JP2007303993A - 干渉発色塗料の光学特性を決定する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】干渉発色塗料において最小限の分光反射率を実測することで、干渉発色塗料の光学特性を評価することを可能とし、干渉発色塗料のCG表現が最小限の実測データにより可能とする方法を提供する。
【解決手段】干渉発色塗料の光学特性を決定する方法において、入射角を固定して複数の分光反射率を測定し、各分光反射率曲線から検出される最大反射率の波長の比から算出される各波長倍率及び最大反射率rの比から算出される各強度倍率に基づいて、他の入射角に対する受光角の分光反射率曲線を決定する方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、干渉発色塗料の光学特性を決定する方法に関する。
一般的に、工業デザイン分野では、物体に塗装を施したときに得られる物体の塗装色をコンピュータ・グラフィックスで表示する必要が存在する。特に自動車等に広く用いられている多くの塗料は、光輝材を含有しており、その塗装面の色彩は見る角度(受光角)によって相違する。つまりこのような受光角依存性光輝材を含有する塗料は、その塗装面に直交する方向から見たときに見える色彩と、斜めの角度で見たときに見える色彩は相違する。また近年では干渉発色光輝材(入射角依存性光輝材)を含有する塗料が存在し、見る角度が同じでも光の当たる角度(入射角)によってその塗装面の色彩は相違する。これらの受光角依存性光輝材及び干渉発色光輝材を含有する塗料を製造販売する色材メーカー及びそれを塗装する製品メーカーにとって、塗装色をコンピュータ・グラフィックス表示することが出来れば、実際に塗装することなく第三者にプレゼンテーションすることが出来る。
これに応えるものとして、受光角依存性光輝材及び干渉発色光輝材を含有する塗料を用いた自動車塗装色の変角特性を測定値に基づいて仮想表現する手法が開発されている。
特許文献1では、測色条件として、変角、準変角、あおり角等を所定の増角分だけ変化させて測色し、測色データに基づいてCG画像が作成されている。
また、特許文献2では、測定する受光角を30°〜−60°とし変角分光光度計と呼ばれる装置を使用して塗色を測定している。
また、特許文献3では、この変角特性は、入射角を固定してその正反射軸からの受光部の角度つまり受光角を変化させたときの受光角依存性として測定されている。
特開平10−227696号公報 特開2005−077202号公報 特許第3671088号公報
しかし、特許文献1における複数の受光角における分光反射率や、特許文献2における任意の受光角における分光反射率は、変角分光光度計(例えば村上色彩技術研究所製GCMS4)によって測色されるが、変角分光光度計による測色は、測定時間がかなりかかり、さらに測定データが膨大でありデータを記憶する容量も膨大となる。
また、特許文献3では、このような変角分光光度計の欠点を改良するために固定の受光角度で測定する装置、いわゆる携帯型分光光度計(例えばX−rite社製MA−68II)を用いて、測色されているが、受光角だけでなく入射角が変わることによってその特性が変わる干渉発色光輝材を含有する塗料について、その光学特性表現が不十分である。
本発明は、干渉発色光輝材を含有する塗料(干渉発色塗料)において最小限の分光反射率を実測することで、干渉発色塗料の光学特性を評価することを可能とする方法を提供する。
本発明は、干渉発色塗料の光学特性を決定する方法であって、入射角L1を固定して、入射角L1に対する正反射軸の受光角の上側における複数の角度θnで測定した干渉発色塗料の各分光反射率曲線Rと、正反射軸の受光角の下側における特定の角度−θ1で測定した干渉発色塗料の分光反射率曲線R−1とを測定するステップと、前記分光反射率曲線R−1と、前記入射角L1とL1+θ1=L2の関係にある他の入射角L2に対する特定の受光角θ1の分光反射率曲線Q1とを同一として、前記分光反射率曲線Q1から検出される最大反射率の波長と前記分光反射率曲線Rの内の1つの分光反射率曲線Rから検出される最大反射率の波長との比から算出される第1の波長倍率X1と、前記分光反射率曲線Q1から検出される最大反射率と前記分光反射率曲線Rから検出される最大反射率との比から算出される第1の強度倍率Y1とに基づいて、前記入射角L1とL1−θ1=L3の関係にある他の入射角L3に対する特定の受光角θ1の分光反射率曲線Q2を決定するステップと、を有する。
また、前記干渉発色塗料の光学特性を決定する方法であって、前記分光反射率曲線Rから検出される最大反射率の波長と前記分光反射率曲線Rの内のその他の分光反射率曲線Rから検出される最大反射率の波長との比から算出される第2の波長倍率X2と、前記分光反射率曲線Rから検出される最大反射率と前記分光反射率曲線Rの内のその他の分光反射率曲線Rから検出される最大反射率との比から算出される第2の強度倍率Y2とに基づいて、前記他の入射角L2に対する所望の受光角θの分光反射率曲線Q3又は入射角L3に対する所望の受光角θの分光反射率曲線Q4を決定するステップと、をさらに有することが好ましい。
本発明に係る自動車塗装色等の光学特性の決定方法においては、入射角を固定して複数の分光反射率曲線を測定し、各分光反射率曲線から検出される最大反射率の波長の比から算出される各波長倍率及び最大反射率の比から算出される各強度倍率を求めることによって、他の入射角に対する受光角の分光反射率曲線を決定することができるため、干渉発色光輝材を含有する塗料を最小限の実測で評価することを可能とすることができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。
干渉発色塗料は、受光角だけでなく入射角が変わることにより、その分光反射率が変化するものである。つまり入射角が変われば受光角が同一であっても、受光角に対する分光反射率は変化するため、その色彩が異なる。そのため固定した1角度の入射角に対する受光角の各分光反射率を測定するのみでは、干渉発色塗料の測色を充分に表現することができない。そこで干渉発色塗料において、複数の入射角に対する受光角の分光反射率を調査した結果、以下の点が明らかになった。
図2に、干渉発色塗料における、異なる入射角とそれに対する受光角の分光反射率の性質の一例を示し、以下に説明する。
図2(イ)に示すように、干渉発色塗料を塗装した試料10面への例えば45°の入射角に対する正反射軸の受光角の下側−15°の分光反射率は、試料10面を受光角側に例えば7.5°傾けた場合の、試料10面への52.5°の入射角に対する正反射軸の受光角0°の分光反射率と同じである。一方、図2(ロ)に示すように、試料10面への60°の入射角に対する正反射軸の受光角の上側15°の分光反射率は、試料10面を入射角側に7.5°傾けた場合の、試料10面への52.5°の入射角に対する正反射軸の受光角0°の分光反射率と同じである。つまり、試料10面への45°の入射角に対する正反射軸の受光角の下側−15°における分光反射率測定と試料10面への60°の入射角に対する正反射軸の受光角の上側15°における分光反射率測定は、いずれも試料10面への52.5°の入射角に対する正反射軸の受光角0°の分光反射率を測定していることになる。塗装の分光反射率は、干渉発色塗料の正反射を主要因として規定されるため、試料10面を入射角側又は受光角側に同じ角度傾けた時の分光反射率に実質的な差はないと言える。そうすると、試料10面への45°の入射角に対する正反射軸の受光角の下側−15°と試料10面への60°の入射角に対する正反射軸の受光角の上側15°の分光反射率は同一と推定される。すなわち、試料10面への入射角L1に対する正反射軸の下側の受光角−θ1の分光反射率曲線R−1と入射角L1とL1+θ1の関係にある試料10面への入射角L2に対する正反射軸の上側の受光角θ1の分光反射率曲線Q1は同一と推定される。このことを利用すると、以下に説明するように干渉発色塗料の光学特性において、1角度の入射角に対する複数の受光角の分光反射率を測定すれば、他の入射角に対する複数の受光角の分光反射率が決定される。
図1は、本実施形態にかかる干渉発色塗料の光学特性を決定する方法の一例を説明するための図である。
本実施形態において分光反射率は、例えば、一般的に知られている変角分光光度計(例えば村上色彩技術研究所製のGCMS4)を使用することにより測定される。これを用いて、図1に示すように、干渉発色塗料を塗装した試料10面に対して、光源12から放射された照明光を照射し、受光素子14の観測方向を変化させ、複数の観測方向から受光した分光反射率を取得する。本実施形態で使用する干渉発色塗料を塗装した試料10は、例えば干渉マイカ等の干渉発色光輝材を含有する塗料を所定面積の板状に塗装されたものである。
干渉発色塗料の分光反射率は、試料10面に対して入射角L1、例えば45°の入射角で照射光を入射し、入射角L1に対する正反射軸の受光角の下側−θ1(受光角−θ1)の例えば1点、上側θn、例えばθ1、θ2、θ3、θ4、θ5、(受光角θ1、θ2、θ3、θ4、θ5)の5点によって測定される。受光角−θ1とは、入射角L1に対する正反射軸の受光角を基準の0°として、例えば−10°〜−30°の間の任意の1角度であり、受光角θ1、θ2、θ3、θ4、θ5とは、入射角L1に対する正反射軸の受光角を基準の0°として、θ1が例えば10°〜20°、θ2が例えば20°〜30°、θ3が例えば30°〜50°、θ4が例えば50°〜80°、θ5が例えば80°〜110°の間の任意の1角度であるが特に制限されるものではない。また、入射角L1に対する正反射軸の受光角下側の測定点は、少なくとも1点測定され、入射角L1に対する正反射軸の受光角上側の測定点は、少なくとも2点、好ましくは少なくとも5点測定されればよく、特に制限されるものではない。
分光反射率曲線は、反射光の波長(例えば400nm〜700nmの波長範囲で、10nm毎の31ステップ)とその波長範囲における光の反射率として表される。波長400nm〜700nmの反射光の波長範囲において、最大反射率rθがどの範囲の波長(最大反射率の波長λθ)であるかによって、干渉による色彩の特徴が決定される。そこで試料10において実測した入射角L1の受光角−θ1の分光反射率曲線R−1から検出される最大反射率の波長λ−θ1と入射角L1の受光角θ1の分光反射率曲線Rから検出される最大反射率の波長λθ1との比、及び入射角L1の受光角−θ1の分光反射率曲線R−1から検出される最大反射率のr−θ1と入射角L1の受光角θ1の分光反射率曲線Rから検出される最大反射率のrθ1との比を下式(1),(2)により、それぞれ求め、波長倍率X1と強度倍率Y1とする。
X1=(λ−θ1−400)/(λθ1−400) (1)
Y1=r−θ1/rθ1 (2)
λ−θ1:受光角−θ1の最大反射率の波長(nm)
−θ1:受光角−θ1の最大反射率
λθ1:受光角θ1の最大反射率の波長(nm)
θ1:受光角θ1の最大反射率
上記で述べたように、例えば試料10面へのL1=45°の入射角に対する正反射軸の受光角の下側−15°の分光反射率曲線とL1とL1+θ1=L2の関係にある試料10面へのL2=60°の入射角に対する正反射軸の受光角の上側15°の分光反射率曲線は同一と推定されるため、試料10面への入射角L1例えば45°の受光角−θ1の分光反射率曲線R−1と試料10面への入射角L2例えば60°の受光角θ1の分光反射率曲線Q1は同一と推定される。従って、上式(1),(2)で求めた波長倍率X1及び強度倍率Y1は、試料10面への入射角L2の受光角θ1の分光反射率曲線Q1から検出される最大反射率の波長λ60°θ1及び最大反射率r60°θ1と入射角L1の受光角θ1の分光反射率曲線Rから検出される最大反射率の波長λ45°θ1及び最大反射率r45°θ1の比から求められる波長倍率及び強度倍率を表していることとなる。そして、入射角を試料10面に対して垂直方向に同じ角度それぞれ変角させた場合(例えば試料10面への入射角60°から45°へ変角した場合と試料10面への入射角45°から30°へ変角した場合、例えば試料10面への入射角45°から30°へ変角した場合と試料10面への入射角30°から15°へ変角した場合)、受光角が同じであれば、各波長倍率及び強度倍率は同一となる。従って波長倍率X1と強度倍率Y1は試料10面への入射角L1(例えば45°)の受光角θ1と試料10面への入射角L3(例えば30°)の受光角θ1との関係にも適用され、同様に試料10面への入射角L3の受光角θ1と試料10面への入射角L4(例えば15°)の受光角θ1との関係にも適用される。
上記関係から、試料10面への入射角L3の受光角θ1の分光反射率曲線Q2(以下Qθ1(L3)と呼ぶ)は、実測した試料10面への入射角L1の受光角θ1の分光反射率曲線Rに波長倍率X1と強度倍率Y1を導入することにより求められる。下記表1に実測した試料10面への入射角L1の受光角θ1の分光反射率曲線Rを示し、下記表2に分光反射率曲線Qθ1(L3)を決定する方法を示す。
Figure 2007303993
Figure 2007303993
また、同様に試料10面への入射角L4の受光角θ1の分光反射率曲線Qθ1(L4)も、上記決定した分光反射率曲線Qθ1(L3)に波長倍率X1と強度倍率Y1を導入することにより求められる。下記表3に分光反射率曲線Qθ1(L4)を決定する方法を示す。
Figure 2007303993
次に、実測した試料10面への入射角L1の受光角θ1の分光反射率曲線Rから検出される最大反射率の波長λθ1と最大反射率rθ1と、実測した試料10面への入射角L1の受光角θ2との分光反射率曲線Rから検出される最大反射率の波長λθ2と最大反射率rθ2とは下式(3),(4)より求められ、それぞれを波長倍率X2と強度倍率Y2とする。同様に試料10面への入射角L1の受光角θ3と、θ4と、θ5との各分光反射率曲線Rから検出されるそれぞれの最大反射率の波長λθ3,λθ4,λθ5と最大反射率rθ3,rθ4,rθ5は下式(3),(4)より求められ、それぞれを波長倍率X3,X4,X5と、強度倍率Y3,Y4,Y5とする。
Xn=(λn−1−400)/(λ−400) (3)
Yn=rn−1/r (4)
λ:任意の受光角θの最大反射率の波長(nm)
:任意の受光角θの最大反射率
Xn:任意の受光角θの波長倍率
Yn:任意の受光角θの強度倍率
n:任意の受光角θ
表2により最大反射率及び最大波長倍率から特定の分光反射率曲線Qθ1(L3)が求められるように、試料10面への入射角L2の例えば受光角θ2の分光反射率曲線Q3(Qθ2(L2))は、実測した試料10面への入射角L1の受光角−θ1の分光反射率曲線R−1と同一と推定される試料10面への入射角L2の受光角θ1の分光反射率曲線Q1(Qθ1(L2))に波長倍率X2及び強度倍率Y2を導入することにより求められる。さらに同様に試料10面への入射角L3及びL4の各受光角θ2の分光反射率曲線Q4(Qθ2(L3))及び分光反射率曲線Q5(Qθ2(L4))は、表2,3で求めた入射角L3とL4の受光角θ1の各分光反射率曲線Qθ1(L3)及びQθ1(L4)に、波長倍率X2及び強度倍率Y2を導入することにより、求められる。下記表4に実測した分光反射率曲線R−1と同一と推定される分光反射率曲線Qθ1(L2)と、表2,3で求めた各分光反射率曲線Qθ1(L3)及びQθ1(L4)と、に対応する分光反射率曲線Qθ1(L)を示し、下記表5に分光反射率曲線Qθ1(L3)を決定する方法を示す。
Figure 2007303993
Figure 2007303993
また、同様に試料10面への入射角L2の例えば受光角θ3と、θ4と、θ5との分光反射率曲線Q3(Qθn(L2))も波長倍率X3,X4,X5と、強度倍率Y3,Y4,Y5とを導入することにより求められる。さらに同様に試料10面への入射角L3及びL4の各受光角θ3と、θ4と、θ5の分光反射率曲線Q4(Qθn(L3))及び分光反射率曲線Q5(Qθn(L4))も求められる。下記表6〜8に分光反射率曲線Qθn(L2)、Qθn(L3)及びQθn(L4)に対応する分光反射率曲線Qθn(L)を決定する方法を示す。なお、Qθn(L)は任意の入射角Lの任意の受光角θの分光反射率曲線である。
試料10面への入射角Lの受光角θ3の分光反射率曲線Qθ3(L)を決定する方法は、下記表6により表すことができる。
Figure 2007303993
試料10面への入射角Lの受光角θ4の分光反射率曲線Qθ4(L)を決定する方法は、下記表7により表すことができる。
Figure 2007303993
試料10面への入射角Lの受光角θ5の分光反射率曲線Qθ5(L)を決定する方法は、下記表8により表すことができる。
Figure 2007303993
以上のように、入射角を固定して複数の分光反射率を測定し、各波長倍率及び各強度倍率を求めることにより、他の入射角に対する受光角の分光反射率を決定することができるという効果が得られるため、干渉発色塗料のCG表現を最小限の実測で評価することを可能とすることができる。また、分光反射率の測定は、変角分光光度計に限られず携帯型分光光度計によっても可能である。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<入射角45°に対する各受光角の分光反射率の測定と最大反射率の波長と最大反射率の決定>
#3R2(トヨタ自動車製)を干渉発色塗料として塗装した試料10の分光反射率を測定した。分光反射率測定装置としては、変角分光光度計(村上色彩技術研究所製のGCMS4)を使用することができる。ここでの測定条件は、波長が400nm〜700nm,入射角45°の正反射軸に対する受光角が−15°,15°,25°とした。#3R2の波長と反射率の関数で表した分光反射率曲線を図3に示す。上記測定した受光角−15°と15°との分光反射率曲線から検出される各最大反射率の波長λ−15,λ15と最大反射率r−15°,r15°から上式(1),(2)より求めると、波長倍率X1が1.24、強度倍率Y1が0.84となった。また、測定した受光角の15°と25°との分光反射率曲線から検出される最大反射率の波長λ15°,λ25°と最大反射率r15°,r25°から上式(3),(4)より求めると、波長倍率X2が1.08、強度倍率Y2が0.40となった。
<入射角30°に対する受光角15°の分光反射率曲線の決定>
上式(1),(2)で求めた波長倍率X1が1.25、強度倍率Y1が0.85を上記表2に導入して決定した分光反射率曲線を図4に示す。
<入射角60°に対する受光角25°の分光反射率曲線の決定>
上式(3),(4)で求めた波長倍率X2が1.10、強度倍率Y2が0.40を上記表5に導入して決定した分光反射率曲線を図5に示す。
(比較例)
比較例として、#3R2を用いて、30°の入射角に対する正反射軸の受光角15°の分光反射率を実測し、その結果を図4に示す。同様に60°の入射角に対する正反射軸の受光角25°の分光反射率を実測し、その結果を図5に示す。
図4、図5からわかるように、上記実施例で決定した分光反射率曲線と比較例で実測した分光反射率曲線データはほぼ同一の形状を示している。つまり干渉発色塗料において、比較例のように多数の入射角に対する受光角の分光反射率の測定を行うことなく、実施例のように特定の1角度の入射角に対する複数の受光角の分光反射率を測定することのみによって、他の入射角に対する受光角の分光反射率曲線を決定することができた。
本実施形態にかかる干渉発色塗料の光学特性を決定する方法の一例を示す図である。 干渉発色塗料において異なる入射角とそれに対する受光角の分光反射率の性質の一例を示す図である。 本発明の実施例において測定した干渉発色塗料の分光反射率曲線を示す図である。 本発明の実施例と比較例における入射角30°に対する受光角15°の分光反射率曲線を示す図である。 本発明の実施例と比較例における入射角60°に対する受光角25°の分光反射率曲線を示す図である。
符号の説明
10 試料、12 光源、14 受光素子。

Claims (2)

  1. 干渉発色塗料の光学特性を決定する方法であって、
    入射角L1を固定して、入射角L1に対する正反射軸の受光角の上側における複数の角度θnで測定した干渉発色塗料の各分光反射率曲線Rと、正反射軸の受光角の下側における特定の角度−θ1で測定した干渉発色塗料の分光反射率曲線R−1とを測定するステップと、
    前記分光反射率曲線R−1と、前記入射角L1とL1+θ1=L2の関係にある他の入射角L2に対する特定の受光角θ1の分光反射率曲線Q1とを同一として、前記分光反射率曲線Q1から検出される最大反射率の波長と前記分光反射率曲線Rの内の1つの分光反射率曲線Rから検出される最大反射率の波長との比から算出される第1の波長倍率X1と、前記分光反射率曲線Q1から検出される最大反射率と前記分光反射率曲線Rから検出される最大反射率との比から算出される第1の強度倍率Y1とに基づいて、前記入射角L1とL1−θ1=L3の関係にある他の入射角L3に対する特定の受光角θ1の分光反射率曲線Q2を決定するステップと、
    を有することを特徴とする干渉発色塗料の光学特性を決定する方法。
  2. 請求項1記載の干渉発色塗料の光学特性を決定する方法であって、前記分光反射率曲線Rから検出される最大反射率の波長と前記分光反射率曲線Rの内のその他の分光反射率曲線Rから検出される最大反射率の波長との比から算出される第2の波長倍率X2と、前記分光反射率曲線Rから検出される最大反射率と前記分光反射率曲線Rの内のその他の分光反射率曲線Rから検出される最大反射率との比から算出される第2の強度倍率Y2とに基づいて、前記他の入射角L2に対する所望の受光角θの分光反射率曲線Q3又は入射角L3に対する所望の受光角θの分光反射率曲線Q4を決定するステップと、
    をさらに有することを特徴とする干渉発色塗料の光学特性を決定する方法。
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