JP2007316867A - エリア評価装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】客の心理状態を加味してエリアの取引実績を評価することができるエリア評価装置を提供する。
【解決手段】特定エリア内を移動する各移動体の当該特定エリア内での移動軌跡を示す、当該移動体の当該特定エリア内での位置情報及び時刻を含む時系列な複数の行動データを基に、当該移動体の行動に関する複数種類の基本行動量を算出し、各移動体の複数の基本行動量と当該移動体の心理状態に関する複数の行動因子との間の因果・相関関係の強さに基づき、当該移動体の複数の行動因子のそれぞれに対する得点を算出し、各移動体の特定エリア内での取引実績値に当該移動体の各行動因子に対する得点の大きさに応じた重み値を付けて集計することにより、当該特定エリアの取引実績得点を算出する。
【選択図】 図1
【解決手段】特定エリア内を移動する各移動体の当該特定エリア内での移動軌跡を示す、当該移動体の当該特定エリア内での位置情報及び時刻を含む時系列な複数の行動データを基に、当該移動体の行動に関する複数種類の基本行動量を算出し、各移動体の複数の基本行動量と当該移動体の心理状態に関する複数の行動因子との間の因果・相関関係の強さに基づき、当該移動体の複数の行動因子のそれぞれに対する得点を算出し、各移動体の特定エリア内での取引実績値に当該移動体の各行動因子に対する得点の大きさに応じた重み値を付けて集計することにより、当該特定エリアの取引実績得点を算出する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、店舗等のエリア内での客の行動に基づき、エリアを評価する方法及び装置に関する。
従来、スーパーやコンビニなどの小売店舗の売場エリアの評価は、来店客の取引データ(買上数,買上額)をPOSシステムによって取得し分析することによって行なわれてきた。最近では、店舗内の客行動をビデオカメラや無線タグなどを用いて観測することにより、買わなかった客の分析や店舗内の分割エリア毎の細かな分析も試験的に導入されつつある。
特許文献1には、通行人の位置座標を検知して、通行人の軌跡データを抽出する手法が記載されている。
特開2004−191095
客の買上数や買上高などの計数値を用いた購買行動分析では、ある程度の傾向は分かるが、購買行動時の客の外的状況や心情に基づくより細かな分析は不可能である。また、売場改善の根拠となるべき売場収益性評価も、計数的な結果に基づく評価のみでは多種多様な購買行動の結果をうまく反映しているとは言いがたく、より細かな行動データを、客の購買行動指針などの心理的要因を反映した分析手法に基づいて収益性評価を行なうことが必要である。
そこで、本発明は、客の心理状態を加味してエリアの取引実績を評価することができるエリア評価装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明のエリア評価装置は、(a)特定エリア内を移動する各移動体の当該特定エリア内での移動軌跡を示す、当該移動体の当該特定エリア内での位置情報及び時刻を含む時系列な複数の行動データを記憶手段に記憶し、(b)各移動体の前記複数の行動データを基に、当該移動体の行動に関する複数種類の基本行動量を算出し、(c)各移動体の前記複数の基本行動量と当該移動体の心理状態に関する複数の行動因子との間の因果・相関関係の強さに基づき、当該移動体の前記複数の行動因子のそれぞれに対する得点を算出し、(d)各移動体の前記特定エリア内での取引実績値に当該移動体の各行動因子に対する前記得点の大きさに応じた重み値を付けて集計することにより、当該特定エリアの取引実績得点を算出する。
客の心理状態を加味してエリアの取引実績を評価することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
本発明の一実施形態に係る店舗内のエリア評価装置は、例えばコンピュータを用いて実現される。図1はその一例を示したものである。
図1において、時系列データ補完部110、時系列混雑度データ算出部120、時系列ラベル付加部130、エリア毎時系列データ生成部140、基本行動量抽出部150、因果・相関関係推定部160、取引データ生成部180、エリア取引実績得点算出部230、クラスタ生成部170、クラスタ取引実績得点算出部240、クラスタ評価部190、クラスタ同定部210、エリア評価部220は、ハードディスク等の記憶装置上に記録されたプログラム群をコンピュータに実行させることにより実現される。
また、図1において、時系列情報DB300、売場・陳列情報DB400、基本行動量DB500、取引情報DB600、クラスタ情報DB700、エリア評価情報DB800は、ハードディスク等の上に構成されたデータベース(DB)である。
さらに、図1のエリア評価装置は、キーボードやマウス等の入力機器とディスプレイ等で構成される入力部100と、ディスプレイやプリンタ等で構成される出力部200を有する。
ここでは、図5に示すように、小売店舗内のエリアを複数の部分エリア(A1〜A12)に分割して、当該複数の部分エリアを比較・評価する場合を例にとり説明する。ただし、本発明は、この例に限定するものではなく、例えば、複数の店舗内の同種の売場同士を比較・評価したり、デパートなどの同じフロアにおける複数のブースを比較・評価する場合にも適用可能である。
以下、図2に示すフローチャートを参照して、図1のエリア評価装置の構成とその処理動作について説明する。
時系列情報DB300には、当該小売店舗(以下、店舗と呼ぶ)に訪れた複数の客(移動体)のそれぞれについて、任意の時間間隔(一定時間毎でもよいし、時間間隔はランダムでもよい)で取得された当該客の複数の行動データからなる時系列データが記憶されている。
ある1人の客に対応する時系列データ中の所定間隔毎の各時刻における行動データには、当該客の識別情報である客番号cID、当該時刻(Time)、当該店舗内における位置座標(X、Y)、速度(VX、VY)、加速度(AX、AY)が含まれている。店舗内における位置座標は、店舗内の予め定められた基準点を原点として、2次元ベクトル(X,Y)で表される。
すなわち、客番号cIDの時刻(Time)Tiおける行動データには、当該時刻Tiにおける位置Xi,Yi、速度のX成分(VX)及びY成分(VY)を示すVXi、VYi、加速度のX成分(AX)及びY成分(AY)を示すAXi、AYiを含む。そして、複数の客番号のそれぞれに対応する、時刻毎の複数の行動データからなる時系列データが時系列情報DB300に格納されている。各時系列データは、例えば、店舗内に設置したビデオカメラの撮影画像から客動線抽出されて得られるものである。
例えば、図5では、客番号cID「10」の客の当該店舗内での移動軌跡Tを示している。移動軌跡中の黒丸で示した各地点で行動データ(時刻、座標、速度、加速度)が取得される。
時系列データは、観測により得られるデータであり、全ての行動データの全ての「位置座標」「速度」「加速度」に値の入った完全なものとは限らない。そこで、時系列データ補完部110は、時系列情報DB300に記憶されている、この不完全な時系列データを補完する処理を行なう。
具体的には、ある時系列データ中の時刻Tiにおける行動データの位置座標Xi,Yiの値が欠損している場合、その前後の行動データの位置座標から補間または補外して時刻Tiにおける位置座標を求める。また、VXi,VYiが欠損している場合、その前後の行動データの速度から補間または補外するか、その精度が粗い場合には、その前後の行動データの位置座標の時間差分を取って補間または補外する。また、AXi,AYiが欠損している場合、その前後の行動データの加速度から補間または補外するか、その精度が粗い場合には、その前後の行動データの速度の時間差分を取って補間または補外する。補間または補外に用いる曲線及び手法は本発明では限定しないが、例えば、直線やSpline曲線で補間・補外する方法が挙げられる。
最終的に、時系列データ補完部110は、図3に示すような、全ての行動データの全ての「位置座標」「速度」「加速度」に値の入った各時系列データを出力する(ステップS1)。
次に、ステップS2へ進み、時系列混雑度データ算出部120は、時系列データ補完部110から出力された、図3に示したような各時系列データに基づき、各時系列データの各各時刻における(各行動データに対し)混雑度を算出する。
ここでは、客番号cIDの時刻Tにおける混雑度Denseとは、ほぼ時刻T(T−dT〜T+dTの間)に座標(X,Y)の近傍(座標(X,Y)から予め定められた距離L以内)に存在する人数の最大値と定義する。ここで、(X,Y)は客番号cIDの時刻Tにおける位置座標であり、dTとLは所定の値を用いるか、本装置の利用者が入力部100を用いて指定するものである(以降、定数の値について「所定の値を用いる」と述べる場合は、前記同様、本装置の利用者が指定する場合も含むものとする)。
なお、混雑度の定義は、本発明では(前記時系列データから算出できる量である限り)、特に、上記定義に限定するものではない。
時系列混雑度データ算出部120は、各時系列データ中の各時刻毎に(各行動データに対し)混雑度Denseの値を算出する。
なお、客番号cIDの時系列データ中の各行動データが、ビデオカメラで撮影された1フレーム画像に対応する場合、上記混雑度は、当該客番号cIDの客を含む当該1フレーム画像中の人物画像の数に相当する。
次に、ステップS3へ進み、時系列ラベル付加部130は、図2に示した各時系列データに基づき、各時系列データの各時刻における(各行動データに対し)当該客の状態を判別し、その結果得られる状態ラベルを各行動データに追加する。
ここで判別される客の状態(Status)は、通過移動(PSS)、探索移動(SRH)、一時停止(HLT)、滞留(STY)の4種類である。判別方法の一例を以下に述べる。
時刻Tiの行動データ(位置座標(Xi、Vi)、速度(VXi、VYi)、加速度(AX、AY))に対する状態は、次式(1)の線形判別式
Dstat=c1*V−c2*Lin+Dense …(1)
の値Dstatに基づき、以下のように判定する。
Dstat=c1*V−c2*Lin+Dense …(1)
の値Dstatに基づき、以下のように判定する。
(a)Dstat>TH1 のとき Status=PSS
(b)TH2<=Dstat<TH1 のとき Status=SRH
(c)Dstat<TH2 のとき Status=HLT or STY
とする。定数c1,c2,TH1,TH2は、所定の負でない値であり、これら定数の値は、別のデータベースに格納された客の状態の教師付きデータから機械学習することにより決定しても良い。ここで、速度Vは、
(b)TH2<=Dstat<TH1 のとき Status=SRH
(c)Dstat<TH2 のとき Status=HLT or STY
とする。定数c1,c2,TH1,TH2は、所定の負でない値であり、これら定数の値は、別のデータベースに格納された客の状態の教師付きデータから機械学習することにより決定しても良い。ここで、速度Vは、
なお、式(1)のLinは、時刻Tiでの移動軌跡直線性指数であり、これは、時刻Tiでの位置座標(Xi、Yi)と、その前後のm個(自然数mは所定の値)の行動データの位置座標を用いて、次式(3)から算出される。
移動軌跡直線性指数Linは、部分的な移動軌跡が等速で直線に近いほど小さい値をとる。
時刻Tiでの行動データを含む連続するW(Wは自然数であり、所定の値)個以上の連続する行動データから求めたDstatの値が、いずれも上記(c)Dstat<TH2の場合、時刻Tiでの状態(Status)は、滞留(STY)と判定し、そうでない場合、時刻Tiでの状態(Status)は一時停止(HLT)と判定する。
以上より、時系列ラベル付加部130は、各時系列データ中の各行動データに対し、4つのラベル(通過移動(PSS)、探索移動(SRH)、一時停止(HLT)、滞留(STY))のうちのいずれか1つを追加し、図4に示すような状態(Status)ラベルを含む行動データが得られる。
次に、ステップS4へ進む。
本実施形態では、図5に示すように、店舗内を複数の矩形の部分エリアに分割する例を挙げる。実用上、部分エリアは、商品カテゴリーや適当な商品のグルーピングに対応した売場を表す。
売場・陳列情報DB400には、図6に示すように、各部分エリアのエリア番号「aID」に対応付けて、当該部分エリアのタイプ「Type」(売場は「FAC」、レジは「REG」など)、当該部分エリアの位置座標「X1」、「Y1」、「X2」、「Y2」(それぞれ当該部分エリアの矩形の対角線上の頂点の座標で、X1<X2かつY1<Y2とする)、陳列中の商品名「Item」、商品単価Priceなどのデータが格納されている。
ステップS4では、エリア毎時系列データ生成部140は、図4に示したような各時系列データ中の行動データを、客の位置座標に基づいて部分エリア毎にグルーピングする。
エリア毎時系列データ生成部140が、エリア番号aIDの部分エリアに属する行動データをグルーピングする処理について説明する。行動データ中の位置座標がエリア番号aIDに対応する部分エリアの矩形に含まれている場合に、当該行動データに当該エリア番号aIDを追加することを全ての行動データについて行なう。その後、エリア番号の追加された全ての行動データをエリア番号aIDに従ってソートする。すなわち、同じaIDをもつ行動データをグルーピングして、エリア番号aID毎の複数のグループを生成し、当該複数のグループをエリア番号の小さいものから順に並べる。さらに、エリア番号毎の各グループ内の行動データのうち同じ客番号cIDをもつ行動データをまとめて、それらを時刻の早いものから順に並べる。
さらに、エリア番号と客番号とが同一の一連の行動データは、当該客番号の客の当該店舗内の移動軌跡のうち、当該エリア番号の部分エリア内での移動軌跡(部分軌跡)を表すものであるので、このエリア番号と客番号とが同一の一連の(1または複数の)行動データには、同じ部分軌跡番号tIDを付加する。
このようにして、図7に示すようなエリア毎時系列データが得られる。図7のエリア毎時系列データは、時系列情報DB300に記憶される。
以下の処理では、上記ステップS4までの処理で時系列情報DB300に記憶されたエリア毎時系列データ(各部分エリアに属する各部分軌跡を表す一連の行動データ)を用いて、全ての部分エリアについて、当該部分エリアの取引実績得点を算出する。
まず、ステップS5からステップS6へ進み、エリア番号の小さい部分エリアから順に以下に示す処理を行って、取引実績点を算出する。
ステップS6では、基本行動量抽出部150には、当該エリア番号に属する各部分軌跡を表す一連の行動データ(同じ部分軌跡番号tIDをもつ一連の行動データ)が入力されて、各部分軌跡に対し、複数の基本行動量BQを算出する。ここでは、図8に示すような20個の基本行動量BQ1〜BQ20と、さらに、環境因子EF1を算出する。
基本行動量抽出部150は、部分軌跡毎に、当該部分軌跡の部分軌跡番号tIDと、客番号cID、エリア番号aID、当該部分軌跡に対し求めた基本行動量BQ1〜BQ20及び環境因子EF1、当該部分エリアへの入場時刻Tin、当該部分エリアからの退場時刻Toutを含む、図9に示したような基本行動量データを出力し、基本行動量DB500に格納する。
なお、各部分軌跡に対応する基本行動量データ中のTinは、当該部分軌跡を表す一連の行動データ中うち最も早い時刻Timeであり、Toutは、当該部分軌跡を表す一連の行動データ中うち最も遅い時刻Timeである。
基本行動量BQ1〜BQ20及び環境因子EF1を以下に示す。
BQ1:客が探索移動状態である時間を表す探索移動時間
BQ2:客が探索移動状態であるときの移動速度の大きさの平均を表す探索移動速度平均
BQ3:客が探索移動状態であるときの移動速度の大きさの分散を表す探索移動速度分散
BQ4:客が探索移動状態であるときの当該部分エリア内のある物体から当該客までの距離の平均を表す探索中物体間距離平均
BQ5:客が探索移動状態であるときの当該部分エリア内のある物体から当該客までの距離の分散を表す探索中物体間距離分散
BQ6:客が探索移動状態であるときの移動軌跡の直線性の平均を表す移動軌跡直線性指数平均
BQ7:客が一時停止状態となった回数(一時停止状態「HLT」の数)を表す一時停止回数
BQ8:客が一時停止状態の後に方向転換した回数を表す方向転換回数
BQ9:客が一時停止状態になる前の加速度の大きさの平均を表す一時停止前加速度平均
BQ10:客が一時停止状態から他の状態に遷移した後の加速度の大きさの平均を表す一時停止後加速度平均
BQ11:客が滞留状態である時間(滞留状態「STY」の時間)を表す滞留時間
BQ12:客が滞留状態であるときに移動した距離の総和を表す滞留長
BQ13:客が滞留状態となった回数を示す滞留回数
BQ14:客が滞留状態になる前の加速度の大きさの平均を表す滞留前加速度平均
BQ15:客が滞留状態から他の状態に遷移した後の加速度の大きさの平均を表す滞留後加速度平均
BQ16:客が滞留状態であるときの当該部分エリア内のある物体(例えば、当該部分エリアの棚または棚に陳列されている商品あるいは商品群であり、以下同じ)から当該客までの距離の平均を表す滞留中物体間距離平均
BQ17:客が滞留状態であるときの当該部分エリア内のある物体から当該客までの距離の分散を表す滞留中物体間距離分散
BQ18:客が探索移動状態あるいは滞留状態であるときの移動軌跡の当該部分エリアにおける疎密度合いを表す移動軌跡密度
BQ19:客が探索移動状態あるいは滞留状態であるときの移動軌跡の交わりの数を表す移動軌跡結節点数
BQ20:客が当該部分エリアを訪問した回数を表す訪問数
EF1:客が探索移動状態、一時停止状態及び滞留状態のうちのいずれか1つであるときの当該客の存在位置付近の混雑度Denseの平均を表す混雑度平均
これら基本行動量は、客の当該部分エリア内での探索・移動行動の特徴を様々な観点から数値で表すために算出されるもので、当該客の商品購入に対するモチベーションの高さを推定するために用いられる。なお、基本行動量は、上記20種類全ての基本行動量に限るものではなく、このうちの一部の複数の基本行動量を用いてもよいし、上記以外の基本行動量を用いてもよい。
BQ2:客が探索移動状態であるときの移動速度の大きさの平均を表す探索移動速度平均
BQ3:客が探索移動状態であるときの移動速度の大きさの分散を表す探索移動速度分散
BQ4:客が探索移動状態であるときの当該部分エリア内のある物体から当該客までの距離の平均を表す探索中物体間距離平均
BQ5:客が探索移動状態であるときの当該部分エリア内のある物体から当該客までの距離の分散を表す探索中物体間距離分散
BQ6:客が探索移動状態であるときの移動軌跡の直線性の平均を表す移動軌跡直線性指数平均
BQ7:客が一時停止状態となった回数(一時停止状態「HLT」の数)を表す一時停止回数
BQ8:客が一時停止状態の後に方向転換した回数を表す方向転換回数
BQ9:客が一時停止状態になる前の加速度の大きさの平均を表す一時停止前加速度平均
BQ10:客が一時停止状態から他の状態に遷移した後の加速度の大きさの平均を表す一時停止後加速度平均
BQ11:客が滞留状態である時間(滞留状態「STY」の時間)を表す滞留時間
BQ12:客が滞留状態であるときに移動した距離の総和を表す滞留長
BQ13:客が滞留状態となった回数を示す滞留回数
BQ14:客が滞留状態になる前の加速度の大きさの平均を表す滞留前加速度平均
BQ15:客が滞留状態から他の状態に遷移した後の加速度の大きさの平均を表す滞留後加速度平均
BQ16:客が滞留状態であるときの当該部分エリア内のある物体(例えば、当該部分エリアの棚または棚に陳列されている商品あるいは商品群であり、以下同じ)から当該客までの距離の平均を表す滞留中物体間距離平均
BQ17:客が滞留状態であるときの当該部分エリア内のある物体から当該客までの距離の分散を表す滞留中物体間距離分散
BQ18:客が探索移動状態あるいは滞留状態であるときの移動軌跡の当該部分エリアにおける疎密度合いを表す移動軌跡密度
BQ19:客が探索移動状態あるいは滞留状態であるときの移動軌跡の交わりの数を表す移動軌跡結節点数
BQ20:客が当該部分エリアを訪問した回数を表す訪問数
EF1:客が探索移動状態、一時停止状態及び滞留状態のうちのいずれか1つであるときの当該客の存在位置付近の混雑度Denseの平均を表す混雑度平均
これら基本行動量は、客の当該部分エリア内での探索・移動行動の特徴を様々な観点から数値で表すために算出されるもので、当該客の商品購入に対するモチベーションの高さを推定するために用いられる。なお、基本行動量は、上記20種類全ての基本行動量に限るものではなく、このうちの一部の複数の基本行動量を用いてもよいし、上記以外の基本行動量を用いてもよい。
次に、ステップS7へ進む。
ステップS7では、因果・相関関係推定部160は、まず、予め与えられた図10に示すような行動量パス図(行動量パス情報)に基づき、基本行動量DB500に格納された、図9に示したような基本行動量データを入力して、パス係数や外生・残差変数の分散・共分散などの当該行動量パス図上の未知変数の値を算出する。
図10に示す行動量パス図において、丸印で囲った変数は、客の行動(例えば、ここでは基本行動量BQ1〜BQ20のうちのいずれか)の誘因となり得る客の心理状態に関わる因子を表す潜在変数であり、ここでは、興味因子(LV1)・固執因子(LV2)・明確因子(LV3)の3つの潜在変数がある。四角で囲った変数は、基本行動量BQ1〜BQ20,及び環境因子EF1の21種類の顕在変数を表す。LV1〜LV3、環境因子EF1(混雑度平均)は外生変数であり、残りのBQ1〜BQ20は内生変数である。
変数間の片側矢印は原因から結果の向きの因果関係を表す因果関係パスを示し、両側矢印は変数間の相関関係を表す相関関係パスを示す。
図10からもわかるように、混雑度平均EF1は、上記20種類の基本行動量に影響を与える(すなわち、客の行動に影響を与える)環境因子である。このような環境因子としては、他に、天気、当該部分エリアの位置などが挙げられる。
因果・相関関係推定部160は、まず、基本行動量DB500に格納された、図9に示したような全ての基本行動量データから、図10の行動量パス図上の変数間の因果関係の強さ、相関関係の強さを示す因果関係パス係数、相関関係パス係数を算出する。
因果関係の強さは、例えば、原因の変数が1単位増えたときに結果の変数が何単位増えるのかを示したものである。また、変数間の相関関係の強さは、例えば、一方の変数が1単位増えたときに他方の変数が何単位増えるのかを示したものである。
変数間の分散・共分散行列を未知変数で構造化する手法は、RAMやLISREL、COSANなどが挙げられる。本発明では特に限定しないが、本実施形態ではRAMを用いて構造化することにする。RAMを用いて構造化する際の未知変数は、図11に示す60個である。
図11では、基本行動量BQ1〜BQ20及び環境因子EF1を、括弧内の番号「1」〜「21」でそれぞれ示している。また、環境因子EF1は説明の簡単のため、BQ21として扱っている。
因果関係パス係数P(α、β)は、基本行動量BQ1〜BQ20のいずれか(1〜20)に対応する「α」と、興味因子(LV1)・固執因子(LV2)・明確因子(LV3)のいずれか(1〜3)に対応する「β」との間の因果関係の強さを示すパス係数である。また、因果関係パス係数Q(α、β)は、基本行動量BQ1〜BQ20のいずれか(1〜20)に対応する「α」と、環境因子EF1(21)に対応する「β」との間の因果関係の強さを示すパス係数である。
LVV(α、β)は、興味因子(LV1)・固執因子(LV2)・明確因子(LV3)のうちのいずれか2つの間(当該2つの潜在因子がそれぞれ「α」、「β」に対応する)の相関関係の強さを示す。
ENV(α)2は、基本行動量BQ1〜BQ20(1〜20)のそれぞれ(α)の残差の自己相関の強さを示す。
EXV(21)2は、環境因子EF1(21)の自己相関の強さを示す。
以下、図11に示した未知変数の値を推定する方法の具体例をひとつ挙げる。これは、共分散構造分析や構造方程式モデリングとして既知の手法のひとつで、RAMを用いて分散・共分散行列を構造化し、カイ二乗統計量を最小にするよう最尤法を用いて未知変数の値を推定する手法である。
ただし、Oi,jはi行j列の零行列、Oiはi行i列の零行列、Pは未知変数P(i,j)をij成分とする21行3列の行列である。以下、未知変数について図11の表に示すもの以外の成分の値は零とする。
ただし、ΣLVは対角成分を1、非対角ij成分を未知変数LVV(i,j)とする3行3列の対称行列、ΣEは第i番目(i=1,…,20)の対角成分を未知変数ENV(i)2(21番目のみEXV(21)2)、非対角成分を零とする21行21列の対角行列である。ここで、以下の24行24列の対称行列、
を考える。ただし、I24は24行24列の単位行列、行列右肩の−1は逆行列、行列右肩のTは転置を表す。また、ΣLV´は、LV1〜LV3の変数間の分散・共分散行列を構造化した3行3列の対称行列であり、ΣLV-BQは、LV1〜LV3と、基本行動量BQ1〜BQ20及び環境因子EF1(「1」〜「21」)との間の共分散行列を構造化した3行21列の行列であり、ΣBQは、基本行動量BQ1〜BQ20及び環境因子EF1(「1」〜「21」)の間の分散・共分散行列を構造化した21行21列の対称行列である。
行列ΣBQが行列SBQと近くなるよう、図11の未知変数の値を調整すれば良い。
をより小さくするよう未知定数を調整する。
カイ二乗統計量は、自由度21*(21−1)/2−60=150のカイ二乗分布に従う性質を利用して、この分布におけるカイ二乗統計量のp値が最大になるよう最尤法で未知定数を求める。(p値を最大にする最尤法については説明を割愛する)。
以上説明したように、因果・相関関係推定部160は、図10の行動量パス上の変数間の因果関係の強さ、相関関係の強さを算出した後、さらに、ステップS8へ進む。
ステップS8では、図11に示したように得られた行動量パス上の各パス係数値等を用いて、図9に示した当該部分エリア内の各部分軌跡(部分軌跡番号tID毎の基本行動量データ)に対し、当該部分軌跡に対応する客の心理状態、意識に関わる3つの因子(行動因子)、すなわち、興味因子・固執因子・明確因子のそれぞれに対する得点(行動因子得点、あるいは(潜在変数スコア)を算出する。
具体的には、各部分軌跡番号の基本行動量データ中の各基本行動量(BQ1〜BQ20)及び環境因子EF1の値のそれぞれを、図10の行動量パス図に示したような因果関係及び相関関係の強さ(図11に示したような係数値)に応じて、3つの行動因子に分配することにより、当該3つの行動因子の得点と各基本行動量及び環境因子の値との間の関係が図11に示した因果関係及び相関関係の強さに対し最適となるように(例えば、当該3つの行動因子の得点と、各基本行動量及び環境因子の値との間の因果関係及び相関関係の強さが図11に示した値に一致あるいはほぼ等しくなるように)、当該3つの行動因子得点(LV1、LV2、LV3)を求める。
なお、興味因子に対する得点は、客の当該部分エリア内の物体への興味の大きさを表し、個室因子に対する得点は、客の当該部分エリア内の物体へのこだわりの大きさを表し、明確因子に対する得点は、客の移動中の目的の明確性の大きさを表す。
行動因子得点は、部分軌跡tID=nの客の興味の大きさやこだわりの強さ、目的の明確さの度合い(観測不可)の推定値を表していて、LV1〜LV3が総合的に大きい程、購買の意図が強い傾向にあると解釈することが可能である。
因果・相関関係推定部160は、図9の各部分軌跡番号tIDの基本行動量データに(部分軌跡)対し、行動因子得点(LV1,LV2,LV3)を出力する。
なお、3つの行動因子得点が高いほど、商品の購買に対するモチベーションが高いことを表す。
次に、ステップS9へ進み、取引データ生成部180は、まず、取引情報DB600に格納されている入力取引データを読み込み、図9に示した各基本行動量データと、図6に示した売場・陳列データに基づき、入力取引データと部分軌跡番号tIDのマッチングを行なう。
入力取引データには、図12に示すように、客と店舗の取引(商品の購入)が確認された時刻Time、客番号cID、購入された商品名Item、買上数Num、買上高Priceが含まれている。入力例えば店舗のPOSデータなどである。
以下に入力取引データと部分軌跡番号tIDのマッチングの例を示す。
(1)図12の各入力取引データの商品名Itemと、図6の売場・陳列データにおける商品名Itemを照合することにより、両者の商品名Itemが一致する売り場・陳列データからエリア番号aIDを得、これを当該入力取引データに対応するエリア番号aIDとして、当該入力取引データに付加する。
(2)各入力取引データの客番号cID及びエリア番号aIDと、図9の各基本行動量データの客番号cIDとエリア番号aIDを照合することにより、両者の客番号cID及びエリア番号aIDが一致する基本行動量データから部分軌跡番号tIDを得、これを当該入力取引データに対応する部分軌跡番号tIDとして、当該入力取引データに付加する。
なお、1つの入力取引データに対し、客番号cID及びエリア番号aIDが一致する複数の基本行動量データが存在する場合には、当該複数の基本行動量データ中の当該部分エリアへの入場時刻Tin、当該部分エリアからの退場時刻Toutを基に、当該複数の基本行動量データのなかから、例えば、
・当該部分エリアでの滞在時間(Tout−Tin)が最も長い基本行動量データ、あるいは、
・Tinが、入力取引データ中の時刻Timeよりも前で、かつ最も近い基本行動量データを選択する。
・当該部分エリアでの滞在時間(Tout−Tin)が最も長い基本行動量データ、あるいは、
・Tinが、入力取引データ中の時刻Timeよりも前で、かつ最も近い基本行動量データを選択する。
そして、この選択された基本行動量データから部分軌跡番号tIDを得、これを当該入力取引データに対応する部分軌跡番号tIDとして、当該入力取引データに付加する。
以上の処理により、取引データ生成部180は、取引情報DB600に格納されている各入力取引データに、図9の基本行動量データ(部分軌跡)のいずれかを対応付けることができた。その結果、図9の基本行動量データには、行動因子得点(LV1、LV2、LV3)の他に、上記入力取引データが対応付けられた当該基本行動量データの場合には、さらに、当該入力取引データ中の買上数Numと買上高Priceを付加された。
ステップS9ではさらに、エリア取引実績得点算出部230は、行動因子得点(LV1,LV2,LV3)と取引データ(Num、Price)とが付加された、当該部分エリア内の基本行動量データに基づいて、当該部分エリアの取引実績と取引実績得点を算出する。
なお、当該部分エリア内の基本行動量データ(部分軌跡)のうち、取引データが付加されている基本行動量データは、商品を購買した部分軌跡の基本行動量データであり、これを「取引有り」の基本行動量データと呼ぶ。また、取引データが付加されていない基本行動量データは、商品を購買していない部分軌跡の基本行動量データであり、これを「取引無し」の基本行動量データと呼ぶ。
ここでは、各基本行動量データに対し、図13に示すような取引実績DD1〜DD8を算出する。
DD1:客が当該部分エリアで購買した商品の数を表す買上数
DD2:客が当該部分エリアで購買した商品の金額の合計を表す買上高
DD3:客の上記買上数を当該部分エリアの滞留時間(BQ11)あるいは探索移動時間(BQ1)と滞留時間の合計値で割った量を表す買上数時間効率
DD4:客の上記買上高を滞留時間あるいは探索移動時間と滞留時間の合計値で割った量を表す買上高時間効率
DD5:客の上記買上数を混雑平均度(EF1)で割った量を表す買上数混雑効率
DD6:客の上記買上高を混雑平均度で割った量を表す買上高混雑効率
DD7:客の上記買上数を訪問数(BQ20)で割った量を表す買上数訪問効率
DD8:客の上記買上高を訪問数で割った量を表す買上高訪問効率
DD2:客が当該部分エリアで購買した商品の金額の合計を表す買上高
DD3:客の上記買上数を当該部分エリアの滞留時間(BQ11)あるいは探索移動時間(BQ1)と滞留時間の合計値で割った量を表す買上数時間効率
DD4:客の上記買上高を滞留時間あるいは探索移動時間と滞留時間の合計値で割った量を表す買上高時間効率
DD5:客の上記買上数を混雑平均度(EF1)で割った量を表す買上数混雑効率
DD6:客の上記買上高を混雑平均度で割った量を表す買上高混雑効率
DD7:客の上記買上数を訪問数(BQ20)で割った量を表す買上数訪問効率
DD8:客の上記買上高を訪問数で割った量を表す買上高訪問効率
なお、「取引無し」の基本行動量データに対する買上数及び買上高などの取引実績の値は、この場合に限らず、負の値であれば何でも良い。
ただし、Nは、当該部分エリア内の部分軌跡の総数、DDi(tID)は部分軌跡番号tIDの取引実績DDiである。また、wLVi(tID)は部分軌跡番号tIDの取引実績毎の重み値であり、当該部分軌跡番号tIDの行動因子得点(LV1,LV2,LV3)に基づき、次式(5)から算出される。
ただし、s1,s2,s3は所定の正数であり、関数w(LV)は、LVに関する単調減少関数である。関数w(LV)の減少性より、実際に取引した(例えば商品を購入した)客の中で行動因子得点が高い(取引に関して積極性が高いふるまいをしている)客からのエリア取引実績得点への寄与は、当該客の実際の取引実績(正の値)より低く算出され、行動因子得点が低い客については逆の傾向が成り立つ。また、取引のなかった(例えば商品を購入しなかった)客の中で行動因子得点が高い客からのエリア取引実績得点への寄与は、当該客のコスト(負の値)より更に低く算出され、行動因子得点が低い客については逆の傾向が成り立つ。
関数w(LV)の形によって、行動因子得点による重み付けの傾斜を調整することが可能である。例えば、w(LV)=−LVの場合、行動因子得点が低い場合も高い場合も同様の重みの傾斜を与えるが、w(LV)=exp(−LV)−1(expは指数関数)の場合、行動因子得点が低い場合の方が高い場合に比べより大きな重みを与えるため、その結果、行動因子得点の低い客の取引実績をより強く反映したエリア取引実績得点を算出する。
例えば、3つの行動因子得点の値が低い(モチベーションが低い)客が商品を購入した場合の取引実績値を、3つの行動因子得点の値が高い(モチベーションが高い)客が商品を購入した場合の取引実績値よりも高く評価し、モチベーションが高い客が商品を購入しない場合の取引実績値を、モチベーションが低い客が商品を購入しない場合の取引実績値よりも低く評価するために、各部分軌跡に対する重み値wLVi(tID)を算出するようになっている。
本実施形態の重み値wLVi(tID)は、客が当該部分エリアで取引を行ったことを示す正の取引実績値の場合、当該客の各行動因子に対する得点が低いほど、取引実績得点を上げるための貢献度が大きくなるような重み値であり、また、当該客が当該部分エリアで取引を行わなかったことを示す負の取引実績値の場合、当該客の各行動因子に対する得点が高いほど、取引実績得点を下げるための貢献度が大きくなるような重み値である。
後述するクラスタ分析を行わない場合(ステップS10)、ステップS5へ戻り、以上のステップS6〜ステップS9の処理を繰り返すことを、店舗内の全ての部分エリアについて行うことにより、各部分エリアの各取引実績(ここでは、図13に示すような8種類の取引実績)に対する得点(取引実績得点)が得られる。
ステップS5において、全ての部分エリアについて、各取引実績に対する得点(取引実績得点)が得られたときには、ステップS11へ進む。
ステップS11では、エリア評価部220は、本装置のユーザの指示に従い、以下の2つの処理を行なう。
1)各取引実績について、複数の部分エリアの取引実績得点を比較
2)クラスタ構成を含めた2つの部分エリアの比較
ここでは、クラスタ分析は行ってないので、ユーザにより上記1)を行う旨の指示がなされたとする。この場合、エリア取引実績得点算出部230から出力される部分エリア毎の取引実績と取引実績得点に基づき、エリア評価部220は、複数の部分エリアを順序付けし、部分エリア間の比較・評価が容易なようグラフに出力する。
2)クラスタ構成を含めた2つの部分エリアの比較
ここでは、クラスタ分析は行ってないので、ユーザにより上記1)を行う旨の指示がなされたとする。この場合、エリア取引実績得点算出部230から出力される部分エリア毎の取引実績と取引実績得点に基づき、エリア評価部220は、複数の部分エリアを順序付けし、部分エリア間の比較・評価が容易なようグラフに出力する。
順序付けの方法としては、
・取引実績順
・実取引実績順
・取引実績単価順
・取引実績得点順
などが挙げられる。
・取引実績順
・実取引実績順
・取引実績単価順
・取引実績得点順
などが挙げられる。
エリア評価部220は、本装置のユーザにより選択された順序付けの方法に従って、各部分エリアの順番の表示や、図15に示すようなグラフをディスプレイなどの出力部200で表示する。
図15では、ある取引実績について、4つの部分エリア(エリア番号aIDが「A1」〜「A4」)のそれぞれにおける「取引有り」の部分軌跡の数、「取引無し」の部分軌跡の数及び取引実績得点を示している。
取引実績が「買上数」や「買上高」の場合を例により、図15を参照して、取引実績得点と、部分軌跡から推定された客の商品購入に対するモチベーションの高さと、取引の有無との関係を説明する。
一般に、商品を購入した客(部分軌跡)が多ければ買上数や買上高などの取引実績は高くなるはずである。しかし、例えば、エリア番号「A3」の部分エリアの場合、「取引無し」の部分軌跡の数の方が、「取引有り」の部分軌跡の数よりも比較的多いにもかかわらず、取引実績得点の値は、他の部分エリアよりも高い値となっている。これは、この部分エリアでは、モチベーションが低いにもかかわらず商品を買う客(部分軌跡)が比較的多いと考えられる。
一方、エリア番号「A1」の部分エリアの場合、「取引有り」の部分軌跡の数と、「取引無し」の部分軌跡の数とはほぼ同じぐらいであり、しかも、「取引有り」の部分軌跡の数は、エリア番号「A3」の部分エリアよりも多いが、取引実績得点の値は、エリア番号「A3」の部分エリアよりも低い値となっている。これは、この部分エリアでは、モチベーションは高ければ商品を買うが、モチベーションが低ければ商品を買わない客(部分軌跡)がほとんどであるいえる。
さらに、エリア番号「A4」の部分エリアの場合、「取引有り」の部分軌跡の数は、「取引無し」の部分軌跡の数よりも少なく、取引実績得点の値も他の部分エリアよりもさらには低くなっている。これは、この部分エリアでは、モチベーションが低く商品を購入しない客(部分軌跡)が多く、しかもモチベーションは高くとも商品を買う客(部分軌跡)も少ないといえる。
ステップS9において、当該部分エリアの各取引実績対する得点(取引実績得点)が得られた後、次に、ステップS10において、クラスタ分析を行う場合について説明する。
この場合、まず、ステップS14へ進み、当該部分エリアについて、以下のようにクラスタ分析を行う。
なお、これまでの処理により、各部分エリア内の各部分軌跡(基本行動量データ)に対し、行動因子得点(LV1,LV2,LV3)の他に、取引実績値DD1〜らDD8及び重み値wLVi(tID)が算出されている。
ステップS14では、クラスタ生成部170が、部分エリア毎の各部分軌跡を、その行動因子得点(LV1,LV2,LV3)の値の分布に基づいてクラスタリングする。このクラスタリングの手法については、特に限定するものではないが、ここでは、クラスタ数などのクラスタリングの実行に必要な諸定数は所定の値を用いるものとする。クラスタ生成部170は、各部分軌跡(基本行動量データ)に対して、さらに、クラスタ番号kIDを付加する(なお、クラスタリングにおけるノイズとみなされた場合には付加しない)。
例えば、クラスタ数に応じて、各行動因子得点に対し複数の閾値を設定し、各部分軌跡の各行動因子得点と、当該行動因子得点の複数の閾値とを比較することにより、どの行動因子得点の値もほぼ同じであるような部分軌跡の集合が得られるように、各部分軌跡を複数のクラスタのうちのいずれかに分類する。
次に、ステップS15へ進み、クラスタ取引実績得点算出部240は、クラスタ生成部170によって、各部分エリア内の同じクラスタ番号kIDの付加された部分軌跡に対して、クラスタ毎に、取引実績DD1〜DD8と取引実績得点D1〜D8を算出する。
クラスタ内の各部分軌跡の取引実績DD1〜DD8及び当該クラスタの取引実績得点D1〜D8の算出方法は、平均を取る操作は各クラスタ内で行う以外は、前述同様である。
なお、クラスタ毎に算出される取引実績得点を特に、クラスタ取引実績得点と呼ぶ。
図14は、各部分エリアの各クラスタに対し、取引実績DD1〜DD8及びクラスタ取引実績得点D1〜D8を算出した結果を、これまでに各部分軌跡に対し求めた行動因子得点(LV1,LV2,LV3)とともに示したものである。
図14において、例えば、エリア番号aID「A1」のクラスタ番号kID「1」のクラスタの場合、「Score1」と示した行の各取引実績DD1〜DD8に対応するセルに、当該クラスタ内の各部分軌跡の当該取引実績から式(4)を用いて算出された当該取引実績に対する得点、すなわち、クラスタ取引実績得点を示している。
当該部分エリアにおける全てのクラスタについて、上記ステップS15の処理を繰り返す(ステップS16)。
その結果、当該部分エリアの各取引実績(ここでは、図13に示すような8種類の取引実績)に対する得点(取引実績得点)の他に、図14に示すように、当該部分エリア内の各クラスタについても各取引実績に対する得点(クラスタ取引実績得点)が得られる。
さらに、ステップS5へ戻り、店舗内の全ての部分エリアについて、ステップS6〜ステップS9、ステップS14〜ステップS15を行うことにより、全ての部分エリアのそれぞれについて、当該部分エリアの各取引実績に対する得点(取引実績得点)、当該部分エリア内の各クラスタについての各取引実績に対する得点(クラスタ取引実績得点)が得られる。
このようにして、店舗内の全ての部分エリアについて、ステップS6〜ステップS9、ステップS14〜ステップS15を行った場合には、ステップS5からステップS11へ進む。
ステップS11では、クラスタ評価部190は、各クラスタの取引実績とクラスタ取引実績得点に基づき、複数のクラスタを順序付けし、クラスタ間の比較・評価が容易なようグラフに出力する。例えば、図15に示すようなグラフをディスプレイなどの出力部200で表示する。
(4)取引実績得点順:Diの大きいクラスタ順。
などが挙げられる。
クラスタ評価部190は、本装置のユーザにより選択された順序付けの方法に従って、各クラスタの順番の表示や、図16に示すようなグラフをディスプレイなどの出力部200で表示する。
また、クラスタ評価部190は、各部分エリア内の各クラスタの構成、各クラスタの取引実績や取引実績得点、各クラスタの順位、などの情報をクラスタ情報DB700に格納する。
次に、ステップS12へ進み、本装置のユーザにより、エリア詳細評価実行の指示がなされた場合には、ステップS13へ進み、それ以外の場合には、終了する。
ステップS13では、まず、クラスタ同定部210は、2つの部分エリア間で、各部分エリアのクラスタ群の同定を行なう。この処理は、エリア評価部220において、後述するように、クラスタ構成を含めたエリア比較を行なう場合に必要となる。
クラスタ同定部210は、例えば、部分エリア「A」におけるクラスタ群{K1,K2,K3,…}と、部分エリア「AA」におけるクラスタ群{KK1,KK2,KK3,…}を、Mクラスタで同定する(Mは自然数)。
ここでは、部分エリア「A」のクラスタKiと部分エリア「AA」のクラスタKKjとの全組合せについて、乖離度DEF(i、j)(正数)を算出する。本発明では、乖離度DEF(i、j)の算出方法について限定しないが、例えば、2クラスタの重心間の距離や、2クラスタ間のマハラノビス距離が挙げられる。部分エリア「A」のクラスタと部分エリア「AA」のクラスタとの全組合せのなかから、乖離度DEF(i、j)の値が最も小さい順にM個選択し、同定を終了する。
なお、ここで同定される部分エリア「A」のクラスタと部分エリア「AA」のクラスタに属する部分軌跡は、どの行動因子得点の値もほぼ同じであるといえる。
ただし、DEF(0)は2M個のクラスタを均等に配置した場合の2クラスタ間の乖離度)を出力する。ただし、−1≦η≦1を満たし、クラスタ同定の精度が高い方がより大きな値を取る。
次に、エリア評価部220は、前述したように、本装置のユーザの指示に従い、≦の2つの処理を行う。
1)各取引実績について、複数の部分エリアの取引実績得点を比較
2)クラスタ構成を含めた2つの部分エリアの比較
ユーザにより上記1)を行う旨の指示がなされた場合のエリア評価部220の処理は、既に述べた通りである。
2)クラスタ構成を含めた2つの部分エリアの比較
ユーザにより上記1)を行う旨の指示がなされた場合のエリア評価部220の処理は、既に述べた通りである。
ユーザにより上記2)を行う旨の指示がなされた場合のエリア評価部220の処理について、以下説明する。
クラスタ構成を含めてより詳細に2つの部分エリアを比較する場合、エリア評価部220は、2つの部分エリア間のクラスタ構成の類似度と取引実績得点を考慮してエリア類似度を出力し、2つの部分エリア間の対応する2つのクラスタ毎に取引実績のグラフに出力する。
例えば、図17に示すように、ある取引実績について、部分エリア「A」と「AA」との間のクラスタのM個のペアのそれぞれについて、「取引有り」の部分軌跡の数、「取引無し」の部分軌跡の数及び取引実績得点を示すグラフを表示する。
クラスタ同定部210から出力される部分エリア「A」と「AA」との間のクラスタのM個のペアのそれぞれに対応する、取引実績得点のペアを(Bi,BBi)(i=1,…,M)とする。
M個の取引実績得点のペアの相関係数ρ(−1≦ρ≦1)を、本実施形態では、取引実績得点相関と呼ぶ。ここで、相関係数ρは、積率相関係数または順序相関係数を本装置のユーザの指示に従い選択するものとする。
部分エリア「A」と「AA」との間のクラスタ構成の類似度と取引実績の傾向を考慮した類似度の指標として、エリア評価部220は、クラスタ同定度η、取引実績得点相関ρ、総合類似度(η+ρ)/2を、図17に示すようなグラフと共に出力する。
以上説明したように、上記実施形態によれば、店舗内の各部分エリア内での客の行動から客の興味度、固執度、明確度という心理状態を数値で表す行動因子得点を考慮した重み値を用いることにより、店舗内の各部分エリアの取引実績値に客の心理状態を反映させた取引実績得点を算出する。その結果、客の心理状態(興味度、固執度、明確度)を加味して各部分エリアの取引実績を評価することができる。
また、購買行動中の客の興味度、固執度、明確度という行動指針を反映した行動因子に基づいて買物行動を特徴付けることにより、店舗内の各部分エリアにおける客の外的状況や心情に基づく顧客クラスタリングが可能となる。また、各クラスタを購買実績と結びつけることにより、クラスタの点数化を行い、収益性に寄与している優良クラスタの発見、優良クラスタの構成比に基づく店舗内各エリアの収益性評価、クラスタ構成比が大きく異なるエリアの発見などが可能になる。
本発明の実施の形態に記載した本発明の手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの記録媒体に格納して頒布することもできる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
110…時系列データ補完部、120…時系列混雑度データ算出部、130…時系列ラベル付加部、140…エリア毎時系列データ生成部、150…基本行動量抽出部、160…因果・相関関係推定部、170…クラスタ生成部、180…取引データ生成部、190…クラスタ評価部、210…クラスタ同定部、220…エリア評価部、230…エリア取引実績得点算出部、240…クラスタ取引実績得点算出部、300…時系列情報DB、400…売場・陳列情報、500…基本行動量DB、600…取引情報DB、700…クラスタ情報DB、800…エリア評価情報DB
Claims (17)
- 特定エリア内を移動する各移動体の当該特定エリア内での移動軌跡を示す、当該移動体の当該特定エリア内での位置情報及び時刻を含む時系列な複数の行動データを記憶する記憶手段と、
各移動体の前記複数の行動データを基に、当該移動体の行動に関する複数種類の基本行動量を算出する基本行動量算出手段と、
各移動体の前記複数の基本行動量と当該移動体の心理状態に関する複数の行動因子との間の因果・相関関係の強さに基づき、当該移動体の前記複数の行動因子のそれぞれに対する得点を算出する行動因子得点算出手段と、
各移動体の前記特定エリア内での取引実績値に当該移動体の各行動因子に対する前記得点の大きさに応じた重み値を付けて集計することにより、当該特定エリアの取引実績得点を算出する取引実績得点算出手段と、
を具備したエリア評価装置。 - 前記取引実績得点算出手段は、前記複数の行動因子に対する得点が低い移動体の前記取引実績値ほど前記取引実績得点への影響が大きくなるような重み値を付けることを特徴とする請求項1記載のエリア評価装置。
- 前記取引実績得点算出手段は、前記移動体が前記特定エリアで取引を行ったことを示す正の前記取引実績値の場合、当該移動体の前記複数の行動因子に対する得点が低いほど、前記取引実績得点を上げるための貢献度が大きくなるような重み値を付けることを特徴とする請求項1記載のエリア評価装置。
- 前記取引実績得点算出手段は、前記移動体が前記特定エリアで取引を行わなかったことを示す負の前記取引実績値の場合、当該移動体の前記行動因子に対する得点が高いほど、前記取引実績得点を下げるための貢献度が大きくなるような重み値を付けることを特徴とする請求項1記載のエリア評価装置。
- 前記移動体の各行動データは、前記時刻における当該移動体の移動速度及び加速度を含むことを特徴とする請求項1記載のエリア評価装置。
- 前記基本行動量算出手段は、
各移動体の各行動データの時刻における前記移動速度と当該移動体近傍の混雑度の和から、当該時刻における当該移動体の移動軌跡の直線性を示す移動軌跡直線性指数を差し引いた結果得られる値の大きさによって、当該行動データに対応する当該移動体の状態を通過移動状態、探索移動状態及び停止状態を含む複数の状態のうちのいずれかに1つの分類する手段を含み、
前記複数種類の基本行動量は、各移動体の各行動データに対応する前記状態に基づく基本行動量を含むことを特徴とする請求項5記載のエリア評価装置。 - 前記停止状態に分類された予め定められた数の連続した複数の行動データを滞留状態に分類し、それ以外の前記停止状態に分類された行動データを一時停止状態に分類する請求項6記載のエリア評価装置。
- 前記複数種類の基本行動量は、
前記移動体が前記探索移動状態である時間を表す探索移動時間、
前記移動体が前記探索移動状態であるときの移動速度の大きさの平均を表す探索移動速度平均、
前記移動体が前記探索移動状態であるときの移動速度の大きさの分散を表す探索移動速度分散、
前記移動体が前記探索移動状態であるときの前記特定エリア内の物体から当該移動体までの距離の平均を表す探索中物体間距離平均、
前記移動体が前記探索移動状態であるときの前記特定エリア内の物体から当該移動体までの距離の分散を表す探索中物体間距離分散、
前記移動体が前記探索移動状態であるときの移動軌跡の直線性の平均を表す移動軌跡直線性指数平均、
前記移動体が前記一時停止状態となった回数を表す一時停止回数、
前記移動体が前記一時停止状態の後に方向転換した回数を表す方向転換回数、
前記移動体が前記一時停止状態になる前の加速度の大きさの平均を表す一時停止前加速度平均、
前記移動体が前記一時停止状態から他の状態に遷移した後の加速度の大きさの平均を表す一時停止後加速度平均、
前記移動体が前記滞留状態である時間を表す滞留時間、
前記移動体が前記滞留状態であるときに移動した距離の総和を表す滞留長、
前記移動体が前記滞留状態となった回数を表す滞留回数、
前記移動体が前記滞留状態になる前の加速度の大きさの平均を表す滞留前加速度平均、
前記移動体が前記滞留状態から他の状態に遷移した後の加速度の大きさの平均を表す滞留後加速度平均、
前記移動体が前記滞留状態であるときの前記特定エリア内の物体から当該移動体までの距離の平均を表す滞留中物体間距離平均、
前記移動体が前記滞留状態であるときの前記特定エリア内の物体から当該移動体までの距離の分散を表す滞留中物体間距離分散、
前記移動体が前記探索移動状態あるいは前記滞留状態であるときの移動軌跡の前記特定エリアにおける疎密度合いを表す移動軌跡密度、
前記移動体が前記探索移動状態あるいは前記滞留状態であるときの移動軌跡の交わりの数を表す移動軌跡結節点数、
前記移動体が前記特定エリアを訪問した回数を表す訪問数、及び
前記移動体が前記探索移動状態、前記一時停止状態及び前記滞留状態のうちのいずれか1つであるときの当該移動体付近の混雑度合いの平均を表す混雑度平均を含み、
前記基本行動量算出手段は、前記複数種類の基本行動量のうちの一部の複数の基本行動量を算出することを特徴とする請求項7記載のエリア評価装置。 - 前記複数の行動因子は、
前記移動体の前記特定エリア内の物体への興味の大きさを表す興味因子、前記移動体の前記特定エリア内の物体へのこだわりの大きさを表す固執因子、及び前記移動体の移動中の目的の明確性の大きさを表す明確因子を含む請求項1記載のエリア評価装置。 - 前記行動因子得点算出手段は、前記複数種類の基本行動量と前記複数の行動因子にそれぞれ対応する複数の変数間の因果・相関関係と、因果・相関関係のある変数間の因果・相関関係の強さを定めた行動量パス情報を用いて、前記複数の行動因子のそれぞれに対する得点を算出する請求項1記載のエリア評価装置。
- 前記行動因子得点算出手段は、前記複数種類の基本行動量を前記行動量パス情報で定められている因果・相関関係の強さに応じて前記複数の行動因子のそれぞれに分配することにより、前記複数の行動因子の得点と前記複数種類の基本行動量との間の関係が当該因果・相関関係の強さに対し最適となるように、前記複数の行動因子の得点を求める請求項10記載のエリア評価装置。
- 前記特定エリアは、店舗の売場エリアに設定された複数の部分エリアのうちの1つであることを特徴とする請求項1記載のエリア評価装置。
- 前記特定エリア内の複数の移動体のそれぞれの各行動因子に対する得点に基づき、前記複数の移動体に対応する複数の移動軌跡を複数のクラスタに分類する分類手段と、
クラスタ毎に、当該クラスタに属する各移動軌跡に対応する移動体の前記特定エリア内での取引実績値に当該移動体の各行動因子に対する前記得点の大きさに応じた重み値を付けて集計することにより、クラスタ取引実績得点を算出するクラスタ取引実績得点算出手段と、
をさらに具備した請求項1記載のエリア評価装置。 - 前記特定エリアは、店舗の売場エリアに設定された複数の部分エリアのうちの1つであり、
各行動因子に対する得点が類似する、前記複数の部分エリアのうちの第1の部分エリアの複数のクラスタのうちの1つと、前記複数の部分エリアのうちの第2の部分エリアの複数のクラスタのうちの1つとを同定する同定手段と、
同定された2つのクラスタ毎に前記クラスタ取引実績得点を表示する手段と、
をさらに具備した請求項13記載のエリア評価装置。 - 前記取引実績は、
前記移動体が前記特定エリアで購買した商品の数を表す買上数、
前記移動体が前記特定エリアで購買した商品の金額の合計を表す買上高、
前記移動体の前記買上数を当該特定エリアの前記滞留時間あるいは前記探索移動時間と前記滞留時間の合計値で割った量を表す買上数時間効率、
前記移動体の前記買上高を前記滞留時間あるいは前記探索移動時間と前記滞留時間の合計値で割った量を表す買上高時間効率、
前記移動体の前記買上数を前記混雑平均度で割った量を表す買上数混雑効率、
前記移動体の前記買上高を前記混雑平均度で割った量を表す買上高混雑効率、
前記移動体の前記買上数を前記訪問数で割った量を表す買上数訪問効率、及び
前記移動体の前記買上高を前記訪問数で割った量を表す買上高訪問効率のうちの少なくとも1つである請求項8記載のエリア評価装置。 - 特定エリア内を移動する各移動体の当該特定エリア内での移動軌跡を示す、当該移動体の当該特定エリア内での位置情報及び時刻を含む時系列な複数の行動データを記憶手段に記憶するステップと、
各移動体の前記複数の行動データを基に、当該移動体の行動に関する複数種類の基本行動量を算出する基本行動量算出ステップと、
各移動体の前記複数の基本行動量と当該移動体の心理状態に関する複数の行動因子との間の因果・相関関係の強さに基づき、当該移動体の前記複数の行動因子のそれぞれに対する得点を算出する行動因子得点算出ステップと、
各移動体の前記特定エリア内での取引実績値に当該移動体の各行動因子に対する前記得点の大きさに応じた重み値を付けて集計することにより、当該特定エリアの取引実績得点を算出する取引実績得点算出ステップと、
を含むエリア評価方法。 - コンピュータに、
特定エリア内を移動する各移動体の当該特定エリア内での移動軌跡を示す、当該移動体の当該特定エリア内での位置情報及び時刻を含む時系列な複数の行動データを記憶手段に記憶するステップと、
各移動体の前記複数の行動データを基に、当該移動体の行動に関する複数種類の基本行動量を算出する基本行動量算出ステップと、
各移動体の前記複数の基本行動量と当該移動体の心理状態に関する複数の行動因子との間の因果・相関関係の強さに基づき、当該移動体の前記複数の行動因子のそれぞれに対する得点を算出する行動因子得点算出ステップと、
各移動体の前記特定エリア内での取引実績値に当該移動体の各行動因子に対する前記得点の大きさに応じた重み値を付けて集計することにより、当該特定エリアの取引実績得点を算出する取引実績得点算出ステップと、
を実行させるためのエリア評価プログラム。
Priority Applications (1)
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JP2006144582A JP2007316867A (ja) | 2006-05-24 | 2006-05-24 | エリア評価装置及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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2006
- 2006-05-24 JP JP2006144582A patent/JP2007316867A/ja not_active Abandoned
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