JP2007256006A - 位置検出装置、弦楽器用のピックアップ - Google Patents

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琢哉 藤島
Keita Arimoto
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Abstract

【課題】簡易な構成で物体の位置を検出する位置検出装置を提供する。
【解決手段】点光源1は、連続スペクトル光を出力し、この光はスリット11を介してプリズム21、22に入射する。スリット11はプリズム21、22に入る光を互いに分離する。このプリズム21、22に入射した光は、プリズム21、22でスペクトルに分光され、光の束201、202は、複数の方向から物体100に照射する。物体100で反射した光の束201の反射光は受光部31で受光され、物体100で反射した光の束201の反射光は受光部32で受光される。受光部31、32は各々2つのフォトトランジスタ301、302を備え、光を電流に変換する。波長計算部41、42はこの出力電流値の比からこの反射光の波長λ1、λ2を測定する。波長によりプリズム21、22での屈折率が異なるから、座標計算部6はその方向の交点から物体100の位置を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、物体に光を照射して非接触でこの物体の位置を検出する装置に関する。
従来より、特許文献1に示すように、三角測量の一種であるステレオ法を用いて、物体までの距離を測定する方法が提案されている。特許文献1の装置は、物体にスペクトルに分光した光を照射する手段と、カメラ内部に設けた分光素子と、この分光素子に分けられた光を撮像する2つの撮像素子を備え、撮像手段に映し出された光の位置から、物体の位置を検出する。また、特許文献1の装置は、このスペクトルに分光したスペクトルパタンを用いることにより、物体のカメラに対する方向と撮像素子に撮像された位置関係の対応関係を把握する。
また、特許文献2には、ギター等の電気弦楽器について、LED光を照射して、位置検出装置で弦の位置を得る装置が開示されている。特許文献2では縦方向の振動のほうが横方向の振動より持続時間が長く音の伸びが良いことから、斜めに立てたミラーを介して縦方向の振動を取得する装置が開示されている。
特開平6−58755号公報 特開平5−341789号公報
しかしながら、特許文献1の方法は2台の撮像手段であるビデオカメラが必要であり、大掛かりであり小型化できない。しかも、そのフレームレートには限度があり、弦の振動を計測することが容易ではなかった。特許文献2の方法では、高価な位置検出素子が必要となる問題があった。
そこで、本発明は、簡易な構成で物体の位置を検出する位置検出装置を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。
(1)本発明は、
スペクトルに分光された光の束を複数生成し、該複数の光の束を各々別々の方向から物体に向けて照射する照射手段と、
前記複数の光の束に対応して各々設けられ、前記光の束のうち前記物体に反射した反射光を各々受光して、該反射光の波長を測定する波長測定手段と、
前記複数の光の束各々のうち前記波長に対応する単色光成分が進む方向の交点を求めることにより前記物体の位置を検出する位置検出手段と、を備えた位置検出装置である。
この構成では、照射手段がスペクトルに分光された光の束を複数生成し、この複数の光の束を各々別々の方向から物体に照射する。この光の束に含まれる各々の波長の単色光の進行方向は異なるから、物体に照射する光の波長を求めることで、物体に照射した単色光の進行方向を特定できる。この構成では、この物体に照射する光の波長を求めるため、波長測定手段を備えている。波長測定手段は、前記複数の光の束に対応して各々設けられ、物体に反射した反射光を受光してその波長を測定する。位置検出手段は、この波長に対応する単色光(即ち、物体に照射する光)が進む方向の交点を求めることで、前記物体の位置を検出することができる。
(2)本発明は、
前記照射手段は、分光された1つの光の束を複数に分岐し、前記分岐した光の束をそれぞれ別の方向から前記物体に照射する。
この構成では、分光された1つ光の束(ここではこれを「A」とする。)を複数に分岐し、光の束Aを分岐して複数の波長の光の束(ここではこれを「A1〜An」(nは整数)とする。)に分離することができる。ここで、前記波長測定手段は、光の束A1〜Anに対応して各々設けられているが、光の束A1〜Anは波長帯域が異なるから、前記波長測定手段が受光した光が、この分岐した複数の光の束A1〜Anのうちどの光の束に由来するのかを特定できる。したがって、それぞれの波長測定手段は、測定しようとする対象の光の束以外の光が入ってきても、この測定をする対象から除外することができるので、より精度良く位置検出することができる。
なお、光を分岐する方法としては、例えば鏡やハーフミラー等を用いることができる。
(3)本発明は、
前記波長測定手段は、波長毎の感度特性である分光感度特性が異なる複数の受光素子を備え、該複数の受光素子の受光量の比により前記波長を計算する。
本発明は、波長毎の感度特性である分光感度特性が異なる複数の受光素子の受光量の比により前記波長を計算するので、この光の束の強度は無次元化されるから、スペクトルに分光された光の束の強度が波長に対して均一でなくとも、光の波長を求めることができる。
(4)本発明は、
張架された弦を前記物体とし、この弦の軸方向に略垂直な平面内に前記光の束を照射するように(1)〜(3)のいずれかに記載の位置検出装置を設けた弦楽器用ピックアップである。
本発明は以上の構成の位置検出装置の応用発明である。弦の軸方向に略垂直な平面内に前記光の束を照射することにより、弦楽器用ピックアップとして動作する。
なお、以上の発明の構成のうち(2)〜(4)の構成を組み合わせることも可能である(第4の実施形態がその例である。)。
本発明によれば、簡易かつ安価な構成で、物体の位置検出ができる。
<第1の実施形態の位置検出装置の概略説明>
図1を用いて、第1の実施形態の位置検出装置について概略を説明する。図1(A)はこの装置の構成図であり、図1(B)は受光部31、32の構成図である。連続スペクトル光を出力する点光源1から取り出された2つの線状の光は、プリズム21、22によりスペクトルに分光されて、連続した波長の光を含む光の束201、202が生成され、異なる方向から物体100に向けて照射される。光の束201、202の一部である光2010、2020は物体100で反射して、反射光310、320がそれぞれ受光部31、32に入射する。
この光の束201、202はプリズム21、22により分光されたものであり、光の束201、202に含まれる特定波長の光(単色光成分)は、異なる方向に進行する。したがって、物体100がこの光の束201、202の中のどの位置にあるかによって物体100に入射する光の波長が異なる。そこで、その反射光310、320の光の波長を測定することで、物体100に入射する光2010、2020のプリズム21、22からの出射角度θ1、θ2を特定でき、物体100の位置を特定することができる。この反射光310、320の波長の測定は、受光部31、受光部32、波長計算部41、42により行う。
本実施形態の位置検出装置は、物体100に入射する光の波長を測定するため、受光部31、32、波長計算部41、42を備え、この物体100で反射した光310、320の波長を測定する。受光部31、32は、この光の束201、202に対応して光2010、2020が反射する方向にそれぞれ配置されている。このフォトトランジスタ301、302は、それぞれ波長ごとに受光量の強弱が異なる分光感度特性を持ち、またこの受光特性がフォトトランジスタ301、302の間で互いに異なる。この出力電流の比の曲線(図2(B)の37参照。)を予め計算し、その値を表したテーブル(不図示)を記憶しておく。位置検出を行う際には、測定したフォトトランジスタ301、302の電流値の比に基づきこのテーブルを参照することで、点光源1のスペクトル分布にかかわらず受光した光の波長を正確に求めることができる。
座標計算部6は、プリズムの特性データテーブル5を参照して、物体100に入射する光の波長から光が進行する出射角θ1、θ2を特定する。そして、座標計算部6は、出射角θ1、θ2に基づいて、光2010、2020の進行方向の交点を求めて、この物体100の位置を特定する。
<第1の実施形態の位置検出装置の構成の説明>
図1を用いて、第1の実施形態に係る位置検出装置の構成図について詳細に説明する。前述のとおり図1(A)はこの装置の構成図であり、図1(B)は受光部31、32の構成図である。この位置検出装置は、点光源1と、点光源1の光を分離してプリズム21、22に導くスリット11と、このスリットを通した光をスペクトルに分光するプリズム21、22と、受光した光を電流に変換する受光部31、32と波長計算部41、42と、プリズムの特性データテーブル5と座標計算部6を備える。
点光源1は、連続スペクトル光を出力する点光源であり、例えば、白色電球、白色LEDなどを用いることができる。なお、点光源1の連続スペクトル光は、必ずしも波長が全帯域についてフラットな(白色の)特性である必要はない(詳細は受光部31、32の説明で後述する)。
スリット11は、プラスチックのカバーで構成する。プリズム21、22に点光源1の光を線状に導くことができるようにスリット11の一部に孔110、111が開いている。スリット11は、孔110を通ってプリズム21に入射する光と、孔111を通ってプリズム22に入射する光を分離する機能を有する。
プリズム21、22は、3角形の透明なガラスまたはアクリルで構成する。プリズム21、22の界面で2回屈折する。その屈折の際、光の波長により屈折率が異なり光の進行方向が異なるから、波長に応じて分光されて広がり、光の束201、202を生成する。プリズム21、22は、物体に対して2つの方向から光の束201、202を照射するように配置し、物体100が移動する範囲が光の束201、202が交差する範囲内になるように設定する。なお、この光の束201、202が交差する範囲内が物体100の位置を検出できる範囲内になる。
このように光の束201、202に含まれる単色光成分は、その波長により進行方向が異なるから、この物体100に入射する光2010、2020の波長を求めることにより、光2010、2020の進行方向を特定でき、物体100の位置を検出することができる。
受光部31、32、波長計算部41、42は、この光の束201、202各々に対応して設けられている。受光部31、32、波長計算部41、42は、物体100に入射する光2010、2020の波長を測定するため、この物体100で反射した光310、320の波長を測定する。
図1(B)に示すように、受光部31、32は、いずれもフォトトランジスタ301、302を有する2種類の受光素子のセットと、遮蔽板303を備える。図1(A)に示すように、受光部31、受光部32のそれぞれのフォトトランジスタ301、フォトトランジスタ302は、この光の束201、202に対応して光2010、2020各々が反射する方向に配置されている。この物体100は、プリズム21、プリズム22から出力された光の束201、202の幅の中にあり、光の束201、202のうち、物体100で反射した反射光310、320は、それぞれ受光部31、32に入射する。遮蔽板303は、受光部31、32のいずれの前方にも、受光部31、32から物体100へ向く方向に配置されている。この遮蔽板303により受光部31には光の束201の反射光310のみ入射し、受光部32には光の束202の反射光320のみが入射する。入射された反射光201、202は2つのフォトトランジスタ301、302で受光され、この反射光201、202は電流に変換される。
なお、受光部31に光の束201のうちの物体100に入射する光2010の反射光310のみを、受光部32に光の束202のうちの物体100に入射する光2020の反射光320のみを、入射することができれば、本実施形態の位置検出装置は、必ずしも遮蔽板303を備えなくてもよい。
また、以下では、「受光量」は、フォトトランジスタ301、302の出力電流の値をA/D変換によりディジタルデータに変換したものをいうものとする。
図1(B)に示す2つのフォトトランジスタ301、302はそれぞれ波長によって受光量の強弱が変化する感度特性を持ち、またこの感度特性がフォトトランジスタ301、302の間で互いに異なる。したがって、これらのフォトトランジスタ301、302の受光量の比から反射光310、320の波長を測定することができる。
図1(A)の波長計算部41、42は、受光部32の特性の異なる2つのフォトトランジスタ301、302の受光量の比から受光部31、32で受光された光の波長を求めて、座標計算部6に出力する。
図1(A)のプリズムの特性データテーブル5は、ROMにデータとして格納されている。プリズムの特性データテーブル5では、入射角度φi(i=1,2)とプリズム31、32から出射する光の波長λと、プリズム31、32から出射する出射角θi(i=1,2)との関係が対応付けられている。ここで、点光源1、プリズム21、22は位置関係が固定されているから、入射角φ1、φ2は定数となる。したがって、プリズムの特性データテーブル5を参照すれば、波長計算部41、42で求めた波長λ1、λ2に対応する出射角θ1、θ2を求めることができる。
図1(A)のプリズムの特性データテーブル5は、ROMで構成する。特性データテーブル5には、入射角度φi(i=1,2)とプリズム21、22から出射する角度θi(i=1,2)と角度θi(i=1,2)でプリズム21、22から出射する光の波長λとの関係が格納されている。
図1(A)の座標計算部6は、CPUと、座標計算部6を動作させるプログラムと、このプログラムで計算した結果を一時的に格納するためのRAMを備える。座標計算部6は、プリズムの位置関係とθi(i=1,2)=f(λ、φi)を用いて、位置(x,y)の座標値を求める。
次に、図1の他に図2を参照して、受光部31、32の特性および波長計算部41、42について説明する。図2(A)は、受光部31、32のフォトトランジスタ301、302の特性を表す図であり、図2(B)は波長計算部41、42の光の波長の求める方法を表す概念図である。図2(A)に示す曲線3011、3021は、それぞれフォトトランジスタ301、302の分光感度特性、即ち、これらに入射する光の波長と出力電流の値との関係を表している。曲線3011は、波長λ3でピークとなる特性を有している。また、曲線3021は、波長λ4でピークとなる特性を有している。
図2(B)に示すように、フォトトランジスタ301、302の出力電流値の比Rを求めて、これに対応する波長λを求めるようにする。このように出力電流の比Rをとることにより、フォトトランジスタ301、302に入射した光の大小による受光量の絶対値の大小は相殺され、点光源1のスペクトル特性にかかわらず、λ1、λ2を求めることができる。そこで、この出力電流の比Rと波長λの関係をデータテーブル(不図示)としてROMに格納しておき、このデータテーブルを参照して、波長λを求める。受光部31、32に入射した、いずれの反射光310、320についてもこの波長を求めて、λ1、λ2とする。
なお、λ1、λ2を一意に定めるため、λ3からλ4の光のみが入射するように、例えば移動範囲を制限するか、または、後述の第3の実施形態の装置を表す図6に示す第3の実施形態のように、遮蔽板25、26を設けて波長の範囲を制限する。
また、このように出力電流の比Rで波長計算部41、42が波長λを求めるので、点光源1は、必ずしも波長毎の光の強度がフラットの白色光である必要がない。
前述の図1と図3を用いて、プリズムの特性データテーブル5について更に詳しく説明する。図3は、プリズムに入射する光の入射角と出射角を表す概念図である。まず、図3に示す入射角度φi(i=1,2)は、図1(A)に示す点光源1と、スリット11、プリズム21、22の位置関係から求めることができる。この入射角度φi(i=1,2)から入射した光が、プリズムで屈折して特定の波長λの光が出射する角度θi(i=1,2)は、波長λと入射角φi(i=1,2)の関数で表すことができる。図3に示すように、この関数を
θi(i=1,2)=f(λ、φi)
と表す。
プリズム21、22の界面の屈折率はその材料特性で決定でき、このf(λ、φi)は、この材料特性と位置関係で求めることができるが、この関数fは、図3に示すように受光部30(図1(B)に示した受光部31、32と同様の構成とする。)をプリズム21、22を中心として回転させ、各々波長を求めることで、実測により求めることができる。このデータをプリズムの特性データテーブル5として、ROMに格納する。なお、θi(i=1,2)の傾向は、プリズム21、22は、波長λが高いほど屈折率が高く(図3ではλ(blue)として図示。)、θiは大きくなる。波長λが低いほど屈折率が低くなり、θiは小さくなる。
図4を用いて、座標計算部6について更に詳しく説明する。図4は、位置(x,y)の座標値を求める位置の計算方法を表す概念図である。計算前に予め、X、Y座標系の位置関係を定めておく。図4に示すように、このX、Y座標系は、図1(A)と同じであり、プリズム21を原点として、プリズム21からプリズム22へ向かう方向をY軸、これに垂直な方向をX軸とする。プリズム間の距離をLとする。図4では、プリズムの形状は簡略化している。
図4に示すように、物体100の位置(x,y)のy座標は、xに対してtan(θ1)を掛け算したものであり、Lからこのy座標の値xtan(θ1)を差し引くと、
L1=L−xtan(θ1)=xtan(θ2)
となる。図3で求めたプリズムの特性データテーブル5から、
θ1=f(λ1、φ1)
θ2=f(λ2、φ2)
を求めることができるから、これを用いて次のようにX、Yの座標値が求まる。
Figure 2007256006
<第1の実施形態の応用に係る位置検出装置の説明>
なお、以上の説明のとおり、プリズムからの出射角θ1、θ2は、物体に対して直角に光を照射する必要はない。また、プリズムは、必ずしも図1(A)に示すように正三角形でなくとも良く、直角三角形でもよい。
図1〜図4の説明では、位置測定の対称となる物体を単に物体100として説明したが、本装置はこの物体100を弦として、弦楽器の光学ピックアップとして用いることも可能である。この場合、分光した光の束201、202をそれぞれ弦楽器の弦の軸方向に垂直に照射するようにする。また、以上の実施形態では、物体100を独立した物体として説明したが、例えば表面の粗さを計測するような、物体の一部分の形状を測定する場合へ応用することも期待できる。
また、本装置で位置検出のために必要なことは、物体100に分光された光の束(例えば201、202)を2以上の方向から物体100の方へ向けて照射して、その反射光の波長を各々測定することであるので、点光源1は光の束201、202に対して別々に設けても良く、光の束(例えば、201、202)は、3つ以上でも良い。光の束を3つ以上物体100に照射する場合には、計算式が変数(x,y)に対して冗長となるから、2乗誤差の平均をとっても良いし、そのうちの2式を可能な限り計算して求められる値の中央値や平均値としても良い。
また、第1の実施形態の装置では、波長がλ3からλ4以外の値の光が入射した場合には、波長が一意に決まらない問題が生じうる。そこで、光の束201、202で予め波長の帯域を制限して、λ3からλ4の光のみが入射するようにするため、例えば物体100の移動範囲を制限するようにする。また、後述の第3の実施形態の装置を表す図6に示す第3の実施形態のように、遮蔽板25、26を設けて波長の範囲を制限することができる。また、特定の波長帯域のみを透過するような特殊な材料からなるフィルタを受光部に備えてもよい。
以上の説明では、2次元上で物体100に光を照射して物体100の位置を求めたが、3次元上の3方向から光を入射して、図1〜図4と同様にして3次元上の位置(x、y、z)の座標値を求めれば、3次元上の位置の検出をすることができる。
また、以上の説明では、波長計算部41、波長計算部42、座標計算部6、プリズムの特性データテーブル5と分けて説明したが、実装上可能であれば受光部31、受光部32の各々のフォトトランジスタ301、302の出力電流比Rを入力として、座標値を(x,y)を出力とするデータテーブルをROM上に記憶し、直接(x,y)の座標値を求めても良い。
また、上述の実施形態の位置検出装置では、各受光部31、32に含まれる受光素子を2つのフォトトランジスタ301、302としたが、感度特性の異なる受光素子を3つ個以上備えて、それらの測定値の組み合わせにより波長を推定してもよい。
また、ディジタル回路で波長計算部41、42を構成するのではなく、オペアンプ等を用いたアナログ回路で波長計算部41、42を構成しても良い。
さらに、この実施形態のように1つの点光源1を2つに分離する方法に限らず、2つ以上の点光源とこれに対応するプリズムを備えて、光の束を2方向から物体へ向けて照射する構成でも良い。ただし、少なくとも物体が移動する次元の数(2次元上なら2つ、3次元上なら3つ)の光の束を物体100から見て、別々の方向から照射する必要である。またプリズムに限らず、物体100に対して物体100の位置により光の束が波長に対応した幅をもっており、光の束(201、202等)を照射できるのであれば、本実施形態の装置に用いることが可能である。
<第2の実施形態の位置検出装置の説明>
次に、図5を用いて、第1の実施形態の位置検出装置の応用に係る第2の実施形態の位置検出装置について説明する。図5は、この第2の実施形態の位置検出装置の構成図である。第1の実施形態の装置と異なる点は、プリズム21、22の代わりに、回折格子23、24を用いている点が異なる。その他の点は、以上の第1の実施形態の装置の説明を準用する。回折格子23、24は、鏡面加工された面に垂直に(図3の紙面に垂直に相当する。)、細かい溝が刻まれた部材により構成する。この溝間の光の干渉によって、スリット11を介して入射した点光源1からの光を反射しつつ、スペクトルの光の束201、202に分光する。
<第3の実施形態の位置検出装置の説明>
次に、図6を用いて、第1の実施形態の位置検出装置の応用に係る第2の実施形態の位置検出装置について説明する。図6は、この実施形態の装置の構成図を表している。第3の実施形態の装置は、更に遮蔽板25、26を設けている点が第1の実施形態の装置と異なる。その他の点は、実施形態の装置と同様なので、同じ符号を付して以上の説明を準用する。
図6に示すように、第3の実施形態の装置は、遮蔽板25、26を設けて光の束201、202の光の波長の帯域を制限している。遮蔽板25は光の束201のうち、屈折率が低い側のみ、即ち波長の長い側のみ通すと共に、遮蔽板26は光の束202のうち屈折率が高い側のみ、即ち波長の短い側のみ通す。受光部31から算出される波長計算部41は、光の束201の反射光の波長のみ捉えることができ、受光部32から算出される波長計算部42は、光の束202の反射光の波長のみ捉えることができるので、より外乱の影響を少なくすることができる。また、検出する側のフォトトランジスタ301、302も、受光部31と受光部32とで互いに検出する分光感度特性を異ならせるようにする。具体的には、図2で示した波長の帯域λ3〜λ4を、遮蔽板25、遮蔽板26で制限された波長の帯域に設定するようにする。
<第3の実施形態の位置検出装置の別態様の説明>
なお、第2の実施形態の装置(回折格子を用いたもの)についても、この第3の実施形態の装置をそのまま応用できる。
また、遮蔽板25、26の遮断の方法は、遮蔽板25が波長が短い帯域のみ通し、遮蔽板26が波長が長い帯域のみ通すことももちろん可能である。
また、光ファイバーなど波長により減衰度が異なる素子を用いて、光の束201または、点光源1の光そのものを導くようにして、波長の帯域を制限しても良い。
さらに、第3の実施形態の装置では、光の束201、202で予め波長の帯域を制限して、図2(B)で示したλ3からλ4の光のみが入射することができるので、前述の第1の実施形態の装置のように、波長がλ3からλ4以外の値の光が入射した場合に対応して、移動範囲を拘束する必要はない。
<第4の実施形態の位置検出装置の説明>
次に、図7を用いて、第3の実施形態の位置検出装置の応用に係る第4の実施形態の位置検出装置について説明する。図7は、この実施形態の装置の構成図を表している。第4の実施形態の装置は、1つの光の束201を鏡27を使って分岐することにより、波長帯域の異なる光の束203、204を互いに異なった方向から物体100に照射している点が、第3の実施形態の位置検出装置と異なる。その他の点は、以上の実施形態の装置と同様なので、同じ符号を付して以上の説明を準用する。
図7に示すように、第4の実施形態の装置は、1つの光の束201のうち、屈折率が高い、即ち波長の短い帯域の光を鏡27により遮断して、波長の長い帯域の光の束203のみを物体100に向けて照射し、物体100に入射した光2030の反射光を受光部31で受光する。また、光の束201のうち鏡27により遮断した光は、鏡27で反射して光の束204として物体100に向けて照射される。受光部32は、光の束204のうち物体100に入射した光2040の反射光を受光する。このようにしても、第3の実施形態の位置検出装置と同様、受光部31、32で受光する光の波長の帯域を制限できるので、受光部31には光の束203の光のみ、受光部32には光の束204のみ検出することが可能となる。また、フォトトランジスタ301、302は、第3の実施形態の装置と同様、受光部31と受光部32とで互いに検出する分光感度特性を異ならせるようにする。具体的には、図2で示した観測できる帯域を鏡27で分離した波長の帯域に設定するようにする。
なお、第2の実施形態の装置(回折格子を用いたもの)についても、この第4の実施形態の装置へそのまま応用できる。
<第5の実施形態の位置検出装置の説明>
次に、図8を用いて、第1の実施形態の位置検出装置の応用に係る第5の実施形態の位置検出装置について説明する。図8はこの実施形態の位置検出装置の構成図を表している。この実施形態の装置の構成では、複数の点光源1A、1Bとこれを駆動する駆動部(不図示)と遮蔽板112を備える。
この駆動部は、点光源1A、Bに出力する電流を駆動する。点光源1A、Bは、例えば、白色LEDで構成する。この駆動部の駆動電流により、点光源1A、1Bは、点光源1A,1Bの光を同時に出力するのではなく、時分割で交互に切り替えて出力する。この切り替える速度は、(移動する物体100を検出するサンプリング速度)×点光源の数(図7の例では1A、1Bで2つ)の速度で切り替える必要がある。物体100が弦であれば、音声をサンプリングする周波数(例えば96kHz)×点光源の数(図7の例では2つ)の速度で、切り替える必要がある。
遮蔽板11、112は、2つの光源1A、1Bの光を互いに分離する。光源1Aの光は、孔110から出力され、プリズム21のみに入射する。光源1Bの光は孔111から出力され、プリズム22のみに入射する。その他の構成は、第1実施形態と同様であり、その説明については以上の説明を準用する。
このように構成することにより、第3、第4実施形態のように入射する光の束310、320の波長帯域を遮蔽したり分割したりしなくとも、受光部31は、光の束201の反射光310のみを受光し、受光部32は、光の束202の反射光320のみを受光することができる。これにより、複数の光の束201、202の波長帯域や受光部31、32内部のフォトトランジスタの特性が、受光部31と受光部32で互いに重なっていても、精度のよい測定が可能となる。
なお、第2の実施形態の装置(回折格子を用いたもの)についても、この第5の実施形態の装置へそのまま応用できる。
第1の実施形態に係る位置検出装置の構成図 第1の実施形態に係る位置検出装置の光の波長の求め方を表す概念図 第1の実施形態に係る位置検出装置のプリズムに入射する光の入射角と出射角を表す概念図 第1の実施形態に係る位置検出装置の位置の計算方法を表す概念図 第2の実施形態に係る位置検出装置の構成図 第3の実施形態に係る位置検出装置の構成図 第4の実施形態に係る位置検出装置の構成図 第5の実施形態に係る位置検出装置の構成図
符号の説明
1−点光源、 11−スリット、 110−孔、 111−孔、112−遮蔽板
21−プリズム、 22−プリズム、 23−回折格子、 24−回折格子
201−光の束、 2010−光、 202−光の束、 2020−光
203−光の束、 2030−光、 204−光の束、 2040−光
25−遮蔽板、 26−遮蔽板、 27−鏡
31−受光部、 32−受光部
301−フォトトランジスタ、 302−フォトトランジスタ、 303−遮蔽板
3011−曲線、 3021−曲線、 37−曲線
41−波長計算部、 42−波長計算部
5−プリズムの特性データテーブル、6−座標計算部
λ1−波長、 λ2−波長、 λ3−波長、 λ4−波長
φ1−入射角、 φ2−入射角、 θ1−出射角、 θ2−出射角
100−物体

Claims (4)

  1. スペクトルに分光された光の束を複数生成し、該複数の光の束を各々別々の方向から物体に向けて照射する照射手段と、
    前記複数の光の束に対応して各々設けられ、前記光の束のうち前記物体に反射した反射光を各々受光して、該反射光の波長を測定する波長測定手段と、
    前記複数の光の束各々のうち前記波長に対応する単色光成分が進む方向の交点を求めることにより前記物体の位置を検出する位置検出手段と、を備えた位置検出装置。
  2. 前記照射手段は、分光された1つの光の束を複数に分岐し、前記分岐した光の束をそれぞれ別の方向から前記物体に照射する、請求項1に記載の位置検出装置。
  3. 前記波長測定手段は、波長毎の感度特性である分光感度特性が異なる複数の受光素子を備え、該複数の受光素子の受光量の比により前記波長を計算する、請求項1に記載の位置検出装置。
  4. 張架された弦を前記物体とし、この弦の軸方向に略垂直な平面内に前記光の束を照射するように請求項1〜3のいずれかに記載の位置検出装置を設けた弦楽器用ピックアップ。
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