JP2007275106A - 流体の吐出量設定方法 - Google Patents

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肇 宮崎
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Abstract

【課題】流体の微量な吐出量を正確に設定、管理することが可能な流体の吐出量設定方法を提供する。
【解決手段】流体の吐出量設定方法は、チューブを圧搾して流体をリザーバ90から吐出する流体輸送装置50と、流体輸送装置50が所望の吐出量を吐出するための駆動条件を設定するPC20と、流体輸送装置50とPC20とを相互に接続する通信装置30と、を備える流体輸送システム10における流体の吐出量設定方法であって、PC20に入力される駆動条件が、メーカーが初期設定する基礎データと、ユーザーが駆動開始前に設定される吐出データと、を含み、前記基礎データに、チューブからの流体の蒸発速度を補正値として入力し、前記吐出データに、ユーザーが吐出速度を入力し、前記吐出速度に前記補正値を加えた所定吐出速度を算出して、前記所定吐出速度にて流体を吐出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体輸送システム及びこの流体輸送システムにおける流体の吐出量設定方法
に関し、詳しくは、小型の流体輸送装置と吐出データ処理装置と通信装置とを備える流体
輸送システムと、流体の吐出量を正確に設定する流体の吐出量設定方法に関する。
近年、患者に緩流の形態で微量の薬液を継続的に投与するための小型ポンプを治療に使
用することが研究されている。
例えば、水性薬液などの低速かつ連続的注入用に人体への装着に適する小型蠕動ポンプ
装置において、ポンプのローターが軸に取り付けられており、このローターには前述の軸
の周囲に均等に分散された状態で複数のローラーが配置され、ローラーが柔軟なチューブ
に沿って転動しながら回転運動を行い、チューブを所定長さの円弧範囲にわたって囲んで
いるバッキングに対して、チューブが押し付けられて、薬液等の流体の吸い込み及び放出
を行う小型蠕動ポンプ装置がある。
このような小型蠕動ポンプ装置において、動力源としてステッピングモータを備え、ス
テッピングモータは、制御回路を備えるブロックICで予め設定されている回転速度で駆
動し、所望の吐出量を得るというような小型蠕動ポンプが知られている(例えば、特許文
献1参照)。
また、前述した小型蠕動ポンプ装置において、ハウジング上に、小型蠕動ポンプと、こ
の小型蠕動ポンプの流体吐出量を複数の段階に設定し、複数の設定段階のうちから流体の
吐出量を選択して設定するための入力スイッチと、表示部と、を備える小型蠕動ポンプ装
置というものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許第3177742号公報(第4頁、図4) 米国特許第3737251号明細書(第4,5頁、図1,4)
このような特許文献1では、薬液等の吐出量は、時間ベースから供給される信号を受け
る周波数デバイダーステージの数、ギヤ機構の減速比、使用するモーターの種類によって
設定、あるいは変更することができるが、その設定条件を予め決めて製造することが要求
される。しかしながら、一度設定した吐出条件は固定的であり、使用形態、薬液の投与条
件を任意に変更し、流体吐出量を設定することは困難であるという課題がある。
また、特許文献2によれば、流体の吐出量を調整するためのスイッチ及び表示部と蠕動
ポンプとをハウジング上に設け吐出量の調整を可能にしているが、ハウジング上に、小型
蠕動ポンプ、スイッチ及び表示部を搭載しており、このような構成では小型化は困難であ
り、新薬開発等の目的で小動物の体内に装着することはできない。
また、前述の特許文献1及び特許文献2は共に、チューブを圧搾して液体を吐出する蠕
動型ポンプである。しかしながら、このような蠕動型ポンプのチューブは柔軟性を有する
樹脂製であるため、わずかではあるがチューブから薬液等の流体が蒸発することが考えら
れ、微量吐出量を正確に管理するためには、この蒸発量も無視できない。流体収容容器が
樹脂製の場合にも同様な課題を有している。
また、流体収容容器(リザーバと表すことがある)から外部に流体を吐出する場合、流
体収容容器に収容される流体が100%吐出されることはなく残存容量が存在する。従っ
て、初期的に注入されている流体は、吐出量として必要な有効容量ではなく、所望の吐出
量よりも残存容量分だけ少なくなってしまう。
さらに、蠕動ポンプ装置を長時間にわたって駆動を継続する場合には、吐出途中におい
て、追加注入する必要性が生じるが、この際には、追加注入時刻を予め設定し、正確な時
刻に追加注入することが要求される。このような機能も前述した従来技術には配慮されて
いない。
本発明の目的は、前述の課題を解決することを要旨とし、流体の微量な吐出量を正確に
設定、管理することが可能な流体の吐出量設定方法を提供することである。
本発明による流体の吐出量設定方法は、流体収容容器に連通し柔軟性を有するチューブ
と、該チューブを圧搾して流体を前記流体収容容器から吐出する流体輸送装置と、前記流
体輸送装置が所望の吐出量を吐出するための駆動条件を設定する吐出データ処理装置と、
前記流体輸送装置と前記吐出データ処理装置とを相互に接続する通信手段を有する通信装
置と、を備える流体輸送システムにおける流体の吐出量設定方法であって、前記吐出デー
タ処理装置に入力される駆動条件が、流体輸送システム提供者が初期設定する基礎データ
と、流体輸送システム使用者が駆動開始前に設定される吐出データと、を含み、前記基礎
データに、前記チューブからの流体の蒸発速度を補正値として入力し、前記吐出データに
、流体輸送システム使用者が吐出速度を設定し、前記吐出速度に前記補正値を加えた所定
吐出速度を算出して、前記所定吐出速度にて流体を吐出することを特徴とする。
ここで、吐出データ処理装置は、例えば、PC(Personal Computer
)であり、操作部と表示部を備えている。
また、通信装置による相互接続とは、送受信可能であることを意味している。
この発明によれば、チューブからの蒸発速度(単位時間当たりの蒸発量)を補正値とし
て予め計測しておき、流体輸送システム使用者(すなわちユーザー)が設定する吐出速度
に補正値を加えることから、蒸発量を考慮した正確な所定吐出速度(吐出量と置き換えら
れる)を設定することができる。
また、流体輸送システム提供者(すなわちメーカー)が、チューブからの流体の蒸発速
度を正確に測定して補正値を設定していることから、ユーザーは、自身が必要とする吐出
速度を入力すれば正確な所望の吐出量で流体を吐出することができる。
また、本発明では、前記基礎データに、前記流体収容容器からの流体の蒸発速度に対応
した注入量を補正値として入力し、前記吐出データに、流体輸送システム使用者が流体の
注入量を入力し、前記注入量から前記注入量の補正値を減じた所定注入量を設定し、前記
所定注入量の流体を前記所定吐出速度にて吐出することが好ましい。
前述したチューブと同様に流体収容容器から流体が蒸発することも予測される。流体収
容容器から流体が蒸発した場合、必要な総吐出量が確保できなくなる。従って、流体収容
容器からの蒸発量を補正することにより、所望の総吐出量を確保することができる。
さらに、前述したチューブからの蒸発を考慮した所定吐出速度にて吐出することで、所
望の吐出速度、吐出時間が得られるという効果がある。
また、前記基礎データに、吐出終了時の流体の残存容量を下限容量として設定し、前記
流体収容容器の容量と、前記下限容量と、の差から有効容量を算出し、前記有効容量と前
記所定吐出速度とから流体の追加注入時刻を設定することが好ましい。
詳しくは、後述する実施の形態で説明するが、チューブは一方が流体収容容器に連通し
、蠕動運動により流体を輸送、吐出している。この際、吐出終了となっても100%の流
体を吐出することができず、残存容量が生ずる。残存容量が存在することは、総吐出量が
初期に設定した流体容量分に満たないことになる。従って、下限容量値を設定し、実際に
吐出可能な有効容量を設定することにより、この有効容量分については、上述した所定吐
出速度にて正確に総吐出量を吐出することができる。
さらに、上記の残存容量領域では、吐出速度が低下することが実験から知られている。
従って、有効容量の範囲では、吐出速度は一定であるため、正確な吐出速度で流体を吐出
することを継続できる。
また、本発明では、前記有効容量と、前記流体収容容器からの流体の蒸発速度に対応し
た注入量の補正値と、の差と前記所定吐出速度とから流体の追加注入時刻を設定すること
が好ましい。
流体輸送装置を長時間にわたって駆動継続する場合には、吐出途中において、追加注入
する必要性が生じる。この際、前述したように、有効容量から蒸発速度に対応した流体の
注入量の補正値を減じ、チューブの蒸発量を考慮した所定吐出速度で除することで流体の
正確な追加注入時間を算出することができる。追加注入時間を吐出開始時刻に加えれば追
加注入時刻を設定することができる。
また、前記追加注入時刻と、流体の吐出を終了する吐出終了時刻と、を前記吐出データ
処理装置の表示部に表示し、且つ、前記追加注入時刻の前、前記吐出終了時刻のそれぞれ
の所定時刻前に、前記追加注入時刻及び前記吐出終了時刻が近いことをユーザーに知らせ
る警告表示をすることが好ましい。
このようにすれば、追加注入時刻、吐出終了時刻とを表示部に表示していることから、
ユーザーは、それらの時刻を必要に応じて認識することができる。
さらに、それらの時刻に達する所定時刻前に警告表示することで、追加注入のタイミン
グを逸したり、流体輸送装置の停止忘れを防止することができる。
また、前記基礎データが、吐出速度の下限値としての最小設定吐出速度を含むことが好
ましい。
前述したように、流体輸送装置では、チューブまたは流体収容容器から流体が蒸発する
ことがある。マイクロリットル(μl)単位の微量吐出の場合、この蒸発量は無視できな
い。そこで、任意に吐出速度を設定してしまうと十分な吐出量を得られないことが考えら
れる。従って、「最小設定吐出速度(単位:μl/H)の設定を行うことで、所望の吐出
量を確保している。
また、前記基礎データが、前記流体輸送装置の最大吐出時間の上限値を含むことが望ま
しい。
流体収容容器の容量に対して吐出量が非常に少ない場合において、流体輸送装置を長時
間にわたって駆動継続することが可能となるが、信頼性を高めるために、最大吐出時間の
上限値を設定しこの設定時間が経過した段階で駆動を停止することで、流体輸送装置の信
頼性を高めることができる。
また、前記吐出データ処理装置にて、前記所定吐出速度から求められる吐出容量と吐出
時間の関係を表す吐出経過予定グラフと、前記流体輸送装置の駆動状況を表す吐出容量と
吐出経過時間を表す吐出経過グラフと、を表示することが望ましい。
このようにすれば、予め設定された予定の吐出経過と、実際に駆動したときの吐出経過
をグラフ表示することで、吐出状態を一目瞭然で認識することができる。実際の吐出経過
グラフを吐出経過予定グラフに対して色を変えるなどすれば、なお視認しやすくなる。
さらに、前記吐出データ処理装置にて、前記流体輸送装置が停止したときの停止理由を
表示することが望ましい。
停止理由としては、例えば、ユーザーの停止命令、所定の吐出時間が終了、電源の電圧
低下等がある。
従って、上述したような停止理由を表示することにより、ユーザーがその停止理由を知
ることができ、流体輸送装置の駆動状況を知ることができる他、メンテナンスを容易に行
うことができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は、本発明の実施形態に係る流体輸送システム、図4〜図71は、流体輸送
システムの流体の吐出量設定方法を示している。
(実施形態)
本実施形態では、生体内に装着可能な、マイクロリットル(μl)単位の微量な流体(
薬液と表すことがある)の吐出を実現するマイクロポンプモジュールを採用する流体輸送
システムを例示して説明する。
図1は本実施形態の流体輸送システムの構成の1例を示すブロック説明図である。図1
において、流体輸送システム10は、基本構成として、吐出データ処理装置としてのPC
(Personal Computer)20と、通信装置30と流体輸送装置50とか
ら構成されている。
PC20は、流体輸送装置50の駆動条件を入力する入力装置としての操作部21と、
入力された駆動条件及び駆動結果を表示する表示部22と、他に一般のPCが有する演算
処理機能、記憶機能、CD−ROM(Read Only Memory)等の記憶媒体
の書き込み、読み出し装置が格納されている。操作部21はキーボードである。このPC
20に入力された駆動条件は、USB(Universal Serial Bus)ケ
ーブル39を介して通信装置30に送信される。
なお、詳しくは後述するが、PC20は、流体輸送システム提供者(以降、メーカーと
表すことがある)と流体輸送システム使用者(以降、ユーザーと表すことがある)とがそ
れぞれ所有し操作する。
通信装置としては、流体輸送装置50との間の通信手段として、無線通信手段、赤外線
通信手段、有線通信手段等を選択することができるが、本実施形態においては、有線方式
の通信手段を用いた通信装置を代表例として例示し説明する。
通信装置30は、記憶回路36と、送受信制御回路34とを有する通信制御回路32と
、電源としての電池45と、から構成されている。また、送受信制御回路34には、接続
端子97,98が接続されている。これら接続端子97,98が流体輸送装置50に備え
られる接続端子197,198とを接触させることで通信が接続される。
PC20から入力された駆動条件は、記憶回路36に記憶され、送受信制御回路34に
よって送信信号に変換され、接続端子97,98を介して流体輸送装置50の送受信制御
回路54に入力される。
なお、電源としては、電池45を通信装置30内に内蔵する構造を図示しているが、外
部から商用電力を取り込む構造でもよい。この場合、電源制御回路が搭載される。電池4
5を採用する際には、図示しない電池電圧検出回路を備える。
また、PC20と通信装置30とを接続するUSBケーブル39から電源を導入するこ
ともできる。
流体輸送装置50は、マイクロポンプモジュール60と流体を収容する流体収容容器と
してのリザーバ90とから構成されている。マイクロポンプモジュール60は、柔軟性を
有するチューブ62(図3、参照)を圧搾して流体を輸送するポンプユニット61と、ポ
ンプユニット61を駆動するポンプ駆動ユニット57と、ポンプ駆動ユニット57の駆動
全般を制御する駆動制御回路56と、通信装置30との間で送受信制御をするための送受
信制御回路54とから構成されている。
また、前述した接続端子197,198は、送受信制御回路54に接続されており、駆
動制御回路56と送受信制御回路54とは、流体輸送装置制御回路52として、本実施形
態では1チップICで構成されている。マイクロポンプモジュール60は、電源として電
池58を内蔵しており、電池58は、ボタン型またはコイン型の小型電池が採用され、充
電可能な二次電池を採用することもできる。
駆動制御回路56には、図示しないが、電池58の電圧を検出するための電池電圧検出
回路と、駆動時間をカウントするタイマーと、後述するステッピングモータの複数の駆動
パルス条件を予め設定しておく駆動パルス設定手段としての記憶部とステッピングモータ
駆動制御回路を備えている。
メーカーでは、吐出データ処理装置ソフトウエアに基礎データを入力してCD−ROM
等に書き込み、対象の流体輸送装置と共にユーザーに渡す。ユーザーは、ユーザー所有の
PC20にこのCD−ROMを挿入し、吐出データ処理装置ソフトウエアをインストール
することで基礎データも入力される。そして、ユーザーが設定する吐出データを入力し、
これらのデータを通信装置30を介して流体輸送装置50に出力し、流体輸送装置50は
これらのデータに基づき駆動される。
また、記憶媒体としては、CD−ROMに限らずメモリーカードや他の記憶媒体を使用
してもよい。
続いて、本実施形態に係る通信装置30と流体輸送装置50とが接続された形態につい
て図面を参照して説明する。図1も参照する。
図2は、通信装置30と流体輸送装置50とが装着され、相互通信が可能になった状態
の概略構造を示す断面図である。図2において、通信装置30の上面に流体輸送装置50
が装着されている。
マイクロポンプモジュール60は、通信装置30の蓋体41に形成される凹部内に装着
されている。この際、マイクロポンプモジュール60と凹部とはそれぞれ正確に位置決め
ができるような寸法設定がなされる。
通信装置30は、ケース部40と蓋体41とから構成される筐体の内部に、回路基板3
7と、この回路基板37の表面に実装される通信制御回路32と、他の回路素子と、電源
としての電池45と、USBコネクター38と、が装着されて構成されている。蓋体41
の上面には、凹部が形成され、この凹部内にマイクロポンプモジュール60が装着されて
いる。USBコネクター38はUSBケーブル39によってPC20に接続されている。
USBコネクター38によって電源が導入される場合は、電池45は不要である。
回路基板37には2本の接続端子97,98が植立され、これら接続端子97,98の
先端部が蓋体41を貫通してマイクロポンプモジュール60側に突出している。この接続
端子97,98は、それぞれ回路基板37に形成される配線パターンによって、通信制御
回路32に内蔵される送受信制御回路34の端子(図示せず)と接続されている。
マイクロポンプモジュール60は、ケース部94と蓋体95とで形成される筐体の内部
に、回路基板85と、この回路基板85の表面に実装される流体輸送装置制御回路52と
、ポンプユニット61とポンプ駆動ユニット57と、図示しない電池58と、が格納され
ている。回路基板85には、接続端子ばね86,87が備えられ、これら接続ばね86,
87は、それぞれ回路基板85に形成される配線パターンによって流体輸送装置制御回路
52に内蔵される送受信制御回路54(図示せず)に接続されている。
マイクロポンプモジュール60のケース部94の底部94Aには、封止部材194が装
着されており、この封止部材194を貫通する接続端子197,198が植立されている
。この接続端子197,198は、それぞれ、通信装置30に設けられた接続端子97,
98に対向する位置に設けられている。
封止部材194とケース部94、封止部材194と接続端子197,198とは、それ
ぞれ密着固定されており、防水性が保たれ内部に液体が浸入しない構造となっている。
マイクロポンプモジュール60を通信装置30に装着すると、通信装置30に設けられ
る接続端子97,98とマイクロポンプモジュール60に設けられる接続端子197,1
98とがそれぞれ接続され、相互通信が可能となる。封止部材194は、弾性を有するシ
リコン系ゴム等から形成され、マイクロポンプモジュール60を通信装置30に装着した
際に、封止部材194が筐体内側に撓み、接続端子97,98が封止部材194と共に接
続端子197,198を押し上げ、接続端子197,198が接続ばね86,87と接触
し接続される。
マイクロポンプモジュール60を通信装置30から取り外すと、接続端子97,98が
接続端子197,198と離れ、封止部材194の弾性力で接続端子197,198が筐
体外側方向に戻される。そして、接続端子197,198と接続ばね86,87との接続
が切り離される。
リザーバ90は、マイクロポンプモジュール60にチューブ62(図3、参照)によっ
て接続された状態で通信装置30の蓋体41の上面に載置される。
なお、図1,2では、有線通信手段を用いた例を示しているが、無線通信手段を採用す
ることもでき、無線通信手段としては通信媒体として電波を用いるもの、赤外線を用いる
ものが採用可能であり、電波を用いるものは、通信装置30及びマイクロポンプモジュー
ル60にアンテナを設け、赤外線を用いるものは、それぞれに発光素子、受光素子を2対
設けることで実現することができる。
続いて、本実施形態に係る流体輸送装置50の構造について説明する。
図3は、本実施形態の流体輸送装置50の構造の1例を示す分解斜視図である。図3に
おいて、流体輸送装置50は、基本構成として、マイクロポンプモジュール60とリザー
バ90とから構成されている。
マイクロポンプモジュール60は、ケース部94と蓋体95によって構成される筐体の
内部にポンプユニット61とその下部にポンプ駆動ユニット57と前述した流体輸送装置
制御回路52(図1、参照)とが格納されている。ポンプ駆動ユニット57は、図示しな
い駆動源としてのステッピングモータとステッピングモータからの駆動力をローラー台8
0に伝達する歯車列を備えている。本実施形態では、小型化を図るために、ウオッチ用の
小型ステッピングモータと減速歯車列を採用している。
ステッピングモータは、2極磁石をローターとして用いており、1パルスで180度回
転するため、歯車列で、ローラー台80が所望の回転速度になるように減速されている。
歯車列は、所望の吐出速度を得るため、または、回転トルクを最適にするために、歯車列
を構成する歯車の歯数や歯数の組み合わせにより減速比を変えることができる構造を採用
している。
ローラー台80の周縁部には4個のローラー63〜66がほぼ等間隔で装着されている
。ローラー63〜66は、そのうちの少なくとも一つが、押圧軸71〜75とは接触しな
い位置と押圧する位置まで移動可能に構成されており、マイクロポンプモジュール60を
組み立てる際には、接触しない位置にあり、後述する初期駆動期間に押圧可能な位置まで
移動する。
すなわち、マイクロポンプモジュール60を組み立てた直後は、ローラー63〜66は
、チューブを押圧していない状態であり、初期駆動期間の間に押圧軸を押し圧してチュー
ブ62を圧搾できる状態になる。
チューブ62は、柔軟性を有し、且つ細管であるために、駆動しない状態において押圧
軸でチューブ62の特定位置を押し圧し続けると、その位置でチューブ62が永久変形す
ることが考えられ、その結果、所定の吐出量が得られなくなることが予測される。このこ
とから、組み立て後、駆動を開始するまではチューブ62を圧搾しない状態にしている。
ケース部94の外周の内側には、ローラー台80に沿うように溝が形成され、この溝内
にチューブ62が装着されている。ケース部94に形成される前述の溝とローラー台80
が収容される凹部との間の壁部には、押圧軸71〜75が挿着されている。この押圧軸7
1〜75は、図示右側方向から、ほぼ等間隔でローラー台80の回転軸81から放射状に
配置され、軸方向に摺動可能に構成されている。
チューブ62は、柔軟性を有するオレフィン等で形成される細管であり、流出側端部6
2Bと容器接続側端部62Aがケース部94から突出して延在されている。チューブ62
には、柔軟性と生体適合性を有する材料が採用されるが、本実施形態ではオレフィンが採
用されている。他にシリコン系、ポリエチレン系、フッ素系の樹脂を採用することができ
るが、使用する流体の種類によって、耐薬品性等も考慮して選択される。
チューブ62の容器接続側端部62Aは、リザーバ90に連通している、チューブ62
とリザーバ90とは着脱可能な構造になっており、リザーバ90の交換をすることができ
るが、チューブ62とリザーバ90とを分離不可能な一体構造とすることもできる。
リザーバ90は、チューブ62と同じ材料で形成されたパック状の容器であり、変形可
能な厚みで形成されている。
リザーバ90には、流体注入部91が設けられている。刺挿針を有する注入器(注射器
)を流体注入部91に刺挿し、リザーバ90に薬液等の流体を注入するために設けられる
。刺挿針を抜くと流体注入部91は自身の弾性力で封止され、流体の流出が阻止される。
そして、蓋体95がケース部94に装着される。蓋体95は、本実施形態では、5本の
固定螺子96で螺合固定されているが、固定構造としては、溶着固定や接着固定を採用す
ることができる。その他に蓋体95とケース部94との間、チューブ62とケース部94
の端部との間にパッキンを備える構造とすることができる。このようにして、筐体内部は
密閉され、防水性が備えられている。
なお、生体外や大気中で使用される場合においては、必ずしも密閉構造にしなくてもよ
い。
なお、マイクロポンプモジュール60の外郭形状は筒型であり、角部は丸められて滑ら
かな形状とし、ケース部94及び蓋体95及びリザーバ90は、外郭に突出する部材がな
い形状をしており、仮に、小動物の体内に装着される場合であっても、マイクロポンプモ
ジュール60が生体組織を損傷しないような形状である。
ケース部94、蓋体95は共に生体適合性を有する材料で形成されており、チューブ6
2と同じ材質か、フッ素系樹脂等の駆動中に変形しない程度の剛性を有する材料が好まし
く、他にセラミックス、チタンまたはチタン合金が好ましい。
ここで、本実施形態の流体輸送装置50の具体的なサイズについて説明する。
マイクロポンプモジュール60の直径×厚み寸法は、20mm×10mm、リザーバ9
0の幅×長さ×厚みは、10mm×20mm×5mmで設定された小型サイズであり、こ
のとき使用されるチューブ62は、流体流動部の直径0.45mm、外径1.1mmであ
る。また、リザーバ90の容量は500μlであり、吐出速度設定範囲は0.5μl/H
(Hは時間)〜15μl/Hとしている。
なお、図2、図3では、マイクロポンプモジュール60とリザーバ90とを別体にする
構造について説明したが、リザーバ90は、マイクロポンプモジュール60の筐体内に一
体で構成することもできる。この場合、ケース部94または蓋体95に流体注入部91の
一部を突出させ、ここから流体を注入できるように構成することが望ましい。
次に、この流体輸送装置50の動作について図3を参照して説明する。
ローラー台80は、駆動制御回路56の指示に従い、回転軸81を中心に、図中矢印方
向にステッピングモータによって回転される。ローラー台80の回転に従い、ローラー6
3〜66が、右側端部の押圧軸71から順次押圧軸を押し圧していく。このとき、押圧軸
71〜75が、チューブ62をリザーバ90側から圧搾し、流体が輸送され、チューブ6
2の流出側端部62Bから吐出される。
このような押圧軸の動きを蠕動運動と呼び、この蠕動運動を利用したポンプを蠕動ポン
プと呼ぶ。この蠕動ポンプは、微量の流体を連続して輸送することができる小型マイクロ
ポンプモジュールに最適なポンプである。
続いて、本実施形態の流体輸送システム10における基礎データ及び吐出データのPC
20への入力、流体の吐出量設定方法について図面を参照して説明する。
図4(a)は、メーカーによる流体輸送システム10の初期設定操作及び基礎データ設
定、図4(b)は、ユーザーによる吐出データ設定のフローを示す説明図(フローチャー
ト)である。図1〜図3も参照して説明する。
まず、メーカーによる流体輸送システム10の基礎データの設定操作について説明する
。初期設定操作に伴いPC20の表示部22に表示される画面を参照して説明する。なお
、表示画面は、図5以降にそれぞれ示す。なお、表示画面は、基礎データや吐出データを
設定する際の操作画面でもある。
まず、製造されたマイクロポンプモジュール60の機種と個別識別番号と、対応するマ
イクロポンプモジュール60の直径と基準直径とから求められる補正係数の値等、を識別
シール等に表示し、マイクロポンプモジュール60の目視できる位置に貼着しておく。
また、PC20には、吐出データ処理装置ソフトウエアをインストールしておく。吐出
データ処理装置のソフトウエアはCD−ROM等の記憶媒体に格納されている。
続いて、図4(a)に示すように、PC20の操作部(キーボード)21を操作し、こ
のソフトウエアを起動する(ST10)。ソフトウエアを起動すると、表示部22には、
図5に示す起動画面としての「マイクロポンプシステム」画面が表示される。この画面の
左側の領域にはリストボックスがあり、基礎データを入力(登録)する前には何も表示さ
れていない。すでに、登録されているものがある場合には、そのマイクロポンプモジュー
ル60のリストと動作状態等が表示される。
表示されている機能表示(以降、ボタンと称することがある)には、新規、更新/確認
、印刷、削除、システム設定、終了が表示されている。
「新規」ボタンは、新しくマイクロポンプモジュール名を登録及び追加登録する場合に
選択し、「更新/確認」ボタンは、すでに登録されリストボックス中の表示されているマ
イクロポンプモジュール名を選択するボタンで、登録されているマイクロポンプモジュー
ルの設定内容(以降、パラメータと表すことがある)を更新することができる。
また、「印刷」ボタンは、登録されているマイクロポンプモジュールのパラメータを出
力するための機能を有し、リストボックス中の任意のマイクロポンプモジュール名を選択
後、このボタンをクリックすると、登録されているマイクロポンプモジュールのパラメー
タが印刷される。この際、PC20には図示しないプリンターが接続されている。
「削除」ボタンは、登録されているマイクロポンプモジュールを削除する場合に使用し
、リストボックス中のマイクロポンプモジュール名を選択しクリックすると、そのマイク
ロポンプモジュール名とパラメータが削除される。
「システム設定」ボタンは、この流体輸送装置50を最初に起動するときに選択し、吐
出データ処理装置のソフトウエアで使用するために必要なパスワード、通信ポートを設定
するために使用し、また、初回の基礎データを入力するステップに進むためのボタンであ
る。「終了」ボタンは、吐出データ処理装置ソフトウエアを終了するときにクリックする

この「マイクロポンプシステム画面」にて「システム設定」を選択する(ST15)と
図6に示す「システム設定」画面が表示される。
ここでは、パスワードの設定または更新を行う。詳しくは、パスワードを更新するとき
には、「現在のパスワード」、「新しいパスワード」「再入力」の全ての欄に入力後「パ
スワード更新」ボタンをクリックする。新規に登録するときにも同様な操作で入力するこ
とができる。例えば、初期パスワードとして予め設定された「MPump」を入力し、そ
の後、新しいパスワードに更新する。
また、「通信ポート」を設定する場合には、「自動設定」ボタンをクリックすることで
、自動的に有効な通信ポートを検索し表示する。手動で、任意の通信ポートを選択するこ
とも可能である。
基礎データ入力に移行する際には、前述したパスワード等の入力をした後に、基礎設定
選択操作(ST20)を行う。図6に示す「システム設定」画面の「基礎データ設定」ボ
タンをクリックすると図7に示す「パスワード」画面が表示される。
なお、「基礎データ設定」ボタン以外の機能表示は、ユーザーが選択する機能であるた
め、後述するユーザー操作の項で説明するので、ここでは説明を省略する。
図7は「パスワード」設定画面を示している。ここでは、予め決められているパスワー
ドを入力する(ST30)。そして「OK」ボタンをクリックすると図8に示す「基礎デ
ータ設定」画面が表示される。
図8は、「基礎データ設定」画面を示している。ここでは、この表示画面に記載されて
いる機能表示の空欄に流体輸送装置50を駆動するための基礎データを設定する(ST3
5)。この表示画面のプルダウンメニュー欄は、基礎データが段階的に設定されている項
目で、その中から選択することを示し、他の空欄には、任意の数字を入力する。
まず、ステッピングモータ駆動パルス周波数(単位:Hz)を選択し、マイクロポンプ
吐出量基準値(単位:μl/回転)を入力する。なお、補正係数は、ユーザーが、個別の
駆動対象流体輸送装置に対応して設定するので詳しくは後述する。補正係数1000は、
駆動対象のチューブ直径が設計上の基準チューブの基準直径の値と同じことを意味し、こ
れより数値が大きい場合は、チューブ直径が基準値より大きく、補正係数が1000より
小さい場合は、チューブ直径が基準値より小さいことを示している。
本実施形態による補正係数の求め方を以下に示す。チューブ62の流体流動部の設計値
の直径(基準値)をD、駆動対象のチューブの流体流動部直径の実測値をdとしたとき補
正係数Rは、R=(d/D)2×1000で算出する。d=Dの場合は、R=1000と
表す。
「マイクロポンプ吐出量(単位:μl/回転)」は、前述したマイクロポンプ吐出量基
準値と補正係数の積から算出され表示される。また、最大吐出速度の上限値(単位:μl
/H、Hは時間を表す)は、使用電池の最大許容電流から、メーカー側が制限を加える必
要がある場合に設定する。
なお、流体輸送装置50を駆動している際に、チューブ62もしくはリザーバ90から
流体が蒸発することが考えられる。マイクロリットル(μl)単位の微量吐出する本実施
形態の流体輸送装置50においては、この蒸発量は無視できない。そこで、任意に吐出速
度を設定してしまうと十分な吐出量を得られないことが考えられる。従って、吐出速度の
下限値としての「最小設定吐出速度(単位:μl/H」の設定を行い、所望の流体輸送量
を確保している。
また、「最大吐出時間の上限値(単位H)」を設定している。これは、リザーバ90の
容量に対して吐出量が少ない場合において、流体輸送装置50を長時間にわたって駆動継
続することが可能となるが、信頼性を高めるために、最大吐出時間の上限値を設定しこの
設定時間が経過した段階で駆動を停止する仕様にしている。
また、初期駆動速度(単位:μl/H)及び初期駆動時間(単位:s、sは秒を表す)
は、初期駆動期間における駆動条件の基礎データとして設定される。「ステッピングモー
タパルス幅(単位:ms)」は、ステッピングモータの駆動特性に合わせて設定する。
ステッピングモータ減速比は、歯車列の減速比を示し、ステッピングモータの駆動周波
数、つまり回転速度に対してローラー台の回転速度を算出する要素であり、歯車列の組み
合わせを変え、減速比を切り替えることができるので設定している。「電池容量」、「安
全率」、「ステッピングモータ消費電流(単位:μA/1Step)」、「CPU(Ce
ntral Processing Unit)実行時消費電流(単位:μA)」の項目
は、駆動時間の設定の基準となる項目である。
安全率は、基準の電池容量(単位:mAH)に対して、残存容量のばらつきを想定して
設定する。また、CPU実行時消費電流(単位:μA)は駆動時の消費電流、CPU H
ALT時消費電流(単位:μA)は、流体輸送装置50が駆動開始する以前もCPU(流
体輸送装置制御回路52)の一部が駆動しているため、その際の消費電流を入力する。
本実施形態では、駆動制御回路56に電源電圧検出回路(SVD)を内蔵しており、電
源としての電池58の電圧を検出する。まずこの「電源電圧検出回路(SVD)」のON
またはOFFを切り替え、ONを選択するときには、「電源電圧検出回路(SVD)の検
出間隔(単位:min、minは分を表す)」を設定値から選択し、「電源電圧検出回路
(SVD)の検出電圧(単位:V)」を設定値から選択する。図8では、この検出電圧は
1.22Vを例示している。この検出電圧は電池電圧が1.22V以下に低下したときに
は、マイクロポンプモジュール60の駆動を停止するための閾値電圧である。
次に、「リザーバ容量(単位:μl)」及び「リザーバ下限容量(単位:μl)」を設
定する。リザーバ容量は注入する流体の容量である。リザーバ下限容量は、流体を吐出す
る際に、先述したリザーバ容量の100%の流体を吐出することは困難であり、わずかな
吐出残量があることから、管理可能な有効容量を設定している。
そして、「動作モード」を設定する。動作モードは、「通常」または「テスト」から選
択する。「通常」は、マイクロポンプモジュール60の再使用が不可能であることを表し
、「テスト」は、マイクロポンプモジュール60の再使用が可能であることを表している
続いて、「設定吐出速度の補正(蒸発)(単位:μl)」及び「注入量の補正(蒸発)
(単位:μl)」を設定する。設定吐出速度の補正は、チューブ62またはリザーバ90
からの流体の蒸発量を考慮した補正値である。すなわち、流体の蒸発が存在する場合には
、設計値の吐出速度では吐出量が不足することからなる設計吐出速度を補正する。
また、注入量の補正は、上述した蒸発を考慮して、ユーザーによるリザーバ90への流
体注入量から注入量の補正値を減じ、実際の注入容量、すなわち所定注入量を算出する。
上述した全ての基礎データをPC20に入力し、「登録」ボタンをクリックすると基礎
データが吐出データ処理装置ソフトウエアに書き込まれる(ST40)。従って、吐出デ
ータ処理装置ソフトウエアが書き込まれているCD−ROMに基礎データが書き込まれて
いることになり、このCD−ROMは、書き込まれた基礎データに対応する流体輸送装置
50と共にユーザーに渡される。
また、吐出データ処理装置ソフトウエアと基礎データが書き込まれたPC20そのもの
をユーザーに渡してもよい。
なお、この際、リザーバ90をマイクロポンプモジュール60に装着した状態でユーザ
ーに渡し、ユーザーがリザーバ90に薬液等の流体を注入する。または、リザーバ90を
別体でユーザーに納入し、ユーザーが薬液等をリザーバ90に注入して、マイクロポンプ
モジュール60に装着することも可能である。
続いて、上述した基礎データを入力した後において、ユーザーによる流体輸送装置への
吐出データの設定、入力と、駆動方法について図面を参照して説明する。図1〜図3も参
照する。
図4(b)は、ユーザーによるPC20への吐出データの設定入力とマイクロポンプモ
ジュール60の駆動についてのフローを示す説明図である。まず、ユーザーは、メーカー
から供給される吐出データ処理装置ソフトウエアと基礎データとが書き込まれたCD−R
OMをPC20に挿入して、吐出データ処理装置ソフトウエアを起動し(ST50)、通
信装置30にUSBケーブル39を接続する(図1、参照)。
吐出データ処理装置ソフトウエアを起動すると、図5に示す起動画面としての「マイク
ロポンプシステム」画面が表示される。ここでは、吐出データを新規に登録するか、更新
するかを選択する(ST55)。「新規」を選択すると、図9に示す「マイクロポンプモ
ジュール名&コード入力」画面が表示される。ここで、マイクロポンプモジュール名とコ
ードを入力する。図10に、入力された画面を示す。
マイクロポンプモジュール名は、駆動対象の個別識別呼称である。コードは、本実施形
態では、「0601011000」と例示している。これは、製造日としての2006年
1月1日と補正係数1000を表している。製造日は、マイクロポンプモジュール60を
組み立てると電池58も装着されているために、このときから駆動制御回路56の一部が
駆動を開始する。従って、電池容量を消費し始めるため設定が必要になる。
マイクロポンプモジュール名とコードとを登録(ST60)し「OK」ボタンをクリッ
クすると、図11に示す「リザーバ初期注入量設定」画面が表示される。
ここでは、初期注入量を設定する(ST61)。初期注入量は、最初に駆動する際に注
入する量を設定するもので、メーカーが基礎データとして設定したリザーバ容量(500
μlと図示している)を超えた容量を設定することはできない。この画面で「OK」ボタ
ンをクリックすると図12及び図13に示される「マイクロポンプ制御」画面と、「吐出
経過予定グラフ」画面と、が同一表示画面に表される。
図13に示す吐出経過予定グラフは、設定した駆動時間と吐出容量の関係をグラフに表
すもので、この時点ではグラフはまだ表示されていない。
図12において、「データ選択」欄のマイクロポンプモジュールの駆動が単一仕様(シ
ングルまたはシングル駆動と表す)または複数仕様(マルチまたはマルチ駆動と表す)の
選択を行う(ST65)。なお、ここで、「シングル」とは、一つのマイクロポンプモジ
ュールに対して一つの吐出データに基づき駆動することを表し、「マルチ」とは、一つの
マイクロポンプモジュールに対して複数の吐出データに基づき駆動することを表している

まず、「シングル」を選択した場合の吐出データ設定フローを説明する。図12に示す
画面上において「吐出データ」ボタンをクリックする。
「吐出データ」をクリックすると、図14に示す「吐出データ設定:シングル」画面が
表示される。図14は、前述した基礎データ以外の項目は空欄である。ここで、吐出設定
速度と吐出時間とを設定する(ST75)。図15に吐出データが設定された状態を示す
この画面において設定する吐出データについて説明を加える。「設定可能な最大吐出速
度(単位:μl/H)は、前述したメーカー側で入力される基礎データから算出された値
である。ユーザーは、まず、「吐出速度設定(単位:μl/H)」欄に実際に駆動するた
めに必要な吐出速度を入力する。この吐出速度が最大吐出速度を超える数字を入力すると
、「エラー」表示される。
「設定可能な最大吐出時間(単位:時間H)」は、基礎データで入力された電池容量と
安全率と総消費電流から算出される値であり、「最大吐出量(単位:μl)」は、前述し
た最大吐出速度と最大吐出時間の積から算出される値であり、PC20の演算装置によっ
て算出される。
次に、「吐出時間設定(単位:H)」欄に所定の吐出時間(駆動時間)を設定する。こ
の値が最大吐出時間を超えて設定されると「エラー」表示されるので再設定を行う。
「設定吐出量(単位:μl)」は、吐出速度と吐出時間から算出される値である。つま
り、(吐出速度×吐出時間)によって算出される。
これらの吐出データを入力後、「登録」ボタンをクリックし吐出データを登録する(S
T80)。「登録」ボタンをクリックすると、図12に示す「マイクロポンプ制御」画面
に戻り、図16に示す「吐出経過予定グラフ」画面とが表示される。
吐出経過予定グラフには、基礎データとユーザーが設定した吐出データとが表示され、
グラフとしては、横軸に吐出時間(吐出経過時間)、縦軸には総吐出量が表示される。符
号Aにて示される位置は、追加注入時間を示す。追加注入時間については、後に詳しく説
明する。
次に、マルチ駆動について説明する。ST65において(図12に示す「マイクロポン
プ制御」画面)において「マルチ」を選択し、「吐出データ」をクリックすると、図17
に示す「吐出データ設定選択:マルチ」画面が表示される。この画面上で、マルチの吐出
データを設定する。
図17では、No.1〜No.5までの5種類の条件設定が可能であることを示し、マ
ルチ駆動の吐出データ設定を行う(ST175)。なお、以降、これらのNo.1〜No
.5までの個別駆動条件を説明上マイクロポンプ名と表すことがある。この時点では、吐
出データが入力されていないため、全てが「無効」表示されている。仮にNo.1を選択
してクリックすると、図18に示すマイクロポンプ名NO.1の「吐出データ設定:マル
チNo.1」画面に移行する。
そして、順次、吐出速度の設定、吐出時間の設定をする。ここでは、基礎データとして
設定されている設定可能な最大吐出速度及び設定可能な最大吐出時間の範囲内の値が入力
可能である。図19に上述の吐出データが入力された画面を例示している。次に、「登録
」ボタンをクリックすることで、No.1データが登録される(ST180)。登録され
ると、「吐出データ設定:マルチ」画面(図17)に戻り、図20に示すように、No.
1が「有効」と表示される。
このように、No.1〜No.5まで、順次、吐出データを設定(入力)していく。図
21に、No.1〜No.5まで吐出データが入力された状態が示されている。つまり、
No.1〜No.5の全てが「有効」表示されている。この状態から「戻る」ボタンをク
リックすると、図22に示す「マイクロポンプ制御」画面と図23に示す「吐出経過予定
グラフ」画面が同一画面上に表示される。
図22では、「マルチ」が表示されているが、まだ駆動していないので「動作状況」欄
は「未動作」が表示されている。また、図23では、5種類の吐出データに基づく吐出時
間と総吐出量との関係がグラフ表示されている。つまり、吐出開始から吐出終了までの間
に5種類の吐出速度を示すグラフが表示されている。
続いて、登録された吐出データを通信装置30を介してマイクロポンプモジュール60
に転送する(ST85)。吐出データの転送は、シングル駆動及びマルチ駆動とも同じ方
法で行われる。まず、マイクロポンプモジュール60を通信装置30の所定位置に装着す
る。接続端子97,98と197,198とがそれぞれ接続し、通信装置30とマイクロ
ポンプモジュール60との通信が相互接続される。
図22に示される「マイクロポンプ制御」画面において、「データ転送/初期駆動」を
クリックすると、図24で示される「マイクロポンプへ設定データを転送します」という
画面に移行する。そこで、「OK」ボタンをクリックし、マイクロポンプモジュール60
に基礎データ及び吐出データを転送する。ここで、入力された基礎データ及び吐出データ
が所定の内容で入力されたと確認すると、「データ入力を完了信号」を通信装置30を介
してPC20に入力する(ST210)。
所定のデータが転送されると、自動的にマイクロポンプモジュール60が初期駆動を開
始する(ST215)。表示画面には、図25に示す「マイクロポンプ制御」画面が表示
される。動作状況として「初期駆動中」が表示される。
PC20では、データ転送の可否を判定する(ST90)。所定時間内に入力完了信号
が入力されない場合には、データ転送が失敗したと判断して、再度「データ転送」操作(
ST85)を行う。データが正常に転送されない場合、図26に示される「マイクロポン
プへの設定データ転送中にエラーが発生しました」という表示が現れる。
ここで、「OK」をクリックして図25に示す「マイクロポンプ制御」画面にもどり、
再度データ転送操作を行う。さらにデータ転送に失敗した場合には、「戻る」をクリック
し、図27に示す「システム設定」画面において、「通信ポート」欄から有効ポートを変
更する。
マイクロポンプモジュール60にデータが入力されると、マイクロポンプモジュール6
0は初期駆動を開始し(ST215)、入力された基礎データ及び吐出データに基づき一
定時間駆動した後、駆動を終了する(ST220)。初期駆動期間は、前述したように、
基礎データによって予め設定されており、マイクロポンプモジュール60が、初期駆動開
始から流体が吐出可能な状態までの時間として設定されている。
初期駆動が行われている間、PC20には、図25に示す「マイクロポンプ制御」画面
が表示されており、初期駆動中には、「初期動作中」と表示され、初期駆動残存時間が表
示される(画面上では28秒を示している)。初期駆動が終了すると図28に示す「投薬
を開始しますか?」という画面が表示される。ここで、「はい(Y)」をクリックすると
、PC20から投薬開始命令が出力される(ST95)。投薬開始命令は、通信装置30
を経て、マイクロポンプモジュール60に転送される。マイクロポンプモジュール60は
、投薬開始命令が入力される(ST225)と、「命令入力終了信号」をPC20に入力
する。
PC20は、投薬開始の命令がマイクロポンプモジュール60に転送されたかを判定し
(ST100)、命令入力終了信号を受信したときには、マイクロポンプモジュールの駆
動が終了するまで待機する。データ転送に失敗したときには、図26に示す画面が表示さ
れ、「OK」ボタンをクリックし、前述したように、再度データ転送操作を行う。
図28の画面において、「はい(Y)」を選択すると、図29に示す「マイクロポンプ
の動作を開始しました」の画面が表示される。ここで「OK」をクリックすると、図30
、図31にそれぞれ示す「マイクロポンプ制御」画面と、「吐出経過グラフ」画面とが表
示される。
マイクロポンプモジュール60は、投薬開始命令が入力されると駆動を開始する(ST
230)。図30の「マイクロポンプ制御」画面では、動作状況は「動作中」と表示され
る。
図31の「吐出経過グラフ」画面では、シングル駆動の場合を表し、符号Aの位置が吐
出開始時刻(総吐出量)、符号Bの位置が吐出終了時刻(総吐出量)を示している。符号
Cの位置は、後述する流体の追加注入時刻(累積注入量も示す)を表している。
そして、吐出開始から現時点までの吐出状況が、図32に示す「吐出経過グラフ」画面
に表示される。つまり、符号Dの位置が現在時刻を示しており、図32では、経過時間0
時間02分、現時点の吐出量は0.5μlであることを示している。
マルチ駆動の場合の吐出状況は、図33に示す「吐出経過グラフ」に表される。このグ
ラフによれば、5種類の吐出条件が設定されている。つまり、No.1〜No.5の吐出
条件のそれぞれは、符号C〜Fのそれぞれの位置において切り替えられることを示してい
る。
そして、符号Gで示される位置が現在時刻を示しており、吐出開始時刻(符号A)から
現在時刻までの経過時間0時間15分、現時点までの吐出量は2.5μlであることを示
している。そして符号Bで示される吐出終了時刻まで駆動を継続する。
なお、符号Hの位置は、後述する追加注入時刻(累積注入量)を表している。
流体輸送装置50が駆動を開始(ST230)したところで、流体輸送装置50の被装
着対象に素早く装着する。例えば、小動物等の生体内に流体輸送装置50を埋め込む。
マイクロポンプモジュール60は、前述した基礎データ、吐出データに基づき、設定さ
れた所定吐出速度にて、設定された吐出時間だけ駆動する。
ここで、図30に示す「マイクロポンプ制御」画面において「戻る」をクリックすると
、図34に示す「マイクロポンプシステム」画面が表示される。この画面上には、マイク
ロポンプモジュール名、動作状態、追加注入時刻、吐出終了時刻が表示される。
マイクロポンプモジュール60は、前述した基礎データ、吐出データに基づき、設定さ
れた吐出速度で、吐出時間だけ駆動し終了(停止)する(ST235)。PC20も設定
された駆動時間を経過するとPC20自身の駆動カウントを停止する(動作停止、ST1
05)。
次に、追加注入について説明する。流体輸送装置50を駆動しているときに、流体の追
加注入を行う際には、シングル駆動の場合には図32に示す「吐出経過グラフ」、マルチ
駆動の場合には図33に示す「吐出経過グラフ」の画面において、「追加注入量」欄に追
加注入量を入力する。シングル駆動の場合を例示して説明する。
図35に示した例示画面では、50μlの追加注入量を入力したことを示している。こ
こで、「OK」をクリックすると、残存容量、追加注入可能量、追加注入時刻、累積注入
量が計算され表示される。そして、図35に示す符号Cの位置の初期段階における追加注
入予定時刻であり、図36に示す符号C’の位置に変更された追加注入時刻が表示される
。なお、この段階では、「追加注入量」欄は0リセットされる。
マルチ駆動の場合も、シングル駆動と同様な方法で追加注入量を設定することができ、
図33に示すように、追加注入時間が符号Hにて示す位置に表示される。
表示部22の表示画面には、図30に示す「マイクロポンプ制御」画面が表示されてい
るので、この画面の「戻る」をクリックすると、図34に示す「マイクロポンプシステム
」画面が表示される。画面上には、ポンプ名、動作状態、追加注入時刻、吐出終了時刻と
が表示される。動作状態は「動作中」と表示される。
なお、本実施形態では、追加注入時刻前または吐出終了時刻前に近い所定の時間範囲に
きたときに、「動作中」表示が点滅して警告する。例えば、所定時間を24時間と設定す
れば、24時間以内に達すると警告表示する。そして、図34に示す「マイクロポンプシ
ステム」画面において「終了」をクリックすると画面が閉じる。
続いて、流体の吐出終了後(駆動終了後)及び吐出途中における流体輸送装置50の停
止、吐出情報データの確認方法について説明する。仮に、マイクロポンプ名「TEST1
」のマイクロポンプを確認する場合を例示して説明する。
まず、吐出終了時刻以降の吐出情報を確認する場合について説明する。吐出終了時刻後
、所定の時間内(例えば、12時間以内)に、被対象物としての生体から流体輸送装置5
0を取り出し、通信装置30に装着する。図37に示す「マイクロポンプシステム」画面
において、「TEST1」を選択し、「更新/確認」をクリックすると、図38に示す「
マイクロポンプ制御」画面と、図39に示す「吐出経過グラフ」画面が表示される。この
グラフは、赤色等で、吐出予定グラフと区別することが好ましい。
「マイクロポンプ制御」画面には、動作状況は「停止中」が表示されている。また、「
吐出経過グラフ」画面には、吐出した経過を示すグラフが表示されている。「マイクロポ
ンプ制御」画面の「吐出情報」をクリックすると図40に示される「マイクロポンプから
情報を取得します」という画面が表示される。そこで「OK」をクリックすると、図41
に示す「マイクロポンプ吐出情報」画面が表示される。
図41では、マイクロポンプ停止理由として「時間経過」が表示され、駆動期間中に異
常がなかったことを表しており、これは、予定の吐出時間が終了したことを表し、吐出時
間が0.1時間、吐出量が1.5μlであったことを表している。また、図42に示す「
吐出経過グラフ」には、グラフと共に、「停止理由」とが表される。そして、「OK」を
クリックすると、図43に示す「マイクロポンプ制御」画面に戻る。
次に、予定の吐出終了時刻前の吐出情報を確認する場合について説明する。被対象物と
しての生体から流体輸送装置50を取り出し、通信装置30に装着する。図34に示す「
マイクロポンプシステム」画面において、マイクロポンプ名「TEST1」を選択し、「
更新/確認」をクリックすると、図44に示す「マイクロポンプ制御」画面と、図45に
示す「吐出経過グラフ」画面が表示される。
このとき、「マイクロポンプ制御」画面においては、動作状況は「動作中」と表示され
、「吐出経過グラフ」画面では、符号Cに示される現時点までの吐出経過がグラフによっ
て表示されている。
ここで、図44に示す「マイクロポンプ制御」画面にて「動作停止」をクリックするこ
とで図46に示す「マイクロポンプの動作を停止します」という画面が表示される。そし
て、「OK」をクリックすると図47に示される「マイクロポンプの動作を停止しました
」という画面が表示され流体輸送装置50の駆動が停止する。さらに、「OK」をクリッ
クすると、図48に示す「マイクロポンプ制御」画面と図49に示す「吐出経過グラフ」
画面が表示される。吐出経過グラフは、符号Cの位置で停止し、停止理由欄に「停止要求
」と表示される。停止要求とは、ユーザーが自身の意思で流体輸送システム10を停止し
たことを意味する。
ここで、図48に示す「マイクロポンプ制御」画面にて「吐出情報」をクリックすると
、図50に示す「マイクロポンプから情報を取得します」という画面が表示される。ここ
で「OK」をクリックすると、図51に示す「マイクロポンプ吐出情報」画面が表示され
る。そして、マイクロポンプの停止理由、マイクロポンプ吐出時間、マイクロポンプ吐出
量とが表示される。この画面にて「OK」クリックをすると、図48、図49に示す「マ
イクロポンプ制御」画面及び「吐出経過グラフ」画面に戻る。
続いて、流体輸送装置50を駆動している状態(吐出中)において、電池45の電圧低
下により吐出異常があった場合について説明する。このような場合には、図44にて示す
「マイクロポンプ制御画面」が表示されている。ここで、「動作停止」をクリックすると
図52に示す「マイクロポンプの動作を停止します」という画面が表示される。「OK」
をクリックすると図53に示す「マイクロポンプが停止中のためこの操作は無効です」と
いう画面が表示される。これは、電池電圧が低下してマイクロポンプモジュールがすでに
停止していたことを示している。ここで、「OK」クリックすると図54に示す「マイク
ロポンプ制御画面」に戻る。動作状況欄には「停止中」が表示される。
そして、画面上の「吐出情報」をクリックすると、図55に示す「マイクロポンプから
情報を取得します」という画面が表示される。ここで、「OK」をクリックすると図56
に示す「マイクロポンプ吐出情報」画面が表示される。この画面には、マイクロポンプの
停止理由、マイクロポンプ駆動時間、マイクロポンプ吐出量とが表示される。マイクロポ
ンプ停止理由は「電圧低下」と表示される。
なお、上述した、流体輸送装置50の駆動停止(吐出停止)及び吐出情報の確認方法は
、マルチ駆動の場合も同じなので説明を省略する。
次に、吐出データ登録(図4(b)、ST80またはST180に示す)後のデータ修
正方法について説明する。シングル駆動の場合は、図12に示す「マイクロポンプ制御」
画面の「吐出データ」をクリックし、図14に示す「吐出データ設定:シングル」画面に
て、入力すべきデータを修正し、再登録する。
マルチ駆動の場合は、図22に示す「マイクロポンプ制御」画面の「吐出データ」をク
リックし、図57に示す「吐出データ設定選択:マルチ」画面を表示する。そして、有効
となっている最大No.が付されたマイクロポンプ名(図57ではNo.5)から順次無
効にして吐出データを修正する。
マイクロポンプ名No.4の吐出データを修正する場合を例示して説明する。図57に
て有効となっているマイクロポンプ名No.5を選択して、図58に示すマイクロポンプ
名No.5の「吐出データ設定:マルチ」画面を表示する。この画面には、マイクロポン
プ名No.5の初期設定された吐出データが表示されている。そして、「取消」をクリッ
クすると図59に示す「吐出データ設定選択:マルチ」画面が表示される。マイクロポン
プ名No.5が無効表示される。
続いて、マイクロポンプ名No.4を選択し、図60に示すマイクロポンプ名No.4
の「吐出データ設定:マルチ」画面を表示し、吐出データを修正する。「登録」をクリッ
クすると図59に示す「吐出データ設定選択:マルチ」画面に戻る。次に、マイクロポン
プ名No.5を選択して「吐出データ設定:マルチ」画面にてマイクロポンプ名No.5
の吐出データを再入力して「登録」をクリックする。すると、図61に示す「吐出データ
設定選択:マルチ」画面に移行し、全てのマイクロポンプが有効表示され、マイクロポン
プ名No.4の吐出データの修正が終了する。
次に、吐出データの削除について説明する。マルチ駆動を例示して説明する。まず、図
62に示す「マイクロポンプシステム」画面を表示し、削除するマイクロポンプ名(マル
チ設定されている吐出データによる駆動条件を意味する)を選択する。図62では、TE
ST1というマイクロポンプが対象となる。そして、「削除」をクリックすると、図63
に示す「選択されたマイクロポンプのデータを削除します」という画面が表示され、「O
K」をクリックすることで、TEST1のマイクロポンプが削除される(図64に示す)
なお、動作中のマイクロポンプを上述の方法で削除しようとすると、図65に示す「マ
イクロポンプが動作中ですが、削除しますか」という画面が表示され警告される。ここで
、「OK」をクリックすれば、動作中であっても対象となるマイクロポンプ名が削除され
る。
続いて、流体輸送装置50を継続使用する方法について説明する。ここで、継続使用と
は、例えば、電池残容量がある状態で吐出停止をし、駆動を再開することを意味する。ま
ず、図66に示す「マイクロポンプシステム」画面にて「新規」をクリックし、継続使用
するマイクロポンプ名「TEST1」を入力すると、図67に示す「既に登録されている
マイクロポンプ名です。このまま継続使用してもよろしいですか?」という画面が表示さ
れる。
ここで、「はい(Y)」をクリックすると、図68に示す画面が表示される。この画面
には「マイクロポンプ名を一部変更しました。残存電池容量は、31.2mAHです」と
表示され、「OK」をクリックすると、図69に示す「マイクロポンプ&コード入力」画
面が表示される。図69には、TEST1#1とコードが表示される。
なお、設定可能な最大吐出時間は、残存電池容量と消費電流から計算される。
上記マイクロポンプTEST#1を使用後、さらに継続使用する場合は「OK」をクリ
ックし、図70に示す「マイクロポンプシステム」画面にて、「新規」をクリックし、最
新名TEST1#1を入力する。以降、同様な操作で、電池残存容量があれば継続使用す
ることができる。マイクロポンプ名は、TEST1#2、TEST1#3・・・」が自動
的に付与される。なお、継続使用する場合は、最新のマイクロポンプ名を入力する。
なお、通信手段が有線通信の場合は、この時点で所定の装着場所に流体輸送装置50を
装着する。赤外線通信手段を採用する場合も同様である。
また、無線通信手段の場合は、流体輸送装置50を所定位置に装着後、投薬開始命令を
転送してもよい。
従って、前述した実施形態によれば、チューブ62からの蒸発速度(単位時間当たりの
蒸発量)を補正値として予め計測、設定しておき、ユーザーが設定する吐出速度に補正値
を加え、蒸発量を考慮した正確な所定吐出速度(所定吐出量と置き換えられる)を設定す
ることができる。
また、メーカーが、チューブ62からの流体(本実施形態では薬液)の蒸発速度を正確
に測定して補正値を設定していることから、ユーザーは、自身が必要とする吐出速度を入
力すれば補正された正確な所望の吐出量で流体を吐出することができる。
また、チューブ62と同様にリザーバ90から流体が蒸発することも予測される。リザ
ーバ90から流体が蒸発した場合、必要な総吐出量が確保できなくなる。従って、流体の
注入量からリザーバ90からの蒸発量を減じて補正することにより、所望の総吐出量を確
保することができる。
さらに、前述したチューブ62からの蒸発を考慮した所定吐出速度にて吐出することで
、所望の吐出速度、吐出時間が得られるという効果がある。
また、チューブ62は、一方がリザーバ90に連通し、蠕動運動により流体を輸送、吐
出している。この際、吐出終了となっても100%の流体を吐出することができず、残存
容量が生ずる。吐出終了時の残存容量が存在することは、総吐出量が初期に設定した吐出
すべき流体容量分に満たないことになる。従って、下限容量値を設定し、実際に吐出可能
な有効容量を設定することにより、この有効容量分については、上述した所定吐出速度に
て正確に総吐出量を吐出することができる。
さらに、上記の残存容量領域では、吐出速度が低下することが実験から知られている。
従って、有効容量の範囲では、吐出速度は一定であるため、正確な吐出速度で流体を吐出
することを継続できる。
また、流体輸送装置50を長時間にわたって駆動継続する場合には、吐出途中において
、追加注入する必要性が生じる。この際、前述したように、有効容量から蒸発速度に対応
した流体の注入量の補正値を減じ、チューブ62の蒸発量を考慮した所定吐出速度で除す
ることで流体の正確な追加注入時間を算出することができる。追加注入時間を吐出開始時
刻に加えれば正確な追加注入時刻を設定することができる。
また、追加注入時刻、吐出終了時刻とを表示部22に表示していることから、ユーザー
は、それらの時刻を必要に応じて認識することができる。
さらに、それらの時刻に達する所定時刻前に警告表示することで、追加注入のタイミン
グを逸したり、流体輸送装置50の停止忘れを防止することができる。
また、前述したように、流体輸送装置50では、チューブ62またはリザーバ90から
流体が蒸発することがある。マイクロリットル(μl)単位の微量吐出の場合、この蒸発
量は無視できない。そこで、任意に吐出速度を設定してしまうと十分な吐出量を得られな
いことが考えられる。従って、「最小設定吐出速度(単位:μl/H)の設定を行うこと
で、所望の吐出量を確保している。
また、リザーバ90の容量に対して吐出量が非常に少ない場合において、流体輸送装置
50を長時間にわたって駆動継続することが可能となるが、信頼性を高めるために、最大
吐出時間の上限値を設定しこの設定時間が経過した段階で駆動を停止することで、流体輸
送装置50の信頼性を高めることができる。
また、予め設定された予定の吐出経過と、実際に駆動したときの吐出経過をグラフ表示
することで、吐出状態を一目瞭然で認識することができる。
さらに、流体輸送装置50が停止したときの停止理由を表示することにより、ユーザー
がその停止理由を知ることができ、流体輸送装置50の駆動状況を知ることができる他、
メンテナンスを容易に行うことができるという効果がある。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる
範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前述した実施形態では、薬液投与のための流体輸送システムを例示して説明し
ているが、この流体輸送システムは、薬液に限らず、水や食塩水、油類、芳香液、インク
、気体等の流体の輸送に利用することができる。
また、前述の実施形態では、吐出データ処理装置としてPC20を採用しているが、P
Cに限らず、表示部と操作部を備える本システム専用の吐出データ処理装置を備えるシス
テムとすることができる。
なお、前述の実施形態による流体輸送システムによる基礎データ、吐出データの設定及
び吐出量の設定方法は1例であり、その順番、メーカーによる設定範囲、ユーザーによる
設定範囲等は、流体輸送システムの使用実態に合わせて変更することができる。
さらに、本実施形態の流体輸送システムは、蠕動型のマイクロポンプモジュールを採用
しているが、小型、微量吐出が可能な別の形式のポンプを採用することができる。このよ
うな場合、基礎データ及び吐出データを、採用するポンプに合わせてパラメータ設定すれ
ばよい。
また、本実施形態では、「最小設定吐出速度の設定」欄を設けているが、予め、蒸発量
を測定し、吐出速度(吐出量)を蒸発量に対応して補正しておけば、「最小設定吐出速度
の設定」欄を省略することができる。
従って、前述の実施形態によれば、流体の微量な吐出量を正確に設定、管理することが
可能な流体の吐出量設定方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る流体輸送システムの構成を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る通信装置と流体輸送装置とが装着された状態の概略構造を示す断面図。 本発明の実施形態に係る流体輸送装置の構造を示す分解斜視図。 (a)は、メーカーが基礎データを設定するフローを示す説明図。(b)は、ユーザーが吐出データを設定するフローを示す説明図。 PCを立ち上げたときの表示画面を示す説明図。 基礎データを設定するときの初期設定画面を示す説明図。 パスワード設定を示す説明図。 基礎データを設定するための操作を示す説明図。 新規にマイクロポンプ名とコードを設定する操作を説明図。 マイクロポンプ名とコードが入力された状態を示す説明図。 リザーバに薬液の初期注入量入力を示す説明図。 シングル駆動またはマルチ駆動の選択を示す説明図。 吐出容量と吐出時間を示す吐出経過予定グラフ。 吐出速度、吐出時間の設定操作を示す説明図。 吐出容量と吐出時間が設定された状態を示す説明図。 設定された吐出容量と吐出時間との関係を示す吐出経過予定グラフ。 マルチ駆動が選択された「吐出データ設定選択」画面を示す説明図。 マルチ駆動のときの吐出容量と吐出時間とを設定する操作を示す説明図。 マルチ駆動のときの吐出容量と吐出時間とが設定された状態を示す説明図。 マルチ駆動における各マイクロポンプの設定状態を示す説明図。 マルチ駆動における各マイクロポンプの全てに吐出データが設定されていることを示す説明図。 マルチ駆動における「マイクロポンプ制御」画面を示す説明図。 設定されたマルチ駆動における吐出容量と吐出速度との関係を示す吐出経過予定グラフ。 流体輸送装置に設定された吐出データを転送操作を示す説明図。 流体輸送装置の初期駆動中の状態を示す説明図。 吐出データの転送に失敗したときの状態を示す説明図。 吐出データの転送に失敗したときに通信ポートを選択する操作を示す説明図。 投薬開始命令を示す説明図。 投薬開始命令を確認する操作を示す説明図。 流体輸送装置を駆動開始した状況を示す説明図。 流体輸送装置の駆動状況を示す吐出経過グラフ。 シングル駆動における現時点の流体輸送装置の駆動状況を示す吐出経過グラフ。 マルチ駆動における現時点の流体輸送装置の駆動状況を示す吐出経過グラフ。 実際に流体輸送装置が駆動している状態を示す説明図。 薬液の追加注入量を設定する状態を示す吐出経過グラフ。 薬液の追加注入量が設定された状態を示す吐出経過グラフ。 薬液の吐出が終了した状態を示す説明図。 薬液の吐出が終了した状態を確認する説明図。 薬液の吐出が終了した状態を示す吐出経過グラフ。 流体輸送装置が駆動した吐出情報データを取得する説明図。 流体輸送装置が駆動した結果を示す説明図。 流体輸送装置が駆動した結果を示す吐出経過グラフ。 流体輸送装置が停止中であることを示す説明図。 予定の吐出終了時刻前に動作停止を入力するときの説明図。 予定の吐出終了時刻前に停止命令を入力する現時点の動作状態を示す吐出経過グラフ。 流体輸送装置の停止命令を示す説明図。 流体輸送装置の停止確認を示す説明図。 流体輸送装置が停止した状態を示す説明図。 流体輸送装置が停止した状態を示す吐出経過グラフ。 流体輸送装置が停止したときの吐出情報データを取得する説明図。 流体輸送装置が停止したときの吐出情報データを示す説明図。 電池の電圧低下による流体輸送装置の停止命令を示す説明図。 流体輸送装置の停止命令に対する表示を示す説明図。 電池の電圧低下による流体輸送装置の停止状態を示す説明図。 電池の電圧低下による流体輸送装置が停止したときの吐出情報データを取得する画面を示す説明図。 取得された吐出情報データを示す説明図。 マルチ駆動の時の吐出データ登録後の吐出データ修正をする画面を示す説明図。 入力されている吐出データの修正画面を示す説明図。 入力されている吐出データの修正の1工程を示す説明図。 入力されている吐出データが修正された状態を示す説明図。 入力されている吐出データの修正が完了した状態を示す説明図。 入力されている吐出データの選択操作を示す説明図。 入力されている吐出データの削除操作を示す説明図。 入力されている吐出データの削除された状態を示す説明図。 入力されている吐出データの削除を確認する説明図。 流体輸送装置を継続使用する際の操作を示す説明図。 継続使用する際の継続使用確認を示す説明図。 継続使用する際の電池残存容量を示す説明図。 継続使用する際の最新のマイクロポンプ名とコードを設定する説明図。 流体輸送装置を継続使用している状態を示す説明図。
符号の説明
10…流体輸送システム、20…吐出データ処理装置としてのPC、30…通信装置、
50…流体輸送装置、60…マイクロポンプモジュール、62…チューブ、90…リザー
バ。

Claims (9)

  1. 流体収容容器に連通し柔軟性を有するチューブと、該チューブを圧搾して流体を前記流
    体収容容器から吐出する流体輸送装置と、前記流体輸送装置が所望の吐出量を吐出するた
    めの駆動条件を設定する吐出データ処理装置と、前記流体輸送装置と前記吐出データ処理
    装置とを相互に接続する通信手段を有する通信装置と、を備える流体輸送システムにおけ
    る流体の吐出量設定方法であって、
    前記吐出データ処理装置に入力される駆動条件が、流体輸送システム提供者が初期設定
    する基礎データと、流体輸送システム使用者が駆動開始前に設定される吐出データと、を
    含み、
    前記基礎データに、前記チューブからの流体の蒸発速度を補正値として入力し、
    前記吐出データに、流体輸送システム使用者が吐出速度を入力し、
    前記吐出速度に前記補正値を加えた所定吐出速度を算出して、前記所定吐出速度にて流
    体を吐出することを特徴とする流体の吐出量設定方法。
  2. 請求項1に記載の流体の吐出量設定方法において、
    前記基礎データに、前記流体収容容器からの流体の蒸発速度に対応した注入量を補正値
    として入力し、
    前記吐出データに、流体輸送システム使用者が流体の注入量を入力し、
    前記注入量から前記注入量の補正値を減じた所定注入量を設定し、前記所定注入量の流
    体を前記所定吐出速度にて吐出することを特徴とする流体の吐出量設定方法。
  3. 請求項1に記載の流体の吐出量設定方法において、
    前記基礎データに、吐出終了時の流体の残存容量を下限容量として設定し、
    前記流体収容容器の容量と、前記下限容量と、の差から有効容量を算出し、
    前記有効容量と前記所定吐出速度とから流体の追加注入時刻を設定することを特徴とす
    る流体の吐出量設定方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載の流体の吐出量設定方法において、
    前記有効容量と、前記流体収容容器からの流体の蒸発速度に対応した注入量の補正値と
    、の差と前記所定吐出速度とから流体の追加注入時刻を設定することを特徴とする流体の
    吐出量設定方法。
  5. 請求項3または請求項4に記載の流体の吐出量設定方法において、
    前記追加注入時刻と、流体の吐出を終了する吐出終了時刻と、を前記吐出データ処理装
    置の表示部に表示し、且つ、前記追加注入時刻の前、前記吐出終了時刻のそれぞれの所定
    時刻前に、前記追加注入時刻及び前記吐出終了時刻が近いことをユーザーに知らせる警告
    表示をすることを特徴とする流体の吐出量設定方法。
  6. 請求項1に記載の流体の吐出量設定方法において、
    前記基礎データが、吐出速度の下限値としての最小設定吐出速度を含むことを特徴とす
    る流体の吐出量設定方法。
  7. 請求項1または請求項2に記載の流体の吐出量設定方法において、
    前記基礎データが、前記流体輸送装置の最大吐出時間の上限値を含むことを特徴とする
    流体の吐出量設定方法。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の流体の吐出量設定方法において、
    前記吐出データ処理装置にて、前記所定吐出速度から求められる吐出容量と吐出時間の
    関係を表す吐出経過予定グラフと、前記流体輸送装置の駆動状況を表す吐出容量と吐出経
    過時間を表す吐出経過グラフと、を表示することを特徴とする流体の吐出量設定方法。
  9. 請求項1または請求項2に記載の流体の吐出量設定方法において、
    前記吐出データ処理装置にて、前記流体輸送装置が停止したときの停止理由を表示する
    ことを特徴とする流体の吐出量設定方法。
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