JP2007285332A - 流体装置の流体通路における閉塞用プラグのシール構造 - Google Patents

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Abstract

【目的】 流体装置の流体通路内を流れる幅広い温度範囲を有する流体に対し、常時弾性力を有して流体通路を気密的にシールすることのできる流体通路の閉塞プラグのシール構造を提供する。
【構成】 流体装置1内に穿設される流体通路2の外部への開口が、閉塞用プラグ3にて閉塞される。
閉塞用プラグ3は、流体通路2に対して着脱自在に螺着配置されるとともに流体通路2に対して第1シールリング4と第2シールリング5とをもって2重に気密保持され、前記第1シールリングを極低温度状態から中温度状態においてシール性を有するニトリルゴムとし、第2シールリング5を、弱低温度状態から高温度状態においてシール性を有するフッソゴムとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体装置の内部に流体通路が穿設され、該流体通路の流体装置外への開口端が閉塞用プラグによって閉塞され、流体装置内の流体通路を気密的に閉塞保持する閉塞用プラグに関し、そのうち特に流体通路と閉塞プラグとの間に弾性的に配置される閉塞用プラグのシール構造に関する。
従来、流体装置の内部に穿設される流体通路の流体装置外への開口端を閉塞する閉塞用プラグとして図3に示されるものが使用される。
10は、内部に流体通路11が穿設された流体装置であって、流体通路11は、流体装置10内に穿設されるとともに流体装置10の端面10aに向けて開口されるもので、この開口部分には流体通路11に連設してメネジ12が形成される。
13は、流体通路11の開口を閉塞する閉塞プラグであり、流体装置10の端面10aに当接する環状鍔部13aと、環状鍔部13aより下方に向かうオネジ部13bと、オネジ部13bより更に下方に向かって突出するシール軸部13cとが連設され、更にこのシール軸部13cには、環状のシールリング挿入溝13dが穿設される。尚、14はシールリング挿入溝13d内に弾性力をもって挿入配置されるOリング、角リング等のシールリングである。
又、環状鍔部13aには上方に向かって六角部13eが突出して形成される。
上記によれば、流体通路11の端面10aへの開口から流体通路11内へ閉塞プラグ13が挿入配置されるもので、これによると、閉塞プラグ13のオネジ部13bがメネジ12に螺着されるとともにシール軸部13cが流体通路11内に挿入され、環状鍔部13aの下面が流体装置10の端面10aに当接した状態で閉塞プラグ13の流体通路11に対する螺着が完了する。
そして、かかる状態において、流体装置10の流体通路11と外部とはシールリング挿入溝13dに配置されるシールリング14によって気密保持され、もって流体通路11内の流体が流体装置10より外部に向かって洩れることが抑止される。
図4により流体通路における閉塞用プラグの他の従来例について説明する。
20は流体装置であって、流体装置20内に穿設される流体通路21は流体装置20の端面20aに向かって開口する。
22は閉塞プラグであって、端面20aに当接する環状鍔部22aと、環状鍔部22aから下方に向かう筒部22bとにより形成される。
そして、流体通路21の端面20aの開口から閉塞プラグ22の筒部22bが流体通路21内へ挿入配置されるとともに環状鍔部22aの下面が流体装置21の端面20aに向けて当接配置され、かかる状態において、環状鍔部22aの外周が端面20aに向かってリング状に溶接部23をもって溶接される。
以上によると、流体装置20内の流体通路21と外部とは、リング状の溶接部23をもって気密保持され、これによって流体通路21内の流体が流体装置20より外部に向かって洩れることが抑止される。
前記従来の第1例によると、閉塞プラグ13は、オネジ部13bがメネジ12に螺着して配置されるので、閉塞プラグ13は流体装置10に対して着脱自在なもので、これによると流体通路11のメンテナンスを容易に行なうことができる。
ここで流体通路11の気密を保持するためのシールリング14について着目すると、このシールリング14の材質の決定は、流体通路11内を流れる流体温度によって決定される。
すなわち、極低温度状態から中温度状態の流体が流れる流体装置にあっては、かかる温度範囲において、弾性力を保持しシール性を有するシールリング14の材質が選択される。
一方、かかる流体装置において、流体通路11内を流れる流体の温度が、前記極低温度状態から中温度状態の温度範囲から、弱低温度状態から高温度状態の温度範囲を有する流体に切換えて使用されることがあり、(これは同一流体装置において異なった流体が切換えられて使用されること)かかる状態において、前記の如く極低温度状態から中温度状態に適合するようその材質が選択されたシールリング14であっては、使用温度範囲を超えることから良好な気密性を保持できない場合がある。
又、従来の第2例によると、閉塞プラグ22の環状鍔部22aが流体装置20の端面22aに溶接部23をもって固定配置されていることより、流体通路21内をいかなる温度状態の流体が流れようとも常に流体通路11の気密を保持することができる。
然しながら、かかるものにあっては、閉塞プラグ22が溶接部23をもって流体装置20に固着配置されていることから流体通路のメンテナンスを容易に実施することができない。
本発明は前記不具合に鑑み成されたもので、流体装置の流体通路内を流れる幅広い温度範囲を有する流体に対し、常時弾性力を有してシール性が保持され、幅広い温度範囲を有する流体の流体通路における気密を保持することのできる流体通路における閉塞プラグのシール構造を提供するとともに流体通路の良好なメンテナンス性を備える前記シール構造を提供することにある。
本発明になる流体装置の流体通路における閉塞用プラグのシール構造は、前記目的達成の為に、流体装置内に穿設される流体通路の外部への開口が、閉塞用プラグにて閉塞される流体装置において、
閉塞用プラグは、流体通路に対して着脱自在に螺着配置されるとともに流体通路に対して第1シールリングと第2シールリングとをもって2重に気密保持され、前記第1シールリングを極低温度状態から中温度状態においてシール性を有するニトリルゴムとし、第2シールリングを、弱低温度状態から高温度状態においてシール性を有するフッソゴムとしたことを特徴とする。
本発明によると、流体装置の流体通路内を、極低温度状態から中温度状態の流体が流れる際、流体通路の気密は、かかる温度状態においてシール性を有するニトリルゴムにより形成される第1シールリングによって保持され、一方流体通路内を、弱低温度状態から高温度状態の流体が流れる際、流体通路の気密は、かかる温度状態においてシール性を有するフッソゴムにより形成される第2シールリングによって保持される。
而して、流体通路の流体通路内に温度状態の異なった流体が流れる際にあっても常に流体通路の良好な気密を保持できる。
又、本発明の閉塞プラグのシール構造の採用は、従来の閉塞プラグに対して第2のシールリングを配置すればよいので、その実施を簡単に行なうことができる。
又、閉塞プラグは流体装置に対して螺着されるので、流体通路のメンテナンス性を良好に維持できる。
以下、本発明になる流体装置の流体通路における閉塞プラグのシール構造の一実施例について図1により説明する。
1は、内部に流体通路2が穿設された流体装置であり、流体通路2は流体装置1の端面1aに開口するとともに流体通路2の端面2aへの開口部分にはメネジ2bが形成される。すなわち流体通路2はメネジ2bをもって流体装置1の端面1aに開口する。
流体通路2を閉塞保持する閉塞プラグ3は以下により形成される。
閉塞プラグ3は、その上方に流体装置1の端面1aに当接される環状鍔部3aを有し、環状鍔部3aの下面より下方に向かってオネジ部3bとシール軸部3cとが連設される。
又、シール軸部3cには、その長手軸心方向に沿って環状の第1シールリング挿入孔3dと第2シールリング挿入孔3eとが形成される。尚、3fは、環状鍔部の上方に形成された六角部である。
そして、第1シールリング挿入孔3dにはOリング、角リング等の環状をなす第1シールリング4が配置される。
この第1シールリング4は、−30℃の極低温度状態から80℃の中温度状態において弾性力を保有するニトリルゴムによって形成される。
一方、第2シールリング挿入孔3eには環状をなす第2シールリング5が配置される。この第2シールリング5は、−15℃の弱低温度状態から200℃の高温度状態において弾性力を保有するフッソゴムによって形成される。
そして、前記、第1シールリング、第2シールリング5を備える閉塞プラグ3が流体装置1の流体通路2に向けて配置されるもので、シール軸部3cが流体通路2に挿入配置され、オネジ部3bがメネジ2bに螺着され、環状鍔部3aの下面が流体装置1の端面1aに当接され、もって閉塞プラグ3が流体装置1に螺着配置される。
そして、流体通路2は、第1シールリング4と第2シールリング5とにより2重にシールされて流体通路2が気密保持される。
上記流体通路における閉塞プラグのシール構造によれば、流体通路2の外部に対する気密保持は、第1シールリング4と第2シールリング5とにより2重に行なわれるもので、そのうち特に流体通路2内を流れる流体の温度が、−30℃の極低温度状態から80℃の中温度状態において、ニトリルゴムよりなる第1シールリング4によって流体通路2の気密保持が行なわれる。尚、フッソゴムよりなる第2シールリング5は−30℃の極低温度状態における充分な気密を行なうことができないものであるが、かかる極低温度状態の気密保持が前記第1シールリングによって行なわれるので流体通路2の気密保持は良好に保持される。
一方、流体通路2を流れる流体が、前記温度状態から、−15℃の弱温度状態から200℃の高温度状態を有する流体に切換えられた際にあっては、フッソゴムよりなる第2シールリング5により200℃の高温度状態における充分な気密保持を行なうことができる。尚、ニトリルゴムよりなる第1シールリング4は、200℃の高温度状態における充分な気密を行なうことができないものであるが、かかる高温度状態における気密保持が第2シールリング5によって行なわれるので、流体通路2の気密保持を良好に保持できる。
以上の如く、本発明の閉塞プラグ3のシール構造によると、幅広い温度範囲の流体が流れる流体通路2のシール構造として最適であり、又、閉塞プラグ3が流体通路2に螺着配置されていることより流体通路2のメンテナンスを良好に行なうことができ、更には従来の閉塞プラグ3に対して容易に実施できるものである。
図2には、本発明の他の実施例が示される。
図1と同一構造部分は同一符号を使用して説明を省略する。
6は閉塞プラグであって以下により形成される。
6aは、流体装置1の端面1aに当接配置される環状鍔部であり、環状鍔部6aの下面より、下方に向けてオネジ部6bとシール軸部6cとが連設され、シール軸部6cには第1シールリング挿入溝6dが穿設される。
又、流体装置1の端面1aであって且つ閉塞プラグ6の環状鍔部6aの下面に臨む部位には流体通路2の端面1aへの開口を囲繞する環状の第2シールリング挿入溝1bが凹設される。尚、6eは環状鍔部6aより上方に向けて突出して形成された六角部である。
そして、かかる閉塞プラグ6のオネジ部6bがメネジ2bに螺着配置されることにより、シール軸部6cが流体通路2内に挿入配置されるとともに環状鍔部6aの下面が流体装置1の端面1aに当接配置される。
そして、かかる状態において、第1シールリング挿入溝6d内に、前記第1実施例と同様の第1シールリング4が配置され、第2シールリング挿入溝1b内に、前記第1実施例と同様の第2シールリング5が配置される。
以上によると、流体通路2内を流れる流体の温度が、−30℃の極低温度状態から80℃の中温度状態において、ニトリルゴムよりなる第1シールリング4によって流体通路2の気密保持が行なわれる。
一方、流体通路2を流れる流体が、前記温度状態から、−15℃の弱温度状態から200℃の高温度状態を有する流体に切換えられた際にあっては、フッソゴムよりなる第2シールリング5により200℃の高温度状態における充分な気密保持を行なうことができる。
ここで、かかる第2の実施例によると、第2シールリング挿入溝1bを流体装置1の端面1aに穿設したことにより、従来の閉塞プラグ13のオネジ部13b、シール軸部13cをそのまま使用することができるので、閉塞プラグ13の互換性を有するものであり、従来の流体装置への実施が容易となったものである。
尚、閉塞プラグ13のそのままの構造は実施例に限定されるものでなく、閉塞プラグに、外部へ流体を排出する流体排出路を備えるものであってもよく、更には流体装置にあっても実施例に限定されるものでない。
本発明になる流体装置の流体通路における閉塞用プラグのシール構造の第1実施例を示す要部縦断面図。 本発明の第2実施例を示す要部縦断面図。 従来の流体通路の閉塞用プラグのシール構造の第1例を示す要部縦断面図。 従来の第2例を示す要部縦断面図。
符号の説明
1 流体装置
2 流体通路
3 閉塞用プラグ
4 第1シールリング
5 第2シールリング

Claims (1)

  1. 流体装置内に穿設される流体通路の外部への開口が、閉塞用プラグにて閉塞される流体装置において、
    閉塞用プラグ3は、流体通路2に対して着脱自在に螺着配置されるとともに流体通路2に対して第1シールリング4と第2シールリング5とをもって2重に気密保持され、前記第1シールリングを極低温度状態から中温度状態においてシール性を有するニトリルゴムとし、第2シールリング5を、弱低温度状態から高温度状態においてシール性を有するフッソゴムとしたことを特徴とする流体装置の流体通路における閉塞用プラグのシール構造。

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