JP2007272517A - マイクロシナリオデータ分析システムおよびマイクロシナリオデータ分析プログラム - Google Patents

マイクロシナリオデータ分析システムおよびマイクロシナリオデータ分析プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 マイクロシナリオデータと呼ばれる複数のテキストデータを所定の観点に基づいて容易かつ高精度に分類でき、各マイクロシナリオデータの要点を的確に把握することができるマイクロシナリオデータ分析システムおよびマイクロシナリオデータ分析プログラムを提供する。
【解決手段】 複数のマイクロシナリオデータを記憶する記憶手段2と、キーワードを入力するキーワード入力手段3Aと、キーワードに関連する類語とキーワードに対する関連度合に応じて設定された評価値とを記憶した類語データベース6と、類語を類語データベースから取得する類語取得部71、各マイクロシナリオデータからキーワードおよび類語を抽出するキーワード・類語抽出部72、評価値に基づいて各マイクロシナリオデータの関連度を算出する関連度算出部73、関連度の大小に基づいて各マイクロシナリオデータを並べ替える関連度ソート部74を有する演算処理手段7Aとを有する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、複数のテキストデータを分析する技術に関し、特に、インタビューを記録したテキストデータや顧客からの苦情等に基づいて作成されたテキストデータを所定の観点に基づいて分類し、各テキストデータの要点を的確に把握するのに好適なテキストデータから構成されるマイクロシナリオデータ分析システムおよびマイクロシナリオデータ分析プログラムに関するものである。
従来より、複数のテキストデータを処理するための技術が提案されている。例えば、特開2002−132790号公報に記載の検索知識作成方法は、ある分野に属する複数のサンプル文書を順次表示し、それを被験者が見て、そのサンプル文書が当該分野にどの程度適応しているかを主観評価し、その主観評価した結果から、必要な文書を検索するための検索知識(キーワード群)を決定するようになっている(特許文献1)。これにより、ユーザの意図を的確に反映した検索知識(キーワード群)を得ることができ、ユーザの欲する情報を効率よく高精度に検索できるとされている。
特開2002−132790号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された発明おいては、被験者が検索対象となるサンプル文書の全てに目を通し、各サンプル文書につき、所定の分野に対する主観的な評価値を予め付与しておく必要がある。このため、サンプル文書の文書量が多い場合、あるいはサンプル数が多い場合には評価作業が大変になるため、大量のサンプル文書を対象とすることができないという問題がある。また、前記評価の対象となった分野以外の任意の分野については、サンプル文書を利用することができないという問題がある。
さらに、サンプル文書内のキーワードの出現頻度をカウントする際、類義語辞書(シソーラス)を用いて、同義語を統合する旨も示唆されているが、その他の広義語・狭義語・関連語等の類語や、これら類語とキーワードとの関連度合については考慮されていない。このため、キーワードの抽出処理やその評価が大雑把なものとなっている。また、被験者によってサンプル文書に対する評価が異なるため、処理結果に偏りが生じてしまうという問題もある。
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであって、マイクロシナリオデータと呼ばれる複数のテキストデータを所定の観点に基づいて容易かつ高精度に分類でき、各マイクロシナリオデータの要点を的確に把握することができるマイクロシナリオデータ分析システムおよびマイクロシナリオデータ分析プログラムを提供することを目的としている。
本発明に係るマイクロシナリオデータ分析システムの特徴は、テキストデータからなる複数のマイクロシナリオデータを記憶する記憶手段と、前記マイクロシナリオデータ内に含まれる所定のキーワードを入力するキーワード入力手段と、所定のキーワードに関連する類語と、これら各類語の前記キーワードに対する関連度合に応じて予め設定された評価値とを記憶している類語データベースと、前記キーワード入力手段によって入力されたキーワードの類語を前記類語データベースから取得する類語取得部、各々のマイクロシナリオデータから前記キーワードおよび前記類語を抽出するキーワード・類語抽出部、このキーワード・類語抽出部により抽出された前記キーワードおよび前記類語の各評価値に基づいて各マイクロシナリオデータの前記キーワードに対する関連度を算出する関連度算出部、および前記関連度算出部により算出された前記関連度の大小に基づいて各マイクロシナリオデータを並べ替える関連度ソート部を有する演算処理手段とを有する点にある。
また、本発明において、前記関連度算出部は、前記マイクロシナリオデータ内に含まれる前記キーワードおよび前記類語の各評価値を総和することにより、前記関連度を算出することが好ましい。
さらに、本発明において、前記関連度算出部は、前記マイクロシナリオデータ内に含まれる前記キーワードおよび前記類語の各評価値の総和を求め、前記マイクロシナリオデータの総文字数で除算することにより、前記関連度を算出することが好ましい。
また、本発明において、前記関連度算出部は、前記マイクロシナリオデータ内に含まれる前記キーワードおよび前記類語の各評価値の総和を求め、当該キーワードおよび前記類語を含む文章の総文字数で除算することにより、前記関連度を算出することが好ましい。
また、本発明に係るマイクロシナリオデータ分析プログラムの特徴は、テキストデータからなる複数のマイクロシナリオデータを記憶する記憶手段と、前記マイクロシナリオデータ内に含まれる所定のキーワードを入力するキーワード入力手段と、所定のキーワードに関連する類語と、これら各類語の前記キーワードに対する関連度合に応じて予め設定された評価値とを記憶している類語データベースと、前記キーワード入力手段によって入力されたキーワードの類語を前記類語データベースから取得する類語取得部、各々のマイクロシナリオデータから前記キーワードおよび前記類語を抽出するキーワード・類語抽出部、このキーワード・類語抽出部により抽出された前記キーワードおよび前記類語の各評価値に基づいて各マイクロシナリオデータの前記キーワードに対する関連度を算出する関連度算出部、および前記関連度算出部により算出された前記関連度の大小に基づいて各マイクロシナリオデータを並べ替える関連度ソート部を有する演算処理手段としてコンピュータを機能させる点にある。
また、本発明に係るマイクロシナリオデータ分析システムの特徴は、テキストデータからなる複数のマイクロシナリオデータを記憶する記憶手段と、所定の概念に対する各種の下位概念キーワードと、この下位概念キーワードの上位概念である上位概念キーワードとを関連付けて記憶している語彙データベースと、前記下位概念キーワードおよび前記上位概念キーワードを選択するキーワード選択手段と、前記語彙データベースの下位概念キーワードに基づいて前記各マイクロシナリオデータの中から前記下位概念キーワードを抽出する下位概念キーワード抽出部、この下位概念キーワード抽出部によって抽出された下位概念キーワードの中から前記キーワード選択手段により各マイクロシナリオデータ毎に特定の下位概念キーワードが選択された場合、当該下位概念キーワードに対応する前記上位概念キーワードを前記語彙データベースから抽出する上位概念キーワード抽出部、およびこの上位概念キーワード抽出部によって抽出された前記上位概念キーワードの中から前記キーワード選択手段により特定の上位概念キーワードが選択された場合、当該上位概念キーワードに関連付けられている下位概念キーワード毎に各マイクロシナリオデータを並べ替えるキーワードソート部を有する演算処理手段とを有する点にある。
また、本発明において、前記語彙データベースにおいて、前記下位概念キーワードが複数の上位概念キーワードに関連している場合、それぞれの上位概念キーワードに対応付けて前記下位概念キーワードを別々のグループとして記憶していることが好ましい。
さらに、本発明に係るマイクロシナリオデータ分析プログラムの特徴は、テキストデータからなる複数のマイクロシナリオデータを記憶する記憶手段と、所定の概念に対する各種の下位概念キーワードと、この下位概念キーワードの上位概念である上位概念キーワードとを関連付けて記憶している語彙データベースと、前記下位概念キーワードおよび前記上位概念キーワードを選択するキーワード選択手段と、前記語彙データベースの下位概念キーワードに基づいて前記各マイクロシナリオデータの中から前記下位概念キーワードを抽出する下位概念キーワード抽出部、この下位概念キーワード抽出部によって抽出された下位概念キーワードの中から前記キーワード選択手段により各マイクロシナリオデータ毎に特定の下位概念キーワードが選択された場合、当該下位概念キーワードに対応する前記上位概念キーワードを前記語彙データベースから抽出する上位概念キーワード抽出部、およびこの上位概念キーワード抽出部によって抽出された前記上位概念キーワードの中から前記キーワード選択手段により特定の上位概念キーワードが選択された場合、当該上位概念キーワードに関連付けられている下位概念キーワード毎に各マイクロシナリオデータを並べ替えるキーワードソート部を有する演算処理手段としてコンピュータを機能させる点にある。
本発明によれば、マイクロシナリオデータと呼ばれる複数のテキストデータを所定の観点に基づいて容易かつ高精度に分類でき、各マイクロシナリオデータの要点を的確に把握することができる。
以下、本発明に係るマイクロシナリオデータ分析システムおよびマイクロシナリオデータ分析プログラムの実施形態について図面を用いて説明する。
本発明に係るマイクロシナリオデータ分析システムおよびマイクロシナリオデータ分析プログラムは、本発明者らが提唱する「マイクロシナリオ手法」を実行するのに好適なシステムおよびプログラムとして発明されたものである。したがって、まず、上記「マイクロシナリオ手法」について説明する。
近年、機器やシステム等の人工物(ハードウェアやソフトウェアを含む製品)を設計・開発するにあたっては、人間中心設計という考え方が導入されている。この人間中心設計は、ユーザの特性やその状況に的確に対応するコンセプトを構築するためのものであり、ユーザに密着して得た情報に基づき、コンセプトを構築しようとする当事者主義や、会議室で議論するだけでなく、ユーザの生活現場や仕事現場に赴いて情報を得ようとする現場主義という考え方が存在している。
人工物設計においては、上記のような当事者主義および現場主義により集められたフィールドデータをもとにして問題点を分析する必要があるが、そのような分析手法の1つとして、シナリオ手法が提案されている。まずはこのシナリオ手法について具体的に説明すると、最初に、関係者の分析やフィールド調査、それと現状における問題認識にもとづいて問題シナリオを作成する。この問題シナリオは、登場人物の属性や生活状況、そしてその人物がどのような目的で、どのような行為を、どのような人工物を利用して行い、どのような結果になるか、という事柄を文章化したものである。
なお、登場人物については、フィールドデータの情報提供者をそのまま登場人物として利用することもあるが、複数の情報提供者から得られた情報をまとめて「ペルソナ(仮想人物)」として一般化することも多い。このペルソナとは、ある意味で典型的なユーザ像を想定したものであるが、これによって情報の切り落としが発生することに注意が必要である。特に、ユニバーサルデザインの観点からは、多様なユーザを想定することが必要であるため、ユーザの属性、状況、価値体系などの多様性を考慮する必要がある。
つぎに、問題シナリオを解決するためのアイデアに基づいて、解決シナリオが作成される。この解決シナリオでは、提案された機器やシステムを利用することによって、問題が解決された状態が文章化される。そして、この解決シナリオに基づいて、画面や操作手順に関するデザインが行われる。なお、このデザインプロセスにおいては、メタファや情報技術、HCI理論、ガイドラインなどを利用してシナリオをつくり、ユーザビリティの問題がそのシナリオで解決されるかどうかを分析し、再デザインを繰り返してゆく。
最後に、プロトタイプと評価というプロセスに入る。このプロセスにおいては、ユーザビリティに関する仕様を策定し、それを形成的評価によって形作りながらの評価を行い、内容が収束したら最終的に総括的評価によって確認を行う。これにより、人間中心設計のアプローチによるコンセプトが生成されるようになっている。
上述したシナリオ手法は、その有用性が広く認められているが、問題が無い訳ではない。その大きなポイントの1つが問題シナリオに含まれる問題点の扱いである。実際にフィールドワークを行うと様々な問題点が見い出される。それらは相互に一貫していないこともあり、1つの問題シナリオに集約するのは無理な場合も多い。また、複数の問題を1つの問題シナリオの中に埋め込むことができても、実際の問題解決の場面では、別途、各問題を個別に取り出して解決策を考える必要性もある。これは二度手間といえる。
このような問題を解決するために考案された手法が、本発明者らが提唱する「マイクロシナリオ手法」である。このマイクロシナリオ手法においては、フィールドデータから得られた問題点の微細構造を個別に「問題マイクロシナリオ」として記述し、あわせて情報提供者に関する情報を「共通情報」として記述し、相互にリンクを貼る形で問題シナリオの記述を行うようになっている。
ここで、「問題マイクロシナリオ」とは、情報提供者の生活や行動の中に見受けられた問題点を文章によって表現したものである。上記問題点には、情報提供者自身が問題として指摘するものと、情報提供者自身は気が付いていないものとがあり得るが、いずれにしても、困っていること、不適切と思われること、苦労していること等、多様な意味合いにおいて「問題」と考えられることを1つの問題ごとに1つのシナリオとして文章化する。
ただし、何をもって問題点とするかは、その調査の目的によって異なる。自動車の運転に関して焦点化した場合、家庭用品の使い方について焦点化した場合、子どもの教育について焦点化した場合、携帯情報機器のあり方について焦点化した場合など、焦点の設定によって問題点とすべき事項は変わってくるし、問題点としての書き方も変化する。
また、問題マイクロシナリオは、その問題点を解決することによって、情報提供者が焦点として設定された側面に関して、より豊かで満足した生活をできるようにすることが最終的な目的としている。また、人工物の設計によって豊かで満足した生活を送れるようにするためには、どのような点に注目すべきかを考えながら問題点を抽出することが必要である。
なお、問題マイクロシナリオには、直接問題を記述したものだけでなく、問題発見にとって参考になりそうな情報を含むシナリオも含まれる。言い換えれば、Grounded Theory (GT)のアプローチにおけるオープンコーディングデータのようなものもシナリオとして取り扱うことができる。また、マイクロシナリオとは、短いシナリオという意味ではなく、問題の微細な構造、つまりマイクロ構造を記述したシナリオという意味である。したがって、シナリオの長さは、短い場合には100文字程度のこともあれば、一般的には400文字程度であり、長い場合には1000〜2000文字になることもあり得る。
また、「共通情報」とは、情報提供者についての一般的な情報を意味するものであり、ライフヒストリー、現在の生活状況や生活環境、ものごとの考え方、身体的特徴など、問題マイクロシナリオに共通する情報のことをいう。これらの情報は大量に得られることもあるし、少ししか得られないこともあるが、それらを簡潔に(あまり冗長でなく)文章で表現する。
つぎに、マイクロシナリオ手法について図面を参照しながらより詳細に説明する。図1は、マイクロシナリオ手法のプロセスを示すフローチャート図であり、図2は、マイクロシナリオ手法に関する模式図である。まず、ステップS1において、面接や観察などのフィールドワークによってフィールドデータを取得した後、このフィールドデータに基づいて、共通情報を作成し(ステップS2)、問題マイクロシナリオを作成する(ステップS3)。このとき、1人の情報提供者から得たインタビューデータ等の質的データにつき、1つの共通情報と複数の問題マイクロシナリオを作成する。
つづいて、ステップS4において、各問題マイクロシナリオに対し、その内容を表すキーワードをタグの形式で付与する。このタグは、各問題マイクロシナリオが、どのような側面に関係しているのかを考慮して選択されたキーワードから構成されており、通常、数個から最大十個程度を付与する。なお、タグの付与作業は、ある程度の熟練を必要とするため、後述するような類義語辞書等により自動的に付与処理をするのが有効と考えられる。
つぎに、ステップS5において、各種のタグに関するソートを実行する。これにより、類似した問題マイクロシナリオがグルーピングされるため、それら問題マイクロシナリオ群に共通する問題点を要約して文章化する(ステップS6)。このとき、問題マイクロシナリオ群に含まれる情報提供者のプロフィールを使用して、ペルソナを構成してもよい。該当する情報提供者の間に何らかの共通点があれば、その共通点が当該問題と関連している可能性が考えられるからである。
つづいて、ステップS7において、各問題マイクロシナリオの問題点に対し、その解決案を解決マイクロシナリオとして作成する。このとき、できるだけ多様な解決案を考えることが好ましい。あまり早期にアイデアを収束しようとすると、貧弱なアイデアにすがることになってしまうからである。また、この解決マイクロシナリオを作成する段階で、プロダクトデザイナーが開発チームに参加していることが好ましい。プロダクトデザイナーがラフスケッチやラフモックアップによりイメージを外化すると、関係者一同がそれを見ることでさらに発想が刺激されるからである。
つぎに、ステップS8では、各解決マイクロシナリオに対し、QFD(Quality Function Deployment:品質機能展開)と同様な手法でタグを付与する。このとき、解決マイクロシナリオに付与するタグは、適用可能な技術の有無や、その内容、コスト、企業としての開発力や、設備の有無、ユーザにとっての魅力や、市場競争力などを選択する。
つづいて、ステップS9において、各解決マイクロシナリオに対して、各タグに関する評価を行い、評価点を付与する。例えば、コスト的な問題を解決するのに好適な解決マイクロシナリオであれば、「コスト」というタグに関し、5段階評価の5点を付与する。また、ステップS10において、各タグ同士の関係について相対的な重要度を決定する。例えば、「コスト」よりも「ユーザにとっての魅力」を重んじるのであれば、4:5といった重み付けを設定してもよい。
そして、ステップS11において、各解決マイクロシナリオにつき、その重みと各タグについての評価点との積を合計する。この合計点が大きいほど、重要度が高いタグについて高い評価点を有していることが示されるため、合計点が最も大きな解決マイクロシナリオを、最適な解決策として採用する(ステップS12)。以上より、マイクロシナリオ手法による解決案の決定、すなわち人間中心設計のアプローチによるコンセプト生成の段階が完了する。
以上のようなマイクロシナリオ手法において、本発明に係るマイクロシナリオデータ分析システムおよびマイクロシナリオデータ分析プログラムは、特に、ステップS3からステップS6までの処理、すなわち、問題マイクロシナリオを作成し(ステップS3)、各問題マイクロシナリオにタグを付与し(ステップS4)、各タグに関してソートを実行し(ステップS5)、問題マイクロシナリオ群に共通する問題点を要約して文章化(ステップS6)するまでの処理を容易に実行するために設計されたものである。
つぎに、本発明に係るマイクロシナリオデータ分析システムおよびマイクロシナリオデータ分析プログラムの第1実施形態について図面を用いて説明する。
図3は、本第1実施形態のマイクロシナリオデータ分析システム1Aの全体構成を示すブロック図である。図3に示すように、本第1実施形態のマイクロシナリオデータ分析システム1Aは、主として、本第1実施形態のマイクロシナリオデータ分析プログラムや各種のデータを記憶する記憶手段2と、キーワード等を入力するキーワード入力手段3Aと、各種の処理画面や処理結果を表示する表示手段4と、各種のデータを一時的に保存するメモリ5と、キーワードに対する類語等を格納する類語データベース6と、これら各構成手段を制御するとともに各種のデータを取得して演算処理を実行する
演算処理手段7Aとから構成されている。
以下、各構成手段についてより詳細に説明する。記憶手段2は、ハードディスク等から構成されており、本第1実施形態のマイクロシナリオデータ分析プログラムを格納する他、図4に示すような複数の問題マイクロシナリオデータ、およびこれら問題マイクロシナリオデータを要約した問題点データを記憶するものである。本第1実施形態において、問題マイクロシナリオデータは、ユーザが情報提供者へのインタビューに基づいて文章化したテキストデータから構成されている。なお、問題マイクロシナリオデータは、これに限られるものではなく、例えば、コールセンターにおいて、顧客から受けた苦情等を文章化したテキストデータ等のように、何らかの問題点が記述された全てのテキストデータに適用される。
キーワード入力手段3Aは、キーボードやマウス等から構成されており、後述する所定のキーワードを入力したり、文章中のキーワードをクリックすることで選択する手段である。また、表示手段4は、モニターや液晶ディスプレイ等から構成されており、後述する各種の処理画面や処理結果を表示するものである。また、メモリ5は、各種のデータを一時的に保存する役割を果たすものであり、データの加工を行えるようになっている。
類語データベース6は、所定のキーワードに関連する各種の類語を格納するものであり、本第1実施形態では、図5に示すように、所定のキーワード(原語)に関連付けて、当該キーワードの同義語(ほぼ同じ意味を表す語)、広義後(より上位概念の語)、狭義後(より下位概念の語)、および関連語(何らかの意味で関連性のある語)が格納されている。
なお、いわゆる「表記の揺れ」を吸収するため、品詞による語尾の変化(悲しい、悲しさ、悲しみ、悲しく等)、長音の有無(「ユーザ」と「ユーザー」)、外来語における異体表現(「インターフェイス」と「インタフェース」)、異体字表現(「国家」と「國家」)、漢字利用の有無(「贈り物」と「贈りもの」)、送り仮名の付け方の違い(「贈り物」と「贈物」)等の存在する用語も予め類語データベース6に記憶させるのが好ましく、あるいは部分的には可能な派生表現を自動生成するように構成することが好ましい。また、関連語が非常に多くなる場合には、重要関連語と一般関連語のように、関連語を区別してカテゴリー化するようにしてもよい。
また、本第1実施形態の類語データベース6においては、上記各類語に対し、キーワードに対する関連度合に応じて評価値が設定されている。図5に示す例では、キーワード(原語)の評価値を1.0とした場合、同義語は0.8に設定され、広義語が0.2に設定され、狭義語が0.4に設定され、関連語が0.6に設定されている。また、キーワードおよび類語の「表記の揺れ」に該当する場合は、キーワードあるいは類語に対して関連度を1.0にすることが好ましい。なお、評価値は、ユーザによって適宜設定変更し得るようになっている。
つぎに、演算処理手段7Aは、CPU(Central Processing Unit)等から構成されており、図3に示すように、その機能に応じて、類語取得部71と、キーワード・類語抽出部72と、関連度算出部73と、関連度ソート部74とを有している。
以下、各構成部についてより詳細に説明する。類語取得部71は、所定のキーワードに関連する類語を取得するものである。具体的には、ユーザがキーワード入力手段3Aを用いて入力あるいは選択したキーワードを取得するとともに、当該キーワードに基づいて類語データベース6内を検索し、各種の類語を取得するようになっている。
キーワード・類語抽出部72は、問題マイクロシナリオデータに含まれるキーワードおよび当該キーワードに対応する類語を抽出するものである。具体的には、キーワード入力手段3Aから入力されたキーワードと、類語取得部71によって取得された各種の類語を取得するとともに、記憶手段2から各問題マイクロシナリオデータを取得する。そして、問題マイクロシナリオデータのそれぞれについて、キーワードおよび類語を抽出するようになっている。
関連度算出部73は、各問題マイクロシナリオデータについて、キーワードに対する関連度を算出するものである。具体的には、各問題マイクロシナリオデータについて、キーワード・類語抽出部72により抽出されたキーワードおよび類語を取得するとともに、これらキーワードおよび類語の各評価値を類語データベース6から取得する。そして、これらキーワードの評価値および類語の評価値に基づいて、キーワードに対する関連度を算出するようになっている。
本第1実施形態において、関連度算出部73は、各問題マイクロシナリオデータ内に含まれるキーワードの評価値および類語の評価値を総和することにより、関連度を算出するようになっている。具体的には、問題マイクロシナリオデータの中に、原語、同義語、広義語、狭義語、あるいは関連語が検出されたら、その都度それぞれの語の評価値を加算し合計値を算出する。例えば、原語が3回検出された問題マイクロシナリオデータの関連度は、1.0×3=3.0となり、原語が1回、同義語が2回、広義語が3回抽出された問題マイクロシナリオデータの関連度は、1.0×1+0.8×2+0.2×3=3.2となる。この算出方法は、一番単純なアルゴリズムであるため、演算処理速度が早いというメリットがあるが、問題マイクロシナリオデータが長くなると、その長さに応じて関連度が高くなってしまうというデメリットを有している。
上記のようなデータの長さに影響されて生じる誤差のデメリットを解消するため、関連度算出部73による算出方法として、問題マイクロシナリオデータ内に含まれるキーワードの評価値および類語の評価値の総和を求めた後、その総和を当該問題マイクロシナリオデータの総文字数で除算することにより、関連度を算出するようにしてもよい。これにより、基準化の考え方が導入され、文字数の多くてキーワードが頻出する問題マイクロシナリオデータであっても関連度の値が自然に高くなってしまうことが防止される。ただし、この場合、キーワードや各種の類語を含まない文を多く含む問題マイクロシナリオデータについては、不当に関連度が低下してしまうおそれがある。
上記のような問題マイクロシナリオデータが無関係な文章を含むことによる誤差のデメリットを解消するため、関連度算出部73による算出方法として、問題マイクロシナリオデータ内に含まれるキーワードの評価値および類語の評価値の総和を求めた後、その総和を当該キーワードおよび類語を含む文章の総文字数で除算することにより、関連度を算出するようにしてもよい。これにより、関連する文章の文字数で基準化されるため、より精度の高い関連度が算出されるようになっている。
つぎに、関連度ソート部74は、上記関連度に基づいて各問題マイクロシナリオデータをソートするものである。具体的には、関連度算出部73により算出された各問題マイクロシナリオデータの関連度を取得し、この関連度の高いものから降順に各問題マイクロシナリオデータを並べ替えるようになっている。
つぎに、本第1実施形態のマイクロシナリオデータ分析プログラムによって実行されるマイクロシナリオデータ分析システム1Aの作用およびマイクロシナリオデータ分析方法について図6を参照しつつ説明する。
まず、ユーザが本第1実施形態のマイクロシナリオデータ分析システム1Aによって、問題マイクロシナリオデータを分析する場合、マイクロシナリオデータ分析プログラムを起動し初期メニュー画面を表示手段4に表示させた後、マウス等により「問題マイクロシナリオ入力」を選択する(ステップS21)。これにより、表示手段4には、図7に示すような問題マイクロシナリオ入力画面が表示されるため、ユーザはキーボード等により、問題マイクロシナリオデータを適宜入力する(ステップS22)。図7の例では、「TI」という情報提供者について見い出した問題マイクロシナリオデータをすでに14個入力しており、現在15番目の問題マイクロシナリオデータを入力している状態が示されている。
つづいて、1の問題マイクロシナリオデータの入力が完了したら、表示手段4に表示された「確定」ボタンをマウスでクリックする。これにより、メモリ5内に一時的に保存されていた問題マイクロシナリオデータが記憶手段2に格納される(ステップS23)。なお、本第1実施形態では、ユーザが問題マイクロシナリオデータをキーボードを使って入力しているが、これに限られるものではなく、予め用意されている複数の問題マイクロシナリオデータを所定のサーバからダウンロードしたり、USBメモリ等のフラッシュメモリから記憶手段2に読み込ませるようにしてもよい。また、図7において、問題マイクロシナリオデータの入力を終了するには「終了」ボタンをクリックすればよく、入力した問題マイクロシナリオデータを一覧表示するには「入力済みシナリオ一覧表示」ボタンをクリックすればよい。
つぎに、表示手段4には、図8のようなキーワード入力・選択画面が表示されるので、ユーザは、キーワード入力手段3Aによって所定のキーワードをキーワード入力欄に入力し、あるいは、マウスによって問題マイクロシナリオデータに含まれるキーワードを選択する(ステップS24)。そして、「確定」ボタンをクリックすることにより、所定のキーワードがメモリ5内に格納されるようになっている。
なお、本第1実施形態では、1つのキーワードを入力あるいは選択しているが、これに限られるものではなく、複数個のキーワードを入力・選択してもよい。これにより、例えば、「生活」と「悩み」という2つのキーワードを入力した場合には、後述する処理により、「生活の悩み」に関する問題マイクロシナリオデータが上位にソートされる。
つぎに、ステップS25においては、類語取得部71がメモリ5内からユーザが入力したキーワードを取得し、当該キーワードに対応する各種の類語を類語データベース6から取得する。なお、本第1実施形態では、上述したように、類語として原語、同義語、広義語、狭義語、および関連語を設定しているが、これに限られるものではなく、例えば、図9に示すような類語の選択画面を用意しておき、ユーザがチェックボックスにチェックをいれた類語のみを利用するようにしてもよい。
つづいて、ステップS26において、キーワード・類語抽出部72が、記憶手段2から複数の問題マイクロシナリオデータを取得し、これら各問題マイクロシナリオデータに含まれるキーワードおよび当該キーワードに対応する類語を抽出する。これにより、ユーザが指定したキーワードのみならず、その同義語、広義語、狭義語、および関連語が抽出されるため、当該キーワードに対する関連度合がより正確に判定されるようになっている。
ステップS27では、関連度算出部73が、各問題マイクロシナリオデータから抽出されたキーワードおよび類語の評価値を総和することにより、キーワードに対する関連度を算出する。本第1実施形態では、キーワード(原語)に対する各類語の重要度に応じて、適宜評価値が設定されるため、ユーザの好みや分析テーマ等に応じた関連度が算出される。また、上述したように、関連度算出部73で実行されるアルゴリズムを適宜設計変更することにより、問題マイクロシナリオデータの文章長さを加味して基準化し、キーワードに対するより柔軟な関連度が算出される。
そして、ステップS28において、関連度ソート部74が、算出された関連度に基づいて、各問題マイクロシナリオデータを降順にソートさせると、図10に示すようなソート結果が表示手段4に表示される(ステップS29)。これにより、ユーザが入力した所定のキーワードに対して関連度合の高い問題マイクロシナリオデータが上位に表示される。したがって、ユーザは、上位に表示された複数の問題マイクロシナリオデータの内容を確認するだけで、自ら入力したキーワードに関連した問題点を容易に把握する。そして、ステップS30では、図10に示す問題点入力欄に、ユーザが要約した問題点を入力する(ステップS30)。
以上の処理によって、ユーザによって作成された問題点は、記憶手段2に格納された後、上述したマイクロシナリオ手法のステップS7以降の処理に供される。なお、詳細は省略するが、ステップS7以降の処理も、本第1実施形態のマイクロシナリオデータ分析システム1Aによって実行され、問題点に対する最適な解決策が選択されるようになっている。
以上のような本第1実施形態によれば、
1.所定のキーワードを入力・指定するだけで、自動的に当該キーワードに関連した問題マイクロシナリオデータを関連度合の高い順に表示することができる。
2.ユーザが選択したキーワードのみならず、当該キーワードに関連する類語をも漏れなく抽出することができ、より高精度で柔軟に問題マイクロシナリオデータの関連度を算出することができる。
3.多数の問題マイクロシナリオデータであっても迅速かつ容易に処理して、問題点を的確に把握することができる等の効果を奏することができる。
つぎに、本発明に係るマイクロシナリオデータ分析システムおよびマイクロシナリオデータ分析プログラムの第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上述した第1実施形態の構成と同等または相当する構成については同一の符号を付し、再度の説明を省略する。
本第2実施形態のマイクロシナリオデータ分析システム1Bおよびマイクロシナリオデータ分析プログラムの特徴は、各問題マイクロシナリオデータにおいて選択される下位概念キーワードの候補を自動的に抽出するとともに、各問題マイクロシナリオデータにおいて選択された各下位概念キーワードに対する上位概念キーワードの候補を自動的に抽出する点にある。すなわち、上述した第1実施形態は、一般人のユーザを対象として設計されているのに対し、本第2実施形態は、マーケッタ等の専門職を対象に設計されている。
図11は、本第2実施形態のマイクロシナリオデータ分析システム1Bの全体構成を示すブロック図である。図11に示すように、本第2実施形態のマイクロシナリオデータ分析システム1Bは、主として、本第2実施形態のマイクロシナリオデータ分析プログラムや各種のデータを記憶する記憶手段2と、各種のキーワードを選択するキーワード選択手段3Bと、各種の入力画面や処理画面、処理結果を表示する表示手段4と、各種のデータを一時的に保存するメモリ5と、各種の語彙を記憶した語彙データベース8と、これら各構成手段を制御するとともに各種のデータを取得して演算処理を実行する演算処理手段7Bとから構成されている。
キーワード選択手段3Bは、マウスやキーボード等から構成されており、後述するように下位概念キーワードおよび上位概念キーワードを選択するものである。
語彙データベース8は、各種の下位概念キーワードと、この下位概念キーワードの上位概念である上位概念キーワードとを関連付けて記憶したものであり、本第2実施形態では、図12に示す論理構造を有している。具体的には、下位概念キーワード階層と、上位概念キーワード階層とから構成されており、上位概念キーワード階層は1以上の下位概念キーワード階層の上位概念になっている。
また、本第2実施形態では、語彙データベース8において、1の下位概念キーワードが複数の上位概念キーワードに関連している場合、それぞれの上位概念キーワードに対応付けて別々のグループとして記憶されている。図12に示す例で説明すると、下位概念キーワードである「講習会」が、上位概念キーワードである「学習手段」、「教育機関」および「資格取得」のいずれにも対応付けて登録されている。これにより、階層関係が単純化されるため、演算処理速度が向上するとともに、語彙データベース8の保守管理作業が容易化される。
なお、図13は、図12で示す語彙データベース8の格納構造を示す図である。図13に示すように、「語彙」列には、全ての下位概念キーワードおよび上位概念キーワードが登録されており、各キーワードは、「語彙No.」によって一意に定められている。また、「種類」列においては、下位概念キーワードに「1」の値が付されるとともに、上位概念キーワードに「0」の値が付されている。そして、「クラスNo.」列には、対応する上位概念キーワードの「語彙No.」が格納されている。また、上位概念キーワードの上位概念は定めないため、「クラスNo.」は「0」に設定されている。
図13に示す例で説明すると、「講習会」という語彙が、「語彙No.」の「3」、「4」、「11」に対応づけて登録されており、これらの「クラスNo.」には、それぞれ「1」、「9」、「10」が登録されている。つまり、上位概念キーワードである「学習手段」、「教育機関」および「資格取得」のそれぞれに対し、下位概念キーワードである「講習会」が対応付けて登録されている。
つぎに、演算処理手段7Bは、CPU(Central Processing Unit)等から構成されており、図11に示すように、その機能に応じて、下位概念キーワード抽出部75と、上位概念キーワード抽出部76と、キーワードソート部77とを有している。
以下、各構成部についてより詳細に説明する。下位概念キーワード抽出部75は、問題マイクロシナリオデータの中から全ての下位概念キーワードを抽出するものである。具体的には、記憶手段2から各問題マイクロシナリオデータを取得し、これら問題マイクロシナリオデータのそれぞれについて、語彙データベース8内に登録されている下位概念キーワードに一致する全ての語彙を抽出するようになっている。
上位概念キーワード抽出部76は、複数の下位概念キーワードに対応する上位概念キーワードを抽出するものである。具体的には、各問題マイクロシナリオデータについて、キーワード選択手段3Bにより選択された特定の下位概念キーワードを取得し、これら各下位概念キーワードに対応する全ての上位概念キーワードを語彙データベース8から抽出するようになっている。
キーワードソート部77は、所定の下位概念キーワードに基づいて各問題マイクロシナリオデータをソートするものである。具体的には、キーワード選択手段3Bにより選択された特定の上位概念キーワードを取得し、当該上位概念キーワードに関連付けられている下位概念キーワード毎に各問題マイクロシナリオデータを並べ替えるようになっている。
なお、本第2実施形態において、同一の下位概念キーワードの下でまとめられた複数の問題マイクロシナリオデータは、その中ではソート処理前の順に従って並べているが、これに限られるものではなく、何らかの基準をもって並べ替えるようにしてよい。例えば下位概念キーワードを含む数が多い順に並べてもよいし、第1実施形態と同様に、各問題マイクロシナリオデータの関連度を算出して当該関連度の高いものをより上位に並べ替えるようにしてもよい。
つぎに、本第2実施形態のマイクロシナリオデータ分析プログラムによって実行されるマイクロシナリオデータ分析システム1Bの作用およびマイクロシナリオデータ分析方法について図14を参照しつつ説明する。
まず、ユーザが本第2実施形態のマイクロシナリオデータ分析システム1Bによって、問題マイクロシナリオデータを分析する場合、第1実施形態と同様、初期メニュー画面から「問題マイクロシナリオ入力」を選択した後(ステップS41)、ユーザはキーボード等により、問題マイクロシナリオデータを適宜編集しながら入力し(ステップS42)、複数の問題マイクロシナリオデータを必要な数だけ順次、記憶手段2に格納する(ステップS43)。
全ての問題マイクロシナリオデータの入力が完了した後、例えば、表示画面において「入力済みシナリオ一覧表示」等を選択すると、下位概念キーワード抽出部75が、語彙データベース8を参照し、各問題マイクロシナリオデータの中から全ての下位概念キーワードを抽出する(ステップS44)。そして、表示手段4には、図15に示すように、各問題マイクロシナリオデータが入力順に表示されるとともに、各問題マイクロシナリオデータに対応する下位概念キーワードの候補一覧が表示される(ステップS45)。
つづいて、ユーザは、図16に示すように、各問題マイクロシナリオデータのそれぞれにつき、抽出された下位概念キーワード候補の中からキーワード選択手段3Bにより特定の下位概念キーワードを選択する(ステップS46)。このとき、ユーザは、各問題マイクロシナリオデータの内容を精査しなくても、当該内容に関連するキーワードが、下位概念キーワード候補として自動的に一覧表示されているため、その選択が容易になる。
つぎに、ステップS47では、上位概念キーワード抽出部76が、各問題マイクロシナリオデータについて選択された各下位概念キーワードを取得するとともに、これら下位概念キーワードに対応する全ての上位概念キーワードを語彙データベース8から抽出する。そして、表示手段4には、図17に示すように、各下位概念キーワードに対応する上位概念キーワードの候補一覧が表示される(ステップS48)。
つづいて、ユーザは、図18に示すように、一覧表示された上位概念キーワード候補の中から、キーワード選択手段3Bにより特定の上位概念キーワードを選択する(ステップS49)。このとき、上位概念キーワードは、ユーザが選択した下位概念キーワードに対応するものだけが自動的に一覧表示されているため、その選択が容易になる。
上述したステップS46からステップS49までの処理を繰り返すことにより、各問題マイクロシナリオデータについて下位概念キーワードが特定されるとともに、これら下位概念キーワードに対応する上位概念キーワードが特定される。そして、ステップS50において、キーワードソート部77により、上位概念キーワードに対応付けられて選択された下位概念キーワードに基づいて、各問題マイクロシナリオデータを降順にソートさせると、そのソート結果が表示手段4に表示される。図19は、上位概念キーワード「学習手段」に関連づけられている下位概念キーワード「授業」についてソートした状態を示す図である。
以上の処理により、ユーザが選択した所定の下位概念キーワードで特定された問題マイクロシナリオデータが上位に表示される(ステップS51)。したがって、ユーザは、上位に表示された複数の問題マイクロシナリオデータの内容を確認するだけで、自ら選択した下位概念キーワードを含有する問題マイクロシナリオデータを容易に把握する。そして、ステップS52では、図20に示す問題点入力欄に、ユーザが問題点を抽出・要約して入力する。
以上の処理によって、ユーザによって作成された問題点は、記憶手段2に格納された後、上述したマイクロシナリオ手法のステップS7以降の処理に供される。なお、詳細は省略するが、ステップS7以降の処理も、本第2実施形態のマイクロシナリオデータ分析システム1Bによって実行され、問題点に対する最適な解決策が選択されるようになっている。
以上のような本第2実施形態によれば、
1.問題を把握したい対象となる下位概念キーワードおよび上位概念キーワードの候補をそれぞれ一覧表示することができ、ユーザは容易に選択することができる。
2.下位概念キーワードおよび上位概念キーワードの選択作業において、個々の担当ユーザによる偏りが生じるのを防止することができる。
3.多数の問題マイクロシナリオデータであっても迅速かつ容易に処理して、問題点を的確に把握することができる等の効果を奏することができる。
なお、本発明に係るマイクロシナリオデータ分析システムおよびマイクロシナリオデータ分析プログラムは、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
例えば、上述した各実施形態では、情報提供者からのインタビューデータに基づいて問題マイクロシナリオデータを作成していたが、これに限られるものではなく、例えば、顧客相談窓口に寄せられた苦情等を文章化したテキストデータ等のように、何らかの問題点が記述された全てのテキストデータに適用することができる。したがって、本発明に係るマイクロシナリオデータ分析システムおよびマイクロシナリオデータ分析プログラムは、CRM(Customer Relationship Management)のためのツールとしても利用することができる。
本発明に係るマイクロシナリオデータ分析システムおよびマイクロシナリオデータ分析プログラムに利用するマイクロシナリオ手法のプロセスを示すフローチャート図である。 マイクロシナリオ手法に関する模式図である。 本発明に係るマイクロシナリオデータ分析システムの第1実施形態を示すブロック図である。 本第1実施形態で使用する問題マイクロシナリオデータを示す図である。 本第1実施形態の類語データベースを示す図である。 本第1実施形態のマイクロシナリオデータ分析プログラムによって実行されるマイクロシナリオデータ分析方法を示すフローチャート図である。 本第1実施形態における問題マイクロシナリオデータの入力画面を示す図である。 本第1実施形態におけるキーワード入力・選択画面を示す図である。 本第1実施形態における類語の設定画面を示す図である。 本第1実施形態における問題点の要約画面を示す図である。 本発明に係るマイクロシナリオデータ分析システムの第2実施形態を示すブロック図である。 本第2実施形態の語彙データベースの論理構造の一例を示す図である。 本第2実施形態の語彙データベースの格納構造の一例を示す図である。 本第2実施形態のマイクロシナリオデータ分析プログラムによって実行されるマイクロシナリオデータ分析方法を示すフローチャート図である。 本第2実施形態において、下位概念キーワードが抽出された状態を示す図である。 本第2実施形態において、特定の下位概念キーワードを選択した状態を示す図である。 本第2実施形態において、上位概念キーワードが抽出された状態を示す図である。 本第2実施形態において、特定の上位概念キーワードを選択した状態を示す図である。 本第2実施形態において、下位概念キーワード「授業」についてソートした状態を示す図である。 本第2実施形態において、問題マイクロシナリオデータをソートした後に問題点入力欄に入力している状態を示す図である。
符号の説明
1A,1B マイクロシナリオデータ分析システム
2 記憶手段
3A キーワード入力手段
3B キーワード選択手段
4 表示手段
5 メモリ
6 類語データベース
7A,7B 演算処理手段
8 語彙データベース
71 類語取得部
72 キーワード・類語抽出部
73 関連度算出部
74 関連度ソート部
75 下位概念キーワード抽出部
76 上位概念キーワード抽出部
77 キーワードソート部

Claims (8)

  1. テキストデータからなる複数のマイクロシナリオデータを記憶する記憶手段と、
    前記マイクロシナリオデータ内に含まれる所定のキーワードを入力するキーワード入力手段と、
    所定のキーワードに関連する類語と、これら各類語の前記キーワードに対する関連度合に応じて予め設定された評価値とを記憶している類語データベースと、
    前記キーワード入力手段によって入力されたキーワードの類語を前記類語データベースから取得する類語取得部、各々のマイクロシナリオデータから前記キーワードおよび前記類語を抽出するキーワード・類語抽出部、このキーワード・類語抽出部により抽出された前記キーワードおよび前記類語の各評価値に基づいて各マイクロシナリオデータの前記キーワードに対する関連度を算出する関連度算出部、および前記関連度算出部により算出された前記関連度の大小に基づいて各マイクロシナリオデータを並べ替える関連度ソート部を有する演算処理手段と
    を有することを特徴とするマイクロシナリオデータ分析システム。
  2. 請求項1において、前記関連度算出部は、前記マイクロシナリオデータ内に含まれる前記キーワードおよび前記類語の各評価値を総和することにより、前記関連度を算出することを特徴とするマイクロシナリオデータ分析システム。
  3. 請求項1において、前記関連度算出部は、前記マイクロシナリオデータ内に含まれる前記キーワードおよび前記類語の各評価値の総和を求め、前記マイクロシナリオデータの総文字数で除算することにより、前記関連度を算出することを特徴とするマイクロシナリオデータ分析システム。
  4. 請求項1において、前記関連度算出部は、前記マイクロシナリオデータ内に含まれる前記キーワードおよび前記類語の各評価値の総和を求め、当該キーワードおよび前記類語を含む文章の総文字数で除算することにより、前記関連度を算出することを特徴とするマイクロシナリオデータ分析システム。
  5. テキストデータからなる複数のマイクロシナリオデータを記憶する記憶手段と、
    前記マイクロシナリオデータ内に含まれる所定のキーワードを入力するキーワード入力手段と、
    所定のキーワードに関連する類語と、これら各類語の前記キーワードに対する関連度合に応じて予め設定された評価値とを記憶している類語データベースと、
    前記キーワード入力手段によって入力されたキーワードの類語を前記類語データベースから取得する類語取得部、各々のマイクロシナリオデータから前記キーワードおよび前記類語を抽出するキーワード・類語抽出部、このキーワード・類語抽出部により抽出された前記キーワードおよび前記類語の各評価値に基づいて各マイクロシナリオデータの前記キーワードに対する関連度を算出する関連度算出部、および前記関連度算出部により算出された前記関連度の大小に基づいて各マイクロシナリオデータを並べ替える関連度ソート部を有する演算処理手段として
    コンピュータを機能させることを特徴とするマイクロシナリオデータ分析プログラム。
  6. テキストデータからなる複数のマイクロシナリオデータを記憶する記憶手段と、
    所定の概念に対する各種の下位概念キーワードと、この下位概念キーワードの上位概念である上位概念キーワードとを関連付けて記憶している語彙データベースと、
    前記下位概念キーワードおよび前記上位概念キーワードを選択するキーワード選択手段と、
    前記語彙データベースの下位概念キーワードに基づいて前記各マイクロシナリオデータの中から前記下位概念キーワードを抽出する下位概念キーワード抽出部、この下位概念キーワード抽出部によって抽出された下位概念キーワードの中から前記キーワード選択手段により各マイクロシナリオデータ毎に特定の下位概念キーワードが選択された場合、当該下位概念キーワードに対応する前記上位概念キーワードを前記語彙データベースから抽出する上位概念キーワード抽出部、およびこの上位概念キーワード抽出部によって抽出された前記上位概念キーワードの中から前記キーワード選択手段により特定の上位概念キーワードが選択された場合、当該上位概念キーワードに関連付けられている下位概念キーワード毎に各マイクロシナリオデータを並べ替えるキーワードソート部を有する演算処理手段と
    を有することを特徴とするマイクロシナリオデータ分析システム。
  7. 請求項6において、前記語彙データベースにおいて、前記下位概念キーワードが複数の上位概念キーワードに関連している場合、それぞれの上位概念キーワードに対応付けて前記下位概念キーワードを別々のグループとして記憶していることを特徴とするマイクロシナリオデータ分析システム。
  8. テキストデータからなる複数のマイクロシナリオデータを記憶する記憶手段と、
    所定の概念に対する各種の下位概念キーワードと、この下位概念キーワードの上位概念である上位概念キーワードとを関連付けて記憶している語彙データベースと、
    前記下位概念キーワードおよび前記上位概念キーワードを選択するキーワード選択手段と、
    前記語彙データベースの下位概念キーワードに基づいて前記各マイクロシナリオデータの中から前記下位概念キーワードを抽出する下位概念キーワード抽出部、この下位概念キーワード抽出部によって抽出された下位概念キーワードの中から前記キーワード選択手段により各マイクロシナリオデータ毎に特定の下位概念キーワードが選択された場合、当該下位概念キーワードに対応する前記上位概念キーワードを前記語彙データベースから抽出する上位概念キーワード抽出部、およびこの上位概念キーワード抽出部によって抽出された前記上位概念キーワードの中から前記キーワード選択手段により特定の上位概念キーワードが選択された場合、当該上位概念キーワードに関連付けられている下位概念キーワード毎に各マイクロシナリオデータを並べ替えるキーワードソート部を有する演算処理手段として
    コンピュータを機能させることを特徴とするマイクロシナリオデータ分析プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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