JP2007264402A - 全方位視覚センサ - Google Patents

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長原  一
Masahiko Yanaida
正彦 谷内田
Masatsugu Yanaida
正嗣 谷内田
Toshiya Suzuki
俊哉 鈴木
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Abstract

【課題】全方位視覚センサにおいて単一視点と均一解像度とを両立させる技術を提供する。
【解決手段】回転対称軸を有する第1曲面形状に形成された第1ミラー11と、前記回転対称軸と同じ回転対称軸を有する第2曲面形状に形成された第2ミラー12と、光軸を前記回転対称軸に一致させて配置されたレンズ13と、前記光軸に直交して配置された撮像素子14とを備え、前記第1ミラー11及び前記2ミラー12は、予め定められた視点に向かう全ての入射光が前記第1ミラー11及び前記第2ミラー12の順に反射して前記レンズ13の主点を通ると共に、前記回転対称軸を含む平面上において撮像される点の位置に関係する変量と前記点に対応する前記撮像素子14上の像点の前記回転対称軸からの距離とが一次関数で対応付けられるように、互いに関連して形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は全方位視覚センサに関し、特に、全方位視覚センサにおいて単一視点と均一解像度とを両立させる技術に関する。
近年、凸面ミラーを用いた全方位視覚センサが、広い視野を要求する移動ロボットや監視などの目的に盛んに用いられている。凸面ミラーを用いた全方位視覚センサは、一台のカメラで水平360度を撮像するため、実時間の全方位観測が可能であるという利点をもつ。また、マルチカメラや回転カメラと比べて、光学系や構造がシンプルであるため安価である、容易に小型化できると言った利点を持つ。
従来、球面鏡、円錐鏡、双曲面鏡、放物面鏡など様々な形状の凸面ミラーを用いた全方位視覚センサが提案されている。特に、その中でも双曲面や放物面鏡を用いたものは、図11(a)に示すように、単一視点を保持している特徴を持つ(例えば、特許文献1を参照)。単一視点とは、環境からのすべての入射光が一点(視点)に向かうことを言い、図11(a)に示すように、全方位ではミラー中にその視点が存在する。
この単一視点の特徴は、一般的なカメラの射影モデルと同じ幾何特性であるため、撮影された全方位画像に対して一般的な画像幾何や画像処理を容易に適用できるという利点をもたらす。また、この特性から、撮影された全方位画像を無歪みのパノラマ画像や一般の透視投影画像に変換することができる。
しかしながら、この全方位視覚センサの解像度特性は、図11(b)に示すように非線形である。このことは、画像中の位置や入射角によって画像の解像度や感度が異なることを意味しており、画像計測等への応用にとっては好ましくない。
均一解像度が得られる特殊な凸面鏡を用いた全方位視覚センサの提案もなされている(例えば、非特許文献1を参照)。この凸面鏡(以下、提案者の一人の名前をとってGasparミラーと呼ぶ)は、図12(b)に示すように、解像度特性が線型になるように設計されている。しかしながら、この全方位視覚センサの観測視点の位置は、図12(a)に示すように、入射角により異なる、すなわち、単一視点の特性は保持されていない。
また、2枚のミラーを用いる全方位視覚センサの提案もなされている(例えば、特許文献2を参照)。このセンサは、前述した双曲面、放物面、楕円面などの円錐曲面鏡を組み合わせることで、従来の単一ミラーを用いるセンサよりも小型化を実現している。この組ミラーを用いるセンサは単一視点を保っているが、均一な解像度特性は得られない。
特許2939087号公報 特開平11−331654号公報 J.Gaspar,C.Decco,J.Okamoto Jr and J Santos−Victor,"Constant Resolution Omnidirectional Cameras",Proc.Int.Workshop on Omnidirectional Vision,pp.27−34,June 2002.
上述したように、従来の単一視点が得られる全方位視覚センサでは、均一解像度が得られないために、例えば画像計測等への応用などにおいて均一解像度の画像が望まれる場合には、撮影された全方位画像を均一解像度の画像に変換する処理が必要となる。
また、従来の均一解像度が得られる全方位視覚センサでは、単一視点が得られないために、撮影された全方位画像に対して一般的な画像幾何に基づく処理が適用できないという大きな問題が生じる。しかも、均一解像度も、設計時に決めた特定の距離でしか成り立たない。このような理由から、このセンサの用途は限定的である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、全方位視覚センサにおいて単一視点と均一解像度とを両立させる技術を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の全方位視覚センサは、回転対称軸を有する第1曲面形状に形成された第1ミラーと、前記回転対称軸と同じ回転対称軸を有する第2曲面形状に形成された第2ミラーと、光軸を前記回転対称軸に一致させて配置されたレンズと、前記光軸に直交して配置された撮像手段とを備え、前記第1ミラー及び前記第2ミラーは、予め定められた視点に向かう全ての入射光が前記第1ミラー及び前記第2ミラーの順に反射して前記レンズの主点を通ると共に、前記回転対称軸を含む平面上において撮像される点の位置に関係する変量と前記点に対応する前記撮像手段上の像点の前記回転対称軸からの距離とが一次関数で対応付けられるように、互いに関連して形成されている。
また、前記第1ミラー及び前記2ミラーは、予め定められた視点に向かう全ての入射光が前記第1ミラー及び前記第2ミラーの順に反射して前記レンズの主点を通ると共に、前記回転対称軸を含む平面上において撮像される点の位置に関係する変量と前記点に対応する前記撮像手段上の像点の前記回転対称軸からの距離とが一次関数で対応付けられることを言い表す連立微分方程式を解いて得られる前記第1曲面形状及び前記第2曲面形状に、それぞれ形成されているとしてもよい。
また、前記第1ミラー及び前記第2ミラーは、前記撮像される点からの入射光と前記回転対称軸とがなす角度と、前記像点の前記回転対象軸からの距離とが一次関数で対応付けられるように、互いに関連して形成されているとしてもよく、前記撮像される点の前記回転対称軸に直交する方向の座標値と、前記像点の前記回転対象軸からの距離とが一次関数で対応付けられるように、互いに関連して形成されているとしてもよく、また、前記撮像される点の前記回転対称軸に平行な方向の座標値と、前記像点の前記回転対象軸からの距離とが一次関数で対応付けられるように、互いに関連して形成されているとしてもよい。
本発明は、このような全方位視覚センサとして実現できるだけでなく、このような全方位視覚センサに用いられる組ミラーとして実現することも、またその組ミラーの設計方法として実現することもできる。
本発明の全方位視覚センサによれば、第1ミラー及び第2ミラーを、予め定められた視点に向かう全ての入射光が前記第1ミラー及び前記第2ミラーの順に反射して前記レンズの主点を通ると共に、前記回転対称軸を含む平面上において撮像される点の位置に関係する変量と前記点に対応する前記撮像手段上の像点の前記回転対称軸からの距離とが一次関数で対応付けられるように、互いに関連した形状に形成して用いるので、従来の1枚の凸面ミラーや、2枚の双曲面、放物面、楕円面などの円錐曲面鏡を組み合わせて用いる場合に比べて反射設計の自由度が高まり、その結果、単一視点と均一解像度とを両立する全方位視覚センサを得ることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
1.全体構成
図1は、本発明の実施の形態における全方位視覚センサ1の主要部の構成を模式的に示す図である。全方位視覚センサ1は、中心軸10の全周方向の景観を一度に撮影するセンサであり、第1ミラー11、第2ミラー12、レンズ13、撮像素子14、鏡筒15、カメラ筐体16から構成される。ここで、撮像素子14が、請求項に言う撮像手段の一例である。見易さのため、鏡筒15の下部を一部切り欠いて示している。
第1ミラー11は、中心軸10を回転対称軸とする第1曲面形状に形成され、中心軸の周りに開口を有している。第2ミラー12は、中心軸10を回転対称軸とする第2曲面形状に形成されている。第1ミラー11及び第2ミラー12は、鏡筒15に固定されている。鏡筒15の第1ミラー11との接合部から第2ミラーとの接合部までの部分は、入射光を透過する材質(例えば入射光が可視光であれば、無色透明のアクリル樹脂など)で形成される。
レンズ13は、光軸を中心軸10に一致させて配置される。撮像素子14は、撮像面が中心軸10と直交するように配置され、第1ミラー11を介して第2ミラー12に映る中心軸10の全周方向の景観を、レンズ13を通して撮像する。レンズ13及び撮像素子14は、カメラ筐体16に固定されている。
第1ミラー11と第2ミラー12とが固定された鏡筒15は、カメラのアタッチメントとしてカメラ筐体16に周知の方法で結合されるとしてもよく、また、初めからカメラ筐体16と一体に形成されているとしてもよい。鏡筒15、カメラ筐体16、及びそれらを結合する構成については、本発明の主題ではないため詳細な説明を省略する。
図1には、レンズ13の主点を通る入射光の一例が示される。全方位視覚センサ1は、第1ミラー11の形状、及び第2ミラー12が、(1)予め定められた視点に向かう全ての入射光が、第1ミラー11及び第2ミラー12の順に反射してレンズ13の主点を通ると共に、(2)撮像される点の中心軸10を含む全ての平面上での位置に関係する変量と前記点に対応する撮像素子14上の像点とが一次関数で対応付けられるように、互いに関連して形成されていることを特徴とする。
以下、これらの条件を満たす形状と、その算出方法について詳しく説明する。
2. ミラー形状
図2は、中心軸10を含む断面における、第1ミラー11、第2ミラー12、レンズ13、及び撮像素子14の形状と位置関係とを表すモデルである。図中、F1、F2は、それぞれ第1ミラー11、第2ミラー12の反射面の断面形状を示す曲線を表している。また、N1とN2は、第1ミラー11と第2ミラー12上の点での法線ベクトルを表している。点sは、予め定められた視点である。
第1ミラー11及び第2ミラー12の反射面の立体形状は、それぞれ曲線F1、F2を中心軸10の周りに回転させて得られる回転面で表される。
環境中の点Pからの入射光V1は、第1ミラー11上の点(t1,F1(t1))でV2として反射される。本発明のミラーは単一視点を保持するため、視点sに向かうすべての入射光V1は、レンズ13の主点Oを通る。第1ミラー11からの反射光V2は、第2ミラー12上の点(t2,F2(t2))でV3として反射される。
θ2は、V2とZ軸の成す角を表す。ここで、中心軸10をZ軸としている。第2ミラー12からの反射光V3は、角度θ1でレンズ13に入射し、撮像素子14上に像点として射影される。このときの像点のZ軸からの距離pは、カメラの焦点距離をfとおくと、(t2/F2・f,−f)と表される。簡単のため、f=1とすると、pは(t2/F2,−1)と表すことができる。
このモデルを基に、以下に説明するようにして単一視点と均一解像度を満たすための幾何学的条件を微分方程式として導出する。この微分方程式を解くことにより、全方位視覚センサ1の第1ミラー11及び第2ミラー12の形状が求められる。
2.1 単一視点の条件
この節では、単一視点の特性を満たすための条件式を導出する。図2に示すように、全方位視覚センサが単一視点を持つためには、入射光V1が、センサの単一視点sに向かう、また、カメラへの入射光V3が、レンズ13の主点Oを通ることが必要な条件となる。この関係から、次式を得る。
Figure 2007264402
また、光の反射の性質より、条件式:
Figure 2007264402
を得る。
ここで、F’1とF’2は、第1形状F1と第2ミラー形状F2の微分をそれぞれ表す。ここで、式(1)、(2)を用いて式(4)を置き換え、三角関数を展開すると次の式を得る。
Figure 2007264402
同様に、式(2)、(3)を用いて、式(5)を展開すると、
Figure 2007264402
を得る。ここで、これらの方程式をF’1、F’2についてまとめると、次式のように表すことができる。
Figure 2007264402
ここで、αとβは以下のように表される。
Figure 2007264402
2.2 均一解像度の条件
次に、均一解像度の特性を満たすための条件式を導出する。ここで、均一解像度の特性を満たすとは、Z軸を含む平面上で、撮像される点とその点に対応する撮像素子14上における像点との間に線形の関係が存在することである。より具体的には、撮像される点のZ軸を含む平面上での位置に関係する変量Dと、対応する像点pのZ軸からの距離とが、次式に示すように線形の関係を満たす(つまり一次関数で表される)ことである。
Figure 2007264402
ここで、a0とb0は、任意のパラメータである。このモデルにおいて、カメラの焦点距離をfとおくと、像点pのZ軸からの距離は、第2ミラー上の反射点(t2、F2)を用いて次式のように表される。
Figure 2007264402
すなわち、条件式(8)は、次式のように書き換えられる。
Figure 2007264402
ここで、焦点距離fは簡単のため1として示している。
以下では、均一解像度の実践的な三つの例として、角解像度一定、水平解像度一定、及び垂直解像度一定の条件を示す。これらの条件は、前述した変量Dを、それぞれ、撮像される点からの入射光とZ軸とがなす角度、撮像される点のZ軸に直交する方向の座標値、及び撮像される点のZ軸に直交する方向の座標値とした場合に対応する。変量Dをこれらの値で具体化することによって、それぞれ、角解像度一定、水平解像度一定、及び垂直解像度一定のための条件式が導出される。
なお、ここで挙げた3つの条件はあくまで一例であり、本発明を限定するものではない。すなわち、変量Dは、撮影対象に応じて具体化することができる。例えば、撮影対象が傾斜面や自由曲面である場合に、変量Dをそれらの面上での基準点からの距離とすることによって、それらの面を一定の解像度で撮影するミラーの形状に関する条件式を得ることができる。
2.2.1 角解像度一定
角解像度一定は、入射角に対しての解像度が均一であることである。角解像度一定の特性は、ロボットの自己運動推定など球面座標系での処理を用いる応用に有効である。図3に示すように、角解像度一定を実現するためには、撮像素子14上の像点pのZ軸からの距離t2/F2は入射角φに対して線形でなくてはならない。すなわち、条件式(10)は次の一次関数に書き換えられる。
Figure 2007264402
φを(1)式で置き換えると、角解像度一定の条件式は、次のように与えられる。
Figure 2007264402
よって、条件式(6)と(7)、(11)を連立微分方程式として解くと、単一視点と角解像度一定の特性をもつ全方位視覚センサのミラー形状F1およびF2を得る。
2.2.2 水平解像度一定
水平解像度一定は、水平面の撮像解像度が均一なことで、床面をユークリッド変換として直接撮影することを可能にする。これは、床面上の物体の距離や方位などを画像から直接求める事ができるという利点があるため、ロボットナビゲーションなどに有効である。
図4は視点sから距離C離れてZ軸に直交する水平面l上の任意の点Pが、撮像素子14上の像点pに射影されることを示している。このとき、P(r、z)は次のように示される。
Figure 2007264402
水平解像度一定を設計するために、水平面l上の点PのZ軸に直交する方向の座標rと、像点pのZ軸からの距離t2/F2とが線型な関係を保つ必要がある。すなわち、この関係は次の一次関数で表される。
Figure 2007264402
ここで、式(1)と(12)により置き換えると、次式のように水平解像度一定の条件が得られる。
Figure 2007264402
本実施の形態における全方位センサのような単一視点系のセンサでは、平面の距離は任意に置けるので、ここではC=1としている。
条件式(6)と(7)、(13)を連立微分方程式として解くと、単一視点と水平解像度一定の特性をもつ全方位視覚センサのミラー形状F1およびF2を得る。
2.2.3 垂直解像度一定
垂直解像度一定は、垂直面の解像度の均一性を保障する。人工環境中の壁などに設置されたランドマークマーカーや特徴点が歪なしに観測きるため、この特徴から容易なランドマーク検出を実現できる。すなわち、垂直解像度均一特性は、ランドマークベースのロボットナビゲーションなどに有効である。図5は、センサよりC離れた円筒面l上の任意の点Pが撮像素子14上の像点pに射影される関係を示している。ここで、点P(r、z)は次式のように表される。
Figure 2007264402
垂直解像度一定のセンサを設計するためには、円筒面座標上の点P(r、z)と像点pのZ軸からの距離t2/F2とが線形な関係を保つ必要がある。すなわち、この関係は、次の一次関数で表される。
Figure 2007264402
この式において、式(1)と(14)により置き換えることで、次式のような垂直解像度一定の条件式を得ることができる。
Figure 2007264402
本実施の形態における全方位センサのような単一視点系のセンサでは、垂直解像度一定の特性が得られるか否かは垂直面の距離に関係しないので、ここではC=1としている。条件式(6)と(7)、(15)を連立微分方程式として解くと、単一視点と垂直解像度一定の特性をもつ、全方位視覚センサのミラー形状F1およびF2を得る。
2.3 様々な解
ここまでに、微分方程式(6)及び(7)と共に、均一解像度条件(11)、(13)、(15)の一つを連立させて解くことで、単一視点および均一解像度を実現するミラー形状が得られることを示した。しかしながら、これらの微分方程式の解は一意に定まらず、実際には下記の4つの解が求まる。
Figure 2007264402
これらの4つの解は図6に示すような、第1ミラーと第2ミラーの凹凸の組み合わせを示している。もし、F’1<0ならば、第1ミラーは凸面となり、F’1>0なら、凹面となる。逆に、もしF’2<0なら第2ミラーは凹面となり、F’2>0なら凸面となる。すなわち、これらF’1とF’2の条件を、上記のように加えることにより、ミラー形状の組み合わせを選択して解くことができる。
3 具体例による従来技術との比較
単一視点と角解像度一定の全方位視覚センサを、前述した手法により設計した。連立微分方程式(6)、(7)、及び(11)をルンゲクッタ法を用いて解き、ミラー形状F1、F2を数値解として求めた。このとき、初期値としてF1(0)=20、F2(0)=40を与え、凸面−凸面の組み合わせとして解を求めるため、条件F’1<0とF’2>0を用いた。
図7(a)は、全方位視覚センサのレンズの主点を通る入射光の光路を示している。この図において、第1ミラー内の視点sに向かうすべての入射光はレンズの主点Oを通る。すなわち、単一視点が実現されていることが確かめられた。
また、図7(b)は、図7(a)に示される入射光をレイトレーシングにより射影した画像である。この図において、各入射光の線種と画像中の線種とは対応しており、均一な角度で入射する入射光が、均一な幅で画像として射影されていることが示されている。これより、角解像度一定の特性が実現されていることが示された。
同様に、水平解像度一定や垂直解像度一定に関しても、均一解像度の条件式(11)を式(13)または式(15)に置き換えて同様に解くことにより求められる。
3.1 従来の単一視点センサとの比較
従来の単一視点のセンサである双曲面鏡を用いた全方位視覚センサと、本実施の形態におけるセンサの解像度特性について比較した。双曲面鏡の形状はR2/a2−Z2/b2=−1のように表される。この比較では、形状パラメータをa=52.0802、b=66.3875と設定した。
図8(a)は、従来の双曲面全方位センサと、本実施の形態における角解像度一定のセンサにおいて、入射角に対する解像度特性を示している。双曲面センサでは、入射角に対して大きく解像度が変化している。それに対して本実施の形態におけるセンサでは、角解像度一定で設計した場合、当然ながら入射角によらず一定の解像度分布を示している。
同様に、図8(b)は、双曲面センサと本実施の形態における水平解像度一定のセンサにおける、水平面座標に対する解像度特性を示している。また、図8(c)は、双曲面センサと本実施の形態における垂直解像度一定のセンサにおける、垂直面座標に対する解像度特性を示している。
これらの図より、双曲面のセンサでは、各座標に対して大きく解像度特性が変化しているのに対して、本実施の形態におけるセンサは、水平面や垂直面に対して均一な解像度を実現していることが示された。
ところで、双曲面全方位センサも本実施の形態におけるセンサも双方、単一視点の特性を保持している。単一視点の特徴は、コンピュータビジョンやロボットの応用にとって重要な要素である。本実施の形態における手法は、これに加えて均一解像度の特性を持つため、これら応用にとってさらに有効であると考えられる。
3.2 従来の均一解像度センサとの比較
従来の均一解像度を狙ったGasparミラーの全方位センサと本実施の形態における全方位センサについて比較を行った。両センサとも均一解像度の特性を持つが、Gasparミラーのセンサは単一視点の特性を持たないため、単一視点の有無による影響を比較した。
この比較において、垂直解像度一定の条件z=a・p+bを用いた。ここで、線形条件のパラメータは、a=550、b=−100と置いた。Gasparミラーのセンサでは、式(15)中の均一解像度を狙う面の設定距離をC=100と置いた。この比較では、図9に示すシミュレーション環境中で入力画像を生成した。センサは高さ60、半径C=30の円筒の壁の中心に置かれている。図9に示すように、円筒の壁には幅5の間隔で、均等な縞模様のパターンが書いてある。なお、本実施の形態におけるセンサでは、図9に、もう一枚のミラーが追加される。
このシミュレーション環境下で、本実施の形態における全方位センサとGasparミラーのセンサをシミュレートした入力画像を生成した。図10(a)と図10(b)に両センサの入力画像をパノラマ画像(円筒面射影変換)に変換した画像を示す。図10(a)に示されるように、本実施の形態におけるセンサでは、環境中の縞模様の均一性が保存されている。
一方で、図10(b)に示されるようにGasparミラーのセンサでは、縞模様が不均一で均一解像度で画像が得られていないことが示されている。これは、Gasparミラーのセンサは、均一解像度特性を持つが、単一視点の特性を持たないため、設計時に設定したC=100の距離でしか垂直解像度一定は保障されない。今回のシミュレーションのように、設定された距離から外れたC=30の面を撮像すると、画像が歪み、解像度の均一性はもはや保障されない。
しかしながら、本実施の形態におけるセンサは単一視点を持つため、垂直面であれば、距離に関係なく均一解像度が保持される。これらの実験結果より、均一解像度が望まれる応用においても単一視点が重要であり、本実施の形態において説明したセンサが有用であることが確認された。
本発明に係る全方位視覚センサは、全方位画像を撮影する装置全般に利用できる。とりわけ、単一視点と均一解像度とを満たした全方位画像が望まれる応用装置、例えば、画像計測装置、三次元情報復元装置等に好適である。
実施の形態における全方位視覚センサの主要部の構成を模式的に示す図 中心軸を含む断面における前記主要部の形状と位置関係とを表すモデル図 角解像度一定の特性を得るためのミラー形状を説明する図 水平解像度一定の特性を得るためのミラー形状を説明する図 垂直解像度一定の特性を得るためのミラー形状を説明する図 ミラー形状の凹凸に関する組み合わせを示す図 (a)全方位視覚センサのレンズの主点を通るいくつかの入射光の光路を示す図、及び(b)前記入射光を撮影した全方位画像 (a)従来の全方位視覚センサ及び実施の形態における角解像度一定の全方位視覚センサにおける解像度特性を比較する図、(b)従来の全方位視覚センサ及び実施の形態における水平解像度一定の全方位視覚センサにおける解像度特性を比較する図、及び(c)従来の全方位視覚センサ及び実施の形態における垂直解像度一定の全方位視覚センサにおける解像度特性を比較する図 シミュレーション環境の図 (a)実施の形態における垂直解像度一定の全方位視覚センサによって撮影される全方位画像、及び(b)従来のGasparミラーによる全方位視覚センサによって撮影される全方位画像 (a)従来の単一視点が得られる全方位視覚センサのモデル図、及び(b)その全方位センサの入射角−像点座標特性を示す図 (a)従来の均一解像度が得られる全方位視覚センサのモデル図、及び(b)その全方位センサの入射角−像点座標特性を示す図
符号の説明
1 全方位視覚センサ
10 中心軸
11 第1ミラー
12 第2ミラー
13 レンズ
14 撮像素子
15 鏡筒
16 カメラ筐体

Claims (7)

  1. 回転対称軸を有する第1曲面形状に形成された第1ミラーと、
    前記回転対称軸と同じ回転対称軸を有する第2曲面形状に形成された第2ミラーと、
    光軸を前記回転対称軸に一致させて配置されたレンズと、
    前記光軸に直交して配置された撮像手段とを備え、
    前記第1ミラー及び前記第2ミラーは、予め定められた視点に向かう全ての入射光が前記第1ミラー及び前記第2ミラーの順に反射して前記レンズの主点を通ると共に、前記回転対称軸を含む平面上において撮像される点の位置に関係する変量と前記点に対応する前記撮像手段上の像点の前記回転対称軸からの距離とが一次関数で対応付けられるように、互いに関連して形成されている
    ことを特徴とする全方位視覚センサ。
  2. 前記第1ミラー及び前記第2ミラーは、予め定められた視点に向かう全ての入射光が前記第1ミラー及び前記第2ミラーの順に反射して前記レンズの主点を通ると共に、前記回転対称軸を含む平面上において撮像される点の位置に関係する変量と前記点に対応する前記撮像手段上の像点の前記回転対称軸からの距離とが一次関数で対応付けられることを言い表す連立微分方程式を解いて得られる前記第1曲面形状及び前記第2曲面形状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の全方位視覚センサ。
  3. 前記第1ミラー及び前記第2ミラーは、前記撮像される点からの入射光と前記回転対称軸とがなす角度と、前記像点の前記回転対象軸からの距離とが一次関数で対応付けられるように、互いに関連して形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の全方位視覚センサ。
  4. 前記第1ミラー及び前記第2ミラーは、前記撮像される点の前記回転対称軸に直交する方向の座標値と、前記像点の前記回転対象軸からの距離とが一次関数で対応付けられるように、互いに関連して形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の全方位視覚センサ。
  5. 前記第1ミラー及び前記第2ミラーは、前記撮像される点の前記回転対称軸に平行な方向の座標値と、前記像点の前記回転対象軸からの距離とが一次関数で対応付けられるように、互いに関連して形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の全方位視覚センサ。
  6. 全方位画像を撮像するための組ミラーであって、
    回転対象軸を有する第1曲面形状に形成された第1ミラーと、
    前記回転対象軸と同じ回転対象軸を有する第2曲面形状に形成された第2ミラーとからなり、
    光軸を前記回転対称軸に一致させて配置されたレンズと、前記光軸に直交して配置された撮像手段と共に用いられる場合に、
    前記第1ミラー及び前記第2ミラーは、予め定められた視点に向かう全ての入射光が前記第1ミラー及び前記第2ミラーの順に反射して前記レンズの主点を通ると共に、前記回転対称軸を含む平面上において撮像される点の位置に関係する変量と前記点に対応する前記撮像手段上の像点の前記回転対称軸からの距離とが一次関数で対応付けられるように、互いに関連して形成されている
    ことを特徴とする組ミラー。
  7. 回転対象軸を有する第1曲面形状に形成される第1ミラーと、前記回転対象軸と同じ回転対象軸を有する第2曲面形状に形成される第2ミラーとからなる組ミラーの設計方法であって、
    前記組ミラーが、光軸を前記回転対称軸に一致させて配置されたレンズと、前記光軸に直交して配置された撮像手段と共に用いられる場合に、
    予め定められた視点に向かう全ての入射光が前記第1ミラー及び前記第2ミラーの順に反射して前記レンズの主点を通ると共に、前記回転対称軸を含む平面上において撮像される点の位置に関係する変量と前記点に対応する前記撮像手段上の像点の前記回転対称軸からの距離とが一次関数で対応付けられることを言い表す連立微分方程式を解くことによって前記第1曲面形状及び前記第2曲面形状を決定するステップ
    を含むことを特徴とする設計方法。
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