JP2007301951A - Inkjet recording head and inkjet recording device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、複数種のインクを吐出して記録媒体への記録を行うインクジェット記録ヘッドおよびこれを用いたインクジェット記録装置に関する。 The present invention relates to an inkjet recording head that performs recording on a recording medium by discharging a plurality of types of ink, and an inkjet recording apparatus using the inkjet recording head.
インクジェット記録装置は、記録ヘッドに設けられた複数の吐出口からそれぞれ微細なインク滴を吐出し、そのインク滴を記録媒体上に付着させて記録を行う。このため、インクジェット記録装置は、ランニングコストが低く、記録時の静粛性に優れ、さらには複数色のインクを用いることによって比較的容易にカラーでの記録を行えるというメリットがある。また、インク滴を吐出するための圧力発生素子としてヒータなどの気泡発生素子を用いた、いわゆるバブルジェット(登録商標)方式は、気泡発生素子を高密度に配列することが比較的容易なため、高解像度の記録を行うのに有利な方式となっている。 An ink jet recording apparatus performs recording by ejecting fine ink droplets from a plurality of ejection ports provided in a recording head, and depositing the ink droplets on a recording medium. For this reason, the ink jet recording apparatus has the advantages of low running cost, excellent quietness during recording, and relatively easy color recording by using a plurality of colors of ink. In addition, a so-called bubble jet (registered trademark) system using a bubble generating element such as a heater as a pressure generating element for ejecting ink droplets is relatively easy to arrange the bubble generating elements at high density. This is an advantageous system for high-resolution recording.
インクジェット記録装置によるカラーの記録は、使用するインクの種類と同数の記録ヘッドを装置内に備えることで実現することができる。しかし、この場合には、個別の記録ヘッドを設けることにより、記録装置の大型化およびコストの増大を招くという問題がある。この問題を解決する方法として特許文献1には、単一の記録ヘッドから複数色のインクを吐出するように構成したものが開示されている。
Color recording by the ink jet recording apparatus can be realized by providing in the apparatus the same number of recording heads as the type of ink to be used. However, in this case, there is a problem that providing a separate recording head leads to an increase in size and cost of the recording apparatus. As a method for solving this problem,
図13は、この特許文献1における記録ヘッドの共通液室の構造を示す縦断正面図である。ここに示される記録ヘッドは、シリコン基板上に電気熱変換体が配列されたヒータボード100と、樹脂製の溝付天板130とを組み合わせた構成となっている。具体的には、ヒータボード100の上面に、凹部の形成された溝付天板130が圧接しており、このヒータボード100と溝付天板130とによって複数の区画された共通液室110a,110b,110c,110dが形成されている。この複数の液室には、異なる種類のインクが供給されるため、各共通液室間でのインクの浸透・拡散を遮断する必要がある。そこで、溝付天板130とヒータボード100との接触部に分離溝113a,113b,113cを形成し、この分離溝内に封止剤120を導入することによって、各共通液室間でのインクの浸透・拡散を遮断している。また、溝付天板130には、各共通液室110a〜110dに連通するインク流路および吐出口が所定の密度で形成されており、各インク流路内には電気熱変換体が配置されている。なお、以下の説明においては、インク流路、吐出口および発泡素子を含めてノズルと称す。
FIG. 13 is a longitudinal sectional front view showing the structure of the common liquid chamber of the recording head in
この特許文献1によれば、単一の記録ヘッドから複数種のインクを吐出することが可能となり、記録ヘッドを小型かつ低コストで製造することができる。また、この記録ヘッドを用いることにより、記録装置の大型化を回避することも可能となる。
According to
しかし、特許文献1に記載の記録ヘッドでは、同一平面上に異なるインクの吐出口を設けているため、記録ヘッドの吐出性能を維持するために回復動作などを行った際に、異なるインクがノズル内に浸入することがある。例えば、ノズル内のインクを吸引回復または加圧回復などによって排出した際、排出されたインクが吐出口形成面を伝って異なるインクの吐出口へと浸入することがある。また、吐出口形成面をブレードでワイピングするいわゆるワイピング回復においても、ブレードで拭き取られたインクが異なるインクの吐出口に浸入することがある。このような場合、吐出口から吐出されるインクには混色が生じ、形成される画像品質が低下するため、従来は予備吐出において多量のインクを排出しなければならず、ランニングコストの増大を招いている。
However, since the recording head described in
本発明は、上記のような従来の問題を解消することを目的としてなされたものである。すなわち、本発明は、回復動作などが行われた場合にも、ノズル内に異なる種類のインクが浸入するのを軽減することができるインクジェット記録ヘッドの提供を目的とする。 The present invention has been made for the purpose of solving the conventional problems as described above. That is, an object of the present invention is to provide an ink jet recording head that can reduce the penetration of different types of ink into nozzles even when a recovery operation or the like is performed.
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。 In order to solve the above problems, the present invention has the following configuration.
すなわち、本発明の第1の形態は、インクを吐出する吐出口を複数配列してなる吐出口群を単一の吐出口形成面に複数配置し、前記各吐出口群から異なるインクを吐出するようにしたインクジェット記録ヘッドにおいて、前記吐出口形成面に前記各吐出口群を分離する吐出口群分離領域を形成すると共に、前記吐出口群分離領域に前記各吐出口群の間でのインクの流れを遮断するインク遮断部を形成したことを特徴とする。 That is, according to the first aspect of the present invention, a plurality of ejection port groups formed by arranging a plurality of ejection ports for ejecting ink are arranged on a single ejection port forming surface, and different inks are ejected from the ejection port groups. In the above-described ink jet recording head, an ejection port group separation region for separating the ejection port groups is formed on the ejection port forming surface, and ink between the ejection port groups is formed in the ejection port group separation region. An ink blocking part for blocking the flow is formed.
また、本発明の第2の形態は、上記のインクジェット記録ヘッドを用いて記録動作を行うことを特徴とするインクジェット記録装置である。 According to a second aspect of the present invention, there is provided an ink jet recording apparatus that performs a recording operation using the above ink jet recording head.
本発明に係るインクジェット記録ヘッドおいては、吐出口形成面に形成された複数の吐出口群の間の領域に形成した凹部によって、吐出口形成面に付着したインクが隣接する吐出口群へと浸入するのを抑制することができる。このため、異なる吐出口から吐出されるインクの混色を低減することができ、高品質な画像を形成することができる。 In the ink jet recording head according to the present invention, the ink deposited on the discharge port forming surface is moved to the adjacent discharge port group by the recess formed in the region between the plurality of discharge port groups formed on the discharge port forming surface. Infiltration can be suppressed. For this reason, it is possible to reduce the color mixture of the ink ejected from different ejection ports, and it is possible to form a high-quality image.
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明が適用されたインクジェット記録ヘッドH(以下、単に記録ヘッドと称す)を示す斜視図である。
図1において、1は記録ヘッドHの底部を構成するセラミックプレート1である。このセラミックプレート1上には、インク滴の吐出を行う吐出エレメント4と、この吐出エレメント4の左右両側面部および上面部を覆う流路形成部材(第3の部材)2が配置されている。この記録ヘッドHには、インクを吐出するノズルが所定の密度で複数個配列されると共に、各ノズルに連通する複数個の共通液室(図1には図示せず)が形成されている。各共通液室には、図外のインクタンクから供給される複数種のインクが、流路形成部材2に設けられたインク供給口3aを通じて供給され、各共通液室に供給されたインクは、各共通液室に連通するインク流路内(図1には図示せず)へと導かれる。各インク流路内には、インクを加熱して気泡を発生させる気泡発生素子(図1には図示せず)が配置されている。この気泡生成時の圧力により流路内のインクはインク吐出口(図1には図示せず)から外方へと吐出される。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
(First embodiment)
FIG. 1 is a perspective view showing an inkjet recording head H (hereinafter simply referred to as a recording head) to which the present invention is applied.
In FIG. 1,
次に、図2の分解斜視図に基づき、記録ヘッドHの内部構造をより詳細に説明する。
セラミックプレート1の上方に設けられた吐出エレメント4は、セラミックプレート1の上面に固定されるヒータボード(基板)5と、このヒータボード5の上面に固定されるノズル壁形成部(第2の部材)6と、このノズル壁形成部6の上面に固定された分離板(第3の部材)8とにより構成されている。
Next, the internal structure of the recording head H will be described in more detail based on the exploded perspective view of FIG.
The
ヒータボード5は、シリコン基板上に発泡素子としての電気熱変換素子(ヒータ)を複数配列したものとなっている。また、ノズル壁形成部6にはインク滴を吐出するノズルを構成する吐出口6aと、これに連通する液路6bとが、所定の密度で複数配列されると共に、液路6bに連通する複数の開口部6c(図では、4個の開口部が)形成されている。これらの開口部6cは、下方に位置するヒータボード5の上面と共に上方が開口した空間6fをそれぞれ形成している。さらに、ノズル壁形成部6には、各開口部6cを分離する分割部6dの上面に、第1の封止剤充填溝6eが形成されている。
The
分離板8はシリコン基板によって構成され、ノズル壁形成部6の第1の封止剤充填溝6eに導入された封止剤を介してノズル壁形成部6の上面に固定される。また、この分離板8には、ノズル壁形成部6に形成された各開口部6cに連通する複数個(4個)の開口部8aが形成されている。各開口部8aは、分離板8がノズル壁形成部6の上面に固定された状態で、ノズル壁形成部6の各開口部6cに連通する。また、分離板8の上面には、各開口部8aの間に位置する分割領域8bに第2の封止剤充填溝8cが形成されると共に、各開口部8aの一辺に沿って第2の封止剤充填溝8dが形成されている。なお、これらの第2の封止剤充填溝8c,8dは、図2に示すように、各分割領域8bに対して1本ずつ設けても良いが、図3に示すように、第2の封止剤充填溝8cおよび8dを複数本設ければ、後述の共通液室分離効果はより一層高まる。
The
また、流路形成部材2は、分離板8の上面に塗布された封止剤を介して固定される。この流路形成部材2は、ヒータボード5、ノズル壁形成部6および分離板8の左右両側部を覆うようセラミックプレート1上に配置される。また、流路形成部材2の内面には、凹状の空間2aが複数(ここでは4個)形成されている。この空間2aは、分離板8の上面に流路形成部材2が固定された状態で、分離板8に形成された各開口部8aに連通する。また、流路形成部材2の背面側には、各上側供給液室2aに連通するインク供給口3aが形成された連結管3が突設されている。この連結管3には異なる種類(色)のインクタンク(図示せず)が連結される。
なお、セラミックプレート1上には、ヒータボード6にワイヤーボンディングによって接続された配線基板7が配置されている。この配線基板7は、記録装置に設けられたキャリッジに電気的に接続される。
Further, the flow
A
上記のように、この実施形態における記録ヘッドにおいては、流路形成部材2に形成される4個の空間2aと、ノズル壁形成部6に形成される4個の空間とが分離板8に形成される4個の開口部8aを介してそれぞれ連通する。これにより、互いに独立した4個の空間が形成され、これらの空間が共通液室となる。なお、以下の説明では、各共通液室の中の分離板8の開口部より上方に位置する空間2aを上層共通液室、下方に位置する空間6fを下層共通液室と称す。
As described above, in the recording head in this embodiment, the four
ところで、記録ヘッドに形成される各共通液室には、それぞれ異なる種類(例えば色)のインクが供給される。従って、隣接する共通液室間でのインクの浸透・拡散を遮断し、各共通液室内に供給されるインクを確実に分離することが必要となる。そこで、本実施形態では、上層共通液室2aを構成する流路形成部材2と、下層共通液室6fを構成するノズル壁形成部6との間に、分離板8を介在させ、これによって各共通液室間を適正に分離し得る構造となっている。
By the way, different types (for example, colors) of ink are supplied to the common liquid chambers formed in the recording head. Accordingly, it is necessary to block the permeation / diffusion of ink between adjacent common liquid chambers and to reliably separate the ink supplied to each common liquid chamber. Therefore, in the present embodiment, the
以下、本実施形態の記録ヘッドにおける各共通液室の分離構造について、図4ないし図6に基づき詳細に説明する。
まず、図4および図5に基づき、各上層共通液室間の分離について説明を行う。図4は、図3に示す切断線A−A’に沿って、図5は図3に示す切断線B−B’に沿って、それぞれ記録ヘッドHを切断した際の縦断側面を模式的に示す図である。
Hereinafter, the separation structure of the common liquid chambers in the recording head of the present embodiment will be described in detail with reference to FIGS.
First, the separation between the upper common liquid chambers will be described with reference to FIGS. 4 schematically shows a longitudinal side surface when the recording head H is cut along the cutting line AA ′ shown in FIG. 3, and FIG. 5 shows a cutting line BB ′ shown in FIG. FIG.
複数の上層共通液室2a間の分離は、ディスペンサーやシルクスクリーン等を使用して分離板8の上面に封止剤を塗布し、流路形成部材2の下面を封止剤11を介して分離板8の上面に当接させることにより行う。この封止剤11としては、例えば、GE東芝シリコーン株式会社製のTSE399(商品名)を用いる。これにより、分離板8と流路形成部材2それぞれの当接面の加工精度に差があっても、両部材間に封止剤11が介在するので、上層共通液室間の分離を行うことが可能となる。
Separation between the plurality of upper
さらに、本実施形態では、図3および図5に示すように、分離板8側の当接面に溝9を形成してあるため、より確実に分離板8と流路形成部材2とを封止剤11によって分離することができる。すなわち、分離板8と流路形成部材2とを当接させることにより、その間に介在する封止剤11は側方へと押し広げられながら、溝9の中に浸入するため、封止剤9は、流路形成部材2と分離板8との間に保持される。このため、両部材を封止剤によって確実に分離することができると共に、封止剤11が流路形成部材2と分離板8との間から外方へと漏出する量も低減することができる。なお、封止剤11を保持する溝は、図6に示すように流路形成部材2側の当接面(下面)に形成しても良く、この場合にも同様の効果を得ることができる。また、封止剤11を流路形成部材2側の当接面(下面)に塗布しても、上層共通液室間を同様に分離することができる。
Furthermore, in this embodiment, as shown in FIGS. 3 and 5, since the
次に、下層供給液室6f間の分離構造について、主として図5または図6に基づき説明する。
下層供給液室6fを形成するノズル壁形成部6はフォトリソグラフィーを用いてヒータボード5上に形成する。すなわち、ヒータボード5上に紫外線感光樹脂フィルムをラミネートした後、フォトマスクを介してノズル壁形成部6を形成する部分のみに紫外線を照射し、その他の未露光部分を現像液を用いて融解・除去することにより形成する。本実施形態では、フォトリソグラフィによって3枚の同一素材からなる紫外線感光樹脂フィルムf1,f2,f3を順次積層することにより、図2、図4に示すノズル壁形成部6が形成される。これにより、本実施形態の吐出口の周囲は、同一素材により形成されることとなり、吐出口の周囲には均一な濡れ性を得ることができ、インク滴の吐出方向を安定化させることができる。
Next, a separation structure between the lower layer
The nozzle
また、上記のようにフォトリソグラフィを用いてノズル壁形成部6を形成することにより、微細なノズルを高密度かつ高精度に形成することができ、その下面および上面には高い平面度を得ることができる。このため、平面度の高いシリコン基板からなるヒーターボード5の下面および分離板8の下面と、これに当接するノズル壁形成部6の上面および下面との間には高い密着度を得ることができる。従って、ノズル壁形成部6とヒータボード5との間からインクが漏出するのを確実に防止することができる。
さらに本実施形態では、ノズル壁形成部6の分割領域6dの上面に封止剤導入用の溝6eを設け、ここに図6に示すように封止剤12を充填する構造となっている。このため、分離板8とノズル壁形成部6との間からインクが漏出するのを確実に防止することができる。
また、ノズル壁形成部6と分離板8とを高い密着度をもって当接させることができるため、封止剤12を充填する際に、封止剤12がノズル壁形成部6と分離板8との間から漏れ出し、流路内へと流れ込むこともなくなる。このため、流路内に流入した封止剤12によってノズルに吐出不良が生じたり、吐出口形成面Fへと封止剤が流出して吐出口形成面Fに付着し、吐出口形成面Fの濡れ性が不均一になることもなく、吐出性能に優れたノズルを形成することができる。
Further, by forming the nozzle
Further, in this embodiment, a groove 6e for introducing a sealing agent is provided on the upper surface of the divided
Further, since the nozzle
なお、本実施形態では封止剤としてGE東芝シリコーン株式会社製のシリコンシール剤TSE399(商品名)を用いたが、比較的高い粘度を有し、かつインクとの接触によってインク滴の吐出に悪影響を及ぼす析出物が発生しないものであれば、その他の封止剤を使用することも可能である。 In this embodiment, the silicon sealant TSE399 (trade name) manufactured by GE Toshiba Silicone was used as the sealant, but it has a relatively high viscosity and adversely affects the ejection of ink droplets due to contact with ink. Other sealants can be used as long as they do not generate precipitates that affect the above.
次に、図7を参照しつつ、本発明の第1の実施形態におけるインクジェット記録ヘッドの特徴的構成の一つである吐出口形成面F1の構造について説明する。
前述のように、この第1の実施形態においては、ヒータボード5、ノズル壁形成部6および分離板8によって複数のノズルを有する吐出エレメント4が形成されている。この吐出エレメント4の端面は、各ノズルの吐出口6aを形成する吐出口形成面F1となっている。この吐出口形成面Fには、異なる種類のインクを吐出する複数のノズルの吐出口群N1〜N4(図2および図7参照(図7ではN1、N2のみを記載))が形成されている。各ノズル群の間には、前記分離壁8の分割領域8bにおける端面およびノズル壁形成部6の分割部6dにおける端面によって、吐出口6aの存在しない領域(吐出口群分離領域)E1が複数形成されている。そして、この吐出口群分離領域E1には、スリット状の凹部(インク遮断部)R1が形成されている。このスリットの本数は、特に限定されないが、この実施形態では複数本(3本)形成されている。スリットの形成方向(長手方向)は、ノズルの配列方向と交差する方向(ここでは、直交する方向)となっており、分離壁8の上端面からノズル壁形成部6を経てヒータボード5の端面に至る範囲に形成されている。この凹部R1の横断面形状は、矩形となっている。この凹部R1は、予めヒーターボード5、ノズル壁形成部6および分離板8のそれぞれにスリット状の溝を形成しておき、各部材を位置決めして重合させることにより、凹部R1が形成されるようにしても良い。また、各部材5、6、8を重合させた後に形成することも可能である。
Next, the structure of the ejection port forming surface F1, which is one of the characteristic configurations of the ink jet recording head according to the first embodiment of the present invention, will be described with reference to FIG.
As described above, in the first embodiment, the
以上のようにして凹部R1を形成することにより、記録ヘッドに対する吸引回復動作、加圧回復動作、あるいはワイピング回復動作などの回復動作を行った場合にも、各々のノズル群から排出されたインクが隣接するノズル群内に浸入するのを大幅に抑制することができる。すなわち、吸引回復、予備吐出または加圧回復などの吐出回復を行った場合には、インクが吐出口形成面側に比較的大量に排出されて付着するため、そのインクが吐出口形成面を伝って隣接するノズル群へ向けて流れる可能性がある。また、ワイピング回復を行った場合にも、払拭されたインクが隣接するノズル群へ向けて流れる可能性がある。しかし、この第1の実施形態では、その流れたインクは凹部R1に流入し、そこで堰き止められるため、隣接するノズル群側への浸入は抑制される。このため、この第1の実施形態においては、隣接するノズル群へとインクが浸入することによる混色を低減することができ、高品質な画像形成が可能となる。また、上記のように混色の発生を低減することが可能となる結果、混色解消を目的の一つとして行われる予備吐出において、インクの排出量を削減することも可能となり、これによってランニングコストも低減される。 By forming the concave portion R1 as described above, even when a recovery operation such as a suction recovery operation, a pressure recovery operation, or a wiping recovery operation is performed on the recording head, the ink discharged from each nozzle group is discharged. Intrusion into adjacent nozzle groups can be greatly suppressed. In other words, when recovery of suction such as suction recovery, preliminary discharge, or pressure recovery is performed, a relatively large amount of ink is discharged and attached to the side of the discharge port forming surface, so that the ink travels along the discharge port forming surface. May flow toward adjacent nozzle groups. Also, when wiping recovery is performed, the wiped ink may flow toward the adjacent nozzle group. However, in the first embodiment, the ink that has flowed flows into the concave portion R1 and is blocked there, so that intrusion to the adjacent nozzle group side is suppressed. For this reason, in the first embodiment, it is possible to reduce color mixing due to ink intruding into adjacent nozzle groups, and high-quality image formation is possible. In addition, as a result of reducing the occurrence of color mixing as described above, it is also possible to reduce the amount of ink discharged in preliminary ejection performed as one of the purposes of eliminating color mixing, thereby reducing the running cost. Reduced.
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図8を参照しつつ説明する。なお、図8において、上記実施形態と同一もしくは相当部分には同一符号を付す。
この第2の実施形態では、記録ヘッドにおける吐出口形成面F1のうち、各ノズル群N1〜N4の間に形成される各ノズル分離領域E1に、凹弧面状の横断面形状をなす凹部(インク遮断部)R2を吐出口6aの配列方向と交差する方向(図では直交する方向)に形成したものである。この凹部R2においても、予めヒーターボード5、ノズル壁形成部6および分離板8のそれぞれに設けた溝を組み合わせて形成するようにしても良いし、各部材5、6、8を重合させた後に形成することも可能である。なお、図8では、ノズル群分離領域FA内に単一の凹部R2を形成した場合を例示しているが、この凹部R2を複数個形成することも可能である。
(Second Embodiment)
Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. In FIG. 8, the same reference numerals are given to the same or corresponding parts as those in the above embodiment.
In the second embodiment, a concave portion having a concave arc surface cross-sectional shape is formed in each nozzle separation region E1 formed between the nozzle groups N1 to N4 in the ejection port forming surface F1 of the recording head. The ink blocking portion (R2) is formed in a direction intersecting with the arrangement direction of the
この実施形態においても、回復動作において吐出口形成面F1Aに付着したインクが隣接するノズル群へ向けて移動した際、そのインクを凹部R2で受けて堰きとめ、下方へと流下させるため、隣接するノズル群へとインクが浸入することによる混色を低減することができる。また、この第2の実施形態では、吐出口形成面8の一部を形成するノズル壁形成部の端面において、前記凹部R2の形成部に排気孔15が形成されている。この排気孔15は、図2などに示す封止剤導入溝6eに連通している。このため、この封止剤導入溝6e内に封止剤を導入するとき、内部の空気を排気孔15から排出させることができ、スムーズに封止剤を導入することができる。
Also in this embodiment, when the ink adhering to the ejection port forming surface F1A moves toward the adjacent nozzle group in the recovery operation, the ink is received by the concave portion R2 to be dammed and flowed downward. Color mixing due to ink entering the nozzle group can be reduced. In the second embodiment, the
(第3の実施形態)
次に本発明の第3の実施形態を図9および図10を参照しつつ説明する。
この第3の実施形態に示すインクジェット記録ヘッドは、上記第1の実施形態において示した記録ヘッドの吐出口形成面F2を、横断面円弧状に形成したものである。前述の第1および第2の実施形態におけるインクジェット記録ヘッドは、吐出口形成面Fが平坦な形状に形成されているため、吐出口形成面F1とセラミックプレート1、および吐出口形成面F2と流路形成部材2との間に段差S(図7および図8参照)が生じる。これは、ワイピング動作においてブレードが吐出口形成面を払拭し易いように、吐出口形成面をその上下の部材1および2より若干外方へ吐出させるためである。ところが、ワイピング動作を行った際に、ブレードによって拭き取ったインクがこの段差Sに溜まり、そのインクがフェイス面F2を伝ってノズル内に浸入し、混色を引き起こす場合がある。
(Third embodiment)
Next, a third embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
In the ink jet recording head shown in the third embodiment, the discharge port forming surface F2 of the recording head shown in the first embodiment is formed in an arc shape in cross section. In the ink jet recording heads according to the first and second embodiments described above, since the discharge port forming surface F is formed in a flat shape, the discharge port forming surface F1 and the
そこで、この第3の実施形態では、図9および図10に示すように、吐出口形成面F1の横断面形状を円弧状に形成している。これによれば、吐出口形成面F2をセラミックプレート1、および流路形成部材2と吐出口形成面F2との間に段差を形成せずに、吐出口形成面F2を外方へと吐出させることができる。このため、ワイピング動作時に吐出口形成面F2から拭き取ったインクが溜まることがなくなり、混色を軽減することが可能となる。
Therefore, in the third embodiment, as shown in FIGS. 9 and 10, the cross-sectional shape of the discharge port forming surface F1 is formed in an arc shape. According to this, the discharge port forming surface F2 is discharged outward without forming a step between the
(その他)
なお、上記第1ないし第4の実施形態において、吐出口形成面に形成された凹部に撥水加工を施すことも可能である。これによれば、吸引や加圧によってノズル内のインクを排出した際に、撥水加工を施した凹部によってインクが吐出口形成面F1、F2を伝わりにくくなるため、各実施形態における混色防止効果は、より一層向上する。
(Other)
In the first to fourth embodiments, it is possible to apply water repellent processing to the recesses formed on the discharge port forming surface. According to this, when the ink in the nozzle is discharged by suction or pressurization, the ink is less likely to be transmitted through the discharge port formation surfaces F1 and F2 due to the water-repellent recessed portion. Is further improved.
また、上記各実施形態では、吐出口形成面に形成するインク遮断部を凹部によって形成したが、吐出口形成面に形成した凸部によってインク遮断部を構成しても良い。但し、この場合には、ワイピング動作においてブレードと吐出口形成面との接触を確保する上で、ブレードをやや柔軟性の高いものにすることが望ましい。 In each of the above embodiments, the ink blocking portion formed on the discharge port forming surface is formed by the concave portion, but the ink blocking portion may be configured by a convex portion formed on the discharge port forming surface. However, in this case, it is desirable to make the blade somewhat flexible in order to ensure contact between the blade and the discharge port forming surface in the wiping operation.
(インクジェット記録装置の実施形態)
次に、上記実施形態に記載のインクジェット記録ヘッドを用いた記録装置の一実施形態を図11および図12に基づき説明する。
図11は本実施形態における記録装置20の外観構成を概略的に示す斜視図である。ここに示す記録装置20は、記録媒体Pを一定方向(Y方向)に搬送すると共に、記録ヘッドHを記録媒体Pの搬送方向と交差する方向(X方向)に沿って往復移動させつつ記録を行う、いわゆるシリアルスキャン方式の記録装置を構成している。図中、21は上記実施形態に示す記録ヘッドHおよびこれに供給するインクを貯留するインクタンク22が搭載されるキャリッジであり、このキャリッジ21は、記録媒体Pの搬送方向Yと直交する方向(X方向)に沿って往復移動する。また、記録媒体を搬送する搬送機構としては、種々のものが適用可能であるが、ここではモータなどの駆動力によって回転する搬送ローラとこれに対向して設けられたピンチローラ(いずれも図示を省略)などによって構成されている。
(Embodiment of inkjet recording apparatus)
Next, an embodiment of a recording apparatus using the ink jet recording head described in the above embodiment will be described with reference to FIGS.
FIG. 11 is a perspective view schematically showing an external configuration of the
図12は、上記記録装置の駆動を制御する制御装置200の概略構成を示すブロック図である。この制御装置200は、ホストコンピュータ300から送られる印字データを処理するイメージコントローラ201と、記録媒体の搬送やキャリッジ21の移動を制御するエンジンコントローラ202と、インク滴の吐出を制御する記録ヘッドコントローラ203などを有する。
FIG. 12 is a block diagram illustrating a schematic configuration of a
エンジンコントローラ202は、データラスタライズ部205と、吐出パルスジェネレータ206と、搬送制御部207と、モータ制御部208などが設けられている。このうち、データラスタライズ部205は、イメージコントローラ101から送られるシリアルの印字データを、各ノズルに割り当てるためのラスタライズ処理を行う。また、吐出パルスジェネレータ206は、記録ヘッドの駆動タイミングを表す吐出パルスを記録ヘッドコントローラ203に送出する。記録ヘッドコントローラ203は、吐出パルスジェネレータ205からのパルスとデータラスタライズ部205から送出されたイメージデータとに基づき記録ヘッドの各ノズル(ヒータ)を駆動する。
The
また、搬送制御部207は、搬送モータの駆動を制御し、搬送モータの駆動力によって回転する搬送ローラの回転を制御する。キャリッジモータ制御部107は、キャリッジスケールエンコーダ204からの信号に基づき、キャリッジ22の移動位置を検出してキャリッジモータ210を制御し、キャリッジの駆動、停止および加速、定速移動、減速などの制御を行う。
The
以上のように構成された記録装置において、記録媒体Pは、搬送モータ105によって回転する搬送ローラと、これに対向して設けられたピンチローラとに挟持されつつ間欠的にY方向へと搬送される。また、記録ヘッドHを搭載したキャリッジ21は、記録媒体Pの停止期間中に移動し、その移動中に記録ヘッドHからインクを吐出することによってノズルの配列範囲内に記録を行う。この記録動作と記録媒体Pの間欠的な搬送動作とを繰り返すことにより、記録媒体Pには所定の画像が形成される。
In the recording apparatus configured as described above, the recording medium P is intermittently transported in the Y direction while being sandwiched between a transport roller that is rotated by the transport motor 105 and a pinch roller provided opposite to the transport roller. The The
以上説明したように、本発明に係るインクジェット記録ヘッドおいては請求項に記載のように、共通液室の分離部分を上層と下層に分けているので確実な共通液室間分離が行うことができ、フェイス面の共通液室間分離の部分に対応する位置に凹となる部分を設けているので、フェイス面を伝って異なるインクがノズル内に浸入するのを抑制することが可能となる。 As described above, in the ink jet recording head according to the present invention, as described in the claims, since the separation portion of the common liquid chamber is divided into the upper layer and the lower layer, reliable separation between the common liquid chambers can be performed. In addition, since the concave portion is provided at a position corresponding to the common liquid chamber separation portion of the face surface, it is possible to suppress the penetration of different inks into the nozzles along the face surface.
1 セラミックプレート、
2 流路形成部材(第3の部材)
2a 上層共通液室
3a インク供給口
4 吐出エレメント
5 ヒーターボード(基板)
6 ノズル壁形成部(第1の部材)
6a 吐出口
6b 液路
6c 分割部
6e 第1の封止剤充填溝
6f 上層共通液室
61,62,63 ノズル壁
7 電気配線基板
8 分離板(第2の部材)
8a 開口部
8b 分割領域
8c,8d 第2の封止剤充填溝
11 封止剤
12 封止剤
14 ワイヤー
15 排気孔
16 空隙
17 流路
20 記録装置
21 キャリッジ
22 インクタンク
200 制御装置
H 記録ヘッド
P 記録媒体
F1,F2 吐出口形成面
R1,R2 凹部
N1,N2 吐出口群
S 段差
1 Ceramic plate,
2 Flow path forming member (third member)
2a Upper
6 Nozzle wall forming part (first member)
Claims (11)
前記吐出口形成面に前記各吐出口群を分離する吐出口群分離領域を形成すると共に、前記吐出口群分離領域に前記各吐出口群の間でのインクの流れを遮断するインク遮断部を形成したことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。 In an inkjet recording head in which a plurality of ejection port groups formed by arranging a plurality of ejection ports for ejecting ink are arranged on a single ejection port forming surface, and different inks are ejected from each of the ejection port groups,
An ejection block group separation region that separates the ejection port groups is formed on the ejection port formation surface, and an ink blocking unit that blocks an ink flow between the ejection port groups in the ejection port group separation region. An ink jet recording head formed.
前記吐出口形成面の中の前記各共通液室の分割位置に対応した位置に、前記各吐出口群を分離する吐出口群分離領域を形成すると共に、前記吐出口群分離領域に前記各吐出口群の間でのインクの流れを遮断するインク遮断部を形成したことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。 A plurality of discharge port groups formed by arranging a plurality of discharge ports for discharging ink are arranged on a single discharge port forming surface, and a plurality of common liquid chambers communicating with each of the discharge port groups are formed on the same substrate, In an ink jet recording head configured to discharge different inks supplied to the plurality of common liquid chambers from discharge port groups corresponding to the common liquid chambers,
A discharge port group separation region for separating the respective discharge port groups is formed at a position corresponding to the division position of each common liquid chamber in the discharge port forming surface, and each discharge port is separated in the discharge port group separation region. An ink jet recording head characterized in that an ink blocking portion for blocking an ink flow between the outlet groups is formed.
前記第1の部材の上面に封止剤を介して当接する第2の部材と、
前記第2の部材の上面に封止剤を介して当接する第3の部材と、を有し、
前記第1の部材により前記吐出口に連通する下層液室を形成すると共に、前記第3の部材により前記複数の下層液室に対応する複数の上層液室を形成し、
前記各下層液室とこれに対応する各上層液室とを、前記第2の部材に形成した複数の開口部のみによって連通させることにより、互いにインクの流通が遮断される複数の共通液室を形成したことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。 A first member fixed on the substrate;
A second member that contacts the upper surface of the first member via a sealant;
A third member that contacts the upper surface of the second member via a sealant,
Forming a lower liquid chamber communicating with the discharge port by the first member, and forming a plurality of upper liquid chambers corresponding to the plurality of lower liquid chambers by the third member;
By connecting each of the lower liquid chambers and the corresponding upper liquid chambers with only the plurality of openings formed in the second member, a plurality of common liquid chambers in which the flow of ink is blocked from each other are provided. The ink jet recording head according to claim 2, wherein the ink jet recording head is formed.
前記記第1の部材によって形成される吐出口形成面の前記インク遮断部に、前記第1の封止剤充填溝と連通する孔を形成したことを特徴とする請求項2ないし8のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。 Forming at least one of the upper surface of the first member and the lower surface of the second member in contact with the first member to fill the sealant with the sealant;
9. The method according to claim 2, wherein a hole communicating with the first sealing agent filling groove is formed in the ink blocking portion of the discharge port forming surface formed by the first member. 2. An ink jet recording head according to 1.
An inkjet recording apparatus that performs a recording operation using the inkjet recording head according to claim 1.
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