JP2007328731A - 地域セキュリティーシステム及び地域セキュリティーサービス提供方法 - Google Patents

地域セキュリティーシステム及び地域セキュリティーサービス提供方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007328731A
JP2007328731A JP2006161460A JP2006161460A JP2007328731A JP 2007328731 A JP2007328731 A JP 2007328731A JP 2006161460 A JP2006161460 A JP 2006161460A JP 2006161460 A JP2006161460 A JP 2006161460A JP 2007328731 A JP2007328731 A JP 2007328731A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resident
security
residential area
location
contribution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006161460A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4829688B2 (ja
Inventor
Shigeru Nonami
成 野波
Hiroaki Izuma
弘昭 出馬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2006161460A priority Critical patent/JP4829688B2/ja
Publication of JP2007328731A publication Critical patent/JP2007328731A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4829688B2 publication Critical patent/JP4829688B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】居住者によるセキュリティー向上の効果を評価可能な地域セキュリティーシステムを提供する。
【解決手段】特定の居住地域に対して地域セキュリティーサービスを提供するための地域セキュリティーシステムであって、少なくとも居住地域の居住者の所在地が、居住地域内か否かを検出する所在地検出手段1と、所在地検出手段1の検出結果に基づいて、居住者又は居住者の住居ごとに居住地域のセキュリティー向上に対する貢献度を演算する貢献度演算手段2と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、特定の居住地域に対してセキュリティーサービスを提供するための地域セキュリティーシステムに関する。また、特定の居住地域に対して設置された地域セキュリティーシステムを用いて地域セキュリティーサービスを提供する地域セキュリティーサービス提供方法に関する。
セキュリティーシステム(及びセキュリティーサービス)は、従来、企業の事業所や官公庁の事務所などが取り入れていた。しかし、近年、一般市民の体感治安の悪化などもあり、個人や生活地域においても安全に対する意識が向上し、セキュリティーシステム(サービス)が活用されるようになってきた。
例えば、個人の住居を対象とする次のようなホームセキュリティーシステムが提案されている。住居内の所要箇所に熱感知センサ、煙感知センサ、防犯感知センサなどの各種センサを設置し、これら各種センサとメインコントローラとが接続される。メインコントローラには、無線電話回線発信装置が接続されている。異常事態の発生が検出されると、メインコントローラは住居内で警報を発し、無線電話回線発信装置を通じて、外出している居住者が携帯している携帯電話などに警報を送信する(例えば、特許文献1参照。)。
また、さらに、警報の送信の有無にかかわらず、外出先から居住者が能動的に、家屋の安全状態を確認できるように構成されたホームセキュリティーシステムも提案されている。これは、外出先のコンピュータや携帯電話を利用して、外出先から上記メインコントローラに相当するコンピュータにアクセスし、安全状態を確認するというものである(例えば、特許文献2参照。)。
また、このようなホームセキュリティーをさらに生活地域に拡張したセキュリティーシステム及びサービスも提案されている(以下、このようなセキュリティーシステム及びサービスを総称して、地域セキュリティーと称す。)。
こういった地域セキュリティーは、例えば、新興住宅地などの特定の生活地域において、次のように構成される。地域内の各住居には高性能ホームセキュリティーシステム(サービス)が導入される。さらに、地域内の巡回により安全を確保すると共に、地域内での異常時に迅速に現場に到着することができるように、24時間常駐のガードマンが配置される。また、インターネットを介して地域内の様子を画像で確認することができるように、公園など地域内の要所にwebカメラが設置される。このような地域セキュリティーは、例えば、マンションなど集合住宅の管理費のように、1軒当たり2000円〜3000円程度の月額費用を負担することによって、地域セキュリティーの提供会社から提供される(例えば、非特許文献1参照。)。
特開平6−36154号公報(第2頁、図1) 特開2000−251181号公報(第2頁、図1、2)
"タウン・セキュリティ"、[online]、積水ハウス株式会社、[平成18年5月16日検索]、インターネット<http://www.sekisuihouse.co.jp/bunjou/kansai/misaki/concept_1.html>
このような地域セキュリティーシステムによるサービスは、地域内に居住する居住者又は各住居に対して、基本的に平等に提供される。しかし、そのサービスによる受益は、各居住者又は各住居によってまちまちである。また、各居住者による当該居住地域のセキュリティー向上への貢献の度合いもまちまちである。例えば、近年、犬の散歩や買い物などによる人通りが、犯罪抑止効果となることが指摘されている。従って、犬の散歩や買い物のために地域内を移動する居住者は、地域内のセキュリティー向上に貢献していることになる。しかし、現状の地域セキュリティーでは、この貢献の度合いは、地域セキュリティーのトータルコストや、個別の月額料金などのサービス対価には反映されていない。
本願は、上記課題に鑑みてなされたもので、居住者によるセキュリティー向上の効果を評価可能な地域セキュリティーシステム、並びに地域セキュリティーサービスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る、特定の居住地域に対して地域セキュリティーサービスを提供するための地域セキュリティーシステムの特徴構成は、
少なくとも前記居住地域の居住者の所在地が、前記居住地域内か否かを検出する所在地検出手段と、前記所在地検出手段の検出結果に基づいて、前記居住者又は前記居住者の住居ごとに前記居住地域のセキュリティー向上に対する貢献度を演算する貢献度演算手段と、を備える点にある。
地域セキュリティーサービスが提供される居住地域の居住者が、当該居住地域内に留まっている場合、その居住者は居住地域内のセキュリティー向上に少なからず貢献する。本特徴構成によれば、居住者の所在地が、居住地域内か否かを所在地検出手段が検出する。そして、貢献度演算手段は、この検出結果に基づいて、居住者又は居住者の住居ごとにセキュリティー向上に対する貢献度を演算する。従って、セキュリティー向上への寄与、つまり貢献度を定量的に数値化することができる。
その結果、演算された貢献度によって、居住者による当該居住地域のセキュリティー向上効果の評価を行うことができる。この評価は、居住者ごと、住居ごと、居住地域全体の何れに対しての評価も含むものである。ここで、住居とは、単に建物を意味するだけではなく、世帯など、生活や生計を基準として、一人以上の居住者の集合を意味するものである。
居住者の貢献により、居住地域のセキュリティーが向上すると、当該居住地域のセキリティーリスクは低減される。従って、地域セキュリティーサービスのプロバイダは、サービスコストを低減することもできる。居住者は、自らの貢献によるセキュリティー向上の結果を、経済的効果として受け取ることも可能となる。
また、本発明に係る地域セキュリティーシステムは、前記所在地検出手段が、前記居住者が携帯する携帯デバイスと、前記携帯デバイスの所在地を無線通信によって検出する無線検出手段と、を有して構成されることを特徴とする。
所在地検出手段が、携帯デバイスの所在地を無線通信によって検出するものであると、携帯デバイスで個人の特定が行い易く、居住者の所在地を正確に検出することができる。従って、貢献度演算手段は、居住地域のセキュリティー向上に対する貢献度を精度よく演算することができる。
ここで、無線検出手段は、居住地域内に設置されるものには限定されない。例えば、人工衛星や、携帯電話網のセンタ局なども含むものである。
また、本発明に係る地域セキュリティーシステムは、前記無線検出手段が、前記居住地域内の1つ以上の所定箇所に設置され、前記携帯デバイスと前記無線検出手段との通信が確立した場合に、当該無線検出手段が設置された前記所定箇所を前記居住者の所在地として検出することを特徴とする。
本特徴構成によれば、居住者が携帯する携帯デバイスと、居住地域の所定箇所に設置された無線検出手段との通信が確立した場合に、当該無線検出手段の設置場所を居住者の所在地として検出する。つまり、携帯デバイスと無線検出手段とが比較的近接した場合に、居住者の所在地が検出される。携帯デバイスで個人の特定が行い易く、さらに無線検出手段との近接によって所在地が検出されるので、正確且つ精度のよい検出が実現できる。
また、携帯デバイスは微弱電波による通信で充分にその機能を果たすことができる。例えば、携帯デバイス自身は電源を有さず、無線検出手段と近接した場合に、電磁誘導により発電して微弱電波を送信するようなものでもよい。従って、居住者は携帯デバイスの充電などを気にすることもなく、単に携帯デバイスを携帯するだけでよいので、利便性がよい。
また、本発明に係る地域セキュリティーシステムは、少なくとも当該地域セキュリティーサービスを提供するプロバイダへの通信コントローラを有すると共に、前記プロバイダにより前記住居ごとに提供されるホームセキュリティーサービスの警戒モードを、少なくとも在宅モード及び留守宅モードの2つのモード間で、前記居住者が切り替え設定可能なホームセキュリティーシステムを備えることを特徴とする。
そして、前記所在地検出手段が、前記警戒モードに基づいて、前記居住者の所在地が当該居住者の前記住居であるか否かを検出することを特徴とする。
本特徴構成によれば、必ずしも別途所在地検出手段を備える必要なく、居住者の所在地を検出することができる。つまり、地域セキュリティーシステムを構成する諸システムの一つとしてのホームセキュリティーシステムの機能を利用して、所在地検出手段を構成することができる。
また、上述のような無線検出手段を利用した所在地検出手段は、プライバシー保護の観点より、各住居内にまで設けることは困難である。しかし、本特徴構成によれば、居住者の意思により、所在地が住居内であるか否かを検出することができる。
また、本発明に係る地域セキュリティーシステムは、少なくとも日時によって異なる前記居住地域内のセキュリティーリスクの相対的な違いを、前記日時ごとの時間パラメータとして規定する第一条件規定手段を備えることを特徴とする。
そして、前記貢献度演算手段が、さらに前記時間パラメータを用いて前記貢献度を演算することを特徴とする。
例えば、空き巣被害などは、在宅率の低い平日の昼間の方が発生件数が多いことが知られている。従って、セキュリティーリスクが高い日時に、居住者が居住地域を見守る役目を果たすと、セキュリティー向上に対する貢献度が高いということができる。
本特徴構成によれば、少なくとも日時によって異なるセキュリティーリスクの相対的な違いが、日時ごとの時間パラメータとして規定される。従って、貢献度演算手段は、この時間パラメータを用いて精度よく貢献度を演算することができる。
また、本発明に係る地域セキュリティーシステムは、少なくとも天候を含む環境条件によって変動する前記居住地域内のセキュリティーリスクの相対的な違いを、前記環境条件ごとの環境パラメータとして規定する第二条件規定手段を備えることを特徴とする。
そして、前記貢献度演算手段が、さらに前記環境パラメータを用いて前記貢献度を演算することを特徴とする。
例えば、空き巣被害などは、人通りが少ない、住居侵入時の音が消される、他の住居の窓が閉められて気配が気づかれにくい、などの理由から、晴天時よりも雨天時の方が発生件数が多いことが知られている。従って、セキュリティーリスクが高い環境条件の時に、居住者が居住地域を見守る役目を果たすと、セキュリティー向上に対する貢献度が高いということができる。
本特徴構成によれば、少なくとも天候を含む環境条件によって変動するセキュリティーリスクの相対的な違いが、環境条件ごとの環境パラメータとして規定される。従って、貢献度演算手段は、この環境パラメータを用いて精度よく貢献度を演算することができる。
また、本発明に係る地域セキュリティーシステムは、前記居住地域内を分割する各区域の間で異なる前記居住地域内のセキュリティーリスクの相対的な違いを、前記区域ごとの区域パラメータとして規定する第三条件規定手段を備えることを特徴とする。
そして、前記貢献度演算手段が、さらに前記区域パラメータを用いて前記貢献度を演算することを特徴とする。
同じ居住地域内であっても、死角になり易い場所となりにくい場所、人通りの多い場所と少ない場所などがあり、セキュリティーリスクには幾分かの差を有する。従って、死角になり易い場所や、人通りの少ない場所など、セキュリティーリスクが高い場所において居住者が居住地域を見守る役目を果たすと、セキュリティー向上に対する貢献度が高いということができる。
本特徴構成によれば、居住地域内を分割する各区域の間で異なるセキュリティーリスクの相対的な違いが、区域ごとの区域パラメータとして規定される。従って、貢献度演算手段は、この区域パラメータを用いて精度よく貢献度を演算することができる。
また、本発明に係る地域セキュリティーシステムは、前記居住地域内の各住居又は各居住者の前記貢献度を合算して前記居住地域内の総貢献度を算出する合算手段と、前記総貢献度に基づいて、前記居住地域に対するセキュリティーリスクである総セキュリティーリスクを算出するリスク算出手段と、を備えることを特徴とする。
本特徴構成によれば、居住地域内の居住者によるセキュリティー向上の自助努力を勘案して、総セキュリティーリスクが算出される。一般に、このような総セキュリティーリスクは、当該居住地域を含むさらに広域におけるセキュリティーマップや、プロバイダが規定する所定の基準によって定められる。そして、一つの居住地域のセキュリティーリスクが低下しても、上記広域のセキュリティーマップには大きく影響しないことも多い。つまり、一般的には、居住者による自助努力の成果が、総セキュリティーリスクに反映される可能性は低い。
しかし、本特徴によれば、全居住者による居住地域内の総貢献度が算出され、この総貢献度に基づいて総セキュリティーリスクが算出される。
演算された貢献度によって、居住者による当該居住地域のセキュリティー向上効果の評価を行うことができる。居住者は、自らの貢献によるセキュリティー向上の効果が、還元される可能性が高くなる。
上記目的を達成するための、本発明に係る、特定の居住地域に対して設置された地域セキュリティーシステムを用いて地域セキュリティーサービスを提供する地域セキュリティーサービス提供方法は、以下の工程を備えることを特徴とする。
即ち、その特徴構成は、少なくとも前記居住地域の居住者の所在地が前記居住者の住居内か否かの検出を含み、前記居住者の所在地を検出する所在地検出工程と、
検出された前記居住者の所在地に基づいて、居住者又は住居ごとに前記居住地域のセキュリティー向上に対する貢献度を演算する演算工程と、
前記貢献度に基づいて、居住者又は住居ごとに付加サービスを提供する付加サービス提供工程と、を有する点にある。
地域セキュリティーサービスが提供される居住地域の居住者が、当該居住地域内に留まっている場合、その居住者は居住地域内のセキュリティー向上に少なからず貢献する。居住者の貢献により、居住地域のセキュリティーが向上すると、当該居住地域のセキリティーリスクは低減される。従って、地域セキュリティーサービスのプロバイダは、サービスコストを低減することができる。本特徴構成によれば、居住者の所在地を検出し、この検出結果に基づいて、居住者又は居住者の住居ごとにセキュリティー向上に対する貢献度が演算される。そして、居住者の貢献によるセキュリティー向上の効果が、付加サービスの形で還元されるので、自主的なセキュリティー向上への取り組みが種々の付加価値として還元され得る。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、居住地域の一例を示す説明図である。図2は、地域セキュリティーシステムの構成例を模式的に示すブロック図である。図3は、図2の地域セキュリティーシステムが有する各システムの例を示す説明図である。
居住地域90は、本例では新興住宅地である。居住地域90は、ほぼ長方形の敷地の2辺で幹線道路93(93a、93b)に、他の1辺で川92に、残りの1辺で鉄道94に面している。居住地域90からは、連絡道路97によって、幹線道路93aに接続される。幹線道路93aと連絡道路97との接続部91a、又は居住地域90と連絡道路97との接続部91bは、居住地域90の出入り口となるタウンゲート91である。
この居住地域90には、居住地域全体に対してセキュリティーサービスを提供する地域セキュリティーシステム100が構築されている。図2に示すように、本例の地域セキュリティーシステム100は、複数のシステムが地域セキュリティー管理手段50によって統合管理されたものである。複数のシステムとは、DIYセキュリティーシステム10、巡回・通報システム20、映像モニタシステム30、ホームセキュリティーシステム40である。地域セキュリティー管理手段50は、地域セキュリティーサービスを提供するプロバイダの管理センタ(後述する図4、5の符号9)に備えられる。
DIYセキュリティーシステム10とは、「Do it yourself!」の頭文字をとったもので、居住地域90の居住者99自身による当該居住地域90のセキュリティー向上を支援するシステムである。近年、犬の散歩や買い物などによる人通りが、犯罪抑止効果となることが指摘されている。このため、例えば、犬の散歩や買い物などの時間を、子供の登下校時間に合わせてもらうような地域運動もなされている。従って、犬の散歩や買い物のために地域内を移動する住人は、地域内のセキュリティー向上に貢献していることになる。
DIYセキュリティーシステム10は、このような居住者99による自主的なセキュリティー向上への取り組みを貢献度として定量的に数値化し、自主的な取り組みをさらに推進させるシステムである。詳細は、後述する。
巡回・通報システム20は、図3に示すように警備員21による居住地域90内のパトロールを主体としたセキュリティーシステムである。例えば、集会所95近傍の詰め所に24時間体制で警備員21が交代で常駐する。警備員21は、定期的に居住地域90内をパトロールする。また、居住地域90内の所定箇所には通報装置22が設置されている。異常に気づいた居住者99からの通報を、詰め所の受信機や、警備員21が携帯する通信機が受信し、迅速に現場に急行する。また、地域セキュリティーの管理センタ9にも、第一報としてこの通報が伝達され、応援要請などに対して迅速に対応できる体制が整えられる。
映像モニタシステム30は、居住地域90内の所定箇所に備えられたカメラ31によって撮影された画像を居住者99が確認可能なシステムである。このカメラ31は、例えば、電柱や街灯の支柱などに設置される。カメラ31の撮影画像は、例えばインターネットなどのネットワークを介して、居住者99のパーソナルコンピュータ33などから確認することができる。従って、居住者99は、住居98内や、居住地域90の外の職場などからも、居住地域90内の様子を確認することができる。図3には、公園96に設置されたカメラ31によって、子供が遊ぶ様子を確認する例を示している。
また、カメラ31は、撮影範囲が固定化されているものに限定されず、上記ネットワークを介して、居住者99が微調整可能とされていてもよい。例えば、ズームや、パン・チルト・スイングといった微調整が居住者99の希望に合わせて、上記パーソナルコンピュータの画面上から操作可能であってもよい。
ホームセキュリティーシステム40は、居住者99の住居98を対象とするシステムである。図4は、ホームセキュリティーシステム40の構成例を模式的に示す説明図である。ホームセキュリティーシステム40は、住居98においてセキュリティー管理の中核をなすセキュリティーコントローラ41を備えている。セキュリティーコントローラ41は、判定部41aとブザー41bとを備えている。判定部41aは、住居98内に設置された各種センサ44の検出結果に基づいて異常を判定し、ブザー41bは、判定結果に基づいて警報を発する。セキュリティーコントローラ41は、インターネット、エクストラネットなどのネットワーク47に接続されており、判定結果は、管理センタ49に伝達される。従って、セキュリティーコントローラ41は後述するように本発明の通信コントローラに相当する。
センサ44は、赤外線センサ44a、近接センサ44b、煙センサ(不図示)、熱センサ(不図示)、ガスセンサ(不図示)などである。赤外線センサ44aは、住居98内に人が居る場合に、これを検出することが可能なセンサである。近接センサ44bは、扉98fや窓98gなどの開閉を、ドア枠(窓枠)とドアパネル(窓ガラス)との近接・離間によって検出することが可能なセンサである。煙センサや熱センサは、火災による煙や温度上昇を検出することが可能なセンサである。ガスセンサは、燃料ガスのガス漏れ(例えばメタンガス)や、燃焼機器の不完全燃焼や火災により発生する一酸化炭素などを検出することが可能なセンサである。これらのセンサ44は、居間98a、玄関98b、風呂場98c、トイレ98d、廊下98e、台所(不図示)など、住居98内に必要に応じて設置されている。
セキュリティーコントローラ41には、付属機器として警戒モードの設定スイッチ45が設けられている。この設定スイッチ45の設定に従って、警戒モードを、少なくとも「在宅モード」と「留守宅モード」との2つの間で切り替え可能である。もちろん、3つ以上のモードに切り替え可能であってもよい。本例では、「留守宅モード」、「就寝モード」、「活動モード」の3モードに切り替え可能である。
「留守宅モード」は、居住者99が外出する場合に設定され、全てのセンサ44からの情報に基づいて最高度のセキュリティー監視が行われるモードである。
「就眠モード」は、居住者99は在宅しているが、就眠しているときなどで、一部のセンサ44からの情報に基づいてセキュリティー監視が行われるモードである。例えば、2階建て住居の2階で就眠している場合に、1階のセンサ44からの情報に基づいてセキュリティー監視が行われる。つまり、煙センサ、熱センサ、ガスセンサなどにより、火災などの発生を警戒すると共に、赤外線センサ44aや近接センサ44bなどにより、侵入者などを警戒する。
「活動モード」は、居住者99が在宅しており、さらに、住居98内で活動しているときで、煙センサ、熱センサ、ガスセンサなどの関連するセンサからの情報に基づいて火災やガス漏れなどを中心にセキュリティー監視が行われる。
設定スイッチ45は、居間98aや玄関98b、寝室(不図示)などに設けられており、外出時、帰宅時、就寝時などに、居住者99によって適宜設定の変更が行われる。警戒モードの設定は、ネットワーク47を介して管理センタ49へ伝達される。尚、本例ではこの管理センタ49は、地域セキュリティーシステム100の管理センタ9と共通のものとすることができる。また、ネットワーク47も、地域セキュリティーシステムが利用するネットワーク7と共通のものを利用することができる。以下、本実施例では、管理センタ9とネットワーク7とが、地域セキュリティーシステム100とホームセキュリティーシステム40とで共通であるものとして説明する。
図5は、図2のDIYセキュリティーシステム10の構成例を模式的に示すブロック図である。DIYセキュリティーシステム10は、所在地検出手段1と、貢献度演算手段2と、記録手段3と、条件規定手段4と、合算手段5と、リスク算出手段6とを備えている。貢献度演算手段2などは、通常、居住地域90とは離れた管理センタ9に備えられる。
所在地検出手段1は、居住者99の所在地が居住地域90内か否かを検出する。貢献度演算手段2は、所在地検出手段1の検出結果に基づいて、居住者99又は居住者99の住居98ごとに居住地域90のセキュリティー向上に対する貢献度を演算する。記録手段3は、演算された貢献度を居住者99又は居住者99の住居98ごとに記録する。条件規定手段4は、貢献度を演算する際の種々の条件を規定する手段である。詳細は後述する。合算手段5は、居住者99又は居住者99の住居98ごとに記録された貢献度を合算して、居住地域90内の総貢献度を算出する。リスク算出手段6は、算出された総貢献度に基づいて、当該居住地域90に対するセキュリティーリスクである総セキュリティーリスクを算出する。
上記各手段は、機能としての分担を示すものであり、必ずしも物理的に独立したものを示すものではなく、共通のハードウェア(プロセッサ、半導体IC、一群の電子回路、メモリ、ハードディスクなどを含むコンピュータシステム)を利用するものであってもよい。また、このハードウェア上で実行されるプログラムなどのソフトウェアによって実現されることも当然含むものである。例えば、管理センタ9に設置されたコンピュータシステムにおいて、ハードウェアとソフトウェアとの協業により、貢献度演算手段2などの各手段が実現されることを含むものである。
所在地検出手段1は、図3及び図5に示すように、種々の形態によって実現することができる。
例えば、居住者99が携帯するICカード11Aと、ICカード11Aの所在地を無線通信によって検出するカードリーダ12Aとによって構成することができる。
また、居住者99が携帯するGPS(Global Positioning System)機能付きの携帯電話11Bと、携帯電話11Bの基地局12Bとを用いて構成することもできる。
また、所在地検出手段1は、図3及び図5に示すように、カメラ13aを備えた画像認識手段13を用いて構成することもできる。
さらに、上述したホームセキュリティーシステム40を、所在地検出手段1として利用することもできる。
以下、所在地検出手段1を構成する上記形態について詳述する。
一例として、所在地検出手段1は、居住者99が携帯するICカード11Aと、ICカード11Aの所在地を無線通信によって検出するカードリーダ12Aとを有して構成される。ICカード11Aは、本発明の携帯デバイス11に、カードリーダ12Aは本発明の無線検出手段12に相当する。
ICカード11Aは、クレジットカードなどと同様の大きさのカードで、内部にコイル、アンテナ、ICが内蔵されている。このICカード11Aをカードリーダ12Aに近づけると、カードリーダ12Aから発信される電磁波による電磁誘導の効果で、ICカード11A内のコイルが発電する。発電された電力を利用してICがアンテナを介して、居住者99のIDなどをカードリーダ12Aに送信する。居住地域90内の所定箇所に設置されているカードリーダ12Aと、ICカード11Aとの通信が確立することによって、このICカード11Aを携帯した居住者99の所在地が特定される。
つまり、カードリーダ12Aは、ネットワーク7を介して管理センタ9に居住者99の所在地情報を伝達する。カードリーダ12Aは、居住地域90内の複数箇所に設置されており、この設置箇所が居住者99の所在地として扱われる。最も少ない場合には、カードリーダ12Aをタウンゲート91に設置して、居住者99の所在地が、少なくとも当該居住地域90内か否かを検出するようにしてもよい。
尚、上記例においては、自己発電型のICカード11Aを例示したが、当然、バッテリー内蔵型のICカードを利用してもよい。また、上記例のように独立したカードでもよいし、他の機器やカード(例えば携帯電話や、鉄道、高速道路などの交通機関用のICカード)と兼用のものでもよい。
上述したように、所在地検出手段1は、居住者99が携帯するGPS機能付きの携帯電話11Bと、携帯電話11Bの基地局12Bとを用いて構成することもできる。携帯電話11Bは本発明の携帯デバイス11に、基地局12Bは本発明の無線検出手段12に相当する。
携帯電話11Bは、複数のGPS衛星(NAVSTAR)14からの電波を受信して測位する。この測位には、ネットワーク支援型と、自立型とがあるが、何れの方式でも構わない。ネットワーク支援型には、GPS衛星14からの電波を受信した携帯電話11Bの基地局12Bを介して最終計算をセンタ局のサーバシステムが行うもの(MS-Assisted)と、サーバシステムから提供されるアシストデータを利用して最終計算を携帯電話11Bが行うもの(MS-Based)とがある。自立型(Autonomous)は、全ての計算を携帯電話11Bにおいて行うものである。
ネットワーク支援型、自立型の何れの場合も、測位結果は、基地局12B、サーバシステムからネットワーク7を介して管理センタ9に伝達される。
尚、上記例においては、携帯電話11B及び基地局12Bを例示したが、GPS衛星14からの電波を受信する機能と、測位結果を無線通信する機能とを備えた装置であれば、他のものでもよい。例えば、GPS機能及び無線LAN機能付きのノート型パーソナルコンピュータやPDAなどと、無線LANアクセスポイントとを用いてもよい。本例の場合、居住地域90内の所定箇所に無線LANアクセスポイントを設置しておけば、このようなシステム構成も可能である。
また、所在地検出手段1は、カメラ13aを備えた画像認識手段13を用いて構成することもできる。
画像認識手段13は、居住地域90内の所定箇所に備えられたカメラ13aにより撮影された画像から、居住者99を認識する。画像認識手段13は、例えば居住者99の顔を認識することによって個人を特定する。画像処理を容易にするために、DIYセキュリティーシステム10を利用した自主的な活動の参加者が共通の目印を付けてもよい。共通の目印とは、例えば、腕章、自転車のかご等に取り付けるプレート、帽子、Tシャツ、ジャケットなどである。この目印に重複しない番号や記号を付記すれば、顔認識に比べて演算負荷の軽い文字認識、形状認識などを利用して個人を特定することができる。
カメラ13aは、居住地域90内の複数箇所に設置され、この設置箇所が居住者99の所在地として扱われる。画像認識手段13は、ネットワーク7を介して管理センタ9に居住者99の所在地情報を伝達する。最も少ない場合には、カメラ13aをタウンゲート91に設置して、居住者99の所在地が、少なくとも当該居住地域90内か否かを検出するようにしてもよい。
尚、画像認識は一般的に演算負荷が重いため、カメラ13aがネットワーク7を介して管理センタ9に画像データを送り、管理センタ9において画像認識を行ってもよい。この場合は、カメラ13a、ネットワーク7、管理センタ9が画像認識手段13に相当する。
また、カメラ13aは、もちろん、映像モニタシステム30のカメラ31と兼用しても構わない。
また、ホームセキュリティーシステム40の機能を利用して、所在地検出手段1を構成することもできる。図4に基づいて上述したように、居住者99は、設定スイッチ45の操作によって、警戒モードを、少なくとも「在宅モード」と「留守宅モード」との2つの間で切り替え可能である。警戒モードの設定は、ネットワーク7を介して管理センタ9へ伝達される。従って、ホームセキュリティーシステム40、より具体的には設定スイッチ45を、所在地検出手段1として利用することができる。つまり、少なくとも、居住者99の所在地が、居住地域90内(住居98内)か否かを検出することができる。
図5に示す貢献度演算手段2は、所在地検出手段1の検出結果に基づいて、居住者99又は居住者99の住居98ごとに居住地域90のセキュリティー向上に対する貢献度を演算する。演算された貢献度は、居住者99又は住居98ごとに識別可能な状態で記憶手段3に記憶される。
この時、貢献度演算手段2が種々の要因に対する居住地域90内のセキュリティーリスクの相対的な違いを加味して演算すると、より精度良く貢献度を算出することができる。ここで、種々の要因とは、日時などの条件、天候を含む環境条件、居住地域90内を分割する各区域の別による条件などである。
これらの諸条件は、図5に示す条件規定手段4によって規定される。本例では、規定演算手段4dによって演算され、日時パラメータデータベース4a、環境パラメータデータベース4b、区域パラメータデータベース4cに格納される。詳細については後述する。
例えば、空き巣被害などは、在宅率の低い平日の昼間の方が発生件数が多いことが知られている。従って、セキュリティーリスクが高い日時に、居住者99が在宅して、あるいは散歩することによって、居住地域90を見守る役目を果たすと、セキュリティー向上に対する貢献度が高いということができる。
また、空き巣被害などは、人通りが少ない、住居侵入時の音が消される、他の住居の窓が閉められて気配が気づかれにくい、などの理由から、晴天時よりも雨天時の方が発生件数が多いことが知られている。従って、セキュリティーリスクが高い環境条件の時に、同様に居住者99が居住地域を見守る役目を果たすと、セキュリティー向上に対する貢献度が高いということができる。
また、同じ居住地域90内であっても、死角になり易い場所となりにくい場所、人通りの多い場所と少ない場所などがあり、セキュリティーリスクには幾分かの差を有する。従って、死角になり易い場所や、人通りの少ない場所など、セキュリティーリスクが高い場所において居住者99が同様に居住地域90を見守る役目を果たすと、セキュリティー向上に対する貢献度が高いということができる。
上記要因に関する条件は、規定演算手段4dによって演算され、それぞれ日時パラメータデータベース4a、環境パラメータデータベース4b、区域パラメータデータベース4cに格納されている。ここで、規定演算手段4dと日時パラメータデータベース4aとは、本発明の第一条件規定手段4Aに相当する。規定演算手段4dと環境パラメータデータベース4bとは、本発明の第二条件規定手段4Bに相当する。規定演算手段4dと区域パラメータデータベースとは、本発明の第三条件規定手段4Cに相当する。
日時パラメータデータベース4aには、曜日や、祝日、夏休みなど学校の長期休暇中か否かなどの暦情報や、時刻情報に基づいて規定された日時パラメータが格納される。この規定に際して、規定演算手段4dは、警察や警備会社、研究機関などから提供される事件や事故のリスクと日時との相関情報を活用する。
環境パラメータデータベース4bには、天気や気温、湿度、風速、体感温度、不快指数、花粉の飛散情報などに基づいて規定された環境パラメータが格納される。規定演算手段4dは、これらの情報を、居住地域90に設置した温湿度計から取得してもよいし、気象情報を提供するプロバイダから取得してもよい。また、規定に際しては、日時パラメータと同様に、警察や警備会社、研究機関などから提供される事件や事故のリスクと環境との相関情報が活用される。
区域パラメータデータベース4cには、居住地域90内を分割する各区域に対して規定された区域パラメータが格納される。規定演算手段4dは、居住地域90内で発生した過去の事件や事故の情報、過去の人通りの情報、その他の地理的条件に基づいて、区域パラメータを規定する。
図6は、居住地域を分割する区域の例を示す説明図である。例えば、区域Aは、公園や集会所の近所であり、所在地検出手段1による過去の検出結果などから、人通りが多いことが判っている。他の区域については、例えば、以下のような特性がある。区域Bは、タウンゲート91bを含み、他の区域に比べて比較的人通りが多い。区域CやHや川92の近傍で、転落の可能性もある。区域EやFは、居住地域90の奥に当たり、当該区域に居住する居住者99以外の人通りは少ない。
規定演算手段4dは、これら各区域の特性に鑑みて、各区域の区域パラメータを規定する。例えば、区域Aのセキュリティーリスクを他の区域に比べて低くするように区域パラメータを規定する。尚、規定に際しては、日時パラメータや環境パラメータと同様に、警察や警備会社、研究機関などから提供される事件や事故のリスクと区域の特性との相関情報も活用される。
図7は、居住者99又は住居98ごとの貢献度を演算する手順を示すフローチャートである。始めに、上述したように、所在地検出手段1によって、居住者99の所在地Wが検出される(所在地検出工程、#11)。ついで、この所在地Wと、日時パラメータk1 と、環境パラメータk2 と、区域パラメータk3 との関数fで示される現時点の貢献度Pnow が、貢献度演算手段2によって演算される(貢献度演算工程、#12、式1)。
貢献度Pnow =f(W、k1 、k2 、k3 ) ・・・(式1)
尚、日時パラメータk1 、環境パラメータk2 、区域パラメータk3 は、全てを使用する必要はなく、1つだけを使用してもよいし、2つを使用してもよい。また、全て使用せず、所在地Wのみに基づいて貢献度Pnow を演算することを妨げるものでもない。ここで、これらパラメータを使用しない場合には、その値を実質的に無効値(例えば、乗除算であれば1、加減算であれば0に相当する値。)とすることによって実現してもよい。
次に、貢献度演算手段2は、記憶手段3に記憶された当該居住者99又は住居98ごとの貢献度Pi を読み出し、上記演算された最新の貢献度Pnow を加算して、新たな貢献度Pi を算出する(貢献度演算工程、#13)。新たな貢献度Pi は、再び記憶手段3に格納される。
この貢献度Pi の更新は、所定の集計期間に亘って行われ、この集計期間の始期にリセットされてもよい。例えば、月単位、年単位などで貢献度Pi が累積される場合には、単位となる月の初め、年の初めにリセットされる。
図8は、貢献度Pi に基づいて付加サービスを提供する手順を示すフローチャートである。地域セキュリティー管理手段50は、貢献度Pi に基づいて、居住者99又は住居98ごとに付加サービスを提供する。
本例では、貢献度Pi が所定の第一しきい値Pth1 を超えているか否かを判定し(#21)、超えている場合に付加サービスを付与する(#22)。付加サービスが付与された後には、付加サービスに相当する価値の貢献度を減算して、新たな貢献度Pi が記憶手段3に記憶される。また、貢献度Pi に有効期限が設定される場合には、付加サービスの付与に拘らず、有効期限に到達した分の貢献度を減算して新たな貢献度Pi が記憶手段3に記憶される。
付加サービスは、例えば、各居住者99又は各住居98に対して課金されている地域セキュリティーサービスの料金の値引きサービスとして付与されることができる。また、貢献度Pi に応じて、他の商品やサービスなどと交換可能とするサービスとして付与されるようにしてもよい。
このような付加サービスを付与すると、居住者99はDIYセキュリティー(システム及びサービス)の活用により、居住地域90のセキュリティーが向上するだけでなく、他の付加価値も享受することができる。従って、DIYセキュリティーへの取り組みが積極的となり、より居住地域90のセキュリティーを向上させることができる。
図9は、居住地域90の総貢献度Psum に基づいて総セキュリティーリスクRを演算する手順を示すフローチャートである。
図5に示したように、DIYセキュリティーシステム10は、居住地域90内の各住居98又は各居住者99の貢献度Pi を合算して居住地域90内の総貢献度Psum を算出する合算手段5を備えている。そして、総貢献度Psum に基づいて、居住地域90に対するセキュリティーリスクである総セキュリティーリスクRを算出するリスク算出手段6を備えている。
合算手段5は、総数nの住居98又は居住者99の貢献度Pi を合算して、総貢献度Psum を算出する(#31)。そして、総貢献度Psum が、所定の第二しきい値Pth2 を越えているか否かを判定する(#32)。
一方、居住地域90に対する総セキュリティーリスクRの初期値は、他の同規模の居住地域との比較や、警察などから提供されている広域の事件発生マップなどに基づいて、地域セキュリティーサービスのプロバイダにより算定されている。上記総貢献度Psum が、第二しきい値Pth2 を超えるということは、居住者99の取り組みにより、当該居住地域90のセキュリティーが向上したことを示している。従って、他の同規模の居住地域との比較や、広域の事件発生マップにより算定された総セキュリティーリスクRは、実体とずれたものとなる。そこで、リスク算出手段6は、総貢献度Psum に基づいて、新たな総セキュリティーリスクRを演算する。
具体的には、総貢献度Psum を変数とする関数gによって、改善されたリスクを演算する。そして、これまでの総セキュリティーリスクRから改善されたリスクを減算して、新たな総セキュリティーリスクRを算出する(#33)。
これにより、居住地域90全体の総セキュリティーリスクRが低減され、居住地域90に対して地域セキュリティーサービスを提供する総対価も低減される。従って、各居住者99又は各住居98に応分されるサービス対価も低減される。居住者99はDIYセキュリティー(システム及びサービス)の活用により、居住地域90のセキュリティーが向上するだけでなく、金銭的な付加価値も享受することができる。従って、DIYセキュリティーへの取り組みが積極的となり、より居住地域90のセキュリティーを向上させることができる。
尚、居住者99がDIYセキュリティーの取り組みを継続した場合、第二しきい値Pth2 や関数gが一定であると、総セキュリティーリスクRは等差的に低減される。つまり、理論上は、地域セキュリティーシステム100の維持コストを下回るような総対価が算出される可能性を包含する。従って、総セキュリティーリスクRの下限値を設定する、総セキュリティーコストRの更新機会に長い期間を設ける、第二しきい値Pth2 や関数gを総セキュリティーリスクRによって変動させる、などの制限を設けることが望ましい。
以上、説明したように、居住者によるセキュリティー向上の効果を評価可能な地域セキュリティーシステム、並びに地域セキュリティーサービスを提供することができる。
本発明は、特定の居住地域など、所定の地域に対してセキュリティーサービスを提供するための地域セキュリティーシステム、及び地域セキュリティーシステムを利用した地域セキュリティーサービスに適用することができる。
居住地域の一例を示す説明図 地域セキュリティーシステムの構成例を模式的に示すブロック図 図2の地域セキュリティーシステムが有する各システムの例を示す説明図 ホームセキュリティーシステムの構成例を模式的に示す説明図 図2のDIYセキュリティーシステムの構成例を模式的に示すブロック図 居住地域を分割する区域の例を示す説明図 居住者又は住居ごとの貢献度を演算する手順を示すフローチャート 貢献度に基づいて付加サービスを提供する定順を示すフローチャート 居住地域の総貢献度に基づいて総セキュリティーリスクを演算する手順を示すフローチャート
符号の説明
1:所在地検出手段
2:貢献度演算手段
4:条件規定手段
4A:第一条件規定手段、4a:日時パラメータデータベース、4d:規定演算手段
4B:第二条件規定手段、4b:環境パラメータデータベース、4d:規定演算手段
4C:第三条件規定手段、4c:区域パラメータデータベース、4d:規定演算手段
5:合算手段
6:リスク算出手段
11:携帯デバイス
11A:ICカード(携帯デバイス)
11B:携帯電話(携帯デバイス)
12:無線検出手段
12A:カードリーダ(無線検出手段)
12B:基地局(無線検出手段)
40:ホームセキュリティーシステム
41:セキュリティーコントローラ(通信コントローラ)
90:居住地域
98:住居
99:居住者
100:地域セキュリティーシステム

Claims (9)

  1. 特定の居住地域に対して地域セキュリティーサービスを提供するための地域セキュリティーシステムであって、
    少なくとも前記居住地域の居住者の所在地が、前記居住地域内か否かを検出する所在地検出手段と、
    前記所在地検出手段の検出結果に基づいて、前記居住者又は前記居住者の住居ごとに前記居住地域のセキュリティー向上に対する貢献度を演算する貢献度演算手段と、を備える地域セキュリティーシステム。
  2. 前記所在地検出手段は、
    前記居住者が携帯する携帯デバイスと、
    前記携帯デバイスの所在地を無線通信によって検出する無線検出手段と、を有して構成される請求項1に記載の地域セキュリティーシステム。
  3. 前記無線検出手段は、前記居住地域内の1つ以上の所定箇所に設置され、前記携帯デバイスと前記無線検出手段との通信が確立した場合に、当該無線検出手段が設置された前記所定箇所を前記居住者の所在地として検出する請求項2に記載の地域セキュリティーシステム。
  4. 少なくとも当該地域セキュリティーサービスを提供するプロバイダへの通信コントローラを有すると共に、前記プロバイダにより前記住居ごとに提供されるホームセキュリティーサービスの警戒モードを、少なくとも在宅モード及び留守宅モードの2つのモード間で、前記居住者が、切り替え設定可能なホームセキュリティーシステムを備え、
    前記所在地検出手段は、前記警戒モードに基づいて、前記居住者の所在地が当該居住者の前記住居であるか否かを検出する請求項1〜3の何れか一項に記載の地域セキュリティーシステム。
  5. 少なくとも日時によって異なる前記居住地域内のセキュリティーリスクの相対的な違いを、前記日時ごとの時間パラメータとして規定する第一条件規定手段を備え、
    前記貢献度演算手段は、さらに前記時間パラメータを用いて前記貢献度を演算する請求項1〜4の何れか一項に記載の地域セキュリティーシステム。
  6. 少なくとも天候を含む環境条件によって変動する前記居住地域内のセキュリティーリスクの相対的な違いを、前記環境条件ごとの環境パラメータとして規定する第二条件規定手段を備え、
    前記貢献度演算手段は、さらに前記環境パラメータを用いて前記貢献度を演算する請求項1〜5の何れか一項に記載の地域セキュリティーシステム。
  7. 前記居住地域内を分割する各区域の間で異なる前記居住地域内のセキュリティーリスクの相対的な違いを、前記区域ごとの区域パラメータとして規定する第三条件規定手段を備え、
    前記貢献度演算手段は、さらに前記区域パラメータを用いて前記貢献度を演算する請求項1〜6の何れか一項に記載の地域セキュリティーシステム。
  8. 前記居住地域内の各住居又は各居住者の前記貢献度を合算して前記居住地域内の総貢献度を算出する合算手段と、
    前記総貢献度に基づいて、前記居住地域に対するセキュリティーリスクである総セキュリティーリスクを算出するリスク算出手段と、を備える請求項1〜7の何れか一項に記載の地域セキュリティーシステム。
  9. 特定の居住地域に対して設置された地域セキュリティーシステムを用いて地域セキュリティーサービスを提供する地域セキュリティーサービス提供方法であって、
    少なくとも前記居住地域の居住者の所在地が前記居住者の住居内か否かの検出を含み、前記居住者の所在地を検出する所在地検出工程と、
    検出された前記居住者の所在地に基づいて、居住者又は住居ごとに前記居住地域のセキュリティー向上に対する貢献度を演算する演算工程と、
    前記貢献度に基づいて、居住者又は住居ごとに付加サービスを提供する付加サービス提供工程と、を有する地域セキュリティーサービス提供方法。
JP2006161460A 2006-06-09 2006-06-09 地域セキュリティーシステム及び地域セキュリティーサービス提供方法 Expired - Fee Related JP4829688B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006161460A JP4829688B2 (ja) 2006-06-09 2006-06-09 地域セキュリティーシステム及び地域セキュリティーサービス提供方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006161460A JP4829688B2 (ja) 2006-06-09 2006-06-09 地域セキュリティーシステム及び地域セキュリティーサービス提供方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007328731A true JP2007328731A (ja) 2007-12-20
JP4829688B2 JP4829688B2 (ja) 2011-12-07

Family

ID=38929130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006161460A Expired - Fee Related JP4829688B2 (ja) 2006-06-09 2006-06-09 地域セキュリティーシステム及び地域セキュリティーサービス提供方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4829688B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021047486A (ja) * 2019-09-17 2021-03-25 ダイハツ工業株式会社 送迎支援システム

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005174029A (ja) * 2003-12-11 2005-06-30 Kato Electrical Mach Co Ltd セキュリティ装置
JP2005301962A (ja) * 2004-03-16 2005-10-27 Kinesics Inc 地域防犯支援システム

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005174029A (ja) * 2003-12-11 2005-06-30 Kato Electrical Mach Co Ltd セキュリティ装置
JP2005301962A (ja) * 2004-03-16 2005-10-27 Kinesics Inc 地域防犯支援システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021047486A (ja) * 2019-09-17 2021-03-25 ダイハツ工業株式会社 送迎支援システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4829688B2 (ja) 2011-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2020203351B2 (en) Drone-augmented emergency response services
US11532004B1 (en) Utilizing credit and informatic data for insurance underwriting purposes
Rashid et al. Applications of wireless sensor networks for urban areas: A survey
US10713726B1 (en) Determining insurance policy modifications using informatic sensor data
CN107211515B (zh) 智能led灯泡和通风口方法、装置和系统
US11847896B2 (en) Predictive alarm analytics
CN102622861B (zh) 基于地理位置的安保监控报警系统及其方法
AU2014241282B2 (en) Security in a smart-sensored home
US10319206B2 (en) Identifying persons of interest using mobile device information
Armstrong et al. Examining GPS monitoring alerts triggered by sex offenders: The divergence of legislative goals and practical application in community corrections
US11854357B2 (en) Object tracking using disparate monitoring systems
US11436682B2 (en) Property damage risk evaluation
WO2022192650A1 (en) Connected contact tracing
KR101643984B1 (ko) 공공시설물 위치에 기반한 안전재난 정보전파 시스템 및 그 방법
JP4829688B2 (ja) 地域セキュリティーシステム及び地域セキュリティーサービス提供方法
US20220261933A1 (en) Intermittent remote property control and configuration
JP4112481B2 (ja) 特定地域防犯システム
US20230268766A1 (en) Smart energy platforms and methods for a property
JP6618796B2 (ja) 地域見守りシステム
JP2022098189A (ja) 人の動きの予測システム、人の動きの予測方法および人の動きの予測プログラム
Mohring Smart streetlights: a feasibility study

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110623

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110822

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110908

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110916

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140922

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees