JP2007332845A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スロットルバルブの下流に燃焼室への空気の流入量を調節する可変吸気装置を備える内燃機関に適用され、流入量の切り替えに伴うトルクショックを好適に抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】吸気通路12は、第1通路12aと第2通路12bとからなり、開閉弁16によって吸気通路長を可変とすることができる。ガソリン機関10の高負荷増量運転時、吸気通路長が切り替えられるに伴い、スロットルバルブ14の開度補正をすることで、吸気通路長の切り替えに伴う燃焼室20への空気の流入量の変化を補償する。スロットルバルブ14の開度補正に対する燃焼室20への空気の流入量の応答遅れを補償すべく、燃料噴射量を増加させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の排気系の保護及び内燃機関の出力トルクの増大の少なくとも一方を行うべく前記内燃機関の出力軸の回転速度及び負荷の少なくとも一方が所定以上となるときに燃料噴射量を増量補正する内燃機関の制御装置に関する。
例えば下記特許文献1に見られるように、内燃機関の高負荷運転時、内燃機関の排気系の温度上昇を抑制すべく、燃料噴射量を増量させるいわゆる高負荷増量制御を行うことが周知である。燃料噴射量を増量することで排気の温度を好適に低下させることができるため、内燃機関の排気系の温度が過度に高くなることが懸念される状況下において高負荷増量制御を行うことで、排気系の温度上昇を抑制することができる。
一方、近年、例えば下記特許文献2に見られるように、内燃機関の出力性能を向上させるべく、下流側が2つに分岐して且つ、燃焼室までの吸気通路長が互いに異なる2つの吸気通路と、これら吸気通路の一方を開閉する開閉弁とを備える吸気通路長可変装置も提案されている。これによれば、内燃機関の回転速度に応じて体積効率が大きくなる方の通路を用いることで、いずれか一方の吸気通路のみを用いた場合と比較して、内燃機関の出力性能の向上を図ることができる。
上記吸気通路の切り替えをするときには、これに伴って燃焼室内への空気の流入量の変化を補償すべくスロットルバルブの開度が操作される。ただし、吸気通路長可変装置による吸気通路の切り替えがなされると、これに伴い上記スロットルバルブが操作されるとはいえ、スロットルバルブの操作によって上記流入量の変化が補償されるまでには応答遅れが生じる。これは、吸気通路長可変装置よりもスロットルバルブが上流にあるためである。このため、吸気通路の切り替えに伴い、一時的に燃焼室への空気の流入量が変化し、内燃機関の出力トルクが変動するいわゆるトルクショックが生じるおそれがある。このトルクショックを抑制するためには、点火時期を変更することが考えられる。
しかし、特に高負荷増量制御時において上記トルクショックを抑制すべく点火時期を変更することは、次に述べる理由から有効なものとは言えない。すなわち、スロットルバルブによる補償の応答遅れにより一時的に吸入空気量が不足する場合には、これに伴うトルクショックを抑制すべく点火時期を進角させる必要がある。しかし、高負荷増量運転時には、通常、点火時期は最もトルクが大きくなる点火時期とされる傾向にあるため、それ以上点火時期を進角させることはできない。一方、スロットルバルブによる補償の応答遅れにより一時的に吸入空気量が増加する場合には、これに伴うトルクショックを抑制すべく点火時期を遅角させる必要がある。しかし、点火時期を遅角させると排気の温度が上昇する。このため、排気の温度を低下させるために高負荷増量制御がなされているときには、点火時期を遅角させることが不適切な制御となる。
なお、上記吸気通路長可変装置に限らず、一般に、スロットルバルブの下流に燃焼室への空気の流入量を調節する可変吸気装置を備えるものにあっては、流入量の切り替えに伴うトルクショックを抑制することが困難なこうした実情も概ね共通したものとなっている。
特開平5−149164号公報 実公平6−43464号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、スロットルバルブの下流に燃焼室への空気の流入量を調節する可変吸気装置を備える内燃機関に適用され、流入量の切り替えに伴うトルクショックを好適に抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、前記増量補正時において、前記可変吸気装置の操作に伴い前記内燃機関の燃料噴射弁を介して噴射される燃料量を増加させる増加手段を備えることを特徴とする。
点火時期と吸入空気量とが一定であっても、内燃機関の出力トルクは空燃比に応じて変化する。ここで、空燃比をリーン側からリッチ側に移行させていくと出力トルクは漸増しやがて漸減する。このため、通常、同一の出力トルクとなる空燃比が2つ存在する。これは、出力トルクを増加させる場合及び出力トルクを減少させる場合の双方を、燃料噴射量の増加によって実現することができることを意味する。すなわち、出力トルクを増加させたいときには、出力トルクがピークとなる空燃比(出力空燃比)よりもリーン側の領域内で空燃比をリッチ側に移行させることで、出力トルクを増加させることができる。また、出力トルクを減少させたいときには、同一の出力トルクを実現する2つの空燃比のうちのリッチ側の空燃比よりも更にリッチにすることで出力トルクを低減させることができる。
上記構成では、この点に着目し、出力トルクの変動を抑制することが所望されるときである可変吸気装置の操作時において、燃料噴射量を増加させることで空燃比をリッチ側に移行させることができ、ひいては、出力トルクの変動を好適に抑制することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記増加手段は、前記可変吸気装置が前記流入量を増加させる側に操作されて且つ該増加を補うように前記スロットルバルブが操作されるとき、前記燃料量を増加させることを特徴とする。
可変吸気装置が流入量を増加させる側に操作されて且つ該増加を補うようにスロットルバルブが操作されるときには、スロットルバルブの操作に伴う燃焼室内への空気の流入量の減少に応答遅れが生じるため、内燃機関の出力トルクが増加するおそれがある。この点、上記構成では、こうした状況下、燃料量を増加させることで、出力トルクの増加を好適に抑制することができる。これに対し、例えば出力トルクの低減要求時において空燃比をリーン側に移行させて出力トルクの低減を図る場合には、噴射される燃料量を減少させることとなり、排気の温度の上昇を招く。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記増加手段は、前記内燃機関の目標空燃比を設定する設定手段と、該設定される目標空燃比に基づき前記燃料噴射弁を介して噴射される燃料量を算出する算出手段と、前記可変吸気装置の操作に伴って前記目標空燃比をリッチ側に補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
上記構成では、可変吸気装置の操作に伴って目標空燃比をリッチ側に移行させることで、空燃比制御に基づき燃料量を増加させることができる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記内燃機関の空燃比と該空燃比による出力トルクの生成効率との関係情報を記憶する記憶手段を更に備え、前記補正手段は、前記可変吸気装置が前記流入量を増加させる側に操作されて且つ該増加を補うように前記スロットルバルブが操作されるとき、前記関係情報に基づき、前記設定手段によって設定される目標空燃比を、これと同一の生成効率となる空燃比よりも更にリッチ側に補正することを特徴とする。
上記構成における関係情報は、空燃比をリーン側からリッチ側へ移行させるに伴い、出力トルクの生成効率が漸増した後漸減するものとなっている。このため、通常、生成効率が等しい2つの空燃比が存在する。一方、可変吸気装置の操作に伴って燃焼室内に実際に流入する空気量が増加すると、実際のトルクが要求トルクを上回るおそれがある。この点、上記構成では、設定手段によって設定される目標空燃比を、これと同一の生成効率となる空燃比よりも更にリッチ側にすることで、設定手段によって設定される目標空燃比とする場合と比較して、出力トルクを低減することができる。このため、可変吸気装置の操作に伴って燃焼室内に流入する空気量が増加する場合であっても、これによる出力トルクの増大を好適に抑制することができる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記補正手段は、前記目標空燃比を、前記同一の生成効率となる空燃比よりも更にリッチ側へと補正した後、前記同一の生成効率となる空燃比へと徐々に移行させることを特徴とする。
上記構成では、上記設定後、これを徐々にリーン側に移行させることで、スロットルバルブの操作の開度補正に対して応答遅れを生じつつも燃焼室内への空気の流入量が徐々に減少するのに応じて、目標空燃比を徐々に上記同一の生成効率となる空燃比に近似させていくことができる。これにより、燃焼室内への空気の流入量が減少する過渡時にあっても出力トルクの変動を好適に抑制することができる。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記補正手段は、前記同一の生成効率となる空燃比への移行後、前記設定手段によって設定される目標空燃比に対する補正を解除することを特徴とする。
上記構成では、リッチ側への移行が完了するとき、補正の解除によって目標空燃比をリーン側に移行させることで、排気系の保護や要求トルクの生成を実現しつつも噴射される燃料量を極力低減することができる。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、前記可変吸気装置が互いに長さの異なる複数の吸気通路を備えて吸気通路長を段階的に可変とする装置であることを特徴とする。
上記構成では、吸気通路長を段階的に可変とすることで、内燃機関の体積効率を向上させることができ、ひいては、内燃機関の出力性能を向上させることができる。ただし、吸気通路長を段階的に可変とする際には、吸気通路長が非連続的に変化するために、燃焼室内に流入する空気が急激に変化する。このため、トルクショックを生じやすい構成ともなっている。この点、上記構成によれば、増加手段によって、トルクショックを好適に抑制することができる。
請求項8記載の発明は、前記内燃機関の空燃比と該空燃比による出力トルクの生成効率との関係情報を記憶する記憶手段と、前記増量補正の開始に際して、前記関係情報に基づき、前記内燃機関の目標空燃比を、増量前の空燃比と同一の生成効率となる空燃比であって且つ前記増量前の空燃比よりもリッチ側の空燃比以下の空燃比に設定することを特徴とする。
上記構成において、増量補正の開始に際して目標空燃比を上記リッチ側の空燃比とするなら、出力トルクの変動を抑制することができる。また、上記リッチ側の空燃比では、排気系の保護によって要求される燃料増量量に対して不足するときには、上記リッチ側の空燃比よりも小さい値(更にリッチな空燃比)とすることで、出力トルクの変動を極力抑制しつつも、排気系を好適に保護することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる内燃機関の制御装置を、吸気通路長可変装置を備えるガソリン機関の制御装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態のエンジンシステムの全体構成を示す。
図示されるように、ガソリン機関10の吸気通路12の上流には、その流路面積を調節する電子制御式のスロットルバルブ14が設けられている。吸気通路12の下流には、燃料噴射弁18が設けられている。吸気通路12と燃焼室20とは、吸気バルブ22の開弁によって連通される。これにより、燃料噴射弁18から噴射された燃料と吸気通路12の上流から吸入された空気との混合気が、燃焼室20に流入する。そして、点火プラグ24による火花放電により混合気が燃焼すると、この燃焼エネルギが、ピストン26を介してクランク軸28の回転力に変換される。そして、燃焼に供された混合気は、排気バルブ30の開弁に伴い排気通路32に排出される。排気通路32の下流には、触媒34が設けられており、燃焼室20から排出される排気は、触媒34によって浄化される。
上記吸気通路12は、第1通路12a及び第2通路12bの2つの通路からなり、これら第1通路12aと第2通路12bとでは、上流側から燃焼室20へと接続されるまでの通路長が互いに異なっている。そして、第1通路12aには、これを開放又は遮断する開閉弁16が設けられている。
電子制御装置(ECU40)は、クランク軸28の回転角度を検出するクランク角センサや吸入空気量を検出するエアフローメータ44等、ガソリン機関10の運転状態を検出する各種センサの出力や、アクセルペダルの操作量を検出するアクセルセンサ46の出力を取り込む。そして、これら各種センサの検出結果に基づき、スロットルバルブ14や開閉弁16、燃料噴射弁18、点火プラグ24等のガソリン機関10のアクチュエータを操作することで、ガソリン機関10の出力を制御する。
図2に、上記出力制御にかかる処理についての機能ブロック図を示す。
要求図示トルク算出部B2では、ガソリン機関10に要求される出力トルク(軸トルク)に内部損失トルクを加算して得られる要求図示トルクを算出する。ここで、内部損失トルクは、ガソリン機関10のポンピングロスやピストン26の動作に伴う摩擦等によって損失するトルクである。また、図示トルクは、燃焼室20内での燃焼によって生じるトルクとなっている。
要求図示トルク算出部B2は、基本的には、アクセルセンサ46によって検出されるアクセルペダルの操作量や、クランク角センサ42の検出値に基づくクランク軸28の回転速度等に基づき、ガソリン機関10の要求軸トルクを算出する。詳しくは、トラクションコントロールシステムや、アンチブレーキロックシステム(ABS)等の図示しない別のシステムから要求される要求軸トルクが加味されて最終的な軸トルクを算出する。そして、最終的な軸トルクに、上記内部損失トルクを加算することで要求図示トルクを算出する。なお、内部損失トルクは、周知の手法によって、例えば回転速度等に基づきマップ演算すればよい。
目標空燃比算出部B4は、要求図示トルクや回転速度等に基づき、空燃比の目標値(目標空燃比)を算出する。
トルク効率記憶部B6は、ガソリン機関10において生成される出力トルクの生成効率と空燃比との関係情報を記憶する。具体的には、図3に示されるように、吸入空気量や点火時期が一定であるとの条件下、空燃比が理論空燃比であるときの出力トルクを基準として、これに対する各空燃比における出力トルクの比が、トルク効率として定義された情報を記憶する。このトルク効率は、リーン側からリッチ側へと移行するに従い、漸増した後漸減する特性を示し、そのピーク値は、空燃比が目標空燃比よりもリッチな空燃比(出力空燃比λRM)において得られる。
基本噴射量算出部B10は、加算部B8を介して取り込まれる上記目標空燃比と、上記エアフローメータ44によって検出される実吸入空気量とに基づき、噴射量の基本値(基本噴射量)を算出する。
高負荷増量算出部B12は、回転速度と負荷(ここでは、基本噴射量)との少なくとも一方が所定以上であるとき、触媒34等のガソリン機関10の排気系を過熱に対して保護するために排気温を低下させるべく、噴射される燃料量を増量するいわゆる高負荷増量の燃料量を算出する。ここでは、例えば回転速度及び負荷に基づき増量量をマップ演算すればよい。
加算部B14は、基本噴射量と高負荷増量分の燃料量とを加算することで、最終的な噴射量を算出して出力する。
補正トルク算出部B16は、基本的には、目標空燃比におけるトルク効率に要求図示トルクを乗算することで、補正トルクを算出する。この補正トルクは、目標空燃比において要求図示トルクが生成される条件下、理論空燃比において生成されるトルクである。
目標空気量算出部B18は、補正トルク算出部B16の出力する補正トルクを生成するための吸入空気量を、吸入空気量の目標値(目標空気量)として算出する。具体的には、理論空燃比において補正トルクを生成するために必要な空気量として目標空気量を算出する。これが、補正トルク算出部B16において、要求図示トルクを予め理論空燃比相当のトルクに補正した理由である。なお、目標空気量算出部B16では、高負荷増量制御時には、増量される燃料量に応じて目標空気量を補正する。
スロットル開度算出部B20は、目標空気量に基づき、スロットルバルブ14の開度を算出する。
上記一連の処理により、ガソリン機関10の出力トルクを直接の制御対象とするトルクベース制御が可能となる。
また、吸気通路長可変部B22は、図4に斜線にて示す領域において、ガソリン機関10の出力性能を向上させるべく、吸気通路長を切り替える処理を行う。図5に、一点鎖線にて開閉弁16を開弁させたときについて、また、2点鎖線にて開閉弁16を閉弁させたときについて、ガソリン機関10の回転速度と体積効率との関係をそれぞれ示す。図示されるように、体積効率は、吸気通路長に応じて変化し、2つの吸気通路長における体積効率の大小関係は、回転速度に応じて変化する。図では、回転速度P1以下、又は回転速度P2以上且つ回転速度P3以下の領域では、開閉弁16を開弁させた状態の方が体積効率が高く、それ以外の領域では、開閉弁16を閉弁させた方が体積効率が高い。そして、体積効率は負荷と相関を有するために、先の図4に斜線にて示した領域において、吸気通路長の切り替えを行うことで、高い体積効率が要求されるときにその効率の向上を図る。
詳しくは、吸気通路長の切り替え、すなわち開閉弁16の開操作又は閉操作は、回転速度P1,P2,P3を境界として行われるのではなく、これら境界近傍において、開弁状態から閉弁状態への切り替え条件と閉弁状態と開弁状態との切り替え条件との間にヒステリシスが設けられている。これは、開閉弁16のハンチングの防止を図るための設定である。しかし、この場合、開閉弁16が開操作又は閉操作されることで吸気通路長が切り替えられるときには、体積効率が急激に変化するおそれがある。したがって、先の図2に示した目標空気量算出部B18では、吸気通路長が切り替えられるとき、切り替えに伴う燃焼室20への空気の流入量の変化を補償すべく、目標空気量を補正することでスロットルバルブ14の開度を補正する。
ただし、スロットルバルブ14の開度補正が燃焼室20への空気の流入量に反映されるまでには応答遅れが生じる。しかも、スロットルバルブ14は、開閉弁16よりも上流に設けられている。このため、開閉弁16の開閉に伴う燃焼室20への空気の流入量の変化をスロットルバルブ14の開度補正によって補償する場合、この補償には応答遅れが生じる。このため、開閉弁16の操作時には燃焼室20への空気の流入量が急激に変化し、出力トルクが急激に変化するトルクショックが生じるおそれがある。
このトルクショックを点火時期によって補償することが考えられる。これは、点火時期に応じて出力トルクが変化することによる。図6に、最大の出力トルクに対する任意の点火時期における出力トルクの比である点火効率を示す。なお、最大の出力トルクを生成するときの点火時期が、点火時期MBTである。図示されるように、点火効率は、点火時期を遅角させるほど低下する。このため、点火時期を補正することで、出力トルクの変動を抑制することは可能である。しかし、この場合には、以下に述べる問題を生じる。
図7に、開閉弁16の操作時に燃焼室20への空気の流入量が一次的に増加する場合について、点火時期を遅角する処理によって生じる問題を示す。詳しくは、図7(a)は、開閉弁16の切り替えタイミングを示し、図7(b)は、燃焼室20内の流入量の推移を示し、図7(c)は、点火時期の推移を示し、図7(d)は、排気温の推移を示し、図7(e)は、トルクの推移を示す。
図示されるように、燃焼室20への空気の流入量が一時的に増加するに際し、点火時期を遅角操作することで、トルクショックを抑制することはできる。しかし、この場合、点火時期の遅角によって排気の温度が上昇する。一方、吸気通路長を切り替える領域は、先の図4に示したように、高負荷増量制御領域内である。換言すれば、排気系を過熱に対して保護する必要が生じる領域内である。このため、吸気通路長の切り替え時における点火時期の遅角によって、排気温が排気系の劣化を促進するおそれのある温度の最低値である許容上限温度を超えて上昇するおそれがある。
また、燃焼室20への空気の流入量が一次的に減少する場合には、トルクの一次的な低下が懸念される。トルクの低下は、通常は、点火時期を進角させることで抑制できる。しかし、吸気通路長を切り替える領域は、高負荷領域である。高負荷領域では、出力トルクを増大させるべく出力トルクが最も高くなる点火時期MBTに設定されている。このため、これ以上進角することによって出力トルクを増加させることはできない。
これに対し、目標空燃比を補正することも考えられる。図8に、開閉弁16の操作時に燃焼室20への空気の流入量が一次的に増加する場合について、目標空燃比をリーン側に設定する処理によって生じる問題を示す。詳しくは、図8(a)は、開閉弁16の切り替えタイミングを示し、図8(b)は、燃焼室20内の流入量の推移を示し、図8(c)は、目標空燃比の推移を示し、図8(d)は、排気温の推移を示し、図8(e)は、トルクの推移を示す。
図示されるように、燃焼室20への空気の流入量が一時的に増加するに際し、目標空燃比をリーン側に移行させることで、トルクショックを抑制することはできる。しかし、この場合、高負荷増量領域において、高負荷増量制御から要求される燃料量よりも少ない燃料が噴射されることとなるため、排気の温度が許容上限温度を超えるおそれがある。
一方、図9に、開閉弁16の状態の切り替え操作時に燃焼室20への空気の流入量が一時的に減少する場合を示す。なお、図9(a)〜図9(e)は、図8(a)〜図8(e)と対応している。
図示されるように、開閉弁16の操作前の空燃比が出力空燃比λRMよりもリッチ側であるときには、燃焼室20への空気の流入量が一次的に減少するに際し、目標空燃比をリーン側に移行させることで、トルクショックを抑制することはできる。しかし、リーン化することで噴射量が減少し、排気の温度が上昇する。
そこで本実施形態では、基本的には、開閉弁16の状態の切り替え操作に際し、燃料噴射量を増量することでトルクショックの抑制を図る。
詳しくは、流入量が一時的に増加する場合、図10(a)に示す態様にて目標空燃比を補正する。図示されるように、目標空燃比算出部B4によって算出される空燃比λR2と同一のトルク効率となる別の空燃比であるリッチ側の空燃比λR1が存在する。ここで、目標空燃比を、リッチ側の空燃比λR1よりも更にリッチ側の空燃比λRとすることで、流入量の一時的な増加によるトルクの増大の抑制を図る。そして、スロットルバルブ14の開度の補正が流入量に反映されるにつれて目標空燃比を空燃比λR1へと徐々に移行させる。そして、スロットルバルブ14の開度補正が流入量に完全に反映されたときには、換言すれば目標空燃比を空燃比λR1へと移行させたときには、目標空燃比をリーン側の空燃比λR2へ切り替える。なお、空燃比λR1,λR2は、共に、要求図示トルクを生成することのできる2つの空燃比となっている。
一方、流入量が一時的に低下する場合、基本的には、図10(b)に示す態様にて目標空燃比を補正する。図示されるように、この場合、目標空燃比を、上記目標空燃比算出部B4によって算出される空燃比λR2よりもリッチ側に設定する。これにより、流入量の一時的な減少によるトルクの低下の抑制を図る。そして、スロットルバルブ14の開度補正が流入量に反映されるにつれて、目標空燃比を徐々に空燃比λR2へと移行させる。
なお、流入量が一時的に低下する場合であって、目標空燃比算出部B4によって算出される目標空燃比が出力空燃比λRMよりもリッチである場合には、先の図9に示した問題を回避する観点から、目標空燃比の補正は行わない。
上記処理を行うべく、本実施形態では、先の図2に示すように、目標空燃比補正部B24を備える。目標空燃比補正部B24は、目標空燃比の補正量を加算部B8に出力する。このため、基本噴射量算出部B10では、補正された目標空燃比と実吸入空気量とに基づき、基本噴射量を算出する。
図11に、本実施形態にかかる燃料噴射制御の処理手順を示す。この処理は、ECU40により、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、高負荷増量運転領域であるか否かを判断する。そして、高負荷増量運転領域であると判断されると、ステップS12において増量補正量を算出する。この処理は、先の図2の高負荷増量算出部B12の行う処理である。
続くステップS14においては、吸気通路長が切り替えられたか否かを判断する。そして、切り替えられたと判断されるときには、ステップS16において、流入量が一時的に増加する側に切り替えがなされたか否かを判断する。そして、流入量の増加側に切り替えがなされていないと判断されるときには、ステップS18において、現在の目標空燃比が出力空燃比よりもリーン側であるか否かを判断する。この処理は、先の図9に示した状況でないか否かを判断するための処理である。
ステップS16,S18において肯定判断されるときには、ステップS20において目標空燃比をリッチ側に補正する。そして、ステップS20の処理が完了するときやステップS18において否定判断されるときには、ステップS22において目標空燃比に基づく燃料噴射制御がなされる。
なお、上記ステップS10やステップS14において否定判断されるときや、ステップS22の処理が完了するときには、この一連の処理を一旦終了する。
図12に、上記ステップS20における処理のうち、特に流入量が増加する側に切り替えがなされたときの処理を示す。なお、この処理は、先の図2に示した目標空燃比補正部B24によってなされる処理である。
この一連の処理では、まずステップS30において目標空燃比をリッチ側に変更済みであるか否かを判断する。すなわち、先の図10(a)に示した空燃比λRへの変更が既になされているか否かを判断する。そして、変更済みでないときには、ステップS32において、目標空燃比を先の図10(a)に示した空燃比λRに設定する。
詳しくは、ここではまず、先の図2に示した目標空燃比算出部B4によって算出される空燃比λR2よりもリッチ側であって且つ空燃比λR2とトルク効率が同一となる空燃比λR1(図10(a))を算出する。そして、目標空気量算出部B18によって算出される空気量の変化に基づき、スロットルバルブ14の開度補正に対する空気の流入量の応答遅れに応じた所定量だけ空燃比λR1よりもリッチ側の空燃比λRを算出する。この所定量は、例えばスロットルバルブ14の開度補正に伴う吸気通路12内の空気の流通態様の変化の物理モデルに基づき算出すればよい。また、これに代えて、予め実験等によって適合値をマップ化しておき、マップ演算によって算出してもよい。
一方、ステップS30においてリッチ側に変更済みであると判断されるときには、ステップS34において、スロットルバルブ14の開度補正による流入量の応答遅れ期間であるか否かを判断する。この判断は、上記目標空気量算出部B18によって算出される目標空気量の変化量等に基づき行われる。そして、応答遅れ期間であるときには、ステップS36において、目標空燃比を空燃比λR1へ向けて徐々にリーン側へと移行させる(漸増させる)。この処理は、目標空気量算出部B18によって算出される目標空気量の変化等に基づき、スロットルバルブ14の開度補正に対する空気の流入量の応答遅れを物理モデル等によって算出することで行われる。
そして、ステップS34において応答遅れ期間でないと判断されるときには、目標空燃比を、目標空燃比算出部B4において算出される空燃比λR2に移行する。換言すれば、目標空燃比補正部B24によって算出される補正量をゼロとする。
なお、ステップS32、S36,S38の処理が完了すると、先の図11のステップS20に戻る。
図13に、上記ステップS20における処理のうち、特に流入量が減少する側に切り替えがなされたときの処理を示す。なお、この処理も、先の図2に示した目標空燃比補正部B24によってなされる。
この一連の処理では、まずステップS40において、目標空燃比をリッチ側に変更済みであるか否かを判断する。すなわち、先の図10(b)に示す空燃比λRへの変更が既になされているか否かを判断する。そして、変更済みでないときには、ステップS42において、目標空燃比を、目標空燃比算出部B4によって算出される空燃比λR2よりも所定量αだけリッチ側の空燃比に設定する。ここで所定量αは、スロットルバルブ14の開度補正に対する空気の流入量の応答遅れに応じた量となっている。ただし、所定量αは、出力空燃比λRMを境にしてトルク効率が減少することに鑑み、空燃比λRが出力空燃比λRMよりもリーン側となるように設定される。すなわち、出力空燃比λRMよりもリッチ側とする場合には、トルク効率が低下するため、流入量の減少によるトルクの低下を抑制することができない。このため、出力空燃比λRMよりもリーン側に目標空燃比を設定する。したがって、空燃比λRを出力空燃比λRMとしても上記応答遅れを補償することができない場合、空燃比λRを出力空燃比λRMとする。
一方、上記ステップS40においてリッチ側に変更済みであると判断されるときには、ステップS44において、スロットルバルブ14の開度補正に対する流入量の応答遅れ期間であるか否かを判断する。この判断は、上記目標空気量算出部B18によって算出される目標空気量の変化量等に基づき行われる。そして、応答遅れ遅れ期間であるときには、ステップS46において、目標空燃比を空燃比λR2へ向けて徐々にリーン側へと移行させる(漸増させる)。この処理は、目標空気量算出部B18によって算出される目標空気量の変化等に基づき、スロットルバルブ14の開度補正に対する流入量の応答遅れを物理モデル等によって算出することで行われる。この処理は、ステップS44において応答遅れ期間でないと判断されるまでなされる。
なお、ステップS44で否定判断されるときや、ステップS42,S46の処理が完了するときには、先の図11のステップS20に戻る。
図14に、流入量が増加する側に切り替えがなされる場合の本実施形態による燃料噴射制御の態様を示す。なお、図14(a)〜図14(e)は、先の図8(a)〜図8(e)と対応している。図示されるように、流入量の増加に際して目標空燃比をリッチ側に変更することでトルクショックは好適に抑制される。更に、リッチ化することで排気の温度は低下するため、排気系の過熱も生じない。
図15に、流入量が減少する側に切り替えがなされる場合の本実施形態による燃料噴射制御の態様を示す。なお、図15(a)〜図15(e)は、先の図14(a)〜図14(e)と対応している。図示されるように、流入量の減少に際して目標空燃比をリッチ側に変更することでトルクショックは好適に抑制される。更に、リッチ化することで排気の温度は低下するため、排気系の過熱も生じない。
図16に、流入量が減少する側に切り替えがなされる場合であって且つ、先の図13のステップS42において空燃比λRを出力空燃比λRMとしても出力トルクの減少を完全には補償できない場合についての燃料噴射制御の態様を示す。なお、図16(a)〜図16(e)は、先の図14(a)〜図14(e)と対応している。図示されるように、この場合には、流入量の低下によるトルクショックをリッチ化によって完全には補償することができない。しかし、流入量の減少に際して目標空燃比をリッチ側に変更することでトルクショックを抑制することはできる。更に、リッチ化することで排気の温度は低下するため、排気系の過熱も生じない。
図17に、流入量が減少する側に切り替えがなされる場合であって且つ、先の図11のステップS18において否定判断される場合についての燃料噴射制御の態様を示す。なお、図17(a)〜図17(e)は、先の図14(a)〜図14(e)と対応している。この場合には、図示されるように、流入量の減少にかかわらず目標空燃比を固定することで、先の図9に示した問題を回避する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)高負荷増量制御時において、開閉弁16の操作に伴いガソリン機関10の燃料噴射弁18を介して噴射される燃料量を増加させた。これにより、空燃比をリッチ側に移行させることができ、ひいては、出力トルクの変動を好適に抑制することができる。
(2)特に、開閉弁16が流入量を増加させる側に操作されて且つ該増加を補うようにスロットルバルブ14が操作されるとき、燃料量を増加させた。これにより、排気の温度上昇を招くことなく、出力トルクの増加を好適に抑制することができる。
(3)開閉弁16の操作に伴って目標空燃比をリッチ側に移行させた。これにより、空燃比制御に基づき燃料量を増加させることができる。
(4)開閉弁16が流入量を増加させる側に操作されて且つ該増加を補うようにスロットルバルブ14が操作されるとき、目標空燃比を、目標空燃比算出部B4の算出する空燃比λR2と同一のトルク効率となるリッチ側の空燃比λR1よりも更にリッチ側に設定した。これにより、空燃比λR1,λR2のいずれかとする場合と比較して、出力トルクを低減することができる。
(5)リッチ側の空燃比λR1よりも更にリッチ側への設定の後、目標空燃比を、リッチ側の空燃比λR1へと徐々に移行させた。これにより、スロットルバルブ14の操作が燃焼室20内への空気の流入量の減少に反映されるのに応じて、目標空燃比を徐々にリッチ側の空燃比λR1に近似させていくことができる。これにより、燃焼室20内へ流入する空気量が減少する過渡時にあっても出力トルクの変動を好適に抑制することができる。
(6)リッチ側の空燃比λR1への移行が完了するとき、目標空燃比を、上記目標空燃比算出部B4によって算出される空燃比λR2に切り替えた。これにより、排気系の保護と要求トルクの生成とを実現しつつも噴射される燃料量を極力低減することができる。
(7)可変吸気装置として、互いに長さの異なる2つの通路12a、12bを備えて吸気通路長を段階的に可変とする装置とした。これにより、ガソリン機関10の出力性能を向上させることができる。ただし、吸気通路長を段階的に可変とする際には、吸気通路長が非連続的に変化するために、燃焼室20内への空気の流入量が急激に変化する。このため、トルクショックを生じやすい構成ともなっている。この点、本実施形態によれば、吸気通路長の変更に際して噴射される燃料量を増加させることで、トルクショックを好適に抑制することができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・吸気通路長の切り替え時において、燃料噴射量を増量する手法としては、上記実施形態で例示したものに限らない。例えば、吸気通路長の切り替え領域が定まっていることに鑑み、切り替え時の噴射量の増加量を予めマップに定めておいてもよい。この場合、特にトルクベース制御をする機能を有する構成を前提とすることなく、本発明を実施することができる。
・目標空燃比を空燃比λRとした後、徐々に空燃比λR1へと移行させる手法としては、目標空気量の変化等に基づく手法に限らない。例えばタイマを設定して、タイマの値に応じて徐々に空燃比λR1に移行させてもよい。
・可変吸気装置としては、先の図1に例示したものに限らない。例えば、互いに長さの異なる3つ以上の吸気通路を備えて構成されていてもよい。また、吸気バルブ22のバルブリフトやバルブタイミングを段階的に可変とするものであってもよい。要は、スロットルバルブ14の下流に備えられて且つ燃焼室20への空気の流入量を調節するものであるなら、この可変吸気装置の状態の変更を補償するようにスロットルバルブ14の開度を補正したとしても、開度補正の効果が反映されるまでには応答遅れが生じるため本発明は有効である。更にこの際、空気の流入量の調節を段階的に行うものであるなら、流入量の変化が大きくなるため、トルクショックが生じやすく、本発明の作用効果を特に好適に奏することができる。
・高負荷増量制御は、排気系の保護を目的とするものに限らない。例えば、ユーザによる出力トルクの増大要求に対処すべく行うものであってもよい。これについても、例えば回転速度と負荷とから高負荷増量量をマップ演算すればよい。更に、上記高負荷増量算出部B12において、排気系の保護及び出力トルクの増大の双方の目的を達するべく、回転速度及び負荷の少なくとも一方が所定以上であるときに高負荷増量量を定めるようにしてもよい。
・なお、可変吸気装置を備えないものにあっても、例えば高負荷増量制御の開始に際してのトルク効率の変化を抑制するためには、図18に例示する目標空燃比の設定は有効である。すなわち、先の図2に示した目標空燃比算出部B4によって設定される目標空燃比を空燃比λR2とするとき、上記高負荷増量算出部B12を用いる代わりに、これと同一のトルク効率となる空燃比λR1とすることでトルクショックを回避しつつ高負荷増量制御に移行することができる。ただし、空燃比λR1では増量要求量に満たない場合には、これよりもリッチ側とすることが、換言すれば図18に斜線にて示す領域側とすることが望ましい。これは、空燃比λR1とすることによる燃料の増量量と高負荷増量算出部B12によって算出される増量量との比較に基づき行うことができる。
一実施形態にかかるエンジンシステムの全体構成を示す図。 同実施形態にかかるガソリン機関の出力トルクの制御に関する機能ブロック図。 様々な空燃比とトルク効率との関係を示す関係情報を示す図。 上記実施形態における高負荷増量制御領域及び吸気通路長変更領域を示す図。 同実施形態にかかる吸気通路長と体積効率との関係を示す図。 点火時期と点火効率との関係を示す図。 吸気通路長の切り替え時に伴う問題を示すタイムチャート。 吸気通路長の切り替え時に伴う問題を示すタイムチャート。 吸気通路長の切り替え時に伴う問題を示すタイムチャート。 上記実施形態にかかる吸気通路長切り替え時の目標空燃比の設定態様を示す図。 同実施形態にかかる燃料噴射制御の処理手順を示すフローチャート。 上記燃料噴射制御のサブルーチンを示すフローチャート。 上記燃料噴射制御のサブルーチンを示すフローチャート。 上記実施形態にかかる吸気通路長の切り替え時の目標空燃比の設定態様を示すタイムチャート。 上記実施形態にかかる吸気通路長の切り替え時の目標空燃比の設定態様を示すタイムチャート。 上記実施形態にかかる吸気通路長の切り替え時の目標空燃比の設定態様を示すタイムチャート。 上記実施形態にかかる吸気通路長の切り替え時の目標空燃比の設定態様を示すタイムチャート。 別の実施形態における目標空燃比の設定手法を示す図。
符号の説明
10…ガソリン機関、12a…第1通路(可変吸気装置の一実施形態)、12b…第2通路(可変吸気装置の一実施形態)、40…ECU(内燃機関の制御装置の一実施形態)、B4…目標空燃比算出部(設定手段の一実施形態)、B24…目標空燃比補正部(補正手段の一実施形態)。

Claims (8)

  1. スロットルバルブの下流に燃焼室への空気の流入量を調節する可変吸気装置を備える内燃機関に適用され、前記内燃機関の出力軸の回転速度及び負荷の少なくとも一方が所定以上となるときに前記内燃機関の排気系の保護及び前記内燃機関の出力トルクの増大の少なくとも一方を行うべく燃料噴射量を増量補正する内燃機関の制御装置において、
    前記増量補正時において、前記可変吸気装置の操作に伴い前記内燃機関の燃料噴射弁を介して噴射される燃料量を増加させる増加手段を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記増加手段は、前記可変吸気装置が前記流入量を増加させる側に操作されて且つ該増加を補うように前記スロットルバルブが操作されるとき、前記燃料量を増加させることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記増加手段は、前記内燃機関の目標空燃比を設定する設定手段と、該設定される目標空燃比に基づき前記燃料噴射弁を介して噴射される燃料量を算出する算出手段と、前記可変吸気装置の操作に伴って前記目標空燃比をリッチ側に補正する補正手段とを備えることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記内燃機関の空燃比と該空燃比による出力トルクの生成効率との関係情報を記憶する記憶手段を更に備え、
    前記補正手段は、前記可変吸気装置が前記流入量を増加させる側に操作されて且つ該増加を補うように前記スロットルバルブが操作されるとき、前記関係情報に基づき、前記設定手段によって設定される目標空燃比を、これと同一の生成効率となる空燃比よりも更にリッチ側に補正することを特徴とする請求項3記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記補正手段は、前記目標空燃比を、前記同一の生成効率となる空燃比よりも更にリッチ側へと補正した後、前記同一の生成効率となる空燃比へと徐々に移行させることを特徴とする請求項4記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記補正手段は、前記同一の生成効率となる空燃比への移行後、前記設定手段によって設定される目標空燃比に対する補正を解除することを特徴とする請求項5記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記可変吸気装置が互いに長さの異なる複数の吸気通路を備えて吸気通路長を段階的に可変とする装置であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  8. 内燃機関の出力軸の回転速度及び負荷の少なくとも一方が所定以上となるときに前記内燃機関の排気系の保護及び前記内燃機関の出力トルクの増大の少なくとも一方を行うべく燃料噴射量を増量補正する内燃機関の制御装置において、
    前記内燃機関の空燃比と該空燃比による出力トルクの生成効率との関係情報を記憶する記憶手段と、
    前記増量補正の開始に際して、前記関係情報に基づき、前記内燃機関の目標空燃比を、増量前の空燃比と同一の生成効率となる空燃比であって且つ前記増量前の空燃比よりもリッチ側の空燃比以下の空燃比に設定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009293602A (ja) * 2008-06-09 2009-12-17 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
JP2012255342A (ja) * 2011-06-07 2012-12-27 Mitsubishi Motors Corp エンジンの制御装置

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