JP2007323510A - 流路網の計算方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体の流路網の過渡解析を高速化する。
【解決手段】ノード・ブランチ法でモデル化されたガス流路網解析モデルのノードを、タイムステップ幅の制約となっている体積が小さいノードである接続ノードと、それ以外のノードであるボリュームノードに分ける。接続ノードに対しては、体積の効果が無視される。接続ノードと、接続ノードに接続するブランチから構成される局所的な流路網(複数の「ボリュームノード」を接続するものであり、「マルチノードジャンクション」と呼ばれる)が、ボリュームノード間の等価的な流路(以下、「ボリュームノード間等価流路」という)に置き換えられる。ボリュームノード間等価流路について流量とボリュームノード圧力の関係を規定する運動方程式を導出することにより、流路網のモデルが、ボリュームノードと、ブランチ(置き換え前のブランチ及びボリュームノード間等価流路)とからなる解析モデルに帰着する。
【選択図】図4

Description

本発明は、流体の流路網のシミュレーションに関する。
換気系統、ガス輸送パイプライン系統に例示される流体の流路網においては、機器の動作や不具合により、系統内の圧力、流量、温度、物質濃度が変化することがある。このような現象を解析するために、ノード・ブランチ法(あるいはボリューム・ジャンクション法)と呼ばれる計算方法が用いられる。非特許文献1には、この計算方法について記載されている。この方法においては、ガス流路網が複数のノードと2つのノード間を接続するブランチでモデル化される。
図1A、図1Bは、こうしたモデルの例を示す。図1A、図1Bは、1つの換気系統を示す図面を便宜上2つに分けて示したものであり、一点鎖線で重ねられることにより、両図面を合わせて1つの換気系統を示す。この換気系統は、外気をファンFAによって取り入れ、ダクトDUと部屋ROに分配して外気に排出する。換気系統内の各領域へのエアの流れは、ダンパDAの開度を調節することにより制御される。ファンFA、ダクトDU、部屋RO及びダンパDAは、互いにブランチBRによって接続されている。
ノード・ブランチ法において、ダクトDU及び部屋ROはノードとして取り扱われ、ブランチBRはブランチとして取り扱われる。ブランチBRの分岐点JUは、ノードとして取り扱われる。すなわち図1A、図1Bにおいて四角形で示されている部分がノードであり、2つのノードを接続する線がブランチを示す。
各ノードにおいて、質量保存則、エネルギ保存則及びガスの状態方程式を適用することにより、圧力温度、物質濃度(空気中の煙など、流体中に分布している混合物)の過渡解析が計算される。各ブランチにおいて流体の運動方程式(運動量保存則)を適用することにより流量の過渡変化が計算される。数値解法としては、各ノードの質量保存則及びエネルギ保存則の式中の流出入項に、各ブランチの運動方程式を代入することにより、非線形連立方程式(方程式の数はノードに比例する)を導出し、これを数値的に解く方法が用いられている。この場合、過渡計算の計算速度は、ノード数に依存する(概ねノード数の二乗に比例する)とともに、ノードの体積にも依存する。ノードの体積が小さい場合には、過渡変化が急峻になる傾向があるために数値計算のタイムステップを小さくする必要があること、あるいは収束に時間がかかることにより計算速度が低下する傾向がある。
特許文献1には、トンネル系風環境予測シミュレータが開示されている。この従来技術においては、風速状態処理部で用いる圧力損失項にはブランチ分岐/合流点の圧力損失係数が含まれているが、内部パラメータ設定部ではこれをまず分岐/合流点の流量比に依存しない新係数に置き換え、その値を実測された圧力損失係数から求める。そしてさらにその新係数を分岐/合流点の2つの接続角を変数として二重フーリエ展開したときのフーリエ係数を、フーリエ係数の値と先に求めた新係数の値が一致するように定めてその値を内部パラメータ記憶部へ記憶しておく。このフーリエ係数は分岐/合流点の管路断面積比のみに依存し、データ量は少なくてよい。シミュレーション実行時は圧力損失項処理部がこのフーリエ係数と接続角から新係数を求め、これを用いて圧力損失項を計算する。
富士総合研究所編『管路内の流れのシミュレーションプログラム』丸善、1995年9月、p103‐197 特開2001‐311400号公報
ノード・ブランチ法においては、部屋、タンク、大口径ダクト等の有意な体積を有する部分をノードとしてモデル化するとともに、モデル作成上の都合から、3つ以上のブランチが合流するダクトの分岐・合流部等(図1A、図1Bの分岐点JU)についてもノードとしてモデル化する必要が生じる。ダクトの分岐・合流部に対応するノードの体積は、他のノードの体積に比べて著しく小さい。これらの体積の小さいノードにより、計算負荷が大きくなる。
本発明の目的は、換気系統、ガス供給パイプライン系統等の大規模かつ複雑なガス流路網における圧力、流量、温度、物質濃度の過渡解析を高速に行うことを可能にする流路網の計算方法を提供することである。
過渡解析を高速にすることは、制御または不具合による過渡的な変化が発生したときに、過渡変化の成り行きを予測し、その予測に基づいて素早く対応することを可能にするために重要な課題である。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
具体的には、本発明による流路網の計算方法は、以下のステップを備える:流体の流路網が有する複数のノード(3)と、複数のノードを互いに接続する複数のブランチ(2)との接続関係を示す流路網モデルを作成するステップ;複数のノード(2)のうち流体が満たされる体積が所定の基準よりも小さいノードである接続ノード(5)を設定するステップ;接続ノード(5)のうち互いに隣接するすべてのノードを要素とする隣接ノード群と、隣接ノード群の要素に接続するすべてのブランチを要素とするマルチノードブランチ群とからなるマルチノードジャンクション(6)を設定するステップ;複数のノード(3)のうちで接続ノード(5)でないノードであるボリュームノード(4)のうち、同一のマルチノードジャンクションに隣接する全てのボリュームノードである周辺ボリュームノード群に属するボリュームノードが仮想流路によって2つずつ結合された等価流路(8)を設定するステップ;及びマルチノードジャンクション(6)に隣接しない複数のノードは複数のブランチ(2)によって結合され、マルチノードジャンクション(6)に隣接する複数のノードは等価流路(8)によって結合された等価流路網を用いて、流路網の内部を流れる流体の物理量の変化の計算を実行する計算ステップ。
本発明による流路網の計算方法において、計算ステップは、等価流路を流れる流体の質量流量を周辺ボリュームノード群に属するボリュームノードの圧力の関数として表す関係式を用いて計算を実行する。
本発明による流路網の計算方法において、関係式は、次の数(1)で表される。
Figure 2007323510
i→j :ボリュームノードiからjへの等価流路の質量流量(i,jはそれぞれ周辺ボリュームノード群に属するボリュームノードの識別番号)
:ボリュームノードkの圧力(未知数、kは周辺ボリュームノード群に属するボリュームノードの識別番号)
i→j,0 :ボリュームノードkの圧力がPk,0の場合の質量流量Fi→jの値
k,0 :ボリュームノードkの圧力(暫定的に設定された値)
(∂Fi→j/∂P :ボリュームノードkの圧力がPk,0の場合の等価流路の質量流量Fi→jの圧力Pに対する微係数
本発明による流路網の計算方法において、式(1)は、マルチノードブランチ群に属するブランチを流れる流体の質量流量をボリュームノードiからjへの等価流路の質量流量Fi→jに変換する変換式を用いて、Fi→jについて解かれる。
本発明による流路網の計算方法において、変換式は、下記式(2)で表される。
Figure 2007323510
i→j:ボリュームノードiからjへの等価流路の質量流量
i→j,m:マルチノードジャンクション内のブランチのうち、ボリュームノードiからjへの経路においてm番目にあるブランチの質量流量(iからjへの向きを正として表した質量流量)
αi→j,m:ブランチの質量流量をボリュームノード間の等価流路の質量流量に換算するための係数
Figure 2007323510
βi→j,m1,m2,m3:ブランチの質量流量をボリュームノード間の等価流路の質量流量に換算するための係数(3個以上のブランチを経由する場合に必要となる係数)
βi→j,m1,m2,m3=αi→j,m1・αi→j,m3/αi→j,m2
γi→j,m1,m2,m3,m4,m5:ブランチの質量流量をボリュームノード間の等価流路の質量流量に換算するための係数(5個以上のブランチを経由する場合に必要となる係数)
γi→j,m1,m2,m3,m4,m5=αi→j,m1・αi→j,m3・αi→j,m5/(αi→j,m2・αi→j,m4
n,U,Cn,D:マルチノードジャンクション内の接続ノードのうち、ボリュームノードiからjへの経路においてn番目にある接続ノードにおける合流・分岐に関する係数
n,U=1/2・[1+SIGN{(fn+1‐f)・f}]
n,D=1/2・[1−SIGN{(fn+1‐f)・fn+1}]
SIGN(x):xの正負の符号を表す関数、x≧0の場合はSIGN(x)=1、x<0の場合はSIGN(x)=−1
M:マルチノードジャンクションのボリュームノードiからjに向かう経路中に存在するブランチの数。
本発明による流路網の計算方法は、流体の流路網を、複数のノード(3)と、複数のノードを2つずつ結合する複数のブランチ(2)とによるモデルで表現するノード・ブランチ法を用いた流路網の計算方法において、以下のステップを備える:複数のノード(3)を接続ノード(5)とボリュームノード(4)に分けるステップ;接続ノード(5)に接続するブランチである接続ブランチを、接続ブランチに接続するボリュームノードを2つずつ結合する仮想的な流路(8)で置き換えた等価流路網を生成するステップ;及び等価流路網をノード・ブランチ法で解析することにより、流路網を流れる流体の挙動を計算するステップ。
本発明による流路網計算装置は、流体の流路網が有する複数のノード(3)と、複数のノードを互いに接続する複数のブランチ(2)との接続関係を示す流路網モデルを生成する流路網モデル生成部と、複数のノード(2)のうち流体が満たされる体積が所定の基準よりも小さいノードである接続ノード(5)を設定する接続ノード設定部と、接続ノード(5)のうち互いに隣接するすべてのノードを要素とする隣接ノード群と、隣接ノード群の要素に接続するすべてのブランチを要素とするマルチノードブランチ群とからなるマルチノードジャンクション(6)を設定するマルチノードジャンクション設定部と、複数のノード(3)のうちで接続ノード(5)でないノードであるボリュームノード(4)のうち、同一のマルチノードジャンクションに隣接する全てのボリュームノードである周辺ボリュームノード群に属するボリュームノードが仮想流路によって2つずつ結合された等価流路(8)を設定する等価流路設定部と、マルチノードジャンクション(6)に隣接しない複数のノードは複数のブランチ(2)によって結合され、マルチノードジャンクション(6)に隣接する複数のノードは等価流路(8)によって結合された等価流路網を用いて、流路網の内部を流れる流体の物理量の変化の計算を実行する計算部とを備える。
本発明による流路網計算プログラムは、本発明による流路網の計算方法が備える各ステップをコンピュータに実行させる。
本発明によれば、換気系統、ガス供給パイプライン系統等の大規模かつ複雑なガス流路網における圧力、流量、温度、物質濃度の過渡解析を高速に行うことを可能にする流路網の計算方法が提供される。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について説明する。本実施の形態における流路網の計算方法は、原子力施設の換気系統に好適に用いられる。この計算方法は、それ以外にも、ノード・ブランチ法(ボリューム・ジャンクション法)が適用可能な流体の流路網に対して用いることができる。この計算方法は更に、ダミーの過渡状態の解析により流路網の定常状態を計算する時間進行法による定常解析にも適用可能である。
流体の種類としては、空気に例示される圧縮性流体が典型的に例示される。その他にも、水などの非圧縮性流体、又は気液二相流を含む流路網についても、流体中の物質濃度、比内部エネルギの過渡変化の解析に適用することができる。空気に煙が含まれる場合のように、メインの流体に混合物質が分散している場合の混合物質の濃度の計算にも適用される。
本実施の形態においては、ノード・ブランチ法でモデル化されたガス流路網解析モデルのノードのうち、
(a)体積が著しく小さく数値計算のタイムステップ幅を制約しているノード
(b)体積が小さく、その体積の効果がガス流路網の応答において有意でないノード
が質量保存則及びエネルギ保存則の適用対象から除外される。これにより、タイムステップ幅を大きくとること及び保存則適用対象のノード数を減らすこと(連立方程式の数を減らすこと)が可能であり、計算時間を大幅に向上させることが期待できる。
このため、ノードの種類として、質量保存則及びエネルギ保存則を適用し体積の効果を考慮するノード(以下「ボリュームノード」という)の他に、体積の効果を無視した接続点としてのノード(以下「接続ノード」という)が用意される。そして接続ノードと、接続ノードに接続するブランチから構成される局所的な流路網(複数の「ボリュームノード」を接続するものであり、以下「マルチノードジャンクション」という)が、ボリュームノード間の等価的な流路(以下、「ボリュームノード間等価流路」という)に置き換えられる。
ボリュームノード間等価流路について流量とボリュームノード圧力の関係を規定する運動方程式を導出することにより、流路網のモデルが、ボリュームノードと、ブランチ(置き換え前のブランチ及びボリュームノード間等価流路)とからなる解析モデルに帰着する。
図2と図3を参照して、マルチノードジャンクションについて更に説明する。図2は、ノード・ブランチ法における流路網モデルの例を示す。複数のノード3と、ノード3を2つずつ接続するブランチ2とが設定されている。ノード3は、図1A、図1BにおけるダクトDU、部屋RO及び分岐点JUに相当する。
ノード3のうち、分岐点JUに相当するものが接続ノードとして設定される。図3の斜線で塗りつぶされたノードが接続ノード5を示す。ノード3のうち接続ノード5として設定されたもの以外はボリュームノード4として取り扱われる。
流路網モデルは、2つ以上の接続ノード5がブランチ2を介して隣接している領域を持つことがある。そのような領域に含まれる接続ノードからなる群は、「隣接ノード群」と呼ばれる。周囲がすべてボリュームノード4である接続ノード5については、その一つの接続ノード5のみからなる群が「隣接ノード群」である。一つの隣接ノード群の要素に接続するすべてのブランチからなる群は、「隣接ブランチ群」と呼ばれる。上述のマルチノードジャンクションは、正確には、一つの隣接ノード群と、それに対応する隣接ブランチ群とからなる。図3には、点線で囲まれた6箇所のマルチノードジャンクション6が描かれている。
図3と図4を参照して、ボリュームノード間等価流路について説明する。図3に示されたようにマルチノードジャンクション6が設定された流路網モデルについて、各々のマルチノードジャンクションの周囲のボリュームノード4を1対1で接続する仮想的な流路であるボリュームノード間等価流路8が設定される。
ボリュームノード間等価流路8について、より正確に説明する。図3に示されるマルチノードジャンクション6のうちの一つに注目する。そのマルチノードジャンクション6に隣接する、すなわちそのマルチノードジャンクション6に属するブランチ2に接続するボリュームノードは「周辺ボリュームノード」と呼ばれる。いま注目しているマルチノードジャンクション6について、全ての周辺ボリュームノードを要素とする群は周辺ボリュームノード群と呼ばれる。周辺ボリュームノード群に属するボリュームノード4がN個であるとすると、周辺ボリュームノードを2つずつ、全ての可能な組み合わせで仮想的に接続することにより、N・(N−1)/2本のボリュームノード間等価流路8が設定される。
マルチノードジャンクション6においては、ボリュームノード4からブランチ2に流入した流体は、接続ノード5で合流又は分岐し、さらに1つ又は複数のブランチ又は接続ノードを経由して他のボリュームノードに到達する。本実施の形態においては、1つのボリュームノードから流出した流体のうち最終的に他のボリュームノード4に到達する流体の流れは、ボリュームノード間等価流路8で置き換えて計算される。
以下、ボリュームノード間等価流路(以下、等価流路と略す)の運動方程式の導出について説明する。
等価流路の運動方程式とは、等価流路の内部を流れる流体の質量流量をマルチノードジャンクションが繋がるN個のボリュームノードの圧力の関数として下式で定義したものである。
Figure 2007323510
ここで、
i→j :ボリュームノードiからjへの等価流路の質量流量
:ボリュームノードkの圧力(未知数)
i→j,0 :ボリュームノードkの圧力がPk,0の場合の質量流量Fi→jの値
k,0 :ボリュームノードkの圧力(既知数、暫定的に設定された予測値)
(∂Fi→j/∂P :ボリュームノードkの圧力がPk,0の場合の等価流路の質量流量Fi→jの圧力Pに対する微係数
すなわち、マルチノードジャンクションが繋がっているN個のボリュームノードの圧力が与えられた場合において、等価流路の質量流量をボリュームノードの圧力の1次関数として表すものである。式(1)を用いて、Pk,0から漸近的にPが計算される。即ち、式(1)に基づいて圧力予測値Pk,0から圧力計算値Pが計算され、そのPが次の計算で圧力予測値Pk,0に設定されて式(1)に基づいて圧力計算値Pが計算される。この繰返し計算の過程で、Pk,0とPの差の絶対値が所定値よりも小さくなったとき、収束したと判定され、その時点でのPが圧力の計算結果として得られる。
(1)式中の等価流路の質量流量Fi→j,0及び等価流路の質量流量のボリュームノード圧力に対する微係数(∂Fi→j/∂Pは、等価流路の質量流量とマルチノードジャンクション内のブランチの質量流量の関係から計算される。
まず、等価流路の質量流量Fi→jとマルチノードジャンクション内のブランチの質量流量には下式の関係が成り立つ。
Figure 2007323510
ここで、
i→j:ボリュームノードiからjへの等価流路の質量流量
i→j,m:マルチノードジャンクション内のブランチのうち、ボリュームノードiからjへの経路においてm番目にあるブランチの質量流量(iからjへの向きを正として表した質量流量)
αi→j,m:ブランチの質量流量をボリュームノード間の等価流路の質量流量に換算するための係数
Figure 2007323510
βi→j,m1,m2,m3:ブランチの質量流量をボリュームノード間の等価流路の質量流量に換算するための係数(3個以上のブランチを経由する場合に必要となる係数)
βi→j,m1,m2,m3=αi→j,m1・αi→j,m3/αi→j,m2
γi→j,m1,m2,m3,m4,m5:ブランチの質量流量をボリュームノード間の等価流路の質量流量に換算するための係数(5個以上のブランチを経由する場合に必要となる係数)
γi→j,m1,m2,m3,m4,m5=αi→j,m1・αi→j,m3・αi→j,m5/(αi→j,m2・αi→j,m4
n,U,Cn,D:マルチノードジャンクション内の接続ノードのうち、ボリュームノードiからjへの経路においてn番目にある接続ノードにおける合流・分岐に関する係数
n,U=1/2・[1+SIGN{(fn+1‐f)・f}]
n,D=1/2・[1−SIGN{(fn+1‐f)・fn+1}]
SIGN(x):xの正負の符号を表す関数、x≧0の場合はSIGN(x)=1、x<0の場合はSIGN(x)=−1
M:マルチノードジャンクションのボリュームノードiからjに向かう経路中に存在するブランチの数
(2)式において、総和を表すシグマの上の添字m1<m2<m3≦M等は、この不等式の関係を満たすすべてのm1,m2及びm3の組み合わせについての総和を取ることを示す。
(2)式の導出に当たっては、接続ノードにおいて連続の式が成り立つこと(接続ノードにおいては、質量の発生、消滅がなく、流入と流出の合計収支はゼロとなること)、及び完全混合が成り立つこと(接続ノードに異なるブランチから流入した流体は完全に混ざり合って均質になって流出すること)を仮定した。また、マルチノードジャンクションのボリュームノードiからjに向かう経路中にブランチが7つ以上存在する場合には、αi→j,m,βi→j,m1,m2,m3,γi→j,m1,m2,m3,m4,m5の他にも係数が発生するが、(2)式では省略されている。
なお、この式(2)の詳しい導出方法については、この[発明を実施するための最良の形態]欄の最後に説明する。
次に、等価流路の質量流量のボリュームノード圧力に対する微係数∂Fi→j/∂Pは、(2)式を微分することにより下式のように導出される。
Figure 2007323510
ここで、
∂Fi→j/∂P:ボリュームノードiからjへの等価流路の質量流量Fi→jのボリュームノードkの圧力Pに対する微係数
(∂Fi→j,m/∂P)^:マルチノードジャンクション内のブランチのうち、ボリュームノードiからjへの経路においてm番目にあるブランチの質量流量fi→j,mのボリュームノードkの圧力Pに対する微係数。この微係数は、ボリュームノードkの圧力変化による接続点の圧力変化の影響も含むものであり、下式で表される。
Figure 2007323510
(∂fi→j,m/∂P):マルチノードジャンクション内のブランチのうち、ボリュームノードiからjへの経路においてm番目にあるブランチの質量流量fi→j,mのボリュームノードkの圧力Pに対する微係数
(∂fi→j,m/∂P):マルチノードジャンクション内のブランチのうち、ボリュームノードiからjへの経路においてm番目にあるブランチの質量流量fi→j,mの接続ノードnの圧力Pに対する微係数
(∂P/∂P):接続ノードnの圧力Pのボリュームノードkの圧力Pに対する微係数
NN:マルチノードジャンクション内に存在する接続ノードの数
マルチノードジャンクションが繋がっているN個のボリュームノードの圧力が与えられた場合(P=Pk,0)には、これを境界条件としてマルチノードジャンクション内のブランチの質量流量fi→j,mを計算し、これを(2)式に代入して等価流路の質量流量Fi→jを計算する。同様に、マルチノードジャンクション内のブランチの質量流量fi→j,mの微係数(∂fi→j,m/P)及び接続ノード圧力の微係数(∂P/∂P)を計算し、これを(3)式に代入して等価流路の質量流量の微係数(∂Fi→j/∂Pを計算する。
なお、マルチノードジャンクション内のブランチの質量流量、接続ノードの圧力及びこれらの微係数は、ブランチの流体の運動方程式(運動量保存則)及び接続ノードにおける連続の式を連立させて計算する。
ブランチの流体の運動方程式は、次式で表される。
Figure 2007323510
L: ブランチの長さ
A: ブランチの流路断面積
,P: ブランチの両端の圧力
f: ブランチの質量流量(1から2に向かう流れを正の符号で表す)
df/dt: ブランチの質量流量の時間に対する微係数
ρ: 流体の密度
ζ: ブランチの抵抗係数(ブランチ内の管摩擦による抵抗、ダンパ等の抵抗及びノードとブランチ間の流出入、合流・分岐による抵抗を含むものであり、当該ブランチの流量及び接続ノードで合流・分岐する他ブランチの流量の関数で表される)
接続ノードにおける連続の式は、次式で表される。
Figure 2007323510
ここで、
n,j :接続ノードnに繋がるブランチの質量流量
n,j :ブランチの質量流量を接続ノードnに向かう方向を正として記述するための係数(dn,j=1又はdn,j=−1)
J :接続ノードnに繋がるブランチの数
次に、上記の計算式を用いた流路網の計算装置及び計算方法について説明する。本実施の形態における計算方法を実行する流路網計算装置は、演算制御装置、記憶装置、入力装置及び出力装置を備えたコンピュータを用いて実現することができる。
コンピュータの記憶装置には、流路網計算プログラムが格納される。流路網計算プログラムは、流路網モデル生成部、接続ノード設定部、マルチノードジャンクション設定部、等価流路設定部及び計算部を含む。演算制御装置は記憶装置から流路網計算プログラムを読み取り、その流路網計算プログラムに記述されている手順に従って動作することにより、本実施の形態による流路網の計算方法を実行する。
図7A、図7Bは、本実施の形態における計算方法を示すフローチャートである。
ステップS2:流路網モデル生成部は、オペレータが入力装置に対して行う操作に応答して、流体の流路網が有する複数のノードと、複数のノードを互いに接続する複数のブランチとの接続関係を示す流路網モデルを生成して記憶装置に登録する。
ステップS4:接続ノード設定部は、オペレータが入力装置に対して行う操作に応答して、流路網のモデルのうちで接続ノードとして取り扱うノードを設定する。この設定は、接続ノード設定部が自動的に行ってもよい。例えば、モデルの各ノードに対して体積が設定されているとき、その体積が所定値以下であるノードが接続ノードとして自動的に設定されてもよい。マルチノードジャンクション設定部は、設定された接続ノードとブランチの構成からマルチノードジャンクションを抽出し定義して記憶装置に登録する。
ステップS6:流路網計算プログラムは、一回目は、過渡解析の時間をtに初期設定する。二回目以降は、時間パラメータtに所定のタイムステップΔtを加えてシミュレーション内の仮想時間を進める。
ステップS8:流路網計算プログラムは、ボリュームノードの圧力の予測値を設定する。一回目は予め設定された初期値が圧力の予測値として設定される。二回目以降は、ステップS8〜S16の繰返し計算の前回の計算結果として得られた圧力の値が予測値として設定される。
ステップS10:流路網計算プログラムは、2ノードジャンクション、すなわち流路網モデルのうち、マルチノードジャンクションの部分以外のブランチの流量計算を行う。ブランチの流体の運動方程式に基づき、圧力予測値から質量流量(Fi→j)及び質量流量微係数(∂Fi→j/∂P)が計算される。
ステップS12:ステップS10と並行して、あるいは時間をずらして、マルチノードジャンクションの流量計算が行われる。等価流路設定部は、マルチノードジャンクションに対して等価流路の設定を行う。計算部は、既述の計算式を用いて、ノード間等価流路の流体の運動方程式を導出し、圧力予測値からボリュームノード間等価流路の質量流量(Fi→j)及び質量流量微係数(∂Fi→j/∂P)を計算する。
ステップS14:計算部は、ボリュームノード間の質量流量及び質量流量微係数を、質量保存則、エネルギ保存則及びそれらのヤコビアンに代入することにより、ボリュームノードの圧力が計算される。
ステップS16:流路網計算プログラムは、圧力計算結果の収束判定を行う。予め設定された値εに対して、圧力計算結果と圧力予測値の差の絶対値がε以上であれば、まだ収束していないと判定され、ステップS8からの処理が行われる。圧力計算結果と圧力予測値の差の絶対値がεより小さければ、収束したと判定され、ステップS18に移行する。
ステップS18:流路網計算プログラムは、圧力、質量流量の計算結果を用いて、ボリュームノードの温度と流体中の物質濃度を計算する。
ステップS20:流路網計算プログラムは、現在のシミュレーション内時刻tが解析終了時刻に達していなければ、ステップS6以下の処理を繰返す。tが解析終了時刻に達したとき、繰返し計算が終了され、計算結果がオペレータに対して出力される。
[本発明の適用例]
本実施の形態による手法は、既存あるいは新規のノード・ブランチ法に基づくガス流路網解析プログラムにおいて、そのプログラム構造を大きく変更することなく組み込み可能であり、組み込むことにより、計算速度を大幅に向上させることができる。
現状技術のノード・ブランチ法ガス流路網解析プログラムで解析した場合と、本発明の手法を組み込んだノード・ブランチ法ガス流路網解析プログラムで解析した場合を比較することにより、本発明の有効性を示す。解析対象は、図1A、図1Bに示す換気系統モデルの給気ダクト最上流の分岐部下流のダンパ1(DU1で図示される)及び部屋11の給気側のダンパ2(DU2と図示される)の閉、開を繰り返した際の過渡変化とする。図1A、図1Bに示す換気系統モデルのノード数は、部屋、ダクト、分岐・合流部をモデル化したもので合計299個ある。このうち、分岐・合流部をモデル化したものが142個あり、数が多いこと及びその体積(ダクトの流路断面積×等価直径でモデル化)が部屋、ダクトに比べて極めて小さいことから、高速計算の障害となる。本実施の形態の計算方法を適用し、分岐・合流部のノードをすべて接続ノードに指定したモデル図を図5A、図5Bに示す。図5A、図5Bは、図1A、図1Bと同様に、1つの換気系統を示す図面を便宜上2つに分けて示したものである。
過渡変化の解析結果を図6に示す。ダンパ1の開閉により、換気系統全体の圧力が大きく変動するとともに、ダンパ2の開閉により部屋11及びその近傍の部屋の圧力が変化している。現状技術のノード・ブランチ法ガス流路網解析プログラム解析結果と本発明を組み込んだノード・ブランチ法ガス流路網解析プログラムの結果は完全に一致しており、手法の妥当性が確認された。
また、本実施の形態による計算方法を組み込んだ場合の計算時間は、現状技術と同じタイムステップ幅(現状技術のノード・ブランチ法ガス流路網解析プログラムで安定に解けるタイムステップ幅)を適用した場合おいても現状技術の0.17倍(約1/6)、タイムステップ幅を2倍にした場合は、0.09倍(約1/11)まで短縮され、10倍以上の高速化が図れ、本発明の有効性が確認された。
一般論として、タイムステップ幅が同一の場合、計算速度は概ねノード数の2乗に比例する。図5A、図5Bのように299個中142個のノードを接続ノードに指定して等価流路に解消した場合、計算時間は(157/299)^2≒0.28倍になると予想される。本解析結果によれば、この予想よりも短い0.17倍の計算時間で計算が完了した。これは、体積が小さいために過渡変化が速い傾向にある接続ノードが等価流路に解消されているために、ステップS8〜S16の繰返し計算の収束特性が良くなったためであると考えられる。
[ノード間等価流路の流量とブランチの流量の関係]
上記の説明において、(2)式によって、マルチノードジャンクション内のブランチの質量流量を等価流路の質量流量に変換した。この式の導出方法について、以下に詳しく説明する。
マルチノードジャンクション(図8参照)は、3つ以上のボリュームノードを接続するものであり、ボリュームノードiから流出し、ボリュームノードjに流入する質量流量は、その経路に存在するブランチの質量流量で表される。
図8を例に説明する。図8に示すマルチノードジャンクションは、7個の接続ノードと15個のブランチから構成され、10個のボリュームノードを接続している。ボリュームノードのうち、iからjへの等価流路の質量流量について説明する。図8の接続ノードは、すべて3つのブランチが接続しているとともに、iからjへの経路は1つである。まず、図8の場合を基本パターンとして説明し、接続ノードに4つ以上のブランチが接続している場合、及び、iからjへの経路が2つ以上ある場合についても後述することとする。
1.基本パターン
まず、図8の実線で示す経路に着目して説明する。
この経路は、iからjに到達するまでに、5個の接続ノード及び6個のブランチを経由する。流体は圧力の高い方から低い方に流れるため(ここでいう圧力は、慣性力の効果、動圧の効果、水頭差の効果をすべて考慮した実効的な圧力である)、1つの経路において同じブランチを複数回通過することはなく、経路中のブランチの数は、経路中の接続ノードの数+1となる。
図8では、説明のため、経路中の接続ノードに、iからjに向かう順に沿って、(1)、(2)、・・・(5)の番号を付けている。また、経路中のブランチに、iからjに向かう順に沿って、<1>、<2>、・・・<6>の番号を付けている。
まず、iから接続ノード(1)への質量流量は、ブランチ<1>の質量流量fであることは自明である。
Figure 2007323510
ここで、
i→(1): iから接続ノード(1)への質量流量
: iからjへの経路中のm番目のブランチの質量流量。この質量流量は、iからjへの向きを正として表した質量流量であり、実際の流れが逆向きの場合は、負の値をとる。
次に、iから接続ノード(2)への質量流量Fi→(2)について考える。
ブランチ<1>の質量流量f>0かつブランチ<2>の質量流量f>0の場合、接続ノード(1)で他経路のブランチ(図8中の破線で示すブランチ)から合流がある場合には、Fi→(2)は、合流する質量流量に係わらずブランチ<1>の質量流量fと同じとなり、他経路のブランチへの分岐がある場合には、Fi→(2)は、分岐する質量流量に係わらずブランチ<2>の質量流量fとなる。また、ブランチ<1>の質量流量f<0かつブランチ<2>の質量流量f<0の場合、接続ノード(1)で他経路のブランチから合流がある場合には、Fi→(2)は、合流する質量流量に係わらずブランチ<2>の質量流量fと同じであり、他経路のブランチへの分岐がある場合には、Fi→(2)は、分岐する質量流量に係わらずブランチ<1>の質量流量fとなる。また、ブランチ<1>の質量流量f>0かつブランチ<2>の質量流量f<0の場合、及び、ブランチ<1>の質量流量f<0かつブランチ<2>の質量流量f>0の場合は、他経路のブランチの合流、分岐に係わらず、Fi→(2)=0となる。
以上のことを式で表すと下式となる。
Figure 2007323510
ここで、
i→(2): iから接続ノード(2)への質量流量
n,U,Cn,D: iからjへの経路中のn番目の接続ノードにおける分岐・合流に関する係数。
n,U=1/2・[1+SIGN{(fn+1‐f)・f}]
n,D=1/2・[1−SIGN{(fn+1‐f)・fn+1}]
ここで、
SIGN(x): xの正負の符号を表す関数、x≧0の場合はSIGN(x)=1,x<0の場合はSIGN(x)=−1
n+1‐f: 接続ノードnのiからjに向かう下流側のブランチ(n+1番目のブランチ)の質量流量から、接続ノードnのiからjに向かう上流側のブランチ(n番目のブランチ)の質量流量を引いたものであり、接続ノードnでの他経路のブランチから合流する質量流量である(接続ノードにおいては、質量の発生、消滅がなく、流入する質量流量と流出する質量流量の合計収支は0となると仮定した)。
次に、iから接続ノード(3)への質量流量Fi→(3)について考える。iから接続ノード(2)へ到達する質量流量Fi→(2)は、既に(5)式で表されているため、接続ノード(2)に到達した質量流量のうち接続ノード(3)に到達する質量流量の割合R(2)→(3)が分かれば、質量流量Fi→(3)が求まることになる。
Figure 2007323510
ここで、
i→(3) :iから接続ノード(3)への質量流量
i→(2) :iから接続ノード(2)への質量流量
(2)→(3) :接続ノード(2)に到達した質量流量のうち接続ノード(3)に到達する質量流量の割合
一方、接続ノードで完全混合(接続ノードに複数のブランチから流入した流体は完全に混ざり合って均質になって流出する)が成り立つものと仮定すると、R(2)→(3)は、接続ノード(1)から接続ノード(3)に到達する質量流量を、接続ノード(1)から接続ノード(2)に到達する質量流量で除したものとなる。
Figure 2007323510
ここで、
(1)→(3):接続ノード(1)から接続ノード(3)への質量流量、(5)式と同様に下式で表される。
(1)→(3)=C2,U・f+C2,D・f
(1)→(2):接続ノード(1)から接続ノード(2)への質量流量、(4)式と同様に下式で表される。
(1)→(2)=f
(6)式に(5)式及び(7)式を代入すると、下式となる。
Figure 2007323510
(8)式のFi→(3)と同様な定式化を、順次Fi→(4)、Fi→(5)と進め、図1A、図1Bの経路におけるボリュームノードiからボリュームノードjへの質量流量を定式化すると下式となる。
Figure 2007323510
Figure 2007323510
上記[数16]と[数17]は、一繋がりの式を便宜上分けて記載したものである。
ここで、
α,βm1,m2,m3,γm1,m2,m3,m4,m5:ブランチの質量流量をボリュームノード間の質量流量に変換するための係数であり、下式で定義される。
Figure 2007323510
(9)式で注目すべきは、係数α、βm1,m2,m3、γm1,m2,m3,m4,m5が、Cn,U又はCn,Dの積で定義されていることである。(5)式で定義したように、Cn,UとCn,Dは、どちらか一方が1、あるいは、いずれも0であるから、係数α、βm1,m2,m3、γm1,m2,m3,m4,m5は、1つの係数が1で他の係数はすべて0となる場合か、あるいは、すべての係数が0となる場合のいずれかである。すなわち、図8の経路におけるボリュームノードiからボリュームノードjへの質量流量を表す(9)式は、右辺の項の数が、2=32個(5は経路中の接続ノードの数)あり、複雑な形をしているが、実質的には、1つの項で表される(残りの項はすべて0)か、Fi→j=0であるかのいずれかであり、簡便な取扱いが可能となる(Cn,U、Cn,Dの値から、どの項が残るか直接判別できる)。
以上が、図8を例にボリュームノード間等価流路の質量流量の式((9)式)を導出したものであるが、これを、経路中のブランチの数がM個(接続ノードの数は、M−1個)ある場合に一般化すると下式になる。なお、式の一般化に当たって、ボリュームノードiからjへの経路を表すための添字i→jを追加して表記する。
Figure 2007323510
ここで、
i→j :ボリュームノードiからjへの等価流路の質量流量
i→j,m :マルチノードジャンクション内のブランチのうち、ボリュームノードiからjへの経路においてm番目にあるブランチの質量流量(iからjへの向きを正として表した質量流量)
αi→j,m :ブランチの質量流量をボリュームノード間の等価流路の質量流量に換算するための係数
Figure 2007323510
βi→j,m1,m2,m3:ブランチの質量流量をボリュームノード間の等価流路の質量流量に換算するための係数(3個以上のブランチを経由する場合に必要となる係数)
βi→j,m1,m2,m3=αi→j,m1・αi→j,m3/αi→j,m2
γi→j,m1,m2,m3,m4,m5:ブランチの質量流量をボリュームノード間の等価流路の質量流量に換算するための係数(5個以上のブランチを経由する場合に必要となる係数)
γi→j,m1,m2,m3,m4,m5=αi→j,m1・αi→j,m3・αi→j,m5/(αi→j,m2・αi→j,m4
i→j,n,U,Ci→j,n,D:マルチノードジャンクション内の接続ノードのうち、ボリュームノードiからjへの経路においてn番目にある接続ノードにおける合流・分岐に関する係数
i→j,n,U=1/2・[1+SIGN{(fi→j,n+1‐fi→j,n)・fi→j,n}]
i→j,n,D=1/2・[1−SIGN{(fi→j,n+1‐fi→j,n)・fi→j,n+1}]
SIGN(x):xの正負の符号を表す関数、x≧0の場合はSIGN(x)=1、x<0の場合はSIGN(x)=−1
M:マルチノードジャンクションのボリュームノードiからjに向かう経路中に存在するブランチの数
なお、ボリュームノードiからjに向かう経路中にブランチが7つ以上存在する場合には、αi→j,m,βi→j,m1,m2,m3,γi→j,m1,m2,m3,m4,m5の他にも係数が発生するが、(10)式では省略している。
2.4つ以上のブランチが接続する接続ノードがある場合
ボリュームノードiからjに向かう経路中に4つ以上のブランチが接続する接続ノードがある場合については、当該接続ノードを2つの接続ノードに分割することにより、基本パターンと同じ取扱いができる。
図9を例に説明する。図9では、経路中のn番目の接続ノードに4つ以上のブランチが接続している(図9では6本接続している)。この場合、接続ノード(n)を接続ノード(n)と(n)の2つに分割する。また、分割したノード間にブランチ<n>を設定し、その質量流量を下式で定義する。
Figure 2007323510
ここで、
n* :ブランチ<n>の質量流量(iからjの向きを正として表した質量流量)
n,IN :接続ノードnに接続するすべてのブランチから接続ノードnに流入する質量流量の合計であり、流入量を正として合計した値(=接続ノードnに接続するすべてのブランチへ接続ノードnから流出する質量流量の合計であり、流出量を正として合計した値)
(11)式は、接続ノード(n)での合流、分岐を、まず、合流して完全混合し、次に分岐するという2段階に分けたものであり、接続ノード(n)での完全混合を仮定したことと等価である。
以上のような処理を行うことにより、接続ノードに接続するブランチ数が3つである基本パターンに帰着させ、(10)式によりボリュームノード間等価流路の質量流量を表すことができる。
3.ボリュームノードiからjへの経路が2つ以上ある場合
ボリュームノードiからjに向かう経路が2つ以上ある場合については、それぞれの経路についてボリュームノード間の質量流量を算出し、これを加算してボリュームノード間等価流路の質量流量とする。
図10A、図10Bに示す例は、一つのマルチノードジャンクションにおいてボリュームノードiからjに向かう2つの経路をそれぞれ示している。この場合は、経路1、経路2のそれぞれについて、(10)式によりボリュームノード間の質量流量を表し、これを加算したものを、ボリュームノードiからjへの等価流路の質量流量とする。
Figure 2007323510
ここで、
i→j :ボリュームノードiからjへの等価流路の質量流量
i→j,1 :ボリュームノードiからjへの経路1の質量流量
i→j,2 :ボリュームノードiからjへの経路2の質量流量
以上のように、マルチノードジャンクションのボリュームノード間等価流量の質量流量をマルチノードジャンクション内のブランチの質量流量で定式化することができる。
図1Aは、ガス流路網のモデルの例を示す。 図1Bは、ガス流路網のモデルの例を示す。 図2は、マルチノードジャンクションについて説明するための図である。 図3は、マルチノードジャンクションについて説明するための図である。 図4は、マルチノードジャンクションについて説明するための図である。 図5Aは、接続ノードが指定されたガス流路網のモデルを示す。 図5Bは、接続ノードが指定されたガス流路網のモデルを示す。 図6は、過渡変化の解析例を示す。 図7Aは、実施の形態における計算方法を示すフローチャートである。 図7Bは、実施の形態における計算方法を示すフローチャートである。 図8は、ブランチの質量流量から等価流路の質量流量への変換方法を説明するための図である。 図9は、ブランチの質量流量から等価流路の質量流量への変換方法を説明するための図である。 図10Aは、ブランチの質量流量から等価流路の質量流量への変換方法を説明するための図である。 図10Bは、ブランチの質量流量から等価流路の質量流量への変換方法を説明するための図である。
符号の説明
2…ブランチ
3…ノード
4…ボリュームノード
5…接続ノード
6…マルチノードジャンクション
8…ボリュームノード間等価流路

Claims (12)

  1. 流体の流路網が有する複数のノードと、前記複数のノードを互いに接続する複数のブランチとの接続関係を示す流路網モデルを作成するステップと、
    前記複数のノードのうち前記流体が満たされる体積が所定の基準よりも小さいノードである接続ノードを設定するステップと、
    前記接続ノードのうち互いに隣接するすべてのノードを要素とする隣接ノード群と、前記隣接ノード群の要素に接続するすべてのブランチを要素とするマルチノードブランチ群とからなるマルチノードジャンクションを設定するステップと、
    前記複数のノードのうちで前記接続ノードでないノードであるボリュームノードのうち、同一の前記マルチノードジャンクションに隣接する全てのボリュームノードである周辺ボリュームノード群に属する前記ボリュームノードが仮想流路によって2つずつ結合された等価流路を設定するステップと、
    前記マルチノードジャンクションに隣接しない前記複数のノードは前記複数のブランチによって結合され、前記マルチノードジャンクションに隣接する前記複数のノードは前記等価流路によって結合された等価流路網を用いて、前記流路網の内部を流れる流体の物理量の変化の計算を実行する計算ステップ
    とを具備する
    流路網の計算方法。
  2. 請求項1に記載された流路網の計算方法であって、
    前記計算ステップは、前記等価流路を流れる前記流体の質量流量を前記周辺ボリュームノード群に属するボリュームノードの圧力の関数として表す関係式を用いて前記計算を実行する
    流路網の計算方法。
  3. 請求項2に記載された流路網の計算方法であって、
    前記関係式は、
    Figure 2007323510
    i→j :ボリュームノードiからjへの等価流路の質量流量(i,jはそれぞれ周辺ボリュームノード群に属するボリュームノードの識別番号)
    :ボリュームノードkの圧力(未知数、kは周辺ボリュームノード群に属するボリュームノードの識別番号)
    i→j,0 :ボリュームノードkの圧力がPk,0の場合の質量流量Fi→jの値
    k,0 :ボリュームノードkの圧力(暫定的に設定された値)
    (∂Fi→j/∂P :ボリュームノードkの圧力がPk,0の場合の等価流路の質量流量Fi→jの圧力Pに対する微係数
    で表される
    流路網の計算方法。
  4. 請求項3に記載された流路網の計算方法であって、
    前記式(1)は、前記マルチノードブランチ群に属するブランチを流れる前記流体の質量流量をボリュームノードiからjへの等価流路の質量流量Fi→jに変換する変換式を用いて、Fi→jについて解かれる
    流路網の計算方法。
  5. 請求項4に記載された流路網の計算方法であって、
    前記変換式は、下記式(2)
    Figure 2007323510
    i→j:ボリュームノードiからjへの等価流路の質量流量
    i→j,m:マルチノードジャンクション内のブランチのうち、ボリュームノードiからjへの経路においてm番目にあるブランチの質量流量(iからjへの向きを正として表した質量流量)
    αi→j,m:ブランチの質量流量をボリュームノード間の等価流路の質量流量に換算するための係数
    Figure 2007323510
    βi→j,m1,m2,m3:ブランチの質量流量をボリュームノード間の等価流路の質量流量に換算するための係数(3個以上のブランチを経由する場合に必要となる係数)
    βi→j,m1,m2,m3=αi→j,m1・αi→j,m3/αi→j,m2
    γi→j,m1,m2,m3,m4,m5:ブランチの質量流量をボリュームノード間の等価流路の質量流量に換算するための係数(5個以上のブランチを経由する場合に必要となる係数)
    γi→j,m1,m2,m3,m4,m5=αi→j,m1・αi→j,m3・αi→j,m5/(αi→j,m2・αi→j,m4
    n,U,Cn,D:マルチノードジャンクション内の接続ノードのうち、ボリュームノードiからjへの経路においてn番目にある接続ノードにおける合流・分岐に関する係数
    n,U=1/2・[1+SIGN{(fn+1‐f)・f}]
    n,D=1/2・[1−SIGN{(fn+1‐f)・fn+1}]
    SIGN(x):xの正負の符号を表す関数、x≧0の場合はSIGN(x)=1、x<0の場合はSIGN(x)=−1
    M:マルチノードジャンクションのボリュームノードiからjに向かう経路中に存在するブランチの数
    で表される
    流路網の計算方法。
  6. 流体の流路網を、複数のノードと、前記複数のノードを2つずつ結合する複数のブランチとによるモデルで表現するノード・ブランチ法を用いた流路網の計算方法において、
    前記複数のノードを接続ノードとボリュームノードに分けるステップと、
    前記接続ノードに接続する前記ブランチである接続ブランチを、前記接続ブランチに接続する前記ボリュームノードを2つずつ結合する仮想的な流路で置き換えた等価流路網を生成するステップと、
    前記等価流路をノード・ブランチ法で解析することにより、前記流路網を流れる前記流体の挙動を計算するステップ
    とを具備する
    流路網の計算方法。
  7. 流体の流路網が有する複数のノードと、前記複数のノードを互いに接続する複数のブランチとの接続関係を示す流路網モデルを生成する流路網モデル生成部と、
    前記複数のノードのうち前記流体が満たされる体積が所定の基準よりも小さいノードである接続ノードを設定する接続ノード設定部と、
    前記接続ノードのうち互いに隣接するすべてのノードを要素とする隣接ノード群と、前記隣接ノード群の要素に接続するすべてのブランチを要素とするマルチノードブランチ群とからなるマルチノードジャンクションを設定するマルチノードジャンクション設定部と、
    前記複数のノードのうちで前記接続ノードでないノードであるボリュームノードのうち、同一の前記マルチノードジャンクションに隣接する全てのボリュームノードである周辺ボリュームノード群に属する前記ボリュームノードが仮想流路によって2つずつ結合された等価流路を設定する等価流路設定部と、
    前記マルチノードジャンクションに隣接しない前記複数のノードは前記複数のブランチによって結合され、前記マルチノードジャンクションに隣接する前記複数のノードは前記等価流路によって結合された等価流路網を用いて、前記流路網の内部を流れる流体の物理量の変化の計算を実行する計算部
    とを具備する
    流路網計算装置。
  8. 請求項7に記載された流路網の計算方法であって、
    前記計算部は、前記等価流路を流れる前記流体の質量流量を前記周辺ボリュームノード群に属するボリュームノードの圧力の関数として表す関係式を予め記憶し、前記関係式を用いて前記計算を実行する
    流路網計算装置。
  9. 請求項8に記載された流路網の計算方法であって、
    前記関係式は、
    Figure 2007323510
    i→j :ボリュームノードiからjへの等価流路の質量流量(i,jはそれぞれ周辺ボリュームノード群に属するボリュームノードの識別番号)
    :ボリュームノードkの圧力(未知数、kは周辺ボリュームノード群に属するボリュームノードの識別番号)
    i→j,0 :ボリュームノードkの圧力がPk,0の場合の質量流量Fi→jの値
    k,0 :ボリュームノードkの圧力(暫定的に設定された値)
    (∂Fi→j/∂P :ボリュームノードkの圧力がPk,0の場合の等価流路の質量流量Fi→jの圧力Pに対する微係数
    で表される
    流路網計算装置。
  10. 流体の流路網が有する複数のノードと、前記複数のノードを互いに接続する複数のブランチとの接続関係を示す流路網モデルを作成するステップと、
    前記複数のノードのうち前記流体が満たされる体積が所定の基準よりも小さいノードである接続ノードを設定するステップと、
    前記接続ノードのうち互いに隣接するすべてのノードを要素とする隣接ノード群と、前記隣接ノード群の要素に接続するすべてのブランチを要素とするマルチノードブランチ群とからなるマルチノードジャンクションを設定するステップと、
    前記複数のノードのうちで前記接続ノードでないノードであるボリュームノードのうち、同一の前記マルチノードジャンクションに隣接する全てのボリュームノードである周辺ボリュームノード群に属する前記ボリュームノードが仮想流路によって2つずつ結合された等価流路を設定するステップと、
    前記マルチノードジャンクションに隣接しない前記複数のノードは前記複数のブランチによって結合され、前記マルチノードジャンクションに隣接する前記複数のノードは前記等価流路によって結合された等価流路網を用いて、前記流路網の内部を流れる流体の物理量の変化の計算を実行する計算ステップ
    とを具備する方法をコンピュータに実行させる
    流路網計算プログラム。
  11. 請求項10に記載された流路網計算プログラムであって、
    前記計算ステップは、前記等価流路を流れる前記流体の質量流量を前記周辺ボリュームノード群に属するボリュームノードの圧力の関数として表す関係式を用いて前記計算を実行する
    流路網計算プログラム。
  12. 請求項11に記載された流路網計算プログラムであって、
    前記関係式は、
    Figure 2007323510
    i→j :ボリュームノードiからjへの等価流路の質量流量(i,jはそれぞれ周辺ボリュームノード群に属するボリュームノードの識別番号)
    :ボリュームノードkの圧力(未知数、kは周辺ボリュームノード群に属するボリュームノードの識別番号)
    i→j,0 :ボリュームノードkの圧力がPk,0の場合の質量流量Fi→jの値
    k,0 :ボリュームノードkの圧力(暫定的に設定された値)
    (∂Fi→j/∂P :ボリュームノードkの圧力がPk,0の場合の等価流路の質量流量Fi→jの圧力Pに対する微係数
    で表される
    流路網計算プログラム。
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