JP2007296119A - 血液回路の圧力測定装置およびその方法 - Google Patents

血液回路の圧力測定装置およびその方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エアトラップチャンバ内を流通する血液の圧力を測定するし、同時に該エアトラップチャンバ内に空気を収容しておく必要のない血液回路の測定装置を提供する。また測定精度を向上させる測定方法を提供する。
【解決手段】透析装置1の血液回路3にはエアトラップチャンバ13が設けられ、その筒状部15は軟質材料製となっている。上記筒状部には、筒状部内を流通する血液の圧力を測定する圧力測定装置14が設けられており、受圧部材32が筒状部の表面の変動によって押圧力を受けると、検出手段22を構成するひずみゲージ33が上記押圧力を検出して、該ひずみゲージが検出した押圧力から内圧の測定値が換算される。比較手段5aは、圧力測定装置による測定値と、液回路4に設けられた液圧測定装置42による透析液の圧力の測定値とを所定間隔で比較するともに、上記ひずみゲージが検出した押圧力を換算する換算値を補正して測定誤差を解消する。
【選択図】図2

Description

本発明は血液回路の圧力測定装置およびその方法に関し、具体的には血液回路内の血液に触れることなく、血液回路内の圧力を検出する血液回路の圧力測定装置およびその方法に関する。
従来より、患者から採血し、返血する血液透析装置や血液濾過装置等の血液浄化装置においては、血液回路内の内圧(血液の圧力)を測定する圧力測定装置が設けられ、血液回路内の内圧を常時測定して、血液の圧力の急激な変動等の異常を検出するようになっている。
このような圧力測定装置として、血液回路の途中に設けられた点滴筒(エアトラップチャンバ)に通気管を接続し、該通気管にフィルタおよび圧力計を連結したものが知られ、上記圧力計により点滴筒内の空気の圧力を測定することで、血液回路内の内圧の測定を行っている。(特許文献1)
これに対し、血液回路の途中に軟質材料からなる圧力反応治具やシート面等の部材を備えた圧力測定装置も知られ、この圧力測定装置では上記部材を介して血液回路内の内圧を測定するようになっている。(特許文献2、3)
実公昭63−5725号公報 特許第2581986号公報 実開平3−49851号公報
ここで、上記特許文献1の圧力測定装置の場合、空気を介して圧力を測定することにより血液との接触を回避しているが、そのため、点滴筒(エアトラップチャンバ)内には、常時所定量の空気を収容しておく必要がある。
その場合、空気と血液とが接触することで、血液の濃縮や凝固が促進されたり、空気中の細菌等が血液に混入して感染症を引き起こす恐れがある。また点滴筒に流入した血液と液面とが衝突して生じる振動により、血液成分の分離や血球が破壊される危険性がある。
さらに、特許文献1の圧力測定装置の場合、上記通気管に設けたフィルタに血液が接触する恐れがあるため、使用後には点滴筒とともにフィルタも廃棄しなければならず、コスト高となっていた。
一方、特許文献2、3の圧力測定装置は、特許文献1のような本来的に血液回路に設けられている点滴筒(エアトラップチャンバ)内の血液の圧力を測定する装置とはなっていない。
このため、血液回路内の圧力測定のために、血液回路に軟質材料からなる上記圧力反応治具やシート面等の部材を別途追加して設けなければならず、またこれらの部材には血液が接触するため、使用後には廃棄しなければならないことから、コスト高になるという問題があった。
また、軟質材料は時間の経過とともに形状変化を生じ、長時間の使用により測定精度が低下するおそれがあった。
このような問題に鑑み、本発明はエアトラップチャンバ内を流通する血液の圧力を測定するよう構成しながらも、該エアトラップチャンバ内に空気を収容しておく必要のない血液回路の圧力測定装置を提供し、またこのような圧力測定装置を血液浄化装置の血液回路に設けた場合の測定値の精度を向上させる圧力測定方法を提供するものである。
すなわち、請求項1に記載の血液回路の圧力測定装置は、軟質材料製の筒状部を備えるエアトラップチャンバが設けられた血液回路内を流通する血液の圧力を測定する圧力測定装置であって、
上記圧力測定装置は、上記エアトラップチャンバの筒状部を保持する保持手段と、該保持手段に設けられて上記筒状部の表面に当接され、上記血液の圧力変化に伴って変動する筒状部の表面からの押圧力を検出する検出手段とを備えることを特徴としている。
また請求項4に記載の血液回路の圧力測定方法は、血液を流通させる血液回路と、該血液回路が接続されて血液の浄化を行う血液浄化器と、該血液浄化器に接続された液回路と、上記血液回路に設けられた血液ポンプと、血液回路に設けられて血液回路の内圧を測定する圧力測定装置と、液回路に設けられた送液ポンプと、液回路に設けられて液回路の内圧を測定する液圧測定装置とを備え、
上記圧力測定装置が、血液回路に備えた軟質材料部分からの押圧力を検出し、該押圧力を所定の換算値によって血液回路の内圧の測定値に換算するよう構成された血液浄化装置における血液回路の圧力測定方法であって、
上記血液浄化装置の作動開始後、予め定められた所定の期間ごとに、
圧力測定装置により上記押圧力を検出し、液圧測定装置により液回路の内圧を測定する補正検査を実施し、
該補正検査により、液圧測定装置による測定値に応じて上記換算値を補正し、当該補正した換算値により血液回路の内圧の測定値へと換算することを特徴としている。
上記請求項1の発明によれば、エアトラップチャンバの筒状部の表面からの押圧力を検出することにより血液回路の圧力を測定するので、エアトラップチャンバ内に空気を収容しておく必要がなく、エアトラップチャンバを血液が充満した状態で使用することが可能となる。
これにより、上述したような血液と空気との接触による血液の濃縮や凝固が発生したり、血液内に細菌が混入するのを防止することができ、また液面に血液が衝突することで生じる血液成分の分離や血球の破壊を防止することができる。
また血液回路に別途圧力測定のための部材を設ける必要がないことから、血液回路がコスト高になることがない。
また上記請求項4の発明によれば、所定期間毎に補正検査を行うことで、軟質材料部分からの押圧力を検出して内圧の測定値に換算する圧力測定装置における、該軟質材料部分の経時的な形状変化に伴なう、測定精度の低下を回避することができる。
以下図示実施例について説明する。本実施例では、血液浄化装置として血液透析、持続的血液透析を実施する透析装置1を用いており、特に該透析装置1に設けた本発明に係る血液回路の圧力測定装置と、該圧力測定装置による測定値の補正方法とについて説明するものである。
図1は本実施例に係る透析装置1の液回路図を示し、この透析装置1は血液浄化器としての透析器2と、透析器2に接続されて血液を流通させる血液回路3と、上記透析器2に接続されて透析液を流通させる液回路4とを備え、この透析装置1は制御手段5によって制御されるようになっている。
上記透析器2の内部には多数の中空糸6が束ねられて設けられており、この中空糸6の内側を血液が図示右方に向けて流れ、外側を透析液が血液の流れとは逆方向となる図示左方に向けて流れるようになっている。
上記血液回路3は、患者に接続されて透析器2へ血液を送る動脈回路3aと、透析器2から体内へ血液を戻す静脈回路3bとから構成され、これらは軟質材料である軟質のポリ塩化ビニル等のチューブ7で構成されている。
上記動脈回路3aには、患者の血液を透析器2に送液する血液ポンプ11と、血液中に生じた気泡を除去するエアトラップチャンバ12とが設けられ、静脈回路3bには血液中に生じた気泡を除去するエアトラップチャンバ13と、該エアトラップチャンバ13を透析装置1に支持するとともに該エアトラップチャンバ13を介して血液回路3の内圧(血液の圧力)を測定する圧力測定装置14とが設けられている。
図2は上記静脈回路3bに設けられているエアトラップチャンバ13および、その支持状態を示し、該エアトラップチャンバ13はチューブ7よりも大径の筒状部15と、該筒状部15の上端部に嵌合するキャップ16とから構成されている。
上記筒状部15の上端部は最大径のまま開口しており、下端部は収縮されて上記チューブ7に溶着され、血液の流出口となっている。
キャップ16は筒状部15の上端に嵌合した状態で溶着され,エアトラップチャンバ13を気密を保った状態で閉鎖するようになっている。またキャップ16の天面部には上記チューブ7が溶着されて血液の流入口となっており、さらに上記チューブ7とは別に、排気通路17が設けられている。
この排気通路17は透析治療時には通常根元近くで閉鎖され、血液が流入しないようにされているが、血液回路3のプライミング時や、血液回路3内に大量の空気が入り込んだ場合には、開放されて排気を行うようになっている。
これら筒状部15およびキャップ16はそれぞれ軟質のポリ塩化ビニル等の柔軟性を有する軟質材料で製造されており、外部や内部からの力によって容易に変形するようになっている。
このため筒状部15は、エアトラップチャンバ13の下流側でのチューブ7の閉塞等により血液回路3の内圧が高まると膨張し、チューブ7が患者から外れて血液回路3から一気に血液が流出して内圧が低下すると収縮して、内部を流通する血液の圧力変化に応じて筒状部15の表面が変動するようになっている。
このように構成されたエアトラップチャンバ13によれば、チューブ7に連結されて静脈回路3bと一体的に透析器2に接続されると、血液はチューブ7を介してキャップ16の流入口から流入した後、筒状部15の流出口から流出するようになり、該エアトラップチャンバ13は、内部を血液で満した状態で使用する。
また、チューブ7を流れる血液に気泡が生じていれば、該気泡はチューブ7からエアトラップチャンバ13に流入すると直ちにキャップ16の天面部まで上昇して除去されるので、気泡がエアトラップチャンバ13よりも下流側に流通することはなく、従来のエアトラップチャンバと同等に用いることができる。
本実施例の圧力測定装置14は、図2に示すように、上記エアトラップチャンバ13を透析装置1の本体外部に設けられた上下に長い支柱23に支持するとともに、エアトラップチャンバ13を保持した状態で、該エアトラップチャンバ13を介して血液回路3の内圧を測定することができる。
圧力測定装置14は、上記エアトラップチャンバ13を上記支柱23に支持するための支持手段20と、上記エアトラップチャンバ13の筒状部15を保持する保持手段21と、該保持手段21に保持された筒状部15内を流通する血液の圧力変化に伴って変動する該筒状部15の表面からの押圧力を検出する検出手段22とから構成され、検出手段22が検出した信号は上記制御手段5に送信される。
図3に示すように、上記支持手段20は略コ字形のステー20aと、該ステー20aに螺合されたねじ20bによって進退動する調整部材20cとから構成され、ねじ20bの締め付けにより上記支柱23をステー20aと調整部材20cとで挟持することで、エアトラップチャンバ13を支柱23の任意の位置で支持することができるようになっている。
上記保持手段21は、上記支持手段20のステー20aに設けられて上記検出手段22を内蔵する固定部25と、固定部25に対して開閉可能に設けられ、エアトラップチャンバ13の筒状部15を固定部25との間で挟持する開閉部26とから構成されている。
図3に示すように、上記固定部25と開閉部26は、支持手段20により保持手段21を支柱23に固定した状態で、開閉部26を水平方向に開閉させるヒンジ27で連結され、また、止め具28により、閉鎖状態を維持できるようになっている。
図2に示すように、上記固定部25の内部には隔壁25aが設けられ、該隔壁25aの支持手段20側となる図示右側には、上記検出手段22を収容する収容空間S1が形成されている。
また、固定部25には上記開閉部26と対向する図示左側に向けて、該隔壁25aを囲繞して突出する側壁25bが設けられ、開閉部26には側面に形成された底面26aと、該底面26aを囲繞して上記固定部25に向けて突出する側壁26bとが設けられている。
そして固定部25および開閉部26を閉鎖状態とすると、上記側壁25bおよび側壁26bの先端部が相互に当接し、固定部25と開閉部26の内部には筒状部15を保持して測定するための測定空間S2が形成される。
さらに、上記側壁25bおよび側壁26bのうち、支持手段20を支柱23に固定した状態で上下に位置する各面には、筒状部15の外径と略同寸法の直径を有する半円形の切欠き25c、26cが、相互に対向する位置に形成され、開閉部26を閉鎖すると測定空間S2の上下には筒状部15の外径と略同径の直径を有する円形の開口が形成されるようになっている。
以上のように構成した保持手段21に、上記エアトラップチャンバ13を保持するには、固定部25の上下の切欠き25c、25cにエアトラップチャンバ13の筒状部15を嵌め込み、この状態から開閉部26を閉鎖して切欠き25c、25cと開閉部26の上下の切欠き26c、26cとで、筒状部15を軽く挟み込んで保持する。
この際、筒状部15に被せたキャップ16の下端を、上方の切欠き25c、26cの周囲の側壁25b、26bに係合させることで、エアトラップチャンバ13の落下を阻止している。
このようにキャップ16を上方に位置させ、かつ長手方向を上下にしてエアトラップチャンバ13を保持することで、上方から下方へ血液が流れるようになり、エアトラップチャンバ13を透析装置1の外装部に設けた支柱23に正しく支持させることができる。
上記検出手段22は固定部25の収容空間S1に収容されており、押圧力を受けて撓み、撓み量に応じて抵抗値が変化するひずみゲージ30と、該ひずみゲージ30の一端に取り付けられた受圧板31と、上記固定部25の隔壁25aを貫通するように設けられ、かつ上記受圧板31に当接するとともに上記測定空間S2に突出するように設けられた受圧部材32とから構成されている。
本実施例におけるひずみゲージ30は、押圧力を受けて撓められるベース部材としての薄い長方形の金属板に、電気絶縁物に抵抗体が形成されたセンサ部を接着して構成され、長手方向を上下にした状態で、一端が収容空間S1内で固定部25に固着され、他端は自由端となっている。該ひずみゲージ30の自由端の隔壁25a側の面には、受圧板31がスぺーサを介してひずみゲージ30との間に隙間が形成されるように固定されている。
受圧板31はひずみゲージ30よりも厚く短い長方形の金属板として構成され、ひずみゲージ30よりも撓みにくく、ひずみゲージ30の自由端から折り返すようにして取り付けられるとともに、その先端は自由端となってひずみゲージ30のほぼ中央に位置している。
受圧部材32は隔壁25aを貫通する円柱部32aと、測定空間S2に突出した円柱部32aの先端に形成された、円柱部32aより大径の円盤状をした受圧部32bと、円柱部32aの収容空間Sl側に設けられ円柱部32aの測定空間S2側への脱落を阻止するリング部材32cから構成されている。また、隔壁25aには円柱部32aを摺動可能に支持するスペーサ33が設けられている。
このような受圧部材32は、収容空間S1側で円柱部32aの先端が受圧板31の自由端に当接した状態において、測定空間S2側の受圧部32bの受圧面が、図3に示すように、上下方向から見て切欠き25cの縁から突出するように全長が設定されており、これにより、図2に示すように、開閉部26を閉鎖して筒状部15を保持すると、受圧部32bが筒状部15の外周表面を内周面側に押圧するようになっている。
筒状部15を保持した状態において、上記受圧部32bはひずみゲージ30の弾性力により筒状部15の表面を押圧する一方、筒状部15からは現在の内圧に応じた押圧力を受ける。このため受圧部材32は筒状部15の内圧とひずみゲージ30の弾性力とが均衡するよう、内圧の変動に応じて筒状部15とひずみゲージ30の間で微小に進退動する。なお、上記スペーサ33はこのような受圧部材32の進退動を妨げることのない長さに設定されている。
以上のような支持手段20、保持手段21、検出手段22を備えた圧力測定装置14によれば、保持手段21の固定部25と開閉部26にエアトラップチャンバ13の筒状部15を挟んで保持することで、筒状部15は上下の切欠き25c、26cにより上下2箇所で強く圧迫しない程度に軽く狭持され、挟持箇所の略中間部には受圧部材32の受圧部32bが押し付けられた状態となる。
このように、筒状部15を上下2箇所で狭持することにより、筒状部15は測定空間S2内で自由に膨張、収縮することができ、またその表面に受圧部32bを押し付けても、エアトラップチャンバ13が揺れ動いたり折れ曲がることなく、直線的な姿勢を維持することができる。
また、筒状部15はほぼ同径の切欠き25c、26cにより強く圧迫せずに軽く狭持されているため、上下に接続されたチューブ7の血液の流通が阻害されることはなく、筒状部15は血液回路3内の微妙な圧力変動に応じて瞬時に膨張、収縮することができ、これに伴なう表面からの微小な押圧力の変化を検出手段22で検出することができる。
なお、必要に応じて、受圧部32bが筒状部15に当接する位置に合わせ、上記開閉部26の底面26aに筒状部15との当接部分を形成しても良い。
このように筒状部15を保持手段21に保持させた状態では、上方に接続されたチューブ7から下方のチューブ7に向けて血液が流通し、円筒部15内が血液で満たされており、上記受圧部材32は円筒部15の内圧に応じた反発力を受けて押圧され、受圧板31にその押圧力を伝達している。
受圧板31はひずみゲージ30よりも撓みにくく、上記押圧力によっては受圧板31は撓まずにひずみゲージ30が撓められ、ひずみゲージ30は上記センサ部において撓み量に応じて電気抵抗が変化し、変化した抵抗値を電圧値に変換して制御手段5で認識するようになっている。
このような状態において、血液回路3の血液の圧力に変化があれば筒状部15は膨張もしくは収縮され、受圧部材32の受圧部32bを押圧する反発力が変動し、ひずみゲージ30の撓み量が変化してセンサ部の抵抗値が変化し、制御手段5は電圧値の変化により押圧力の変化を検出する。
制御手段5においては、電圧値として検出される押圧力を、所定の換算値を用いて圧力測定装置14による血液回路3の内圧の測定値へと換算するとともに、検出された押圧力や求めた測定値が予め設定された許容範囲を逸脱した場合には、警報信号を出力するようになっている。
上記換算値とは、エアトラップチャンバ13を介してひずみゲージ30により検出される押圧力と、血液回路3の内圧との関係を示した関数であり、例えば、様々な圧力状態について、押圧力を示すひずみゲージ30が検出した電圧値と、血液回路3の液圧を直接的に測定した内圧の実測値とをそれぞれ収集して決定した所定の傾きを有する一次関数であって、事前に求めた上で制御手段5に設定されている。そして制御手段5は、ひずみゲージ30で検出した押圧力を示す電圧値を基に、上記換算値としての関数を用いて血液回路3の内圧の測定値として換算するようになっている。
次に、本発明に係る血液回路の圧力測定装置において、測定精度の補正を行う圧力測定方法について説明する。
本実施例の血液回路3に設けられた圧力測定装置14のように、上述したエアトラップチャンバ13のような軟質材料部分からの押圧力を検出するよう構成されている場合、エアトラップチャンバ13が圧力測定装置14の保持手段21に保持されて、その筒状部15に受圧部材32が押し付けられた状態にあっては、軟質材料部分である筒状部15は時間の経過とともに復元力が低下し、徐々に断面形状が円形から楕円形へと押し潰されて変形してしまう。
このように経時的に断面形状が変化してしまうと、初期状態に比べ押圧部材32に対して作用する押圧力が相対的に減少し、ひずみゲージ30の撓み量も減少するので、検出される押圧力が初期状態より低くなり、圧力測定装置14による測定精度が低下する問題が生じてしまう。
このような問題に対して、本発明に係る血液回路の圧力測定方法においては、血液回路3が備えられている血液浄化装置が備える、装置内の液回路に設けられた液圧測定装置を利用して、所定時間毎に血液回路の圧力測定装置に対する補正検査を実施し、測定精度の低下を防止している。
最初に透析装置1の液回路4について説明すると、図1に示すように、液回路4は透析器2に新鮮透析液を供給する給液回路4aと、透析器2から処理済透析液を排出させる排液回路4bとから構成され、排液回路4bには、送液ポンプ41と、送液ポンプ41の上流側に設けられて液回路4内の圧力を測定する液圧測定装置42とが設けられている。
液回路4には、透析器2に対する新鮮透析液および処理済透析液の給排量を計量する計量チャンバ43が設けられ、該計量チャンバ43は内部が2枚のダイアフラム43aにより3室に区画され、中央の部屋を挟んで一方には新鮮透析液を収容し、他方には処理済透析液を収容するようになっている。
中央の部屋にはシリコンオイルが収容されており、除水ポンプ44によりシリコンオイルを出し入れすることで、計量チャンバ43全体の収容容積を変化させることができるようになっている。
そして、給液回路4aは三方弁45を介して計量チャンバ43に接続されており、三方弁45を切り換えることで計量チャンバ43に新鮮透析液を収容させ、該収容した新鮮透析液を透析器2に供給するようになっている。
また、排液回路4bは三方弁46を介して計量チャンバ43に接続されており、三方弁46を切り換えることで計量チャンバ43に処理済透析液を回収し、該回収した処理済透析液を排液するようになっている。
除水ポンプ44は、計量チャンバ43から透析器2へ新鮮透析液を供給し、計量チャンバ43に処理済透析液を回収する際に、上記中央の部屋からシリコンオイルを抜き出して計量チャンバ43の収容容積を増加させ、液回路4内に陰圧を作用させることで、透析器2の中空糸6を通して血液から除水を行うようになっている。
本実施例では、これら計量チャンバ43、除水ポンプ44により除水手段が構成されている。
上記排液回路4bに設けた、液圧測定装置42としては、ダイアフラムからなる受圧面を内部に備えたチャンバを排液回路4bに接続し、該チャンバ内を流通する処理済透析液の圧力を上記受圧面を介して直接的に測定する従来公知の液圧センサを使用している。このような液圧センサにより、上記圧力測定装置14のように経時変化を生じることなく、長期間安定して正確に透析液の圧力を測定することができる。
このような透析装置1において、血液回路3内と液回路4内は透析器2内の中空糸6の膜孔を介して連通状態にあり、血液回路3と液回路4とでは内部を流通する液体の圧力は中空糸6の膜孔を介して均衡するようになっている。
そこで本発明に係る血液回路の圧力測定方法においては、透析治療を開始した直後であって、エアトラップチャンバ13の筒状部15に経時的な形状変化が生じていない時期に、血液ポンプ11、送液ポンプ41を作動させたまま、上記除水ポンプ44による除水動作を停止させ、液回路4内の陰圧が一時的に解除された状態で初期補正を実施するようになっている。
この初期補正時には、比較手段5aは圧力測定装置14のひずみゲージ30が検出したエアトラップチャンバ13の筒状部15からの押圧力と、液圧測定装置42が検出した液回路4の内圧の測定値とを収集し、この液圧測定装置42による測定値を、初期補正時の血液回路3の内圧の測定値として認識する。
このように液回路4に陰圧が作用していない状態では、血液回路3の内圧と液回路4の内圧とが均衡しているため、液圧測定装置42が測定した液回路4の内圧の測定値を、そのまま血液回路3の内圧の測定値として利用することができる。
そこで本実施例の比較手段5aは、ひずみゲージ30が検出した押圧力を上記圧力測定装置14による測定値に換算する上記換算値であって、制御手段5に予め登録されていた換算値を、初期補正時に測定した押圧力および液圧測定装置42による測定値を用いて、新たな換算値へと補正する。
換言すると上記比較手段5aは、透析治療開始時にすでに制御手段5に登録されていた換算値としての関数を、初期補正時に検出した押圧力と該初期補正時に検出した液圧測定装置42による測定値との関係を含む関数として補正する。
そして制御手段5は、初期補正により新たな換算値が得られたら、除水ポンプ44を作動させ、その後の所定期間については、該初期補正により得られた換算値を用いて、ひずみゲージ30が検出した押圧力を圧力測定装置14による測定値に換算する。
その後エアトラップチャンパ13の筒状部15の経時的な形状変化による測定精度の低下に対応するため、制御手段5は透析治療中の所定期間毎に、上述した初期補正と同様、血液ポンプ11、送液ポンプ41は作動させたまま、除水ポンプ44による除水動作を停止させ、液回路4内の陰圧を一時的に解除し、補正検査を行う。
この補正検査時においても、上記比較手段5aは圧力測定装置14のひずみゲージ30が検出する筒状部15表面からの押圧力と、液圧測定装置42による測定値とを収集して、上記初期補正で設定した上記換算値を、新たな換算値に補正する。
この場合も、上記比較手段5aは上記初期補正時の換算値としての関数を、補正検査時に検出した押圧力と該補正検査時に検出した液圧測定装置42による測定値との関係を含む関数として補正する。
なお、換算値を補正する他の方法として、補正検査の際に比較手段5aにより圧力測定装置14による測定値と液圧測定装置42による測定値とを比較し、この測定値による測定誤差から、新たな換算値へと補正するようにしてもよい。
なお、上記実施例では血液浄化装置として血液透析、持続的血液透析等を実施する透析装置1を示しているが、本発明にかかる血液回路の圧力測定装置および圧力測定方法は、その他血液濾過、持続的血液濾過、血液透析濾過等を実施する血液濾過装置等の血液浄化装置にも使用することが可能である。
このうち血液濾過装置の場合は、血液浄化器として濾過器を用い、該濾過器に血液回路を接続するとともに、液回路としては、送液ポンプの設けられた濾液の排液回路のみが接続され、送液ポンプの作動により濾過器を通して血液濾過を行うとともに、濾過量に見合う補充液を血液回路に供給するよう構成されている。
このような除水手段を備えない血液濾過装置においても、本発明の圧力測定装置を設け、同様の圧力測定方法を実施することができる。
また、上記実施例の圧力測定装置14は静脈回路3bに設けたエアトラップチャンバ13により測定しているが、エアトラップチャンバ12をエアトラップチャンバ13と同様に構成し、動脈回路3aに圧力測定装置14を設けて測定するようにしてもよい。
本実施例に係る透析装置についての液回路図。 エアトラップチャンバおよび圧力測定装置に関する断面図。 圧力測定装置の平面図。
符号の説明
1 透析装置 2 透析器
3 血液回路 4 透析液回路
5a 比較手段 13 エアトラップチャンバ
14 圧力測定装置 15 筒状部
21 保持手段 22 検出手段
31 受圧板 32 受圧部材
33 ひずみゲージ 42 液圧測定装置
45 除水ポンプ

Claims (5)

  1. 軟質材料製の筒状部を備えるエアトラップチャンバが設けられた血液回路内を流通する血液の圧力を測定する圧力測定装置であって、
    上記圧力測定装置は、上記エアトラップチャンバの筒状部を保持する保持手段と、該保持手段に設けられて上記筒状部の表面に当接され、上記血液の圧力変化に伴って変動する筒状部の表面からの押圧力を検出する検出手段とを備えることを特徴とする血液回路の圧力測定装置。
  2. 上記検出手段は、一端が保持手段に固定され他端が自由端とされたひずみゲージと、保持手段に保持された上記エアトラップチャンバの筒状部の表面に当接する受圧部材とを備え、筒状部の表面からの押圧力が該受圧部材を介してひずみゲージの自由端に伝達するよう構成したことを特徴とする請求項1に記載の血液回路の圧力測定装置。
  3. 上記保持手段に、該保持手段を血液回路を備えた血液浄化装置に取り付けるための支持手段を設け、上記保持したエアトラップチャンバを血液浄化装置に支持させることを特徴とする請求項1または2に記載の血液回路の圧力測定装置。
  4. 血液を流通させる血液回路と、該血液回路が接続されて血液の浄化を行う血液浄化器と、該血液浄化器に接続された液回路と、上記血液回路に設けられた血液ポンプと、血液回路に設けられて血液回路の内圧を測定する圧力測定装置と、液回路に設けられた送液ポンプと、液回路に設けられて液回路の内圧を測定する液圧測定装置とを備え、
    上記圧力測定装置が、血液回路に備えた軟質材料部分からの押圧力を検出し、該押圧力を所定の換算値によって血液回路の内圧の測定値に換算するよう構成された血液浄化装置における血液回路の圧力測定方法であって、
    上記血液浄化装置の作動開始後、予め定められた所定の期間ごとに、圧力測定装置により上記押圧力を検出し、液圧測定装置により液回路の内圧を測定する補正検査を実施し、
    該補正検査により、液圧測定装置による測定値に応じて上記換算値を補正し、当該補正した換算値により血液回路の内圧の測定値へと換算することを特徴とする血液回路の圧力測定方法。
  5. 上記液回路に、上記血液浄化器を介して血液から除水を行う除水手段が接続されており、上記補正検査時には上記除水手段を停止させることを特徴とする請求項4に記載の血液回路の圧力測定方法。
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