JP2007224890A - 無給油型円柱体、この無給油型円柱体をピストン乃至プランジャーとしてシリンダー内に組み込んだエアコンプレッサー乃至エアポンプ並びにこれらの製造方法 - Google Patents

無給油型円柱体、この無給油型円柱体をピストン乃至プランジャーとしてシリンダー内に組み込んだエアコンプレッサー乃至エアポンプ並びにこれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 円柱部の外周面に合成樹脂層を射出形成するとき、この層の外周面や端面にゲート跡が全く無い製品を得る。
【解決手段】 金属製の円柱体本体10の外周面14に耐摩耗性、高滑り特性を有する合成樹脂層16が射出成形により形成してあるものにおいて、
前記合成樹脂層16の内面はこれと密着する円柱体本体10の外周面14及びこの外周
面14に開口した樹脂注入口内15に充満した合成樹脂と一体に固化形成して、前記合成
樹脂層外面にはゲート跡が全く無い成形品としたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は流体のエアコンプレッサー、流体ポンプ、その他食品材料、飲料液などの材料を供給するポンプなどのピストン、プランジャー並びに切り替え弁の回転円柱弁(ロータリーバルブ)及びこの円柱体を用いたえエアコンプレッサー若しくはポンプ及びこれらの製造方法に関する。
従来の技術としては、本件発明者が開発したピストン外周面にフッ素樹脂層を形成する方法及びピストンが特許文献1に記載されている。
また円筒形の射出成形品の製造技術としは、非特許文献1に示すものが知られている。
この非特許文献1記載の先行技術の概要は円筒形のキャビティーの端部に樹脂注入用のゲートまたはリングゲートを形成する方法が記載されている。
ところがこれらゲートは離型時に切除しなければならず、金型の構造を複雑化している。
また合成樹脂成形層の厚みが1mm乃至0.6mmのときなど、ゲートの切断時に成形本体部まで、樹脂が抉り取られたり、歪面が残ったり、これらの後処理に多大な労力を要し、殊に成形部分まで抉り取られたものは、不良製品となり、成形品の歩留まりが悪く、前記ゲート傷が成形品に残った場合はその部分に応力の集中が起こり、その部分から歪が伝播して、破損の原因となるため、現実問題としては小ロット生産品以外、大量生産品に適するまでには至ってない。
その他フッ素系合成樹脂ワッシャー形状のものを円筒体外周面にはめ込み、加熱しながらプレス加工により円筒体に変形させて、円柱体外周面に前記合成の樹脂を円筒層を形成する方法も知られているが、成形後の合成樹脂層の外周面がテーパー状になり、その用途に限りがある。
また円筒体外周面に前記合成樹脂のテープを巻き付ける方法も知られているが、どうしても継ぎ目が出来るし、前記円筒体とテープとの接着技術が難しいく、剥離の虞もあり、真円度に難があり、表面研磨の後加工を必要とする。
またコーティング方法もあるが、一度に厚みのある層を形成することは困難であり、数次に亘りコーティングを繰り返す必要があり、加工コストを押し上げている。また概して合成樹脂層を厚くすることは難しく、製品の寿命が短い。
特開平9−280180号公報 昭和41年8月20日株式会社日刊工業新聞社発行プラスチック加工技術便覧93頁第2、11図、94頁第2、12図、94頁1行目乃至7行目
前述の従来技術の欠点を一気に解決する画期的な成形品及びその方法により、製造された成形品を市場に提供することであり、射出成形方法により円柱外周面に合成樹脂層を成形し、しかも成形時に樹脂層表面乃至端面に樹脂注入ゲートを必要としない方法を開発したことであり、従って、成形後にゲート跡が前記樹脂層表面に全くない成型品が100%得られ、前述の種々の後加工を省き、真円度が高く、合成樹脂層の厚みも必要にして充分な厚みがえられ、耐用年数の長い製品を市場に提供することである。
前記の課題を達成するためにこの物の発明は、金属製の円柱体本体の外周面に耐摩耗性、高滑り特性を有する合成樹脂層が射出成形により形成してあるものにおいて、
前記合成樹脂層の内面はこれと密着する円柱体本体の外周面及びこの外周面に開口した樹脂注入口内に充満した合成樹脂と一体に固化形成して、前記合成樹脂層外面にはゲート跡が全く無い成形品としたことを特徴とする無給油型円柱体とする。
また前記の課題を達成するためにこの無給油型円柱体の発明において、前記円柱体の材質はアルミニウム,乃至はアルミニウム合金であり、前記合成樹脂はポリテトラフルオロエチレン(Polytetrafluoroethylene以下単にPTFE)と、これにポリフェニレンサルフィード(poly phenylene sulfide以下単にPPS)の射出成形を可能にした混合樹脂して成形したものであることを特徴とする請求項1記載の円柱体とする。
また前記の課題を達成するためにこの無給油型円柱体の発明において、前記請求項1又は請求項2記載の発明の円柱体をピストンとしてシリンダー内に摺動自在に組み込んだ無給油型エアコンプッレッサ乃至エアポンプとする。
また前記の課題を達成するために関連発明としての方法発明においては、外周面に真円周面のある円柱体本体に予め円柱体本体端面より連通し、前記円柱体本体外周面に開口する注入樹脂路が少なくとも一つ設けてあるものを用意する第1工程、
第1工程で用意した円柱体本体を、射出成形金型内にインサートし、前記円柱体外周面と射出成形金型内周面間に円筒形のキャビティーを形成し型締めする第2工程。
次の円柱体本体端面に開口する注入樹脂路外端から、溶融した耐摩耗性、高滑り特性を有し、射出成形可能にした合成樹脂を注入し、この溶融合成樹脂を前記注入樹脂路を経由して前記キャビティーに充満させる第3工程。
次に前記合成樹脂が成形金型より離型するに充分な温度まで低下後、外周面及び樹脂路内の全ての樹脂が円柱体本体と一体化した円柱体を成形後、金型より離型する第4工程、
以上の工程を含むことを特徴とする無給油型円柱体の成形方法とする。
また方法発明の他の方法発明としては、外周面に真円周面のある円筒体部を有する本体に予め前記円筒体部に外周面より内側に貫通する樹脂注入口を少なくとも1個穿孔しておき、前記円筒体部の内側に丁度滑り嵌合する少なくとも1個よりなる樹脂注入ブロックを用い、この樹脂注入ブロックの外端面より前記樹脂注入ブロックの外周面であって、前記円筒体本体の樹脂注入口位置に対応する位置まで連通する注入樹脂路を少なくとも一個も設けておく第1工程、
第1工程で用意した本体を、射出成形金型内にインサートし、前記円筒体外周面と射出成形金型内周面間に円筒形のキャビティーを形成し、前記樹脂注入ブロックを前記円筒体部内に挿入
し、前記樹脂注入口に注入樹脂路の外周面口を符合させ、型締めする第2工程。
次の前記樹脂注入ブロック端面に開口する樹脂路外端から、溶融した耐摩耗性、高滑り特性を有する合成樹脂を注入し、この溶融合成樹脂を前記注入樹脂路及び樹脂注入口を経由して前記キャビティーに充満させる第3工程。
次に前記合成樹脂が成形金型より離型するに充分な温度まで低下後、外周面及び樹脂注入口内の全ての樹脂が前記円筒帯本体と一体化した後、成形金型及び樹脂注入ブロックを離型する第4工程、
以上の工程を含むことを特徴とする無給油型円柱体の成形方法とする。
また前記の課題を達成するために他の方法発明としては、前記円柱体本体若しくは外周面に真円周面のある円筒体部を有する本体の材質としてはアルミニウム乃至アルミニュウム合金を使用し、前記合成樹脂としては前記合成樹脂はPTFEと、これにPPSとの射出成形を可能とした混合樹脂を使用することを特徴とする請求項4記載の無給油型円柱体の成形方法とする。
また前記の課題を達成するために他の方法発明としては、前記射出成形金型はインサートされる円柱体本体の端部と丁度嵌合する窪み部を有し、円筒面部は継ぎ目のない金型を用いる方法であることを特徴とする請求項4又は5記載の無給油型円柱体の成形方法とすることが好ましい。
また前記の課題を達成するために他の方法の関連発明としては、前記請求項4、5、6または7記載の方法で製造された円柱体をピストン乃至プランジャーとして、シリンダー内に組み込むことを特徴とする無裕油型エアコンプレッサー乃至エアポンプの製造方法。
前記合成樹脂の特性としては下記のものが好ましい。
それぞれJIS規格において引張強さ410乃至700Kgf/cm、曲げ弾性率27000乃至70000Kgf/cm、ロックウエル硬度100乃至120、圧縮降伏歪750乃至820Kgf/cm、圧縮破壊歪880乃至900Kgf/cm、圧縮弾性率32000Kgf/cm、摩耗係数3×10―8乃至4.5×10−8cm・cm/sec・Kgf・cm・hr、限界PV値200乃至3500Kgf/cm・cm/sec、初期摩耗量0.5乃至20mg/24hr、熱線膨張係数(23℃〜200℃ MD方向、TMA方法)3乃至7×10−5/℃の特性を有するものを用いる。
前記請求項1記載の発明においては、円筒体本体の外周面に前記の合成る樹脂層を射出成形により一体化し、特に前記の構造としたから、前記の合成樹脂層の表面精度は高く、従来品と異なり、合成樹脂層の外周面及び端面部に樹脂注入ゲート跡が全くない成形品であるため、樹脂層の端部の一部などに傷跡や、一部強度不足の部分がなく、更に樹脂注入口は、円柱体本体の合成樹脂層の内側に位置し、この中にも固化した樹脂が、外周面の合成樹脂層と一体化して固化し、一種のアンカーとしての効果を奏し合成樹脂層が剥離することは絶無に等しい。
請求項2記載の発明としては、前記円柱体本体と樹脂層の材質として、前記のものを使用したから、共に熱膨張係数に大差はなく、使用中に仮に若干の温度上昇があったとしても摩擦係数、摩耗係数、初期摩耗特性に優れた、エアポンプ、エアコンプレッサー、回転バルブなどのピストン、プランジャー、回転弁などに使用しても長期間無給油状態で使用可能であると共に同一の膨張をなし、両者が剥離することはない。
請求項3記載の発明としては、前記無給油型円柱体をポンプの中に組み込んだ無給油型エアポンプであるから、長期間無給油状態で運転が可能となり、潤滑油を使用できない産業分野用のポンプなどとして優れた効果を発揮する。
請求項4、5記載の方法発明においては、前記請求項1、2又は3記載の無給油円柱体が容易に効率よく製造できる。特に合成樹脂層の外周面および端面に全く樹脂注入口跡がない加工ができる。
殊に請求項5記載の方法においては、内部が中空の円筒体、外周面への射出成形が可能となり、内側に注入樹脂路のあるブロックの使用ができ、製品内に設ける樹脂路が短く、この中に残る樹脂量も少ない。
樹脂注入ブロックはその中の樹脂の未硬化前に、円柱体本体と、離反可能であり、樹脂注入ブロック中に残留する合成樹脂が有効に利用できる。
請求項6及び7記載の方法においては、合成樹脂層と円柱体本体との密着度の優れたものが得られる。
請求項8記載の発明においては、前記の形状の金型を使用することによって、合成樹脂層の真内度が高く、円柱体本体の端部には合成樹脂層のない製品が製造できる。
請求項9記載の発明においては、請求項3記載の効果を奏するエアポンプを製造できる。
図1に示すものであって、円柱体本体10としては、エアコンプレッサー用の円柱体本体10である。
図1の両端の円柱体部を結合する結合部18は原理的に棒形状に示したが、現実のエアコンプレッサーのピストン乃至プランジャーの形状は片側が抉り取られた形状であり、エアコンプレッサー32内に組み込まれる回転軸33にキーなどで固定された傾斜円盤34が当たらないようにしてある(図3参照)。
円柱体本体10の両端部分の外周面14には耐摩耗特性に優れ、耐摩耗特性を有するPTFとPPSの混合樹脂よりなる合成樹脂層16が形成してあり、前記合成樹脂としては射出成形可能なものを用いる。
円柱体本体10の端面11より、円筒体本体10の外周面14に達する樹脂注入路12の一種として、前記円筒体本体10の端面11より注入樹脂路12の一部たる軸方向樹脂路12aとこれより半径方向の樹脂路12bが放射状に、外周面14まで達してスパイダー形状に形成してあり、前記半径方向の樹脂路12bは放射状に形成されている。スパイダー状の半径方向樹脂路12bの数は2〜5箇としてあり、これら各半径方向の樹脂路12bの外端部分がそれぞれ樹脂注入口15になっている。
前記の半径方向樹脂路12bは1本でもよいが、動的バランスを良好にするためには2本乃至5本放射状に設けておくことが好ましい。
請求項4記載の方法においては、前記の通り加工されたアルミニウム、若しくはアルミニウム合金よりなる円柱体本体10を射出成形金型20内にインサートとし、円柱体本体10と射出成形金型20内の間にキャビティー21を形成し(図1の左側下半分参照)、型締後、注入樹脂路12、及び注入口15を通して、前記樹脂の溶融体を注入し、これら樹脂路12a、12b及び各樹脂注入口15及びキャビティー21内に樹脂を充満させ、離型に必要な温度まで樹脂の温度が低下後、離型し、円柱体、本体外周面に合成樹脂層16を形成した製品を得る。
前記の射出成形金型20のうち、前記合成樹脂層16を形成する金型20aは全周方向に継ぎ目のない円筒形の金型20aを用いることが好ましい(請求項8記載の発明の実施形態)。
以上のようにして、成形したものは、合成樹脂層16部分においては、その表面及び端部に全くゲート跡及び成形金型20の継ぎ目跡もなく、離型後の後加工が全く不要な精度の高いものが得られ、殊に合成樹脂層16の端部に微細な傷や内部歪みの異なる部分が発生せず、全周において、強度の均一な合成樹脂層16が形成された製品が得られる。
前記の円柱体本体10の両端部分の外周面14には円周方向に浅い溝19を設け、合成樹脂層16との結合を強固にすることが好ましいが、現実問題として、ダイキャスト成形した鋳物肌のままの外周面14でも充分強固に合成樹脂層16と結合する。
前記注入樹脂路12を円柱体本体」10の軸線上に設ける代わりに、図6図示するように、軸線と平行な同心円筒上に配置された複数本の軸方向樹脂路12aを所望の深さまで設けておき、これら軸方向樹脂路12cのそれぞれの内端より半径方向に連なる半径方向樹脂路12bを前記外周面14に達して形成してもこの発明の注入樹脂路12の概念に含まれる(図5参照)。
この様にすると、円柱体本体10内のそれぞれ樹脂注入路12の長さが短くなり、溶融樹脂の流動抵抗が小さくなる。
請求項5記載の方法発明においては、前記円柱体本体10に合成樹脂層16を成形すべき部分の円筒体部10aとなっているものにおいては、この円筒体部10a部分に、半径方向に少なくとも1個好ましくは即ち2乃至5個等角間隔に樹脂注入口15を穿設した円柱体10を用意する。この樹脂注入口の数は図6乃至8図ではそれぞれ3個のものを例示した。
他方、成形金型20は殆ど前記の円柱体本体10をインサートするものと同じものを用いる。
異なるところは、前記円筒体部10a内に丁度嵌合可能な樹脂注入ブロック22を用い、この外端面より軸方向樹脂路12aを設け、この樹脂注入ブロック22の外周面より前記軸方向樹脂路12aに達する半径方向樹脂路12aが放射状に設けてあり、これら半径方向樹脂路12bの外端部をそれぞれ前記円筒体部10aに設けた注入樹脂口15の位相に合わせて組み付ける(図2参照)。
この請求項5記載の方法発明においても、前記樹脂注入ブロック22に設ける樹脂路は予め軸方向に複数本軸方向に穿孔し、これらより、それぞれ独立して半径方向樹脂路12bを連通させて、前記樹脂注入ブロック22の外周面に開口する注入樹脂路12としたものを用いる方法もこの発明としては同じである(図5参照)。
また各注入樹脂路12は樹脂注入ブロック22の外周面に沿って、軸方向に溝状に設けてもよく、この場合は半径方向の樹脂路が不要乃至は極短くなり(図7参照)、注入樹脂路12の構造が略直線の溝となり、全体として注入樹脂路12の長さが短く、流動抵抗も少なくなる。
また樹脂注入ブロック22が複数個のブロック22aで形成されている場合は、これらブロックの境界部面から溝12dによって注入樹脂路12を形成したものでも、この発明としては同じである。
このような溝12dによる注入樹脂路12は曲線としたものを用いても成形可能であり、このような樹脂注入ブロックを用いる方法を採用するとしても、この発明としては同一であり、この方法を採用すれば、更に樹脂路の長さは短く、滑らかに湾曲した曲線の注入樹脂路12であるから、流動抵抗が更に少なくなる。更に軸方向に平行でなく傾斜させることによって、更に注入樹脂路を短かくし、これまた流動抵抗が少なくなる(図8参照)。
既述の方法と同様に円柱体本体10を射出成形金型内にインサートし、円筒体部10aと射出成形金型との間にキャビティーを形成し、前述のような樹脂注入ブロックを適宜選択して円筒体本体10aの中にセットし、型締後、注入樹脂路12aより、前記と同様の樹脂を射出注入し、溶融樹脂を注入樹脂路12、及び円柱体本体10の円筒体部10aの注入口15より、キャビティー21内に注入する。
注入された樹脂が、完全に冷却される前、つまり軟化状態にあるうちに、前記樹脂注入ブロック22を射出成形金型から外し、前記円筒体部10aと樹脂注入ブロック22の境界部分で注入樹脂路12から連なる樹脂を切断する。
樹脂注入ブロック22内に残る軟化状態の樹脂は次の成形品の注入時に、キャビティー21内に押し出される。
後完全に射出金型20より製品を離型し(図2の下側半分に示したもの参照)たる円柱体の表面に合成樹脂層16を形成した製品を得る。
前記請求項4乃至8記載の方法により合成樹脂層を円柱体外周面に形成した製品をロータリー型エアコンプレッサー32のプランジャーとして組み込んだものが図3に示したものである。
回転軸33を駆動源例えば回転モータによって、その軸線周りの回転させれば、これと一体に固定された傾斜円盤34も共に回転し、前記各無給型円柱体10たるピストンが軸方向に順次往復し、一方の吸入路より外気を吸い込み、他方の排気路より空気を吐出する。
またピストンとしてポンプシリンダー31内に組み込み、エアポンプ30としたものが、図4に示すものである。
これらポンプまたはエアコンプレッサーに組み込めば、全く無給油の運転ができる。
エアコンプレッサー32用の無給型円柱体10としては全体の長さが66mm、直径31mm、合成樹脂層16の厚みは0.7mm、軸方向の長さをそれぞれ6.5mm、合成樹脂層16を固着する外周面には深さが0.25mm程度の浅い溝19が形成して、合成樹脂層16が軸方向に移動しないようにしてある。
円柱体本体の材質はアルミニウム合金をダイキャスト成形したものを用いた。
方法の実施例としては、図5に示す実施の形態について説明する。
先ず円柱体本体10の端面から、その軸線周りの同心円上に軸方向に所望深さまで軸方向樹脂路12aを穿孔し、次いで円柱体本体10の外周面14より前記軸方向樹脂路12aの先端部に向け、半径方向樹脂路12bをそれぞれ穿孔して、3個の注入樹脂路12を円柱体本体10に形成する。
この注入樹脂路12を設けた円柱体本体10を金型20内にインサートし、前記外周面14と金型20の間にキャビティー21を形成する。
円柱体本体10及び成形金型20外に設けた溶融樹脂押出装置40より押し出された溶融樹脂はランナ41によって各注入樹脂路12の数に分配され(図6乃至図8参照)、各注入ゲート42を介して前記各注入樹脂路12cに注入され、半径方向樹脂路13bを経て、単一のキャビティー21内に3箇所から流入し、キャビティー21内で合流し、且つ円柱体本体10の外周面14とも結合する。
而して、注入された樹脂が離型に充分な温度まで冷却したならば、成形金型から離型して製品を得る。
方法の実施例であって、図1及び図2記載の円柱体本体10の端面11、又は樹脂注入ブロック22の端面に単一の樹脂注入路12が形成してあるものを用いる方法においては、前記円柱体本体10又は円筒体本体10a及び金型20外に設けた溶融樹脂押出装置40には樹脂分配ランナ41は不要であり、直接溶融樹脂押出装置40より注入ゲート42を通り軸方向樹脂路12aに樹脂を注入すると、その内端部で複数本の半径方向樹脂路12bによって、溶融樹脂は分配されて、キャビティー21に流入し前記円柱体本体10又は円筒体本体10aの外周面に合成樹脂層16が形成される。
円柱体本体が中実の場合の一部縦断及び請求項4記載の製造法を示す断面図である。 円柱体本体が中空の円筒部の一部銃弾及び請求項4記載の製造法を示す断面図である。 エアコンプレッサーの縦断側面図である。 エアポンプの原理的縦断正面図である。 円柱体本体が中実の場合の他の実施の形態を示す一部縦断及び請求項4記載の製造法を示す断面図である。 円筒体を有する部分の射出成形中の他の実施の形態を示す断面図である。 円筒体を有する部分の射出成形中の更に他の実施の形態を示す断面図である。 樹脂注入ブロックが分割型の場合の一部分解斜視図である。
符号の説明
10 円柱体本体
11 端面
12 樹脂注入路
12a、12c 軸方向樹脂路
12b 半径方向樹脂路
12d 曲線樹脂路
14 外周面
15 注入口
16 合成樹脂層
18 結合部
19 溝
20 金型
20a 円筒型部分金型
21 キャビティー
22 樹脂注入ブロック
30 エアポンプ
31 ポンプシリンダー
32 エアコンプレッサー
33 回転軸
34 傾斜円盤
40 押出成形機
41 ランナ
42 注入ゲート

Claims (9)

  1. 金属製の円柱体本体の外周面に耐摩耗性、高滑り特性を有する合成樹脂層が射出成形により形成してあるものにおいて、前記合成樹脂層の内面はこれと密着する円柱体本体の外周面及びこの外周面に開口した樹脂注入口内に充満した合成樹脂と一体に固化形成して、前記合成樹脂層外面にはゲート跡が全く無い成形品としたことを特徴とする無給油型円柱体。
  2. 前記円柱体の材質はアルミニウム,乃至はアルミニウム合金であり、前記合成樹脂はテトラフルオロエチレン(Polytetrafluoroethylene以下単にPTFE)と、これにポリフェニレンサルフィード(poly phenylene sulfide以下単にPPS)の射出成形可能にした混合樹脂して成形したものであることを特徴とする請求項1記載の無給油型円柱体。
  3. 前記請求項1又は請求項2記載の発明の無給型円柱体をピストン乃至プランジャーとしてシリンダー内に摺動自在に組み込んだ無給油型エアコンプレッサー乃至エアポンプ。
  4. 外周面に真円周面のある円柱体本体に予め円柱体本体端面より連通し、前記円柱体本体外周面に開口する注入樹脂路が少なくとも一つ設けてあるものを用意する第1工程、
    第1工程で用意した円柱体本体を、射出成形金型内にインサートし、前記円柱体外周面と射出成形金型内周面間に円筒形のキャビティーを形成し型締めする第2工程。
    次の円柱体本体端面に開口する注入樹脂路外端から、溶融した耐摩耗性、高滑り特性を有し、射出成形可能にした合成樹脂を注入し、この溶融合成樹脂を前記注入樹脂路を経由して前記キャビティーに充満させる第3工程。
    次に前記合成樹脂が成形金型より離型するに充分な温度まで低下後、外周面及び注入樹脂路内の全ての樹脂が円柱体本体と一体化した円柱体を成形後、金型より離型する第4工程、
    以上の工程を含むことを特徴とする無給油型円柱体の成形方法。
  5. 外周面に真円周面のある円筒体部を有する本体に予め前記円筒体部に外周面より内側に貫通する樹脂注入口を少なくとも1個穿孔しておき、前記円筒体部の内側に丁度滑り嵌合する少なくとも1個よりなる樹脂注入ブロックを用い、この樹脂注入ブロックの外端面より前記樹脂注入ブロックの外周面であって、前記円筒体本体の樹脂注入口位置に対応する位置まで連通する注入樹脂路を少なくとも一個も設けておく第1工程、
    第1工程で用意した本体を、射出成形金型内にインサートし、前記円筒体外周面と射出成形金型内周面間に円筒形のキャビティーを形成し、前記樹脂注入ブロックを前記円筒体部内に挿入し、前記樹脂注入口に注入樹脂路の外周面口を符合させ、型締めする第2工程。
    次の前記樹脂注入ブロック端面に開口する樹脂路外端から、溶融した耐摩耗性、高滑り特性を有する合成樹脂を注入し、この溶融合成樹脂を前記樹脂路及び樹脂注入口を経由して前記キャビティーに充満させる第3工程。
    次に前記合成樹脂が成形金型より離型するに充分な温度まで低下後、外周面及び樹脂注入口内の全ての樹脂が前記円筒帯本体と一体化した後、成形金型及び樹脂注入ブロックを離型する第4工程、
    以上の工程を含むことを特徴とする無給油型円柱体の成形方法。
  6. 前記円柱体本体の材質としてはアルミニウム乃至アルミニュウム合金を使用し、前記合成樹脂としては前記合成樹脂はPTFEと、これにPPSとの射出成形を可能とした混合樹脂を使用することを特徴とする請求項4記載の無給油型円柱体の成形方法。
  7. 前記外周面に真円周面のある円筒体部を有する本体の材質としてはアルミニウム乃至アルミニュウム合金を使用し、前記合成樹脂としては前記合成樹脂はPTFEと、これにPPSとの射出成形を可能とした混合樹脂を使用することを特徴とする請求項5記載の無給油型円柱体の成形方法。
  8. 前記射出成形金型はインサートされる円柱体本体の端部と丁度嵌合する窪み部を有し、円筒面部は継ぎ目のない金型を用いる方法であることを特徴とする請求項4又は5記載の無給油型円柱体の成形方法。
  9. 前記請求項4、5、6または7記載の方法で製造された無給油型円柱体をピストン乃至プランジャーとして、シリンダー内に組み込むことを特徴とする無給油型エアコンプレッサー乃至エアポンプの製造方法。
JP2006065604A 2006-01-26 2006-03-10 無給油型円柱体、この無給油型円柱体をピストン乃至プランジャーとしてシリンダー内に組み込んだエアコンプレッサー乃至エアポンプ並びにこれらの製造方法 Pending JP2007224890A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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TWI398578B (ja) * 2010-11-02 2013-06-11

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