JP2007299123A - 二次元コード読取装置の設定装置及び設定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】読取対象に対するレンズ系の最適な組合せや撮像部の最適な据付位置などを容易に設定することが可能な二次元コード読取装置の設定装置を提供する。
【解決手段】設定要素群の組合せの中の第1の設定要素の組合せを複数表記すると共に、上記組合せでの読取性能を示す第1指標を各組合せに対応させて表記した第1光学図表を表示する第1の表示手段と、第1光学図表上の設定画面上で指示操作された位置に対応する第1の設定要素の組合せを条件としてその条件に適した第2の設定要素の組合せをデータベースから検索して複数表記した第2光学図表を設定画面上に表示すると共に、第2の設定要素の組合せでの読取性能を示す第2指標を第2の設定要素の各組合せに対応させて第2光学図表内に提示する第2の表示手段とを備える。
【選択図】図4
【解決手段】設定要素群の組合せの中の第1の設定要素の組合せを複数表記すると共に、上記組合せでの読取性能を示す第1指標を各組合せに対応させて表記した第1光学図表を表示する第1の表示手段と、第1光学図表上の設定画面上で指示操作された位置に対応する第1の設定要素の組合せを条件としてその条件に適した第2の設定要素の組合せをデータベースから検索して複数表記した第2光学図表を設定画面上に表示すると共に、第2の設定要素の組合せでの読取性能を示す第2指標を第2の設定要素の各組合せに対応させて第2光学図表内に提示する第2の表示手段とを備える。
【選択図】図4
Description
本発明は、搬送物体に表記された二次元コードの読取機能を有する定置式コード読取装置における設定装置及び設定方法に関し、特に、読取対象に対するレンズ系の組合せや撮像部の据付位置など、撮像部の光学条件に係る各種の設定要素を簡便に設定可能とする設定装置及び設定方法に関する。
従来より、製品や部品の管理情報を短時間で認識するために、製品や部品の番号、商品名、価格その他の情報を白黒等のしま模様で記号化した一次元又は二次元コードが広く用いられている。これらの異なる反射率又は正反射、拡散射光の差で形成されるコードで表わされる一次元コードや二次元コードなどのコード(「ラベル」、「シンボル」若しくは「マーク」とも言う)は、例えば一次元コードにおいては、線の幅の比の組合せで一連の数字を表しており、製品や部品の番号等の各種の情報が上記数字に置き換えられている。このような一次元のバーから成る一次元コードやデータマトリックスコード等のマトリックス式又はスタック式の二次元コードを光学的に読み取るコード読取装置としては、操作者が装置を手に持って利用する手持ち式のタイプ(ハンディタイプ)と(例えば特許文献1参照)、搬送路の所定の位置に固設される定置式のタイプがある(例えば特許文献2参照)。
手持ち式のコード読取装置は、例えばPOS(販売時点情報管理)システムとしてスーパーマーケットやデパート等のレジで多用されており、製造及び流通段階においても使用されている。
一方、定置式のコード読取装置は、物流配送センター等において使用されている。例えば、物流配送センターにおいては、届け先や種類がランダムに投入された物品(製品又はその収容体)をベルトコンベヤ等の搬送手段によって搬送し、搬送される物品の表面に付されたラベルの情報を撮像手段によって撮像し、その画像を処理してコードを読み取り、その情報に基づいて各種の物品を仕分装置によって自動的に仕分けることが行われている。
定置式のコード読取装置においては、装置を現場に据付ける際に、読取対象までの距離(カメラの据付位置)や、使用するレンズタイプ(焦点距離等で分類されるレンズ形式)と接写リング(中間リング厚)との組合せを検討した上で設定するなど、ユーザは、読取対象の種類や現場の設置環境などに応じて各種の光学条件を設定する必要がある。
例えば、カメラの設置空間が狭い空間内に制限される場合は、その据付位置の許容範囲と、読取対象とするコードの種類(例えば二次元コードのセルサイズ)とを固定条件とし、撮像範囲や読取精度などを考慮して、カメラに装着するレンズタイプと接写リングとの最適な組合せを設定(検討及び決定)する必要がある。また、逆に、カメラの設置空間はあまり制限されないが、カメラに装着できるレンズが制限される場合は、それらを固定条件として多種リング群の中から最適な接写リングを選択してレンズとの最適な組合せや据付位置を設定する必要がある。
このように、定置式のコード読取装置を導入して現場に据付けたり、設置後に読取対象を変更したりする際には、パラメータ(撮像部の様々な設定要素)を調整して光学条件が最適となるように設定する必要がある。その設定作業が正しく行われていない場合、物品の搬送状態や物品の種類などによって、読取対象を撮像範囲内に捉えることができないケースが発生したり、ピンボケ状態が生じて読取エラーとなったり、解像度不足で読取エラーとなったりするなど、コード読取装置の設置後に問題が発生することもある。
ところで、上述したような撮像部の光学条件をユーザが設定する際には、少なからずの光学の知識と経験が必要であり、なじみの少ない一般ユーザにとっては試行錯誤的対応を伴い厄介な作業である。そのためメーカは、マニュアルに簡単な光学図表を添えたり、必要な設定条件を計算するためのパソコン用ソフトウェアを提供したりするなどの方法を採っている。
しかしながら、前者は、図表の手捲りが煩わしく指針程度の情報しか得られないため、光学の知識と経験が必要となり、一般ユーザにとっては最適な光学条件を設定するのが困難である。後者のパソコン用ソフトウェアでは、最適な光学条件を計算するために多数のパラメータを入力する必要がある割に、得られるデータは1組しかなく、光学条件の網羅性/一覧性に欠けるなどの問題があった。特に、今まで扱ったことの無い二次元コードを読取対象とする場合や、異なる種類の二次元コードを読取対象とする場合、あるいは、一次元コードと二次元コードの両者を読取対象とする場合には、設定作業が極めて煩雑であり、現場での試行錯誤的な対応を強いられていた。
本発明は上述のような事情から成されたものであり、本発明の目的は、読取対象に対するレンズ系の最適な組合せや撮像部の最適な据付位置などを容易に設定することが可能な二次元コード読取装置の設定装置及び設定方法を提供することにある。
本発明は、二次元コード読取装置の設定装置及び設定方法に関するものであり、本発明の上記目的は、二次元コード読取装置の設定装置に関しては、搬送物体に表記された二次元コードの画像を所定の据付位置から撮像する撮像部を備えた二次元コード読取装置の設定装置であって、前記撮像部の光学条件に係る設定要素群の情報を記憶すると共に、各設定要素を組合せたときの読取性能を示す指標情報を各設定要素の組合せ別に記憶するデータベースと、前記設定要素群の組合せの中の第1の設定要素の組合せを複数表記すると共に、前記第1の設定要素の組合せでの読取性能を示す第1指標を前記第1の設定要素の各組合せに対応させて表記した第1光学図表を設定画面上に表示する第1の表示手段と、前記第1光学図表上の設定画面上で指示操作された位置に対応する前記第1の設定要素の組合せを条件としてその条件に適した第2の設定要素の組合せを前記データベースから検索して複数表記した第2光学図表を前記設定画面上に表示すると共に、前記第2の設定要素の組合せでの読取性能を示す第2指標を前記第2の設定要素の各組合せに対応させて前記第2光学図表内に提示する第2の表示手段とを備えることによって達成される。
さらに、前記第1の表示手段は、前記撮像部に装着可能な1以上のレンズタイプと1以上の接写リング厚とを前記第1の設定要素として二次元マトリックス状の表の二軸方向に表記すると共に、各レンズタイプと各接写リング厚とを組合せたときの前記第1指標を前記表の升目内に表記した図表を前記第1光学図表として表示すること、前記第2の表示手段は、前記二次元コードに対する複数の読取距離と複数の二次元コードのセルサイズとを前記第2の設定要素として二次元マトリックス状の表の二軸方向に表記すると共に、各読取距離と各セルサイズとに応じて予め設定されている前記第2指標を前記表の升目内に表記した図表を前記第2光学図表として表示すること、前記第1光学図表が表示されている場合、前記第1光学図表上の升目の指示操作に応答して前記第1光学図表から前記第2光学図表へと表示を切替えると共に、前記指示操作により選択された前記レンズタイプと接写リング厚との組合せでの読取難易を示す指標を前記第2指標として前記第2の表示手段により表示させる第1の表示切替手段を更に備えること、前記第2光学図表が表示されている場合、前記第2光学図表上の升目の指示操作に応答して前記第2光学図表から前記第1光学図表へと表示を切替えると共に、前記指示操作により選択された前記読取距離とセルサイズとの組合せでのレンズタイプと接写リング厚との組合せの推奨度を示す指標を前記第1指標として前記第1の表示手段により表示させる第2の表示切替手段を更に備えること、によってそれぞれ一層効果的に達成される。
あるいは、搬送物体に表記された二次元コードの画像を所定の据付位置から撮像する撮像部を備えた二次元コード読取装置の設定装置であって、前記撮像部の光学条件に係る設定要素群の情報を記憶すると共に、各設定要素を組合せたときの読取性能を示す指標情報を各設定要素の組合せ別に記憶するデータベースと、前記設定要素群の中の3つの設定要素を3軸とする三次元直交座標系に、前記撮像部の第1の設定要素に適合する前記3つの設定要素の三次元座標位置をプロットした三次元グラフを光学図表として表示する三次元光学図表表示手段と、前記三次元グラフのプロット部の指示操作に応答して該プロット部の位置に対応する前記3つの設定要素の値を表示する設定要素値表示手段と、前記プロット部の指示操作に応答して該プロット部の位置に対応する前記3つの設定要素の情報と前記第1の設定要素の情報とを前記撮像部の設定情報として出力する設定情報出力手段とを備えることによって達成される。
さらに、前記三次元グラフは、前記第1の設定要素の種類に対応させて作成されており、且つ前記第1の設定要素の種類の選択操作に応答して現在のグラフから当該種類のグラフへ切替可能となっていること、前記第1の設定要素は、レンズタイプと接写リング厚との組合せであり、且つ前記3つの設定要素が、前記二次元コードに対する読取距離、前記レンズタイプと接写リング厚との組合せで使用可能な二次元コードのセルサイズ、及び前記レンズタイプと接写リング厚との組合せでの1セル当たりの結像画素数であること、前記第1の設定要素は、読取対象とする二次元コードのセルサイズであり、且つ前記3つの設定要素が、レンズタイプ、接写リング厚、及び前記レンズタイプと前記接写リング厚との組合せでの1セル当たりの結像画素数であること、によってそれぞれ一層効果的に達成される。
また、二次元コード読取装置の設定方法に関しては、搬送物体に表記された二次元コードの画像を所定の据付位置から撮像する撮像部を備えた二次元コード読取装置の設定方法であって、前記撮像部の光学条件に係る設定要素群の情報を記憶すると共に、各設定要素を組合せたときの読取性能を示す指標情報を各設定要素の組合せ別に記憶するデータベースの情報群に基づいて、前記設定要素群の組合せの中の第1の設定要素の組合せを複数表記すると共に、前記第1の設定要素の組合せでの読取性能を示す第1指標を前記第1の設定要素の各組合せに対応させて表記した第1光学図表を設定画面上に表示する第1の表示ステップと、前記第1光学図表上の設定画面上で指示操作された位置に対応する前記第1の設定要素の組合せを条件としてその条件に適した第2の設定要素の組合せを前記データベースから検索して複数表記した第2光学図表を前記設定画面上に表示すると共に、前記第2の設定要素の組合せでの読取性能を示す第2指標を前記第2の設定要素の各組合せに対応させて前記第2光学図表内に提示する第2の表示ステップとを有することによって達成される。
あるいは、搬送物体に表記された二次元コードの画像を所定の据付位置から撮像する撮像部を備えた二次元コード読取装置の設定方法であって、前記撮像部の光学条件に係る設定要素群の情報を記憶すると共に、各設定要素を組合せたときの読取性能を示す指標情報を各設定要素の組合せ別に記憶するデータベースの情報群に基づいて、前記設定要素群の中の3つの設定要素を3軸とする三次元直交座標系に、前記撮像部の第1の設定要素に適合する前記3つの設定要素の三次元座標位置をプロットした三次元グラフを光学図表として表示する三次元グラフ表示ステップと、前記三次元グラフのプロット部の指示操作に応答して該プロット部の位置に対応する前記3つの設定要素の値を表示する設定要素値表示ステップと、前記プロット部の指示操作に応答して該プロット部の位置に対応する前記3つの設定要素の値と前記第1の設定要素の情報とを前記撮像部の設定情報として出力する設定情報出力ステップとを有することによって達成される。さらに、前記3つの設定要素の中の1つの設定要素は、他の2つの設定要素と前記第1の設定要素とを組合せて二次元コードを撮像したときの1セル当たりの結像画素数であること、によって一層効果的に達成される。
本発明によれば、光学図表の画面上での簡便な操作で撮像部の光学条件に係る各種の設定要素を設定できると共に、光学の知識や経験が少ないユーザであっても、膨大な設定要素の組合せの中から、読取対象に対するレンズ系の最適な組合せや撮像部の最適な据付位置などを容易に設定することが可能となる。
本発明では、コード読取装置の撮像部に装着するレンズタイプ,多種リング群を組合せたときの中間リング厚,撮像部の据付位置の設定要素となる読取距離,コードの種類(本例ではセルサイズ)など、撮像部の光学条件に係る各種の設定要素と、各設定要素を組合せたときの読取性能を示す情報とを示す「光学図表」の画面を表示し、例えば、操作者が図表上で読取性能に関する所望の升目(若しくは三次元グラフのプロット部)を選択指示することにより、更に詳細な図表が展開表示され、設定作業(各種設定要素の組合せの検討、撮像部の据付)に関する充分な情報が得られるようにすることを基本的コンセプトとしている。すなわち、本発明では、図表を用いて光学条件の網羅性/一覧性を持たせ、図表上の升目の指示操作(例えばワンクリック操作)で必要な情報に容易に辿りつけるようにアクセス性を向上させることを基本的コンセプトとしている。上記読取性能を示す情報としては、例えば、光学系の組合せでの合焦点距離,二次元コードの1セル当たりの結像画素数,読取難易の指標,及び推奨度の指標の内のいずれか1つ又はそれらを組合せたものを表示し、また、指標を提示する場合は色分け等で表示することによって、撮像部の最適な光学条件を簡単に設定できるようにしている。
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係るコード読取装置の構成例を示すブロック図である。図1に示されるコード読取装置10は、ベルトコンベヤ等の搬送手段によって搬送されてくる任意形状の物品1(以下「搬送物体」と呼ぶ)に表記されたコード2の読取機能を有する定置式のコード読取装置である。このコード読取装置10は、読取対象(一次元、二次元コード等の各種のコード)の領域を含む撮像範囲内の画像を撮像するための撮像手段11と、撮像手段11によって撮像された画像を処理して搬送物体1に表記されたコード2の画像を読み取ると共に、符号化されている情報を解読(デコード)する機能を有するコード読取手段12(以下「コード解読手段」とする)と、撮像手段の撮像領域を照明する照明手段13と、外部コンピュータとの間で通信を行うための通信手段14と、各手段11〜14を含む装置全体の動作を制御するCPU15aやメモリ15b等から成る制御手段15とを備えている。なお、照明手段13と通信手段14は付加的な構成要素である。
撮像手段11の撮像デバイスとしては、白黒又はカラーの像を撮像する撮像素子及びレンズ等から成る撮像デバイス、例えばCCD型又はCMOS型の撮像カメラ、又はカラーイメージ素子を直線状に配列したラインセンサ等が使用される。撮像手段11は、撮影レンズ11aや接写リング11bが装着可能な撮像部を有しており、その撮像部(カメラ本体)には、読取距離やセルサイズに対して最適な組合せの撮影レンズ11aや接写リング11bが装着される。なお、本発明で言う「セルサイズ」とは、一次元コードの細バー幅(基本モジュール幅)、および二次元コードのセル最小サイズ(X)の総称である。
上位システム30は、例えば、仕分装置及びその制御などを行うためのコンピュータ等から構成されるコンピュータシステムであり、コード読取装置10からのデコード情報を基に搬送物体1の種類を認識し、各種の物品を仕分装置によって自動的に仕分ける処理などを行う。
本発明に係る設定装置20は、コード読取装置10や上位システム30とは独立して動作可能な装置であり、設定装置20として適用される情報処理装置は、表示手段(ディスプレイ)と操作手段(マウス等)とを有する一般的な情報処理装置で良く、そのハードウェア構成の詳細については説明を省略する。
設定装置20は、撮像手段11の撮像面から搬送物体1の表面までの撮影距離(読取距離L)、コード2の種類に対する上記撮影レンズ11aと接写リング11bとの最適な組合せ、撮像手段11の撮像部の現場での据付位置など、撮像系の各種設定要素(撮像部の光学条件に係るパラメータ)を選択して実機の部品・定数等を設定するための手段として使用される装置である。なお、「読取距離」は、「撮像面〜ラベル間の距離」(図1中の距離L)の他、「読取装置〜ラベル間の距離」としても良い。
設定装置20の構成としては、例えば、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置と、そのコンピュータを設定手段として機能させるためのコンピュータプログラムと、設定用パラメータ等が格納されたデータベースとで構成される。以下、そのコンピュータプログラムを「設定支援プログラム」と呼び、設定支援プログラムが搭載された情報処理装置を「設定装置」と呼ぶ。
設定装置20の記憶部(内部記憶媒体間若しくは外部記憶媒体)には、撮像部に装着可能なレンズの種類,多種リング群の各組合せでの接写リング厚(中間リング厚),撮像部の据付位置に係る読取距離,コードの仕様などを設定要素として、各設定要素、設定要素間の対応関係を示す情報、各設定要素を組合せたときの読取性能を示す指標情報(光学系の各組合せでの合焦点距離,結像画素数、読取難易の指標、推奨度を示す指標)などの情報群が、各設定要素及び設定要素の組合せ等で検索可能にデータベースとして格納されている。
撮像部の光学条件に係る設定用パラメータとしては、例えば次に示すような設定用パラメータがある。これらの設定用パラメータは、コード読取装置10に適用可能な機種タイプに対応させてデータベースに格納されている。例えば、下記の示す合焦点距離(P4)は、「機種タイプ」によって撮像素子のサイズが異なるので、同じレンズタイプと接写リング厚の組合せであっても、「機種タイプ」によって合焦点距離(P4)が異なる。そのため、機種タイプ別の合焦点距離がデータベースに登録されている。なお、データベースは他の装置(データベースサーバ等)に備える形態としても良い。
<設定用パラメータの例>
(P1)そのサイズの撮像素子を備えたカメラ本体に装着可能なレンズタイプ。
(P2)各レンズタイプ(レンズの種類)に適合する接写リング。
(P3)その接写リングを装着したときの接写リング厚(中間リング厚)。
(P4)レンズタイプと接写リングとを組合せたときの各組合せでの合焦点距離(最小〜最大)。
(P5)レンズタイプと接写リングとを組合せたときの各組合せでの、使用可能な二次元コードのセルサイズと読取距離。
(P6)セルサイズと読取距離とに応じた当該コードでの読取難易を示す指標。
(P7)規格化された各種のコードでの結像画素数(二次元コードの場合は1セル当たりの結像画素数、一次元コードの場合は細バー幅当たりの結像画素数)と読取難易を示す指標との関係を示す情報。
<設定用パラメータの例>
(P1)そのサイズの撮像素子を備えたカメラ本体に装着可能なレンズタイプ。
(P2)各レンズタイプ(レンズの種類)に適合する接写リング。
(P3)その接写リングを装着したときの接写リング厚(中間リング厚)。
(P4)レンズタイプと接写リングとを組合せたときの各組合せでの合焦点距離(最小〜最大)。
(P5)レンズタイプと接写リングとを組合せたときの各組合せでの、使用可能な二次元コードのセルサイズと読取距離。
(P6)セルサイズと読取距離とに応じた当該コードでの読取難易を示す指標。
(P7)規格化された各種のコードでの結像画素数(二次元コードの場合は1セル当たりの結像画素数、一次元コードの場合は細バー幅当たりの結像画素数)と読取難易を示す指標との関係を示す情報。
なお、上記(P4)で言う「合焦点距離」は、選択されたレンズタイプと接写リング厚の組合せにおける、特定のセルサイズ(例えばセルサイズ1mm)の一次元コードが読み取れる範囲、または、選択された組合せにおいてレンズ収差量が一定値以下になる範囲などを言う。また、上記(P7)で言う「各種のコード」とは、JAN,標準ITF,CODE-128等の各種「一次元コード」、データマトリックスコード,QRコード(登録商標),カルラコード等の各種「二次元コード」、レーザー光等により半導体のウエハー,エンジンブロック等の物体表面にダイレクトマーキングされたマーク(一次元又は二次元コード)、色情報を符号化要素として含むカラーコードを含むコードである。
設定支援プログラムでは、データベースの情報(上記設定用パラメータ(P1)〜(P7)等のデータ)及び設定画面の画像データ等に基づいて、後述する光学図表等を設定画面として表示する。そして、例えば、ユーザによる光学図表の画面上でのクリック操作によって選択された条件(例えば読取対象と読取距離との組合せ)に応じて、その条件に適した下位の設定要素の推奨パラメータをデータベースから検索して設定画面上に表示し、推奨パラメータの中から選択するようにユーザに促すなど、光学条件が最適となるように選択要素を上位から下位へと順次切替えて行く処理などを実行する。なお、ここで言う「上位」、「下位」とは、処理の流れを説明するための用語であり、設定要素の上下関係を示しているのではない。
本実施の形態においては、設定支援プログラムは、例えば、次に示す各手段を設定装置20(コンピュータ)に実行させるための処理ルーチンを含んでいる。
(a)設定要素群の組合せの中の第1の設定要素の組合せ(例えば、撮像部に装着可能な1以上のレンズタイプと1以上の接写リング厚との組合せ)を複数表記すると共に、第1の設定要素の組合せでの読取性能を示す第1指標(例えば光学系の組合せでの合焦点距離及び組合せの推奨度を示す指標、又はその両者)を第1の設定要素の各組合せに対応させて表記した第1光学図表を設定画面上に表示する第1の表示手段。
(b)第1光学図表上の設定画面上で指示操作された位置座標を認識すると共に、指示された位置に対応する第1の設定要素の組合せがどの組合せかを判定し、上記指示操作(マウス等によるクリック操作、タッチパネルへの接触操作など)によって選択された第1の設定要素の組合せを条件としてその条件に適した第2の設定要素の組合せ(例えば読取距離とセルサイズとの組合せ)をデータベースから検索して複数表記した「第2光学図表」を設定画面上に表示すると共に、第2の設定要素の組合せでの読取性能を示す第2指標(例えば1セル当たりの結像画素数及び読取難易の指標、又はその両者)を第2の設定要素の各組合せに対応させて第2光学図表内に提示する第2の表示手段。
(c)第1光学図表上での指示操作によって選択された第1の設定要素の組合せと第2光学図表上での指示操作によって選択された第2の設定要素の組合せとを撮像部の設定情報として出力する設定情報出力手段(付加的構成要件)。
(a)設定要素群の組合せの中の第1の設定要素の組合せ(例えば、撮像部に装着可能な1以上のレンズタイプと1以上の接写リング厚との組合せ)を複数表記すると共に、第1の設定要素の組合せでの読取性能を示す第1指標(例えば光学系の組合せでの合焦点距離及び組合せの推奨度を示す指標、又はその両者)を第1の設定要素の各組合せに対応させて表記した第1光学図表を設定画面上に表示する第1の表示手段。
(b)第1光学図表上の設定画面上で指示操作された位置座標を認識すると共に、指示された位置に対応する第1の設定要素の組合せがどの組合せかを判定し、上記指示操作(マウス等によるクリック操作、タッチパネルへの接触操作など)によって選択された第1の設定要素の組合せを条件としてその条件に適した第2の設定要素の組合せ(例えば読取距離とセルサイズとの組合せ)をデータベースから検索して複数表記した「第2光学図表」を設定画面上に表示すると共に、第2の設定要素の組合せでの読取性能を示す第2指標(例えば1セル当たりの結像画素数及び読取難易の指標、又はその両者)を第2の設定要素の各組合せに対応させて第2光学図表内に提示する第2の表示手段。
(c)第1光学図表上での指示操作によって選択された第1の設定要素の組合せと第2光学図表上での指示操作によって選択された第2の設定要素の組合せとを撮像部の設定情報として出力する設定情報出力手段(付加的構成要件)。
また、他の実施形態においては、設定支援プログラムは、設定装置20を例えば次に示す各手段として機能させるようにしている。
(d)設定要素群の中の3つの設定要素を3軸とする三次元直交座標系に、撮像部の第1の設定要素(例えばレンズタイプと接写リング厚との組合せ)に適合する3つの設定要素(例えば、二次元コードに対する読取距離、上記レンズタイプと接写リング厚との組合せで使用可能な二次元コードのセルサイズ、上記レンズタイプと接写リング厚との組合せでの1セル当たりの結像画素数)の各三次元座標位置をプロットした三次元グラフを光学図表として表示する三次元光学図表表示手段。
(e)三次元グラフのプロット部の指示操作に応答して該プロット部の位置に対応する3つの設定要素の値を表示する設定要素値表示手段。
(f)プロット部の指示操作に応答して該プロット部の位置に対応する3つの設定要素の組合せと第1の設定要素とを撮像部の設定情報として出力する設定情報出力手段。
(d)設定要素群の中の3つの設定要素を3軸とする三次元直交座標系に、撮像部の第1の設定要素(例えばレンズタイプと接写リング厚との組合せ)に適合する3つの設定要素(例えば、二次元コードに対する読取距離、上記レンズタイプと接写リング厚との組合せで使用可能な二次元コードのセルサイズ、上記レンズタイプと接写リング厚との組合せでの1セル当たりの結像画素数)の各三次元座標位置をプロットした三次元グラフを光学図表として表示する三次元光学図表表示手段。
(e)三次元グラフのプロット部の指示操作に応答して該プロット部の位置に対応する3つの設定要素の値を表示する設定要素値表示手段。
(f)プロット部の指示操作に応答して該プロット部の位置に対応する3つの設定要素の組合せと第1の設定要素とを撮像部の設定情報として出力する設定情報出力手段。
なお、本実施の形態においては、設定装置20は、コード読取装置10や上位システム30とは独立して動作する形態としているが、上位システム30を経由して(又は直接)コード読取装置10内の通信手段14と接続し、例えば、設定装置20がコード読取装置10の構成情報を受信して光学条件の設定要素の一部を自動的に決定する形態や、設定装置20の設定情報を基にコード読取装置10の動作制御に係るパラメータ等を自動調整する形態としても良い。また、設定装置20をウェブサーバとし、ユーザ端末からインターネット経由でパラメータの選択操作等を実施させる形態としても良い。
上述のような構成において、本発明に係る二次元コード読取装置の設定方法について、具体例を示して説明する。
図2は、撮像部の各種設定要素を設定(選択及び決定)するための画面の一例を示しており、設定支援プログラムが起動されると、先ず、図2に示すような設定画面21が設定装置20のディスプレイ(若しくは設定装置20に接続されるユーザ端末のディスプレイ)に表示される。ここで、設定画面21の構成について説明する。図2に例示される設定画面21は、撮像部の光学条件に係る各種の設定要素を設定するための画面であり、表示領域21A内には、撮像手段11の撮像部に装着可能なレンズ系の組合せ等を設定するための光学図表が表示される。光学図表として表示される情報群(前述の設定用パラメータ(P1)〜(P7)等)は、機種タイプ(MD)によって予め分類されて設定装置20のデータベースに格納されており、設定装置20では、機種タイプ(MD)が表示されている画面上のタブ21Bの指示操作(以下「クリック操作」とする)に応じて、該当の撮像素子に適したレンズ系等を示す光学図表を表示領域21A内に表示するようにしている。
また、設定装置20は、光学図表に基づくパラメータの設定機能とは別に、コード読取装置10や上位システム30の制御情報の設定機能を有している。表示領域21Aの左側の欄21C(1)〜(4)は、制御情報を生成するための情報を入力する欄である。本例では、光学図表を基に設定されるパラメータとは独立して設定可能な情報が入力される。例えば、図2中に示すように、コンベアスピード,シャッタースピード,二次元コードのセルサイズ,膨張率(シンボルが移動するときに、シャッタースピードと撮像部の残像現象で生じる画像ボケ量のセルサイズに対する割合)を各欄21Cに入力することで、それらの情報に基づいて設定支援プログラムが制御情報を生成し、例えば通信手段によってコード読取装置10若しくは上位システム30に送信するようになっている。
図3A及び図3Bは、表示領域21A内に表示される光学図表の具体例を示す模式図であり、図3Aは、レンズタイプと接写リング厚との組合せを設定するための光学図表(以下「光学図表1」と呼ぶ)の一例を示す模式図であり、図3Bは、読取対象のセルサイズと撮像手段11の撮像部の据付位置に係る読取距離とを設定するための光学図表(以下「光学図表2」と呼ぶ)の一例を示す模式図である。
設定装置20では、初期の設定画面として光学図表1を表示部(図2の表示領域21A内)に表示する際には、図3Aに示すように、図2中の最前面のタブ21B上に示される機種タイプ(MD)に適合するレンズタイプ(P1)と接写リング厚(P3)との関係を二次元マトリックス状に配列すると共に、各レンズタイプ(P1)と各接写リング厚(P3)との組合せに対応する位置の升目内に、その組合せでの読取性能を示す情報(本例では、合焦点距離x(最小〜最大)を示す情報)を配置した図表21a1を表示する。
一方、初期の設定画面として光学図表2を表示部に表示する際には、設定装置20では、図3Bに示すように、読取距離とセルサイズとの関係を二次元マトリックス状に配列すると共に、セルサイズと読取距離との組合せに対応する位置の升目内に、その組合せでの読取性能を示す情報(本例では1セル当たりの結像画素数n)を配置した図表21a2を表示する。
上記光学図表1(21a1)を用いて設定する情報(選択要素)と光学図表2(21a2)を用いて設定する情報(選択要素)とは相互に関連する情報であり、光学図表1の選択要素を選択させてから光学図表2の選択要素を選択させる形態(以下「第1の設定方法」と呼ぶ)と、光学図表2の選択要素を選択させてから光学図表1の選択要素を選択させる形態(以下「第2の設定方法」と呼ぶ)とがある。
設定装置20では、第1、第2のいずれの設定方法においても、最初に選択して決定された選択要素を条件として、その条件を満たす最適な選択要素を次の図表に表示するというように、上位の選択要素から下位の選択要素を表示する際に、上位の条件に適した選択要素(推奨する1以上の要素)を表示する。すなわち、光学条件が最適となるように選択要素を上位から下位へと順次切替えて表示する処理形態としている。このような処理形態とすることで、ユーザが図表上で升目(選択要素)をクリック操作するだけで、撮像部の最適な光学条件を簡単に設定することができる。
以下に、第1の設定方法と第2の設定方法について具体例を示して順次説明する。先ず第1の設定方法における設定手順について、図4のフローチャートの流れに沿って説明する。
設定装置20は、設定支援プログラムが起動されると、初期の設定画面として、レンズ系の組合せ等を示す光学図表1(図3A参照)の画像を表示部(図2の表示領域21A内)に表示する。光学図表1は、機種タイプ(MD)別のレンズタイプ(P1)と接写リング厚(P3)との組合せを示す図表であり、図2中の設定画面21内のタブ21Bをクリックすることで該当の機種タイプ(MD)の図表に切替えられるようになっている。
例えば、他の機種タイプ(MD)のタブ21Bがマウス等の操作手段によるクリック操作によって指示されると、設定装置20では、そのタブ21Bに示される機種タイプ(MD)に対応する光学図表1の画像データをデータベースから読み出して表示領域21A内に表示する。言い換えると、設定装置20では、設定画面21上のタブ21Bのクリック操作による「機種タイプ」の指示情報を入力し、現在表示されている光学図表1の画像を、画面上指示された「機種タイプ」に適したレンズ系の組合せ等を示す光学図表1の画像に切替えて表示する(ステップS1)。なお、機種タイプ情報をコード読取装置から入力する方式とした場合は、ユーザによる「機種タイプ」の選択操作は不要である。
ユーザは、レンズタイプ(P1)と接写リング厚(P3)とを組合せた場合の読取性能を示す情報(本例では、組合せに対応して升目内に表示されている合焦点距離x(最小〜最大)を示す情報)を参照して、レンズタイプ(P1)と接写リング厚(P3)との各組合せの中から所望の組合せを選択し、カメラに装着するレンズタイプと接写リングとを決定する。本実施の形態では、レンズタイプと接写リング厚との組合せに対応する位置の「升目」をクリック操作することにより、カメラに装着するレンズタイプと接写リング厚との組合せが選択され、カメラに装着するレンズタイプと接写リング厚の選択情報として記憶手段に記憶される(ステップS2)。
上記ステップS2において、光学図表1上の升目のクリック操作によりレンズタイプ(P1)と接写リング厚(P3)との組合せが選択されると、設定装置20では、表示領域21A内の表示を光学図表1(図3A参照)から光学図表2(図3B参照)へ切替えて表示する(ステップS3)。
詳しくは、上記ステップS3において、設定装置20の光学図表切替手段(設定支援プログラム)では、指示されたレンズタイプと接写リング厚との組合せを示す情報(本例では升目の座標情報)を入力し、その組合せに対応する光学図表1のデータをデータベースから読み出して表示領域21A内に表示する。言い換えると、設定装置20では、光学図表1上の升目のクリック操作によるレンズタイプと接写リング厚との組合せの指示情報を入力し、その組合せで使用できるセルサイズと読取距離(P5)、セルサイズ別及び読取距離別に読取性能を示す情報(例えば1セル当たりの結像画素数nと読取難易の指標)を示す「光学図表2」の画像を表示領域21A内に表示する。
その際、光学図表2の表示手段では、セルサイズと読取距離との組合せに対応する位置の升目内に「読取難易の指標」を表示する。この読取難易の指標を示す情報は、例えば、前述の一次元コード、二次元コード、ダイレクトマーキングされたマーク、カラーコード等の各種のコードにおける、(1)1セル当たりの結像画素数、(2)推奨する組合せを示す色、(3)読み取りの難易度を示す色(青色、黄色、赤色等)、(4)読み取りの可否を示すマーク等のいずれか1つ又はそれらを組合せたものである。なお、1セル当たりの結像画素数」が読取難易の指標として非常に有効である。ここで表示する1セル当たりの結像画素数は、当該コードを読取対象とした場合の「推奨される画素数」であり、推奨する設定をユーザに提示するために、例えば、「推奨される画素数」と共に「推奨度」に応じた色(結像画素数の文字、背景、枠等の色分け)を表示する。本実施の形態においては、「推奨される画素数」は、例えば一次元コードで1.65画素以上、二次元コードで2.5画素以上、但しデータマトリックスコードは4画素以上、ダイレクトマーキングでは6画素以上というように、コードの種類別に画素数の範囲を表示するようにしている。また、「推奨度」は、例えば一次元コードにおいて、〜1.65画素(赤):1.65〜2画素(黄)、2画素〜(青)と言うように推奨度に応じた色(読み取りの難易度を示す色)を表示する(ステップS4)。
ユーザは、読取難易の指標を示す情報を参照して、セルサイズと読取距離との各組合せから所望の組合せを選択し、撮像部の据付位置とコードの仕様(適用するセルサイズ等)とを設定する。本例では、組合せに対応する位置の升目をクリック操作することにより、読取距離(撮像部の据付位置)とセルサイズ(コードの仕様)との組合せが決定され、撮像部の据付位置とコードの仕様の設定情報として記憶手段に記憶される。このようにして設定されたレンズタイプ、接写リング厚、撮像部の据付位置、及びコードの仕様等を示す情報は、コード読取装置の撮像部の設定情報(設定リスト)として所定の記憶媒体に出力されると共に、例えば、操作手段による指示等に応じて印刷媒体や外部装置(上位システム、コード読取装置等)に出力される(ステップS5)。
このように、ユーザは、レンズと接写リングとの組合せ別に用意された表を簡単に検索することができ、選択したレンズと接写リングとの組合せにおいて最適な読取距離とセルサイズを知ることができる。
次に、第2の設定方法における設定手順について、図5のフローチャートの流れに沿って説明する。
光学図表1と光学図表2は、光学図表2から光学図表1へと逆引きができるようになっており、第2の設定方法は、光学図表2の画面上で読取距離とコードの仕様(セルサイズ)を設定してから、光学図表1の画面上でレンズタイプと接写リング厚を設定する方法である。ここでは、第1の設定方法との相違点を主体に説明する。
設定装置20は、初期の設定画面として(又は光学図表の切替え操作により)、読取距離とセルサイズと読取難易との関係を示す光学図表2(図3B参照)」の画像を含む設定画面を表示する(ステップS11)。
光学図表2上の升目のクリック操作によりセルサイズと読取距離との組合せが選択されると、設定装置20では、選択された組合せを選択情報として記憶手段に記憶すると共に(ステップS12)、表示領域21A内の表示を光学図表2から光学図表1へ切替えて表示する(ステップS13)。
設定装置20は、ステップS13において光学図表1を表示する際、S12、13で決定された条件での使用可能なレンズタイプと接写リング厚との組合せ、及び各組合せでの読取性能を示す情報を表示する。その際、光学図表1の表示手段では、レンズタイプと接写リング厚との組合せに対応する位置の升目内に「読取難易の指標」を表示する。ここでの読取難易の指標を示す情報は、例えば合焦点距離x、組合せの推奨度合いを示す色(1セル当たりの結像画素数に基づいて予め設定される推奨度に応じた色)、読み取りの可否を示すマーク等のいずれか1つ又はそれらを組合せたものである(ステップS14)。
ユーザは、読取難易の指標を示す情報を参照して、光学図表2上での升目のクリック操作により、使用するレンズタイプと接写リング厚とを選択する。設定装置20では、選択されたレンズタイプと接写リング厚との組合せの情報と共に、ステップS12で選択された情報(セルサイズと読取距離との組合せ情報)を設定情報(設定リスト)として所定の記憶媒体に記憶すると共に、例えば、操作手段による指示等に応じて印刷媒体や外部装置(上位システム、コード読取装置等)に出力する(ステップS15)。
このように、ユーザは、セルサイズと読取距離との組合せ別に用意された表を簡単に検索することができ、選択したセルサイズと読取距離との組合せにおいて最適なレンズタイプと接写リング厚を知ることができる。
次に、他の実施形態について説明する。
上述した実施の形態では、光学条件の選択要素を上位から下位へと順次切替えて表示する処理形態を示したが、以下に説明する第3〜第5の設定方法では、1つの光学図表上で光学条件を設定する形態について説明する。
図6は、第3の設定方法に用いる光学図表の一例を示している。この光学図表21a3は、レンズと接写リングの組合せ毎に作成されている図表(以下「光学図表3」と呼ぶ)である。設定装置20では、例えば撮像部に装着するレンズと接写リングの組合せが決まっている場合には、図6に示すように、レンズと接写リングとの組合せに対応する読取距離とセルサイズ、及び読取範囲(画角又は視野領域X〜Y)をマトリックス状に配列すると共に、それらの各組合せでの読取性能を示す情報(本例では、読取難易の指標となる1セル当たりの結像画素数n)を升目内に配置した図表21a3を「光学図表3」として図2の表示領域21A内に表示する。ユーザは、読取難易の指標を示す情報(結像画素数nや色等による指標)と読取範囲の情報を参照して、光学図表上での升目(読取難易の指標)のクリック操作により、読取距離(撮像部の据付位置)とコードの仕様(適用するセルサイズ等)とを設定する。
図7は、第4の設定方法に用いる光学図表の一例を示している。この光学図表(21a4)は、第3の設定方法と同様に、レンズと接写リングの組合せ毎に作成されている図表(以下「光学図表4」と呼ぶ)である。本例では、光学図表4を表示する際、セルサイズS、読取距離L、及び1セル当たりの結像画素数NをX、Y,Z軸とする三次元直交座標系に、レンズと接写リングとの組合せに適合する読取距離(x),セルサイズ(y),結像画素数(z)の三次元座標位置(x、y、z)をプロットした三次元グラフを光学図表として表示する。なお、他のレンズと接写リングとを組合せた光学図表は、タブ21B又は他の切替ボタンのクリック操作で切替可能となっている。
本実施の形態においては、ユーザがマウスなどの操作によって三次元グラフのプロット部にカーソルを合わせると、セルサイズ,読取距離,結像画素数の値が表示される。例えば、その状態でクリック操作することにより読取距離(撮像部の据付位置)とコードの仕様(適用するセルサイズ等)、及びレンズと接写リングとの組合せを設定する。
図8は、第5の設定方法に用いる光学図表の一例を示している。この光学図表(21a5)は、コードのセルサイズ毎に作成されている図表(以下「光学図表5」と呼ぶ)である。本例では、光学図表5を表示する際、レンズタイプP、接写リングR、結像画素数NをX、Y,Z軸とする三次元直交座標系に、セルサイズに対応する接写リング(x),レンズタイプ(y),結像画素数(z)の三次元座標位置(x、y、z)をプロットした三次元グラフを光学図表として表示する。他のセルサイズに対応する光学図表は、タブ21B又は他の切替ボタンのクリック操作で切替可能となっている。
本実施の形態においては、ユーザがマウスなどの操作によって三次元グラフのプロット部にカーソルを合わせると、レンズタイプ,接写リング,結像画素数の値が表示される。例えば、その状態でクリック操作することによりレンズと接写リングの組合せ、及びコードの仕様(セルサイズ)を設定する。
以上のように、本発明によれば、撮像部の光学条件に係る各種の設定要素を示す光学図表を表示する際、設定要素を組合せた場合の読取難易又は推奨度を示す指標を表示し、画面上でクリック操作等により該当の組合せを指示するだけで、読取対象に対するレンズ系の最適な組合せなどを容易に設定することができる。また、光学図表として表示される情報群は、各種の設定要素で予め分類されてデータベースに格納されており、画面上で選択若しくは入力された設定要素を基に演算処理して他の設定要素を算出することなく、画面上の選択指示だけで各種の設定要素を全て設定することができる。
なお、上述した実施の形態においては、第1〜第5の設定方法を示したが、これらの設定方法の一部を適宜組合せた方法も本発明に含まれる。また、第1、第2の設定方法では、光学図表1と光学図表2とを切替えて表示する形態を例とし、第1〜第2の設定方法では、基本的に1つの階層で光学図表を表示する形態を例として説明したが、設定要素の組合せを3つ以上に分類し、3階層以上の光学図表を切替可能に表示する形態としても良い。また、二次元コード読取装置の設定方法を例として説明したが、本発明は、二次元コード読取装置に限るものではなく、各種コードの読取装置に適用することができる。また、上述した実施の形態においては、設定画面上での指示操作は、マウス等によるクリックでの指示操作、あるいはプロット部にカーソルを合わせることでの指示操作を具体例として説明したが、タッチパネルを有する情報処理装置の場合にはタッチパネルの操作(接触操作)として良く、いずれの操作形態も本発明に含まれる。
1 搬送物体
2 コード(読取対象)
10 コード読取装置
11 撮像手段
11a 撮影レンズ
11b 接写リング(中間リング群)
12 コード解読手段
13 照明手段
14 通信手段
15 制御手段
20 設定装置
21 設定画面
21A 光学図表の表示領域
21a1〜21a5 光学図表
21B タブ
30 上位システム
2 コード(読取対象)
10 コード読取装置
11 撮像手段
11a 撮影レンズ
11b 接写リング(中間リング群)
12 コード解読手段
13 照明手段
14 通信手段
15 制御手段
20 設定装置
21 設定画面
21A 光学図表の表示領域
21a1〜21a5 光学図表
21B タブ
30 上位システム
Claims (12)
- 搬送物体に表記された二次元コードの画像を所定の据付位置から撮像する撮像部を備えた二次元コード読取装置の設定装置であって、
前記撮像部の光学条件に係る設定要素群の情報を記憶すると共に、各設定要素を組合せたときの読取性能を示す指標情報を各設定要素の組合せ別に記憶するデータベースと、
前記設定要素群の組合せの中の第1の設定要素の組合せを複数表記すると共に、前記第1の設定要素の組合せでの読取性能を示す第1指標を前記第1の設定要素の各組合せに対応させて表記した第1光学図表を設定画面上に表示する第1の表示手段と、
前記第1光学図表上の設定画面上で指示操作された位置に対応する前記第1の設定要素の組合せを条件としてその条件に適した第2の設定要素の組合せを前記データベースから検索して複数表記した第2光学図表を前記設定画面上に表示すると共に、前記第2の設定要素の組合せでの読取性能を示す第2指標を前記第2の設定要素の各組合せに対応させて前記第2光学図表内に提示する第2の表示手段と
を備えたことを特徴とする二次元コード読取装置の設定装置。 - 前記第1の表示手段は、前記撮像部に装着可能な1以上のレンズタイプと1以上の接写リング厚とを前記第1の設定要素として二次元マトリックス状の表の二軸方向に表記すると共に、各レンズタイプと各接写リング厚とを組合せたときの前記第1指標を前記表の升目内に表記した図表を前記第1光学図表として表示することを特徴とする請求項1に記載の二次元コード読取装置の設定装置。
- 前記第2の表示手段は、前記二次元コードに対する複数の読取距離と複数の二次元コードのセルサイズとを前記第2の設定要素として二次元マトリックス状の表の二軸方向に表記すると共に、各読取距離と各セルサイズとに応じて予め設定されている前記第2指標を前記表の升目内に表記した図表を前記第2光学図表として表示することを特徴とする請求項2に記載の二次元コード読取装置の設定装置。
- 前記第1光学図表が表示されている場合、前記第1光学図表上の升目の指示操作に応答して前記第1光学図表から前記第2光学図表へと表示を切替えると共に、前記指示操作により選択された前記レンズタイプと接写リング厚との組合せでの読取難易を示す指標を前記第2指標として前記第2の表示手段により表示させる第1の表示切替手段を更に備えた請求項3に記載の二次元コード読取装置の設定装置。
- 前記第2光学図表が表示されている場合、前記第2光学図表上の升目の指示操作に応答して前記第2光学図表から前記第1光学図表へと表示を切替えると共に、前記指示操作により選択された前記読取距離とセルサイズとの組合せでのレンズタイプと接写リング厚との組合せの推奨度を示す指標を前記第1指標として前記第1の表示手段により表示させる第2の表示切替手段を更に備えた請求項3又は4に記載の二次元コード読取装置の設定装置。
- 搬送物体に表記された二次元コードの画像を所定の据付位置から撮像する撮像部を備えた二次元コード読取装置の設定装置であって、
前記撮像部の光学条件に係る設定要素群の情報を記憶すると共に、各設定要素を組合せたときの読取性能を示す指標情報を各設定要素の組合せ別に記憶するデータベースと、
前記設定要素群の中の3つの設定要素を3軸とする三次元直交座標系に、前記撮像部の第1の設定要素に適合する前記3つの設定要素の三次元座標位置をプロットした三次元グラフを光学図表として表示する三次元光学図表表示手段と、
前記三次元グラフのプロット部の指示操作に応答して該プロット部の位置に対応する前記3つの設定要素の値を表示する設定要素値表示手段と、
前記プロット部の指示操作に応答して該プロット部の位置に対応する前記3つの設定要素の情報と前記第1の設定要素の情報とを前記撮像部の設定情報として出力する設定情報出力手段と
を備えたことを特徴とする二次元コード読取装置の設定装置。 - 前記三次元グラフは、前記第1の設定要素の種類に対応させて作成されており、且つ前記第1の設定要素の種類の選択操作に応答して現在のグラフから当該種類のグラフへ切替可能となっていることを特徴とする請求項6に記載の二次元コード読取装置の設定装置。
- 前記第1の設定要素は、レンズタイプと接写リング厚との組合せであり、且つ前記3つの設定要素が、前記二次元コードに対する読取距離、前記レンズタイプと接写リング厚との組合せで使用可能な二次元コードのセルサイズ、及び前記レンズタイプと接写リング厚との組合せでの1セル当たりの結像画素数である請求項6又は7に記載の二次元コード読取装置の設定装置。
- 前記第1の設定要素は、読取対象とする二次元コードのセルサイズであり、且つ前記3つの設定要素が、レンズタイプ、接写リング厚、及び前記レンズタイプと前記接写リング厚との組合せでの1セル当たりの結像画素数である請求項6又は7に記載の二次元コード読取装置の設定装置。
- 搬送物体に表記された二次元コードの画像を所定の据付位置から撮像する撮像部を備えた二次元コード読取装置の設定方法であって、
前記撮像部の光学条件に係る設定要素群の情報を記憶すると共に、各設定要素を組合せたときの読取性能を示す指標情報を各設定要素の組合せ別に記憶するデータベースの情報群に基づいて、前記設定要素群の組合せの中の第1の設定要素の組合せを複数表記すると共に、前記第1の設定要素の組合せでの読取性能を示す第1指標を前記第1の設定要素の各組合せに対応させて表記した第1光学図表を設定画面上に表示する第1の表示ステップと、
前記第1光学図表上の設定画面上で指示操作された位置に対応する前記第1の設定要素の組合せを条件としてその条件に適した第2の設定要素の組合せを前記データベースから検索して複数表記した第2光学図表を前記設定画面上に表示すると共に、前記第2の設定要素の組合せでの読取性能を示す第2指標を前記第2の設定要素の各組合せに対応させて前記第2光学図表内に提示する第2の表示ステップと
を有することを特徴とする二次元コード読取装置の設定方法。 - 搬送物体に表記された二次元コードの画像を所定の据付位置から撮像する撮像部を備えた二次元コード読取装置の設定方法であって、
前記撮像部の光学条件に係る設定要素群の情報を記憶すると共に、各設定要素を組合せたときの読取性能を示す指標情報を各設定要素の組合せ別に記憶するデータベースの情報群に基づいて、前記設定要素群の中の3つの設定要素を3軸とする三次元直交座標系に、前記撮像部の第1の設定要素に適合する前記3つの設定要素の三次元座標位置をプロットした三次元グラフを光学図表として表示する三次元グラフ表示ステップと、
前記三次元グラフのプロット部の指示操作に応答して該プロット部の位置に対応する前記3つの設定要素の値を表示する設定要素値表示ステップと、
前記プロット部の指示操作に応答して該プロット部の位置に対応する前記3つの設定要素の値と前記第1の設定要素の情報とを前記撮像部の設定情報として出力する設定情報出力ステップと
を有することを特徴とする二次元コード読取装置の設定方法。 - 前記3つの設定要素の中の1つの設定要素は、他の2つの設定要素と前記第1の設定要素とを組合せて二次元コードを撮像したときの1セル当たりの結像画素数である請求項11に記載の二次元コード読取装置の設定方法。
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JP2021144733A (ja) * | 2017-02-23 | 2021-09-24 | 株式会社キーエンス | 光学的情報読取装置 |
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2006
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