JP2007295265A - Ofdm通信システム、ofdm通信方法およびofdm信号送信装置ならびにofdm信号受信装置 - Google Patents

Ofdm通信システム、ofdm通信方法およびofdm信号送信装置ならびにofdm信号受信装置 Download PDF

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裕史 白戸
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Abstract

【課題】 高いPAPR抑圧効果を維持しつつ、周波数および時間の利用効率の優れたOFDM通信システムを実現する。
【解決手段】 OFDM信号送信装置は、選択器(105)の出力に適用される位相回転系列生成部の番号aを推定できる系列を出力するU個の位相回転系列生成部(150)を備え、選択器(105)はU個のIFFT演算器(104)の出力のうちピーク電力が最小となる出力を選択する構成である。OFDM信号受信装置は、さらにFFT演算器(202)の出力から位相回転系列生成部の番号aを推定する推定器(250)を備え、推定器の推定結果を参照して、FFT演算器の出力に適用されている位相回転系列生成部の出力による位相回転を相殺する系列を出力する位相回転系列生成器(280)を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、送信データをサブキャリア変調した後に逆フーリエ変換を行って送信し、受信側でこの信号を受信した後にフーリエ変換を行い、送信データを復元するOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)通信システム、OFDM通信方法およびOFDM信号送信装置ならびにOFDM信号受信装置に関する。
送受信アンテナが見通しでない場合の無線通信の伝搬環境では、送信アンテナから送信された信号は反射や回折を繰り返して複数の経路かつ異なる遅延時間をもって受信アンテナに到達する。これをマルチパス伝搬という。マルチパス伝搬の結果、受信信号は遅延時間の異なる信号が合成されて符号間干渉を生じ、良好な通信を行うことができない。そこで、この符号間干渉の発生を低減することが可能なOFDM通信が無線LANや地上ディジタル放送などで広く用いられている。OFDM通信は、信号を複数の狭帯域信号に分割し、遅延波対策のためのガードインターバルを付加した後に送信する方式である。
図12は、OFDM通信システム(OFDM信号送信装置、OFDM信号受信装置)の基本構成を示す。図13は、マルチパス環境における受信信号の例を示す。以下、図12,13を参照してOFDM通信の原理について説明する。
図12において、OFDM信号送信装置100では、シリアル−パラレル変換器102で送信信号を各サブキャリアにマッピングする(サブキャリア変調)。サブキャリア変調には、2ビット/シンボルを伝送するQPSK(Quadri-phase Shift Keying)、4ビット/シンボルを伝送する16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、6ビット/シンボルを伝送する64QAMなどが用いられる。QPSKのマッピング例を図2(a) に示す。次に、IFFT演算器104は、各サブキャリアにマッピングされた信号を逆フーリエ変換(IFFT演算)して時系列信号に変換する。GI付加器106は、IFFT演算後の信号にガードインターバル(GI)を付加し、増幅器107はその信号を増幅して送信アンテナ108から送信する。なお、GIとは、IFFT演算器出力信号の後尾の部分をIFFT演算器出力信号の直前に付加したものである。送信アンテナ108から送信されたOFDM信号は、マルチパス伝搬した後にOFDM信号受信装置200の受信アンテナ201に到達する。
ここで、受信アンテナ201に到来した信号は、図13に示す遅延時間の異なる複数の信号の合成された信号である。図13に示す例は、受信アンテナ201に到来する遅延時間の異なる4波を示し、A,Bは連続するIFFT演算器出力信号を表し、GI(A),GI(B) はA,Bのガードインターバルを表す。
OFDM信号受信装置200のFFT演算器202は、受信信号から送信された各サブキャリアのマッピングを得るためのフーリエ変換(FFT演算)を行う。図13の4波が合成された受信信号のFFT演算は、信号Aに対しては図中の矢印区間で行われる。ここで、到来波の遅延時間よりもGIの時間が長い場合には、このFFT演算区間に遅延時間が異なるもののAまたはG(A) のみが含まれるため、隣接するIFFT演算器出力からの干渉(符号間干渉)を受けない。最後にFFT演算器202の出力は、パラレル−シリアル変換器204に入力されて送信信号が復元される。
一方、OFDM信号の問題点としてピーク電力と平均電力の比PAPR(Peak to Average Power Ratio )が大きいことが挙げられる。図14は、サブキャリア数256 の場合のIFFT演算器出力の例である。図14に示す平均電力は0dBmであるが、それよりもはるかに大きなピークが観測されることがわかる。これに対して、OFDM信号を入力する増幅器では、入力電力が大きな領域で出力電力が飽和するため、PAPRが大きい信号を歪みなしで送信するには平均出力電力を低く抑える必要がある。これについて理想的な増幅器の入出力特性を示す図15を参照して説明する。なお、議論を簡単にするために増幅器の利得を0dB、入力電力0dBmまでは線型増幅、入力電力0dBm以上は出力0dBmのリミッタ特性とする。
まず、PAPRが15dBの信号を仮定する。この信号を歪みなく送信するには、ピーク出力電力が0dBm以下となるように平均出力電力を−15dBm以下に設定する必要がある。すなわち、増幅器の飽和出力電力に対して、−15dB(約1/30)というわずかな平均電力を出力することになる。これは、増幅器の電力効率の低下やシステムの伝送距離の短縮につながるため好ましくない。しかし、同じPAPRが15dBの信号の平均入力電力を−15dBm以上にすると、増幅器の入出力特性から増幅器の出力ではピークを再現することができず、結果として受信機におけるビット誤り率の悪化や帯域外漏洩電力の増加につながる。
ここで、仮に増幅器へ入力する信号のピーク電力を抑制することができれば、上記の問題を発生せずに平均出力電力を増加させることができる。例えば、図15の増幅器入出力特性の場合、PAPRが15dBの信号を何らかの操作でPAPRを10dBに抑えることができれば、平均出力電力は−15dBmから−10dBmに増加させても歪みは発生しない。このようなピーク電力抑圧の方法は各種提案されているが、非特許文献1に主なものが網羅されている。この中の1つに選択マッピング法(SLM:Selected Mapping) があり、詳細は非特許文献2に記載されている。
図16は、従来のSLM法を用いたOFDM通信システム(OFDM信号送信装置、OFDM信号受信装置)の構成例を示す。ここでは、サブキャリア変調にQPSKを用いるものとする。
図16において、OFDM信号送信装置100では、シリアル−パラレル変換器102で入力端子101から入力する送信信号を各サブキャリアに2ビットずつ配分し図2(a) のようにマッピングする。各サブキャリアの信号点は、ej45 、ej135、ej225、ej315のいずれかの複素数となり、シリアル−パラレル変換器102の出力をX(0) とする。なお、信号点を表す数値の単位は「°」であり以下同様である。位相回転系列生成器110−1〜110−Uは、要素数がサブキャリア数と同数、各要素は絶対値が1、角度が一様乱数の系列であり、各要素は複素数でejxで表される(xは乱数)。この系列は1〜U(Uは2以上の整数)があり、各系列の出力B(1) 〜B(U) はそれぞれ異なる系列である。次に、U個の位相回転演算器103−1〜103−Uは、位相回転系列生成器110−1〜110−Uの出力B(1) 〜B(U) の要素を参照し、シリアル−パラレル変換器102の出力X(0) の位相を回転させる。ここでは、位相回転の計算は、X(0) とB(1) 〜B(U) の要素の積である。この結果、位相回転演算器103−1〜103−Uの出力では、X(0) の位相が回転し、各系列をX(1) 〜X(U) とする。次に、IFFT演算器104−1〜104−Uは、X(1) 〜X(U) を逆フーリエ変換(IFFT演算)して時系列信号に変換する。その出力をx(1) 〜x(U) とする。
選択器105は、IFFT演算器104−1〜104−Uの出力x(1) 〜x(U) を入力し、そのうちの電力の最大値が最も小さい系列とその番号を出力する。ここでは、振幅の最大値が最も小さい系列をx(a) 、対応する位相回転系列生成器110−1〜110−Uの番号をaとする。出力x(a) およびaは、GI付加器106でガードインターバルが付加され、増幅器107で増幅されて送信アンテナ108から送信され、OFDM信号受信装置200の受信アンテナ201に到達する。
OFDM信号受信装置200では、受信アンテナ201の受信信号x(a) ,aがFFT演算器202に入力され、そのうちx(a) に対して各サブキャリアのマッピングを得るためのフーリエ変換(FFT演算)を行い、受信信号X(a) が出力される。一方、受信アンテナ201の受信信号を分岐して入力する位相回転系列生成器210は、受信信号x(a) とともに伝送された番号aを抽出し、受信信号X(a) に適用されている送信側の位相回転系列生成器110−aの出力であるB(a) を相殺する系列B'(a)を出力する。例えば、B(a) のある要素がejxであったとき、これに対応するB'(a)の要素はe-jx である。次に、位相回転演算器203は、B'(a)を参照して受信信号X(a) の位相を回転させ、送信された系列X(0) を復元した系列X'(0)が得られる。最後に位相回転演算器203の出力X'(0)は、パラレル−シリアル変換器204でマッピングから復元されたビット列に変換され、復元された送信信号が出力端子205から出力される。以上により、PAPRの低い信号の伝送が実現できる。
Seung Hee Han, Jae Hong Lee,"An Overview of Peak-to-Average Power Ratio Reduction Techniques for Multicarrier Transmission",IEEE Wireless Communications, pp.56-65, Apr.2005 R.W.Bauml, R.F.H.Fischer, J.B.Huber,"Reducing the Peak-to-Average Power Ratio of Multicarrier Modulation by Selected Mapping", Electronics Letters, Vol.32, No.22, pp.2056-2057, Oct.1996
図16のSLM法を用いたOFDM通信システムは、高いPAPR抑圧効果がある一方で、送信に用いた位相回転系列生成器110−aの番号aをIFFT演算器104−aの出力x(a) とともに別途送信する必要がある。図16に示す構成は、図17(a) に示すように、選択器105で選択した出力x(a) に対応する番号aを時分割多重して伝送し、OFDM信号受信装置200の位相回転系列生成器210が時分割分離して抽出する例を示す。なお、図17(b) に示すように、OFDM信号送信装置100のIFFT演算器104の入力側で、番号aをX(a) が使用しないサブキャリアに割り当てることによりx(a) に周波数多重して伝送することができるが、この場合にはFFT演算器202の出力を位相回転系列生成器210に入力し、番号aを抽出する構成となる。
しかし、これらは本来送信すべき信号であるx(a) 以外の信号の伝送であるため、周波数または時間の利用効率が悪化する問題がある。さらに、仮に受信側の位相回転系列生成器210が参照する番号aが誤りであった場合、位相回転系列生成器210は本来とは全く異なる系列を出力し、その結果得られる出力は誤りとなる。これを避けるため、番号aの伝送には非常に高い信頼性が要求される。したがって、番号aの伝送のために強力な誤り訂正符号を適用したり、多値数の小さい変調方式を用いたりする必要があり、周波数または時間の利用効率がさらに低下する。
本発明は、高いPAPR抑圧効果を維持しつつ、周波数および時間の利用効率の優れたOFDM通信システム、OFDM通信方法およびOFDM信号送信装置ならびにOFDM信号受信装置を提供することを目的とする。
本発明のOFDM通信システムおよびOFDM通信方法におけるOFDM信号送信装置は、第1の選択器の出力に適用される第1の位相回転系列生成器の番号aを推定できる系列を出力するU個の第1の位相回転系列生成器を備え、第1の選択器はU個のIFFT演算器の出力のうちピーク電力が最小となる出力を選択する構成である。
また、本発明のOFDM通信システムおよびOFDM通信方法におけるOFDM信号受信装置は、さらにFFT演算器の出力から第1の位相回転系列生成器の番号aを推定する推定器を備え、推定器の推定結果を参照して、FFT演算器の出力に適用されている第1の位相回転系列生成器の出力による位相回転を相殺する系列を出力する第2の位相回転系列生成器を備える。
ここで、本発明のOFDM通信システムおよびOFDM通信方法におけるOFDM信号送信装置において、番号u(uは1〜Uの整数)の第1の位相回転系列生成器は、シリアル−パラレル変換器の出力の位相を回転させたときに、その出力が取り得るいずれかの位相に回転するランダムな値であり、長さがサブキャリア数と同数の系列を出力する第3の位相回転系列生成器と、U以上の系列長をもち、U個の第1の位相回転系列生成器で共通の2値信号を出力する第1の系列発生器と、第1の系列発生器の出力を(u−1)回巡回させる第1の巡回シフト演算器と、第1の巡回シフト演算器の出力の2値信号のうち一方を位相回転なし、他方をシリアル−パラレル変換器の出力が取り得る隣接する位相差の1/2の位相回転に変換する変換器と、変換器の出力を参照し、第3の位相回転系列生成器の出力の位相を回転させ、第1の位相回転系列生成器の出力とする第3の位相回転演算器とを備える。
すなわち、第3の位相回転系列生成器は、シリアル−パラレル変換器の出力X(0) をX(0) が取り得るいずれかの位相に回転させる系列を出力する。一方、第1の系列発生器の出力は、位相回転なしまたはX(0) が取り得る隣接する位相の1/2の位相回転に変換される。この2種類の位相回転を合わせたものが第1の位相回転系列生成器の出力系列となる。したがって、X(0) を位相回転させたX(1) 〜X(U) に適用されるX(0) が取り得る隣接する位相の1/2の位相回転の有無は、受信側のFFT演算器の出力においても維持され、これを参照することにより第1の位相回転系列生成器の番号を推定することができる。
また、本発明のOFDM通信システムおよびOFDM通信方法におけるOFDM信号受信装置において、推定器は、FFT演算器の出力について、シリアル−パラレル変換器の出力が取り得る位相またはその中間の位相のどちらに近いかを判定して2値で出力する位相判定器と、第1の系列発生器と同じ系列を出力する第2の系列発生器と、1〜Uの番号を有し、第2の系列発生器の出力をそれぞれ0〜(U−1)回巡回させるU個の第2の巡回シフト演算器と、1〜Uの番号を有し、位相判定器の出力と、U個の巡回シフト演算器の出力との相関をそれぞれ計算するU個の相関器と、U個の相関器の出力のうち絶対値が最大となる出力を選択し、選択した相関器に対応する巡回シフト演算器の番号を、FFT演算器の出力に適用されている第1の位相回転系列生成器の番号a' として推定し、推定器の出力とする第2の選択器とを備える。
すなわち、推定器は、FFT演算器の出力X(a) の位相が、シリアル−パラレル変換器の出力X(0) の取り得るいずれかの位相またはその中間の位相のどちらに近いを位相判定器で判定し、その値と第1の位相回転系列生成器の番号に対応する系列との相関値を算出し、その相関値からX(a) に適用されている第1の位相回転系列生成器の番号aを推定する。
また、第1の系列発生器および第2の系列発生器の出力系列がM系列としてもよい。
また、本発明のOFDM通信システムおよびOFDM通信方法におけるOFDM信号送信装置において、サブキャリア変調方式がQPSKであり、第3の位相回転系列生成器は、出力する位相を0,90°,180°,270°のいずれかとし、変換器は、第1の巡回シフト演算器の出力の2値信号のうち一方を位相回転なし、他方を45°の位相回転に変換する構成としてもよい。
また、本発明のOFDM通信システムおよびOFDM通信方法におけるOFDM信号受信装置において、サブキャリア変調方式がQPSKであり、位相判定器は、FFT演算器の出力の位相が0,90°,180°,270°、または45°,135°,225°,315°のいずれに近いかを判定して2値で出力する構成としてもよい。
また、本発明のOFDM通信システムおよびOFDM通信方法におけるOFDM信号送信装置において、第3の位相回転系列生成器が出力する位相は、シリアル−パラレル変換器の出力が取り得る位相に拘らず0,90°,180°,270°のいずれかであり、変換器は、第1の巡回シフト演算器の出力の2値信号のうち一方を位相回転なし、他方を45°の位相回転に変換する構成としてもよい。
また、本発明のOFDM通信システムおよびOFDM通信方法におけるOFDM信号受信装置において、位相判定器に代えて、FFT演算器の出力についてシリアル−パラレル変換器の出力が取り得る信号点またはそれを45°回転させた信号点のいずれに近いかを判定して2値で出力する構成である信号点判定器を用いてもよい。
本発明のOFDM通信システムおよびOFDM通信方法におけるOFDM信号送信装置では、第1の位相回転系列生成器の出力系列はシリアル−パラレル変換器の出力位相を回転させるだけでなく、受信側のFFT演算器の出力から第1の位相回転系列生成器の番号を推定できるように構成する。OFDM信号受信装置の推定器では、受信信号の位相を判定して取り得る各位相回転系列との相関をとることにより、その位相回転系列に対応する第1の位相回転系列生成器の番号を推定することができる。これにより、OFDM信号送信装置から位相回転系列の番号aを送信する必要がなくなり、高いPAPR抑圧効果を維持しつつ、周波数および時間の利用効率の優れたOFDM信号の伝送が可能となる。
また、OFDM信号送信装置で第1の位相回転系列生成器を構成する系列発生器およびOFDM信号受信装置で推定器を構成する系列発生器にM系列発生器を用いることにより、FFT演算の出力に適用されている第1の位相回転系列生成器の番号に対応する相関値を相対的に大きくすることができる。このため、第1の位相回転系列生成器の番号の推定誤りを抑え、かつ高いPAPR抑圧効果を維持しつつ、周波数および時間の利用効率の優れたOFDM信号の伝送が可能となる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明のOFDM通信システム(OFDM信号送信装置、OFDM信号受信装置)の第1の実施形態を示す。
図1において、OFDM信号送信装置100を構成する入力端子101、シリアル−パラレル変換器102、U個の位相回転演算器103−1〜103−U、IFFT演算器104−1〜104−U、選択器105、GI付加器106、増幅器107、送信アンテナ108と、OFDM信号受信装置200を構成する受信アンテナ201、FFT演算器202、位相回転演算器203、パラレル−シリアル変換器204、出力端子205は、図16に示す従来構成と同様である。
本実施形態の特徴とするところは、OFDM信号送信装置100の位相回転系列生成部150−1〜150−Uと、OFDM信号受信装置200の推定器250および位相回転系列生成器280にある。すなわち、送信側の位相回転系列生成部150−1〜150−Uは、推定器250がFFT演算器202の出力X(a) から、この信号に適用されている位相回転系列生成部150−aの番号aを推定できる系列を出力し、受信側の位相回転系列生成器280は推定器250の推定結果a' を参照し、選択器150で選択された出力x(a) に適用されている位相回転系列生成部150−aの位相回転を相殺する系列A'(a') を出力することを特徴とする。
以下の説明では、簡単のために、サブキャリア変調にはQPSKを用いるものとする。まず、入力端子101から入力する送信信号のビット列はシリアル−パラレル変換器102で各サブキャリアに2ビットずつ配分され、図2(a) のようにマッピングされる。各サブキャリアの信号点は、ej45 、ej135、ej225、ej315のいずれかの複素数となり、シリアル−パラレル変換器102の出力をX(0) とする。
ここで、位相回転系列生成部150−1〜150−Uの構成について図3を参照して説明する。なお、位相回転系列生成部150−1〜150−Uは、1〜U(Uは2以上の整数)の番号が振られているものとする。任意の位相回転系列生成部150−u(uは1〜Uの整数)は、位相回転系列生成器151、系列発生器152、巡回シフト演算器153、変換器154および位相回転演算器155により構成される。
位相回転系列生成部150−uの位相回転系列生成器151は、X(0) をX(0) が取り得るいずれかの位相に回転させる系列C(u) を出力する。すなわち、サブキャリア変調がQPSKの場合には、系列C(u) の要素はej0、ej90 、ej180、ej270のいずれかである。なお、C(1) 〜C(U) は、それぞれ異なる系列である。
一方、系列発生器152は、U個の位相回転系列生成部150−1〜150−Uに共通で、U以上の系列長をもつ2値信号を出力する。系列発生器152の例として、4段シフトレジスタ(SR)をもつM系列発生器を図4に示す。このM系列発生器の出力は、例えば「101100100011110」となる。次に、この巡回シフト演算器153で、系列発生器152の出力を位相回転系列生成部150−uの番号uに対して(u−1)回の巡回シフトを行う。これにより、U個の位相回転系列生成部150−1〜150−Uが出力する系列の番号を識別するための基礎となる固有情報が生成される。この結果の例を図5に示す。
次に、変換器154で巡回シフト演算器153の出力を0度とX(0) が取り得る隣接する位相の1/2の位相回転に変換する。QPSKでは、隣接する位相は90度であるため、1/2の位相回転は45度である。したがって、0と1がej0、ej45 に変換され、この結果の例を図5に示す。最後に、位相回転演算器155は、変換器154の出力D(u) を参照して位相回転系列生成器151の出力C(u) の位相を回転させる。この系列をA(u) とする。なお、位相回転系列生成部150−1〜150−Uから出力されるA(1) 〜A(U) はそれぞれ異なる系列である。
次に、OFDM信号送信装置100の位相回転演算器103−1〜103−Uで、位相回転系列生成部150−1〜150−Uから出力されるA(1) 〜A(U) を参照し、それぞれ入力するX(0) の位相を回転させる。本構成例では、位相回転の計算は、X(0) とA(1) 〜A(U) の要素の積である。この結果、位相回転演算器103−1〜103−Uの各出力ではX(0) の位相が回転し、この系列をX(1) 〜X(U) とする。X(1) 〜X(U) が取り得る信号点は、図2(b) に示すように8PSKとなる。
ここで、当初図2(a) であった信号点は、系列発生器152の出力が0の場合は位相回転系列生成器151の出力C(u) のみによる回転を受けるため、図2(c) のいずれかに遷移する(または遷移しない)。一方、系列発生器152の出力が1の場合は位相回転系列生成器151の出力C(u) に加えて変換器154の出力D(u) による回転を受けるため、図2(d) のいずれかに遷移する。これにより、位相回転系列生成部150−1〜150−Uの各系列発生器152に共通の2値情報は、位相回転系列生成部150−1〜150−Uにそれぞれ対応する固有情報としてX(1) 〜X(U) に保存されることになる。このX(1) 〜X(U) は、IFFT演算器104−1〜104−Uでそれぞれ時系列信号に変換される。これらをx(1) 〜x(U) とする。
選択器105は、IFFT演算器104−1〜104−Uの出力x(1) 〜x(U) を入力し、そのうちの電力(振幅)の最大値が最も小さい系列を出力する。この系列をx(a) とする。ここで、選択器105の出力x(a) には、図16の従来のSLM法を用いたOFDM通信システムで必要であった系列の番号aを含まないことが本実施形態の特徴である。次に、この出力x(a) は、GI付加器106でガードインターバルが付加され、増幅器107で増幅されて送信アンテナ108から送信され、OFDM信号受信装置200の受信アンテナ201に到達する。
OFDM信号受信装置200では、受信アンテナ201の受信信号x(a) がFFT演算器202に入力され、各サブキャリアのマッピングを得るためのフーリエ変換(FFT演算)を行い、出力される受信信号X(a) が位相回転演算器203および推定器250に入力される。
次に、推定器250の構成について図6を参照して説明する。推定器250は、上記の系列X(a) に適用されている送信側の位相回転系列生成部150−aの番号aを推定するものであり、位相判定器251、系列発生器252、U個の巡回シフト演算器253−1〜253−U、U個の相関器254−1〜254−U、選択器255により構成される。
位相判定器251は、FFT演算器202の出力X(a) を入力し、X(a) の各要素についてX(0) が取り得る位相またはその中間の位相のどちらに近いかを判定して2値で出力する。すなわち、X(a) の8PSK信号について、X(0) が取り得る位相か、その中間の位相かを判定する。この動作例を図7に示す。一方、系列発生器252は、送信側の系列発生器152と同一の系列を出力し、この系列を巡回シフト演算器253−1〜253−Uに入力し、0〜U−1回シフトさせたN個の系列を得る。したがって、ここで得られる系列は、図5の巡回シフト演算器の各出力と同一である。次に、相関器254−1〜254−Uは、位相判定器251の出力と巡回シフト演算器253−1〜253−Uの出力との相関をそれぞれ算出する。各相関器の演算は、例えば次の式で表される。
Figure 2007295265
なお、Rは相関値、 fk は相関器の一方から入力される要素、 gk は相関器の他方から入力される要素、Nはfおよびgの要素数である。ここで、位相判定器251の出力に誤りがない場合は、位相判定器251の出力は系列発生器252の出力を0〜U−1回シフトさせたいずれかと一致する。すなわち、相関器254−1〜254−Uは、一致した場合に大きい値を出力し、一致しない場合はそれよりも小さい値を出力する。図8は、送信側の系列発生器152および受信側の系列発生器252として、図4のM系列発生器を用いた場合の相関器254−1〜254−Uの各出力値を示す。ここでは、巡回シフト演算器253−3の出力(巡回シフト量:2)との相関値が最大になっている。選択器255は、相関器254−1〜254−Uの各出力値の中で最大となる出力を選択し、選択した相関器245−aに対応する巡回シフト演算器253−3の番号3を推定結果a' として出力する。このようにして、OFDM信号送信装置から系列の番号aを送信しなくても、OFDM信号受信装置は受信信号X(a) の位相を判定して各系列との相関をとることによりその番号aを推定することができる。
次に、位相回転系列生成器280は、推定器250から出力される番号a' を参照し、受信信号X(a) に適用されている送信側の位相回転系列生成部150−aの出力であるA(a) を相殺する系列A'(a') を出力する。例えば、A(a) のある要素がejxであったとき、これに対応するA'(a') の要素はe-jx である。次に、位相回転演算器203は、A'(a') を参照して受信信号X(a) の位相を回転させ、送信された系列X(0) を復元した系列X'(0)が得られる。最後に位相回転演算器203の出力X'(0)は、パラレル−シリアル変換器204でマッピングから復元されたビット列に変換され、復元された送信信号が出力端子205から出力される。以上により、周波数および時間の利用効率が優れ、かつPAPRの低い信号の伝送が実現できる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、サブキャリア変調にQPSKを用いた例に基づいて説明したが、第2の実施形態ではサブキャリア変調に16QAMを用いる場合について説明する。なお、本実施形態のOFDM通信システム(OFDM信号送信装置、OFDM信号受信装置)は、図1に示す第1の実施形態の構成におけるOFDM信号送信装置の位相回転系列生成部150−1〜150−UおよびOFDM信号受信装置の推定器250の動作が異なり、その他の動作は同じである。
図1において、入力端子101から入力する送信信号のビット列はシリアル−パラレル変換器102で各サブキャリアに4ビットずつ配分され、図9(a) のようにマッピングされ、シリアル−パラレル変換器102の出力をX(0) とする。
ここで、位相回転系列生成部150−1〜150−Uの構成は、図3に示す第1の実施形態のものと同じであり、位相回転系列生成部150−uは、位相回転系列生成器151、系列発生器152、巡回シフト演算器153、変換器154および位相回転演算器155により構成される。
位相回転系列生成器151は、第1の実施形態ではX(0) をX(0) が取り得るいずれかの位相に回転させる系列C(u) を出力するが、本実施形態の16QAMではQPSKと同様に0,90°,180°,270°のいずれかの回転量をランダムに出力する。すなわち、位相回転系列生成器151の要素はej0、ej90 、ej180、ej270のいずれかである。
また、変換器154は、第1の実施形態では巡回シフト演算器153の出力を0度とX(0) が取り得る隣接する位相の1/2の位相回転(QPSKでは隣接する位相は90度であるため45度)に変換し、0と1がej0、ej45 に変換されることを示したが、本実施形態の16QAMでもQPSKと同様に、巡回シフト演算器153の出力を0°と45°の位相回転に変換する。
したがって、OFDM信号送信装置100の位相回転演算器103−1〜103−Uで、位相回転系列生成部150−1〜150−Uから出力されるA(1) 〜A(U) を参照し、それぞれ入力するX(0) の位相を回転させ、その結果としてX(1) 〜X(U) が取り得る信号点は、図9(b) に示すようになる。
ここで、当初図9(a) であった信号点は、系列発生器152の出力が0の場合は位相回転系列生成器151の出力C(u) のみによる回転を受けるため、図9(c) のいずれかに遷移する(または遷移しない)。一方、系列発生器152の出力が1の場合は位相回転系列生成器151の出力C(u) に加えて変換器154の出力D(u) による回転を受けるため、図9(d) のいずれかに遷移する。これにより、位相回転系列生成部150−1〜150−Uの各系列発生器152の2値情報は、位相回転系列生成部150−1〜150−Uにそれぞれ対応する固有情報としてX(1) 〜X(U) に保存される。このX(1) 〜X(U) は、IFFT演算器104−1〜104−Uでそれぞれ時系列信号に変換される。これらをx(1) 〜x(U) とする。以下の送信処理は、第1の実施形態と同様である。
OFDM信号受信装置200では、受信アンテナ201の受信信号x(a) がFFT演算器202に入力され、各サブキャリアのマッピングを得るためのフーリエ変換(FFT演算)を行い、出力される受信信号X(a) が位相回転演算器203および推定器250に入力される。
次に、推定器250の構成について説明するが、図6に示すQPSKに対応する位相判定器251に代えて、図10に示すように16QAMに対応する信号点判定器256が用いられる。推定器250のその他の構成は図6に示すものと同様である。
信号点判定器256は、FFT演算器202の出力X(a) を入力し、X(a) の各要素についてX(0) が取り得る信号点またはX(0) が取り得る信号点を45°回転させた信号点のどちらに近いかを判定して2値で出力する。この動作例を図11に示す。信号点判定器256は、系列発生器252の出力が0の場合、すなわち図11の○印の場合は0を出力し、系列発生器252の出力が1の場合、すなわち図11の×印の場合は1を出力する。図11では、○印と×印が接近している部分があり、この場合は雑音等で判定を誤りおそれが高まる。しかし、相関器254−1〜254−Uの出力が最大となる位置が変化しない限り、推定結果には影響を与えない。以下の相関処理を含む推定器の動作およびその後の受信処理は、第1の実施形態と同様である。
本発明のOFDM通信システムの第1の実施形態を示す図。 第1の実施形態における各部の信号点の例(QPSK)を示す図。 第1の実施形態における位相回転系列生成部150の構成例を示す図。 系列発生器152として用いるM系列発生器の例を示す図。 巡回シフト演算器153の出力および変換器154の出力の例を示す図。 第1の実施形態における推定器250の構成例を示す図。 第1の実施形態における位相判定器251の動作例を説明する図。 相関器254の出力例を示す図。 第2の実施形態における各部の信号点の例(16QAM)を示す図。 第2の実施形態における推定器250の構成例を示す図。 第2の実施形態における信号点判定器256の動作例を説明する図。 OFDM通信システムの基本構成を示す図。 マルチパス環境における受信信号の例を示す図。 IFFT出力の例(平均0dBm)を示す図。 増幅器107の入出力特性の例を示す図。 従来のSLM法を用いたOFDM通信システムの構成例を示す図。 従来のSLM法を用いたOFDM通信システムにおける番号aの伝送方法の例を示す図。
符号の説明
100 OFDM信号送信装置
101 入力端子
102 シリアル−パラレル変換器
103 位相回転演算器
104 IFFT演算器
105 選択器
106 GI付加器
107 増幅器
108 送信アンテナ
110,151 位相回転系列生成器
150 位相回転系列生成部
152 系列発生器
153 巡回シフト演算器
154 変換器
155 位相回転演算器
200 OFDM信号受信装置
201 受信アンテナ
202 FFT演算器
203 位相回転演算器
204 シリアル−パラレル変換器
205 出力端子
210,280 位相回転系列生成器
250 推定器
251 位相判定器
252 系列発生器
253 巡回シフト演算器
254 相関器
255 選択器

Claims (20)

  1. 時系列の送信データを入力し、OFDM信号を構成する各サブキャリアの信号点を出力するシリアル−パラレル変換器と、
    前記シリアル−パラレル変換器の出力の位相を回転させるための互いに異なる複数の系列を生成するU個(Uは2以上の整数)の第1の位相回転系列生成器と、
    前記U個の第1の位相回転系列生成器の出力をそれぞれ参照し、前記シリアル−パラレル変換器の出力の位相をそれぞれ回転させるU個の第1の位相回転演算器と、
    前記U個の位相回転演算器の出力に対してそれぞれ逆フーリエ変換(IFFT演算)を行うU個のIFFT演算器と、
    前記U個のIFFT演算器の出力のうち1つ(対応する第1の位相回転系列生成器の番号をaとする)を選択して出力する第1の選択器と、
    前記第1の選択器の出力を増幅する増幅器と、
    前記増幅器の出力に接続された送信アンテナとを備えたOFDM信号送信装置と、
    前記送信アンテナから送信された信号を受信する受信アンテナと、
    前記受信アンテナの受信信号をフーリエ変換(FFT演算)して復調するFFT演算器と、
    前記番号aの第1の位相回転系列生成器が出力する系列により、前記第1の選択器の出力および前記FFT演算器の出力に適用されている位相回転を相殺する系列を出力する第2の位相回転系列生成器と、
    前記第2の位相回転系列生成器の出力を参照し、前記FFT演算器の出力の位相を回転させる第2の位相回転演算器と、
    前記第2の位相回転演算器の出力を時系列信号に変換し、前記送信データを復元するパラレル−シリアル変換器とを備えたOFDM信号受信装置と
    を有する構成であるOFDM通信システムにおいて、
    前記OFDM信号送信装置の前記U個の第1の位相回転系列生成器は、前記第1の選択器の出力および前記FFT演算器の出力に適用される前記第1の位相回転系列生成器の番号aを推定できる系列を出力する構成であり、前記第1の選択器は前記U個のIFFT演算器の出力のうちピーク電力が最小となる出力を選択する構成であり、
    前記OFDM信号受信装置は、さらに前記FFT演算器の出力を分岐して入力し、前記第1の位相回転系列生成器の番号aを推定する推定器を備え、前記第2の位相回転系列生成器は、前記推定器の推定結果を参照して、前記FFT演算器の出力に適用されている前記第1の位相回転系列生成器の出力による位相回転を相殺する系列を出力する構成である
    ことを特徴とするOFDM通信システム。
  2. 請求項1に記載のOFDM通信システムにおいて、
    番号u(uは1〜Uの整数)の前記第1の位相回転系列生成器は、
    前記シリアル−パラレル変換器の出力の位相を回転させたときに、その出力が取り得るいずれかの位相に回転するランダムな値であり、長さがサブキャリア数と同数の系列を出力する第3の位相回転系列生成器と、
    U以上の系列長をもち、前記U個の第1の位相回転系列生成器で共通の2値信号を出力する第1の系列発生器と、
    前記第1の系列発生器の出力を(u−1)回巡回させる第1の巡回シフト演算器と、
    前記第1の巡回シフト演算器の出力の2値信号のうち一方を位相回転なし、他方を前記シリアル−パラレル変換器の出力が取り得る隣接する位相差の1/2の位相回転に変換する変換器と、
    前記変換器の出力を参照し、前記第3の位相回転系列生成器の出力の位相を回転させ、前記第1の位相回転系列生成器の出力とする第3の位相回転演算器と
    を備えたことを特徴とするOFDM通信システム。
  3. 請求項2に記載のOFDM通信システムにおいて、
    前記推定器は、
    前記FFT演算器の出力について、前記シリアル−パラレル変換器の出力が取り得る位相またはその中間の位相のどちらに近いかを判定して2値で出力する位相判定器と、
    前記第1の系列発生器と同じ系列を出力する第2の系列発生器と、
    1〜Uの番号を有し、前記第2の系列発生器の出力をそれぞれ0〜(U−1)回巡回させるU個の第2の巡回シフト演算器と、
    1〜Uの番号を有し、前記位相判定器の出力と、前記U個の巡回シフト演算器の出力との相関をそれぞれ計算するU個の相関器と、
    前記U個の相関器の出力のうち絶対値が最大となる出力を選択し、選択した相関器に対応する巡回シフト演算器の番号を、前記FFT演算器の出力に適用されている前記第1の位相回転系列生成器の番号a' として推定し、前記推定器の出力とする第2の選択器と
    を備えたことを特徴とするOFDM通信システム。
  4. 請求項2または請求項3に記載のOFDM通信システムにおいて、
    前記第1の系列発生器および前記第2の系列発生器の出力系列がM系列(maximum length code)である
    ことを特徴とするOFDM通信システム。
  5. 請求項2に記載のOFDM通信システムにおいて、
    サブキャリア変調方式がQPSKであり、
    前記第3の位相回転系列生成器は、出力する位相を0,90°,180°,270°のいずれかとし、
    前記変換器は、前記第1の巡回シフト演算器の出力の2値信号のうち一方を位相回転なし、他方を45°の位相回転に変換する構成である
    ことを特徴とするOFDM通信システム。
  6. 請求項3に記載のOFDM通信システムにおいて、
    サブキャリア変調方式がQPSKであり、
    前記位相判定器は、前記FFT演算器の出力の位相が0,90°,180°,270°、または45°,135°,225°,315°のいずれに近いかを判定して2値で出力する構成である
    ことを特徴とするOFDM通信システム。
  7. 請求項2に記載のOFDM通信システムにおいて、
    前記第3の位相回転系列生成器が出力する位相は、前記シリアル−パラレル変換器の出力が取り得る位相に拘らず0,90°,180°,270°のいずれかであり、
    前記変換器は、前記第1の巡回シフト演算器の出力の2値信号のうち一方を位相回転なし、他方を45°の位相回転に変換する構成である
    ことを特徴とするOFDM通信システム。
  8. 請求項3に記載のOFDM通信システムにおいて、
    前記位相判定器に代えて、前記FFT演算器の出力について前記シリアル−パラレル変換器の出力が取り得る信号点またはそれを45°回転させた信号点のいずれに近いかを判定して2値で出力する構成である信号点判定器を用いた
    ことを特徴とするOFDM通信システム。
  9. シリアル−パラレル変換器に時系列の送信データを入力し、OFDM信号を構成する各サブキャリアの信号点を出力し、
    U個(Uは2以上の整数)の第1の位相回転系列生成器が、前記シリアル−パラレル変換器の出力の位相を回転させるための互いに異なる複数の系列を生成し、
    U個の第1の位相回転演算器が、前記U個の第1の位相回転系列生成器の出力をそれぞれ参照し、前記シリアル−パラレル変換器の出力の位相をそれぞれ回転させ、
    U個のIFFT演算器が、前記U個の位相回転演算器の出力に対してそれぞれ逆フーリエ変換(IFFT演算)を行い、
    第1の選択器が前記U個のIFFT演算器の出力のうち1つ(対応する第1の位相回転系列生成器の番号をaとする)を選択して出力し、
    増幅器が前記第1の選択器の出力を増幅し、増幅された信号を送信アンテナから送信するOFDM信号送信方法と、
    前記送信アンテナから送信された信号を受信アンテナで受信し、
    FFT演算器が前記受信アンテナの受信信号をフーリエ変換(FFT演算)して復調し、
    第2の位相回転系列生成器が、前記番号aの第1の位相回転系列生成器が出力する系列により、前記第1の選択器の出力および前記FFT演算器の出力に適用されている位相回転を相殺する系列を出力し、
    第2の位相回転演算器が前記第2の位相回転系列生成器の出力を参照し、前記FFT演算器の出力の位相を回転させ、
    パラレル−シリアル変換器で前記第2の位相回転演算器の出力を時系列信号に変換し、前記送信データを復元するOFDM信号受信方法からなるOFDM通信方法において、
    前記OFDM信号送信方法の前記U個の第1の位相回転系列生成器は、前記第1の選択器の出力および前記FFT演算器の出力に適用される前記第1の位相回転系列生成器の番号aを推定できる系列を出力し、前記第1の選択器は前記U個のIFFT演算器の出力のうちピーク電力が最小となる出力を選択し、
    前記OFDM信号受信方法は、さらに推定器に前記FFT演算器の出力を分岐して入力し、前記第1の位相回転系列生成器の番号aを推定し、前記第2の位相回転系列生成器は、前記推定器の推定結果を参照して、前記FFT演算器の出力に適用されている前記第1の位相回転系列生成器の出力による位相回転を相殺する系列を出力する
    ことを特徴とするOFDM通信方法。
  10. 請求項9に記載のOFDM通信方法において、
    番号u(uは1〜Uの整数)の前記第1の位相回転系列生成器は、
    第3の位相回転系列生成器が、前記シリアル−パラレル変換器の出力の位相を回転させたときに、その出力が取り得るいずれかの位相に回転するランダムな値であり、長さがサブキャリア数と同数の系列を出力し、
    第1の系列発生器がU以上の系列長をもち、前記U個の第1の位相回転系列生成器で共通の2値信号を出力し、
    第1の巡回シフト演算器が前記第1の系列発生器の出力を(u−1)回巡回させ、
    変換器が前記第1の巡回シフト演算器の出力の2値信号のうち一方を位相回転なし、他方を前記シリアル−パラレル変換器の出力が取り得る隣接する位相差の1/2の位相回転に変換し、
    第3の位相回転演算器が前記変換器の出力を参照し、前記第3の位相回転系列生成器の出力の位相を回転させ、前記第1の位相回転系列生成器の出力とする
    ことを特徴とするOFDM通信方法。
  11. 請求項10に記載のOFDM通信方法において、
    前記推定器は、
    位相判定器が前記FFT演算器の出力について、前記シリアル−パラレル変換器の出力が取り得る位相またはその中間の位相のどちらに近いかを判定して2値で出力し、
    第2の系列発生器が前記第1の系列発生器と同じ系列を出力し、
    U個の第2の巡回シフト演算器が1〜Uの番号を有し、前記第2の系列発生器の出力をそれぞれ0〜(U−1)回巡回させ、
    U個の相関器が1〜Uの番号を有し、前記位相判定器の出力と、前記U個の巡回シフト演算器の出力との相関をそれぞれ計算し、
    第2の選択器が前記U個の相関器の出力のうち絶対値が最大となる出力を選択し、選択した相関器に対応する巡回シフト演算器の番号を、前記FFT演算器の出力に適用されている前記第1の位相回転系列生成器の番号a' として推定し、前記推定器の出力とする
    ことを特徴とするOFDM通信方法。
  12. 請求項10または請求項11に記載のOFDM通信方法において、
    前記第1の系列発生器および前記第2の系列発生器の出力系列がM系列(maximum length code)である
    ことを特徴とするOFDM通信方法。
  13. 請求項10に記載のOFDM通信方法において、
    サブキャリア変調方式がQPSKであり、
    前記第3の位相回転系列生成器は、出力する位相を0,90°,180°,270°のいずれかとし、
    前記変換器は、前記第1の巡回シフト演算器の出力の2値信号のうち一方を位相回転なし、他方を45°の位相回転に変換する
    ことを特徴とするOFDM通信方法。
  14. 請求項11に記載のOFDM通信方法において、
    サブキャリア変調方式がQPSKであり、
    前記位相判定器は、前記FFT演算器の出力の位相が0,90°,180°,270°、または45°,135°,225°,315°のいずれに近いかを判定して2値で出力する構成である
    ことを特徴とするOFDM通信方法。
  15. 請求項10に記載のOFDM通信方法において、
    前記第3の位相回転系列生成器が出力する位相は、前記シリアル−パラレル変換器の出力が取り得る位相に拘らず0,90°,180°,270°のいずれかであり、
    前記変換器は、前記第1の巡回シフト演算器の出力の2値信号のうち一方を位相回転なし、他方を45°の位相回転に変換する
    ことを特徴とするOFDM通信方法。
  16. 請求項11に記載のOFDM通信方法において、
    前記位相判定器に代わる信号点判定器が、前記FFT演算器の出力について前記シリアル−パラレル変換器の出力が取り得る信号点またはそれを45°回転させた信号点のいずれに近いかを判定して2値で出力する
    ことを特徴とするOFDM通信方法。
  17. 時系列の送信データを入力し、OFDM信号を構成する各サブキャリアの信号点を出力するシリアル−パラレル変換器と、
    前記シリアル−パラレル変換器の出力の位相を回転させるための互いに異なる複数の系列を生成するU個(Uは2以上の整数)の第1の位相回転系列生成器と、
    前記U個の第1の位相回転系列生成器の出力をそれぞれ参照し、前記シリアル−パラレル変換器の出力の位相をそれぞれ回転させるU個の第1の位相回転演算器と、
    前記U個の位相回転演算器の出力に対してそれぞれ逆フーリエ変換(IFFT演算)を行うU個のIFFT演算器と、
    前記U個のIFFT演算器の出力のうち1つ(対応する第1の位相回転系列生成器の番号をaとする)を選択して出力する第1の選択器と、
    前記第1の選択器の出力を増幅する増幅器と、
    前記増幅器の出力に接続された送信アンテナと
    を備えたOFDM信号送信装置において、
    前記U個の第1の位相回転系列生成器は、前記第1の選択器の出力に適用される前記第1の位相回転系列生成器の番号aを推定できる系列を出力する構成であり、前記第1の選択器は前記U個のIFFT演算器の出力のうちピーク電力が最小となる出力を選択する構成である
    ことを特徴とするOFDM信号送信装置。
  18. 請求項17に記載のOFDM信号送信装置において、
    番号u(uは1〜Uの整数)の前記第1の位相回転系列生成器は、
    前記シリアル−パラレル変換器の出力の位相を回転させたときに、その出力が取り得るいずれかの位相に回転するランダムな値であり、長さがサブキャリア数と同数の系列を出力する第3の位相回転系列生成器と、
    U以上の系列長をもち、前記U個の第1の位相回転系列生成器で共通の2値信号を出力する第1の系列発生器と、
    前記第1の系列発生器の出力を(u−1)回巡回させる第1の巡回シフト演算器と、
    前記第1の巡回シフト演算器の出力の2値信号のうち一方を位相回転なし、他方を前記シリアル−パラレル変換器の出力が取り得る隣接する位相差の1/2の位相回転に変換する変換器と、
    前記変換器の出力を参照し、前記第3の位相回転系列生成器の出力の位相を回転させ、前記第1の位相回転系列生成器の出力とする第3の位相回転演算器と
    を備えたことを特徴とするOFDM信号送信装置。
  19. OFDM信号送信装置から送信されたOFDM信号を受信する受信アンテナと、
    前記受信アンテナの受信信号をフーリエ変換(FFT演算)して復調するFFT演算器と、
    前記番号aの第1の位相回転系列生成器が出力する系列により、前記第1の選択器の出力および前記FFT演算器の出力に適用されている位相回転を相殺する系列を出力する第2の位相回転系列生成器と、
    前記第2の位相回転系列生成器の出力を参照し、前記FFT演算器の出力の位相を回転させる第2の位相回転演算器と、
    前記第2の位相回転演算器の出力を時系列信号に変換し、前記送信データを復元するパラレル−シリアル変換器と
    を備えたOFDM信号受信装置において、
    前記FFT演算器の出力を分岐して入力し、前記OFDM信号送信装置の第1の位相回転系列生成器の番号aを推定する推定器を備え、
    前記第2の位相回転系列生成器は、前記推定器の推定結果を参照して、前記FFT演算器の出力に適用されている前記第1の位相回転系列生成器の出力による位相回転を相殺する系列を出力する構成である
    ことを特徴とするOFDM信号受信装置。
  20. 請求項18に記載のOFDM信号送信装置から送信されたOFDM信号を受信する請求項19に記載のOFDM信号受信装置において、
    前記推定器は、
    前記FFT演算器の出力について、前記OFDM信号送信装置のシリアル−パラレル変換器の出力が取り得る位相またはその中間の位相のどちらに近いかを判定して2値で出力する位相判定器と、
    前記第1の系列発生器と同じ系列を出力する第2の系列発生器と、
    1〜Uの番号を有し、前記第2の系列発生器の出力をそれぞれ0〜(U−1)回巡回させるU個の第2の巡回シフト演算器と、
    1〜Uの番号を有し、前記位相判定器の出力と、前記U個の巡回シフト演算器の出力との相関をそれぞれ計算するU個の相関器と、
    前記U個の相関器の出力のうち絶対値が最大となる出力を選択し、選択した相関器に対応する巡回シフト演算器の番号を、前記FFT演算器の出力に適用されている前記第1の位相回転系列生成器の番号a' として推定し、前記推定器の出力とする第2の選択器と
    を備えたことを特徴とするOFDM信号受信装置。
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