JP2007299482A - 光ディスク再生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御手段(サーボ制御用DSP6)が、トラッキングサーボを制御するトラッキングエラー信号(TE)、もしくはフォーカスサーボを制御するフォーカスエラー信号(FE)に基づいて層間短絡評価値を求め、この層間短絡評価値があらかじめ定めた閾値を超えたときに再生動作を停止させる制御を実行する。
【選択図】図1
Description
ピックアップを介して読み出されたRF(Radio Frequency)信号は再生系に出力され、復調、およびD/A(Digital/Analog)変換後、所望の映像や音声として出力される。
上記したピックアップは、フォーカスアクチュエータおよびトラッキングアクチュエータの配置が非常に接近しているために、フォーカスおよびトラッキングのいずれか一方でも追従のための動作が頻繁に発生した場合、これらアクチュエータに必要以上に負担がかかって層間短絡が発生し易くなり、また、双方のアクチュエータが互いに発熱することで層間短絡の発生確率を上げることが知られている。
また、コイルに流れる電流を検出し、マイコンが検出した電流値から算出したインピーダンスと、正常時におけるインピーダンスの基準値とを比較し、その差から層間短絡の有無を判定する技術(例えば、特許文献2参照)、あるいは、発電機回転中に回転子インピーダンスを測定し、回転子において層間短絡の有無と層間短絡が発生したコイル数を判定する技術も知られている(例えば、特許文献3参照)。
図1は、この発明の実施の形態1にかかわる光ディスク再生装置の内部構成を示すブロック図である。
図1において、符号1は、デジタルデータが記録される光ディスクであり、符号2は、光ディスク1を回転させるスピンドルモータである。また、符号3は、光ディスク1上に記録されたデータを読取るピックアップであり、光ディスク1の記録面に対し垂直方向に微細動作を行うフォーカスアクチュエータ31と、光ディスク1の記録面の半径方向に微細動作を行うトラッキングアクチュエータ32と、光ディスク1の記録面からデータを読取って再生信号を生成する再生信号生成部33とから構成される。
また、符号5は、再生信号生成部33により出力される信号のフィルタリングを行い、データを抽出する波形等化器であり、ここで抽出されたデータは、図示せぬ再生系へ出力される。
サーボ処理DSP6は、後述する制御マイコン7によるパラメータ設定に従い、上記したフォーカスアクチュエータ31、トラッキングアクチュエータ32等ピックアップ3の構成部品の他に、ピックアップ3を目的トラックにシークするスレッドモータ(図示省略)、および光ディスク1を回転させるスピンドルモータ2のサーボ制御をも実行する。このため、サーボ処理DSP6は、トラッキングエラー生成部61と、フォーカスエラー生成部62と、フォーカス制御部63と、トラッキング制御部64と、スレッドモータ制御部65と、スピンドルモータ制御部66等各制御ブロックで構成される。
フォーカス制御部63は、フォーカスエラー生成部62により出力されるフォーカスエラー信号(FE)と、後述する制御マイコン7により出力される利得データとを乗算することによりフォーカスアクチュエータ31を駆動するフォーカスアクチュエータ駆動制御信号を生成してフォーカスアクチュエータ駆動部41に出力する。
なお、フォーカスアクチュエータ駆動部41、およびトラッキングアクチュエータ駆動部42は、それぞれ、フォーカスアクチュエータ駆動制御信号、トラッキングアクチュエータ駆動制御信号を得て、それぞれのアクチュエータ31、32に印加する電圧を生成し、フォーカスアクチュエータ31、トラッキングアクチュエータ32を駆動する。
また、スピンドルモータ制御部66は、スピンドルモータの制御信号を生成してスピンドルモータ駆動部44に出力する。スピンドルモータ駆動部44は、スピンドルモータ制御部66により生成されたスピンドルモータの制御信号に基づきスピンドルモータ2に印加するための電圧を生成する。
また、制御マイコン7は、サーボ処理DSP6の各制御ブロック61〜66に変数を含む各種パラメータの設定を行い、必要なシーケンスの制御を行う。
以下、図2に示すフローチャートを参照しながら、図1に示す実施の形態2にかかわる光ディスク再生装置の動作について説明する。
フォーカス制御部63は、フォーカスエラー制御部62により生成されたフォーカスエラー信号(FE)の時系列データ(離散的データ:x(nT))をT時間間隔で取込む(ステップST202)。次に、フォーカス制御部63は、フォーカスアクチュエータ31の位相余裕、およびゲイン余裕を確保した状態で、ピックアップ3を合焦点に移動させるための制御を実行するために以下のデジタル演算処理を実行する。
ここで、フォーカス制御部63は、層間短絡閾値(SKII)より層間評価値sk(nT)の方が大きい場合にフォーカスアクチュエータ31に層間短絡が発生する可能性があると判定し、ピックアップ3の駆動を停止し、再生停止処理を実行する(ステップST206)。なお、層間短絡評価値sk(nT)が層間短絡閾値(SKII)より小さい場合は、層間短絡が発生する可能性がないと判定してステップST202の処理に戻り、引続き、層間短絡評価値sk(nT)の監視を継続する。
この発明の実施の形態1によれば、層間短絡評価値は大きいほど、層間短絡が発生する可能性が高いことを意味するため、層間短絡が発生する値に至る前にピックアップ3の駆動を停止させ、再生停止処理を実行することで、層間短絡の発生を未然に防ぐことができる。また、このとき、サーボ処理DSP6が扱うデジタル値から、演算により算出された値と閾値とを比較するため、付加回路を必要とすることなく、安価に層間短絡の保護を行うことができる。
図3は、この発明の実施の形態2にかかわる光ディスク制御装置の動作を説明するために引用したフローチャートである。
図2に示す実施の形態1との差異は、サーボ処理用DSP6(フォーカス制御部63またはトラッキング制御部64)が、フォーカスエラー信号(FE)、もしくはトラッキングエラー信号(TE)にデジタル演算を施すことにより生成される値を所定回数分加算した値、ここでは50回が、あらかじめ設定された層間短絡閾値(SIKII)を超えたときにピックアップ3の駆動を停止していることにある。すなわち、ステップST304の処理において、フォーカス制御値y(nT)の絶対値をsk(nT)とし、n=0〜50までの加算を実行し、その結果を層間評価値sk(nT)としてステップST301で設定された層間短絡閾値Bと比較している。他の処理は図2に示す実施の形態1と同じである。
図4は、この発明の実施の形態3にかかわる光ディスク制御装置の動作を説明するために引用したフローチャートである。
図3に示す実施の形態2との差異は、サーボ処理用DSP6(フォーカス制御部63またはトラッキング制御部64)が、フォーカスエラー信号(FE)もしくはトラッキングエラー信号(TE)にデジタル演算を施すことにより生成される値を二乗した値が層間短絡閾値“C”を超えたときにピックアップ3の駆動を停止する制御を行うことにある。すなわち、ステップST404の処理において、フォーカス制御値y(nT)の2乗を演算し、n=0〜50までの加算を実行し、その結果を層間評価値sk(nT)としてステップST401で設定された層間短絡閾値Cと比較している。他の処理は図3に示す実施の形態2と同じである。
図5は、この発明の実施の形態4にかかわる光ディスク制御装置の動作を説明するために引用したフローチャートである。
図4に示す実施の形態3との差異は、サーボ処理用DSP6(フォーカス制御部63またはトラッキング制御部64)が、フォーカスエラー信号もしくはトラッキングエラー信号にデジタル演算を施すことにより生成される値と、当該値をN回加算して得られる値と、当該値を二乗して得られる値のそれぞれが連続して層間短絡閾値“B”を超えたときにピックアップ3の駆動を停止する制御を行うことにある。
一方、ステップST508では、ステップST505で、層間短絡評価値sk(nT)が、層間短絡閾値(SIKII)Bより小さいときは、変数KAIを“0”に設定して、ステップST502の処理に戻る。これら一連の処理で、層間短絡評価値sk(nT)が、6回連続して層間短絡閾値“B”以上の値となるときに再生を停止させている。他の処理は図4に示す実施の形態3と同じである。
図6、図7は、この発明の実施の形態5にかかわる光ディスク制御装置の動作を説明するために引用したフローチャートである。
まず、サーボ処理DSP6は、層間短絡が発生する可能性のある判断基準値としての層間短絡閾値(SIKII)を設定する(ステップST601)。ここでは、層間短絡閾値(SIKII)を“B”とし、後述する層間短絡評価値sk(nT)が、層間短絡閾値“B”以上の値となったときに、ピックアップ3の構成部品であるフォーカスアクチュエータ31またはトラッキングアクチュエータ32に層間短絡が発生する可能性があるものとみなす。
続いて、フォーカス制御部63は、フォーカスアクチュエータ駆動部41において、離散系時システムをh(nT)、離散的データxt(nT)としたときのフォーカス制御値y(nT)を、実施の形態1で用いた演算式(1)を演算することにより生成する(ステップST604)。また、トラッキング制御部64は、トラッキングアクチュエータ駆動部42において、離散系時システムをht(nT)、離散的データxt(nT)としたときのトラッキング制御値yt(nT)を以下の演算式(2)を演算することにより生成する(ステップST605)。
続いて、サーボ処理DSP6は、上記により算出された層間短絡評価値sk(nT)とskt(nT)を加算した値と、先に設定された閾値(SIKII)“B”とを比較し(図7のステップST608)、層間短絡評価値sk(nT)+skt(nT)が閾値(SIKII)“B”以上の値となったときに更に、層間短絡評価値sk(nT)+skt(nT)が6回連続して閾値(SIKII)“B”を超えたか否かを判定し(ステップST610)、超えたと判定されたときにピックアップ3の駆動を停止する(ステップST610)。
これら一連の処理で、層間短絡評価値sk(nT)+skt(nT)が、6回連続して層間短絡閾値(SIKII)“B”以上の値となったときに、ピックアップ3の駆動を停止させることにより再生停止処理を実行している(ステップST610)。
図8、図9は、この発明の実施の形態6にかかわる光ディスク制御装置の動作を説明するために引用したフローチャートである。
図6、図7に示す実施の形態5との差異は、温度センサ8により、トラッキングアクチュエータもしくはフォーカスアクチュエータが搭載されるピックアップ3近傍の温度を測定し、制御マイコン7により取込まれる温度情報により、サーボ処理DSP6が、ピックアップ3の駆動停止制御を行うときに使用していた層間短絡閾値(SIKII)を変更することにある。
このことにより、サーボ処理DSP6は、層間短絡閾値(SIKII.HOSEI)を設定するが、ここでは、“P.SHIKII”とし、図9のステップST810において、層間短絡評価値sk(nT)+skt(nT)が、閾値“P.SHIKII”以上の値となり、かつ、ステップST811において、6回連続して閾値“P.SIKII”を超えたと判定されたときに、フォーカスアクチュエータ31およびトラッキングアクチュエータ32に層間短絡が発生する可能性があるものとみなし、ピックアップ3の駆動を停止して再生停止処理を実行する(ステップST812)。他の処理は、図6、図7に示す実施の形態5と同様である。
また上記説明ではデータテーブルで温度補正を行う例を示したが温度をパラソータとする補正式を用いても同様の効果が得られることは言うまでもない。
更に、層間短絡評価値として、フォーカス制御値もしくはトラッキング制御値を複数回加算した値を用いることにより、あるいは、フォーカス制御値もしくはトラッキング制御値の2乗を複数回数加算した値を用いることにより、さらにはこれら組み合わせを用いることで、制御値のばらつきを排除することが可能になり、層間短絡の発生の危険性があるタイミングを正確に算出することができ、過検知による幣害の発生機会を減少させる効果が得られる。
また、層間短絡評価値として、フォーカス及びトラッキング制御値を合算し、これを層間短絡閾値と比較することにより、ピックアップ3における層間短絡の発生モデルに則した保護が可能になる。さらに、層間短絡は周囲温度が高いほど発生しやすいが、層間短絡評価値の閾値を周囲温度で補正することによりピックアップの保護の信頼性が向上する。
Claims (7)
- トラッキングアクチュエータを光ディスクの半径方向のトラックに追従させるトラッキングサーボと、フォーカスアクチュエータを前記光ディスクの垂直方向の面ぶれに対して追従させるフォーカスサーボとによりピックアップの駆動制御を行い、前記光ディスクに記録されたデータの再生を行う光ディスク再生装置であって、
前記トラッキングサーボを制御するトラッキングエラー信号、もしくは前記フォーカスサーボを制御するフォーカスエラー信号に基づいて層間短絡評価値を求め、前記層間短絡評価値があらかじめ定めた閾値を超えたときに再生動作を停止させる制御手段、
を備えたことを特徴とする光ディスク再生装置。 - 前記制御手段は、
前記トラッキングエラー信号もしくは前記フォーカスエラー信号の時系列データを所定時間間隔で取込み、前記トラッキングアクチュエータもしくは前記フォーカスアクチュエータの位相余裕およびゲイン余裕を確保した状態で前記ピックアップを目的位置に移動させるためのデジタル演算を実行してトラッキング制御値もしくはフォーカス制御値を求め、当該トラッキング制御値もしくはフォーカス制御値に基づき前記層間短絡評価値を求めることを特徴とする請求項1記載の光ディスク再生装置。 - 前記制御手段は、
前記トラッキング制御値もしくはフォーカス制御値を所定回数分加算することにより前記層間短絡評価値を求めることを特徴とする請求項2記載の光ディスク再生装置。 - 前記制御手段は、
前記トラッキング制御値もしくはフォーカス制御値を二乗して前記層間短絡評価値を求めることを特徴とする請求項2または請求項3記載の光ディスク再生装置。 - 前記制御手段は、
前記トラッキング制御値もしくはフォーカス制御値を所定回数分加算して得られる層間短絡評価値または、前記トラッキング制御値もしくはフォーカス制御値を二乗して得られる層間短絡評価値が、所定回数連続して前記閾値を超えたときに、前記再生動作を停止させることを特徴とする請求項1記載の光ディスク再生装置。 - 前記制御手段は、
前記トラッキング制御値をもとにして得られたトラッキング層間短絡評価値と
前記フォーカス制御値をもとにして得られたフォーカス層間短絡評価値との和を
再生装置の層間短絡評価値として求めることを特徴とする請求項1記載の光ディスク再生装置。 - 前記制御手段は、
前記トラッキングアクチュエータ、もしくはフォーカスアクチュエータが搭載される前記ピックアップ近傍の温度を測定し、取込まれる温度情報により、前記閾値を変更することを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の光ディスク再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006127704A JP2007299482A (ja) | 2006-05-01 | 2006-05-01 | 光ディスク再生装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE112008002788T5 (de) | 2007-11-19 | 2010-10-21 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha, Toyota-shi | Fahrzeugfahrverhalten-Regelungsvorrichtung |
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-
2006
- 2006-05-01 JP JP2006127704A patent/JP2007299482A/ja active Pending
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