JP2007278874A - ガス分析用セルおよび内燃機関内の温度と排気管内のガス濃度の校正装置 - Google Patents

ガス分析用セルおよび内燃機関内の温度と排気管内のガス濃度の校正装置 Download PDF

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Abstract

【課題】分析セル内に流入したガスの流れを均一にすることのできるガス分析用セルと、該セルを備えた内燃機関内の温度と排気管内のガス濃度の校正装置を提供する。
【解決手段】ガス分析用セル1は、ガスを収容する中空部12を備えたセル本体11と、セル本体11に開設され、中空部12に連通するガスの流入孔18aおよびガスの流出孔18bと、中空部12内の温度を計測する温度センサ13,13,…と、中空部12内の温度を調整する加温部16と、流入孔18aが中空部12に臨む箇所に設けられてガスの流れを調整する整流部17とを具備してなる。この整流部17は、複数枚の面材17a,17b,17cを面同士を当接させて形成されている。各面材には、断面がハニカム状で、その延設方向が面材の厚さ方向に対して所定の角度方向の通気孔が複数開設されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガス分析用セルと、該ガス分析用セルを備え、内燃機関内の温度または排気管内のガス濃度を測定して該温度および濃度に関するデータを校正する校正装置に関する。
車両構成機器である排気管に連通する触媒の開発や内燃機関の燃焼機構等の開発に際し、触媒の排ガス浄化効率を計測するためにはその前後の排気管内のガス濃度の高精度な計測が重要であり、内燃機関の燃焼機構ではその内部の温度分布や温度変化の高精度な計測が重要となる。
排ガス濃度の計測や、水蒸気(HOガス)の温度計測に際しては、赤外線レーザのガス吸収性能を利用して濃度や温度を特定する方法が一般におこなわれている。これは、ガスの種類(任意のガス特有の波長分布)や温度、圧力等のパラメータの相違により、赤外線レーザのガスによる吸収量が相違し、かかるガスによってその一部が吸収された後の特定波長の光量に基づいてガスの濃度等を特定するものである。このガスのレーザ吸収性能を適用してなるガス濃度の検出方法に関する技術として、例えば特許文献1に開示の技術を挙げることができる。
ところで、上記する車両の排気管内のガス濃度や内燃機関内の温度に関しては、特定の圧力状態、湿度状態、温度状態において、ガスの種類(HO,CO,CO,NO,HCなど)ごとにその濃度等に関する公知の資料(理論値)が存在することも知られるところである。
しかし、上記する触媒の開発や内燃機関の燃焼機構等の開発に際しては、公知の理論値と、模擬装置や実機を使用してなる試験時の計測結果とが異なることが多分にあることが発明者等によって特定されている。したがって、上記する触媒や内燃機関等の機器の開発に際しては、より高精度なガス濃度と内燃機関内の温度(分布、変化)の計測をおこなうことが、今後の機器開発をおこなう上で極めて重要な課題となっている。また、ガスを分析するセルにおいては、その内壁面形状によって部位ごとに流入ガスの流れが不均一となり、その結果として、温度計測部位によってガスの温度が多様に異なり、実際のガスの温度が計測/特定されていないのが現状である。
特開2002−267596号公報
従来、車両の排気管内の特定の圧力、湿度および温度雰囲気下における各種ガスの濃度を計測する装置、および内燃機関内の温度(例えば燃焼機構の燃焼前の温度)を計測する装置は開発されておらず、単に特許文献1に開示のガス分析装置を適用するだけでは、実機における高精度なガス濃度計測や温度計測は実現できず、したがって、実機に適合するようにガス濃度や機器内温度に関する理論値の校正をおこなうことはできない。また、ガス分析用セル内の流入ガスの流れの不均一性と、その結果として招来される実際のガス温度が計測/特定されていないという問題は依然として解決されない。
本発明は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、ガス分析用セル内に流入したガスの流れを均一にすることのできるガス分析用セルを提供することを目的とする。また、車両の排気管内の特定の圧力、湿度および温度雰囲気下における各種ガスの濃度と、内燃機関内の温度(例えば燃焼機構の燃焼前の温度)を高精度に計測することができ、データ(公知の理論値)を実機に応じて適宜に校正することのできる内燃機関内の温度と排気管内のガス濃度の校正装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明によるガス分析用セルは、ガスを収容し、レーザを透過させるガス分析用セルであって、前記ガス分析用セルは、ガスを収容する中空部を備えたセル本体と、該セル本体に開設されて中空部に連通するガスの流入孔および流出孔と、中空部内の温度を計測する温度センサと、中空部内の温度を調整する加温部と、流入孔が中空部に臨む箇所に設けられてガスの流れを調整する整流部と、を具備してなることを特徴とする。
本発明のガス分析用セルは、赤外線レーザをはじめとするレーザ分析装置に適用される分析用セルであり、試料ガス(例えば、車両の排ガス成分であるHO,CO,CO,NO,HCなど)をその中空部に充填し、中空部内の一方面からレーザ光を照射させ、ガスによってその一部が吸収された後の特定波長の光量を他方面のセンサにてセンシングすることにより、ガスの濃度やガスの温度を測定(特定)するものである。
中空部内には、例えば熱電対などの温度センサが複数取り付けられており、各温度センサによる温度の平均値を採ることによってガス温度を特定する。なお、温度センサによるガス温度またはその変化に関する計測値の応答性能が秒オーダであるのに対し、後述するレーザ光量をセンシングして特定される温度やその変化に関する計測値の応答性能は数百MHzオーダであり、温度センサによる計測値は、概略のガス温度の特定に適用されるものである。
ガスの濃度を測定する場合には、該濃度が温度依存性を有していることから、所望の温度状態のガスに設定した上でガス濃度の計測をおこなう必要がある。そこで、中空部内の温度(ガス温度)を所望の温度に調整するための加温部(例えば、カートリッジヒータなど)がセル本体に装着ないしは埋設された構成となっている。
本発明のガス分析用セルは、さらに、セル本体に開設されたガスの流入孔が中空部に臨む箇所(流入孔の端部であってもよいし、中空部内であってもよい)に、ガスの流れを調整する整流部を備えた構成となっている。これは、従来の分析用セルによると、その内部形状に応じてガスの速度や流れの方向がセル内の部位によって異なることにより(一方向にガスが流れる部位や、乱流を生じる部位などの混在)、部位ごとに温度差を生じてしまい、その平均値を求めても実際のガス温度との間に依然として比較的大きな乖離があったという課題を解決するために設けられたものである。
整流部を介したガスを計測することで、中空部の内壁形状に左右されることなく、温度センサごとに大きな計測値の相違を来たすといった問題を解消できる。したがって、複数のセンサの平均値を採ることにより、実際のガス温度と同一ないしはより近似した温度値を特定することが可能となり、より高精度なガス濃度の特定を実現することができる。なお、分析用セルの外周をセラミックウール等で包囲した構成とすることにより、分析用セル内のガスの保温性を高めることができる。
また、本発明によるガス分析用セルの好ましい実施の形態において、前記整流部は面材から構成されており、該面材の一方面から他方面に向かって厚さ方向に対して所定の角度方向に延設するハニカム状の通気孔を複数備えていることを特徴とする。
発明者等の実験によれば、多数のハニカム状の通気孔を有する面材であって、その穿孔方向が面材の厚さ方向に対して例えば45度などの一定の角度を有している面材にガスを通すことにより、ガスの整流効率が高くなることが実証されている。
そこで、かかる通気孔を有する面材をガスの流入孔が臨む中空部に取り付けることで、中空部内のガスを効果的に整流させることができる。
また、本発明によるガス分析用セルの好ましい実施の形態において、前記整流部は、複数の前記面材を、通気孔の角度を異ならせるようにしながら面同士を当接させて形成されていることを特徴とする。
発明者等の実験によれば、上記する面材を2以上(例えば3枚)用意し、通気孔の角度を異ならせながら面同士を当接させることにより、ガスの整流効果をより高めることができることが実証されている。例えばハニカム状の通気孔を面材の厚さ方向に対して45度の方向に開設し、3枚以上の面材を当接させて整流部を構成することにより、上下または左右45度方向にジグザグ状に該整流部をガスが通過し、最後の面材から中空部内に流れ出たガスは、略一定の流れ方向に沿って流れることとなる。
さらに、本発明による内燃機関内の温度と排気管内のガス濃度の校正装置は、模擬された排気管内の排気ガスのいずれか一種または複数の濃度、または、模擬された内燃機関内の温度を計測し、計測結果に基づいて該濃度または温度に関するデータを校正するための装置であって、前記装置は、所定の温度および圧力および湿度を有する水蒸気(HOガス)を生成する第1のガス生成手段と、所定の温度および圧力および湿度を有し、排気ガスを構成する少なくとも1種のガスを生成する第2のガス生成手段と、前記第1のガス生成手段と前記第2のガス生成手段の双方が連通するとともに、水蒸気またはガスにレーザ光を照射し、ガスを通過した後の特定波長の光量を計測する計測手段と、を具備しており、前記第1のガス生成手段は、所定圧力のエアーを提供する第1のガス提供手段と、該エアーに所定の湿度を付与する第1の加湿手段と、該エアーを所定の温度状態にする第1の加温手段と、からなり、前記第2のガス生成手段は、所定圧力のガスを提供する第2のガス提供手段と、該ガスに所定の湿度を付与する第2の加湿手段と、該ガスを所定の温度状態にする第2の加温手段と、からなり、前記第1のガス生成手段と前記第2のガス生成手段が選択的に計測手段に連通されるように構成されており、前記計測手段が、前記ガス分析用セルを備えていることを特徴とする。
排気管内の排気ガスとは、既述するCO,CO,NO,HCなどのガスである。本発明の校正装置は、内燃機関内の温度を計測するに際し、所定の温度状態、圧力状態、湿度状態のエアー(HOガス)を生成するガス生成手段(第1のガス生成手段)と、内燃機関に連通する排気管(排気マニホールド)内に存在する1種類のガスもしくは複数種類のガスを所定の温度状態、圧力状態、湿度状態とするためのガス生成手段(第2のガス生成手段)を備え、双方のガス生成手段が選択的に計測手段に連通するように構成された校正装置である。すなわち、排気管内の特定のガス濃度を計測し、計測結果に基づいて理論値を校正する際には第2のガス生成手段が選択されて計測手段と連通され、内燃機関内の温度を計測し、計測結果に基づいて理論値を校正する際には第1のガス生成手段が選択されて計測手段と連通される。
計測手段は、特定のガス(試料ガス)が流入/充満するとともに計測用レーザが通過する既述のガス分析用セルと、該ガス分析用セルに赤外線レーザをはじめとするレーザ光を照射する発振器と、ガスによってその一部が吸収された後の特定波長の光量をセンシングするセンサ、分析用セル内の温度を計測する熱電対をはじめとする熱計測センサから大略構成されている。ここで、センサのより具体的な構成の実施例としては、一定波長帯の赤外光を透過する光学フィルタと、光学フィルタを透過した赤外光を受光してその吸収量を検出する光センサとから構成することができる。なお、分析セルの対向面に反射ミラーを設置しておき、レーザ発振器から照射されたレーザ光を対向するミラー間で多重反射させることにより、比較的濃度の薄いガスの濃度測定を精度よくおこなうことが可能となる。
第1,第2のガス生成手段はともに、任意の形態のガス提供手段、加湿手段、加温手段を備えており、各手段が順に配管にて連通されている。例えば、第2のガス生成手段においては、計測したい所定濃度の任意のガス(例えば10%濃度のCOガスなど)をガス提供手段が提供し、このガスを加湿手段によって排気管内における所定の湿度状態とし、所定の湿度状態となったガスを加温手段によって排気管内における所定の温度状態とした後に計測手段の上記分析用セルに流入させる。
一方、内燃機関内の温度、特に、燃焼機構の燃焼前の内部温度を計測するための第1のガス生成手段においては、高圧のエアーを提供するためのコンプレッサからエアーを提供し、このエアーを加湿手段によって内燃機関の燃焼前段階の湿度状態とし、さらに加温手段によって所定の温度状態とされたエアー(HOガス)を計測手段の上記分析用セルに流入させる。なお、燃焼室内におけるガスの圧縮工程においてその内部温度、内部圧力は徐々に変化すること、燃焼機構の形態によってその温度分布や温度変化も多様に相違することから、内燃機関の燃焼前の圧力と温度の組合せとしては、例えば4Mpaで400℃〜常圧で800℃程度の範囲で多様な組合せのバリエーションを模擬することができる。
既述するように、任意の圧力、温度、湿度状態における特定のガス濃度等に関しては、公知の理論値が存在する。しかし、排気管の内部におけるガス濃度や内燃機関の燃焼前の温度に関しては、必ずしも公知の理論値が適用できるとは限らず、実際に誤差を生じることが発明者等の検証の結果特定されている。本発明の校正装置によれば、内燃機関もしくは排気管を模擬し、その内部の温度やガス濃度を高精度に計測し、それぞれの理論値との比較をおこなうとともに、かかる機器における温度やガス濃度の理論値を計測結果に基づいて適宜に校正することができるため、内燃機関(の燃焼機構等)の開発や排気管に連通する触媒の開発に際し、高精度な温度およびガス濃度のデータベースを構築することが可能となる。
この内燃機関内の温度と排気管内のガス濃度の校正装置は、計測手段に不活性ガスを提供する第3のガス提供手段をさらに具備した形態であってもよい。計測手段を構成する分析用セル内にエアーが充填されていると、該エアー内のCO等が被計測対象のガスに混入されてしまい、高精度な濃度計測の障害となる。そこで、分析用セル内をパージするために、Nガスをはじめとする不活性ガスを分析セル内に提供する第3のガス提供手段を備えた校正装置とすることにより、分析用セル内からエアーを効率的に除去することが可能となる。なお、レーザ発振器から照射されたレーザが分析セル内に入射する部位と、レーザが分析セル外に出ていく部位に不活性ガスを提供する構成であってもよい。
上記第1の加湿手段としては、例えば気化コイルを、上記第2の加湿手段としては例えば加湿器を適用することができる。例えばコンプレッサから圧送された所定量のエアーを気化コイルに通す。この気化コイルに水タンク内の水を送液ポンプにて送り、エアーの量に応じた水分を該エアーに提供することにより、2Mpa程度ないしはそれ以上の高圧エアーに効率的に所望の湿度を付与することが可能となる。
一方、排気管内のガスの圧力は内燃機関(の燃焼前の状態)に比して極めて低いため、例えば温水内にガスを通してバブリングさせ、所定の湿度をガスに付与する加湿器を適用するのが好ましい。例えば1.5Mpa以下の低圧状態のガスにおいては、加湿器を適用することで、湿度の微調整が容易となる。
また、上記第1の加温手段と前記第2の加温手段の双方は、例えばスパイラル状の配管を備えた電気路を適用できる。任意のガス、水蒸気を電気路を構成する高温のスパイラル配管に通すことで、効率的にガスを所定の温度状態とすることができる。なお、排ガス成分のガスやHOガスが加湿器や気化コイルを通過する際にもガスの温度は高められるが、最終的に計測手段の分析用セル内にガスを流入させる前段で電気路に通すことで、ガスの温度低下を防止するとともに、計測直前のガスを所望温度状態に維持することが可能となる。
ガス分析用セルに本発明の上記分析用セルを適用することにより、セル本体の中空部内に流入したガスを効果的に整流させることができるため、ガス温度を高精度に特定することが可能となる。
以上の説明から理解できるように、本発明のガス分析用セルによれば、セル内のガスを効果的に整流させることにより、実際のガス温度と測定された温度との乖離を無くすこと、ないしは可及的に低減することができる。また、本発明の内燃機関内の温度と排気管内のガス濃度の校正装置によれば、車両の排気管内および内燃機関内を効率的に模擬することができ、排気管内の特定の圧力、湿度および温度雰囲気下における各種排ガスの濃度と、内燃機関内の温度を高精度に計測することができ、かかる濃度や温度に関する理論値を実機に適応したデータに校正することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の分析用セルの一実施の形態構成を示した模式図を、図2は、図1のII−II矢視図を、図3は、本発明の校正装置の構成を示した回路図をそれぞれ示している。
図1は、ガス分析用セルの模式図である。この分析用セル1は、中空部12を有し、該中空部に連通するガスの流入孔18aと流出孔18bを備えたセル本体11、中空部12の任意箇所にその先端が配設された複数の熱電対13,13,…、レーザ発振器8から照射される赤外線レーザを透過させるミラー14、該ミラー14に中空部を挟んで対向し、レーザ光量をセンシングするセンサ9にレーザ光を透過させるミラー15、中空部12内であって流入部18aが該中空部に臨む箇所に設けられたカートリッジヒータ16および整流部17から大略構成されている。なお、図示する実施の形態では、中空部の保温性を高めるために、セラミックウール19がセル本体11を包囲している。
後述する電気路内のスパイラル管に連通する流入孔18aを流れてきたガス(HOガス、COガス,COガス,NOガス,HCガスなど)は、中空部12に入り(X1方向)、計測後のガスは流出孔18bから放出される。
流入孔18aにガスが流入した際に、ガスが所望の温度状態とされている場合であっても、計測時には温度が低下している。そこで、流入孔18aを通ったガスは、まずカートリッジヒータ16で所望の温度状態に最終調整され、その温度状態を複数の熱電対13,13,…で計測し、それらの温度平均を採ってガス温度を特定する。
所望の温度に調整されたガスは、カートリッジヒータ16に隣接する整流部17に送られる。この整流部17は、3枚の面材17a,17b,17cが相互に面同士で当接している。各面材17a,17b,17cには、複数の通気孔17a1,…,17b1,…,17c1,…がそれぞれ開設されている。図1に示すように、各通気孔17a1,…,17b1,…,17c1,…は、面材の厚さ方向に対して一定の角度(例えば45度の方向)に開設されており、かつ、隣接する面材同士で通気孔の向きが上下反対となるように形成される。図示する実施の形態では、通気孔17a1,…が上斜め方向に配向し、通気孔17b1,…が下斜め方向に配向し、通気孔17c1,…が上斜め方向に配向している。
また、図2には、面材の平面視形状が図示されている。図示するように、通気孔の断面形状はハニカム状に形成されている。発明者等の多様な通気孔形状(円形、矩形、ハニカム、…)の面材を試作してなる模擬実験の結果、整流効果が最も高い断面形状がハニカム状の場合であった。図1に示すように、ガスは通気孔17a1,…,17b1,…,17c1,…をジグザグな軌跡で通過し(X2方向)、整流されて中空部内を通過する(X3方向)。
通気孔の断面形状をハニカム状とし、面材の厚さ方向に対して傾斜した角度に通気孔を開設し、かかる面材の角度を交互に相違させるようにして例えば3枚の面材同士を当接させて整流部17を形成することにより、中空部12の内壁形状に左右されることなく、効果的にガスを整流させることができる。また、この整流部は、ハニカム状の孔が開設されたセラミック素材(シリカ、SiCなど)の面材を重ね合わせるだけの極めて簡易な構成であるため、その製作コストも安価である。
次に、図1に示す分析用セル1を計測部に備えてなる校正装置に関して、図3の回路図に基づいてその概要を説明する。
この校正装置100は、内燃機関を模擬し、その内部温度、特に燃焼機構の燃焼前の状態における温度を計測するためのガス生成部20(第1のガス生成部)と、排気管(排気マニホールド)を模擬し、その内部の各種排ガスの濃度を計測するためのガス生成部30(第2のガス生成部)とから大略構成されている。なお、計測部10の分析用セル1内から計測誤差の要因となる空気をパージするために、または、赤外線レーザの分析用セル内への入射/出射部から同様に空気をパージするための不活性ガスを分析セルに送る、不活性ガスボンベ41とポンプ42を備えた通気ルートも設けられている。
上記するガス生成部20にて内燃機関内の温度分布や温度変化を模擬するための所定の圧力、湿度、温度状態のHOガスを生成し、計測部10にてHOガスに対応する特定波長の光量をセンシングし、内部の温度を算定する。この操作を、内燃機関内で形成され得る多様な湿度、圧力状態における温度を逐次計測し、公知の理論値と比較しながら理論値を校正していく。多様な湿度状態、圧力条件下の内燃機関内部の状態を模擬し、それぞれの条件における温度を計測してデータベース化することにより、内燃機関の燃焼機構等の開発時の高精度な基礎データベースを構築できる。
ガス生成部20では、内燃機関内の温度を計測するに際し、所定の温度、圧力、湿度状態の水蒸気(HOガス)を生成し、このHOガスを赤外線レーザを適用した計測部10に送る。各種ガスの赤外線レーザ吸収量は、ガスの温度、圧力、湿度によって多様に変化することから、かかる温度依存性、圧力依存性、湿度依存性を勘案し、所望状態に生成されたガス(ガス生成部20ではHOガス)を計測部10に送り、計測部10にてHOガスにその一部が吸収された後の赤外線レーザのうち、HOガスに対応した特定波長の光量をセンシングすることにより、計測部内における温度(内燃機関内の温度状態がHOガスによって模擬されている)を計測することができる。
ガス生成部20のより具体的な構成は、まず、エアーを所定の圧力にて圧送するコンプレッサ21と、エアーを加温するドライヤ22、送気量を調整するためのバッファタンク23が連通しており、流量計71にてエアー流量を常時確認しながら、気化コイル25に圧送エアーが送られる。水タンク26内の水分が送液ポンプ27によって気化コイル25に送られ、エアーは気化コイル25内を通る過程で加湿される。なお、気化コイル25の側方には露点計24が設けられており、流量計71によって計測されたエアー量に応じて、所定の加湿状態のエアーを生成するために送液ポンプ27の送水量が適宜に調整されるようになっている。
所定の圧力、湿度状態となったエアー(HOガス)は、スパイラル配管を備えた電気路5内に送られ、配管内で所定の温度状態のHOガスが生成される。
なお、電気路5へ通じるルートとは別のルートで、現状分析機6に通じるルートにもHOガスが送られるようになっている。現状分析機6は、市販のガスの温度や濃度を計測するための計測機であり、本発明を構成する計測部10における計測結果と市販の計測器との計測結果の比較をおこなうことができるようになっている。この現状分析機としては、例えば、FTIR ガス分析計 FT−730G((株)堀場製作所製)を使用することができる。
電気路5を通り、所定の圧力、湿度、温度雰囲気状態となったHOガスは計測部10に送られる。この計測部10は、図1に示す分析用セル1とレーザ発振器8、センサ9から大略構成されている。
一方、排気管内の各種排ガスの濃度を計測し、理論値を校正するルートが、図3におけるガス生成部30である。
まず、排ガスボンベ31内には、排気ガスの構成成分である任意のガス(CO,CO,NO,HC)を所定濃度含んだガスが収容されている。なお、被計測対象のガスは、所定濃度の1種の標準ガスであってもよいし、2種以上の所定濃度の標準ガスが混合してなるガスであってもよい。
この排ガスは、流量計71にて流量を確認されながらポンプ32にて吸引され、加湿器33に送られる。加湿器33にて加湿された排ガスは、電気路5を通り、計測部10の分析用セル1に送られる。なお、校正装置100の構成をより簡易にするために、加湿器33にて加湿された排ガスが気化コイル25を通過して電気路5に送られるようになっているが、排ガス濃度の計測の際には、気化コイル25が作動しないように制御されている。
計測部10の分析用セル1に送られた排ガスは、既述するHOガスと同様に、所定の温度状態に維持され、赤外線レーザを照射されて、レーザ光量がセンシングされ、ガス濃度が計測される。
本発明の校正装置100によれば、1つの装置で内燃機関と排気管を模擬することができ、実機に応じたそれぞれの内部温度または排ガス濃度を高精度に計測し、校正することができ、今後の機器開発の基礎データベースの構築に繋がる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
本発明の分析用セルの一実施の形態構成を示した模式図。 図1のII−II矢視図。 本発明の校正装置の構成を示した回路図。
符号の説明
1…分析用セル、10…計測部、11…セル本体、12…中空部、13…熱電対、14,15…ミラー、16…カートリッジヒータ、17…整流部、17a,17b,17c…面材、17a1…通気孔、19…セラミックウール、20…(第1の)ガス生成部、21…コンプレッサ、22…ドライヤ、23…バッファタンク、24…露点計、25…気化コイル、26…水タンク、27…送液ポンプ、30…(第2の)ガス生成部、31…排ガスボンベ、32…ポンプ、33…加湿器、41…不活性ガスボンベ、42…ポンプ、5…電気路、6…現状分析機、100…校正装置

Claims (4)

  1. ガスを収容し、レーザを透過させるガス分析用セルであって、
    前記ガス分析用セルは、ガスを収容する中空部を備えたセル本体と、該セル本体に開設されて中空部に連通するガスの流入孔および流出孔と、中空部内の温度を計測する温度センサと、中空部内の温度を調整する加温部と、流入孔が中空部に臨む箇所に設けられてガスの流れを調整する整流部と、を具備してなるガス分析用セル。
  2. 前記整流部は面材から構成されており、該面材の一方面から他方面に向かって厚さ方向に対して所定の角度方向に延設するハニカム状の通気孔を複数備えていることを特徴とする請求項1に記載のガス分析用セル。
  3. 前記整流部は、複数の前記面材を、それぞれの通気孔の角度を異ならせるようにしながら面同士を当接させて形成されていることを特徴とする請求項2に記載のガス分析用セル。
  4. 模擬された排気管内の排気ガスのいずれか一種または複数の濃度、または、模擬された内燃機関内の温度を計測し、計測結果に基づいて該濃度または温度に関するデータを校正するための装置であって、
    前記装置は、所定の温度および圧力および湿度を有する水蒸気(HOガス)を生成する第1のガス生成手段と、所定の温度および圧力および湿度を有し、排気ガスを構成する少なくとも1種のガスを生成する第2のガス生成手段と、前記第1のガス生成手段と前記第2のガス生成手段の双方が連通するとともに、水蒸気またはガスにレーザ光を照射し、ガスを通過した後の特定波長の光量を計測する計測手段と、を具備しており、前記第1のガス生成手段は、所定圧力のエアーを提供する第1のガス提供手段と、該エアーに所定の湿度を付与する第1の加湿手段と、該エアーを所定の温度状態にする第1の加温手段と、からなり、前記第2のガス生成手段は、所定圧力のガスを提供する第2のガス提供手段と、該ガスに所定の湿度を付与する第2の加湿手段と、該ガスを所定の温度状態にする第2の加温手段と、からなり、前記第1のガス生成手段と前記第2のガス生成手段が選択的に計測手段に連通されるように構成されており、前記計測手段が、請求項1〜3のいずれかに記載のガス分析用セルを備えていることを特徴とする内燃機関内の温度と排気管内のガス濃度の校正装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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GB2567441A (en) * 2017-10-11 2019-04-17 Nyquist Solutions Ltd Exhaust gas analyser

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