JP2007313483A - スピードスプレーヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】薬液を散布する対象に応じて的確に薬液を散布することができ、人家等に薬液が飛散しないようにして薬液が散布できるスピードスプレーヤを提供する。
【解決手段】車両本体10の後部に設けられた風洞14にエアを導入し、車両本体の側面に開口する整流部18からエアを送出するとともにノズル30から薬液を吐出し、エア流とともに薬液を放出することにより薬液を散布するスピードスプレーヤにおいて、前記整流部18の開口部を遮蔽する遮風板20b、20dを、前記開口部を周方向に複数に分割する配置に設けるとともに、該遮風板20b、20dを、前記開口部を遮蔽する位置と開口部を開放する位置との間で移動させる移動機構24を設け、前記ノズル30を、前記遮風板20b、20dの外側に配置するとともに、薬液を帯電させて吐出させる静電ノズルとして形成し、前記移動機構を制御して前記遮風板の移動位置を個別に制御し、前記ノズルからの薬液の吐出を個別に制御する制御部を設けたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明はスピードスプレーヤに関し、より詳細には薬液(農薬)の飛散防止および薬液の散布を的確に行うことができるスピードスプレーヤに関する。
スピードスプレーヤは車両本体の後部に設けた風洞にエアを吸入し、ノズルから吐出される薬液をエアとともに車両の側方に向けて放出して薬液を散布する。このスピードスプレーヤを使用して実際に薬液を散布する作業では、圃場等の状態に応じて薬液を散布する方法を選んでいる。
図8は、スピードスプレーヤによるいくつかの散布例を示す。図8(a)は、りんごなどの立ち木に薬液を散布する場合で、スピードスプレーヤから遠くまで放射状に薬液を散布する例である。図8(b)は、薬液を散布する方向を左半部あるいは右半部のように制限して、建物あるいは薬液を付着させたくない植物等に薬液が飛散しないようにする例である。図8(c)は、ブドウや梨などの棚栽培の場合で、薬液を上方には強く放出させず横方向に広く散布するようにする例である。図8(d)は、樹間が狭く、樹高が高い矮化栽培などの場合における散布方法で、左右の上方に向けて薬液を散布する場合である。図8(e)は、アスパラなどの野菜に散布する場合で、弱く霧状に薬液を散布する例、図8(f)は、圃場が傾斜地の場合で、斜め上方と斜め下方に向けて散布する例である。
このように、スピードスプレーヤによる薬液の散布では、薬液を散布する対象によって散布方法を調節して作業するが、このように散布方法を調節する方法として従来なされている方法は、薬液を吐出させるノズルに導風板を取り付け、導風板の向きを変えてエアの吹き出し方向を変えることによって散布方向を調節する方法(たとえば特許文献1参照)、エアの送出口に遮風板を取り付け、遮風板により薬液が放射される方向を遮蔽することによって、薬液が特定方向に飛散しないようにするといった方法(たとえば、特許文献2参照)である。
特開平8-66646号公報 特開2006−26490号公報
しかしながら、導風板を利用して薬液の散布方向を調節する場合に、特定方向に薬液を散布しないようにするためには、各々の噴霧ノズルからの薬液の吐出をON-OFF制御する必要があり、したがって噴霧機構の構成が複雑になるという問題がある。また、遮風板を用いて薬液の散布方向を調節する方法の場合は、特定方向への薬液の放射を遮断する効果は得られるものの、薬液を放射する方向を的確に制御したり、薬液の散布形態を細かく制御したりすることができないという問題がある。また、野菜に薬液を散布する際には、送風量を大きくせず霧状に薬液を散布する必要があるが、従来のスピードスプレーヤはこのような散布方法には不向きであった。
スピードスプレーヤを用いた薬液の散布作業では、近年、薬液が人家等に飛散することが問題となっており、薬液の飛散を防止することが求められるようになってきた。このような飛散防止の目的には、従来の導風板や遮風板を用いる方法は十分には有効とはいえず、また、従来のスピードスプレーヤでは薬液を散布する対象に対して、つねに効果的な薬液の散布ができるとはいえないという問題があった。
本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、薬液を散布する対象に応じて的確に薬液を散布することができ、また、人家等に薬液が飛散しないようにして薬液を散布することができるスピードスプレーヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は次の構成を備える。
すなわち、車両本体の後部に設けられた風洞にエアを導入し、車両本体の側面に開口する整流部からエアを送出するとともにノズルから薬液を吐出し、エア流とともに薬液を放出することにより薬液を散布するスピードスプレーヤにおいて、前記整流部の開口部を遮蔽する遮風板を、前記開口部を周方向に複数に分割する配置に設けるとともに、該遮風板を、前記開口部を遮蔽する位置と開口部を開放する位置との間で移動させる移動機構を設け、前記ノズルを、前記遮風板の外側に配置するとともに、薬液を帯電させて吐出させる静電ノズルとして形成し、前記移動機構を制御して前記遮風板の移動位置を個別に制御し、前記ノズルからの薬液の吐出を個別に制御する制御部を設けたことを特徴とする。
また、前記ノズルは、前記遮風板の配置位置ごとに複数個配置され、各々の遮風板ごとに相互に連通して設けられ、前記制御部は、前記遮風板に配置されたノズルをグループ単位として薬液の吐出を制御するように設けられていることにより、遮風板による開閉操作とノズルによる薬液の吐出を効率的に制御して、かつ種々の薬液の散布パターンを得ることができる。
また、前記ノズルは、薬液の吐出方向が可変に設けられていることにより、さらに適切な薬液散布が可能となる。
また、前記移動機構は、前記整流部の開口部を横切るように配置され前記遮風板をスライド自在に支持するガイドバーと、前記遮風板を進退移動させる駆動部とを備えていることにより、遮風板を確実に支持して所要の移動位置に移動して支持することができる。
また、前記遮風板は、スピードスプレーヤを後部側から見た状態で、右上部、左上部、右下部、左下部の、前記開口部を周方向に4分割した配置に設けられていることにより、対象物に応じた的確な薬液散布を行うことができる。
本発明に係るスピードスプレーヤによれば、整流部の開口部を遮蔽可能に遮風板を設けることによって風洞に吸入されたエアによる送風を制御して薬液の散布方向を制御することができると同時に、薬液を吐出するノズルを遮風板の外側に配置する構成とすることで、送風の制御とノズルから薬液を吐出させて散布する作用とを独立して使用することが可能となり、種々の対象物に応じて的確に薬液を散布することが可能となり、薬液の飛散防止にも的確に対処することが可能になる。
以下、本発明に係る紙幣識別装置の好適な実施の形態について、添付図面にしたがって詳細に説明する。
図1は、本発明に係るスピードスプレーヤの全体構成を示す。同図で10が車両本体、12が薬液タンクであり、車両本体10の後部に薬液を放射する際に使用するエアを取り込む風洞14が取り付けられている。
図2に、風洞14の構成を拡大して示す。風洞14には、車両本体10に設けられた動力部に連繋されて回転駆動される動翼15と、エアを整流する静翼16が設けられている。風洞14の吸気側の開口部には保護網17が設けられ、風洞14の排気側には整流部18が設けられている。
風洞14内に設けられた静翼16は風洞14内に吸気されたエアを整流して整流部18に送出する作用をなすもので、周方向に均等間隔で複数枚配置されている。整流部18は、スピードスプレーヤの車両本体10の側方に送風口が開口するよう設けられ、風洞14から送出されるエアの送風方向を車両本体10の側方から外方に放射されるように変換する作用をなす。整流部18には、車両本体10から側方に向けてエアを送出するために、ラッパ状の曲面に形成されたガイド部18aが設けられている。整流部18の開口部にはエアの放出方向を車両本体10の側方(車両本体10の前後方向を中心線方向とした場合、エアはこの中心線の径方向に送出される)に向けてガイドする固定導風板19が設けられる。
これらの送風機構は、従来のスピードスプレーヤの送風機構と基本的な構成は変わらない。本実施形態のスピードスプレーヤにおいて特徴的な構成は、整流部18の開口部を遮蔽しあるいは開放する遮風板20a〜20dを設けたこと、薬液を噴射するノズル30を遮風板20a〜20dの外側に配置する構成としたこと、また、薬液を噴射するノズル30として静電ノズルを使用したことにある。
図3に、本実施形態のスピードスプレーヤを後部側から見た状態を示す。風洞14の開口部に保護網17が設けられ、整流部18すなわち風洞14の周側面の外側に遮風板20a〜20dが配置されている状態を示す。
遮風板20a〜20dは整流部18の開口部の曲面形状にならって湾曲した形態に、開口部を周方向に4分割する配置に設けられる。遮風板20aは整流部18の開口部のうちの右上部を遮蔽する位置に設けられ、遮風板20bは開口部の左上部、遮風板20cは右下部、遮風板20dは左下部をそれぞれ遮蔽するように設けられる(右上部、左上部等とは風洞14を後部側から見た図3の状態での位置関係をいう)。このように、4枚の遮風板20a〜20dを配置したことにより、整流部18の開口部(送風部)は遮風板20a〜20dによって遮蔽可能となる。
遮風板20a〜20dは、整流部18の開口部を遮蔽する位置と開放する位置との間で移動可能に支持される。
図4に遮風板20a〜20dを遮蔽位置と開放位置との間で移動させる移動機構を示す。なお、遮風板20a〜20dは整流部18の開口部を幅方向に全幅で遮蔽することができるように、開口部の幅よりも若干幅広に形成される。
遮風板20a〜20dの移動機構は、遮風板20a〜20dを整流部18の開口部を覆う遮蔽位置と、風洞14の外周面上に退避した開口部を開放する開放位置との間をガイド移動させるガイドバー22と、遮風板20a〜20dを遮蔽位置と開放位置との間で進退動させる駆動部24とを備える。なお、駆動部24は遮風板20a〜20dによって整流部18の開口部を遮蔽する遮蔽量(開き量)を調節するように制御(開度調節)することが可能である。
ガイドバー22は薬液タンク12の後側面と風洞14との間に掛け渡すように取り付けられ、遮風板20bはガイドバー22にスライド自在に支持される。駆動部24は遮風板20dの側面に端部が固定された駆動ロッド24aと、駆動ロッド24aを突出入する駆動部本体24bとを備える。駆動部24としては電動シリンダ装置等が使用できる。
図4では、一つの遮風板20bについての移動機構を示すが、他の遮風板20a、20c、20dの移動機構も同様に構成される。これらの移動機構に設けられている駆動部24は独立して駆動され、4枚の遮風板20a〜20dは個別に移動位置、移動量が制御される。
図5に、ノズル30と遮風板20aとの配置位置関係と遮風板20aを断面方向から見た状態を示す。上述したように、遮風板20aは駆動部本体24bにより突出入駆動される駆動ロッド24aに支持され、ガイドバー22にガイド支持されて整流部18の開口部を遮蔽する位置と開口部を開放する位置との間で移動する。図は、遮風板20aが整流部18の開口部を遮蔽する位置まで移動した状態である。遮風板20aが整流部18の開口部を遮蔽した位置まで延出した状態で、ノズル30は遮風板20aの外側(図では上側)に位置する。
遮風板20aの先端縁は直角に折曲した折曲部21として形成される。この折曲部21は整流部18から送出されるエアが薬液タンク12の側面と遮風板20aの端縁部から漏出することを防止するように作用する。なお、他の遮風板20b、20c、20dについてもノズル30との位置関係は、図5に示したと同様である。
本実施形態においては、図3に示すように、薬液を放出するノズル30は、右上部と左上部の遮風板20a、20bについては周方向に等間隔で3個、右下部と左下部の遮風板20c、20dについては周方向に2個配置した。これらのノズル30は薬液タンク12に連通して設けられ、薬液タンク12に貯留された薬液が配管を経由してノズル30に供給される。
本実施形態では、ノズル30として静電ノズルを使用している。静電ノズルは、ノズル30から薬液が放射される際に、液滴がマイナス電位となるように帯電させて薬液が散布されるように形成されたもので、農薬散布用として静電ノズルを用いた農薬散布装置が市販されている。ノズル30は、ノズル30から放射される液滴をマイナス電位に帯電させるための電源32と電気的に接続されている。
図6は、ノズル30の取り付け向きを可変とする構造を示す。ノズル30の向きは、薬液を散布する対象によって変更できるようにしておくと都合がよい。実施形態では、図6(a)に示すように、薬液タンク12の側面から接続管33を延出させ、ナット34によりノズル30を接続管33に取り付ける構造としてノズル30の向きを可変とした。ノズル30の接続部と接続管33との接続端面間にシールを挟み込み、ナット34を接続管33にねじ込むことにより、ノズル30と接続管33とが液蜜にシールされた状態で接続される。ノズル30を接続管33に取り付ける際に、ノズル30の向きを調節してねじ締めすることによりノズル30の向きを変えることができる。
図6(b)が、ノズル30の向きを変えた例を示す。整流部18の周上におけるノズル30の位置ごとに、あらかじめノズル30の向きを合わせておけば、実際には頻繁にノズル30の向きを調節する必要はない。
図6(c)は、ノズル30の向きを自動的に調節できるようにする例を示す。薬液の供給管に同軸に接続管35を取り付け、接続管35を供給管に対して液蜜にシールした状態で回動可能とし、接続管35にアーム36を連結し、アーム36をアームの回動機構37に連繋する構成としたものである。回動機構37によりアーム36の回動角を調節することによってノズル30の向きを調節することができる。
なお、ノズル30の向きを変えて薬液が放出される方向を変えるには、ノズル30の後方(整流部18からのエアが流入する側)に風向板を取り付けておき、ノズル30の向きを変えた際に風向板の向きも変わるようにし、風向板によりエアが送出される向きを変えて薬液の放出方向を調節するようにする。
次に、上記実施形態のスピードスプレーヤを用いて薬液を散布する作用について説明する。
図7は、本実施形態のスピードスプレーヤにおいて、ノズル30への薬液の供給、および遮風板20a〜20dの移動を制御する制御システムを示す。制御部40は、制御盤として、前記ノズル30への薬液の供給を制御する制御スイッチ41と、遮風板20a〜20dの動作を制御する制御スイッチ42とを備える。
本実施形態においては、遮風板20aに配置されている3個のノズル30aについてはこれらを連通させて薬液タンク12に連通する構造とし、同様に、遮風板20bに配置されている3個のノズル30bを1グループとし、遮風板20c、20dに2個ずつ配置されているノズル30c、30dをそれぞれ1グループとして薬液タンク12と連通する構成とした。
したがって、本実施形態においては、制御スイッチ41の操作は、各々の遮風板20a〜20dに配置されているノズル30ごとに薬液の吐出をON-OFF制御するものとなる。これは、遮風板20a〜20dの移動制御に連動させてノズル30からの薬液の放出を制御することによって操作を容易にしたものである。もちろん、個々のノズル30について個別に薬液の吐出をON-FF制御する構成とすることによって、よりきめの細かい制御ができるように構成することも可能である。
なお、制御スイッチ42による遮風板20a〜20dの制御は、整流部18の開口部を開放するか遮蔽するかのON-OFF制御が基本であるが、遮風板20a〜20dの開度を調節する制御により送風量を調節してさらに細かな制御が可能である。
以下では、本実施形態のスピードスプレーヤを用いて薬液を散布する方法について、図8に示す散布例とともに説明する。
図8(a)に示すように、スピードスプレーヤから放射状に薬液を散布する場合は、遮風板20a〜20dの4枚とも、完全に整流部18の開口部を開放する位置(開放位置)に移動させ、すべてのノズル30から薬液を吐出させるように制御スイッチ41、42を操作する。
動翼15が回転駆動されることによって後部開口部から風洞14内に導入されたエアは、整流部18によスピードスプレーヤの側方に向けて放射される。整流部18の開口部は遮風板20a〜20dによって遮蔽されていないから、整流部18からはスピードスプレーヤの側方全体にエアが送出される。ノズル30は整流部18の開口部内に配置されており、整流部18から送出されるエアとともに薬液が放射状に遠方まで散布される。
図8(b)に示すように、薬液を散布する方向を選択する場合は、薬液を放出しない側については遮風板20a〜20dのいずれかを選択して整流部18の開口部を遮蔽し、同時に開口部を遮蔽している遮風板の位置にあるノズル30からは薬液を吐出しないように制御スイッチ41、42を操作する。
図示例の場合は、整流部18の左半部、すなわち遮風板20b、20dを整流部の開口部を遮蔽する位置(遮蔽位置)に移動させ、遮風板20a、20cについては、開放位置に移動させる。また、遮風板20b、20dに配置されているノズル30b、30dについては薬液の供給を停止し、ノズル30a、30cのみから薬液を吐出させるようにする。こうして、図8(b)に示すような、スピードスプレーヤの右半部に向けて薬液を散布することができる。なお、スピードスプレーヤの左半部に向けて薬液を散布する場合は、この例と逆の配置となる。
本実施形態のスピードスプレーヤでは、薬液を散布しない側については遮風板20a〜20dを選択して送風を遮蔽するようにすることと、遮風板によって遮蔽した部位に配置されるノズル30からは薬液を吐出させないように制御するから、薬液を散布しない側については、確実に薬液が飛散しないようにすることができる。
図8(c)に示すように、スピードスプレーヤから上方には薬液を強く吹き出さないようにし、スピードスプレーヤの側方には比較的遠くまで薬液を放出させるようにして散布する場合は、右上部と左上部の遮風板20a、20bについては遮蔽位置に設定する一方、遮風板20c、20dを開放位置とする。この場合に、開放位置にある遮風板20c、20dに対応するノズル30c、30dからは薬液を吐出させる設定とするが、同時にノズル30a、30bについても薬液を吐出する設定とする。
これによって、開放位置にある遮風板20c、20dに配置されているノズル30c、30dからはエアとともに薬液が側方へ遠くまで放射され、遮蔽位置にある遮風板20a、20bに配置されたノズル30a、30bからは送風力を利用しない薬液散布がなされ、図8(c)に示すパターンの薬液散布が可能となる。
本発明に係るスピードスプレーヤでは、ノズル30として静電ノズルを使用しているから、本例では、右上部と左上部のノズル30a、30bについてはエアを利用しない静電ノズルによる薬液散布となる。
静電ノズルを用いる薬液散布では、薬液がマイナスに帯電した状態で散布されることから、送風力を利用せずに葉(対象物)の表と裏の両面に薬液を散布される。これは、薬液がマイナスに帯電していることから、葉のマイナス電荷が葉の内部側に追いやられ、葉の表面(表も裏も)にプラス電荷が集まることにより、マイナス電荷の薬液が葉の表裏の表面に電気的に吸引されて付着する作用によるものである。
こうして、本例では、スピードスプレーヤの側方については遠くまで薬液が散布され、スピードスプレーヤの上方範囲については静電ノズルの作用によって薬液が強く吹き出されずに散布されることから、棚栽培のぶどうなどの薬液散布用として好適に利用することが可能となる。
本例では、ノズル30c、30dについてはノズルの向きをあらかじめ調節しておくことも有効である。
図8(d)に示すように、スピードスプレーヤから上方に向けて薬液を散布する場合は、右上部と左上部の遮風板20a、20bを開放位置に移動させ、右下部と左下部の遮風板20c、20dを遮蔽位置とし、遮風板20a、20bに配置されているノズル30a、30bから薬液を吐出させ、遮風板20c、20dに配置されているノズル30c、30dからは薬液の吐出を停止するように設定すればよい。
遮風板20a、20bのみを開放する配置とした場合は、整流部18からのエアはスピードスプレーヤの側方に向けて送出される作用が抑制されるかわりに、スピードスプレーヤから上方に向けて送出される作用が増強され、図8(d)に示すように、上方に強く薬液が送出されるようになる。ノズル30a、30bからのみ薬液が吐出されることで、スピードスプレーヤの側方に薬液が放出される作用は効果的に抑制されることになる。
図8(e)に示す散布方法は、本発明に係るスピードスプレーヤにおいては容易に可能である。これは、風洞からのエアの送風を停止させ、ノズル30からの静電ノズルの作用のみによって薬液を散布する作用によってなされる。前述したように、静電ノズルを利用する薬液の散布方法は、送風を利用せずに霧状に薬液を吐出する方法で、かつ葉の表裏面の双方に効果的に薬液を付着させることができるという特徴的な作用を有している。野菜などの薬液の散布の際には、送風力を利用すると対象物を傷めてしまうおそれがあるが、送風を利用せず静電ノズルの作用によるノズル30のみの薬液散布方法であれば、野菜を傷めることなく、効果的な薬液散布が可能となる。
図8(f)に示す散布方法の場合は、遮風板20a〜20dを選択的に開放位置あるいは遮蔽位置に移動させ、あわせて開放位置にある遮風板に配置されるノズル30について薬液を吐出させるように制御スイッチ41、42を操作すればよい。
図示例の場合は、右上部の遮風板20aと左下部の遮風板20dを開放位置とし、左上部の遮風板20bと右下部の遮風板20cを遮蔽位置に設定し、開放位置にある遮風板20a、20dに配置されているノズル30a、30dから薬液を吐出させるように設定すればよい。送風とともにノズル30a、30dから薬液を吐出させれば、遠方まで薬液を散布することができるし、送風を用いずにノズル30a、30dのみから薬液を吐出すれば、静電ノズルの作用を利用した薬液散布がなされる。
この例においても、左上方向と右下方向に薬液を散布する場合には、左上部の遮風板20bと右下部の遮風板20cを開放位置とし、右上部の遮風板20aと左下部の遮風板20dを遮蔽位置とすればよい。
上述したいずれの場合も、ノズル30a〜30dの向きを調節して、対象物に適した薬液散布ができるようにすることも有効である。
以上説明したように、本実施形態のスピードスプレーヤでは、整流部18の開口部を遮蔽可能に設けた4枚の遮風板20a〜20dの開閉を制御することによって、種々の薬液散布を行うことが可能となる。
また、遮風板20a〜20dにより整流部18から放出されるエアを遮蔽する作用と、静電ノズルによって形成されたノズル30の作用を併用することにより、送風を伴わずに薬液を散布することが可能となり、また送風による薬液散布と静電ノズルによる薬液散布を併合することによって、さらに多様な薬液の散布パターンを得ることができる。たとえば、送風をともなって薬液を散布する場合には薬液が遠くまで飛散し、薬液を散布する方向を選択するだけでは薬液の飛散を効果的に抑えることができないような場合には、送風を使用せずにノズル30のみによる薬液散布に切り替えて薬液の飛散を防止しながら薬液の散布を可能にするといった使用が可能である。
なお、上記実施形態では、整流部18の開口部を4枚の遮風板20a〜20dによって遮蔽する配置としたが、遮風板の配置数を2枚、3枚あるいはそれ以上に設定することもできる。また、ノズル30の配置数についてもとくに限定されるものではない。また、上記実施形態においては、遮風板20a〜20dの端部が相互に重なり合っていないが、遮風板の境界部分の隙間から薬液が送出されることが問題となる場合は、遮風板の端部を境界部分で部分的に重なり合うように配置すればよい。
本実施形態のスピードスプレーヤでは薬液タンク12の側面と風洞14との間にガイドバー22を掛け渡して固定し、ガイドバー22により遮風板20a〜20dをガイドして支持する構成とした。これによって遮風板20a〜20dが堅固に支持され、整流部18から吹き出されるエアを遮風板20a〜20dによって確実に遮蔽することが可能となる。また、前述したように遮風板20a〜20dの移動位置を整流部18の開口部を部分的に遮蔽する位置に設定することも可能であり、これによって整流部18からの送風量を制御してノズル30からの薬液の放射距離を制御するといったことも可能である。
スピードスプレーヤの一実施形態の全体構成を示す側面図である。 スピードスプレーヤの風洞部分の構成を示す説明図である。 スピードスプレーヤを後部側から見た状態を示す説明図である。 遮風板と駆動機構を示す斜視図である。 遮風板とノズルとの配置位置関係を示す断面図である。 ノズルの取り付け向きを可変とする構成を示す説明図である。 ノズルと遮風板の制御システムを示す説明図である。 スピードスプレーヤによる散布例を示す説明図である。
符号の説明
10 車両本体
12 薬液タンク
14 風洞
15 動翼
18 整流部
20a、20b、20c、20d 遮風板
22 ガイドバー
24 駆動部
30、30a、30b、30c、30d ノズル
40 制御部
41、42 制御スイッチ

Claims (5)

  1. 車両本体の後部に設けられた風洞にエアを導入し、車両本体の側面に開口する整流部からエアを送出するとともにノズルから薬液を吐出し、エア流とともに薬液を放出することにより薬液を散布するスピードスプレーヤにおいて、
    前記整流部の開口部を遮蔽する遮風板を、前記開口部を周方向に複数に分割する配置に設けるとともに、該遮風板を、前記開口部を遮蔽する位置と開口部を開放する位置との間で移動させる移動機構を設け、
    前記ノズルを、前記遮風板の外側に配置するとともに、薬液を帯電させて吐出させる静電ノズルとして形成し、
    前記移動機構を制御して前記遮風板の移動位置を個別に制御し、前記ノズルからの薬液の吐出を個別に制御する制御部を設けたことを特徴とするスピードスプレーヤ。
  2. 前記ノズルは、前記遮風板の配置位置ごとに複数個配置され、各々の遮風板ごとに相互に連通して設けられ、
    前記制御部は、前記遮風板に配置されたノズルをグループ単位として薬液の吐出を制御するように設けられていることを特徴とする請求項1記載のスピードスプレーヤ。
  3. 前記ノズルは、薬液の吐出方向が可変に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のスピードスプレーヤ。
  4. 前記移動機構は、前記整流部の開口部を横切るように配置され前記遮風板をスライド自在に支持するガイドバーと、前記遮風板を進退移動させる駆動部とを備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のスピードスプレーヤ。
  5. 前記遮風板は、スピードスプレーヤを後部側から見た状態で、右上部、左上部、右下部、左下部の、前記開口部を周方向に4分割した配置に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のスピードスプレーヤ。
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