JP2007284854A - 靴下とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コーティングを行わなくとも、表面でのフィビリルとピルの発生のない靴下を提供し、ゴワゴワ感のない保温性の良好な靴下を提供することを目的とする。
【解決手段】地糸及び裏糸とパイル糸をパイル編成で編み立てした靴下において前記パイル糸を内側のみ前記地糸の表面側にあるパイル糸を圧力と温度設定により前記地糸に熱収縮し、密着させてあることを特徴とする構成を採用した。
【選択図】図2
【解決手段】地糸及び裏糸とパイル糸をパイル編成で編み立てした靴下において前記パイル糸を内側のみ前記地糸の表面側にあるパイル糸を圧力と温度設定により前記地糸に熱収縮し、密着させてあることを特徴とする構成を採用した。
【選択図】図2
Description
本発明は、パイル編みの靴下とその製造方法に関し、より詳しくは、保温性を有する靴下とその製造方法に関する。
この種、パイル編みの靴下に保温性を有さしめるためには、図6に示すように、パイル糸を地糸から盛り上げるようにしていた。
このようにした場合、表面にもパイル糸が盛り上がり、摩擦力を激しく受ける表面の糸がフィビリル化し、ピルを発生し、耐久性並びにデザイン性を著しく阻害していた。このフィビリルとピルを防止する方法として表面をコーティングする方法が知られているが、このようにした場合、コーティング層により靴下本来の柔軟性を損ない、ゴワゴワ感を与えることとなった。
登録実用新案第3076093号
このようにした場合、表面にもパイル糸が盛り上がり、摩擦力を激しく受ける表面の糸がフィビリル化し、ピルを発生し、耐久性並びにデザイン性を著しく阻害していた。このフィビリルとピルを防止する方法として表面をコーティングする方法が知られているが、このようにした場合、コーティング層により靴下本来の柔軟性を損ない、ゴワゴワ感を与えることとなった。
本発明は、このような実情に鑑み、コーティングを行わなくとも、表面でのフィビリルとピルの発生のない靴下を提供し、ゴワゴワ感のない保温性の良好な靴下を提供することを目的とする。
本第一発明の靴下は、パイル糸を表裏に貫通してループ状に編み込まれていると共に、前記パイル糸を靴下の内側のみ前記地糸よりループ状に突出させ、外側ではパイル糸が前記地糸に密着されてなることを特徴とする構成を採用した。
本第二発明の靴下は、前記第一発明において、前記パイル糸は、1ウェール以上間隔をあけてループ状に編みこまれてあることを特徴とする構成を採用した。
本第三発明の靴下は、前記第一、第二発明において、前記パイル糸は1コースおきに間隔をあけてループ状に編み込まれてあることを特徴とする構成を採用した。
本第四発明の靴下は、前記第一、から第三発明において、その密着は熱収縮によることを特徴とする構成を採用した。
本第五発明の靴下は、前記第一から第四のいずれかの発明において、吸湿性又は吸水性の糸を前記地糸とし、パイル糸を非吸湿性又は難吸湿性の糸としたことを特徴とする構成を採用した。
本第六発明の靴下は、前記第五発明において、前記地糸は、湿潤発熱糸であることを特徴とする構成を採用した。
本第七発明は、前記第一から第六のいずれの発明の靴下を製造する方法において、地糸及び裏糸よりなる平編み部にパイル糸を表裏に貫通突出させてループ状に編み込み、前記パイル糸を前記地糸の表面側から加熱するとともに、その加熱温度と加熱時間を裏側のループ糸を収縮させず表側のパイル糸のみを収縮させて密着するようにしてあることを特徴とする構成を採用した。
本第八発明は、前記第七発明の靴下の製造方法において、1ウェール以上飛ばしてパイル糸を表裏に貫通突出させてあることを特徴とする構成を採用した。
本第九発明は、前記第七又は第八発明の靴下の製造方法において、パイル糸のループを1コース間隔で配してあることを特徴とする構成を採用した。
本第一発明により、内側においては、パイル糸と地糸との間、パイルループと平編みとの空間が空気を含み、良好な保温性を有する一方、表面では地糸の表面側にあるパイル糸が地糸に密着しているので滑らかな表面を形成している。
この結果、表面に摩擦力を受けてもパイル糸がよれるようなことがなくフィビリルとピルの発生をコーティングされたものと同等になくすことができた。
さらに、本発明では、コーティングがなされていないので、ゴワゴワ感はなく、靴下本来の柔軟性を保持することができた。
この結果、表面に摩擦力を受けてもパイル糸がよれるようなことがなくフィビリルとピルの発生をコーティングされたものと同等になくすことができた。
さらに、本発明では、コーティングがなされていないので、ゴワゴワ感はなく、靴下本来の柔軟性を保持することができた。
第二発明の靴下は、表面側のパイル糸と地糸の密着によっても、内側の地糸とパイル糸との間隔をウェール方向で確実に維持することができ、上記本第一発明の効果を確実に発揮させることができた。
第三発明の靴下は、表面側のパイル糸と地糸の密着によっても、内側の地糸とパイル糸との間隔をコース方向で確実に維持することができ、上記第一発明の効果を確実に発揮させることができた。
第四発明の靴下は、本第一から第三発明の効果を最大に発揮させながら、最高の保温性を有する対応である。
間隔となる目数が多くなればなるほどパイル糸と地糸との間の空間が少なくなるが、季節や使用環境条件並びに糸自身が保有する保温性などにより、目数を変更することで保温性を調整した靴下を提供できることを明らかにしたものである。
間隔となる目数が多くなればなるほどパイル糸と地糸との間の空間が少なくなるが、季節や使用環境条件並びに糸自身が保有する保温性などにより、目数を変更することで保温性を調整した靴下を提供できることを明らかにしたものである。
第五発明の靴下は、上記発明により得られた三層構造を利用したもので、表面や肌には非吸湿性又は難吸湿性のパイル糸が触れ、三層構造の中央には吸湿性又は吸水性の地糸とすることで、吸湿を中心にある地糸に集中して表裏いずれの面におけるべたつき感を解消することができた。その結果、肌に触れる繊維が吸水、吸湿により水分率が上昇し熱伝導性が急速に高くなることや、肌面の体温による気化熱により急速に体表から熱を奪うことを避けることが出来、前記第一発明から第四発明における空気層による保温効果を確実にすることが出来てべたつき感を与えることの無い良好な使用感を継続して維持することができた。
第六発明の靴下は、前記第五発明の効果をさらに有効に利用したもので、湿潤発熱糸を地糸とすることで、発熱による効果を靴下にも実現し、本第一発明の靴下の効果を高めることができた。
第七発明は、前記第一から第六の靴下を製造する方法を示し、これによって、地糸とパイル糸との間隔を裏側で確保しながら、表面側でパイル糸を地糸に密着させるにあたり一工程で達成することができた。
第八発明は、前記第七発明の実施において、地糸とパイル糸との間隔維持をより確実に行えるのもならず、その保温性も糸の種類によらず調整できるようにした。
第九発明は、前記第八発明において、最大の保温性を有する工程を示したものである。
以下に、本発明の最良の実施形態を例示するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
図1の靴下(1)は、図4に示すようにパイル糸(5)と裏糸(7)と地糸(6)とを平編みとパイル編みを一目毎に配して製造したものである。
本実施例では、図5に示すように、パイルループ部(2)と平編み部(3)を交互に配置して編み立てたもので、編み立てた後に靴下を加圧加熱してパイル糸(5)を地糸(6)に熱収縮し、密着させて表面(4)を整形したものである。
本実施例では、図5に示すように、パイルループ部(2)と平編み部(3)を交互に配置して編み立てたもので、編み立てた後に靴下を加圧加熱してパイル糸(5)を地糸(6)に熱収縮し、密着させて表面(4)を整形したものである。
このとき、温度及び圧力を適度に調整して、パイル糸(5)の内側のループを残しながら表面は地糸(6)に熱収縮させて密着することができた。
前記パイル糸(5)としてはポリ塩化系ビニール合成繊維、前記地糸(6)としては綿糸、前記裏糸(7)としてはナイロン加工糸を使用した。
このような糸構成により、発汗してもべたつかない爽快感を保つことができた。
なお、図6に示すような従来のものでも、このような糸の組み合わせにより発汗によるべとつきをなくすことが可能である。
前記パイル糸(5)としてはポリ塩化系ビニール合成繊維、前記地糸(6)としては綿糸、前記裏糸(7)としてはナイロン加工糸を使用した。
このような糸構成により、発汗してもべたつかない爽快感を保つことができた。
なお、図6に示すような従来のものでも、このような糸の組み合わせにより発汗によるべとつきをなくすことが可能である。
パイル糸(5)の熱収縮性を有し非吸湿性又は難吸湿性の糸としては、ポリ塩化系ビニール合成繊維が使用可能である。
また地糸(6)の吸湿性及び吸水性の糸としては、植物繊維、動物繊維、半合成繊維、湿潤発熱糸及びその混紡糸が使用可能である。
また地糸(6)の吸湿性及び吸水性の糸としては、植物繊維、動物繊維、半合成繊維、湿潤発熱糸及びその混紡糸が使用可能である。
上記実施例では、パイルループ部(2)と平編み部(3)を1:1にしたが、これを1:2又は1:3としたり、1:1、1:2を順次繰り返したり、1:1と1:3を繰り返したり、1:2と1:3を繰り返すようにパイルループ部と平編み部の組み合わせを替える事は本発明は実施可能である。
上記各実施例において熱収縮や加圧条件は、糸の性状や編み方により調整することが必要であるが従来の手法の範疇である。
必要なことは、地糸とパイル糸による断熱性を考慮して、表面での加熱温度及び加圧時間を、表面でパイル糸を収縮させるが、裏側ではパイル糸に変化を及ぼさないようにするよう設定することである。
必要なことは、地糸とパイル糸による断熱性を考慮して、表面での加熱温度及び加圧時間を、表面でパイル糸を収縮させるが、裏側ではパイル糸に変化を及ぼさないようにするよう設定することである。
本発明は、保温性を有しながらフィビリルとピリングの発生をコーティングなしに解消できたもので、高級感ある保温性靴下を実現したものである。
本発明は、保温性を有し、足先の冷えや関節を保護することで、より効果を高めることにより介護用として開発したものであるがそれにとどまらず使用可能である。
本発明の製造方法において靴下に限らず保温性を有するサポーターなどにも使用可能である。
(1)靴下
(2)パイルループ部
(3)平編み部
(4)表面部
(5)パイル糸
(6)地糸
(7)裏糸
(2)パイルループ部
(3)平編み部
(4)表面部
(5)パイル糸
(6)地糸
(7)裏糸
Claims (9)
- 地糸及び裏糸よりなる靴下であって、パイル糸を表裏に貫通してループ状に編み込まれていると共に、前記パイル糸を靴下の内側のみ前記地糸よりループ状に突出させ、外側ではパイル糸が前記地糸に密着されてなることを特徴とする靴下。
- 請求項1に記載の靴下において、前記パイル糸は、1ウェール以上間隔をあけて、ループ状に編みこまれていることを特徴とする靴下。
- 請求項1又は2に記載の靴下において、前記パイル糸を1コースおきに間隔をあけてループ状に編み込まれていることを特徴とする靴下。
- 請求項1から3に記載の靴下において、前記密着は熱収縮によることを特徴とする靴下
- 請求項1から4のいずれかに記載の靴下において、吸湿性又は吸水性の糸を前記地糸とし、パイル糸を非吸水性又は難吸水性の糸としたことを特徴とする靴下。
- 請求項5に記載の靴下において、前記地糸は、湿潤発熱糸であることを特徴とする靴下。
- 請求項1から6のいずれかに記載の靴下を製造する方法において、地糸及び裏糸よりなる平編み部にパイル糸を表裏に貫通突出させてループ状に編み込み、前記パイル糸を前記地糸の表面側から加熱するとともに、その加熱温度と加熱時間を裏側のループ糸を収縮させず表側のパイル糸のみを収縮させて密着するようにしてあることを特徴とする靴下の製造方法。
- 請求項7に記載の靴下の製造方法において、1ウェール以上間隔をあけてパイル糸を表裏に貫通突出させてあることを特徴とする靴下の製造方法。
- 請求項7又は8に記載の靴下の製造方法であって、パイル糸のループを1コースおきに配してあることを特徴とする靴下の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006137023A JP2007284854A (ja) | 2006-04-14 | 2006-04-14 | 靴下とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
CN109674100A (zh) * | 2018-10-26 | 2019-04-26 | 振德医疗用品股份有限公司 | 减震防护的跑步袜及其编织方法 |
KR102450519B1 (ko) * | 2021-07-12 | 2022-09-30 | 방종훈 | 기능성 양말 |
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2006
- 2006-04-14 JP JP2006137023A patent/JP2007284854A/ja active Pending
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