JP2007223169A - 樹脂成形品の製造方法、並びにインクジェットヘッドの製造方法及びそれにより得られるインクジェットヘッド - Google Patents

樹脂成形品の製造方法、並びにインクジェットヘッドの製造方法及びそれにより得られるインクジェットヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】複数の微細な凹部又は凸部が2次元的に配列された樹脂成形品を簡単にかつ安価に製造できる製造方法を提供する。
【解決手段】複数の微細な凹部又は凸部が形成された構造を有する樹脂成形品の凹部又は凸部とは逆の形状を有する金型84と樹脂材料とを加熱し、加熱された樹脂材料に金型を押し付ける。樹脂材料を冷却して硬化させた後、凹部又は凸部が形成される領域以外の樹脂材料の表面を、直接的又は間接的に、金型に形成されている貫通孔85を介して押圧部材で押圧する。これにより硬化した樹脂材料を金型から離型する。
【選択図】図8

Description

本発明は、複数の微細な凹部又は凸部が形成された構造を有する樹脂成形品の製造方法に関し、詳細には、プレス加工により作製され、インク吐出部が2次元配列された構造を有する樹脂製部品を備えるインクジェットヘッドの製造方法及びそれにより得られるインクジェットヘッドに関する。
静電力を利用してインクを記録媒体に向けて吐出する静電式のインクジェット記録方式が知られている。静電式のインクジェット記録方式は、帯電した微粒子を含むインクを用い、画像データに応じて、インクジェットヘッドの吐出電極(駆動電極)に所定の電圧(駆動電圧)を印加することにより、静電力を利用してインクの吐出を制御し、画像データに対応した画像を記録媒体上に記録する方式である。
このような静電式のインクジェット記録装置の一例として、特許文献1には、インクを吐出するためのノズルとして機能する貫通孔内にインクガイドが設置されるとともに、貫通孔の周辺に吐出電極が設置された構造を有するインクジェット記録装置が開示されている。このインクジェット記録装置は、吐出電極に記録データに応じた電圧を印加することによって、貫通孔付近に電界を発生させ、インクガイドの先端に形成されているインクのメニスカスに、その電界による力を作用させることによって、インクガイドの先端からインク液滴を記録媒体に向けて吐出させる。静電式インクジェット方式に従うインクジェットヘッドは、微小液滴の形成が可能であり、また、構造が簡易であるため、1つのヘッドに複数の吐出口(チャンネル)を配列したマルチチャンネル構造にしやすいという利点がある。
特開平10−138493号公報
インクを吐出するためのノズルとして機能する貫通孔内に、インクガイドが設置された構造を有するインクジェットヘッドにおいて、インクガイドは精密構造であるため、インクガイドをレーザ加工により製造すると非常にコストが高くなる。
また、描画時間を早くするためには、インクガイドを2次元的に配置してマルチチャンネル化する必要がある。これを実現するための方法としては、例えば、一方向に一定間隔でインクガイドが配列された部品を複数組み合わせることによって、インクガイドを2次元的に配列させることが考えられる。しかしながら、インクガイドは高い精度で一定の間隔で配置される必要があるので、一方向に一定間隔でインクガイドが配列された部品同士を高精度に組み合わせる必要があり、非常にコストが高くなってしまうという問題がある。
本発明は、上記問題を解消するためになされたものであり、本発明の目的は、複数の微細な凹部又は凸部が形成された構造を有する樹脂成形品を簡単にかつ安価に製造することができる製造方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、微細なインクガイドが高密度かつ高精度に2次元配列された基板を備えるインクジェットヘッドを簡単にかつ安価に製造することのできる製造方法及びその製造方法により得られるインクジェットヘッドを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、複数の微細な凹部又は凸部が形成された構造を有する樹脂成形品を製造するための製造方法であって、前記樹脂成形品の凹部又は凸部とは逆の形状を有する金型と樹脂材料とを加熱する加熱工程と、加熱された前記樹脂材料に前記金型を押し付けるプレス工程と、前記樹脂材料を冷却して硬化させる工程と、前記金型と密着している側の、前記凹部又は凸部が形成される領域以外の前記樹脂材料の表面を、直接的又は間接的に、前記金型に形成されている貫通孔を介して押圧部材で押圧して、硬化した前記樹脂材料を離型する離型工程とを含む樹脂成形品の製造方法を提供する。
本発明の樹脂成形品の製造方法において、前記プレス工程は、前記樹脂材料の表面の前記凹部又は凸部が形成される領域以外の領域に一定の厚みを有する離型板を介在させた状態で前記金型を前記樹脂材料に押し付けることを含み、前記離型工程は、前記離型板を前記押圧部材で押すことによって前記樹脂材料を離型することが好ましく、前記押圧部材に前記離型板が固定されていることが好ましい。
また、更に、前記金型の温度、前記樹脂材料の温度、及び、前記金型を前記樹脂材料に押し付けたときに前記金型が前記樹脂材料から受ける抵抗力の少なくとも一つを検出する検出工程と、前記検出工程において検出された値に基づいて前記プレス条件を修正するプレス条件修正工程とを含むことが好ましい。この場合、前記プレス条件は、プレス速度、プレス荷重、前記金型の温度及び前記樹脂材料の温度からなる群から選択される少なくとも一つを含むことが好ましい。
また、前記凸部の高さ又は前記凹部の深さをH、前記凸部の厚さ又は前記凹部の短手方向(長手方向に垂直な方向)の長さをWとしたときに、それらの比H/Wが、2以上50以下であることが好ましい。
また、前記樹脂成形品が、インクを吐出するための複数の吐出口が形成された吐出口基板を有するインクジェットヘッドの構成部品であり、前記吐出口基板に対向して配置され、前記複数の吐出口にそれぞれインクを導くための細長い平板状のインクガイドを複数有する基板であることが好ましく、前記樹脂材料は、非結晶性の熱可塑性樹脂であることが好ましい。
上記課題を解決するために、本発明の第2の態様は、インクを液滴として吐出するインクジェットヘッドの製造方法であって、本発明の第1の態様に従う製造方法により製造される、インクガイドを複数有する基板に、インクを吐出するための複数の吐出口が形成された吐出口基板を、前記インクガイドの先端が前記吐出口に挿入されるように配置することを含むインクジェットヘッドの製造方法を提供する。
上記課題を解決するために、本発明の第3の態様は、本発明の第2の態様に従う製造方法により製造されるインクジェットヘッドを提供する。
本発明の樹脂成形品の製造方法によれば、複数の微細な凹部又は凸部が高密度かつ高精度に形成された樹脂成形品を、凹部又は凸部を変形させることなく金型から簡単に取り外すことができる。特に、幅に対する深さ又は高さの比(アスペクト比)が5以上のミクロンオーダーの微細な凹部又は凸部が高密度に2次元配置される樹脂成形品であっても、それら高アスペクト比の微細な凹部又は凸部を変形させること無く簡単かつ安価に製造することができる。
また、本発明のインクジェットヘッド製造方法によれば、インクガイドが2次元的に高密度かつ高精度に配列された樹脂製基板を備えるインクジェットヘッドを簡単かつ安価に、しかも大量に製造することができる。それゆえ、静電式のインクジェットヘッドの製造方法として最適である。
また、本発明のインクジェットヘッドは本発明のインクジェットヘッド製造方法により製造されるので、インクを吐出するための吐出口にインクのメニスカスを形成するためのインクガイドが高精度且つ高密度に配置された微細な構造を有していても安価である。それゆえ、本発明のインクジェットヘッドによれば、高精細で高画質の画像記録の低価格化を実現することができる。
以下、本発明の樹脂成形品の製造方法について、添付の図面に示される好適な態様に基づいて詳細に説明する。以下の実施形態では、樹脂成形品として、図1(A)及び(B)に示される構造を有するインクジェットヘッドのヘッド基板を例に説明する。しかし、本発明の樹脂成形品の製造方法は、これに限定されるものではなく、例えば、特開平11−187900号公報や特表平11−510681号公報に記載されているような医療分野における分子診断に利用されているDNAチップの基板などの樹脂成形品の製造方法にも適用することができる。
まず、図1(A)及び(B)に示されるインクジェットヘッドの構造について説明する。
図1(A)は、インクジェットヘッドの概略構成の断面を模式的に示した図であり、図1(B)は、図1(A)のB−B線矢視図である。
図1(A)に示すように、インクジェットヘッド10は、インクガイド14が形成された樹脂製のヘッド基板12と、複数の吐出口28が形成された吐出口基板16とを有する。吐出口基板16には、各々の吐出口28を囲むように吐出電極18が設けられている。インクジェットヘッド10のインク吐出側の面(図中、上面)に対面する位置に、記録媒体Pを支持する対向電極24が配置される。
ヘッド基板12と吐出口基板16とは、互いに対面した状態で所定間隔離間して配置されており、ヘッド基板12と吐出口基板16との間に形成される空間によって各吐出口28にインクを供給するインク流路30が形成される。本実施形態のインクジェットヘッド10では、インクQは、図1(B)の矢印で示すように、インク流路30を上下方向(図1(A)では紙面に垂直な方向)に流れる。
なお、図1(A)及び図1(B)においては、インクジェットヘッド10の構成を分かりやすく示すために、複数の吐出口のうちの隣接する3つの吐出口だけを示している。
本実施形態のインクジェットヘッド10では、例えば、顔料等の色材を含み、かつ、電荷を有する微粒子(以下、色材粒子とする)を絶縁性の液体(キャリア液)に分散してなるインクQを用いる。そして、吐出口基板16に設けられた吐出電極18に駆動電圧を印加して吐出口28およびインクガイド14と対向電極24との間で電界を発生させ、吐出口28内のインクガイド14の先端に凝集したインクを静電力により記録媒体Pに向けて吐出させる。また、吐出電極18に印加する駆動電圧を、画像データに応じてon/off(吐出on/off)することにより、画像データに応じて吐出口28からインク液滴を吐出して、記録媒体P上に画像を記録する。
インクジェットヘッド10は、より高密度な画像記録を高速に行うために、複数の吐出口28が二次元的に配列されたマルチチャンネル構造を有する。
図2に、インクジェットヘッド10の複数の吐出口が二次元的に配列されている様子の一部分を模式的に示した。なお、図2は、図1(A)のII−II線矢視図である。
本実施形態のインクジェットヘッド10においては、吐出口28の個数や、その物理的な配置位置等は自由に選択することができる。例えば、図2に示すように、吐出口28がマトリクス状に配置されたマルチチャンネル構造のみならず、吐出口の列を1列のみ有するものであってもよい。また、記録媒体Pの全域に対応する吐出口の列を有するいわゆる(フル)ラインヘッドでもよく、あるいは、ノズル列の方向と直交する方向に走査されるいわゆるシリアルヘッド(シャトルタイプ)であってもよい。また、本発明のインクジェットヘッドは、モノクロおよびカラーのどちらの記録装置にも対応可能である。
本実施形態のインクジェットヘッド10では、吐出口28の配置間隔が2mm以下となるように各吐出口28が配置されている。なお、吐出口28の配置間隔とは、隣接する2つの吐出口28の中心間の距離、つまり、吐出口28の中心とこれに隣接する吐出口28の中心との距離である。
このように吐出口28の配置間隔を2mm以下として、吐出口28を高密度に配置することにより、インクジェットヘッド10の小型化が可能となり、1プロセスで製作できるヘッドパーツの個数を多くすることができ、さらに、1つのヘッドに必要な材料の量を少なくすることができ、製造コストを低くすることができる。結果として、インクジェットヘッド10をより安価に作製することができる。
以下、図1および図2に示したインクジェットヘッド10の構造についてより詳細に説明する。
まず、ヘッド基板12について説明する。図3には、ヘッド基板12の模式的斜視図を示した。また、図4(A)には、ヘッド基板12の模式的平面図を示し、図4(B)及び(C)には、それぞれ、図4(A)のB−B線矢視図とC−C線矢視図を示した。
ヘッド基板12は、矩形状の外形を有する樹脂製の基板であり、図4(A)に示すように、中央に、細長い矩形状の開口部42が4つ形成されている。開口部42は、ヘッド基板12の長さ方向(図4中、Xで示す方向)に延びるように形成されており、ヘッド基板12の厚み方向に貫通している。隣接する開口部42に挟まれて3つのガイド基部44が形成されており、これらのガイド基部44は、互いに平行に、ヘッド基板12の長さ方向に延在している。それぞれのガイド基部44の上面には、複数の微細なインクガイド14が一定間隔で形成されている。ガイド基部44は、吐出口基板16の吐出口28の列数に応じた数だけ形成される。
図3及び図4(B)に示した構造のヘッド基板12の下側部分は、図示しないインク供給源と接続され、ヘッド基板12を用いてインクジェットヘッドを構成したときに、開口部42を通じて吐出口基板16の吐出口28にインクが供給される。すなわち、図1(A)及び(B)に示されるように、ヘッド基板12と吐出口基板16との間に形成される空間と、ヘッド基板12に形成される開口部42とによってインク流路30が形成される。図4(C)に示されるヘッド基板12では、開口部42A及び42Cの下方から上方に向かってインクが供給される。そして、供給されたインクは、インクガイド14を避けるようにガイド基部44の上部を通過した後、隣の開口部42B及び42Dに向かって流入し、それら隣の開口部42B及び42Dの下方側から回収される。こうして、図示しないインク供給源と吐出口基板16の吐出口28との間でインクが循環される。
なお、ここでは、図1(B)に示されるように、ヘッド基板12の開口部42の上下方向にインクを流して、吐出口基板16の吐出口28にインクを供給させているが、ガイド基部44の延在する方向と平行な方向にインクを流すことによってインクを吐出口28に供給させてもよい。また、開口部42は、ヘッド基板12を貫通して形成されずに、有限の深さの底部が形成されていてもよい。この場合は、開口部42がインク供給源と接続されるような接続孔をヘッド基板の下面や側面に設け、この接続孔を通じて開口部42にインクを流して吐出口28にインクを供給するように構成すればよい。
ここでは、ヘッド基板12に開口部42を4箇所形成し、吐出口基板16の吐出口28の列の数に対応させて3つのガイド基部44を設けたが、本発明ではこれに限定されず、例えば、吐出口28の列数が1列の場合には、1つのガイド基部を設ければよく、2列の場合は、2つのガイド基部を設ければよい。また、吐出口28の列数が4列以上である場合は、4つ以上のガイド基部44を、吐出口28の列の間隔に対応した間隔で設ければよい。
図3及び図4(A)〜(C)に示したように、ガイド基部44の上面にはインクガイド14が設けられている。本実施形態では、インクガイド14は、ガイド基部44と一体で形成されている。本実施形態では、ヘッド基板12と吐出口基板16を組み合わせてインクジェットヘッド10を組み立てたときに、インクガイド14が、吐出口基板に形成された吐出口28を通過し、インクガイド14の先端部分14aが吐出口基板16の記録媒体P側の表面よりも上方に突出するような所定の高さで形成される。インクガイド14は、そのインクガイド14の先端部分14aにインクを導いて、吐出口基板16の吐出口28におけるインクのメニスカスを安定させることができる。
図5に、インクガイド14の概略斜視図を示す。本実施形態におけるインクガイド14は、ガイド基部44の延在する方向に幅が広い板状の本体部46と、この本体部46の先端部分に本体部46と一体に形成された突起片48とを有する。突起片48は、本体部46よりも薄く、先端が尖っており、本体部46の厚さ方向の略中央の位置に形成されている。本体部46の先端部分は、平面側から見たときに、先端46aを頂点とする三角形状となるように形成されている。また、突起片48も、本体部46の先端部分と同様に、平面側から見たときに、先端48aを頂点とする三角形状となるように形成されている。インクガイド14の本体部46の先端46aの角度及び突起片48の先端48aの角度は、特に限定されないが応答性を向上させるために、メニスカス形状に近似させるという理由から60°〜100°が好ましい。
また、図示例では、突起片48の先端48aを尖らせて形成しているが、突起片48の先端48aは、平面側から見たときに曲面形状で形成されていてもよく、また、側面側から見たときに曲面形状で形成されていてもよく、更に、平面側と側面側のどちら側から見ても曲面形状となるように形成されていてもよい。
また、インクガイド14の厚みは特に限定されるものではないが、本体部の厚みt1は強度を維持しつつ、高密度化するという理由で30μm以上100μm以下の厚さが好ましく、突片部46の厚さt2は強度を維持しつつ電界を集中させるという理由で10μm以上20μm以下の厚さとすることが好ましい。また、本発明ではインクガイド14の本体部の厚みをt1とし、インクガイドの高さ(ヘッド基部の上面からインクガイド先端までの距離)をHとしたときに、吐出口基板を貫通して流路30を形成するためには、それらの比(アスペクト比)H/t1は5以上であることが好ましい。
また、本発明では、インクガイド14の厚さ(ヘッド基部の延在する方向に垂直な方向の長さ)をWとし、インクガイドの高さ(ヘッド基部の上面からインクガイドの先端までの距離)をHとしたときに、それらの比(アスペクト比)H/Wは、2以上であることが好ましく、上限値は、本発明の製造方法においてもアスペクト比が50を越える構造を作製することは難しいことから50である。
ここで、図5(A)〜(C)に示されるような形状のインクガイドにより形成されるインクのメニスカスについて説明する。
図に示すインクガイド14においては、本体部46の先端46aがメニスカスMのピニング点(固定点)Fとなっている。このピニング点Fの位置は、本体部46の先端46aの形状によって決定され、一度固定された場合には動くことのない安定点である。更に、このピニング点Fは、突起片48に沿って形成される新しいメニスカスM2を固定するピニング点としても作用する。これにより、インクガイド14の突起片48の先端48aにまでインクが行き渡る。かかる構造のインクガイド14は、突起片48を有さずに本体部46のみでインクガイドが構成されている場合よりも、更に高い位置にインクのメニスカスM2を形成することができる。
本発明では、ヘッド基板12と吐出口基板16を組み合わせてインクジェットヘッドを構成したときに、インクガイド14の本体部46の先端46aが吐出口基板16の表面から突出するような高さでインクガイド14が形成されることが好ましい。これにより、インクガイド14の突起片48に沿って形成されるインクのメニスカスM2の位置を吐出口基板16の表面よりも高くすることができる。
また、インクガイド14の長さ方向(高さ方向)において、インクガイド14の本体部46の先端46aの位置が、突起片48の肩部(突起片48の幅方向の端部)48bの位置よりも上方になるように、インクガイド14が形成されていることが好ましい。これにより、インクガイド14の突起片48の先端にインクを安定して行き渡らせることができるとともに、インクのメニスカスの位置をより高い位置にして、インクのメニスカスを対向電極24(図1(A)参照)に近付けることができる。
以上、ヘッド基板12に形成されるインクガイド14の形状について詳細に説明したが、インクガイドの形状は上記形状に限定されるものではない。図5に示したインクガイド14では、突起片48を本体部46の厚さ方向の略中央の位置に形成したが、例えば、本体部46の一方の側面46bと、突起片48の同じ側の側面48cが面一の共通面になるように、突起片48を厚さ方向に移動させて構成してもよい。
また、本発明においては、インクガイド14の突起片48や本体部46の先端部分に金属膜を蒸着法により形成することもできる。このような金属膜をインクガイドの突起片や本体部に形成することにより、誘電率を実質的に大きくすることができる。その結果、吐出電極に電圧を印加したときに吐出口に強電界が発生しやすくなり、インクの吐出性を向上させることができる。
また、インクガイド14の中央部分に、図中上下方向に毛細管現象によってインクQを先端部分14aに集めるためのインク案内溝となるような切り欠きが形成されていても良い。
図6(A)〜(C)には、ヘッド基板12に形成されるインクガイドの他の構成例を示した。図6(A)〜(C)は、それぞれ、インクガイド62の模式的斜視図と、模式的平面図と、模式的側面図である。
インクガイド62は、本体部64の、先細に形成された先端部の両方の側面(図中手前側と奥側の側面)に櫛歯部66が形成されている。櫛歯部66は、3つの切欠部68と、それらの間に位置する2つの歯部70とから構成されている。このように、インクガイド62は、その先端の両方の側面に、下方に向かって延びる3つの切欠部(縦溝)68が互いに平行に、幅方向に一定の間隔をあけて形成されている。これら3つの切欠部68の間に挟まれて2つの歯部70が形成されており、それぞれの歯部70の先端(上端)は曲面に形成されている。
このように、インクガイド62の先端部62aの厚さ方向の側面に櫛歯部66を形成することにより、櫛歯部66の切欠部68がインク溜りの役割と毛細管の役割を果たすので、インクをインクガイド62の先端部に安定して供給することができる。インクをインクガイドの先端部に安定して供給するためには、歯部70の上端とインクガイドの上端との距離は短い方が好ましい。
また、歯部70の上端は、図5に示すインクガイド14の本体部46の先端と同様に、メニスカスのピニング点として作用する。したがって、歯部70の上端は、吐出口基板の表面よりも上側に位置することが好ましい。
ここでは、インクガイド62の先端部62aの両側面に3つの切欠部68を形成してインクガイド62を構成したが、本発明はこれに限定されることはなく、切欠部68は少なくとも一つあればよい。
つぎに、図6に示す形状のインクガイドにより形成されるメニスカスについて説明する。
図6に示す形状のインクガイドでは、櫛歯部66の歯部70の上端の幅方向のエッジがメニスカスM1のピニング点Fとなる。このピニング点Fは、櫛歯部66の形状によって決定され、一度固定された場合には動くことのない安定点である。更に、ピニング点Fは、インクガイド62の先端部62aに沿って形成されるメニスカスM2を固定するためのピニング点としても作用し、先端部62aの先端にインクを行き渡らせることができる。
図6に示すインクガイド62は、厚さ方向の側面に櫛歯部66が形成されているので、インク液面が櫛歯部66の歯部70の上端の位置より低くても、櫛歯部66の切欠部68に溜まったインクが毛細管現象により櫛歯部66の歯部70の上端にまで供給される。また、歯部70に供給されたインクが、更に、インクガイド62の先端部62aにまで供給されるので、インクガイド62の先端部にインクのメニスカスを形成することができる。また、かかる形状のインクガイド62は、その先端部に形成されるインクのメニスカスの形状安定性に優れており、インクジェットヘッドに振動などの外乱が加わった場合でも、インクガイドの先端部に形成されるインクのメニスカス形状の変動を抑制することができる。
かかる形状を有するインクガイド62を有するインクジェットヘッドは、吐出口のインクのメニスカスの位置が吐出口基板の表面よりもより一層高くなり、しかも、インクガイドの先端にインクが十分に供給されるので、インク液滴の吐出時の吐出応答性が高く、インク液滴の着弾精度も高い。また、インク液滴のサイズのバラツキを低減することができ、カラー画像を記録媒体に形成する場合、色ずれの発生が防止され又は抑制された高精度で高画質の画像を得ることができる。
ここでは、櫛歯部をインクガイドの先端の両方の側面に形成したが、片方の側面だけに形成してもよい。
以上、インクガイドの他の構成例について説明したが、インクガイドの形状は上記形状に限定されず、図5において、突起片48を設けずに本体部46だけでインクガイドを構成してもよい。
また、上記例のインクガイドは、ヘッド基部の延在する方向に幅の広い平板形状で形成されているが、本発明ではこれに限定されず、角柱や円柱の形状で形成することもできる。このような種々の形状のインクガイドを備えるヘッド基板は、後述するようなナノインプリント法を用いて容易に製造することができる。
つぎに、インクジェットヘッド10の吐出口基板16について、図1(A)及び(B)を参照して説明する。
図1(A)に示すように、インクジェットヘッド10の吐出口基板16は、絶縁基板32と、ガード電極20と、吐出電極18と、絶縁層34とを有する。絶縁基板32の図中上側の面(ヘッド基板12に対面する側と反対の面)に、ガード電極20と絶縁層34とが順に積層されている。また、絶縁基板32の図中下側の面(ヘッド基板12に対面する側の面)には、吐出電極18が形成されている。
吐出口28は、図2に示すように、長方形の両方の短辺側を半円形にした細長い繭形(長円形)の開口(スリット)であり、吐出口基板に対向して配置されるヘッド基板のガイド基部の延在する方向の長さLと、それに直交する方向の長さDとのアスペクト比(L/D)が1以上となる形状を有する。
本発明では、このように、吐出口28を、ヘッド基板のガイド基部の延在方向の長さLと、ガイド基部の延在方向に直交する方向の長さDとのアスペクト比(L/D)が1以上の開口(ガイド基部の延在方向を長辺とする形状異方性を有する形状)で形成することで、吐出口28にインクが供給されやすくなる。つまり吐出口28へのインクの粒子供給性を高めることができ、周波数応答性を向上させ、さらに目詰まりも防止することができる。この点については、インク液滴の吐出の作用とともに、後ほど詳細に説明する。
本実施形態では、吐出口28を細長い繭形の開口として形成したが、これに限らず、吐出口28からインクを吐出することができ、ガイド基部の延在方向の長さと、それに直交する方向の長さとのアスペクト比が1以上となる形状であれば、略円形、楕円形、長方形、ひし形、平行四辺形など任意の形状にすることができる。例えば、インク流方向を長辺とする矩形状、又は、インク流方向を長軸とする楕円形若しくはひし形にすることができる。
図2に示すように、吐出口基板16の下面(ヘッド基板12と対向する面)には、吐出電極18が形成されている。吐出電極18は、繭形の吐出口28の周囲を囲むように、吐出口28の周縁に沿ったロの字形状(升目形状)、つまり矩形状の電極に矩形状の開口が形成された形状を有する。図2においては、吐出電極18はロの字状で形成されているが、インクガイドに臨むように配置される電極であれば、どのような形状でもよく、例えば、吐出口の形状と同様の繭形の電極、リング状の円形電極、楕円形電極、分割円形電極、平行電極、略平行電極、一辺を切り欠いたコの字状電極等、吐出口28の形状に応じて種々の形状に変更することができる。
前述のように、インクジェットヘッド10は、吐出口28を2次元的に配列したマルチチャンネル構造を有するので、図2に模式的に示すように、吐出電極18は、各吐出口28に対応して2次元的に配置されている。
また、吐出電極18は、インク流路30に露出し、インク流路30を流れるインクQと接触している。これにより、インク液滴の吐出性を大幅に向上させることができる。この点については、後に、吐出の作用と共に詳述する。
吐出電極18は、図1(A)に示すように、制御部33に接続されている。制御部33は、インク吐出時及び非吐出時に吐出電極18に印加する駆動電圧の電圧値、パルス幅を制御することができる。
ガード電極20は、絶縁基板32の表面上に形成されており、ガード電極20の表面は絶縁層34によって覆われている。図7に、ガード電極20の平面構造を模式的に示した。図7は、図1(A)のVII−VII線矢視図であり、マルチチャンネル構造のインクジェットヘッドの場合のガード電極20の平面構造を模式的に示している。図7に示すように、ガード電極20は、金属板などの各吐出電極に共通なシート状の電極であり、2次元的に配列されている各吐出口28の周囲に形成された吐出電極18に対応する位置に開口部36を有する。開口部36は、矩形状に形成されている。ガード電極20の開口部36の長さ及び幅は、吐出口の長さ及び幅よりも大きく形成されている。
ガード電極20は、隣接する吐出電極18間における電気力線を遮蔽して、電界干渉を抑制することができ、ガード電極20には所定電圧が印加される(接地による0Vを含む)。図示例においては、ガード電極20は接地されて0Vとされている。
ガード電極20は、好ましい態様として、図1(A)に示すように、吐出電極18とは異なる層に形成され、さらに、全面が絶縁層34によって覆われている。
このような絶縁層34を有することにより、隣接する吐出電極18間における電界干渉を好適に防止できると共に、吐出電極18とガード電極20との間で、インクQの色材粒子が被膜化して放電することも防止できる。
ここで、ガード電極20は、吐出電極18から発生する電気力線のうち、対応する吐出口28(以下、便宜的に「自チャンネル」とする)に作用する電気力線を確保しつつ、他の吐出口28(同様に「他チャンネル」とする)に設けられた吐出電極18の電気力線および他チャンネルへの電気力線を遮蔽するように設けられる。
ガード電極20を設けないインクジェットヘッドでは、インク液滴の吐出時に、吐出電極18の吐出口側の端部(以下、吐出電極の内縁部という)から生じる電気力線は、吐出電極18の内側、すなわち、吐出電極18の内縁部によって囲まれた領域内に収束して自チャンネルに作用し、インク液滴の吐出に必要な電界を生じさせる。一方、吐出電極18の吐出口側と逆側の端部(以下、吐出電極の外縁部という)から生じる電気力線が、吐出電極18の外縁部よりも更に外側に発散して他チャンネルに影響を及ぼす恐れがあり、これにより電界干渉が発生する恐れがある。
以上の点を考慮すれば、ガード電極20の矩形状の開口部36の幅及び長さは、自チャンネルへの電気力線を遮蔽しないように、基板平面で見た際に、自チャンネルの吐出電極18よりも大きくするのが好ましい。すなわち、ガード電極20の吐出口28側の端部は、自チャンネルの吐出電極18の内縁部よりも、吐出口28から離間(後退)しているのが好ましい。
また、他チャンネルへの電気力線を効率的に遮蔽するためには、ガード電極20の矩形状の開口部36の長さ及び幅は、基板平面で見た際に、自チャンネルの吐出電極18の外縁部間の間隔よりも小さくするのが好ましい。すなわち、ガード電極20の内縁部は、自チャンネルの吐出電極18の外縁部よりも、吐出口28に近接(前進)しているのが好ましい。本発明者の検討によれば、この近接量は、5μm以上、特に、10μm以上とするのが好ましい。
上記構成を有することにより、吐出口28からの吐出安定性を十分に確保した上で、隣接するチャンネル間における電界干渉に起因するインク着弾位置のバラツキ等を好適に抑制して、安定して高画質な画像記録を行うことが可能となる。
ガード電極20の開口部36を、吐出電極18の内縁部又は外縁部によって形成される形状と略相似形にし、ガード電極20の内縁部が、自チャンネルの吐出電極18の内縁部よりも吐出口28から離間(後退)し、吐出電極の外縁部よりも吐出口28に近接(前進)するように、ガード電極20を設けてもよい(すなわち、ガード電極20の開口部36を形成してもよい)。
また、以上の例では、ガード電極20は、シート状電極としているが、本発明はこれには限定されず、各吐出口間において、他チャンネルの電気力線を遮蔽できるように設けられていれば、どのような形状又は構造でも良い。例えば、ガード電極20は、各吐出口の間に網目状に設けられていても良い。また、マトリクス状に配列されている複数の吐出口において、例えば、行方向と列方向で隣接する吐出口の間隔が異なる場合には、電界干渉を生じない程十分離れている吐出口の間にはガード電極を設けずに、近接している吐出口の間にのみガード電極を設けても良い。
このような場合にも、自チャンネルの吐出電極18に対して、ガード電極20の内縁部が、吐出電極18の内縁部よりも吐出口28から離間し、吐出電極18の外縁部より吐出口28に近接するように、ガード電極20を形成すればよい。
ここでは、ガード電極20の開口部36の形状を、吐出口28の形状と略同様の形状にしたが、これに限定されるものではなく、隣接する吐出電極18間における電気力線を遮蔽して電界干渉を防止することができれば、任意の形状にすることができる。例えば、円形や楕円形、正方形、ひし形などの形状にすることができる。
以上、インクジェットヘッド10の構造について詳細に説明した。
かかるインクジェットヘッド10を用いたインクジェット記録装置では、図1(A)に示すように、インクジェットヘッド10のインク液滴Rの吐出面と対面するように、対向電極24が配置されている。
対向電極24は、インクガイド14の先端部分14aに対向する位置に配置され、接地される電極基板24aと、電極基板24aの図中下側の表面、すなわちインクジェットヘッド10側の表面に配置される絶縁シート24bで構成される。
記録媒体Pは、対向電極24の図中下側の表面、すなわち絶縁シート24bの表面に、例えば静電吸着によって保持されており、対向電極24(絶縁シート24b)は、記録媒体Pのプラテンとして機能する。
少なくとも記録時には、帯電ユニット26によって、対向電極24の絶縁シート24bに保持された記録媒体Pは、吐出電極18に印加される駆動電圧と逆極性の所定の負の高電圧に帯電される。
その結果、記録媒体Pは負帯電して負の高電圧にバイアスされ、吐出電極18に対する実質的な対向電極として作用し、かつ、対向電極24の絶縁シート24bに静電吸着される。
帯電ユニット26は、記録媒体Pを負の高電圧に帯電させるためのスコロトロン帯電器26aと、スコロトロン帯電器26aに負の高電圧を供給する高圧電源26bと、バイアス電圧源26cとを有している。スコロトロン帯電器26aのコロナワイヤは、高圧電源26bの負側の端子に接続されており、高圧電源26bの正側の端子とスコロトロン帯電器26aの金属製シールドケースは接地されている。また、バイアス電圧源26cの負側の端子は、スコロトロン帯電器26aのグリット電極に接続され、正側の端子は接地されている。
なお、本発明に用いられる帯電ユニット26の帯電手段としては、スコロトロン帯電器26aに限定されず、コロトロン帯電器、固体チャージャ、放電針などの種々の放電手段を用いることができる。
また、図示例においては、対向電極24を電極基板24aと絶縁シート24bとで構成し、記録媒体Pを、帯電ユニット26によって負の高電圧に帯電させることにより、バイアス電圧を印加して対向電極として作用させ、かつ、絶縁シート24bの表面に静電吸着させているが、本発明はこれに限定されず、対向電極24を電極基板24aのみで構成し、対向電極24(電極基板24a自体)を負の高電圧のバイアス電圧源に接続して、負の高電圧に常時バイアスしておき、対向電極24の表面に記録媒体Pを静電吸着させるようにしても良い。
また、記録媒体Pの対向電極24への静電吸着と、記録媒体Pへの負の高電圧への帯電または対向電極24への負のバイアス高電圧の印加とを別々の負の高電圧源によって行っても良いし、対向電極24による記録媒体Pの保持は、記録媒体Pの静電吸着に限られず、他の保持方法や保持手段を用いても良い。
記録媒体Pの保持手段としては、記録媒体Pの先端と後端とを保持する固定手段、押さえローラ装置等を用いる機械的方法、対向電極24のインクジェットヘッド10と対向する面に、吸引装置と連通する複数の吸引孔を設け、吸引孔からの吸引力によって記録媒体を対向電極に固定する方法等が例示される。
次に、図1(A)及び(B)に示される構造を有するインクジェットヘッド10の製造方法について図面を用いて説明する。インクジェットヘッド10の製造方法では、インクガイド14を有するヘッド基板12が、本発明に従う樹脂成形品の製造方法により製造される。そして、吐出口基板16は半導体プロセスにより作製される。ヘッド基板12のインクガイド14の中心軸が吐出口基板16の吐出口28の中央に略一致するように、ヘッド基板12上に吐出口基板16を載置することによってインクジェットヘッドが作製される。
まず、図3及び図4に示す構造を有するヘッド基板12を本発明に従う樹脂成形品の製造方法により製造する例を説明する。ヘッド基板12は、ナノインプリント法を利用して製造される。すなわち、加熱された成形用基板に、ヘッド基板12のインクガイド14に対応した微細な凹凸パターンを有する金型を押し付けて、その凹凸パターンを成形用樹脂基板に転写し、金型から樹脂基板を離型することによってヘッド基板を製造する。本実施形態では、金型の温度、樹脂基板の温度、及び、金型を樹脂材料に所定量押し付けたときに金型が樹脂材料から受ける抵抗力の少なくとも一つを検出し、検出された値に基づいてプレス条件を修正しながら金型を樹脂材料に押し付ける。すなわち、樹脂基板の温度と金型の温度を制御しながら、金型を複数のステップに分けて段階的に樹脂基板に向けてプレスする。また、金型を樹脂基板に複数のステップに分けて一定量ずつプレスしているときに、ステップごとに樹脂基板の温度、金型の温度及びプレス抵抗を検出する。そして、その検出値に基づいてプレス条件(樹脂基板の温度、金型の温度、プレス速度及びプレス荷重)を修正しながら、修正されたプレス条件で次のステップのプレスが繰り返し実行される。こうして、金型に形成された凹凸パターンが樹脂基板に転写され、複数の微小なインクガイドを有するヘッド基板が一括で成形される。
まず、図8(A)に示すように、成形用の平坦な平板状の樹脂基板82と金型84を用意する。樹脂基板82の材料には、非結晶性材料である熱可塑性樹脂、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)を用いることができ、耐インク性を有するという理由からポリメチルメタクリレート(PMMA)及びポリカーボネート(PC)が好ましい。樹脂基板82の寸法は、作製するインクジェットヘッドの寸法に応じて適宜変更することができる。
つぎに、図8(B)に示すように、樹脂基板82の表面上に離型板83を載置する。離型板83は、樹脂基板82の表面上の4辺に沿って配置された幅広で平坦な4つの枠部83a、83b、83c及び83dを有する矩形状の枠体である。換言すれば、離型板83は、樹脂基板82の表面と略同一の大きさを有し、中央に矩形状の開口が形成された構造を有する板状の部材である。離型板82は、樹脂基板82の表面の、金型84の凹凸パターンが転写される領域以外の領域を覆うように配置される。
離型板83は、耐熱性を有し、外力によって変形しないような硬度を有していれば種々の材料を用いて構成されることができ、例えば、SUSなどの金属やセラミックスなどの材料から構成されることができる。
次に、樹脂基板82を均一にガラス転移点以上に加熱する。樹脂基板82の加熱方法は特に限定されず、例えば、成形用の樹脂基板82を支持するための支持台にヒータを設け、支持台を加熱することによって支持台上に載置された樹脂基板82を加熱する方法や、支持台の内部に水やオイルなどの温調媒体を通過させるための温調流路を形成し、その温調流路に所定温度に加熱した温調媒体を循環させることによって支持台を加熱して、支持台上に載置された樹脂基板82を加熱する方法などを例示することができる。また、それらの方法を併用させることもできる。
次いで、樹脂基板82に微細な凹凸パターンを形成するための金型84を用意する。金型84は、例えば、NAK、HPM、SKD−61、ATAVAX、PDS、SCM、S55Cなどの金属製の金型であり、図3及び図4に示すヘッド基板のインクガイド14及び開口部44に対応した凹凸パターン84aが形成されている。これら凹凸パターン84aは、例えば、レーザ加工、切削加工、放電加工、電子ビーム加工によりにより形成することができる。
金型84は、その凹凸パターンの形成面が樹脂基板82の表面に対して平行になるように、樹脂基板82に対面して配置される。金型84は、後述するように、樹脂基板の表面に対して垂直な方向に移動して、樹脂基板82を所定の圧力で押圧することができる。金型84を樹脂基板82に押し付ける手段としては、例えば、油圧式や空気圧式のプレス機構を用いることができる。
また、金型84の四隅の近傍には、それぞれ、金型84の厚さ方向に貫通する円柱形状の貫通孔85が形成されている。
かかる構造を有する金型84も樹脂基板82同様に、使用する樹脂基板82のガラス転移点以上に加熱されつつ、金型84の凹凸パターン84aが形成されている面が樹脂基板82の表面に対向するように配置される。ここで、金型84の加熱方法も特に限定されず、金型84を保持するための金型保持部材にヒータを設け、そのヒータで金型84保持部材を加熱することによって金型84を加熱する方法や、金型保持部材又は金型84の内部に水やオイルなどの温調媒体を通過させるための温調流路を形成し、その温調流路に所定温度に加熱した温調媒体を循環させることによって金型保持部材又は金型を加熱する方法などを例示することができ、それらの方法を併用させることもできる。
つぎに、図8(B)に示すように、金型84の凹凸パターンが形成されている面を、樹脂基板82の表面に対して平行に維持しながら、所定の圧力で樹脂基板に段階的または連続的に押し付ける。金型84を樹脂基板82に段階的に押し付ける場合は、金型84を樹脂基板82に一定の深さずつ、例えば1μm程度ずつ複数回に分けて所定の圧力で押し込めばよい。
ここで、金型84を樹脂基板82に押し付けたときに、金型84の凹凸パターンが形成されている部分は、離型板83の開口部を通過して樹脂基板82に押し付けられる。そして、樹脂基板82の内部に埋没し、金型84の凹凸パターンの凹部に樹脂が徐々に充填される。更に、金型84を樹脂基板82に断続的に押し込み続けると、金型84の凹凸パターンが形成されていない周囲の部分が、離型板83の枠部の表面と対面し密着する。すなわち、金型84と樹脂基板82との間に離型板83が挟み込まれる。
金型84の四隅近傍の貫通孔85は離型板83と対向しているので、金型84を樹脂基板82に押し付けて密着させたとしても、貫通孔85の内部に、加熱された樹脂が充填されることはない。このように、離型板83は、金型84の貫通孔83に加熱樹脂が充填されることを防止するという機能も有している。
本実施形態では、金型84を樹脂基板82に所定のプレス条件(プレス速度、プレス荷重、樹脂の温度及び金型の温度)で押し付けたときに、金型84が樹脂基板82から受ける力(プレス抵抗という)と、樹脂基板82の温度と、金型84の温度をそれぞれ検出することが好ましい。例えば、段階的に金型84を樹脂基板82に押し付ける場合には、一定の深さだけ押し付けたときに、プレス抵抗と、樹脂基板82の温度と、金型84の温度をそれぞれ検出し、それらの検出値に基づいて、次に所定量だけ樹脂基板82に金型84を押し込むときのプレス条件を自己修正しながらプレス加工を実行することが好ましい。また、連続的に金型84を樹脂基板82に押し付ける場合には、一定時間ごとに、プレス抵抗と、樹脂基板82の温度と、金型84の温度をそれぞれ検出し、それらの検出値に基づいてプレス条件を自己修正しながらプレス加工を実行することが好ましい。
本発明では、このようにプレス抵抗、樹脂基板温度、及び、金型温度に基づいて、プレス条件を自己修正しながら、プレス加工を実行することが好ましい。これにより、アスペクト比が5以上の微細なインクガイドを有するヘッド基板を製造することができる。
ここで、樹脂基板82の温度の検出は、例えば、温度センサを用いて樹脂基板82の表面の温度を測定することによって行ってもよいし、樹脂基板82を加熱するための加熱装置の加熱部の温度を樹脂基板82の温度とみなして加熱部の温度を測定することによって行ってもよい。
また、金型84の温度の検出についても、金型84の表面に温度センサを設置し、その温度センサで金型84の表面の温度を測定することによって行ってもよいし、金型84を加熱するための加熱装置の温度を金型84の温度とみなして加熱装置の加熱部の温度を温度センサで測定することによって行ってもよい。
また、プレス抵抗の検出は、例えば、例えば、金型を支持するための金型支持部材に圧電素子等の圧力センサを設置することにより行うことができる。
このように、本実施形態では、樹脂温度、金型温度、プレス速度及びプレス荷重を制御しながら段階的または連続的に金型84を樹脂基板82に押し込むので、金型84の凹部が微細であってもその凹部に樹脂を確実に且つ十分に充填させることができ、アスペクト比が5以上のインクガイドをヘッド基板本体に容易に形成することができる。
ここでは、樹脂温度、金型温度、プレス速度及びプレス荷重のすべてを制御しながら樹脂基板82に金型84を押し付けて金型84の凹凸パターンを樹脂基板82の表面に転写させたが、本発明では、それらの少なくとも一つを制御しながら樹脂基板に金型を押し付けてもよい。
上述のように金型84を樹脂基板82に所定量ずつ段階的に押し込み、それによって、金型84に形成された凹凸パターン84aを樹脂基板82に転写させた後、金型84と樹脂基板82をガラス転移点よりも低い温度に冷却して樹脂基板82を硬化させる。樹脂基板82を冷却する方法としては、例えば、樹脂基板82を支持台に設けたヒータによって加熱している場合は、ヒータによる加熱を停止させるだけで樹脂基板82を自然に冷却させても良いし、更に、支持台を空冷又は水冷させることによって樹脂基板82を強制的に冷却させてもよい。また、樹脂基板82を支持する支持台に形成した温調流路内に所定温度に加熱させた温調媒体を循環させて樹脂基板を加熱させた場合は、その温調流路内に所定温度に冷却した温調媒体を循環させることによって樹脂基板82を冷却させてもよい。
また、金型84を冷却する方法としては、例えば、金型84を保持するための金型保持部材に設けたヒータによって加熱している場合は、そのヒータによる加熱を停止させることによって金型84を自然に冷却させても良いし、更に、金型又は金型保持部材を空冷又は水冷させることによって金型84を強制的に冷却させてもよい。また、金型又は金型保持部材に形成した温調流路内に、所定温度に加熱させた温調媒体を循環させて金型84を加熱させている場合は、その温調流路内に所定温度に冷却した低温の温調媒体を循環させることによって金型84を冷却させてもよい。
樹脂基板82と金型84を冷却させて樹脂基板82を硬化させた後、図8(E)に示される離型冶具86を用いて、樹脂基板82に転写された凹凸パターンが破壊されないように金型84から樹脂基板82を剥離する。
離型冶具86は、図8(E)に示されるように、平板状の本体部87と、本体部87の四隅から少しだけ中央側の位置に形成された4つの脚部88とを備えている。本体部87及び脚部88は、外力によって変形しないような硬度を有していれば種々の材料を用いて構成されることができ、例えば、SUS、NAK、HPM、SKD−61、ATAVAX、PDS、SCM、S55Cなどの金属やセラミックスなどの材料を用いて構成されている。本体部87厚みは金型84よりも薄く、本体部87の長さと幅は、金型84と略同一である。しかし、本発明では、離型冶具86の本体部87の寸法はこれに限定されない。
離型冶具86の脚部88は、それぞれ、金型84の四隅近傍に形成された貫通孔85に挿入可能なように、本体部87の表面に対して垂直に設けられている。脚部88は、全て円柱状の形状を有しており、互いに同じ長さで、金型84の厚みよりも長く形成されている。脚部88は、金型84の貫通孔85に挿入される必要があるので、金型84の貫通孔85の内径よりも若干小さい直径で形成されている。この離型冶具86の脚部88が、離型時に、離型板83を押圧するための押圧部として機能する。
離型時には、樹脂基板82と密着している金型84を、固定部材(図示しない)により固定する。そして、図8(F)に示すように、金型84の凹凸形成面とは反対側の面に開口している貫通孔85に離型冶具86の脚部88を挿入して、離型冶具86を金型84に近付ける。脚部88は、金型84と樹脂基板82との間の離型板83に到達し、離型板83の四隅部分を押圧する。このように、離型冶具86の4つの脚部88によって、離型板83の四隅が同時に均一の力で押圧される。図8(G)に示されるように、金型84を固定した状態で、離型冶具86を金型84に更に近付けると、樹脂基板82は、離型冶具86の脚部88の押圧力によって離型板83を介して金型84から押し出される。このとき、樹脂基板82は、金型84の表面に対して平行な状態を維持したまま、金型84から離間して剥離される。こうして、インクガイドが形成されたヘッド基板が作製される(図8(H))。
本実施形態では、このように、離型板83と離型冶具86とを用いることによって、金型84の表面に対して平行な状態を維持したまま樹脂基板82を離型することができる。それゆえ、離型時に、樹脂基板82の表面に略垂直に形成されるインクガイドが変形することが防止される。
また、離型後、樹脂基板82の表面に密着して配置されている離型板83は、樹脂基板82から除去されても良いし、離型板83を樹脂基板82の表面に残しておき、ヘッド基板の変形を防止するための補強材として利用しても良い。
上記例では、図8(E)に示されるような離型板83と離型冶具86を用い、離型冶具86の棒状の脚部88で離型板83押圧することによって樹脂基板82を離型したが、本発明において、樹脂基板を離型する方法はこの方法に限定されない。例えば、離型板83と離型冶具86の脚部88を別の部品で構成する代わりに、図9に示すように、離型冶具86の脚部88に離型板83を固定して一体化してもよい。この場合は、離型冶具86の脚部88が本体部87と着脱できるように構成し、図9に示すように、金型84の貫通孔85に離型冶具86の脚部88を挿入させてから脚部88を本体部87に固定する方法を採用することができる。そして、プレス時には、離型板83を金型84に密着させたまま、金型84を離型板83と一緒に樹脂基板82に押し付ける。この場合、離型冶具86が金型84を側面などから支持しながらプレス加工を行う。或いは、離型板83だけを樹脂基板82の表面に押し付けた状態で、金型84を、その貫通孔85に挿入されている離型冶具86の脚部88でガイドさせながら、樹脂基板82に押し付ける。そして、樹脂基板82を冷却、硬化させた後、離型冶具86の本体部87が金型84に近づくように、離型冶具86と金型84を相対的に移動させることによって、金型84から樹脂基板82を引き剥がす。離型冶具86の本体部87を金型84に近付ける方法としては、離型板83を樹脂基板82の表面に押し付けて、樹脂基板82が載置されている支持台に樹脂基板82を押し当てたたまま、金型84を離型冶具86の本体部87に向けて移動させる方法や、樹脂基板82が載置されている支持台に樹脂基板82を押し当てることなく、金型84及び離型冶具86の本体部87の少なくとも一方を互いに近づく方向に移動させる方法を適用することができる。
このような方法によっても、離型時に、樹脂基板82の表面に略垂直に形成されるインクガイドを変形させることなく、樹脂基板82を金型84から離型することができる。
また、上記例では、図8(E)〜(G)に示されるように、金型84と樹脂基板82の間に離型板83を介在させて、金型84に形成された貫通孔85から離型冶具86の脚部88を挿入して、この脚部88で離型板83を部分的に押すことによって樹脂基板82を離型させたが、例えば、図10に示す形状の離型冶具96を用い、この離型冶具96の脚部98で樹脂基板82の表面を直接押して離型させることもできる。
図10に示す離型冶具96は、矩形の板状の本体部97と、その本体部97の表面に対して垂直に設けられた4つの平板状の脚部98とを有する。それぞれの脚部98は、本体部97の表面の外周辺よりも内側に、本体部97の表面の各辺に沿うように設けられている。4つの脚部98は、全て同じ長さで、金型94の厚さよりも長く形成されている。また、脚部98の先端は平坦に形成されている。
金型94には、厚さ方向に貫通する細長い四角柱状の貫通孔95が、金型94の4つの辺に沿うように、4つ形成されている。貫通孔95は、金型94の凹凸パターンが形成されている領域を避けるように、その凹凸パターンの周囲に形成されている。金型94に形成される各貫通孔95は、離型時に、離型冶具96の各脚部98が挿入されるように、離型冶具96の各脚部98と対応する位置に各脚部98と略同じ寸法で設けられている。
このような離型冶具96を用いる場合は、プレス時に、加熱された樹脂基板82が金型94の貫通孔に入り込むことを防止するために、離型冶具96の脚部98の先端98aの表面が金型94の表面と同一面を構成するように、脚部98を金型94の貫通孔95に挿入して金型94に固定しておくことが好ましい。この場合、離型冶具86が金型84の背面に存在するため、図示しない支持冶具によって金型84を側面などから支持しながらプレス加工を行う。そして、硬化した樹脂基板82を金型94から離型する際には、離型冶具96を更に深く押し込んで、その押圧力によって金型94から樹脂基板82を押し出す。こうして樹脂基板82を変形させること無く金型94から取り外すことができる。
このように、樹脂基板82の表面を、図10に示すような離型冶具96の脚部98で直接押す場合は、離型冶具96の脚部98の先端98aと樹脂基板82との接触面積が大きいことが好ましい。このように、脚部98の先端98aと樹脂基板82との接触面積を大きくすることにより、脚部98で樹脂基板82の表面を押したときに、脚部98が樹脂基板82に埋没することが防止されるとともに、樹脂基板82の凹凸の形成されている領域以外の領域を均一に押すことができ、離型時の樹脂基板82の変形を防止することができる。
また、図10に示す離型冶具96を用いる場合も、金型94と樹脂基板82との間に、図8(B)に示されるような離型板83を介在させて、この離型板を、離型冶具96の脚部98で押圧して、樹脂基板82を金型94から離型させても良い。
また、上記例では、4つの脚部で樹脂基板の表面を押圧したが、別の態様として、互いに対向する2つの脚部だけで樹脂基板の表面を押圧するようにしても良く、樹脂基板の表面又は離型板の表面を均一に押すことができるのであれば、脚部の個数は限定されない。
以上説明したように、本実施形態では、プレス条件を制御しながらナノインプリント法を用いて樹脂基板に金型の凹凸パターンを転写させることにより、微細なインクガイドを有するヘッド基板を製造することができる。また、離型板や離型冶具を用いることによって、微細なインクガイドを変形させることなく、金型から樹脂基板を取り出すことができる。
以上、本発明に従う樹脂成形品の製造方法として、微細なインクガイドを有するヘッド基板の作製方法を例に詳細に説明した。しかし、本発明に従う樹脂成形品の製造方法は、上述したようなインクガイドを備えるヘッド基板の製造方法だけに限定されず、複数の微細な凹部又は凸部が形成された構造を有する種々の樹脂成形品に適用されることができる。例えば、特開平11−187900号公報や特表平11−510681号公報に記載されているような分子診断において、既に知られているDNA分子が微細な凸部の上に高密度に規則正しく配置されるDNAチップの基板にも適用されることができる。
つぎに、図1(A)及び(B)に示す構造を有する吐出口基板16の製造方法について説明する。
吐出口基板16は、図1(A)及び(B)に示されるように、インクを吐出するための多数の吐出口が形成された絶縁性材料から形成された絶縁基板である。吐出口基板16の一方の面にはガード電極20が形成され、他方の面の吐出口の周囲に吐出電極18が形成されている。
まず、平坦な絶縁基板を用意する。この絶縁基板は絶縁性材料から構成された基板であればよく、絶縁性材料としては、例えばガラス、AlやZrOなどのセラミックス材料や樹脂などを例示することができる。
次いで、ガード電極と吐出電極を絶縁基板の上面と下面に半導体製造プロセスにより形成する。
まず、絶縁基板の上面にガード電極用の金属層を形成する。金属層を形成する方法としては、例えば薄い金属箔を接着剤により貼り付ける方法、CVD(Chemical Vapor Deposition)等の蒸着法、スパッタ法などの既に知られた成膜方法が挙げられる。
金属層には、例えば、銅、銀、金等の材料を用いることができる。
ついで、絶縁基板の上面の金属層上に、フォトリソグラフィ技術により、ガード電極に対応したパターンを有するマスクを形成する。そして、マスクを介してエッチング処理を施して、絶縁基板の上面に形成された金属層を部分的に除去する。そして、エッチング処理後、マスクを除去することによって、絶縁基板の上面にガード電極を形成する。
次に、絶縁基板のガード電極が形成されている面上に絶縁層を形成する。絶縁層の形成方法としては、例えばスピナーによる塗布やスクリーン印刷等を用いることができる。また、絶縁層の材料としては、例えば、ポリイミド、エポキシ、フッ素系樹脂、フェノール系樹脂等を用いることができ、絶縁性及び耐熱性に優れるという理由からポリイミドが好ましい。絶縁層の膜厚は絶縁性を維持しつつ吐出口基板16を薄くするという理由から10〜100μmであることが好ましい。
つぎに、絶縁基板の反対側の面(下面)上に吐出電極用の金属層を形成する。金属層の材料や形成方法は、ガード電極と同様であってもよいし、異なっていてもよい。また、金属層の膜厚は、耐エッチング性を維持しつつ吐出口基板16を薄くするという理由から3〜50μmが好ましい。
次いで、金属層上に、フォトリソグラフィ技術により、吐出電極に対応したパターンを有するマスクを形成する。そして、マスクを介してエッチング処理を行って金属層を部分的に除去した後、マスクを除去する。こうして、絶縁基板の下面に吐出電極を形成する。
ここでは、ガード電極を形成した後に吐出電極を形成したが、ガード電極と吐出電極の形成順序は特に限定されず、吐出電極を先に形成してもよい。また、絶縁基板の上面と下面に金属層を別工程で形成したが、絶縁基板の上面と下面に連続して又は同時に金属層を形成してもよい。そして、絶縁基板の上面と下面に、半導体製造プロセスを利用して、上記と同様にしてガード電極と吐出電極を形成することもできる。
こうしてガード電極、絶縁層及び吐出電極が形成された絶縁基板に、吐出口に相当する貫通孔を形成する。貫通孔の形成方法としては、レーザやドリル、サンドブラスト装置を用いることができる。
サンドブラスト装置により絶縁基板に貫通孔を形成する場合は、貫通孔に相当する領域以外の領域が金属で覆われるような金属マスク層を形成し、この金属マスク層を介してサンドブラスト装置により研磨材を噴射する方法を適用することができる。研磨材には、例えば、アルミナや炭化ケイ素等を用いることができ、研磨材の粒度としては、5〜60μmが好適である。貫通孔の形状や寸法を変更するには、金属マスク層の形状や寸法を変更させればよい。
金属マスク層として使用する金属は、ステンレス鋼、Ni、Cr等の比較的高硬度の金属が耐久性の点で好ましい。金属マスク層の形成方法としては、半導体製造プロセスを利用することができ、耐久性を高めるために金属マスク層を厚くする場合は、薄い金属マスク層を形成した後に、電解めっき法により金属マスク層の膜厚を厚くさせればよい。絶縁基板に貫通孔を形成した後は、金属マスク層は、アルカリ系または酸系の除去液によって除去する。
以上のようにして、図1に示す構造を有する吐出口基板16を作製することができる。
上記のようにして作製されたヘッド基板12と吐出口基板16は、吐出口基板16に形成された吐出口に、ヘッド基板12のインクガイドが挿通されるように、互いに対向して配置される。こうして、図1(A)及び(B)に示す構造のインクジェットヘッド10が作製される。
以上、本発明の樹脂成形品の製造方法、その製造方法を利用したインクジェットヘッドの製造方法、及び、それにより得られるインクジェットヘッドついて詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんのことである。
(A)は、インクジェットヘッドの概略構成の断面を模式図であり、(B)は、(A)のB−B線矢視図である。 図1(A)のII−II線矢視図である。 インクガイドが形成されたヘッド基板の模式的斜視図である。 (A)は、ヘッド基板の模式的平面図を示し、(B)は、(A)のB−B線矢視図を示し、(C)はC−C線矢視図を示す。 (A)〜(C)は、それぞれ、インクガイドの模式的斜視図、模式的平面図、及び、模式的側面図である。 (A)〜(C)は、それぞれ、図5に示すインクガイドとは異なるインクガイドの模式的斜視図、模式的平面図、及び、模式的側面図である。 吐出口基板に形成されるガード電極の平面構造を模式的に示した図である。 (A)〜(H)は、ヘッド基板を製造する工程を説明するための模式図である。 脚部に離型板が固定され脚部と離型板が一体化された離型冶具の模式的斜視図である。 樹脂基板の表面を直接押圧する離型冶具の模式的斜視図である。
符号の説明
10 インクジェットヘッド
12 ヘッド基板
14 インクガイド
14a 先端部分
16 吐出口基板
18 吐出電極
20 ガード電極
24a 電極基板
24b 絶縁層
26b 高圧電源
28 吐出口
32 絶縁基板
34 絶縁層
42 開口部
44 ガイド基部
46 本体部
48 突起片
62 インクガイド
62a 先端部
64 本体部
68 切欠部
70 歯部
82 樹脂基板
84、94 金型
85、95 貫通孔
86、96 離型冶具
87、97 本体部
88、98 脚部
98a 先端
M、M1、M2 メニスカス
P 記録媒体
Q インク

Claims (10)

  1. 複数の微細な凹部又は凸部が形成された構造を有する樹脂成形品を製造するための製造方法であって、
    前記樹脂成形品の凹部又は凸部とは逆の形状を有する金型と樹脂材料とを加熱する加熱工程と、
    加熱された前記樹脂材料に前記金型を押し付けるプレス工程と、
    前記樹脂材料を冷却して硬化させる工程と、
    前記金型と密着している側の、前記凹部又は凸部が形成される領域以外の前記樹脂材料の表面を、直接的又は間接的に、前記金型に形成されている貫通孔を介して押圧部材で押圧して、硬化した前記樹脂材料を離型する離型工程とを含む樹脂成形品の製造方法。
  2. 前記プレス工程は、前記樹脂材料の表面の前記凹部又は凸部が形成される領域以外の領域に一定の厚みを有する離型板を介在させた状態で前記金型を前記樹脂材料に押し付けることを含み、
    前記離型工程は、前記離型板を前記押圧部材で押すことによって前記樹脂材料を離型する請求項1に記載の樹脂成形品の製造方法。
  3. 前記押圧部材に前記離型板が固定されている請求項2に記載の樹脂成形品の製造方法。
  4. 更に、前記金型の温度、前記樹脂材料の温度、及び、前記金型を前記樹脂材料に押し付けたときに前記金型が前記樹脂材料から受ける抵抗力の少なくとも一つを検出する検出工程と、
    前記検出工程において検出された値に基づいて前記プレス条件を修正するプレス条件修正工程とを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記プレス条件は、プレス速度、プレス荷重、前記金型の温度及び前記樹脂材料の温度からなる群から選択される少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項4に記載の樹脂成形品の製造方法。
  6. 前記凸部の高さ又は前記凹部の深さをH、前記凸部の厚さ又は前記凹部の短手方向の長さをWとしたときに、それらの比H/Wが、2以上50以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂成形品の製造方法。
  7. 前記樹脂材料は、非結晶性の熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂成形品の製造方法。
  8. 前記樹脂成形品が、インクを吐出するための複数の吐出口が形成された吐出口基板を有するインクジェットヘッドの構成部品であり、前記吐出口基板に対向して配置され、前記複数の吐出口にそれぞれインクを導くための細長い平板状のインクガイドを複数有する基板であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. インクを液滴として吐出するインクジェットヘッドの製造方法であって、
    請求項8に記載の製造方法により製造される、インクガイドを複数有する基板に、インクを吐出するための複数の吐出口が形成された吐出口基板を、前記インクガイドの先端が前記吐出口に挿入されるように配置することを含むインクジェットヘッドの製造方法。
  10. 請求項9に記載の製造方法により製造されるインクジェットヘッド。
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