JP2007231354A - 多元金属化合物膜の作製方法及び多元金属化合物膜作製装置 - Google Patents

多元金属化合物膜の作製方法及び多元金属化合物膜作製装置 Download PDF

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Abstract


【課題】多元金属の酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化物などの多元金属化合物膜を、所望の構成金属且つ所望の組成比で容易に且つ効率的に作製する作製方法及び装置を提供する。
【解決手段】 基板3が収容されるチャンバ1の上部でハロゲンガスをプラズマ化してハロゲンガスプラズマを発生させ、降下するハロゲンラジカルClにより金属で形成した被エッチング部材11a、11bをエッチングすることにより金属成分とハロゲンとの前駆体を形成し、この前駆体の金属成分を基板に成膜させるに際し、前記被エッチング部材として、金属成分が異なると共に開口率を適宜調整した複数の被エッチング部材を上下方向に所定間隔で配置することにより、前記基板に所望の多元金属化合物を成膜する。
【選択図】図1

Description

本発明は、多元金属の酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化物などの多元金属化合物膜の作製方法及び多元金属化合物膜作製装置に関し、特に、非化学量論的化合物(不定比化合物)の膜で、例えば、MOSFETのゲート絶縁膜やメモリセル(DRAMなど)の容量素子などの高誘電率膜を形成するための半導体デバイス用材料の薄膜を作製するための方法及び装置に関する。
現在、半導体等の製造においては、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)装置を用いた成膜が知られている。プラズマCVD装置とは、チャンバ内に導入した膜の材料となる有機金属錯体等のガスを、高周波アンテナから入射する高周波によりプラズマ状態にし、プラズマ中の活性な励起原子によって基板表面の化学的な反応を促進して金属薄膜等を成膜する装置である。
これに対し、本発明者等は、高蒸気圧ハロゲン化物を作る金属成分であって、成膜を望む金属成分からなる被エッチング部材をチャンバに設置し、ハロゲンガスをプラズマ化して前記被エッチング部材をハロゲンのラジカルによりエッチングすることで金属成分のハロゲン化物である前駆体を生成させるとともに、前駆体の金属成分のみを基板上に成膜するプラズマCVD装置(以下、新方式のプラズマCVD装置という)および成膜方法を開発した(例えば、下記、特許文献1参照)。
上記新方式のプラズマCVD装置では、成膜される金属源となる被エッチング部材の温度に対して基板の温度が低くなるように制御して基板に当該金属膜を成膜している。例えば、被エッチング部材の金属をM、ハロゲンガスをClとした場合、被エッチング部材を高温(例えば300℃〜700℃)に、また基板を低温(例えば200℃程度)に制御することにより、前記基板にM薄膜を形成することができる。これは、次のような反応によるものと考えられる。
(1)プラズマの解離反応;Cl→2Cl
(2)エッチング反応;M+Cl→MCl(g)
(3)基板への吸着反応;MCl(g)→MCl(ad)
(4)成膜反応;MCl(ad)+Cl →M+Cl
ここで、ClはClのラジカルであることを、(g)はガス状態であることを、(ad)は吸着状態であることをそれぞれ表している。
前述した新方式のCVD装置においては、MClとClとの割合を適正に保つことで、成膜反応が適切に行われる。即ち、成膜条件として、Clガスの流量、圧力、パワー、基板及び被エッチング部材の温度、基板と被エッチング部材との距離等を適正に設定することで、MClとClとの割合をほぼ等しく制御することができ、成膜速度を低下させることなく、しかも、基板に対してClによるエッチング過多が生じることなくMが析出される。
また、上述した金属膜の作製の応用として、例えば、窒素成分(成分元素)、炭素成分(成分元素)、酸素成分(成分元素)等のラジカルをチャンバ内に生じさせることで、化合物である金属の窒化物、炭化物、酸化物を基板に作製することも可能となっている。上述した新方式のCVD装置においては、低温の条件下で高品質の化合物(金属窒化物や酸化物)の薄膜を作製することが可能となっている。
一方、従来、MOSFETのゲート絶縁膜の材料としては、二酸化シリコン(SiO)が一般的に用いられている。このようなゲート絶縁膜は動作速度に大きく影響し、動作速度向上のために薄膜化されてきたが、膜厚を薄くするとリーク電流が大きくなってしまうので、動作速度の向上には限界がある。そこで、シリコン酸化膜に替わるゲート絶縁膜として、ハフニウム化合物膜(比誘電率が10〜30)やジルコニウム化合物膜(比誘電率が10〜25)が検討され、近年、ハフニウム酸化物とアルミニウム酸化物の混晶が注目されている。
このような状況下で、本発明者等は、High−k(高誘電率)材料となる新たな多元金属からなる組成物を先に提案している(特願2005−270850)。
ところで、このような組成物を含め、多元金属の酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化物などの多元金属化合物膜を作製しようとすると、スパッタリング、PVD、CVDなどが考えられるが、所望の構成金属且つ所望の組成比で作製するのは非常に困難であり、所望の構成金属且つ所望の組成比で多元金属化合物膜を容易に且つ効率的に作製する方法は実現されていない。
特開2003−147534号公報
本発明は、上述した事情に鑑み、多元金属の酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化物などの多元金属化合物膜を、所望の構成金属且つ所望の組成比で容易に且つ効率的に作製する作製方法及び装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明の第1の態様は、基板が収容されるチャンバの上部でハロゲンガスをプラズマ化してハロゲンガスプラズマを発生させ、降下するハロゲンラジカルにより金属で形成した被エッチング部材をエッチングすることにより金属成分とハロゲンとの前駆体を形成し、この前駆体の金属成分を基板に成膜させるに際し、前記被エッチング部材として、金属成分が異なると共に開口率を適宜調整した複数の被エッチング部材を上下方向に所定間隔で配置することにより、前記基板に所望の多元金属化合物を成膜することを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法にある。
かかる第1の態様では、各被エッチング部材の金属成分を含む前駆体が所望の割合で基板上に成膜し且つハロゲンラジカルにより還元され、所望の多元金属化合物からなる膜が成膜される。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の多元金属化合物膜の作製方法において、前記所望の多元金属化合物の構成金属成分の比と、各被エッチング部材を構成する金属成分のハロゲン化物のハロゲンの価数とを考慮すると共に、各被エッチング部材での前記ハロゲンラジカルの消耗量を考慮して前記開口率を決定することを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法にある。
かかる第2の態様では、各被エッチング部材を構成する金属成分のハロゲン化物のハロゲンの価数を考慮すると共に、各被エッチング部材での前記ハロゲンラジカルの消耗量を考慮して開口率を決定することにより、所望の構成金属成分の比の多元金属化合物を成膜できる。
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様に記載の多元金属化合物膜の作製方法において、各被エッチング部材は、それぞれ複数のスリット状の開口をストライプ状に有する形状であり、且つ前記開口が互いに交差するように配置されていることを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法にある。
かかる第3の態様では、各被エッチング部材の開口率の設定を容易に行うことができる。
本発明の第4の態様は、第1〜3の何れかの態様に記載の多元金属化合物膜の作製方法において、前記被エッチング部材を上方から投影したときに各被エッチング部材の全部を貫通するように開口した領域があることを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法にある。
かかる第4の態様では、全体の被エッチング部材を貫通するように開口した領域を通してハロゲンラジカルが基板まで到達し、前駆体が還元されて多元金属化合物膜となる。
本発明の第5の態様は、第1〜4の何れかの態様に記載の多元金属化合物膜の作製方法において、前記被エッチング部材の下方で前記基板の上方にハロゲンラジカルを導入することを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法にある。
かかる第5の態様では、エッチング部材の下方に導入されたハロゲンラジカルにより基板上に堆積された前駆体が還元され、多元金属化合物膜が生成される。
本発明の第6の態様は、第1〜5の何れかの態様に記載の多元金属化合物膜の作製方法において、前記被エッチング部材の一部にグラファイトからなる被エッチング領域を追加し又は前記複数の被エッチング部材の少なくとも1つとしてグラファイトからなる被エッチング部材を用い、前記基板に多元金属の炭化物を成膜することを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法にある。
かかる第6の態様では、グラファイトがエッチングされることにより炭素を含むラジカルが生成され、基板上に堆積した後、前駆体と一緒に還元され、多元金属化合物の炭化物が成膜される。
本発明の第7の態様は、第1〜6の何れかの態様に記載の多元金属化合物膜の作製方法において、前記被エッチング部材の下方で前記基板の上方に、酸素ガス及び窒素ガスの少なくとも1種のガス、又は酸素ガス、窒素ガス及び炭素含有化合物を含むガスから選択される少なくとも1種のガスをプラズマ化して形成したガス成分ラジカルを供給し、前記基板に多元金属の酸化物、窒化物若しくは炭化物、又はこれらの複合化物を成膜することを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法にある。
かかる第7の態様では、基板上に堆積した前駆体にハロゲンラジカルと共にガス成分ラジカルが作用して前駆体が還元され、多元金属の酸化物、窒化物若しくは炭化物、又はこれらの複合化物が成膜される。
本発明の第8の態様は、基板が収容されるチャンバの上部で酸素ガス、窒素ガス及び炭素含有化合物を含むガスから選択される少なくとも1種のガスをプラズマ化してガス成分プラズマを発生させ、降下するガス成分ラジカルにより金属で形成した被エッチング部材をエッチングすることにより金属成分とガス成分との前駆体を形成し、この前駆体の金属成分の酸化物、窒化物若しくは炭化物、又はこれらの複合化物を基板に成膜させるに際し、
前記被エッチング部材として、金属成分が異なると共に開口率を適宜調整した複数の被エッチング部材を上下方向に所定間隔で配置することにより、前記基板に所望の多元金属の酸化物、窒化物又はこれらの複合化物を成膜することを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法にある。
かかる第8の態様では、ガス成分ラジカルにより被エッチング部材がエッチングされて金属成分を含む前駆体が生成されて基板上に堆積し、ガス成分ラジカルによりラジカルが引き抜かれて多元金属の酸化物、窒化物又はこれらの複合化物が成膜される。
本発明の第9の態様は、第1〜8の何れかの態様に記載の多元金属化合物膜の作製方法において、前記多元金属化合物膜が、室温における熱伝導率が2W/mK以下の誘電体からなる膜であることを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法にある。
かかる第9の態様では、熱伝導率が2W/mK以下の誘電体となる多元金属化合物を設計し、成膜することができる。
本発明の第10の態様は、第1〜8の何れかの態様に記載の多元金属化合物膜の作製方法において、前記多元金属化合物膜が、下記組成式(1)〜(7)で表される組成物からなる群から選択される一種又は二種以上の組成物を主体とすることを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法にある。
組成式(1):LnNb1−xTa
(但し、0≦x≦1、LnはSc、Y及びランタノイド元素からなる群から選ばれる一種又は二種以上の元素を表す)
組成式(2):Ln3−aNb1−a−xTa7−a
(但し、−0.5≦a≦0.5、0≦x≦1−a、LnはSc、Y及びランタノイド元素からなる群から選ばれる一種又は二種以上の元素を表す)
組成式(3):SrNb2−xTa
(但し、0<x≦2.0)
組成式(4):SrNb2−y9+0.5y
(但し、0<y≦2.0、MはMo及びWから選択される少なくとも一種の元素)
組成式(5):Sr4−1.5zNb2−1.5z3z9−1.5z
(但し、0<z≦0.33)
組成式(6):Sr4−bCaNb
(但し、0<b≦0.4)
組成式(7):SrNb2−xTa
(但し、0<x≦2.0)
かかる第10の態様では、所望の組成を有する多元金属化合物が成膜される。
本発明の第11の態様は、基板が収容されるチャンバと、前記チャンバ内において前記基板に対向する位置に設けられる金属製の被エッチング部材と、前記基板と前記被エッチング部材との間にハロゲンガスを供給するハロゲンガス供給手段と、前記チャンバの内部をプラズマ化してハロゲンガスプラズマを発生させ、降下するハロゲンラジカルで前記被エッチング部材をエッチングすることにより前記被エッチング部材に含まれる金属成分とハロゲンとの前駆体を生成するハロゲンプラズマ発生手段と、前記基板の温度を前記被エッチング部材の温度よりも低くすることにより前記前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段とを備え、前記被エッチング部材が、前記基板に所望の多元金属化合物を成膜するよう、金属成分が異なると共に開口率を適宜調整した複数の被エッチング部材を上下方向に所定間隔で配置したものであることを特徴とする多元金属化合物膜作製装置にある。
かかる第11の態様では、各被エッチング部材の金属成分を含む前駆体が所望の割合で基板上に成膜し且つハロゲンラジカルにより還元され、所望の多元金属化合物からなる膜を成膜させることができる装置となる。
本発明の第12の態様は、第11の態様に記載の多元金属化合物膜作製装置において、前記各被エッチング部材の開口率が、前記所望の多元金属化合物の構成金属成分の比と、各被エッチング部材を構成する金属成分のハロゲン化物のハロゲンの価数とを考慮すると共に、各被エッチング部材での前記ハロゲンラジカルの消耗量を考慮して決定されていることを特徴とする多元金属化合物膜作製装置にある。
かかる第12の態様では、各被エッチング部材を構成する金属成分のハロゲン化物のハロゲンの価数を考慮すると共に、各被エッチング部材での前記ハロゲンラジカルの消耗量を考慮して開口率を決定することにより、所望の構成金属成分の比の多元金属化合物が成膜できる。
本発明の第13の態様は、第11又は12の態様に記載の多元金属化合物膜作製装置において、各被エッチング部材は、それぞれ複数のスリット状の開口をストライプ状に有する形状であり、且つ前記開口が互いに交差するように配置されていることを特徴とする多元金属化合物膜作製装置にある。
かかる第13の態様では、各被エッチング部材の開口率の設定を容易に行うことができる。
本発明の第14の態様は、第11〜13の何れかの態様に記載の多元金属化合物膜作製装置において、前記被エッチング部材は、上方から投影したときに各被エッチング部材の全部を貫通するように開口した領域を有することを特徴とする多元金属化合物膜作製装置にある。
かかる第14の態様では、全体の被エッチング部材を貫通するように開口した領域を通してハロゲンラジカルが基板まで到達し、これにより前駆体を還元して多元金属化合物膜とすることができる。
本発明の第15の態様は、第11〜14の何れかの態様に記載の多元金属化合物膜作製装置において、前記被エッチング部材の下方で前記基板の上方にハロゲンラジカルを導入するハロゲンラジカル導入手段を具備することを特徴とする多元金属化合物膜作製装置にある。
かかる第15の態様では、エッチング部材の下方に導入されたハロゲンラジカルにより基板上に堆積された前駆体を還元して多元金属化合物膜とすることができる。
本発明の第16の態様は、第11〜15の何れかの態様に記載の多元金属化合物膜作製装置において、前記被エッチング部材の一部にグラファイトからなる被エッチング領域を追加し又は前記複数の被エッチング部材の少なくとも1つとしてグラファイトからなる被エッチング部材を用い、前記基板に多元金属の炭化物を成膜することを特徴とする多元金属化合物膜作製装置にある。
かかる第16の態様では、グラファイトがエッチングされることにより炭素を含むラジカルが生成され、基板上に堆積した後、前駆体と一緒に還元されることより、多元金属化合物の炭化物を成膜することができる。
本発明の第17の態様は、第11〜16の何れかの態様に記載の多元金属化合物膜作製装置において、前記被エッチング部材の下方で前記基板の上方に、酸素ガス及び窒素ガスの少なくとも1種のガス、又は酸素ガス、窒素ガス及び炭素含有化合物を含むガスから選択される少なくとも1種のガスをプラズマ化して形成したガス成分ラジカルを供給するガス成分導入手段を具備し、前記基板に多元金属の酸化物、窒化物若しくは炭化物、又はこれらの複合化物を成膜することを特徴とする多元金属化合物膜作製装置にある。
かかる第17の態様では、基板上に堆積した前駆体にハロゲンラジカルと共にガス成分ラジカルが作用して前駆体を還元することにより、多元金属の酸化物、窒化物若しくは炭化物、又はこれらの複合化物を成膜することができる。
本発明の第18の態様は、基板が収容されるチャンバと、前記チャンバ内において前記基板に対向する位置に設けられる金属製の被エッチング部材と、前記基板と前記被エッチング部材との間に酸素ガス及び窒素ガスの少なくとも一方を供給するガス供給手段と、前記チャンバの内部をプラズマ化して前記酸素ガス及び窒素ガスの少なくとも一方のプラズマを発生させ、降下するガス成分ラジカルで前記被エッチング部材をエッチングすることにより前記被エッチング部材に含まれる金属成分とガス成分との前駆体を生成するハロゲンプラズマ発生手段と、前記基板の温度を前記被エッチング部材の温度よりも低くすることにより前記前駆体の金属成分の酸化物、窒化物又はこれらの複合化物を基板に成膜させる温度制御手段とを備え、前記被エッチング部材が、前記基板に所望の多元金属化合物を成膜するよう、金属成分が異なると共に開口率を適宜調整した複数の被エッチング部材を上下方向に所定間隔で配置したものであることを特徴とする多元金属化合物膜作製装置にある。
かかる第18の態様では、ガス成分ラジカルにより被エッチング部材がエッチングされて金属成分を含む前駆体が生成されて基板上に堆積し、ガス成分ラジカルによりラジカルを引き抜いて多元金属の酸化物、窒化物又はこれらの複合化物を成膜する。
本発明によれば、多元金属の酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化物などの多元金属化合物膜を、所望の構成金属且つ所望の組成比で容易に且つ効率的に作製する作製方法及び装置を提供することができ、例えば、半導体デバイスの高誘電率膜を形成するための半導体デバイス用材料としての高誘電率膜やMOSFETのゲート絶縁膜やメモリセル(DRAMなど)の容量素子などの高誘電率膜を形成するための高誘電率材料となる半導体デバイス用材料の薄膜を容易に作製することができる。
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1に基づいて第1実施形態を説明する。
本実施形態は、複数(図示は2種類)の被エッチング部材が備えられたチャンバ内にハロゲンを含有する作用ガスとしてのClガスを供給し、誘導プラズマを発生させてClガスプラズマを発生させて塩素ラジカル(Cl)を生成し、塩素ラジカル(Cl)で被エッチング部材をエッチングすることにより被エッチング部材に含まれる金属成分(M1、M2)とClガス成分との前駆体M1Cl、M2Clを生成すると共に、M1、M2との化合物を作る成分元素である酸素を含有する材料ガス(Oガス)をチャンバ内に供給し、誘導プラズマによりOガスプラズマを発生させて酸素ラジカル(O)を生成し、基板側の温度を被エッチング部材の温度よりも低くすることにより、前駆体M1Cl、M2Clが塩素ラジカル(Cl)で還元された状態のM1、M2成分と、酸素ラジカル(O)のO成分との化合物を基板の表面に吸着(堆積)させる。即ち、多元金属酸化物を成膜させるものである。かかる本実施形態では、複数の金属成分の成分比と、さらにこれらに対する酸素成分の比率を所望の状態に制御して多元金属化合物の薄膜を作製することができる。
図1に基づいて多元金属化合物作製装置を説明する。図1に示すように、円筒状に形成された、例えば、セラミックス製(絶縁材製)のチャンバ1の底部近傍には支持台2が設けられ、支持台2には基板3が載置される。支持台2にはヒータ4及び冷媒流通手段5を備えた温度制御手段6が設けられ、支持台2は温度制御手段6により所定温度(例えば、基板3が100℃から300℃に維持される温度)に制御される。尚、チャンバの形状は円筒状に限らず、例えば、矩形状のチャンバを適用することも可能である。
チャンバ1の上面は開口部とされ、開口部は絶縁材料製(例えば、セラミックス製)の板状の天井板7によって塞がれている。天井板7の上方にはチャンバ1の内部をプラズマ化するためのプラズマアンテナ8が設けられ、プラズマアンテナ8は天井板7の面と平行な平面リング状に形成されている。プラズマアンテナ8には整合器9及び電源10が接続されて高周波が供給される。プラズマアンテナ8、整合器9及び電源10により誘導プラズマを発生させるプラズマ発生手段が構成されている。
チャンバ1には複数種(図示は2種)の金属製の被エッチング部材11a、11bが保持されている。
ここで、被エッチング部材11a、11bは、それぞれ金属成分M1、M2の異なる金属製であり、それぞれ前駆体や塩素ラジカルが上から下へ透過する開口を有するものである。ここで、開口率は、被エッチング部材の平面視した面積のうち開口が占める割合であり、被エッチング部材11a、11bはそれぞれ所定の開口率を有するものであり、詳細は後述する。なお、所定の開口を有するための形状は特に限定されないが、格子状、網目状、ストライプ状などを挙げることができる。
また、被エッチング部材11a、11bのそれぞれの開口は平面視方向で相互に重ならないように配置されているのが好ましい。ハロゲンラジカルと被エッチング部材11a、11bとの接触を均一にするためである。
さらに、後述するように、ハロゲンラジカル自体を基板3上に供給して還元を行わせるためには、被エッチング部材11a、11bを上方から投影したときに被エッチング部材11a、11bの全部を貫通するように開口した領域があるようにするのが好ましい。
なお、本実施形態の場合、酸素ラジカルが被エッチング部材11a、11bの下方で形成される酸素ラジカルも前駆体から塩素を引き抜く作用を有するから、ハロゲンラジカルを基板3上に必ずしも供給する必要はないから、上述したような貫通する開口領域は必ずしも必要ない。また、ハロゲンラジカルを被エッチング部材11a、11bの下方に別途供給するような装置の場合にもこのような条件は不要である。
被エッチング部材11a、11bの上方におけるチャンバ1の筒部の周囲にはチャンバ1の内部にハロゲンとしての塩素を含有する作用ガス(Clガス)21を供給する作用ガス供給手段としてのノズル14が周方向に等間隔で複数(例えば8箇所:図には2箇所を示してある)接続されている。ノズル14には流量及び圧力が制御される流量制御器15を介してClガス21が送られる。また、チャンバ1の下部、被エッチング部材11a、11bの下方に成分元素である酸素を含有する材料ガス(Oガス)22を供給する材料ガス供給手段としてのノズル16が周方向に等間隔で複数(例えば8箇所:図には2箇所を示してある)接続されている。ノズル16には流量及び圧力が制御される流量制御器17を介してOガス22が送られる。
流量制御器15の状況(Clガス21の状況)は状況制御手段31に送られ、流量制御器17は状況制御手段31からの指令によりノズル16に送られるOガス22の量(圧力)が制御される。つまり、Clガス21の流量や圧力である状況に応じてOガス22の流量、圧力が制御され、状況制御手段31によりClガス21とOガス22の状況が相対的に制御される。
成膜に関与しないガス等は排気口18から排気される。天井板7によって塞がれたチャンバ1の内部は真空装置19によって所定の圧力に維持される。
尚、作用ガスに含有されるハロゲンとしては、フッ素、臭素及びヨウ素等を適用することが可能である。ハロゲンとして塩素を用いたことにより、安価な塩素ガスを用いて薄膜を作製することができる。
このような多元金属化合物膜作製装置によると、所望の組成比の多元金属酸化物が成膜できる。
チャンバ1の上部にノズル14からClガス21を供給する。プラズマアンテナ8から電磁波をチャンバ1の内部に入射することで、Clガス21をイオン化してClガスプラズマを発生させ、Clラジカルをチャンバ1の上部に生成する。プラズマは、ガスプラズマ48で図示する領域に発生する。一方、下部にノズル16からOガス22を供給し、下部にOガス22を供給する。プラズマアンテナ45から電磁波を下部に入射することで、Oガス22をイオン化してOガスプラズマを発生させ、Oラジカルを生成する。プラズマは、ガスプラズマ49で図示する領域に発生する。
これにより、先ず、被エッチング部材11aが塩素ラジカルによりエッチングされ、金属M1と塩素との前駆体M1Clが生成され、通り抜けた塩素ラジカルと共に降下する。被エッチング部材11aを通過して降下した塩素ラジカルは、次に被エッチング部材11bをエッチングし、前駆体M2Clが生成される。そして、前駆体M1Cl、M2Cl及び残存した塩素ラジカルは基板3上に堆積する。一方、基板3上には、被エッチング部材11bより下方で形成された酸素ラジカルも堆積する。基板3上への堆積後の作用は一概にはいえないが、前駆体M1Cl、M2Clが塩素ラジカルにより還元されて金属成分になる際に酸素ラジカルが存在することにより、多元金属酸化物として成膜されることになる。
ここで、M1Cl、M2Clのそれぞれの量、及び酸素ラジカルの量により、多元金属酸化物の組成比が決定される。
図2には、被エッチング部材11a、11bの形状の例を示す。
(a)はリング状の支持体に棒状の金属部材を所定間隔で配置したものであり、複数のスリット状の開口12Aをストライプ状に有する形状を示す。このような形状のものを被エッチング部材11a、11bとした場合、開口12Aが互いに直交するように配置するのが好ましい。
(b)は複数の円形の開口12Bを並設したものである。このような形状のものを被エッチング部材11a、11bとする場合には、開口12Bの位置を互いに異なるように形成するか、又は回転させて配置することにより開口12Bの位置をオフセットすることができる。
(c)はリング状の支持体に複数の棒状の金属部材を放射状に配置したものであり、扇状又は三角形状の開口が放射状に配置された形状である。このような形状のものを被エッチング部材11a、11bとする場合には、互いに回転させて配置することにより開口12Cの位置をオフセットすることができる。
被エッチング部材の形状はこれらに限定されるものではない。また、複数の被エッチング部材が異なる金属からなるという意味は、各被エッチング部材が2種以上の金属からなるものでもよい。
また、被エッチング部材間の間隔は、降下するハロゲンラジカルがある程度拡散するような間隔とするのが好ましく、密着し過ぎるのは好ましくないが、開口の大きさと同一スケール程度の間隔があればよい。例えば、上述したストライプの間隔を1〜2cmとした場合には、間隔も1〜2cmとすればよい。
以下、具体的な実施例を参照しながらさらに詳細に説明する。
(実施例1)
以下に、多元金属酸化物YbNbOの薄膜を作製する実施例を示す。
本実施例は、図3に模式的に示すように、上述した装置を用い、被エッチング部材11aとして開口率50%のYb製の部材を用い、被エッチング部材11bとして開口率41.3%のNb製の部材を用いて成膜した例である。被エッチング部材11a、11bは、例えば、図2(a)に図示したようなストライプ状の形状のものとし、開口12Aの方向は直交するように配置したものである。
ここで、多元金属酸化物YbNbOの薄膜を作製するための被エッチング部材11a、11bの開口率の試算の方法を説明する。
まず、ここでは、被エッチング部材の表面全体を1としたときの金属の占める比率をxとしたとき、当該被エッチング部材をエッチングして消費されずに透過するハロゲンラジカルの透過率%が下記式で表されるとする。なお、この式は金属の種類は温度などにより変動する可能性があり、あくまでも一般化した式である。
Figure 2007231354
かかる式から、透過率が70%であり、開口率が50%の場合に消費されるハロゲンラジカル量は30%である。このような透過率を考慮すると、開口率は50%以上に設定するのが好ましいので、1層目の被エッチング部材11aの開口率を50%として試算を開始する。
Yb及びNbの塩化物は、それぞれYbCl、NbClであるから、多元金属酸化物YbNbOとするためには、前駆体となるYbClとNbClとを3:1の比で形成する必要があり、よって、Yb製の被エッチング部材11aでのハロゲンラジカル消費量aとNb製の被エッチング部材11bでのラジカル消費量bとの比は以下のとおりとする必要がある。また、被エッチング部材11aでのハロゲンラジカル消費量aは全体を100とすると、30となる。
a:b=3×2:1×5=6:5
よって、被エッチング部材11bでのハロゲンラジカル消費量bは、30×5/6=25であり、金属の占める割合をx2としたとき、下式で表される。なお、被エッチング部材11aでのハロゲンラジカル消費量が30であったので、最初のラジカル量を100とすると被エッチング部材11bに到達するラジカル量は70となる。
Figure 2007231354
x2=0.587となる。
よって、被エッチング部材11bの開口率は41.3%とすると、多元金属酸化物YbNbOの薄膜が作製されることになる。なお、本実施例では、酸素プラズマの量はハロゲンラジカル量に応じて適宜調整する必要があり、また、開口率は実際の成膜を行いながら微調整する必要がある。
(実施例2)
以下に、多元金属酸化物SrNbの薄膜を作製する実施例を示す。
本実施例は、図3に模式的に示すように、上述した装置を用い、被エッチング部材11aとして開口率50%のSr製の部材を用い、被エッチング部材11bとして開口率41.3%のNb製の部材を用いて成膜した例である。被エッチング部材11a、11bは、例えば、図2(a)に図示したようなストライプ状の形状のものとし、開口12Aの方向は直交するように配置したものである。
ここで、多元金属酸化物SrNbの薄膜を作製するための被エッチング部材11a、11bの開口率の試算の方法を説明する。
Sr及びNbの塩化物は、それぞれSrCl、NbClであるから、多元金属酸化物SrNbとするためには、前駆体となるSrClとNbClとを4:2の比で形成する必要があり、よって、Nb製の被エッチング部材11aでのハロゲンラジカル消費量aとSr製の被エッチング部材11bでのラジカル消費量bとの比は以下のとおりとする必要がある。
a:b=4×2:2×5=4:5
また、被エッチング部材11aでのハロゲンラジカル消費量aは全体を100とすると、30となる。よって、被エッチング部材11bでのハロゲンラジカル消費量bは、30×4/5=24であり、金属の占める割合をx3としたとき、下式で表される。なお、被エッチング部材11aでのハロゲンラジカル消費量が30であったので、最初のラジカル量を100とすると被エッチング部材11bに到達するラジカル量は70となる。
Figure 2007231354
x3=0.657となる。
よって、被エッチング部材11bの開口率は43.2%とすると、多元金属酸化物SrNbの薄膜が作製されることになる。なお、本実施例では、酸素プラズマの量はハロゲンラジカル量に応じて適宜調整する必要があり、また、開口率は実際の成膜を行いながら微調整する必要がある。
(実施例3)
以下に、多元金属酸化物YbNb0.75Ta0.25の薄膜を作製する実施例を示す。
本実施例は、図4に模式的に示すように、上述した装置を用い、3枚の被エッチング部材11a〜11cを用いた例として説明する。被エッチング部材11aとして開口率50%のYb製の部材を用い、被エッチング部材11bとして開口率53.6%のNb製の部材を用い、被エッチング部材11cとして開口率77.1%のTa製の部材を用いて成膜した例である。被エッチング部材11a、11b、11cは、例えば、図2(a)に図示したようなストライプ状の形状のものとし、開口12Aの方向は同一方向とならないように交差するように配置したものである。
ここで、多元金属酸化物YbNb0.75Ta0.25の薄膜を作製するための被エッチング部材11a、11b、11cの開口率の試算の方法を説明する。
Yb、Nb及びTaの塩化物は、それぞれYbCl、NbCl、TaClであるから、多元金属酸化物YbNb0.75Ta0.25とするためには、前駆体となるYbClとNbClとTaClとを3:0.75:0.25の比で形成する必要がある。よって、Yb製の被エッチング部材11aでのハロゲンラジカル消費量aと、Nb製の被エッチング部材11bでのラジカル消費量bと、Ta製の被エッチング部材11cでのラジカル消費量cとの比は以下のとおりとする必要がある。また、被エッチング部材11aでのハロゲンラジカル消費量aは全体を100とすると、30となる。
a:b:c=3×2:0.75×5:0.25×5=24:15:5
1層目の被エッチング部材11aの開口率を50%とすると、被エッチング部材11aでのハロゲンラジカル消費量aは全体を100とすると、30となる。よって、被エッチング部材11bでのハロゲンラジカル消費量bを30×15/24=18.75、被エッチング部材11cでのハロゲンラジカル消費量cを30×5/24=6.25となるように設計する。
2層目の被エッチング部材11bの金属の占める割合をx4としたとき、被エッチング部材11bに到達するラジカル量は70となるので、下記式のとおりとなる。
Figure 2007231354
x4=0.464となる。
また、3層目の被エッチング部材11cの金属の占める割合をx5としたとき、被エッチング部材に到達するラジカル量は(70−18.75)=51.25となるので、下記式のとおりとなる。
Figure 2007231354
x5=0.229
よって、被エッチング部材11bの開口率を53.6%、被エッチング部材11cの開口率を77.1%とすると、YbNb0.75Ta0.25の薄膜が作製されることになる。なお、本実施例では、酸素プラズマの量はハロゲンラジカル量に応じて適宜調整する必要があり、また、開口率は実際の成膜を行いながら微調整する必要がある。
(実施例4)
以下に、多元金属酸化物YbNbOの薄膜を作製する他の実施例を示す。
本実施例は、図5に模式的に示すように、上述した装置を用い、4層の被エッチング部材11a〜11dを用いたものである。被エッチング部材11a、11cはYb製の部材であり、被エッチング部材11b、11dはNb製の部材である。被エッチング部材11a〜11dの開口率はそれぞれ、93.8%、74.6%、70.9%、76.6%であり、図示したようなストライプ状の形状のものとし、開口12Aの方向は同一方向とならないように交差するように配置したものである。
本実施例では、Yb製の被エッチング部材11a、11cでのハロゲンラジカル消費量Ybと、Nb製の被エッチング部材11b、11dでのハロゲンラジカル消費量Nbとの割合は、Yb:Nb=3×2:1×5=6:5とする必要があるから、被エッチング部材11a〜11d、上述した実施例と同様に各被エッチング部材11a〜11dでの消費量をa〜dとしたとき、a:b:c:d=3(Yb):3(Nb):3(Yb):2(Yb)となるように設計した。すなわち、初期のハロゲンラジカル量を100とすると、被エッチング部材11aでの消費量aを12、被エッチング部材11bでの消費量bを12、被エッチング部材11cでの消費量cを12、被エッチング部材11dでの消費量dを8と設計する。
1層目の被エッチング部材11aの金属の占める割合をx5としたとき、被エッチング部材11aに到達するラジカル量を100とすると、下記式のとおりとなる。
Figure 2007231354
x5=0.062
2層目の被エッチング部材11bの金属の占める割合をx6としたとき、被エッチング部材11bに到達するラジカル量が88となるので、下記式のとおりとなる。
Figure 2007231354
x6=0.254
3層目の被エッチング部材11cの金属の占める割合をx7としたとき、被エッチング部材11cに到達するラジカル量が76となるので、下記式のとおりとなる。
Figure 2007231354
x7=0.291
4層目の被エッチング部材11dの金属の占める割合をx8としたとき、被エッチング部材11dに到達するラジカル量が64となるので、下記式のとおりとなる。
Figure 2007231354
x8=0.234
よって、被エッチング部材11aの開口率を93.8%、被エッチング部材11bの開口率を74.6%、被エッチング部材11cの開口率を70.9%、被エッチング部材11dの開口率を76.6%とすると、多元金属酸化物YbNbOの薄膜が作製されることになる。なお、本実施例では、酸素プラズマの量はハロゲンラジカル量に応じて適宜調整する必要があり、また、開口率は実際の成膜を行いながら微調整する必要がある。
(実施例5)
以下に、多元金属酸化物YbNbOの薄膜を作製する他の実施例を示す。
本実施例は、図6に模式的に示すように、上述した装置を用い、2層の被エッチング部材11a、11bを用いたものであるが、被エッチング部材11a、11bはそれぞれYb及びNbの複合部材である。
被エッチング部材11aのYb、Nbの面積比を1:1、開口率を93.8%とし、被エッチング部材11bのYb、Nbの面積比を3:2、開口率を78.6%とし、図示したようなストライプ状の形状のものとし、開口12Aの方向は同一方向とならないように交差するように配置したものである。
本実施例では、被エッチング部材11aでのハロゲンラジカル消費量が、全体を100とすると、Ybについて6、Nbについて6となる。よって、2層目の被エッチング部材11bは、全体のラジカル消費量を10とし、Yb:Nbを3:2とすればよいことになる。ここで、被エッチング部材11bでの金属の占める割合をx9とすると、被エッチング部材11bに到達するラジカル量が88となるので、下記式のとおりとなる。
Figure 2007231354
x9=0.214
よって、被エッチング部材11bの開口率は78.6%とすると、多元金属酸化物YbNbOの薄膜が作製されることになる。なお、本実施例では、酸素プラズマの量はハロゲンラジカル量に応じて適宜調整する必要があり、また、開口率は実際の成膜を行いながら微調整する必要がある。
(他の実施例)
以上実施例に基づいて説明したように、所望の多元金属化合物を作製する場合、その金属成分の比と、各被エッチング部材を構成する金属成分のハロゲン化物のハロゲンの価数とを考慮すると共に、各被エッチング部材でのハロゲンラジカルの消耗量を考慮し、各被エッチング部材の開口率を決定することにより、所望の多元金属化合物を作製することができる。
また、上述した実施例では、酸化物を例に説明したが、窒化物、炭化物も同様であり、酸化物、窒化物、炭化物の2種以上の複合化物も同様である。
(他の実施形態)
本発明にかかる多元金属化合物膜作製装置は、上述した構成に限定されるものではない。例えば、基板3の上部に酸素プラズマを形成して酸化物を基板3上に作製するようにしたが、単に基板3上に酸素ガスを供給するようにしても酸化物が作製できる。また、チャンバ1の上方から塩素ガスと共に酸素ガスを導入してチャンバ1の上部で酸素プラズマを形成するようにしてもよい。
さらに、上述した装置において、塩素ガスの代わりに酸素ガスを導入して酸素プラズマを発生させ、酸素ラジカルで被エッチング部材11a、11bをエッチングして金属成分と酸素との前駆体を形成し、この前駆体を基板3上に堆積させ、酸素ラジカルでラジカルを引き抜くことにより、多元金属酸化物を作製することができる。この場合、チャンバ1の下部の酸素プラズマは形成しても形成しなくてもよい。
また、上述した実施形態では、酸化物からなる多元金属化合物膜を作製する装置を例示したが、多元金属のみからなる多元金属化合物も容易に作成できることはいうまでもない。すなわち、上述した装置において、酸素プラズマを形成しないで成膜することにより、多元金属のみからなる多元金属化合物が成膜できる。
さらに、酸化物の他、窒化物や炭化物を作製する場合も同様な装置構成とすることができる。
窒化物の場合には、酸素ガスの代わりに窒素ガスを用いることにより、酸化物の場合と同様な構成及び方法で窒化物を作製することができる。また、ハロゲンラジカルを用いずに、塩素ガスの代わりに窒素ガスを導入して窒素プラズマを発生させ、窒素ラジカルで被エッチング部材11a、11bをエッチングして金属成分と窒素との前駆体を形成し、この前駆体を基板3上に堆積させ、酸素ラジカルでラジカルを引き抜くことにより、多元金属窒化物を作製することができる点も同様である。
炭化物の場合には、例えば、上述した装置において、酸素ガスの代わりに、炭素含有ガス、例えば、メタン、エタン、エチレンなどの炭化水素や一酸化炭素、二酸化炭素などの炭素含有ガスを導入することにより、炭化物を作製できる。この場合、炭素含有ガスは、炭素含有成分ラジカル、例えば、炭素ラジカルや炭化水素ラジカルとなって基板3上に堆積し、金属成分を含む前駆体と共にハロゲンラジカルにより還元され、多元素金属炭化物が作製できる。また、炭化物を作製する場合、チャンバ1の上方から塩素ガスと共に炭素含有ガスを導入してチャンバ1の上部で炭素含有成分プラズマを形成するようにしてもよい。さらに、被エッチング部材の一部にグラファイトからなる被エッチング領域を追加し又は複数の被エッチング部材の少なくとも1つとしてグラファイトからなる被エッチング部材を用いても、炭化物を作製することができる。この場合には、ハロゲンラジカルによりグラファイトがエッチングされて炭素ラジカルが生成し、これが基板3上に堆積し、同様に多元金属の炭化物を成膜することができる。
なお、以上の説明では、酸化物、窒化物、炭化物のそれぞれについて説明したが、酸窒化物、炭窒化物、酸炭化物、酸炭窒化物などの複合化物も同様に作製可能である。
また、本発明に係る多元金属化合物膜の作製方法及び多元金属化合物作製装置を用いると、種々の用途に適用できる薄膜が形成できる。
例えば、半導体デバイスの高誘電率膜を形成するための半導体デバイス用材料としては、室温における熱伝導率が2W/mK以下、好ましくは1W/mK以下、さらに好ましくは0.9W/mK以下の誘電体がよいと先に提案している。これは、熱伝導率が低い材料ほど、誘電率が高いという新しい知見に基づくものであり、熱伝導率が2W/mK以下、好ましくは1W/mK以下、さらに好ましくは、25℃で周波数1MHzでの誘電率が21以上、好ましくは35以上、さらに好ましくは45以上、さらに好ましくは55以上、さらに好ましくは65以上、さらに好ましくは75以上、さらに好ましくは85以上、さらに好ましくは95以上、さらに好ましくは200以上、さらに好ましくは300以上あると推定され、高誘電体膜を得るための半導体デバイス用材料として有望である。
そして、このような半導体デバイス用材料としては、具体的には、下記組成式(1)〜(7)で表され、本発明の半導体デバイス用材料は、これらの組成物からなる群から選択される一種又は二種以上の組成物を主体とするものを挙げることができる。
組成式(1):LnNb1−xTa
(但し、0≦x≦1、LnはSc、Y及びランタノイド元素からなる群から選ばれる一種又は二種以上の元素を表す)
組成式(2):Ln3−aNb1−a−xTa7−a
(但し、−0.5≦a≦0.5、0≦x≦1−a、LnはSc、Y及びランタノイド元素からなる群から選ばれる一種又は二種以上の元素を表す)
組成式(3):SrNb2−xTa
(但し、0<x≦2.0)
組成式(4):SrNb2−y9+0.5y
(但し、0<y≦2.0、MはMo及びWから選択される少なくとも一種の元素)
組成式(5):Sr4−1.5zNb2−1.5z3z9−1.5z
(但し、0<z≦0.33)
組成式(6):Sr4−bCaNb
(但し、0<b≦0.4)
組成式(7):SrNb2−xTa
(但し、0<x≦2.0)
なお、ランタノイド元素とは、La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luをいう。
本発明に係る多元金属化合物膜の作製方法及び多元金属化合物作製装置を用いると、このような半導体デバイス用材料として有望な種々の多元金属化合物膜を容易に設計し、作製することができる。
本発明の多元金属化合物膜の作製方法及び多元金属化合物作製装置を用いると、種々の用途に適用できる多元金属化合物膜を形成するために用いて有用である。
本発明の第1実施形態に係る多元金属化合物膜作製装置の一例を示す図である。 本発明に用いる被エッチング部材の形状の例を示す図である。 本発明による多元金属化合物膜の成膜状態の一例を模式的に示す図である。 本発明による多元金属化合物膜の成膜状態の他の例を模式的に示す図である。 本発明による多元金属化合物膜の成膜状態の他の例を模式的に示す図である。 本発明による多元金属化合物膜の成膜状態の他の例を模式的に示す図である。
符号の説明
1 チャンバ
2 支持台
3 基板
4 ヒータ
5 冷媒流通手段
6 温度制御手段
7 天井板
8 プラズマアンテナ
9 整合器
10 電源
11a〜11d 被エッチング部材
12A〜12C 開口
14、16 ノズル
15、17 流量制御器
21 作用ガス(Clガス)
22 材料ガス(Oガス)

Claims (18)

  1. 基板が収容されるチャンバの上部でハロゲンガスをプラズマ化してハロゲンガスプラズマを発生させ、降下するハロゲンラジカルにより金属で形成した被エッチング部材をエッチングすることにより金属成分とハロゲンとの前駆体を形成し、この前駆体の金属成分を基板に成膜させるに際し、
    前記被エッチング部材として、金属成分が異なると共に開口率を適宜調整した複数の被エッチング部材を上下方向に所定間隔で配置することにより、前記基板に所望の多元金属化合物を成膜することを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法。
  2. 請求項1に記載の多元金属化合物膜の作製方法において、前記所望の多元金属化合物の構成金属成分の比と、各被エッチング部材を構成する金属成分のハロゲン化物のハロゲンの価数とを考慮すると共に、各被エッチング部材での前記ハロゲンラジカルの消耗量を考慮して前記開口率を決定することを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法。
  3. 請求項1又は2に記載の多元金属化合物膜の作製方法において、各被エッチング部材は、それぞれ複数のスリット状の開口をストライプ状に有する形状であり、且つ前記開口が互いに交差するように配置されていることを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の多元金属化合物膜の作製方法において、前記被エッチング部材を上方から投影したときに各被エッチング部材の全部を貫通するように開口した領域があることを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の多元金属化合物膜の作製方法において、前記被エッチング部材の下方で前記基板の上方にハロゲンラジカルを導入することを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の多元金属化合物膜の作製方法において、
    前記被エッチング部材の一部にグラファイトからなる被エッチング領域を追加し又は前記複数の被エッチング部材の少なくとも1つとしてグラファイトからなる被エッチング部材を用い、前記基板に多元金属の炭化物を成膜することを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の多元金属化合物膜の作製方法において、
    前記被エッチング部材の下方で前記基板の上方に、酸素ガス及び窒素ガスの少なくとも1種のガス、又は酸素ガス、窒素ガス及び炭素含有化合物を含むガスから選択される少なくとも1種のガスをプラズマ化して形成したガス成分ラジカルを供給し、前記基板に多元金属の酸化物、窒化物若しくは炭化物、又はこれらの複合化物を成膜することを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法。
  8. 基板が収容されるチャンバの上部で酸素ガス、窒素ガス及び炭素含有化合物を含むガスから選択される少なくとも1種のガスをプラズマ化してガス成分プラズマを発生させ、降下するガス成分ラジカルにより金属で形成した被エッチング部材をエッチングすることにより金属成分とガス成分との前駆体を形成し、この前駆体の金属成分の酸化物、窒化物若しくは炭化物、又はこれらの複合化物を基板に成膜させるに際し、
    前記被エッチング部材として、金属成分が異なると共に開口率を適宜調整した複数の被エッチング部材を上下方向に所定間隔で配置することにより、前記基板に所望の多元金属の酸化物、窒化物又はこれらの複合化物を成膜することを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法。
  9. 請求項1〜8の何れかに記載の多元金属化合物膜の作製方法において、前記多元金属化合物膜が、室温における熱伝導率が2W/mK以下の誘電体からなる膜であることを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法。
  10. 請求項1〜8の何れかに記載の多元金属化合物膜の作製方法において、前記多元金属化合物膜が、下記組成式(1)〜(7)で表される組成物からなる群から選択される一種又は二種以上の組成物を主体とすることを特徴とする多元金属化合物膜の作製方法。
    組成式(1):LnNb1−xTa
    (但し、0≦x≦1、LnはSc、Y及びランタノイド元素からなる群から選ばれる一種又は二種以上の元素を表す)
    組成式(2):Ln3−aNb1−a−xTa7−a
    (但し、−0.5≦a≦0.5、0≦x≦1−a、LnはSc、Y及びランタノイド元素からなる群から選ばれる一種又は二種以上の元素を表す)
    組成式(3):SrNb2−xTa
    (但し、0<x≦2.0)
    組成式(4):SrNb2−y9+0.5y
    (但し、0<y≦2.0、MはMo及びWから選択される少なくとも一種の元素)
    組成式(5):Sr4−1.5zNb2−1.5z3z9−1.5z
    (但し、0<z≦0.33)
    組成式(6):Sr4−bCaNb
    (但し、0<b≦0.4)
    組成式(7):SrNb2−xTa
    (但し、0<x≦2.0)
  11. 基板が収容されるチャンバと、
    前記チャンバ内において前記基板に対向する位置に設けられる金属製の被エッチング部材と、
    前記基板と前記被エッチング部材との間にハロゲンガスを供給するハロゲンガス供給手段と、
    前記チャンバの内部をプラズマ化してハロゲンガスプラズマを発生させ、降下するハロゲンラジカルで前記被エッチング部材をエッチングすることにより前記被エッチング部材に含まれる金属成分とハロゲンとの前駆体を生成するハロゲンプラズマ発生手段と、
    前記基板の温度を前記被エッチング部材の温度よりも低くすることにより前記前駆体の金属成分を基板に成膜させる温度制御手段とを備え、
    前記被エッチング部材が、前記基板に所望の多元金属化合物を成膜するよう、金属成分が異なると共に開口率を適宜調整した複数の被エッチング部材を上下方向に所定間隔で配置したものであることを特徴とする多元金属化合物膜作製装置。
  12. 請求項11に記載の多元金属化合物膜作製装置において、前記各被エッチング部材の開口率が、前記所望の多元金属化合物の構成金属成分の比と、各被エッチング部材を構成する金属成分のハロゲン化物のハロゲンの価数とを考慮すると共に、各被エッチング部材での前記ハロゲンラジカルの消耗量を考慮して決定されていることを特徴とする多元金属化合物膜作製装置。
  13. 請求項11又は12に記載の多元金属化合物膜作製装置において、各被エッチング部材は、それぞれ複数のスリット状の開口をストライプ状に有する形状であり、且つ前記開口が互いに交差するように配置されていることを特徴とする多元金属化合物膜作製装置。
  14. 請求項11〜13の何れかに記載の多元金属化合物膜作製装置において、前記被エッチング部材は、上方から投影したときに各被エッチング部材の全部を貫通するように開口した領域を有することを特徴とする多元金属化合物膜作製装置。
  15. 請求項11〜14の何れかに記載の多元金属化合物膜作製装置において、前記被エッチング部材の下方で前記基板の上方にハロゲンラジカルを導入するハロゲンラジカル導入手段を具備することを特徴とする多元金属化合物膜作製装置。
  16. 請求項11〜15の何れかに記載の多元金属化合物膜作製装置において、
    前記被エッチング部材の一部にグラファイトからなる被エッチング領域を追加し又は前記複数の被エッチング部材の少なくとも1つとしてグラファイトからなる被エッチング部材を用い、前記基板に多元金属の炭化物を成膜することを特徴とする多元金属化合物膜作製装置。
  17. 請求項11〜16の何れかに記載の多元金属化合物膜作製装置において、
    前記被エッチング部材の下方で前記基板の上方に、酸素ガス及び窒素ガスの少なくとも1種のガス、又は酸素ガス、窒素ガス及び炭素含有化合物を含むガスから選択される少なくとも1種のガスをプラズマ化して形成したガス成分ラジカルを供給するガス成分導入手段を具備し、前記基板に多元金属の酸化物、窒化物若しくは炭化物、又はこれらの複合化物を成膜することを特徴とする多元金属化合物膜作製装置。
  18. 基板が収容されるチャンバと、
    前記チャンバ内において前記基板に対向する位置に設けられる金属製の被エッチング部材と、
    前記基板と前記被エッチング部材との間に酸素ガス及び窒素ガスの少なくとも一方を供給するガス供給手段と、
    前記チャンバの内部をプラズマ化して前記酸素ガス及び窒素ガスの少なくとも一方のプラズマを発生させ、降下するガス成分ラジカルで前記被エッチング部材をエッチングすることにより前記被エッチング部材に含まれる金属成分とガス成分との前駆体を生成するハロゲンプラズマ発生手段と、
    前記基板の温度を前記被エッチング部材の温度よりも低くすることにより前記前駆体の金属成分の酸化物、窒化物又はこれらの複合化物を基板に成膜させる温度制御手段とを備え、
    前記被エッチング部材が、前記基板に所望の多元金属化合物を成膜するよう、金属成分が異なると共に開口率を適宜調整した複数の被エッチング部材を上下方向に所定間隔で配置したものであることを特徴とする多元金属化合物膜作製装置。



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