶媒(例えば、低減された濃度のホルムアミド若しくはジメチルスルホキシド)で好まれる。ハイブリダイゼイション反応の持続時間及び反応体(すなわち、一本鎖核酸)の濃度も厳密性に影響を与えることができ、短い反応時間及び低い反応体濃度が高い厳密性にとって好ましい。1つ以上のミスマッチのものを含有する二重鎖に対して、完全マッチ二重鎖の選択を可能にする適切な厳密性は、一般に経験によって決定されてもよいことを、当業者は認識する。ハイブリダイゼイション反応の厳密性を調整する方法は、当業者によく知られている。例えば、マニアティス(Maniatis)ら、「分子クローニング:実験室マニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manual)」第2版、コールド・スプリング・ハーバー(Cold Spring Harbor)、ニューヨーク、1989年、バーガー(Berger)及びキンメル(Kimmel)、「酵素学の方法」(Methods in Enzymology)、152巻、「分子クローニング技術ガイド」(Guide to Molecular Cloning Techniques)、アカデミック・プレス社(Academic Press,Inc.)、カリフォルニア州サンディエゴ(San Diego)、1987年、ヤング(Young)及びデービス(Davis)、米国科学アカデミー紀要(Proc.Natl.Acad.Sci.)80:1194(1983年)で記載されているような、当該技術分野において開発された核酸ハイブリダイゼイションアッセイ手順及び条件が、本発明で使用されてもよい。
本明細書で使用する時、用語「標的ポリヌクレオチド」は、本発明のミクロスフィア上で1つ以上の不動化されたオリゴヌクレオチドにハイブリダイゼイションする能力が試験されている、少なくとも1つのポリヌクレオチドを意味する。特定の実施形態において、標的ポリヌクレオチドは、例えばビオチンにより標識化されている。標的ポリヌクレオチドは、5’末端部及び/若しくは3’末端部で標識化されていてもよいか、又は1つ以上の内部ヌクレオチドで標識化されていてもよい。別の特定の実施形態において、標的ポリヌクレオチドは、異なる配列を有する他の標的ポリヌクレオチドであってもよい複数個のポリヌクレオチド中に含まれている。標的ポリヌクレオチドは、あらゆる種類の核酸であってもよいが、特定の実施形態では、RNAポリヌクレオチドであり、更なる特定の実施形態では、mRNA又はcRNAポリヌクレオチドである。追加的な実施形態において、標的ポリヌクレオチドは、試料の中に含まれている。
(本発明)
本明細書で開示されている方法及び組成物は、標的ポリヌクレオチドとオリゴヌクレオチドプローブとのハイブリダイゼイション及びそれにより生成された信号の増幅をアッセイすることに関する種々の用途に使用されてもよい。一つの実施形態において、異なる標的配列を含む1つ以上の標的ポリヌクレオチドが、異なる配列を含む不動化されたオリゴヌクレオチドプローブの高濃度配列へのハイブリダイゼイションのためにスクリーニングされ、増幅された信号が検出される。
特定の結合アッセイを用いることによる少なくとも1つの標的分子の検出における信号増幅のために、方法及び化合物が提供される。代表的なオリゴヌクレオチド及びRNAポリヌクレオチドが本明細書で詳細に提供されているが、本明細書で開示されている方法及び化合物は、また、ポリペプチドのような他の分子の結合を検出するために使用されてもよい。
一つの実施形態において、核酸標的を検出するために方法が提供され、ここで方法は、好ましくは標識化されている核酸標的(例えば、RNAポリヌクレオチド)を、ミクロスフィアに含まれた不動化されたオリゴヌクレオチドとハイブリダイゼイションすることを含み、ここで標的ポリヌクレオチドは、認識されることができる及び/又はそうでなければ受容体と結合した標識を含む。ハイブリダイゼイションされた標的は、標的ポリヌクレオチド上の標識と結合できる複数の部位を含んでいてもよい受容体と接触し、受容体は、複数個の受容体への結合能を含んでいてもよいリガンドと接触する。次に、その受容体に対する錯化リガンドの存在及び必須のハイブリダイゼイションされた標的が、例えば、受容体及びリガンドのうちの少なくとも1つの上で検出可能な標識の存在を検出することによって検出されてもよい。好ましい実施形態において、リガンドと、ハイブリダイゼイションされた標的に複合体化された受容体とを複合体化した後、リガンドは、標識化受容体分子と接触し、リガンドに複合体化された標識化受容体分子が検出される。これは、検出可能な信号が、増強され、より容易に検出されることを可能にする。
また、本発明の組成物が提供され、ここで組成物は、少なくとも1つの標識、受容体、及び少なくとも1つの標識を含んでもよいリガンドを含む標的ポリヌクレオチドを含む。一つの実施形態において、リガンドは、受容体に対する抗体であり、受容体は、ストレプトアビジン又はアビジンである。
別の実施形態において、ミクロスフィアであって、その上に不動化された、標識化標的ポリヌクレオチドにハイブリダイゼイションされた少なくとも1つのオリゴヌクレオチドプローブを含み、ここで標的上の標識が、幾つかの実施形態では標識に結合できる複数の部位を含む少なくとも1つの受容体と複合体化しており、受容体が少なくとも1つのリガンドと複合体化し、前記リガンドが標識化されて、増幅された信号を生成するミクロスフィアが提供される。
一つの実施形態において、標的ポリヌクレオチドと、オリゴヌクレオチドプローブとをハイブリダイゼイションすることは、緩衝液を含むハイブリダイゼイション溶液中で実施される。
特定の実施形態において、本発明は、好ましくはフィコエリスリンのような標識を有するストレプトアビジンのような受容体を、ヤギIgG/抗ストレプトアビジンビオチン化抗体と共に使用した、ハイブリダイゼイションされたビーズ蛍光信号の増幅を提供する。特定の実施形態において、この増幅は特定の試薬及びインキュベーション条件を用いる。そのような条件は、約45℃で一晩のインキュベーションの約52rad/s(500rpm)での振盪アッセイプレート、0.5×TMAC緩衝液を使用する及び/又は1ウエル当たり混合物中で合計約1000個のビーズを有する(本明細書で複数個のビーズとも呼ばれる)ハイブリダイゼイション/洗浄アッセイを含んでもよい。特定の実施形態において、約500個のミクロスフィア(1個の検体、ここで用語「検体」は、分析される遺伝子転写物を意味する)から約100,000個までのミクロスフィア(100個の検体)が、本発明で用いられてもよい。ヤギIgG/抗ストレプトアビジンビオチン化抗体と共にストレプトアビジンフィコエリスリンを使用する、ハイブリダイゼイションされたビーズ蛍光信号の増幅は、0.5×TMAC緩衝液系又は1×MES緩衝液系において実施されてもよい。
特定の利点が本発明の開発を通して提供される。例えば、本発明は、選択された数の分析される転写物を使用して、アッセイ予測力を促進するゲノム発現マイクロアレイ測定値からデータを複製する。すなわち、本発明は、ゲノム発現マイクロアレイデータに最も一致するアッセイを提供する実施形態を含む。特定の実施形態において、多種多様な遺伝子を測定するマイクロアレイアッセイは、目的の遺伝子に関する情報を提供する。前記の同定において、本発明のアッセイは、これら目的の遺伝子の特定のサブセットを測定するためのより焦点の合ったアッセイを提供する。
本発明は、低い発生量の遺伝子であっても、遺伝子の検出には増大した感度を用いる。例えば、特定の実施形態において、例えば少量の入力cRNAしか必要ではなく、僅か約1.0μgの低さである。更に、開示されている緩衝液系を使用して、本発明は、ビーズの低い率の凝集をもたらし、1ウエル当たり一貫して高いビーズカウントをもたらす。別の利点は、オリゴヌクレオチドの選択に用いられる統計的方法論及びアッセイデータを分析するための改善された方法論に関する。
別の特定の実施形態では、最適性能オリゴヌクレオチド又は以前のオリゴヌクレオチド選択アッセイに基づくオリゴヌクレオチドを選択するアルゴリズムである。特定の実施形態において、オリゴヌクレオチド選択アッセイは、アフィメトリクス・ジーンチップ(Affymetrix GeneChip)アッセイのように市販されている。特定の実施形態において、それぞれのアッセイにおける検体の数は約1〜約100個である。
本発明のパラメータにおける変更が十分に本発明の範囲内であることを当業者は認識しており、更に、当業者は、結果を最適化するためにどのようにしてこれらのパラメータを調整するかを知っている。例えば、アッセイハイブリダイゼイションの持続時間は、最低約3時間であってもよいが、少なくとも約18時間持続してもよい。また、アッセイハイブリダイゼイションの温度は、約45〜48℃であってもよいが、所望の結果に応じて他の温度も適している可能性がある。入力ポリヌクレオチドの量は、全RNA、mRNA又はcRNAのようなポリヌクレオチドの複合体混合物中で1μg〜10μgの少なさであってもよい。
本発明の特定の実施形態において、増幅された信号は、フローサイトメーターを使用して検出されるが、増幅された信号を検出する他の方法が適しており、本発明の範囲内である。ビオプレックス(BioPlex)及びルミネックス(Luminex)100分析器は、ビーズをウエルからフローサイトメーターを通して移動し、そこでビーズは、2個のレーザーシステムにより同定され、読み取られる。第1のレーザーは、ビーズ中の蛍光体を励起して検体を同定し、第2のレーザーは、ビーズ上に接合したポリヌクレオチドに結合している標的の量を測定する。これは、ビートにハイブリダイゼイションされた標的上のフェリコエリチリン(phycoerythyrin)標識の励起により実行される。検出のダイナミックレンジが拡張され、マルチプレックスプラットフォームにおいて低発生量及び高発生量の転写物の定量化を可能にする。アッセイを行うのに推奨される量は、約65〜125μLの範囲であることができ、これは、製造者により提供された指標基準である。
下記の記載は、本発明の特定の実施形態に関する代表的な詳細を提供しており、本発明の新規特徴は改善されてもよいが、依然として本発明の範囲内であり続けることを当業者は認識する。
(オリゴヌクレオチドの選択)
特定の実施形態において、不動化されたオリゴヌクレオチドプローブは、無作為ではない方法で選択されてもよく、これはまた任意ではない方法と呼ばれてもよい。オリゴヌクレオチドは予め最適化されてもよく、これは、本発明のアッセイ工程の前に、本発明のアッセイへの適合性を決定するため、並びに/又は効率性及び/若しくは経済的な目的で、本発明のアッセイで用いられるオリゴヌクレオチドに、より絞った焦点を当てるため、オリゴヌクレオチドをアッセイ工程にさらすことを意味する。例えば、1つ以上のオリゴヌクレオチドは、ハイブリダイゼイション系アッセイに付されてもよく、ここで、複数個のポリヌクレオチドを含む試料が1個以上のオリゴヌクレオチドに提供され、ハイブリダイゼイションの検出の際に、所定のパラメータ(例えば、特定の1つ以上の遺伝子配列)において最良の信号を提供したオリゴヌクレオチドが決定される。特定の実施形態において、パラメータにおけるハイブリダイゼイション信号は、ハイブリダイゼイション・フィンガープリントと呼ばれる。このハイブリダイゼイション・フィンガープリントから、どのオリゴヌクレオチドが、本明細書で記載されている本発明のアッセイに最適であるかが決定される。特定の実施形態において、この決定はアルゴリズムを使用することを含む。
特定の実施形態において、アルゴリズムは、3つの主要な構成要素を含む。これらは、実験条件全体にわたって変わる遺伝子、実験条件全体にわたって依然として変わらないままである遺伝子(例えば、「ハウスキーピング遺伝子」)又はGAPDH(3’末端)若しくはGAPDH(中央)のような実験の質を評価するのに使用される遺伝子のためのプローブの選択である。
特定の実施形態において、本発明は、遺伝子発現値(信号値)並びに実験中の全てのマイクロアレイからの個別のオリゴヌクレオチドプローブレベルの強度を含む、以前のマイクロアレイ研究からのアルゴリズムの結果を用いる。典型的な研究は、用量レベル、化学的に活性な物質、暴露の持続時間などのような1つ以上の可変の条件を有する。1つ以上のそのような研究がデータを提供し、プローブ選択はそれに基づいている。
可変の条件全体にわたって変わる遺伝子では、選択は、遺伝子発現値とプローブレベルの強度との相関関係の測度に基づく。それぞれのプローブでは、測度は、ミスマッチの強度を差し引く及び差し引かないの両方で計算される。また、評価されるものは、各プローブ対、各プローブ三つ組、及び各プローブ四つ組であり、これは、2つ以上のプローブ(対応するミスマッチプローブを有するか又は有さない)を含むことは、より良い相関関係をもたらす可能性があるからである。二つ組、三つ組及び四つ組のプローブの評価において、オーバーラップの量を決定するためにプローブ配列が試験される。例えば、最良の三つ組は、最良の二つ組より僅かに良好である可能性があり、三つ組は、二つ組と追加の1つのオーバーラップしているプローブから成る。この場合、オーバーラップしているプローブの追加は、有意な追加的利益を提供しない可能性がある。
実験条件全体にわたって変わらない遺伝子を用いる実施形態では、目的は信号対雑音比を捕捉する変動性の測度を最低限にすることである。とりわけ、相対標準偏差(RSD)が使用され、これは平均に対する標準偏差の比率として表される。これは、各プローブのプローブレベル強度を使用して、それぞれの完全マッチ(PM)プローブのために評価され、完全マッチプローブレベル強度とミスマッチ(MM)のプローブレベル強度との差を使用して、それぞれの「完全マッチ−ミスマッチ」(PM−MM)対のために評価される。最低のRSDを有するプローブが選択される。
実験の質を評価する遺伝子を用いる実施形態では、質の測度の一つは、GAPDH(3’末端)とGAPDH(5’末端)のプローブセットから計算される3’/5’比率である。この比率は、一つのマイクロアレイと次のもので異なることができる。比率は、それぞれのプローブ対(pair)p1及びp2において計算され、ここでp1は、GAPDH(3’末端)のプローブセットから選択され、p2は、GAPDH(5’末端)のプローブセットから選択される。
従って、特定の実施形態において、下記の選択基準、(a)信号値と測度の最高の相関関係を持つPMプローブの選択(これは、相関測度が異常値に影響されていないことを確実にするために相関プロットを試験することを含む)、(b)その測定(又は非測定)PM−MMプローブレベル値が信号値と測度の最高の相関関係を有するPM及びMMプローブ対を選択すること、(c)その比率が信号比率と最良に相関しているプローブ対を(2つの異なるプローブセットから)選択すること、及び/又は(d)最小の測度の変動性(特に、相対標準偏差)を有するPMプローブを選択すること、の少なくとも1つを有するアルゴリズムが本発明において用いられる。
アルゴリズムは、下記の選択基準、(a)少なくとも1つの完全マッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドを選択することであって、選択された少なくとも1つの完全マッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドが、標準遺伝子発現値と許容可能な相関の測度を有する選択、(b)少なくとも1つの完全マッチとマイナスミスマッチとの予め最適化されたオリゴヌクレオチドの対を選択することであって、対において、選択された少なくとも1つの完全マッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドマイナスミスマッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドが、標準遺伝子発現値と許容可能な相関の測度を有する選択、(c)異なる予め最適化されたオリゴヌクレオチドのセットから少なくとも1対の予め最適化されたオリゴヌクレオチドを選択することであって、少なくとも1対の予め最適化されたオリゴヌクレオチドにおける予め最適化されたオリゴヌクレオチドの信号の比率が、標準信号比率と許容可能な相関を有する選択、及び(d)少なくとも1つの完全マッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドを選択することであって、完全マッチの予め最適化されたオリゴヌクレオチドが、許容可能な相対標準偏差を有する選択、の少なくとも1つを用いることができる。
用語「許容されるレベルの相関関係」に関して、最高レベルの相関関係を使用することが好ましいが、他の実質的に同様の相関値も本発明で機能するであろうことを、当業者は認識する。ピアソンの相関係数、スピアマンの階級相関、並びに種々のパラメトリック、非パラメトリック及びロバスト代替物を含む相関関係を測定する異なる方法があることを、当業者は認識する。用語「パラメトリック」は、モデルにおいて特定の相関パラメータを推定することに基づくことを意味し、用語「非パラメトリック」は、階級又は順列方法に基づくことを意味し、用語「ロバスト」は、異常値に対する感度が低い方法を意味することを、当業者は認識する。
本明細書で使用する時、用語「標準遺伝子発現値」は、以前のマイクロアレイ出力の少なくとも1つから得られた値を意味する。これは特定の実施形態におけるアフィメトリクス(登録商標)ジーンチップ(登録商標)マイクロアレイアッセイの標準信号値(平均差異値とも呼ばれる)であるが、用語は全種類のプラットフォーム及びアッセイに適用される。
本明細書で使用する時、用語「標準信号比率」は、それぞれのオリゴヌクレオチド対からの信号の比率の加重和を意味する。
(リガンド)
リガンドは、受容体を認識する能力及び/又は受容体に結合する能力を含むあらゆる化学物質であってもよい。好ましくは、増幅活性は、受容体に結合することができる複数個のリガンドを含む。代表的なRNAポリヌクレオチドのような標的ポリヌクレオチド中の及び/又はその末端の標識は、例えば、特異的な非共有結合相互作用を介して、受容体に結合することができる可能性がある。
一つの実施形態においてリガンドは抗体を含んでもよい。本明細書で使用する時、用語「抗体」は、特定の抗原に特異的に結合する能力を有する免疫グロブリン分子又はそのフラグメントを意味する。抗体は、アッセイで使用される受容体に特異的な抗受容体抗体であってもよい。従って、抗体は、抗原として受容体に特異的に結合することができる可能性がある。抗体及びこれらの製造方法は免疫学の技術分野において周知である。抗体は、例えば、ハイブリドーマ細胞株により、ポリクローナル抗体応答を誘発する免疫処置により、及び/又は抗体をコードする組み換えDNA発現ベクターにより形質転換された組み換え宿主細胞により生成されてもよい。抗体には、免疫グロブリン分子のあらゆるアイソタイプ(IgA、IgG、IgE、IgD、IgM)及び/又はFab、Fab’、F(ab’)2、Facb、Fv、ScFv、Fd、VH及びVLを含む活性フラグメントが挙げられるが、それらには限定されない。抗体には、単鎖抗体、キメラ抗体、突然変異体、融合タンパク質、ヒト化抗体及び/又は必須の特異性をもつ抗原認識部位を含む免疫グロブリン分子の他のあらゆる変性構成が挙げられるが、それらには限定されない。
リガンドは、好ましくは少なくとも1つの標識を含み、幾つかの実施形態では、複数個の標識を含む。好ましくは、標識はリガンドに共有結合している。例えば、一つの実施形態において、標識はビオチンを含み、受容体は、アビジン又はストレプトアビジンであり、リガンドは、抗ストレプトアビジン抗体である。特定の実施形態において、例えば、複数個のビオチン分子、例えば約3〜10個のビオチン分子が抗体に共有的に結合している。
抗体フラグメント及び他の修飾された形態を含む抗体の調製は、例えば、「免疫化学の実践」(Immunochemistry in Practice)、ジョンストン(Johnstone)及びトルペ(Thorpe)編、ブラックウエル・サイエンス(Blackwell Science)、マサチューセッツ州ケンブリッジ(Cambridge)、1996年、「抗体工学」(Antibody Engineering)、第2版、C.ボレベック(Borrebaeck)編、オックスフォード・ユニバーシティ・プレス(Oxford University Press)、ニューヨーク、1995年、「イムノアッセイ」(Immunoassay)、E.P.ダイアマンディス(Diamandis)及びT.K.クリストポウロス(Christopoulos)編、アカデミック・プレス社(Academic Press,Inc.)、サンディエゴ(San Diego)、1996年、「実験免疫学ハンドブック」(Handbook of Experimental Immunology)、ハーツェンベルグ(Herzenberg)ら編、ブラックウエル・サイエンス、マサチューセッツ州ケンブリッジ、1996年、及び「分子生物学の現行プロトコル」、F.M.オースベル(Ausubel)ら編、グリーネ出版及びウイリー・インターサイエンス(Greene Pub.Associates and Wiley Interscience)、1987年に記載されており、これらの開示は本明細書に組み込まれる。また多種多様な抗体が市販されている。
(抗体を使用する増幅)
一つの実施形態において、RNAポリヌクレオチドのような標的ポリヌクレオチドと、ミクロスフィアに結合したオリゴヌクレオチドのようなオリゴヌクレオチドプローブとのハイブリダイゼイションを検出する方法が提供される。オリゴヌクレオチドは、好ましくはミクロスフィアの表面に不動化されている。一つの実施形態において、標識は、好ましくは共有結合により標的ポリヌクレオチドと複合体化されている。
アッセイにおいて、不動化されたオリゴヌクレオチドは、例えば、少なくとも1つの標識を含む標的ポリヌクレオチド、標識に結合できる1つ以上の部位を含む受容体、及び好ましくは抗体に共有結合している1つ以上の標識を含む抗受容体抗体と連続的に接触する。オリゴヌクレオチドプローブと標的ポリヌクレオチドとのハイブリダイゼイションが起こると、標的ポリヌクレオチド、受容体及び抗体の少なくとも1つの標識で複合体が形成される。得られる複合体は、例えば、抗体上に検出可能な標識を提供し、それを検出することによるか、又は複合体化抗体を、抗体上の少なくとも1つの標識に結合することができる受容体の標識化された検出可能な分子と接触させ、それを検出することによって検出される。従って、標識の検出は、核酸標的とプローブのハイブリダイゼイションの陽性の指標を提供し、これらの方法によって増幅される。
一つの実施形態において、標識及び受容体は、それぞれビオチン及びストレプトアビジンである。この実施形態において、不動化されたオリゴヌクレオチドプローブによる標的ポリヌクレオチドのハイブリダイゼイションを決定する方法が提供される。標識化された標的ポリヌクレオチドが提供される。幾つかの実施形態において、方法は、不動化されたオリゴヌクレオチドプローブを例えば下記、代表的なビオチン化標的ポリヌクレオチド、代表的なストレプトアビジン、複数個のビオチンを含む代表的なビオチン化抗ストレプトアビジン抗体、及び標識化ストレプトアビジン分子と、連続して接触させることを含む。ストレプトアビジンは、蛍光標識のような検出可能な標識で標識化されている。この実施形態において、プローブへの標的ポリヌクレオチドのハイブリダイゼイションによる結合は、高い感度により検出される。オリゴヌクレオチドプローブと標的とのハイブリダイゼイションの際に、標的は、ストレプトアビジンが複合体化することができる、ただ1つ又は数個のビオチン部分を含む。幾つかの実施形態において、ストレプトアビジンとビオチン化標的ポリヌクレオチドとの複合体化の際に、多数のビオチン分子が著しく増幅される。この同じ実施形態において、標識化ストレプトアビジンを抗体上のビオチンと複合体化するに際し、多数の検出可能な標識が著しく増幅され、従ってアッセイの感度を著しく向上させる。
(標識及びその検出)
特定の実施形態において、標識は本明細書で記載されている発明の構成成分上で又は構成成分により提供される。この標識は、検出可能であってもよいか、あるいは標識は、受容体のような別の構成成分のための結合実体の目的を果たし、検出されなくてもよく、例えば直接的に検出されてもよいことを当業者は認識する。一つの実施形態において、RNAポリヌクレオチドのような標的ポリヌクレオチドのための標識はビオチンであり、受容体はアビジン又はストレプトアビジンである。例えば、リガンドが抗体である実施形態において、ビオチンは、抗体に共有結合してもよい。例えば、抗体は、抗体に共有結合している複数個のビオチン分子を含む抗ストレプトアビジン抗体であってもよい。アッセイにおいて、抗体と、ビオチン化標的ポリヌクレオチドに結合しているストレプトアビジン受容体とを複合体化した後、抗体は標識化ストレプトアビジンと接触し、それにより複数個の標識化ストレプトアビジン分子が抗体と複合体化し、次に抗体と複合体化した標識化ストレプトアビジン分子が検出されることができ、従ってアッセイにおいて信号の増幅が提供される。
標識は、リガンド、受容体及び/又は標的ポリヌクレオチド上に提供されてもよい。標識の例には、蛍光標識、化学発光標識、及び金のような無機標識、並びに酵素標識が挙げられる。
標識は、例えば、色素産生検出、化学発光検出及び蛍光検出により検出可能であると見なされてもよい。代表的な標識には、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ又はホースラディシュ・ペルオキシダーゼのようなマーカー酵素が挙げられ、これらは、色素産生基質を使用して検出される。例えば、アルカリホスファターゼは、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスフェート又はニトロブルーテトラゾリウム塩を使用して検出されてもよい。
一つの好ましい実施形態において、アビジン又はストレプトアビジンは、特定の実施形態ではフィコエリスリンのような蛍光標識と複合体化してもよい。一つの実施形態において、使用されてもよい検出可能なストレプトアビジンは、ストレプトアビジンフィコエリスリンであり、これは、例えばモレキュラー・プローブス(Molecular Probe)(オレゴン州ユージーン(Eugene))から市販されている。ビオチン化抗ストレプトアビジン抗体は、例えば、ベクター・ラボラトリーズ(Vector Laboratories)(カリフォルニア州バーリンゲーム(Burlingame))から入手可能である。
アビジン−ビオチン系は、種々の検出アッセイで用いるために開発されてきた。ビオチン系で核酸を検出及び標識する方法は、例えば、「非放射性標識化及び検出システム」(Nonradioactive Labeling and Detection Systems)、C.ケスラー(Kessler)編、シュプリンガー・フェアラグ(Springer-Verlag)、ニューヨーク、1992年、70頁〜99頁、及び「非放射性検出方法」G.ハワード(Howard)編、アプレトン・アンド・ランゲ(Appleton and Lange)、コネチカット州ノーウォーク(Norwalk)、1993年、11頁〜27頁及び137頁〜150頁で記載されている。
フィコエリスリン、フルオレセイン、ローダミン、及びレゾルフィン、並びにこられの誘導体、加えてヒドロキシクマリンのようなクマリン類のような蛍光標識は、本発明で使用されてもよい。加えて、蛍光共鳴エネルギー移動は、「非放射性標識化及び生体分子の検出」(Nonradioactive Labeling and Detection of Biomolecules)、C.ケスラー(Kessler)編、シュプリンガー・フェアラグ(Springer-Verlag)、ニューヨーク、1992年、414頁〜423頁におけるカルドゥロ(Cardullo)の非放射性蛍光共鳴エネルギー移動(Nonradiative Fluorescence Resonance Energy Transfer)で記載されているようにして測定されてもよく、この開示は本発明に組み込まれる。あるいは、コロイド金粒子又はフェリチンのような無機標識が本発明で使用されてもよい。標識としてのコロイド金粒子の使用は、例えば、「非放射性標識化及び生体分子の検出」(Nonradioactive Labeling and Detection of Biomolecules)、C.ケスラー(Kessler)編、シュプリンガー・フェアラグ(Springer-Verlag)、ニューヨーク、1992年、116頁〜126頁におけるファン・デ・プラス(Van de Plas)及びロイニッセン(Leunissen)の分子生物学のマーカーとしてのコロイド金(Colloidal Gold as a Marker in Molecular Biology):超小型金粒子の使用(The Use of Ultra-Small Gold Particles)で記載されており、この開示は本明細書に組み込まれる。
ストレプトアビジン又はアビジンを蛍光標識で標識化する試薬は、市販されている。例えば、代表的な試薬である5(6)−カルボキシフルオレセイン−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(FLUOS)、7−アミノ−4−メチル−クマリン−3−酢酸−N’−ヒドロキシスクシンイミドエステル(AMCA、活性化)及びフルオレセインイソチオシアネート(FITC)は、べーリンガー・マンハイム(Boehringer Mannheim)(インディアナ州インディアナポリス(Indianapolis))から市販されている。蛍光標識でタンパク質を蛍光的に標識化する方法及び蛍光標識を検出する方法は、「非放射性検出方法」G.ハワード(Howard)編、アプレトン・アンド・ランゲ(Appleton and Lange)、コネチカット州ノーウォーク(Norwalk)、1993年、39頁〜68頁におけるハワード(Howard)、G.の蛍光色素によるタンパク質の標識化(Labeling Proteins with Fluorochromes)で記載されており、この開示は本明細書に組み込まれる。加えて、種々の市販の標識化ストレプトアビジン及びアビジン分子が存在する。非限定例には、ストレプトアビジン−金、ストレプトアビジン−蛍光色素、ストレプトアビジン−AMCA、ストレプトアビジン−フルオレセイン、ストレプトアビジン−フィコエリスリン(SAPE)、ストレプトアビジン−スルホローダミン101、アビジン−FITC及びアビジン−テキサスレッド(登録商標)が挙げられ、これらはベーリンガー・マンハイム(Boehringer Mannheim)(インディアナ州インディアナポリス(Indianapolis))から市販されている。
標識をポリヌクレオチドに結合する、当該技術分野において入手可能な方法は既知である。一つの実施形態において、共有結合している標識を有する核酸は、DNA合成機及び標準ホスホラミダイト試薬を使用して合成できる。例えば、合成オリゴヌクレオチドの直接標識化のためにビオチンホスホラミダイトが使用されてもよい。ビオチンホスホラミダイトは、グレン・リサーチ社(Glen Research Corporation)(バージニア州スターリング(Sterling))から市販されている。
一つの実施形態において、標識がビオチンである場合、ビオチン化DNA標的は、ニックトランスレーション及びランダムプライマー伸長を使用して調製できるが、ビオチン化RNA標的は、RNAポリメラーゼを使用するインビトロ転写により合成できる。ビオチン化デオキシリボヌクレオシド三リン酸及びビオチン化リボキシヌクレオシド三リン酸は、ビオチン化DNA及びビオチン化RNAの酵素的調製に使用されてきた。代表的な方法は、「非放射性標識化及び生体分子の検出」(Nonradioactive Labeling and Detection of Biomolecules)、C.ケスラー(Kessler)編、シュプリンガー・フェアラグ(Springer-Verlag)、ニューヨーク、1992年、70頁〜80頁におけるラシュトチアン(Rashtchian)及びマッキー(Mackey)の核酸の標識化及び検出(Labeling and Detection of Nucleic Acids)で詳細に開示されている。ビオチン分子の濃度は、レベンソン(Levenson)ら、酵素学の方法(Methods Enzymol.)、184:577〜583(1990年):及びシモーノ(Cimono)ら、年刊生化学批評(Ann.Rev.Biochem.)54:1151〜1193(1985年)で記載されているように、ソラレンビオチン試薬の使用により増加されてもよく、それぞれの開示は本明細書に組み込まれる。バックグラウンドハイブリダイゼイションは、ビオチン化標的核酸のHPLC精製により低減されてもよい。
ビオチンのような標識は、当該技術分野において入手可能な方法を使用して、抗体を含むポリマー類のようなリガンドに結合されてもよい。代表的な方法は、「非放射性標識化及び生体分子の検出」(Nonradioactive Labeling and Detection of Biomolecules)、C.ケスラー(Kessler)編、シュプリンガー・フェアラグ(Springer-Verlag)、ニューヨーク、1992年、91頁〜100頁におけるバイエル(Bayer)及びウイルチェック(Wilchek)のタンパク質及び糖タンパク質の標識化及び検出(Labeling and Detection of proteins and Glycoproteins)、並びにその中で引用されている参考文献で詳細に開示されており、この開示は参照として本明細書に組み込まれる。更に、ビオチン化抗ストレプトアビジン分子のようなビオチン化抗体は、例えば、ベクター・ラボラトリーズ(Vector Laboratories)(カリフォルニア州バーリンゲーム(Burlingame))から市販されている。
(標識受容体対)
本明細書で使用する時、語句「標識−受容体対」は、互いに認識及び結合できる化学的部分である標識及び受容体を意味する。標識及び受容体は、互いに認識及び結合して複合体を形成することができるあらゆる部分であることができる。幾つかの実施形態において、標識及び受容体は、第3の中間体物質を介して相互作用してもよい。典型的には、標識−受容体対を構成する標識及び受容体は、互いに特異的な非共有結合相互作用を受ける結合分子である。標識及び受容体は、天然であるか又は合成的に生成されことができ、任意に他の種と凝集されてもよい。
好ましくは、標識−受容体対には、複数、例えば、2、3、4個又はそれ以上の標識の分子を結合することができる受容体が挙げられる。一つの好ましい実施形態において、標識−受容体対はそれぞれビオチン−アビジンであるか、又はそれぞれビオチン−ストレプトアビジンである。ビタミンビオチンは、卵白から単離された指標タンパク質アビジン又はストレプトミセス・アビジニイイ・バクテリア(Streptomyces avidinii bacteria)から単離されたストレプトアビジンの結合により検出される。アビジン及びストレプトアビジンは、ビオチンのために、約K=1015mol-1の結合定数をもつ4つの高い親和性の結合部位を有する。「非放射性標識化及び生体分子の検出」(Nonradioactive Labeling and Detection of Biomolecules)、C.ケスラー(Kessler)編、シュプリンガー・フェアラグ(Springer-Verlag)、ニューヨーク、1992年、27頁〜34頁におけるケスラーの非放射性標識化システムの概要、この開示は本明細書に組み込まれる。
本明細書で開示されているアッセイ方法で使用されるリガンドは、当該技術分野において入手可能な標識−受容体結合ペアのあらゆる多様なメンバーに結合できる。一つの好ましい実施形態では、標的ポリヌクレオチドとハイブリダイゼイションできる不動化されたオリゴヌクレオチドを使用する核酸ハイブリダイゼイションアッセイにおいて、標的ポリヌクレオチドは、標識−受容体結合対のメンバーを構成する標識を含む。加えて、リガンドは、複数個の標識を含んでもよい。好ましくは、標識−受容体対の受容体は、標識の2つ以上の分子に結合することができる。例えば、標識はビオチンであってもよく、受容体はアビジン又はストレプトアビジンであってもよく、それぞれビオチンの4つの分子に結合することができる。標的ポリヌクレオチドと、プローブオリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼイションは、標的ポリヌクレオチドの標識と受容体との結合を検出することにより、更にリガンドと受容体との結合により、更にリガンドに結合している標識化受容体の結合により、検出されてもよい。リガンドは、例えば、リガンド上に標識を提供すること、又はリガンドを複数個の標識化受容体の分子と複合体化することにより検出される。
(ハイブリダイゼイション)
それぞれ少なくとも1つの一本鎖領域を有する2個の核酸の互いにハイブリダイゼイションする能力は、2個の分子の一本鎖領域間の相補性の程度及びハイブリダイゼイション反応条件の厳密性を含む種々の態様に左右されることを当業者は認識する。特定の実施形態において、ハイブリダイゼイションは、不動化されたオリゴヌクレオチドプローブと、RNAポリヌクレオチドのような入力標的ポリヌクレオチド、例えば、mRNAとの間で起こる。特定の実施形態において、ハイブリダイゼイションの条件とは、不動化されたオリゴヌクレオチドの全配列と、標的ポリヌクレオチドの少なくとも1部分との間に完全な相補性があることである。
核酸ハイブリダイゼイションアッセイを実施する方法は、当該技術分野において十分に開発されてきた。ハイブリダイゼイションアッセイの手順及び条件は用途に応じて変わり、当該技術分野において既知の一般的な結合方法に従って選択される。
本発明は、幾つかの実施形態において、特定の緩衝液及び緩衝液濃度を用いる。特定の実施形態において、1X TMACから作られる0.5X TMACが、試料ポリヌクレオチド及び/又はハイブリダイゼイション緩衝液を懸濁するために用いられる。当業者は、1X TMACが、3M TMAC、0.1%サルコシル(Sarcosyl)、50mM トリス−HCl pH8.0、及び4mM EDTA pH8.0を含むことを認識する。
高い選択性を必要とする幾つかの用途では、典型的には、ハイブリッドを形成するために比較的高い厳密性条件を用いることが求められる。例えば、約0.02M〜約0.10MNaClが約50℃〜約70℃の温度で提供されるような比較的低い塩及び/又は高い温度条件である。そのような高い厳密性条件は、オリゴヌクレオチドプローブと標的ポリヌクレオチドとの間に、あるとすればであるが、ミスマッチを許容することはほとんどない。増量したホルムアミドの添加によって条件をより厳密にできることが、一般的に理解されている。
特定の用途では、より低い厳密性条件が好ましいことが理解される。ハイブリダイゼイションしているストランドの配列が完全に相補的ではなく、1つ以上の位置でミスマッチしているにもかかわらず、これらの条件下でハイブリダイゼイションが起こる可能性がある。条件は、塩濃度を増加する及び/又は温度を低下することによって、厳密性を低くしてもよい。例えば、中程度の厳密性条件は、約37℃〜約55℃の温度で約0.1〜0.25M NaClにより提供されることができ、低い厳密性条件は、約20℃〜約55℃の範囲の温度で約0.15M〜約0.9Mの塩により提供されることができる。ハイブリダイゼイションの条件は、所望の結果に応じて容易に操作することができ、当業者はどのようにしてそのような操作を行うかを認識している。
別の実施形態において、ハイブリダイゼイションは、例えば、約20℃〜約37℃の温度での50mMトリス−HCl(pH8.3)、75mM KCl、3mM MgCl2、1.0mM ジチオスレイトールの条件下で達成されてもよい。用いられる他のハイブリダイゼイションの条件には、約40℃〜約72℃の範囲の温度での10mMトリス−HCl(pH8.3)、50mM KCl、1.5mM MgCl2を挙げることができる。
当該技術分野において慣用的に使用されている他の核酸ハイブリダイゼイション緩衝液には、例えば、約6〜8のpHのリン酸緩衝液及びトリス緩衝液が挙げられる。一つの実施形態において、標準生理食塩水リン酸塩エチレンジアミン四酢酸(「SSPE」)緩衝液が使用される。代表的なリン酸緩衝液には、約6.8のpHの0.06M H2PO4/HPO4、1M Na+、0.006M EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、0.005%トリトン(Triton)(登録商標)が挙げられ、本明細書で「6XSSPE−T」と呼ばれる。
本発明の幾つかの実施形態において、核酸ハイブリダイゼイションアッセイを実施するための方法が提供され、そこでハイブリダイゼイション溶液はスルホン酸緩衝液を含む。スルホン酸ハイブリダイゼイション緩衝液には、2−〔N−モルホリノ〕エタンスルホン酸(「MES」)及び3−〔N−モルホリノ〕プロパンスルホン酸(「MOPS」)が挙げられる。一つの実施形態において、スルホン酸緩衝液を使用するハイブリダイゼイションアッセイは、ミクロスフィアのような固体の表面に不動化されている核酸プローブで実施されてもよい。固体表面は、例えば、核酸プローブの不動化の前にシランコーティングでコーティングされていてもよい。スルホン酸緩衝液を含む溶液中でのハイブリダイゼイションアッセイは、例えば、約25〜70℃、例えば、少なくとも約35℃、又は45℃以上の温度で、例えば、約10分間〜約5時間以上、例えば、約16時間以上にわたる時間で実施されてもよい。スルホン酸緩衝液は、例えば、遺伝子発現ハイブリダイゼイションアッセイ及び他のハイブリダイゼイションアッセイで使用されてもよい。
例えば、ハイブリダイゼイション緩衝液は、約0.01M〜約2M MES以上、例えば、約0.25M MESを、例えば、約6〜7のpHで含んでもよい。一つの実施形態において、MES緩衝液は、0.25M MES、1M Na+及び0.005%トリトン(Triton)(登録商標)X−100を約5.5〜6.7、例えば、6.7のpHで含む。ハイブリダイゼイションは、例えば、約25〜70℃、例えば、約45℃で実施されてもよい。任意に、緩衝液は、使用前に、例えば2μmフィルタを通して濾過されてもよい。核酸ハイブリダイゼイション緩衝液は、ツイン(Tween)−20及びトリトン−X100のような界面活性剤、並びに消泡剤のような添加剤を更に含んでもよい。
(キット)
本発明の実施形態において、下記の物質、ミクロスフィア、個別に及び/又はミクロスフィア上に不動化されたオリゴヌクレオチドプローブ、受容体、標識、並びに標識に対するリガンドの少なくとも1つを適したパッケージに含むキットが、ビーズ系オリゴヌクレオチドハイブリダイゼイションアッセイでの信号を増幅するために提供される。また、標識を検出するか又は標識の増幅を検出する試薬がキットに含まれてもよい。試薬は、例えば、キットの中で個別の容器の中にあってもよい。キットは、また、ハイブリダイゼイション緩衝液、洗浄溶液、負及び正の対照及びアッセイを実施するための書面による指示を含んでもよい。
下記の実施例は、本発明の好ましい実施形態を示すために含まれている。下記の実施例で開示されている技術は、本発明の実施において十分に機能するために本発明者たちにより発見された技術を表し、従って本発明の実施のための好ましい形態を構成すると考慮できることが当業者により理解されるべきである。しかし、当業者は、本発明の開示を考慮すると、開示されている特定の実施形態において多くの変更を行うことができ、それでも本発明の精神及び範囲から逸脱することなく同類又は同様の結果を得ることができることを理解するべきである。
(実施例1)
(代表的なアッセイプロトコール)
本発明の実施例は代表的なアッセイプロトコールを提供し、ここで、オリゴヌクレオチドを含むミクロスフィアは、cRNAポリヌクレオチドを含む試料に付され、オリゴヌクレオチドと標的ポリヌクレオチドとの間にハイブリダイゼイションインキュベーションが起こり、複合体が受容体で染色され、続いて受容体がリガンドで染色され、次にリガンドが標識で染色される。
当業者は、本明細書で記載されている方法の特定の工程の際に、緩衝液が用いられていることを認識する。例えば、緩衝液は、RNAポリヌクレオチドのような複数個の標的ポリヌクレオチドを懸濁するために使用されてもよい。当業者は、インキュベーション、ハイブリダイゼイションなどの条件が、手順の要件に応じて変わってもよいことを認識しているが、下記の文章は代表的な有用なアッセイ条件を記載している。
1.ビーズセットの希釈(ビーズ品質管理プロトコールが、結合後のビーズの濃度を決定するために使用されてもよい。例えば、ビーズは、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドに結合され、ビーズに結合しているオリゴヌクレオチドの好ましい量を決定するために本発明のアッセイの連続希釈に付される。第2のアッセイが、他の検体を表しているビーズとのクロスハイブリダイゼイションの可能性を決定するために多重的に実施される。)
a)処理される試料の量及びビーズの数に応じた0.5X TMAC緩衝液容量を使用する、
b)ビーズの標準濃度は、1ml当たり107ビーズである、
c)40μlの希釈ビーズ混合物がそれぞれのウエルに添加される(1ウエル当たり約1000ビーズ)、
800μLの容量を有する1Cのビーズ混合物を生成するため、2μLの各ビーズを5Plexで使用及び790μLの0.5X TMACハイブリダイゼイション(Hyb)緩衝液を使用した、又は各ビーズ2μLを20Plexで使用及び760μLの0.5X TMACハイブリダイゼイション緩衝液を使用した。
2.標的cRNA計算(cRNAは、0.5μg/μLの濃度で破断化されていることに留意すること)
a)希釈は、M13オリゴを含む0.5X TMAC Hyb緩衝液で実施される、
b)対照を含む、いくつの試料が用いられるかを決定する、
c)20μLのcRNAが各ウエル(2μg)に添加される、
2×106希釈でのM13オリゴの希釈(M13原液=1mM):2μLの1mMを998μLTEへ、=2μM、2μLの2μMを198μLTEへ、=20nM、2.5μLの20nMを397.5μLTEへ、=125pM処理溶液。
複製ウエルでは、標的cRNAが下記のようにして計算される。
1ウエル当たり5μgのcRNAでは、25μLの原液cRNA(0.5μg/μL)及び100アトモル(amol)のM13を含有する25μLの0.5X TMAC Hyb緩衝液(15μLのM13処理溶液を235μLの0.5X TMAC Hyb緩衝液へ)を使用する。1ウエル当たり2.5μgのcRNAでは、12.5μLの原液cRNA(0.5μg/μL)及び100amolのM13を含有する37.5μLの0.5X TMAC Hyb緩衝液(10μLのM13処理溶液を240μLの0.5X TMAC Hyb緩衝液へ)を使用する。1ウエル当たり2.0μgのcRNAでは、10μLの原液cRNA(0.5μg/μL)及び100amolのM13を含有する40μLの0.5X TMAC Hyb緩衝液(8μLのM13処理溶液を242μLの0.5X TMAC Hyb緩衝液へ)を使用する。
3.試薬
a)1X TMAC=3M TMAC、0.1%サルコシル(Sarcosyl)、50mMトリス−HCl pH8.0、4mM EDTA pH8.0、ここで0.5X TMAC=1X TMACから作る、
b)PBS−BSA洗浄緩衝液=9.7mLのPBS+330μLの30%BSA、及び
c)染色剤の容量は、ストレプトアビジンでは試料1つ当たり200μL、抗体では試料1つ当たり100μLに基づいて決定される。
ストレプトアビジン−PE ヤギIgG 抗ストレプトアビジン
原液濃度1mg/mL 原液濃度10mg/mL 原液濃度0.5mg/mL
最終濃度20μg/μL 最終濃度100μg/μL 最終濃度5μg/μL
4.ハイブリダイゼイション
1.上記工程2に従って20μLの希釈プローブを加える、
2.上記工程1に従って40μLのビーズミックスを各ウエルに加える、
3.95℃で2分間インキュベートする、
4.プレートをサーモミキサーに移動し、蓋をして、52rad/s(500rpm)で振盪しながら45℃で一晩ハイブリダイゼイションする、
5.試料を遠心分離器により2250gで2分間回転し、溶液を軽くたたき出す、
6.ビーズを100μLの0.5X TMACで洗浄し、52rad/s(500rpm)、25℃で2分間振盪する、
7.試料を遠心分離器により2250gで2分間回転し、溶液を軽くたたき出す、
8.ビーズを100μLのPBS−BSAで洗浄し、52rad/s(500rpm)、25℃で2分間振盪する、
9.試料を遠心分離器により2250gで2分間回転し、溶液を軽くたたき出す、
10.100μLのストレプトアビジン−PE(StAv−PE)染色剤混合を加え、52rad/s(500rpm)、25℃で10分間振盪する、
11.試料を遠心分離器により2250gで2分間回転し、溶液を軽くたたき出す、
12.ビーズを100μLのPBS−BSAで洗浄し、52rad/s(500rpm)、25℃で2分間振盪する、
13.試料を遠心分離器により2250gで2分間回転し、溶液を軽くたたき出す、
14.100μLの第2の染色剤(抗ストレプトアビジン及びnGtIgG)を加え、52rad/s(500rpm)、25℃で10分間振盪する、
15.試料を遠心分離器により2250gで2分間回転し、溶液を軽くたたき出す、
16.ビーズを100μLのPBS−BSAで洗浄し、52rad/s(500rpm)、25℃で2分間振盪する、
17.試料を遠心分離器により2250gで2分間回転し、溶液を軽くたたき出す、
18.100μLの第3の染色剤(StAv−PE)を加え、52rad/s(500rpm)、25℃で10分間振盪する、
19.試料を遠心分離器により2250gで2分間回転し、溶液を軽くたたき出す、
20.ビーズを100μLのPBS−BSAで洗浄し、52rad/s(500rpm)、25℃で10分間振盪する、
21.試料を遠心分離器により2250gで2分間回転し、溶液を軽くたたき出す、
22.65μLのPBS−BSAに再懸濁し、ビオプレックス(Bioplex)で読み取る、
23.プレートをビオプレックスにかける前に十分に振盪する。
(実施例2)
(オリゴヌクレオチドアッセイにおける信号の増幅)
ハイブリダイゼイション系オリゴヌクレオチドアッセイの信号の増幅は、本明細書で記載されているように実施される。表1は、異なるハイブリダイゼイション時間及び異なる試料パラメータで特定のcRNA配列(及び対照M13)の滴定アッセイを例示する(ここでLow、Med及びHighは、生体サンプルからのそれぞれのエストラジオール濃度を意味する)。倍変化は、ビヒクル出力に対する試料出力の比率に基づいて計算される。当該技術分野における既知の方法と比較して、本発明は、少なくとも信号の約100倍の増幅を提供する。
Figure 2007508849
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(参考文献)
本明細書で記載されている全ての特許及び出版物は、本発明が関係する当業者のレベルを示唆している。全ての特許及び出版物は、あたかもそれぞれ個別の出版物が、参照として組み込まれるために特別且つ個別に示されているかのような程度と同じ程度で、本明細書に参照として組み込まれる。
従って、引用されている全ての書類は、関連する部分が本明細書に参照として組み込まれ、あらゆる書類の引用は、本発明に関する従来技術であることの容認であると解釈されるべきではない。
(特許)
米国特許第6,203,989号
米国特許出願2001/0041335
米国特許出願2002/0034753
(出版物)
バールガット(Bhalgat)、M.K.、ハウグランド(Haugland)、R.P.、ポーラック(Pollack)、J.S.、スワン(Swan)、S.、ハウグランド(Haugland)、R.P.のフローサイトメトリーによる細胞表面の受容体の検出のための緑色及び赤色蛍光ナノスフェア(Green-and red-fluorescent nanospheres for the detection of cell surface receptors by flow cytometry)、免疫学的方法ジャーナル(J.Immunolog.Methods)219:57〜68、1998年。
ダンバー(Dunbar)、S.A.、ジー(Zee)、C.A.V.、オリバー(Oliver)、K.G.、カレム(Karem)、K.L.、ヤコブソン(Jacobsen)、J.W.、病原菌の定量的多重検出(Quantitative,multiplexed detection of bacterial pathogens):ルミネックスLabMAP(商標)システムのDNA及びタンパク質用途(DNA and protein applications of the Luminex LabMAP(Trademark)system)、微生物学的方法ジャーナル(J.Microbiolog.Meth.)53:245〜252、2003年。
リンドモ(Lindmo)、T.、ボルマー(Bormer)、O.、ウゲルシュタット(Ugelstad)、J.及びノイシュタット(Nustad)、K.の異なる親和性の2種類の粒子の混合物を使用するフローサイトメトリーによる免疫測定法アッセイ(Immunometric assay by flow cytometry using mixtures of two particle types of different affinity)、免疫学的方法ジャーナル(J.Immunolog.Methods)126:183〜189、1990年。
マックヒュー(McHugh)、T.M.、マイナー(Miner)、R.C.、ローガン(Logan)、L.H.及びスタイテス(Stites)、D.P.のフローサイトメトリー及びミクロスフィア系蛍光イムノアッセイを使用するサイトメガロウイルスと単純ヘルペスウィルスの抗体の同時検出(Simultaneous Detection of Antibodies to Cytomegalovirus and Herpes Simplex Virus by using flow cytometry and a microsphere-based fluorescence immunoassay)、臨床微生物学ジャーナル(J.Clin.Microbiol.)26(1):1957〜1961、1988年。
スピカー(Spycher)、M.O.、スピカー・バーガー(Spycher-Burger)、M.、シュペート(Spath)、P.J.及びブルックハルト(Burckhardt)、J.J.のフローサイトメトリーにより測定された補体成分C3及びC4を持つイムノグロブリンGコーティングポリスチレンミクロスフィアのヒト血清誘発オプソニン作用(Human serum induced opsonization of immunoglobin G-coated polystyrene microspheres with complement components C3 and C4 as measured by flow cytometry)、免疫学的方法ジャーナル(J.Immunolog.Methods)145:83〜92、1991年。
ヤング(Yang)、L.、トラン(Tran)、D.K.、ワング(Wang)、X.のBADGE、遺伝子発現の検出のためのビーズアレイ(Beads Array for the Detection of Gene Expression)、ハイスループット診断バイオアッセイ(a High-Throughput Diagnostic Bioassay)、ゲノム研究(Genome Research)11:1888〜1898、2001年。
本発明及びその利点が詳細に記載されてきたが、添付の請求項で定義された発明の精神及び範囲から逸脱することなく、種々の変更、置換及び改変を本明細書で行うことができることが理解されるべきである。更に、本出願の範囲は、本明細書で記載されているプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法及び工程の特定の実施形態に限定されることが意図されない。当業者が本発明の開示から容易に理解するように、本明細書で記載されている対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行するか又は実質的に同じ結果を達成する、現存するか又は後で開発されるプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法及び工程は、本発明に従って用いられてもよい。それ故に、添付の請求項は、そのようなプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法及び工程を範囲内に含むことが意図されている。
従って本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、他の種々の変更及び修正が実施できることは、当業者には明白であろう。従って、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の請求項で扱うことが意図される。


Claims (19)

  1. ポリヌクレオチドを検出する信号を増幅する方法であって、前記方法が、
    (a)少なくとも1つの予め最適化されたオリゴヌクレオチドにリンクしている少なくとも1つのミクロスフィアを提供する工程、
    (b)標識した標的ポリヌクレオチドを前記オリゴヌクレオチドとハイブリダイズしてオリゴヌクレオチド/標的ポリヌクレオチド複合体を形成する工程であって、標識物の受容体との結合を通して前記複合体は検出可能な信号を構成する工程、及び
    (c)前記受容体に標識化リガンドを提供する工程であり、前記リガンドが前記受容体に結合するとき、前記信号が増幅される工程、を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記予め最適化されたオリゴヌクレオチドがアルゴリズムで選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記アルゴリズムが、下記の選択基準、
    (a)少なくとも1つの完全にマッチした予め最適化されたオリゴヌクレオチドを選択することであって、選択された少なくとも1つの完全にマッチした予め最適化されたオリゴヌクレオチドが、標準的な遺伝子発現の値と許容可能な相関の値を有するように選択すること、
    (b)ミスマッチした予め最適化されたオリゴヌクレオチドを差し引いた、少なくとも1つの完全にマッチした予め最適化されたオリゴヌクレオチドの対を選択することであって、その対において、ミスマッチした予め最適化されたオリゴヌクレオチドを差し引いた、選択された少なくとも1つの完全にマッチした予め最適化されたオリゴヌクレオチドが、標準的な遺伝子発現の値と許容可能な相関の値を有するように選択すること、
    (c)異なる予め最適化されたオリゴヌクレオチドのセットから少なくとも1対の予め最適化されたオリゴヌクレオチドを選択することであって、少なくとも1対の予め最適化されたオリゴヌクレオチドにおける予め最適化されたオリゴヌクレオチドの信号の比率が、標準的な信号比率と許容可能な相関を有するように選択すること、及び
    (d)少なくとも1つの完全にマッチした予め最適化されたオリゴヌクレオチドを選択することであって、完全にマッチした予め最適化されたオリゴヌクレオチドが、許容可能な相対標準偏差を有するように選択すること、
    の少なくとも1つを用いることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記予め最適化されたオリゴヌクレオチドが、
    少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを含むことを特徴とする試料を提供する工程、
    前記試料をオリゴヌクレオチドの配列にさらす工程であって、配列中の少なくとも1つのオリゴヌクレオチドに対する前記標的ポリヌクレオチドのハイブリダイゼイションが、検出可能なハイブリダイゼイション・フィンガープリントを提供する工程、及び
    前記フィンガープリントから少なくとも1つの最適オリゴヌクレオチドを同定する工程、によって選択されるようにして更に定義されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記予め最適化されたオリゴヌクレオチドが、
    複数個の標的ポリヌクレオチドを含むことにより特徴付けられる試料を提供する工程であって、前記標的ポリヌクレオチドが、2つ以上の遺伝子からRNAポリヌクレオチドとして定義される工程、
    前記試料をオリゴヌクレオチドの配列にさらす工程であって、配列中のそれぞれのオリゴヌクレオチドに対する2つ以上の異なるRNAポリヌクレオチドのハイブリダイゼイションが、2個以上の遺伝子から検出可能なハイブリダイゼイション・フィンガープリントを提供する工程、及び
    前記フィンガープリントから前記2つ以上の遺伝子のために少なくとも1つの最適オリゴヌクレオチドを同定する工程、によって選択されるようにして更に定義されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記同定工程が、前記オリゴヌクレオチドを同定するためにアルゴリズムを用いることを特徴とする請求項4又は5に記載の方法。
  7. 前記アルゴリズムが、前記標的ポリヌクレオチドの少なくとも1部分に対して完全な相補性を有するオリゴヌクレオチドを同定することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記標的ポリヌクレオチドが複数個のRNAポリヌクレオチド中に含まれ、前記複数個の濃度が1μg〜10μgであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記リガンドが抗体を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記標的ポリヌクレオチドの標識及び/又は前記リガンドの標識が、蛍光標識、酵素標識、化学標識、金標識、及びこれらの混合物から成る群から選択されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記標的ポリヌクレオチドの標識及び前記リガンドの標識が同一であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記ミクロスフィアが複数個のミクロスフィアに含まれ、前記標的ポリヌクレオチドが複数個のRNAポリヌクレオチドに含まれることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記複数個のRNAポリヌクレオチドが、mRNA含有試料中に含まれ、前記方法が、mRNA発現プロファイリング情報を提供する方法として更に定義されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記複数個のミクロスフィア中の前記少なくとも1つのミクロスフィアが、前記複数個のミクロスフィア中の別のミクロスフィアのオリゴヌクレオチドと異なるオリゴヌクレオチドを含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
  15. 前記複数個のミクロスフィア中の少なくとも1つのミクロスフィアが、同じRNAポリヌクレオチドに対して配列相補性を有する2つ以上の同一でない予め最適化されたオリゴヌクレオチドを含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
  16. それぞれのミクロスフィアが、少なくとも1つの予め最適化されたオリゴヌクレオチドに結合した複数個のミクロスフィアを含むことを特徴とする組成物であって、
    前記オリゴヌクレオチドが標識化RNAポリヌクレオチドとハイブリダイゼイションされて、オリゴヌクレオチド/標識RNAポリヌクレオチドハイブリダイゼイション複合体を形成し、前記複合体が、標識物への受容体の結合を通して検出可能な信号を構成し、前記信号は受容体への標識化リガンドの結合により増幅されることを特徴とする組成物。
  17. 前記複数個のミクロスフィア中の少なくとも1つのミクロスフィアが、前記複数個のミクロスフィア中の別のミクロスフィアのオリゴヌクレオチドと異なるオリゴヌクレオチドを含むことを特徴とする請求項16に記載の組成物。
  18. 前記複数個のミクロスフィア中の少なくとも1つのミクロスフィアが、それぞれ同じRNAポリヌクレオチドに対して配列相補性を有する2つ以上の同一でない予め最適化されたオリゴヌクレオチドを含むことを特徴とする請求項16又は17のいずれかに記載の組成物。
  19. オリゴヌクレオチドハイブリダイゼイション系アッセイを最適化する方法であって、前記方法が、
    少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを含む試料を提供する工程、
    前記試料をオリゴヌクレオチドの配列にさらす工程であって、配列中の少なくとも1つのオリゴヌクレオチドに対して前記標的ポリヌクレオチドのハイブリダイゼイションが、検出可能なハイブリダイゼイション・フィンガープリントを提供する工程、
    前記フィンガープリントから少なくとも1つの最適オリゴヌクレオチドを同定する工程であり、前記同定工程が、
    (a)少なくとも1つの完全にマッチした予め最適化されたオリゴヌクレオチドを選択することであり、選択された少なくとも1つの完全にマッチした予め最適化されたオリゴヌクレオチドが、標準的な遺伝子発現の値と許容可能な相関の値を有するように選択すること、
    (b)ミスマッチした予め最適化されたオリゴヌクレオチドを差し引いた、少なくとも1つの完全にマッチした予め最適化されたオリゴヌクレオチドの対を選択することであり、その対において、ミスマッチした予め最適化されたオリゴヌクレオチドを差し引いた、選択された少なくとも1つの完全にマッチした予め最適化されたオリゴヌクレオチドが、標準的な遺伝子発現の値と許容可能な相関の値を有するように選択すること、
    (c)異なる予め最適化されたオリゴヌクレオチドのセットから少なくとも1対の予め最適化されたオリゴヌクレオチドを選択することであり、少なくとも1対の予め最適化されたオリゴヌクレオチドにおける予め最適化されたオリゴヌクレオチドの信号の比率が、標準的な信号比率と許容可能な相関を有するように選択すること、及び
    (d)少なくとも1つの完全にマッチした予め最適化されたオリゴヌクレオチドを選択することであり、完全にマッチした予め最適化されたオリゴヌクレオチドが、許容可能な相対標準偏差を有するように選択すること、
    の少なくとも1つにより定義されるアルゴリズムを用いる工程、
    前記最適オリゴヌクレオチドをオリゴヌクレオチドハイブリダイゼイション系アッセイにさらす工程、
    を特徴とする方法。

JP2006536913A 2003-10-24 2004-10-20 ビーズ系オリゴヌクレオチドアッセイを使用する信号の増幅 Pending JP2007508849A (ja)

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