JP2007303840A - 液滴イオン化法、質量分析法及びそれらの装置 - Google Patents

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隆史 伊永
Masayoshi Ito
正善 伊藤
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龍弘 西出
Takuya Masunaga
拓也 増永
Masayoshi Matsuyama
正佳 松山
Koki Shimizu
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Abstract

【課題】本願発明の課題は、試料にレーザーを照射することにより、直ちに試料をイオン化し、該イオン化した試料を質量分析器に導き、試料の同定をより簡便な装置により達成することである。
【解決手段】落下する液滴の中心にレーザー光が照射されると、該液滴は、瞬時に蒸発すると共に、イオン化することが確認された。本件発明は、液滴試料の落下位置に正確にレーザー光を照射することにより、液滴試料を蒸発させると共に、イオン化させるものである。
【選択図】 図1

Description

本願発明は、物質の質量分析に関するものであり、特に、質量分析に先立つ試料のイオン化に関するものである。
田中耕一が巨大分子のソフトイオン化質量分析に有効なマトリックス支援レーザー脱離イオン化法(MALDI)を発明し、ノーベル賞を受賞したことはまだ記憶に新しいことである。しかしながら、このMALDIは、夾雑物の多い環境試料に対しては、フラグメントの発生を避けることができず、十分な方法とはなっていない。
また、エレクトロスプレーイオン化法(ESI)及び大気圧イオン化法(APCI)は、比較的多くの対象試料に適用することができるが、環境試料においては夾雑物が障害となり用途が限定されている。1984年国立環境研究所の藤井により気相ラジカル検出を主目的とし、リチウムイオンを気相において付着させる質量分析法が開発され、2000年には、イオン付着質量分析装置(IAMS)として製品化されている。
「過去に遡って有害物質が存在しないことを証明したい」、「環境中に在る化学物質の全てをあるがままに測定したい」等といった化学物質のリスク及び動態を解明する研究は、環境インフォーマティクス解析を視野に入れた先端的環境科学における重要な研究課題となっている。
環境行政研究機関においても、環境中に存在する有害物質検索のため包括的に検定することの重要性が指摘され、化学物質単位により存在量をアセスメントするため、有害物質の分別抽出法を改善・効率化してスクリーニング、バイオアッセイにより総括評価、データベース化しておく考え方が最近検討され始めている。
人体影響が国際的に注目を集めている大気中の浮遊粒子状物質(SPM)は、粒径が数十μmから数nmまで広く分布している。なかでも、粒径0.1μm未満のナノ粒子は、呼吸により肺から直接体内に取り込まれる可能性があり、危険視されている。
現在のSPM組成分析においては、微粒子の全ての構成分子をそのまま検出することは困難であり、多成分・同時計測が望まれている。また浮遊粒子については、欧米では粒子1個の計測も可能なレベルになってきたが、前処理に問題を残し、主成分のみでしかも単純な無機成分しか同定できていない。質量分析困難な環境物質としては、有機ヒ素化合物が最近の代表例である。
MALDIやESIなどのソフトイオン化技術は、先端バイオ分野での実用性が高く評価されているが、2003年には、米国ジョンズ・ホプキンス大学Cotter教授によりAP−MALDI法が開発され、大気圧下においてMALDIを行い、母乳中の糖鎖化合物をリチウム付加体として検出し、生化学・医学・薬学へ応用可能なことが示された。
米国日本電子は、DART(Direct Analysis in Real Time)イオン源を開発し、低分子量の揮発性試料物質の現場検出に威力を発揮することから、2005年度ピッツバーグ・コンファレンスにおいて金賞受賞するなど、質量分析装置関連のソフトイオン化研究は、世界的に著しく進展している。
ところで、環境物質は、気体・浮遊粒子・液滴・固体含有等のあらゆる姿となって環境中に存在しているが、この中で、液体のイオン化には、従来は液滴を基板上に滴下し、そこへレーザー光を照射することによりイオン化を行ってきた。
しかし、基板上の液滴にレーザー光を照射すると、入射したレーザー光は、試料のみならず、基板にも照射されるので、レーザーエネルギーが試料にどのように吸収されたかの定量的な議論をすることができなかった。
このとき、液滴が落下中に、該液滴に赤外レーザー光を照射することにより蒸発させ、蒸発した気体状分子を高真空下へ導入し、多光子イオン化、質量分析する技術が開発された(下記非特許文献1参照)。
しかしながら、この方法においては、液滴にレーザー光を照射するのは、単に蒸発に利用するだけであり、イオン化には別途の装置を必要とする点において欠点を有していた。
1P030, 液滴レーザー蒸発質量分析装置の開発 ((株)コンポン研1, 豊田工大2) ○河野 淳也1, 近藤保2 (http: //www2. tky. 3web. ne. jp/ ~bkinfo / 2004 / prog1p. html)
本願発明の課題は、試料にレーザーを照射することにより、直ちに試料をイオン化し、該イオン化した試料を質量分析器に導き、試料の同定をより簡便な装置により達成することである。
落下する液滴の中心にレーザー光が照射されると、該液滴は、瞬時に蒸発すると共に、イオン化することが確認された。レーザー光が液滴の中心から外れると、レーザーからのエネルギーが液滴に十分に吸収されないために、蒸発も不十分であり、イオン化も不十分であることが確認された。
本件発明は、液滴試料の落下位置に正確にレーザー光を照射することにより、液滴試料を蒸発させると共に、イオン化させるものである。
本願発明においては、液滴試料をレーザー光により直接にイオン化することができるため、上記非特許文献1に示した装置においては必要とされるイオン化装置を必要としないので、上記装置に比べてシンプルであるとともに安価な質量分析装置を得ることができる。
以下に、本願発明を実施するための最良の形態を示す。
装置の概要を説明する。
図1に示すように、分析装置は、大きく分けて、イオン化部1、イオンガイド部2及び飛行時間計測部(TOF)3の3部より構成される。
イオン化部1においては、液滴導入装置4より、液滴5が導入される。液滴供給方法としては、供給ノズルから滴下させる方法とノズルから上方に押し出す方法が考えられる。
液滴試料は、溶媒に試料及びリチウムを溶かした溶液を用いる。液滴導入装置は、既製品のマイクロドロップ生成装置であり、径70μmの液滴を生成する。
この液滴にレーザー光を照射する。該レーザーは、波長355nmのNd-YAGレーザー又はYAGレーザーよりもパルス幅の長いロングパルスレーザーであってもよい。
図2に、液滴に上記YAGレーザー光を照射した際の液滴の状態変化を示す。
0ns時は、レーザー光照射前、10ns時は、レーザー光が写真左方より液滴に照射された直後のものである。20ns以降は、液滴が爆発蒸発する過程の写真である。液滴にレーザー光が照射されると、該液滴がイオン化し、発光している。
図3に、試料としてアセトン溶液を用い、液滴にレーザー光が有効に証された場合のTOF部の信号と液滴にレーザー光が有効に照射されなかった場合を対比して示す。
図3(A)は有効に照射した場合、図3(B)は、有効に照射されなかった場合の信号波形である。信号強度は、検出される総イオン数に比例している。
以上のように、レーザー光が試料の中心に衝突した場合には、試料の多くがイオン化し、これをTOF部に導き質量分析することによりS/N比がきわめて大きいデータを得ることができることが確認された。逆に、レーザー光が試料の中心から外れて衝突した場合には、上記S/Nが小さいことを確認した。
したがって、液滴の中心にレーザー光を照射することによりS/N比の大きな質量分析を行うことができる。
液滴にレーザー光を照射するタイミングは、液滴供給装置からの液滴の噴射条件及びレーザーの照射条件を考慮して、実験により決定することができる。
本願発明に係る装置の概略図 本願発明の方法による液滴のレーザー照射による状態変化図 (A)レーザー光が液滴に十分に吸収された場合の出力図 (B)レーザー光が液滴に不十分に吸収された場合の出力図

Claims (8)

  1. 液体試料のイオン化法において、試料を液滴とし、該液滴にレーザー光を照射することにより、該試料をイオン化することを特徴とする液体試料のイオン化法。
  2. 上記液体試料には、リチウムが付加されていることを特徴とする請求項1に記載の液体試料のイオン化法。
  3. 上記液滴を上方より落下させ、該落下中に上記レーザー光を照射することを特徴とする請求項1に記載の液体試料のイオン化法。
  4. 先端を上方に向けられたノズルの先端に上記液滴が支持された状態において、上記レーザー光が照射されることを特徴とする請求項1に記載の液体試料のイオン化法。
  5. 上記レーザーは、YAGレーザー又はロングパルスレーザーであることを特徴とする請求項1に記載の液体試料のイオン化法。
  6. 質量分析方法であって、請求項1に記載の液体試料のイオン化法によりイオン化された試料を質量分析器に導き、該試料の同定を行うことを特徴とする質量分析方法。
  7. 液体試料のイオン化装置であって、該試料を液滴として供給する液滴供給装置、該装置より供給された該液滴にレーザー光を照射することにより該液滴を蒸発させ、イオン化するレーザー光源及び該レーザー光を該液滴に照射する制御装置からなることを特徴とする液体試料のイオン化装置。
  8. 質量分析装置であって、請求項7に記載の液体試料のイオン化装置よりイオン化された試料を質量分析器に導き、該試料の同定を行うことを特徴とする質量分析装置。
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