JP2007252685A - 内視鏡装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被観察体照明のために設けられた発光ダイオードから発生した熱を先端部全体に効率よく拡散させることにより、先端部の発熱を良好に抑制する。
【解決手段】内視鏡先端部10Aの先端面の観察窓16aの周りに、被観察体の照明に必要な最大光量を超える光量が全体で出力可能となる5つのLED部L1〜L5を配置し、これらを例えば3つのLED部L1,L3,L5のA組と2つのLED部L2,L4のB組に分け、このA組とB組を切り換えながら点灯制御することにより、先端部10Aの温度を所定の温度、例えば42℃未満に抑制する。また、このとき、撮像モジュールMに対し発熱の影響が大きいA組を、B組よりも短い時間だけ点灯制御することができ、更に数の少ないB組のLED部L2,L4は、A組のLED部L1,L3,L5より高い光量を出力できるものとし、各組での出力光量を均一にすることもできる。
【選択図】図1
【解決手段】内視鏡先端部10Aの先端面の観察窓16aの周りに、被観察体の照明に必要な最大光量を超える光量が全体で出力可能となる5つのLED部L1〜L5を配置し、これらを例えば3つのLED部L1,L3,L5のA組と2つのLED部L2,L4のB組に分け、このA組とB組を切り換えながら点灯制御することにより、先端部10Aの温度を所定の温度、例えば42℃未満に抑制する。また、このとき、撮像モジュールMに対し発熱の影響が大きいA組を、B組よりも短い時間だけ点灯制御することができ、更に数の少ないB組のLED部L2,L4は、A組のLED部L1,L3,L5より高い光量を出力できるものとし、各組での出力光量を均一にすることもできる。
【選択図】図1
Description
本発明は内視鏡装置、特に内視鏡先端部に設けた複数の発光ダイオード(LED)の光によって被観察体を照明する内視鏡装置で、先端部の発熱を抑制するための構成に関する。
内視鏡装置は、照明光を被観察体(内)に照射し、内視鏡(スコープ)の挿入先端部に配置した例えばCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子によって被観察体を撮像することにより、被観察体の映像をモニタ画面上で観察するものであり、このような内視鏡の先端部には、照明光の光源として、従来から用いられているライトガイド及び光源ランプの代わりに、近年では白色光を出力する発光ダイオード(LED)を配置することが提案されている。
即ち、従来のように、光源装置に設けた光源ランプから出力された光をライトガイドを介して内視鏡先端部へ供給する場合は、ライトガイドの伝送時に光の損失が生じるのに対し、先端部にLEDを配置した場合は、LED光源からの光を照明光として効率よく利用できるという利点があり、またこのLEDの採用によれば、内視鏡全体の構成の簡略化、軽量化等を図ることが可能になる。
特開平11‐216113号公報
特開平11‐267099号公報
しかしながら、上記LEDを照明用の光源として用いた場合、このLED自体から発生する熱による内視鏡先端部の発熱が問題となる。即ち、内視鏡先端部では、LEDによる発熱だけでなく、上記CCD及びCCD駆動のための回路を有する撮影モジュールからも熱が発生し、この両方の発熱部によって先端部全体が熱くなり、例えば長時間の使用時等で先端部が接触した被観察体に軽い熱傷や炎症を生じさせたり、CCDやCCD駆動のための電子回路に悪影響を与えたりする恐れがある。
このため、従来では、上記特許文献1のように、送気管路の開口部に設けられた先端口金をLEDの照明部に近接し、LEDから発生した熱を送気ガスに伝達すること等が行われている。しかし、この送気ガスは常時流されることはなく、LEDから生じる熱を効率よくかつ十分に放熱することができない。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、被観察体照明のために設けられた発光ダイオードから発生した熱を先端部全体に効率よく分散させることにより、先端部の発熱を良好に抑制することができる内視鏡装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明に係るLED照明内視鏡装置は、内視鏡先端部から照明光を出力するために(先端面又は外周面に)配置され、被観察体の照明に必要な最大光量を超える光量が全体で出力可能となる複数の発光ダイオード(LED部)と、上記先端部の温度上昇を抑制するために、上記複数の発光ダイオード(群)を複数の組に分け、これら複数の組の発光ダイオードを組毎に切り換えながら点灯制御する制御回路と、を設けてなることを特徴とする。
請求項2の発明は、上記制御回路では、撮像素子及びその駆動回路を含む撮像モジュール(撮像素子及びその周辺回路)に対し発熱の影響が大きい組の発光ダイオードを、上記撮像モジュールに対し発熱の影響が小さい組の発光ダイオードよりも短い時間だけ点灯するように制御することを特徴とする。
請求項3の発明は、上記複数組の発光ダイオードの各組の数が異なる場合、数の少ない組の発光ダイオードは、数の多い組の発光ダイオードより高い光量を出力する構成としたことを特徴とする。
請求項2の発明は、上記制御回路では、撮像素子及びその駆動回路を含む撮像モジュール(撮像素子及びその周辺回路)に対し発熱の影響が大きい組の発光ダイオードを、上記撮像モジュールに対し発熱の影響が小さい組の発光ダイオードよりも短い時間だけ点灯するように制御することを特徴とする。
請求項3の発明は、上記複数組の発光ダイオードの各組の数が異なる場合、数の少ない組の発光ダイオードは、数の多い組の発光ダイオードより高い光量を出力する構成としたことを特徴とする。
上記の構成によれば、例えば先端面に5つの発光ダイオードを周回で配置した場合は、これらの発光ダイオードを、1つ置きに選択した3つの発光ダイオードからなるA組と、残りの2つの発光ダイオードからなるB組に分けられ、このA組とB組の発光ダイオードが交互に切り換えられて点灯制御される。このようにして、複数設けた発光ダイオードの中から照明に用いる発光ダイオードを順番に選択して点灯することにより、発光ダイオードが連続発光し近傍の先端部が温め続けられることを防止して、発光ダイオードから発生する熱を先端部全体に分散させることができ、この結果、内視鏡先端部での発熱が抑制される。
また、請求項2の構成によれば、撮像素子モジュールに近い発光ダイオードを有する組の点灯時間を短くすることにより、発光ダイオードからの発熱と撮像素子モジュールからの発熱によって先端部の温度が相乗効果的に上昇することを防止できる。
更に、請求項3の構成によれば、数の少ない組の発光ダイオードの発光面積を大きくしたり、数の少ない組に発光効率の高い発光ダイオードを採用したりすることにより、各組から出力される全体の総光量が均一になり、被観察体映像を一定の明るさに維持することが容易となる。
更に、請求項3の構成によれば、数の少ない組の発光ダイオードの発光面積を大きくしたり、数の少ない組に発光効率の高い発光ダイオードを採用したりすることにより、各組から出力される全体の総光量が均一になり、被観察体映像を一定の明るさに維持することが容易となる。
本発明の内視鏡装置によれば、被観察体照明のために設けられた発光ダイオードから発生した熱を先端部全体に効率よく分散させることにより、先端部の発熱を良好に抑制することができるという効果がある。
また、請求項2の発明によれば、発光ダイオードからの発熱と撮像素子モジュールからの発熱による相乗効果的な先端部の温度上昇をなくすことが可能となり、請求項3の発明によれば、各組からの出力光量を均一にでき、被観察体映像を一定の明るさに維持することが容易になるという利点がある。
また、請求項2の発明によれば、発光ダイオードからの発熱と撮像素子モジュールからの発熱による相乗効果的な先端部の温度上昇をなくすことが可能となり、請求項3の発明によれば、各組からの出力光量を均一にでき、被観察体映像を一定の明るさに維持することが容易になるという利点がある。
図1(A),(B)には、実施例に係る内視鏡(電子内視鏡)装置の構成が示されており、図1(A)には、内視鏡先端部の先端面、図1(B)には図1(A)のI−I線切断面及びその他の構成が示される。実施例の内視鏡装置は、内視鏡(スコープ)10とプロセッサ装置12を有してなり、内視鏡10の先端部10Aには、観察窓(レンズ)15aを含む対物光学系15、この観察窓15aを取り囲むように配置され、それぞれにカバーガラス16aを取り付けた5つのLED(発光ダイオード)部L1〜L5、上記観察窓15aへ向けて送気と送水をする送気/送水用ノズル17、鉗子等の処置具を導出する処置具挿通チャンネル(鉗子口)18等が配置される。
図1(B)に示されるように、上記対物光学系15は、観察窓15aの後側に対物レンズ15b等を有し、この対物光学系15の後側に、プリズム20、カバーガラス21を介して固体撮像素子であるCCD22が光学的に接続される。このCCD22は、CCD基板23に取り付けられており、このCCD基板23に、CCD駆動(映像信号出力)のための電子回路(素子)24が接続されると共に、映像信号や制御信号等を出力するための信号線25が接続されており、この信号線25がプロセッサ装置12に接続される。上記CCD22、CCD基板23及び電子回路24等が撮像モジュールMを構成する。
また、上記LED部L1〜L5は、その内部に例えば3波長蛍光体型白色LEDを複数個形成したLED本体16bとカバーガラス16aからなり、このLED部L1〜L5には、そのそれぞれに対して電源線28を介し駆動電源を供給するためのLED駆動回路30及びマイコン31が接続され、このマイコン31にて、LED部L1〜L5の切換え点灯制御と、その光出力(強度)の制御が行われる。そして、これらLED部L1〜L5としては、その全体で得られる総光量が被観察体の照明に必要な最大光量を超えるような強度のものが用いられる。即ち、これらLED部L1〜L5から複数の組が選択されるが、この各組のLED部で照明に必要かつ十分な最大光量を確保できるようにする。なお、上記LED駆動回路30及びマイコン31は、内視鏡10内に配置される。
図2には、LED部L1〜L5の点灯の組合せの一例が示され、図3には、各組毎の点灯駆動信号が示されており、実施例では、図2(A)のように、対物光学系(観察窓15a)15の周り方向で飛び飛びに選択した3つの(斜線部で示した)LED部L1,L3,L5の一組をA組とし、図2(B)のように、その他の2つの(斜線部で示した)LED部L2,L4の一組をB組とする。そして、図3に示されるように、上記A組のLED部L1,L3,L5のそれぞれに対して図(A)の点灯駆動を行い、上記B組のLED部L2,L4のそれぞれに対して図(B)の点灯駆動を行うことにより、A組とB組が交互に点灯される。
実施例は以上の構成からなり、内視鏡10では、マイコン31の制御によってLED駆動回路30からLED部L1〜L5のそれぞれに点灯駆動信号が供給されることにより、複数のLED部L1〜L5は、設定された各組毎に点灯され、実施例では、例えば図3(A),(B)の点灯駆動信号(オンオフ信号)によって、図2(A),(B)のようにA組のLED部L1,L3,L5とB組のLED部L2,L4が交互に点灯される。
図4には、実施例でのLED光源による内視鏡先端部の温度変化の一例が示されている。このグラフは、図1に示した先端部10Aの外周のF点において、上記LED部L1〜L5の全てを点灯させたとき、曲線101のように、3分程度で42℃近傍に達するような条件で測定したものである。即ち、A組のLED部L1,L3,L5のみを点灯させた場合、曲線102のように、F点の温度が5〜6分程度で42℃近傍に近づくことになるのに対し、実施例のようにA組とB組を切り換えて点灯させた場合は、発熱部の場所が変わって発生熱が分散されるので、F点の温度が曲線103のように、42℃に達しないようになる。このようにして、実施例では先端部10Aの温度を所定の許容温度に抑制することが可能になる。
そして、上記のLED部L1〜L5のA組とB組の切換えによって照明された被観察体は、対物光学系15を介してCCD22にて撮像され、このCCD22の出力がプロセッサ装置12に供給され、ここで所定の映像処理が施されることにより被観察体の映像がモニタに表示される。
図5には、LED部L1〜L5の点灯の組合せの他の例が示されており、この例では、対物光学系15の周りの左回りに3つずつ順番に選択したものである。即ち、図5(A)のLED部L1,L2,L3からなるC組、図5(B)のLED部L2,L3,L4からなるD組、図5(C)のLED部L3,L4,L5からなるE組、図5(D)のLED部L4,L5,L1からなるF組、図示していないが、LED部L5,L1,L2からなるG組というように、1つずつずらしながら3つのLED部を選択し、これらのA〜G組を順番に点灯させるように制御してもよい。
また、実施例のマイコン31では、図1に示されるように、CCD22、CCD基板23及び電子回路24含む撮像モジュールMに近いLED部L5,L1を含み、撮像モジュールMに与える発熱の影響が大きいA組のLED部L1,L3,L5を、B組のLED部L2,L4の点灯時間よりも短い時間だけ点灯するように制御する。これにより、LED部L1〜L5と撮像モジュールMの両方の発熱によって相乗効果的に先端部10Aが発熱することを抑制することができる。
更に、上記実施例では、図1のように、LED部L1〜L5の各組中の数がA組で3つ、B組で2つとなり、その数が異なるため、LED駆動回路30による駆動電圧等の調整によって、B組のLED部L2,L4のそれぞれの発光出力強度をA組のLED部L1,L3,L5の発光出力強度よりも小さくなるように制御し、各組毎の総発光量を均一(同一)にすることができる。
図6には、各組毎の発光量を均一にするためのLED部の他の構成例が示されており、この例では、数の少ないB組のLED部L21及びL41として、A組のLED部L1,L3,L5よりも発光出力(定格)の高いLEDを採用する。即ち、LED部L21及びL41は、他のLED部L1,L3,L5よりも内部のLED素子の数が多く、発光面積も広くなっている。このような構成によって、各組毎のLED部群の全体の発光量を均一にすることができる。
上記実施例では、5つのLED部L1〜L5を取り付ける場合を説明したが、このLED部の数は、2つ以上で任意に設定することができる。また、これらLED部L1〜L5は、その一部を先端部10Aの外周面(側面)に配置してもよい。
10…内視鏡、 10A…先端部、
12…プロセッサ装置、 15…対物光学系、
15a…観察窓、 16a…カバーガラス、
16b…LED本体、 22…CCD、
23…CCD基板、 24…電子回路、
30…LED駆動回路、 31…マイコン、
L1〜L5…LED(発光ダイオード)部。
12…プロセッサ装置、 15…対物光学系、
15a…観察窓、 16a…カバーガラス、
16b…LED本体、 22…CCD、
23…CCD基板、 24…電子回路、
30…LED駆動回路、 31…マイコン、
L1〜L5…LED(発光ダイオード)部。
Claims (3)
- 内視鏡先端部から照明光を出力するために配置され、被観察体の照明に必要な最大光量を超える光量が全体で出力可能となる複数の発光ダイオードと、
上記先端部の温度上昇を抑制するために、上記複数の発光ダイオードを複数の組に分け、これら複数の組の発光ダイオードを組毎に切り換えながら点灯制御する制御回路と、を設けてなる内視鏡装置。 - 上記制御回路は、撮像素子及びその駆動回路を含む撮像モジュールに対し発熱の影響が大きい組の発光ダイオードを、上記撮像モジュールに対し発熱の影響が小さい組の発光ダイオードよりも短い時間だけ点灯するように制御することを特徴とする請求項1記載の内視鏡装置。
- 上記複数組の発光ダイオードの各組の数が異なる場合、数の少ない組の発光ダイオードは、数の多い組の発光ダイオードより高い光量を出力する構成としたことを特徴とする請求項1又は2記載のLED照明内視鏡装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006081986A JP2007252685A (ja) | 2006-03-24 | 2006-03-24 | 内視鏡装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006081986A JP2007252685A (ja) | 2006-03-24 | 2006-03-24 | 内視鏡装置 |
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Family Applications (1)
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JP2006081986A Withdrawn JP2007252685A (ja) | 2006-03-24 | 2006-03-24 | 内視鏡装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102764105A (zh) * | 2011-05-02 | 2012-11-07 | 富士胶片株式会社 | 医疗设备的光源装置以及内视镜装置 |
JP2012245349A (ja) * | 2011-05-02 | 2012-12-13 | Fujifilm Corp | 医療機器の光源装置、及び内視鏡装置 |
CN102973239A (zh) * | 2011-09-05 | 2013-03-20 | 富士胶片株式会社 | 医疗用设备的光源装置、以及内窥镜装置 |
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2006
- 2006-03-24 JP JP2006081986A patent/JP2007252685A/ja not_active Withdrawn
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JP2012245349A (ja) * | 2011-05-02 | 2012-12-13 | Fujifilm Corp | 医療機器の光源装置、及び内視鏡装置 |
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