JP2007279954A - 物流費用演算装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】物流施設別且つ作業工程別且つ商品別の商品の単位数量当たりの物流費用である工程商品単位費用を保持している単位費用記憶部と、顧客へ商品を届けるために利用可能な1又は2以上の物流施設を顧客毎且つ商品毎に保持している配送路記憶部と入力装置から商品とその数量及び顧客が指定されると、当該顧客へ当該商品を配送可能な1又は2以上の物流施設を前記配送路記憶部からそれぞれ取得するとともに取得した各物流施設の各作業工程の当該商品の工程単位費用を前記単位費用記憶部からそれぞれ取得する施設・費用取得部と、前記顧客へ前記商品を前記数量配送するために必要な総計費用を施設・費用取得部が取得したデータに基づいて施設別に算出する総計費用算出手段と、を有する物流費用演算装置。
【選択図】 図1
Description
例えば、或る物流施設に於けるパソコン1台(当該商品の単位数)の入庫費用、自動車エンジンのプラグ一箱(当該商品の単位数)の保管費用、煙草1カートン(当該商品の単位数)の出庫費用、或る物流施設から顧客へプリンタ1台を届ける配送費用を算出する装置やコンピュータプログラム或いは手法は提供されていない。
このため、或る物流施設から或る顧客へ或る商品を届けている場合に、従前どおりその物流施設から届け続ける方が低コストなのか、別の物流施設から届けるように変更する方が低コストになるのか、定量的に判断することができない。このため、或る物流施設の或る作業工程に改善すべき点が有るとしても、それがどの点なのかを、別の物流施設の同じ作業工程と比較して客観的に判断することもできない。
また、或る物流施設で通常の作業工程(入庫工程・保管工程・出庫工程)を経て或る顧客へ或る商品を届けている場合に、従前どおりその作業工程を経て届け続ける方が低コストなのか、別の作業工程(PtoP工程/横持工程)を経て届けるように変更する方が低コストになるのか、定量的に判断することもできない。
なお、従来、物流費用と称されている費用はあるが、これは、例えば、傭車の費用、物流作業に携わる従業員の人件費、物流施設の償却費等である。
しかしながら、同公報には、或る物流施設の或る作業工程での或る商品の単位数量当たりの費用を算出する手法についての記載は無い。したがって、或る物流施設から或る顧客へ或る商品を届ける場合の物流コストを、或る物流施設の或る作業工程での或る商品の単位数量当たりの費用に基づいて算出することについての記載もない。
本発明は、この要請に応えることを目的とする。
本発明は、この要請に応えることを目的とする。
[1]構成1:
商品単位数量の物流作業に要する費用である工程商品単位費用を物流施設別且つ作業工程別且つ商品別に保持している単位費用記憶部と、
入力装置からの入力操作により顧客と商品が指定され且つ当該顧客へ当該商品を届け得る連結順路が選択されると、当該連結順路が持つ1又は2以上の物流施設の各作業工程の当該指定にかかる商品の工程商品単位費用をそれぞれ前記単位費用記憶部から取得する単位費用取得部と、
前記単位費用取得部が取得した工程商品単位費用を同一の物流施設の非排他的な作業工程について加算し更に当該加算結果を異なる物流施設について加算することで当該選択にかかる連結順路を経て当該指定にかかる顧客へ当該指定にかかる商品の単位数量を届ける物流作業の費用を算出する総計費用算出部と、
を有することを特徴とする物流費用演算装置。
商品単位数量の物流作業に要する費用である工程商品単位費用を物流施設別且つ作業工程別且つ商品別に保持している単位費用記憶部と、
顧客と商品が指定されると1又は2以上の物流施設を経て当該指定にかかる顧客へ当該指定にかかる商品を届け得る連結順路を構成する連結順路構成部と、
前記連結順路構成部が構成した中から一の連結順路が選択されると、当該連結順路が持つ1又は2以上の物流施設の各作業工程の当該指定にかかる商品の工程商品単位費用をそれぞれ前記単位費用記憶部から取得する単位費用取得部と、
前記単位費用取得部が取得した工程商品単位費用を同一の物流施設の非排他的な作業工程について加算し更に当該加算結果を異なる物流施設について加算することで当該選択にかかる連結順路を経て当該指定にかかる顧客へ当該指定にかかる商品の単位数量を届ける物流作業の費用を算出する総計費用算出部と、
を有することを特徴とする物流費用演算装置。
[3]構成3:
構成2に於いて、
商品をその配送許容時間内に顧客へ届け得る物流施設を顧客と商品とに対応付けて保持している配送路テーブルと、商品をその補給許容時間内に補給先の物流施設へ届け得る補給元の物流施設を補給先の物流施設と商品とに対応付けて保持している補給路テーブルとを更に有し、
前記連結順路構成部は、当該指定にかかる顧客へ当該指定にかかる商品を届け得る連結順路を、前記配送路テーブル及び補給路テーブルに基づいて構成する、
ことを特徴とする物流費用演算装置。
構成1〜構成3の何れかに於いて、
損益計算書と、従業員総数と物流従事者総数と各物流施設の物流従事者数を取得可能な従業員テーブルと、輸送車両総数と各物流施設の輸送車両数を取得可能な輸送車両テーブルと、決算期間に於ける物流施設別の作業時間の総和である施設年作業時間を物流施設別に取得可能であるとともに決算期間に於ける物流施設別且つ配送工程を除く作業工程別の作業時間の総和である工程年作業時間を物流施設別且つ配送工程を除く作業工程別に取得可能であるとともに決算期間に於ける物流施設別且つ配送工程を除く作業工程別且つ商品別の作業時間の総和である工程商品年作業時間を物流施設別且つ配送工程を除く作業工程別且つ商品別に取得可能である勤務実績テーブルと、決算期間に於ける物流施設別の出庫容積及び物流施設別且つ商品別の出庫容積と物流施設別且つ作業工程別の商品処理数量及び物流施設別且つ作業工程別且つ商品別の商品処理数量とを取得可能な商品処理テーブルと、を保持している記憶装置と、
販売費の中で物品の空間的及び/又は時間的移動のための費用を物品の配送用費用と非配送用費用とに区別して前記記憶装置が持つ損益計算書から取得するとともに、一般管理費を前記損益計算書から取得する、費用取得部と、
前記費用取得部が取得した一般管理費の中で物流業務に関連する費用を物流従事者総数と従業員総数とに基づいて求め、該求めた費用と前記費用取得部が取得した非配送用費用との和を物流業務総費用とする業務総費用算出部と、
前記費用取得部が取得した配送用費用の中で或る物流施設に配分すべき費用を当該物流施設の輸送車両数と輸送車両総数とに基づいて求め、該求めた費用を当該物流施設の車両使用年費用とする施設車両費用算出部と、
前記業務費用算出部が算出した物流業務費用の中で或る物流施設に配分すべき費用を当該物流施設の物流従事者数と物流従事者総数とに基づいて求め、該求めた費用を当該物流施設の物流業務年費用とする施設業務費用算出部と、
同一の物流施設に関する前記車両使用年費用と物流業務年費用の和を所定値で除算して該所定値で決まる単位期間の施設単位費用とする施設単位費用算出部と、
前記施設業務費用算出部が算出した或る物流施設の物流業務年費用の中で配送工程を除く或る作業工程に配分すべき費用を、当該作業工程の工程年作業時間と当該物流施設の施設年作業時間とに基づいて求め、該求めた費用を当該物流施設の当該作業工程の工程年費用とする工程年費用算出部と、
前記工程費用算出部が算出した工程年費用を所定値で除算して該所定値で決まる単位期間の工程単位費用とする工程単位費用算出部と、
前記施設車両費用算出部が算出した或る物流施設の車両使用年費用を所定値で除算して該所定値で決まる単位期間の配送工程単位費用とする配送工程単位費用算出部と、
前記工程年費用算出部が算出した或る物流施設の配送工程を除く或る作業工程の工程年費用の中で或る商品に配分すべき費用を、当該作業工程での当該商品の工程商品年作業時間と当該作業工程の工程年作業時間とに基づいて求め、該求めた費用を当該物流施設の当該作業工程の当該商品の工程商品年費用とする工程商品年費用算出部と、
前記工程商品年費用算出部が算出した工程商品年費用を、当該作業工程の当該商品の処理数量で除算して、当該物流施設の当該作業工程の当該商品の工程商品単位費用とする工程商品単位費用算出部と、
前記施設車両費用算出部が算出した或る物流施設の車両使用年費用の中で或る商品に配分すべき費用である配送工程商品年費用を、当該物流施設の当該商品の出庫容積と当該物流施設の全商品の出庫容積とに基づいて求め、該求めた配送工程商品年費用を、当該配送工程の当該商品の処理数量で除算して、当該物流施設の配送工程の当該商品の配送工程商品単位費用とする配送工程商品単位費用算出部と、
を有する単位費用演算装置を更に有し、
前記単位費用記憶部には、前記単位費用演算装置により求めた各商品の工程商品単位費用が保持されている、
ことを特徴とする物流費用演算装置。
構成1〜構成4の何れかに於いて、
前記同一の物流施設の非排他的な作業工程は、入庫工程と保管工程と出庫工程と配送工程、又は、PtoP工程と配送工程、又は、横持工程と配送工程、の何れかである、
ことを特徴とする物流費用演算装置。
[6]構成6:
構成1〜構成5の何れかに於いて、
前記総計費用算出部は、入力装置からの入力により商品の数量が指定された場合は、当該数量を工程商品単位費用に乗算した値を工程商品単位費用に代えて用いることで、当該選択にかかる連結順路を経て当該指定にかかる顧客へ当該指定にかかる商品の当該指定にかかる数量を届ける物流作業の費用を算出する、
ことを特徴とする物流費用演算装置。
コンピュータを、
顧客と商品が指定されると1又は2以上の物流施設を経て当該指定にかかる顧客へ当該指定にかかる商品を届け得る連結順路を構成する連結順路構成部、
前記連結順路構成部が構成した中から一の連結順路が選択されると、当該連結順路が持つ1又は2以上の物流施設の各作業工程の当該指定にかかる商品の工程商品単位費用をそれぞれ、商品単位数量の物流作業に要する費用である工程商品単位費用を物流施設別且つ作業工程別且つ商品別に保持している単位費用記憶部から取得する単位費用取得部、
前記単位費用取得部が取得した工程商品単位費用を同一の物流施設の非排他的な作業工程について加算し更に当該加算結果を異なる物流施設について加算することで当該選択にかかる連結順路を経て当該指定にかかる顧客へ当該指定にかかる商品の単位数量を届ける物流作業の費用を算出する総計費用算出部、
として機能させるためのプログラム。
構成7に於いて、
前記連結順路構成部は、当該指定にかかる顧客へ当該指定にかかる商品を届け得る連結順路を、商品をその配送許容時間内に顧客へ届け得る物流施設を顧客と商品とに対応付けて保持している配送路テーブル及び商品をその補給許容時間内に補給先の物流施設へ届け得る補給元の物流施設を補給先の物流施設と商品とに対応付けて保持している補給路テーブルに基づいて構成する、
ことを特徴とするプログラム。
構成3は前述の構成であり、構成2の連結順路を構成する基礎が当該商品の配送許容時間と補給許容時間に置かれており、さらに適切な連結順路に基づいて構成2の作用効果を得ることができる。
構成6は前述の構成であるため、構成1〜5に於いて、商品を或る任意の数量届ける場合のトータルの費用を得ることができる効果がある。
図1は本発明の実施の形態のコンピュータシステム、即ち、単位費用演算装置としての機能11を備えたコンピュータシステムを示す。なお、図示のシステムは、単位費用演算装置としての機能11の他、総計費用演算装置としての機能12、移動所要時間演算装置としての機能15、時間地図表示装置としての機能16、配送可否分析装置としての機能17、順路連結・表示装置としての機能18も備えている。
制御装置10は、CPUやインターフェース等の公知のデバイスで構成される。制御装置10は、後述する処理手順を実行することにより、前記した各周辺装置と協動して、単位費用演算装置、総計費用演算装置、移動所要時間演算装置、時間地図表示装置、配送可否分析装置、順路連結・表示装置としての機能を実現する。
また、或る任意の商品を、例えば、A物流施設に入庫・保管・出庫した後、B物流施設に入庫・保管・出庫して顧客Xへ届けている場合に、もし、B物流施設での作業工程をPtoPとしたり、或いは、横持工程とした場合に、トータルコスト低減になるか否かを知りたい場合がある。総計費用演算機能は、このような要請にも答えることができる機能である。PtoP(Plat to Plat)工程とは、トラックから降ろした物品(商品)を倉庫に入庫せずに所定の場所に置いておき、その物品(商品)を、別のトラックに積み込む作業工程である。また、横持工程とは、荷下ろしをせずに、トラックから別のトラックへ荷物を積みかえる作業工程である。
また、或る物流施設の或る作業工程と、別の物流施設の同じ作業工程とを比較して、無駄を省き、コストを低減したいという要請がある。そのためには、同じ商品を取り扱った場合のコストを比較する必要がある。総計費用演算機能は、このような要請にも応えることができる機能である。
或る任意の商品を、例えば、A物流施設からXという顧客へ届けている場合に、これに代えて、C物流施設から当該商品の許容時間内に届けることができるか否かを知りたい場合がある。配送可否分析機能は、このような要請に答えることができる機能である。
或る任意の商品を、例えば、A物流施設からB物流施設を経由して、Xという顧客へ届けている場合に、これに代えて、例えば、C物流施設からB物流施設を当該商品の補給許容時間内や配送許容時間内届けることができるか否か、或いは、B物流施設からD物流施設を経由して当該商品の補給許容時間内や配送許容時間内に届けることができるか否かを知りたい場合がある。例えば、顧客への配送を受け持つ物流施設を代えて、全体の配送を組み直して、トータルコストを低減したいような場合である。順路連結機能は、このような要請に応えることができる機能である。
移動所要時間演算機能は、上記の配送可否分析機能や、順路連結機能の精度を上げたいという要請に応えることができる機能である。
ハードディスク等の周知の記憶装置で構成される補助記憶装置20には、制御装置10が前記周辺装置と協動して前記各機能を実現するためのアプリケーションプログラムが格納されている。また、前記各機能に於いて使用される各種のテーブルを持つデータベースDBが格納されているとともに、前記各機能によって作成された各種のデータが新たにデータベースDB内の所定のテーブルに記録される。
補助記憶装置(ハードディスク)20のデータベースDBに保持されて記録再生されるテーブルやデータとしては、図2に示すように、例えば、損益計算書、貸借対照表、金利データ、従業員テーブル、トラックテーブル、車格変換テーブル、商品テーブル、配送分類テーブル、施設別商品別在庫テーブル、勤務実績テーブル、商品処理実績テーブル、施設費用テーブル、工程費用テーブル、工程商品単位費用テーブル、距離時間テーブル、適用種別テーブル、道路テーブル、道路片テーブル、物流施設テーブル、顧客テーブル、移動所要時間テーブル、配送路テーブル、補給路テーブル、連結aテーブル、連結bテーブル等を挙げることができる。
入力装置55は、前記各機能を実現するため等に必要なデータや指示をユーザが操作入力するための装置である。
表示装置51は、前記各機能の実現等に必要な画面等を表示する装置であり、表示制御51aによって制御される。
印刷装置53は、前述の各機能により作成される各種のデータや前述の各機能の実現に必要な各種のデータを必要に応じてプリントアウトするために用いられる装置であり、印刷制御53aによって制御される。
通信装置57は、LANに接続された他のコンピュータシステム(不図示)等や、インターネット等の外部のネットワーク(不図示)に接続された他のコンピュータシステム等との通信のために用いられる装置であり、通信制御57aによって制御される。例えば、サーバ(不図示)に前述のデータベースDBを置く構成であれば、データベースDBからのデータの読み出しや書き込みは、通信装置57を介して行われる。
以下、単位費用演算装置としての機能、配送可否分析装置としての機能、順路連結・表示装置としての機能、総計費用演算装置としての機能、移動所要時間演算装置及び時間地図表示装置としての機能を、フローチャートやテーブルを参照して、順に、説明する。
図3〜図9のフローチャート、及び、図10〜図14のテーブルを参照して、単位費用演算装置としての機能を説明する。
ステップS101では、損益計算書(図10(a))の納入費の各項目(受入諸掛、配送諸掛、外注請負、その他諸掛)の費用と、一般管理費を、データベースDBから取得して、メモリ30に保持する。納入費とは、物品(商品)の販売のために企業が一年間(決算期間)に支出した費用(販売費)の中で、物品(商品)の移動(空間的及び/又は時間的移動,時間的移動=保管)のために支出した費用である。即ち、物品(商品)を顧客へ配送するために支出した費用(配送用費用)、メーカーから物品(商品)を受け入れるために支出した費用(非配送用費用)等である。販売費の中の他の項目(販売活動費,販売促進費等)は、物品の移動のための費用ではないため、物流に関する費用を求める基礎データとしては採用しない。一般管理費は、人件費、事務費、施設費、諸費、事業税等である。これらは、物流部門であるか否かを問わず、企業活動全般のために企業が一年間(決算期間)に支出した費用である。物流部門のためにも支出されているため、物流に関する費用を求める基礎データとして採用する。
なお、納入費の中の配送諸掛は、物流施設からの配送のためのみに支出した費用(配送用費用)であるため、後述の処理(配送工程に関連する費用を求める処理;S123,S161,S189,S191,参照)を考慮して、車両使用総費用としてメモリに保持する。納入費の中の外注諸掛やその他諸掛に関しても、物流施設からの配送のための支出割合が大きい場合には、それらを配送諸掛と同様に扱う構成も可能である。
従業員テーブルには、図10(c)に示すように、各従業員の部署類別が保持されている。部署類別が1の従業員は物流部署に所属している従業員であり、部署類別が0の従業員は非物流部署に所属している従業員である。したがって、全ての従業員を計数することにより従業員総数を求めることができる。また、部署類別が1の従業員数を計数することにより物流従事者総数を求めることができる。また、所属施設毎に部署類別が1の従業員数を計数することにより、各物流施設の物流従事者数を求めることができる。
上述の例では、従業員テーブルに基づいて従業員総数、物流従事者総数、及び、各施設の物流従事者数を求めているが、これに代えて、各従業員の勤務実績(従事した業務及び物流業務か非物流業務かの類別と、従事した時間)を記録したデータを用いて、従業員総数、物流従事者総数、及び、各物流施設の物流従事者数を求めてもよい。そのようにすると、例えば、或る人が勤務時間の70%を物流業務に従事し、30%を非物流業務に従事している場合に、当該或る人を「物流従事者0.7人」と計数することが可能となる。
具体的には、受入諸掛、外注請負、その他諸掛の各項目の費用と、一般管理費に物流率を乗算した金額と、の和を、物流業務総費用として求める。ここで、物流率とは、物流従事者総数を、従業員総数で除算した値である。即ち、物流従事者数の従業員総数に対する比である。前述のように、一般管理費は、物流部門であるか否かを問わず、企業活動全般のために企業が一年間(決算期間)に支出した管理費用であり、物流部門用の支出であるか、非物流部門用の支出であるかに分離できない。このため、物流業務に従事した人員の全社の人員に対する比で配分することとしたものである。
ステップS109では、物流利払総費用を求めて、メモリ30に保持する。即ち、在庫総額に金利を乗算した値を、物流利払総費用としてメモリ30に保持する。物流利払総費用とは、物流業務に起因して発生した利払費用である、と定義する。
具体的には、データベースDB内のトラックテーブル(図11(a))から、各トラックの車格と所属施設をそれぞれ読み出し、車格変換テーブル(図11(b))を参照してそれぞれ標準車格での台数(標準車格値)に変換して、それらを全トラックについて集計してトラック総数とし、所属施設別に集計して所属先施設別のトラック数として、それぞれメモリ30に保持する。トラックテーブルと車格変換テーブルの連繋が、構成1の輸送車両テーブルに該当する。
上記では、車格変換テーブルを用いて標準車格値への変換を行なっているが、これに代えて、所定の標準積載容積(又は標準積載重量)に対する、変換対象トラックの可積載容積(又は可積載重量)の比を乗算することで、標準車格値への変換を行なってもよい。例えば、標準積載容積を10m3 としたとき、変換対象のトラックの可積載容積が15m3 であれば、比1.5を乗算して、当該変換対象のトラックの標準車格値を1.5とするように処理してもよい。可積載重量を用いる場合も同様である。
ステップS123〜S135の処理は、1番目の物流施設から開始され、全ての物流施設に関して処理が終了するまで、順に実行される(S121,S137,S139)。
ステップS135の処理は、図6〜図7を参照して後述する。また、ステップS135内で実行されるステップS165(図7)の処理は、図8〜図9を参照して後述する。
ステップS123では、物流施設iの車両使用年費用iを求めて、メモリ30に保持する。即ち、ステップS101でメモリ30に保持した配送諸掛(=車両使用総費用=構成1等の配送用費用)を読み出して、車両率iを乗算し、この乗算結果を、物流施設iの車両使用年費用iとしてメモリに保持する。
車両使用年費用iとは、物流施設iの配送工程での物流業務のために企業が一年間(決算期間)に支出した費用(物流費用)の総額である、と定義する。
また、車両率iとは、物流施設iに所属するトラック数iの、全社のトラック総数に対する比である。即ち、物流施設iに所属するトラック数iを、全社のトラック総数で除算した値である。ここでは、トラック数は何れも標準車格換算での台数を用いている。
このように、ステップS123では、物流施設iのトラック数と全社のトラック数とに基づいて、車両使用総費用を物流施設iに配分している。
なお、車両使用年費用iは、物流施設iの配送工程のためにのみ支出される費用であるため、物流施設iの配送工程の工程年費用と言ってもよい(S161参照)。
物流業務年費用iとは、物流施設iの配送工程を除く各作業工程の物流業務のために企業が一年間(決算期間)に支出した費用の総額である、と定義する。なお、物流業務に起因して物流施設iで発生した利払は含まない(S105の説明参照)。
また、人員率iとは、物流施設iに所属する物流従事者数iの、全社の物流従事者総数に対する比である。即ち、物流施設iに所属する物流従事者数iを、全社の物流従事者総数で除算した値である。
このように、ステップS125では、物流施設iの物流従事者数と全社の物流従事者総数とに基づいて、物流業務総費用を物流施設iに配分している。
物流施設iの在庫金額iは、物流施設iの各商品(商品k)の在庫個数(貸借対照表と同時点での在庫個数)に、それぞれ対応する商品(商品k)の単価を乗算し、これらを集計することで得ることができる。ここで、物流施設iの各商品の在庫個数は、施設別商品別在庫テーブル(図12(a))から得ることができる。また、各商品の単価は、商品テーブル(図11(c))から得る。施設別商品別在庫テーブルと商品テーブルの連繋が、構成1の在庫テーブルに該当する。
物流利払年費用iとは、物流施設iの物流業務(在庫)に起因して発生した利払費用である、と定義する。
また、在庫率iとは、物流施設iの在庫金額iの、在庫総額に対する比である。即ち、物流施設iの在庫金額iを、在庫総額で除算した値である。
このように、ステップS129では、物流施設iの在庫金額iと全社の在庫総額とに基づいて、物流利払総費用を物流施設iに配分して、該物流施設iの物流利払年費用iとしている。
また、ステップS133では、ステップS131で求めた施設年費用iyを、所定時間Tで除算することにより施設単位費用iuを求めて、データベースDBの施設費用テーブル(図13(a))に記録する。この所定時間Tとして、例えば、一年間(決算期間)の稼働日数を採用した場合には、1稼働日当たり施設単位費用iuを得る。また、Tとして、ステップS141で用いた施設年作業時間iyと同じ値を採用した場合には、1時間当たりの施設単位費用iuを得ることができる。また、延べ労働時間で処理する場合の作業が容易となる。
ステップS141では、物流施設iに所属する全物流従事者の一年間(決算期間)の作業時間の総和(施設年作業時間iy)を、勤務実績テーブル(及び従業員テーブル)のデータに基づいて求めて、メモリ30に保持する。勤務実績テーブルには、図14(a)に示すように、各従業員に対応付けて、一年間(決算期間)の実働時間が作業工程別に記録されている。また、従業員テーブルには、図10(c)に示すように、各従業員の所属施設及び部署類別が記録されている。したがって、これらを用いることで、物流施設iに所属する全物流従事者の一年間(決算期間)の作業時間の総和を求めることができる。
ステップS145〜S155の処理は、i番目の物流施設である物流施設iの1番目の作業工程(入庫工程,保管工程,出庫工程,横持工程,PtoP工程)から開始され、全ての作業工程に関して処理が終了するまで、順に実行される(S143,S157,S159)。PtoP(Plat to Plat)工程とは、トラックから降ろした物品(商品)を倉庫に入庫せずに所定の場所に置いておき、その物品(商品)を、別のトラックに積み込む作業工程である。また、横持工程とは、荷下ろしをせずに、トラックから別のトラックへ荷物を積みかえる作業工程である。
工程年費用ijyとは、物流施設iの作業工程jの物流業務のために企業が一年間(決算期間)に支出した費用(物流費用)の総額である、と定義する。なお、作業工程jに配送工程は含まない。また、本ステップS147の工程年費用ijyには、物流業務に起因して物流施設iで発生した利払は含まない(S105の説明,S125参照)。
保管工程についての処理であった場合は(S151でYES)、ステップS153〜S155を実行した後、ステップS157へ進む。
保管工程についての処理でなかった場合は(S151でNO)、ステップS153〜S155を抜かしてステップS157へ進む。
このように、保管工程では、物流業務年費用iに基づいて算出した工程単位費用ijuに、物流利払年費用iに基づいて算出した物流利払単位費用ijuuを加算し、その結果を物流利払単位費用ijuとしてメモリ30に保持する。その理由は、作業工程の中で保管工程に於いてのみ、在庫に起因する利払が生ずるためである。
ステップS161は、物流施設iの配送工程iHAの工程単位費用iHAuを求めるステップである。即ち、ステップS123で求めた車両使用年費用iを所定時間Tで除算することにより、配送工程の工程単位費用iHAuを求めて、メモリ30に保持する。この所定時間Tとして、例えば、一年間(決算期間)の稼働日数を採用した場合には、1稼働日当たり工程単位費用iHAuを得る。
ステップS175〜S179は、物流施設iの配送工程を除くj番目の作業工程(作業工程j)での作業対象であるk番目の商品(商品k)に関して、工程商品年費用ijkyと工程商品単位費用ijkuとを求めてデータベースDBに記録する処理である。工程商品年費用ijkyとは、物流施設iの作業工程jでの作業対象である商品kに関しての物流業務のために企業が一年間(決算期間)に支出した費用の総額である、と定義する。また、工程商品単位費用ijkuとは、工程商品年費用ijkyを単位時間当たりに換算した費用である、と定義する。単位時間としては、例えば、1年、1月、1日、1時間等を採用できる。単位時間として1年を採用する場合、工程商品年費用ijkyの値と、工程商品単位費用ijkuの値とは、等しくなる。1日を採用する場合は、工程商品年費用ijkyを年間の稼働日で除算すればよい。1月や1時間を採用する場合も、同様に処理可能である。
ステップS175〜S179の処理は、i番目の物流施設である物流施設iの1番目の作業工程(入庫工程,保管工程,出庫工程,横持工程,PtoP工程)の1番目商品から開始され、全ての作業工程の全ての商品に関して処理が終了するまで、順に実行される(S171,S173,S181,S183,S185,S187)。
工程商品年費用ijkyとは、物流施設iの作業工程jでの商品kの物流業務のために企業が一年間(決算期間)に支出した費用の総額である、と定義する。なお、作業工程jに配送工程は含まない。
工程商品単位費用ijkuとは、物流施設iの当該作業工程(作業工程j)での当該商品(商品k)の単位個数当たりの物流費用である。
なお、ステップS177で求めた工程商品年費用ijkyを、工程商品年作業時間ijkyで除算すると、物流施設iの当該作業工程(作業工程j)での当該商品(商品k)の1時間当たりの物流費用を求めることができる。また、延べ労働時間で処理する場合の作業が容易となる。
ステップS189は、物流施設iの配送工程iHAの工程商品年費用iHAkyを求めて、メモリ30に保持するステップである。即ち、ステップS123で求めた車両使用年費用iに、商品kの商品出庫容積率iHAkを乗算することにより、物流施設iの配送工程iHAの工程商品年費用iHAkyを求める。
商品出庫容積率iHAkは、物流施設iから一年間(決算期間)に出庫された商品kの総容積(商品年出庫容積ik)の、物流施設iから一年間(決算期間)に出庫された全商品の総容積(商品年出庫容積i)に対する比である。即ち、物流施設iから一年間(決算期間)に出庫された商品kの総容積(商品年出庫容積ik)を、物流施設iから一年間(決算期間)に出庫された全商品の総容積(商品年出庫容積i)で除算した値である。
商品年出庫容積ikは、データベースDB内の商品処理実績テーブル(図14(b))から商品kの物流施設iからの一年間の出庫数を取得し、これに、データベースDB内の商品テーブルから取得した商品kのモデル容積を乗算することで得る。全商品の一年間の出庫総容積(商品年出庫容積i)についても同様にして得ることができる。
配送工程での商品kの一年間(決算期間)の処理量である工程商品年処理量iHAkyは、データベースDB内の商品処理実績テーブル(図14(b))から得る。
次いで、ステップS137(図5)へ進む。
以上のようにして、単位費用を求めて記録する処理が実行される。
また、図3〜図9に示す処理では、ステップS111で標準車格換算でのトラック総数と各物流施設のトラック数を求め、これらに基づいてステップS123等の処理を行なっているが、配送に使用するトラックの車格に大きな差が無い等の場合には、精度は若干劣るようになるが、標準車格換算を行なわずに、そのままトラック総数や各物流施設のトラック数を集計することで処理を簡略化する構成も可能である。
上述の各処理や各処理で用いるテーブルは一例を示すものであり、単位費用演算機能を実現するための処理やテーブルは、上記に限定されない。
[a]構成a:
損益計算書と、貸借対照表と、従業員総数と物流従事者総数と各物流施設の物流従事者数を取得可能な従業員テーブルと、標準車格換算での輸送車両総数と標準車格換算での各物流施設の輸送車両数を取得可能な輸送車両テーブルと、金利データと、各物流施設の在庫金額を取得可能な在庫テーブルと、を保持している記憶装置と、
販売費の中で物品の空間的及び/又は時間的移動のための費用を物品の配送用費用と非配送用費用とに区別して前記記憶装置が持つ損益計算書から取得するとともに、一般管理費を前記損益計算書から取得する、費用取得部と、
前記記憶装置が持つ従業員テーブルのデータに基づいて従業員総数と物流従事者総数と各物流施設の物流従事者数とを取得する従業員データ取得部と、
前記従業員データ取得部が取得した物流従事者総数を従業員総数で除算して物流率とする物流率算出部と、
前記費用取得部が取得した一般管理費に前記物流率算出部が算出した物流率を乗算した値と、前記費用取得部が取得した非配送用費用とを加算して、物流業務総費用とする業務総費用算出部と、
在庫総額を前記記憶装置が持つ貸借対照表から取得するとともに、前記記憶装置が持つ金利データを取得する、利払データ取得部と、
前記利払データ取得部が取得した在庫総額に、前記利払データ取得部が取得した金利データを乗算して、物流利払総費用とする利払総費用算出部と、
前記記憶装置が持つ輸送車両テーブルのデータに基づいて標準車格換算での輸送車両総数と標準車格換算での各物流施設の輸送車両数とを取得する車両費用取得部と、
前記車両費用取得部が取得した中の任意の物流施設の輸送車両数を輸送車両総数で除算して当該物流施設の車両率とする車両率算出部と、
前記費用取得部が取得した配送用費用に、前記車両率算出部が算出した車両率を乗算して、該車両率に対応する物流施設の車両使用年費用とする施設車両費用算出部と、
前記従業員データ取得部が取得した中の任意の物流施設の物流従事者数を物流従事者総数で除算して当該物流施設の人員率とする人員率算出部と、
前記業務総費用算出部が算出した物流業務総費用に、前記人員率算出部が算出した人員率を乗算して、該人員率に対応する物流施設の物流業務年費用とする施設業務費用算出部と、
前記記憶装置が持つ在庫テーブルのデータに基づいて任意の物流施設の在庫金額を取得する在庫金額取得部と、
前記在庫金額取得部が取得した在庫金額を前記利払データ取得部が取得した在庫総額で除算して当該在庫金額に対応する物流施設の在庫率とする在庫率算出部と、
前記利払総費用算出部が算出した物流利払総費用に、前記在庫率算出部が算出した在庫率を乗算して、該在庫率に対応する物流施設の物流利払年費用とする施設利払費用算出部と、
同一の物流施設に関し、前記車両使用年費用と前記物流業務年費用と前記物流利払年費用とを加算して、当該物流施設の施設年費用とする施設年費用算出部と、
前記施設年費用算出部が算出した施設年費用を所定値で除算して該所定値で決まる単位期間の施設単位費用とする施設単位費用算出部と、
を有することを特徴とする単位費用演算装置。
[b]構成b:
構成bは、構成aに於いて、利払に関連する各要件を省いて簡略化した構成である。即ち、以下のように構成される。
損益計算書と、従業員総数と物流従事者総数と各物流施設の物流従事者数を取得可能な従業員テーブルと、標準車格換算での輸送車両総数と標準車格換算での各物流施設の輸送車両数を取得可能な輸送車両テーブルと、を保持している記憶装置と、
販売費の中で物品の空間的及び/又は時間的移動のための費用を物品の配送用費用と非配送用費用とに区別して前記記憶装置が持つ損益計算書から取得するとともに、一般管理費を前記損益計算書から取得する、費用取得部と、
前記記憶装置が持つ従業員テーブルのデータに基づいて従業員総数と物流従事者総数と各物流施設の物流従事者数とを取得する従業員データ取得部と、
前記従業員データ取得部が取得した物流従事者総数を従業員総数で除算して物流率とする物流率算出部と、
前記費用取得部が取得した一般管理費に前記物流率算出部が算出した物流率を乗算した値と、前記費用取得部が取得した非配送用費用とを加算して、物流業務総費用とする業務総費用算出部と、
前記記憶装置が持つ輸送車両テーブルのデータに基づいて標準車格換算での輸送車両総数と標準車格換算での各物流施設の輸送車両数とを取得する車両費用取得部と、
前記車両費用取得部が取得した中の任意の物流施設の輸送車両数を輸送車両総数で除算して当該物流施設の車両率とする車両率算出部と、
前記費用取得部が取得した配送用費用に、前記車両率算出部が算出した車両率を乗算して、該車両率に対応する物流施設の車両使用年費用とする施設車両費用算出部と、
前記従業員データ取得部が取得した中の任意の物流施設の物流従事者数を物流従事者総数で除算して当該物流施設の人員率とする人員率算出部と、
前記業務総費用算出部が算出した物流業務総費用に、前記人員率算出部が算出した人員率を乗算して、該人員率に対応する物流施設の物流業務年費用とする施設業務費用算出部と、
同一の物流施設に関し、前記車両使用年費用と前記物流業務年費用とを加算して、当該物流施設の施設年費用とする施設年費用算出部と、
前記施設年費用算出部が算出した施設年費用を所定値で除算して該所定値で決まる単位期間の施設単位費用とする施設単位費用算出部と、
を有することを特徴とする単位費用演算装置。
[c]構成c:
構成cは,構成aに於いて、輸送車両の扱いを簡略化した構成である。即ち、以下のように構成される。
損益計算書と、貸借対照表と、従業員総数と物流従事者総数と各物流施設の物流従事者数を取得可能な従業員テーブルと、輸送車両総数と各物流施設の輸送車両数を取得可能な輸送車両テーブルと、金利データと、各物流施設の在庫金額を取得可能な在庫テーブルと、を保持している記憶装置と、
販売費の中で物品の空間的及び/又は時間的移動のための費用を物品の配送用費用と非配送用費用とに区別して前記記憶装置が持つ損益計算書から取得するとともに、一般管理費を前記損益計算書から取得する、費用取得部と、
前記記憶装置が持つ従業員テーブルのデータに基づいて従業員総数と物流従事者総数と各物流施設の物流従事者数とを取得する従業員データ取得部と、
前記従業員データ取得部が取得した物流従事者総数を従業員総数で除算して物流率とする物流率算出部と、
前記費用取得部が取得した一般管理費に前記物流率算出部が算出した物流率を乗算した値と、前記費用取得部が取得した非配送用費用とを加算して、物流業務総費用とする業務総費用算出部と、
在庫総額を前記記憶装置が持つ貸借対照表から取得するとともに、前記記憶装置が持つ金利データを取得する、利払データ取得部と、
前記利払データ取得部が取得した在庫総額に、前記利払データ取得部が取得した金利データを乗算して、物流利払総費用とする利払総費用算出部と、
前記記憶装置が持つ輸送車両テーブルのデータに基づいて輸送車両総数と各物流施設の輸送車両数とを取得する車両費用取得部と、
前記車両費用取得部が取得した中の任意の物流施設の輸送車両数を輸送車両総数で除算して当該物流施設の車両率とする車両率算出部と、
前記費用取得部が取得した配送用費用に、前記車両率算出部が算出した車両率を乗算して、該車両率に対応する物流施設の車両使用年費用とする施設車両費用算出部と、
前記従業員データ取得部が取得した中の任意の物流施設の物流従事者数を物流従事者総数で除算して当該物流施設の人員率とする人員率算出部と、
前記業務総費用算出部が算出した物流業務総費用に、前記人員率算出部が算出した人員率を乗算して、該人員率に対応する物流施設の物流業務年費用とする施設業務費用算出部と、
前記記憶装置が持つ在庫テーブルのデータに基づいて任意の物流施設の在庫金額を取得する在庫金額取得部と、
前記在庫金額取得部が取得した在庫金額を前記利払データ取得部が取得した在庫総額で除算して当該在庫金額に対応する物流施設の在庫率とする在庫率算出部と、
前記利払総費用算出部が算出した物流利払総費用に、前記在庫率算出部が算出した在庫率を乗算して、該在庫率に対応する物流施設の物流利払年費用とする施設利払費用算出部と、
同一の物流施設に関し、前記車両使用年費用と前記物流業務年費用と前記物流利払年費用とを加算して、当該物流施設の施設年費用とする施設年費用算出部と、
前記施設年費用算出部が算出した施設年費用を所定値で除算して該所定値で決まる単位期間の施設単位費用とする施設単位費用算出部と、
を有することを特徴とする単位費用演算装置。
[d]構成d:
構成dは、構成aに於いて、利払に関連する各要件を省くとともに、輸送車両の扱いを簡略化した構成である。即ち、以下のように構成される。
損益計算書と、従業員総数と物流従事者総数と各物流施設の物流従事者数を取得可能な従業員テーブルと、輸送車両総数と各物流施設の輸送車両数を取得可能な輸送車両テーブルと、を保持している記憶装置と、
販売費の中で物品の空間的及び/又は時間的移動のための費用を物品の配送用費用と非配送用費用とに区別して前記記憶装置が持つ損益計算書から取得するとともに、一般管理費を前記損益計算書から取得する、費用取得部と、
前記記憶装置が持つ従業員テーブルのデータに基づいて従業員総数と物流従事者総数と各物流施設の物流従事者数とを取得する従業員データ取得部と、
前記従業員データ取得部が取得した物流従事者総数を従業員総数で除算して物流率とする物流率算出部と、
前記費用取得部が取得した一般管理費に前記物流率算出部が算出した物流率を乗算した値と、前記費用取得部が取得した非配送用費用とを加算して、物流業務総費用とする業務総費用算出部と、
前記記憶装置が持つ輸送車両テーブルのデータに基づいて輸送車両総数と各物流施設の輸送車両数とを取得する車両費用取得部と、
前記車両費用取得部が取得した中の任意の物流施設の輸送車両数を輸送車両総数で除算して当該物流施設の車両率とする車両率算出部と、
前記費用取得部が取得した配送用費用に、前記車両率算出部が算出した車両率を乗算して、該車両率に対応する物流施設の車両使用年費用とする施設車両費用算出部と、
前記従業員データ取得部が取得した中の任意の物流施設の物流従事者数を物流従事者総数で除算して当該物流施設の人員率とする人員率算出部と、
前記業務総費用算出部が算出した物流業務総費用に、前記人員率算出部が算出した人員率を乗算して、該人員率に対応する物流施設の物流業務年費用とする施設業務費用算出部と、
同一の物流施設に関し、前記車両使用年費用と前記物流業務年費用とを加算して、当該物流施設の施設年費用とする施設年費用算出部と、
前記施設年費用算出部が算出した施設年費用を所定値で除算して該所定値で決まる単位期間の施設単位費用とする施設単位費用算出部と、
を有することを特徴とする単位費用演算装置。
[e]構成e:
損益計算書と、従業員総数と物流従事者総数と各物流施設の物流従事者数を取得可能な従業員テーブルと、輸送車両総数と各物流施設の輸送車両数を取得可能な輸送車両テーブルと、を保持している記憶装置と、
販売費の中で物品の空間的及び/又は時間的移動のための費用を物品の配送用費用と非配送用費用とに区別して前記記憶装置が持つ損益計算書から取得するとともに、一般管理費を前記損益計算書から取得する、費用取得部と、
前記費用取得部が取得した一般管理費の中で物流業務に関連する費用を物流従事者総数と従業員総数とに基づいて求め、該求めた費用と前記費用取得部が取得した非配送用費用との和を物流業務総費用とする業務総費用算出部と、
前記費用取得部が取得した配送用費用の中で或る物流施設に配分すべき費用を当該物流施設の輸送車両数と輸送車両総数とに基づいて求め、該求めた費用を当該物流施設の車両使用年費用とする施設車両費用算出部と、
前記業務費用算出部が算出した物流業務費用の中で或る物流施設に配分すべき費用を当該物流施設の物流従事者数と物流従事者総数とに基づいて求め、該求めた費用を当該物流施設の物流業務年費用とする施設業務費用算出部と、
同一の物流施設に関する前記車両使用年費用と物流業務年費用の和を所定値で除算して該所定値で決まる単位期間の施設単位費用とする施設単位費用算出部と、
を有することを特徴とする単位費用演算装置。
[f]構成f:
構成fに於いて、
前記記憶装置は、さらに、貸借対照表と、金利データと、各物流施設の在庫金額を取得可能な在庫テーブルとを保持しており、
さらに、前記記憶装置が持つ貸借対照表の在庫総額に前記金利データで決まる金利を乗算して得る物流利払総費用の中で、或る物流施設に配分すべき費用を当該物流施設の在庫金額と前記在庫総額とに基づいて求め、該求めた費用を当該物流施設の物流利払年費用とする施設利払費用算出部を有し、
前記施設単位費用算出部は、同一の物流施設に関する前記車両使用年費用と物流業務年費用と物流利払年費用の和を所定値で除算して該所定値で決まる単位期間の施設単位費用とする、
ことを特徴とする単位費用演算装置。
[g]構成g:
構成gは、物流施設の単位費用(施設単位費用)に加えて、さらに、作業工程の単位費用(工程単位費用)を求める機能を備えている。即ち、以下のように構成される。
構成b、構成d、又は、構成eに於いて、
前記記憶装置は、さらに、決算期間に於ける物流施設別の作業時間の総和である施設年作業時間を物流施設別に取得可能であるとともに決算期間に於ける物流施設別且つ配送工程を除く作業工程別の作業時間の総和である工程年作業時間を物流施設別且つ配送工程を除く作業工程別に取得可能である勤務実績テーブルを保持しており、
さらに、
前記施設業務費用算出部が算出した或る物流施設の物流業務年費用の中で配送工程を除く或る作業工程に配分すべき費用を、当該作業工程の工程年作業時間と当該物流施設の施設年作業時間とに基づいて求め、該求めた費用を当該物流施設の当該作業工程の工程年費用とする工程年費用算出部と、
前記工程費用算出部が算出した工程年費用を所定値で除算して該所定値で決まる単位期間の工程単位費用とする工程単位費用算出部と、
前記施設車両費用算出部が算出した或る物流施設の車両使用年費用を所定値で除算して該所定値で決まる単位期間の配送工程単位費用とする配送工程単位費用算出部と、
を有することを特徴とする単位費用演算装置。
[h]構成h:
構成hは、物流施設の単位費用(施設単位費用)に加えて、さらに、作業工程の単位費用(工程単位費用)を求める機能を備えている。即ち、以下のように構成される。
構成a、構成c、又は、構成fに於いて、
前記記憶装置は、さらに、決算期間に於ける物流施設別の作業時間の総和である施設年作業時間を物流施設別に取得可能であるとともに決算期間に於ける物流施設別且つ配送工程を除く作業工程別の作業時間の総和である工程年作業時間を物流施設別且つ配送工程を除く作業工程別に取得可能である勤務実績テーブルを保持しており、
さらに、
前記施設業務費用算出部が算出した或る物流施設の物流業務年費用の中で配送工程を除く或る作業工程に配分すべき費用を、当該作業工程の工程年作業時間と当該物流施設の施設年作業時間とに基づいて求め、該求めた費用を当該物流施設の当該作業工程の工程年費用とする工程年費用算出部と、
前記工程費用算出部が算出した工程年費用を所定値で除算して該所定値で決まる単位期間の工程単位費用とする工程単位費用算出部と、
前記工程単位費用算出部が算出した工程単位費用が保管工程の工程単位費用である場合に、前記施設利払費用算出部が算出した物流利払年費用を前記所定値で除算した値を当該工程単位費用に加算して、当該保管工程の工程単位費用とする工程単位費用修正部と、
前記施設車両費用算出部が算出した或る物流施設の車両使用年費用を所定値で除算して該所定値で決まる単位期間の配送工程単位費用とする配送工程単位費用算出部と、
を有することを特徴とする単位費用演算装置。
[i]構成i:
構成iは、物流施設の単位費用(施設単位費用)と各作業工程の単位費用(工程単位費用)に加えて、さらに、各作業工程の各商品の単位費用(工程商品単位費用)を求める機能を備えている。即ち、以下のように構成される。
構成g又は構成hに於いて、
前記記憶装置が保持している勤務実績テーブルは、さらに、決算期間に於ける物流施設別且つ配送工程を除く作業工程別且つ商品別の作業時間の総和である工程商品年作業時間を物流施設別且つ配送工程を除く作業工程別且つ商品別に取得可能であり、
前記記憶装置は、さらに、決算期間に於ける物流施設別の出庫容積及び物流施設別且つ商品別の出庫容積と、物流施設別且つ作業工程別の商品処理数量及び物流施設別且つ作業工程別且つ商品別の商品処理数量と、を取得可能な商品処理テーブルを保持しており、
さらに、
前記工程年費用算出部が算出した或る物流施設の配送工程を除く或る作業工程の工程年費用の中で或る商品に配分すべき費用を、当該作業工程での当該商品の工程商品年作業時間と当該作業工程の工程年作業時間とに基づいて求め、該求めた費用を当該物流施設の当該作業工程の当該商品の工程商品年費用とする工程商品年費用算出部と、
前記工程商品年費用算出部が算出した工程商品年費用を、当該作業工程の当該商品の処理数量で除算して、当該物流施設の当該作業工程の当該商品の工程商品単位費用とする工程商品単位費用算出部と、
前記施設車両費用算出部が算出した或る物流施設の車両使用年費用の中で或る商品に配分すべき費用である配送工程商品年費用を、当該物流施設の当該商品の出庫容積と当該物流施設の全商品の出庫容積とに基づいて求め、該求めた配送工程商品年費用を、当該配送工程の当該商品の処理数量で除算して、当該物流施設の配送工程の当該商品の配送工程商品単位費用とする配送工程商品単位費用算出部と、
を有することを特徴とする単位費用演算装置。
図23〜図24のフローチャート、図19のテーブル、及び、図25〜図26の説明図を参照して、配送可否分析装置としての機能を説明する。
配送可否分析機能では、移動所要時間演算機能(後述)により作成した移動所要時間テーブル(図19)を用いて、或る商品を当該商品について予め定めた配送許容時間を考慮して、或る物流施設(配送元)から或る顧客(配送先)へ配送可能か否かを判定し、可能な場合には、当該或る商品・或る顧客(配送先)・或る物流施設(配送元)を対応つけて配送路テーブル(図20(a))に記録する。この処理が、配送路テーブル作成処理である。
また、配送可否分析機能では、或る商品を当該商品について予め定めた補給許容時間を考慮して、或る物流施設(補給元)から或る物流施設(補給先)へ補給可能か否かを判定し、可能な場合には、当該或る商品・或る物流施設(補給元)・或る物流施設(補給先)を対応つけて補給路テーブル(図20(b))に記録する。この処理が、補給路テーブル作成処理である。
配送路テーブル作成処理では、任意の商品と任意の顧客(配送先)と任意の物流施設(配送元)の種々の組合せについてそれぞれ配送の可否を判定し、配送可の場合は、その組合せ(当該商品と当該顧客と当該物流施設の組合せ)を、配送路テーブル(図20(a))に新規レコードとして追加する。
ここで、商品は商品テーブル(図11(c))から、その商品の配送許容時間はその配送分類をキーとして配送分類テーブル(図11(d))から、顧客は顧客テーブル(図18)から、物流施設は物流施設テーブル(図17)から、それぞれ取得する。
作成した配送路テーブルは、順路連結・表示機能(後述)に於いて用いられる。詳しくは、連結順路別物流コスト表示処理(図29)内ステップS607の連結順路構成処理(図30〜図33)に於いて用いられる。
まず、商品を示す変数i,物流施設を示す変数j,届先を示す変数kに、それぞれ初期値1を代入する(S201)。ここで、変数i,j,kは、この配送路テーブル作成処理内に於いてのみ用いる変数であり、他の処理にはなんら影響しない。前述の単位費用算出処理や後述の他の処理に於いてもiやj等で表す変数を適宜に用いているが、それらについても同様であり、当該他の処理内に於いてのみ用いる変数である。
即ち、「Trg-i=Tp-i/π」を、配送範囲規定時間として設定する。
配送範囲規定時間Trg-iを上記の如く決める趣旨は、トラック利用効率を最適化した配送を行なうことを想定して、配送の可否を判定することにある。
配送許容時間が同じ商品をトラックに積載して物流施設Cを出発し、各顧客へ順に配送した後に出発点の物流施設Cへ戻るという一巡経路を辿る配送業務では、出発時に商品を満載し、往路で順に配送を行うとともに、復路も空荷で走行することなく引き続いて顧客へ積荷を配送し、物流施設Cへ戻り着く直前にトラックが空荷になること、及び、空荷になる時刻が配送許容時間の経過以前であって且つ配送許容時間の経過時刻にできるだけ近いことが、トラック利用効率の観点から要請される。
さらに、物流施設Cを出発点とする上記一巡経路として1又は2以上の一巡経路を設定することにより、物流施設Cから配送範囲規定時間内に位置する顧客の全てを、漏れなく且つ重複無く辿り得ることが要請される。
これらの要請に鑑み、下記(a)〜(c)のように一巡経路を決める。
(a)一巡経路構成の基本原理:
物流施設Cから複数の顧客を順に辿って物流施設Cに戻る一巡経路上で隣接している各2地点(物流施設C−顧客,顧客−顧客,,,顧客−顧客,顧客−物流施設C)間の移動所要時間(=時間距離)の総和が、配送許容時間Tp-i以下で、且つ、配送許容時間Tp-iに近い値となるように、一巡経路を構成する。
かかる原理で構成した一巡経路の例を図26に示す。図中、実線矢印は顧客が物流施設Cから見て比較的狭い角度範囲内に分布している地域の例、破線矢印は比較的広い角度範囲内に分布している地域の例である。図示のように、前者の一巡経路は比較的長細い形状を成し、後者の一巡経路は円形に近い形状を成す。
(b)1回分の顧客の抽出:
物流施設Cの管轄する顧客が、物流施設Cを中心とする或る範囲に分布しているものと仮定する。或る範囲とは、物流施設Cと顧客との間の移動所要時間が、配送範囲規定時間Trg-i以下の範囲である(図25内「C2」参照)。物流施設Cから引いた半直線(=半径線R)を、物流施設Cを中心として所定の方向(例:時計回りの方向)へ回転走査して顧客を順に抽出し、該抽出した顧客宛の荷量の総和がトラック容量に達した時点で、走査を一旦停止する。即ち、顧客の抽出を一旦停止する。
(c)一巡経路の評価と確定:
抽出した顧客を上記(a)のように辿る一巡経路上にて相互に隣接している各2地点間の移動所要時間の総和を評価し、配送許容時間Tp-i以下であれば、該一巡経路を採用する。一方、総和が配送許容時間Tp-iを超えている場合は、上記(b)での抽出の最終側から順に顧客を減らして上記の評価を繰り返し、総和が配送許容時間Tp-i以下となった時点での一巡経路を採用する。
上記(a)〜(c)の原理に従って一巡経路を決めると、前述のように、顧客が物流施設Cから見て比較的狭い角度範囲内に分布している地域では、一巡経路は半径方向に延びた後に物流施設Cへ戻る長細い形状を成し、顧客が物流施設Cから見て比較的広い角度範囲内に分布している地域では、一巡経路は円に近い形状を成す。このため、前者では配送範囲規定時間Trgは比較的長時間となり、後者では配送範囲規定時間Trgは比較的短時間となる。本装置では、顧客が物流施設Cから見て比較的広い角度範囲内に分布している場合でも配送許容時間Trg内に出発点Cへ帰り着き得るように、一巡経路の代表形状として円を採用する。つまり、商品iの配送範囲規定時間Trg-iとして、商品iの配送許容時間Tp-iを円周とする円の直径に相当する時間を採用する。
ステップS215では、k番目の顧客を顧客テーブル(図18)から取得する。
ステップS217では、ステップS213で取得した物流施設jと、ステップS215で取得した顧客kとの間の移動所要時間Tj-k を、移動所要時間テーブル(図19)から取得する。この移動所要時間テーブルは、移動所要時間演算機能(後述)によって作成されたテーブルである。
一方、移動所要時間Tj-k が配送範囲規定時間Trg-iを越える場合は(S221でNO)、ステップS123をジャンプする。
顧客の全てを網羅していない場合は(S231でNO)、検査対象を次の順番の顧客に移して(S232)、同様に、物流施設jから商品iを当該商品iの配送許容時間内に届け得るか否かを検査する(S215〜S223)。
物流施設の全てを網羅していない場合は(S233でNO)、検査対象を次の順番の物流施設に移して(S234)、当該次の順番の物流施設に関して、上記と同様に、商品iを当該商品iの配送許容時間内に届け得るか否かを顧客の全てを網羅して検査する(S215〜S223)。
商品の全てを網羅していない場合は(S235でNO)、検査対象を次の順番の商品に移して(S236)、当該次の順番の商品に関して、上記と同様に、商品iを当該商品iの配送許容時間内に届け得るか否かを顧客の全てを網羅して検査する(S215〜S223)。
補給路テーブル作成処理では、商品と物流施設(補給先)と物流施設(補給元)の種々の組合せについてそれぞれ配送(補給のための配送)の可否を判定し、配送可と判定された場合は、その組合せ(商品と物流施設(補給先)と物流施設(補給元)の組合せ)を、補給路テーブル(図20(b))に新規レコードとして追加する。
前述の配送路テーブル作成処理が、顧客(配送先)〜物流施設(配送元)間の配送の可否を、配送許容時間に基づく配送範囲規定時間との比較により判定する処理であったのに対して、補給路テーブル作成処理は、物流施設(補給先)〜物流施設(補給元)間の配送の可否を、補給許容時間に基づく補給範囲規定時間との比較により判定する処理である点を除いて、補給路テーブル作成処理の処理手順は、前述の配送路テーブル作成処理と同様であるため、説明は省略する。補給許容時間は、商品テーブル(図11(c))から配送分類をキーとして、配送分類テーブル(図11(d))から取得される。なお、図示の例では、配送許容時間と補給許容時間とは異なっているが、これは一例であり、商品によっては同一の場合もあり得る。
上記で示した処理やテーブルは一例を示すものであり、配送可否分析機能を実現する処理やテーブルは、上記に限定されない。
図27〜図28のフローチャート、図20〜図21のテーブル、及び、図22の説明図を参照して、順路連結・表示装置としての機能を説明する。
順路連結機能では、配送路テーブル(図20(a))内の或るレコードの物流施設(配送元)と、補給路テーブル(図20(b))内の或るレコードの物流施設(補給先)とを比較して、両者が合致する場合に、両レコードを関連つけて連結aテーブル(図21(a))に記録する。この処理が、配送路・補給路連結処理である。これにより、後述の連結順路別物流コスト表示処理(図29)内の連結順路構成処理(S607)に於いて、物流施設(補給元)から物流施設(補給先=配送元)を経て当該の商品を顧客へ届け得る連結順路を候補表示することが可能となる。
また、順路連結機能では、補給路テーブル(図20(b))内の或るレコードの物流施設(補給元)と、同じ補給路テーブル(図20(b))内の別の或るレコードの物流施設(補給先)とを比較して、両者が合致する場合に、両レコードを関連つけて連結bテーブル(図21(b))に記録する。この処理が、補給路・補給路連結処理である。これにより、後述の連結順路別物流コスト表示処理(図29)内の連結順路構成処理(S607)に於いて、物流施設(補給元)から物流施設(補給先=次段の補給元)を経て当該の商品を物流施設(補給先)へ補給し得る連結順路を候補表示することが可能となる。
配送路・補給路連結処理では、或る商品を或る顧客へ配送可能な物流施設が、別の物流施設から当該商品を配送されることが可能な物流施設でもある場合に、配送路テーブル(図20(a))内の当該商品・顧客・物流施設(配送元)のレコードと、補給路テーブル(図20(b))内の当該商品・物流施設(補給先=配送元)・物流施設(補給元)のレコードとを関連付けて、連結aテーブル(図21(a))に新規レコードとして記録する。この関連付けを用いると、総計費用演算・表示機能(後述)に於いて、物流施設(補給元)から物流施設(補給先=配送元)を経て顧客へ至る連結順路の候補を表示してユーザに選択させることが可能となる。
まず、配送路テーブル内のレコードを順に指示する変数iと、補給路テーブル内のレコードを順に指示する変数jに、それぞれ初期値1を代入する(S401)。
同様に、ステップS421では、補給路テーブル内のj番目のレコードの施設ID(補給先)項目の値を取得する。
これにより、総計費用演算・表示機能(後述)に於いて、物流施設(補給元)から物流施設(補給先=配送元)を経て顧客へ至る連結順路の候補として表示してユーザに選択させることが可能となる。
ステップS431でのチェックの結果、同一でなかった場合は(S431でNO)、ステップS441へ進む。
その結果、補給路テーブル内の全てのレコードを網羅していない場合は(S441でNO)、検査対象を補給路テーブル内の次のレコードに移して(S442)、ステップS421〜S433の処理を繰り返す。
ステップS441でのチェックの結果、補給路テーブル内の全てのレコードについて検査が完了している場合は(S441でYES)、ステップS443へ進む。
その結果、補給路テーブル内の全てのレコードを網羅して行なうチェックを配送路テーブル内の全てのレコードについて行なっていない場合は(S443でNO)、検査対象を配送路テーブル内の次のレコードに移して(S444)、ステップS421〜S433の処理を繰り返す。
ステップS443でのチェックの結果、補給路テーブル内の全てのレコードを網羅して行なうチェックを配送路テーブル内の全てのレコードについて行なっている場合は(S443でYES)、配送路・補給路連結処理を終了する。
補給路・補給路連結処理では、或る商品を或る物流施設(補給先)へ配送可能な物流施設(補給元)が、別の物流施設(前段の補給元)から当該商品を配送されることが可能な物流施設(補給先)でもある場合に、補給路テーブル(図20(b))内の当該商品・物流施設(補給先)・物流施設(補給元)のレコードと、同じ補給路テーブル(図20(b))内の当該商品・物流施設(補給元=補給先)・物流施設(前段の補給元)のレコードとを関連付けて、連結bテーブル(図21(b))に新規レコードとして記録する。この関連付けを用いると、物流施設(前段の補給元)から物流施設(補給先=次段の補給元)を経て当該の商品を物流施設(次段の補給先)へ補給し得る連結順路を候補表示することが可能となる。
以上のようにして作成される配送路テーブル、補給路テーブル、連結aテーブル、及び連結bテーブルに基づいて構成される連結順路の例を、図23に示す。図23の連結順路は、ユーザの表示指示に応じて、適宜、表示装置51に表示することができる。図23では単に施設と連結状態を示しているが、例えば、物流施設テーブル(図17)や顧客テーブル(図8)の位置データ(緯度・経度)を参照して、地図上に表示するようにしてもよい。なお、図23に示す連結順路は、商品IDがG151の商品に関するものである。
上記で示した処理やテーブルは一例を示すものであり、順路連結・表示機能を実現する処理やテーブルは上記に限定されない。
図29〜図33、図35のフローチャート、図20〜図21、図34のテーブル、及び図22の説明図を参照して、総計費用演算装置としての機能を説明する。
総計費用演算機能は、入力装置55からの入力操作によってユーザが顧客と商品を指定すると、当該指定した顧客へ当該指定した商品を届け得る順路(経由する1又は2以上の物流施設を要素として持つ連結順路)を候補表示し、その中から所望の連結順路(及び各物流施設での作業工程種)をユーザが選択すると、当該選択した連結順路(及び当該作業工程種)を経て当該商品を単位数量届けるために必要な総物流費用を算出して表示する機能である。届けるべき商品の数量をユーザの入力等で指定して、当該数量を届けるために必要な総物流費用を算出・表示するように構成することもできる。
総物流費用の算出と表示は、コスト算出・表示処理(S707)で行なわれる。図35に詳細を示すように、コスト算出・表示処理(S707)では、当該の商品IDと連結順路構成処理(S607)で抽出した物流施設IDとを持つレコードを工程商品単位費用テーブル(図12(b))から抽出して、各作業工程の工程商品単位費用を取得し、これを用いて総物流費用を算出して表示装置51に表示する。物流費用の表示態様としては、例えば、図22のような経路表示中に付記する態様を挙げることができる。さらに、図22の経路を地図上に重ねる表示でもよい。なお、表示態様は図22に限定されず、一の連結順路を構成する物流施設を行方向(又は列方向)に並べて配置し、同行(又は同列)に物流費用を併記する表示態様等、適宜の表示態様を採用してよい。
連結順路別総計コスト表示機能がユーザ入力等に応答して起動されると、まず、顧客と商品の選択画面をディスプレイ51に表示する(S601)。
次に、ステップS603に進み、ステップS601で表示した画面内の所定欄のそれぞれに、商品と顧客を選択可能に候補表示する。即ち、商品テーブル(図11(c))から読み出した商品名と、顧客テーブル(図18)から読み出した顧客名とを、入力装置55からの入力操作によって選択できるように候補表示する。候補表示に代えて、又は、候補表示とともに、ユーザが任意の商品名及び/又は顧客名を、キーボード等から入力できるように構成してもよい。上記の候補表示に際して、商品や顧客の属性に所望の条件を課して行なう通常の絞り込みは当然に可能であるものとする。
ステップS611〜S615・NOまでは、ユーザが指定した顧客と商品を持つレコードを配送路テーブル(図20(a))から抽出し(S613)、当該抽出したレコードの配送路IDと施設ID(配送元)とを対応付けてメモリ30上に保持する(S619)処理である。mは、抽出したレコード数を計数するカウンタである。
ステップS611〜S615・NOの処理により、メモリ30上には、図34(a)に示すテーブルが構成される。
iが前述のmに達すると(S635でYES)、言い換えれば、ステップS613で検索した全ての配送路IDに関してステップS625・S631・S633の処理が終了すると、ステップS641へ進む。
なお、物流施設数は有限であり、連結bテーブルのレコード数も有限であるため、上記ステップS663・YESの判定に行き着く。
このようにして、メモリ30上には、図34(a)〜(c)(さらに項目が追加されたテーブルの場合もあり得る)のテーブルが構成され、これに基づき、連結順路の表示が可能となる。即ち、1又は2以上の物流施設を持つ連結順路が構成される。
次に、ステップS703に進む。ステップS703では、上述の連結順路構成処理(S607)によってメモリ上に構成した各連結順路のデータ(相互に方向(最下端が顧客に至る物流施設で、且つ、最上端が起点の物流施設という方向)を持って対応付けられた施設ID)を用いて、当該の顧客へ当該の商品を届けるために利用可能な1又は2以上の連結順路を、選択可能に表示する。表示は、例えば、図22のように行なってもよいが、一覧表として同行(又は同列)に連結順路を構成する施設を入れる表示でもよい。
まず、前記ステップS705にてユーザにより選択された連結順路が持つ各施設IDを取得する(S711)。
物流施設で行なわれる作業工程即ち配送工程を除く作業工程は、図示のように、作業工程種コードが「1」の「入庫工程・保管工程・出庫工程」から成る工程と、作業工程種コードが「2」のPtoP工程と、作業工程種コードが「3」の横持工程に分類される。これらの作業工程種は、何れか一つの作業工程種が選択されて実施される排他的な関係にある。したがって、或る商品が或る物流施設を経て顧客へ届けられる場合の費用を表示する場合には、何れか一つの作業工程種を選択してその種別とともに表示することになる。このため、ここでは、何れの作業工程種(入庫工程・保管工程・出庫工程/PtoP工程/横持工程)が選択されても表示できるように、全ての作業工程の工程商品単位費用をそれぞれ取得する。なお、三つの作業工程種の費用を比較可能に表示したり、作業工程種が選択された時に当該の作業工程種に関する工程商品単位費用を取得して表示するように構成することも当然に可能である。
例えば、或る物流施設に関して作業工程種コード「1」が選択された場合、当該物流施設での作業に関しては、入庫工程・保管工程・出庫工程についての費用が求められる。同様に、作業工程種コード「2」が選択された場合は、当該物流施設での作業に関してPtoP工程についての費用が求められ、作業工程種コード「3」が選択された場合は横持工程についての費用が求められる。なお、配送工程についての費用は、当該物流施設から商品を届ける先が顧客であるか、別の物流施設であるかを問わず、求められる。
また、選択された連結順路が入力装置55からのユーザの入力操作によって確定されると(S721でYES)、コスト算出・表示処理(S707)を抜けて連結順路別総計コスト表示処理(図29)へ戻り、当該確定された連結順路を所定のテーブル(不図示)に保存する(S709)。顧客・商品別に確定した連結順路を保存して成る所定のテーブルは、例えば、多数の顧客を一括して扱い、該多数の顧客へ当該商品を配送する場合のコスト比較等に利用することができる。
また、上記では、三つの作業工程種を同レベルで扱っているが、まず、通常の作業工程種(入庫工程・保管工程・出庫工程)を表示し、入力装置55からのユーザの入力操作に応じて、PtoP工程の場合や、横持工程の場合を表示するようにしてもよい。
上記で示した処理やテーブルは総計費用演算機能を実現するための一例であり、総計費用演算機能を実現する処理やテーブルは上記に限定されない。
ここで、図36のフローチャート、図15〜図19のテーブル、及び、図3の説明図を参照して、移動所要時間演算装置としての機能を説明する。この機能により、移動所要時間テーブル(図19)を作成することができる。
2地点間の移動所要時間を、以下、2地点間の時間距離とも呼ぶ。
2地点を結ぶ経路を抽出する際には、或る道路(端部〜端部間の道路区間)と別の或る道路(端部〜端部間の道路区間)とが連結可能か否かをチェックする必要があるが、これは、当該或る道路が持つA端部IDとB端部ID(図16(a)参照)の何れかが、当該別の或る道路が持つA端部IDとB端部IDの何れか一方と合致するか否かにより判定できる。なお、A端部とは一方の端部であり、B端部とは他方の端部である。
図37に於いて、ad11,ad12,ec11等は道路名である。なお、図16(a)の道路テーブルでは、道路名は、瑞穂ad11,瑞穂ad12,瑞穂ec11等として表記されている。図16(a)に記載したA端部IDやB端部IDを、図37中に併せて示す。また、図37に於いて、0150121、0150122、0150123等は道路片IDであり、各斜線領域や白領域は単位領域(メッシュ)である。単位領域には、当該単位領域のメッシュIDを図16(b)と対応付けて示すとともに、a,b等の単位領域名を併せて示す。
即ち、道路片IDに対応付けられているメッシュIDをキーとして、当該道路片が所属しているメッシュ(単位領域)の単位所要時間を距離時間テーブル(図15(a))から取得し(S909)、該取得した単位所要時間を、ステップS905で取得した当該道路片の長さに乗算して正規化(単位距離で除算)する(S911)ことで、当該道路片の移動所要時間を求める。
かかる処理を、ステップS905でIDを取得した道路片について順番に実行する(S907,S913,S915)ことで、各道路片の移動所要時間を得る。
また、ステップS905でIDを取得した全ての道路片の移動所要時間が求まると(S915でYES)、その総和を求める(S917)。こうして、ステップS901で地点データを取得した2地点の間の移動所要時間を得る。
以上のようにして、2地点A−B間の移動所要時間を得る。多数の2地点間の移動所要時間を得る場合も、上記と同様に処理を行なう。
前述の配送可否分析機能等で利用され得る時間地図の概念を説明する。
時間地図とは、時間地図上の任意の2地点間の距離が、該任意の2地点間を移動する手段(オートバイ/乗用車/配送対象物品を輸送するトラックや貨車/飛行機/船舶等)で移動した場合の移動所要時間に比例するように、各2地点を配した地図である。したがって、時間帯、曜日、選択する経路等に応じて2地点間の移動所要時間が変わる場合は、時間地図としてもそれぞれ異なったものとなる。
但し、画像表示に際しては、或る地点(例:地点a)を特定し、該特定した地点aからの移動所要時間に比例するように、且つ、地点aから見た通常の地図上の方位に合致するように、各地点を配し、これを、地点aから見た時間地図と称する。このように、画像表示に際して地点aを特定して示す理由は、3地点以上の間では、各地点間の距離が移動所要時間に比例するように、且つ、各地点間の方位が通常の地図の方位となるように、各地点を配置することが不可能なためである。
20 補助記憶装置(ハードディスク等)
30 メモリ(主記憶装置)(RAM)
51 表示装置
53 印刷装置
55 入力装置
57 通信装置
Claims (8)
- 商品単位数量の物流作業に要する費用である工程商品単位費用を物流施設別且つ作業工程別且つ商品別に保持している単位費用記憶部と、
入力装置からの入力操作により顧客と商品が指定され且つ当該顧客へ当該商品を届け得る連結順路が選択されると、当該連結順路が持つ1又は2以上の物流施設の各作業工程の当該指定にかかる商品の工程商品単位費用をそれぞれ前記単位費用記憶部から取得する単位費用取得部と、
前記単位費用取得部が取得した工程商品単位費用を同一の物流施設の非排他的な作業工程について加算し更に当該加算結果を異なる物流施設について加算することで当該選択にかかる連結順路を経て当該指定にかかる顧客へ当該指定にかかる商品の単位数量を届ける物流作業の費用を算出する総計費用算出部と、
を有することを特徴とする物流費用演算装置。 - 商品単位数量の物流作業に要する費用である工程商品単位費用を物流施設別且つ作業工程別且つ商品別に保持している単位費用記憶部と、
顧客と商品が指定されると1又は2以上の物流施設を経て当該指定にかかる顧客へ当該指定にかかる商品を届け得る連結順路を構成する連結順路構成部と、
前記連結順路構成部が構成した中から一の連結順路が選択されると、当該連結順路が持つ1又は2以上の物流施設の各作業工程の当該指定にかかる商品の工程商品単位費用をそれぞれ前記単位費用記憶部から取得する単位費用取得部と、
前記単位費用取得部が取得した工程商品単位費用を同一の物流施設の非排他的な作業工程について加算し更に当該加算結果を異なる物流施設について加算することで当該選択にかかる連結順路を経て当該指定にかかる顧客へ当該指定にかかる商品の単位数量を届ける物流作業の費用を算出する総計費用算出部と、
を有することを特徴とする物流費用演算装置。 - 請求項2に於いて、
商品をその配送許容時間内に顧客へ届け得る物流施設を顧客と商品とに対応付けて保持している配送路テーブルと、商品をその補給許容時間内に補給先の物流施設へ届け得る補給元の物流施設を補給先の物流施設と商品とに対応付けて保持している補給路テーブルとを更に有し、
前記連結順路構成部は、当該指定にかかる顧客へ当該指定にかかる商品を届け得る連結順路を、前記配送路テーブル及び補給路テーブルに基づいて構成する、
ことを特徴とする物流費用演算装置。 - 請求項1〜請求項3の何れかに於いて、
損益計算書と、従業員総数と物流従事者総数と各物流施設の物流従事者数を取得可能な従業員テーブルと、輸送車両総数と各物流施設の輸送車両数を取得可能な輸送車両テーブルと、決算期間に於ける物流施設別の作業時間の総和である施設年作業時間を物流施設別に取得可能であるとともに決算期間に於ける物流施設別且つ配送工程を除く作業工程別の作業時間の総和である工程年作業時間を物流施設別且つ配送工程を除く作業工程別に取得可能であるとともに決算期間に於ける物流施設別且つ配送工程を除く作業工程別且つ商品別の作業時間の総和である工程商品年作業時間を物流施設別且つ配送工程を除く作業工程別且つ商品別に取得可能である勤務実績テーブルと、決算期間に於ける物流施設別の出庫容積及び物流施設別且つ商品別の出庫容積と物流施設別且つ作業工程別の商品処理数量及び物流施設別且つ作業工程別且つ商品別の商品処理数量とを取得可能な商品処理テーブルと、を保持している記憶装置と、
販売費の中で物品の空間的及び/又は時間的移動のための費用を物品の配送用費用と非配送用費用とに区別して前記記憶装置が持つ損益計算書から取得するとともに、一般管理費を前記損益計算書から取得する、費用取得部と、
前記費用取得部が取得した一般管理費の中で物流業務に関連する費用を物流従事者総数と従業員総数とに基づいて求め、該求めた費用と前記費用取得部が取得した非配送用費用との和を物流業務総費用とする業務総費用算出部と、
前記費用取得部が取得した配送用費用の中で或る物流施設に配分すべき費用を当該物流施設の輸送車両数と輸送車両総数とに基づいて求め、該求めた費用を当該物流施設の車両使用年費用とする施設車両費用算出部と、
前記業務費用算出部が算出した物流業務費用の中で或る物流施設に配分すべき費用を当該物流施設の物流従事者数と物流従事者総数とに基づいて求め、該求めた費用を当該物流施設の物流業務年費用とする施設業務費用算出部と、
同一の物流施設に関する前記車両使用年費用と物流業務年費用の和を所定値で除算して該所定値で決まる単位期間の施設単位費用とする施設単位費用算出部と、
前記施設業務費用算出部が算出した或る物流施設の物流業務年費用の中で配送工程を除く或る作業工程に配分すべき費用を、当該作業工程の工程年作業時間と当該物流施設の施設年作業時間とに基づいて求め、該求めた費用を当該物流施設の当該作業工程の工程年費用とする工程年費用算出部と、
前記工程費用算出部が算出した工程年費用を所定値で除算して該所定値で決まる単位期間の工程単位費用とする工程単位費用算出部と、
前記施設車両費用算出部が算出した或る物流施設の車両使用年費用を所定値で除算して該所定値で決まる単位期間の配送工程単位費用とする配送工程単位費用算出部と、
前記工程年費用算出部が算出した或る物流施設の配送工程を除く或る作業工程の工程年費用の中で或る商品に配分すべき費用を、当該作業工程での当該商品の工程商品年作業時間と当該作業工程の工程年作業時間とに基づいて求め、該求めた費用を当該物流施設の当該作業工程の当該商品の工程商品年費用とする工程商品年費用算出部と、
前記工程商品年費用算出部が算出した工程商品年費用を、当該作業工程の当該商品の処理数量で除算して、当該物流施設の当該作業工程の当該商品の工程商品単位費用とする工程商品単位費用算出部と、
前記施設車両費用算出部が算出した或る物流施設の車両使用年費用の中で或る商品に配分すべき費用である配送工程商品年費用を、当該物流施設の当該商品の出庫容積と当該物流施設の全商品の出庫容積とに基づいて求め、該求めた配送工程商品年費用を、当該配送工程の当該商品の処理数量で除算して、当該物流施設の配送工程の当該商品の配送工程商品単位費用とする配送工程商品単位費用算出部と、
を有する単位費用演算装置を更に有し、
前記単位費用記憶部には、前記単位費用演算装置により求めた各商品の工程商品単位費用が保持されている、
ことを特徴とする物流費用演算装置。 - 請求項1〜請求項4の何れかに於いて、
前記同一の物流施設の非排他的な作業工程は、入庫工程と保管工程と出庫工程と配送工程、又は、PtoP工程と配送工程、又は、横持工程と配送工程、の何れかである、
ことを特徴とする物流費用演算装置。 - 請求項1〜請求項5の何れかに於いて、
前記総計費用算出部は、入力装置からの入力により商品の数量が指定された場合は、当該数量を工程商品単位費用に乗算した値を工程商品単位費用に代えて用いることで、当該選択にかかる連結順路を経て当該指定にかかる顧客へ当該指定にかかる商品の当該指定にかかる数量を届ける物流作業の費用を算出する、
ことを特徴とする物流費用演算装置。 - コンピュータを、
顧客と商品が指定されると1又は2以上の物流施設を経て当該指定にかかる顧客へ当該指定にかかる商品を届け得る連結順路を構成する連結順路構成部、
前記連結順路構成部が構成した中から一の連結順路が選択されると、当該連結順路が持つ1又は2以上の物流施設の各作業工程の当該指定にかかる商品の工程商品単位費用をそれぞれ、商品単位数量の物流作業に要する費用である工程商品単位費用を物流施設別且つ作業工程別且つ商品別に保持している単位費用記憶部から取得する単位費用取得部、
前記単位費用取得部が取得した工程商品単位費用を同一の物流施設の非排他的な作業工程について加算し更に当該加算結果を異なる物流施設について加算することで当該選択にかかる連結順路を経て当該指定にかかる顧客へ当該指定にかかる商品の単位数量を届ける物流作業の費用を算出する総計費用算出部、
として機能させるためのプログラム。 - 請求項7に於いて、
前記連結順路構成部は、当該指定にかかる顧客へ当該指定にかかる商品を届け得る連結順路を、商品をその配送許容時間内に顧客へ届け得る物流施設を顧客と商品とに対応付けて保持している配送路テーブル及び商品をその補給許容時間内に補給先の物流施設へ届け得る補給元の物流施設を補給先の物流施設と商品とに対応付けて保持している補給路テーブルに基づいて構成する、
ことを特徴とするプログラム。
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