JP2007507597A - ウインドシールドシーラント及び再コートの両方への接着力を有するクリアコート組成物 - Google Patents

ウインドシールドシーラント及び再コートの両方への接着力を有するクリアコート組成物 Download PDF

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Abstract

改良された接着力を有するフィルム形成コーティング組成物、典型的にはトップコート。前記組成物が、カルバメート材料と、硬化剤、典型的にはメラミン硬化剤と、ヒドロキシ官能性シラン成分とを含むフィルム形成バインダーを含有する。標準的な着色ベースコートの上のクリアコートとして用いられるとき、得られたコーティングが、ウインドシールドシーラントと付加的な補修コーティングとの両方に対する優れた接着力を提供する。

Description

この発明は、様々な基材、典型的には自動車およびトラックの仕上を提供するために有用なコーティング組成物に関する。特に、この発明は、カルバメート材料と、それと反応性の架橋剤と、ヒドロキシ官能性シラン成分とを含む硬化性コーティング組成物に関するものであり、それはベースコート/クリアコート仕上においてクリアコートとして用いられるとき、硬化してウインドシールドシーラントとその上に付着される付加的な補修コーティングとの両方に対するすぐれた接着力を有するコーティングを提供する。
車の仕上の美的特質を保護および保持するために、クリア(無着色またはわずかに着色)トップコートを有色(着色)ベースコートの上に提供し、これにより、ベースコートが長期間の環境または屋外暴露にも影響されないことは公知である。これは、ベースコート/クリアコート仕上と称される。又、カルバメート官能性ポリマーとメラミンなどのアミノプラスト樹脂とを組合わせることにより、硬化した時にコーティング中に望ましい第三ウレタン結合を形成するため、改良された耐化学薬品性および耐腐蝕性を有するコーティングを提供することが公知である。このようなコーティングを開示する先行特許の典型例は米国特許公報(特許文献1)である。又、この特許は、付加的な、すなわち、非フィルム形成量において特定の一官能性シランポリマーを加えることにより、コーティング中の活性シラン基の存在のため、ウインドシールドシーラントに対する良好な接着力を有するコーティングを提供することを開示する。しかしながら、このようなコーティングはそれにもかかわらず、損傷箇所および欠陥部を補修するために既に硬化されたコーティングの上に付加的なコーティングが付着される時など、補修コーティングに対する不十分な接着力を有する。
このため、カルバメート−メラミン仕上の商業化は、いくつかの著しいまたはさらに重大な技術的障害によって妨げられている。例えば、仕上の欠陥が最初の製造プロセスの間に生じる場合があり、現場補修を必要とするので、商業的に有用な仕上は、他の要求条件の中でも、再コートの接着力としても知られている補修コーティングに対する十分な接着力を有しなくてはならない。又、商業的に有用な仕上は、米国特許公報(特許文献2)に記載されているような、典型的にイソシアネート基を含有する湿分硬化接着剤であるウインドシールドシーラントまたは接着剤に対する十分な接着力を有しなくてはならない。典型的に、ウインドシールドが、既にペイントされた車の車体に付着されるとき、シーラント材料を用いてウインドシールドを車体に取付ける。しかしながら、一般に入手できるウインドシールド接着剤の多くが、カルバメート基を含有するトップコートに十分に付着しない。ウインドシールドシーラントがカルバメート含有トップコートに付着することができない問題の1つの解決は、接着剤が付着される箇所はどこでもトップコートをウレタンプライマーでプライマー処理することである。有効ではあるが、この方法は、ウインドシールドを車の車体に付着させる方法に付加的な工程を増す。
このように、継続的な試みは、高光沢、DOI(画像の明瞭さ)および低レベルのオレンジピール、耐腐蝕性、耐引っ掻き性および耐擦傷性、およびVOC(揮発性有機含有量)排気規制などの現在の性能要求条件をも満たしながら、付着して硬化した後にウインドシールドシーラントの接着力と再コートの接着力とのすぐれたバランスを可能にするカルバメート官能性耐腐蝕性トップコート組成物の開発を目的としている。継続的な試みはまた、ウインドシールドシーラントおよび再コートの接着力を犠牲にせずにより少量のフィルム形成シラン樹脂を含有するより安価なコーティングの開発を目的としている。
この発明の新規なコーティング組成物は、前述の望ましい特性を有する。
米国特許第6,451,930号明細書 米国特許第5,852,137号明細書 国際公開第00/55229号パンフレット 米国特許第4,147,688号明細書 米国特許第4,180,489号明細書 米国特許第4,075,141号明細書 米国特許第4,415,681号明細書 米国特許第4,591,533号明細書 米国特許第5,747,590号明細書 バレット(Barrett)著、「有機媒体においての分散重合(DISPERSION POLYMERIZATION IN ORGANIC MEDIA)」、ジョン・ワイリー(John Wiley)1975年
本発明は、硬化性のカルバメート基含有耐腐蝕性コーティング組成物、特に、付着して硬化した後、ウインドシールドシーラントと付加的な補修コーティングとの両方が強く結合し、および良好な外観が得られるトップコート組成物を提供する。前記コーティング組成物は、約45〜90重量%のフィルム形成バインダーおよび相応して約10〜55重量%の有機液体キャリアを含有し、前記バインダーが、
(A)複数の2級カルバメート基を有する硬化性フィルム形成オリゴマーまたはポリマーと、
(B)アルキル化メラミンホルムアルデヒドまたは他のアミノプラスト架橋剤と、
(C)約4〜40のヒドロキシル数を有し、その約10〜97重量%が加水分解性シリル官能価を含有する重合したエチレン性不飽和モノマーを含む硬化性フィルム形成ヒドロキシ官能性シランオリゴマーまたはポリマーと、を含有し、
前記バインダー中の成分(C)の含有量が、前記バインダーの重量に基づいて約2〜約55重量%の範囲である。
本発明によって作製されたコーティングは硬化可能であり、ウインドシールドシーラントおよび/または補修コーティングなどの付加的なコーティングでコーティングされ得ると共に、シーラント材料およびその上に付着される補修コーティングに対する良好な接着力を有することができる。
本発明はまた、基材に少なくともベースコート層およびカルバメート官能性クリアコート層を付着させる工程と、ベースコートおよびクリアコートをその上にほとんどまたは完全に硬化させ、その後、少なくとも1つの付加的なコーティング層を付着させる工程とを含む、カルバメート官能性トップコートの上の再コートの接着力を得る方法を提供し、そこにおいて少なくともカルバメート官能性クリアコート層が成分(A)〜(C)を含む。本発明はまた、硬化コーティング組成物の、ウインドシールドシーラント材料に対する改良された接着力のための方法を包含する。
本発明は、前述の組成物のフィルム形成硬化反応に関与する特定のシラン官能性化合物の使用が、ウインドシールド結合用接着剤と補修コーティングとの両方に対する硬化フィルムの接着力を改良するという発見に基づいている。
本明細書中で用いるとき、特に記載する場合を除いて、用語「複数」は、2つ以上の平均を意味するものとする。又、用語「ほとんど硬化された」または「部分的に硬化された」は、少なくとも若干の硬化が起こっているが、さらに硬化が長い間に起こる場合があることを意味する。用語「加水分解性シリル官能価」または「加水分解性シラン官能価」または「活性シラン官能価」は、式−Si(R)X3−nの加水分解性シリル基を含有する材料を意味するものとし、この基は、ケイ素−炭素結合によってシリル含有材料に結合しており、nが0、1または2であり、Rがオキシシリルまたは非置換ヒドロカルビルであるか、もしくはO、N、S、P、Siの群から選択されるメンバーを含有する少なくとも1つの置換基で置換されたヒドロカルビルであり、Xが、C〜Cアルコキシ、C〜C20アリールオキシ、C〜Cアシルオキシ、水素、ハロゲン、アミン、アミド、イミダゾール、オキサゾリジノン、尿素、カルバメート、およびヒドロキシルアミンの群から選択される加水分解性部分である。用語「一官能性シラン」によって、加水分解性シラン官能価だけを含有し、硬化反応に関与することができるそれに結合した他の官能基を有さないシラン化合物を意味する。又、本明細書において用いられる用語「2級カルバメート基」は、特許および非特許文献にこれまでウレタン基として記載されている。
この発明は、自動車およびトラック車体およびそれらの部品の外部の仕上用に有用なカルバメート官能性耐腐蝕性コーティングに関する。より詳しくは、この発明は、ソリッドカラー顔料または金属またはパールフレーク顔料もしくはそれらの混合物を含有する着色ベースコートの上にクリアコートを形成するために主に用いられるカルバメート官能性耐腐蝕性コーティングを提供する。付着して少なくとも部分的に硬化した後、この組成物は、良好なウインドシールドシーラントの接着力および良好な再コートの接着力も示す。
先述の米国特許公報(特許文献1)に示されるように、ウインドシールドシーラントの接着力のための付加的な量の一官能性シラン樹脂を有する耐腐蝕性カルバメートトップコート組成物を調合することが、コスト面の理由から有利である。しかしながら、本願出願人は、通常の補修ベースコートが硬化トップコートに対する好ましくないまたは不十分な接着力を示したことを発見した。この不十分な接着力は、クリアコートの外面(空気と接触する面)においてのケイ素層形成の現象のためであると考えられる。このような層形成は、ウインドシールドシーラントの接着力に寄与するので概して望ましいが、それにもかかわらずこのような層形成は、本技術分野においてのいわゆる再コートの接着力に悪影響を与えるようにもみえる。本願出願人は、コーティングのウインドシールドシーラントの接着力を損なわずに、再コートの接着力を高める臨界量のヒドロキシ基を含有するフィルム形成シラン成分をクリアコート組成物中に含有することによって再コートの接着力のこの問題を解決することができた。このヒドロキシ官能性シラン成分はまた、本願明細書において「二(dual)(すなわち、OH/シラン)官能性」シランと称されることもある。理論に縛られることを望まないが、ヒドロキシ基はかなりの程度までフィルム形成反応に関与し、それによってケイ素層形成を最小にして、これにより、再コートの接着力が損なわれないことが推測される。
上述のように、この発明の硬化性フィルム形成組成物は典型的にクリアコーティング組成物として用いられ、すなわち顔料を含有しないかまたは少量の透明顔料を含有する。前記組成物は好ましくは、バインダー約45〜90重量%の比較的高固形分および相応して、バインダーのための溶剤または溶剤の混合物であり得る有機キャリア約10〜55重量%を有する。又、本発明のコーティングは好ましくは、低VOC(揮発性有機含有量)コーティング組成物であり、それは、ASTM D3960において提供された手順で確認した時に組成物1リットル当たり有機溶剤0.6キログラム(1ガロン当たり5ポンド)未満を含有するコーティングを意味する。
ポリマーのおよび他のフィルム形成成分を含むこのコーティング組成物のフィルム形成部分は、「バインダー」または「バインダー固形分」と称され、有機溶剤または液体キャリア中に溶解、乳化、あるいは他の仕方で分散される。前記バインダーは概して、組成物の全ての通常は固体のポリマーのおよび他のフィルム形成成分を包含する。概して、触媒、顔料、または安定剤などの化学添加剤は、バインダーの固形分の一部であると考えられない。顔料以外の非バインダー固形分は通常、組成物の約10重量%を超えない。この開示において、バインダーまたはバインダー固形分という用語は、フィルム形成カルバメート材料、架橋剤、反応性シラン成分、および全ての他の任意選択のフィルム形成成分を包含する。
本発明のコーティング組成物において用いられるバインダーは、硬化性フィルム形成カルバメート官能性材料を約5〜60重量%、好ましくは10〜40重量%で含有する材料のブレンドである。
本発明の実施において用いられる硬化性カルバメート官能性材料は、1分子中に少なくとも2個のカルバメート基を含有するオリゴマーまたはポリマー材料であってもよい。カルバメート基は1級または2級カルバメート基であってもよいが、この発明は特に、2級カルバメート基を有するカルバメート材料に関する。又、この発明において、オリゴマーなど、低分子量材料が概して好ましい。
このようなオリゴマーカルバメート官能性化合物は概して、約75〜2,000、好ましくは約75〜1,500の重量平均分子量を有する。本願明細書に開示された全ての分子量は、標準ポリスチレンを用いてGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)によって開示される。これらの低分子量材料を本技術分野に公知である様々な方法によって調製することができる。
好ましい実施態様において、これらの低分子量材料は、(特許文献3)(その開示内容を参照によって本願明細書に援用する)に記載されているように、ポリイソシアネート、好ましくは脂肪族ポリイソシアネートを一官能性アルコールと反応させて多数の2級カルバメート基を有するオリゴマー化合物を形成することによって調製される。この反応は、本技術分野に公知であるように加熱下で、好ましくは触媒の存在下で行なわれる。
様々なポリイソシアネート化合物をこれらの2級カルバメート化合物の調製において用いることができる。好ましいポリイソシアネート化合物は、1分子中2〜3個のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物である。ポリイソシアネート化合物の代表例は、例えば、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、テトラメチルキシリデンジイソシアネート等である。商品名デズモドゥア(Desmodur)(登録商標)N−3390として販売されているヘキサメチレンジイソシアネート(イソシアヌレート)の三量体、商品名デズモドゥア(登録商標)Z−4470として販売されているイソホロンジイソシアネート(イソシアヌレート)の三量体などのジイソシアネートの三量体もまた、用いることができる。
前述の有機ポリイソシアネートおよびポリオールのいずれから形成されるポリイソシアネート官能性付加物もまた、用いることができる。トリメチロールプロパンまたはエタンのようなトリメチロールアルカンなどのポリオールを用いることができる。1つの有用な付加物は、テトラメチルキシリデンジイソシアネートとトリメチロール(trimtheylol)プロパンとの反応生成物であり、商品名シタン(Cythane)(登録商標)3160として販売されている。本発明の硬化性カルバメート官能性樹脂が外部コーティングに用いられるとき、脂肪族または脂環式イソシアネートの使用は、耐候性および耐黄変性の観点から芳香族イソシアネートの使用より好ましい。
任意の一価のアルコールを用いて上記のポリイソシアネートを2級カルバメート基に変換することができる。適した一価のアルコールには、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、イソブタノール、ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、およびシクロヘキサノールなどがある。
別の実施態様において、低分子量2級カルバメート材料は、当業者によって理解されるように一官能性イソシアネート、好ましくは脂肪族一官能性イソシアネートをポリオールと反応させることによって形成されてもよい。
このような上述の低分子量2級カルバメート(carbmate)材料の代表例は、以下の構造式を有する材料であり:
Figure 2007507597
上式中、Rが多官能性オリゴマーまたはポリマー材料であり、Rが一価のアルキルまたはシクロアルキル基、好ましくは一価のC〜C12アルキル基またはC〜Cシクロアルキル基であるか、もしくはアルキル基とシクロアルキル基との組合せであり、Rが二価のアルキルまたはシクロアルキル基、好ましくは二価のC〜C12アルキル基またはC〜Cシクロアルキル基、もしくは二価のアルキル基とシクロアルキル基との組合せであり、およびRが上に定義されたRまたはRのいずれかである。
カルバメート官能性ポリマー、特に2級カルバメート基を有するカルバメート官能性ポリマーもまた、この発明の実施において用いられてもよい。このようなポリマーは、本技術分野に公知である。このようなポリマーは、様々な仕方で調製されてもよく、側基のおよび/または末端のカルバメート基を有する材料を含有する典型的にアクリル、ポリエステル、またはポリウレタンである。アクリルポリマーが自動車のトップコートにおいて概して好ましい。
ポリマーおよびオリゴマーのカルバメート官能性化合物の混合物もまた、本発明のコーティング組成物において利用されてもよい。
この発明の組成物のフィルム形成バインダー部分は、バインダーの重量に基づいて、カルバメート官能基と反応性である少なくとも2個の基を有する架橋成分を約15〜45重量%、好ましくは20〜40重量%で含有する。カルバメート基と反応することができ、硬化コーティング中に所望のウレタン結合を形成することができる多数の架橋材料が公知であり、この結合は、上述のように、それらの耐久性、酸性雨および他の環境汚染物による攻撃に対する耐性、および耐引掻き性および耐擦傷性のために望ましい。これらには、メラミンホルムアルデヒド樹脂(モノマーまたはポリマーメラミン樹脂および部分的または完全にアルキル化されたメラミン樹脂など)などのアミノプラスト樹脂、尿素樹脂(例えば、尿素ホルムアルデヒド樹脂などのメチロール尿素、ブチル化尿素ホルムアルデヒド樹脂などのアルコキシ尿素)、およびフェノール/ホルムアルデヒド付加物などのフェノプラスト樹脂などが挙げられる。
アミノプラスト架橋剤、最も好ましくは部分的または完全にアルキル化されたアミノプラスト架橋剤が典型的に本発明のフィルム形成組成物に含有される。これらの架橋剤は本技術分野に公知であり、複数の官能基、例えば、アルキル化メチロール基を含有し、それらは、フィルム形成ポリマー中に存在する側基または末端のカルバメート基と反応性であり、従ってカルバメート官能性ポリマーと所望のウレタン結合を形成することができる。最も好ましくは、架橋剤は、部分的または完全にアルキル化されたされたモノマーまたはポリマーメラミン−ホルムアルデヒド縮合物であり、すなわち、メラミン−ホルムアルデヒド縮合物が、アルコール、好ましくは1〜6個の炭素原子を含有するアルコールでさらにエーテル化されたメチロール基を含有する。メタノール、エタノール、n−ブタノール、イソブタノール、およびシクロヘキサノールなどのどれかの一価のアルコールをこの目的のために使用することができる。最も好ましくは、メタノールとn−ブタノールとのブレンドを使用する。このような架橋剤は典型的に、標準としてポリスチレンを用いてGPCによって確認した時に約500〜1,500の重量平均分子量を有する。
前述のタイプの適したアミノプラスト樹脂は、サイテック・インダストリーズ社(Cytec Industries,Inc.)から商品名サイメル(CYMEL)(登録商標)およびソルーティア社(Solutia,Inc.)から商品名レジメン(RESIMENE)(登録商標)として市販されている。
前述の架橋剤の混合物もまた、本発明のコーティング組成物に利用されてもよい。
上述のカルバメート材料および架橋成分の他に、コーティング組成物のフィルム形成部分もまた、フィルム形成反応性ヒドロキシル官能性シラン化合物を含有する。これは、本発明の組成物の基本成分である。ここにおいて利用されたヒドロキシ官能性シラン材料は、平均1つまたは複数の加水分解性シリル基を含有し、約4〜40のヒドロキシル値を有する化合物である。この材料は、ポリシロキサンベースの材料などのオリゴマーまたはポリマー材料であってもよい。この発明において、ポリマー材料、特に、以下に記載されるエチレン性不飽和モノマーから調製されたポリマー材料が概して好ましい。
ヒドロキシ官能性シラン成分が、プライマーレスのウインドシールドの接着能力を維持したまま再コートの接着力を達成するために十分な量において組成物のフィルム形成部分に導入される。典型的に、ヒドロキシ官能性シラン成分は、バインダーの重量に基づいて約2〜55重量%、好ましくは約4〜45重量%の範囲の量において用いられる。
好ましくはこの発明の実施において用いられてもよいヒドロキシ官能性シランポリマーは様々な仕方で調製されてもよく、典型的にアクリル、ポリエステルまたはエポキシ含有材料である。上述のように、アクリルポリマーが自動車のトップコートにおいて概して好ましい。このようなポリマーの重量平均分子量は概して、標準としてポリスチレンを用いてゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって確認した時に1,000〜30,000、好ましくは2,000〜10,000である。
好ましい実施態様において、ヒドロキシ官能性シランポリマーは、以下に記載されるようなエチレン性不飽和モノマーの重合生成物であり、ポリマーの重量に基づいてその約10〜97重量%、好ましくは30〜80重量%、より好ましくは50〜75重量%が、加水分解性シラン官能価を含有するエチレン性不飽和モノマーである。上述のように、ポリマーのヒドロキシル基の平均数は変化することができるが、しかしながら、このような材料のヒドロキシル数は、プライマーレスのウインドシールドの接着能力を維持したまま所望の再コートの接着力を達成するために、1より大きく、好ましくは約4〜40の範囲、より好ましくは約10〜30(mg KOH/g樹脂固形分)の範囲であるのがよい。
これらのポリマーを調製するための1つの方法は、シラン官能価を有するエチレン性不飽和モノマーをエチレン性不飽和モノマーから調製されたポリマーに共重合することである。例えば、シラン官能基をエチレン性不飽和モノマーから調製されたポリマーに導入するために、例えば、エチレン性不飽和シラン官能性モノマーをヒドロキシ官能性非シラン含有エチレン性不飽和モノマー、例えばヒドロキシ官能性アルキルアクリレートまたはメタクリレート、および場合により他の重合性非シラン含有エチレン性不飽和モノマーと共重合することができる。
有用なヒドロキシ官能性エチレン性不飽和モノマーには、例えば、アルキル基に1〜4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキルアクリレートおよびヒドロキシアルキルメタクリレートを意味するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、例えばヒドロキシメチルアクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレートなどがある。ヒドロキシ官能性モノマーの存在は、ヒドロキシ基とシランポリマーのシラン部分との間におよび/またはヒドロキシ基とトップコート組成物に存在する場合がある他の架橋基(メラミン基など)との間に付加的な架橋を生じさせることができ、最終トップコートのケイ素層形成を最小にし、最適な再コートの接着力を提供する。
他の適した非シラン含有モノマーには、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレートおよびどれかのそれらの混合物が挙げられ、そこにおいてアルキル基は、1〜12個の炭素原子、好ましくは2〜8個の炭素原子を有する。適したアルキルメタクリレートモノマーは、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ノニルメタクリレート、ラウリルメタクリレートなどである。同様に、適したアルキルアクリレートモノマーには、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ノニルアクリレート、ラウリルアクリレートなどが挙げられる。脂環式メタクリレートおよびアクリレート、例えば、トリメチルシクロヘキシル(hlexyl)メタクリレート、トリメチルシクロヘクスル(hexl)アクリレート、イソボルニルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、t−ブチルシクロヘキシルアクリレート、またはt−ブチルシクロヘキシルメタクリレートもまた、用いることができる。アリールアクリレートおよびアリールメタクリレート、例えば、ベンジルアクリレートおよびベンジルメタクリレートもまた、用いることができる。上述のモノマーの2つ以上の混合物もまた適していることは言うまでもない。
非シラン含有アルキルアクリレートまたはメタクリレートの他に、ポリマーの約50重量%までの他の重合性モノマーもまた、硬度、外観等の所望の性質を達成するために、ヒドロキシ官能性シランポリマーにおいて用いられてもよい。このような他のモノマーの典型例は、スチレン、メチルスチレン、アクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどである。
ヒドロキシシラン材料の形成に利用されてもよいシラン含有モノマーには、以下の構造式を有するアルコキシシランがあり:
Figure 2007507597
上式中、RがCH、CHCH、CHO、またはCHCHOのいずれかであり、RおよびRが独立にCHまたはCHCHであり、RがH、CH、またはCHCHのいずれかであり、nが0または1〜10の正の整数である。好ましくは、RがCHOまたはCHCHOであり、nが1である。このようなアルコキシシランの代表例は、アクリラトアルコキシシラン、例えばガンマ−アクリルオキシプロピルトリメトキシシランおよびメタクリラトアルコキシシラン、例えばガンマ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(クロムプトン(Crompton)製のシルクェスト(Silquest)(登録商標)A−174)、およびガンマ−メタクリルオキシプロピルトリス(2−メトキシエトキシ)シランである。
他の適したアルコキシシランモノマーは、以下の構造式を有し:
Figure 2007507597
上式中、R、RおよびRが上述の通りであり、nが0または1〜10の正の整数である。このようなアルコキシシランの例は、ビニルアルコキシシラン、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランおよびビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シランである。
他の適したシラン含有モノマーは、エチレン性不飽和アクリルオキシシラン、例えばアクリラトキシシラン、メタクリラトキシシランおよびビニルアセトキシシラン、例えばビニルメチルジアセトキシシラン、アクリラトプロピルトリアセトキシシラン、およびメタクリラトプロピルトリアセトキシシランである。上述のシラン含有モノマーの混合物もまた適していることは言うまでもない。
シラン官能性マクロモノマーもまた、ヒドロキシ官能性シランポリマーの形成に用いることができる。例えば、1つのこのようなマクロモノマーは、エポキシドまたはイソシアネートなどの反応基を有するシラン含有化合物と、シランモノマーと共反応性である反応基、典型的にヒドロキシルまたはエポキシド基を有するエチレン性不飽和非シラン含有モノマーとの反応生成物である。有用なマクロモノマーの例は、アルキル基に1〜4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキルアクリレートまたはメタクリレートなどのヒドロキシ官能性エチレン性不飽和モノマーとイソシアナトプロピルトリエトキシシランなどのイソシアナトアルキルアルコキシシランとの反応生成物である。
このような上述のシラン官能性マクロモノマーの代表例は、以下の構造式を有するシラン官能性マクロモノマーであり:
Figure 2007507597
上式中、R、R、およびRが上述の通りであり、RがHまたはCHであり、Rが1〜8個の炭素原子を有するアルキレン基であり、nが1〜8の正の整数である。
上述の成分と相応して、この発明の実施において有用なヒドロキシ官能性アクリルシランポリマーの例は、スチレンと、アクリレート、メタクリレートまたはビニルアルコキシシランモノマーもしくはこれらのモノマーの混合物のいずれかであるエチレン性不飽和アルコキシシランモノマーと、非官能性アクリレートまたはメタクリレートもしくはこれらのモノマーの混合物と、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート等またはこれらのモノマーの混合物など、アルキル基に1〜4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキルアクリレートまたはメタクリレートとの重合モノマーからなる。
1つの好ましいアクリルポリマーは、以下の成分、すなわち、約1〜30重量%のスチレン、約1〜96重量%のガンマ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、および約1〜30重量%のイソブチルメタクリレート、1〜30重量%のブチルアクリレート、および10重量%未満、より好ましくは約1〜9重量%のヒドロキシプロピルアクリレートを含有する。ポリマー中のモノマーの全パーセントは、100%に等しい。このポリマーは好ましくは、約1,000〜20,000の範囲の重量平均分子量を有する。
1つの特に好ましいアクリロシランポリマーは、約10重量%のスチレン、約65重量%のガンマ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、約20重量%の非官能性アクリレートまたはメタクリレート、例えばトリメチルシクロヘキシルメタクリレート、ブチルアクリレート、およびイソ−ブチルメタクリレートならびにそれらの任意の混合物、および約5重量%のヒドロキシプロピルアクリレートを含有する。
エチレン性不飽和モノマーから調製されるポリマーは、当業者に公知である標準溶液重合技術によって調製することができ、そこにおいて、モノマー、溶剤、および重合開始剤を1〜24時間、好ましくは2〜8時間、通常の重合反応器に入れ、そこで成分を約60〜175℃、好ましくは約110〜170℃に加熱する。反応体の比および反応条件は、所望のヒドロキシ官能価を有するシランポリマーをもたらすように選択される。
本発明の別の実施態様において、ヒドロキシ官能性シラン材料はまた、複数の2級カルバメート基を含有してもよく、したがって本発明においてカルバメートおよびシラン成分(A)および(C)が1つの材料であり得る。
ヒドロキシ官能性シラン材料はまた、本質的にオリゴマーであり得る。これらの材料は、当該技術に公知である。
ポリマーおよびオリゴマーヒドロキシ官能性シラン化合物の混合物もまた、本発明において利用されてもよい。
コーティング組成物中の上記の成分の他に、他のフィルム形成ポリマーおよび/または架橋溶液ポリマーがこの出願において含有されてもよい。例には、通常に公知のアクリル系誘導体、セルロース材料、イソシアネート、ブロックトイソシアネート、ウレタン、ポリエステル、エポキシまたはそれらの混合物などがある。1つの好ましい任意選択のフィルム形成ポリマーは、ポリオール、例えば重合モノマーのアクリルポリオール溶液ポリマーである。このようなモノマーには、前述のアルキルアクリレートおよび/またはメタクリレートならびに、ヒドロキシアルキルアクリレートおよび/またはメタクリレートのいずれかが挙げられる。適したアルキルアクリレートおよびメタクリレートは、アルキル基に1〜12個の炭素原子を有する。ポリオールポリマーは好ましくは、約50〜200のヒドロキシル数および約1,000〜200,000、好ましくは約1,000〜20,000の重量平均分子量を有する。
ポリオールにヒドロキシ官能価を与えるために、ポリオールの約90重量%まで、好ましくは20〜50重量%が、ヒドロキシ官能性重合モノマーを含む。適したモノマーには、ヒドロキシアルキルアクリレートおよびメタクリレート、例えば、上記のヒドロキシアルキルアクリレートおよびメタクリレートならびにそれらの混合物がある。
他の重合性非ヒドロキシ含有モノマーが、ポリオールポリマー成分中に約90重量%まで、好ましくは50〜80重量%の量において含有されてもよい。このような重合性モノマーには、例えば、スチレン、メチルスチレン、アクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メタクリルアミド、メチロールメタクリルアミド、メチロールアクリルアミドなど、およびそれらの混合物などがある。
アクリルポリオールポリマーの1つの例は、約10〜20重量%のスチレンと、40〜60重量%の、アルキル基に1〜6個の炭素原子を有するアルキルメタクリレートまたはアクリレートと、10〜50重量%の、アルキル基に1〜4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキルアクリレートまたはメタクリレートとを含む。1つのこのようなポリマーは、約15重量%のスチレンと、約29重量%のイソ−ブチルメタクリレートと、約20重量%の2−エチルヘキシルアクリレートと、約36重量%のヒドロキシプロピルアクリレートとを含有する。
上記の成分の他に、分散ポリマーが場合によりコーティング組成物中に含有されてもよい。有機(実質的に非水性)媒体中に分散されたポリマーは、本技術分野において、非水性分散体(NAD)ポリマー、非水性マイクロ粒子分散体、非水性ラテックス、またはポリマーコロイドと様々に称されている。概して、(非特許文献1)を参照のこと。米国特許公報(特許文献4)、米国特許公報(特許文献5)、米国特許公報(特許文献6)、米国特許公報(特許文献7)、米国特許公報(特許文献8)、および米国特許公報(特許文献9)(その内容を参照によって本願明細書に援用する)もまた、参照のこと。概して、非水性分散ポリマーは、有機媒体中に分散されたポリマー粒子として特徴づけられ、この粒子は、いわゆる立体安定化によって安定化される。先行技術によって、立体安定化は、粒子−媒体界面に溶媒和ポリマーまたはオリゴマー層を結合することによって達成される。
分散ポリマーは、トップコーティング、特にシラン化合物を含有するコーティングに一般に伴う割れの問題を解決することが知られており、組成物中の樹脂固形分の全重量の約0〜30重量%、好ましくは約10〜20%の量において用いられる。シラン化合物の、組成物の分散ポリマー成分に対する比は、好適には5:1〜1:10、好ましくは4:1〜1:5の範囲である。分散ポリマーのこれらの比較的高濃度に対処するために、分散ポリマーの溶媒和部分に反応基(例えば、ヒドロキシ基)を有することが望ましく、この反応基が、ポリマーを系の連続相と相溶性にする。
ヒドロキシ官能価を有する分散ポリマーのために好ましい組成物は、架橋コアーをもたらすための約25重量%のヒドロキシエチルアクリレート、約4重量%のメタクリル酸、約46.5重量%のメチルメタクリレート、約18重量%のメチルアクリレート、約1.5重量%のグリシジルメタクリレートからなるコアーと、約5%のスチレンとを含む。コアーに結合している溶媒和アームは、97.3重量%のプレポリマーおよび約2.7重量%のグリシジルメタクリレートを含有し、後者がアームの架橋または固定に関与する。好ましいプレポリマーは、約28重量%のブチルメタクリレート、約15重量%のエチルメタクリレート、約30重量%のブチルアクリレート、約10重量%のヒドロキシエチルアクリレート、約2重量%のアクリル酸、および約15重量%のスチレンを含有する。
分散ポリマーを、粒子のための立体安定剤の存在下で有機溶剤中のモノマーの公知の分散重合によって製造することができる。この手順は、溶解された両性安定剤の存在下で、モノマーが可溶性であるが得られたポリマーが可溶性でない不活性溶剤中のモノマーを重合させる手順として記載されている。
典型的に硬化触媒を添加して組成物中に存在する反応成分の間の硬化(すなわち、架橋)反応を触媒する。多種多様な触媒、例えばジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオキシド、ジブチルスズジオクトエート、スズオクトエート、チタン酸アルミニウム、アルミニウムキレート、ジルコニウムキレート等を用いることができる。スルホン酸、例えばブロックトまたはアンブロックトいずれのドデシルベンゼンスルホン酸も有効な触媒である。アルキル酸ホスフェート、例えばブロックトまたはアンブロックトいずれのフェニル酸ホスフェートも使用できる。前述の触媒のいずれの混合物も、同様に有用である場合がある。他の有用な触媒は、当業者には容易に思い浮かぶであろう。好ましくは、触媒は、バインダーの全重量に基づいて約0.1〜5.0%の量において用いられる。
特に、このコーティング組成物によって製造された透明仕上の耐候性を改良するために、紫外線安定剤または紫外線安定剤の組合せをバインダーの全重量に基づいて約0.1〜10重量%の量においてトップコート組成物に添加することができる。このような安定剤には、紫外線吸収剤、スクリーナー、失活剤、および特定のヒンダードアミン光安定剤などがある。又、酸化防止剤をバインダーの全重量に基づいて約0.1〜5重量%において添加することができる。有用である代表的な紫外線安定剤には、ベンゾフェノン、トリアゾール、トリアジン、ベンゾエート、ヒンダードアミンおよびそれらの混合物などがある。
典型的に、水分捕捉剤(water scavenger)、例えばオルト酢酸トリメチル、オルトギ酸トリエチル、テトラシリケートなどの適した量(好ましくはバインダーの2〜6重量%)をトップコート組成物に添加してその可用時間を伸ばす。又、老化ペイントは、湿気によって開始されたシランの加水分解および縮合のために、プライマーレスのウインドシールドシーラントの接着力の適合性のための、そのシラン活性を失う場合がある。オルト酢酸トリメチルなどの湿気捕捉剤(moisture scavenger)の存在は、水との反応およびメタノールおよびブチルアセテートの形成によってこのようなプロセスを抑制することができると考えられる。このような反応生成物はシラン活性を損なわない。それどころか、メタノールなどのin−situ生成されたアルコールは、シラン基が、典型的にコーティング組成物中に存在するアクリルポリオールとのアルコール交換反応を抑えるのを助ける場合もある。アルコール交換反応は、続行させる場合、コーティングフィルムの架橋密度に悪影響を与える傾向がある。
約3%のミクロゲル(好ましくはアクリル)および1%の疎水性シリカをレオロジー制御のために使用してもよい。又、この組成物は、流れ調整剤、例えば、レシフロー(Resiflow)(登録商標)S(ポリブチルアクリレート)、BYK(登録商標)320および325(高分子量ポリアクリレート)などの他の通常の配合添加剤を含有してもよい。
この組成物が着色カラーコート(ベースコート)の上でクリアコート(トップコート)として用いられるとき、少量の顔料をクリアコートに添加して黄変などの仕上の望ましくない色を除くことができる。
又、この組成物を高度に着色することができ、ベースコート/クリアコート仕上のモノコートまたはベースコートとして用いることができる。このコーティング組成物がモノコートまたはベースコートとして用いられるとき、前記組成物に添加することができる代表的な顔料には、以下の顔料がある。すなわち、金属酸化物、例えば二酸化チタン、酸化亜鉛、様々な色の酸化鉄、カーボンブラック、充填顔料、例えばタルク、白土、バライト、カーボネート、シリケートおよび多種多様な有機有色顔料、例えばキナクリドン、銅フタロシアニン、ペリレン、アゾ顔料、インダンスロンブルー、カルバゾール、例えばカルボゾールバイオレット(carbozole violet)、イソインドリノン、イソインドロン、チオインジゴレッド、ベンゾイミダゾリノン、金属フレーク顔料、例えばアルミニウムフレークおよび他の特殊効果顔料、例えばパール光沢、すなわち、マイカ、フレークなどがある。
顔料をコーティング組成物に導入するために、先ず、通常の技術、例えば高速混合、サンドグラインディング、ボールミル粉砕、磨砕機グラインディングまたは二本ロールミル粉砕によって、コーティング組成物に用いられる前述のポリマーのいずれかを用いてまたは別の相溶性ポリマーまたは分散剤を用いて練り顔料または顔料分散体を形成する。次いで、練り顔料をコーティング組成物に用いられる他の成分とブレンドする。
通常の溶剤および希釈剤が、上述のポリマーを分散および/または希釈してこのコーティング組成物を得るための液体キャリアとして用いられる。代表的な溶剤および希釈剤には、トルエン、キシレン、ブチルアセテート、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、ヘキサン、アセトン、エチレングリコール、モノエチルエーテル、VMおよびPナフサ、ミネラルスピリット、ヘプタンおよび他の脂肪族、脂環式、芳香族炭化水素、エステル、エーテルおよびケトンなどがある。
コーティング組成物を吹付け、静電吹付け、ディッピング、ブラッシング、フローコーティングなどの通常の手段によって付着させることができる。好ましい技術は吹付けおよび静電吹付けである。付着した後、典型的に組成物を約15〜30分間、100〜150℃において焼成して厚さ約0.1〜3.0ミルのコーティングを形成する。
この発明のコーティング組成物は典型的に、一液系として調合されるが、当業者には予想されるように、二液系が可能である。一液系は、長時間の貯蔵寿命を有することがわかった。
前記組成物がベースコート/クリアコート仕上においてクリアコートとして用いられるとき、クリアコートを付着させる前に不粘着状態に乾燥させ、硬化させるかまたは好ましくは短時間、フラッシュ乾燥させることができる着色ベースコートの上にそれを付着させる。「ウェットオンウェット」付着によってクリアトップコートを溶剤媒介ベースコートの上に付着させることが通例であり、すなわち、トップコートは、ベースコートを完全に乾燥させずにベースコートに付着される。次に、コーティングされた基材を予め決められた時間、加熱してベースコートとクリアコートとを同時硬化することができる。水媒介ベースコートの上に付着させることは通常、クリアコートを付着させる前にベースコートの乾燥時間を若干必要とする。クリアコートを付着した後、基材は典型的に再びフラッシュされ、最後に、約15〜30分間、100〜150℃においてフィルムが硬化されるか、または少なくとも部分的に硬化されるまで焼成されてコーティングされた物品を製造する。ベースコートおよびクリアコートは好ましくは、それぞれ、約0.1〜2.5ミルおよび1.0〜3.0ミルの厚さを有するように堆積される。
付着して少なくとも部分的に硬化した後、本発明のクリアコート組成物は、ウインドシールドシーラントに対する良好な接着力を提供するだけでなく、補修コーティング条件においてすぐれたコート間接着力を提供するのに特に有用であり、そこにおいて、硬化ベースコートおよび硬化クリアコート層をその上に硬化させた基材に補修ベースコート、その後に補修クリアコートなどの付加的なコーティングを付着させることが必要である。好ましい実施態様において、補修ベースコートおよび最初のベースコート組成物は同じであり、最初のおよび補修トップコートまたはクリアコート組成物は同じである。典型的に補修コーティングを約15〜30分間、100〜150℃の温度において硬化させて、最初のベースコート/クリアコート仕上の上に補修ベースコート/クリアコート仕上を有するコーティングされた物品を製造する。補修方法ならびにウインドシールド接着力試験方法の実際の例を実施例において示す。
本発明は以下の非限定的な実施例においてさらに記載される。実施例の全ての部およびパーセンテージは、特に記載しない限り重量に基づいている。本明細書に開示された全ての分子量は、標準ポリスチレンを用いてGPCによって確認される。
以下の樹脂をクリアコートの実施例1〜2および比較例3および4に示されたように調製および使用した。
(樹脂の実施例1)
(クリアコートの実施例に使用するためのカルバメート官能性オリゴマーの調製)
カルバメート官能性オリゴマーを調製するために、加熱用マントル、撹拌機、温度計、窒素入口および還流冷却器を備えた反応フラスコに以下の成分を入れた。
Figure 2007507597
部分Iを予備混合し、反応フラスコに入れ、撹拌しながら窒素ブランケット下で100℃に加熱した。次いで、120℃以下の発熱温度に維持するために、部分IIを90分にわたって添加した。その後すぐに、部分IIIを120℃において15分にわたって添加した。次に、赤外線走査によって示されるようにイソシアネートの事実上全てが反応されるまで混合しながら反応混合物を120℃に保持した。赤外線吸光度プロットのNCOがもう検出されなくなった後、反応混合物を100℃未満に冷却し、次いで、部分IVを添加して、得られた溶液の固形分を75%に調節した。
得られた溶液は、66/22/12の重量比の次の成分HDI三量体/イソブタノール/プリポールジオール(Pripol Diol)を含有し、約3,900のMw、1.82の多分散度を有した。
(樹脂の実施例2)
(クリアコートの実施例に使用するためのヒドロキシ官能性アクリロシランポリマー1〜2およびヒドロキシを含まない一官能性アクリロシランポリマー3の調製)
アクリロシランポリマー溶液を調製するために、2/1ソルヴェッソ(Solvesso)100芳香族溶剤/ブタノール混合物の存在下で、スチレン(S)、ヒドロキシプロピルアクリレート(HPA)、メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(MAPTS)(クロムプトン製のシルクェスト(登録商標)A−174)、ブチルアクリレート(BA)、およびイソブチルメタクリレート(IBMA)のモノマー混合物を8重量部のヴァゾ(Vazo)(登録商標)67の存在下で共重合させた。得られたポリマー溶液は、固形分71%および25℃において測定されたガードナー・ホルト(Gardner Holdt)スケールでF〜Rの粘度を有する。ポリマー組成物は、表1に記載され、約4,500グラム/モルの重量平均分子量を有する。
Figure 2007507597
(樹脂の実施例3)
クリアコートの実施例に使用するためのアクリルポリオール樹脂の調製
アクリルポリオール樹脂を調製するために、以下の材料を上記のように装備した5リットルの丸底フラスコに入れた。
Figure 2007507597
部分Iを反応器に入れ、還流温度(160〜168℃)に加熱した。部分IIを予備混合し、次いで、180分にわたって反応混合物を還流温度に保持しながら反応フラスコに滴下した。次に反応混合物を撹拌しながら2時間、144℃に保持した。部分IIIを予備混合し、195分にわたって反応器に部分IIと同時に滴下した。次に溶液を1時間、還流温度に保持した。
得られたアクリルポリオール樹脂は固形分71.1重量%であり、約7000の重量平均分子量を有した。
(樹脂の実施例4)
(クリアコートの実施例に使用するためのアクリルミクロゲルの調製)
メチルメタクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマーを下記のアクリルミクロゲル樹脂の合成において用いられる中間安定化ポリマーとして調製した。この安定化ポリマーを調製するために、以下の材料を、上記のように装備した窒素ブランケットを有するフラスコに入れた。
Figure 2007507597
部分Iを反応器に入れ、96〜100℃の温度にした。部分IIおよびIIIを別々に予備混合し、次いで、96〜100℃の反応温度を維持したまま、180分にわたって同時に添加した。次に、溶液を90分間、保持した。連続して、部分IV、V、およびVIを別々に予備混合し、反応器に添加した。次に、酸価が0.5以下になるまで反応溶液を加熱して還流し、保持した。得られたポリマー溶液は、固形分40%を有した。
次に、アクリルミクロゲル樹脂を調製するために、以下の材料を、上記のように装備した窒素ブランケットを有するフラスコに入れた。
Figure 2007507597
部分Iを反応容器に入れ、その還流温度に加熱し、60分間、保持した。部分IIおよびIIIを別々に予備混合し、次いで、反応混合物をその還流温度に維持したまま、180分にわたって反応容器に同時に添加し、混合した。次に、部分IVを添加した。次いで、反応溶液を120分間、還流しながら保持し、次に246.3ポンドの溶剤をストリッピングした。次に、樹脂を60℃に冷却し、部分Vと混合した。混合を30分間、続けた。
得られたポリマー溶液は70%の重量固形分を有し、50センチポアズの粘度(25℃においてブルックフィールドモデル(Brookfield Model)RVT、スピンドル#2による)である。
(実施例1〜2および比較例3および4)
(クリアコート組成物の調製)
4つのクリアコート組成物を調製するために、以下の成分を、与えられた順に一緒にブレンドした。
Figure 2007507597
(ペイントの結果)
実施例1〜2および比較例3および4のコーティング組成物を、エチル3−エトキシプロピオネート(EEP)を用いて#4フォードカップで40秒まで低減し、電着塗料およびプライマーサーフェーサーの各々の層で既にコーティングされた鋼基材の上の黒色ベースコートにハンドスプレーした。使用されたベースコートは、M−6373(Ebony)のデュポンコードで本願特許出願人から商業的に入手可能である。使用されたプライマーサーフェーサーは、708S43301(Taupe)のデュポンコードで本願特許出願人から商業的に入手可能である。使用された電着塗料は、ED5050の名称で本願特許出願人から市販されている。
ベースコートを、プライマー処理、電着コーティングされた鋼基材に1回のコートでハンドスプレーによって付着した。75°Fおよび55%の湿度のブース条件下で約3分のフラッシュ時間の後、実施例1〜2および比較例3および4のコーティング組成物を、ベースコーティングされたパネルに2回のコートで、間に60秒フラッシュして付着した。付着されたクリアコートを、焼成する前に約10分間、空気中でフラッシュさせた。
ウインドシールド接着剤に対する接着力の試験のために、実施例1〜2および比較例3および4のクリアコーティングされたパネルを10分間、135℃において焼成した。最終乾燥フィルム厚さは、エボニ(Ebony)ベースコートについては10〜15ミクロンであり、クリアコートについては45〜50ミクロンであった。ゼネラル・モーターズ・コーポレーション(General Motors Corporation)によって公開されたGM4352MおよびGM9522P仕様書によるクイックナイフ接着力試験のために、ウインドシールド接着剤のビードを焼成の12時間以内にプライマーレスでクリアコートの表面に付着した。使用されたウインドシールド接着剤は、ダウ・エセックス・スペシャルティズ・プロダクツ・カンパニー(Dow Essex Specialty Products company)から市販されており、ベータシール(Betaseal)(登録商標)15625として示される。
ウインドシールド接着剤ビードを72時間、73°F(23℃)および50%の湿度において硬化させた。接着剤ビードの大きさは約6×6×250mmであり、硬化ビードを最小限の10カットでかみそりの刃を用いて切った。カット間の間隔は少なくとも12mm離した。望ましい結果は、接着剤とクリアコートとの間の接着力の低下による破壊またはクリアコートまたは下層内の破壊ではなく、接着剤ビードの100%の凝集破壊(CF)である。0%のCFの結果は、ビードがクリアコートから引き離される時に接着剤ビードとクリアコートとの間の接着力が全くないことを意味する。実施例1〜2および比較例3および4の結果を以下の表3に記載する。
再コートの接着力については、付着されたベースコートおよびクリアコートを60分間、155℃において焼成した。焼成の24時間以内に、同じベースコートおよびクリアコートを、焼成されたOEMベースコートおよびクリアコートの上に上述の同じ手順で付着した。新たに付着されたトップコートを135℃において10分間、再び焼成した。次に、これらの再コーティングされたパネルを最小限の24時間、老化させ、フォード・モーター・カンパニー(Ford Motor Company)によって公開されたFLTM BI 106−01の方法「B」によって再コートの接着力について試験した。
ウインドシールド接着剤ビードおよび再コートに対する接着力の結果を表3にまとめる。
Figure 2007507597
表3が示すように、クリアコート(CC)の、ウインドシールド接着剤ビードに対する強い接着力を二官能性および一官能性シランポリマーの両方を用いて達成することができる(CC実施例3と比較して、CC実施例1〜2を参照のこと)。しかしながら、ウインドシールドビードに対するプライマーレスの接着力のために必要とされるシランポリマーのレベルは、シランポリマー中のHPA(ヒドロキシル含有量)のレベルに依存している。例えば、10%のHPAを含有するシランポリマー1については、それは、ウインドシールドビードに対するプライマーレスの接着力を得るために、6%のA−174(全固形分による重量)を必要とした。他方、HPAレベルが5%または無しまで低下されるとき、クリアコートと接着剤ビードとの間の強い結合を形成するために3.3%以下のA−174レベル(全固形分による重量)だけ必要とされた(クリアコート実施例2〜4を参照のこと)。
これらの結果は、プライマーなしでウインドシールドビードと結合するためにどれくらいの活性シラン基が表面で有効であるかを決定するのにシランポリマー中のOH官能基が重要な役割を果たすことを示唆する。他方、OH官能基はまた、クリアコートの再コートの接着力を達成するのに重要な役割を果たす。一官能性シランポリマー3、OH官能基を全く含有しないシラン樹脂を使用するクリアコートの実施例3のデータから見られるように、それは、試験後にその再コートの接着力の大半の80%を失った。対照的に、OH含有二官能性シランを用いる全てのクリアコートは、試験によって2%未満のペイントの除去があった。このように、クリアコートに一官能性シランを用いることにより、再コートの接着力の著しい低下を引き起こした。
この発明の組成物の成分の様々な他の改良および変更、付加または代用がこの発明の範囲および精神から逸脱せずに実施できることは、当業者には明白であろう。この発明は、ここに示した例示的な実施態様によって不当に制限しようとするものでなく、以下の特許請求の範囲によって規定される。

Claims (18)

  1. フィルム形成バインダーと有機液体キャリアとを含む硬化性コーティング組成物であって、バインダーが、
    (A)複数のカルバメート基を有する少なくとも1つの硬化性化合物と、
    (B)少なくとも1つのアルキル化メラミンホルムアルデヒドまたは他のアミノプラスト架橋剤と、
    (C)平均少なくとも1個の加水分解性シリル基を有し、約4〜40のヒドロキシル値を有する少なくとも1つのフィルム形成反応性ヒドロキシ官能性シラン化合物と
    を含むことを特徴とするコーティング組成物。
  2. 成分(a)が2級カルバメートオリゴマーであることを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
  3. 成分(c)がヒドロキシ官能性アクリロシランポリマーであることを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
  4. 成分(b)がアルキル化メラミンホルムアルデヒド樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
  5. 前記バインダーの重量に基づいて、成分(a)を60重量%まで含有することを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
  6. 前記バインダーの重量に基づいて、成分(c)を2重量%より多く含有することを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
  7. 約45〜90重量%のフィルム形成バインダーと約10〜55重量%の有機液体キャリアとを含む硬化性コーティング組成物であって、バインダーが、
    (A)複数の2級カルバメート基を有する硬化性フィルム形成オリゴマーまたはポリマーと、
    (B)アルキル化メラミンホルムアルデヒドまたは他のアミノプラスト架橋剤と、
    (C)約4〜40のヒドロキシル数を有し、その約10〜97重量%が加水分解性シリル官能価を含有する重合したエチレン性不飽和モノマーを含む硬化性フィルム形成ヒドロキシ官能性シランオリゴマーまたはポリマーと、
    (D)任意選択の非水性分散ポリマーとを含有し、
    前記バインダー中の成分(c)の含有量が、バインダーの全重量に基づいて約2〜約55重量%の範囲であることを特徴とする、コーティング組成物。
  8. 成分(c)が、スチレンと、アクリレート、メタクリレートまたはビニルモノマーもしくはそれらの任意の混合物からなる群から選択されるエチレン性不飽和アルコキシシランモノマーと、非官能性アクリレートまたはメタクリレートと、アルキル基に1〜4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキルアクリレートまたはメタクリレートとの重合モノマーから本質的に成るアクリルポリマーであり、前記アクリルポリマーが約1,000〜20,000の重量平均分子量を有することを特徴とする請求項7に記載のコーティング組成物。
  9. 前記アクリルポリマーが、スチレン、ガンマ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、イソブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、およびヒドロキシプロピルアクリレートの重合モノマーから本質的に成ることを特徴とする請求項8に記載のコーティング組成物。
  10. 前記アクリルポリマーが、約1〜30重量%のスチレン、1〜96重量%のガンマ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、および1〜30重量%のイソブチルメタクリレート、1〜30重量%のブチルアクリレートおよび約1〜9重量%のヒドロキシプロピルアクリレートの重合モノマーから本質的に成り、前記ポリマー中のモノマーの全パーセントが100%に等しいことを特徴とする請求項9に記載のコーティング組成物。
  11. オルト酢酸トリメチル、オルトギ酸トリエチル、テトラシリケート等、およびそれらの任意の混合物からなる群から選択される湿気捕捉剤をさらに含有することを特徴とする請求項7に記載のコーティング組成物。
  12. カルバメート官能性材料と、メラミン硬化剤と、加水分解性シラン基を有するシラン官能性樹脂とを含むフィルム形成バインダーを有し、約4〜40のヒドロキシル値を有するヒドロキシ官能性シラン材料の十分な量の使用が、ウインドシールドシーラントに対するそのプライマーレスの接着力を損なわずに再コートの接着力を達成するという改良をもたらすことを特徴とする、コーティング組成物。
  13. ベースコート/クリアコート仕上のためのクリアコートであることを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
  14. ベースコート/クリアコート仕上のためのクリアコートであることを特徴とする請求項7に記載のコーティング組成物。
  15. ベースコート/クリアコート仕上のためのクリアコートであることを特徴とする請求項12に記載のコーティング組成物。
  16. 乾燥および硬化した請求項1に記載の組成物でコーティングされた基材。
  17. 乾燥および硬化した請求項1に記載の組成物でコーティングされた自動車またはトラックの車体の外部。
  18. (A)着色ベースコーティングの層を基材にその上のベースコートとして付着させる工程と、
    (B)前記ベースコートの上に、請求項1に記載のコーティング組成物からなるクリアコート層を付着させる工程と、
    (C)前記ベースコートおよびクリアコートを前記基材の上にトップコートとして硬化させる工程と
    を含むことを特徴とする、基材のコーティング方法。
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