JP2007500513A - 質量に基づく毒素アッセイおよびそのための基質 - Google Patents

質量に基づく毒素アッセイおよびそのための基質 Download PDF

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Abstract

メタロプロテアーゼについてのアッセイは、(i)試験化合物を基質と混合する工程であって、ここで該プロテアーゼが該基質と反応して生成物を形成する、工程;および(ii)該メタロプロテアーゼの存在を該生成物の質量を測定することにより検出する工程を含む。

Description

本発明は、メタロプロテアーゼについてのアッセイに関し、特に、ボツリヌス菌神経毒素および炭疽菌致死因子を検出するためのアッセイに関する。本発明はまた、このアッセイのための基質に関する。
ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)の種々の株は、構造的に関連しているが抗原性は異なる7つのタンパク質神経毒素(A〜G型)のファミリーを形成している。これらの神経毒素は、ボツリヌス中毒症候群を引き起こす。症状は、広範な弛緩性麻痺として現れ、しばしば死に至る。食品業では、食品処理加工でボツリヌス菌の増殖および毒素産生を防ぐことを確実にするように、多大な努力が払われており、これらの毒素について迅速で感度の高い特異的なアッセイが必要とされている。現時点では、毒素の検出が確実な方法は、マウスで実施される急性毒性試験のみである。この試験は非常に感度が高く、1匹のマウスの50%致死用量[MLD50]の検出限界が10〜20pg神経毒素/mlと同等であるが、多くの欠点がある:この試験は、実施するには費用がかかり、多数の動物を必要とし、さらに特異抗血清を用いる中和試験を並行して実施しなければ神経毒素に対して特異的とならない。さらに、この試験は、完了するまでに4日かかる。また、このような動物試験に対する抵抗の高まりのため、代替となる迅速なインビトロアッセイの開発を必要としている。多数のイムノアッセイ系が報告されているが、これらのイムノアッセイは、神経毒素の生物学的活性を測定するわけではなく、擬陽性の結果を導き得る。
過去数年間で、クロストリジウム菌神経毒素の作用態様の解読は、著しく進行した。この毒素は、細胞レベルで、特異性の高い亜鉛エンドプロテアーゼとして作用することが示されている。この酵素は、シナプス小胞とシナプス膜とのドッキングを制御する3つの小さなタンパク質の種々のイソ型を切断する。ボツリヌス菌神経毒素A型およびE型は、25kDaのシナプトソーム結合タンパク質(SNAP−25)を特異的に切断する。ボツリヌス菌神経毒素C型は、膜タンパク質のシンタキシンおよびSNAP−25を切断する。ボツリヌス菌神経毒素B型、D型、F型、およびG型は、異なる細胞内標的である小胞関連膜タンパク質(VAMP;シナプトブレビンとも称される)に対して作用する。ボツリヌス菌神経毒素B型および破傷風菌神経毒素を除いて、クロストリジウム菌神経毒素はいずれも、異なるペプチド結合でそれらのタンパク質標的を切断し、異なる分子サイズの断片を生成する。
カラム上に毒素基質を固定化し、これを毒素を含む疑いのある溶液と混合し、次いで切断された基質に特異的な抗体を使用して毒素の存在を示すことが、WO95/33850から公知である。このアッセイは充分に働くが、固定化基質および検出抗体において特異的な試薬を必要とする。
炭疽菌致死毒素(これは炭疽菌(Bacillus anthracis)により生成される)は、炭疽菌に感染した動物における主要な死亡原因である。この毒素の一成分である致死因子(LF)はメタロプロテアーゼであり、このプロテアーゼは、有糸分裂促進因子活性化プロテインキナーゼキナーゼ1および2(MAPKK1およびMAPKK2)のアミノ末端を切断することが示されている。この切断は、MAPKK1を不活性化し、MAPKシグナル伝達経路を阻害する。今のところ、この毒素について有効なアッセイはない。
本発明の目的は、メタロプロテアーゼについてのさらなるアッセイ、特に、ボツリヌス菌毒素および炭疽菌致死因子についてのアッセイを提供することである。好ましい実施態様では、本発明の目的は、改善されたアッセイ、および異なるメタロプロテアーゼを同時に検出するために使用され得るアッセイを提供することを含む。
本発明の第一の局面は、プロテアーゼ(特に、メタロプロテアーゼ)についてのアッセイを提供し、このアッセイは、以下の工程を含む:
(a)試験化合物を基質と混合する工程であって、該基質が、(i)プロテアーゼについての切断部位(ここで、該プロテアーゼは、基質を切断して生成物を形成する)、および(ii)必要に応じて、固相への生成物の結合を可能にするタグ、を含む、工程;
(b)生成物を固相に結合させる工程;および
(c)質量分析法により生成物の質量を決定する工程。
選択態様は、固相に予め結合された基質を使用することである。この場合、(もしあるなら)生成物が固相に結合されるので、工程(b)は必要ではない。
メタロプロテアーゼ毒素のアッセイのために本発明の実施態様を使用する際に、一部位で特異的に切断されて、毒素血清型を同定するために使用され得る既知の分子量を有する少なくとも1つの生成物(基質の断片)を生じる基質が用いられる。
このアッセイ系は、ボツリヌス菌毒素の血清型が生成した断片の質量によって決定され得るという利点を有し、したがって、検出工程において、特殊化された抗体試薬の必要性が除かれる。本発明のさらなる利点は、ボツリヌス菌毒素の多く(例えば、4、5、6、または7つ)の血清型の同時アッセイを可能にすることである。これは、放出されたペプチド断片の質量がボツリヌス菌神経毒素の各々について異なるように、基質が用いられ得るからである。
さらに、このアッセイは、毒素の有する高度に保存された生物学的活性に依存するので、同じ群の毒素間の抗原性の変動は、アッセイの働きに特に影響しない。アッセイ系のさらなる利点は、このアッセイ系が、ELISA系に比較して比較的迅速であり、従来のELISA系よりも良好な感度を有し、そして生物学的に活性な毒素のみが検出される点である。
本発明のさらなる実施態様では、アッセイは、以下の工程を含む:
(a)試験溶液をVAMP(シナプトブレビン)および/またはSNAP−25および/またはシンタキシン(またはこれらの断片)を含む基質と混合して、混合物を形成する工程、
(b)該混合物を緩衝液中でインキュベートする工程、
(c)質量分析法用に設計された固相上に該混合物を結合させる工程、および
(d)質量分析法により1つ以上の切断生成物を検出する工程。
本発明はまた、以下によって実施され得る:
試験溶液を基質溶液(VAMP/シナプトブレビンおよび/またはSNAP−25および/またはシンタキシンの誘導体を含有する)と混合する工程であって、ここで該基質が改変されて、固相への結合のためにタグを有する、工程、
該混合物を、例えば、適切な緩衝系中で、インキュベートする工程、
インキュベートした混合物を、質量分析法用に設計された固相上に結合させる工程であって、ここで該混合物の成分が結合タグを介して結合される、工程、および
1つ以上の切断生成物を質量分析法により検出および特徴付けする工程。
タグは、基質または生成物の質量が決定され得るように基質および/または生成物を固相に結合させるために使用される。いくつかの場合、基質において適切なタグが天然に存在し、例えば、VAMP/シナプトブレビンは、改変される必要なく疎水性表面に結合する。基質が予めタグを含まない場合、タグを基質中に導入することも、基質に付着させることもできる。
タグは、固相への生成物の選択的結合を可能にする。これにより、生成物が、質量測定工程を妨げ得る混合物の他の成分から、少なくとも部分的には分離されるという利点がある。したがって、好ましくは、本発明のアッセイは、固相を洗浄して未結合成分を除去する工程をさらに含む。
基質と試験化合物とが混合された後、試験化合物中に存在するプロテアーゼは、基質を切断して2つ以上(一般には、2つ)の断片を形成する。測定/検出工程は、これらの1つ(通常、小さいほうの断片であり、生成物という)を検出するように設計される。一般に、生成物が形成されているか否かを測定する前に、混合物は、一定期間インキュベートされる。これにより、基質にプロテアーゼが接近でき、非常に低いプロテアーゼレベルでさえもシグナルを得ることができる。適切なインキュベーション時間は、アッセイの詳細に従って変わるが、少なくとも10分のインキュベーションが通常であり、少なくとも30分または少なくとも1時間が好ましい。
固相は、生成物の質量の測定のために使用され得るものである。この測定は、適切には、SELDI法によるが、他の方法も本発明に対して適用できる。一般に、固相は、生成物が結合され得る金属表面を含む。この表面は、代表的には、この結合を容易にするように誘導体化される。特定の実施態様で使用される1つの固相はチップである。
生成物を含有する溶液を単に表面上で乾燥させることにより、生成物は、表面に結合され得る。好ましくは、生成物は、表面に特異的に結合され、次いで緩衝液および/または水で洗浄される。次いで、洗浄された生成物は、必要であれば、表面に対してもう共有結合されないように処理され得る。次いで、生成物の質量が決定される。
VAMP/シナプトブレビンは、ボツリヌス菌血清型B、D、F、およびG型の天然のタンパク質標的であり、そのC末端領域にチロシン:トリプトファン:トリプトファン(YWW)の配列を含む。この配列は、疎水性表面に強く結合する。したがって、この配列は、質量スペクトル分析用に設計された疎水性チップ表面へのペプチド断片の結合のための天然に存在するタグを提供する。必要に応じて、同様のタグまたはモチーフが、同様の疎水性ドメインが存在しないこれらの毒素基質(例えば、SNAP−25)に組み込まれて、改変基質を提供する。この改変基質は、プロテアーゼによる切断のための部位と、無傷のままであってもプロテアーゼによる切断後であってもよいが、この改変基質を疎水性表面に結合するためのドメインとを含む。
疎水性モチーフは、連続した疎水性アミノ酸(例えば、ロイシン、イソロイシン、バリン、フェニルアラニン、チロシン、およびトリプトファン)の短い配列によって、所定の基質に組み込まれ得るか、または付加され得る。一般に、3〜5アミノ酸の配列が、基質または断片を不溶性とすることなく、基質(および切断により生じた断片)が疎水性表面に結合することを可能にするのに適切である。
したがって、本発明のさらなる実施態様は、以下を含む:
試験溶液を基質溶液(VAMP/シナプトブレビンおよび/またはSNAP−25および/またはシンタキシンの誘導体を含む)と混合する工程であって、ここで該基質が、疎水性表面に結合するためのタグ/モチーフを含むか、またはこのようなタグ/モチーフを含むように改変されている、工程、
該混合物を適切な緩衝系中でインキュベートする工程、
該混合物を、質量分析法用に設計された疎水性固相上に結合させる工程であって、ここで該混合物の成分が、結合疎水性タグ/モチーフを介して結合される、工程、および
質量分析法により1つ以上の切断生成物を検出および特徴づけする工程。
指向型結合のためのタグのさらなる例は、ビオチンである。ビオチンタグは、システイン残基を介してタンパク質中に導入され得る。これらは、天然に存在していても、変異誘発により導入されてもよい。VAMP/シナプトブレビンは、C末端領域にシステイン残基を含まず、変異誘発によって、親水性ドメインのC末端にシステインが付加されて、以下のC末端配列を生じ得る:
リジン:アスパラギン:ロイシン:リジン:システイン(KNLKC)。
後者の配列は、次いで、ビオチンタグを含むように、化学試薬(例えば、ポリエチレンオキサイドマレイミド活性化ビオチン)を用いて好都合に改変され得る。
SNAP−25の場合、多数のシステイン残基がペプチド中に存在するが、好都合には位置していない。本発明の効率的な操作のために、これらのシステインを変異誘発によりセリン残基に改変すること、および付加システインを(例えばC末端に)導入することも好ましい。後者は、次いで、ビオチン残基の組み込みに適切な部位を提供する。
毒素によるビオチン化基質の切断後、生じたビオチン化断片は、質量スペクトル分析用に設計されたストレプトアビジンでコーティングした固相上に固定化され得る。したがって、ビオチンおよびストレプトアビジンを用いる本発明の特定の実施態様は、以下を含む:
試験溶液を基質溶液(VAMP/シナプトブレビンおよび/またはSNAP−25および/またはシンタキシンの誘導体を含む)と混合する工程であって、ここで該基質が、ビオチン残基を含む、工程、
該混合物を適切な緩衝系中でインキュベートする工程、
質量分析法用に設計されたストレプトアビジンでコーティングした固相上に該混合物を結合させる工程であって、ここで該混合物の成分がビオチン残基を介して結合される、工程、および
質量分析法により1つ以上の切断生成物を検出および特徴付けする工程。
アッセイは、単一の基質を用いて実施され得、この基質は、試験化合物中またはおそらく試験化合物中で異なる毒素/プロテアーゼにより切断されて、それらの質量によって互いに区別可能な異なる生成物を生じる。アッセイはまた、複数の基質を用いても実施され得、これらの基質は、異なる毒素/プロテアーゼにより切断されて異なる生成物を生じる。したがって、単一のアッセイで、1つまたは複数の毒素/プロテアーゼの存在を同定できる。
複合媒体(例えば、食料品)中の毒素を検出するために本発明のアッセイが使用される態様では、SELDI−MSを用いるアッセイの前に、食料品の塊を除くことが必要であり得る。これは、以下のように、前捕獲工程を導入することにより容易に達成され得る:
−試料を、毒素に対する抗体が固定化されている樹脂と混合する
−未結合の物質を洗浄により除去する
−低pH緩衝液(代表的にはpH4以下、好ましくはpH3以下)を用いて毒素を溶出させる
−本発明のアッセイを用いて、毒素の存在について溶出物を試験する。
一般に、前捕獲は、試験化合物を毒素に特異的な抗体と混合する工程、混合物から抗体を分離し、それにより毒素(存在する場合)を混合物から分離して前捕獲混合物を形成する工程、および前捕獲混合物を毒素について試験する工程を含む。血清試料および糞便試料のような他の媒体についても、必要であれば、同様の手順が用いられ得る。
炭疽菌致死因子は、有糸分裂促進因子活性化プロテインキナーゼキナーゼ1および2(MAPKK1またはMAPKK2)のN末端から小ペプチドを切断する。MAPKK2から、以下の配列を有するペプチドが切断される:
ロイシン−アラニン−アルギニン−アルギニン−リジン−プロリン−バリン−ロイシン−プロリン(LARRKPVLP)。
MAPKK1もしくはMAPKK2、またはそれらの断片は、本発明のアッセイのために、上でSNAP−25について記載した類似の方策を用いる変異誘発によって、システイン残基を(必要に応じてN末端に)付加することによって改変され得る。この残基は、次いで、ビオチン部分の導入のための部位として使用され得る。
本発明のさらなる特定の実施態様には、炭疽菌致死因子または炭疽菌致死毒素の存在を検出するために使用され得るアッセイがあり、これは、以下の工程を含む:
試験溶液を基質と混合する工程であって、該基質が、MAPKK1もしくはMAPKK1(またはそれらの断片)を含み、そして該基質が、ビオチン残基も含む、工程、
該混合物を適切な緩衝系中でインキュベートする工程、
質量分析法用に設計されたストレプトアビジンでコーティングした固相上に該混合物を結合させる工程であって、該混合物の成分が、ビオチン残基を介して結合される、工程、および
質量分析法により1つ以上の切断生成物を検出および特徴付けする工程。
ボツリヌス菌毒素アッセイおよび炭疽菌致死因子アッセイの両アッセイのために、本発明において容易に用いられる種々の他のタグが、質量スペクトル分析用に設計された表面上でペプチド断片を捕獲するとみなすことは容易である。これらの例としては、以下が挙げられる:カチオンまたはアニオン交換マトリックス上にペプチド断片を捕獲するための荷電残基からなるモチーフ、およびチップ表面上に固定化された抗体により認識されるモチーフ。
試験化合物を固相にカップリングさせるための1つの技法は、抗体を介することである。これは、ペプチド基質上の特定の配列(例えば、VAMPのC末端配列:トリプトファン:トリプトファン:リジン:アスパラギン:ロイシン:リジン(WWKNLK))を認識する抗体であり得る。
より好ましくは、抗体は、神経毒素のタンパク質分解作用から生じる、基質上に新たに露出されたN末端もしくはC末端の配列を認識する。これらの抗体は、より好ましくは、生成物に結合するが基質には結合せず、固相への生成物の選択的結合を改善する。
例えば、B型神経毒素の場合、この毒素は、グルタミンとフェニルアラニンとの間でVAMPの結合を切断し、以下の新たに露出されるペプチド配列を生じる:
KAASSEF−n末端およびLQAGASQ−c末端。
これらのペプチドに対して惹起された抗体は、本発明のアッセイにおいて固相捕獲として使用され得る。これらの抗体は、ポリクローナル(例えば、ウサギにおいて惹起)であり得るが、好ましくはモノクローナル(例えば、マウスモノクローナル抗体)である。
種々のボツリヌス菌血清型および炭疽菌LFのアッセイのために、以下の配列に対する抗体が適切に生成される:
BoNT/A
1.RIDEANQ−c末端
2.GLMKTAR−n末端
BoNT/B
1.KAASSEF−n末端
2.LQAGASQ−c末端
BoNT/C
1.IDEANQR−c末端
2.SGLMKTA−n末端
BoNT/D
1.VLERDQK−c末端
2.RDDLESL−n末端
BoNT/E
1.QNRQIDR−c末端
2.SDAKEMI−n末端
BoNT/F
1.KVLERDQ−c末端
2.DDLESLK−n末端
BoNT/G
1.SQFESSA−c末端
2.YKRKLKA−n末端
炭疽菌LF
1.RRKPVLP−c末端
(上記配列は、毒素基質の切断によって生成され、したがって、切断部位は、これらのペアのそれぞれのc末端とn末端との間であることに留意すること;破傷風菌毒素の切断部位はBoNT/Bと同じである)。
抗体は、(i)上記配列の左手側にシステイン残基を付加する工程、(ii)適切なキャリアタンパク質にカップリングする工程、および(iii)選択した動物の免疫を行う工程によって作製され得る。
アッセイ系で上記ペプチドに対する抗体を用いる利点は、切断生成物が選択的に結合されることである。さらなる顕著な利点は、同様に結合する完全な基質が少量存在しても問題とならないことである。これは、質量スペクトル分析が、完全な基質が検出プロセスを妨害しないように、規定の大きさのペプチドに対して選択的となるようにされ得るからである。
したがって、本発明のさらなる実施態様は、以下を含む:
試験溶液を基質と混合して混合物を形成する工程、
必要に応じて、該混合物を適切な緩衝系中でインキュベートする工程、
該混合物を、質量分析法用に設計した抗体でコーティングした固相上に結合させる工程、および
質量分析法による1つ以上の切断生成物を検出および特徴づけする工程。
本明細書中で、多くの略語を使用する。「SELDI−MS」は、「表面増強レーザー脱着/イオン化飛行時間型質量分析法」を意味する。「BoNT」は、ボツリヌス菌神経毒素を意味し、これは、AからGで示される7つの血清型の1つであり得る。例えば、BoNT/Aは、ボツリヌス菌神経毒素血清型Aを意味する。「VAMP」もしくは「VAMP/シナプトブレビン」は、「小胞関連膜タンパク質」を意味し、これは、BoNT/B、BoNT/D、BoNT/F、およびBoNT/Gのタンパク質基質である。「SNAP−25」は、「25キロダルトンのシナプトソーム結合タンパク質」を意味し、これは、BoNT/A、BoNT/C、およびBoNT/Eの基質である。「MAPKK」は、「有糸分裂促進因子活性化プロテインキナーゼキナーゼ」を意味し、炭疽菌致死因子の基質である。
本発明は、メタロプロテアーゼ毒素の検出に関して記載している。より一般的な局面では、本発明は、プロテアーゼの検出に関し、以下の工程を含むアッセイを提供する:
試験化合物を基質と混合する工程であって、ここでプロテアーゼが該基質と反応して生成物を形成する、工程;および
生成物の質量を測定することにより該プロテアーゼの存在を検出する工程。
代表的には、プロテアーゼが基質を切断して、基質よりも小さい質量を有する生成物を形成し、このプロテアーゼの存在が、生成物の質量を測定することにより検出される。
本発明はまた、試薬にも関し、特に、本発明の基質およびタグを含む試薬と、これとは別に、該基質と質量分析計での質量決定のための固相とを含む固相構成要素とを提供する。
本発明を、添付の図面を参照して以下の実施例で説明する。
(実施例1.アッセイ系のための組換え基質の生成)
全ての遺伝子操作について、標準的な分子生物学プロトコルを用いた(例えば、Sambrookら、1989年、Molecular Cloning a Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、New York)。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いてヒトVAMPイソ型1の必要領域を増幅して、VAMP構築物を調製した。標準的な分子生物学技術を使用して、必要な任意の付加アミノ酸残基を付加した。これらの例としては、以下が挙げられる:
VAMPアミノ酸1−96
C末端にシステイン残基付加を有するVAMPアミノ酸1−96。
これらのVAMP構築物について、オリゴヌクレオチドをPCRにより改変して、5’末端にBamH1部位および3’末端にXhoI部位をそれぞれ導入した。同じクローニング部位を有するが疎水性テイルをコードする3’配列を欠く短縮型遺伝子も、PCRにより調製した。この遺伝子断片を、BamHI−XhoIで消化した発現ベクターpGEX-4T1(AP Biotech)にサブクローニングした。配列決定により全てのクローンをチェックして、正確な断片の挿入を確認した。発現および精製の前に、クローンをBL21発現株(Promega UK)に形質転換した。BL21::pGEX 4T-VAMPの培養物をTerrific Broth中で増殖させ、GST−VAMP融合タンパク質の生成を500μM IPTGで誘導した。遠心分離により細胞を採取し、ペレットを40mlのPBS(pH7.4)中で再懸濁し、使用するまで−20℃で保管した。超音波処理により細胞(20ml)を破壊し、次いで30分間、15,000rpmで遠心分離した。上清を20mlのPBSで希釈し、そして5カラム容量のPBSで予め平衡化しておいたグルタチオンセファロースGSTrap FFカラム(AP Biotech)のカラム(5ml)にゆっくり(4〜5ml/分)とアプライした。このカラムを10カラム容量のPBSで洗浄し、結合したGST−VAMPを5カラム容量の50mM Tris、10mM 還元型グルタチオン;pH8.0中でゆっくり(4〜5ml/分)と溶出させた。GST−VAMPを含有する画分を50mM HEPES(pH7.4)またはPBS(構築物をビオチン化する場合)のいずれかに対して透析した。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いてヒトSNAP−25の必要領域を増幅して、SNAP−25構築物を調製した。標準的な分子生物学技術を使用して、必要に応じてアミノ酸残基を付加または改変した。これらの例としては、以下が挙げられる:
SNAP−25アミノ酸1−206;
内部の4つのシステイン残基をセリンに変異させたSNAP−25アミノ酸1−206;および
内部の4つのシステイン残基をセリンに変異し、C末端に付加されたC末端システイン残基を有するSNAP−25アミノ酸1−206。
これらのSNAP−25構築物について、オリゴヌクレオチドをPCRにより改変して、5’末端にBamH1部位および3’末端にEcoR1部位をそれぞれ導入した。発現および精製は、上でVAMP構築物について記載した通りに行った。
(実施例2.アッセイのための基質のビオチン化)
10mMのポリエチレンオキサイド−マレイミド活性化ビオチン(Pierce)をPBS中に新たに調製した。このビオチン溶液100μlに、約1mg/mlのGST−VAMP、GST−SNAP−25またはMAPキナーゼキナーゼペプチドのPBS溶液2.5mlを添加し、室温で4時間インキュベートした。全ての場合で、基質は、遊離システイン残基を含んでいた。次いで、50mM Hepes(pH7.4)緩衝液への透析またはクロマトグラフィーにより、残存する遊離ビオチンを除去した。
(実施例3.疎水性チップを用いるボツリヌス菌神経毒素B、D、F、およびG型についてのアッセイ)
このアッセイは、Hepes(50mM、pH7.4)中の、GSTヒトVAMP−1(KNLKで終止)からなるVAMP構築物5mg/mlを使用した。これを、50mM DTTおよび50μM ZnClを含有する等容量のHepes(50mM、pH7.4)緩衝液で希釈した。上記基質溶液3μlに、緩衝液(例えば、Hepes(50mM、pH7.4))中の毒素溶液12μlを添加し、混合物を37℃で2時間インキュベートする。
アッセイ系を較正するために、標準毒素溶液を調製した。以下の希釈溶液:0.1、0.03、0.01、0.003、0.001、0.0003、0μg/mlを適切な緩衝液(例えば、Hepes(50mM、pH7.4))中で調製した。上記のように、これらを混合し、そしてVAMP基質とインキュベートした。
H4(疎水性)チップ(Ciphergen Inc.)上のスポットの輪郭をワックスペンで描き、そして1スポット当たり10μlの水で洗浄した。インキュベーション後、3μlの各試験試料を各スポットに添加し、室温で30分間インキュベートした。次いで、10μl Hepesおよび10μlの水でスポットを洗浄した。洗浄後、チップを風乾し、2×0.5μlのEnergy Absorbing Molecules(50%アセトニトリルおよび0.5%トリフルオロ酢酸中で1/3飽和まで希釈したαシアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸)を添加し、乾燥させた。
次いで、チップをSELDI質量分析計(Ciphergen Inc.)で読み取った。存在するボツリヌス菌血清型に依存して、種々の質量のピークが質量スペクトル中に存在する。予想ピークのおおよその質量を以下に示す:
−BoNT/Bのペプチド生成物質量=2411.3
−BoNT/Fのペプチド生成物質量=4280.3
−BoNT/Dのペプチド生成物質量=4152.2
−BoNT/Gのペプチド生成物質量=1762.1
このように、スペクトルで見られたピークの質量が、試験試料中に存在するボツリヌス菌毒素血清型を確認および同定する。
BoNT/Bについてのアッセイを、既知の毒素濃度を用いて記載される通りに、Ciphergen H4疎水性チップで実施した。おおよそMH2411の強い質量ピークが、BoNT/Bの存在を示した。図1に図示した結果を参照のこと。VAMP(60−94)ペプチドを用いた別のアッセイを、H4チップを用いて試験し、この結果を図2に示す。BoNT/Fについてのアッセイを試験し、この結果を図5に示す。
(実施例4.ストレプトアビジンでコーティングしたチップを用いるボツリヌス菌神経毒素B、D、F、およびG型についてのアッセイ)
このアッセイは、Hepes(50mM、pH7.4)中の、GSTヒトVAMP−1(KNLKC−ビオチンで終止)からなるビオチン化VAMP構築物5mg/mlを使用した。これを、50mM DTTおよび50μM ZnClを含有する等容量のHepes(50mM、pH7.4)緩衝液で希釈した。上記基質溶液3μlに、緩衝液(例えば、Hepes(50mM、pH7.4))中の毒素溶液12μlを添加し、混合物を37℃で2時間インキュベートした。
アッセイ系を較正するために、標準毒素溶液を調製した。以下の希釈溶液:0.1、0.03、0.01、0.003、0.001、0.0003、0μg/mlを適切な緩衝液(例えば、Hepes(50mM、pH7.4))中で調製した。上記のように、これらを混合し、そしてVAMP基質とインキュベートした。
以下のように、SELDIチップをストレプトアビジンで標識した。予め活性化したPS20チップ(Ciphergen)を加湿チャンバーに入れ、各スポットに3μlのPBS(または炭酸水素アンモニウム、pH8)を添加した。各スポットに0.5〜1mg/mlのストレプトアビジンのPBS溶液2μlを添加し、そしてチップを加湿チャンバー中で室温にて1時間または4℃にて終夜インキュベートした。1Mエタノールアミン(PBS中で作製し、pH8に調整)1μlを添加し、30分間インキュベートすることにより、残留する活性部位をブロックした。次いで、チップを15mlのfalconチューブ中で、3×5mlのPBS+0.5%TritonX100で各5分間、次いで2×5mlのPBSで5分間洗浄した。チップから過剰の溶液を払い落とし、底部および縁を速乾させた。チップを加湿チャンバーに入れ、そして各スポットに5μlのPBSを添加した。5μlのPBSを取り替えることによりスポットの周囲で乾燥を続けて、疎水性コーティングを再確立させ、5μlのPBSがスポット上に盛り上がるようにした。
上記の通りに調製したチップをPBSで洗浄し、緩衝液を除去し、次いで3μlの各試験試料のインキュベーションを各スポットに添加し、室温で10分間インキュベートした。次いで、2×10μlのHepes(50mM、pH7.4)緩衝液および10μlの水でスポットを洗浄した。洗浄後、チップを風乾し、2×0.5μlのEnergy Absorbing Molecules(50%アセトニトリルおよび0.5%トリフルオロ酢酸中で1/3飽和まで希釈したαシアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸)を添加し、乾燥させた。
次いで、チップをSELDI質量分析計(Ciphergen Inc.)で読み取った。存在するボツリヌス菌血清型に依存して、種々の質量のピークが質量スペクトル中に存在する。予想ピークのおおよその質量を以下に示す:
−BoNT/Bのペプチド生成物質量=3039.9
−BoNT/Fのペプチド生成物質量=4908.9
−BoNT/Dのペプチド生成物質量=4780.8
−BoNT/Gのペプチド生成物質量=2390.7
このように、スペクトルで見られたピークの質量が、試験試料中に存在するボツリヌス菌毒素血清型を確認および同定する。BoNT/Bアッセイについての結果を図3に示す。
(実施例5.ストレプトアビジンでコーティングしたチップを用いるボツリヌス菌神経毒素AおよびE型についてのアッセイ)
このアッセイは、ビオチン化SNAP−25構築物を使用した。これは、内部の4つのセリンをシステインに変異したGSTヒトSNAP−25からなり、そしてC末端にシステインが付加され、そしてビオチン化されている(すなわち、このタンパク質は、配列LGSGC−ビオチンで終止する)。溶液(50mM Hepes(pH7.4)中5mg/ml)を50mM DTTおよび50μM ZnClを含有する等容量のHepes(50mM、pH7.4)緩衝液で希釈した。上記基質溶液3μlに、緩衝液(例えば、Hepes(50mM、pH7.4))中の毒素溶液12μlを添加し、混合物を37℃で2時間インキュベートした。
BoNT/Cについてのアッセイの場合、インキュベーション混合物に、シナプトソームの正に荷電したリポソームを添加することが必要である。このアッセイのために、ラット脳シナプトソームの0.2mg/ml(全タンパク質)溶液1μlを添加した。
アッセイ系を較正するために、標準毒素溶液を調製した。以下の希釈溶液:0.1、0.03、0.01、0.003、0.001、0.0003、0μg/mlを適切な緩衝液(例えば、Hepes(50mM、pH7.4))中で調製した。上記のように、これらを混合し、そしてSNAP−25基質とインキュベートした。
以下のように、SELDIチップをストレプトアビジンで標識した。予め活性化したPS20チップ(Ciphergen)を加湿チャンバーに入れ、各スポットに3μlのPBS(または炭酸水素アンモニウム、pH8)を添加した。各スポットに0.5〜1mg/mlのストレプトアビジンのPBS溶液2μlを添加し、そしてチップを加湿チャンバー中で室温にて1時間または4℃にて終夜インキュベートした。1Mエタノールアミン(PBS中で作製し、pH8に調整)1μlを添加し、30分間インキュベートすることにより、残留する活性部位をブロックした。次いで、チップを15mlのfalconチューブ中で、3×5mlのPBS+0.5%TritonX100で各5分間、次いで2×5mlのPBSで5分間洗浄した。チップから過剰の溶液を払い落とし、底部および縁を速乾させた。チップを加湿チャンバーに入れ、そして各スポットに5μlのPBSを添加した。5μlのPBSを取り替えることによりスポットの周囲で乾燥を続けて、疎水性コーティングを再確立させ、5μlのPBSがスポット上に盛り上がるようにした。
上記の通りに調製したチップをPBSで洗浄し、緩衝液を除去し、次いで3μlの各試験試料のインキュベーションを各スポットに添加し、室温で10分間インキュベートした。次いで、2×10μlのHepes(50mM、pH7.4)緩衝液および10μlの水でスポットを洗浄した。洗浄後、チップを風乾し、2×0.5μlのEnergy Absorbing Molecules(50%アセトニトリルおよび0.5%トリフルオロ酢酸中で1/3飽和まで希釈したαシアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸)を添加し、乾燥させた。
次いで、チップをSELDI質量分析計(Ciphergen Inc.)で読み取った。存在するボツリヌス菌血清型に依存して、種々の質量のピークが質量スペクトル中に存在する。予想ピークのおおよその質量を以下に示す:
−BoNT/Aのペプチド生成物質量=1548.1
−BoNT/Cのペプチド生成物質量=1392.0
−BoNT/Eのペプチド生成物質量=3492.1
このように、スペクトルで見られたピークの質量が、試験試料中に存在するボツリヌス菌毒素血清型を確認および同定する。BoNT/Aアッセイについての結果を図4に示す。
(実施例6.ストレプトアビジンでコーティングしたチップを用いる炭疽菌致死因子についてのアッセイ)
このアッセイは、合成ビオチン化ヒトMAPKK2ペプチドを使用する。これは、N末端の60残基からなり、そしてビオチン化N末端システイン残基を含む(すなわち、このタンパク質は、配列ビオチン−CLARRKPで開始する)。溶液(50mM Hepes pH7.4中0.5mg/ml)を50mM DTTおよび50μM ZnClを含有する等容量のHepes(50mM、pH7.4)緩衝液で希釈した。上記基質溶液3μlに、緩衝液(例えば、Hepes(50mM、pH7.4))中の毒素溶液12μlを添加し、混合物を37℃で2時間インキュベートした。
アッセイ系を較正するために、標準毒素溶液を調製した。以下の希釈溶液:0.1、0.03、0.01、0.003、0.001、0.0003、0μg/mlを適切な緩衝液(例えば、Hepes(50mM、pH7.4))中で調製した。上記のように、これらを混合し、そしてヒトMAPKK−2ペプチド基質とインキュベートした。
以下のように、SELDIチップをストレプトアビジンで標識した。予め活性化したPS20チップ(Ciphergen)を加湿チャンバーに入れ、各スポットに3μlのPBS(または炭酸水素アンモニウム、pH8)を添加した。各スポットに0.5〜1mg/mlのストレプトアビジンのPBS溶液2μlを添加し、そしてチップを加湿チャンバー中で室温にて1時間または4℃にて終夜インキュベートした。1Mエタノールアミン(PBS中で作製し、pH8に調整)1μlを添加し、30分間インキュベートすることにより、残留する活性部位をブロックした。次いで、チップを15mlのfalconチューブ中で、3×5mlのPBS+0.5%TritonX100で各5分間、次いで2×5mlのPBSで5分間洗浄した。チップから過剰の溶液を払い落とし、底部および縁を速乾させた。チップを加湿チャンバーに入れ、そして各スポットに5μlのPBSを添加した。5μlのPBSを取り替えることによりスポットの周囲で乾燥を続けて、疎水性コーティングを再確立させ、5μlのPBSがスポット上に盛り上がるようにした。
上記の通りに調製したチップをPBSで洗浄し、緩衝液を除去し、次いで3μlの各試験試料のインキュベーションを各スポットに添加し、室温で10分間インキュベートした。次いで、2×10μlのHepes(50mM、pH7.4)緩衝液および10μlの水でスポットを洗浄した。洗浄後、チップを風乾し、2×0.5μlのEnergy Absorbing Molecules(50%アセトニトリルおよび0.5%トリフルオロ酢酸中で1/3飽和まで希釈したαシアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸)を添加し、乾燥させた。
次いで、チップをSELDI質量分析計(Ciphergen Inc.)で読み取った。予想ピークのおおよその質量を以下に示す:
炭疽菌LFのペプチド生成物質量=1678.1
このように、スペクトルで見られたピークの質量が、試験試料中の炭疽菌LFの存在を確認する。
(実施例7.抗体でコーティングしたチップを用いるボツリヌス菌神経毒素B型についてのアッセイ)
このアッセイは、Hepes(50mM、pH7.4)中の、GSTヒトVAMP−1(KNLKで終止)からなるVAMP構築物5mg/mlを使用した。これを、50mM DTTおよび50μM ZnClを含有する等容量のHepes(50mM、pH7.4)緩衝液で希釈した。上記基質溶液3μlに、緩衝液(例えば、Hepes(50mM、pH7.4))中の毒素溶液12μlを添加し、混合物を37℃で2時間インキュベートした。
アッセイ系を較正するために、標準毒素溶液を調製した。以下の希釈溶液:0.1、0.03、0.01、0.003、0.001、0.0003、0μg/mlを適切な緩衝液(例えば、Hepes(50mM、pH7.4))中で調製した。上記のように、これらを混合し、そしてVAMP基質とインキュベートした。
配列CKAASSEF−n末端に対して惹起された精製抗体を、このアッセイ手順に使用した。以下のようにして、SELDIチップを抗体で標識した。予め活性化したPS20チップ(Ciphergen)を加湿チャンバーに入れ、各スポットに3μlのPBS(または炭酸水素アンモニウム、pH8)を添加した。各スポットに0.5〜1mg/mlの抗体のPBS溶液2μlを添加し、そしてチップを加湿チャンバー中で室温にて1時間または4℃にて終夜インキュベートした。1Mエタノールアミン(PBS中で作製し、pH8に調整)1μlを添加し、30分間インキュベートすることにより、残留する活性部位をブロックした。次いで、チップを15mlのfalconチューブ中で、3×5mlのPBS+0.5%TritonX100で各5分間、次いで2×5mlのPBSで5分間洗浄した。チップから過剰の溶液を払い落とし、底部および縁を速乾させた。チップを加湿チャンバーに入れ、そして各スポットに5μlのPBSを添加した。5μlのPBSを取り替えることによりスポットの周囲で乾燥を続けて、疎水性コーティングを再確立させ、5μlのPBSがスポット上に盛り上がるようにした。
上記の通りに調製したチップをPBSで洗浄し、緩衝液を除去し、次いで3μlの各試験試料のインキュベーションを各スポットに添加し、室温で60分間インキュベートした。次いで、2×10μlのHepes(50mM、pH7.4)緩衝液および10μlの水でスポットを洗浄した。洗浄後、チップを風乾し、2×0.5μlのEnergy Absorbing Molecules(50%アセトニトリルおよび0.5%トリフルオロ酢酸中で1/3飽和まで希釈したαシアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸)を添加し、乾燥させた。
次いで、チップをSELDI質量分析計(Ciphergen Inc.)で読み取った。
存在するボツリヌス菌血清型に依存して、種々の質量のピークが質量スペクトル中に存在する。予想ピークのおおよその質量を以下に示す:
BoNT/Bのペプチド生成物質量=2411.3
このように、スペクトルで見られたピークの質量が、試験試料中に存在するボツリヌス菌毒素血清型を確認および同定する。
図1は、BoNT/BについてのSELDI MSアッセイの結果を示す。ここでは、組換えVAMP(膜貫通ドメインを除く)をBoNT/Bの基質として使用し、そしてVAMPのC末端断片をVAMP上の天然型YWWモチーフを用いて疎水性(H4)チップ上に捕獲した。 図2は、BoNT/BについてのSELDI MSアッセイの結果を示す。ここでは、VAMP(60−94)ペプチドをBoNT/Bの基質として使用し、そしてVAMPのC末端断片をVAMP上の天然型YWWモチーフを用いて疎水性(H4)チップ上に捕獲した。 図3は、BoNT/BについてのSELDI MSアッセイの結果を示す。ここでは、C末端にビオチン残基を有するVAMP(60−94)ペプチドをBoNT/Bの基質として使用し、そしてVAMPのC末端断片をストレプトアビジンでコーティングしたPS20チップを用いて捕獲した。 図4は、組換えSNAP−25を用いたBoNT/AについてのSELDI MSアッセイの結果を示す。組換えSNAP−25においてはC末端疎水性モチーフ(配列:YWW)が付加され、そしてYWW配列を含むSNAP−25のC末端断片を疎水性(H4)チップ上に捕獲した。 図5は、BoNT/FについてのSELDI MSアッセイの結果を示す。ここでは、組換えVAMP(膜貫通ドメインを除く)をBoNT/Fの基質として使用し、そしてVAMPのC末端断片をVAMP上の天然型YWWモチーフを用いて疎水性(H4)チップ上に捕獲した。

Claims (24)

  1. メタロプロテアーゼについてのアッセイであって、
    試験化合物を基質と混合する工程であって、該メタロプロテアーゼが該基質と反応して生成物を形成する、工程;および
    該プロテアーゼの存在を該生成物の質量を測定することにより検出する工程
    を含む、アッセイ。
  2. 前記メタロプロテアーゼが前記基質を切断して該基質よりも低い質量を有する生成物を形成し、そして該メタロプロテアーゼの存在が、該生成物の質量を測定することにより検出される、請求項1に記載のアッセイ。
  3. 前記アッセイが、第一のメタロプロテアーゼおよび第二のメタロプロテアーゼのいずれかまたは両方が前記試験化合物中に存在するか否かを検出するためであり、ここで該第一のメタロプロテアーゼが、前記基質を切断して第一の質量を有する第一の生成物を形成し、該第二のメタロプロテアーゼが、該基質を切断して第二の質量を有する第二の生成物を形成し、該第一の生成物の質量と該第二の生成物の質量とが異なり、そして得られた生成物のそれぞれの質量が測定されて第一の生成物、第二の生成物、または第一の生成物と第二の生成物との両方の存在を決定する、請求項1または2に記載のアッセイ。
  4. 請求項1から3のいずれかの項に記載のアッセイであって、
    前記生成物を固相に結合させる工程、および
    該固相に結合された該生成物の質量を、質量分析法を用いて決定する工程
    を含む、アッセイ。
  5. 試験化合物が基質と混合された後に、生成物が前記固相に結合される、請求項4に記載のアッセイ。
  6. 基質が固相に結合された後に、試験化合物が基質と混合される、請求項1から3のいずれかの項に記載のアッセイ。
  7. 前記基質が、固相への前記基質および前記生成物の結合を可能にするタグを含む、請求項1から6のいずれかの項に記載のアッセイ。
  8. 前記タグが、疎水性表面に結合するペプチド配列を含む、請求項7に記載のアッセイ。
  9. 前記タグが抗体に結合する、請求項7に記載のアッセイ。
  10. 前記タグがビオチンまたはストレプトアビジンに結合する、請求項7に記載のアッセイ。
  11. 請求項1から10のいずれかの項に記載のアッセイであって、基質がプロテアーゼにより切断されて生成物を形成し、そして該アッセイが、
    生成物に特異的な結合パートナーを用いて、固相に該生成物を結合させる工程
    を含む、アッセイ。
  12. 前記結合パートナーが前記生成物に特異的な抗体である、請求項11に記載のアッセイ。
  13. 前記基質がボツリヌス菌毒素または炭疽菌毒素または炭疽菌致死因子によって切断される、請求項1から12のいずれかの項に記載のアッセイ。
  14. 請求項1から13のいずれかの項に記載のアッセイであって、生成物に結合するが基質には結合しない抗体を用いて、固相に生成物を結合させる工程を含む、アッセイ。
  15. 前記基質が、(a)VAMP、(b)SNAP−25、(c)シンタキシン、(d)(a)から(c)のいずれかの断片であって、メタロプロテアーゼ切断部位を含む断片、または(e)メタロプロテアーゼ切断部位、を含む、上記のいずれかの項に記載のアッセイ。
  16. 前記基質が、MAPKK1、MAPKK2、またはメタロプロテアーゼ切断部位を含むそれらの断片、を含む、請求項1から14のいずれかの項に記載のアッセイ。
  17. 上記のいずれかの項に記載のアッセイであって、生成物を固相に結合させる工程、該固相を洗浄する工程、および該固相上で生成物を検出する工程を含む、アッセイ。
  18. 毒素アッセイのための試薬であって、
    該毒素による切断のための部位を有する基質;および
    固相への該基質の結合のためのタグ
    を含む、試薬。
  19. 前記タグが、固相に結合する疎水性領域、抗体、ビオチン、およびストレプトアビジンから選択される、請求項18に記載の試薬。
  20. 前記基質が、ボツリヌス菌毒素または炭疽菌致死毒素または炭疽菌致死因子による切断のための部位を含む、請求項18または19に記載の試薬。
  21. メタロプロテアーゼについてのアッセイの固相構成要素であって、
    該メタロプロテアーゼによる切断のための部位を有する基質;および
    質量分析計での質量の測定に使用するための固相
    を備える、固相構成要素。
  22. 請求項18から20のいずれかの項に記載の試薬を備える、請求項21に記載の固相構成要素。
  23. 前記基質が前記固相に結合されている、請求項21または22に記載の固相構成要素。
  24. メタロプロテアーゼのアッセイのためのキットの製造における、(a)請求項18から20のいずれかの項に記載の試薬の(b)質量分析計で使用するための固相と組み合わせた使用。
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