JP2007312411A - ビデオ伝送におけるビットストリーム間の切換 - Google Patents

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Abstract

【課題】正確なビデオフレームの復号を実施する。
【解決手段】第1のビデオストリームから第2のビデオストリームへ切換えられたビットストリームを復号する復号器であって、以前に復号化された参照情報を記憶するメモリと該メモリに記憶された参照情報を使用して予測ブロックを形成する予測器とを具備し、該復号器がさらに、予測ブロックを変換して変換された予測ブロックを形成する変換器と、変換された予測ブロックに現ブロックを表わす情報を加算して現ブロックの復号化において用いるための加算された情報を得る加算器とを具備する。
【選択図】図9

Description

本発明は、ビデオ情報の伝送方法に関し、該方法では、少なくとも第1のビットストリームと第2のビットストリームとがビデオ情報から形成され、第1のビットストリームは、少なくとも1つのビデオフレームを含む第1のセットのフレームを有し、第2のビットストリームは、少なくとも1つの予測ビデオフレームを含む第2のセットのフレームを有する。前記第1のビットストリームと前記第2のビットストリームのフレームの符号化時に、少なくとも部分的に異なる符号化用パラメータが用いられる。前記第1のビットストリームのうちの少なくとも1つのフレームが伝送され、この伝送は前記第1のビットストリームから前記第2のビットストリームへ切り替えられる。また本発明は、少なくとも第1のビットストリームと、第2のビットストリームとをビデオ情報から形成する手段を備えた符号器にも関し、第1のビットストリームは、少なくとも1つのビデオフレームを含む第1のセットのフレームを有し、第2のビットストリームは、少なくとも1つの予測ビデオフレームを含む第2のセットのフレームを有し、さらに、前記第1のビットストリームと前記第2のビットストリームのフレームの符号化時に、少なくとも部分的に異なる符号化用パラメータを用いる手段と、前記第1のビットストリームの少なくとも1つのフレームを伝送する手段と、前記第1のビットストリームから前記第2のビットストリームへの切り替えを行う手段とを備えた符号器にも関する。本発明はさらに、信号からビデオ情報を復号化する復号器に関し、信号は、ビデオ情報から形成される少なくとも第1のビットストリームと第2のビットストリームとからのフレームを含み、第1のビットストリームは、少なくとも1つのビデオフレームを含む第1のセットのフレームを含み、第2のビットストリームは、少なくとも1つの予測ビデオフレームを含む第2のセットのフレームを含み、さらに、前記第1のビットストリームと前記第2のビットストリームのフレームの符号化時に少なくとも部分的に異なる符号化用パラメータが用いられる。本発明は、さらに、符号化されたビデオ情報を表わす信号であって、少なくとも第1のビットストリームと、第2のビットストリームとからのフレームを含む信号に関する。第1及び第2のビットストリームはビデオ情報から形成され、第1のビットストリームは、少なくとも1つのビデオフレームを含む第1のセットのフレームを有し、第2のビットストリームは、少なくとも1つの予測ビデオフレームを含む第2のセットのフレームを有し、さらに、前記第1のビットストリームと前記第2のビットストリームのフレームの符号化時に、少なくとも部分的に異なる符号化用パラメータが使用される。
最近、ストリーミングオーディオ及びビデオ情報を含むマルチメディア・アプリケーションが多用されるようになってきた。いくつかの国際標準化機構により、オーディオ及びビデオ情報の圧縮/符号化及び解凍/復号化規格が確立され、提案されている。MPEG規格は、動画専門家グループにより確立されたものであるが、マルチメディア・アプリケーションの分野で最も広く受け入れられている国際規格である。VCEGは、ITU電気通信標準化セクタ(ITU−T)の指揮の下で作業している“ビデオ符号化専門家グループ”である。このグループは動画の符号化規格H.26Lに取り組んでいる。
一般的なビデオストリームには、一続きのしばしばフレームと呼ばれる画像が含まれる。これらのフレームには矩形に配置された画素が含まれる。H.261、H.262、H.263、H.26L及びMPEG-4のような現行のビデオ符号化規格では、イントラフレーム(I−フレーム)、予測フレーム(P−フレーム)、双方向フレーム(B−フレーム)の3つの主要なタイプの画像が定義されている。各画像タイプにより1つの画像シーケンス内で異なるタイプの冗長性が利用されるため、結果として、異なるレベルの圧縮効率がもたらされ、以下に説明するように、符号化されたビデオシーケンスの範囲内で異なる機能が提供される。イントラフレームとは、過去のフレームまたは将来のフレームからのいずれの情報も利用することなく、専らフレーム自身内の画素の空間的相関のみを利用することにより符号化が行われるビデオデータ・フレームである。イントラフレームは、他のフレームの復号化/解凍の基礎として使用され、復号化を開始できるアクセス・ポイントを与える。
予測フレームとは、いわゆる参照フレーム、すなわち、符号器または復号器で利用可能な1以上の前回のイントラフレーム/次回のイントラフレームまたは予測フレームからの動き補償予測値を用いて符号化/圧縮化が行われるフレームである。双方向フレームとは、前回のイントラフレームまたは予測フレームおよび/または次回のイントラフレームまたは予測フレームからの予測により符号化/圧縮が行われるフレームである。
一般的ビデオシーケンスにおける隣接フレームは非常に高い相関があるため、イントラフレームの代わりに双方向フレームまたは予測フレームを用いれば高度に圧縮することができる。一方、符号化ビデオストリーム内で時間的予測符号化を採用した場合、B−フレームおよび/またはP−フレームは、双方向フレームと予測フレームの符号化時に使用した前回までの他のすべての参照フレームおよび/または次回の参照フレームの正しい復号化を行わなければ復号化を行うことはできない。符号器で用いる参照フレームと、復号器内の対応する参照フレームとが、伝送中のエラー、あるいは、伝送側での何らかの意図的アクションのいずれかに起因して同一でない状況では、このような参照フレームからの予測を利用して次回のフレームを復号化側で再構成して符号化側で符号化されたフレームと同一の復号化フレームを生成することができない。動き補償符号化を利用するため、この不整合は、1つのフレームにとどまらずに、時間的に拡散する。
図1A−1Cは、代表的ビデオ符号化/復号化システムで用いられるタイプの符号化/圧縮化ビデオフレームを例示する図である。好ましくは、ビデオシーケンスの画像は、符号化に先行して、マルチビット数からなる行列であって、その1つの行列が画像画素の輝度(明るさ)を表し、その他の2つの行列の各々が2つの色差(カラー)成分のうちのそれぞれ一方の成分を表わすもので表現されることが望ましい。図1Aは、フレーム自体の中に存在する画像情報のみを用いてイントラフレーム200を符号化する方法を描く図である。図1Bは予測フレーム210の構成を示す。矢印205aは、P−フレーム210を形成するための動き補償予測の利用を表す。図1Cは双方向フレーム220の構成を描く。B−フレームは通常I−フレームまたはP−フレームの間に挿入される。図2は、1グループの画像を表示の順に表し、I−フレームとP−フレームとの間にB−フレームがいかにして挿入されるかを示すとともに、動き補償情報が流れる方向を示す図である。図1B、図1C、図2には、矢印205aにより、P−フレーム210の再構成に必要な順方向の動き補償予測情報が描かれている。これに対して、矢印215aと215bにより、順方向(25a)及び逆方向(215b)でのB−フレーム220の再構成時に用いられる動き補償情報が描かれている。言い換えれば、矢印205aと215aとは、再構成されるフレームよりも前の表示順序のフレームから予測フレームを予測する場合の情報の流れを示し、矢印215bは、再構成されるフレームよりも後の表示順序のフレームから予測フレームを予測する場合の情報の流れを示している。
動き補償予測において、ビデオシーケンス内の連続フレーム間の類似性を利用して、符号化効率の向上が図られる。より詳細に述べれば、シーケンスの連続フレーム間で画素または画素領域が移動する態様を記述するために、いわゆる動きベクトルが用いられる。この動きベクトルは、ビデオデータの所定のフレームの圧縮/符号化または解凍/復号化を行うためにエラーデータと共に利用できる復号化された画素値を有する過去または将来のビデオデータフレームに関するオフセット値とエラーデータを提供する。
P−フレームの復号化/解凍が可能であるためには、前回のI参照フレームまたはP参照フレームが利用可能であることが求められ、さらに、B−フレームの復号化を図るために、次回のI参照フレームまたはP参照フレームが利用可能であることも求められる。例えば、符号化/圧縮化データストリームが以下のフレームシーケンスまたは表示順序を有する場合:
I1 B2 B3 P4 B5 P6 B7 P8 B9 B10 P11 . . . Pn-3 Bn-2 Pn-1 In
これに対応する復号化の順序は以下のようになる:
I1 P4 B2 B3 P6 B5 P8 B7 P11 B9 B10 . . . Pn-1 Bn-2 In
復号化の順序は表示順序とは異なる。なぜなら、B−フレームの復号化を行うためにI−フレームまたはP−フレームを必要とするからである。図2は上記フレームシーケンスの始まり部分を表わしているが、この図2を参照するとフレームの依存状態を理解することができる。P−フレームは、前回のI参照フレームまたはP参照フレームが利用可能であることを必要とする。例えば、P4はI1が復号化されることを必要とする。同様に、フレームP6の復号化/解凍を行うためにはP4が利用可能であることを必要とする。フレームB3のようなB−フレームは、復号化を行うために、P4とI1のような過去のおよび/または将来のI参照フレームまたはP参照フレームを必要とする。B−フレームは、符号化中のI参照フレームまたはP−フレーム間のフレームである。
従来技術による符号化及び復号化システムが図3と図4に示されている。図3の符号器300を見ると、現フレームと呼ばれる符号化されるフレーム301I(x,y)がK×L個の画素の矩形領域に分割されている。座標(x,y)はフレーム内での画素位置を示す。イントラ符号化(すなわちブロックの範囲内で専ら画像データの空間的相関のみを用いる)か、インター符号化(すなわち空間的予測と時間的予測の双方を利用する)かのいずれかの符号化を用いて各ブロックの符号化が行われる。以下の記載は、符号化されたブロックが形成されるプロセスについて考察するものである。参照フレームと呼ばれ、フレームメモリ350内の、前回符号化された(または次回符号化される)フレームおよび伝送されるフレームのうちのいずれかのフレームR(x,y)から各インター符号化されたブロックが予測される360。予測を行うための動き情報は、参照フレームと現フレーム305とを用いることにより動き予測/符号化ブロック370において得られる。上記動き情報は2次元動きベクトル(Δx,Δy)により表される。但し、Δxは水平方向の変位であり、Δyは垂直方向の変位である。動き補償(MC)予測ブロックでは、動きベクトルが参照フレームと共に用いられ、予測フレーム値P(x,y)が構成される:
P(x,y) = R(x+Δx, y+Δy)
次に、予測誤差E(x,y)、すなわち現フレームと予測フレーム値P(x,y)との間の差分が下式に基づいて計算される307:
E(x,y)= I(x,y)-P(x,y)
変換ブロック310では、各K×L個のブロックの予測誤差が変換基底関数fij(x,y)の加重和として下式で表される:
Figure 2007312411
基底関数の重みcerr(i,j)は変換係数と呼ばれる。これらの係数は次に量子化ブロック320において量子化され、下式を生む:
Ierr(i,j)=Q(cerr(i,j),QP)
但し、Ierr(i,j)は量子化変換係数である。量子化演算Q()により情報の損失が生じるが、より少ないビット数で量子化係数を表わすことが可能となる。圧縮(情報の損失)レベルは量子化パラメータ値QPの調整により制御される。
動きベクトルと量子化された変換係数とがマルチプレクサ380へ供給される前に、動きベクトルと量子化された変換係数は可変長コード(VLC)を用いてさらに符号化される。この符号化により、動きベクトルと量子化された変換係数とを表わすのに必要とされるビット数が減少する。符号化された動きベクトルと、量子化された変換係数、並びに、各符号化フレームを表わすのに必要な他の追加情報がマルチプレクサ380で各々多重化され、この結果生じるビットストリームが復号器へ伝送される415。量子化された変換係数は、逆量子化された変換係数を得るために逆量子化ブロック330へも転送され、さらに、現フレームの予測誤差情報Ec(x,y)を得るために逆変換ブロック340へも転送される。予測誤差情報Ec(x,y)が、加算エレメントの中で予測フレーム値P(x,y)に追加され、次回にフレームメモリ350に記憶できるビデオフレームが得られる。
以下、図4を参照しながら復号化用ビデオフレームについて説明する。復号器400は符号器から多重化されたビデオビットストリーム415を受け取り、デマルチプレクサ410がビットストリームを多重分離して、復号化の対象となるビデオフレームの構成部分が得られる。これらの構成部分は、少なくとも符号化された量子化予測誤差変換係数と、符号化された動きベクトルとを含み、これらは次に復号化され(図示せず)、量子化予測誤差変換係数と動きベクトルとが得られる。量子化された変換係数は逆量子化ブロック420で逆量子化され、下記の関係式に基づいて逆量子化された変換係数derr(i,j)が得られる:
derr(i,j)=Q-1(Ierr(i,j), QP)
逆変換ブロック430では、逆量子化された変換係数が逆変換にかけられ,予測誤差Ec(x,y)が得られる:
Figure 2007312411
現在の符号化フレームの画素は、フレームメモリ440から得られる参照フレーム値R(x,y)の中で予測画素を見い出し、動き補償予測ブロック450において参照フレームと共に受信した動きベクトルを利用して予測フレーム値P(x,y)を得ることによって再構成される。予測フレーム値P(x,y)と予測誤差情報Ec(x,y)とが下記の関係式に基づいて加算要素435の中でまとめて加算される:
Ic(x,y)= R(x+Δx, y+Δy)+Ec(x,y)
これらの値Ic(x,y)をさらにフィルタして、復号化されたビデオフレーム445を得ることが可能となる。上記値Ic(x,y)はフレーム・バッファ440にも記憶される。これら再構成された値Ic(x,y)は、加算ブロック435の後のフィルタ用ブロック(図4には図示せず)でフィルタ処理することが可能である。
ビデオストリーミングは固定インターネットにおいて重要なアプリケーションとなっている。さらに3G無線ネットワークにおいて、将来及び近い将来、ビデオストリーミングが重要なものとなることも予想されている。ストリーミング・アプリケーションでは、伝送用サーバは、受け手から要求があると、予め符号化されたビデオビットストリームを伝送ネットワークを介して受け手へ伝送し始める。受け手は、ビデオストリームを受信しながらビデオストリームの再生を行う。現在のネットワークのベストエフォートという性質により、ネットワーク状態の変化によりユーザに利用可能な有効帯域に変動が生じる。これらの変動に対処するために、伝送用サーバは圧縮したビデオのビットレートのスケーリングを行うことができる。リアルタイムの符号化と地点間通信という特徴通話サービスの場合、ソースの符号化用パラメータの調整をリアルタイムで行うことにより上記スケーリングの達成が可能となる。例えば、このような調整可能なパラメータとして、量子化パラメータやフレーム速度を挙げることができる。上記調整は、好ましくは伝送ネットワークからのフィードバック情報に基づくものであることが望ましい。予め符号化されたビデオビットストリームが受け手へ伝送される一般的なストリーミングシナリオでは、上記解決方法を適用することはできない。
予め符号化されたシーケンスの場合に帯域のスケーラビリティを達成する1つの解決方法として、異なるビットレートと品質とを持つ複数で、かつ、独立したストリームを形成する方法がある。そして、伝送用サーバはストリーム間での切り替えを動的に行って、利用可能な帯域幅の変動の調整を行う。以下の例はこの原理を示す。同一のビデオシーケンスに対応する量子化パラメータのような異なる符号化用パラメータを持つマルチビットストリームが独立に生成されると仮定する。{P1,n-1,P1,n,P1,n+1}と{P2,n-1,P2,n,P2,n+1}とは、ビットストリーム1と2からそれぞれ復号化されたフレームのシーケンスを示すものとする。2つのビットストリームの符号化用パラメータが異なるため、これらのビットストリームから同じ時点に再構成されたフレーム(フレームP1,n-1及びP2,n-1など)は同一ではない。サーバが当初、ビットストリーム1から符号化フレームを時刻nまで伝送し、時刻n以後上記サーバがビットストリーム2から符号化フレームの伝送を開始したと仮定すると、復号器はフレーム{P1,n-2,P1,n-1,P2,n,P2,n+1,P2,n+2}を受け取ることになる。このケースでは、P2,nの参照フレームP2,n-1が受信されていないため、P2,nの正確な復号化は不可能である。一方、P2,n-1の代わりに受信されたフレームP1,n-1はP2,n-1と同一ではない。したがって、任意の位置におけるビットストリーム間の切り替えは、異なるシーケンスでの動き補償予測に用いられる参照フレーム間の不整合に起因する視覚的アーティファクトの発生を来すことになる。これらの視覚的アーティファクトは、ビットストリーム間の切り替えポイントにおけるフレームに限られるだけでなく、ビデオシーケンスの残り部分で継続される動き補償符号化に起因して時間的に拡散する。
現在のビデオ符号化規格では、現在及び将来のフレームまたはこれらのフレーム領域が、現在の切り替え位置より以前にいずれの情報も利用しない位置(すなわちI−フレームの位置)でしか、ビットストリーム間の完全な(不整合のない)切り替えは可能ではない。さらに、一定(1秒などの)間隔でI−フレームを配置することにより、ストリーミングビデオのコンテンツに対するランダムアクセスや“高速順方向”及び“高速逆方向”(高速再生速度)などのVCR機能が達成される。ユーザはビデオシーケンスの一部をスキップして、任意のI−フレーム位置で再生の再開が可能である。同様に、I−フレームのみにより高速の再生速度が達成可能である。これらのアプリケーションでI−フレームを利用する欠点として、I−フレームは、いずれの時間的冗長性も利用しないため、同じ品質でP−フレームよりも多くのビット数を必要とするという点が挙げられる。
変動する伝送環境でビデオ画像を伝送する新しい方法とシステムとを提供することが本発明の目的である。
本発明は、新しいタイプの圧縮ビデオフレームを形成して、1つのビットストリームから別のビットストリームへの切り替えが許される位置で上記新しいタイプのフレームをビデオ・ビットレートの中へ挿入することによりビデオストリーム間の正しい(不整合のない)切り替えを可能にするという着想に基づくものである。本説明では、上記新しいタイプの圧縮ビデオフレームをSフレームと呼ぶことにする。さらに詳細には、Sフレームは、動きベクトル情報を用いて前回復号化されたフレームからの動き補償予測値を用いて復号器で形成されるSPフレーム、及び、復号化されたフレームの範囲内で前回復号化された隣接画素から空間的(イントラ)予測を用いて復号器で形成されるSIフレームとに分類することができる。一般に、本発明に基づくSフレームはブロック毎に形成され、インター符号化された(SP)ブロック並びにイントラ符号化された(SI)ブロックの双方を含むものであってもよい。本発明に基づく方法は、前記第1のビットストリームから前記第2のビットストリームへの伝送の切り替え時に、第2のビットストリームは少なくとも1つの1次切り替えフレームを具備し、2次切り替えフレームが伝送され、2次切り替えフレームは、第2のビットストリームの符号化用パラメータと第1のビットストリームからの少なくとも1つの参照フレームを用いて符号化されたものであり、第2のセットのビデオフレームの前記少なくとも1つの予測ビデオフレームの再構成において1次切り替えフレームの代わりに、前記2次切り替え用フレームを参照フレームとして用いることを主たる特徴とするものである。本発明に基づく符号器は、前記第1のビットストリームから前記第2のビットストリームへ伝送を切り替える前記手段が、前記第2のビットストリームの符号化用パラメータと、上記第1のビットストリームから得られる参照フレームとを用いて2次切り替えフレームを符号化し、前記第1のビットストリームから前記第2のビットストリームへの伝送の切り替えを可能にする手段を含むことを主たる特徴とするものである。本発明に基づく復号器は、2次切り替えフレームを復号化する手段を有し、第2のビットストリームの符号化用パラメータと、第1のビットストリームから得られる少なくとも1つの参照フレームとを用いて、前記2次切り替えフレームを符号化し、さらに、第2のセットのビデオフレームの前記少なくとも1つの予測ビデオフレームの再構成時に用いる参照フレームとして、1次切り替えフレームの代わりに、前記2次切り替えフレームを前記信号に追加し、さらに、2次切り替えフレームを復号化する前記手段が、上記第2のビットストリームの復号化用パラメータと、上記第1のビットストリームから得られる参照フレームとを利用する手段を有することを主たる特徴とするものである。本発明に基づく信号は、前記第1のビットストリームから前記第2のビットストリームへの伝送の切り替え時に、上記2次ビットストリームが少なくとも1つの1次切り替えフレームを有し、前記信号が、上記第2のビットストリームの符号化用パラメータと、上記第1のビットストリームから得られる少なくとも1つの参照フレームとを用いて符号化された2次切り替えフレームを有し、さらに、上記第2のセットのビデオフレームの前記少なくとも1つの予測ビデオフレームの再構成時に用いる参照フレームとして、1次切り替えフレームの代わりに前記2次切り替えフレームを用いることを主たる特徴とするものである。
従来技術の方法及びシステムと比較して、本発明により著しい利点が達成される。本発明により、ビットストリーム間の切り替えが可能となり、I−フレームの位置においてのみならず、SPフレームの位置においても切り替えが行われる。上記SPフレームの符号化効率は、従来技術に従う場合I−フレームが用いられる位置にSPフレームを含むビットストリームを伝送するために狭い帯域しか必要とせず一般的なI−フレームの符号化効率よりもずっと良好なものになり、同時に、変化する伝送状態に対する十分な適合性も上記狭い帯域により提供される。本発明に基づくSPフレームが符号化されたビットストリームの形で配置される位置で、1ビットストリームの、別のビットストリームへの切り替えが可能となる。1つのビットストリームから別のビットストリームへの変更が行われる結果、ビットストリームから再構成された画像が復号器により劣化することはない。本発明には、ビットストリームに対するランダムアクセス、高速早送り及び高速巻き戻し操作が可能であるという利点もある。本発明に基づくシステムにより、上述の従来技術による解決方法と比較して向上したエラー回復特性と復元特性とが提供される。
本発明の実施形態の上記特徴とその他の特徴、態様及び利点は、添付図面と関連して行う以下の記載を参照することにより明らかになる。しかし、以下の図面は単に例示の目的のために設計されたものであること、及び、本発明の限界の定義として設計されたものではないことを理解されたい。上記定義については添付の請求項を参照すべきである。
以下、添付図面を参照しながら本発明についてより詳細な説明を行う。
以下、ビデオ信号からマルチビットストリームを形成する本発明に基づくシステムについて説明する。ビデオ信号は、複数の画像すなわち画像シーケンスを含む任意のデジタルビデオ信号であってもよい。符号器においてデジタルビデオ信号が符号化され、マルチビットストリームが形成される。各ビットストリームは、少なくとも部分的に異なる符号化用パラメータを用いて同一のビデオ信号から符号化される。例えば、符号化用パラメータの別様の選択によりビットレートの変更が可能であり、このようにして異なるビットレートを持つビットストリームの形成が可能となる。例えば、符号化用パラメータは、当業者に公知の、フレーム速度、量子化パラメータ、空間分解能あるいは画像サイズに影響を与えるその他の係数であってもよい。上記符号器により、少なくとも1つのイントラフレームを各ビットストリームへ挿入することも行われる。一般に、各ビットストリームの少なくとも第1のフレームはイントラフレームであることが望ましい。これによって復号器によるビデオ信号の再構成の開始が可能となる。I−フレーム、P−フレーム、B−フレームの符号化時に使用される符号器は、ビデオ信号の符号化を行う従来技術による任意の符号器であってもよい。あるいは、2以上の符号器が存在し、各符号器が各種符号化用パラメータを用いてマルチビットストリームを形成するものであってもよい。しかし、本発明に基づくSPフレームおよび/またはSIフレームを含むビデオ信号の符号化を行うためには、符号器に新しい機能を必要する。これについては後程さらに詳細に説明する。
動き補償予測符号化(P−フレーム及びオプションとしてB−フレーム)を用いて符号化されたフレームの、ビットストリーム内への挿入も符号器により行われる。本明細書でSフレームと呼ばれる新しいタイプのフレームの挿入も上記符号器により行われる。本発明に基づき異なるビットストリーム間での切り替えが許される位置で各ビットストリームの中へ上記挿入が行われる。従来技術の方法によるイントラ符号化フレームの挿入位置でSフレームを使用してもよい。あるいは、ビデオシーケンス内でのイントラ符号化フレームの使用と併用してSフレームを用いてもよい。好ましくは、記憶手段の中へ異なるビットストリームを記憶して後の処理で利用することが望ましい。しかし、符号化のほぼ直後に伝送を行うことも可能であり、その場合、ビデオシーケンス全体の記憶を行う必要はなく、必要な参照フレームの記憶で充分である。伝送用に記憶されたビットストリームの検索手段および/または符号器から直接ビットストリームを受けとる手段を持つ伝送用サーバなどにより、符号化されたビデオストリームの伝送を行うようにしてもよい。伝送用サーバは、伝送ネットワーク(図示せず)へビットストリームを伝送する手段も備えている。
以下本発明の好適な実施形態に基づく方法について説明する。図5は、第1のビットストリーム510の一部と、第2のビットストリーム520の一部とを描く図であり、これらのビットストリームは符号器で形成される。それぞれのビットストリームのうち数個のP−フレームしか図示されていない。詳細には、第1のビットストリーム510がP−フレーム511、512、514、515を含むように示され、一方、第2のビットストリーム520には、対応するP−フレーム521、522、524、525が含まれる。第1のビットストリーム510と第2のビットストリーム520の双方には、対応する位置にSフレーム513(ラベルS1)、523(ラベルS2)も含まれる。上記2つのビットストリーム510と520とは、例えば、フレーム速度、異なる空間分解能または異なる量子化パラメータを用いることにより、異なるビットレートで同じシーケンスに対応することが想定されている。伝送用サーバから復号器600、1200、1300(それぞれ図6、12、13)へ伝送ネットワークを介して第1のビットストリーム510を伝送すること、及び、伝送対象ビデオストリームのビットレートを変更する旨の伝送ネットワークからの要求を伝送用サーバが受信することがさらに想定されている。
上述のように、Sフレームは、1つのビットストリームから別のビットストリームへの切り替えが可能なビットストリームのビデオシーケンス内の当該位置に符号化処理中配置される。図5からわかるように、本発明の好適な実施形態では、別のSフレーム550(ラベルS12)がSフレームS1とS2とに関連づけられる。このSフレームはSフレームの2次表現(または略して2次Sフレーム)と呼ばれ、ビットストリームの切り替え中にのみ伝送される。この2次SフレームS12はn番目のフレームの特別の符号化によりビデオシーケンス内に生成され、符号化の際、第2のビットストリーム520内の対応するSフレーム523(S2)の符号化用パラメータと、第1のビットストリーム510内のn番目のフレームの参照フレームからの動き補償予測値とが用いられる。図5に図示の状況では、SフレームS2は、第2のビットストリーム520から前回再構成されたフレームを参照フレームとして使用し、2次SフレームS12は第1のビットストリーム510から前回再構成されたフレームを参照フレームとして使用していることを付記しておく。しかし、S2とS12の双方の再構成された画素値は同一である。SフレームS12は、第1のビットストリーム510から第2のビットストリーム520への切り替えを実際に行うときにしか伝送されない。したがって、切り替えを行うときのみを除けば符号化処理の間2次Sフレームの形成は不要となる。一方、異なるビットストリームが形成される時点よりも早めに少なくとも若干の2次Sフレームを形成して、伝送中計算上の負荷の低減を図ることが有用となる場合もある。
伝送用サーバは、第1のビットストリーム510でSフレーム513(S1)として符号化されるビデオシーケンスのフレームに達すると、第2のビットストリーム520の符号化フレームを用いてビデオストリームの伝送を続けるのに必要な処理の開始が可能となる。その時点で、伝送用サーバは、第1のビットストリーム510からP−フレーム511と512とをすでに伝送しており、さらに、復号器600、1200、1300は、それぞれのP−フレーム511、512を受け取り、復号化している。したがって、当該フレームは、復号器600、1200、1300のフレームメモリ640、1250、1360内にすでに記憶されている。フレームメモリ640、1250、1360には、P−フレームまたはB−フレームの再構成に必要なすべての当該フレーム、すなわち再構成すべき現フレームが必要とするすべての参照フレームに関する必要情報の記憶に十分なメモリが含まれている。
伝送用サーバは、第2のビットストリーム520の符号化フレームを用いて、ビデオストリームの伝送を続けるために以下の処理を行う。伝送用サーバは、例えば、フレームの種別情報を調べることにより、伝送対象の現フレームがSフレームであることを知り、それによってビットストリーム間での切り替えを行うことが可能となる。言うまでもなく、切り替え要求を受け取った場合や、何らかの別の理由で切り替えを行う必要がある場合にしか切り替えは行われない。伝送用サーバにより第2のビットストリームの対応するSフレーム523が入力され、このSフレームを用いて2次Sフレーム550(S12)が形成され、2次Sフレーム(S12)が復号器600、1200、1300へ伝送される。伝送用サーバは、第2のビットストリームのSフレームS2を伝送しないが、その代りに2次SフレームS12の伝送を行う。2次Sフレームは、2次SフレームS12を復号化することにより復号器600がそれぞれのフレーム521、522並びに第2のビットストリーム520のSフレーム523を用いた場合に作成されるような画像と同一の画像を再構成できるように形成される。2次Sフレームの伝送後、第2のビットストリーム520、すなわち、524、525等々で伝送用サーバは符号化フレームの伝送を続行する。
Sフレーム513、523、550は、画素間の空間的相関のみを用いて符号化されたブロック(イントラブロック)と、空間的相関と時間的相関の双方の相関を用いて符号化されたブロック(インターブロック)とを含むものであってもよい。各インターブロックについて、受信した動きベクトルと参照フレームとを用いて、このブロックの予測値P(x,y)が復号器600、1200、1300で形成される。基底関数fij(x,y)に対する値P(x,y)の変換係数cpredが計算され、量子化される。変換係数cpredの量子化された値はIpredとして示され、量子化された変換係数Ipredの逆量子化値はdpredとして示される。予測誤差の量子化係数Ierrが符号器から受信される。これらの係数の逆量子化値はderrとして示される。インターブロック内の各画素の値S(x,y)は基底関数fij(x,y)の加重和として復号化される。その場合加重値drecは逆量子化再構成画像係数と呼ばれる。drecの値は、量子化と逆量子化とによりdrecを得るための係数crecが存在するような値にする必要がある。さらに、値drecは以下の条件のいずれか一方の条件を満たす値でなければならない。
drec = dpred + derr
または
crec = cpred + derr
値S(x,y)をさらに正規化し、フィルタにかけることができる。
次に、ビットストリーム内に置かれる(Sフレーム513(S1)と523(S2)などの)Sフレームの符号化について説明する。
一般に、図5のフレーム513、523のような本発明に基づくSフレームはブロック毎に構成される。前述したように、上記ブロックの各々を符号化して、符号化した画像の画素間での空間的相関(イントラブロックまたはSIブロック)を利用するようにするか、ビデオシーケンスの連続フレーム内の画素のブロック間での時間的相関(インターブロックまたはSPブロック)を利用するようにするかのいずれかの利用が可能である。
本発明の第1の実施形態に基づくSフレーム符号器1100のブロック図である図11を参照しながら、本発明に基づくSフレームの符号化について説明する。
Sフレームフォーマットで符号化されるビデオフレームはまずブロックに分割され、次いで、各ブロックは、SPブロック、SIブロックまたはイントラブロックのいずれかとして符号化される。イントラブロックは従来技術で公知のものである。スイッチ1190が適切に作動して、SIとSP符号化モード間での切り替えを行う。すなわち、スイッチ1190は本発明の説明で用いる構成であって、必ずしも物理的デバイスであるとはかぎらない。SP符号化モードでは、スイッチ1190が作動して、現在のブロック1170の動き補償予測値が得られる。動き補償予測ブロック1170では、従来技術で公知の動き補償予測で用いる方法と類似の方法で符号化されるフレームの現在のブロックの予測値P(x,y)が形成される。さらに詳しくは、動き補償予測ブロック1170によりフレームの現在のブロックの予測値P(x,y)が形成され、予測値P(x,y)は、現在のブロック内の画素と、フレームメモリ1146内に保持されている再構成された参照フレームの画素値との間の関係を記述する動きベクトルの計算により符号化される。
SI符号化用モードでは、スイッチ1190が作動して、イントラ予測ブロック1180から符号化されたフレームの現在のブロックの予測値が得られる。イントラ予測ブロック1180は、従来技術で公知のイントラ予測で用いられる方法と類似の方法で符号化されたフレームの現在のブロックの予測値P(x,y)を形成する。さらに詳しくは、イントラ予測ブロック1180は、符号化されたフレーム内のすでに符号化された隣接画素から得られる空間予測値を用いて符号化対象フレームの現在のブロックの予測値P(x,y)を形成する。
SP符号化モードとSI符号化用モードの双方のモードで、予測値P(x,y)は画素値のブロックの形をとる。例えば離散コサイン変換(DCT)などの順方向変換が、ブロック1160内で画素値P(x,y)の予測されたブロックに適用され、次いで、cpredと呼ばれる、上記の結果得られた変換係数が量子化ブロック1150で次に量子化され、量子化された変換係数Ipredが形成される。対応する処理が原画像データに対しても行われる。さらに詳しくは、符号化対象原画像の画素値の現在のブロックが変換ブロック1110に印加される。ここで、順方向変換(DCTなど)が原画像ブロックの画素値に適用されて、変換係数corigが形成される。これらの変換係数は量子化ブロック1120へ渡され、そこで上記変換係数が量子化されて、変換係数Iorigが形成される。加算要素1130は、それぞれの量子化ブロック1150と1120とから2組の量子化変換係数IpredとIorigとを受信し、下記の関係式に基づいて1組の量子化予測誤差係数Ierrを形成する:
Ierr = Iorig - Ipred
量子化予測誤差係数Ierrはマルチプレクサ1135へ渡される。SPフォーマット/モードで現在のブロックを符号化する場合、マルチプレクサ1135はSP符号化ブロックに関連する動きベクトルも受信する。SIフォーマット/モードで現在のブロックを符号化する場合、イントラ予測ブロック1180内のSI符号化ブロックの予測値の形成に用いられるイントラ予測モードに関する情報がマルチプレクサへ渡される。好ましくは、マルチプレクサ1135において、量子化予測誤差係数Ierrと、動きベクトル情報またはイントラ予測モード情報とに可変長符号化を適用し、上記様々な形の情報をまとめて多重化することによりビットストリームを形成し、このようにして形成したビットストリームを対応する復号器1200、1300へ伝送することが望ましい(図12と図13を参照のこと)。
本発明に基づくSフレーム符号器1100はローカルな復号化機能も備える。量子化ブロック1150で形成された量子化予測変換係数Ipredは加算エレメント1140へ提供される。上記加算エレメントは量子化誤差係数Ierrも受信する。加算エレメント1140は、量子化予測変換係数Ipredと量子化予測誤差係数Ierrとを再結合して、下記の関係式に基づいて1セットの再構成量子化変換係数Irecを形成する:
Irec = Ipred + Ierr
上記再構成量子化変換係数は、逆量子化ブロック1142へ渡され、ここで上記再構成量子化変換係数が逆量子化再構成変換係数へ逆量子化される。この逆量子化された再構成変換係数はさらに逆変換ブロック1144へ渡され、そこで、上記逆量子化再構成変換係数は、逆離散コサイン変換(IDCT)やブロック1160で行われる変換に対応する他の任意の逆変換などにかけられる。その結果、再構成された画素値のブロックが当該画像ブロック用として形成され、フレームメモリ1146に記憶される。Sフレームフォーマットで符号化されたフレームの次回のブロックが前述した符号化処理とローカルな復号化処理とにかけられるとき、現フレームの復号化バージョンがフレームメモリの中で漸次組み立てられる。同フレームの次回のブロックのイントラ予測時に、あるいは、ビデオシーケンス内の次回のフレームのインター(動き補償)予測時に、上記フレームメモリから、上記復号化バージョンにアクセスし、この復号化バージョンの利用が可能となる。
本発明の第1の実施形態に基づく一般的Sフレーム復号器の動作について図12を参照しながら以下説明する。
図11と関連して前述したSフレーム符号器により生成されるビットストリームは復号器1200により受信され、デマルチプレクサ1210によりその構成部分に多重分離される。復号器はブロック毎にSフレームの復号化バージョンを再構成する。前述したように、Sフレームは、イントラブロック、SP符号化画像ブロック及びSI符号化画像ブロックを含むものであってもよい。SPフォーマットの画像ブロックの場合、受信ビットストリーム内の情報には、VLC符号化動き係数情報とVLC符号化された量子化予測誤差係数Ierrとが含まれる。SIフォーマットで符号化された画像ブロックの場合、受信ビットストリーム内の情報にはSI符号化ブロックのイントラ予測値の形成に用いられるイントラ予測モードに関するVLC符号化された情報がVLC符号化された量子化予測誤差係数Ierrと共に含まれる。
SP符号化ブロックを復号化するとき、デマルチプレクサ1210はまず適当な可変長復号化(VLD)を受信ビットストリームに適用して、動きベクトル情報と量子化予測誤差係数Ierrとを復元する。次いで、デマルチプレクサ1210は量子化予測誤差係数Ierrから動きベクトル情報を切り離す。この動きベクトル情報は動き補償予測ブロック1260へ供給され、次いで、ビットストリームから復元された量子化予測誤差係数が加算エレメント1220の1つの入力部に印加される。上記動きベクトル情報は、フレームメモリ1250に保持される前回再構成されたフレームの画素値と共に動き補償予測ブロック1260の中で利用され、符号器1100で用いられる方法と類似の方法で予測値P(x,y)が形成される。
SI符号化ブロックを復号化するとき、デマルチプレクサ1210は、受信したイントラ予測モード情報と量子化予測誤差係数Ierrとに対して適当な可変長復号化を適用する。次いで、イントラ予測モード情報は量子化予測誤差係数から切り離され、イントラ予測ブロック1270へ供給される。量子化予測誤差係数Ierrは加算エレメント1220の1つの入力部に供給される。イントラ予測モード情報は、フレームメモリ1250に保持される現フレームの前回復号化された画素値とともにイントラ予測ブロック1270において利用され、現在のブロックの復号化に用いる予測値P(x,y)が形成される。再言するが、復号器1200で行われるイントラ予測処理は符号器1100で行われた前述の処理に類似の処理である。
復号化されるフレームの現在のブロックの予測値が形成されると、スイッチ1280が作動して、予測ピクセル値を含む予測値P(x,y)が変換ブロック1290へ供給されるように図られる。再言するが、スイッチ1280は、本発明の説明で利用される抽象的な構成であって、必ずしも物理的デバイスであるとはかぎらない。SP符号化ブロックの場合、スイッチ1280が作動して動き補償予測ブロック1260が変換ブロック1290と接続され、一方、SI符号化ブロックの場合、スイッチ1280が作動してイントラ予測ブロック1270が変換ブロック1290と接続される。
ブロック1290で、離散コサイン変換(DCT)などの順方向変換が画素値P(x,y)の予測されたブロックに適用され、この結果得られる変換係数cpredが量子化ブロック1295へ供給され、そこで、上記変換係数は量子化されて、量子化された変換係数Ipredが形成される。次いで、量子化された変換係数Ipredが加算要素1220の第2の入力部へ供給され、そこで上記変換係数は予測誤差係数Ierr加算されて、再構成量子化変換係数Irecが下記の関係式に基づいて形成される:
Irec = Ipred + Ierr
この再構成量子化変換係数Irecはさらに逆量子化ブロック1230へ供給され、そこで上記係数は逆量子化され、逆量子化再構成変換係数drecが形成される。次いで、この逆量子化された変換係数drecは逆変換ブロック1240へ渡され、そこで上記変換係数は逆離散コサイン変換(IDCTなど)や、ブロック1290で行われる変換に対応する他の任意の逆変換などにかけられる。このようにして、再構成されたピクセル値のブロックが当該画像ブロックに対して形成される。これらの再構成されたピクセル値はビデオ出力部とフレームメモリ1250へ供給される。復号化されたSフレームの次回のブロックが前述した復号化処理にかけられるとき、現フレームの復号化バージョンは、フレームメモリ1250で漸次組み立てられる。このフレームメモリから、上記フレームにアクセスし、同フレームの次回のブロックのイントラ予測時に、あるいは、ビデオシーケンス内の次回のフレームのインター(動き補償)予測時にこのフレームの利用が可能となる。
本発明の第1の実施形態に基づくSフレーム符号器と復号器の構造と機能について記述したので、従来のビデオ符号化/復号化システムで遭遇するような不整合エラーを生じることなく、本発明に基づくSフレームがどのようにビットストリーム間で切り替えを行うかを理解することができよう。図5に描かれているビットストリームの切り替え例をもう一度参照すると、第1のビットストリーム510から第2のビットストリーム520への切り替えはそれぞれのビットストリーム内のSフレームS1(513)とS2(523)の位置で行われる。前述したように、切り替えが行われると、S12(550)で示される2次Sフレームが符号化され、伝送される。上記2次フレームS12が復号化されるとき、この2次フレームの再構成されたピクセル値が、第2のビットストリーム内のフレームS2の伝送の結果得られたであろう画素値と同一の値になるように、上記2次SフレームS12は、第2のビットストリーム520の符号化用パラメータと、第1のビットストリーム510から得られる参照フレームとを用いて符号化される。
上記記載の処理手順を用いてSPフレームS2の符号化から得られる予測誤差と予測フレームの量子化係数をそれぞれI2 errとI2 predで表わす。また、SフレームS2の再構成画像の量子化係数をI2 recで表わす。2次Sフレーム550(S12)の符号化は、以下の(1)と(2)の例外を除き、Sフレーム523(S2)の符号化時の場合と同じ処理手順に従う:
(1)2次SフレームS12の各ブロックの予測時に用いる参照フレームは、ビデオシーケンスにおいて現在のn番目のフレームまでの第1のビットストリーム510を復号化することにより得られる再構成フレームである。
(2)量子化予測誤差係数は以下のように計算される:I12 err=I2 rec−I12 pred ただし、I12 predは量子化予測変換係数である。
量子化予測誤差係数I12 errと動きベクトルとは復号器1200へ伝送される。
切り替えを行う前に、第1のビットストリーム510から再構成したフレームを参照フレームとして用いて復号器1200内で2次SフレームS12を復号化するとき、2次Sフレームの係数I12 predが構成され、上述のような受信された量子化予測誤差係数I12 errに加算される。すなわち、I12 rec=I12 err+I12 pred=I2 rec−I12 pred+I12 pred=I2 rec
上式から、I12 recとI2 recとが同一であることは明らかである。したがって、第2のビットストリームの2次SフレームS12とSフレームS2とは異なる参照フレームを含むものではあるが、S12が復号化された場合、SフレームS2の復号化の結果生じるであろう画素値と同一の再構成された画素値を持つ画像がS12により生成される。
本発明に基づくSフレームの符号化と復号化についての上述の説明から、従来技術に基づくP−フレームとI−フレームの符号化と復号化と比べてかなりの相違が存在することが明らかである。詳細には、SPフォーマットまたはSIフォーマットで画像ブロックの符号化または復号化を行う場合、当該ブロックの予測値P(x,y)が、離散コサイン変換のような変換を適用することにより変換係数ドメインに変換されることがわかる。このようにして生成された変換係数は次に量子化され、予測誤差が量子化係数ドメインで決定される。これは、空間(画素値)ドメインで予測誤差を計算する従来技術による予測符号化とは対照的である。
以下、ビットストリーム510と520との間での切り替え中の復号器1200の処理について詳細に説明する。第1のビットストリームから第2のビットストリーム520への切り替えが行われるビデオシーケンス内の位置で、復号器1200は、第1のビットストリーム510の前回のP−フレーム511と512とをすでに受信し、復号化している。これらの復号化されたフレームは、フレームメモリ1250に記憶され、参照フレームとして使用するために利用可能である。第1のビットストリーム510から第2のビットストリーム520への切り替えが行われると、符号器1100(図11)は、2次SフレームS12(550)を構成し、このフレームを符号化し、S12を表す符号化されたビデオ情報を復号器1200へ伝送する。
前述したように、符号化はブロック毎に行われる。詳細には、2次SフレームS12が画像ブロックの集合体として符号化され、一般に各画像ブロックはSP符号化ブロックまたはSI符号化ブロックまたはイントラブロックのいずれかとして符号される。2次SフレームS12のSP符号化ブロックの場合、符号器から復号器へ伝送される圧縮ビデオ情報は量子化予測誤差変換係数I12 errと動きベクトル情報の形をとる。2次SフレームS12のSI符号化ブロックの場合、圧縮ビデオ情報には、量子化予測誤差変換係数I12 errと、符号器内でのSI符号化ブロックの予測値の形成時に利用するイントラ予測モードに関連する情報とが含まれる。前述したように、圧縮ビデオ情報は、符号器からの伝送に先行して適当な可変長符号化(VLC)にかけられ、上記圧縮ビデオ情報の表現に必要なビット数のさらなる低減が意図される。
所定の画像ブロックに関連する圧縮ビデオ情報は、復号器1200で受信され、まず適当な可変長復号化(VLD)にかけられ、次いで、デマルチプレクサ1210によりその構成部分に分離される。受信ビットストリームから取り出された量子化予測誤差係数I12 errがアナログ加算器1220の第1の入力部に印加され、予測画素値P(x,y)のブロックが、その符号化モード(SPまたはSI)に基づいて各画像ブロック用として形成される。SP符号化ブロックの場合、フレームメモリ1250内で利用可能な第1のビットストリームから得られる参照フレーム(P−フレーム511や512など)と、デマルチプレクサ1210により2次SフレームS12の符号化されたビデオ情報から取り出される動きベクトル情報とを用いて動き補償予測ブロック1260内で予測ピクセル値P(x,y)のブロックが形成される。SI符号化ブロックの場合、フレームメモリ1250にやはり記憶された2次SフレームS12の前回復号化された画素を用いて、イントラ予測ブロック1270内で予測ピクセル値P(x,y)のブロックが形成される。イントラ予測は、2次SフレームS12の受信ビデオ情報からデマルチプレクサ1210により抽出されたイントラ予測モード情報に基づいて行われる。
一旦2次Sフレームの現在のブロックの予測値が形成されると、予測ピクセル値P(x,y)が変換ブロック1290へ渡される。ここで、順方向変換(離散コサイン変換(DCTなど))が予測ピクセル値P(x,y)に適用され、1組の変換係数cpredが形成される。次いで、これらの変換係数は量子化ブロック1295へ渡され、そこで、上記変換係数は量子化されて、変換係数I12 predが形成される。次いで、量子化された変換係数I12 predは、アナログ加算器1220の第2の入力部に印加される。アナログ加算器1220により、量子化された変換係数I12 predが量子化予測誤差変換係数I12 errと組み合わされ、再構成量子化変換係数I12 recが下記の関係式に基づいて形成される:
I12 rec = I12 pred + I12 err
次いで、再構成量子化変換係数I12 recが逆量子化ブロック1230へ供給され、そこで、上記量子化変換係数は逆量子化されて、逆量子化再構成変換係数d12 recが形成される。次いで、逆量子化再構成変換係数d12 recは逆変換ブロック1240へ渡され、そこで上記係数は逆変換処理(逆離散コサイン変換(IDCT)など)にかけられる。この結果、再構成されたピクセル値のブロックが2次SフレームS12の現在のブロック用として形成される。再構成されたピクセル値Ic(x,y)はビデオ出力部とフレームメモリ1250とへ供給される。2次SフレームS12の次回のブロックが符号化され、符号器1100から復号器1200へ伝送され、その後復号化されるにつれて、2次Sフレームの復号化バージョンがフレームメモリ1250内に漸次組み立てられる。上記フレームメモリから、2次Sフレームのすでに復号化されたブロックを検索し、イントラ予測ブロック1270によりこれらのブロックを用いて、2次SフレームS12の次回のブロックの予測ピクセル値P(x,y)を形成することができる。ここで、2次SフレームS12の各画像ブロックの量子化予測誤差変換係数が下記の関係式に基づいて符号器1100で生成されることを思い起すべきである。
I12 err = I2 rec - I12 pred
但し、I2 recは、量子化された再構成変換係数値であり、この係数値は、第2のビットストリーム内のSフレームS2を符号化し、次いで、このSフレームS2を後程復号化することにより生成される値である。これは、2次SフレームS12の圧縮ビデオ情報の復号化により生成される再構成変換係数I12 recが、第2のビットストリームから得られるSフレームS2が伝送され、復号化された場合に生成されたであろう再構成変換係数と同一であることを意味する。前述したように、上記のことは下記の式の結果として生じる:
I12 rec = I12 pred + I12 err
= I12 pred + I2 rec - I12 pred = I2 rec
したがって、I12 rec=I2 recとなる。
したがって、本発明の方法に基づいて、2次SフレームS12を構成し、符号器から復号器へ2次SフレームS12を伝送し、次にこの2次SフレームS12の復号化により、不整合のない第1のビットストリームと第2のビットストリームとの間での切り替えの達成が可能となることが明らかである。
2次SフレームがSIフレームであり、ビットストリーム内のSフレームがSPフレームであるケースについて考えることにする。このケースでは、動き補償予測を用いるフレームが専ら空間予測のみを用いるフレームにより表される。この特別のケースはランダムアクセスとエラー復元力に特徴を有するケースであり、これらの特徴については後程説明する。
本発明の上述の第1の実施形態に基づく符号器1100と復号器1200で、量子化された変換係数Ipredを産みだすために、変換ブロック1160(符号器)と1290(復号器)で生成される変換係数cpredに適用される量子化は、量子化予測誤差変換係数Ierrの生成に用いられる量子化と同じものであることを付記しておく。さらに詳しくは、本発明の第1の実施形態では、符号化/復号化の対象であるSフレームの画像ブロックに対する予測ピクセル値P(x,y)のブロックを生成するとき、画素値P(x,y)の予測されたブロックに対応する変換係数cpredの量子化に用いられる量子化パラメータQPは、量子化予測誤差変換係数Ierrの生成時に用いられる量子化パラメータと同じでなければならない。このことは好都合である。なぜなら、再構成変換係数Irecの生成を意図して行われる加算が、量子化された変換係数ドメインで行われるからである。すなわち、
Irec = Ipred + Ierr
であるから、IpredとIerrとの構成時に同一の量子化パラメータ使用しなければ、再構成量子化変換係数Irecのエラーにつながることになる。
図15は、量子化された変換係数IpredとIerrとを生成するための量子化パラメータの選択時にさらに大きな柔軟性が与えられる本発明の第2の実施形態に基づくSフレーム符号器1500のブロック図を示す。図15を図11と比較してわかるように、本発明の第2の実施形態に基づくSフレーム符号器1500と、本発明の第1の実施形態に基づくSフレーム符号器1100との間の主要な相違点は量子化ブロック1525と1550の位置に関する相違である。図15を参照しながら、本発明の第2の実施形態に基づくSフレーム符号器1500の動作について以下詳細に説明する。
本発明の第2の実施形態によれば、Sフレームフォーマットで符号化されるビデオフレームはまずブロックに分割され、次いで、各ブロックはSPブロックまたはSIブロックのいずれかのブロックとして符号化される。スイッチ1585が適切に作動して、SP符号化モードとSI符号化用モードとの間で切り替えが行われる。SP符号化モードでは、スイッチ1585が作動して、動き補償予測ブロック1575から符号化されるフレームの現在のブロックの動き補償予測値が得られる。動き補償予測ブロック1575は、現在のブロックの画素と、フレームメモリ1570に保持される再構成された参照フレームの画素値との間の関係を記述する符号化された動きベクトルの計算によりフレームの現在のブロックの予測ピクセル値P(x,y)のブロックを形成する。
SI符号化時に、モードスイッチ1585が作動し、イントラ予測ブロック1580から符号化されたフレームの現在のブロックの予測値が得られる。イントラ予測ブロック1580は、本発明の第1の実施形態と関連して説明した方法と類似の方法で動作して、符号化対象フレーム内のすでに符号化された隣接画素から空間予測を用いて符号化されるフレームの現在のブロックの予測ピクセル値P(x,y)のブロックを形成する。
SP−符号化モードとSI−符号化モードの双方のモードで、例えば離散コサイン変換(DCT)の順方向変換が、変換ブロック1590内で画素値P(x,y)の予測されたブロックに適用される。この結果得られる変換係数cpredはアナログ加算器1520と1540へ供給される。符号化された画像ブロックの実際の画素値を含む原画像データは、変換ブロック1510へ渡され、そこでこれらの原画像データも順方向変換(DCTなど)にかけられる。次いで、この結果得られる変換係数corigは、corigとcpred間の差分を形成するアナログ加算器1520へ渡され、下記の関係式に基づいて予測誤差変換係数cerrが生成される。
cerr = corig - cpred
上記予測誤差変換係数は量子化ブロック1525へ供給され、そこで上記係数は量子化パラメータPQPを用いて量子化され、量子化予測誤差変換係数Ierrが形成され、次いで、この量子化予測誤差変換係数はマルチプレクサ1540へ渡される。
SPフォーマットで現在のブロックを符号化する場合、マルチプレクサ1540は、SP符号化ブロックの動き補償予測値P(x,y)の形成時に用いる動きベクトルに関連する情報も受信する。SIフォーマットの形で現在のブロックを符号化する場合、SI符号化ブロックの予測値P(x,y)の形成に用いられるイントラ予測モードに関する情報も上記マルチプレクサへ渡される。好ましくは、マルチプレクサ1540は、量子化予測誤差変換係数Ierrに対して、及び、動きベクトルあるいはイントラ予測モードに対して適切な可変長符号化(VLC)情報を適用し、様々な形の情報をまとめて多重化することにより、対応する復号器へ伝送するためのビットストリームを形成する。
量子化予測誤差変換係数Ierrは量子化ブロック1525から逆量子化ブロック1530へ渡され、そこで上記係数は量子化パラメータPQPを用いて逆量子化され、逆量子化予測誤差変換係数derrが形成される。逆量子化予測誤差変換係数derrは次にアナログ加算器1540へ渡され、そこで上記係数は、現在のブロックの予測ピクセル値P(x,y)から生成された変換係数cpredと合成される。さらに詳しくは、アナログ加算器1540は、変換係数cpredと逆量子化予測誤差変換係数derrとを加算して、再構成変換係数crecを下記の関係式に基づいて形成する:
crec = cpred + derr
次いで、上記再構成変換係数crecは量子化ブロック1550へ渡され、そこで上記係数は量子化パラメータSPQPを用いて量子化され、量子化された再構成変換係数Irecが生成される。再構成変換係数の量子化に用いられる量子化パラメータSPQPは、量子化ブロック1525で予測誤差変換係数cerrの量子化に用いられる量子化パラメータPQPと必ずしも同じものであるとは限らないことを付記しておく。特に、再構成変換係数crecに対するさらにきめ細かな量子化の適用が可能であり、また、予測誤差係数cerrに対するきめの粗い量子化の適用が可能である。上記により、復号器で復号化画像を形成するとき、再構成エラー(歪み)が少なくなるという結果が最終的に得られる。
量子化された再構成変換係数Irecは次に逆量子化ブロック1560へ供給され、そこで上記係数は量子化パラメータSPQPを用いて逆量子化され、逆量子化再構成変換係数drecが形成される。次いで、この逆量子化再構成変換係数drecは逆変換ブロック1565へ渡され、そこで上記係数は逆離散コサイン変換(IDCT)などの逆変換処理にかけられる。この処理の結果、当該画像ブロックの再構成されたピクセル値Ic(x,y)のブロックが形成される。再構成されたピクセル値Ic(x,y)のブロックはその後フレームメモリ1570に記憶される。Sフレームフォーマットで符号化されるフレームの次回のブロックが、前述した符号化処理とローカルな復号化処理とにかけられると、現フレームの復号化バージョンがフレームメモリ1570で漸次組み立てられ、上記フレームメモリから、同一フレームの次回のブロックのイントラ予測時に、または、ビデオシーケンス内の次回のフレームのインター(動き補償)予測時に、上記復号化バージョンにアクセスし、このバージョンの利用が可能となる。
図13を参照しながら、本発明の第2の実施形態に基づくSフレーム復号器1300の動作について以下説明する。図15と関連して上述した、本発明の第2の実施形態に基づいてSフレーム符号器1500により生成されたビットストリームが、復号器1300により受信され、上記ビットストリームの構成部の中へ入れられる。上記復号器により、Sフレームの復号化バージョンがブロック毎に再構成される。前述したように、Sフレームには、SP符号化画像ブロックとSI符号化画像ブロックの双方の画像ブロックが含まれる。SP符号化画像ブロックの場合、受信ビットストリーム内の情報には、VLC符号化された動きベクトル情報と、VLC符号化された量子化予測誤差変換係数Ierrとが含まれる。SIフォーマット内で符号化された画像ブロックの場合、受信ビットストリーム内の情報には、SI符号化ブロックのイントラ予測値の形成に使用されるイントラ予測モードに関連するVLC符号化情報並びにVLC符号化された量子化予測誤差変換係数Ierrが含まれる。
SP符号化画像ブロックの復号化時に、デマルチプレクサ1310は、受信ビットストリームに適当な可変長復号化(VLD)をまず適用し、動きベクトル情報と量子化予測誤差係数Ierrとを復元する。次いで、デマルチプレクサ1310が、量子化予測誤差係数Ierrから動きベクトル情報を切り離す。この動きベクトル情報は動き補償予測ブロック1370へ供給され、受信ビットストリームから復元された量子化予測誤差係数Ierrが逆量子化ブロック1320に印加される。受信ビットストリームから復元された動きベクトル情報は、フレームメモリ1360内に保持された前回再構成されたフレームの画素値と共に動き補償予測ブロック1370で用いられ、符号器1500で用いた方法と類似の方法で復号化対象の現在のブロックの予測値P(x,y)が形成される。
SI符号化画像ブロックの復号化時に、デマルチプレクサ1310は、受信されたイントラ予測モード情報と量子化予測誤差変換係数Ierrとへ適当な可変長復号化を適用する。次いで、このイントラ予測モード情報は量子化予測誤差変換係数Ierrから切り離され、イントラ予測ブロック1380へ供給される。量子化予測誤差変換係数Ierrは逆量子化ブロック1320へ供給される。受信ビットストリームから復元されたイントラ予測モード情報は、フレームメモリ1360内に保持された現フレームの前回復号化された画素値と共にイントラ予測ブロック1380で用いられ、復号化対象の現在のブロックの予測値P(x,y)が形成される。ここでもまた、復号器1200におけるイントラ予測処理は、前述した対応する符号器1500で行われた処理と類似の処理である。
SP符号化画像ブロックとSI符号化画像ブロックの双方の場合、受信ビットストリームから復元された量子化予測誤差変換係数Ierrは、量子化パラメータPQPを用いて逆量子化ブロック1320で逆量子化され、逆量子化予測誤差変換係数derrが形成される。逆量子化予測誤差変換係数derrはアナログ加算器1325の1つの入力部に印加される。
一旦、動き補償予測ブロック1370での動き補償予測またはイントラ予測ブロック1380でのイントラ予測のいずれかにより、復号化されたフレームの現在のブロックの予測値P(x,y)が形成されると、スイッチ1385が適切に作動して、予測ピクセル値P(x,y)が変換ブロック1390へ供給される。ここで、順方向変換、例えば、離散コサイン変換(DCT)が画素値P(x,y)の予測されたブロックに適用され、変換係数cpredが形成される。次いで、変換係数cpredがアナログ加算器1325の第2の入力部へ供給され、そこで上記係数は逆量子化ブロック1320から受信した逆量子化予測誤差変換係数と合成され、再構成変換係数crecが形成される。さらに詳しくは、下記の関係式に基づいて、変換係数cpredと逆量子化予測誤差変換係数derrを一緒に加算することにより再構成変換係数が決定される:
crec = cpred + derr
次いで、再構成変換係数crecが量子化ブロック1330へ渡され、そこで上記係数が量子化され、量子化パラメータSPQPを用いて量子化された再構成変換係数Irecが生成される。次いで、量子化された再構成変換係数Irecが逆量子化ブロック1340へ供給され、このブロックで上記係数は量子化パラメータSPQPを用いて逆量子化され、逆量子化再構成変換係数drecが形成される。次いで、逆量子化再構成変換係数drecが逆変換ブロック1350へ渡され、このブロックで上記係数は例えば逆離散コサイン変換(IDCT)などの逆変換処理にかけられる。逆変換ブロック1350で適用される逆変換の結果、1ブロックの再構成された画像画素Ic(x,y)が当該画像ブロック用として形成される。再構成された画素Ic(x,y)のブロックが復号器のビデオ出力部と、フレームメモリ1360とへ供給され、上記画素が記憶される。Sフレームの次回のブロックが上述の復号化処理を受けるとき、現フレームの復号化バージョンがフレームメモリ1360に漸次組み立てられる。上記フレームメモリ1360からこの復号化バージョンにアクセスし、同一フレームの次回のブロックのイントラ予測時に、あるいは、次回のフレームのインター(動き補償)予測時にビデオシーケンス内の上記バージョンの利用が可能となる。
図16に、本発明の第3の実施形態に基づく符号器が図示されている。本実施形態では、変換係数cpredは、符号器セクション(ブロック1625と1630)と復号器セクション(ブロック1692と1694)の双方セクションで、同じ量子化パラメータSPQPを用いて量子化と逆量子化にかけられる。したがって、上記符号器は予測ループに対して追加の量子化エラーが全く生じないため、予測ループでのエラーの発生が効果的に防止される。ブロック1610、1620、1625、1630、1640、1650、1660、1665、1670、1675、1680、1685、1690は、図15に記載のブロック1510、1520、1525、1530、1540、1550、1560、1565、1570、1575、1580、1585、1590とそれぞれ類似の機能を有する。
図6に、本発明の好適な実施形態に基づく復号器600が記載されている。復号器600の要素の大部分は、図12に記載の復号器1200の要素と同じである。復号器600の処理ブロックはフレームの予測ブロックを復号化するように構成される。この場合、スイッチ手段は図6には示されていない。他のブロック610、615、620、630、640、650、660、670は、図12に記載のブロック1210、1220、1230、1240、1250、1260、1290、1295とそれぞれ類似の機能を有する。
図9に、本発明の別の好適な実施形態に基づく復号器600が記載されている。図9に示す復号器600は図6に図示の復号器600からの改引である。図9に示す復号器と、図12に示す復号器との間の相違点として、デマルチプレクサ610と加算要素615の1つの入力部との間に正規化ブロック680が挿入されるという点が挙げられる。その他のブロック610、615、620、630、640、650、660、670は、図12に記載のブロック1210、1220、1230、1240、1250、1260、1290、1295とそれぞれ類似の機能を有する。
図10に、本発明のさらに別の好適な実施形態に基づく復号器600が記載されている。復号器600の要素のほとんどは図13に記載の復号器1300の要素と同じである。復号器600の処理ブロックはフレームの予測ブロックを復号化するように構成される。この場合、スイッチ手段は図10には示されていない。図13に示す復号器と図10に示す復号器間の別の相違点として、逆量子化ブロック1230の代わりに正規化ブロック680が用いられるという点が挙げられる。その他のブロック610、615、620、630、640、650、660、670は、図13に記載ブロック1310、1325、1330、1340、1350、1360、1370、1390とそれぞれ類似の機能を有する。
符号化された同じビデオフレーム内に異なる符号化領域が存在できるように、ブロック毎にビデオフレームの符号化を行うことが可能である。例えば、フレームのいくつかの部分のインター符号化が可能であり、そのフレームの他のいくつかの部分のイントラ符号化が可能である。上記処理手順は、当該部分の符号化処理手順に基づいて上記フレームの各部に適切に適用される。
伝送ネットワークに加えて、伝送システムの別の部分により、ビットストリーム伝送特性の変更要求の起動も可能である。例えば、何らかの理由で受け手がパラメータの変更を伝送用サーバに要求する場合がある。この要求は伝送ネットワークなどを介して伝送用サーバへ転送される。
規格の一例としてH.26Lが用いられてはいるが、本発明の実施形態及びいずれの変更例と改変例も本発明の範囲内に属するものと考えられる。
ビットストリームの切り替えは、本発明を適用できる唯一のアプリケーションというわけではない。ビットストリームのうちの1つが、1フレーム/秒などの低い時間分解能を持っている場合、このビットストリームを用いて、高速の順方向機能を与えることが可能となる。詳細には、低い時間分解能を用いるビットストリームからの復号化と、通常のフレーム速度を用いるビットストリームへの切り替えとにより、上記のような機能が与えられることになる。図8は2つのビットストリームを描くものであり、これら2つのビットストリームのうちの第2のビットストリームには、第1のビットストリームのフレーム繰り返し間隔より大きい間隔をおいてお互いから予測されるSフレームのみが含まれる。さらに、“高速順方向”はビットストリーム内の任意の位置での起動と停止が可能である。以下、本発明の別のいくつかのアプリケーションについて説明する。
スプライシング(splicing)とランダムアクセス
前述したビットストリーム切り替え例では同じ画像シーケンスに属するビットストリームについて考えた。しかし、上記ビットストリームの切り替え例は、必ずしもビットストリームの切り替えが必要とされるすべての状況での事例となるとはかぎらない。その他の例として以下の例が含まれる:同じイベントを但し異なる視点からキャプチャする各種カメラや、監視用としてビルの周りに配置されているカメラから到来するビットストリーム間での切り替え、地方的プログラミング/国家的プログラミングまたはテレビ放送でのコマーシャルの挿入への切り替え、ビデオブリッジングなど。符号化されたビットストリームの連結処理を表す一般的な用語がスプライシングである。
異なる画像シーケンスに属するビットストリーム間で切り替えを行うとき、この切り替えは、ビットストリーム間での切り替えに用いるSフレーム(すなわち図5の2次SフレームS12)の符号化に影響を与えるにすぎない。詳細には、異なる画像シーケンスから得られる参照フレームを用いる1シーケンスの画像でのフレームの動き補償予測の利用は、同じ画像シーケンスに属する2つのビットストリームの場合ほど効果的ではない。この場合、2次Sフレームの空間予測の方が効果的になることが最も予想される。これは図7に例示されており、この図では切り替え用フレームは空間予測のみを用いるSIフレームである。この空間予測により対応するSPフレームS2が等価的に再構成される。ビットストリームに変えるランダムアクセス・メカニズムとしてこの方法の利用が可能であり、さらに、この方法には以下に記載のようにエラー回復と復元力という特徴がある。
エラー回復
直前に再構成されたフレームや時間的にずっと以前に再構成されたフレームから予測されるような様々な参照フレームから予測されるSフレームの形で単一フレームの複数の表現を用いて符号化されたビデオシーケンスのエラー復元力を高めおよび/またはビットストリームにおけるエラーからの回復の向上を図ることが可能である。これは図14に図示されている。前回符号化されたビットストリームのストリーミング中パケット紛失が生じた状況では、フレームまたはスライスが紛失し、受け手はこの紛失フレーム/スライスについて送り手に知らせ、送り手は次のSフレームの別の表現の1つを伝送することにより応答する。図14のフレームS12などの上記別の表現では、受け手によりすでに正しく受信された参照フレームが用いられる。スライスに基づくパケット化と配信の場合、送り手は、このようなスライス/フレーム紛失により影響を受けるスライスの推定を行い、これらスライスの別の表現を用いて次のSフレーム内の当該スライスのみを更新することも可能である。
同様に、スプライシングの解説で前述したように、図14に図示の参照フレームのようなSI2フレームなどの参照フレームを何も使用せずにSフレームの2次表現の生成を行うことが可能である。この場合、送り手はS2の代わりに2次SIフレームすなわちSI2を伝送してエラーの拡散を停止させる。このアプローチは、スライスベースの符号化/パケット化に簡単に拡張することも可能である。さらに詳しくは、パケット紛失により影響を受ける次のSフレーム内のスライスがサーバによりSIフレームから伝送される。
エラー復元力
同じ符号化されたビデオフレーム内に別様に符号化された領域が存在できるようにブロック毎にビデオフレームの符号化を行うことができる。例えば、上記フレームのいくつかの部分のインター符号化を行うことが可能であり、上記フレームの別のいくつかの部分のイントラ符号化を行うことが可能である。さらに、既述したように、いずれの時間的相関も用いられないため、上記イントラブロック符号化により、トランスポート上の欠陥に起因して始まる可能性があるいずれのエラーの拡散も止められる。
損失の多いトランスポートネットワークでは、イントラマクロブロック・リフレッシュ戦略により著しいエラー復元/回復性能を与えることが可能である。双方向型クライアント/サーバシナリオでは、紛失/破損フレーム/スライス/マクロブロックの正確な位置などのクライアントから受信した固有のフィードバック情報に基づくか、あるいは、ネゴシエーションまたは測定されたネットワーク状態により計算された予想されるネットワーク状態に基づくかのいずれかの状態に基づいて、サーバ側の符号器によりフレーム/マクロブロックの符号化が決定される。この種のイントラマクロブロック更新戦略により、エラー復元力とエラー回復を与えることによる受信ビデオの品質の向上が図られる。最適のイントラマクロブロック更新リフレッシュ速度、すなわち、マクロブロックがイントラ符号化される周波数は、パケット紛失および/またはビットエラー比などのトランスポートチャネル状態に依存する。しかし、すでに符号化されたビットストリームを伝送する一般的なストリーミング・アプリケーションの場合、上記戦略を直接適用することはできない。最悪のケースが予想されるネットワーク状態での符号化がシーケンスに必要となるか、あるいは、追加のエラー復元力/回復メカニズムがシーケンスに要求されるかのいずれかとなる。
エラー回復とスプライシング・アプリケーションにおけるSフレームの利用に関する前述の解説から、Sフレームの同一の再構成が結果として生じるが、参照フレームを全く利用しないSIフレーム/スライスとして、SフレームまたはSフレーム内のスライスを容易に表現することが可能であることは明らかである。上述の適応型イントラリフレッシュ・メカニズムにおいて上記特性を利用することができる。まず、1つの画像シーケンスがS−マクロブロックの或る予め定義した比率で符号化される。次いで、伝送中、S−マクロブロックが、SIマクロブロックとしてS−マクロブロックの2次表現で伝送される。SI表現で伝送されるSマクロブロックの数の計算は、前述したリアルタイムの符号化/配信アプローチで用いた方法と類似の方法で行うことができる。
ビデオ冗長符号化
Sフレームには、I−フレームの代替機能ではないアプリケーションでの別の用途がある。ビデオ冗長符号化(VRC)をその一例として挙げることができる。VRC法の原理は、一続きの映像を2以上のスレッドに分割してシーケンス内のすべての映像をラウンドロビン方式でスレッドのうちの1つに割り当てるようにすることである。各スレッドは独立に符号化される。規則的な間隔で、すべてのスレッドがいわゆる同期フレームの中へ収束する。この同期フレームから新しいスレッドの連続が開始される。パケット紛失などに起因して、これらのスレッドの1つが損傷を受けた場合、残りのスレッドは一般に損傷を受けないまま残り、次の同期フレームの予測に用いることができる。映像品質のわずかな減損につながる損傷を受けたスレッドの復号化を続けたり、フレーム速度の低下につながる損傷を受けたスレッドの復号化を停止したりすることが可能である。同期フレームは損傷を受けていないスレッドのうちの1つから常に予測される。これは、完全な再同期化を行う必要性が存在しないために、伝送されたI−フレームの数を小さな数に保つことが可能であることを意味する。同期フレーム用として、2以上の表現(P−フレーム)が伝送され、各表現では異なるスレッドからの参照フレームが利用される。P−フレームの利用に起因してこれらの表現は同一の表現とはならない。したがって、表現の若干を復号化できない場合、不整合が生じ、次のスレッドの復号化の際に上記表現の類いが用いられる。同期フレームとしてのSフレームの利用はこの問題を取り除くものである。
本発明が上記実施形態に限定されるものではなく、添付の請求項の範囲内で改変が可能であることは言うまでもない。
ビデオフレームの従来技術による符号化/圧縮を示す図である。 ビデオフレームの従来技術による符号化/圧縮を示す図である。 ビデオフレームの従来技術による符号化/圧縮を示す図である。 ビデオフレームの従来技術による符号化/圧縮を示す図である。 一般的動き補償予測ビデオ符号化システム(符号器)のブロック図である。 一般的動き補償予測ビデオ符号化システム(復号器)のブロック図である。 本発明に基づくSフレームを利用する、2つの異なるビットストリーム間での切り替えを示す例示である。 本発明の好適な実施形態に基づく復号器のブロック図である。 Sフレームを用いるランダムアクセスの例図である。 Sフレームを用いる高速の順方向処理の例図である。 本発明の別の好適な実施形態に基づく復号器のブロック図である。 本発明のさらに別の好適な実施形態に基づく復号器のブロック図である。 本発明の好適な実施形態に基づく符号器のブロック図である。 本発明の別の好適な実施形態に基づく復号器のブロック図である。 本発明の第2の実施形態に基づく符号器のブロック図である。 SPフレームを用いるエラー復元/回復処理の例図である。 本発明の第3の好適な実施形態に基づく符号器のブロック図である。 本発明の別の好適な実施形態に基づく復号器のブロック図である。

Claims (8)

  1. 少なくとも1つのビデオブロックと該少なくとも1つのビデオブロックから予測される少なくとも1つの予測ビデオブロックとを含むビデオ情報を復号化する復号器であって、以前に復号化されたブロックに関する参照情報を記憶するメモリ(640,1250,1360)とメモリ(640,1250,1360)に記憶された参照情報を使用して予測ブロックを形成する予測器(650,1260,1270,1370,1380)とを具備する復号器において、該復号器がさらに、
    予測ブロックを変換して変換された予測ブロックを形成する変換器(660,1290,1390)と、変換された予測ブロックに現ブロックを表わす情報を加算して現ブロックの復号化において用いるための加算された情報を得る加算器(615,1220,1325)とを具備することを特徴とする復号器。
  2. 前記加算の後の現ブロックを逆量子化し逆変換する逆量子器(620,1230,1330)と逆変換器(630,1240,1340)を含むことを特徴とする請求項記載の復号器。
  3. 前記加算の前の前記変換された予測ブロックを量子化する量子化器を含むことを特徴とする請求項または記載の復号器。
  4. 現ブロックを表わす前記情報はビデオブロックを少なくとも変換し量子化して得られたものであり、該変換および量子化は前記予測ブロックの前記変換および量子化と同一である請求項記載の復号器。
  5. 現ブロックを表わす前記情報はビデオブロックを少なくとも変換し量子化して得られたものであり、復号器は前記加算の前に現ブロックを表わす前記情報を逆量子化する逆量子化器(1320)を含むことを特徴とする請求項または記載の復号器。
  6. 現ブロックを表わす前記情報はビデオブロックを少なくとも変換し量子化して得られたものであり、復号器は前記加算の前に現ブロックを表わす前記情報をスケーリングする正規化ブロック(680)を含むことを特徴とする請求項または記載の復号器。
  7. 前記加算の後に現ブロックを量子化し逆量子化し逆変換する量子化器(1330)、逆量子化器(1340)および逆変換器(1350)を含むことを特徴とする請求項または記載の復号器。
  8. 変換基底関数が変換において使用するために配置される請求項のいずれか1項記載の復号器。
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