JP2007241398A - 車両の視界解析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シミュレーションソフトを単純化でき、かつ視界評価に関するシミュレーションを高精度に短時間で行うことができる車両の視界解析装置を提供する。
【解決手段】三次元CADに設定した画像取得ファイル、車両モデル11と、車両モデル11の運転室11d内に配置した光源モデル12と、車両モデル11の外側に配置した光源モデル12を撮影するためのカメラモデル13と、カメラモデル13の複数の撮影位置とを設定し、三次元CADを用いて複数の撮影位置のそれぞれの位置でカメラモデル13により撮影された複数の画像を取得する。画像解析プログラムにより、複数の画像に対して光源モデル12が写り込んでいるか否かを判別し、その判別結果を記録する。
【選択図】 図5

Description

本発明は車両の視界解析装置に係わり、特に、三次元CADを用いたシミュレーション技術により油圧ショベル等の作業車両の視界を解析する車両の視界解析装置に関する。
従来、三次元CAD(Computer Aided Design:コンピュータ支援設計装置)を用いた作業車両の視界評価に関するシミュレーション技術としては、コマツ技報(1993/Vol.39/No.2)「三次元CADによる視界性の検討」に記載のものがある。これは、EC規制試験のシミュレーション技術であり、三次元CADにより、油圧ショベルの運転室内におけるオペレータのアイポイントをみたてた水平方向の2点の位置に視界妨害物毎に光源(フィラメント)を設定し、車体外側に設定した試験円にできる影の弦長を測定するものである。2光源の設定は、視界妨害物(運転室内オペレータの視界を遮るもの;例えばピラー)に対して、視界妨害物の中心点と2光源間の中心を結んだ直線と2光源を結ぶ直線が垂直になるように2光源を水平に置くことで行っている。
コマツ技報 1993/Vol.39/No.2 「三次元CADによる視界性の検討」
上記従来技術では、運転室内の所定位置に水平方向に設定された2光源はオペレータの頭部の位置が変化しない場合のアイポイント位置に対応する。しかし、油圧ショベル等、車両(特に産業車両)に乗車しているオペレータは車両の運転中に頭部の位置が変化し、このオペレータの頭部の位置の変化に伴ってオペレータのアイポイント位置も変化する。したがって、視界評価のシミュレーション精度の向上という観点では、オペレータの頭部の位置の変化に伴うアイポイント位置の変化(特に前後方向の変化)を考慮した視界評価を行うことが望まれる。
また、上記従来技術では、光源側からの視界妨害物の影を測定する方式であるため、オペレータの頭部の位置の変化に伴うアイポイント位置の変化(特に前後方向の変化)を考慮したシミュレーションを行う場合は、アイポイント位置の変化範囲内に多数の光源を設定する必要があり、しかも、視界妨害物毎に多数の光源によるシミュレーションを行う必要がある。その場合、シミュレーションソフトが複雑となり、かつシミュレーションソフトにより処理時間も膨大となる可能性がある。
本発明の目的は、シミュレーションソフトを単純化でき、かつ視界評価に関するシミュレーションを高精度に短時間で行うことができる車両の視界解析装置を提供することである。
(1)本発明は、上記目的を達成するために、車両モデルと、この車両モデルの運転室内に配置した光源モデルと、前記車両モデルの外側に配置した前記光源モデルを撮影するためのカメラモデルと、前記カメラモデルの複数の撮影位置とを三次元CADに設定し、この三次元CADを用いて前記複数の撮影位置のそれぞれで前記カメラモデルにより撮影した複数の画像を取得する画像取得手段と、前記複数の画像のそれぞれに前記光源モデルが含まれているか否かを判別し、その判別結果を記録する画像判別手段とを備えるものとする。
このように本発明は、画像取得手段と画像判別手段を設け、車両モデルの外側に配置したカメラモデルにより画像を取得し、その画像に光源モデルが含まれているかどうかを判別することによって、車両モデル外側から光源モデルの写り込みの有無を検知する構成としたため、光源モデルのサイズを適切に設定するだけで、容易に、オペレータの頭部の位置の変化に伴うアイポイント位置の変化(特に前後方向の変化)を考慮したシミュレーションが可能となり、視界評価に関するシミュレーションを高精度に行うことができる。
また、光源モデルの写り込みの有無を車両モデル外側から検知する構成であるため、オペレータの頭部の位置の変化に伴うアイポイント位置の変化(特に前後方向の変化)を考慮したシミュレーションを行うのに、多数の光源モデルを設定する必要が無く、かつ視界妨害物毎にシミュレーションを行う必要も無く、シミュレーションソフトを単純化でき、視界評価に関するシミュレーションを短時間で行うことができる。
(2)上記(1)において、好ましくは、更に、前記画像判別手段で記録された判別結果を前記複数の撮影位置に関する遮蔽領域の分布図として表示する判別結果表示手段を更に備える。
これによりその分布図を見ることで容易に視界評価を行うことができる。
(3)上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記光源モデルは、上方から見たときに所定の輪郭形状を有している。
これにより光源モデルは、オペレータの頭部の位置の変化に伴うアイポイント位置の変化(特に前後方向の変化)を考慮した設定となり、視界評価に関するシミュレーションを高精度に行うことができる。
(4)また、上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記光源モデルは、上方から見たときの形状が円形である。
これによっても、光源モデルは、オペレータの頭部の位置の変化に伴うアイポイント位置の変化(特に前後方向の変化)を考慮した設定となり、視界評価に関するシミュレーションを高精度に行うことができる。
(5)また、上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記光源モデルは、上方から見たときに所定の輪郭形状を有しかつ上下方向に所定の厚みを有している。
これにより、光源モデルは、オペレータの頭部の位置の変化に伴うアイポイント位置の変化として、前後方向だけでなく上下方向の変化も考慮した設定となり、視界評価に関するシミュレーションを更に高精度に行うことができる。
(6)また、上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記光源モデルは他の部分と異なる属性情報を持たせている。他の部分と異なる属性情報としては例えば異なる色、輝度等がある。
これにより画像取得手段により取得した画像に光源モデルが含まれているか否かの判別を精度良く行うことができる。
(7)また、上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記カメラモデルは所定の経路上を移動可能に設定され、前記複数の撮影位置はこの経路上に設定されている。
これにより三次元CADの動画機能を用いて複数の撮影位置を容易に設定することができる。
(8)上記(7)において、好ましくは、前記所定の経路は、前記光源モデルを中心とし、所定の半径を有する円である。
(9)上記(7)において、前記所定の経路は、前記光源モデルから所定距離離れた直線であってもよい。
本発明によれば、三次元CADを用いた車両の視界評価に関するシミュレーション技術において、車両モデル外側から光源モデルの写り込みの有無を検知する構成としたため、シミュレーションソフトを単純化でき、視界評価に関するシミュレーションを高精度に短時間で行うことができる
以下、本実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本実施の形態の作業車両の視界解析装置を備えたコンピュータの外観を示す図である。パソコン1は、制御装置本体であるコントローラ2と、表示手段であるモニタ3と、キーボード4、マウス5等の操作手段とを備えている。
図2はコントローラ2の内部構成を示す図である。コントローラ2は、キーボード4、マウス5等の操作手段からの操作信号を入力する操作入力インターフェース2a、所定の演算処理を行うCPU2b、パソコンの基本ソフト等のプログラムや定数が記憶されているROM2c、演算途中のデータなどを一時的に記憶するRAM2d、三次元CADソフト(アプリケーションソフト)、画像取得ファイル、画像解析プログラム、表計算ソフトのようなドキュメント作成用ソフト(アプリケーションソフト)などが格納されたHD(ハードディスク)2e、モニタ3に表示データを出力したりモニタ3からのマウス等からの指令信号を入力するモニタ入出力インターフェース2fと、プリンタ(図示せず)に印刷指令を出力するプリンタ出力インターフェース2g、通信、その他の入出力インターフェース2hとを備えている。三次元CADソフトは市販のアプリケーションソフトであり、コントローラ2のHD2eにその三次元CADソフトが格納されていることにより、パソコン1は三次元CADとして機能する。また、画像取得ファイルは三次元CADを用いて作成したものである。
図3(a),(b)及び(c)は、それぞれ、三次元CADの画像取得ファイルに設定する車両モデル、光源モデル、カメラモデルの概念を示す図である。
図3(a)において、車両モデル11は油圧ショベルであり、油圧ショベルの車両モデル11は、左右のクローラを有する下部走行体11a、上部旋回体11b、作業フロント11cを備え、上部旋回体11bの前部右側には運転室(キャブ)11dが配置され、運転室11d内には運転席11e(図6参照)が設置されている。この車両モデル11は実際の車両(油圧ショベル)の寸法情報を含む設計CADデータを読み込んで作成したものであり、三次元CADの車両モデルフォルダにファイルとして保存されている。
光源モデル12は図3(b)に示すように円柱体として構成され、かつ他の部分と識別できるように他の部分と異なる属性情報を持たせている。他の部分と異なる属性情報としては、色、輝度等がある。本実施の形態では、他の部分と異なる色(識別色)が付されている。カメラモデル13は図3(c)に示すようにカメラ本体を模擬した形状を有している。光源モデル12とカメラモデル13は、視界解析用テンプレートモデルとして三次元CADソフトのテンプレートフォルダにファイルとして保存されている。
図4及び図5は、三次元CADの画像取得ファイルに設定した画像取得演算処理により視界解析用の画像を取得するときに設定される車両モデルと光源モデルとカメラモデルの位置関係を示す図である。車両モデル11は地表面位置Aに関して配置され、光源モデル12は、車両モデル11の運転室11d内の運転席11e(図6参照)に着座して作業を行う標準体型のオペレータのアイポイント位置Bに配置される。カメラモデル13は車両モデル11の外側の光源モデル12を撮影可能な位置Cに配置される。地表面位置Aはアイポイント位置Bの真下に位置している。これらの地表面位置A、アイポイント位置B、撮影位置Cは、三次元CADの画面座標系に対する座標値を入力することにより設定される(後述)。光源モデル12のサイズはオペレータのアイポイント位置の変化を考慮した大きさであり、円柱体の直径及び高さ(厚さ)の数値を入力することにより設定される(後述)。光源モデル12は、その中心がアイポイント位置に位置するように設定される。
カメラモデル13は、図5に示すように、光源モデル12が位置するアイポイント位置Bを中心とした規定円Dの円周上を地表面に沿って移動可能であり、規定円Dの円周上にカメラモデル13の撮影位置が等間隔に複数個設定されている。撮影位置Cはカメラモデル13の初期位置であり、アイポイント位置Bを中心として車両モデル11の運転室11dの正面に位置している。テンプレートフォルダのカメラモデルのファイルには、カメラモデル13の形状と共に、三次元CADの動画機能によりカメラモデル13の規定円D上での360°回転移動経路が設定されている。
図6は、カメラモデル13が初期位置Cにあるときにカメラモデル13により撮影された画像を示す図である。初期位置Cにおいて、カメラモデル13の撮影画像には運転室11dと光源モデル12が写り込んでいる。なお、本明細書において、「カメラモデルにより撮影された画像」とは、CADソフトの機能を利用して、カメラモデル位置から車体モデルを見た場合にその位置から読み取り可能(認識可能)な車体モデルの画素データを記録することを意味する。
図7及び図8は、三次元CADを用いて行う画像取得処理を示す図であり、図7は画像取得処理の全体の流れを示し、図8は三次元CADの画像取得ファイルに設定した画像取得演算処理を示すフローチャートである。
図7において、画像取得処理は、入力処理21と、設定処理22と、画像取得演算処理23とで構成されている。入力処理21はオペレータのマニュアル操作によるものであり、入力処理21に応答して設定処理22が動作する。設定処理22は三次元CADソフトのアプリケーション内での動作である。設定処理22の動作完了後に実行を指示すると、三次元CADソフトのファイルに設定した画像取得演算処理23が動作する。画像取得演算処理23は三次元CADソフトのアプリケーション内の動作である。
入力処理21及び設定処理22の詳細を以下に説明する。
1.視界解析用テンプレートモデル読込み及び表示
<入力処理21>
オペレータのマニュアル操作により光源モデル12とカメラモデル13を、視界解析用テンプレートモデルとして保存しておいた三次元CADソフトのテンプレートフォルダのファイルから読み込む。このとき、同時に、カメラモデル13のファイルから動画機能によるカメラモデル13の360°回転移動経路が読み込まれる。
<設定処理22>
光源モデル12とカメラモデル13がファイルから読み込まれると、光源モデル12及びカメラモデル13がモニタ3がモニタ3の画面に表示される。
2.車両モデル読込み及び表示
<入力処理21>
次いで、車両モデル11を寸法データと共に三次元CADソフトの車両モデルフォルダのファイルから読み込む。
<設定処理22>
車両モデル11がファイルから読み込まれると、車両モデル11がモニタ3がモニタ3の画面に表示される。
3.各座標値・設定値入力
3−1.アイポイント座標値入力及びモデル配置
<入力処理21>
オペレータのマニュアル操作により三次元CADソフトの画面座標系に対するアイポイント位置Bの座標値を入力する。アイポイント位置Bとは、車両(油圧ショベル)の運転室内の運転席にオペレータが着座して作業を行う場合のオペレータの2つの目の中間位置をいう。視界評価試験のISO規格によれば、標準体格の産業車両オペレータの目の位置がアイポイントと定義されており、本実施の形態でも、そのようなオペレータの2つの目の中間の位置をアイポイント位置Bと定義する。アイポイント位置Bの座標値としては、例えばx=500mm、y=1500m、z=1000mmというように実寸法を入力する。x及びzは水平方向の直交座標軸であり、yは垂直方向の座標軸である。
<設定処理22>
アイポイント位置Bの座標値が入力されると、モニタ3の画面上のその座標値に対応する位置に光源モデル12が配置され、同時に、そのアイポイント位置が運転席に対して所定の位置関係となるように車両モデル11が配置される。
3−2.光源モデルサイズ入力及び表示
<入力処理21>
オペレータのマニュアル操作により光源モデル12のサイズを入力する。光源モデル12のサイズとしては、例えば直径D=100mm、高さ(厚さ)T=10mmというように円柱体の実寸法を入力する。
<設定処理22>
光源モデル12のサイズが入力されると、モニタ3の画面上の光源モデル12が入力したサイズに対応した大きさに表示される。
3−3.地表面座標値入力及び車両モデルの配置
<入力処理21>
オペレータのマニュアル操作により地表面位置Aの座標値を入力する。地表面位置Aはアイポイント位置Bの真下にあるため、そのx座標値及びz座標値はアイポイント位置Bの座標値と同じである。したがって、例えばy=−1000mmというように垂直方向の座標値のみを実寸法で入力する。
<設定処理22>
地表面位置Aの座標値が入力されると、モニタ3の画面上のその座標値に対応する位置に地表面が表示され、その地表面上に車両モデル11が位置するように車両モデル11が再配置される。
3−4.カメラモデル座標値入力及び配置
<入力処理21>
オペレータのマニュアル操作によりカメラモデル13の撮影位置(初期位置)Cを入力する。カメラモデル13はアイポイント位置Bを中心とした規定円Dの円周上の地表面上であって、アイポイント位置Bの正面に位置しているので、そのy及びz座標値は地表面位置Aの座標値と同じである。したがって、例えば測定半径=12mというようにx座標値だけを実寸法で入力する。
<設定処理22>
カメラモデル13の座標値が入力されると、モニタ3の画面上のその座標値に対応する位置にカメラモデル13が配置される。
3−5.画像取得サンプリング数入力及び設定
<入力処理21>
オペレータのマニュアル操作によりカメラモデル13による画像取得サンプリング数n(例えば600)を入力する。この画像取得サンプリング数nはカメラ総フレーム数に相当する。
<設定処理22>
画像取得サンプリング数nが入力されると、そのサンプリング数で規定円Dの円周が等間隔(等角度)に分割され、その分割位置にカメラモデルの撮影位置1〜nが設定される。
入力処理21及び設定処理22の終了後、オペレータが実行操作をすると画像取得演算処理23が動作を開始する。画像取得処理演算処理23の動作の詳細を図8を用いて説明する。
画像取得処理演算処理23の動作の詳細を図8を用いて説明する。
入力処理21及び設定処理22の終了後、オペレータが実行操作をすると画像取得演算処理23が動作を開始する。まず、i=1と置くことでカメラモデル13の撮影位置の初期設定を行う(ステップS110)。次いで、撮影位置(i)から光源モデル12を撮影し(ステップS120)、その撮影画像を位置(i)の画像としてファイルに出力する(ステップS130)。ステップS110で初期設定をした後の最初の処理では、撮影位置(1)から光源モデル12を撮影し(ステップS120)、その撮影画像を位置(1)画像としてファイルに出力する(ステップS130)。次いで、i=i+1と置くことで撮影位置を更新し(ステップS140)、i>nかどうかの判定を行うことにより全ての撮影位置での画像取得処理が完了したかどうかを判定し(ステップS150)、i>nでなければ、カメラモデル13を次の撮影位置iに移動させ(ステップS160)、その撮影位置iから光源モデル12を撮影し(ステップS120)、その撮影画像を位置(i)画像としてファイルに出力する(ステップS130)。以下、これらの処理を繰り返し、i>nがyesと判定されて全ての撮影位置での画像取得処理が完了すると、画像取得演算処理23の動作を終了する。
画像取得演算処理23の動作が終了すると、その時点で、HD2eには、ステップS130の処理により出力された位置(i)でのn個の画像ファイルが保存されている。取得した画像に光源モデル12が取り込まれている場合は、その画像には、光源モデル12を他の部分と識別する色情報が含まれている。
図9及び図10は、コントローラ2のHD2eに格納した画像解析プログラムを用いた画像解析処理を示す図であり、図9は画像解析処理の全体の流れを示し、図10は画像解析プログラム演算処理を示すフローチャートである。
図9において、画像解析処理は、入力処理31と画像解析プログラム演算処理32とで構成されている。入力処理31はオペレータのマニュアル操作によるものであり、入力処理31での入力処理完了後、実行を指示すると、画像解析プログラム演算処理32が動作する。
入力処理31では、オペレータのマニュアル操作により画像解析プログラムを起動した後、以下の処理を行う。
1.画像ファイル名入力
画像取得演算処理23で取得したn個の画像ファイル名を入力する。画像取得演算処理23で取得したn個の画像ファイル名は、例えば、車両モデルの機種名等、共通部分があり、ここでは、その共通部分を入力する。
2.ファイル数(サンプリング数)入力
nを入力する。
3.実行
オペレータのマニュアル操作により実行を指示する。
画像解析プログラム演算処理32の動作の詳細を図10を用いて説明する。
入力処理31で実行が指示されると、画像解析プログラム演算処理32が動作を開始する。まず、i=1と置くことで処理画像(フレーム)番号の初期設定を行い、かつj=0と置くことで遮蔽領域数判別フラグの初期設定を行う(ステップS210)。次いで、画像ファイル(i)の画像に光源モデル12の識別色が含まれるか否か(光源モデル12が写り込んでいるかどうか)を判定し(ステップS215)、yesであれば、画像ファイル(i)の画像(i番目フレーム)は遮蔽領域外であると判定し(ステップS220)、noであれば画像ファイル(i)の画像(i番目フレーム)は遮蔽領域内であると判定する(ステップS250)。ステップS220でi番目フレームが遮蔽領域外であると判定された場合は、i−1≠0かどうかを判定することで前回の画像ファイル(i−1)が存在するかどうかを判定し(ステップS225)、noであれば前回の画像ファイル(i−1)が存在しないので、i=i+1と置くことで処理画像(フレーム)番号を更新し(ステップS240)、yesであれば、前回の画像ファイル(i−1)が存在するので、更に、前回の画像ファイル(i−1)である(i−1)番目フレームが遮蔽領域内であったかどうかを判定し(ステップS230)、noであればi=i+1と置くことで処理画像(フレーム)番号を更新し(ステップS240)、yesであれば、(i−1)番目フレームはj番目の遮蔽領域の終端位置にあったと判定し、その判定結果をファイルに出力する(ステップS235)。
ステップS240で処理画像(フレーム)番号を更新されると、次いで、i>nかどうかどうかの判定を行うことにより全ての画像(フレーム)が処理されたかどうかを判定し(ステップS245)、i>nでなければ(全ての画像が処理されていなければ)ステップS215に戻って、再び、画像ファイル(i)の画像に光源モデル12の識別色が含まれるか否かを判定する。
ステップS215でi番目フレームが遮蔽領域内であると判定され、ステップS250に進んだ場合は、更に、前回の画像ファイル(i−1)である(i−1)番目フレームが遮蔽領域外であったかどうかを判定し(ステップS255)、noであればステップS240に進んで処理画像(フレーム)番号を更新し、yesであれば、j=j+1と置くことで遮蔽領域数を更新し(ステップS260)、i番目フレームはj番目の遮蔽領域の始端位置にあると判定し、その判定結果をファイルに出力する(ステップS265)。次いで、ステップS240に進んで処理画像(フレーム)番号を更新し、全ての画像(フレーム)が処理されているかどうかを判定し(ステップS245)、処理されていない場合は、再び、画像ファイル(i)の画像に光源モデル12の識別色が含まれるか否かを判定する(ステップS215)。
ステップS240で全ての画像(フレーム)が処理されたと判定されると、画像解析プログラムの動作を終了する。
画像解析プログラム演算処理32の動作が終了すると、その時点で、HD2eには、ステップS235,S265の処理で出力された判定結果が、例えば下記のように遮蔽領域範囲テキストデータとして保存されている。
a[1]→b[1]
a[2]→b[2]
・・・
a[m]→b[m]
ただし、a:遮蔽領域始端位置(フレームNo.)
b:遮蔽領域終端位置(フレームNo.)
m:遮蔽領域No.
遮蔽領域範囲テキストデータの一例を下記に示す。
a[1]=114→b[1]=155
a[2]=169→b[2]=178
a[3]=190→b[3]=314
a[4]=424→b[4]=427
以上において、コントローラ2のHD2eに格納した図7及び図8の画像取得処理を行う三次元CADの画像取得ファイルは、車両モデル11と、この車両モデル11の運転室11d内に配置した光源モデル12と、車両モデル11の外側に配置した光源モデル12を撮影するためのカメラモデル13と、カメラモデル13の複数の撮影位置とを三次元CADに設定し、この三次元CADを用いて複数の撮影位置のそれぞれでカメラモデル13により撮影された複数の画像を取得する画像取得手段を構成し、コントローラ2のHD2eに格納した図9及び図10の画像解析処理を行う画像解析プログラムは、画像取得手段で取得した複数の画像に光源モデル12が含まれているか否かを判別し、その判別結果を記録する画像判別手段を構成する。
次に、以上のようにして取得した画像解析結果の出力データ(画像判別手段で記録された判別結果)は、例えば表計算ソフトを用いて複数の撮影位置に関する遮蔽領域の分布図としてモニタ3の表示画面(判別結果表示手段)に表示する。
図11は、表計算ソフトを用いて表示する遮蔽領域分布図の一例である。表示画面の図示上側の領域42には、中心位置に車両モデルを配置した環状円グラフが表示され、表示画面の図示下側の領域44,45には、遮蔽角度及び遮蔽領域長が表示されている。図示の例では、領域42の環状円グラフには明暗で遮蔽領域の分布が表示されている。また、領域44,45にはそれぞれの遮蔽領域の遮蔽角度と遮蔽領域長が数値で表示されている。
次に、以上のように構成した本実施の形態の作用効果を説明する。
図12は、従来技術による遮蔽領域の検討結果を示す図である。図12において、従来技術では、三次元CADを用いて視界評価をする場合、視界妨害物(例えばピラー)Gの中心点と2光源P1,P2間の中心を結んだ直線と2光源P1,P2を結ぶ直線が垂直になるように視界妨害物Gに対して2光源P1,P2を水平に置き、車体外側に設定した試験円Hにできる影Jの弦長を測定する。このような測定を運転室内に存在する視界妨害物G毎に行い、視界評価を行う。
しかし、このような従来技術の視界評価のシミュレーション技術には次のような改善すべき点がある。
油圧ショベル等、車両(特に産業車両)に乗車しているオペレータは車両の運転中に頭部の位置が変化し、このオペレータの頭部の位置の変化に伴ってオペレータのアイポイント位置も変化する。しかし、図12に示した従来技術では、運転室内の所定位置に水平方向に2光源P1,P2を設定しているだけであって、オペレータの頭部の位置の変化に伴うアイポイント位置の変化(特に前後方向の変化)は考慮されていない。
例えば、図12の上側の上面図に、オペレータの頭部の位置の変化に伴うアイポイント位置の変化範囲を破線の円で示している。破線の円上のL1はアイポイントの最後方位置であり、L1はアイポイントの最前方位置である。位置L1,L2も試験円H上の影Jの弦長の範囲内にある。図12の下側は視界妨害物Gを側面方向から見た図である。この図12の下側のように視界妨害物Gを側面方向から見た場合は、アイポイントの最後方位置L1では、地上の試験円Hの点Kは影の領域外(オペレータから見える領域)となっている。また、視界妨害物Gにのぞき窓のような穴Wが空いてある場合は、アイポイントの最前方位置L2でも、地上の試験円Hの点Kは影の領域外(オペレータから見える領域)となることがある。このようにオペレータに対して遮蔽領域であるか否かを厳密に考える場合、水平方向に置かれた2光源P1,P2のみを考慮すればよいと言うことはなく、オペレータの頭部の位置の変化(アイポイント位置の変化)を考慮して、視界妨害物Gの前後方向の位置からも遮蔽領域の評価を行い、総合的に遮蔽領域か否かを判断する必要がある。
また、図12に示した従来技術では、2光源P1,P2からの視界妨害物Gの影Jを測定する方式であるため、オペレータの頭部の位置の変化に伴うアイポイント位置の変化(特に前後方向の変化)を考慮したシミュレーションを行おうとしても、アイポイント位置の変化範囲内に多数の光源を設定する必要があり、しかも、視界妨害物G毎にシミュレーションを行う必要がある。
図13は、本発明による遮蔽領域の検討結果を示す図である。図13において、本発明の視界解析装置では、運転室内のアイポイント位置に円柱体の光源モデル12が水平に配置される。図13では、便宜上、光源モデル12の円柱体のアイポイント位置を通る水平断面で見た平面部分(円形)のみを示している。また、地上の試験円Hの点Kの位置にカメラモデル13が配置され、カメラモデル13から光源モデル12側を撮影し、光源モデル12の写り込みの有無を検知する。光源モデル12において、視界妨害物Gに直交する直径上に位置する円周上の2点N1,N2は従来技術の2光源P1,P2に相当し、図13の上側の上面図では、試験円H上の影Jの弦長が遮蔽領域となっている。しかし、図13の下側に示す視界妨害物Gを側面方向から見た図では、光源モデル12の後方の円周上の点M1では、地上の試験円Hの点Kは遮蔽領域外となっており、カメラモデル12の画像には光源モデル12が写り込んで撮影される。また、視界妨害物Gにのぞき窓のような穴Wが空いてある場合、光源モデルの前方の円周上の点M2では、地上の試験円Hの点Kは遮蔽領域外となっており、この場合も、カメラモデル12の画像には光源モデル12が写り込んで撮影される。
このように本実施の形態では、運転室内部の光源側から視界妨害物Gを見た場合の影Jの有無を判断するのではなく、運転室外部のK点の位置にカメラモデル13を設置し、そのカメラモデル13から光源モデル12が見えるかどうかを判断し、遮蔽領域の有無を判断する(つまり、光源モデル12の写り込みの有無を車両モデル外側から検知する)構成であるため、光源モデル12に面積を持たせた設定が可能であり、光源モデル12のサイズを適切に設定するだけで、容易に、図13の下側に示すように視界妨害物Gを側面方向から見た場合のオペレータの頭部の位置の変化(アイポイント位置の変化)や視界妨害物Gの穴Wの有無等の状況を全て考慮したシミュレーションが可能となり、視界評価に関するシミュレーションを高精度に行うことができる。
また、本実施の形態では、光源モデル12は円柱体であり、上方から見たときに所定の輪郭形状を持つだけでなく、上下方向にも所定の厚みを有するため、光源モデル12は、オペレータの頭部の位置の変化に伴うアイポイント位置の変化として、前後方向だけでなく上下方向の変化も考慮した設定となり、視界評価に関するシミュレーションを更に高精度に行うことができる。
更に、本実施の形態では、光源モデル12の写り込みの有無を車両モデル外側から検知する構成であるため、オペレータの頭部の位置の変化に伴うアイポイント位置の変化(特に前後方向の変化)を考慮したシミュレーションを行うのに、多数の光源モデルを設定する必要が無く、かつ視界妨害物毎にシミュレーションを行う必要も無く、シミュレーションソフトを単純化でき、視界評価に関するシミュレーションを短時間で行うことができる。
以上のように本実施の形態によれば、三次元CADを用いた車両の視界評価に関するシミュレーション技術において、光源モデル12の写り込みの有無を車両モデル11の外側から検知するため、シミュレーションソフトを単純化でき、かつ視界評価に関するシミュレーションを高精度に短時間で行うことができる。
本発明の他の車両への適用例を図14〜図18を用いて説明する。図14〜図18は、本発明をテレハンドラーと呼ばれる産業車両の視界評価に適用した場合のものであり、図中、上記実施の形態において図示したものと同様の部分には同じ符号を付している。
図14はテレハンドラーの車両モデルの概念を示す図である。図14において、テレハンドラーの車両モデル51は、前輪51a及び後輪51bと、車体フレーム51cと、車体フレーム51cの片側中央部に設置された運転室(キャブ)51dと、車体フレーム51cの後端部に上下動可能に連結され、運転室51dの側方を長手方向に延び、かつ先端部に作業具51eを装着した伸縮可能なブーム51fとを備え、運転室51d内には運転席51g(図18参照)が設置されている。この車両モデル51は実際の車両(テレハンドラー)の寸法情報を含む設計CADデータを読み込んで作成したものであり、三次元CADの車両モデルフォルダにファイルとして保存されている。
光源モデル12(図3(b)参照)及びカメラモデル13(図3(c)参照)は第1の実施の形態で説明したものと同じであり、光源モデル12には他の部分と識別できるように他の部分と異なる色(識別色)が付されている。
これらの車両モデル51、光源モデル12、カメラモデル13は事前に作成され、三次元CADの画像取得ファイルに設定される。
図15〜図17は、視界解析用の画像を取得するときに画像取得ファイルに設定されるテレハンドラーの車両モデルと光源モデルとカメラモデルの位置関係を示す図である。車両モデル51は地表面位置Aに関して配置され、光源モデル12は、車両モデル51の運転室51d内の運転席51g(図17参照)に着座して作業を行うオペレータのアイポイント位置Bに配置され、カメラモデル13は車両モデル51の外側の光源モデル12を撮影可能な位置Cに配置される。地表面位置Aはアイポイント位置Bの真下に位置している。これらの地表面位置A、アイポイント位置B、撮影位置Cは、三次元CADの画面座標系に対する座標値を入力することにより設定される。光源モデル12のサイズはオペレータのアイポイント位置の変化を考慮した大きさであり、円柱体の直径及び高さ(厚さ)の数値を入力することにより設定される。
カメラモデル13は、図16及び図17に示すように、光源モデル12が位置するアイポイント位置Bの周囲の複数の高さ位置に設定された直線S1,S2,S3,S4上を地表面に平行に移動可能であり、直線S1,S2,S3,S4上にカメラモデル13の撮影位置が等間隔に複数個設定されている。直線S1は車両モデル51の運転室51dの前方正面に設定された直線であり、直線S2及びS3は車両モデル51の左右に、直線S1に直交するよう設定された直線であり、直線S4は車両モデル51の後方に、直線S2に平行に設定された直線である。直線S1,S2,S3,S4はそれぞれ高さ位置の異なる複数の直線で構成されている。撮影位置Cはカメラモデル13の初期位置であり、アイポイント位置Bを中心として車両モデル51の運転室51dの正面の例えば地表面に位置している。テンプレートフォルダのカメラモデルのファイルには、カメラモデル13の形状と共に、三次元CADの動画機能によりカメラモデル13の直線S1,S2,S3,S4上での移動経路が設定されている。
図18は、カメラモデル13が初期位置Cにあるときにカメラモデル13により撮影された画像を示す図である。初期位置Cにおいて、カメラモデル13の撮影画像には運転室51dと光源モデル12が写り込んでいる。
このように三次元CADの画像取得ファイル(画像取得手段)には、視界解析を行う車両の種類に応じて種々の車両モデル及び光源モデル、それらの位置関係、及びカメラモデルの移動経路が設定可能であり、その場合も、上述したのと同じ画像取得ファイルの画像取得処理機能(画像取得手段)と画像解析プログラム(画像判別手段)を用いて、同様の視界解析及び評価を行うことができる。
本発明の更に他の実施の形態を図19を用いて説明する。図19は、本実施の形態における画像解析プログラム演算処理を示すフローチャートである。
本発明の先の実施の形態では、図7の入力処理21の「3−4.カメラモデル座標値入力」でカメラモデル13の初期位置Cとして車両モデル11の運転室11dの正面位置を入力し、設定処理22の「3−4.カメラモデルの配置」でその位置にカメラモデルを配置し、図8の画像取得処理で、カメラモデル13の初期位置がその位置(運転室11dの正面位置)にあることを前提として各撮影位置での画像を取得し、図10の画像解析処理で、そのように取得した各画像を解析した。しかし、図7の入力設定処理では、入力処理21の「3−4.カメラモデル座標値入力」でカメラモデル13の初期位置Cとして車両モデル11の運転室11dの正面位置以外も含めた規定円D上の任意の位置を入力し、設定処理22の「3−4.カメラモデルの配置」でその任意の位置にカメラモデルを配置し、図8の画像取得処理で画像を取得してもよい。本実施の形態は、そのような場合の画像解析処理で撮影画像を解析する場合のものである。
図18のフローチャートにおける図10のフローチャートとの相違点は、ステップS250とステップS255との間にステップS310が追加され、ステップS265とステップS240との間にステップS315〜S335が追加された点である。
前述したように、ステップS215では、画像ファイル(i)の画像に光源モデル12の識別色が含まれるか否か(光源モデル12が写り込んでいるかどうか)を判定し、yesであれば、画像ファイル(i)の画像(i番目フレーム)は遮蔽領域外であると判定し(ステップS220)、noであれば画像ファイル(i)の画像(i番目フレーム)は遮蔽領域内であると判定する(ステップS250)。
先の実施の形態のように、図7の入力設定処理でカメラモデル13の初期位置Cを運転室11dの正面に設定し、図8の画像取得処理で画像を取得した場合は、最初の画像ファイルの画像(1番目フレーム)は運転室11dの正面位置の画像であるため、通常は、光源モデル12が写り込んでおり、遮蔽領域内とはなり得ない。そのためステップS215ではyesと判定され、ステップS220へと進む。しかし、本実施の形態では、図7の入力設定処理でカメラモデル13の初期位置Cを運転室11dの正面一意が意も含めた任意の位置に設定するため、最初の画像ファイルの画像(1番目フレーム)に光源モデル12が写り込んでおらず、1番目フレームが遮蔽領域内であることがあり得る。この場合、ステップS215でno(1番目フレームが遮蔽領域内である)と判定され、ステップS250へ進む。
ステップS215でi番目フレームが遮蔽領域内であると判定され、ステップS250に進んだ場合は、i−1≠0かどうか、つまり、解析しようとする現在フレームが1番目フレームかどうかを判定する(ステップS310)。この判定で現在フレームが1番目フレームであると判定された場合は、(i−1)番目のフレームは存在せず、ステップS255で(i−1)番目フレームが遮蔽領域外であったかどうかの判定ができないので、その場合は直接ステップS260に進んでj=j+1と置き、j=1を設定する。つまり、1番目フレームの判別結果が遮蔽領域である場合は、その遮蔽領域が最初の遮蔽領域であることを示すフラグ番号を付し、1番目フレームは1番目の遮蔽領域の始端位置にあると判定し、その判定結果をファイルに出力する(ステップS265)。
また、ステップS265で、i番目フレームがj番目の遮蔽領域の始端位置にあると判定した後、直ちにステップS240に進むのではなく、i=nかどうか、つまり現在フレームが最終フレームかどうかを判定し(ステップS315)、noであれば最終フレームでないので、ステップS240に進み、次のフレームを解析するための処理を行い、yesでれば、現在フレームが最終フレームであるので、1番目フレームが遮蔽領域であった場合の遮蔽領域番号の調整処理を行う。つまり、1番目フレームが遮蔽領域外であったかどうかを判定し(ステップS320)、yesであれば、遮蔽領域番号の調整処理は不要なので、i番目フレームはj番目の遮蔽領域の終端位置として出力し(ステップS325)、noであれば、遮蔽領域番号の調整処理が必要であるので、j番目の遮蔽領域の始端位置として定義されたフレーム番号は1番目の遮蔽領域の始端位置として再出力し(ステップS330)、j番目の遮蔽領域の始端定義を削除する(ステップS335)。
以上のように構成した本実施の形態によれば、カメラモデルの初期位置を常に車両モデル11の運転室11dの正面に設定しなくてもよくなるので、カメラモデル初期位置の入力操作の自由度が増し、操作性及び使い勝手が向上する。
なお、本発明は、油圧ショベル及びテレハンドラー以外の車両、例えば、ホイールローダ、クレーン、ダンプトラック、乗用車等、他の車両にも適用可能である。
また、上記実施の形態では、光源モデルの形状をボリュームのある円柱体としたが、上方から見たときに円形の輪郭形状だけが見える、ボリュームのない円筒体であってもよい。この場合も、カメラモデルから光源モデルをみたときは、光源モデルを円柱体の場合と同様に認識することができ、オペレータの頭部の位置が前後方向だけでなく上下方向にも変化した場合のアイポイント位置の変化を考慮した高精度の視界評価シミュレーションを行うことができる。また、オペレータのアイポイント位置の前後方向の変化のみを考慮した視界評価シミュレーションを行う場合は、光源モデルは、上方から見たときに所定の輪郭形状と面積を持つ円板、或いは所定の輪郭形状のみを持つリング等、高さのない形状であってもよい。更に、光源モデルを上方から見たときに所定の輪郭形状のみを持つリング等の形状とする場合は、その形状は連続した線ではなく破線(点線)であってもよい。このような場合も、点光源を用いた従来技術に比べ、視界評価に関するシミュレーションを高精度に行うことができる。
また、上記実施の形態では、光源モデルの上から見た形状を円形としたが、オペレータのアイポイント位置の変化を考慮した形状であれば、楕円形、六角形等、その他の多角形等、円形以外の形状(高さのある形状、高さのない形状、点線を含む)であってもよい。
更に、上記実施の形態では、カメラモデルにより光源モデルを直接撮影し、その画像に光源モデルが含まれているかを判別したが、車体モデルに設置されている後方視界用ミラーに光源モデルを写り込ませ、この後方視界用ミラーに写り込んだ光源モデルも含めて光源モデルを撮影し、その画像に光源モデルが含まれているかを判別してもよい。この場合は、後方視界用ミラーの使用を含めた視界評価に関するシミュレーションを高精度に行うことができる。
本実施の形態の作業車両の視界解析装置を備えたパソコンの外観を示す図である。 コントローラ2の内部構成を示す図である。 (a),(b)及び(c)は、それぞれ、三次元CADソフトの画像取得ファイルに設定する車両モデル、光源モデル、カメラモデルの概念を示す図である。 三次元CADのファイルに設定した画像取得演算処理により視界解析用の画像を取得するときに設定される車両モデルと光源モデルとカメラモデルの位置関係を示す図である。 三次元CADのファイルに設定した画像取得演算処理により視界解析用の画像を取得するときに設定される車両モデルと光源モデルとカメラモデルの位置関係を示す図であって、特にカメラモデルの移動経路を示す図である。 カメラモデルが初期位置にあるときにカメラモデルにより撮影された画像を示す図である。 三次元CADソフトを用いた画像取得処理の全体の流れを示す図である。 三次元CADソフトのファイルに設定した画像取得演算処理を示すフローチャートである。 画像解析プログラムを用いた画像解析処理の全体の流れを示す図である。 画像解析処理における画像解析プログラム演算処理を示すフローチャートである。る。 表計算ソフトを用いて表示する遮蔽領域分布図の一例である。 従来技術による遮蔽領域の検討結果を示す図である。 本発明による遮蔽領域の検討結果を示す図である。 本発明の第2の実施の形態において、三次元CADソフトの画像取得ファイルに設定する車両モデルの概念を示す図である。 三次元CADのファイルに設定した画像取得演算処理により視界解析用の画像を取得するときに設定される車両モデルと光源モデルとカメラモデルの位置関係を示す図である。 三次元CADのファイルに設定した画像取得演算処理により視界解析用の画像を取得するときに設定される車両モデルと光源モデルとカメラモデルの位置関係を示す図であって、特にカメラモデルの移動経路を示す図である。 車両モデルを一方の側面から見たカメラモデルの移動経路を示す図である。 カメラモデルが初期位置にあるときにカメラモデルにより撮影された画像を示す図である。 本発明の第3の実施の形態における画像解析プログラム演算処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 パソコン
2 コントローラ
2a 操作入力インターフェース
2b CPU
2c ROM
2d RAM
2e HD(ハードディスク)
2f モニタ入出力インターフェース
2g プリンタ出力インターフェース
2h その他の入出力インターフェース
3 モニタ
4 キーボード
11 車両モデル(油圧ショベル)
11a 下部走行体
11b 上部旋回体
11c 作業フロント
11d 運転室(キャブ)
11e 運転席
12 光源モデル
13 カメラモデル
21 入力処理
22 設定処理
23 画像取得演算処理
51 車両モデル(テレハンドラー)
51a 前輪
51b 後輪
51c 車体フレーム
51d 運転室(キャブ)
51e 作業具
51f ブーム
51g 運転席
A 地表面位置
B アイポイント位置
C 撮影位置

Claims (9)

  1. 車両モデルと、この車両モデルの運転室内に配置した光源モデルと、前記車両モデルの外側に配置した前記光源モデルを撮影するためのカメラモデルと、前記カメラモデルの複数の撮影位置とを三次元CADに設定し、この三次元CADを用いて前記複数の撮影位置のそれぞれで前記カメラモデルにより撮影した複数の画像を取得する画像取得手段と、
    前記複数の画像のそれぞれに前記光源モデルが含まれているか否かを判別し、その判別結果を記録する画像判別手段とを備えることを特徴とする車両の視界解析装置。
  2. 請求項1記載の車両の視界解析装置において、
    更に、前記画像判別手段で記録された判別結果を前記複数の撮影位置に関する遮蔽領域の分布図として表示する判別結果表示手段を更に備えることを特徴とする車両の視界解析装置。
  3. 請求項1又は2記載の車両の視界解析装置において、
    前記光源モデルは、上方から見たときに所定の輪郭形状を有することを特徴とする車両の視界解析装置。
  4. 請求項1又は2記載の車両の視界解析装置において、
    前記光源モデルは、上方から見たときの形状が円形であることを特徴とする車両の視界解析装置。
  5. 請求項1又は2記載の車両の視界解析装置において、
    前記光源モデルは、上方から見たときに所定の輪郭形状を有しかつ上下方向に所定の厚みを有することを特徴とする車両の視界解析装置。
  6. 請求項1又は2記載の車両の視界解析装置において、
    前記光源モデルに他の部分と異なる属性情報を持たせたことを特徴とする車両の視界解析装置。
  7. 請求項1又は2記載の車両の視界解析装置において、
    前記カメラモデルは所定の経路上を移動可能に設定され、前記複数の撮影位置はこの経路上に設定されていることを特徴とする車両の視界解析装置。
  8. 請求項7記載の車両の視界解析装置において、
    前記所定の経路は、前記光源モデルを中心とした所定の半径を有する円であることを特徴とする車両の視界解析装置。
  9. 請求項7記載の車両の視界解析装置において、
    前記所定の経路は、前記光源モデルから所定距離離れた直線であることを特徴とする車両の視界解析装置。
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