JP2007251441A - アンテナ装置及び受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】指向性アンテナを省スペースかつ簡単な構造で構成して小型の無線通信端末に実装して指向性が得られるアンテナ装置及び受信装置を提供すること。
【解決手段】逆L形アンテナ素子3は実装基板2側面もしくはその一辺から給電部4により給電される。逆L形アンテナ素子3の上面に接して、そのアンテナ上面を含み逆L形アンテナ素子3の数倍の面積を持つ低損失の高誘電体素子5を備える。高誘電体素子5は、薄膜状のフィルム粘着テープ等を用いることで、実装面積を小さくすることが容易である。実装面積に関しては最低限アンテナ素子上面を覆うように、幅方向及び長手方向に面積を広げることでアンテナとしての効果を向上させる。高誘電体素子5はアンテナ長、比誘電率ε及び高誘電率素材の実装面積を、逆L形アンテナ素子3が略1/2λで動作するように最適な値に設定することで指向利得を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は無線通信システムに適用されるアンテナ装置及び受信装置に関し、特に、無線通信システムに対応する携帯電話機や移動無線機等の無線通信端末に好適なアンテナ装置及び受信装置に関する。
従来の携帯無線端末用のアンテナとしては、無指向性のオムニアンテナが理想とされている。このオムニアンテナを利用するMIMO(Multiple Input Multiple Output)等の次世代通信方式においては異なる伝送パスを積極的に用いることが可能になるため、無線通信端末においても指向性を持たせること等による通信容量の増加が期待されている。
このような無線通信端末に搭載される指向性アンテナとして、例えば、特許文献1に記載された平面アンテナがある。この平面アンテナは、誘電体と接地導体上方の所定の高さに誘電体基板が設置され、誘電体基板の接地導体側の面にアンテナ素子が配置される平面アンテナであり、アンテナ素子と接地導体との間に空気層を介在させた構成として、誘電体基板を用いても共振周波数のバラツキを低く抑えて安定した特性と低価格を実現するとともに、誘電体損失を低くして利得の向上を図っている。
また、特許文献2に記載されたアンテナ装置は、端末の外装ケースに嵌め込まれ外表面を備えた誘電体チップと、この誘電体チップ内に埋め込まれ外装ケース内の回路基板の地導体から十分に離れて配されるアンテナ導体とを有して、外観を損なわずアンテナ特性を高めるようにしている。
さらに、特許文献3に記載されたパッチアンテナは、半球形状の誘電体レンズ体をパッチアンテナ上部に配置し、放射される電波の多くが誘電レンズ体を通過して位相の遅れを生じさせて放射パターンが絞られて指向性が鋭くなるようにしている。
また、特許文献4に記載された誘電体共振器アンテナは、対称面上に誘電層を有する誘電体共振アンテナに関し、対称面上の導電層から絶縁された電気接点を設け、導電層及び電気接点は信号の送受信のために誘電体共振器アンテナを伝送線に接続した構成として、誘電体共振アンテナと伝送線との良い結合を実現するようにしている。
特開平8−274534号公報 特開2002−280821号公報 特開2004−56276号公報 特開2000−232317号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された平面アンテナでは、誘電体に低価格なガラスエポキシ樹脂等の低誘電率素材を用いて低価格化を図り、空気層を介在させることでアンテナ利得を向上させることが主目的であり、高誘電率特性を積極的に利用して小型アンテナの指向性を改善すること、利得向上に必要となる実装面積や高誘電率の検討についてはなされていない。
また、上記特許文献2に記載されたアンテナ装置では、接地導体面からの距離を大きくするためアンテナ素子が誘電素材で覆われる構成であり、外装ケース内部に埋め込む実装面について課題を有する。
さらに、上記特許文献3に記載されたパッチアンテナでは、誘電体素子はアンテナ素子に対して半球形状の誘電体レンズ体とした特徴を有するが、パッチ電極により大面積の接地導体を必要とする構成であるため、実装面積が大きくなるという課題を有する。
また、上記特許文献4に記載された誘電体共振器アンテナでは、誘電体共振アンテナと伝送線との良い結合を実現するものであるが、放射効率が劣るという課題を有する。
ところで、従来のオムニアンテナの指向性を理想とする通信システムに対応する無線通信端末では、モノポールアンテナやヘリカルアンテナが用いられていたが、最近ではアンテナを小型化し、端末への内蔵化に伴い筐体外装(ABS樹脂等)内側面に1/4λ線上アンテナ等が用いられている。
この内蔵アンテナのアンテナ放射パターンに注目すると特に1方向への指向性は現れず大きな指向性利得は得られない。その理由として小型通信端末に搭載するアンテナは筐体が小さいことから無線通信端末本体からの放射成分が多くアンテナ位置に関わらず全放射し、指向性アンテナを構成する上で課題を有する。
また、従来の誘電体を用いたチップアンテナは狭帯域、低放射効率であり、パッチアンテナを構成するには、ある程度の実装面積を必要とするという課題がある。また、MIMO等の次世代通信システムに対応する通信端末では、筐体が大きく反射面を十分に取ることが可能な無線通信端末であれば問題ないが、小型の無線通信端末の筐体に複数のアンテナを同時に備えようとする場合、各アンテナの放射パターンの違いが現れにくく、複数の異なるアンテナブランチを同時に実現することが困難であるという課題が有る。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、指向性アンテナを省スペースかつ簡単な構造で構成して小型の無線通信端末に実装して指向性が得られるアンテナ装置及び受信装置を提供することを目的とする。
本発明のアンテナ装置は、筐体導体面もしくは辺と平行な面を含むアンテナ素子と、前記アンテナ素子に給電する給電部と、前記アンテナ素子に対向して一定以上の長さを持つ導体面と、前記アンテナ素子の上面に接して当該アンテナ素子の数倍の面積を持つ低損失の高誘電体素子とを備え、前記アンテナ素子を使用周波数帯域において略1/2λで動作させるように前記高誘電体素子のアンテナ長と比誘電率と面積を設定した構成を採る。
この構成によれば、アンテナ素子の電流分布の中心が筐体導体面から一定距離を持って対向する位置になり、一定長さ(1/2λ)程度の導体面を反射板とする指向性アンテナを構成することができる。また、アンテナ素子は1/4λ程度の長さとしたまま指向性アンテナを簡単な構造で、かつ省スペースに構成できるため、小型の無線通信端末に実装可能な指向性アンテナを提供することができる。
また、本発明のアンテナ装置は、請求項1記載のアンテナ装置において、前記アンテナ素子を逆L形アンテナ素子とする構成を採る。
この構成によれば、アンテナ装置の小型化が可能になる。
また、本発明のアンテナ装置は、請求項1記載のアンテナ装置において、前記アンテナ素子を平衡系アンテナ素子とする構成を採る。
この構成によれば、更にアンテナ装置の小型化が可能になる。
また、本発明のアンテナ装置は、請求項1記載のアンテナ装置において、前記アンテナ素子を逆F形アンテナ素子とする構成を採る。
この構成によれば、更にアンテナ装置の小型化が可能になる。
また、本発明のアンテナ装置は、請求項1から3の何れかに記載のアンテナ装置において、前記高誘電体素子を前記筐体外装として全体もしくは前記アンテナ素子と接触する一部分に設けた構成を採る。
この構成によれば、アンテナ素子と筐体外装との間に高誘電率素材を配置する必要がなくなり、アンテナ装置の製造工数の削減が可能になる。
また、本発明のアンテナ装置は、請求項1から4の何れかに記載のアンテナ装置において、前記アンテナ素子の下面に接して当該アンテナ素子の数倍程度の面積を持つ低損失の高誘電率素材を設けた構成を採る。
この構成によれば、指向性アンテナの指向性利得の向上を図ることがでるきとともに、小型の無線通信端末への実装が容易になる。
また、本発明のアンテナ装置は、請求項1記載のアンテナ装置において、前記給電部周辺を含む前記導体面の側面に低損失の磁性体素材を設け、前記磁性体素材を前記導体面側面と前記高誘電体素子及び前記アンテナ素子とで挟む形で配置した構成を採る。
この構成によれば、指向性アンテナの指向性利得の向上を図ることができるとともに、広帯域化が可能になる。
また、本発明の受信装置は、前記請求項1記載のアンテナ装置を筐体内の異なる導体面もしくは辺に複数配置し、該複数のアンテナ装置を用いて同時に受信する受信部を備えた構成を採る。
この構成によれば、小型の無線通信端末を複数の指向性アンテナを実装した場合でもアンテナ毎に異なる指向性を得ることができ、無指向性アンテナに比べて、それぞれのアンテナが指向性利得を有することにより受信感度が向上し、MIMOシステム等の複数のアンテナを同時に用いる無線通信装置に適用することができる。
本発明によれば、アンテナ素子の電流分布の中心が筐体導体面から一定距離を持って対向する位置になり、一定長さ(1/2λ)程度の導体面を反射板とする指向性アンテナを構成することができる。また、アンテナ素子は1/4λ程度の長さとしたまま指向性アンテナを簡単な構造で、かつ省スペースに構成できるため、小型の無線通信端末に実装可能な指向性アンテナを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る実施の形態1のアンテナ装置の基本構成を示す図である。図1おいて、1は本アンテナ装置が実装される携帯通信端末の外装として用いられるABS樹脂等の低誘電率素材(例えば、比誘電率ε=4程度)の筐体外装であり、2は一定長さ(図中のL1=1/2λ)以上の大きさを持つ実装基板であり、実装基板2は無線回路部分等の導体内蔵物が擬装されており筐体外装1に覆われている。
筐体外装1と実装基板2の間には空隙dを有し、この空隙d間に線上もしくは板状の逆L形アンテナ素子3が配置されている。この逆L形アンテナ素子3は、実装基板2の側面もしくはその一辺から給電部4により給電される。また、逆L形アンテナ素子3の筐体外装1に平行な上面に接して、当該逆L形アンテナ素子3の上面を含む逆L形アンテナ素子3の数倍の面積を持つ低損失の高誘電体素子5を備えている。この高誘電体素子5は、その厚さが1mm程度で十分なアンテナとしての効果を発揮するため、薄膜状のフィルム粘着テープ、蒸着材塗料等を用いることで、実装面積を小さくすることが容易である。また、その実装面積に関しては最低限逆L形アンテナ素子3上面を覆うように、その幅方向及び長手方向に面積を広げることでアンテナとしての効果を向上させることができる。
高誘電体素子5はアンテナ長、比誘電率ε及び高誘電率素材の実装面積を、逆L形アンテナ素子3が使用周波数帯域において略1/2λで動作するように最適な値に設定することで指向利得を得ることができる。このように高誘電体素子5を用いて指向性を制御可能とする点で、レンズアンテナとしての特性を有している。
なお、低損失の高誘電体素材は、従来はマイクロ波・ミリ波の高周波領域においては誘電正接(tanδ)が大きく使用に適さなかったが、誘電体セラミックス素材により低誘電正接を維持したまま比誘電率ε=〜50程度までの高性能な素材が実用化されている。本実施の形態1では、このような高誘電体素材を用いる。
以下、図2〜図4に示すシミュレーションモデルを用いた検討結果により、指向性利得が得られる効果についての一例を示す。各シミュレーションには有限積分法による電磁界シミュレータを用い、使用周波数を5GHzとし、それぞれアンテナ長、高誘電率素材の変更点以外は同様の条件とする。各シミュレーションに用いる筐体モデルは、長手方向L1=0.84λ、横方向H=0.5λ、幅W=0.05λの導体部6を用い、その側面に逆L形アンテナ素子3を備える構成とする。ここで、筐体外装1は5GHzにおいてアンテナ特性に殆ど影響を及ぼさないことからシミュレーションモデルには含まない。
まず、図2のシミュレーションモデルでは、筐体側面(図示せず)に1/4λ長の逆L形アンテナ素子3を設けて、図1の高誘電体素子5を設けない場合を示している。この場合、小型で簡単に共振が得られることから携帯電話機の内蔵アンテナとして使用可能であり、比較的広帯域、高放射効率が得られる。この場合、電流は逆L形アンテナ素子3の電流は給電部4からの給電付近A点に集中し、指向性利得は3[dBi]と殆ど得られない。
図2に対して、図3のシミュレーションモデルでは、筐体側面(図示せず)に図2の1/4λ長の逆L形アンテナ素子3に加えて、高誘電体素子5をアンテナ上部に設けている。この高誘電体素子5は、比誘電率ε=20とし理想的な損失の無い誘電正接δ=0であるとする。長さ0.66λ、幅0.08λの高誘電体素子5を逆L形アンテナ素子3に近接させることにより、誘電体の短波長効果により逆L形アンテナ素子3の実効長が長くなることから、電流集中部分が導体部6の側面と対向する逆L形アンテナ素子3の中央部B点に移動する。この場合、図2に対して放射インピーダンスが低下して帯域幅がやや狭まるものの指向性利得が5.5[dBi]得られる。
導体部6の条件としては、筐体幅H、幅Wはそれぞれ0.02λ程度以上の大きさがあれば効果が得られ、長手方向Lにおいても1/2λ以上の大きさがあれば反射板として作用し、反射面に対して垂直方向に指向性利得を得ることが可能である。また、逆L形アンテナ素子3と導体部6の間の空隙dは省スペース設計の観点から小さい方が良いが、狭すぎると放射インピーダンスが低くなるため0.05λから0.15λ程度とする。
図3の動作原理は、導体部6の近くに対向して配置した逆L形アンテナ素子3の中央部B点に給電部4からの電流が集中することにより、導体部6が反射板として効果的に作用して指向性利得が向上する。つまり、図4に示す1/2λ長の逆L形アンテナ素子3として電流集中部分がC点となる場合と同様の電気的動作を、1/2λ長の逆L形アンテナ素子3で実現している。しかし、図4の構成ではアンテナ素子が長くなり占有体積が大きくなるとともに、放射インピーダンスが低く非常に狭帯域で指向性利得に関しても5.1[dBi]と、図3の構成に対して有効性が低いことが分かる。
図5は、誘電体の面積S[mm]と指向性利得[dBi]との関係を示す図である。この図は、アンテナ長は1/4λ長、比誘電率ε=20を一定とした図4のシミュレーションモデルを用いて、誘電体面積Sを変化させた場合のシミュレーション結果である。図5において、シミュレーションモデルの誘電体面積Sを小さくし、例えば、アンテナ素子上部に配置した場合はアンテナ実効長に十分な効果が現れず、誘電体面積Sを導体面に対向してある程度広げることで指向性利得向上の効果が確認できる。この場合、誘電体面積Sは長手方向、幅方向のどちらにおいても効果が見られ、面積を広げることによりアンテナから見た実効的な誘電率が大きくなるため、有効な効果が得られると考えられる。
図6は、誘電体の比誘電率ε[μ]と指向性利得[dBi]との関係を示す図である。この図は、アンテナ長は1/4λ長、誘電体面積Sを一定とした図3のシミュレーションモデルを用いて、比誘電率εを変化させた場合のシミュレーション結果である。図6において、比誘電率ε=20程度とした場合に指向性利得が最適値となることが見られる。これは、誘電体が無い状態(比誘電率ε=0)から比誘電率εを大きくしていくことで最適な動作点、つまりアンテナが1/2λ動作して反射板が有効に動作する点で最大の指向性利得が得られる結果となっている。
以上のように、本実施の形態1のアンテナ装置では、誘電体面積Sと比誘電率εの関係は、動作周波数と逆L形アンテナ素子の長さにより最適な値は変動するが、誘電体面積Sはアンテナ素子の数倍程度、比誘電率εは10倍程度以上から50倍程度までを用いることで数〜10GHz程度までの利用が可能である。なお、アンテナ素子形状は逆L形に限定するものではなく、メアンダ形状やヘリカル形状といったアンテナ素子の小型化技術を併用するようにしてもよい。
また、本実施の形態1のアンテナ装置は、高誘電率素材やアンテナ等の再配置、調整が容易であり、特別な製造装置を用いることなく製造でき、アンテナ素子全体を誘電体素材で覆った場合に比べて放射インピーダンスが得やすく比較的広帯域に構成できるという効果も得られる。
(実施の形態2)
図7及び図8は、本発明に係る実施の形態2のアンテナ装置の基本構成を示す図である。図7及び図8において、実施の形態1と同一の構成部分には同一符号を付している。図7及び図8のアンテナ装置は、実施の形態1を応用したものであり、上記逆L形アンテナ素子3の代わりに線上または板状の平衡系アンテナ素子7(図7)、または逆F形アンテナ素子9(図8)を備えた構成としている。高誘電率素材の配置については実施の形態1と同様に逆L形アンテナ素子3上面に接して逆L形アンテナ素子3上面を含むアンテナの数倍の面積をもつ構成とする。本実施の形態2の各アンテナ装置の基本的な動作原理は実施の形態1と変わらないが、以下図7及び図8を用いて構成を説明する。
図7において、平衡系アンテナ素子7は、ダイポールアンテナやスリーブアンテナ等の平衡・不平衡変換回路(Balun)を用い、2本の給電線を介してそれぞれ逆位相で給電される平衡給電部8を備える。また、平衡系アンテナ素子7は直接給電されるため、実装基板2で構成されるグランド部分に電流が流れにくいという特徴がある。
以上の構成により、実装基板2から空隙dの位置に平衡系アンテナ素子7に備える給電部付近、つまり図中のアンテナの中央部D点に電流が集中し、一定以上の長さを持つ実装基板2が反射板として作用して指向性利得が得られる。また、平衡系アンテナ素子7のアンテナ長L2は高誘電率素材を配置した効果により、従来の1/2λ長は必要となるアンテナ長を実施の形態1と同様の設計手法により小型化することが可能である。
図8において、逆F形アンテナ素子9は、接地スタブ10を備え、この接地スタブ10の設置位置を調整することにより整合調整が容易で広帯域な設計が可能になるという特徴がある。この逆F形アンテナ素子9も逆L形アンテナ素子3と類似した動作を行い、実装基板2から空隙dの位置に逆F形アンテナ素子9の中央部E点に電流が集中し、一定以上の長さを持つ実装基板2が反射板として作用して指向性利得が得られ、実施の形態1と同様に小型の指向性アンテナを実現できる。
また、図8のアンテナ装置において、接地スタブ10から給電し給電部4を接地する構成とすることによっても同様の効果が得られる。
(実施の形態3)
図9は、本発明に係る実施の形態3のアンテナ装置の基本構成を示す図である。図9において、実施の形態1と同一の構成部分には同一符号を付している。図9のアンテナ装置は、実施の形態1を応用したものであり、高誘電率素材11を携帯無線端末の筐体外装として全体またはアンテナと接触する一部(図中の破線部)に備えた構成としている。
この構成により、逆L形アンテナ素子3と筐体外装1との間に高誘電率素材を配置する必要がなくなり、アンテナ装置の製造工数の削減が可能になる。また、筐体外装1は基本的に実装基板2を覆う構成になるため、表面積を十分に大きく取ることが可能になる。
なお、本実施の形態3の構成は、実施の形態1及び実施の形態2においても適用可能である。
(実施の形態4)
図10は、本発明に係る実施の形態4のアンテナ装置の基本構成を示す図である。図10において、実施の形態1と同一の構成部分には同一符号を付している。図10のアンテナ装置は、実施の形態1を応用したものであり、低損失の高誘電率素材12,13を逆L形アンテナ素子3の下面(実装基板2側の面)に接した備えた構成としている。この場合、高誘電率素材12,13を合わせた面積がアンテナの数倍程度の面積を持つことで、実施の形態1と同様の基本原理を基に小型指向性アンテナとしての効果が得られる。
高誘電率素材12,13を逆L形アンテナ素子3の下面側に配置した場合、逆L形アンテナ素子3と実装基板2に挟まれた高誘電率素材12の効果が高誘電率素材13に比べて大きく、高誘電率素材12の配置位置のみにおいても十分その効果は得られる。また、本実施の形態4のアンテナ装置においても逆L形アンテナ素子3のアンテナ長、比誘電率ε、高誘電率素材の実装面積を、逆L形アンテナ素子3が略1/2λで動作する最適な値に設定することで、指向性利得を得ることができ、実施の形態1と類似した最適値により実現される。
なお、本実施の形態4の構成は、実施の形態1〜3においても適用可能である。
(実施の形態5)
図11は、本発明に係る実施の形態5のアンテナ装置の基本構成を示す図である。図11において、実施の形態1と同一の構成部分には同一符号を付している。図11のアンテナ装置は、実施の形態1を応用したものであり、上記給電部4周辺を含む実装基板2側面に低損失の磁性体素材14を備え、この磁性体素材14を実装基板2側面と上記高誘電体素子5及び上記逆L形アンテナ素子3とで挟む形で配置した構成としている。
本構成では、反射板として作用する導体部に磁性体素材14を用いることにより、逆L形アンテナ素子3から放射する電磁波の電界成分に対して効果的に反射することが可能になり、アンテナの指向性利得の向上に寄与することができる。また、逆L形アンテナ素子3に対向する導体面に加えて、逆L形アンテナ素子3の給電部付近の実装基板2の電流集中部付近に磁性体素材14を配置することにより、放射インピーダンスを高くする効果もあり、本指向性アンテナの広帯域化が可能になる。
なお、本実施の形態5の構成は、実施の形態1〜4においても適用可能である。
(実施の形態6)
図12は、本発明に係る実施の形態6の受信装置の基本構成を示す図である。図12において、実施の形態1と同一の構成部分には同一符号を付している。図12は、実施の形態1の指向性アンテナ装置の応用した受信装置の一例を示したものであり、指向性アンテナ装置を小型無線機内の実装基板2側面のそれぞれ異なる導体面または辺に複数配置し、これら複数のアンテナを同時に用いて受信する受信部15を備えて、異なる伝播パスを用いた高速伝送通信において効果を発揮するアンテナ装置である。
この構成により、それぞれ異なる方向への指向性を持つアンテナブランチ16を構成できるため、アンテナの配置間隔が十分に取ることが難しい小型無線機において空間相関値が0.1程度以下と非常に小さく実装することが可能になる。
したがって、それぞれのアンテナを同時に用いることにより異なる経路からの到来波を得る空間フィルタリング効果を有するとともに、無指向性アンテナに比べて、それぞれのアンテナが指向性利得を有することにより受信感度が向上するため、MIMOシステム等の複数のアンテナを同時に用いる無線通信端末に適用することができる。
なお、本実施の形態6の構成は、実施の形態1〜5においても適用可能である。
本発明に係るアンテナ装置及び受信装置は、省スペース、受信感度の向上、通信速度の向上を実現する指向性アンテナを小型の無線通信端末に実装可能とし、複数アンテナを同時に用いる高速伝送通信方式に適用するアンテナ装置及び受信装置として有用である。
本発明の実施の形態1に係るアンテナ装置の基本構成を示す図 本実施の形態1に係る筐体側面に1/4λ長のアンテナ素子のみを設けたシミュレーションモデルを示す図 本実施の形態1に係る図2のアンテナ上部に高誘電体素子を設けたシミュレーションモデルを示す図 本実施の形態1に係る1/2λ長のアンテナ素子のみを設けたシミュレーションモデルを示す図 本実施の形態1に係る図3のシミュレーションモデルを用いて誘電体面積と指向性利得との関係をシミュレーションした結果を示す図 本実施の形態1に係る図3のシミュレーションモデルを用いて誘電体の比誘電率と指向性利得との関係をシミュレーションした結果を示す図 本発明の実施の形態2に係るアンテナ装置の基本構成を示す図 本実施の形態2に係る他のアンテナ装置の基本構成を示す図 本発明の実施の形態3に係るアンテナ装置の基本構成を示す図 本発明の実施の形態4に係るアンテナ装置の基本構成を示す図 本発明の実施の形態5に係るアンテナ装置の基本構成を示す図 本発明の実施の形態6に係る受信装置の基本構成を示す図
符号の説明
1 筐体外装
2 実装基板
3 逆L形アンテナ素子
4 給電部
5 高誘電体素子
6 導体部
7 平衡系アンテナ素子
8 平衡給電部
9 逆F形アンテナ素子
10 接地スタブ
11、12、13 高誘電率素材
14 磁性体素材
15 受信部
16 アンテナブランチ

Claims (8)

  1. 筐体導体面もしくは辺と平行な面を含むアンテナ素子と、前記アンテナ素子に給電する給電部と、前記アンテナ素子に対向して一定以上の長さを持つ導体面と、前記アンテナ素子の上面に接して当該アンテナ素子の数倍の面積を持つ低損失の高誘電体素子とを備え、前記アンテナ素子を使用周波数帯域において略1/2λで動作させるように前記高誘電体素子のアンテナ長と比誘電率と面積を設定したことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記アンテナ素子を逆L形アンテナ素子とすることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記アンテナ素子を平衡系アンテナ素子とすることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  4. 前記アンテナ素子を逆F形アンテナ素子とすることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  5. 前記高誘電体素子を前記筐体外装として全体もしくは前記アンテナ素子と接触する一部分に設けたことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のアンテナ装置。
  6. 前記アンテナ素子の下面側に接して当該アンテナ素子の数倍程度の面積を持つ低損失の高誘電率素材を設けたことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のアンテナ装置。
  7. 前記給電部周辺を含む前記導体面の側面に低損失の磁性体素材を設け、前記磁性体素材を前記導体面側面と前記高誘電体素子及び前記アンテナ素子とで挟む形で配置したことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  8. 前記請求項1記載のアンテナ装置を筐体内の異なる導体面もしくは辺に複数配置し、該複数のアンテナ装置を用いて同時に受信する受信部を備えたことを特徴とする受信装置。
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