JP2007223637A - スープ類小分け供給装置 - Google Patents

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Tomiyoshi Sato
富義 佐藤
Shigeru Shibata
茂 柴田
Yoshiaki Takeda
吉秋 武田
Naoto Nogami
直人 野上
Yoshimitsu Hirayama
義光 平山
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Abstract

【課題】スープ類内で浮遊している具材を円滑に掬い上げ得るスープ類小分け供給装置の提供。
【解決手段】上記課題は、スープ類用収容容器内のスープ類を小分けしてその小分けしたスープ類をスープ類用収容容器の供給口からスープ類用収容容器の外に設けられる食器類に供給する供給手段5を設け、該供給手段5を、正逆転する作動軸に取り付けられてスープ類用収容容器内を往復動するアーム11と、該アーム11に回動可能に取り付けたレードル12とから構成し、該レードル12によって掬い取ったスープ類用収容容器のスープ類を、供給口を介して食器類に供給するようにしたスープ類小分け供給装置において、該供給手段5のレードル12が供給口側に向って回動するとその回動に連動してスープ類用収容容器に収容されたスープ類内に浮遊している具材を供給口側に向って移動させる攪拌手段13を設けることで、解決できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、具材入りのスープ類を小分けして食器類に供給するのに好適なスープ類小分け供給装置に関するものである。
従来のスープ類小分け供給装置としては、本体ケースと、この本体ケース内に出し入れ可能に設置されたスープ類用収容容器と、このスープ類用収容容器に収容された具材入りのスープ類を小分けしてその小分けした具材入りスープ類を前記スープ類用収容容器の正面に設けられた吐出口から前記スープ類用収容容器の外に設けられる食器類に供給する供給手段と、前記吐出口を覆う扉と、この扉を開閉させる扉開閉手段と、前記スープ類用収容容器を加熱するための加熱手段とを少なくとも備え、前記供給手段を、小形電動機と、この小形電動機の正逆転によって正逆転するように前記本体ケースの側面に設けられた作動軸と、この作動軸に取り付けられて前記スープ類用収容容器内を回動するリンク式アームと、このアームの自由端に回動自在に取り付けたレードルとから構成すると共に、前記リンク式アームを、前記作動軸に取り付けた第1アーム部材と、一端を前記第1アーム部材の自由端に回動自在に取り付け、かつ、他端に前記レードルを回動自在に取り付けてなる第2アーム部材と、第1アーム部材と第2アーム部材との取り付け角度を一定の角度に保持するための角度保持手段とから構成したものとして知られていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2001―278391号公報(段落番号0019〜0025、図2〜図5)
しかしながら、上記した従来のスープ類小分け供給装置では、スープ類用収容容器を加熱手段によって加熱することで、そのスープ類用収容容器内のスープ類を温めるようにするとともに、そのスープ類がスープ類用収容容器内壁に焦げ付くことがないように、レードルを適時(一回の小分け作業終了直後毎及びスープ類保温時)に往復動させることで、スープ類用収容容器内のスープ類を攪拌させるようにしていたが、次のような問題点があることがわかった。
すなわち、レードルの往復動を繰り返すと、スープ類内に混入されている具材が、レードルに押されてスープ類用収容容器内の背面側(供給口側とは反対側)に大量に集められてしまい、スープ類用収容容器の正面側(供給口側)の具材が少なくなってしまうので、レードルで掬われる具材が少なくなる。そのために、レードルで掬われるスープ類は、具材がほとんどないスープ液だけとなってしまう危険性がある。
さらに、レードルの往復動を繰り返しても、比較的、比重の小さな、例えば、豆腐や油揚げのように、スープ類内で浮遊する具材の場合には、その具材が、スープ類用収容容器の正面側(供給口側)に、位置することが少ない。そのために、スープ類に混入されている具材が、比較的、比重の小さな具材の場合には、レードルで掬うことができない。
さらに、レードルの往復動を繰り返しただけでは、スープ類用収容容器内のスープ類が十分に攪拌されないので、スープ類用収容容器内の底面近傍におけるスープ類の温度と、スープ類用収容容器内のスープ類の上面(表面)の温度とでは温度差があり、スープ類全体が均一に温められていない。
本発明の目的は、上記の問題点にかんがみ、スープ類内で浮遊する具材であっても、その具材を円滑に、レードルで掬い上げることができるとともに、スープ類用収容容器内のスープ類の温度差を低減させることのできるスープ類小分け供給装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、本体ケースと、この本体ケース内に出し入れ可能に設置されるスープ類用収容容器と、このスープ類用収容容器に収容されたスープ類を小分けしてその小分けしたスープ類を前記スープ類用収容容器の正面に設けられた供給口から前記スープ類用収容容器の外に設けられる食器類に供給する供給手段とを少なくとも備え、前記供給手段を、電動機と、この電動機の正逆転によって正逆転するように前記本体ケースの内側面に設けられた作動軸と、この作動軸に取り付けられて前記スープ類用収容容器内を往復動するアームと、このアームの自由端に回動可能に取り付けたレードルを包含する構成とし、このレードルによって掬い取った前記スープ類用収容容器のスープ類を、前記供給口を介して前記食器類に供給するようにしたスープ類小分け供給装置において、前記供給手段のレードルが前記供給口側に向って回動するとその回動に連動して前記スープ類用収容容器に収容されたスープ類内に混入して浮遊している具材を前記供給口側に向って移動させる攪拌手段を設けたことを特徴としている。
さらに、本発明の特徴は、前記攪拌手段を、前記アームに設けたレードルの往復動に連動して移動する攪拌プレートと、この攪拌プレートを前記アームに回動可能に取り付けるための軸体とを包含し、しかも、前記レードルが前記スープ類用収容容器の正面に設けられた供給口側に向って回動する際に、スープ類の抵抗を受けても前記攪拌プレートが回動することなく、かつ、前記レードルが前記スープ類用収容容器の供給口側とは反対側である前記スープ類用収容容器の背面側に向って回動する際に、スープ類の抵抗を受けて前記攪拌プレートが回動する構成にしたことにある。
さらに、本発明の特徴は、前記アームを、前記作動軸に取り付けるために略L状に折り曲げられた水平片と、前記軸体が固定される攪拌用取り付け片と、前記レードルの取り付け軸が固定される垂直片と、前記攪拌用取り付け片に設けられたストッパー片とを少なくとも包含する構成としたことにある。
さらに、本発明の特徴は、前記攪拌プレートを、その攪拌プレートの上端側に前記軸体が着脱自在に嵌合する筒体と、その攪拌プレートの一側端に形成した切り欠きと、前記筒体の入口内壁に形成した係止片とを包含する構成としたことにある。
本発明によれば、スープ類用収容容器内のスープ類内で浮遊している具材を、レードルによって、円滑に掬い上げることができるとともに、スープ類用収容容器3内のスープ類の温度の均一化を図り得るスープ類小分け供給装置が得られた。
以下、本発明に係るスープ類小分け供給装置の実施形態を、図1〜図16に基づいて説明する。
図1において、スープ類小分け供給装置1は、本体ケース2と、この本体ケース2内に出し入れ可能に設置されるスープ類用収容容器3と、このスープ類用収容容器3に収容されたスープ類を小分けしてその小分けしたスープ類をスープ類用収容容器3の正面に設けられた供給口3Aからスープ類用収容容器3の外に設けられる食器類4に供給する供給手段5と、供給口3Aを覆う扉6と、この扉6を開閉させる扉開閉手段7と、スープ類用収容容器3を加熱するための加熱手段8とを、少なくとも備えた構成にしてある。食器類4は、小分けしたスープ類を収納できる容器であればよく、紙コップ、缶コップなども含まれる。
供給手段5は、電動機9と、この電動機9の正逆転によって正逆転するように本体ケース2の内側面に設けられた作動軸10と、この作動軸10に着脱可能に取り付けられてスープ類用収容容器3内を往復動するアーム11と、このアーム11の自由端に取り付けられてスープ類用収容容器3の内底壁に沿って往復動するレードル12とを包含する構成とし、このレードル12によって掬い取ったスープ類用収容容器3のスープ類を食器類4に案内する構成にしてある(図1及び図2を参照)。
供給手段5には、スープ類用収容容器3に収容されたスープ類内に混入して浮遊している具材Gを供給口側に向って移動させる攪拌手段13が設けられている。攪拌手段13は、供給手段5のアーム11に設けたレードル12の往復動に連動して移動する攪拌プレート14と、この攪拌プレート14をアーム11に着脱可能にかつ回動可能に取り付けるための軸体15とを包含する構成とするとともに、供給手段5のレードル12がスープ類用収容容器3の正面に設けられた供給口3A側に向って回動する際に、スープ類の抵抗を受けても攪拌プレート14が回動することなく、かつ、スープ類用収容容器3の背面側(供給口3A側とは反対側)に向って回動する際に、スープ類の抵抗を受けて攪拌プレート14が回動する構成にしてある。
電動機9が正逆回転すると、その正逆回転が伝達ベルト16を介して、作動軸10に伝達されるようにしてある。作動軸10が正逆回転すると、アーム11及びレードル12がスープ類用収容容器3内を往復動するようにしてある(図2を参照)。
スープ類用収容容器3は、図1〜図2に示すように、アルミニュウム製の鍋部17とステンレス製の蓋部18の二分割構成としてある。鍋部17は、側面方向から見てその鍋部17の内面全体形状が円弧状となるようにすると共に、正面方向から見てその鍋部17の内面下部形状が逆ハ状となるようにその鍋部17の左右側面の下部を傾斜させてある。鍋部17の左右の外側面には、それぞれ鍋部用把手17A、17Bが設けられている。鍋部用把手17A、17Bは、図2に示すように、蓋部18の側方上部に達する形状にしてある。蓋部18は、図1に示すように、正面に供給口3Aが形成され、かつ、上面に蓋部用把手18Aが一体的に設けられている。蓋部18の下端部分には、鍋部17の上端縁に載置される段部18B及び鍋部17の上端内方に挿入される挿入フランジ部18Cが設けられている。蓋部18の下端部には、アーム11の上端片11Aを蓋部18の側面外方に突出させるためのアーム取り付け開口18Dが形成されている。
本体ケース2には、その本体ケース2の上面全体を開口させてなる上面開口を覆う鋼板製の上面パネル19と、正面全体を開口させてなる正面開口を覆う鋼板製の正面パネル20とが、それぞれ、開閉自在に設けられている。上面パネル19は、図1に示すように、一端側が本体ケース2の背面上端部にヒンジ19Aにより回転自在に支持され、かつ、他端側に係止用フランジ19Bが形成されている。正面パネル20は、一端側が本体ケース2の左端部に図示しないヒンジにより回転自在に支持され、かつ、他端側の下面に図示しないラッチ式施錠装置が設けられている。
アーム11は、図3〜図5に示すように、一本の金属板をプレス加工などによって形成させるものであって、作動軸10に取り付けるために略L状に折り曲げられた水平片11Aと、軸体15が溶接等により固定される攪拌用取り付け片11Bと、取り付け軸23が溶接等により固定される垂直片11Cと、この垂直片11Cに設けられた回転角度規制用凹部11Dと、この垂直片11Cに設けられた回転角度規制用段部11Eと、攪拌用取り付け片11Bに設けられたストッパー片11Fとを、少なくとも備えている。アーム11は、攪拌用取り付け片11Bが、スープ類用収容容器3内の反供給口3Bである鍋部17の背面側に位置するように、作動軸10に取り付けられる。
アーム11の水平片11Aは、垂直片11Cに対して略90度折り曲げられおり、蓋部18の下端部のアーム取り付け開口18Dに挿入して作動軸10に着脱自在に取り付けられる。アーム11の攪拌用取り付け片11Bは、略L形状であって、垂直片11Cの横方向に延在するように垂直片11Cに一体形成されている。攪拌用取り付け片11Bに固定された軸体15には、攪拌手段13が、着脱可能に、かつ、回動可能に取り付けられる。垂直片11Cに固定された取り付け軸23には、レードル12が、着脱可能に、かつ、回動可能に取り付けられる。ストッパー片11Fは、攪拌用取り付け片11Bの下端に下方に延在するように一体形成されている。垂直片11C及び攪拌用取り付け片11Bの長さは、攪拌用取り付け片11Bに固定された軸体15の位置が垂直片11Cに固定された取り付け軸23の位置より高い位置となるように、設定されている。
攪拌手段13を構成する攪拌プレート14には、一枚の鋼板によって形成されており、図6〜図8に示すように、その攪拌プレート14の上端側に攪拌用取り付け片11Bに固定された軸体15が嵌合する筒体14Aと、攪拌プレート14の一側端に形成した切り欠き14Bと、筒体14Aの入口内壁に形成した係止片14Cとを備えている。攪拌プレート14の筒体14Aは、その筒体14Aの上端を筒状に丸めることによって作られている。攪拌プレート14の係止片14Cは、筒体14Aの端縁を切り起こすことによって作られている。
攪拌プレート14は、アーム11の往復方向(図1の矢印X1、X2方向)に対して直角方向に延在するように、軸体15に取り付けることで、その軸体15がレードル12の上方に浮遊しているスープ類に混入されている具材Gを、アーム11及びレードル12を供給口3Aに向う方向(図1の矢印X1方向)に移動させた際に、効率よく、スープ類用収容容器3内の供給口3A側に掻き集める。また、攪拌プレート14は、アーム11及びレードル12を供給口3Aから離れる方向(図1の矢印X2方向)に回動させると、その攪拌プレート14がスープ類による抵抗によって回動してしまうことによって、スープ類に混入された浮遊する具材を反供給口3B方向(鍋部17の背面側)に掻き集める機能がほとんどなくなる。
アーム11の攪拌用取り付け片11Bに固定された軸体15の自由端側には、先端に形成される頭部15Aと、この頭部15Aの側面に設けられる溝部15Bと、頭部15Aに隣接して頭部15Aの径より径に設定される小径部15Cとが形成されている。攪拌プレート14を軸体15に取り付け作業は、軸体15に攪拌プレート14の筒体14Aを押し込み、その後、攪拌プレート14の係止片14Cを、軸体15の頭部15Aに設けた溝部15Bに合わせてさらに押し込むことで、小径部15Cの外周に係止片14Cを位置させた後、攪拌プレート14を、軸体15を中心軸として回動させることで、行われる。また、攪拌プレート14を軸体15から取り外す作業は、攪拌プレート14を、軸体15を中心軸として回動させて、溝部15Bに位置と係止片14Cとの位置とを合わせた後、攪拌プレート14の筒体14Aを軸体15の自由端側に引っ張ることにより、軸体15から筒体14Aを引き抜くことで、行われる。
レードル12は、出口21Aを有する合成樹脂製の容器本体21と、この容器本体21の出口21A側に取り外し自在に設けたステンレス製の液体通過仕切体22とを含む構成としてある。容器本体21には、その容器本体21の内方奥部に配設されて取り付け軸23を取り付けるための一対の軸受筒体21Bと、容器本体21の出口21A側の下面に配設されて後述する案内手段24にレードル12を嵌合させる際、容器本体21の出口21Aがその案内手段24に引っ掛かるのを防ぐ案内膨出部21Cと、出口21Aの左右上方側に配設されて液体通過仕切体22を取り付けるための一対の取り付け溝(図示せず)とが形成されている(図1及び図2を参照)。
レードル12は、図1において時計方向Pに回転させると、容器本体21の側面に設けた回転角度規制用リブ21Dがアーム11に設けた回転角度規制用凹部11Dに衝突するまで回転し、かつ、図1において反時計方向Qに回転させると、回転角度規制用リブ21Gがアーム11に設けた回転角度規制用段部11Eに衝突するまで回転するようにしてある。
案内手段24は、ホッパー機能を有するものであって、図1に示すように、スープ類を受ける樋状受け部材25と、この樋状受け部材25をスープ類用収容容器3の鍋部17の正面開口端に形成した膨出段部17Cに着脱自在に装着するための装着部材26と、装着部材26に対して樋状受け部材25を回動自在に取り付けるための軸ピン27と、樋状受け部材25及び装着部材26がスープ類用収容容器3の鍋部17の正面開口端から外れるのを阻止する外れ阻止部材28とを含む構成にしてある。
案内手段24は、レードル12を供給口3Aに向う方向(図1の矢印X1方向)に移動させて樋状受け部材25の入口側にレードル12が嵌合させた後、さらに、レードル12を供給口3Aに向う方向(図1の矢印X1方向)に移動させると、レードル12及び樋状受け部材25が、レードル12の自重で、樋状受け部材25の出口側が供給口3Aから突出する方向に移動するように回動し、さらに、その後、レードル12を供給口3Aから離れる方向(図1の矢印X2方向)に移動させると、レードル12及び樋状受け部材25が、樋状受け部材25の出口側が供給口3A内に引っ込む方向に移動するように回動する構成にしてある。扉6は、扉開閉手段7によって、樋状受け部材25の出口側が供給口3Aから突出する前に開き、かつ、樋状受け部材25の出口側が供給口3A内に引っ込んだ後に閉じるようにしてある。
上記一実施形態のスープ類小分け供給装置1の攪拌手段13の働きを、図9〜図14に基づき、詳説する。
まず、図9に示すように、アーム11及びレードル12を供給口3Aから離れる方向(図1の矢印X2方向)に回動させた状態からアーム11及びレードル12を供給口3Aに向う方向(図1の矢印X1方向)に回動させると、攪拌手段13の攪拌プレート14が、アーム11の攪拌用取り付け片11Bのストッパー片11Fに係止してその攪拌用取り付け片11Bと一体となって供給口3Aに向う方向(図1の矢印X1方向)に回動する。そのため、スープ類用収容容器3内の反供給口3Bである鍋部17の背面側に浮遊しているところのスープ類内の具材Gが、ストッパー片11Fに係止して攪拌用取り付け片11Bと一体になった状態の攪拌プレート14によって、図10に示すように、供給口3Aに向う方向(図1の矢印X1方向)に移動させられて、スープ類用収容容器3内の中央に集められる。
さらに、その後、アーム11及びレードル12を供給口3Aに向う方向(図1の矢印X1方向)に回動させると、図11に示すように、ストッパー片11Fに係止して攪拌用取り付け片11Bと一体になった状態の攪拌プレート14によって、スープ類用収容容器3内の中央に集められたスープ類内の具材Gは、スープ類用収容容器3内の供給口3A側に集められる。そのために、レードル12の液体通過仕切体22上にスープ類内で浮遊して具材Gを、円滑に掬い上げることができる。
次に、図11の状態から、図12に示すように、アーム11及びレードル12を供給口3A側から離れる方向(図1の矢印X2方向)に回動させると、攪拌手段13の攪拌プレート14が、スープ類の抵抗を受けることにより、アーム11の攪拌用取り付け片11Bのストッパー片11Fから離れて回動して、略水平状態となってしまう。そのために、スープ類用収容容器3内の供給口3A側に集められたスープ類内で浮遊している具材Gは、アーム11及びレードル12を供給口3A側から離れる方向(図1の矢印X2方向)に移動することがほとんどない。
さらに、図12の状態から図13に示す状態まで、アーム11及びレードル12を供給口3A側から離れる方向(図1の矢印X2方向)に回動させても、攪拌手段13の攪拌プレート14が、スープ類の抵抗を受けて、アーム11の攪拌用取り付け片11Bのストッパー片11Fから離れて回動した状態が維持されたままである。そのため、スープ類内で浮遊している具材Gが、攪拌プレート14によって、スープ類用収容容器3内の反供給口3Bである鍋部17の背面側に、移動させられることがない。
その後、さらに、図13の状態から、図14に示すように、アーム11及びレードル12を供給口3A側から離れる方向(図1の矢印X2方向)に回動させても、攪拌手段13の攪拌プレート14が、スープ類の抵抗を受けて、アーム11の攪拌用取り付け片11Bのストッパー片11Fから離れて回動した状態が維持されたままである。そのため、スープ類内で浮遊している具材Gが、スープ類用収容容器3内の反供給口3Bである鍋部17の背面側に、攪拌プレート14によって、大量に集められることがない。
以上のように、上記一実施形態のスープ類小分け供給装置1によれば、電動機9によって作動軸10を正逆転させることによって、アーム11及びレードル12をスープ類用収容容器3内で往復動させても、そのスープ類用収容容器3内のスープ類内で浮遊している具材Gを、レードル12によって掬い上げることができる。したがって、比較的、比重が小さい具材、例えば、豆腐や油揚げからなる具材を混入したスープ類であっても、その豆腐や油揚げからなる具材が、スープ類用収容容器3内の反供給口3Bである鍋部17の背面側に集められたままになったりあるいはスープ類内で浮遊したままになったりすることなく、レードル12によって、略均等に掬い上げて食器類4に投入させるができるスープ類小分け供給装置1の出現を可能にした。実験によれば、略30回の小分け動作でも、具材Gとスープ液の抽出比率を適切な値に保持しえる(具材Gとス−プ液の抽出比率のバラツキが小さくなる。)ことが確認できた。
さらに、上記一実施形態のスープ類小分け供給装置1によれば、アーム11及びレードル12を往復動させると、アーム11及びレードル12を供給口3Aに向う方向(図1の矢印X1方向)に回動した際、攪拌手段13を構成する攪拌プレート14によって、スープ類が大きく動かされて、そのスープ類による大きな流れを生じさせるために、スープ類用収容容器3内の底面近傍にあるスープ類とスープ類用収容容器3内の上面(表面)にあるスープ類とがかき混ぜられることになり、スープ類用収容容器3内のスープ類の温度の均一化を図ることができる。
さらに、上記一実施形態のスープ類小分け供給装置1によれば、アーム11をスープ類用収容容器3から取り外した後、そのアーム11からレードル12及び攪拌手段13を構成する攪拌プレート14を取り外して洗うことができるので、アーム11、レードル12及び攪拌プレート14の清掃作業が容易となる。
上記一実施形態のスープ類小分け供給装置1では、攪拌手段13を構成する攪拌プレート14をアーム11に取り付けるようにしているが、これに限定されない。図15に示す他実施形態に係わるスープ類小分け供給装置100に示すように、攪拌手段13を構成する攪拌プレート14を、レードル12に支持体29を用いて取り付けるようにしてもよい。支持体29は、図15に示すように、一端側がレードル12の上面に固定され、かつ、他端側に軸体29Aを設けるようにしてある。その場合、攪拌プレート14は、支持体29の先端に設けた軸体29Aに対して、レードル12がスープ類用収容容器3の正面に設けられた供給口3A側に向って回動する際に、スープ類の抵抗を受けてもその攪拌プレート14が回動することなく、かつ、スープ類用収容容器3の供給口3A側とは反対側であるスープ類用収容容器3内の背面側に向って回動する際に、スープ類の抵抗を受けてその攪拌プレート14が回動するように、取り付けられる。
そして、図15に示す他実施形態に係わるスープ類小分け供給装置100のアーム30は、図16に示すように、一本の金属板をプレス加工などによって形成させるものであって、作動軸10に取り付けるために略L状に折り曲げられた水平片30Aと、取り付け軸23が溶接等により固定される垂直片30Bと、この垂直片30Bに設けられた回転角度規制用凹部30Cと、この垂直片30Bに設けられた回転角度規制用段部30Dとを備えており、一実施形態のスープ類小分け供給装置1のアーム11を構成するところの、軸体15が固定される攪拌用取り付け片11Bを備えていない。なお、図15及び図16において、図1〜図8と同一符号は、同一内容を表している。
上記一実施形態のスープ類小分け供給装置1のスープ類用収容容器3内に、比重が大きい具材、例えば、芋類、コーン、人参などを混入したスープ類の場合には、上記一実施形態の図3〜図5に示すアーム11に換えて、攪拌手段13を構成する攪拌プレート14及び支持体29をレードル12に取り付けることなく、かつ、図16に示すアーム30を装着することによって、スープ類小分け供給装置1を使用することもできる。図16に示す攪拌手段13のない構造のアーム30であっても、スープ類用収容容器3内に沈む具材のみの場合には、アーム30に取り付けたレードル12で掬い上げることができる。したがって、比較的、比重の軽い具材が混入されたスープ類の場合には、図3〜図5に示すアーム11を、かつ、比較的、比重の重い具材が混入されたスープ類の場合には、図16に示すアーム30を、それぞれ、使い分けることにより、具材の種類に応じてスープ類小分け供給装置1の最適な使用を可能にする。
さらに、上記一実施形態のスープ類小分け供給装置1によれば、アーム11を、水平片11Aと攪拌用取り付け片11Bと垂直片11Cとストッパー片11Fとからなるアーム11を、一本の金属板をプレス加工などによって形成するようにしているがこれに限定されない。アーム11は、クランク機構(リンク式アーム等)とすることも可能である。
さらに、上記一実施形態のスープ類小分け供給装置1によれば、案内手段24を介して、レードル12で掬い上げたスープ類を、食器類4に投入するようにしているがこれに限定されない。レードル12で掬い上げたスープ類を、案内手段24を介さずに、レードル12の容器本体21の出口21Aから直接、食器類4で投入するようにすることも可能である。
上記一実施形態のスープ類小分け供給装置1によれば、供給口3Aを覆う扉6を扉開閉手段7で開閉させるようにしているがこれに限定されない。扉6を、案内手段24の動作によって、あるいは、レードル12の容器本体21の動作によって、直接開閉させるようにすることも可能である。
本発明の一実施形態に係わるスープ類小分け供給装置の正面中央要部縦断面図である。 本発明の一実施形態に係わるスープ類小分け供給装置の側面中央要部縦断面図である。 本発明の一実施形態に係わるスープ類小分け供給装置におけるアームの要部斜視図である。 本発明の一実施形態に係わるスープ類小分け供給装置におけるアームの要部側面図である。 図4の矢印W1視図である。 本発明の一実施形態に係わるスープ類小分け供給装置における攪拌プレートの要部斜視図である。 本発明の一実施形態に係わるスープ類小分け供給装置における攪拌プレートの要部側面図である。 図7の矢印W2視図である。 本発明の一実施形態に係わるスープ類小分け供給装置におけるアームを供給口に向う方向に回動させた状態であってレードルが鍋部内の背面側に位置している場合の動作説明図である。 本発明の一実施形態に係わるスープ類小分け供給装置におけるアームを供給口に向う方向に回動させた状態であってレードルが鍋部内の中央に位置している場合の動作説明図である。 本発明の一実施形態に係わるスープ類小分け供給装置におけるアームを供給口に向う方向に回動させた状態であってレードルが鍋部内の正面側に位置している場合の動作説明図である。 本発明の一実施形態に係わるスープ類小分け供給装置におけるアームを反供給口に向う方向に回動させた状態であってレードルが鍋部内の正面側に位置している場合の動作説明図である。 本発明の一実施形態に係わるスープ類小分け供給装置におけるアームを反供給口に向う方向に回動させた状態であってレードルが鍋部内の中央に位置している場合の動作説明図である。 本発明の一実施形態に係わるスープ類小分け供給装置におけるアームを反供給口に向う方向に回動させた状態であってレードルが鍋部内の背面側に位置している場合の動作説明図である。 本発明の他実施形態に係わるスープ類小分け供給装置の正面中央要部縦断面図である。 本発明の他実施形態に係わるアームの要部斜視図である。
符号の説明
1 スープ類小分け供給装置
2 本体ケース
3 スープ類用収容容器
3A 供給口
3B 反供給口
4 食器類
5 供給手段
6 扉
7 扉開閉手段
8 加熱手段
9 電動機
10 作動軸
11 アーム
11A 上端片
11B 攪拌用取り付け片
11C 下端片
11D 回転角度規制用凹部
11E 回転角度規制用段部
11F ストッパー片
12 レードル
13 攪拌手段
14 攪拌プレート
14A 筒体
14B 切り欠き
14C 係止片
15 軸体
15A 頭部
15B 溝部
15C 小径部
16 伝達ベルト
17 鍋部
17A、17B 鍋部用把手
17C 膨出段部
18 蓋部
18A 蓋部用把手
18B 段部
18C 挿入フランジ部
18D アーム取り付け開口
19 上面パネル
19A ヒンジ
19B 係止用フランジ
20 正面パネル
21 容器本体
21A 出口
21B 一対の軸受筒体
21C 案内膨出部
21D 回転角度規制用リブ
22 液体通過仕切体
23 取り付け軸
24 案内手段
25 樋状受け部材
26 装着部材
27 軸ピン
28 外れ阻止部材
29 支持体
29A 軸体
30 アーム
30A 水平片
30B 垂直片
30C 回転角度規制用凹部
30D 回転角度規制用段部
100 スープ類小分け供給装置
G 具材

Claims (4)

  1. 本体ケースと、この本体ケース内に出し入れ可能に設置されるスープ類用収容容器と、このスープ類用収容容器に収容されたスープ類を小分けしてその小分けしたスープ類を前記スープ類用収容容器の正面に設けられた供給口から前記スープ類用収容容器の外に設けられる食器類に供給する供給手段とを少なくとも備え、前記供給手段を、電動機と、この電動機の正逆転によって正逆転するように前記本体ケースの内側面に設けられた作動軸と、この作動軸に取り付けられて前記スープ類用収容容器内を往復動するアームと、このアームの自由端に回動可能に取り付けたレードルとを包含する構成とし、このレードルによって掬い取った前記スープ類用収容容器のスープ類を、前記供給口を介して前記食器類に供給するようにしたスープ類小分け供給装置において、前記供給手段のレードルが前記供給口側に向って回動するとその回動に連動して前記スープ類用収容容器に収容されたスープ類内に混入して浮遊している具材を前記供給口側に向って移動させる攪拌手段を設けたことを特徴とするスープ類小分け供給装置。
  2. 前記攪拌手段を、前記アームに設けたレードルの往復動に連動して移動する攪拌プレートと、この攪拌プレートを前記アームに回動可能に取り付けるための軸体とを包含し、しかも、前記レードルが前記スープ類用収容容器の正面に設けられた供給口側に向って回動する際に、スープ類の抵抗を受けても前記攪拌プレートが回動することなく、かつ、前記レードルが前記スープ類用収容容器の供給口側とは反対側である前記スープ類用収容容器内の背面側に向って回動する際に、スープ類の抵抗を受けて前記攪拌プレートが回動する構成にしたことを特徴とする請求項1記載のスープ類小分け供給装置。
  3. 前記アームを、前記作動軸に取り付けるために略L状に折り曲げられた水平片と、前記軸体が固定される攪拌用取り付け片と、前記レードルの取り付け軸が固定される垂直片と、前記攪拌用取り付け片に設けられたストッパー片とを少なくとも包含する構成としたことを特徴とする請求項2記載のスープ類小分け供給装置。
  4. 前記攪拌プレートを、その攪拌プレートの上端側に前記軸体が着脱自在に嵌合する筒体と、その攪拌プレートの一側端に形成した切り欠きと、前記筒体の入口内壁に形成した係止片とを包含する構成としたことを特徴とする請求項2若しくは3記載のスープ類小分け供給装置。
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