JP2007253053A - ジョークラッシャ - Google Patents
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Abstract
【課題】固定歯と、動歯と、トグルプレートを介して動歯を支持するトグルブロックと、トグルブロックの位置調整を行う調整シリンダと、トグルプレートを保持する保持シリンダとを備えたジョークラッシャにおいて、出口隙間の調整を行う場合に、トグルプレートが脱落してしまうことを防止する。
【解決手段】ジョークラッシャの運転中における保持シリンダ21のトグルプレート保持圧を補償するアキュムレータ39と、調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bへの圧油供給時に、保持シリンダロッド側油室21aの圧力をアキュムレータ39の最低作動圧以下の低設定圧まで低下せしめるカウンタバランス弁43とを設け、調整シリンダヘッド側油室20b、20bへの圧油供給に伴い出口隙間を狭くする方向に動歯14が移動したときに、該動歯14の移動による外力で保持シリンダ21を伸長せしめるように構成にした。
【選択図】図4
【解決手段】ジョークラッシャの運転中における保持シリンダ21のトグルプレート保持圧を補償するアキュムレータ39と、調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bへの圧油供給時に、保持シリンダロッド側油室21aの圧力をアキュムレータ39の最低作動圧以下の低設定圧まで低下せしめるカウンタバランス弁43とを設け、調整シリンダヘッド側油室20b、20bへの圧油供給に伴い出口隙間を狭くする方向に動歯14が移動したときに、該動歯14の移動による外力で保持シリンダ21を伸長せしめるように構成にした。
【選択図】図4
Description
本発明は、岩石やコンクリート等を破砕するジョークラッシャの技術分野に属するものである。
一般に、ジョークラッシャは、機体側に固定される固定歯と揺動自在な動歯とのあいだに、岩石やコンクリート等の被破砕物を挟み込んで破砕すると共に、破砕処理物の粒度を調整するべく、上記固定歯と動歯とのあいだの出口隙間を調整するための出口隙間調整機構が設けられている。
前記出口隙間調整機構としては、従来から、トグルプレートを介して動歯を支持するトグルブロックを移動せしめることで、動歯の下部を固定歯に対して離接移動せしめるように構成したものが知られている。さらに、このものにおいて、前記トグルプレートは、動歯とトグルプレートとのあいだに挟持されているだけであるから、動歯の揺動中にトグルプレートが脱落しないように保持するトグルプレート保持機構が必要となるが、この様なトグルプレート保持機構としては、一端側が動歯に他端側が機体側に支持されたテンションロッドと、該テンションロッドに張力を付与するテンションスプリングとを用いたものが、従来から用いられている。
この様な出口隙間調整機構において、出口隙間の調整時には、トグルブロックを所望の出口隙間に対応する位置まで移動させることになるが、近年、トグルブロックの位置調整を行う手段として、外部から遠隔操作される油圧シリンダや駆動モータを用いることで、出口隙間の調整を簡単に行えるようにした技術が提唱されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−13918号公報
前記出口隙間調整機構としては、従来から、トグルプレートを介して動歯を支持するトグルブロックを移動せしめることで、動歯の下部を固定歯に対して離接移動せしめるように構成したものが知られている。さらに、このものにおいて、前記トグルプレートは、動歯とトグルプレートとのあいだに挟持されているだけであるから、動歯の揺動中にトグルプレートが脱落しないように保持するトグルプレート保持機構が必要となるが、この様なトグルプレート保持機構としては、一端側が動歯に他端側が機体側に支持されたテンションロッドと、該テンションロッドに張力を付与するテンションスプリングとを用いたものが、従来から用いられている。
この様な出口隙間調整機構において、出口隙間の調整時には、トグルブロックを所望の出口隙間に対応する位置まで移動させることになるが、近年、トグルブロックの位置調整を行う手段として、外部から遠隔操作される油圧シリンダや駆動モータを用いることで、出口隙間の調整を簡単に行えるようにした技術が提唱されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、出口隙間の調整を行う場合、動歯の移動と共にテンションロッドも移動するから、テンションスプリングの設定バネ力も同時に調整する必要が生じる。このため、前記特許文献1のように、外部から遠隔操作される油圧シリンダや駆動モータによってトグルブロックの位置調整を行えるようにしても、テンションスプリングのバネ力の調整は依然として手動で行わなければならず、煩雑且つ面倒である。
そこで、トグルブロックの位置調整を行う手段として調整用油圧シリンダを用いると共に、トグルプレート保持機構として、一端側が動歯に他端側が機体側に支持される保持用油圧シリンダを用いることで、トグルブロックの位置調整とトグルプレートの保持機構とを共に油圧で遠隔操作できるように構成することが提唱される。
しかるにこの場合、出口隙間の調整時において、トグルブロックの位置調整を行う調整用油圧シリンダの作動速度と、トグルプレートを保持する保持用油圧シリンダの作動速度とが同期しないと、トグルプレートが脱落してしまう惧れがある。また、出口隙間を狭くする方向にトグルブロックを移動させる場合に、動歯を固定歯に接近させすぎて両歯が当ってしまうと、油圧シリンダに作用する油圧力が過大な荷重となって、トグルプレートや動歯および固定歯が損傷してしまう惧れもあり、これらに本発明が解決しようとする課題がある。
そこで、トグルブロックの位置調整を行う手段として調整用油圧シリンダを用いると共に、トグルプレート保持機構として、一端側が動歯に他端側が機体側に支持される保持用油圧シリンダを用いることで、トグルブロックの位置調整とトグルプレートの保持機構とを共に油圧で遠隔操作できるように構成することが提唱される。
しかるにこの場合、出口隙間の調整時において、トグルブロックの位置調整を行う調整用油圧シリンダの作動速度と、トグルプレートを保持する保持用油圧シリンダの作動速度とが同期しないと、トグルプレートが脱落してしまう惧れがある。また、出口隙間を狭くする方向にトグルブロックを移動させる場合に、動歯を固定歯に接近させすぎて両歯が当ってしまうと、油圧シリンダに作用する油圧力が過大な荷重となって、トグルプレートや動歯および固定歯が損傷してしまう惧れもあり、これらに本発明が解決しようとする課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、機体側に固定される固定歯と、該固定歯に対向する動歯と、トグルプレートを介して動歯を支持するトグルブロックと、動歯と固定歯とのあいだの出口隙間を調整するべく前記トグルブロックの位置調整を行うための調整用油圧シリンダと、前記トグルプレートを動歯とトグルブロックとのあいだに保持するべく一端側が動歯に他端側が機体側に支持される保持用油圧シリンダとを備えてなるジョークラッシャにおいて、前記保持用油圧シリンダは、ロッド側油室の圧力でトグルプレートを保持する一方、該保持用油圧シリンダおよび調整用油圧シリンダの油圧回路に、ジョークラッシャの運転中における保持用油圧シリンダのトグルプレート保持圧を補償するアキュムレータと、出口隙間を狭くする方向への調整用油圧シリンダへの圧油供給時に、保持用油圧シリンダのロッド側油室の圧力を前記アキュムレータの最低作動圧以下の低設定圧まで低下せしめる保持用油圧シリンダロッド側圧力低下手段とを設け、調整用油圧シリンダへの圧油供給に伴い出口隙間を狭くする方向に動歯が移動したときに、該動歯の移動による外力で保持用油圧シリンダを伸長せしめるように構成したことを特徴とするジョークラッシャである。
そして、この様にすることにより、動歯と固定歯とのあいだの出口隙間を狭くする場合に、保持用油圧シリンダは、調整用油圧シリンダへの圧油供給に伴う動歯の移動によって強制的に伸長せしめられることになり、この結果、調整用油圧シリンダの作動速度と保持用油圧シリンダの作動速度とが正確に同期することになって、トグルプレートが脱落してしまう惧れを確実に防止できる。
請求項2の発明は、保持用油圧シリンダロッド側圧力低下手段は、出口隙間を狭くする方向への調整用油圧シリンダへの圧油供給時に、保持用油圧シリンダのロッド側油室の圧力を低設定圧に保持しながら逃がすべく作動する弁手段であることを特徴とする請求項1に記載のジョークラッシャである。
そして、この様にすることにより、出口隙間が狭くなる方向への調整用油圧シリンダへの圧油供給時に、トグルプレートは、低設定圧の圧力でトグルブロックと動歯とのあいだに保持されることになり、而して、トグルプレートの脱落の惧れを確実になくすことができる。
請求項3の発明は、調整用油圧シリンダおよび保持用油圧シリンダの油圧回路に、さらに、調整用油圧シリンダに出口隙間が狭くなる方向への圧油を供給する圧油供給路から油タンクに至る短絡油路と、該短絡油路を開閉する弁手段と、出口隙間が狭くなる方向への調整用油圧シリンダへの圧油供給時に、保持用油圧シリンダのロッド側油室の圧油の一部を油タンクに逃がす保持用油圧シリンダロッド側排出手段とを設け、保持用油圧シリンダのロッド側油室の圧力がアキュムレータの最低作動圧以下の低設定圧よりも更に低下したときに前記弁手段により短絡油路を開くように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載のジョークラッシャである。
そして、この様にすることにより、出口隙間を狭くする場合に動歯を固定歯に近接させすぎて両歯が当接したとしても、該両歯の当接により保持用油圧シリンダが停止すると、これに伴い調整用油圧シリンダへの供給圧油が短絡油路を介して油タンクに逃げることになり、而して、両歯の当接部やトグルプレートに過大な荷重が作用してしまうことを確実に回避できる。
そして、この様にすることにより、動歯と固定歯とのあいだの出口隙間を狭くする場合に、保持用油圧シリンダは、調整用油圧シリンダへの圧油供給に伴う動歯の移動によって強制的に伸長せしめられることになり、この結果、調整用油圧シリンダの作動速度と保持用油圧シリンダの作動速度とが正確に同期することになって、トグルプレートが脱落してしまう惧れを確実に防止できる。
請求項2の発明は、保持用油圧シリンダロッド側圧力低下手段は、出口隙間を狭くする方向への調整用油圧シリンダへの圧油供給時に、保持用油圧シリンダのロッド側油室の圧力を低設定圧に保持しながら逃がすべく作動する弁手段であることを特徴とする請求項1に記載のジョークラッシャである。
そして、この様にすることにより、出口隙間が狭くなる方向への調整用油圧シリンダへの圧油供給時に、トグルプレートは、低設定圧の圧力でトグルブロックと動歯とのあいだに保持されることになり、而して、トグルプレートの脱落の惧れを確実になくすことができる。
請求項3の発明は、調整用油圧シリンダおよび保持用油圧シリンダの油圧回路に、さらに、調整用油圧シリンダに出口隙間が狭くなる方向への圧油を供給する圧油供給路から油タンクに至る短絡油路と、該短絡油路を開閉する弁手段と、出口隙間が狭くなる方向への調整用油圧シリンダへの圧油供給時に、保持用油圧シリンダのロッド側油室の圧油の一部を油タンクに逃がす保持用油圧シリンダロッド側排出手段とを設け、保持用油圧シリンダのロッド側油室の圧力がアキュムレータの最低作動圧以下の低設定圧よりも更に低下したときに前記弁手段により短絡油路を開くように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載のジョークラッシャである。
そして、この様にすることにより、出口隙間を狭くする場合に動歯を固定歯に近接させすぎて両歯が当接したとしても、該両歯の当接により保持用油圧シリンダが停止すると、これに伴い調整用油圧シリンダへの供給圧油が短絡油路を介して油タンクに逃げることになり、而して、両歯の当接部やトグルプレートに過大な荷重が作用してしまうことを確実に回避できる。
次に、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1は自走式破砕機であって、該自走式破砕機1は、破砕装置として後述するジョークラッシャ2を搭載すると共に、クローラ式の下部走行体3、図示しないエンジンや油圧ポンプ等が収納される動力室4、岩石やコンクリート塊等の被破砕物が投入されるホッパ5、該ホッパ5に投入された被破砕物をジョークラッシャ2に供給する振動フィーダ6、該振動フィーダ6により篩い分けられた土砂等のズリを排出するサイドコンベア7、ジョークラッシャ2により破砕された破砕処理物を機外に搬出するメインコンベア8、破砕処理物から鉄筋等の金属を除去する磁選機9等を備えて構成されている。
図2、図3は、前記ジョークラッシャ2の構造を示す図であって、該ジョークラッシャ2は、クラッシャ用油圧モータ10の駆動に基づいて回転するフライホイール11、該フライホイール11の回転中心に対して偏芯状に設けられる偏芯軸12、該偏芯軸12に上部が支持され、且つ後述するトグルプレート13に下部が支持される状態でフライホイール11の回転に伴って揺動する動歯14、該動歯14に対向するよう機体側に固定される固定歯15等を用いて構成されている。そして、前記振動フィーダ6からジョークラッシャ2に供給された被破砕物は、動歯14と固定歯15とのあいだに投入されて動歯14の揺動により破砕され、出口隙間Sを通過して下方に落下するように構成されており、そして上記出口隙間Sの大きさによって破砕処理物の粒度が決定されるようになっている。
さらに、16は前記動歯14の反力を受けるトグルブロックであって、該トグルブロック16は、機体側フレーム17に固定されるサポート部材18に、該サポート部材18の底部18aに対して離接自在に組み込まれている。また、19A、19Bは前記トグルブロック16とサポート部材18の底部18aとの間に挿入される一対のクサビ部材であって、該一対のクサビ部材19A、19Bは、互いに摺動自在に重なり合う摺動面19a、19aを備えており、そして、後述する一対の調整シリンダ(本発明の調整用油圧シリンダに相当する)20A、20Bの伸縮作動に基づいて進退移動することで、両クサビ部材19A、19Bの重なり量Dが増減変化するようになっている。而して、前記調整シリンダ20A、20Bを伸縮させてクサビ部材19A、19Bの重なり量Dを調整することによって、トグルブロック16の位置調整を行えるように構成されている。
一方、前記トグルプレート13は、一端側が動歯14の下部に形成されるプレート受部14aに当接し、他端側がトグルブロック16に当接する状態で、動歯14とトグルブロック16とのあいだに介装されている。而してトグルブロック16は、トグルプレート13を介して動歯14の下部を支持することになるが、前述したクサビ部材19A、19Bの重なり量Dの調整によりトグルブロック16の位置を変化せしめることで、該トグルブロック16にトグルプレート13を介して支持される動歯14の下部位置が変化し、これにより動歯14と固定歯15とのあいだに形成される出口隙間Sの調整を行えるようになっている。
さらに、21は前記トグルプレート13を動歯14とトグルブロック16とのあいだに保持するための保持シリンダ(本発明の保持用油圧シリンダに相当する)であって、該保持シリンダ21は、一端側が動歯14の下部に支持され、また他端側が機体側フレーム17に支持されている。そして、該保持シリンダ21は、後述するようにロッド側油室21aの圧力(シリンダ縮小側の圧力)によって動歯14をトグルブロック16側に向けて引き寄せ、これによりトグルプレート13を動歯14とトグルブロック16とのあいだに保持するようになっている。
ここで、本実施の形態では、一対の調整シリンダ20A、20Bの伸長でクサビ部材19A、19Bの重なり量Dが増加し、これに伴いトグルブロック16がサポート部材18の底部18aから離間する方向に移動して、動歯14と固定歯15とのあいだの出口隙間Sが狭くなる一方、調整シリンダ20A、20Bの縮小でクサビ部材19A、19Bの重なり量Dが減少し、これに伴いトグルブロック16がサポート部材18の底部18aに近接する方向に移動して、動歯14と固定歯15とのあいだの出口隙間Sが広くなるように構成されている。また、保持シリンダ21は、出口隙間Sを狭くする場合には伸長し、広くする場合には縮小するように制御される。
次いで、前記調整シリンダ20A、20Bおよび保持シリンダ21に対する油供給排出制御を行う油圧回路について、図4に基づいて説明する。
図4において、22は油圧源となる油圧ポンプ、23は油タンク、24は調整シリンダ用電磁切換弁であって、該調整シリンダ用電磁切換弁24と調整シリンダ20A、20Bのロッド側油室20a、20aとを連結する調整シリンダロッド側油路25には、ヘッド側油室20b、20bに圧油供給されていない状態でのロッド側油室20a、20aからの油排出を阻止するためのロッド側パイロットチェック弁26が配されている。また、調整シリンダ用電磁切換弁24と調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bとを連結する調整シリンダヘッド側油路27(本発明の調整用シリンダに出口隙間が狭くなる方向への圧油を供給する圧油供給路に相当する)には、調整シリンダ20A、20Bの速度を調整するための調整シリンダ用可変絞り弁28と、ロッド側油室20a、20aに圧油供給されていない状態でのヘッド側油室20b、20bからの油排出を阻止するためのヘッド側パイロットチェック弁29と、両方の調整シリンダ20A、20Bを同期させるための分集流弁30とが配されている。
図4において、22は油圧源となる油圧ポンプ、23は油タンク、24は調整シリンダ用電磁切換弁であって、該調整シリンダ用電磁切換弁24と調整シリンダ20A、20Bのロッド側油室20a、20aとを連結する調整シリンダロッド側油路25には、ヘッド側油室20b、20bに圧油供給されていない状態でのロッド側油室20a、20aからの油排出を阻止するためのロッド側パイロットチェック弁26が配されている。また、調整シリンダ用電磁切換弁24と調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bとを連結する調整シリンダヘッド側油路27(本発明の調整用シリンダに出口隙間が狭くなる方向への圧油を供給する圧油供給路に相当する)には、調整シリンダ20A、20Bの速度を調整するための調整シリンダ用可変絞り弁28と、ロッド側油室20a、20aに圧油供給されていない状態でのヘッド側油室20b、20bからの油排出を阻止するためのヘッド側パイロットチェック弁29と、両方の調整シリンダ20A、20Bを同期させるための分集流弁30とが配されている。
前記調整シリンダ用電磁切換弁24は、第一、第二ソレノイド24a、24bを備えた三位置切換弁であって、両ソレノイド24a、25bに通電されていない状態では、油圧ポンプ22の圧油を調整シリンダ20A、20Bに供給しない中立位置Nに位置している。
一方、第一ソレノイド24aに通電されると、調整シリンダ用電磁切換弁24は第一作動位置Xに切換わるが、該調整シリンダ用電磁切換弁24が第一作動位置Xに位置しており、且つ、後述する短絡油路31が閉じている状態では、油圧ポンプ22からの圧油が、第一作動位置Xの調整シリンダ用電磁切換弁24、ロッド側パイロットチェック弁26を経由して調整シリンダ20A、20Bのロッド側油室20a、20aに供給される一方、調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bからの排出油が、分集流弁30、ヘッド側パイロットチェック弁29、調整シリンダ用可変絞り弁28、第一作動位置Xの調整シリンダ用電磁切換弁24を経由して油タンク23に流れるように構成されている。
また、第二ソレノイド24bに通電されると、調整シリンダ用電磁切換弁24は第二作動位置Yに切換わるが、該調整シリンダ用電磁切換弁24が第二作動位置Yに位置しており、且つ、後述する短絡油路31が閉じている状態では、油圧ポンプ22からの圧油が、第二作動位置Yの調整シリンダ用電磁切換弁24、調整シリンダ用可変絞り弁28、ヘッド側パイロットチェック弁29、分集流弁30を経由して調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bに供給される一方、調整シリンダ20A、20Bのロッド側油室20a、20aからの排出油は、ロッド側パイロットチェック弁26、第二作動位置Yの調整シリンダ用電磁切換弁24を経由して油タンク23に流れるように構成されている。
一方、第一ソレノイド24aに通電されると、調整シリンダ用電磁切換弁24は第一作動位置Xに切換わるが、該調整シリンダ用電磁切換弁24が第一作動位置Xに位置しており、且つ、後述する短絡油路31が閉じている状態では、油圧ポンプ22からの圧油が、第一作動位置Xの調整シリンダ用電磁切換弁24、ロッド側パイロットチェック弁26を経由して調整シリンダ20A、20Bのロッド側油室20a、20aに供給される一方、調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bからの排出油が、分集流弁30、ヘッド側パイロットチェック弁29、調整シリンダ用可変絞り弁28、第一作動位置Xの調整シリンダ用電磁切換弁24を経由して油タンク23に流れるように構成されている。
また、第二ソレノイド24bに通電されると、調整シリンダ用電磁切換弁24は第二作動位置Yに切換わるが、該調整シリンダ用電磁切換弁24が第二作動位置Yに位置しており、且つ、後述する短絡油路31が閉じている状態では、油圧ポンプ22からの圧油が、第二作動位置Yの調整シリンダ用電磁切換弁24、調整シリンダ用可変絞り弁28、ヘッド側パイロットチェック弁29、分集流弁30を経由して調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bに供給される一方、調整シリンダ20A、20Bのロッド側油室20a、20aからの排出油は、ロッド側パイロットチェック弁26、第二作動位置Yの調整シリンダ用電磁切換弁24を経由して油タンク23に流れるように構成されている。
前記短絡油路31は、調整シリンダヘッド側油路27の調整シリンダ用可変絞り弁28配設部位とヘッド側パイロットチェック弁29配設部位とのあいだから分岐形成されて油タンク23に至る油路であって、該短絡油路31には、短絡油路開閉弁32(本発明の短絡油路を開閉する弁手段に相当する)が配されている。
前記短絡油路開閉弁32は、パイロットポート32aを備えた二位置切換弁であって、該パイロットポート32aには、後述する保持シリンダロッド側油路33の圧力が第一パイロット油路34を介して導入される。そして、短絡油路開閉弁32は、パイロットポート32aに導入される保持シリンダロッド側油路33の圧力が、後述する低設定圧PLよりも更に低く設定される所定圧PLLよりも低い場合には、短絡油路31を開く開位置Nに位置しているが、保持シリンダロッド側油路33の圧力が前記所定圧PLL以上の場合には、短絡油路31を閉じる閉位置Xに位置する。
さらに、図4において、35は保持シリンダ用電磁切換弁であって、油圧ポンプ22から保持シリンダ用電磁切換弁35に至るポンプ油路36には、保持シリンダ21の速度を調整するための保持シリンダ用可変絞り弁37が配されている。また、保持シリンダ用電磁切換弁35と保持シリンダ21のロッド側油室21aとを連結する保持シリンダロッド側油路33には、ロッド側油室21aから保持シリンダ用電磁切換弁35への油排出を阻止するためのチェック弁38が配されると共に、ジョークラッシャ2の運転中における保持シリンダ21のロッド側油室21aの圧力を補償するためのアキュムレータ39と、保持シリンダロッド側油路33の圧力を検出する圧力検出器40とが接続されている。一方、保持シリンダ21のヘッド側油室21bは、タンク油路41を介して常時油タンク23に連通されている。
前記保持シリンダ用電磁切換弁35は、ソレノイド35aを備えた二位置切換弁であって、ソレノイド35aに通電されていない状態では、油圧ポンプ22の圧油を保持シリンダ21に供給しない中立位置Nに位置している。
一方、ソレノイド35aに通電されると、保持シリンダ用電磁切換弁35は作動位置Xに切換わるが、該保持シリンダ用電磁切換弁35が作動位置Xに位置している状態では、油圧ポンプ22からの圧油が、保持シリンダ用可変絞り弁37、作動位置Xの保持シリンダ用電磁切換弁35、チェック弁38を経由して保持シリンダ21のロッド側油室21aに供給されるように構成されている。
一方、ソレノイド35aに通電されると、保持シリンダ用電磁切換弁35は作動位置Xに切換わるが、該保持シリンダ用電磁切換弁35が作動位置Xに位置している状態では、油圧ポンプ22からの圧油が、保持シリンダ用可変絞り弁37、作動位置Xの保持シリンダ用電磁切換弁35、チェック弁38を経由して保持シリンダ21のロッド側油室21aに供給されるように構成されている。
さらに、42は保持シリンダロッド側油路33のチェック弁38配設部位とアキュムレータ39接続部位とのあいだから分岐形成されて油タンク23に至るリリーフ油路であって、該リリーフ油路42には、カウンタバランス弁(本発明の保持用油圧シリンダロッド側圧力低下手段、および保持用油圧シリンダのロッド側油室の圧力を低設定圧に保持しながら逃がすべく作動する弁手段に相当する)43が配されている。
前記カウンタバランス弁43は、該カウンタバランス弁43の入口側の圧力が導入される第一パイロットポート43aに加え、第二パイロット油路44を介して調整シリンダヘッド側油路27の圧力が導入される第二パイロットポート43bを備えている。そして、カウンタバランス弁43は、第二パイロットポート43bに調整シリンダヘッド側油路27の圧力が導入されていない状態(調整シリンダ用電磁切換弁24が中立位置Nまたは第一作動位置Xに位置していて、調整シリンダヘッド側油路27が油タンク23に連通している状態)では、保持シリンダロッド側油路33の圧力を後述する高設定圧PHに保持するように作動する一方、第二パイロットポート43bに調整シリンダヘッド側油路27の圧力が導入されている状態(調整シリンダ用電磁切換弁24が第二作動位置Yに位置していて、油圧ポンプ22の圧油が調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bに供給されている状態)では、保持シリンダロッド側油路33の圧力を後述する低設定圧PLに保持するように作動する。
前記高設定圧PHは、ジョークラッシャ2の運転中にトグルプレート13を保持するのに適切な保持シリンダロッド側油室21aの圧力(ジョークラッシャ2の運転中におけるトグルプレート保持圧)として予め設定される圧力であって、前記アキュムレータ39の最低作動圧よりも高圧に設定される。また、低設定圧PLは、前記高設定圧PHよりも低圧で、且つアキュムレータ39の最低作動圧以下に設定されている。而して、保持シリンダロッド側油路33の圧力が低設定圧PLになっている状態では、アキュムレータ39に畜圧されていた圧油がリリーフ油路42を経由して油タンク23に逃げるようになっている。
さらに、45は保持シリンダロッド側油路33のリリーフ油路42分岐部位よりも上流側から分岐形成されて前記タンク油路41に合流する排出油路であって、該排出油路45には、排出油路開閉弁(本発明の保持用油圧シリンダロッド側排出手段に相当する)46が配されている。
前記排出油路開閉弁46は、パイロットポート46aを備えた二位置切換弁であって、該パイロットポート46aには、前記第二パイロット油路44から分岐形成される第三パイロット油路47を介して、調整シリンダヘッド側油路27の圧力が導入される。そして、排出油路開閉弁46は、パイロットポート46aに調整シリンダヘッド側油路27の圧力が導入されていない状態(調整シリンダ用電磁切換弁24が中立位置Nまたは第一作動位置Xに位置していて、調整シリンダヘッド側油路27が油タンク23に連通している状態)では、排出油路45を閉じる閉位置Nに位置しているが、パイロットポート46aに調整シリンダヘッド側油路27の圧力が導入されている状態(調整シリンダ用電磁切換弁24が第二作動位置Yに位置していて、油圧ポンプ22の圧油が調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bに供給されている状態)では、排出油路45を絞り46bを介して開く開位置Xに位置する。
扨、前記ジョークラッシャ2の出口隙間Sの調整は、図示しない隙間調整用操作具の操作に基づいて行われるが、該隙間調整用操作具を操作した場合の調整シリンダ20A、20Bおよび保持シリンダ21の伸縮作動について、前記図4に基づいて説明する。尚、本実施の形態では、隙間調整用操作具として、隙間調整スイッチ(出口隙間Sの調整作業を開始するときにON操作され、終了するときにOFF操作されるスイッチ)と、隙間拡大スイッチと、隙間狭小スイッチとが設けられている。
そして、隙間調整作業を行う場合には、まず隙間調整スイッチをON操作してから、隙間拡大スイッチあるいは隙間狭小スイッチを操作するが、出口隙間Sを広げるべく隙間拡大スイッチが操作された場合は、該操作信号に基づいて、調整シリンダ用電磁切換弁24の第一ソレノイド24aおよび保持シリンダ用電磁切換弁35のソレノイド35aに通電される。
前記保持シリンダ用電磁切換弁35のソレノイド35aに通電されることにより、保持シリンダ用電磁切換弁35は作動位置Xに切換わる。該保持シリンダ用電磁切換弁35が作動位置Xに位置している状態では、前述したように、油圧ポンプ22からの圧油が保持シリンダ21のロッド側油室21aに供給される一方、保持シリンダ21のヘッド側油室21bからの排出油はタンク油路41を介して油タンク23に流れて、保持シリンダ21は縮小する。そして、該保持シリンダ21の縮小に伴い、動歯14の下部が反固定歯15側(固定歯15から離間する方向)に移動する。
一方、調整シリンダ用電磁切換弁24の第一ソレノイド24aに通電されることにより、調整シリンダ用電磁切換弁24は第一作動位置Xに切換わる。該調整シリンダ用電磁切換弁24が第一作動位置Xに位置している状態では、前述したように、油圧ポンプ22からの圧油が調整シリンダ20A、20Bのロッド側油室20a、20aに供給される一方、調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bからの排出油は油タンク23に流れ、これにより調整シリンダ20A、20Bは縮小する。そして、該調整シリンダ20A、20Bの縮小に伴ってクサビ部材19A、19Bの重なり量Dが減少することで、トグルブロック16のサポート部材底部18aに近接する側への移動が許容され、これにより、前記保持シリンダ21の縮小に伴う動歯14の反固定歯15側(固定歯15から離間する方向)への移動が、トグルブロック16により位置調整された状態で行われることになって、動歯14と固定歯15とのあいだの出口隙間Sが広がる。
ここで、調整シリンダ用電磁切換弁24が第一作動位置Xに位置している状態では、前述したように、調整シリンダヘッド側油路27の圧油がカウンタバランス弁43の第二パイロットポート43bおよび排出油路開閉弁46のパイロットポート46aに導入されることなく、而して、カウンタバランス弁43は、保持シリンダロッド側油路33の圧力を高設定圧PHに保持するように作動し、また、排出油路開閉弁46は、排出油路45を閉じる閉位置Nに位置している。これにより、油圧ポンプ22から保持シリンダ用可変絞り弁37を経由して作動位置Xの保持シリンダ用電磁切換弁35に供給された圧油は、排出油路45から逃げることなく、高設定圧PHに保持された状態で保持シリンダ21のロッド側油室21aに供給されるようになっている。尚、保持シリンダロッド側油路33の圧力が高設定圧PH以上になった場合は、該圧力はカウンタバランス弁43を経由して油タンク23に逃がされる。
一方、前記カウンタバランス弁43により保持シリンダロッド側油路33の圧力が高設定圧PHに保持されている状態では、短絡油路開閉弁32のパイロットポート32aに導入される圧力が前記所定圧PLL以上であるため、短絡油路開閉弁32は、短絡油路31を閉じる閉位置Xに位置している。これにより、調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bからの排出油は、短絡油路31を経由することなく、調整シリンダ用可変絞り弁28を経由して排出される。
そして、前記出口隙間Sを拡大するべく調整シリンダ20A、20Bおよび保持シリンダ21が縮小しているときに、調整シリンダ20A、20Bの縮小速度は調整シリンダ用可変絞り弁28によって制御される一方、保持シリンダ21の縮小速度は保持シリンダ用可変絞り弁37によって制御される。而して、調整シリンダ用可変絞り弁28および保持シリンダ用可変絞り弁37の絞り量を調整することによって、トグルプレート13が脱落しないように、調整シリンダ20A、20Bの縮小速度と保持シリンダ21の縮小速度とを同期させることができるようになっている。
これに対し、出口隙間Sを狭くするべく隙間狭小スイッチが操作された場合は、該操作信号に基づいて、調整シリンダ用電磁切換弁24の第二ソレノイド24bに通電される。このとき、保持シリンダ用電磁切換弁35のソレノイド35aには通電されず、而して、保持シリンダ用電磁切換弁35は中立位置Nに保持されていて、油圧ポンプ22から保持シリンダ21へは圧油供給されないようになっている。
前記調整シリンダ用電磁切換弁24の第二ソレノイド24bに通電されることにより、調整シリンダ用電磁切換弁24は第二作動位置Yに切換わる。該調整シリンダ用電磁切換弁24が第二作動位置Yに位置している状態では、前述したように、油圧ポンプ22からの圧油が調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bに供給される一方、調整シリンダ20A、20Bのロッド側油室20a、20aからの排出油は油タンク23に流れ、これにより調整シリンダ20A、20Bは伸長する。そして、該調整シリンダ20A、20Bの伸長に伴ってクサビ部材19A、19Bの重なり量Dが増加することで、トグルブロック16およびトグルプレート13がサポート部材底部18aから離間する側に移動し、これにより、トグルブロック16により位置調整された状態で動歯14の下部が固定歯15側(固定歯15に近接する方向)に移動して、動歯14と固定歯15とのあいだの出口隙間Sが狭くなる。
さらに、前記調整シリンダ用電磁切換弁24が第二作動位置Yに切換ることにより、調整シリンダヘッド側油路27の圧力がカウンタバランス弁43の第二パイロットポート43bおよび排出油路開閉弁46のパイロットポート46aに導入される。これにより、カウンタバランス弁43は、保持シリンダロッド側油室21a、21aの圧力を、アキュムレータ39の最低作動圧以下の低設定圧PLに保持しながら逃がすように作動する。このとき、アキュムレータ39に畜圧されていた圧力も、カウンタバランス弁43を経由して油タンク23に逃がされる。また、排出油路開閉弁46は、排出油路45を開く開位置Xに切換わって、保持シリンダロッド側油室21a、21aの圧油の一部を絞り46bを介して油タンク23に逃がす。
そして、保持シリンダ21は、前述した調整シリンダ20A、20Bの伸長により動歯14が出口隙間Sを狭くする方向に移動した場合に、該動歯14の移動に伴う外力によって強制的に伸ばされる。このとき、保持シリンダ21のロッド側油室21aの圧油は、カウンタバランス弁43により低設定圧PLに保持された状態で、リリーフ油路42および排出油路45から排出される一方、ヘッド側油室21bには、上記排出油路45からの排出油や油タンク23の油がタンク油路41を経由して流入する。而して保持シリンダ21は、低設定圧PLの圧力でトグルプレート13をトグルブロック16と動歯14とのあいだに保持しながら、伸長することになる。
ここで、前記カウンタバランス弁43により保持シリンダロッド側油路33の圧力が低設定圧PLに保持されている状態では、短絡油路開閉弁32のパイロットポート32aに導入される圧力が前記所定圧PLL以上であるため、短絡油路開閉弁32は、短絡油路31を閉じる閉位置Xに位置している。これにより、油圧ポンプ22から第二作動位置Yの調整シリンダ用電磁切換弁24を経由して調整シリンダ用ヘッド側油路27に流れた圧油は、短絡油路31から逃げることなく、調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bに供給される。
一方、出口隙間Sを狭くするときに、誤って動歯14を固定歯15に近接させすぎると両歯14、15が当接してしまうが、該両歯14、15が当接した場合には、保持シリンダ21を強制的に伸長せしめる外力が働かなくなって、保持シリンダ21は停止する。このとき、保持シリンダロッド側油路33の圧力はカウンタバランス弁43によりアキュムレータ39の最低作動圧以下の低設定圧PLになっているため、アキュムレータ39から保持シリンダ21のロッド側油室21aに圧油が補充されることがなく、さらに、保持シリンダ21が停止した以降も、ロッド側油室21aの圧油は排出油路開閉弁46を経由して油タンク23に逃げていくため、ロッド側油室21aの圧力は低設定圧PLよりも更に低下する。そして、該保持シリンダロッド側油室21aの圧力が前記所定圧PLLよりも低くなると、短絡油路開閉弁32のパイロットポート32aに導入される圧力も所定圧PLLよりも低くなって、短絡油路開閉弁32は、短絡油路31を開く開位置Nに切換わる。これにより、油圧ポンプ22から第二作動位置Yの調整シリンダ用電磁切換弁24を経由して調整シリンダヘッド側油路27に供給された圧油は、短絡油路31を経由して油タンク23に逃げることになって、調整シリンダ20A、20Bの伸長が停止する。つまり、動歯14と固定歯15とが当接して保持シリンダ21の伸長が停止すると、これに伴い調整シリンダ20A、20Bも停止することになり、而して、動歯14と固定歯15との当接部やトグルプレート13に過大な荷重が作用してしまうことを回避できるようになっている。
さらに、前述した隙間拡大スイッチあるいは隙間狭小スイッチの操作に基づく出口隙間Sの拡挟調整が完了した後は、隙間調整スイッチをOFF操作するが、該隙間調整スイッチがOFF操作されると、アキュムレータ39の畜圧が行われる。
つまり、隙間調整スイッチがOFF操作されると、該操作信号に基づいて、保持シリンダ用電磁切換弁35のソレノイド35aに通電される。このとき、調整シリンダ用電磁切換弁24の第一、第二ソレノイド24a、24bには通電されず、而して、調整シリンダ用電磁切換弁24は中立位置Nに保持される。
つまり、隙間調整スイッチがOFF操作されると、該操作信号に基づいて、保持シリンダ用電磁切換弁35のソレノイド35aに通電される。このとき、調整シリンダ用電磁切換弁24の第一、第二ソレノイド24a、24bには通電されず、而して、調整シリンダ用電磁切換弁24は中立位置Nに保持される。
前記保持シリンダ用電磁切換弁35のソレノイド35aに通電されることにより、保持シリンダ用電磁切換弁35は作動位置Xに切換わって、油圧ポンプ22からの圧油を保持シリンダロッド側油路33に供給する。これにより、保持シリンダロッド側油路33に接続されたアキュムレータ39に圧力が蓄積されるが、該アキュムレータ39の圧力が規定圧に達したことが圧力検出器40によって検出されると、保持シリンダ用電磁切換弁35のソレノイド35aへの通電が停止されて、保持シリンダ用電磁切換弁35は中立位置Nに戻る。
而して、隙間拡大スイッチ、隙間狭小スイッチの操作に基づいて出口隙間Sの拡挟調整がなされ、さらに、隙間調整スイッチのOFF操作に基づいてアキュムレータ39の畜圧がなされて、出口隙間Sの調整作業が終了することになるが、該出口隙間Sの調整作業の終了後は、調整シリンダ用電磁切換弁24および保持シリンダ用電磁切換弁35は常時中立位置Nに保持される。
つまり、ジョークラッシャ2の運転中、調整シリンダ用電磁切換弁24は中立位置Nに保持されるが、該調整シリンダ用電磁切換弁24が中立位置Nに位置している状態では、油圧ポンプ22から調整シリンダ20A、20Bへの圧油供給がなされないと共に、ロッド側油室20a、20a、ヘッド側油室20b、20bからの油漏れは、ロッド側パイロットチェック弁26およびヘッド側パイロットチェック弁29により阻止され、而して、調整シリンダ21は伸縮することなく、トグルブロック16の位置決めを行う。
一方、ジョークラッシャ2の運転中、保持シリンダ用電磁切換弁35も中立位置Nに保持されるが、該保持シリンダ用電磁切換弁35が中立位置Nに位置している状態では、油圧ポンプ22から保持シリンダロッド側油室21aへの圧油供給はなされないと共に、前述したように調整シリンダ用電磁切換弁24が中立位置Nに位置しているため、調整シリンダヘッド側油路27の圧力がカウンタバランス弁43の第二パイロットポート43bおよび排出油路開閉弁46のパイロットポート46aに導入されることなく、而して、保持シリンダロッド側油室21aの圧力は高設定圧PHに保持される。そして、該ロッド側油室21aの圧力で動歯14をトグルブロック16側に引き寄せてトグルプレート13を保持することになるが、この場合、上記ロッド側油室21aの圧力は、アキュムレータ39によって補償されることになる。尚、ジョークラッシャ2の運転中に、万一保持シリンダロッド側油室21aの圧力が低下した場合には、該圧力低下が圧力検出器40によって検出されて、図示しないコントローラを介して警報が発せられると共に、振動フィーダ6やジークラッシャ2等の破砕作業用装置の運転が停止されるようになっている。
叙述の如く構成された本形態において、固定歯15と動歯14とのあいだの出口隙間Sの調整は、トグルブロック16の位置調整を行うための調整シリンダ20A、20B、およびトグルプレート13を動歯14とトグルブロック16とのあいだに保持する支持シリンダ21の伸縮作動に基づいて行われることになるが、該調整シリンダ20A、20Bおよび保持シリンダ21の油圧回路には、ジョークラッシャ2の運転中における保持シリンダ21のトグルプレート保持圧を補償するべく保持シリンダ21のロッド側油室21aに接続されるアキュムレータ39と、出口隙間Sを狭くする方向への調整シリンダ20A、20Bへの圧油供給時(調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bへの圧油供給時)に、該調整シリンダ20A、20Bに供給される圧油の圧力(調整シリンダヘッド側油路27の圧力)を受けて、保持シリンダロッド側油室21aの圧力をアキュムレータ39の最低作動圧以下の低設定圧PLに設定しながら逃がすべく作動するカウントバランス弁43とが設けられている。
而して、出口隙間Sを狭くする場合に、調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bに圧油供給して調整シリンダ20A、20Bを伸長せしめると、該調整シリンダ20A、20Bの伸長に伴いトグルブロック16が移動し、これにより動歯14が固定歯15側に移動して出口隙間Sが狭くなるが、このとき、保持シリンダ21のロッド側油室21aの圧油は、カウンタバランス弁43によってアキュムレータ39の最低作動圧以下の低設定圧PLに保持されながら油タンクに逃げることになる。このとき、アキュムレータ39から保持シリンダ21のロッド側油室21aに圧力が供給されることなく、而して、保持シリンダ21は、前記動歯14の移動に伴う外力によって強制的に伸長せしめられることになる。
つまり、出口隙間Sを狭くする場合に、保持シリンダ21は、油圧ポンプ2からの圧油供給で伸長するのではなく、調整シリンダ20A、20Bの伸長に伴う動歯14の移動によって強制的に伸長せしめられることになり、この結果、調整シリンダ20A、20Bの作動速度と保持シリンダ21の作動速度とは正確に同期することになって、作動速度が同期しないためにトグルプレート13が脱落してしまうことを、確実に防止できる。
しかも、前記保持シリンダ21の伸長時に、保持シリンダロッド側油室21aの圧力はカウンタバランス弁43により低設定圧PLに保持されているから、トグルプレート13は、低設定圧PLの保持圧でトグルブロック16と動歯14とのあいだに保持されることになって、脱落する惧れはないが、該低設定圧PLは、ジョークラッシャ2の運転中におけるトグルプレート13の保持圧である高設定圧PHよりも低く、而して、トグルプレート13側からトグルブロック16を介してクサビ部材19A、19Bを押圧する力も軽減する。このため、調整シリンダ20A、20Bを伸長させてクサビ部材19A、19Bの重なり量Dを増加させるときに、両クサビ部材19A、19Bの摺動面19a、19aにかかる力が軽減して、滑らかにクサビ部材19A、19Bを移動させることができる。
さらにこのものには、調整シリンダ20A、20Bに出口隙間Sが狭くなる方向への圧油を供給する圧油供給路(調整シリンダヘッド側油路27)から油タンク23に至る短絡油路31と、該短絡油路31を開閉する短絡油路開閉弁32と、出口隙間Sが狭くなる方向への調整シリンダ20A、20Bへの圧油供給時(調整シリンダ20A、20Bのヘッド側油室20b、20bへの圧油供給時)に、該供給圧油の圧力を受けて保持シリンダ21のロッド側油室21aの圧油を絞り46aを介して油タンク23に逃がす排出油路開閉弁46とが設けられていると共に、上記短絡油路開閉弁32は、保持シリンダ21のロッド側油室21aの圧力が、アキュムレータ39の最低作動圧以下の低設定圧PLよりも更に低くなった場合に、短絡油路31を開くことになる。
而して、出口隙間Sを狭くするときに、動歯14を固定歯15に近接させすぎて両歯14、15が当接すると、保持シリンダ21を強制的に伸長せしめる外力が働かなくなって、保持シリンダ21は停止するが、該保持シリンダ21が停止した以降も、ロッド側油室21aの圧油は排出油路開閉弁46を経由して油タンク23に逃げていくため、保持シリンダロッド側油室21aの圧力は低設定圧PLよりも更に低下する。そして、該保持シリンダロッド側油室21aの圧力低下に基づいて、短絡油路開閉弁32が短絡油路31を開き、これにより、調整シリンダ20A、20Bへの供給圧油が油タンク23に逃げることになる。
この結果、動歯14と固定歯15とが当接して保持シリンダ21の伸長が停止すると、これに伴い調整シリンダ20A、20Bも停止することになり、而して、動歯14と固定歯15とが当接したとしても、該当接部やトグルプレート13に過大な荷重が作用してしまうことを確実に回避できることになって、動歯14や固定歯15、トグルプレート13等を有効に保護できる。
一方、出口隙間Sを広げる場合には、調整シリンダ用可変絞り弁28および保持シリンダ用可変絞り弁37の絞り量によって、調整シリンダ20A、20Bおよび保持シリンダ21への圧油供給流量を調整して、調整シリンダ20A、20Bの縮小速度と保持シリンダ21の縮小速度とを同期せしめることで、トグルプレート13の脱落を防止することができる。
2 ジョークラッシャ
13 トグルプレート
14 動歯
15 固定歯
16 トグルブロック
20A、20B 調整シリンダ
21 保持シリンダ
27 調整シリンダヘッド側油路
31 短絡油路
32 短絡油路開閉弁
33 保持シリンダロッド側油路
39 アキュムレータ
43 カウンタバランス弁
45 排出油路
46 排出油路開閉弁
46a 絞り
13 トグルプレート
14 動歯
15 固定歯
16 トグルブロック
20A、20B 調整シリンダ
21 保持シリンダ
27 調整シリンダヘッド側油路
31 短絡油路
32 短絡油路開閉弁
33 保持シリンダロッド側油路
39 アキュムレータ
43 カウンタバランス弁
45 排出油路
46 排出油路開閉弁
46a 絞り
Claims (3)
- 機体側に固定される固定歯と、該固定歯に対向する動歯と、トグルプレートを介して動歯を支持するトグルブロックと、動歯と固定歯とのあいだの出口隙間を調整するべく前記トグルブロックの位置調整を行うための調整用油圧シリンダと、前記トグルプレートを動歯とトグルブロックとのあいだに保持するべく一端側が動歯に他端側が機体側に支持される保持用油圧シリンダとを備えてなるジョークラッシャにおいて、前記保持用油圧シリンダは、ロッド側油室の圧力でトグルプレートを保持する一方、該保持用油圧シリンダおよび調整用油圧シリンダの油圧回路に、ジョークラッシャの運転中における保持用油圧シリンダのトグルプレート保持圧を補償するアキュムレータと、出口隙間を狭くする方向への調整用油圧シリンダへの圧油供給時に、保持用油圧シリンダのロッド側油室の圧力を前記アキュムレータの最低作動圧以下の低設定圧まで低下せしめる保持用油圧シリンダロッド側圧力低下手段とを設け、調整用油圧シリンダへの圧油供給に伴い出口隙間を狭くする方向に動歯が移動したときに、該動歯の移動による外力で保持用油圧シリンダを伸長せしめるように構成したことを特徴とするジョークラッシャ。
- 保持用油圧シリンダロッド側圧力低下手段は、出口隙間を狭くする方向への調整用油圧シリンダへの圧油供給時に、保持用油圧シリンダのロッド側油室の圧力を低設定圧に保持しながら逃がすべく作動する弁手段であることを特徴とする請求項1に記載のジョークラッシャ。
- 調整用油圧シリンダおよび保持用油圧シリンダの油圧回路に、さらに、調整用油圧シリンダに出口隙間が狭くなる方向への圧油を供給する圧油供給路から油タンクに至る短絡油路と、該短絡油路を開閉する弁手段と、出口隙間が狭くなる方向への調整用油圧シリンダへの圧油供給時に、保持用油圧シリンダのロッド側油室の圧油の一部を油タンクに逃がす保持用油圧シリンダロッド側排出手段とを設け、保持用油圧シリンダのロッド側油室の圧力がアキュムレータの最低作動圧以下の低設定圧よりも更に低下したときに前記弁手段により短絡油路を開くように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載のジョークラッシャ。
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