JP2007291995A - 排気ガス浄化システムおよびその制御方法 - Google Patents

排気ガス浄化システムおよびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吸気弁と排気弁とが同時に開弁状態となるオーバーラップ期間中に燃焼室内に燃料を供給してこれを排気通路に組み込まれた触媒側に導く排気ガス浄化システムの制御方法を提供する。
【解決手段】吸気弁16および排気弁17の少なくとも一方の開閉タイミングに応じて吸気通路19を開閉し得る吸気制御弁24と、この吸気制御弁24の開閉を行うためのアクチュエータ23と、排気弁17の閉弁後かつ吸気弁16の閉弁前に吸気制御弁24が開弁すると共に吸気弁16の閉弁後に吸気制御弁24が閉弁するように、アクチュエータ23の作動を制御して吸気制御弁24の掃気用開弁期間を達成する制御装置25とを具える。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸気弁と排気弁とが同時に開弁状態となるオーバーラップ期間中に燃焼室内に燃料を供給してこれを排気通路に組み込まれた排気ガス浄化エレメント側に導く排気ガス浄化システムおよびその制御方法に関する。
内燃機関に供給される燃料中に各種添加剤や硫黄分などが含まれる場合、排気ガス中の有害成分を無害化する触媒や排気ガス中の微粒子を捕捉するトラップフィルタなどの排気ガス浄化エレメントが目詰まりを起こしたり、触媒の場合には被毒したりする。このため、所定期間毎に排気ガス浄化エレメントの回復処理を行って清浄な排気ガスを大気中に排出できるようにしなければならない。
車両の走行中に触媒の回復処理、つまり後処理を行う場合、エンジンの排気上死点またはその近傍にて還元剤、一般的には燃料を燃焼室内に供給し、シリンダ内壁に付着しているエンジンオイルの希釈を回避するいわゆる VIGOM 噴射による方法が知られている。これは、吸気弁と排気弁とが同時に開弁状態となるオーバーラップ期間を設定する必要があるものの、排気通路内に専用の噴射装置を組み込む必要がなく、燃焼室内に燃料を供給する燃料噴射装置を兼用させることができるという利点がある。また、シリンダ内壁に付着したエンジンオイルの希釈を回避することができるという利点もある。
このような排気ガス浄化エレメントの回復処理とは関係がないけれども、排気上死点での燃料の噴射技術が特許文献1に開示されている。この特許文献1においては、排気上死点近傍にて燃料を噴射する場合、吸気弁および排気弁のオーバーラップ期間を短くし、排気上死点近傍にて噴射された燃料が燃焼室内に残留し、これが次サイクルで燃焼するのを抑制するようにしている。
特開2003−97328号公報
排気上死点またはその近傍にて燃料を噴射した場合、燃焼室の内壁に付着しているエンジンオイルの希釈を避けることができるものの、燃料の一部が燃焼室に残留してしまい、次行程での燃焼室内での燃料の燃焼条件が変わってしまうという不具合が生ずる。このような不具合を回避するため、特許文献1においては、吸気弁および排気弁のオーバーラップ期間を短くし、また燃料の噴射量も少なく設定している。
このため、特許文献1に開示された技術を排気ガス浄化システムに利用して VIGOM 噴射を行う場合、充分な量の還元剤、つまり燃料を排気ガス浄化エレメント側に供給することが困難となる。
本発明の目的は、吸気弁と排気弁とが同時に開弁状態となるオーバーラップ期間中に燃焼室内に所望の量の燃料を供給し、これを排気通路に組み込まれた排気ガス浄化エレメント側に効率よく導くことができる排気ガス浄化システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、このような排ガス浄化システムの制御方法を提供することにある。
本発明の第1の形態は、吸気弁と排気弁とが同時に開弁状態となるオーバーラップ期間中に燃焼室内に燃料を供給してこれを排気通路に組み込まれた排気ガス浄化エレメント側に導く排気ガス浄化システムであって、前記吸気弁および排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングに応じて吸気通路を開閉し得る吸気制御弁と、この吸気制御弁の開閉を行うためのアクチュエータと、前記排気弁の閉弁後かつ前記吸気弁の閉弁前に前記吸気制御弁が開弁すると共に前記吸気弁の閉弁後に前記吸気制御弁が閉弁するように、前記アクチュエータの作動を制御して前記吸気制御弁の掃気用開弁期間を達成する制御手段とを具えたことを特徴とするものである。
本発明においては、制御手段がアクチュエータの作動を制御し、排気弁の閉弁後かつ吸気弁の閉弁前に吸気制御弁を開弁させ、吸気弁の閉弁後に吸気制御弁を閉弁させる。吸気弁の閉弁後に吸気制御弁が閉弁すると、吸気制御弁よりも上流側の吸気通路内を流れる吸気の慣性により、吸気弁と吸気制御弁との間の吸気通路内に高密度の空気が保持されることとなる。このため、排気弁が閉弁する前に吸気弁が開くと、吸気弁と吸気制御弁との間の吸気通路内の高密度の空気が燃焼室に流入して掃気用の空気となり、このオーバーラップ期間中に燃焼室内に供給される燃料を効率よく排気通路側へと導くこととなる。また、排気弁の閉弁後かつ吸気弁の閉弁前に吸気制御弁が開弁することにより、負圧状態となっている燃焼室内に吸気制御弁よりも上流側の吸気通路内に介在する空気が加速状態で供給される。
本発明の第1の形態による排気ガス浄化システムにおいて、掃気用開弁期間が吸気弁の閉弁時期を跨いで連続しているものであってよい。
制御手段は、排気弁の閉弁後における最初の吸気制御弁の開弁から吸気弁の閉弁後における最後の吸気制御弁の閉弁に至る間に、吸気制御弁が少なくとも1回ずつ閉弁および開弁するように、アクチュエータの作動を制御するものであってよい。この場合、掃気用開弁期間は、吸気弁の閉弁と同時に吸気制御弁が閉弁して終了する第1掃気用開弁期間と、この第1掃気用開弁期間後に再び吸気制御弁が開弁して始まる第2掃気用開弁期間とを有することができる。また、制御手段は、排気弁の閉弁後かつ掃気用開弁期間の前に吸気制御弁が少なくとも1回ずつ開弁および閉弁して吸気制御弁の吸気用開弁期間を達成するように、アクチュエータの作動を制御するものであってよい。
燃焼室内に導入される実際の吸気量を導出する実吸気量導出手段と、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段とをさらに具え、制御手段は、運転状態検出手段からの検出情報に基づいて燃焼室内に導入されるべき最低限の吸気量を導出する要求吸気量導出部と、この要求吸気量導出部により導出された最低限の吸気量と実吸気量導出手段によって導出された実際の吸気量とを比較する比較部とを有し、制御手段は、この比較部にて実際の吸気量が最低限の吸気量よりも少ないと判断した場合、吸気制御弁の吸気用開弁期間を設定するものであってよい。
本発明の第2の形態は、吸気弁または排気弁の開閉タイミングに応じて開閉する吸気制御弁と、排気通路に組み込まれた排気ガス浄化エレメントとを有し、吸気弁と排気弁とが同時に開弁状態となるオーバーラップ期間中に燃焼室内に燃料を供給してこれを前記排気ガス浄化エレメント側に導く排気ガス浄化システムの制御方法であって、前記排気弁の開弁後かつ前記吸気弁の閉弁前に前記吸気制御弁を開弁するステップと、前記吸気弁の閉弁後に前記吸気制御弁を閉弁するステップとを具えたことを特徴とするものである。
本発明の第2の形態による排気ガス浄化システムの制御方法において、吸気制御弁を開弁するステップと吸気制御弁を閉弁するステップとの間に、吸気弁を閉弁してから再度これを開弁するステップを少なくとも1回以上有することができる。この場合、燃焼室内に導入される実際の吸気量を導出するステップと、エンジンの運転状態に基づいて燃焼室内に導入されるべき最低限の吸気量を導出するステップと、最低限の吸気量と実際の吸気量とを比較するステップとをさらに具え、吸気弁を閉弁してから再度これを開弁するステップは、実際の吸気量が最低限の吸気量よりも少ない場合に行われるものであってよい。
本発明の排気ガス浄化システムおよびその制御方法によると、吸気弁および排気弁のオーバーラップ期間中に燃焼室内に供給された燃料を排気通路に組み込まれた排気ガス浄化エレメント側に効率よく導くことができる。つまり、吸気弁の閉弁後に吸気制御弁を閉弁し、吸気制御弁よりも上流側の吸気通路内を流れる吸気の慣性を利用して吸気弁と吸気制御弁との間の吸気通路内に高密度の空気を保持し、次いで排気弁が閉弁する前に吸気弁を開き、吸気弁と吸気制御弁との間の吸気通路内の高密度の空気を掃気用の空気として燃焼室に流入させることが可能となる。この結果、排気上死点またはその近傍にて燃料を燃焼室内に供給しても、燃焼室内に燃料を残留させることなく、確実に排気通路側へ導くことが可能となり、残留燃料による次行程での燃焼条件の変化を防止することができる。
排気弁の閉弁後における最初の吸気制御弁の開弁から吸気弁の閉弁後における最後の吸気制御弁の閉弁に至る間に、吸気制御弁が少なくとも1回ずつ閉弁および開弁するように、制御手段がアクチュエータの作動を制御した場合、吸気制御弁の機能を有効に利用して充填効率のよい吸気を行うことができる。
排気弁の閉弁後かつ掃気用開弁期間の前に吸気制御弁が少なくとも1回ずつ開弁および閉弁して吸気制御弁の吸気用開弁期間を達成するように、アクチュエータの作動を制御手段が制御した場合、掃気用の吸気と燃焼室内での燃料の燃焼に必要な吸気とを確実に得ることができる。
燃焼室内に導入される実際の吸気量を導出する実吸気量導出手段と、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段とをさらに具え、運転状態検出手段からの検出情報に基づいて燃焼室内に導入されるべき最低限の吸気量を導出する要求吸気量導出部と、この要求吸気量導出部により導出された最低限の吸気量と実吸気量導出手段によって導出された実際の吸気量とを比較する比較部とを制御手段が有し、この比較部にて実際の吸気量が最低限の吸気量よりも少ないと制御手段が判断した時に吸気制御弁の吸気用開弁期間を設定する場合、掃気用の吸気に加えて燃焼室内での燃料の燃焼に必要な吸気を確実に得ることができる。
本発明による排気ガス浄化システムをディーゼル機関が搭載された車両に応用した一実施形態について、図1〜図5を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明はこのような実施形態のみに限らず、特許請求の範囲に記載された本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が可能であり、従って本発明の精神に帰属する他の任意の技術にも当然応用することができる。
本実施形態におけるエンジンシステムの概念を図1に示し、このエンジンシステムにおける制御ブロックを図2に示す。本実施形態におけるエンジン10は、燃料である軽油を燃料噴射弁11から圧縮状態にある燃焼室12内に直接噴射することにより、自然着火させる圧縮点火型式のものである。
燃焼室12にそれぞれ臨む吸気ポート13および排気ポート14が形成されたシリンダヘッド15には、吸気ポート13を開閉する吸気弁16および排気ポート14を開閉する排気弁17を含む動弁機構18が組み込まれている。また、これら吸気弁16および排気弁17に挟まれるように燃焼室12の上端中央に臨む燃料噴射弁11も、このシリンダヘッド15に組み込まれている。本実施形態における動弁機構18は、吸気弁16および排気弁17の開閉タイミングが固定されたものであり、吸気弁16と排気弁17とが同時に開弁状態となるオーバーラップ期間を設定している。動弁機構18として、エンジン10の運転状態によってこれらの開閉タイミングを変更し得るものを採用することも可能である。
吸気ポート13に連通するようにシリンダヘッド15に連結されて吸気ポート13と共に吸気通路19を画成する吸気管20の上流端側には、大気中に含まれる塵埃などを除去して吸気通路19に導くためのエアクリーナ21が設けられている。吸気弁16と吸気管20の途中に形成されたサージタンク22との間の吸気管20の途中には、吸気弁16の開閉時期に応じた所定のタイミングにてアクチュエータ23により吸気通路19を開閉し得る吸気制御弁24が組み込まれている。エンジン10が気筒当たり複数の吸気ポート13をそれぞれ有する場合、吸気制御弁24を吸気ポート13毎に独立して設け、各吸気ポート13を個別に開閉することも可能であるが、個々の気筒を単位として吸気制御弁24を開閉するようにしてもよい。これら吸気制御弁24およびそのアクチュエータ23は、吸気弁16および排気弁17の少なくとも一方の開閉時期に応じて所望の時期に正確に吸気制御弁24が開閉するように、極めて制御応答性の高いものである。
本実施形態における吸気制御弁24は、本発明における制御手段としての制御装置25からの指令に基づき、アクチュエータ23によってその開閉状態が制御される。具体的には、車両の運転状態に基づき、エンジン10の低回転高負荷運転領域では吸気弁16の開弁時期よりも遅く開弁し、そして吸気弁16の閉弁時期に合わせて閉弁する一方、それ以外の運転領域では吸気弁16の開閉動作に拘らず、基本的に常時全開状態となるように制御される。この結果、エンジン10の低回転高負荷運転領域ではエンジン10の吸気行程の途中まで負圧状態となっている燃焼室12内に吸気制御弁24よりも上流側に位置する吸気通路19内の空気が一気に流れ込むこととなる。つまり、一種の慣性過給効果によって多量の空気を燃焼室12内に充填させることが可能である。この吸気制御弁24を用いた過給においては、吸気の慣性と吸気制御弁24よりも下流側に発生する負圧とを利用して制御の開始直後から実際の過給がなされることとなる。従って、ターボ過給方式などよりも制御の応答性に優れ、いわゆる車両の加速遅れを解消することができる。
なお、このような吸気制御弁24に関する基本的な技術は、2003年フランクフルトモーターショーにて Siemens VDO Automotive AG から9月9日にプレス発表された "Impulses for Greater Driving Fun" に詳述されている。本発明においては、以下に説明する排気ガス浄化システムにこの吸気制御弁24の機能を組み合わせている。
排気ポート14に連通するようにシリンダヘッド15に基端が連結された排気管26の途中には、燃焼室12内での混合気の燃焼により生成するパティキュレートや有害物質を捕捉および/または無害化するための触媒27が組み込まれている。この排気管26は、排気ポート14と共に排気通路28を画成している。従って、エアクリーナ21を通って吸気管20から燃焼室12内に供給される吸気は、燃料噴射弁11から燃焼室12内に噴射される燃料と混合気を形成し、ピストン29の圧縮上死点近傍にて自然着火して燃焼する。この燃焼に伴って発生する微小な炭素化合物、いわゆるパティキュレートや窒素酸化物あるいは硫黄成分(以下、これらを一括して有害成分と呼称する)が触媒27に捕捉される。有害成分の一部は、触媒27を通過する間に無害化され、清浄化された排気ガスと共に排気管26から大気中に排出される。
燃焼排ガス中に含まれる有害成分が触媒27に付着堆積するに伴い、触媒27が目詰まりを起こしてエンジン10の円滑な運転を損なう可能性が生ずる。このような不具合を回避してエンジン10の円滑な運転を可能とするため、本実施形態では吸気弁16および排気弁17のオーバーラップ期間中、つまりピストン29の排気上死点および/またはその近傍にて燃料噴射弁11から未燃の燃料を燃焼室12内に噴射する VIGOM 噴射を行うようにしている。これにより、未燃の燃料を排気通路28から触媒27に供給して有害成分を完全燃焼させ、触媒27の回復処理を行うことができる。この触媒27の回復処理は、触媒27を挟んでその上流側と下流側とにおける排気通路28内の差圧が予め設定した値以上になった場合に行われるが、冷態状態にある触媒27を暖機してその活性化を促進させる場合や、一時的に混合気をリッチ側に振るリッチスパイク制御を行う場合にも VIGOM 噴射を併用することが有効である。
この VIGOM 噴射による本実施形態の排気ガス浄化システムにおいては、排気弁17の閉弁後かつ吸気弁16の閉弁前に吸気制御弁24を開弁させ、吸気弁16の閉弁後に吸気制御弁24を閉弁させるようにしている。吸気弁16の閉弁後に吸気制御弁24が閉弁すると、吸気制御弁24よりも上流側の吸気通路19内を流れる吸気の慣性により、吸気弁16と吸気制御弁24との間の吸気通路19内に高密度の空気が保持されることとなる。このため、排気弁17が閉弁する前に吸気弁16が開くと、吸気弁16と吸気制御弁24との間の吸気通路19内の高密度の空気が燃焼室12に流入して掃気用の空気となり、このオーバーラップ期間中に燃焼室12内に供給される燃料を効率よく排気通路28側へと導くことができる。また、排気弁17の閉弁後かつ吸気弁16の閉弁前に吸気制御弁24が開弁することにより、負圧状態となっている燃焼室12内に吸気制御弁24よりも上流側の吸気通路19内に介在する空気が加速状態で供給される。従って、吸気通路19の上流側に機械式過給機またはターボ式過給機を組み込んだ場合には、本発明の効果をさらに向上させることが可能である。
このように、エンジン10およびこのエンジン10が搭載される車両の運転状態を把握して制御装置25が燃料噴射弁11からの燃料の噴射量および噴射時期や、吸気制御弁24の作動を制御するため、以下に記すような各種センサ類を具えている。すなわち、運転者によって操作されるアクセルペダル30の踏み込み量を検出してこれを制御装置25に出力するアクセル開度センサ31を具えている。エアクリーナ21とサージタンク22との間の吸気管20の部分には、ここを流れる空気の流量を検出するエアフローメータ32が取り付けられ、その出力信号が制御装置25に出力されるようになっている。吸気制御弁24よりも下流側の吸気管20の部分には、吸気通路19内の吸気圧を検出してこれを制御装置25に出力する吸気圧センサ33が取り付けられている。さらに、ピストン29が往復動するシリンダブロック34には、連接棒35を介してピストン29が連結されるクランク軸36の回転位置、つまりクランク角位相を検出してこれを制御装置25に出力するクランク角センサ37が取り付けられている。本実施形態においては、このクランク角センサ37をエンジン回転数センサとして利用している。本発明における差圧センサ38として機能する一対の圧力センサ38a,38bが触媒27を挟んでその上流側および下流側の排気管26にそれぞれ取り付けられ、これらによって検出された触媒27の上流側および下流側の排気通路28内の圧力情報が制御装置25に出力されるようになっている。
制御装置25は、これらセンサ31,33,37,38およびエアフローメータ32などからの検出信号に基づき、予め設定されたプログラムに従って円滑なエンジン10の運転がなされるように、燃料噴射弁11およびアクチュエータ23などの作動を制御するようになっている。本実施形態における制御装置25は、VIGOM 噴射判定部39と、掃気用開弁期間設定部40と、燃料噴射量設定部41と、噴射時期設定部42と、要求最低吸気量導出部43と、実吸気量導出部44と、比較判定部45と、吸気用開弁期間設定部46とを有する。
VIGOM 噴射判定部39は、差圧センサ38からの検出信号に基づいて VIGOM 噴射を行なうべきか否かを判定し、その結果を掃気用開弁期間設定部40および燃料噴射量設定部41に出力する。掃気用開弁期間設定部40は、VIGOM 噴射判定部39にて VIGOM 噴射を行なうべきであると判断した場合、燃焼室12内の掃気のための吸気制御弁24の開弁および閉弁時期を設定する。燃料噴射量設定部41は、アクセル開度センサ31からの検出信号に基づいてエンジン10の駆動トルク、つまり燃料噴射弁11からの燃料の噴射量を設定し、これを噴射時期設定部42および要求最低吸気量導出部43に出力する。噴射時期設定部42は、この燃料噴射量設定部41にて設定された燃料噴射量に対応した燃料の噴射時期を設定する。要求最低吸気量導出部43は、クランク角センサ37からの情報に基づいて算出されるエンジン回転数と、燃料噴射量設定部41にて設定された燃料噴射量とに基づき、エンジン10が必要とする最低限の吸気量Aを図3に示す如きマップから導出する。そして、これを比較判定部45に出力する。実吸気量導出部44は、エアフローメータ32および吸気圧センサ33からの検出信号に基づいて実際に燃焼室12内に供給された吸気量Aを算出し、その結果を比較判定部45に出力する。比較判定部45は、要求最低吸気量導出部43にて導出された要求最低吸気量Aと、実吸気量導出部44にて算出された実吸気量Aとを比較し、要求最低吸気量Aが実吸気量Aよりも多いか否かを判定する。そして、その判定結果を吸気用開弁期間設定部46に出力する。吸気用開弁期間設定部46は、この比較判定部45にて要求最低吸気量Aが実吸気量Aよりも多いと判定された場合、燃焼室12内への吸気のための吸気制御弁24の開弁および閉弁時期を設定する。
燃料噴射弁11は、燃料噴射量設定部41および噴射時期設定部42にて設定された燃料噴射量および燃料噴射時期にて燃料を燃焼室12内に噴射するようになっている。また、アクチュエータ23は、掃気用開弁期間設定部40および吸気用開弁期間設定部46にて設定された開弁期間となるように吸気制御弁24を開閉する。
ピストン29の行程と燃料噴射弁11,吸気弁16,排気弁17,吸気制御弁24の開閉期間との関係を図4に示す。図4中、上から順に吸気弁16,排気弁17,燃料噴射弁11,吸気制御弁24の開閉期間を表しており、一番下の二点鎖線は、要求最低吸気量Aが実吸気量A以下の場合、掃気用開弁期間設定部40にて設定された吸気制御弁24の開閉期間の他の一例を示している。図4では、圧縮上死点近傍にて燃料噴射弁11から燃料を噴射して通常の燃焼を行う以外に、吸気弁16の開弁後に排気弁17が閉弁するオーバーラップ期間中に排気上死点および/またはその近傍にて燃料を噴射する VIGOM 噴射を行っている。また、吸気制御弁24においては、排気弁17の閉弁直後に始まる吸気用開弁期間Bと、その後に続く2つの掃気用開弁期間C,Cとが設定されている。なお、VIGOM 噴射を行う必要がない運転状態の場合、掃気用開弁期間C,Cが設定されず、吸気用開弁期間Bのみ設定されることは言うまでもない。その場合、吸気制御弁24の吸気用開弁期間Bを吸気下死点まで継続させることができる。
掃気用開弁期間C,Cは、2回に限定されるわけではなく、必要に応じて任意に設定することが可能である。例えば、図4中、一番下の二点鎖線に示すように吸気下死点を挟んで掃気用開弁期間Cを1回に設定することも可能であり、この例では要求最低吸気量Aが実吸気量A以下の場合を示しており、このように吸気弁16の開弁期間に対して吸気制御弁24の開弁期間をずらしても、エンジン10を運転するための通常の燃焼が可能である。
本実施形態における排気ガス浄化システムの制御は、図5に示すフローチャートに従って行われる。まず、S11のステップにて現在の車両の運転状態が VIGOM 噴射条件を満たしているか否かを判定する。ここで、現在の車両の運転状態が VIGOM 噴射条件を満たしていない、つまり触媒27の上流側と下流側とで排気通路28内の圧力の差が所定値に達していないと判断した場合には、何もせずに通常の燃焼制御に移行する。
これに対し、現在の車両の運転状態が VIGOM 噴射条件を満たしている、つまり触媒27の回復処理が必要であると判断した場合には、S12のステップに移行して掃気用開弁期間C,Cを設定する。そして、S13のステップに移行して今度は要求最低吸気量Aが実吸気量Aよりも多いか否かを判定する。ここで、要求最低吸気量Aが実吸気量A以下であると判断した場合、掃気用開弁期間C,Cの他に吸気用開弁期間Bを設定する必要がないので、掃気用開弁期間C,Cのみで吸気制御弁24の開閉制御を行うように制御を継続する。
S13のステップにて要求最低吸気量Aが実吸気量Aよりも大きい、すなわち掃気用開弁期間C,Cのみでは吸気量が不足すると判断した場合には、S14のステップに移行して吸気用開弁期間Bを設定し、この吸気用開弁期間Bと掃気用開弁期間C,Cとで吸気制御弁24の開閉制御を行う。
上述した実施形態では、本発明を点火プラグのないディーゼルエンジンなどの圧縮点火機関に応用した場合について説明したが、ガソリンやアルコールまたはLPG(液化天然ガス)などを燃料として点火プラグを用いる直噴形式の火花点火機関に対しても有効である。また、排気ガス浄化エレメントとして酸化触媒のみならず、DPR(Diesel Particulate active Reduction system)やDPNR(Diesel Particulate-NO Reduction System)などに用いられるDPF(Diesel Particulate Filter)などの再生に対しても同様な効果を得ることができることは言うまでもない。
本発明による排気ガス浄化システムをディーゼルエンジンが搭載された車両に組み込んだ一実施形態のシステム概念図である。 図1に示した実施形態における制御ブロック図である。 図1に示した実施形態において、エンジン回転数と燃料噴射量と要求最低空気量との関係を模式的に表すマップである。 図1に示した実施形態におけるディーゼルエンジンの行程と、吸気弁および排気弁の開閉時期と、燃料噴射弁の噴射時期と、吸気制御弁の開閉時期との関係を表すタイムチャートである。 図1に示した実施形態における吸気制御弁の制御手順を表すフローチャートである。
符号の説明
10 エンジン
11 燃料噴射弁
12 燃焼室
13 吸気ポート
14 排気ポート
16 吸気弁
17 排気弁
19 吸気通路
20 吸気管
23 アクチュエータ
24 吸気制御弁
25 制御装置
26 排気管
27 触媒
28 排気通路
29 ピストン
30 アクセルペダル
31 アクセル開度センサ
32 エアフローメータ
33 吸気圧センサ
37 クランク角センサ
38 差圧センサ
38a,38b 圧力センサ
要求最低吸気量
実吸気量
B 吸気用開弁期間
C,C,C 掃気用開弁期間

Claims (7)

  1. 吸気弁と排気弁とが同時に開弁状態となるオーバーラップ期間中に燃焼室内に燃料を供給してこれを排気通路に組み込まれた排気ガス浄化エレメント側に導く排気ガス浄化システムであって、
    前記吸気弁および排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングに応じて吸気通路を開閉し得る吸気制御弁と、
    この吸気制御弁の開閉を行うためのアクチュエータと、
    前記排気弁の閉弁後かつ前記吸気弁の閉弁前に前記吸気制御弁が開弁すると共に前記吸気弁の閉弁後に前記吸気制御弁が閉弁するように、前記アクチュエータの作動を制御して前記吸気制御弁の掃気用開弁期間を達成する制御手段と
    を具えたことを特徴とする排気ガス浄化システム。
  2. 前記制御手段は、前記排気弁の閉弁後における最初の前記吸気制御弁の開弁から前記吸気弁の閉弁後における最後の前記吸気制御弁の閉弁に至る間に、前記吸気制御弁が少なくとも1回ずつ閉弁および開弁するように、前記アクチュエータの作動を制御することを特徴とする請求項1に記載の排気ガス浄化システム。
  3. 前記制御手段は、前記排気弁の閉弁後かつ前記掃気用開弁期間の前に前記吸気制御弁が少なくとも1回ずつ開弁および閉弁して前記吸気制御弁の吸気用開弁期間を達成するように、前記アクチュエータの作動を制御することを特徴とする請求項2に記載の排気ガス浄化システム。
  4. 燃焼室内に導入される実際の吸気量を導出する実吸気量導出手段と、
    エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段とをさらに具え、
    前記制御手段は、前記運転状態検出手段からの検出情報に基づいて燃焼室内に導入されるべき最低限の吸気量を導出する要求吸気量導出部と、この要求吸気量導出部により導出された最低限の吸気量と前記実吸気量導出手段によって導出された実際の吸気量とを比較する比較部とを有し、
    前記制御手段は、この比較部にて実際の吸気量が最低限の吸気量よりも少ないと判断した場合、前記吸気制御弁の吸気用開弁期間を設定することを特徴とする請求項3に記載の排気ガス浄化システム。
  5. 吸気弁または排気弁の開閉タイミングに応じて開閉する吸気制御弁と、排気通路に組み込まれた排気ガス浄化エレメントとを有し、吸気弁と排気弁とが同時に開弁状態となるオーバーラップ期間中に燃焼室内に燃料を供給してこれを前記排気ガス浄化エレメント側に導く排気ガス浄化システムの制御方法であって、
    前記排気弁の開弁後かつ前記吸気弁の閉弁前に前記吸気制御弁を開弁するステップと、
    前記吸気弁の閉弁後に前記吸気制御弁を閉弁するステップと
    を具えたことを特徴とする排気ガス浄化システム制御方法。
  6. 前記吸気制御弁を開弁するステップと前記吸気制御弁を閉弁するステップとの間に、前記吸気弁を閉弁してから再度これを開弁するステップを少なくとも1回以上有することを特徴とする請求項5に記載の排気ガス浄化システム制御方法。
  7. 燃焼室内に導入される実際の吸気量を導出するステップと、
    エンジンの運転状態に基づいて燃焼室内に導入されるべき最低限の吸気量を導出するステップと、
    最低限の吸気量と実際の吸気量とを比較するステップと
    をさらに具え、前記吸気弁を閉弁してから再度これを開弁するステップは、実際の吸気量が最低限の吸気量よりも少ない場合に行われることを特徴とする請求項6に記載の排気ガス浄化システム制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102009012336B3 (de) * 2009-03-09 2010-07-22 Audi Ag Verfahren zum Aufheizen einer Komponente einer Abgasnachbehandlungseinrichtung einer Brennkraftmaschine

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