JP2007241357A - 画像処理装置、画像処理プログラムおよび画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の手書き図形が重複または接触して記入されてなる接触図形群の有無および当該接触図形群を構成する手書き図形の数を判定し、前記接触図形群があれば当該接触図形群を構成する各手書き図形についての記入位置中心を推定し、推定した記入位置中心を用いて前記接触図形群を構成する各手書き図形の分離抽出を行い、その分離抽出の後に前記手書き図形に対する図形認識処理を行うように、画像処理装置を構成する。
【選択図】図1
Description
先ず、画像処理装置の概略構成について説明する。ここでは、教育用教材についての自動採点集計を行うものを例に挙げて説明する。
あるいは、画像読み取り部2で得られた画像データと、比較対象となるデータベース部1内の電子データとを比較照合し、その画像歪み(傾き、拡縮など)を補正しても良い。
次に、以上のように構成された画像処理装置(画像処理プログラムによっても実現される場合を含む)における処理動作例、すなわち本発明に係る画像処理方法の手順について説明する。
続いて、画像処理装置が行う自動採点処理(S102)について、さらに詳しく説明する。図4は、自動採点処理の概要を示す説明図である。
ここで、上述した自動採点処理における途切れ補正処理(S205)について詳しく説明する。図5は、途切れ補正処理の一例を示す説明図である。
途切れ補正処理にあたっては、図5(a)に示すように、正誤判定抽出部8による所定色成分の抽出結果、すなわち「○」や「×」等の図形であるはずの抽出結果に対して、細線化処理を実行し(S301)、さらに端点抽出処理を実行する(S302)。これにより、「○」や「×」等の図形に途切れ部分が生じている場合に、その途切れ部分における端点が抽出されることになる。なお、このときに行う細線化処理および端点抽出処理は、公知技術を利用して行えばよいため、ここではその詳細な説明を省略する。
そして、端点を抽出したら、その抽出した全ての端点に対して、以下のような処理を実行する(S303)。すなわち、先ず、未処理の端点を一つ選択し(S304)、その選択した端点(以下「第一端点」という)から、予め設定されている所定距離内にあって、かつ、最も近傍にある未処理の端点(以下「第二端点」という)をさらに選択する(S305)。そして、第二端点があれば(S306)、第一端点と第二端点とを互いに接続するとともに(S307)、第一端点および第二端点をいずれも処理済みにする(S308)。一方、第二端点が存在しない場合には(S306)、端点間の接続は行わずに、第一端点を処理済みにする(S309)。このような処理を、未処理の端点がなくなるまで、全ての端点に対して行う(S303〜S309)。
これにより、例えば図5(b)に示す図形が抽出された場合には、端点Aに対して、所定距離内に端点B,Cが存在していても、その中で最も近傍の端点Bが端点Aと接続されることとなり、「○」の図形における途切れ部分が補正されることになる。
途切れ補正処理の他の例では、正誤判定抽出部8による所定色成分の抽出結果の他に、歪み補正部5による画像歪み補正後の画像データをも用いて、途切れ補正処理の精度向上を図っている。すなわち、途切れ補正処理の他の例では、図6(a)に示すように、歪み補正部5による画像歪み補正後の画像データに対して二値化処理を行う(S401)。ただし、差分抽出部6による差分抽出または正誤判定抽出部8による所定色成分の抽出の際に二値化処理をしていれば、その二値化処理後の画像データを使用しても構わない。
また、正誤判定抽出部8による所定色成分の抽出結果に対しては、細線化処理を実行し(S402)、さらに端点抽出処理を実行する(S403)。そして、端点を抽出したら、その抽出した全ての端点に対して、以下のような処理を実行する(S404)。
先ず、未処理の端点を一つ選択し(S405)、その選択した第一端点から、予め設定されている所定距離内にあって、かつ、最も近傍にある未処理の端点を第二端点として選択する(S406)。そして、第二端点があれば(S407)、第一端点と第二端点とを連結するような画素群が、二値化処理後の画像データ中にあるか否かを判断する(S408)。つまり、途切れの発生要因となった画像の重なり部分があるか否かを判断するのである。その結果、重なり部分があれば、第一端点と第二端点とを互いに接続するとともに(S409)、第一端点および第二端点をいずれも処理済みにする(S410)。一方、重なり部分がなければ、上述したステップ(S406)に戻り、第一端点から所定距離内にあって、かつ、最も近傍の端点の次に近距離にある端点を第二端点として選択する。このとき、選択すべき端点がなければ、端点間の接続は行わずに、第一端点を処理済みにする(S411)。このような処理を、未処理の端点がなくなるまで、全ての端点に対して行う(S404〜S411)。
これにより、例えば図6(b)に示す図形が抽出された場合に、端点Aに対して、所定距離内に端点B,Cが存在していると、その中で最も近傍の端点Cが選択されるが、二値化処理後の画像データ中に端点A,C間を連結する画素群がないので、端点A,C間は接続しない。そして、端点Cの次に距離の近い端点Bを選択されるが、その端点Bと端点Aとの間には二値化処理後の画像データ中に画素群が存在するので、端点Bが端点Aと接続されることになる。つまり、「○」と「×」とが誤って接続されてしまうことなく、「○」の図形における途切れ部分が補正されるのである。
次いで、上述した自動採点処理における正誤判定の分離抽出処理(S206)および記入位置認識処理(以下、これらの処理を「図形情報取得処理」という)について詳しく説明する。図7は、図形情報取得処理の一例を示すフローチャートである。
続いて、上述した図形情報取得処理における接触図形分離処理(S502)について詳しく説明する。図8は、接触図形分離処理の一例を示すフローチャートである。
ここで、上述した接触図形分離処理における接触図形数判定処理(S603)について詳しく説明する。接触図形数判定処理は、接触図形分離部10が行う処理で、複数の手書き図形が重複または接触して記入されてなる接触図形群の有無および当該接触図形群を構成する手書き図形の数を判定する処理である。
次いで、上述した接触図形分離処理における図形中心推定処理(S606)について詳しく説明する。図形中心推定処理は、接触図形分離部10が行う処理で、複数の手書き図形が重複または接触して記入されてなる接触図形群を構成する各手書き図形についての記入位置中心を推定する処理である。ただし、図形中心推定処理としては、当該接触図形群における図形主軸を特定する処理を含むことも考えられる。
次いで、上述した接触図形分離処理におけるペイント処理(S607)について詳しく説明する。ペイント処理は、接触図形分離部10が行う処理で、図形中心推定処理にて推定した記入位置中心または図形主軸のいずれかを用いて、接触図形群を構成する各手書き図形の分離抽出を行うための処理である。
ここで、採点集計部13による正誤判定の採点集計について説明する。図24は、正誤判定の採点集計の処理手順の一例を示すフローチャートである。
正誤判定の採点集計にあたっては、教育用教材20上に複数の正誤判定が記入されていることから、先ず、その正誤判定についてのカウント数Kを「1」に設定する(S1401)。これにより、カウント数Kが教育用教材20上に存在し得る正誤判定の数、すなわち記入欄21の数を超えるまでは(S1402)、予め定められた走査順で検出される正誤判定(「○」または「×」の図形)について、一つ目から順に採点集計のための処理が行われることになる。
すなわち、K番目の「○」または「×」の図形についてその外接矩形の面積を算出して、これを「L」とする(S1403)。また、記入欄21の数(=問題数)についてのカウント数Pを「1」に設定し(S1404)、そのカウント数Pが教育用教材20上に存在する問題数以下であれば(S1405)、その記入欄21についての解答欄位置領域情報と取り出す。そして、K番目の外接矩形とP番目の領域との重なり面積を算出し、その算出結果を「S(P)」とする(S1406)。さらには、その重なり面積S(P)と外接矩形面積Lとの比を算出し、これを「R(P)」とする(S1407)。このような処理を、カウント数Pの値をインクリメントしつつ(S1408)、全ての解答欄位置領域情報について終了するまで繰り返して行う(S1405〜S1408)。
その後は、比R(P)の最大値を求め、これを「Max」とするとともに(S1409)、重なり面積S(P)が最大となるカウント数Pの値を求め、これを「Pmax」とする(S1410)。そして、最大値Maxの値が所定閾値Th未満の場合には(S1411)、正誤判定図形と記入欄21との対応付けが不能であり、その正誤判定図形に対応する問題番号が不明であると判断する(S1412)。これに対して、最大値Maxの値が所定閾値Th以上であれば(S1411)、続いて、K番目の正誤判定図形が「○」であるか、あるいは「×」であるかを判定する(S1413)。その結果、「○」であれば、後述する「問題別採点結果」において、カウント数Pmaxの問題の解答に対する配点を加算する(S1414)。また、「×」であれば、カウント数Pmaxの問題の解答に対する配点加算を行わずに、「0点」とする(S1415)。
そして、このような処理を、カウント数Kの値をインクリメントしつつ(S1416)、教育用教材20上における全ての正誤判定について終了するまで繰り返して行う(S1402〜S1415)。
このように、本発明は、本実施形態での説明に対し、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
Claims (11)
- 複数の記入欄のそれぞれに対応して手書き図形が記入された原稿から得た画像データを、当該原稿についての画像データで前記手書き図形が未記入のものと比較して、両者の差分を抽出する差分抽出手段と、
前記差分抽出手段による差分抽出結果に基づいて、複数の手書き図形が重複または接触して記入されてなる接触図形群の有無および当該接触図形群を構成する手書き図形の数を判定する接触判定手段と、
前記接触図形群を構成する各手書き図形についての記入位置中心を推定し、または当該接触図形群における図形主軸を特定する中心推定手段と、
前記中心推定手段が推定した記入位置中心または当該中心推定手段が特定した図形主軸の少なくとも一方を用いて前記接触図形群を構成する各手書き図形の分離抽出を行う図形分離手段と、
前記差分抽出手段による差分抽出結果または前記図形分離手段による図形分離抽出結果の少なくとも一方に対する図形認識処理を行う図形認識手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記中心推定手段は、前記接触図形群を構成する手書き図形に対応する前記記入欄の中心位置を、当該手書き図形についての記入位置中心とする
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記中心推定手段は、前記接触図形群を構成する手書き図形と当該手書き図形に対応する前記記入欄との位置関係を特定し、当該位置関係から所定規則に基づいて導き出される位置を、当該手書き図形についての記入位置中心とする
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記中心推定手段は、前記接触図形群における図形主軸を特定し、当該接触図形群を構成する手書き図形の数に基づいて前記図形主軸を分割して得られる位置を、当該手書き図形についての記入位置中心とする
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記中心推定手段は、前記接触図形群における図形主軸を特定するとともに、当該接触図形群を構成する手書き図形と前記図形主軸との位置関係を特定し、当該位置関係から所定規則に基づいて導き出される位置を、当該手書き図形についての記入位置中心とする
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記図形分離手段は、前記中心推定手段が推定した記入位置中心を基準位置とする所定サイズの領域を切り出し、一つの領域に属する図形を一つの手書き図形とみなすことで、前記接触図形群を構成する各手書き図形の分離抽出を行う
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記図形分離手段は、前記中心推定手段が推定した記入位置中心を含む閉じた図形領域に対する塗りつぶし処理を行い、当該塗りつぶし処理された領域と前記接触図形群との位置関係から、前記接触図形群を構成する各手書き図形の分離抽出を行う
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記図形分離手段は、前記閉じた図形領域に対する塗りつぶし処理を行うのにあたり、前記接触図形群の外接矩形または凸包のいずれか一方を用いる
ことを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。 - 前記図形分離手段は、前記中心推定手段が特定した図形主軸と前記差分抽出手段による差分抽出結果とから前記図形主軸上での塗りつぶし範囲を特定し、当該塗りつぶし範囲から所定方向に前記差分抽出手段での差分抽出結果により特定される箇所まで第一の塗りつぶし処理を行い、当該第一の塗りつぶし処理で塗りつぶされた領域から前記所定方向と直交する方向に前記差分抽出手段での差分抽出結果により特定される箇所まで第二の塗りつぶし処理を行い、前記第一の塗りつぶし処理および前記第二の塗りつぶし処理で塗りつぶされた領域と前記接触図形群との位置関係から、前記接触図形群を構成する各手書き図形の分離抽出を行う
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - コンピュータを、
複数の記入欄のそれぞれに対応して手書き図形が記入された原稿から得た画像データを、当該原稿についての画像データで前記手書き図形が未記入のものと比較して、両者の差分を抽出する差分抽出手段と、
前記差分抽出手段による差分抽出結果に基づいて、複数の手書き図形が重複または接触して記入されてなる接触図形群の有無および当該接触図形群を構成する手書き図形の数を判定する接触判定手段と、
前記接触図形群を構成する各手書き図形についての記入位置中心を推定し、または当該接触図形群における図形主軸を特定する中心推定手段と、
前記中心推定手段が推定した記入位置中心または当該中心推定手段が特定した図形主軸の少なくとも一方を用いて前記接触図形群を構成する各手書き図形の分離抽出を行う図形分離手段と、
前記差分抽出手段による差分抽出結果または前記図形分離手段による図形分離抽出結果の少なくとも一方に対する図形認識処理を行う図形認識手段
として機能させることを特徴とする画像処理プログラム。 - 複数の記入欄のそれぞれに対応して手書き図形が記入された原稿から得た画像データを、当該原稿についての画像データで前記手書き図形が未記入のものと比較して、両者の差分を抽出する差分抽出ステップと、
前記差分抽出ステップによる差分抽出結果に基づいて、複数の手書き図形が重複または接触して記入されてなる接触図形群の有無および当該接触図形群を構成する手書き図形の数を判定する接触判定ステップと、
前記接触図形群を構成する各手書き図形についての記入位置中心を推定し、または当該接触図形群における図形主軸を特定する中心推定ステップと、
前記中心推定ステップで推定した記入位置中心または当該中心推定ステップで特定した図形主軸の少なくとも一方を用いて前記接触図形群を構成する各手書き図形の分離抽出を行う図形分離ステップと、
前記差分抽出ステップによる差分抽出結果または前記図形分離ステップによる図形分離抽出結果の少なくとも一方に対する図形認識処理を行う図形認識ステップと
を含むことを特徴とする画像処理方法。
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