JP2007506971A - モデル化合物を用いることにより医薬組成物を処方するスクリーニング方法 - Google Patents

モデル化合物を用いることにより医薬組成物を処方するスクリーニング方法 Download PDF

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Abstract

医薬組成物の処方方法は、少なくとも1種類の医薬の代替として少なくとも1種類のモデル化合物を利用する。

Description

例えば、経皮薬剤デリバリーのような膜を通した拡散を伴う適用のための医薬組成物処方には、典型的に、活性医薬品(すなわち、医薬)と組み合わされる1種類以上の賦形剤の選択を含む。全体のプロセスには、通常、繰り返しの調剤、評価および例えば、臨床評価をうける1種類以上の潜在的に有用な処方の同定が包含される。
例えば、医薬が、希少である、高価である、毒性がある、かつ/または法的な規制を受ける場合等、医薬自体を用いてスクリーニングプロセスを完了するには困難が生じる場合がある。
従って、一次スクリーニングプロセスを完了するのに必要な医薬の量を減じた、医薬組成物の処方および評価を行う方法が望まれている。
一態様において、本発明は、
少なくとも1種類の医薬と複数の化合物の、少なくともlog(P)と分子量とを含むパラメータを比べる工程と、
各医薬について複数の化合物から少なくとも1種類のモデル化合物を選択する工程と、
少なくとも1種類のモデル化合物と少なくとも1種類の賦形剤とを含む少なくとも1種類のモデル化合物−賦形剤処方を提供する工程と、
少なくとも1種類のモデル化合物−賦形剤処方のモデル化合物の少なくとも1枚の膜を通した拡散を測定する工程と、
測定されたモデル化合物拡散に基づいてモデル化合物−賦形剤処方を選択する工程と、
少なくとも1種類の医薬と選択されたモデル化合物−賦形剤処方の賦形剤パッケージを含む成分を組み合わせる工程と、
を含む医薬組成物を処方する方法を提供する。
本発明によれば、モデル化合物は、処方および評価プロセス中、医薬の代わりに用いて、必要な医薬の量を減じることができる。
本明細書において、「医薬」とは、動物および/またはヒトに投与したときに、少なくとも1つの治療、疾患予防、診断または予防効果を有する化合物のことを指す。有用な医薬としては、例えば、調剤薬品、市販の薬、栄養剤、ビタミン、コスモシューティカル(cosmoceuticals)、開発および/または臨床試験の医薬が挙げられる。このように、動物(例えば、哺乳類)および/またはヒト用の医薬は、本発明によれば、膜を通してデリバリーするためにスクリーニングおよび/または処方される。
本発明を実施するのに用いられる医薬としては、これらに限られるものではないが、心血管薬剤(ベシル酸アムロジピン、ニトログリセリン、ニフェジピン、ロサルタンカリウム、イルベサルタン、塩酸ジルチアゼム、硫酸クロピドグレル、ジゴキシン、アブシキシマブ、フロセミド、塩酸アミオダロン、ベラプロスト、テオフィリン、ピルブテロール、サルメテロール、イソプロテレノールおよびトコフェリルニコチネート);抗感染薬成分(例えば、アモキシシリン、クラブラン酸カリウム、イトラコナゾール、アシクロビア、フルコナゾール、塩酸テルビナフィン、エチルコハク酸エリストマイシン、アセチルスルフィソキサゾール、ペニシリンV、セファレキシン、エリスロマイシン、アジスロマイシン、テトラサイクリン、シプロフラキシン、ゲンタマイシン、スルファチアゾール、ニトロフラントイン、ノルフロキサシン、フルメキンおよびイバフロキサシン、メトロニダゾール、ナイスタチン;精神療法成分(例えば、塩酸サートラリン、ベンラファキシン、塩酸ビュープロピオン、オランザピン、塩酸ブスピロン、アルプラゾラム、塩酸メチルフェニデート、マレイン酸フルボキサミン、およびメシル酸エルゴロイド);胃腸薬成分(例えば、ランソプラゾール、塩酸ラニチジン、ファモチジン、塩酸オンダンセトロン、塩酸グラニセトロン、スルファサラジンおよびインフリキシマブ);呼吸器治療薬(例えば、ロラタジン、塩酸フェキソフェナジン、塩酸セチリジン、プロピオン酸フルチカゾン、キシナホ酸サルメテロールおよびブデソニド);抗ヒスタミン剤(例えば、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、テルフェナジン);コレステロール低下剤(例えば、アトルバスタチンカルシウム、ロバスタチン、ベザフィブラート、シプロフィブラートおよびゲンフィブロジル);癌および癌関連治療薬(例えば、パクリタキセル、カルボプラチン、クエン酸タモキシフェン、ドセタキセル、塩酸エピルビシン、酢酸ロイプロリド、ビカルタマイド、酢酸ゴセレリンインプラント、塩酸イリノテカン、塩酸ゲムシタビンおよびサルグラモスチム);血液調整剤(例えば、エポエチンアルファ、エノキサパリンナトリウムおよび抗血友病因子);抗関節炎成分(例えば、セレコキシブ、ナブメトン、ミソプロストールおよびロフェコキシブ);AIDSおよびAIDS関連薬剤(例えば、ラミブジン、硫酸インジナビルおよびスタブジン);糖尿病および糖尿病関連治療薬(例えば、塩酸メトホルミン、インスリン、トログリタゾンおよびアカボーズ);生物学的薬剤(例えば、B型肝炎ワクチンおよびA型肝炎ワクチン);免疫反応調節剤(例えば、プリン誘導体、アデニン誘導体およびCpGs);ホルモン(例えば、エストラジオール、ミコフェノール酸モフェチルおよびメチルプレドニゾロン);酵素抑制剤(例えば、ジレウトン、カプトプリルおよびリシノプリル);血圧降下剤(例えば、プロプラノロール);ロイコトリエン拮抗薬;H2拮抗物質のような抗潰瘍薬;嘔吐抑制剤(例えば、スコポロミン);抗けいれん剤(例えば、カルバマゼピン);免疫抑制剤(例えば、シクロスポリン);鎮痛薬(例えば、塩酸トラマドール、フェンタニル、メタミゾール、ケトプロフェン、硫酸モルフィン、アセチルサリチル酸リシン、アセトアミノフェン、ケトロラクトロメタミン、モルヒネ、ロキソプロフェンナトリウムおよびイブプロフェン);皮膚薬(例えば、イソトレチノイン、リン酸クリンダマイシン);麻酔薬(例えば、プロポフォール、塩酸ミダゾラムおよび塩酸リドカイン);片頭痛治療薬(例えば、エルゴタミン、メラトニン、スマトリプタン、ゾルミトリプタンおよびリザトリプタン);鎮静剤および催眠剤(例えば、ゾルピデム、酒石酸ゾルピデム、トリアゾラムおよびハイコシンブチルブロミド);画像形成成分(例えば、造影剤、テクネチウム、TC99M、セスタミビ、イオメプロール、ガドジアミド、イオベルソールおよびイオプロミド);抗炎症薬(例えば、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、ナプロキセンおよびピロキシカム);局所麻酔剤(例えば、ベンゾカイン、プロポフォール);鎮咳薬(例えば、コデイン、デキストロメトルファン);鎮静剤(例えば、フェノバルビタール);抗凝固剤(例えば、ヘパリン);抗不整脈剤(例えば、フレカイニド);制吐薬(例えば、メタクロプロミド、オンダンセトロン);抗肥満剤;診断および対照成分(例えば、アルサクチド、アメリシウム、ベタゾール、ヒスタミン、マンニトール、メチラポン、ペタガストリン、フェントールアミン、放射性B12、ガドジアミド、ガドペンテト酸、ガドテリドール、パーフルブロン、サイクロスポリン、クエン酸シルデナフィル、パクリタキセル、リトナビルおよびサキナビル);医薬として許容される塩およびこれらのエステルおよびこれらの組み合わせが例示される。好適な薬剤については、「PDR電子ライブラリCD−ROM版」、メディカルエコノミクスライブライリ、ニュージャージー州モンベール(Medical Economics Library,Montvale, New Jersey)(2003年)に更に挙げられている。
着目の医薬を選択すると、例えば、直接実験、計算または公開されたデータを照会することにより、その医薬に関連する物理パラメータが得られる。(1)オクタノール/水分配係数(すなわち、log(P))と(2)分子量を含む少なくとも2つの物理パラメータを医薬のために取得しなければならない。これら2つのパラメータは、医薬の親水性/親油性バランスおよび分子サイズを説明するのに通常有用であり、両パラメータとも一般的に、膜拡散プロセスに重要である。任意で、例えば、自由回転結合の数および/またはH結合の供与体と受容体の数をはじめとする更なるパラメータを取得してもよい。これらの後者のパラメータは、医薬のモデル化合物の選択を改善するのに有用であるが、膜拡散に与える影響は、一般的に、log(P)および分子量より小さい。
log(P)を実験的に求める方法は周知であり、例えば、ASTM E1147−92(1997年)「液体クロマトグラフィーにより推定される分配係数(n−オクタノール/水)の標準試験方法(Standard Test Method for Partition Coefficient(n−Octanol/Water) Estimation by Liquid Chromatography)」に記載されている。この試験方法には、オクタノール/水分配係数を液体クロマトグラフィーカラムで実験的に求めた保持時間に関連付ける経験的に誘導された等式を用いて、0〜8にわたる化学薬品のlog(P)を推定するための手順が記載されている。
log(P)を求める他の実験的方法は、例えば、米国連邦規則、第1章、タイトル40、2001年7月1日版、サブパートE、§799.6755(Title 40, Chapter 1 of the U.S. Code of Federal Regulations, July 1, 2001 edition, Subpart E, §799.6755)「TSCA分配係数(n−オクタノール/水)、シェイクフラスコ法(TSCA Partition Coefficient (n−octanol/water), Shake Flask Method)」274〜277ページに記載されている。この方法では、評価する化合物をn−オクタノールと水を含むフラスコに入れて振とうする。n−オクタノールと水が分離した後、n−オクタノールと水それぞれの中にある化合物の量を従来の技術により測定する。
あるいは、または、これに加えて、log(P)は、例えば、ゴーシュら(Ghose et al.)、「計算機化学(Journal of Computational Chemistry)」、1988年、第9巻、80−90ページに記載されているような断片補正方法を用いて、またはカリフォルニア州クレアモントのバイオバイトコーポレーション(BioByte Corporation, Claremont, California)より「CLOG(P)」(例えば、「CLOG(P) 4.0」)、ニューヨーク州シラキュースのシラキュースリサーチコーポレーション(Syracuse Research Corporation, Syracuse, New York)より「LOGKOW/KOWWIN」、カナダ、トロントのアドバンスドケミストリーディベロップメント(Advanced Chemistry Development, Toronto, Canada)より「LOG(P)DB」、オレゴン州ビーバートンのCACheグループ(CAChe group, Beaverton, Oregon)より「CACHELOG(P)」およびマサチューセッツ州テュークスベリーのケムシリコLLC(ChemSilico, LLC, Tewksbury, Massachusetts)より「CSLOG(P)」という商品名で市販されているコンピューターソフトウェアより計算してもよい。更に、log(P)値は、例えば、C.L.ヨウ(C.L.Yaws)「化学特性ハンドブック(Chemical Properties Handbook)」、ニューヨーク(New York)、マグローヒル(McGraw−Hill)、364−388ページ(1999年)および「有機化学の物理特性ハンドブック(Handbook of Physical Properties of Organic Chemicals)」、フィリップH.ハワード(Philip H. Howard)およびウィリアムM.メイラン(William M. Meylan)編、ボカラトン(Boca Raton)、ルイスパブリッシャーズ(Lewis Publishers)(1997年)のような様々な文献から取得してもよい。
分子量は、周知の方法(例えば、分子式または凝固点降下を調べる)により容易に取得できる。自由回転結合の数およびH−結合の供与体と受容体の数も、化合物の構造式を調べれば容易に取得できる。化合物の自由回転結合の数を求める方法に関する更なる詳細については、例えば、ヴェベールら(Veber et al.)、「メディシナルケミストリージャーナル(Journal of Medicinal Chemistry)」(2002年)、第45巻、2615−2623ページに記載されており、H−結合の供与体と受容体の数については、例えば、リピンスキーら(Lipinski et al.)、「薬物発見および開発環境における溶解度および浸透性を見積もるための実験的および計算的アプローチ(Experimental and Computational Approaches to Estimate Solubility and Permeability in Pharmaceutical Discovery and Development Settings)」、アドバンスドドラッグデリバリーレビュー(Advanced Drug Delivery Reviews)(1997年)、第23巻(1−3)、3−25ページに記載されている。
化合物(例えば、医薬および染料を含む)のパラメータの計算は、例えば、パラメータを物理的に測定するために特定の化合物の合成が必要な場合に、特に有用である。
モデル化合物として用いる化合物としては、任意の公知または想定化合物が挙げられる。一般的に、有用なモデル化合物は有機化合物である。化合物は、例えば、公知の方法による合成により、または、例えば、ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチケミカルカンパニー(Aldrich Chemical Company, Milwaukee, Wisconsin)のようなメーカーより得られる。
本発明によるモデル化合物として用いることのできる化合物の特に有用な部類としては染料(ロイコ染料)が挙げられる。染料の分光特性により、例えば、補助器具を付けた眼、または裸眼、蛍光分光法、吸収分光法、測色および反射分光法のような技術を用いて、溶液中の濃度の測定(例えば、絶対および/または相対的な)が促される。染料およびその市販のものをまとめた文献としては、例えば、「カラーインデックスインターナショナル(The Colour Index International)」、第3版、及び改訂、英国、ウエストヨークシャー、ブラッドフォードのダイヤーおよびカラーリスト協会編(The Society of Dyers and Colourists, Bradford, West Yorkshire, England)(1971年から現在)が挙げられる。また、染料を合成する数多くの方法が公知であり、例えば、「色の化学:合成、特性および有機染料と顔料の適用(Color Chemistry: Syntheses, Properties and Applications of Organic Dyes and Pigments)」、A.T.ピータ(A.T.Peters)およびH.S.フリーマン(H.S.Freeman)編、ニューヨーク(New York)、エセルゼアアプライドサイエンス(Elsevier Applied Science)(1991年)に記載されているものが挙げられる。代表的な部類の染料としては、例えば、キサンタン染料(チオキサンタン染料を含む)、芳香族炭化水素染料(例えば、ペリレン染料)、イミド染料(ペリレンイミド染料およびナフタルイミド染料)、クマリン染料、インジゴイド染料(チオインジゴイド染料を含む)、アニリン染料、メチン染料(ポリメチン染料を含む)、アゾ染料、シアニン染料(ヘミシアニン染料を含む)、カロチノイド染料、スチリル染料、キナルジン染料、アントラキノン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、アゾ染料、ジアゾ染料およびこれらの組み合わせが挙げられる。
代表的な部類の有用なロイコ染料としては、例えば、ビフェノールロイコ染料、フェノールロイコ染料、インドアニリンロイコ染料、アクリル化アジンロイコ染料、フェノキサジンロイコ染料およびフェノチアジンロイコ染料が挙げられる。同じく有用なのは、例えば、米国特許第3,445,234号明細書(チェスコンら(Cescon et al.)、米国特許第4,021,250号明細書(サシハラら(Sashihara, et al.))、米国特許第4,022,617号明細書(マクガキン(McGuckin))および米国特許第4,368,247号明細書(フェッチャージュニアら(Fletcher, Jr., et al.))に記載されているようなロイコ染料である。ロイコ染料の合成方法は周知であり、例えば、「ロイコ染料の化学および用途(Chemistry and Applications of Leuco Dyes)」、R.マサラ(R.Muthyala)編、ニューヨーク(New York)、プレナムプレス(Plenum Press)(1997年)に記載されているようなものが挙げられる。
取得されたら、医薬と複数の化合物のパラメータは比較され、医薬のパラメータに少なくとも近似のパラメータを有する1つ以上のモデル化合物が一般的に選択される。一般的に、医薬のパラメータに最も近似している化合物が、試験において、医薬の最良の近似値を与える。しかしながら、化合物(例えば、以前は未知の化合物)を得る難しさのような因子の原因となる化合物の選択の幅は許容される。例えば、任意の値のlog(P)を用いてよいが、最良の結果は、一般的に、化合物と医薬のlog(P)の差の絶対値が3、2.5、2.0、1.5、1.0、0.5、0.2未満またはこれに等しい、さらには0.1未満またはこれに等しい場合に得られる。同様に、任意の値の分子量を用いてよいが、最良の結果は、一般的に、化合物と医薬の分子量の差の絶対値が1分子当たり150、100、75、50、40、30、20未満またはこれに等しい、さらには10グラム未満またはこれに等しい場合に得られる。
選択したら、モデル化合物の膜を通した拡散について評価する。好適な膜としては、例えば、合成ポリマー膜(例えば、酢酸セルロースシート、エチルセルロース、リン脂質、コレステロールおよび鉱油を含有するポリマー膜、ポリ(エチレングリコール)ブロックセグメントを含有するポリウレタンポリマー、ポリ(スチレン)に組み込まれた合成ゼオライト、シリコーンゴム、交互の親水性および親油性シートを含有するラミネートポリマーシート、有機液体を充填したろ紙または膜、ならびに培養細胞膜)、ヘアレスマウススキン、スネークスキン、ピッグスキンおよび移植用皮膚が挙げられる。浸透試験において哺乳動物の皮膚の代替として有用な好適な合成膜に関する更なる詳細については、例えば、ホークら(Houk et al.)、「皮膚浸透調査のための膜モデル(Membrane Models for Skin Penetration Studies)」、ケミカルレビュー(Chemical Reviews)(1988年)、第88巻(3)、455−472ページ、およびハタナカら(Hatanaka et al.)、「ドラッグの皮膚浸透の予測II、皮膚代替物としての複合体膜の開発(Prediction of Skin Permeability of Drugs. II. Development of Composite Membrane as a Skin Alternative)」、製薬インターナショナルジャーナル(International Journal of Pharmaceutics)(1992年)、第79巻、21−28ページに記載されている。
賦形剤は、膜を通した医薬の拡散を補助または抑制する役割を果たす化合物である。多くの賦形剤が業界では公知であり、例えば、テルペン(例えば、アルファ−テルピネオール、(+)−テルピネン−4−オール、1,3,3−トリメチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン、p−シメン);ポリオール(例えば、(S)−(+)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノール、(R)−(−)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4メタノール、1,2−プロパンジオール、ブタン−1,3−ジオール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコールポリエチレングリコールエーテル、エチレングリコール、エタノール、プロパノール、グリセロール)をはじめとするアルコール;エステル(例えば、ラウリン酸プロピレングリコール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチルヘキシル、ブチルドデカノエート、ラウリル酸ラウリルエステル、プロパン酸2−ヒドロキシ−ドデシルエステル、リノール酸ブチルエステル、ラウリル酸メチルエステル、メチルドデカノエート、ドデシルドデカノエート、ラウリル酸メチルエステル、メチルドデカノエート、ラウリル酸エチルエステル、エチルドデカノエート、オレイン酸エチルエステル、(−)−メチルL−ラクテート)、乳酸エチル、乳酸ラウリル、乳酸ブチル);アミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−ラウリルピロリドン、N−オクチルピロリドン、N−(2−ヒドロキシエチル)ピロリドン、N−メチルピロリドン、1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オンおよびその他N−置換アルキルアザシクロアルキル−2−オン);ハロカーボン(例えば、クロロホルム、塩化メチレン);脂肪酸(例えば、ラウリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、リノール酸、カプリン酸、ネオデカン酸);カチオン、アニオンおよびノニオン界面活性剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリオキサマー);抗コリン剤(例えば、臭化ベンジロニウム、臭化オキシフェノニウム)、油(例えば、ティーツリー油、鉱油)、ケトン(例えば、アセトン)、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン);ジメチルスルホキシド;アセトニトリル;水性溶剤(例えば、水、緩衝生理食塩水液、乳酸リンゲル液)およびこれらの組み合わせが挙げられる。本明細書において、「賦形剤パッケージ」という用語は、集合的に、参照される組成物(例えば、モデル化合物−賦形剤処方または医薬組成物)中の全賦形剤成分の組み合わせのことを指す。
有用な市販の賦形剤としては、例えば、ニュージャージー州パラマスのゲトフォッス(Gattefosse Corporation, Paramus, New Jersey)より「ラボラソル(LABRASOL)または「ラブラフィル(LABRAFIL)」(例えば、「ラブリフィル(LABRIFIL)M 1944 CS」または「ラブリフィル(LABRIFIL)M 2130 CS」)という商品名で入手可能なものが挙げられる。
モデル化合物−賦形剤処方および医薬組成物は、周知の混合および取扱い技術を用いて、1種類以上の賦形剤を、1種類以上の染料または医薬とそれぞれ混合することにより調製してよい。
単体、または少なくとも1種類の賦形剤と組み合わせた、1種類以上の染料の膜を通した拡散の測定は、任意の好適な方法に従って求めてよい。一般的な方法では、フランツセルまたは同様の膜により分離された2つのチャンバを有する試験装置を利用する。フランツセルは、2つのガラスハーフ−セル間に保持された膜(例えば、皮膚)を有しており、一般的に、一方のガラスハーフ−セルは、例えば、モデル化合物−賦形剤処方または医薬組成物を含む試験溶液または経皮パッチを含有し、他方のガラスハーフ−セルは、血清に代表される賦形剤溶液を含有している。このように、モデル化合物−賦形剤処方または医薬組成物および賦形剤組成物は、それぞれ、膜と接触し、膜を通して徐々に拡散する。
一般的に、各フランツセルは、約2平方センチメートルの膜を必要とし、各拡散測定のために、空にして、賦形剤溶液を慎重に再充填する。一般的に、拡散測定は、統計上信頼性のあるデータを得るために、多数回(例えば、4回)行われる。かかる拡散測定は、一般的に、手がかかり、試験のために賦形剤溶液の分取を除去するために、各時点で(例えば、6時間毎に)オペレータの介入をかなり必要とする。除去された各分取は、一般的に、例えば、高性能液体クロマトグラフィー(すなわち、HPLC)により分析される。
膜を通して賦形剤溶液へと拡散されたモデル化合物の量は、例えば、反射分光分析、蛍光分光分析または吸収分光分析等をはじめとする分光技術、またはHPLC、ガスクロマトグラフィー等のようなその他の周知の技術により測定することができる。ロイコ染料を用いる場合には、染料形態を生成するための化学反応は、存在する量を測定する前に、例えば、前述の分光技術を用いて実施される。化学反応としては、酸化および誘導体化が例示される。
ある測定技術では、賦形剤溶液中のモデル化合物の濃度を求めるのに分取の除去は必要としない。例えば、モデル化合物が染料の場合には、測定データを集め、実質的に同時に分析する、または、例えば、光学スキャナまたはカメラ(例えば、CCDカメラ)のような光学技術を用いて、リアルタイムで集め、計算または分光光度法(例えば、反射分光光度法)により分析可能な画像として記録してもよい。従って、かかる技術を用いて、例えば、同一の譲渡人に譲渡された、代理人ケース第58917US002の米国特許出願「膜拡散を測定する装置および方法(APPARATUS AND METHOD FOR MEASURING MEMBRANE DIFFUSION)」に記載されている種類の測定装置を用いて、染料の拡散を複数の拡散セルにおいて同時に測定してもよい。他の有用な測定装置については、例えば、米国特許出願公開第2002/0025509号明細書(シーマら(Cima et al.))に記載されている。
フランツセルは、例えば、ニュージャージー州ソマーヴィルのクラウンガラスカンパニー(Crown Glass Company, Somerville, New Jersey)およびペンシルバニア州ベツレヘムのパームギア(PermeGear, Bethlehem, Pennsylvania)より市販されている。フランツセルを用いる方法は周知であり、例えば、米国特許第4,751,087号明細書(ウィック(Wick))に記載されている。一般的に用いられているように、一般的には1種類以上の賦形剤と組み合わせた1種類以上の医薬を、フランツセルの伸張した膜に置き、モデル化合物を膜を通して拡散させ、アッセイ(例えば、高性能液体クロマトグラフィーまたは微生物チャレンジにより)を続ける。
医薬組成物とモデル化合物−賦形剤処方は、任意で、例えば、酸化防止剤および防腐剤、着色および希釈剤、乳化および沈殿防止剤、軟膏ベース、増粘剤、香料およびこれらの組み合わせのような経皮組成物に一般的に用いる様々な成分を含んでいてもよい。
医薬組成物およびモデル化合物−賦形剤処方は、任意の好適な形態(例えば、液体、ゴム糊やゼリーのような粘性の水溶液、水中油型エマルジョンおよび油中水型エマルジョンをはじめとするエマルジョン、またはゲル、ローションまたは混合物のような懸濁液の形態)で、膜および/または生きている哺乳類の皮膚に適用できる。好適な形態は業界に周知であり、例えば、J.G.ネアン(J.G.Nairn)、「レミントンの製薬科学(Remington’s Pharmaceutical Sciences)」、第17版、A.F.ジェンナロ(A.F.Gennaro)編、ペンシルバニア州イーストンのマックパブリッシングカンパニー(Mack Publishing Company:Easton,Pennsylvania)、1492−1517ページ(1985年)に記載されている。
本発明の実施に用いられるモデル化合物−賦形剤処方と医薬組成物は、例えば、米国特許第3,598,122号明細書(ザファロニ(Zaffaroni))、米国特許第3,598,123号明細書(ザファロニ(Zaffaroni))、米国特許第3,731,683号明細書(ザファロニ(Zaffaroni))、米国特許第3,797,494号明細書(ザファロニ(Zaffaroni))、米国特許第4,435,180号明細書(リーパー(Leeper))、米国特許第5,814,599号明細書(ミトラゴトリら(Mitragotri et al.))または米国特許第5,879,322号明細書(ラティンら(Lattin et al.))に記載されているような経皮デリバリーデバイス(例えば、経皮接着パッチ)に含まれていてもよい。
経皮ドラッグデリバリーデバイスは、一般的に、デリバリーされる組成物(例えば、医薬)が組み込まれるキャリア(液体、ゲルまたは固体マトリックスや感圧接着剤のような)を含んでいる。業界に公知の経皮デリバリーデバイスは、例えば、医薬および/または賦形剤の皮膚へのデリバリー速度を制御する膜を含むリザーバタイプのデバイス、感圧接着剤マトリックス中ドラッグの分散液または溶液と賦形剤を含む単一層デバイス、いくつかの別個の層、例えば、ドラッグを含有する、皮膚浸透エンハンサーを含有する、ドラッグおよび/または皮膚浸透エンハンサーの放出速度を制御する、およびデバイスを皮膚に取り付ける層を含む、より複雑な多層デバイスが挙げられる。
更に、医薬組成物とモデル化合物−賦形剤処方は、マイクロカプセル化、マクロカプセル化および膜システムを含む速度制御膜のあるリザーバシステム;速度制御膜のないリザーバシステム(中空ファイバー、マイクロポーラス膜およびポーラスポリマー基材およびフォームのような);組成物がノンポーラスなポリマーまたはエラストマーマトリックスに物理的に分散されたようなものを含むモノリシックシステム;リザーバ層が外側制御層と化学的に同様のもの、リザ−バ層が外側制御層と化学的に同様でないものを含むラミネート構造のような経皮デリバリーシステムに組み込まれる。
経皮デリバリーデバイスに関する更なる詳細については、例えば、米国特許第5,494,680号明細書(パターソン(Peterson))および米国特許第6,086,911号明細書(ゴッドベイ(Godbey))ならびに米国特許出願公開第2003/0072792号明細書(フラニガンら(Flanigan et al.))にある。
所望の膜拡散特性を有する1種類以上のモデル化合物−賦形剤処方を選択したら、これらの処方に対応するが、モデル化合物をそれらがモデル化する医薬に置き換えた、1種類以上の医薬組成物を調製する。
医薬組成物を更に評価してもよい(例えば、生体内臨床試験には、医薬組成物を少なくとも1つの生きている哺乳類の皮膚と接触させて、結果を観察することが含まれる)。選択されたモデル化合物−賦形剤処方は、膜拡散特性を実際に試験したモデル化合物−賦形剤処方であってもよいし、所望の膜拡散特性を有するモデル化合物−賦形剤処方の範囲内またはそれに近いモデル化合物−賦形剤処方であってもよい。
以下の限定されない実施例を参照すると本発明をより理解できるであろう。特に断りのない限り、部、パーセンテージ、比率等はすべて重量基準である。
特に断りのない限り、実施例で用いた試薬は全て、ミズーリ州セントルイスのシグマ−アルドリッチ(Sigma−Aldrich Corporation,Saint Louis,Missouri)のような一般的な化学メーカーより入手したもの、または入手可能なものであるか、または公知の方法により合成してもよい。
表1に示したlog(p)値化合物は、ニューヨーク州シラキュースのシラキュースリサーチコーポレーション(Syracuse Research Corporation,Syracuse,New York)より「KOWWIN」という商品名で販売されているソフトウェアを用いて計算した。
膜拡散測定は、ペンシルバニア州ベツレヘムのパームギア社(PermeGear,Inc.,Bethlehem,Pennsylvania)より入手したフランツ拡散セルを用いて行った。
本明細書において、
「テトラグリコール」とは、テトラヒドロフルフリルアルコールポリエチレングリコールエーテルのことを指し、
「ラウログリコール」とは、ニュージャージー州パラマスのゲトフォッス(Gottefosse Corporation,Paramus, New Jersey)より「ラウログリコール(LAUROGLYCOL)FCC」という商品名で入手したラウリン酸プロピレングリコールのことを指す。
以下の表において「nm」とは測定しなかったことを意味する。
表1(下)に、一連の染料のlog(P)および分子量(MW)を示す。
Figure 2007506971
Figure 2007506971
Figure 2007506971
Figure 2007506971
実施例1
テストステロンの分子量およびlog(P)値(Log(P)=3.3、MW=288.4グラム/モル)を、表1にリストされた染料のものと比べた。これらのパラメータの比較と商業的な入手し易さに基づいて、ファットブラウンRR(Log(P)=3.3、MW=262.3グラム/モル)を、テストステロンのモデル化合物として選択した。
アルファ−テルピネオール、テトラグリコール、イソステアリン酸およびプロピレングリコールの各賦形剤中ファットブラウンRRの飽和溶液を、ねじ込み口金バイアル中で、ファットブラウンRRを別個のバイアルにおいて各賦形剤と混合し、バイアルを室温で一晩攪拌し、溶液をろ過して固体微粒子を除去することにより調製した(4つの溶液)。アルファ−テルピネオール、テトラグリコール、イソステアリン酸およびプロピレングリコールの各賦形剤中テストステロンの飽和溶液を同様にして調製した(4つの溶液)。
各膜拡散測定のために、新たに切除したヘアレスマウススキンを用いてフランツ拡散セルを組み立てた。ヘアレスマウススキンを、フランツセルの上部(供与体)チャンバに上皮側を向けて装着した。フランツセルの下部(受け取り用)チャンバに、pHが約6.9〜約7で、イオン強度が約0.155の0.01モルのリン酸緩衝液を充填した。試験する飽和溶液の2ミリリットル部分をフランツセルの上部(供与体)チャンバに置いた。フランツセルを34℃〜35℃、約60パーセント相対湿度に維持された定温定湿チャンバに入れた。受け取り用チャンバの緩衝液を磁気的に攪拌し、高性能液体クロマトグラフィー(テストステロンの場合)またはUV−VIS吸収分光分析(ファットブラウンRRの場合)による分析のために分取を周期的に除去した。各分取を除去した後、除去された分取の容積に等しい容積の新たな緩衝液でチャンバを再充填した。
へアレスマウススキンを通して、フランツセルの受け取り用チャンバ中の緩衝液に送られたファットブラウンRRとテストステロンの累積量の比較を、時間の関数として、緩衝液溶液1ミリリットル当たりの化合物のマイクログラム(μg/mL)で表し、表2(下記)に報告する。
Figure 2007506971
表2の結果によれば、テストステロンとファットブラウンRRを用いて膜拡散速度について同じ相対的順序(アルファ−テルピネオール>プロピレングリコール>イソステアリン酸>テトラグリコール)が得られたということが分かる。
実施例2
テストステロンの分子量およびlog(P)値(Log(P)=3.3、MW=288.4グラム/モル)を、表1にリストされた染料のものと比べた。これらのパラメータの比較と商業的な入手し易さに基づいて、スーダンI(Log(P)=5.5、MW=248.3グラム/モル)を、テストステロンのモデル化合物として選択した。
アルファ−テルピネオール、テトラグリコール、イソステアリン酸およびプロピレングリコールの各賦形剤中スーダンIの飽和溶液を、ねじ込み口金バイアル中で、スーダンIを別個のバイアルにおいて各賦形剤と混合し、バイアルを室温で一晩攪拌し、溶液をろ過して固体微粒子を除去することにより調製した(4つの溶液)。アルファ−テルピネオール、テトラグリコール、イソステアリン酸およびプロピレングリコールの各賦形剤中テストステロンの飽和溶液を同様にして調製した(4つの溶液)。スーダンIをファットブラウンRRの代わりに用いて実施例1に記載したようにして、へアレスマウススキンを通したフランツセルのリン酸緩衝液への化合物の拡散を実施し、測定した。
へアレスマウススキンを通して、フランツセルの受け取り用チャンバ中の緩衝液に送られたスーダンIとテストステロンの累積量の比較を、時間の関数として、緩衝液溶液10ミリリットル当たりの化合物のマイクログラム(μg/10mL)で表し、表3(下記)に報告する。
Figure 2007506971
表3の結果によれば、テストステロンとスーダンIを用いて膜拡散速度について同じ相対的順序(アルファ−テルピネオール>テトラグリコール)が得られたが、プロピレングリコールとイソステアリン酸については異なる相対順序が得られたということが分かる。
実施例3
レボノルゲストレルの分子量およびlog(P)値(Log(P)=3.48、MW=312.45グラム/モル)を、表1にリストされた染料のものと比べた。これらのパラメータの比較と商業的な入手し易さに基づいて、ディスパースレッドI(Log(P)=4.2、MW=314.35グラム/モル)を、レボノルゲストレルのモデル化合物として選択した。
アルファ−テルピネオール、テトラグリコール、イソステアリン酸およびプロピレングリコールの各賦形剤中ディスパースレッド1の飽和溶液を、ねじ込み口金バイアル中で、ディスパースレッド1を別個のバイアルにおいて各賦形剤と混合し、バイアルを室温で一晩攪拌し、溶液をろ過して固体微粒子を除去することにより調製した(4つの溶液)。アルファ−テルピネオール、テトラグリコール、イソステアリン酸およびプロピレングリコールの各賦形剤中レボノルゲストレルの飽和溶液を同様にして調製した(4つの溶液)。架橋ポリ(ジメチルシロキサン)膜(ミシガン州ミッドランドのダウコーニングコーポレーション(Dow Corning Corporation, Midland, Michigan)より「ダウシルガードシリコーン(DOW SYLGARD SILICONE)184」という商品名で入手した硬化性シリコーンゴムを鋳造し熱硬化することにより作成した厚さ0.51mmの膜)をヘアレスマウススキンの代わりに用いた以外は、実施例1の手順に従って、膜拡散測定を行った。
ポリ(ジメチルシロキサン)膜を通して、フランツセルの受け取り用チャンバ中の緩衝液に送られたディスパースレッド1とレボノルゲストレルの累積量の比較を、時間の関数として、緩衝液溶液1ミリリットル当たりの化合物のマイクログラム(μg/mL)で表し、表4(下記)に報告する。
Figure 2007506971
表4の結果によれば、レボノルゲストレルとディスパースレッド1を用いて膜拡散速度について同じ相対的順序(アルファ−テルピネオール>イソステアリン酸>テトラグリコール)が得られたということが分かる。
本発明の様々な修正および変更は、本発明の範囲および目的から逸脱することなしに当業者には明白であり、本発明はここに規定した説明のための実施形態に不当に限定されないことを理解するべきである。

Claims (25)

  1. 少なくとも1種類の医薬と複数の化合物の、少なくともlog(P)と分子量とを含むパラメータを比べる工程と、
    各医薬について前記複数の化合物から少なくとも1種類のモデル化合物を選択する工程と、
    少なくとも1種類のモデル化合物と少なくとも1種類の賦形剤とを含む、少なくとも1種類のモデル化合物−賦形剤処方を提供する工程と、
    少なくとも1種類のモデル化合物−賦形剤処方のモデル化合物の、少なくとも1枚の膜を通した拡散を測定する工程と、
    前記測定されたモデル化合物拡散に基づいてモデル化合物−賦形剤処方を選択する工程と、
    前記少なくとも1種類の医薬と前記選択されたモデル化合物−賦形剤処方の賦形剤パッケージを含む成分を組み合わせる工程と、
    を含む、医薬組成物を処方する方法。
  2. 前記モデル化合物−賦形剤処方がモデル化合物で飽和している、請求項1に記載の方法。
  3. 前記パラメータが自由回転結合の数を更に含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記パラメータがH−結合の供与体と受容体の数を更に含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記拡散がフランツセルを利用して測定される、請求項1に記載の方法。
  6. 少なくとも1種類のモデル化合物が染料を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記モデル化合物の前記拡散の測定が蛍光分光法を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記モデル化合物の前記拡散が複数の拡散セルで同時に測定される、請求項6に記載の方法。
  9. 前記モデル化合物の前記拡散の測定が画像の記録を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 少なくとも1種類のモデル化合物−賦形剤処方が複数の異なる賦形剤を含む、請求項1に記載の方法。
  11. 拡散が化学反応を利用して測定される、請求項1に記載の方法。
  12. 少なくとも1枚の膜が合成ポリマー膜を含む、請求項1記載の方法。
  13. 少なくとも1枚の膜が皮膚を含む、請求項1記載の方法。
  14. 少なくとも1枚の膜が、ヘアレスマウススキン、スネークスキン、ピッグスキンおよび移植用皮膚からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  15. 前記パラメータがlog(P)および分子量からなる、請求項1に記載の方法。
  16. 少なくとも1種類のモデル化合物の少なくとも1つのパラメータが計算される、請求項1記載の方法。
  17. 少なくとも1種類のモデル化合物の少なくとも1つのパラメータが実験的に求められる、請求項1に記載の方法。
  18. 前記医薬の少なくとも1つのパラメータが計算される、請求項1に記載の方法。
  19. 前記医薬の少なくとも1つのパラメータが実験的に求められる、請求項1に記載の方法。
  20. 前記医薬組成物を生きている哺乳類の皮膚と接触させる工程と、結果を観察する工程とを更に含む、請求項1に記載の方法。
  21. 前記医薬組成物を経皮デリバリーシステムに組み込む工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
  22. 前記医薬組成物を生きている哺乳類の皮膚と接触させる工程と、結果を観察する工程とを更に含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記経皮デリバリーデバイスが接着パッチを含む、請求項21記載の方法。
  24. 各モデル化合物−賦形剤処方の拡散を測定する前に、該処方を接着パッチに組み込む、請求項1に記載の方法。
  25. 前記モデル化合物−賦形剤処方が複数のモデル化合物を含む、請求項1に記載の方法。
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