JP2007265985A - 発光素子、発光装置並びに電子機器 - Google Patents

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浩平 横山
Komei Yamamoto
孔明 山本
Junichiro Sakata
淳一郎 坂田
Takahiro Kawakami
貴洋 川上
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Abstract

【課題】発光強度の高い発光材料を提供することを課題とする。また、発光効率が高い発光素子を提供することを課題とする。また、消費電力の低減された発光装置および電子機器を提供することを課題とする。
【解決手段】少なくとも発光性物質と、母体材料と、周期律第4B族に属する1種以上の元素もしくは化合物、または第3B族、第4B族、第5B族のうちの少なくとも異族に属する2種以上の元素を含む化合物である添加物とを有する発光材料である。また、前記発光材料により、発光効率が高く、低電圧で駆動可能な発光素子及び電子機器を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレクトロルミネッセンスを利用した発光素子に関する。また、発光素子を有する発光装置及び電子機器に関する。
近年、テレビ、携帯電話、デジタルカメラ等における表示装置は、平面的で薄型の表示装置が求められており、この要求を満たすための表示装置として、自発光型である発光素子を利用した表示装置が注目されている。自発光型の発光素子の一つとして、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence)を利用する発光素子があり、この発光素子は、発光材料を一対の電極で挟持し、電圧を印加することにより発光材料からの発光を得ることができるものである。
このような自発光型の発光素子は、液晶ディスプレイに比べ画素の視認性が高く、バックライトが不要である等の利点があり、フラットパネルディスプレイ素子として好適であると考えられている。また、このような発光素子は、薄型かつ軽量に作製できることも大きな利点である。また、応答速度が非常に速いことも特徴の一つである。
さらに、このような自発光型の発光素子は膜状に形成することが可能であるため、大面積の素子を形成することにより、面発光を容易に得ることができる。このことは、白熱電球やLEDに代表される点光源、あるいは蛍光灯に代表される線光源では得難い特色であるため、照明等に応用できる面光源としての利用価値も高い。
ところで、エレクトロルミネッセンスを利用する発光素子は、発光材料が有機化合物であるか、無機化合物であるかによって区別され、一般的に、前者は有機EL素子、後者は無機EL素子と呼ばれている。
無機EL素子は、その素子構成により、分散型無機EL素子と薄膜型無機EL素子とに分類される。前者は、発光材料の粒子を分散させた発光層を有し、後者は発光材料の薄膜からなる発光層を有している点に違いがある。一般的に、無機EL素子で発光を得るためには高い電界が必要であり、発光素子に数百Vの電圧を印加する必要がある。例えば、近年フルカラーディスプレイに必要とされる高輝度の青色発光の無機EL素子が開発されたが、100〜200Vの駆動電圧が必要である(例えば、非特許文献1)。そのため、無機EL素子は消費電力が大きく、中小型サイズのディスプレイ、例えば、携帯電話等のディスプレイには採用することが難しかった。
ジャパニーズ ジャーナル オブ アプライド フィジクス(Japanese Journal of Applied Physics)、1999年、Vol.38、p.L1291
上記問題を鑑み、本発明は、従来よりも発光強度の高い発光材料を提供することを課題とする。また、発光効率が高い発光素子を提供することを課題とする。また、消費電力の低減された発光装置および電子機器を提供することを課題とする。
本発明の一は、発光性物質と、母体材料と、添加物とを有し、前記発光性物質は発光中心となる元素であり、前記添加物は周期表第4B族に属する元素であることを特徴とする発光材料である。
本発明の一は、発光性物質と、母体材料と、添加物とを有し、前記発光性物質は発光中心となる元素であり、前記添加物は周期表第4B族に属する元素を2種以上含む化合物であることを特徴とする発光材料である。
本発明の一は、発光性物質と、母体材料と、添加物とを有し、前記発光性物質は発光中心となる元素であり、前記添加物は周期表第3B族、第4B族、第5B族のうちの少なくとも異族に属する2種以上の元素を含む化合物であることを特徴とする発光材料である。
本発明の一は、発光性物質と、母体材料と、添加物とを有し、前記発光性物質は発光中心となる元素であり、前記添加物は周期表第3B族、第4B族及び第5B族の元素をそれぞれ1種以上含む化合物であることを特徴とする発光材料である。
前記添加物は、同族元素を2種以上含むことを特徴とする。
本発明の一は、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極に挟持された発光性物質と母体材料と添加物とを含む発光層とを有し、前記添加物は周期表第4B族に属する元素であることを特徴とする発光素子である。
本発明の一は、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極に挟持された発光性物質と母体材料と添加物とを含む発光層とを有し、前記添加物は周期表第4B族に属する元素を2種以上含む化合物であることを特徴とする発光素子である。
本発明の一は、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極に挟持された発光性物質と母体材料と添加物とを含む発光層とを有し、前記添加物は周期表第3B族、第4B族、第5B族のうちの少なくとも異族に属する2種以上の元素を含む化合物であることを特徴とする発光素子である。
本発明の一は、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極に挟持された発光性物質と母体材料と添加物とを含む発光層とを有し、前記添加物は周期表第3B族の元素と第4B族の元素をそれぞれ1種以上含む化合物であることを特徴とする発光素子である。
本発明の一は、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極に挟持された発光性物質と母体材料と添加物とを含む発光層とを有し、前記添加物は周期表第3B族の元素と第5B族の元素をそれぞれ1種以上含む化合物であることを特徴とする発光素子である。
本発明の一は、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極に挟持された発光性物質と母体材料と添加物とを含む発光層とを有し、前記添加物は周期表第4B族の元素と第5B族の元素をそれぞれ1種以上含む化合物であることを特徴とする発光素子である。
本発明の一は、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極に挟持された発光性物質と母体材料と添加物とを含む発光層とを有し、前記添加物は周期表第3B族の元素、第4B族の元素及び第5B族の元素をそれぞれ1種以上含む化合物であることを特徴とする発光素子である。
上記発光素子において、前記第1の電極と前記発光層との間もしくは前記第2の電極と前記発光層との間のいずれか一方、もしくは両方に、絶縁層を有していても良い。
また、発光性物質は、発光中心となる元素であることを特徴とする。前記母体材料は周期表第2A族の元素と第6B族の元素を少なくともそれぞれ1種以上含む化合物、もしくは周期表第2B族の元素と第6B族の元素が少なくともそれぞれ1種以上含む化合物であることを特徴する。前記発光性物質は、マンガン、銀、銅、サマリウム、テルビウム、エルビウム、ツリウム、ユーロピウム、セリウム、プラセオジウムであることを特徴とする。
また、本発明は、上述した発光素子を有する発光装置も範疇に含めるものである。本明細書中における発光装置とは、画像表示デバイス、発光デバイス、もしくは光源(照明装置含む)を範疇に含む。また、発光素子が形成されたパネルにコネクター、例えばFPC(Flexible printed circuit)もしくはTAB(Tape Automated Bonding)テープもしくはTCP(Tape Carrier Package)が取り付けられたモジュール、TABテープやTCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、または発光素子にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て発光装置に含むものとする。
また、本発明の発光素子を表示部に用いた電子機器も本発明の範疇に含めるものとする。したがって、本発明の電子機器は、表示部を有し、表示部は、上述した発光素子と発光素子の発光を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
なお、本明細書で言う周期表第3B族、第4B族、第5B族は、短周期型周期表に従って記載したものであり、長周期型周期表を用いた場合にはそれぞれ第13族、第14族、第15族と表記することが可能である。
本発明により、発光強度の高い発光材料を得ることができる。
また、発光効率が高く、低電圧で駆動可能な発光素子を提供することができる。さらに、前記発光素子を用いて発光装置及び電子機器を作製することにより、消費電力を低減することができる。また、高耐電圧の駆動回路が不要であるため、これらを低コストで作製することも可能となる。
本発明の実施の形態について、図面を用いて以下に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明に係る発光素子について図1(A)及び(B)を用いて説明する。
本実施の形態で示す発光素子は、図1(A)に示すように基板100の上に、第1の電極101と第2の電極105を有し、第1の電極101と第2の電極105との間に、第1の絶縁層102と第2の絶縁層104とを有し、第1の絶縁層102と第2の絶縁層104との間に、発光層103を有する素子構成である。なお、第1の絶縁層102と第2の絶縁層104は必ずしも必要ではなく、いずれか一方もしくは図1(B)のように両方を省くことも可能である。
基板100は発光素子の支持体として用いられる。基板100としては、例えば、ガラス、石英又はプラスチックなどを用いることができる。なお、発光素子の作製工程において支持体として機能するものであれば、これら以外のものでも用いることができる。
第1の電極101及び第2の電極105は、金属、合金、導電性化合物、及びこれらの混合物などを用いることができる。具体的には、例えば、酸化インジウム−酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide、インジウム錫酸化物とも言う)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ(ITSO:Indium Tin Silicon Oxide)、酸化インジウム−酸化亜鉛(IZO:Indium Zinc Oxide、酸化インジウム酸化亜鉛とも言う)、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム−酸化スズ(IWZO)等が挙げられる。例えば、酸化インジウム−酸化亜鉛(IZO)は、酸化インジウムに対し1〜20wt%の酸化亜鉛を加えたターゲットを用いたスパッタリング法により形成することができる。また、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム−酸化スズ(IWZO)は、酸化インジウムに対し酸化タングステンを0.5〜5wt%、酸化亜鉛を0.1〜1wt%含有したターゲットを用いたスパッタリングにより形成することができる。この他、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、又は金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン:TiN)等を用いることができる。
ただし、発光は、第1の電極101もしくは第2の電極105を通って外部に取り出されるため、第1の電極101および第2の電極105のうち、少なくとも一方は透光性を有する材料で形成されている必要がある。なお、可視光の透過率が低い材料であっても、1nm以上50nm以下、好ましくは5nm以上20nm以下の厚さで成膜することにより、透光性を有する電極として用いることができる。
また、本発明の発光素子は直流駆動又は交流駆動のいずれにおいても動作することができる。直流駆動として動作させる場合には、陰極として機能する電極よりも陽極として機能する電極の方が仕事関数が大きくなるように材料を適宜選択することが好ましい。ただし、これに限定されるものではない。
第1の絶縁層102及び第2の絶縁層104は、絶縁性を有する無機物または有機物を用いて形成することができる。なお、無機物を用いる場合においては、誘電率の高い酸化物や窒化物を用いることが好ましい。例えば、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸リチウム、チタン酸鉛、チタン酸カルシウム、ニオブ酸カリウム、窒化珪素、酸化珪素、窒化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化タンタル等が挙げられる。また、有機物としては、アセタール樹脂、エポキシ樹脂、メチル・メタアクリレート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネイト、フェノール樹脂、ポリスチロール、ポリ4フッ化エチレン、ビスフェーノール系エポキシ樹脂、ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン、シアノ・エチル・セルロース等を用いることができる。なお、誘電率の高い材料に特に限定されず、絶縁性を有する材料であれば良い。
発光層103は、少なくとも発光性物質と母体材料と添加物とを有する発光材料より形成される。添加物には、周期表第4B族に属する元素の他、第3B族、第4B族、第5B族のうちの少なくとも異族に属する2種以上の元素を含む化合物を用いることができる。なお、同族元素を2種以上を含んでいても良い。以下に例を挙げる。
第4B族の元素としては、炭素、シリコン(珪素)、ゲルマニウム、スズ、鉛が挙げられ、添加物にこれら一種を用いることが可能である。また、第4B族の元素が2種以上含まれてもよく、例えば炭化珪素等が挙げられる。
また、添加物に第3B族の元素と第4B族の元素をそれぞれ1種以上含む代表的な化合物として、炭化アルミニウム、硼化シリコン等がある。また、同族の元素が2種以上含まれていてもよい。第3B族の元素と第5B族の元素をそれぞれ1種以上含む代表的な化合物として、窒化アルミニウム、リン化アルミニウム、砒化アルミニウム、窒化ガリウム、リン化ガリウム、砒化ガリウム、リン化インジウム、砒化インジウム、アンチモン化インジウム等が挙げられる。また、砒化ガリウムインジウムのように同族の元素が2種以上含まれていてもよい。第4B族の元素と第5B族の元素をそれぞれ1種以上含む代表的な化合物として、窒化珪素等があげられる。また、同族の元素が2種以上含まれていてもよい。なお、第3B族の元素、第4B族の元素及び第5B族の元素をそれぞれ1種以上含む化合物を用いることもできる。なお、これら添加物は、母体材料に対し0.1以上10mmol%以下で混入されていることが好ましい。
母体材料や発光性物質は特に限定される物ではない。例えば、母体材料として、第2A族の元素と第6B族の元素を少なくともそれぞれ1種以上含む化合物が挙げられる。例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、硫化マグネシウム、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、硫化バリウム、セレン化マグネシウム、セレン化カルシウム、セレン化ストロンチウム、セレン化バリウム、テルル化マグネシウム、テルル化カルシウム、テルル化ストロンチウム、テルル化バリウム等が挙げられる。また、硫化ストロンチウムバリウムのように第2A族の元素と第6B族の元素がそれぞれ1種以上含まれたものであってもよい。この他、第2B族の元素と第6B族の元素が少なくともそれぞれ1種以上含む化合物であってもよい。例えば、酸化亜鉛、酸化カドミウム、酸化水銀、硫化亜鉛、硫化カドミウム、硫化水銀、セレン化亜鉛、セレン化カドミウム、セレン化水銀、テルル化亜鉛、テルル化カドミウム、テルル化水銀等が挙げられる。また、硫化亜鉛カドミウムのように第2B族の元素と第6B族の元素がそれぞれ1種以上含まれたものであってもよい。
また、発光性物質には、発光中心として機能するものであれば良く、例えばマンガン、銀、銅、サマリウム、テルビウム、エルビウム、ツリウム、ユーロピウム、セリウム、プラセオジウム等の金属元素を用いることができる。さらに、発光層103には、これら金属元素の他、電荷補償のためにフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン元素が添加されていても良い。
さらに、発光層103は、発光性物質と母体材料と添加物の他、フッ化銅(CuF)、塩化銅(CuCl)、ヨウ化銅(CuI)、臭化銅(CuBr)、窒化銅(CuN)、リン化銅(CuP)、フッ化銀(AgF)、塩化銀(AgCl)、ヨウ化銀(AgI)、臭化銀(AgBr)、塩化金(AuCl)、臭化金(AuBr)等を有していても良い。
上記のような発光層103を形成する本発明の発光材料は、少なくとも発光性物質と母体材料と添加物とを有することにより発光強度を増大させることができる。
第1の電極101、第2の電極105、発光層103、第1の絶縁層102、第2の絶縁層104は以下の方法を適宜選択し形成することができる。具体的には、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着(EB蒸着)法等の真空蒸着法、スパッタリング法等の物理気相成長法(PVD)、有機金属CVD法、ハイドライド輸送減圧CVD法等の化学気相成長法(CVD)、原子エピタキシ法(ALE)等を用いて形成することができる。また、インクジェット法、スピンコート法、印刷法等を用いることができる。また、各電極または各層ごとに異なる成膜方法を用いて形成しても構わない。
例えば、発光層103を形成する際、蒸着材料には、発光性物質、母体材料及び添加物をそれぞれ秤量し、乳鉢で混合した後、電気炉で加熱して反応させた材料を用いれば良い。焼成温度は、700℃以上1500℃以下が好ましい。温度が低すぎる場合は反応が進まず、温度が高すぎる場合は材料が分解してしまうからである。なお、粉末状態で焼成を行ってもよいが、ペレット状態で焼成を行うことが好ましい。これに限らず、それぞれの材料を共蒸着により形成することも可能である。また、蒸着に限らず、上記方法を適宜選択し形成することが可能である。なお、発光層103の形成時もしくは形成直後にレーザービームの照射や基板100の加熱を行うとなお良い。
本発明の発光素子は、第1の電極101及び第2の電極105に挟持された絶縁層と発光層103が混合されていても良い。
以上のようにして、発光効率が高く、低電圧で駆動可能な発光素子を得ることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の発光素子を有する発光装置について説明する。
本実施の形態では、トランジスタによって発光素子の駆動を制御するアクティブ型の発光装置について説明する。本実施の形態では、画素部に本発明の発光素子を有する発光装置について図2を用いて説明する。なお、図2(A)は、発光装置を示す上面図、図2(B)は図2(A)をA−A’およびB−B’で切断した断面図である。点線で示された601は駆動回路部(ソース側駆動回路)、602は画素部、603は駆動回路部(ゲート側駆動回路)である。また、604は封止基板、605はシール材であり、これらと基板610とで囲まれた内側は、空間607になっている。
なお、引き回し配線608は、ソース側駆動回路601及びゲート側駆動回路603に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)609からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、リセット信号等を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における発光装置には、発光装置本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。
次に、断面構造について図2(B)を用いて説明する。基板610上には駆動回路部及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路部であるソース側駆動回路601と、画素部602中の一つの画素が示されている。
なお、ソース側駆動回路601はnチャネル型TFT623とpチャネル型TFT624とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、TFTにより構成される駆動回路TFTは、公知のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路を用いて形成しても良い。また、本実施形態では、基板上に駆動回路を形成したドライバ一体型を示しているが、必ずしもその必要はなく、周辺駆動回路の全てもしくは一部を基板上ではなく外部に形成することもできる。また、ICチップなどに形成し、COG(Chip On Glass)などで実装しても良い。
また、画素部602はスイッチング用TFT611と、電流制御用TFT612とそのドレインに電気的に接続された第1の電極613とを含む複数の画素により形成される。なお、第1の電極613の端部を覆って絶縁物614が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。
また、後に形成される発光材料を含む層616の成膜被覆性を良好なものとするため、絶縁物614の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物614の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物614の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物614として、光の照射によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光の照射によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。さらに、絶縁物614の材料として有機物に限らず無機物が用いることができ、例えば酸化珪素、酸窒化珪素等を用いることもできる。
第1の電極613上には、発光材料を含む層616および第2の電極617がそれぞれ形成されている。なお、層616が有する本発明の発光材料は、少なくとも発光性物質と、母体材料と、添加物とを有し、前記添加物には周期表第4B族に属する1種以上の元素もしくは化合物、または第3B族、第4B族、第5B族のうちの少なくとも異族に属する2種以上の元素を含む化合物を用いることができる。なお、第1の電極613、発光材料を含む層616、第2の電極617は、実施の形態1に示した材料を適宜選択して用いることができる。なお、第1の電極613および第2の電極617の少なくとも一方は透光性を有しており、その電極側から発光を外部へ取り出すことが可能である。
なお、第1の電極613、発光材料を含む層616、第2の電極617の形成方法としては、種々の方法を用いることができる。具体的には、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着(EB蒸着)法等の真空蒸着法、スパッタリング法等の物理気相成長法(PVD)、有機金属CVD法、ハイドライド輸送減圧CVD法等の化学気相成長法(CVD)、原子エピタキシ法(ALE)等を用いることができる。また、インクジェット法、スピンコート法等を用いることができる。また、各電極または各層ごとに異なる成膜方法を用いて形成しても構わない。
さらにシール材605を用いて封止基板604を基板610と貼り合わせることにより、基板610、封止基板604、およびシール材605で囲まれた空間607に第1の電極613と発光材料を含む層616と第2の電極とを有する本発明の発光素子618が備えられた構造になっている。なお、空間607には、充填材が充填されており、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール材605で充填される場合もある。
なお、シール材605にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板604に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
以上のようにして、本発明の発光素子を有する発光装置を得ることができる。なお、得られた発光装置は、直流駆動で動作させても良いし、交流駆動で動作させても良い。
本実施形態に係る発光装置は、発光効率が高く低電圧で駆動可能な本発明の発光素子を有する。そのため、消費電力を低減することができ、さらに高耐電圧の駆動回路が不要であるため作製コストを低減することができる。また、発光装置の軽量化、駆動回路部分の小型化が可能となる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の発光素子を有する発光装置について図3を用いて説明する。
本実施の形態で示す発光装置は、画素部にトランジスタ等の駆動用の素子を特に設けずに発光素子を駆動させるパッシブ型の発光装置である。本発明を適用したパッシブ型の発光装置の斜視図を図3に示す。なお、発光装置は直流駆動で動作させても良いし、交流駆動で動作させても良い。
図3において、基板951上には、第1の電極952と第2の電極956との間には発光材料を含む層955が設けられている。なお、層955が有する本発明の発光材料は、少なくとも発光性物質と母体材料と添加物とを有し、前記添加物には周期表第4B族に属する1種以上の元素もしくは化合物、または第3B族、第4B族、第5B族のうちの少なくとも異族に属する2種以上の元素を含む化合物を用いることができる。
第1の電極952の端部は絶縁層953で覆われている。そして、絶縁層953上には隔壁層954が設けられている。隔壁層954の側壁は、基板面に近くなるに伴って、一方の側壁と他方の側壁との間隔が狭くなっていくような傾斜を有する。つまり、隔壁層954の短辺方向の断面は、台形状であり、その断面における底辺(絶縁層953と接する辺)は上辺(絶縁層953と接しない辺)よりも短い。このように、隔壁層954を設けることで、静電気等に起因した発光素子の不良を防ぐことが出来る。
以上のように本実施形態に係る発光装置は、発光効率が高く低電圧で駆動可能な本発明の発光素子を有する。そのため、消費電力を低減することができ、さらに高耐電圧の駆動回路が不要であるため作製コストを低減することができる。また、発光装置の軽量化、駆動回路部分の小型化が可能となる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明を適用した電子機器について説明する。なお、発光効率が高く低電圧で駆動可能な発光素子を有することにより、消費電力が低い電子機器を低コストで作製することが可能となる。
本発明を適用した電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ等のカメラ、ゴーグル型ディスプレイ、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうる表示装置を備えた装置)などが挙げられる。これらの電子機器の具体例を図4に示す。
図4(A)は本発明に係るテレビ装置であり、筐体9101、支持台9102、表示部9103、スピーカー部9104、ビデオ入力端子9105等を含む。表示部9103には、上記実施の形態で説明したものと同様の発光素子がマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子が有する本発明の発光材料は、少なくとも発光性物質と母体材料と添加物とを有し、前記添加物には周期表第4B族に属する1種以上の元素もしくは化合物、または第3B族、第4B族、第5B族のうちの少なくとも異族に属する2種以上の元素を含む化合物を用いることができる。このような本発明の発光素子は発光効率が高く、なおかつ低電圧で駆動することができる。また、外部からの衝撃等による短絡を防止することもできる。そのため、表示部9103も同様の特徴を有するため、このテレビ装置は画質の劣化がなく、低消費電力化が図られている。このような特徴により、テレビ装置において、劣化補償機能や電源回路を大幅に削減、若しくは縮小することができるので、筐体9101や支持台9102の小型軽量化や低コスト化を図ることが可能である。本発明に係るテレビ装置は、低消費電力、高画質及び小型軽量化が図られているので、それにより住環境に適合した製品を提供することができる。
図4(B)は本発明に係るコンピュータであり、本体9201、筐体9202、表示部9203、キーボード9204、外部接続ポート9205、ポインティングマウス9206等を含む。このコンピュータにおいて、表示部9203は、上記実施の形態で説明したものと同様の発光素子がマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子が有する本発明の発光材料は、少なくとも発光性物質と母体材料と添加物とを有し、前記添加物には周期表第4B族に属する1種以上の元素もしくは化合物、または第3B族、第4B族、第5B族のうちの少なくとも異族に属する2種以上の元素を含む化合物を用いることができる。このような本発明の発光素子は発光効率が高く、なおかつ低電圧で駆動することができる。また、外部からの衝撃等による短絡を防止することも可能である。その発光素子で構成される表示部9203も同様の特徴を有するため、このコンピュータは画質の劣化がなく、低消費電力化が図られている。このような特徴により、コンピュータにおいて、劣化補償機能や電源回路を大幅に削減、若しくは縮小することができるので、本体9201や筐体9202の小型軽量化や低コスト化を図ることが可能である。本発明に係るコンピュータは、低消費電力、高画質及び小型軽量化やが図られているので、環境に適合した製品を提供することができる。また、持ち運ぶことも可能となり、持ち運ぶときの外部からの衝撃にも強い表示部を有しているコンピュータを提供することができる。
図4(C)は本発明に係る携帯電話であり、本体9401、筐体9402、表示部9403、音声入力部9404、音声出力部9405、操作キー9406、外部接続ポート9407、アンテナ9408等を含む。この携帯電話において、表示部9403は、上記実施の形態で説明したものと同様の発光素子がマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子が有する本発明の発光材料は、少なくとも発光性物質と母体材料と添加物とを有し、前記添加物には周期表第4B族に属する1種以上の元素もしくは化合物、または第3B族、第4B族、第5B族のうちの少なくとも異族に属する2種以上の元素を含む化合物を用いることができる。このような本発明の発光素子は発光効率が高く、なおかつ低電圧で駆動することができる。また、外部からの衝撃等による短絡を防止することも可能である。その発光素子で構成される表示部9403も同様の特徴を有するため、この携帯電話は画質の劣化がなく、低消費電力化が図られている。このような特徴により、携帯電話において、劣化補償機能や電源回路を大幅に削減、若しくは縮小することができるので、本体9401や筐体9402の小型軽量化や低コスト化を図ることが可能である。本発明に係る携帯電話は、低消費電力、高画質及び小型軽量化が図られているので、携帯に適した製品を提供することができる。また、携帯したときの衝撃にも強い表示部を有している製品を提供することができる。なお、操作キー9406を本発明の発光素子を用いて作製しても良い。
図4(D)は本発明の係るカメラであり、本体9501、表示部9502、筐体9503、外部接続ポート9504、リモコン受信部9505、受像部9506、バッテリー9507、音声入力部9508、操作キー9509、接眼部9510等を含む。このカメラにおいて、表示部9502は、上記実施の形態で説明したものと同様の発光素子がマトリクス状に配列して構成されている。当該発光素子が有する本発明の発光材料は、少なくとも発光性物質と母体材料と添加物とを有し、前記添加物には周期表第4B族に属する1種以上の元素もしくは化合物、または第3B族、第4B族、第5B族のうちの少なくとも異族に属する2種以上の元素を含む化合物を用いることができる。このような本発明の発光素子は発光効率が高く、なおかつ低電圧で駆動することができる。また、外部からの衝撃等による短絡を防止することも可能である。その発光素子で構成される表示部9502も同様の特徴を有するため、このカメラは画質の劣化がなく、低消費電力化が図られている。このような特徴により、カメラにおいて、劣化補償機能や電源回路を大幅に削減、若しくは縮小することができるので、本体9501や筐体9503の小型軽量化や低コスト化を図ることが可能である。本発明に係るカメラは、低消費電力、高画質及び小型軽量化が図られているので、携帯に適した製品を提供することができる。また、携帯したときの衝撃にも強い表示部を有している製品を提供することができる。なお、操作キー9509を本発明の発光素子を用いて作製しても良い。
図5は音響再生装置、具体例としてカーオーディオであり、本体701、表示部702、操作スイッチ703、704を含む。表示部702は実施の形態2の発光装置(アクティブ型)又は実施の形態3の発光装置(パッシブ型)で実現することができる。また、この表示部702はセグメント方式の発光装置で形成しても良い。いずれにしても、本発明に係る発光材料を用いることにより、車両用電源(12〜42V)を使って、低消費電力化を図りつつ、明るい表示部を構成することができる。また、本実施形態では車載用オーディオを示すが、携帯型や家庭用のオーディオ装置に用いても良い。
図6は、その一例としてデジタルプレーヤーを示している。図6に示すデジタルプレーヤーは、本体710、表示部711、メモリ部712、操作部713、イヤホン714等を含んでいる。なお、イヤホン714の代わりにヘッドホンや無線式イヤホンを用いることができる。表示部711として、実施の形態2の発光装置(アクティブ型)又は実施の形態3の発光装置(パッシブ型)で実現することができる。また、この表示部702はセグメント方式の発光装置で形成しても良い。いずれにしても、本発明に係る発光材料を用いることにより、二次電池(ニッケル−水素電池など)を使っても表示が可能であり、低消費電力化を図りつつ、明るい表示部を構成することができる。メモリ部712は、ハードディスクや不揮発性メモリを用いている。例えば、記録容量が20〜200ギガバイト(GB)のNAND型不揮発性メモリを用い、操作部713を操作することにより、映像や音声(音楽)を記録、再生することができる。
なお、表示部704及び表示部711は黒色の背景に白色の文字を表示することでさらに消費電力を抑えられる。これは携帯型のオーディオ装置において特に有効である。
以上の様に、本発明の発光装置の適用範囲は極めて広く、この発光装置をあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。本発明の発光装置を用いることにより、低消費電力で、信頼性の高い表示部を有する電子機器を提供することが可能となる。
また、本発明の発光装置は、発光効率の高い発光素子を有しており、照明装置として用いることもできる。本発明の発光素子を照明装置として用いる一態様を、図7及び図8を用いて説明する。
図7は、本発明の発光装置をバックライトとして用いた液晶表示装置の一例である。図7に示した液晶表示装置は、筐体501、液晶層502、バックライト503、筐体504を有し、液晶層502は、ドライバIC505と接続されている。また、バックライト503は、本発明の発光装置が用いられおり、端子506により、電流が供給されている。
本発明の発光装置を液晶表示装置のバックライトとして用いることにより、消費電力が低減されたバックライトが得られる。また、本発明の発光装置は、面発光の照明装置として優れており、大面積化も可能である。そのため、バックライトの大面積化と共に液晶表示装置の大面積化も可能になる。さらに、発光装置は薄型で低消費電力であるため、表示装置の薄型化、低消費電力化も可能となる。
また、図8は、本発明を適用した発光装置を、室内の照明装置すなわち照明器具801、802として用いた例である。照明器具801は天井に取り付け、照明器具802は壁に埋め込んだ態様と示している。本発明の発光装置は大面積化が可能であるため、大面積の照明装置として用いることができる。また、本発明の発光装置は、薄型で低消費電力であるため、薄型化、低消費電力化の照明装置として用いることが可能となる。このように、本発明を適用した発光装置を、室内の照明器具801として用いた部屋に、図4(A)で説明したような、本発明に係るテレビ装置400を設置して公共放送や映画を鑑賞することができる。このような場合、両装置は低消費電力であるので、電気料金を心配せずに、明るい部屋で迫力のある映像を鑑賞することができる。
照明装置としては、本実施形態で示したものに限られず、住宅や公共施設の照明をはじめ、様々な形態の照明装置として応用することができる。このような場合において、本発明に係る照明装置は、発光媒体が薄膜状であるので、デザインの自由度が高いので、様々な意匠を凝らした商品を市場に提供することができる。
硫化亜鉛ZnS5gと硫化マンガン140mgとシリコン15mgを乳鉢で混合し、坩堝に試料を入れた。坩堝を電気炉中にセットし、窒素雰囲気下150℃で前記試料を1時間仮焼成した。仮焼成後、電気炉の温度を1000℃にし、4時間焼成した。その後、焼成した試料を回収し、酢酸やオゾン水、シアン化カリウム(KCN)水溶液等で不純物を除去し、純水で洗浄した。その後、生成物を濾過し、得られた生成物を100℃で4時間乾燥させた。
(比較例1)
硫化亜鉛ZnS5gと硫化マンガン140mgを乳鉢で混合し、坩堝に試料を入れた。坩堝を電気炉中にセットし、窒素雰囲気下150℃で1時間仮焼成した。仮焼成後電気炉の温度を1000℃にし、4時間焼成した。その後、焼成した試料を回収し、酢酸やオゾン水、KCN水溶液等で不純物を除去し、純水で洗浄した。その後、生成物を濾過し、得られた生成物を100℃で4時間乾燥させた。
以上のように調製した試料を波長356nmの光を照射して励起し、目視により比較した。その結果、実施例1で調製したシリコンを添加した試料の方がルミネセンス強度が高いことがわかった。よって、発光材料に発光性物質と母体材料と添加物とを有する材料を用いることにより、発光強度を高くすることができた。
硫化亜鉛ZnS10gと硫酸銅0.01gと塩化マグネシウム0.467gと塩化ナトリム0.207gを乳鉢で混合し、アルミナ坩堝に試料を入れた。この坩堝を電気炉中にセットし、窒素雰囲気下150℃で前記試料を1時間仮焼成した。仮焼成後、電気炉の温度を1100℃にし、窒素雰囲気下で4時間焼成した。その後、焼成した試料を回収し、純水で洗浄した。そして濾過により得られた生成物を、真空下、180℃で2時間乾燥させた。このようにして、ZnS:Cu,Clを得た。
さらに、得られたZnS:Cu,Cl3gとZnSに対し1atom%にあたる周期表第4B族に属する一元素を乳鉢で混合し、アルミナ坩堝に試料を入れた。なお、周期表第4B属に属する元素には、C、Ge、Siのいずれかを用い、Cの場合には0.0037gを、Geの場合には0.0223gを、Siの場合には0.0086gを用いた。次に、試料を入れた坩堝を電気炉中にセットし、窒素雰囲気下150℃で前記試料を1時間仮焼成した。仮焼成後、電気炉の温度を1100℃にし、窒素雰囲気下で4時間焼成した。その後、焼成した試料を回収し、純水で洗浄した。そして、濾過により得られた生成物を、真空下、180℃で2時間乾燥させ、本発明の一である発光材料を得た。
以上のように調製した発光材料を用いて発光素子を形成した。以下にその方法について図9を用いて説明する。
まず、ガラス基板200上にスパッタ法を用いて110nmとなるようにITOを成膜し、第1の電極201とした。
そして、シアノレジン(信越化学工業製)を溶解させたジメチルホルムアミド(DMF)溶液中に上記で調製した発光材料の一を加えて攪拌し、分散させた溶液、即ち分散溶液を第1の電極201上に塗布した。その後、120℃で1時間乾燥させ、発光層202を形成した。なお、シアノレジンと各々の発光材料との重量比は1:3(=シアノレジン:発光材料)とし、発光層202の膜厚は50μmとなるようにした。
次に、シアノレジンを溶解させたDMF溶液中にチタン酸バリウムを加えて攪拌し、分散させた溶液を発光層202上に塗布し、120℃で1時間乾燥させ、絶縁層203を形成した。なお、シアノレジンとチタン酸バリウムとの重量比は1:3(=シアノレジン:チタン酸バリウム)とし、絶縁層203の膜厚は50μmとなるようにした。
絶縁層203上にはAgペーストを用いて第2の電極204を形成した。
以上のようにして、第1の電極201と第2の電極204の間に、発光層202、絶縁層203を順に積層して発光材料が異なる3種の発光素子を作製した。なお、各々の発光素子が有する発光層202の発光材料には、Cが添加されたZnS:Cu,Cl、Geが添加されたZnS:Cu,Cl、Siが添加されたZnS:Cu,Clが用いられている。また、比較例として周期表第4B属に属する元素を添加しないZnS:Cu,Clを発光材料として用いた発光素子、即ち比較素子も作製した。なお、当該発光素子の形成には、用いた発光材料が異なる以外、上述と同様の物質かつ手法を用いた。
以上のようにして得られた発光素子に対し正弦波でなおかつ周波数f=1000(Hz)の交流電圧を印加し、各々の発光素子の電圧−輝度特性について調べた結果を図10に示す。なお、図10において、横軸は電圧(V)を、縦軸は輝度(cd/m)を表す。
図10より、周期表第4B属に属する元素が含まれていない発光材料を用いて形成された素子、即ち比較素子に対し、当該元素が添加された発光材料を用いて形成された発光素子はいずれの場合においても輝度が向上することがわかった。なお、本実施例で作製した発光素子において、周期表第4B属に属する元素が添加された発光材料を用いることで、約5〜9倍の輝度が得られた。
以上のことから、本発明により発光素子の発光強度を増大できることがわかった。
本発明の発光素子を説明する図。 本発明の発光装置を説明する図。 本発明の発光装置を説明する図。 本発明の電子機器を説明する図。 本発明の電子機器を説明する図。 本発明の電子機器を説明する図。 本発明の照明装置を説明する図。 本発明の照明装置を説明する図。 実施例2において作製した発光素子を説明する図。 実施例2で作製した発光素子の電圧−輝度特性を示す図。
符号の説明
100 基板
101 第1の電極
102 第1の絶縁層
103 発光層
104 第2の絶縁層
105 第2の電極
200 基板
201 第1の電極
202 発光層
203 絶縁層
204 第2の電極
400 テレビ装置
501 筐体
502 液晶層
503 バックライト
504 筐体
505 ドライバIC
506 端子
601 ソース側駆動回路
602 画素部
603 ゲート側駆動回路
604 封止基板
605 シール材
607 空間
608 配線
609 FPC(フレキシブルプリントサーキット)
610 基板
611 スイッチング用TFT
612 電流制御用TFT
613 第1の電極
614 絶縁物
616 (発光材料を含む)層
617 第2の電極
618 発光素子
623 nチャネル型TFT
624 pチャネル型TFT
701 本体
702 表示部
703 操作スイッチ
704 表示部
710 本体
711 表示部
712 メモリ部
713 操作部
714 イヤホン
801 照明器具
802 照明器具
951 基板
952 第1の電極
953 絶縁層
954 隔壁層
955 (発光材料を含む)層
956 第2の電極
9101 筐体
9102 支持台
9103 表示部
9104 スピーカー部
9105 ビデオ入力端子
9201 本体
9202 筐体
9203 表示部
9204 キーボード
9205 外部接続ポート
9206 ポインティングマウス
9401 本体
9402 筐体
9403 表示部
9404 音声入力部
9405 音声出力部
9406 操作キー
9407 外部接続ポート
9408 アンテナ
9501 本体
9502 表示部
9503 筐体
9504 外部接続ポート
9505 リモコン受信部
9506 受像部
9507 バッテリー
9508 音声入力部
9509 操作キー
9510 接眼部

Claims (19)

  1. 発光性物質と、母体材料と、添加物とを有し、
    前記発光性物質は発光中心となる元素であり、
    前記添加物は周期表第4B族に属する元素であることを特徴とする発光材料。
  2. 発光性物質と、母体材料と、添加物とを有し、
    前記発光性物質は発光中心となる元素であり、
    前記添加物は周期表第4B族に属する元素を2種以上含む化合物であることを特徴とする発光材料。
  3. 発光性物質と、母体材料と、添加物とを有し、
    前記発光性物質は発光中心となる元素であり、
    前記添加物は周期表第3B族、第4B族、第5B族のうちの少なくとも異族に属する2種以上の元素を含む化合物であることを特徴とする発光材料。
  4. 発光性物質と、母体材料と、添加物とを有し、
    前記発光性物質は発光中心となる元素であり、
    前記添加物は周期表第3B族、第4B族及び第5B族の元素をそれぞれ1種以上含む化合物であることを特徴とする発光材料。
  5. 請求項3または4において、
    前記添加物は、同族元素を2種以上含むことを特徴とする発光材料。
  6. 第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極に挟持された発光性物質と母体材料と添加物とを含む発光層とを有し、
    前記添加物は周期表第4B族に属する元素であることを特徴とする発光素子。
  7. 第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極に挟持された発光性物質と母体材料と添加物とを含む発光層とを有し、
    前記添加物は周期表第4B族に属する元素を2種以上含む化合物であることを特徴とする発光素子。
  8. 第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極に挟持された発光性物質と母体材料と添加物とを含む発光層とを有し、
    前記添加物は周期表第3B族、第4B族、第5B族のうちの少なくとも異族に属する2種以上の元素を含む化合物であることを特徴とする発光素子。
  9. 第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極に挟持された発光性物質と母体材料と添加物とを含む発光層とを有し、
    前記添加物は周期表第3B族の元素と第4B族の元素をそれぞれ1種以上含む化合物であることを特徴とする発光素子。
  10. 第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極に挟持された発光性物質と母体材料と添加物とを含む発光層とを有し、
    前記添加物は周期表第3B族の元素と第5B族の元素をそれぞれ1種以上含む化合物であることを特徴とする発光素子。
  11. 第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極に挟持された発光性物質と母体材料と添加物とを含む発光層とを有し、
    前記添加物は周期表第4B族の元素と第5B族の元素をそれぞれ1種以上含む化合物であることを特徴とする発光素子。
  12. 第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極に挟持された発光性物質と母体材料と添加物とを含む発光層とを有し、
    前記添加物は周期表第3B族の元素、第4B族の元素及び第5B族の元素をそれぞれ1種以上含む化合物であることを特徴とする発光素子。
  13. 請求項6乃至12のいずれか一項において、
    前記第1の電極と前記発光層との間もしくは前記第2の電極と前記発光層との間のいずれか一方、もしくは両方に、絶縁層を有することを特徴とする発光素子。
  14. 請求項6乃至13のいずれか一項において、
    前記発光性物質は、発光中心となる元素であることを特徴とする発光素子。
  15. 請求項6乃至14のいずれか一項において、
    前記母体材料は周期表第2A族の元素と第6B族の元素を少なくともそれぞれ1種以上含む化合物、もしくは周期表第2B族の元素と第6B族の元素が少なくともそれぞれ1種以上含む化合物であることを特徴する発光素子。
  16. 請求項6乃至15のいずれか一項において、
    前記発光性物質はマンガン、銀、銅、サマリウム、テルビウム、エルビウム、ツリウム、ユーロピウム、セリウム、プラセオジウムであることを特徴とする発光素子。
  17. 請求項6乃至16のいずれか一項に記載の発光素子を有することを特徴とする発光装置。
  18. 請求項17に記載の発光装置を有することを特徴とする照明装置。
  19. 請求項17に記載の発光装置を有することを特徴とする電子機器。
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