JP2007335991A - 信号処理回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】解像度の低下を招くことなく、固定ノイズや画素欠陥のようなキズ並びにランダムノイズを補正できる信号処理回路を提供する。
【解決手段】信号処理回路は、並べ替え回路35、エッジ検出回路39、キズ補正回路36、ノイズリダクション回路37及び重み付け加算回路38を備える。並べ替え回路は、補正の対象となる画素とその周辺の画素の中から同色の画素を抽出してレベル順に並べ替える。エッジ検出回路は、画素の映像信号から垂直と水平エッジ成分を抽出し、加算して画像のエッジを検出する。キズ補正回路は白キズと黒キズを補正し、ノイズリダクション回路はメジアンフィルタ処理する。重み付け加算回路は、画素の信号レベルの差が大きい時にキズ補正回路の出力の重み付けを強くして加算し、画素の信号レベルの差が小さい時にノイズリダクション回路の出力の重み付けを強くして加算する。
【選択図】 図1
【解決手段】信号処理回路は、並べ替え回路35、エッジ検出回路39、キズ補正回路36、ノイズリダクション回路37及び重み付け加算回路38を備える。並べ替え回路は、補正の対象となる画素とその周辺の画素の中から同色の画素を抽出してレベル順に並べ替える。エッジ検出回路は、画素の映像信号から垂直と水平エッジ成分を抽出し、加算して画像のエッジを検出する。キズ補正回路は白キズと黒キズを補正し、ノイズリダクション回路はメジアンフィルタ処理する。重み付け加算回路は、画素の信号レベルの差が大きい時にキズ補正回路の出力の重み付けを強くして加算し、画素の信号レベルの差が小さい時にノイズリダクション回路の出力の重み付けを強くして加算する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば固体撮像装置において画素から得た映像信号を処理するための信号処理回路に関し、特にノイズリダクション機能付きで且つ白キズと黒キズの補正を行う信号処理回路に関する。
従来、自動キズ補正回路では、同色の3×3=9画素の信号から中央の画素がキズか否かを判別し、周辺の正常な画素の加算平均と置き換えることによりキズ補正を行っている(例えば特許文献1参照)。この方法は、9画素中に2画素の黒キズと2画素の白キズが混在していても補正が可能である。また、解像度を保持したままで固定ノイズや画素欠陥のようなキズを補正するのにも効果を発揮する。しかしながら、ランダムノイズの補正は不可能である。
一方、例えば特許文献2には、ランダムノイズに強いメジアンフィルタ方式のノイズリダクション回路が開示されている。しかし、映像信号をメジアンフィルタ処理(二次元メジアンフィルタ方式による補正処理)すると、元信号に比べて解像度が大きく低下する。
特開2004−134941
特開2000−358195
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、解像度の低下を招くことなく、固定ノイズや画素欠陥のようなキズ並びにランダムノイズを補正できる信号処理回路を提供することにある。
本発明の一態様によると、キズ補正の対象となる画素とその周辺の複数画素の中から同色の画素を抜き出し、信号レベルの順に並べ替える並べ替え回路と、前記キズ補正の対象となる画素とその周辺の複数画素の映像信号から垂直エッジ成分と水平エッジ成分を抽出し、垂直エッジ成分と水平エッジ成分との加算結果に基づいて画像のエッジを検出するエッジ検出回路と、前記並べ替え回路の出力信号が供給され、並べ替えた画素間の信号レベルの差に基づいて白キズと黒キズを検出して補正するキズ補正回路と、前記並べ替え回路の出力信号が供給され、前記キズ補正の対象となる画素とその周辺の複数画素の映像信号をメジアンフィルタ処理してランダムノイズを補正するノイズリダクション回路と、前記キズ補正回路から出力されるキズ補正処理された信号と、前記ノイズリダクション回路から出力されるメジアンフィルタ処理された信号が供給され、前記エッジ検出回路で検出したエッジに基づいて重み付けを変えて加算を行う重み付け加算回路とを具備し、前記重み付け加算回路は、キズ補正の対象となる画素とその周辺の複数画素の信号レベルの差が大きい時に前記キズ補正回路の出力の重み付けを強くして加算し、信号レベルの差が小さい時に前記ノイズリダクション回路の出力の重み付けを強くして加算する信号処理回路が提供される。
本発明によれば、解像度の低下を招くことなく、固定ノイズや画素欠陥のようなキズ並びにランダムノイズを補正できる信号処理回路が得られる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1及び図2はそれぞれ本発明の実施形態に係る信号処理回路について説明するためのもので、図1は信号処理回路の構成例を示すブロック図、図2は上記図1に示す信号処理回路が用いられる固体撮像装置の概略構成例を示すブロック図である。
図1及び図2はそれぞれ本発明の実施形態に係る信号処理回路について説明するためのもので、図1は信号処理回路の構成例を示すブロック図、図2は上記図1に示す信号処理回路が用いられる固体撮像装置の概略構成例を示すブロック図である。
図2に示す固体撮像装置は、増幅型CMOSイメージセンサであり、撮像領域11には画素としての単位セル12−11,12−12,…,12−mnがm行及びn列の二次元的に配置されている。この図2では撮像領域11における4行及び4列を抜き出して1列の回路構成を代表的に詳しく示している。
上記撮像領域11は垂直方向に複数のブロックに分割されている。この撮像領域11における各単位セル列にはそれぞれ、垂直信号線VLIN1,VLIN2,VLIN3,…が接続されている。
上記撮像領域11の一端(上部)には、ソースフォロワ回路用の負荷トランジスタTLM1,TLM2,TLM3,…が水平方向に配置されている。これら負荷トランジスタTLM1,TLM2,TLM3,…の電流通路は、上記垂直信号線VLIN1,VLIN2,VLIN3,…の一端と接地点間にそれぞれ接続されている。上記負荷トランジスタTLM1,TLM2,TLM3,…のゲートには、バイアス回路21からバイアス電圧VTLが印加される。
上記垂直信号線VLIN1,VLIN2,VLIN3,…の他端(下部)には、カラム型ノイズキャンセル回路とアナログ/デジタル変換器(CDS&ADC)13、アナログ/デジタル変換した信号をラッチするラッチ回路14、ラッチした信号を記憶するためのラインメモリ15、及びこのラインメモリ15の信号を読み出すための水平シフトレジスタ回路16が接続されている。上記ラッチ回路14、ラインメモリ15及び水平シフトレジスタ回路16等の回路部17は、CDS&ADC13で得たデジタルデータを保持するデータ保持回路として働くものである。
上記撮像領域11に隣接して、垂直ブロック選択回路18、ブロック内ライン選択回路19及びパルスセレクタ回路20が設けられている。そして、パルスセレクタ回路20からパルス信号ADRES1,ADRES2,…、パルス信号RESET1,RESET2,…及びパルス信号READ1,READ2,…が単位セルの行毎にそれぞれ供給される。
すなわち、垂直ブロック選択回路18から出力されるブロック選択信号Vblock1,Vblock2によって撮像領域11中のブロックが選択される。この垂直ブロック選択回路18は、シフトレジスタ回路またはデコーダ回路で形成されている。上記垂直ブロック選択回路18で選択されたブロック中の単位セル行(画素行)は、信号BLine1〜BLine4に基づいてブロック内ライン選択回路19で選択される。そして、上記ブロック内ライン選択回路19の出力信号と画素駆動パルス信号RESET,READ,ADRESとに基づいて、パルスセレクタ回路20により単位セル行が選択される。
各々の単位セル12−11,12−12,…は、4つのトランジスタ(行選択トランジスタTa、増幅トランジスタTb、リセットトランジスタTc、読み出しトランジスタTd)とフォトダイオードPDから構成されている。単位セル12−11を例に取ると、上記トランジスタTa,Tbの電流通路は、電源VDDと垂直信号線VLIN1間に直列接続される。上記トランジスタTaのゲートにはパルス信号ADRES1が供給される。上記トランジスタTcの電流通路は、電源VDDとトランジスタTbのゲート(検出部FD)との間に接続され、そのゲートにパルス信号RESET1が供給される。また、上記トランジスタTdの電流通路の一端は上記検出部FDに接続され、そのゲートにパルス信号(読み出しパルス)READ1が供給される。そして、上記トランジスタTdの電流通路の他端にフォトダイオードPDのカソードが接続され、このフォトダイオードPDのアノードは接地されている。
上記CDS&ADC13中には、ノイズキャンセラ用のコンデンサ(容量)C11,C12,C13,…とC21,C22,C23,…が配置されると共に、垂直信号線VLIN1,VLIN2,VLIN3,…の信号を伝達するためのトランジスタTS11,TS12,TS13,…、A/D変換用の基準波形を入力するためのトランジスタTS21,TS22,TS23,…、及び2段のコンパレータ回路COMP11,COMP12,COMP13,…とCOMP21,COMP22,COMP23,…が配置されている。
上記トランジスタTS11,TS12,TS13,…の電流通路の一端は垂直信号線VLIN1,VLIN2,VLIN3,…にそれぞれ接続され、ゲートには図示しないタイミングジェネレータから出力されるパルス信号S1が供給される。上記トランジスタTS11,TS12,TS13,…の電流通路の他端にはそれぞれ、キャパシタC11,C12,C13,…とC21,C22,C23,…の一方の電極が接続される。上記キャパシタC11,C12,C13,…の他方の電極には、アナログ/デジタル変換器(ADC)の比較用の基準電圧VREF(三角波)が増幅回路AMPから供給される。上記キャパシタC21,C22,C23,…の他方の電極はそれぞれ、コンパレータ回路COMP11,COMP12,COMP13,…の入力端に接続される。
上記各コンパレータ回路COMP11,COMP12,COMP13,…は、インバータINV11,INV12,INV13,…と、これらのインバータINV11,INV12,INV13,…の入力端と出力端間に電流通路がそれぞれ接続されたトランジスタTS21,TS22,TS23,…とで構成されている。また、上記各コンパレータ回路COMP21,COMP22,COMP23,…は、インバータINV21,INV22,INV23,…と、これらのインバータINV21,INV22,INV23,…の入力端と出力端間に電流通路が接続されたトランジスタTS31,TS32,TS33,…とで構成されている。上記コンパレータ回路COMP11,COMP12,COMP13,…とCOMP21,COMP22,COMP23,…との間には、キャパシタC31,C32,C33…が接続される。上記トランジスタTS21,TS22,TS23,…のゲートにはパルス信号S2、上記トランジスタTS31,TS32,TS33,…のゲートにはパルス信号S3がそれぞれ供給される。
上記コンパレータ回路COMP21,COMP22,COMP23,…から出力されるデジタル信号はラッチ回路14でラッチされる。このラッチ回路14には、ラッチした信号を読み出すためのラインメモリ15と水平シフトレジスタ回路16とが接続されている。そして、ラインメモリ15から12ビットのデジタル信号が出力され、図1に示す信号処理回路に供給されてキズ補正が行われる。
図1に示す信号処理回路は、プリγ補正回路31、4Hラインメモリ32、キズ補正処理ブロック33及び逆γ補正回路34等で構成されている。上記キズ補正処理ブロック33には、画素の抽出と信号レベルの順位を決定する並べ替え回路35、自動キズ補正回路36、ノイズリダクション回路37、重み付け加算回路38及びエッジ検出回路39等が含まれている。
図2に示すCMOSイメージセンサにおけるラインメモリ15から出力された12ビットの映像信号は、プリγ補正回路31に供給され、キズ補正を行う前にγ補正処理が行われる。γ補正によって得られた11ビットの映像信号は4Hラインメモリ32に供給され、この4Hラインメモリ32で5ライン分の画素信号が抽出される。抽出された11ビットの画素信号はキズ補正処理ブロック33への入力信号となる。
上記キズ補正処理ブロック33では、上記並べ替え回路35により5ライン分の画素信号から、補正対象の画素とこの画素を中心とした周辺5×5の画素の抽出と、これら5×5画素の中から同色の3×3=9画素の信号レベルの順位の決定が行われる。すなわち、この並べ替え回路35は、抜き出した3×3画素の信号を信号レベルの大きい画素順に並び替え、並び替えた第4,第5,第6番目の画素の信号レベルの平均値を算出し、自動キズ補正回路36によるキズ補正の対象となる画素の信号レベルと置き換える。
自動キズ補正回路36では、上記並べ替え回路35により並べ替えた画素間の信号レベルの差に基づいて白キズと黒キズを検出して補正処理が行われる。また、ノイズリダクション回路37では、上記キズ補正の対象となる画素とその周辺の5×5画素の映像信号をメジアンフィルタ処理することによりランダムノイズの補正が行われる。そして、自動キズ補正回路36からキズ補正処理した補正信号ABPC(11ビット)が出力され、ノイズリダクション回路37からメジアンフィルタ処理した画素の信号NR(11ビット)が出力される。
上記エッジ検出回路39は画像のエッジを検出するもので、キズ補正の対象となる画素とその周辺の5×5画素の信号から垂直エッジ成分HEと水平エッジ成分VEを抽出し、これらの成分HEとVEの演算に基づいてエッジEVを検出して出力する。このエッジ検出回路39は、エッジを検出する時、キズ補正の対象となる画素を中心に乗算係数を設定し、垂直エッジ成分HEと水平エッジ成分VEを抽出して加算する。エッジ検出回路39では、同色の画素だけでなく他の色の画素から得た信号も用いてエッジEVを検出する。
また、上記エッジ検出回路39には、アナログゲイン調整制御信号が供給されて制御され、入力信号をA/D変換する時にアナログゲイン調整を行い、アナログゲイン調整分を検出したエッジに反映させることでキズ補正処理にアナログゲイン連動させる。
そして、上記重み付け加算回路38で、キズ補正処理された補正信号ABPCとメジアンフィルタ処理された画素信号NRに上記エッジ検出回路39で重み付けを与えて加算する。重み付け加算回路38は、キズ補正の対象となる画素とその周辺の5×5画素の信号レベルの差が大きい時に自動キズ補正回路36の出力の重み付けを強くして加算し、信号レベルの差が小さい時に上記ノイズリダクション回路37の出力の重み付けを強くして加算する。
上記重み付け加算回路38で、重み付け加算した信号ABPCNRは、逆γ補正回路34で逆γ補正処理され、次段の回路ブロックに転送される。
上記プリγ補正回路31と逆γ補正回路34による処理は、入力された信号に対して直接キズ補正処理をすると黒い部分に黒キズがあると潰れて見つけにくいため、γ補正で黒キズを見つけやすくして補正処理するためのものである。補正処理後には、逆γ補正を行って元の信号に戻す。
次に、上記キズ補正処理ブロック33で行われる演算の一例について図3乃至図11により詳しく説明する。
まず、エッジ検出回路39で、垂直エッジ成分HEと水平エッジ成分VEからエッジEVを検出する。図3は、補正の対象となる画素R22とその周辺の5×5画素の配列(縦方向グループ)を示している。ここでは、水平方向の垂直エッジ成分HEを抽出するために、縦方向に分割した5個のグループ(縦方向グループ)HE1,HE2,HE3,HE4,HE5について考える。
図4は、ランダムノイズを含むキズ補正前の5×5=25画素の領域から高精度でエッジ検出を行うための係数設定を示している。本例では、グループHE3を挟んでグループHE1,HE2にマイナスの係数を、グループHE4,HE5にはプラスの係数を設定するので、グループHE1〜HE5はそれぞれ以下の式で表すことができる。
HE1=−{R04+R44+2×(Gb14+R24+Gb34)}
HE2=−{Gb03+Gr43+2×(B13+Gr23+B33)}
HE4=Gb01+Gr41+2×(B11+Gr21+B31)
HE5=R00+R40+2×(Gb10+R20+Gb30)
これより、HE算出の演算式は、
HE=HE1+HE2+HE4+HE5
=|R00+Gr01+2×(Gb10+B11+R20+Gr21+Gb30+B31)+R40+Gr41−{Gr03+R04+2×(B13+Gb14+Gr23+R24+B33+Gb34)+Gr43+R44}|
となる。
HE2=−{Gb03+Gr43+2×(B13+Gr23+B33)}
HE4=Gb01+Gr41+2×(B11+Gr21+B31)
HE5=R00+R40+2×(Gb10+R20+Gb30)
これより、HE算出の演算式は、
HE=HE1+HE2+HE4+HE5
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となる。
同様な方法で、垂直方向の水平エッジ成分VEを抽出する。図5に示すように補正の対象となる画素R22と周辺の5×5画素の配列(横方向グループ)で、横方向に分割した5個のグループ(横方向グループ)VE1,VE2,VE3,VE4,VE5を考える。
また、水平方向の垂直エッジ成分VEを算出する係数設定を図6に示す。グループVE3を挟んで、グループVE1,VE2にマイナスの係数を、グループVE4,VE5にプラスの係数を設定すると、グループVE1〜VE5は以下の式で表すことができる。
VE1=−{R40+R44+2×(Gr41+R42+Gr43)}
VE2=−{Gb30+Gb34+2×(B31+Gb32+B33)}
VE4=Gb10+Gr14+2×(B11+Gb12+B13)
VE5=R00+R04+2×(Gr01+R02+Gr03)
これより、VE算出の演算式は、
VE=VE1+VE2+VE4+VE5
=|R00+Gb10+2×(Gr01+R02+Gr03+B11+Gb12+B13)+R04+Gb14−{Gb30+R40+2×(B31+Gb32+B33+Gr41+R42+Gr43)+Gb34+R44}|
となる。
VE2=−{Gb30+Gb34+2×(B31+Gb32+B33)}
VE4=Gb10+Gr14+2×(B11+Gb12+B13)
VE5=R00+R04+2×(Gr01+R02+Gr03)
これより、VE算出の演算式は、
VE=VE1+VE2+VE4+VE5
=|R00+Gb10+2×(Gr01+R02+Gr03+B11+Gb12+B13)+R04+Gb14−{Gb30+R40+2×(B31+Gb32+B33+Gr41+R42+Gr43)+Gb34+R44}|
となる。
従って、水平方向の垂直エッジ成分HEと垂直方向の水平エッジ成分VEから領域内のエッジ成分EVの大きさは、以下の式で表すことができる。
EV=(HE+VE)/n
ここで、nは各エッジ成分HE,VEの係数設定と領域内のエッジ成分EVの階調により調整する。本実施形態では、EVを256階調として抽出している。また、EVの最大値は、設定した係数及び1画素11ビットであることを踏まえて、
16(エッジ最大時係数合計)×2047(1画素最大値)×2(水平と垂直)=65504
となる。よって、EV=256とするためにn=255とする。
ここで、nは各エッジ成分HE,VEの係数設定と領域内のエッジ成分EVの階調により調整する。本実施形態では、EVを256階調として抽出している。また、EVの最大値は、設定した係数及び1画素11ビットであることを踏まえて、
16(エッジ最大時係数合計)×2047(1画素最大値)×2(水平と垂直)=65504
となる。よって、EV=256とするためにn=255とする。
次に、上記並べ替え回路35、上記自動キズ補正回路36及び上記ノイズリダクション回路37の動作を説明する。4Hラインメモリ32から出力される5ライン分の画素信号は、並べ替え回路35に供給される。この並べ替え回路35では、キズ補正の対象となる画素とその周辺の複数画素の中から同色の画素を抜き出して信号レベルの順に並べ替える。すなわち、並べ替え回路35に入力された信号は、例えば図7に示すように補正の対象となる画素R22を中心とし、周辺の5×5画素の配列の中から図8に示すように同色の3×3=9画素(R44,R42,R40,R24,R22,R20,R04,R02,R00)の信号を抜き出す。この抜き出した信号を、図9に示すように信号レベルの大きい順9〜1に並び替える。
そして、上記自動キズ補正回路36で同色の3×3=9画素の信号から、中央の画素がキズか否かを判別し、周辺の正常な画素の平均値と置き換えることにより白キズと黒キズの自動補正を行う。
白キズ補正の判定は、
(1) 中央の画素の信号レベルが最大9で、且つ「9−8」の信号レベル差がスライスレベルAより大きい場合は白キズと判定する。
(1) 中央の画素の信号レベルが最大9で、且つ「9−8」の信号レベル差がスライスレベルAより大きい場合は白キズと判定する。
(2) 中央の画素の信号レベルが最大9または8より大きく、且つ「8−7」の信号レベル差がスライスレベルBより大きい場合は白キズと判定する。
(3) 輝度変化が少ない場合(「7−3」の信号レベル差がスライスレベルCより小さい場合)にのみ補正する。
上記(1),(2)の一方と(3)とが成立した場合、平均値=(4+5)/2に置換する。
このとき、白キズ補正すると判定した時、画素R22の信号レベルを7番目の画素の信号レベルと置き換える。白キズ補正しないと判定した時、または、3番目〜7番目の信号レベルに差がないと判定した時、画素R22の信号レベルを並び替えた中央の値、つまり5番目のレベルと置き換える。
また、黒キズ補正の判定は、
(4) 中央の画素の信号レベルが最小の1で、且つ「2−1」の信号レベル差がスライスレベルEより大きい場合は黒キズと判定する。
(4) 中央の画素の信号レベルが最小の1で、且つ「2−1」の信号レベル差がスライスレベルEより大きい場合は黒キズと判定する。
(5) 中央の画素の信号レベルが最小の1または2より小さく、且つ「3−2」の信号レベル差がスライスレベルDより大きい場合は黒キズと判定する。
(6) 輝度変化が少ない場合にのみ補正する(「7−3」の信号レベル差がスライスレベルCより小さい場合に、上記(4)及び(5)の一方と(6)が成立した場合、平均値=(5+6)/2と置換する。
黒キズ補正すると判定した時、画素R22の信号レベルを3番目の画素の信号レベルと置き換える。黒キズ補正しないと判定した時、または、3〜7番目の信号レベルに差がないと判定した時には、画素R22の信号レベルを並び替えた中央の値、つまり5番目のレベルと置き換える。
上述したような処理を自動キズ補正回路16で行うことにより、白キズと黒キズの補正処理を行うことができる。これによって、9画素中に2画素の黒キズ+2画素の白キズが混在していても補正が可能である。
以上の処理にて、白キズと黒キズの補正処理を実行して自動キズ補正回路16から補正信号ABPCを出力し、重み付け加算回路18に入力する。
一方、ノイズリダクション回路17では、2次元メジアンフィルタ方式による補正処理を行う。補正の対象となる画素R22とその周辺の5×5画素の配列を図10に示す。この画素配列から、同色の3×3=9画素(R44,R42,R40,R24,R22,R20,R04,R02,R00)の信号を抜き出し、信号レベルの大きい順に並び替える。
この時、信号レベル順に並び替えた画素が仮に図11に示すような順番だと仮定すると、9画素中の平均信号レベルは5番目の画素R04となる。よって、中央の画素R22の信号レベルを画素R04の信号レベルに置き換える。これにより、9画素中の平均信号レベルを選択することができる。
本例では、置き換える際、中央の4,5,6番目の画素の平均値を算出し、その平均値と置き換えている。この時演算係数は、4番目、6番目を1倍,5番目を2倍としている。
並び替えた画素が、図11に示すような順番の時、4,5,6番目の画素は、R40,R04,R24である。よって、演算式は、以下のようになる。
NR=(R24+2×R04+R40)/4
このNRをノイズリダクション出力として、重み付け加算回路18に入力する。
このNRをノイズリダクション出力として、重み付け加算回路18に入力する。
このように、中央値つまり5番目の信号レベルと置き換えるのみでなく、4,5,6番目の平均値と置き換えることで、よりランダムノイズに効果のある補正処理を行うことができる。
上記重み付け加算回路18は、自動キズ補正回路16から供給された補正信号ABPCと、ノイズリダクション回路17から供給されたメジアンフィルタ方式による補正信号NRを、エッジ検出回路39で検出されたエッジEVを使用して重み付け演算を行う。重み付け加算結果をABPCNRとすると、演算式は以下のようになる。
ABPCNR={ABPC×EV+NR×(256−EV)}/256
これにより、エッジEVが強い時、つまり画素欠陥や固定ノイズであると判定された時は、自動キズ補正回路16による処理(ABPC側)が強く効き、エッジEVが弱い時、つまりランダムノイズである可能性がある時は、ノイズリダクション回路17による処理(NR側)が強く効くように補正の重みが調整される。よって、解像度を低下させることなく、画像の状態に応じた最適な補正処理を実行できる。
これにより、エッジEVが強い時、つまり画素欠陥や固定ノイズであると判定された時は、自動キズ補正回路16による処理(ABPC側)が強く効き、エッジEVが弱い時、つまりランダムノイズである可能性がある時は、ノイズリダクション回路17による処理(NR側)が強く効くように補正の重みが調整される。よって、解像度を低下させることなく、画像の状態に応じた最適な補正処理を実行できる。
また、本実施形態では、エッジ検出回路39にアナログゲイン調整制御信号を入力して制御することにより、A/D変換でアナログゲインの調整をした場合に、その調整分をキズ補正に連動させることができる。例えば、A/D変換時のリファレンス電圧を小さくなる方向に調整すると、ランダムノイズの影響が大きくなる傾向がある。このような場合、エッジEVが小さくなるように調整する。つまり、重み付け演算でノイズリダクション回路37側を強くすることで、ランダムノイズ補正効果を大きくする方向に調整する。
以下は演算式の一例である。
EV’=|EV−agcont|
ここで、EV’はアナログゲイン調整済みエッジ、agcontはアナログゲイン調整用制御信号である。
ここで、EV’はアナログゲイン調整済みエッジ、agcontはアナログゲイン調整用制御信号である。
上述したように、補正処理の対象となる画素周辺の5×5画素の映像信号における垂直エッジ成分と水平エッジ成分からエッジを検出し、画素欠陥や固定ノイズに高い効果のある自動キズ補正処理した画素信号と、ランダムノイズに高い効果のあるメジアンフィルタ処理した画素信号を、上記エッジの大きさにより重み付け加算することで、対象の画像の状態に応じてより効果のあるキズ補正処理を行うことができる。
以上説明したように、本発明の第1の態様によれば、重み付け加算により、キズ補正対象の画像状態に応じて、より効果のある補正処理を行うことができる。
また、第2の態様によれば、補正対象の画素周辺のエッジの大きさで画像の状態を判断し、キズ補正とノイズリダクションのうちより効果のある側の補正処理を割り当てることができる。
第3の態様によれば、エッジの検出精度を向上させることができる。
第4の態様によれば、アナログゲイン調整時のランダムノイズにも対処することができる。
第5の態様によれば、よりランダムノイズに効果のあるノイズリダクション補正処理を行うことができる。
従って、本発明の1つの側面によれば、解像度の低下を招くことなく、固定ノイズや画素欠陥のようなキズ並びにランダムノイズを補正できる信号処理回路が得られる。
以上実施形態を用いて本発明の説明を行ったが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
31…プリγ補正回路、32…4Hラインメモリ、33…キズ補正処理ブロック、34…逆γ補正回路、35…並べ替え回路、36…自動キズ補正回路、37…ノイズリダクション回路、38…重み付け加算回路、39…エッジ検出回路。
Claims (5)
- キズ補正の対象となる画素とその周辺の複数画素の中から同色の画素を抜き出し、信号レベルの順に並べ替える並べ替え回路と、
前記キズ補正の対象となる画素とその周辺の複数画素の映像信号から垂直エッジ成分と水平エッジ成分を抽出し、垂直エッジ成分と水平エッジ成分との加算結果に基づいて画像のエッジを検出するエッジ検出回路と、
前記並べ替え回路の出力信号が供給され、並べ替えた画素間の信号レベルの差に基づいて白キズと黒キズを検出して補正するキズ補正回路と、
前記並べ替え回路の出力信号が供給され、前記キズ補正の対象となる画素とその周辺の複数画素の映像信号をメジアンフィルタ処理してランダムノイズを補正するノイズリダクション回路と、
前記キズ補正回路から出力されるキズ補正処理された信号と、前記ノイズリダクション回路から出力されるメジアンフィルタ処理された信号が供給され、前記エッジ検出回路で検出したエッジに基づいて重み付けを変えて加算を行う重み付け加算回路とを具備し、
前記重み付け加算回路は、キズ補正の対象となる画素とその周辺の複数画素の信号レベルの差が大きい時に前記キズ補正回路の出力の重み付けを強くして加算し、信号レベルの差が小さい時に前記ノイズリダクション回路の出力の重み付けを強くして加算する
ことを特徴とする信号処理回路。 - 前記エッジ検出回路は、キズ補正の対象となる画素とその周辺の5×5画素の信号からエッジを検出し、前記キズ補正回路でキズ補正処理した信号と前記ノイズリダクション回路でメジアンフィルタ処理した信号を前記重み付け加算回路で重み付け加算することを特徴とする請求項1に記載の信号処理回路。
- 前記エッジ検出回路は、前記エッジを検出する時、キズ補正の対象となる画素を中心に乗算係数を設定し、垂直エッジ成分と水平エッジ成分を抽出して加算することによりエッジを検出することを特徴とする請求項2に記載の信号処理回路。
- 前記エッジ検出回路は、アナログゲイン調整制御信号により制御され、入力信号をA/D変換する時にアナログゲイン調整を行い、アナログゲイン調整分を検出したエッジに反映させることでキズ補正処理にアナログゲインを連動させることを特徴とする請求項3に記載の信号処理回路。
- 前記並べ替え回路は、キズ補正の対象となる画素とその周辺5×5画素から同色の3×3画素の信号を抜き出し、信号レベルの大きい順に画素を並び替え、並び替えた第4,第5,第6番目の画素の信号レベルの平均値を算出し、前記キズ補正回路による前記キズ補正の対象となる画素の信号レベルと置き換えることを特徴とする請求項1に記載の信号処理回路。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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