JP2007315317A - Pump and pump system - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、モータによってインペラを回転させて流体を吸入及び吐出するポンプ、および、このポンプを備えるポンプシステムに係り、特に、液体の凍結により固着したインペラを解凍する手法に関する。 The present invention relates to a pump that sucks and discharges fluid by rotating an impeller by a motor, and a pump system including the pump, and more particularly, to a method for thawing an impeller that is fixed by freezing of a liquid.
現在、環境を配慮したエネルギー源として燃料電池が注目されている。燃料電池は、水素等の燃料ガスと、空気等の酸化剤ガスとを電気化学的に反応させて電力を発電する装置であり、その一つとして電解質膜に固体高分子膜を用いた固体高分子型燃料電池が知られている。 Currently, fuel cells are attracting attention as an environmentally friendly energy source. A fuel cell is a device that generates electric power by electrochemically reacting a fuel gas such as hydrogen and an oxidant gas such as air, and one of them is a solid high membrane using a solid polymer membrane as an electrolyte membrane. Molecular fuel cells are known.
この類の燃料電池では、反応に必要な水素量を不足させないとの観点から、燃料極への水素の供給量を、発電に必要な量よりも多くしているため、燃料電池の出口からは反応で消費されなかった余剰の水素が排出される。そのため、水素の利用効率の向上を図るべく、多くの燃料電池では、排出される水素をポンプなどの循環装置によって再び供給側に循環させる手法が採用されている。 In this type of fuel cell, the amount of hydrogen supplied to the fuel electrode is larger than the amount required for power generation from the viewpoint of not deficient in the amount of hydrogen necessary for the reaction. Excess hydrogen not consumed in the reaction is discharged. Therefore, in order to improve the utilization efficiency of hydrogen, many fuel cells employ a technique of circulating the discharged hydrogen again to the supply side by a circulation device such as a pump.
ところで、水素と空気とを反応させて発電を行う燃料電池では、発電に伴って水が生成されるため、この水が循環することにより、循環装置であるポンプのインペラ(羽根車)に水が付着してしまう。そのため、車両停止時のようにポンプの駆動が停止し、かつ、低温環境下においては、その水が凍結し、インペラがロックし、ポンプの起動を行うことができないという不都合がある。 By the way, in a fuel cell that generates electricity by reacting hydrogen and air, water is generated along with the power generation. Therefore, when this water circulates, water is supplied to the impeller (impeller) of the pump that is a circulation device. It will stick. Therefore, driving of the pump is stopped as in the case where the vehicle is stopped, and in a low temperature environment, the water is frozen, the impeller is locked, and the pump cannot be started.
例えば、特許文献1には、ポンプ(インペラ)のロックを抑制するといった観点から、インペラの端面あるいはこれに対向するケーシングの内側面に溝を設けることにより、インペラとケーシング内側面との間の凍結可能な面積を減少させたポンプが開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された手法では、ポンプ内部の水量が多い場合には、この水を完全に排水することができず、氷点下の起動時には凍結によってインペラがロックし、ポンプの起動を行うことができない可能性がある。
However, in the method disclosed in
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、インペラが凍結によってロックした場合でも、速やかに起動することができるポンプを提供することである。 The present invention has been made in view of such circumstances, and an object of the present invention is to provide a pump that can be started quickly even when the impeller is locked by freezing.
かかる課題を解決するために、本発明は、駆動用コイルとロータとを備えるモータと、モータによって回転させることにより、流体を吸入および吐出するインペラとを有するポンプを提供する。このポンプにおいて、インペラは、駆動用コイルの巻線によって囲まれる平面領域を、この駆動用コイルの軸心方向へと延在させることによって画定される空間内に、自己の一部が含まれるように配置されている。 In order to solve such a problem, the present invention provides a pump having a motor including a driving coil and a rotor, and an impeller that sucks and discharges fluid by being rotated by the motor. In this pump, the impeller includes a part of itself in a space defined by extending a planar region surrounded by the winding of the driving coil in the axial direction of the driving coil. Is arranged.
本発明によれば、駆動用コイルから発生する磁場変化に伴う誘導加熱により、凍結固着したインペラが加熱される。これにより、固着原因となっている凝固物質(氷)を解凍することができる。そのため、インペラが凍結によってロックした場合でも、ポンプを速やかに起動することが可能となる。 According to the present invention, the freeze-fixed impeller is heated by induction heating accompanying a magnetic field change generated from the driving coil. As a result, the solidified substance (ice) causing the sticking can be thawed. Therefore, even when the impeller is locked due to freezing, the pump can be started quickly.
以下、図面を参照し、本発明の実施形態にかかるポンプ、および、このポンプを含むポンプシステムについて説明する。 Hereinafter, a pump according to an embodiment of the present invention and a pump system including the pump will be described with reference to the drawings.
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態にかかるポンプシステムの構成図である。このポンプシステムは、例えば、燃料ガスと酸化剤ガスとを電気化学的に反応させて電力を発電する燃料電池システムの燃料ガス循環ポンプとして用いることができる。ポンプシステムは、ポンプ1と制御部(制御手段)10とを主体に構成されている。なお、同図において、ポンプ1は、その断面状態が概略的に示されている。
(First embodiment)
FIG. 1 is a configuration diagram of a pump system according to a first embodiment of the present invention. This pump system can be used, for example, as a fuel gas circulation pump of a fuel cell system that generates electric power by electrochemically reacting a fuel gas and an oxidant gas. The pump system is mainly composed of a
ポンプ1は、金属製のハウジング2と、駆動用コイル3と、ロータ4と、インペラ5とを主体に構成されており、駆動用コイル3、ロータ4およびインペラ5がハウジング2に収納されている。駆動用コイル3は、円周状に複数並べられており、その中央に位置するロータ4とともにモータを構成し、自己に供給される交流電流によって磁界を発生させ、これにより、ロータ4を回転させる。
The
ロータ4は、インペラ5を挟むような格好で上下にそれぞれ配置されている。一対のロータ4と、インペラ5とは、回転軸6によって連結されている。そのため、この回転軸6により、ロータ4の回転がインペラ5に伝達される。ロータ4の回転とともにインペラ5が回転すると、ポンプ室内が昇圧し、これにより、流体(例えば、水素ガス)が吸入および吐出される。
The
本実施形態の特徴の一つとして、インペラ5は、円周状に配置された複数の駆動用コイル3によって囲まれる空間内に配置されている。図2は、インペラ5が配置される空間Sの説明図であり、(a)は、ポンプ1を上方より眺めた際の断面状態を概略的に示したものであり、(b)は、(a)に示すポンプ1のAA断面図である。また、図3は、駆動用コイル3の説明図であり、(a)は、駆動用コイル3の概略斜視図であり、(b)は、駆動用コイル3の巻線によって囲まれる平面領域Aの説明図である。
As one of the features of the present embodiment, the
具体的には、インペラ5は、図2,3に示すように、駆動用コイル3の巻線によって囲まれる平面領域A(図3参照)を、駆動用コイル3の軸心方向へと延在させることによって画定される空間S(図2参照)内に、その一部が含まれるように配置されている。換言すれば、インペラ5は、駆動用コイル3が生成する磁場空間にその一部が含まれるように配置される。
Specifically, as shown in FIGS. 2 and 3, the
なお、図2に示す例では、単一の駆動用コイル3を対象として空間Sを説明している。ただし、インペラ5の配置は、少なくとも、円周状に配置されている駆動用コイル3のいずれか一つにおいて上記の条件を具備していればよいが、加熱効率を考慮するならば、個々の駆動用コイル3に対して上記の条件を具備していることが好ましく、結果として、駆動用コイル3に囲まれた空間内にインペラ5の一部が含まれていればよい。本実施形態において、インペラ5は、それぞれの駆動用コイル3の巻線によって囲まれる平面領域A(図3参照)を、駆動用コイル3の軸心方向へと延在することによって画定される空間S(個々の駆動用コイル3が生成する磁場空間)の中央に配置されており、これより、インペラ5は、個々の駆動用コイル3の中心に概ね配置されている。
In the example illustrated in FIG. 2, the space S is described for a
制御部10は、駆動用コイル3への通電状態を制御することにより、ポンプ1の回転数を制御する機能を担っている。制御部10としては、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェースを主体に構成されるマイクロコンピュータを用いることができる。この制御部10には、駆動用コイル3への通電状態を制御するために、図示しない回転数センサ(回転数検出手段)より、ポンプ1の実際の回転数を示す実回転数信号が入力されている。
The
ここで、インペラ5に付着した液体が凍結することにより、インペラ5が固着したケースを想定し、ポンプ1の解凍原理について説明する。本実施形態において、ポンプ1は、駆動用コイル3が生成する磁場変化を用いることにより、凍結箇所の解凍を行う。
Here, the thawing principle of the
上述したように、インペラ5は駆動用コイル3が生成する磁場空間にその一部が含まれるように配置されている。そのため、通常の動作時と同様の高周波電流を駆動用コイル3に流した場合には、凍結固着しているインペラ5には、周期的な磁場変化が生じる。この磁場変化によってインペラ5内部に誘導電流(渦電流)が生じる。この際、誘導された周期電流の大部分は、表皮効果によってインペラ5の表面から深さδの範囲に集中する。そして、誘導電流によるジュール熱により、インペラ5表面の温度が上昇し、固着原因となっているインペラ5と凝固物質(氷)との界面に熱が伝達される。これにより、凍結によるインペラ5の固着を解消することができる。
As described above, the
(数式1)
δ=√(2/(fσμ))
同数式は、表皮深さδを示す一般式である。ここで、fは電流の周波数、σは被加熱物(本実施形態では、インペラ5)の導電率、μは被加熱物(本実施形態では、インペラ5)の透磁率である。
(Formula 1)
δ = √ (2 / (fσμ))
This formula is a general formula indicating the skin depth δ. Here, f is the current frequency, σ is the conductivity of the object to be heated (
図4は、導体内を流れる電流密度と、導体表面からの深さとの関係を示す説明図である。同図に示すように、電流密度は、導体表面から導体内部に進むにつれてその値が減少する傾向を示す。高周波電流の電流密度は、表皮効果により導体表面で最大となり表皮深さδで、導体表面における電流密度の37%程度となる。 FIG. 4 is an explanatory diagram showing the relationship between the current density flowing in the conductor and the depth from the conductor surface. As shown in the figure, the current density tends to decrease as it goes from the conductor surface to the inside of the conductor. The current density of the high-frequency current is maximum on the conductor surface due to the skin effect, and is about 37% of the current density on the conductor surface at the skin depth δ.
図5は、第1の実施形態にかかるポンプシステムの起動処理の手順を示すフローチャートである。例えば、燃料電池システムといったように、ポンプシステムが搭載されている上位システムに対して起動指令が入力されると、この上位システムから制御部10に対して回転指令信号が入力される。これに伴い、ステップ1(S1)において、制御部10は、上位システムからの回転指令信号に基づいて、駆動用コイル3に交流電流を供給することにより、ポンプ1に対して回転指令を出力する。
FIG. 5 is a flowchart illustrating the procedure of the startup process of the pump system according to the first embodiment. For example, when a start command is input to a host system equipped with a pump system such as a fuel cell system, a rotation command signal is input from the host system to the
ステップ2(S2)において、制御部10は、実回転数信号に基づいて、ポンプ1が回転しているか否かを判断する。インペラ5が凍結により固着している場合、制御部10からポンプ1に対して回転指令が出力されたとしても、インペラ5は回転しない。そのため、ポンプ1の回転数に基づいて、インペラ5が凍結により固着しているか否かを判断することができる。このステップ2において否定判定された場合、すなわち、ポンプ1が回転していない場合には(インペラ5の凍結固着)、ステップ3に進む。一方、ステップ2において肯定判定された場合、すなわち、ポンプ1が回転している場合には、ステップ3からステップ7までの処理をスキップして、後述するステップ8に進む。
In step 2 (S2), the
ステップ3において、制御部10は、凍結起動モードを開始する。そして、ステップ4において、制御部10は、駆動用コイル3に電流を通電する。ここで、誘導加熱効果を最大限に引き出すため、制御部10は、コイルが耐え得ることのできる許容最大電流を流すように制御する。これにより、インペラ5は、凍結固着により固定された状態のインペラ5に周期的な磁場変化が発生し、これにより、インペラ5が誘導加熱される。
In
ステップ5において、制御部10は、実回転数信号に基づいて、ポンプ1が回転しているか否かを判断する。このステップ5において否定判定された場合、すなわち、ポンプ1が回転していない場合には、駆動用コイル3の通電を継続したままで、ステップ4に戻り、所定時間後にポンプ1が回転しているか否かを再度判断する。一方、ステップ5において肯定判定された場合、すなわち、ポンプ1が回転している場合には、ステップ6に進む。
In
ステップ6において、制御部10は、駆動用コイル3に通電する電流値を低下させる。そして、ステップ7において、制御部10は、ステップ3から開始された一連の凍結起動モードを終了する。ステップ8において、制御部10は、上位システムからの回転指令信号に基づいて、駆動用コイル3に供給する交流電流を制御する通常運転処理を行う。
In
このように本実施形態によれば、ポンプ1は、駆動用コイル3とロータ4とを備えるモータと、このモータによって回転させることにより、流体を吸入および吐出するインペラ5とを有している。ここで、インペラ5は、駆動用コイル3の巻線によって囲まれる平面領域Aを、この駆動用コイル3の軸心方向へと延在させることによって画定される空間S内に、自己の一部が含まれるように配置されている。換言すれば、インペラ5は、駆動用コイル3が生成する磁場空間内に、自己の一部が含まれるように配置されている。
As described above, according to this embodiment, the
かかる構成によれば、駆動用コイルから発生する磁場変化に伴う誘導加熱により、凍結固着したインペラ5が直接的に加熱される。これにより、固着原因となっている、インペラ5と凝固物質(氷)との界面から解凍することができる。そのため、インペラ5が凍結によってロックした場合でも、ポンプ1を速やかに起動することが可能となる。
According to such a configuration, the freeze-fixed
また、本実施形態によれば、インペラ5は、駆動用コイル3の中心に配置されている。そのため、駆動用コイル3から発生する磁力線が発散せず、磁束密度が高い領域にインペラ5が配置される。これにより、凍結固着部位を効果的に誘導加熱することができる。
Further, according to the present embodiment, the
さらに、本実施形態によれば、ポンプシステムは、上述したポンプ1と、ポンプの回転数を検出する回転数センサと、駆動用コイル3への通電状態を制御する制御部10とを主体に構成されている。ここで、制御部10は、実回転数信号、すなわち、回転数センサによって検出されるポンプの回転数に基づいて、ポンプ1の凍結固着を判断した場合には、駆動用コイル3に対して、コイルの許容最大電流を流す凍結解凍処理を実行する。そして、制御部10は、この凍結解凍処理を実行した後に、実回転数信号に基づいて、ポンプ1が凍結固着しているか否かを判断し、ポンプ1の凍結固着を判断した場合には、凍結解凍処理を継続し、ポンプ1が凍結固着していない場合には、駆動用コイル3に流す電流を低下させて、凍結解凍処理を終了する。
Furthermore, according to the present embodiment, the pump system is mainly configured by the
かかる構成によれば、過剰電流を抑制しつつ、ロータ4の回転磁界を発生させており、インペラ5の解凍加熱と、解凍判断とを並行して実施することができる。そのため、誘導加熱が促進され、解凍時間の短縮を図ることができる。
According to such a configuration, the rotating magnetic field of the
なお、本実施形態では、ロータ4をインペラ5の上下に設けているが、本発明はこれに限定されず、どちらか一方のみに設ける構成であっても構わない。
In the present embodiment, the
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態にかかるポンプ1を示す構成図である。第2の実施形態にかかるポンプ1aが第1の実施形態のポンプ1と相違する点は、ロータ4の外周の一部にインペラ5を備えている点である。なお、本実施形態にかかるポンプ1aは、基本的な構成において、第1の実施形態のポンプ1と同じであり、同一の構成については同一の符号を引用することし、重複する説明は省略する。
(Second Embodiment)
FIG. 6 is a configuration diagram showing a
第2の実施形態において、ロータ4は、インペラ5の回転軸方向へ延在した単一の構成となっている。ロータ4には、その円周方向に外接するような格好で、インペラ5(特に、翼部)が一体的に設けられており、これにより、ロータ4とインペラ5とが一体的に回転する構成となっている。このような構成を有するポンプ1aは、第1の実施形態に示す制御部10とともにポンプシステムを構成する。そして、図5を参照して説明したように、制御部10によってポンプシステムの起動処理を実行することができる。
In the second embodiment, the
このように本実施形態によれば、インペラ5は、インペラ5の翼部と、ロータ4およびインペラ5を連結する回転軸との間に、磁性体を備えた構成となっている。特に、本実施形態では、回転軸と磁性体とをロータ4によって兼用する構成となっている。かかる構成によれば、インペラ5を挟んで磁場が生成されるため、インペラ5の翼部に生じる磁束密度が高くなる、もしくは、磁場変化が急峻になる。そのため、インペラ5の凍結時には、この磁性体によって磁束変化が促進されるため、誘導加熱が促進され解凍時間を短縮できる。また、インペラ5の回転時には、磁性体と回転軸とが、インペラ兼ロータとして作用するため、駆動用コイル3から発生する磁場変化を余すことなく利用できる。これにより、回転効率の向上を図ることができる。
Thus, according to the present embodiment, the
なお、図6に示すポンプ1aは、一例として、ロータ4の外周の一部にインペラ5を備える構成であるが、インペラ5を挟んで磁場が生成されるような構成であれば、本発明はこれに限定されない。例えば、図1に示すようなポンプ1において、インペラ5の中心部、或いは、インペラ5と位置的に対応する部位の回転軸6に磁性体を備えてもよい。
Note that the pump 1a shown in FIG. 6 is configured to include the
(第3の実施形態)
図7は、本発明の第3の実施形態にかかるポンプ1bを示す構成図である。ポンプ1bは、金属製のハウジング2と、駆動用コイル3と、ロータ4と、インペラ5とを主体に構成されており、駆動用コイル3、ロータ4およびインペラ5が金属製のハウジング2に収納されている。駆動用コイル3は、円周状に複数並べられており、その中央に位置するロータ4とともにモータを構成し、自己に供給される交流電流によって磁界を発生させ、これにより、ロータ4を回転させる。ロータ4とインペラ5とは回転軸6によって連結されている。そのため、この回転軸6により、ロータ4の回転がインペラ5に伝達される。ロータ4の回転とともにインペラ5が回転すると、ポンプ室内が昇圧し、これにより、流体(例えば、水素ガス)を吸入および吐出するように構成されている。
(Third embodiment)
FIG. 7 is a block diagram showing a
本実施形態の特徴の一つとして、駆動用コイル3は、鉄芯の一部がコイルを挟み込むように、すなわち、U字状に分岐して、このコイルの法線方向へと突出した突出部7を有している。そして、インペラ5は、このインペラ5の翼部が突出部7の端部と互いに向き合うように配置されている。この突出部7の端部と、インペラ5との間には、両者が機械的に干渉することがないように、若干のクリアランスが形成されている。低温時には、このクリアランスにおいて、インペラ5に付着した液体が凍結することにより、インペラ5が鉄芯に固着してしまうといった事態が生じ得る。
As one of the features of the present embodiment, the driving
(数式2)
B=μ0(1+X)H
ここで、Bはインペラ5へ到達する磁束密度、μ0は真空の透磁率、Χは磁力線が通過する物質の透磁率(磁化率)、Hは磁界の強さを示す。同数式に示すように、磁束密度Bは、磁力線が通過する空間(物質)の透磁率(磁化率)に依存する。
(Formula 2)
B = μ 0 (1 + X) H
Here, B is the magnetic flux density reaching the
このように本実施形態によれば、駆動用コイル3において発生した磁場は、突出部7の端部までは透磁率の高い鉄芯によって導かれた後、凍結発生部位である極小空間(クリアランス)を挟みインペラ5に到達する。このため、最も透磁率が低くなる箇所は、極小空間のみとなり、磁力を伝達する際に最も抵抗となる大気中の通過が抑制される。このため、インペラ5の固着凍結部へ到達する磁束密度が高くなる。これにより、インペラ5の中で凍結固着に起因する箇所を集中的に誘導加熱することが可能となるため、凍結時間の短縮をよりいっそう図ることができる。
As described above, according to the present embodiment, the magnetic field generated in the
なお、このような構成を有するポンプ1bは、第1の実施形態に示す制御部10とともにポンプシステムを構成する。そして、図5を参照して説明したように、制御部10によってポンプシステムの起動処理を実行することができる。
In addition, the
(第4の実施形態)
図8は、本発明の第4の実施形態にかかるポンプ1cの構成図である。第4の実施形態にかかるポンプ1cが、第1または第3の実施形態のポンプ1,1bと相違する点は、インペラ5が、高透磁率かつ高導電率の特性を備えていることである。なお、本実施形態にかかるポンプ1cは、基本的な構成において、第1の実施形態のポンプ1と同じであり、同一の構成については同一の符号を引用することとし、重複する説明は省略する。
(Fourth embodiment)
FIG. 8 is a configuration diagram of a
高透磁率・高導電率の材質としては、例えば、駆動用コイル3の鉄芯に代表される、ケイ素鋼板、パーマロイ、軟磁性フェライトが挙げられる。ここで、インペラ5が高透磁率・高導電率の特性を備える理由は、以下の通りである。インペラ5の誘導加熱効果を高めるためには、表皮効果とヒステリシス損とを考慮する必要がある。
Examples of the material having high magnetic permeability and high conductivity include silicon steel plate, permalloy, and soft magnetic ferrite represented by the iron core of the driving
まず、表皮効果を高めるためには、図2に示したように、導体表面からの深さ(表皮深さ)を小さくすることが重要である。表皮深さは、透磁率が高いほど、かつ、導電率が高いほど浅くなるため、このような材質により、インペラ5の表面を集中的に加熱することができる。
First, in order to enhance the skin effect, it is important to reduce the depth from the conductor surface (skin depth) as shown in FIG. Since the skin depth becomes shallower as the magnetic permeability is higher and the electric conductivity is higher, the surface of the
次に、ヒステリシス損は、透磁率が高い物質、いわゆる強磁性体で磁場の急峻な変化に抗するためインペラ5内に生じる損失であるが、誘導加熱の場合、この損失は熱となり加熱促進に利用される。このような理由により、インペラ5が高透磁率・高導電率の特性を備えることにより、解凍時間の短縮を図ることが可能となる。
Next, the hysteresis loss is a loss generated in the
ところで、インペラ5が高透磁率・高導電率の特性を備える場合、インペラ5全体を高透磁率・高導電率の材質で形成することが考えられるが、このような構成は、熱的、コスト的にも好ましくない。なぜならば、加熱したい箇所は、インペラ5の凍結固着に起因している箇所のみで十分だからである。そのため、インペラ5は、凍結が生じる部位の透磁率および導電率が、それ以外の部位のそれよりも高くなっていれば足りる。このようなインペラ5としては、インペラ5の凍結が生じる部位の透磁率および導電率が、それ以外の部位のそれよりも高くなるように材質を異ならせて構成してもよい。また、図8に示すように、高透磁率・高導電率の材質からなる薄板8を、凍結が生じる部位と位置的に対応させてインペラ5に固定させ(図8(b)参照)、このインペラ5と薄板8とのセットがインペラケース内に配置してもよい(図8(a)参照)。
By the way, when the
ここで、高透磁率・高導電率からなる薄板8の厚さは、表皮深さの観点から、実験やシミュレーションを通じて予め決定することができる。また、高透磁率・高導電率材料の薄板8は、その下部を熱伝導率の低い材質で形成することが好ましい。これにより誘導加熱によって発生した熱が、凍結固着に関係しないインペラ5を加熱することに利用されるといった事態の発生を防止することができる。これにより、解凍時間の短縮を図ることができる。なお、上述のとおり誘導電流は、インペラ5の表面を流れることがないため、高透磁率・高導電率の薄板8が加熱効率を低下させるおそれはない。
Here, the thickness of the
このように本実施形態によれば、インペラ5内を透過する磁束密度を増加させることができるため誘導電流が増加し、かつ、表皮深さが浅くなるため誘導電流がインペラ表皮部分に集中することで電流密度が増加する。これにより、加熱が促進されるため解凍時間の短縮を図ることができる。
As described above, according to the present embodiment, the magnetic flux density transmitted through the
(第5の実施形態)
図9は、本発明の第5の実施形態にかかるポンプ1dの構成図である。第5の実施形態にかかるポンプ1dが、第1または第3の実施形態のポンプ1,1cと相違する点は、駆動用コイル3aの鉄芯のうち、インペラ5と位置的に対応する部位が、他の部位よりも透磁率が高い構成となっていることである。なお、本実施形態にかかるポンプ1dは、基本的な構成において、第1の実施形態のポンプ1と同じであり、同一の構成については同一の符号を引用することとし、重複する説明は省略する。
(Fifth embodiment)
FIG. 9 is a configuration diagram of a
図9(a)に示すポンプ1dのBB断面である同図(b)に示すように、駆動用コイル3の鉄芯は、インペラ5と位置的に対応する箇所が、その他の箇所よりも透磁率が高い高透磁率の材料によって構成されている。本実施形態では、インペラ5が駆動用コイル3の中央部に位置している関係上、駆動用コイル3もその中央部分が、その上下部分よりも高い高透磁率の材料で構成されている。
As shown in FIG. 9B, which is a BB cross section of the
かかる構成によれば、駆動用コイル3aの鉄芯の磁気抵抗が低下することで、磁力線経路中の透磁率が高められるため、インペラ5へ到達する磁束密度が増加する。これにより、誘導加熱が促進され解凍時間の短縮を図ることができる。
According to this configuration, the magnetic resistance of the iron core of the driving
なお、本実施形態では、インペラ5の位置に対応させて駆動用コイル3の鉄芯の透磁率を相違させたが、磁力線経路中の透磁率を高めるような構成であれば、本発明はこれに限定されない。例えば、インペラ5を収納するインペラケースを、このインペラケース以外の部位よりも透磁率が高い構成としてもよい。かかる構成によれば、インペラケースの磁気抵抗を低下させることで、インペラ5へ到達する磁束密度が高くなる。そのため、誘導加熱が促進されるため、解凍時間の短縮を図ることができる。
In the present embodiment, the magnetic permeability of the iron core of the driving
1 ポンプ
1a ポンプ
1b ポンプ
1c ポンプ
1d ポンプ
2 ハウジング
3 駆動用コイル
3a 駆動用コイル
4 ロータ
5 インペラ
6 回転軸
7 突出部
8 薄板
10 制御部
DESCRIPTION OF
Claims (9)
駆動用コイルとロータとを備えるモータと、
前記モータによって回転させることにより、流体を吸入および吐出するインペラとを有し、
前記インペラは、前記駆動用コイルの巻線によって囲まれる平面領域を、当該駆動用コイルの軸心方向へと延在させることによって画定される空間内に、自己の一部が含まれるように配置されていることを特徴とするポンプ。 In the pump,
A motor comprising a driving coil and a rotor;
An impeller that sucks and discharges fluid by being rotated by the motor;
The impeller is arranged such that a part of itself is included in a space defined by extending a planar region surrounded by the winding of the driving coil in the axial direction of the driving coil. Pump characterized by being made.
駆動用コイルとロータとを備えるモータと、
前記モータによって回転させることにより、流体を吸入および突出するインペラとを有し、
前記インペラは、前記駆動用コイルが生成する磁場空間内に、自己の一部が含まれるように配置されていることを特徴とするポンプ。 In the pump,
A motor comprising a driving coil and a rotor;
An impeller that sucks and projects fluid by being rotated by the motor;
The impeller is arranged so that a part of itself is included in a magnetic field space generated by the driving coil.
駆動用コイルとロータとを備えるモータと、
前記モータによって回転させることにより、流体を吸入および突出するインペラとを有し、
前記駆動用コイルは、鉄芯の一部がコイルを挟み込むようにして、当該コイルの法線方向へと突出した突出部を有し、
前記インペラは、当該インペラの翼部が前記突出部の端部と向き合うように配置されていることを特徴とするポンプ。 In the pump,
A motor comprising a driving coil and a rotor;
An impeller that sucks and projects fluid by being rotated by the motor;
The drive coil has a protruding portion that protrudes in the normal direction of the coil such that a part of the iron core sandwiches the coil,
The pump, wherein the impeller is arranged so that a blade portion of the impeller faces an end of the protruding portion.
前記インペラケースは、当該インペラケース以外の部位よりも透磁率が高いことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載されたポンプ。 An impeller case for storing the impeller;
The pump according to any one of claims 1 to 5, wherein the impeller case has a higher magnetic permeability than portions other than the impeller case.
請求項1から8のいずれか一項に記載の前記ポンプと、
前記ポンプの回転数を検出する回転数検出手段と、
前記駆動用コイルへの通電状態を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記回転数検出手段によって検出される前記ポンプの回転数に基づいて、前記ポンプの凍結固着を判断した場合には、前記駆動用コイルに対して、当該コイルの許容最大電流を流す凍結解凍処理を実行し、当該凍結解凍処理を実行した後に、前記回転数検出手段によって検出される前記ポンプの回転数に基づいて、前記ポンプが凍結固着しているか否かを判断し、前記ポンプの凍結固着を判断した場合には、前記凍結解凍処理を継続し、前記ポンプが凍結固着していない場合には、前記駆動用コイルに流す電流を低下させて、前記凍結解凍処理を終了することを特徴とするポンプシステム。 In the pump system,
The pump according to any one of claims 1 to 8,
A rotational speed detection means for detecting the rotational speed of the pump;
Control means for controlling the energization state to the drive coil,
When the control means determines that the pump is frozen and fixed based on the rotation speed of the pump detected by the rotation speed detection means, the control means sets an allowable maximum current of the coil to the driving coil. Performing the freezing and thawing process to be performed, and determining whether or not the pump is frozen and fixed based on the number of revolutions of the pump detected by the number of revolutions detecting means after performing the freeze and thawing process, If it is determined that the pump is frozen and fixed, the freeze-thaw process is continued. If the pump is not frozen and fixed, the current passed through the drive coil is reduced to end the freeze-thaw process. A pump system characterized by that.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006146850A JP2007315317A (en) | 2006-05-26 | 2006-05-26 | Pump and pump system |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006146850A JP2007315317A (en) | 2006-05-26 | 2006-05-26 | Pump and pump system |
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JP2007315317A true JP2007315317A (en) | 2007-12-06 |
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ID=38849405
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2007315317A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009209893A (en) * | 2008-03-06 | 2009-09-17 | Mitsubishi Electric Corp | Pump and water heater |
-
2006
- 2006-05-26 JP JP2006146850A patent/JP2007315317A/en active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009209893A (en) * | 2008-03-06 | 2009-09-17 | Mitsubishi Electric Corp | Pump and water heater |
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