JP2007304948A - 映像品質客観評価装置、及び映像品質客観評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】主観評価に近い客観評価を行うようにする。
【解決手段】各評価値算出部20,…にて客観品質評価値を算出するが、ノイズ評価値は空間ノイズと時間ノイズとに分けて算出し、フレームジャーキネスの評価値は視覚特性を考慮した上で算出するようにしている。また、客観MOS値の算出は、主観評価時の種々の時間遅れが含まれるような条件で行うようにしている。これにより、主観評価に近い客観評価をすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、映像の品質を客観的に評価するための映像品質客観評価装置、及び映像品質客観評価方法に関する。
近年、インターネットを介しての映像の配信サービスが実施されているが、そのようなサービスを管理するには、配信された映像の品質を適正に評価しておく必要がある。
そのような映像の評価方法としては、ITU−R(国際電気通信連合 無線通信部門)にて規格化された単一刺激連続品質尺度法(SSCQE法)などの主観的評価方法がある。しかし、このような主観的評価方法では、映像評価のための専用の環境において少なくとも15人以上の人により映像評価をしてもらう必要があり、多大なコストや労力が掛かってしまうという問題があった。
このような問題を解決する方法として、映像品質を客観的に評価する方法が種々提案され、実際に使用されている(例えば、特許文献1、及び非特許文献1参照。)。そして、そのような客観的評価方法においては、例えば、種々の客観評価値X,X,Xを求め、下式に基づき客観MOS値Yを算出していた。
Figure 2007304948
ここで、客観評価値X,X,Xとしては、エッジ歪を考慮する尺度としてANSI T1.801.03に規定されるAverage Edge Energy(Ave_EE)や、ブロック歪などの新たなエッジ出現を捕らえる特徴量や、時間方向の劣化を考慮した特徴量を挙げることができる。また、上式におけるα,β,γ,δは、学習データから事前に重回帰分析によって求められた“重み”である。
特開2004−172753号公報 岡本淳、林孝典、高橋玲、栗田孝昭、"入力映像に依存しない映像品質客観評価法の検討"、電子情報通信学会全国大会B-11-14、2004.3.
しかしながら、本発明者が上式により求めた客観MOS値と、実際に主観的評価方法を実施して求めたMOS値とを比較したところ、客観評価と主観評価とが必ずしも一致していないことが分った。
本発明は、主観評価に近い客観評価を行うことが可能な映像品質客観評価装置及び映像品質客観評価方法を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、図1に例示するものであって、映像の品質を客観的に評価する映像品質客観評価装置(1)において、
ぼやけの評価値BLR(n)を算出するぼやけ評価値算出部(20)と、
ブロック歪の評価値BLK(n)を算出するブロック歪評価値算出部(21)と、
時間ノイズについての評価値NOStm(n)と空間ノイズについての評価値NOSsp(n)との平均値である総合評価値NOS(n)を算出するノイズ評価値算出部(22)と、
フレームジャーキネスの評価値JRKsec(n)を視覚特性を考慮した上で算出するジャーキネス評価値算出部(23)と、
下式に基づいてフレームMOS値MOSf(n)を算出するフレームMOS値算出部(24)と、
前記フレームMOS値MOSf(n)に基づき客観MOS値を算出する客観MOS値算出部(25)と、
を備えたことを特徴とする。
Figure 2007304948
但し、α,β,γ,δは、主観評価した結果から求められる重み付けパラメータである。また、εは、視覚の時間マスキング特性係数である。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、種々の映像特徴量を映像フレーム単位で抽出する映像特徴量抽出手段(3)と、前記各評価値及び前記映像特徴量を前記映像と共に記憶する記憶手段(4)と、該記憶されている前記各評価値及び前記映像特徴量を前記映像と共に表示する表示手段(5)と、を備えたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明において、前記ノイズ評価値算出部(22)は、
時間ノイズについての評価値NOStm(n)を求める時間ノイズ評価値算出部(不図示)と、
空間ノイズについての評価値NOSsp(n)を求める空間ノイズ評価値算出部(不図示)と、
それらの評価値NOStm(n),NOSsp(n)の平均値である総合評価値NOS(n)を算出する総合評価値算出部(不図示)と、
を有することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明において、前記客観MOS値算出部(25)は、下式に基づき客観MOS値MOS(n)を算出することを特徴とする。
Figure 2007304948
但し、x,yは遅延要素を模したパラメータ
請求項5に係る発明は、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の発明において、前記映像特徴量抽出手段(3)は、シーンチェンジを検出するシーンチェンジ抽出手段(30)、フェードインやフェードアウトを検出するフェードイン・フェードアウト抽出手段(31)、ブランクを検出するブランク抽出手段(32)、及び動き特徴量を抽出する動き特徴量抽出手段(33)の少なくとも一つを含むことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、映像の品質を客観的に評価する映像品質客観評価方法において、
ぼやけの評価値BLR(n)を算出するステップと、
ブロック歪の評価値BLK(n)を算出するステップと、
時間ノイズ評価値NOStm(n)及び空間ノイズ評価値NOSsp(n)を算出するステップと、
それらの時間ノイズ評価値NOStm(n)及び空間ノイズ評価値NOSsp(n)を平均して総合ノイズ評価値NOS(n)を算出するステップと、
フレームジャーキネスの評価値JRKsec(n)を視覚特性を考慮した上で算出するステップと、
下式に基づいてフレームMOS値MOSf(n)を算出するステップと、を備えたことを特徴とする。
Figure 2007304948
但し、α,β,γ,δは、主観評価した結果から求められる重み付けパラメータである。また、εは、視覚の時間マスキング特性係数である。
なお、括弧内の番号などは、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
請求項1,3及び6に係る発明によれば、ノイズの評価値は時間ノイズの評価値と空間ノイズの評価値とから算出するようにし、フレームジャーキネスの評価値は視覚特性を考慮した上で算出するようにしているため、主観評価に沿った客観MOS値を得ることができる。
請求項2及び5に係る発明によれば、映像品質の分析等を簡単に行うことができる。
請求項4に係る発明によれば、x,yのパラメータを適切な値とすることにより、主観評価に近い客観MOS値を得ることができる。
以下、図1乃至図3に沿って、本発明を実施するための最良の形態について説明する。ここで、図1は、本発明に係る映像品質客観評価装置の構成の一例を示すブロック図であり、図2は、表示手段による表示等を説明するための模式図であり、図3は、空間ノイズ評価値及び時間ノイズ評価値の算出方法を示すフローチャート図である。
本発明に係る映像品質客観評価装置は、映像の品質を客観的に評価するためのノーリファレンス型評価装置であって、図1に例示するように、種々の客観品質評価値(例えば、ブロック歪評価値や、ぼやけ評価値や、ノイズ評価値や、フレームジャーキネス評価値や、フレームスキッピング評価値や、客観MOS値など)を映像フレーム単位で算出する客観品質評価値算出手段2、を備えている。この場合、種々の映像特徴量(例えば、シーンチェンジや、フェードイン/フェードアウトや、ブランクや、動き特徴量など)を映像フレーム単位で抽出する映像特徴量抽出手段3や、前記客観品質評価値及び前記映像特徴量を前記映像と共に記憶する記憶手段4や、該記憶されている前記客観品質評価値及び前記映像特徴量を前記映像と共に表示する表示手段5を備えるようにしても良い。評価対象の映像としては、パソコンや映像機器(DVDプレーヤーなど)で再生する映像や、インターネットを介して配信されてくるストリーミング映像などを挙げることができる。
なお、表示手段5は、前記客観品質評価値(図2の符号51A参照)及び前記映像特徴量(同図の符号52A参照)を前記映像(同図の符号50A参照)と共に時系列的に表示するようにすると良い。
前記記憶手段4は、図2に示すように、表示手段5Aの出力側に配置し、前記客観品質評価値51と前記映像特徴量52をログとして時系列的に記録するようにしても良い。この場合、前記記憶手段4は、映像特徴量が変化するタイミング(例えば、シーンチェンジのタイミング)で映像のサムネイル(縮小映像)50Aを記録するようにすると良い。サムネイル50Aが記録されている場合には、映像特徴量に基づき、品質が劣化した部分の映像を特定して、より詳しい分析を行うことができる。
後で映像の分析を行う場合は、表示手段(図2の符号5B参照)に、記録されている客観評価値51Bと映像特徴量52Bとを表示する。このように表示した場合には、サムネイルを表示しなくても、品質劣化が行った映像フレームや、品質劣化の傾向及び要因を簡単に分析することができる。
ところで、上述した客観品質評価値算出手段2は、
(1)
“ぼやけ”の評価値BLR(n)を算出するぼやけ評価値算出部20
(2)
ブロック歪の評価値BLK(n)を算出するブロック歪評価値算出部21
(3)
ノイズの評価値NOS(n)を算出するノイズ評価値算出部22
(4)
フレームジャーキネスの評価値JRKsec(n)を算出するジャーキネス評価値算出部23
(5)
上記(1) 〜(4) の評価値と下式とからフレームMOS値MOSf(n)を算出するフレームMOS値算出部24
Figure 2007304948
但し、α,β,γ,δは、主観評価した結果から求められる重み付けパラメータである。また、εは、視覚の時間マスキング特性係数である。
(6)
前記フレームMOS値MOSf(n)に基づき客観MOS値MOS(n)を算出する客観MOS値算出部25
を少なくとも備えている。本発明によれば、ぼやけ評価値BLR(n)、ブロック歪評価値BLK(n)、ノイズ評価値NOS(n)及びフレームジャーキネス評価値JRKsec(n)によってフレームMOS値MOSf(n)を算出するように構成されているため、主観評価に近い客観評価をすることができる。なお、前記客観品質評価値算出手段2には、フレームスキッピングの評価値を算出するスキッピング評価値算出部26を設けておいても良い。
以下、前記(1) 〜(7) について補足説明する。
〈ぼやけ評価値算出部〉
“ぼやけ”としては、エッジぼやけや動きぼやけを挙げることができる。“ぼやけ”は、映像の圧縮やアナログ変換を行う場合に生じたり、WMVやJPEG2000等の新しい符号化を行う際に生じたりする。
〈ブロック歪評価値算出部〉
ブロック歪は、低ビットレートのMPEG等のブロック符号化技術で圧縮したときや、符号化映像伝送時のパケットロスなどによって発生するものであって、画面上には四角く現われる。
〈ノイズ評価値算出部〉
本発明における前記ノイズ評価値算出部22は、視覚特性を考慮した上で時間ノイズ(フレーム輝度の時間周波数成分の不正な偏り度を表した値)についての評価値NOStm(n)を求める時間ノイズ評価値算出部(不図示)と、視覚特性を考慮した上で空間ノイズ(フレーム輝度の空間高周波成分を正規化した値)についての評価値NOSsp(n)を求める空間ノイズ評価値算出部(不図示)と、それらの評価値NOStm(n),NOSsp(n)の平均値である総合評価値NOS(n)を下式により算出する総合評価値算出部(不図示)と、によって構成されている。
Figure 2007304948
各フレームについての客観評価を行う場合、ノイズを精度良く検出することは一般的には困難である。本発明では、上述のようにノイズを時間ノイズと空間ノイズとに分け、それらの総合評価値NOS(n)を算出するようにしたので、視覚的に目障りなノイズの発生レベルを評価することができる。
この場合、時間ノイズ評価値算出部による評価値NOStm(n)の算出は以下のように行うと良い。
(1)
1つの映像フレームにおける輝度成分のMEAN値を計算する(図3のS11,S12参照)。
(2)
(1) の時間系列(1秒程度の過去履歴)を一次元FFTする(S13参照)。
(3)
FFT後のパワー係数について分布を求める、例えばKurtosis係数(正規分布係数)を用いる(S13参照)。
(4)
該係数が閾値以上であって正規分布でない場合には、時間ノイズが発生したものと判断し、FFTパワーのMEAN値をNOStm(n)とする(S14参照)。
(5)
但し、FFT範囲内にシーンチェンジが発生している場合には、上記処理は行わない。
また、空間ノイズ評価値算出部による評価値NOSsp(n)の算出は以下のように行うと良い。
(1) 1つの映像フレームにおける輝度成分を抽出し、垂直方向または水平方向に一次元FFTをかける(S1,S2参照)。
(2) FFT結果について、視覚的に鋭敏な高周波成分(2〜5cpd前後)を低周波成分で正規化する(S2参照)。
(3) (2) の垂直方向・水平方向についての結果の平均値が評価値NOSsp(n)となる(S3参照)。
〈ジャーキネス評価値算出部〉
ところで、ジャーキネス(同じ映像のフレームが続くこと)は、大量に発生した場合には映像品質に影響を与えるが、少量発生の場合には映像品質への影響は少ないという特性がある。そこで、所定時間当たり(例えば、1秒当たり)に発生したジャーキネス数JRKsec(n)を求めるジャーキネス数検知部(不図示)を備え、前記ジャーキネス評価値算出部は、該ジャーキネス数JRKsec(n)と実験的に求めた値εに基づいて、power(ε,JRKsec(n))の値を算出するようにすると良い。このようにした場合には、人間の視覚特性を反映させることができ、主観評価に近い評価をすることができる。なお、フレームジャーキネスに関しては、
(1)
連続するフレーム間で各画素の輝度の差分を算出し、
(2)
該差分が閾値を超えるものをカウントし、
(3)
そのカウント数が閾値を超えた場合にフレームジャーキネスと判断する
と良い。
〈スキッピング評価値算出部〉
ある物(対象物)が動いている映像の品質が良好であるためには、その対象物の連続的な動きが表示される必要がある。そこで、本発明においては、
(1) 連続するフレーム間で各画素の輝度の差分を算出し、
(2) その中間値や分散等から動き変化量を求め、
(3) その値が(あるフレームから次のフレームに掛けて)閾値以上に大きく変化した場合にはスキッピングと判断する、
ようにすると良い。なお、シーンチェンジであることを検知した場合(詳細は後述)には、そちらの検知を優先させる。
〈フレームMOS値算出部〉
ところで、上述したフレームMOS値算出部24は、少なくともぼやけ評価値算出部20、ブロック歪評価値算出部21、ノイズ評価値算出部22及びジャーキネス評価値算出部23が算出した各評価値に基づきフレームMOS値24を算出する。その算出式は下式に示すものであり、式中のα,β,γ,δは、主観評価した結果から求められる重み付けパラメータである。これらのα,β,γ,δの値は、映像サイズや視聴条件等によって異なる値である。さらに、εは、視覚の時間マスキング特性係数(例えば、ε=1.2)である。
Figure 2007304948
上述のMOS値は、映像の総合的な劣化レベルを示したものであって、主観品質評価(“ITU−R勧告 BT.500―11 6.3章 SSCQE”参照)によって得られるMOS値を(主観的品質評価ではなく客観的品質評価によって)推定した値である。満点が5点であって、5点に近づくほど映像品質が良いことを示している。この値により、総合的な映像品質を判断することができる。
〈客観MOS値算出部〉
ところで、主観評価は、映像を見ている評価者が機器を操作して行うが、映像が表示されるタイミングと、評価者が評価を入力するタイミングとを一致させることは非常に困難であり、実際には、
・ 評価者の判断や反応の遅れ
・ 評価者の視覚特性に基づく遅れ(人間は、映像品質の評価をリアルタイムでできるという能力に欠け、例えば、数秒間に表示される一連の映像について統計的な評価を行うという特性を有している。したがって、その特性に起因した遅れが発生する。)
・ 機器の構造(例えば、スライダーの動きがスムーズで無いなど)に起因する遅れ
などがある。そこで、前記客観MOS値算出部25は、そのような遅れを加味したパラメータx,y(例えば、x=0.90、y=0.10)を使用して客観MOS値MOS(n)を下式に従って算出するようにしている。したがって、本発明にて算出された客観MOS値MOS(n)は主観評価に沿ったものとなる。
Figure 2007304948
なお、一般的に、主観評価には、シーンチェンジが起きた時点で、それまでの劣化記憶がある程度リセットされるという傾向がある。そこで、本発明のような客観評価においても、後述のような方法でシーンチェンジを検出するようにしておき、客観MOS値の算出に当たっては、シーンチェンジが起きた時点で各評価値をリセットするようにすると良い。そのようにすることにより、より主観に近い評価が可能となる。
一方、上述した映像特徴量抽出手段3は、
(1) シーンチェンジを検出するシーンチェンジ抽出手段30
(2) フェードインやフェードアウトを検出するフェードイン・フェードアウト抽出手段31
(3) ブランクを検出するブランク抽出手段32
(4) 動き特徴量を抽出する動き特徴量抽出手段33
の少なくとも一つを含むようにすると良い。以下、それぞれについて説明する。
シーンチェンジ抽出手段30は、動き変化量及び色変化量がそれぞれ閾値以上の場合にシーンチェンジであると検出するように構成されている。すなわち、
(1)
動き特徴量の時間差分としての動き変化量を求め、
(2)
フレーム間色差の中間値や分散等により色変化量を算出し、
(3)
(1) と(2) とをそれぞれ過去履歴で正規化し、閾値と比較することによってシーンチェンジの有無を判定する
ようにすると良い。
ところで、映画などにおいては、シーンを切り替えるときにフェードインやフェードアウトの手法が一般的に取られている。これらのフェードインやフェードアウトにおいて客観評価を行うと、ぼやけ評価値が大きくなって、映像品質が悪いとの結果が出てしまい、得られた客観的評価は主観的評価とかなりずれたものとなってしまう。そこで、上述のようなフェードイン・フェードアウト抽出手段31を設けておいてフェードインやフェードアウトを検知できるようにし、フェードインやフェードアウトが行われている間は客観的評価を休止すると良い。ここで、フェードイン・フェードアウトであるかどうかは、ぼやけ評価の差分(つまり、あるフレームと次のフレームとのぼやけ評価の差分)が大きくなったか否かで判断すれば良い。
前記ブランク抽出手段32は、フレーム内の空間的な変化量と、フレーム間の時間的な変化量がそれぞれ閾値以下であるときにブランク(黒のブランクだけでなく、白のブランクや、その他の輝度レベルのブランクも含む)であると判定する。ブランクの間の客観評価を休止すれば、より主観評価に近い評価を得ることができる。
前記動き特徴量抽出手段33は、
(1) 連続するフレーム間で各画素の輝度の差分を算出し、
(2) 該差分の平均値を動き特徴量として求める
ようにすると良い。
一方、本発明に係る映像品質客観評価方法は、映像の品質を客観的に評価する方法であって、
(1) ぼやけの評価値BLR(n)を算出するステップと、
(2) ブロック歪の評価値BLK(n)を算出するステップと、
(3) 時間ノイズ評価値NOStm(n)及び空間ノイズ評価値NOSsp(n)を算出するステップと、
(4) それらの時間ノイズ評価値NOStm(n)及び空間ノイズ評価値NOSsp(n)を平均して総合ノイズ評価値NOS(n)を算出するステップと、
(5) フレームジャーキネスの評価値JRKsec(n)を算出するステップと、
(6) 下式に基づいてフレームMOS値MOSf(n)を算出するステップと、
Figure 2007304948
但し、α,β,γ,δは、主観評価した結果から求められる重み付けパラメータである。また、εは、視覚の時間マスキング特性係数である。
からなる。
図1は、本発明に係る映像品質客観評価装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、表示手段による表示等を説明するための模式図である。 図3は、空間ノイズ評価値及び時間ノイズ評価値の算出方法を示すフローチャート図である。
符号の説明
1 映像品質客観評価装置
3 映像特徴量抽出手段
4 記憶手段
5 表示手段
20 ぼやけ評価値算出部
21 ブロック歪評価値算出部
22 ノイズ評価値算出部
23 ジャーキネス評価値算出部
24 フレームMOS値算出部
25 客観MOS値算出部
30 シーンチェンジ抽出手段
31 フェードイン・フェードアウト抽出手段
32 ブランク抽出手段
33 動き特徴量抽出手段


Claims (6)

  1. 映像の品質を客観的に評価する映像品質客観評価装置において、
    ぼやけの評価値BLR(n)を算出するぼやけ評価値算出部と、
    ブロック歪の評価値BLK(n)を算出するブロック歪評価値算出部と、
    時間ノイズについての評価値NOStm(n)と空間ノイズについての評価値NOSsp(n)との平均値である総合評価値NOS(n)を算出するノイズ評価値算出部と、
    フレームジャーキネスの評価値JRKsec(n)を視覚特性を考慮した上で算出するジャーキネス評価値算出部と、
    下式に基づいてフレームMOS値MOSf(n)を算出するフレームMOS値算出部と、
    前記フレームMOS値MOSf(n)に基づき客観MOS値を算出する客観MOS値算出部と、
    を備えた映像品質客観評価装置。
    MOSf(n)=
    5.0−{α*BLR(n)+β*BLK(n)+γ*NOS(n)
    +δ*power(ε,JRKsec(n))}
    但し、α,β,γ,δは、主観評価した結果から求められる重み付けパラメータである。また、εは、視覚の時間マスキング特性係数である。
  2. 種々の映像特徴量を映像フレーム単位で抽出する映像特徴量抽出手段と、前記各評価値及び前記映像特徴量を前記映像と共に記憶する記憶手段と、該記憶されている前記各評価値及び前記映像特徴量を前記映像と共に表示する表示手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の映像品質客観評価装置。
  3. 前記ノイズ評価値算出部は、
    時間ノイズについての評価値NOStm(n)を求める時間ノイズ評価値算出部と、
    空間ノイズについての評価値NOSsp(n)を求める空間ノイズ評価値算出部と、
    それらの評価値NOStm(n),NOSsp(n)の平均値である総合評価値NOS(n)を算出する総合評価値算出部と、
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の映像品質客観評価装置。
  4. 前記客観MOS値算出部は、下式に基づき客観MOS値MOS(n)を算出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の映像品質客観評価装置。
    MOS(n)=x*MOSf(n−1)+y*MOSf(n)
    但し、x,yは、遅延要素を模したパラメータ
  5. 前記映像特徴量抽出手段は、シーンチェンジを検出するシーンチェンジ抽出手段、フェードインやフェードアウトを検出するフェードイン・フェードアウト抽出手段、ブランクを検出するブランク抽出手段、及び動き特徴量を抽出する動き特徴量抽出手段の少なくとも一つを含む、
    ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の映像品質客観評価装置。
  6. 映像の品質を客観的に評価する映像品質客観評価方法において、
    ぼやけの評価値BLR(n)を算出するステップと、
    ブロック歪の評価値BLK(n)を算出するステップと、
    時間ノイズ評価値NOStm(n)及び空間ノイズ評価値NOSsp(n)を算出するステップと、
    それらの時間ノイズ評価値NOStm(n)及び空間ノイズ評価値NOSsp(n)を平均して総合ノイズ評価値NOS(n)を算出するステップと、
    フレームジャーキネスの評価値JRKsec(n)を視覚特性を考慮した上で算出するステップと、
    下式に基づいてフレームMOS値MOSf(n)を算出するステップと、
    を備えた映像品質客観評価方法。
    MOSf(n)=
    5.0−{α*BLR(n)+β*BLK(n)+γ*NOS(n)
    +δ*power(ε,JRKsec(n))}
    但し、α,β,γ,δは、主観評価した結果から求められる重み付けパラメータである。また、εは、視覚の時間マスキング特性係数である。

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