JP2007319499A - 水銀柱血圧計 - Google Patents

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Abstract

【課題】血圧測定に先立って、水銀柱内に分離した水銀を水銀タンク内に有効に回収すると共に、血圧測定のための操作が簡単で、短時間に正確な血圧測定を可能とする水銀柱血圧計を提供する。
【解決手段】血圧測定用の水銀柱91を収納する本体90部と、本体90内において所定量の水銀を蓄え、水銀柱91との間で水銀が連通する水銀タンク92と、被診断者に巻き付けられた腕帯94を介して水銀タンク92内を加圧又は減圧可能な電動ポンプ96と、水銀タンク92内の圧力を水銀柱91内の水銀の高さで表示する水銀柱91とを有し、電動ポンプ96は、(a)血圧測定に先立って、水銀タンク92内の圧力を減圧することにより水銀柱91内に残留した水銀を水銀タンク92内に回帰回収し、(b)血圧測定時には、水銀タンク92内の圧力を加圧することにより、水銀タンク92内の水銀を水銀柱91の所定レベルまで上昇させて血圧測定を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、水銀柱を本体部に収納して携帯される水銀柱血圧計に関し、特に、血圧測定時において、水銀柱内に残留した水銀を水銀タンク内に回収する機能を有する水銀柱血圧計に関する。
水銀柱血圧計に用いられている水銀は、常温において液体の金属であって温度変化に対して比重変動が小さいことから、従来から人体の血圧を最も正確に測定可能な血圧計の測定媒体として広く使用されてきている。
図4は、水銀柱血圧計の原理的な構成を示す説明図である。図4に示すように、一般的な水銀柱血圧計は、水銀柱として使用されその上端が開放されたガラス管81と、このガラス管81と水銀が連通するようにした水銀溜りを有する水銀タンク92と、水銀タンク92の内部に注入された一定量の水銀83と、水銀タンク92内に空気圧を加える加圧手段(図5の95)から空気を供給する送気管84と、を備える。
ここで、送気管84内に加えられる空気圧には、被診断者の例えば上腕部の脈動に起因する圧力が付加される。また、送気管84を介して、水銀タンク92内に空気圧(空気圧)を送り込むと、ガラス管81内に水銀83が上昇する。この上昇値は、前記空気圧に比例する。ガラス管81の外部には、ガラス管81に沿って、水銀83の上面が何ミリメートル上昇したかを示す目盛り(単位:mmHg)が刻まれている。ここで、前記の上昇値として、予想される血圧よりも高い圧力を掛けた後、この空気圧を開放すると、ガラス管81内の水銀83は、水銀タンク92内の圧力の低下に伴って徐々に下降する。そこで、別途に用意された聴診器により、例えば、被診断者の脈音(コロトコフ音)を聴取し、最初に前記脈音が聞こえた時のガラス管81内の水銀83の上昇位を最高血圧値とし、前記脈音が消失した時のガラス管81内の水銀83の上昇位を最低血圧値としている。
図5は、従来の水銀柱血圧計30の一般的な構成を示す説明図である。図5に示すように、従来の一般的な水銀柱血圧計30は、後述する水銀柱91を収納して保護する本体部90と、圧力目盛り付きの水銀柱91と、水銀柱91と連結され、水銀を溜めた水銀タンク92と、水銀タンク92に空気を送り込むチューブ93と、チューブ93と連結され、被診断者の上腕部に巻き付ける腕帯94と、腕帯94と連結され、腕帯94内に空気を送り込む送気球95と、を備える。
従来の一般的な水銀柱血圧計30は、被診断者の脈音(コロトコフ音)を聴取する聴診器(図示せず)と共に使用される。また、携帯時や非測定時に、水銀タンク92内に収納された水銀が水銀柱91内に侵入することを防止するためのコック(図示は省略)を備える。
以下、図5に示す従来の水銀柱血圧計30の原理と使用法を説明する。
水銀柱91内の水銀上端が圧力目盛りの零点(〔0mmHg〕の位置)付近に下降していることを確認した後、送気球95を手操作で圧縮/開放を繰り返すことにより、送気球内に設けられた空気弁の弁作用によりチューブ93を介して水銀タンク92内に空気圧(空気圧)を送り込む。これにより、水銀タンク92内の圧力が増加して水銀柱内において水銀が押し上げられて上昇する。
水銀柱91の側部には、水銀柱91に沿って、前記水銀が何ミリメートル上昇したかを示す目盛り(即ち、〔mmHg〕)が刻まれている。ここで、送気球95を手操作で圧縮/開放を繰り返す前記操作により、前記の上昇値として、被診断者の予想される血圧値よりも高い空気圧を加圧した後に、送気球95内の空気を徐々に大気中に開放すると、水銀柱91内の前記水銀は下降する。そこで、腕帯94に聴音部が接続された聴診器(図示は省略)を用いて前述の脈音を聴取し、最初に前記脈音が聞こえた時の水銀柱91内の水銀上面を最高血圧値とし、前記脈音が消失した時の水銀柱91内の水銀上面を最低血圧値とする。
しかし、このような水銀柱血圧計は携帯可能であり、持ち運びしている時に水銀柱血圧計に一定以上の振動や衝撃を与えると、水銀タンク92内の水銀の一部が、水銀タンク92内の水銀溜りから遊離して、圧力目盛りの零点(圧力零を示す基準点)を超えて水銀柱1内に侵入してしまう事態が多々生じてしまう。この場合、遊離した水銀を水銀タンク92内の水銀溜りに回収しなければ正確な血圧測定ができない。ところが、このように水銀柱91内に遊離した水銀を水銀タンク92内の水銀溜りに回収するには、水銀柱91内に入り込んだ空気層を取り除く必要があることから非常に困難であった。
図6は、このような従来の水銀柱血圧計の測定開始時点における水銀柱内の水銀の状態を例示する説明図である。
図6(a)は水銀が圧力目盛りの零点(〔0mmHg〕の位置)を超えて水銀柱内に侵入した状態を示し、図6(b)は水銀が圧力目盛りの零点(〔0mmHg〕の位置)を超えて水銀柱内に侵入し、その侵入分が空気層を介して3層に分離した状態を示し、図6(c)は水銀が圧力目盛りの零点(〔0mmHg〕の位置)を超えて水銀柱内に侵入し、その侵入分が2つの空気層を介して3層に分離した状態を示している。
このため、従来から、水銀柱の内部に空気層を介して残留する水銀を回収するために、水銀回帰機構を設けた水銀柱血圧計が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
登録実用新案第3106321号公報
しかし、特許文献1に開示された従来の水銀柱血圧計における水銀の回帰機構は、血圧計のケースユニットの中に、上蓋と連動する水銀回帰機構及び空気入れ機構を設置し、前記ケースユニットの上蓋が裏蓋と閉じ合う時、空気入れ機構を連動駆動して水銀回帰機構の水銀柱の中に空気を注入することによって、水銀柱の中の水銀を水銀回帰機構の水銀収納筒に回帰させるものであって、上蓋と裏蓋の連結部分には上向きの弧状の転動体ガイドが設けてあるケースユニットと、水銀収納筒及び水銀柱を備えた台座と、当該台座には水銀が水銀柱と水銀収納筒の間を流通できる流通路があり、且つ前記台座の流通路には、裏蓋に固定された連接装置と枢接した連動バルブを設け、上蓋が裏蓋に対して開閉する時、前記連動バルブを駆動して回転させることにより水銀収納筒及び水銀柱間の流通路を開閉させ、台座からより遠く離れた水銀柱の一端に気体を注入する注気孔が設けてある水銀回帰機構と、上蓋の弧状転動ガイド上方に設置されて上蓋の開閉動作に伴って円弧状に転動することが出来る空気入れ機構と、を含むものであり、水銀を回帰させるための機構が非常に複雑であって、高コストにならざるを得なかった。
また、従来の水銀柱血圧計は、送気球の圧縮操作を必要としていたため、血圧測定のための操作が煩雑であり、血圧測定に比較的長い時間を必要としていた。
このため、本発明は、送気球を不要とするとともに、水銀柱内に空気層を介して残留した水銀を水銀タンク内の水銀溜り内に有効に回帰させることを可能とする水銀柱血圧計の提供を目的とする。
このため、本発明は、血圧測定用の水銀柱を収納する本体部と、前記本体部内において所定量の水銀を蓄え、前記水銀柱との間で水銀が連通する水銀タンクと、被診断者に巻き付けられた腕帯を介して前記水銀タンク内を選択的に加圧及び減圧可能な電動ポンプ手段と、前記水銀タンク内の圧力を前記水銀柱内の水銀の高さで表示する水銀柱と、を有し、前記電動ポンプ手段は、(a)血圧測定に先立って、前記水銀タンク内の圧力を減圧することにより、前記水銀柱内に残留した水銀を前記水銀タンク内に回収し、(b)血圧測定時には、前記水銀タンク内の圧力を加圧することにより、前記水銀タンク内の水銀を前記水銀柱の所定レベルまで上昇させることを特徴とする水銀柱血圧計を提供するものである。
ここで、本発明の第1の実施の形態においては、前記電動ポンプ手段は、直流電動モータにより駆動され、(a)前記直流モータを一の方向に回転駆動させることにより前記水銀タンク内の圧力を加圧し、(b)前記直流モータを他の方向に回転駆動させることにより前記水銀タンク内の圧力を減圧する。
ここで、前記直流モータを他の方向に回転駆動は、1秒以下の所定の時間で自動停止させるようにする。このため他の方向への回転駆動のためのオン時間が自由に設定できるワンショット・タイマーを利用するとよい。そして、前記電動ポンプの電源は、電池又は商用電源から所定の直流電圧を発生させる電源装置であり、前記電動ポンプ及び前記電源は、前記本体部内に収納される。このため、前記本体部には、前記電動ポンプの起動をオン/オフする電源スイッチと、前記直流モータの回転方向を他の方向に切り替えるための方向スイッチと、が設けられるのである。
また、本願は、その第2の実施の形態として、血圧測定用の水銀柱を収納する本体部と、前記本体部内において所定量の水銀を蓄え、前記水銀柱との間で水銀が連通する水銀タンクと、被診断者に巻き付けられた腕帯を介して前記水銀タンク内を加圧する電動ポンプ手段と、前記水銀タンク内の圧力を前記水銀柱内の水銀の高さで表示する水銀柱と、を有し、前記電動ポンプは、一方向に回転する電動モータにより駆動され、(a)前記水銀柱の上端部に設けられた上部開口から圧縮空気を注入することにより前記水銀タンク内の圧力を減圧し、(b)前記水銀タンクに連通する下部開口から圧縮空気を注入することにより前記水銀タンク内の圧力を加圧する、ことを特徴とする水銀柱血圧計を提供するものである。これにより、本第2の実施形態に係る水銀柱血圧計においては、簡易な機構のポンプを使用できるのである。
本発明によれば、血圧測定の開示時点において、水銀タンク内の水銀が、水銀柱の圧力目盛りの零点を超えて水銀柱内に侵入する場合や、空気層を含む多層に分離した状態となる場合に、全ての水銀を水銀タンク内に有効に回収するので、正確で迅速な血圧測定を可能とした。
また、従来の水銀柱血圧計における送気球の替へて電動モータを使用するので、血圧測定のための操作が極めて簡単で、短時間に正確な血圧測定を可能にしたのである。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る水銀柱血圧計10の全体構成を示す構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る水銀柱血圧計10は、後述する水銀柱91を収納して保護する本体部90と、空気圧目盛り付きの水銀柱91と、水銀柱91と連結され、水銀を溜めた水銀タンク92と、水銀タンク92に空気を送り込むチューブ93と、チューブ93と連結され、被診断者の例えば上腕に巻き付ける腕帯94と、腕帯94に連結され水銀タンク92内に空気を送り込む電動ポンプ96と、を備える。ここで、腕帯94に連結するチューブ93は、水銀タンク92に連通する電動ポンプ96の空気吹出口である下部開口98に接続されている。この他に、腕帯94に聴音部を接続した聴診器(図示は省略)を使用する。
しかし、本水銀柱血圧計10は携帯可能であり、持ち運びしている時に一定以上の振動や衝撃が加えられると、水銀タンク92内の水銀の一部が、水銀タンク92内の水銀溜りから遊離して、圧力目盛りの零点(圧力零を示す基準点)を超えて水銀柱1内に侵入してしまう事態が多々生じてしまう。この場合、遊離した水銀を水銀タンク92内の水銀溜りに回収しなければ正確な血圧測定は不可能である。
このため、本水銀柱血圧計10においては、水銀柱内に遊離した水銀を特別の回帰機構を設けることなく、水銀タンク92内の水銀溜りに回収するのである。このために、送気球(図5の符合95)に替わって押圧操作を繰り返すことなく水銀を上昇させるために使用される電動ポンプ96を利用するのである。
電動ポンプ96は、血圧測定に先立って、水銀タンク92内の圧力を減圧することにより水銀柱91内に残留した水銀を水銀タンク92内に回収すると共に、血圧測定時には、水銀タンク92内の圧力を加圧することにより、水銀タンク92内の水銀を水銀柱91の所定レベル(想定される最高血圧値以上のレベルであって、正常血圧の被診断者の場合180mHg程度)まで上昇させる。
ここで、本実施の形態においては、電動ポンプ96は、直流電動モータ(図示せず)により駆動され、直流モータを一の方向(例えば右方向)に回転駆動させることにより水銀タンク92内の圧力を加圧し、直流モータを他の方向(例えば左方向の逆回転)に回転駆動させることにより水銀タンク92内の圧力を減圧する。
ここで、直流モータ(図示せず)を他の方向に回転駆動して水銀タンク92内の圧力を減圧する時間は、1秒以下の時間で充分である。このため、直流モータを逆回転させた場合は、自動停止させるようにする。この場合、直流モータを逆回転駆動のためのオン時間が自由に設定できるワンショット・タイマーを利用するとよい。
尚、直流モータは、パルスモータのみならず安価のブラシモータの使用が可能である。電動ポンプ96の電源は、電池又は商用電源から所定の直流電圧を発生させる電源装置であり、この電動ポンプ96及び電源は、本体90内に収納される。このため、本体90部には、電動ポンプ96の起動をオン/オフする電源スイッチ(図2の符合611)と、直流モータの回転方向を短時間だけ他の方向(逆方向)に回転させるための方向スイッチ(図2の符合612)と、が設けられるのである。
本体部90を構成する素材は、合成樹脂、金属(アルミダイカスト等)等が可能である。また、水銀タンク92を構成する素材は、陶器、ガラス、金属、合成樹脂、等が可能である。そして、チューブ93を構成する素材は、天然又は各種合成ゴム、合成樹脂等である。また、腕帯94を構成する素材は、繊維(綿等)、合成樹脂(ナイロン等)、等が可能である。
以下、図1に示す第1の実施形態に係る本水銀柱血圧計10の原理と使用法を説明する。
水銀柱91内に遊離した水銀を水銀タンク92内の水銀溜りに回収した後、被診断者の血圧を測定するには、水銀柱91内の水銀上端が圧力目盛りの零点近辺に有ることを確認した後、電動ポンプ96を一の方向(正方向)に回転させて、水銀タンク92内にチューブ93を介して圧縮された空気を送り込むと、水銀タンク92内に圧力が加えられ、水銀タンク92内の水銀は水銀柱91内の水銀管内を上昇する。水銀柱91の側面には、水銀柱91に沿って、前記水銀の上端面のレベルを読み取るための目盛り(単位:mmHg)が刻まれている。ここで、血圧測定時には、チューブ93は、水銀タンク92に連通する電動ポンプ96の空気吹出口である下部開口98に接続される。
このようにして、被診断者の予想される血圧よりも高い空気圧を掛けた後、水銀タンク92内の圧力を徐々に抜くことにより、今度は、水銀柱91内の水銀が下降を開始する。そこで、腕帯94に聴音部が接続された聴診器(図示せず)を用いて被診断者の脈音を聴取し、最初に前記脈音が聞こえた時の水銀柱91内の水銀の上端面(頂面)のレベルを最高血圧値とし、前記脈音が消失した時の水銀柱91内の前記水銀の上端面を最低血圧値とするのである。
このように、本水銀柱血圧計10においては、従来の水銀柱血圧計における送気球(図5の符合95)に替へて電動モータ96を使用するので、血圧測定のための操作が極めて簡単で短時間に正確な血圧測定を可能にしたのである。また、血圧測定の開示時点において、水銀タンク92内の水銀が、水銀柱の圧力目盛りの零点を超えて水銀柱内に侵入する場合や、空気層を含む多層に分離した状態となる場合に、全ての水銀を水銀タンク92内に有効に回収するので、正確で迅速な血圧測定を実現したのである。
図2は、本実施形態に係る水銀柱血圧計の電動ポンプ96を操作する操作パネルの構成を示す説明図である。図2に示す操作パネル61は、電動ポンプ96の電源を投入/切断する電源スイッチ611と、電動ポンプ96を短時間(通常1秒以内)だけ逆回転させる方向スイッチ612と、最終的に電源を投入または切断するための送気釦613と、を備える。
ここで、電源スイッチ611と送気釦613とは電源回路に直列接続されており、両者が同時点で投入されている状態が存在しない限り、電動ポンプ96は稼働しないようにする。
本実施形態に係る水銀柱血圧計の水銀柱1が、図6に示すような状態であった場合、まず、電源スイッチ611を投入した後、方向スイッチ612をオンさせることにより短時間だけ電動ポンプ96(図1)を逆方向に投入する。その後、送気釦613を押下する。これにより、電動ポンプ96が短時間だけ逆回転し、水銀タンク92内に負の圧力が生じるので、水銀柱91内に遊離していた水銀が水銀タンク2内に帰還されるのである。その後は、水銀タンク92内の圧力が大気圧に戻るので、水銀タンク92内の水銀は再び水銀柱91内を上昇し、その上端面が、水銀柱91内の圧力目盛りの零点近くに停止する。これにより、図6に示す水銀柱91内に水銀の一部が遊離する状態が解消されるので、正確な血圧測定ができる状態となるのである。
なお、上述した遊離した水銀の水銀タンク92内への回帰のための電動ポンプ96の逆回転操作を行ったものの、水銀タンク92内に回収されない水銀が残存する場合は、前記の操作繰り返すこととなる。
次に、全ての水銀が水銀タンク2内に回収された後、その先端が水銀柱91内の圧力目盛りの零点位置の近辺にて停止した後に、通常の血圧測定を開始する。
まず、方向スイッチ612が正回転の方向に設定されているのを確認し、送気釦613を指で押下すると、水銀タンク92内に空気の圧力が加えられ、水銀タンク92内の水銀は水銀柱1内を上昇する。この上昇値として、被診断者の予想される血圧よりも高い圧力(正常血圧の場合は、180mHG程度)を掛けた後、送気釦613から指を放す。これにより、電動ポンプ96は電源回路から遮断され停止し、水銀タンク92内の圧力は減少に転じる。これにより、水銀柱91内の水銀は徐々に下降を開始する。そこで、腕帯94に聴音部が接続された聴診器(図示せず)を用いて聴診器による被診断者の脈音を聴取し、最初に脈音が聞こえ始めた時の水銀柱91内の水銀の上面レベルを最高血圧値とし、脈音が消失した時の水銀柱91内の水銀の上面レベルを最低血圧値とする。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る水銀柱血圧計の全体構成とその原理を説明するものである。図3に示す実施形態の水銀柱血圧計20においては、1方向(正方向)にのみ回転する電動モータ(図示せず)を使用する。
図3に示すように、被診断者の血圧測定に先立って、水銀柱91内に残留した水銀を水銀タンク92内の水銀溜りに回帰させる必要がある。このため、先ず、水銀タンク92に連通する下部開口98と電動ポンプ96の空気吹出口である下部開口98の上端部に設けられた上部開口97との間を連絡チューブ95を用いて接続する。この状態で、電動ポンプ96を短時間だけ回転駆動すると、電動ポンプからの圧縮空気が、水銀柱91の上端側から入り込むので、水銀柱91内に残留した水銀は、水銀タンク92内の水銀溜りに強制的に回帰するのである。
そして、図1に示すように、連絡チューブ95を取り外して、電動ポンプ96の空気吹出口である下部開口98に腕帯94のチューブ93を接続し、血圧測定をおこなうのである。
これにより、本第2の実施の形態においては、電動ポンプ96の空気吹出口である下部開口98へのチューブの差し替えにより、減圧方向に作動する必要がなく、加圧専用の電動ポンプ98を使用することができるので、簡易な機構のポンプを使用できるのである。
以上詳しく説明したように、本発明に係る水銀柱血圧計においては、血圧測定用の水銀柱91を収納する本体90部と、本体90内において所定量の水銀を蓄え、水銀柱91との間で水銀が連通する水銀タンク92と、被診断者に巻き付けられた腕帯94を介して水銀タンク92内を加圧又は減圧可能な電動ポンプ96と、水銀タンク92内の圧力を水銀柱91内の水銀の高さで表示する水銀柱91と、を有し、電動ポンプ96は、(a)血圧測定に先立って、水銀タンク92内の圧力を減圧することにより水銀柱91内に残留した水銀を水銀タンク92内に回帰回収し、(b)血圧測定時には、水銀タンク92内の圧力を加圧することにより、水銀タンク92内の水銀を水銀柱91の所定レベルまで上昇させて、血圧測定を行うのである。
本発明は、水銀柱を本体部に収納して携帯される水銀柱血圧計に関し、特に、血圧測定時において、水銀柱内に残留した水銀を水銀タンク内に回収する機能を有する水銀柱血圧計に関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
本発明の第1の実施形態に係る水銀柱血圧計の全体構成を示す。 本実施形態に係る水銀柱血圧計の操作パネルの構成を示す。 本発明の第2の実施形態に係る水銀柱血圧計の全体構成とその原理を示す。 水銀柱血圧計の原理を示す説明図である。 従来の水銀柱血圧計の一般的な構成を示す説明図である。 水銀柱内に水銀が遊離した状態を示す説明図である。
符号の説明
10:本水銀柱血圧計(第1の実施形態の例)
20:本水銀柱血圧計(第2の実施形態の例)
30:従来の水銀柱血圧計
91:水銀柱
92:水銀タンク
94:腕帯
96:電動ポンプ
97:上部開口部
98:下部開口部
61:操作パネル
611:電源スイッチ
612:方向スイッチ
613:送気釦

Claims (9)

  1. 血圧測定用の水銀柱を収納する本体部と、
    前記本体部内において所定量の水銀を蓄え、前記水銀柱との間で水銀が連通する水銀タンクと、
    被診断者に巻き付けられた腕帯を介して前記水銀タンク内を選択的に加圧及び減圧可能な電動ポンプ手段と、
    前記水銀タンク内の圧力を前記水銀柱内の水銀の高さで表示する水銀柱と、
    を有し、
    前記電動ポンプ手段は、
    (a)血圧測定に先立って、前記水銀タンク内の圧力を減圧することにより、前記水銀柱内に残留した水銀を前記水銀タンク内に回収し、
    (b)血圧測定時には、前記水銀タンク内の圧力を加圧することにより、前記水銀タンク内の水銀を前記水銀柱の所定レベルまで上昇させる、
    ことを特徴とする水銀柱血圧計。
  2. 前記電動ポンプ手段は、直流電動モータにより駆動され、
    (a)前記直流モータを一の方向に回転駆動させることにより前記水銀タンク内の圧力を加圧し、
    (b)前記直流モータを他の方向に回転駆動させることにより前記水銀タンク内の圧力を減圧する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の水銀柱血圧計。
  3. 前記直流モータを他の方向に回転駆動は、1秒以下の所定の時間で自動停止させることを特徴とする請求項2に記載の水銀柱血圧計。
  4. 前記電動ポンプの電源は、電池又は商用電源から所定の直流電圧を発生させる電源装置であることを特徴とする請求項2又は3に記載の水銀柱血圧計。
  5. 前記電動ポンプ及び前記電源は、前記本体部内に収納されることを特徴とする請求項2又は3に記載の水銀柱血圧計。
  6. 前記本体部には、前記電動ポンプの起動をオン/オフする電源スイッチと、前記直流モータを他の方向に回転させるための方向スイッチと、が設けられることを特徴とする請求項3に記載の水銀柱血圧計。
  7. 血圧測定用の水銀柱を収納する本体部と、
    前記本体部内において所定量の水銀を蓄え、前記水銀柱との間で水銀が連通する水銀タンクと、
    被診断者に巻き付けられた腕帯を介して前記水銀タンク内を加圧する電動ポンプ手段と、
    前記水銀タンク内の圧力を前記水銀柱内の水銀の高さで表示する水銀柱と、
    を有し、
    前記電動ポンプは、一方向に回転する電動モータにより駆動され、
    (a)前記水銀柱の上端部に設けられた上部開口から圧縮空気を注入することにより前記水銀タンク内の圧力を減圧し、
    (b)前記水銀タンクに連通する下部開口から圧縮空気を注入することにより前記水銀タンク内の圧力を加圧する、
    ことを特徴とする水銀柱血圧計。
  8. 前記電動ポンプの電源は、電池又は商用電源から所定の直流電圧を発生させる電源装置であることを特徴とする請求項7に記載の水銀柱血圧計。
  9. 前記電動ポンプ及び前記電源は、前記本体部内に収納されることを特徴とする請求項8に記載の水銀柱血圧計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103110413A (zh) * 2013-03-05 2013-05-22 陈允成 经典血压测量仪

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