JP2007507320A - 期外収縮刺激(ess)治療に対する反応の最適化及び評価のための方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】期外収縮刺激(ESS)に対する反応を最適化し、評価する方法及び装置が提供される。
【解決手段】最適化/監視パラメータは、ESS中及びESS後の心筋収縮の測定値から導出される、増強比PRと再循環率RFの関数として計算される。PRは、ESS中の期外収縮後拍動に関する収縮機能と、ベースライン収縮機能との比として計算することができる。RFは、ESSが止まった後の、期外収縮後拍動についての収縮機能を、直前の期外収縮後拍動についての収縮機能に対してプロットしたものに関して実施した線形回帰の傾斜として計算することができる。PRとRFの積として計算される最大の最適化/監視パラメータをもたらすESIは、最適ESIとして判定される。作動ESIは、自動的に調整されてもよく、且つ/又は、PRデータ及びRFデータは、監視目的で記憶されてもよい。
【選択図】図2
【解決手段】最適化/監視パラメータは、ESS中及びESS後の心筋収縮の測定値から導出される、増強比PRと再循環率RFの関数として計算される。PRは、ESS中の期外収縮後拍動に関する収縮機能と、ベースライン収縮機能との比として計算することができる。RFは、ESSが止まった後の、期外収縮後拍動についての収縮機能を、直前の期外収縮後拍動についての収縮機能に対してプロットしたものに関して実施した線形回帰の傾斜として計算することができる。PRとRFの積として計算される最大の最適化/監視パラメータをもたらすESIは、最適ESIとして判定される。作動ESIは、自動的に調整されてもよく、且つ/又は、PRデータ及びRFデータは、監視目的で記憶されてもよい。
【選択図】図2
Description
本発明は、包括的に、埋め込み可能心臓刺激デバイスの分野に関し、より具体的には、心臓の機械的機能不全の処置時に期外収縮後増強を達成するために、期外収縮刺激を送出するデバイス及び方法に関する。特に、期外収縮刺激に対する反応を最適化し、評価する時に使用するための増強比(potentiation ratio)(PR)と再循環率(recirculation fraction)(RF)を測定するデバイス及び方法が提供される。
いわゆる対の、結合した、2段の(bi-geminal)、又は介在する(intercalated)ペーシング刺激によって刺激された心臓筋細胞は、その後の心臓の脱分極に関する機械的機能を増強した。本明細書では、このタイプの心臓ペーシング治療を、期外収縮刺激(ESS)と呼び、期外収縮刺激(ESS)は、内因性収縮か、ペーシングに誘発された収縮のいずれかの直後に、心臓ペーシング治療を送出することを言う。増強した機械的機能の大きさは、先行する内因性収縮又はペーシングされた収縮に対する期外収縮のタイミングに強く依存する。正確にタイミング調整されると、ESSパルスは、心臓の脱分極を生ずるが、付随する機械的収縮は無くなるか、又は、大幅に弱まる。参照によりその全体が本明細書に援用される、ベネット(Bennett)他に発行され同一譲受人に譲渡された米国特許第5,213,098号に詳細に述べられるように、期外収縮後拍動と呼ばれる、後続の心周期の収縮性は増加する。
ESS治療の一回拍出量増大及び他の作用のメカニズムは、筋細胞内でのカルシウム循環に関連すると考えられる。期外収縮は、筋小胞体(SR)からの制限されたカルシウム放出を始動する。期外収縮に応答して放出される制限された量のカルシウムは、心臓の正常な機械的収縮を引き起こすのに十分ではない。期外収縮後、SRは、カルシウムを取り込み続け、その結果、後続の脱分極(複数可)が、SRから大量のカルシウム放出を引き起こし、活発な筋細胞収縮をもたらす。
述べたように、期外収縮後拍動に関する機械的増大の程度は、「期外収縮間隔」(ESI)と呼ばれる第1脱分極に続く期外収縮のタイミングに強く依存する。ESIが長過ぎる場合、期外収縮刺激に応答して正常な機械的収縮が起こるため、ESS治療の作用は達成されない。ESIが短縮すると、ESIが生理的不応期より少し長くなる時に、最大の作用に達する。電気的脱分極は、機械的収縮が無い状態か、又は、収縮が大幅に弱まった状態で起こる。ESIが短くなり過ぎると、刺激は、絶対不応期内に入り、脱分極は起こらない。
期外収縮刺激の作用を定量化する1つの方法は、期外収縮前の1つ又は複数の拍動及び期外収縮後の1つ又は複数の拍動に関する心筋収縮機能を示すパラメータを測定すること、及び、「増強比」又は「PR」と呼ぶことができる、これらの測定の比を求めることを含む。期外収縮に続く増強作用は、一般に、収縮機能が、ベースラインの期外収縮前の機能に復帰する前に、期外収縮後の数拍動の間、持続するであろう。増強作用の減衰レートは、「再循環率」又は「RF」と呼ばれる。或る期間の期外収縮刺激後の、ベースライン収縮機能への復帰は、通常、約6心拍動以内で起こる。しかしながら、心不全の疾病状態(disease state)によって影響を受ける場合がある心筋のカルシウム処理特性に応じて、RFは大きくてもよく、又は、小さくてもよい。
先に引用したベネット他に対する特許は、一般に、うっ血性心不全又は他の心臓機能不全の処置のための対のペーシングの心臓刺激器を開示する。心臓性能指標は、心臓の性能を監視するのに使用されるセンサから生成され、心臓負荷指標は、心筋負荷を監視するのに使用されるセンサから生成される。心臓性能指標と心臓負荷指標のいずれか、又は両方は、PESP刺激の送出を制御する時に使用することができる。参照によりその全体が本明細書に援用される、ディーノ(Deno)他により2002年8月28日付けで出願された、先の仮でない米国特許出願第10/322,792号(代理人書類番号P−9854.00)及びディーノ他による、対応するPCT出願(公開WO02/053026)は、期外収縮後の増強刺激を送出する埋め込み可能医療デバイスを開示する。収縮性の増加、弛緩時間の減少、及び心拍出量の増加から利益を得るまでに心臓の状況が進行したことを、心不全の状態を示す1つ又は複数のパラメータが示す時に、PESP刺激が、心臓収縮を強めるために使用される。参照によりその全体が本明細書に援用される、ダーウィッシュ(Darwish)他によるPCT公開WO01/58518は、一般に、複数の心室部位に対して対のパルスを印加することによって、心臓の性能を改善するための電気心臓刺激器を開示する。複数部位の対のペーシングは、酸素消費を増加させることなく一回拍出仕事量(stroke work)を増加させるために提案され、心臓の複数の部位において電気的活動のタイミングを同期化させることによって、不整脈の発生の可能性を減らす。
参照した米国特許第5,213,098号に示されるように、ESS刺激の一般的な利用に対する可能性のある交絡因子は、不整脈誘発の可能性である。期外収縮パルスが、受攻期中に心臓細胞に送出される場合、不整脈を受け易い患者において頻脈又は細動を誘発するリスクが増加する可能性がある。そのため、効果的な一回拍出量増大及びESS治療の他の作用を達成するために、期外収縮パルスは、受攻期後であるが、制限された時間窓内で安全に送出されなければならないことが明らかである。
心臓機能に関するこうした増大の短期間の利益は、たとえば、PRを測定することによって、期外収縮後拍動に関する機械的又は血行力学的心臓機能を評価することによって測定されてもよい。期外収縮後拍動に関する収縮性能を最大にすることは、短期的には有利な緩和(palliative)作用があるが、長期的には、心不全を処置することにおいて、治癒力があってもよく、又は、なくてもよい。好ましい結果は、測定可能な血行力学的改善及び心不全に伴う代償性リモデリングの事実上の打ち消し(reversal)の両方であることになる。心不全の進行によって起こる1つの変化は、RFの低下である。うっ血性心不全を監視するために提案された埋め込み可能デバイスは、参照によりその全体が本明細書に援用される、マリガン(Mulligan)他に発行された米国特許第6,438,408号に全体が開示されるように、心不全の状態を示すパラメータとしてRFの測定値を含む。
しかしながら、心不全を処置するために送出される期外収縮刺激治療中に適用されるESIが、増強作用に対して最適化されることを可能にする、埋め込み可能心臓刺激システム及び方法が依然として必要とされている。さらに、心不全症状の回復又は打ち消しに対する期外収縮刺激の治療的利益の評価を可能にする埋め込み可能システム及び方法が依然として必要とされている。こうした方法は本質的に、心不全の処置において、期外収縮刺激に対する反応を最適化し、評価する時に、期外収縮刺激の短期利益と長期利益の両方を考慮する。
本発明によれば、期外収縮刺激(ESS)に対する心筋の反応を最適化し、評価するための、埋め込み可能心臓監視/刺激システム及び関連する方法が提供される。この方法は、期外収縮後の心周期中に、生理的センサ信号に基づく収縮機能パラメータの測定を含む。収縮機能データは、1つ又は複数のESI設定について、PRとRFを計算する時に使用される。一実施形態では、PRは、特定のESIにおける、ESS中の1つ又は複数の期外収縮後拍動から求められた収縮機能と、ESSが保留された時に測定されたベースライン収縮機能との比として求められる。別の実施形態では、PR様パラメータは、特定のESIにおける、ESS中の1つ又は複数の期外収縮後拍動から求めた収縮機能を、別のESIにおける、ESS中に求めた収縮機能によって正規化した比として求められる。RFは、期外収縮後拍動に関する増強作用の減衰レートから求められる。一実施形態では、収縮機能は、ESSが止まった後、期外収縮後拍動シーケンス中に測定される。RFは、所与の期外収縮後拍動についての収縮機能を、直前の期外収縮後拍動についての収縮機能に対してプロットしたものに関して実施した線形回帰の傾斜として求められる。別の実施形態では、RF様パラメータは、徐々に長くなるESI中の収縮機能の減衰を測定することによって求められる。
ESI最適化及びESS監視パラメータが、その後、所与のESI設定について計算されたPR及びRFの関数f(PR、RF)として、複数の試験ESI設定のそれぞれについて計算される。好ましくは、PRとRFの積(PR・RF)は、対応するESI設定について計算される。最大のPR・RF積をもたらすESIは、最適ESIとして選択される。作動ESIの設定は、最適ESIに自動的に調整されてもよい。別法として、又は、付加的に、PR・RF、及びに/又は、PRデータ及びRFデータは、ESI、日時ラベルと共に、監視の目的で、後で取り出すために記憶される。
本発明は、埋め込み可能デバイス及び関連するリード線のセットを含む心臓刺激/監視システムであって、リード線は、心臓事象を検知し、ESSパルスを送出する少なくとも一対のペース/センス電極と、心筋収縮機能を測定する時に使用するための少なくとも1つの生理的センサとを有する、心臓刺激/監視システムにおいて実現される。デバイスはさらに、他の心臓刺激治療能力を含んでもよく、複数の生理的パラメータを監視することが可能であってもよい。デバイスは、手動コマンドの受け取り時に、自動トリガ時に、又は、周期的に、最適化/監視プロシジャを実行して、1つ又は複数のESI設定について、f(PR、RF)を求めてもよい。それによって、デバイスは、PRとRFの関数として規定される最適化/監視パラメータによって共に考慮される、増強した機械的機能(PR)と改善した心不全状態の指標(RF)の両方に従って、作動ESIを調整することによって、ESSの送出を最適化することができる。さらに、心不全の状態及びESSに対する反応は、所定期間にわたって、f(PR、RF)の結果及び所望の補助データを記憶することによって評価することができる。
本発明は、期外収縮刺激(ESS)心臓治療を送出して、一回拍出量の増大、ペーシングされた心拍数の減少等を達成するための埋め込み可能なシステムを提供することを対象とし、電気刺激治療のタイミング及び電気刺激治療に対する反応の評価が、PRとRFを測定することに基づいて制御される。
図1は、本発明を実施することができる例示的な埋め込み可能医療デバイス(IMD)の図である。IMD10は、3本の心臓リード線6、15、16によって患者の心臓に結合される。IMD10は、心臓電気信号を受け取り、処理し、ESS用の電気刺激パルスを送出することが可能であり、さらに、心臓ペーシング、カーディオバージョン及びディフィブリレーションが可能であってもよい。IMD10は、3心腔又は4心腔において検知し、刺激するために電極を配置するのに使用される、右心室リード線16、右心房リード線15、及び冠状静脈洞リード線6の近位端を受け入れるコネクタブロック12を含む。
図1では、右心室リード線16は、右心室心臓信号を検知し、右心室において電気刺激治療を送出するために、その遠位端が右心室内にあるように配置され、電気刺激治療は、少なくともESSを含み、心臓徐脈ペーシング、心臓再同期化治療、カーディオバージョン及び/又はディフィブリレーションを含んでもよい。これらの目的のために、右心室リード線16は、リング電極24、先端電極26、及びコイル電極20を装備しており、電極のそれぞれは、リード線16の本体内の絶縁導体に接続される。絶縁導体の近位端は、IMD10に電気接続を提供するために、リード線16の近位端で、分岐コネクタ14によって保持される対応するコネクタに結合される。
本発明によれば、機械的機能又は血行力学的機能の少なくとも1つの生理的センサがIMDシステムに含まれる。こうしたセンサは、PRを求める時に使用するために、ベースライン調律中で、且つ、ESS中の期外収縮後拍動に関して心筋収縮機能の測度を提供する時に使用される。収縮機能測定値は、さらにRFを計算するために、ESSが止まった後の期外収縮後拍動に関して増強作用の減衰を測定するために使用される。
生理的センサは、心臓リード線6、15、16のうちの任意のリード線によって保持されてもよく、又は、別個のリード線上に配置されてもよい。図1の実施形態では、RVリード線16は、RV収縮機能に関連するパラメータを検知する生理的センサ28を含む。生理的センサ28は、たとえば、圧力センサ若しくは加速度計、又は、心筋収縮機能に関連するパラメータを測定する時に使用することができる他のタイプの埋め込み可能センサとして設けられてもよい。一実施形態では、センサ28は、心腔内のピーク生成圧(P)又はピーク圧力生成レート(dP/dt)を測定するための圧力センサの形態をとる。圧力センサは、参照によりその全体が本明細書に援用される、ハルペリン(Halperin)他に発行され同一譲受人に譲渡された米国特許第5,564,434号に全体が開示されるように具体化されてもよい。
別の実施形態では、センサ28は、たとえば、共に、参照によりその全体が本明細書に援用される、モーベルク(Moberg)に発行された米国特許第5,628,777号又はボルンジン(Bornzin)他に発行された米国特許第5,549,650号に全体が開示されるように、壁運動を測定するリード線ベースの加速度計の形態をとってもよい。収縮機能メトリックを導出するのに有効に使用することができる他のタイプのセンサは、血流センサ、心音を測定する音響センサ、及び心腔容積を測定するインピーダンスセンサを含むが、それに限定されない。
右心房リード線15は、その遠位端が、右心房(RA)及び上大静脈(SVC)に近接するように配置される。リード線15は、右心房において検知及び電気刺激治療を行うために、リング電極21、先端電極17、及びコイル電極23を装備し、電気刺激治療は、心房ESS及び/又は他の心臓ペーシング治療、カーディオバージョン及び/又はディフィブリレーション治療を含んでもよい。ESS治療送出の1つの用途において、心室充満に対する心房の寄与を改善するために、心房に期外収縮刺激が送出される。心房腔と心室腔の両方において、ESS治療の有益な作用を達成するために、心房ESS刺激パルスの結果生じる期外収縮脱分極は、心室に伝導されることができる。RAリング電極21、RA先端電極17、及びSVCコイル電極23はそれぞれ、右心房リード線15の本体内の絶縁導体に接続される。各絶縁導体は、分岐コネクタ13によって保持されるコネクタにその近位端を結合される。
冠状静脈洞リード線6は、冠状静脈洞(CS)及び大心臓静脈を介して心臓の左側の血管系内に進む。冠状静脈洞リード線6は、カーディオバージョン治療及びディフィブリレーション治療のために電気ショックを送出するためのRVコイル電極20かSVCコイル電極23のいずれかと組み合わされて使用される場合があるディフィブリレーションコイル電極8を有するように、図1の実施形態に示される。CSリード線6はまた、機能を検知し、心臓の左心室におけるESS並びに他の心臓ペーシング治療を送出するための、遠位先端電極9及びリング電極7を装備する。CSコイル電極8、CS先端電極9、及びCSリング電極7はそれぞれ、近位分岐コネクタ4への接続を提供する、リード線6の本体内の絶縁導体に結合される。代替の実施形態では、リード線6はさらに、左心房の検知及び刺激機能のために配置されたリング電極を含んでもよく、刺激機能は、心房ESS及び/又は他の心臓ペーシング治療を含むことができる。
或る実施形態では、CSリード線6は、先に述べた圧力センサ又は加速度計等の、心筋収縮機能に関連する信号を測定するための生理的センサを装備してもよい。1つ又は複数の心腔に配置される生理的センサの組み合わせは、本発明の目的のために、心筋収縮機能に関連するパラメータを導出する時に使用することができることが認識される。
電極17と21、24と26、及び7と9は、一般に「先端−リング」構成と呼ばれる2極対として、又は、一般に「筐体」又は「ケース」電極と呼ばれる不関電極の役をする、デバイスハウジング11を有する単極構成で個別に、検知及び刺激において使用されてもよい。さらに、コイル電極8、20、23は、心筋活動の心臓EGM記録を提供するのに使用されてもよい。IMD10は、好ましくは、高電圧カーディオバージョン治療及びディフィブリレーション治療を送出することが可能である。したがって、デバイスハウジング11はまた、心房又は心室のディフィブリレーションのために、ディフィブリレーションコイル電極8、20、23の1つ又は複数の電極と組み合わされた皮下ディフィブリレーション電極の役をしてもよい。
代替リード線システムが図1に示す3リード線システムと置き換えられてもよいことが認識される。ESSパルスは、心臓内の1つ又は複数の部位において送出されてもよいことが考えられる。それに応じて、リード線システムは、複数の心臓部位において、心臓電気信号及び/又は収縮機能に関連する生理的信号を検知し、1つ又は複数の心腔内に位置してもよい複数部位においてESSパルスを送出するようになっていてもよい。
特定の多腔IMD及びリード線システムが図1に示されるが、本発明に含まれる手法は、心臓電気信号を検知し、処理し、内因性心拍数又はペーシングされた心拍数に対して制御された時間間隔で電気刺激パルスを送出することが可能な、他の単腔IMD、2腔IMD、又は多腔IMDと共に使用するようになっていてもよい。こうしたIMDは、任意選択で、徐脈ペーシング、心臓再同期化治療、抗頻脈ペーシング等の他の電気刺激治療送出能力を含み、好ましくは、不整脈検出及びカーディオバージョン及び/又はディフィブリレーション能力を含んでもよい。
IMD10の一実施形態の機能略図が図2に示される。この図は、本発明を具体化することができるデバイスのタイプの例示として考えられるべきであり、制限するものとして考えられるべきでない。図2に示す開示される実施形態は、マイクロプロセッサ制御式デバイスであり、IMD10の機能は、一般的なマイクロプロセッサコアアーキテクチャの中央処理ユニットによって実行される、関連するRAM及びROMに記憶されたファームウェア及びプログラム式ソフトウェアアルゴリズムによって制御される。本発明を実施することができる別のマイクロプロセッサ制御式埋め込み可能デバイスは、先に援用したマリガンの特許に開示される。しかしながら、本発明の方法はまた、特定のデバイス機能を実施するための特注の集積回路要素を使用するデバイス等の他のタイプのデバイスにおいて実施されてもよいことが理解される。結果として、本発明による方法は、コンピュータ読み取り可能媒体上に記憶される実行可能命令として実施することができる。
図1に示す電極システムに関して、IMD10は、リード線6、15、16への電気接続を達成する複数の接続端子及びそれぞれの電極を備える。接続端子311は、単極刺激又は検知の間に不関電極として使用するために、ハウジング11への電気接続を提供する。接続端子320、310、318は、それぞれ、コイル電極20、8、23への電気接続を提供する。これらの接続端子311、320、310、318のそれぞれは、高電圧出力回路234に結合されて、コイル電極8、20、23の1つ又は複数、及び、任意選択で、ハウジング11を使用して、心臓に高エネルギーショックパルスを送出するのを容易にする。ハウジング11及びそれぞれのコイル電極20、8、23が、IMD10の種々の検知及び刺激機能のために所望の構成で選択されるように、接続端子311、320、310、318はさらに、スイッチマトリクス208に接続される。
接続端子317及び321は、RA先端電極17及びRAリング電極21への電気接続を提供する。接続端子317及び321はさらに、P波等の心房信号を検知する心房センス増幅器204に結合される。接続端子326及び324は、RV先端電極26及びRVリング電極24への電気接続を提供する。接続端子307及び309は、CS先端電極9及びCSリング電極7への電気接続を提供する。それぞれ、右心室信号及び左心室信号を検知するために、接続端子326及び324はさらに、右心室(RV)センス増幅器200に結合され、接続端子307及び309はさらに、左心室(LV)センス増幅器201に結合される。
心房センス増幅器204並びにRVセンス増幅器200及びLVセンス増幅器201は好ましくは、調整可能な検知閾値を有する自動利得制御式増幅器の形態をとる。RVセンス増幅器200及びLVセンス増幅器201並びに心房センス増幅器204の一般的な動作は、カイメル(Keimel)他による米国特許第5,117,824号に開示される動作に相当してもよい。一般に、心房センス増幅器204によって受信される信号が、心房検知閾値を越える時はいつでも、出力信号ライン206(P OUT)に信号が生成される。P波は通常、心房レートを検出する時に使用するために、P波検知閾値に基づいて検知される。RVセンス増幅器200又はLVセンス増幅器201によって受信される信号が、それぞれ、RV検知閾値又はLV検知閾値を越える時はいつでも、対応する出力信号ライン(P OUT)202又は203上に信号が生成される。R波は通常、心室レートを検出する時に使用するために、R波検知閾値に基づいて検知される。
スイッチマトリクス208を使用して、デジタル信号解析で使用するために、利用可能な電極のうちのどれが広帯域増幅器210に結合されるかが選択される。電極の選択は、アドレス/データバス218を介してマイクロプロセッサ224によって制御される。選択された電極構成は、IMD10の、種々の検知機能、ペーシング機能、カーディオバージョン機能、ディフィブリレーション機能、及びESS機能について所望されるように変わってもよい。バンドパス増幅器210に結合するために選択された電極からの信号は、マルチプレクサ(MUX)220に供給され、その後、ダイレクトメモリアクセス回路(DMA)228の制御下でランダムアクセスメモリ(RAM)226に記憶するために、A/D変換器222によってマルチビットデジタル信号に変換される。マイクロプロセッサ224は、デジタル信号解析技法を使用して、ランダムアクセスメモリ226に記憶されたデジタル化信号を特徴付けし、当該技術分野で知られている多くの信号処理方法の任意の方法を使用して、患者の心調律を認識し分類する。
埋め込み可能抗不整脈デバイスでは従来そうであるように、テレメトリ回路330は、アンテナ332によって、外部プログラマからダウンリンクテレメトリを受信し、外部プログラマへアップリンクテレメトリを送出する。プログラマへアップリンクされるべきデータ及びテレメトリ回路用の制御信号は、アドレス/データバス218を介してマイクロプロセッサ224によって供給される。受信されたテレメトリは、マルチプレクサ220を介してマイクロプロセッサ224に供給される。埋め込み可能デバイスでの使用について知られている多くのタイプのテレメトリシステムが使用されてもよい。
図2に示す回路要素の残りは、ESS治療、心臓ペーシング治療、カーディオバージョン治療及びディフィブリレーション治療を提供するのに専用の回路要素の例示的な実施形態である。タイミング及び制御回路212は、プログラム可能デジタルカウンタを含み、プログラム可能デジタルカウンタは、ESS、種々の単腔、2腔又は多腔ペーシングモード、或いは、心房又は心室に送出される抗頻脈ペーシング治療と関連する基本時間間隔を制御する。タイミング及び制御回路212はまた、マイクロプロセッサ224の制御下で心臓刺激パルスの振幅を求める。
ペーシング中に、タイミング及び制御回路212内の補充間隔カウンタは、それぞれ、RV R波、LV R波又は心房P波の検知がライン202、203、206の信号によって示されるとリセットされる。選択されたペーシングモードに従って、補充間隔タイムアウトによって、ペーシングパルスが、心房出力回路(A OUT)214、右心室出力回路(RV OUT)216、及び左心室出力回路(LV OUT)215によって生成される。補充間隔カウンタは、ペーシングパルスが生成されるとリセットされ、それによって、徐脈ペーシング、心臓再同期化治療、及び抗頻脈ペーシングを含んでよい心臓ペーシング機能の基本タイミングを制御する。
補充間隔の持続期間は、アドレス/データバス218を介してマイクロプロセッサ224によって求められる。検知されたR波又はP波によってリセットされた時の補充間隔カウンタに存在するカウント値を使用して、種々の不整脈の発生を検出するためのR−R間隔及びP−P間隔が測定することができる。
本発明によれば、タイミング及び制御回路212はさらに、内因性収縮の検知か、ペーシング誘発性収縮の検知のいずれかに続く、選択された期外収縮間隔(ESI)で期外収縮刺激の送出を制御する。IMD10による期外収縮刺激の送出の制御時に使用されるESIは、以下でより詳細に述べるように、好ましくは、PRとRFの測定値に基づいてIMD10によって自動的に調整される。出力回路214、215、及び216は、スイッチマトリクス208を介して、心臓ペーシング治療及びESSを送出するための所望の刺激電極に結合される。
マイクロプロセッサ224は、マイクロプロセッサ224の動作を制御する記憶されたプログラムがその中に存在する関連するROMを含む。メモリ226の或る部分は、不整脈を予測するか、又は、診断するためにマイクロプロセッサ224が解析するために、一連の測定されたR−R間隔又はP−P間隔を保持することが可能な複数の再循環バッファとして構成されてもよい。
頻脈の検出に応答して、検出された頻脈のタイプに従って、マイクロプロセッサ224からの療法をタイミング及び制御回路212にロードすることによって、抗頻脈ペーシング治療を送出することができる。より高い電圧のカーディオバージョンパルス又はディフィブリレーションパルスが必要とされる場合、マイクロプロセッサ224は、カーディオバージョン及びディフィブリレーション(CV/DIFIB)制御回路230を始動して、高電圧(HV)充電制御ライン240の制御下で、HV充電回路236を介して高電圧コンデンサ246及び248の充電が開始される。高電圧コンデンサ上の電圧は、電圧コンデンサ(V CAP)ライン244を介して監視され、マルチプレクサ220を通して渡される。電圧がマイクロプロセッサ224によって設定された所定の値に達すると、ロジック信号がコンデンサフル(CF)ライン254に生成され、充電を終了させる。ディフィブリレーションパルス又はカーディオバージョンパルスは、タイミング及び制御回路212の制御下で、制御バス238を介して出力回路234によって心臓に送出される。出力回路234は、カーディオバージョンパルス又はディフィブリレーションパルスの送出に使用される電極及びパルス波形を決定する。
図1に関連して述べたように、埋め込み可能なシステムは好ましくは、心筋収縮機能を示すパラメータを監視する1つ又は複数の生理的センサ28を含んでもよい。生理的センサは、図1に示す実施形態に関して述べたようにリード線ベースのセンサであってもよく、血行力学的機能又は心筋収縮機能に比例する信号を検知するために、心臓内又は心臓上、或いは、動脈内 (endo-arterially)又は動脈外に存在してもよい。RVの尖部近くにあるように図1で示すが、センサ28は、センサ28との電気的なつながり及び/又は機械的なつながりを提供する任意の適したロケーションに配設することができる。たとえば、センサ28は、加速度計を含んでもよく、また、心臓静脈内に配設されたリード線の或る部分に結合してもよい。こうしたロケーションによって、センサ28が、種々の心臓の特徴を示す左壁運動を確実に変換することができる。たとえば、LVに結合したセンサ28は、(閾値試験又は調整、長期継続的なLVペーシング、2心室最適化等のために)LV捕捉に関連する信号を提供することができる。別法として、音響センサ等のセンサ又はインピーダンス検知電極は、IMD10の上又は内部に配置されてもよい。IMD10はさらに、アナログセンサ信号を受信する端子333に結合するセンサ(信号)処理回路331を装備してもよい。メモリ226に記憶したアルゴリズムに従ってPRとRFを計算する時に使用するための収縮機能パラメータを導出する時に使用するために、センサ信号データは、アドレス/データバス218を介してマイクロプロセッサ224に転送される。以下でさらに詳細に述べるように、計算されたPR値及びRF値は、PRに基づく期外収縮後拍動の最適な機械的増強が、RFに基づく心不全状態の指標の改善を伴うように、ESS中にESIを制御する時に使用される。所定期間にわたって求めた、PR値及びRF値、又はPRとRFの関数f(PR、RF)は、メモリ226内の再循環バッファに記憶され、監視の目的で、後で取り出すために、利用可能にされてもよい。PRデータ及びRFデータは、テレメトリ回路330によって、臨床医が再調査するために外部デバイスにアップリンクすることができる。こうしたデータは、ESS治療を管理し、患者の臨床状態を監視する時に臨床医にとって有益であることができる。PRデータ及びRFデータは、毎日、毎週、毎月、又は他の期間毎に記憶されてもよい。
図3は、PRとRFの測定値に基づいてESS治療を制御し、評価するための、本発明の一実施形態に含まれる方法の概要を提供するフローチャートである。ステップ401にて、最適化/監視方法400が始動される。方法400は、ESIを送出する時に使用されるESIを最適化するために実施することができる。したがって、方法400に含まれる動作は、たとえば、トリガによって又は定期的に、自動的に又は外部デバイスを使用してプログラミングコマンドを送出する臨床医によって手動で始動される。定期的に実施される場合、ESIの最適化は、毎日、毎週、又は毎月、或いは患者の個々のニーズ及び疾病状態に応じて、より多い又は少ない頻度で実施されてもよい。方法400に含まれる最適化プロシジャは、別法として、又は付加的に、トリガ方式で自動的に始動されてもよい。たとえば、不整脈、失神事象等の生理的事象の検出、心臓関連の調子の乱れた呼吸、又は、IMD10によって監視することができる他の生理的事象に続いて、最適化方法400は、生理的状況を変えながら、ESS治療の最大の利益を確保するように実施することができる。血管迷走神経性失神の検出ができるペースメーカは、一般に、参照によりその全体が本明細書に援用される、同一譲受人に譲渡された米国特許第5,441,525号に開示される。呼吸パラメータの変動性を使用して患者の心臓状況を求める方法は、一般に、参照によりその全体が本明細書に援用される、グリーンハット(Greenhut)に発行された米国特許第6,454,719号に開示される。
方法400に含まれる動作はまた、作動ESIの設定に対する自動調整が有る状態又は無い状態で、心筋収縮機能を監視するために実施されてもよい。以下でさらに詳細に述べるように、PRデータ及びRFデータ、特に、PRとRFの関数f(PR、RF)として求められる最適化/監視パラメータが、監視のために採取されてもよい。したがって、方法400は、長期間の記憶のためPRデータ及び/又はRFデータを取得するために、手動又は自動で、トリガによって又は定期的に始動されてもよい。こうしたデータは、診断目的、予示目的、又は治療管理目的において使用するために、外部デバイスに対して後でアップリンクするように利用可能である。
ステップ405にて、最適化/監視方法400中に適用される初期ESIが、マイクロプロセッサ224によって設定される。心臓事象がペーシングされる、且つ/又は、検知されることに続いて、ESSパルスは、最初、その時にプログラムされている作動ESI又は初期試験ESI設定で送出されることができる。監視のみのプロシジャ中に、長期継続的な動作状況下でPRデータ及びRFデータを収集するために、プログラムされた作動ESIでだけESSが送出されてもよい。別法として、監視プロシジャ及び/又は最適化プロシジャ中に、或る範囲の間隔にわたる複数の試験ESI設定が適用されてもよい。監視プロシジャ中、或る範囲のESIにわたるPRパラメータ及びRFパラメータの測定値は、ESS治療反応及び心不全状態の評価にとって重要である場合がある。最適化プロシジャ中に、最適なESIを識別するために、複数のESIに対する反応の比較解析が実施されるであろう。
特定のESIに対する反応は、ステップ410によって示すように、PRとRFを求めることによって測定される。PRとRFを計算する時に使用するための心筋収縮機能データを取得する方法は、以下でさらに詳細に述べられるであろう。一般に、PRは、ベースライン調律及びESS中に、心筋収縮機能の測度から求められる。先に示したように、収縮機能パラメータは、好ましくは、圧力センサ信号又は加速度計信号から導出されるが、心筋収縮機能に関連する信号を生成することが可能な任意のセンサから導出されてもよい。一実施形態では、心筋収縮機能は、ピーク圧力信号又はピーク圧力生成レート(dP/dtmax)に従って測定される。他の実施形態では、心筋収縮機能は、RV又はLVに対して動作可能な関係で、たとえば、それぞれ、RV尖部の近くに、又は、冠状静脈洞リード線上に配置された加速度計によって測定された最大壁加速度に従って測定される。圧力、壁運動、流量、容積、又は音響信号に基づく心筋収縮機能パラメータの導出は、当該技術分野で知られている任意の方法に従って実施されてもよい。
収縮機能パラメータは、1つ又は複数の心周期中に受信される生理的センサ信号から計算される。好ましい実施形態では、心臓電位図信号を使用して、たとえば、R−R間隔を測定することによって、心周期境界が規定される。心周期境界を心室圧等の機械的信号から規定することが可能であるが、期外収縮及び期外収縮後の間に発生する機械的反応が変動するため、これらの信号は、ESS中に信頼性が低い可能性がある。
一般に、収縮機能パラメータは、ベースライン心臓調律中、及び、その時に適用されたESIにおけるESS中に求められる。ESS中の収縮機能パラメータとベースライン収縮機能パラメータの比は、PRとして計算される。ベースライン機能は、ESSが送出されていない時に、ベースライン心臓調律中に測定される収縮機能のことを言う。徐脈ペーシング又は心臓再同期化治療等の他の心臓ペーシング治療は、存在してもよく、又は、しなくてもよい。
図4は、動物の調査において、ESS中に測定したサンプルデータのプロットである。一番上の線は、心室EGMであり、ベースライン心臓調律100と、それに続く、R波検知後に送出された3つのESSパルス102、104、及び106並びに付随するESIを示す。それぞれ、ESSパルス102、104、及び106のすぐ後に続く期外収縮後拍動110、112、114に関する機械的増強は、肺動脈血流量を示す第2トレース、RV圧を示す第3トレース、及びRV dP/dtを示す第4トレース上で顕著である。機械的増強は、ESSが止まった後に、最後のESSパルス106後の最初の期外収縮後拍動114を発端として減衰することがわかる。128、130、132、134、136におけるRV dP/dtのその後のピークは、ベースラインRV dP/dt120に向かって戻るように徐々に減衰するのが認められる。
図4に示すように、ピーク肺動脈流量、RV圧、又はRV dP/dtとして測定され得る収縮機能は、PRを求めるために、ESS中にベースライン心調律100及び1つ又は複数の期外収縮後拍動110、112、114中に測定される。たとえば、PRは、最初のESSパルス102に続くピークRV dP/dt122と、最後のベースライン心周期のピークRV dP/dt120との比として計算することができる。ESSが止まった後の最初の期外収縮後拍動114を発端とする、減衰する収縮機能の測定値は、RFを計算する時に使用される。たとえば、126、130、132、134、136において測定された減衰するピークRV dP/dtは、以下で述べるように、RFを計算する時に使用することができる。
RFは、心不全の状態の有益なインジケータであると考えられ、所定期間にわたって収集されたRFデータの比較を通して心不全の進行又は回帰の状態の指示を提供することができる。RFは、期外収縮に続く収縮機能パラメータの減衰時定数として測定することができる。先に援用した、マリガン他に発行された米国特許第6,438,408号、及び、PCT公開WO02/053026号が参照される。期外収縮に続く機械的増強の減衰を測定するために、期外収縮に続く少なくとも2心周期の間に、収縮機能パラメータが測定される。収縮機能パラメータは、所定の数の期外収縮後の心周期、たとえば、2〜10心周期を包含する一連の連続する心周期中に測定することができる。別法として、収縮機能は、収縮機能がベースラインに復帰したと判定されるまで、それぞれの期外収縮後の心周期中に測定されてもよい。さらに別の実施形態では、収縮機能パラメータは、1番目の期外収縮後拍動とn番目の期外収縮後拍動から測定されてもよく、n番目の拍動は、予め決められており、たとえば、期外収縮に続く2〜8番目の拍動であってもよい。減衰レートは、1番目とn番目の期外収縮後拍動間の収縮機能の差、及び両者の拍動間の時間間隔又は拍動数に基づいて推定することができる。
図5は、複数の心周期にわたる収縮機能パラメータの減衰からRFを求める方法のグラフである。RFは、CF(k+1)データ対CF(k)データの傾斜として計算され、CF(k+1)は、その時の期外収縮後の心周期について測定された収縮機能パラメータであり、CF(k)は、直前の期外収縮後の心周期について測定された収縮機能パラメータである。換言すれば、式
所望である場合、RFは、時定数
別法として、RFは、拍動定数
RF拍動定数は、増強された収縮機能が1/eに減衰するのに必要とされる心周期数を表す。図5に示す例の場合、拍動定数は約3拍動であり、時定数は1.6秒である。図3のステップ410にて、PRとRFを求めた後、最適化/監視パラメータが、PRとRFの関数f(PR、RF)として計算される。好ましくは、PRとRFの積は、ステップ415にて、日時及び所望の任意の他の関連情報と共にその時に適用されたESIに相当するラベルと共に記憶される。PRデータ及びRFデータが再調査のために臨床医に利用可能になるように、個々のPR値及びRF値も記憶されてもよい。ステップ420にて、全ての予定された試験ESIが適用されたかの判定が行われる。全ての予定された試験ESIがまだ適用されていない場合(NO)、方法400は、次の試験ESIを設定するステップ405に戻り、ステップ410にて、結果として得られるPRとRFを求めることを繰り返す。
全ての試験ESIが適用されてしまった(YES)と、決定ステップ420にて判定されると、ステップ425にて、最適ESIは、各ESIについての導出されたPRデータ及びRFデータの最大積に相当するESIとして識別される。ステップ430にて、作動ESIは、ステップ425にて識別された最適ESIに等しくなるように自動的に調整される。ESS治療は、その後、次の最適化プロシジャまで、最適ESIで送出されることができる。ESIの再最適化は、ESSに対する反応の変化を引き起こすことができる患者の状況の変化にタイミング良く応答できるように、周期的に又は事象トリガによって、方法400を使用して実施することができる。
仮定したPRデータ及びRFデータのセットは、以下の表1に提示される。200ms(ミリ秒)〜320msの範囲の複数のESIのそれぞれについてのPRとRFは、結果として得られるPR・RF積と共に記載される。この例の場合、最大PR・RF積である0.74に相当する280msのESIが最適であると考えられる。
注目すべきことに、最大PRは、200msの最も短いESIにおいて起こる。このESIは、血行力学的利益を伴って、期外収縮後拍動に関して最大収縮機能を提供するが、長い時間期間にわたって持続するこのような最大収縮反応は、望ましくないことが判明し得る。ESSの終了に続いて収縮機能のより急激な低下をもたらす、このESI設定における減少したRFは、心不全症状の悪化に関連する場合がある。減少したRFと結合する場合、期外収縮後拍動の最大機械的増強は最適でない場合がある。280msの最適ESIより大きなESIにおいて、ESIのさらなる増加によって、RFの有益な増加が何ら無い状態で、PRの減少がもたらされる。PRのESIに対する依存性は既知であり、RFのESIに対する長期依存性が仮定される。より高いRFの維持は、心不全症状を軽減又は打ち消すのに役立つ場合がある。
図6は、本発明の一実施形態において、適用された各ESIでPRとRFを求めるために実施することができるプロシジャを要約するフローチャートである。図6に示すステップは、図3に示す最適化/監視方法400のステップ410における所与のESIについてPRとRFを求めるのに必要とされるデータを取得するサブルーチンを表す。したがって、サブルーチン410’は、初期試験ESIが設定される、方法400のステップ405に続く。サブルーチン410’のステップ505にて、ESSは、所定の時間間隔(Z)又は所定の数の心拍動(N)の間、保留される。好ましくは、ESSは、定常状態ベースライン収縮機能に達するのに適した時間の間、保留される。直前のESSエピソードの影響が何ら無い状態で、ベースライン収縮機能は、その後、ステップ510にて求められる。少なくとも6〜10拍動の間、ESSを保留することによって、増大作用が実質的に消散することが可能になると予想されるが、ESSが、数分又はさらに数時間までの間、保留されてもよい。ステップ510にて求めたベースライン収縮機能は、先に述べたように、生理的センサ信号から導出される。収縮機能は、単一心周期中に得られた生理的センサ信号から、又は、複数のベースライン心周期中の生理的センサ信号から導出された収縮機能パラメータを平均することによって導出することができる。ステップ515にて、ESSは、設定されたESIで始動され、所定の時間間隔又は所定の数の心周期の間、持続する。試験ESIにおけるESSは、単一心周期又はいくつかの心周期、1分又は数分、或いは、1時間又は数時間の間、送出されてもよい。その時に設定したESIにおけるESS中の収縮機能は、ステップ520にて求められる。ESS中の収縮機能は、期外収縮後の単一の心周期中に得られた生理的センサ信号から、又は、期外収縮後の複数の心周期から導出された収縮機能パラメータを平均することによって導出することができる。ステップ525にて、ステップ520にて求めたESS収縮機能と、ステップ510にて求めたベースライン収縮機能との比を求めることによって、PRが計算される。一実施形態では、ESS送出中の最初の期外収縮後拍動について求めた収縮機能パラメータと、ESS始動前の最後のベースライン調律拍動について求めた収縮機能パラメータとの比として、PRが計算される。
ESSは、ステップ530にて止められて、最後の期外収縮に続く複数の拍動に関する増強作用の減衰を測定することによって、ステップ525にてRFを求めることが可能になる。RFは、先に述べた方法で、また、図5に関連して求めることができる。その時の試験ESI設定についてPR値及びRF値を収集すると、サブルーチン410’は完了し、図3の方法400はステップ415に進んで、PRとRFの関数、たとえば、PR・RF積として規定される最適化/監視パラメータが計算され、記憶される。この結果は、ESIラベル、日時情報、及び所望の任意の他の関連情報と共に記憶される。
サブルーチン410’は、適用されることを予定された各ESIについて繰り返される。全てのPRを求める時に初期ベースライン収縮機能を使用してもよいため、ステップ510にて各ESIについてベースライン収縮機能を再び求めることは、必要とされないが、ベースライン心調律の期間は、直前のESSエピソードからの増強作用が、異なるESI設定における後続のESSエピソードに関するPR測定値及びRF測定値に影響を与えないようにさせることを可能にすることができる。
図7は、本発明による代替のESS最適化/監視方法に含まれるステップを要約するフローチャートである。サブルーチン410’によって要求される、監視/最適化プロシジャ中におけるESSの開始及び停止は、血行力学的不安定性がもたらされる可能性があるため、望ましくない場合がある。したがって、監視及び/又は最適化プロシジャ中の連続したESSを可能にするために、PRとRFを求めるために収縮機能データを収集する方法の修正が行われてもよい。方法600において、最適化/監視プロシジャは、ステップ601にて始動され、ステップ605にて、図3に関連して先に述べた方法で初期試験ESIが設定される。ステップ610にて、ESSは、所定の時間間隔(Z)又は所定の数の心周期(N)の間、初期試験ESIで送出される。PRを計算する時に使用するために、1つ又は複数の期外収縮後の心周期中に、ステップ615にて、収縮機能が測定される。
ステップ620にて、ESIは、拍動ごとに徐々に、或る最大ESIまで増加する。たとえば、ESIは、その時の試験ESI設定より50〜150ms長いESIまで、拍動当たり10〜20msだけ増加することができる。ESIの拍動ごとの増加中に、ステップ625にて、それぞれの連続する期外収縮後拍動について、収縮機能が求められる。ESIが徐々に長くなることによる、増強作用の減衰は、その後、ステップ630にて、RF様パラメータとして計算することができる。おそらく、ESIが増加している間に観察される増強の減衰は、ESSが完全に止まった時に観察される減衰に比例するか、又は、それと相関関係があるであろう。この場合、RF様パラメータは、式
ステップ635にて、PRパラメータが、所与の試験ESIについて計算される。PRパラメータは、先に求めたベースライン収縮機能に基づく比であることができる。別法として、PR様パラメータは、その時に測定したESS収縮機能と、選択された正規化値との比として求められてもよい。たとえば、適用される全ての試験ESIにおいてESS中に測定された最小又は最大収縮機能は、正規化値として選択することができる。別法として、特定のESI、たとえば、最大ESIにおいてESS中に測定される収縮機能(おそらくは、ベースライン調律の収縮機能に値が最も近くなる)は、正規化値として選択されてもよい。その後の予定された試験ESIの適用中に、正規化値がPRを求めるために利用可能になるように、正規化値を求めるために選択されたESIは、予定された試験ESIの順序の最初に適用されるであろう。そのため、最初のESIについて求めたPRパラメータは1の値を有することになる。最初のESIが、試験のために予定された最も長いESIである場合、増強作用が、ESIが短くなることによって大きくなると予想されるため、残りのPR値は、1より大きい値を有すると予想されることになる。
最適化/監視パラメータは、先に述べたように、ステップ640にて、PRとRFの関数f(PR、RF)として計算され、記憶される。しかしながら、方法600では、PR・RF積であってもよいf(PR、RF)は、ステップ630にて求めたRF関連パラメータから計算され、ベースライン収縮機能ではなく選択された正規化値に基づくPR様パラメータを使用してもよい。
ステップ605〜640は、全ての予定されたESIが適用されたと、決定ステップ645にて判定されるまで、それぞれの予定された試験ESIについて繰り返される。そのため、ESSは、これらのプロシジャ全体を通して連続して送出され、ESIのみが調整される。全ての試験ESIが適用されてしまうと、最大PR・RF結果に相当する最適ESIを、ステップ650にて識別することができ、作動ESIは、ステップ655にて、最適ESIに自動的に調整されることができる。方法600が、監視目的だけのために実施される場合、ESI設定を調整するステップ655は省略され、後で取り出すために、補助データと共に、PR・RF結果が、長期メモリバッファに記憶されることができる。
特定のレベルの期外収縮後の収縮機能、たとえば、最大又は最小収縮機能に相当するPRパラメータを求める時に正規化値を利用する実施形態では、PRの計算を実施する前に、全ての予定した試験ESIについて、収縮機能データが取得され、記憶されることができる。収縮機能測定値が、各ESIについて得られてしまうと、正規化について選択される収縮機能が識別され、PRの計算が実施されることができる。そのため、別法として、その時に適用されたESIについてのPRパラメータを求めるステップ630及びPR・RF積を計算するステップ640は、全ての試験ESIについての収縮機能データが、正規化されたPR様パラメータ計算に利用可能になるように、ステップ645にて、全ての予定されたESIの適用が確認された後に実施されてもよい。
こうして、ESS中にESIを最適化し、増強比(PR)パラメータ及び再循環率(RF)パラメータ並びにそれらの関数を求めることに基づいて、ESSに対する心筋反応を評価する方法及び装置が述べられた。本明細書に述べる実施形態は、ESS治療の最適化及び評価におけるパラメータとして使用するためにPRとRFの積に言及するが、PRとRF、又は、これらのパラメータのESIに対する短期及び/又は長期依存性を適切に反映することができる関連するパラメータに基づいて、他の関数が規定されてもよい。
さらに、PRとRFに関連するパラメータを計算するのに必要とされる収縮機能測定値を得るために、特定のアルゴリズムが、本明細書で述べられたが、これらのアルゴリズムに対して多くの変形が行われてもよく、変形において、1つ又は複数のESIについてPRとRFに関連するパラメータの計算を可能にする最終結果が得られる。PRとRF並びにPRとRFの関数としての適化/監視パラメータの計算が、埋め込み式デバイスによってオンラインで実施される動作として本明細書で述べられたが、収縮機能データは、埋め込み式デバイスによって記憶され、外部デバイスがPRデータ及びRFデータを計算し、解析するために、後でアップリンクされてもよいことが考えられる。
本明細書で述べるように、本発明の態様は、ESS治療、及び、任意選択で、他のタイプの心臓刺激治療を送出することが可能な心臓刺激デバイスにおいて、有効に使用されてもよい。しかしながら、本発明の態様はまた、収縮機能の生理的センサを利用する、心臓機能を専ら監視するように意図されるデバイスにおいて有益に使用されてもよいことが理解される。したがって、本明細書に述べる詳細な実施形態は、添付の特許請求項に関して、例示であることを意図し、制限的であることを意図しない。
Claims (21)
- 複数の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法であって、
期外収縮刺激(ESS)治療の送出のための試験期外収縮間隔(ESI)を設定すること、
前記試験期外収縮間隔(ESI)において前記期外収縮刺激(ESS)治療を適用すること、
増強比(PR)と再循環率(RF)を求めること、
前記試験期外収縮間隔(ESI)と共に先に求めた前記増強比(PR)と前記再循環率(RF)を記憶すること、
前記試験期外収縮間隔(ESI)を、所定の値の範囲内で新しい値の試験期外収縮間隔(ESI)に増分又は減分し、最初の4つのステップを繰り返すことであって、前記新しい値の試験期外収縮間隔(ESI)は前記試験期外収縮間隔(ESI)と置き換えられる、増分又は減分し、最初の4つのステップを繰り返すこと、
各試験期外収縮間隔(ESI)について再循環率(RF)と増強比(PR)の積を計算すること、
再循環率(RF)と増強比(PR)の最大の積に相当する最適期外収縮間隔(ESI)を求めること、及び
作動期外収縮間隔(ESI)を前記最適期外収縮間隔(ESI)に設定することを含む、複数の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。 - 前記期外収縮刺激(ESS)治療の送出は、埋め込み可能パルス発生器において実施される、請求項1に記載の複数の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 前記増強比(PR)と再循環率(RF)は、機械式センサからの出力信号から導出される収縮機能によって求められる、請求項1に記載の複数の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 前記機械式センサは加速度計を含む、請求項3に記載の複数の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 前記加速度計は、心室と機械的につながって配設される、請求項4に記載の複数の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 前記増強比(PR)と再循環率(RF)は、心室と流体連通して配設される機械式センサからの出力信号から導出される収縮機能によって求められる、請求項1に記載の複数の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 前記機械式センサは流体圧センサを含む、請求項6に記載の複数の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 前記流体圧センサは、右心室と流体連通して配設される、請求項4に記載の複数の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 請求項1に記載の方法を定期的に実施することをさらに含む、請求項2に記載の複数の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 所与の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法であって、
任意の関連する血行力学的増強が実質的に止まるのに十分な時間又は十分な数の心周期の間で、期外収縮刺激(ESS)治療が保留されるか、又は、送出されない時に、ベースライン収縮機能パラメータを求めること、
或る時間間隔又は或る数の心周期の間、前記期外収縮刺激(ESS)治療を送出すること、
前記期外収縮刺激(ESS)治療の前記送出中に、期外収縮刺激(ESS)治療収縮機能パラメータを計算すること、
前記ベースライン収縮機能パラメータ及び前記期外収縮刺激(ESS)治療収縮機能パラメータに基づいて増強比を計算すること、
前記期外収縮刺激(ESS)治療の送出を止めること、並びに
前記期外収縮刺激(ESS)治療の送出を前記止めることに続くいくつかの心周期の間に再循環率を求めることを含む、所与の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激激(ESS)治療の送出を最適化する方法。 - 前記期外収縮刺激(ESS)治療の送出は、埋め込み可能パルス発生器において実施される、請求項10に記載の所与の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 前記増強比(PR)と再循環率(RF)は、機械式センサからの出力信号から導出される収縮機能によって求められる、請求項10に記載の所与の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 前記機械式センサは加速度計を含む、請求項12に記載の所与の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 前記加速度計は、心室と機械的につながって配設される、請求項13に記載の所与の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 前記増強比(PR)と再循環率(RF)は、心室と流体連通して配設される機械式センサからの出力信号から導出される収縮機能によって求められる、請求項10に記載の所与の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 前記機械式センサは流体圧センサを含む、請求項15に記載の所与の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 前記流体圧センサは、右心室と流体連通して配設される、請求項13に記載の所与の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 請求項1に記載の方法を定期的に実施することをさらに含む、請求項11に記載の所与の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 前記増強比(PR)と再循環率(RF)は、生理的センサからの出力信号から導出される収縮機能によって求められ、前記生理的センサは、飽和式酸素センサ、乳酸センサ、グルコースセンサのうちの1つを含む、請求項10に記載の所与の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する方法。
- 複数の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化するための命令を記憶するコンピュータ読み取り可能媒体であって、
試験期外収縮間隔(ESI)を設定する命令と、
増強比(PR)と再循環率(RF)を求める命令と、
前記試験期外収縮間隔(ESI)と共に先に求めた増強比(PR)と再循環率(RF)を記憶する命令と、
前記試験期外収縮間隔(ESI)を、所定の値の範囲内で新しい値に増分又は減分し、最初の3つのステップを繰り返す命令と、
各試験期外収縮間隔(ESI)について再循環率(RF)と増強比(PR)の積を計算する命令と、
再循環率(RF)と増強比(PR)の最大の積に相当する最適期外収縮間隔(ESI)を求める命令と、
作動期外収縮間隔(ESI)を前記最適期外収縮間隔(ESI)に設定する命令とを含む、コンピュータ読み取り可能媒体。 - 複数の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する装置であって、
試験期外収縮間隔(ESI)を設定する手段と、
増強比強比(PR))と再循環率(PF)を求める手段と、
前記試験期外収縮間隔(ESI)と共に先に求めた増強比(PR)と再循環率(RF)を記憶する手段と、
前記試験期外収縮間隔(ESI)を、所定の値の範囲内で新しい値に増分又は減分し、最初の3つのステップを繰り返す手段と、
各試験期外収縮間隔(ESI)について再循環率(RF)と増強比(PR)のドット積を計算する手段と、
再循環率(RF)と増強比(PR)の最大の積に相当する最適期外収縮間隔(ESI)を求める手段と、
作動期外収縮間隔(ESI)を前記最適期外収縮間隔(ESI)に設定する手段と、
を備える、複数の期外収縮間隔(ESI)について期外収縮刺激(ESS)治療の送出を最適化する装置。
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